JP2739858B2 - 生産制御システム及びその装置 - Google Patents

生産制御システム及びその装置

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JP2739858B2
JP2739858B2 JP8068680A JP6868096A JP2739858B2 JP 2739858 B2 JP2739858 B2 JP 2739858B2 JP 8068680 A JP8068680 A JP 8068680A JP 6868096 A JP6868096 A JP 6868096A JP 2739858 B2 JP2739858 B2 JP 2739858B2
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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  • Multi-Process Working Machines And Systems (AREA)
  • General Factory Administration (AREA)
  • Programmable Controllers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の物体を製造
する工程に於ける生産制御システムに関するものであ
り、特に詳しくは、一連の複数種の作業工程から構成さ
れる生産工程であって、頻繁に作業条件或いは作業指示
号機等が変動する工程に於いて、柔軟に作業指示の変更
が可能である生産制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば、半導体製造ラインに求め
られるユーザーニーズとして、多品種少量生産のカスタ
ム品に付いての製造依頼のニーズが高まって来ており、
それに伴って、生産に対応する生産ラインは複雑な品種
ミックス、作業限定条件或いは作業限定号機での生産と
言う制約が大きくなり、生産現場に於ける生産管理面の
負担も高まっている。
【0003】中でも、作業号機の制限は、例えば生産す
るICの微細化による、当該所定の製品の作業可能設備
に制約が発生する事になり、生産計画に大きな影響を与
える事になる。又、カスタム品の納期には、短期納期の
指示が多く、製品全体の納期尊守の為にも生産ラインへ
のタイムリーな作業指示が求められている。 更に試作
品の生産に関してはもっと複雑で、試作品ロットを作業
させながら次の工程の条件を決定して行かなければなら
ず、又、或るロットを作業させながら工程手順に関する
条件変更が頻発すると言う問題もある。
【0004】又、同じ機種の設備でも作業実績のない作
業号機での作業は、なるべく避けて、過去に実績のある
作業号機を使用して所定の作業を行わせる作業号機限定
指示を行う場合も多い。 これは、より正確に試作結果
を出したい為に良く行われる作業号機限定指示である。
以上の様な理由から、カスタム品、試作品等を流す半導
体用の生産ラインでは、作業する作業号機まで柔軟に指
示出来る生産制御システムの構築が求められている。
【0005】処で、従来に於いては、上記した問題を解
決する為にこれまでに種々の生産制御システムが提案さ
れて来ている。 例えば、特開平1−310848号公
報には、物体の製造工程に於ける、多品種生産設備群の
変動負荷投入装置に関して記載されており、その目的と
する所は、多品種で品種毎の負荷変動が大きい生産負荷
を納期を守りながら設備稼働率も最適なものに維持しつ
つ生産する事が出来る、多品種生産設備群の変動負荷投
入装置を提供しようとするものであって、具体的には、
生産設備群に、生産品種、生産量、納期等の情報を入力
する生産指示入力手段、該入力手段からの入力指示情報
を記憶する生産指示負荷情報記憶手段、該記憶手段の記
憶情報から設備毎の品種加工可否と納期を考慮して各設
備への初期品種割付を行う次生産負荷投入時期初期割り
付け手段、次生産負荷投入要求に応答して、同一品種の
継続生産量、要求設備の品種加工可否を考慮し適切な投
入負荷を選択する負荷投入選択手段とを備えた多品種生
産設備群の変動負荷投入装置に関して記載されている。
【0006】然しながら、上記公知例に於いては、単に
一つの製品が、同一の設備でのみ生産される事を前提に
して、品種、数量、納期を勘案して最適な生産を実行す
る生産制御システムが示されているに過ぎず、一つの製
品を製造する複数の工程間に於ける作業号機の割り付け
に関しては全く記載がなく、従って、多品種少量生産に
於ける細かく、かつ効率的な製造工程管理を行う事は不
可能であった。
【0007】又、他の公知例としては、特開平5−20
4934号公報に開示されているものが知られており、
一連の各種作業に付いて、使用装置をキーワードとし
て、各作業条件に与えられたレシピIDを記憶するレシ
ピID記憶手段を設け、そのレシピID記憶手段からそ
のデータに対応したレシピIDが読み出され、作業条件
が使用装置をキーワードとするレシピIDにより指示な
いし制御される様にして生産管理装置が示されている。
【0008】つまり、上記公知例は、作業条件は、レシ
ピの形では入力せず、作業条件の指示はレシピの形で行
う様にする生産管理装置を提供するものである。然しな
がら、上記公知例に於いては、所定の物体を製造するに
際し、その製造条件を、単に工程と作業名と複数種の作
業に関する作業条件をコード化したレシピ名及び装置名
とを対応させたテーブルを作成するものであり、従っ
て、1つの工程における、作業名、レシピ名及び装置名
は常に固定された対応関係に設定されているので、各工
程内に於ける、条件の変更、或いは作業号機の変更等の
条件変更に対して充分に対応しえないと言う問題もあっ
た。
【0009】上記した公知例を更に改善した従来におけ
る生産制御システムの例を図4を参照しながら説明す
る。即ち、図4に於いては、所定の物体として、例えば
ウェハを未処理物体として取上げ、半導体装置を他の物
体である完成品とした場合の例を取上げたものであっ
て、当該半導体製造工程の自動化ラインに於ける製造ラ
イン現場60と当該製造ライン現場60に設けられてい
る複数の作業号機61〜63の生産作業を制御する生産
制御手段10とが示されている。
【0010】つまり、図4に於いては、製造ライン現場
60への生産作業指示は、当該生産制御手段10に設け
られているホストコンピュータによりLAN70を介し
て各種オンライン作業号機61〜63等へ、自動的に指
示が出されるものである。上記生産制御手段10に含ま
れるデータ構成は、図示の様に、条件キーデータベース
20、設備である作業号機を示す作業号機データベース
30、製品工程手順データベース40、製品ロットデー
タベース50等が基本データとなっており、中でも中心
的で軸となる製品工程手順データベース40は、各製品
毎に製品工程手順データ41を保持しており、又各工程
作業順毎にはそれぞれ、上記条件キーデータベース20
に登録されている条件キーデータ21が設定されてい
る。
【0011】条件キーデータ21は、作業号機データベ
ース30に於ける各作業号機群31内で指定されている
それぞれの作業号機32から選択された作業号機で実行
される作業を規定するレシピNo22が設定されてい
る。更に、条件キーデータ21単位に当該レシピNo2
2に規定された作業が可能な作業号機23が設定されて
いる。
【0012】一方、製品工程手順データベース40に於
いては、各製品データ別に固有の生産工程フローが設定
されており、又、製品ロットデータベース50に於いて
は、各製品毎に複数個のロットが形成され、当該ロット
毎にそれぞれ同一の生産条件と同一の生産手順で処理が
行われる様に構成されている。処で、係る従来の生産制
御システムに於いては、それぞれの生産工程フローや作
業条件の条件キー21が不変の量産品等であれば、以上
のデータ設定のままロット作業を行えるが、頻繁にデー
タが変更される製品が流れるラインでは、柔軟なデータ
変更の可能な生産制御システムでなければならない。
【0013】従って、上記した様な従来の生産制御シス
テム10に於いては、工程フロー、或いは条件キー21
の変更は、比較的容易に或いは柔軟に対応出来るシステ
ムであるが、作業号機の作業号機限定指示は、条件キー
データベースに於いてのみ設定されるに過ぎない。 つ
まり基本条件キーデータにのみ作業号機データを対応さ
せているので、途中の段階、つまり製品毎の段階又はロ
ット毎の段階でそれぞれ個別に、作業号機を特定化した
い場合、或いは作業号機を変更したい場合、実質的にそ
の変更作業が困難であり、従って、作業号機の作業号機
限定指示に付いて見る限り、柔軟なシステムが構築され
ているとは考えられず、その為製造条件の厳しい製品に
対しては、オンライン作業ではなく、マニュアル作業を
行わざるを得ないと言うのが現状であった。
【0014】更には、上記した様に、半導体の生産に関
して見ると、従来生産していた製品に比べてより微細化
が進み、作業号機限定を行なって製品作業指示をしなけ
ればならない製品が多くなり、柔軟な作業号機限定可能
なシステムを構築しなければならないと言うニーズが強
くなって来ている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来技術の欠点を改良し、所定の物体を一連の複数
の作業工程を経て製造する生産ラインを管理する生産制
御システムに於いて、物体の製造作業に於ける基本デー
タとなる製品毎の、及び/又は、当該製品のロット製品
工程手順データ毎でのそれぞれの工程に於いて段階的に
作業号機指示を容易に設定でき、生産設備である当該作
業号機へ的確に使用すべき作業号機の指定を行う事が出
来る生産制御システムを提供する事である。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、以下に記載されたような技術構成を採用
するものである。 即ち、所定の物体に一連の複数の作
業工程を加えて他の物体を製造するに際して、少なくと
も、それぞれの工程に於ける作業の種類、使用すべき設
備の種類、及び各作業の条件とを含む処理データに従っ
て、少なくとも製品毎或いは当該製品のロット毎に、上
記一連の複数の作業工程の実行順序を設定した工程手順
表を作成し、上記工程手順表に記録された上記処理デー
タに従って、所定の作業が順次実行される様に構成され
た生産制御システムに於いて、所定の作業を所定の種類
の作業号機で実行させる為の作業号機指示工程が、製品
毎の工程手順単位或いは製品ロット毎の工程手順単位の
少なくとも何れかの段階における各工程毎に個別に設け
られている生産制御システムである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に係る生産制御システム
は、上記に示す様な技術構成を採用しているので、従来
の生産制御システムに於ける様な、条件キーデータベー
スに設定されている作業号機データだけの作業指示のみ
ではなく、製品別の製品工程手順単位、或いは製品のロ
ット毎の製品ロット工程手順単位で段階的に、それぞれ
の工程で使用されるべき作業号機指定データを任意に設
定するものであり、更には、当該作業号機指示で、どの
データを優先させて作業指示を出すのかをも決定して、
製造ライン内の所定の設備へオンラインで作業号機限定
指示する様に構成する。かかるシステムによって、従来
作業条件の厳しい製品ロットのマニュアル操作に基づく
作業号機指定作業をオンライン作業で処理する事が可能
となる。
【0018】
【実施例】以下に、本発明に係る生産制御システムの具
体例を図面を参照しながら詳細に説明する。即ち、図1
は、本発明に係る生産制御システム10について、デー
タ構造を含むシステムの一具体例の構成の概要を示すブ
ロックダイアグラムであり、図中、所定の物体に一連の
複数の作業工程を加えて他の物体を製造するに際して、
それぞれの工程に於ける、少なくとも作業の種類、使用
すべき設備の種類、及び各作業の条件等とを含む処理デ
ータに従って、少なくとも製品毎或いは当該製品のロッ
ト毎のそれぞれの段階に於いて、上記一連の複数の作業
工程の実行順序を設定した工程手順表43、53を作成
し、上記工程手順表に記録された上記処理データに従っ
て、所定の作業が順次実行される様に構成された生産制
御システム10に於いて、所定の作業を所定の種類の設
備で実行させる為の作業号機指示工程42、52が、少
なくとも製品毎の工程手順単位或いは製品ロット毎の工
程手順単位の少なくとも何れかの段階における各工程毎
に個別に設けられている生産制御システム10が示され
ている。
【0019】つまり、本発明に係る生産制御システム1
0にあっては、作業号機限定作業指示機能は、条件キー
データベースに於ける作業号機限定指示だけではなく、
製品別の工程手順単位、或いは製品ロット毎に於ける工
程手順単位、更には、当該製品ロット毎の当該ロット内
に於ける複数組毎に於ける工程手順単位と言う様にそれ
ぞれ段階に於いてに任意に所定の作業を実行させるべき
作業号機を指定して設定するものである。 かかる作業
号機の限定指定データは、製造ライン内のそれぞれの設
備である作業号機のそれぞれに対してオンラインで供給
する事が可能である。
【0020】具体的には、製品工程手順データベース4
0に於ける製品工程手順データ41、製品ロットデータ
ベース50に於ける製品ロット毎の製品工程手順データ
51の少なくとも一方に於ける各製造工程の少なくとも
一つに、作業号機限定指定データ42若しくは52を付
加させる様にするものである。図1には、図示されてい
ないが、本発明に於いては、更に、特定の製品ロットを
更に複数の組に分割して、それぞれの組における製品工
程手順データの各工程毎に、或いはその中の少なくとも
一つの工程に作業号機限定指定データを付加させる様に
するもので有っても良い。
【0021】此処で、本発明に係る生産制御システムを
具体的に実行させる生産制御装置の1例を図5を参照し
ながら更に説明する。即ち、図5は、本発明に係る生産
制御装置を使用して物体に所定の処理を行う場合の物体
処理システム10の1例を示したものであって、複数個
の作業号機61、62、63・・・と所定の倉庫手段6
9である自動棚との間を未処理物体或いは既処理物体7
1を搭載して移動する搬送手段74と、所定の物体に対
する所定の工程及びその作業条件、更には使用すべき作
業号機を記憶した物体処理データ保管手段75及び該物
体処理データ保管手段75に記憶された所定の作業デー
タ及び後述する作業号機指示手段77に登録されている
特定の作業号機データとに基づいて、該搬送手段74及
び所定の未処理物体を所定の作業号機61、62、63
・・・に搬送し、当該作業号機の作動を開始させ、又当
該作業号機に於ける当該物体に対する所定の作業が終了
した場合には、該搬送手段74は当該処理された未処理
物体71(予定されている他の処理工程が残っている場
合には、完成品とはみないで、未処理物体の範疇にある
と考える)を当該作業号機から取り出して、次の処理工
程の為に当該未処理物体71’を一時的にストックして
おく他の倉庫手段である自動棚69に搬送する様に制御
する処理制御手段76を有しているものである。
【0022】より具体的には、物体の処理システムの構
成は、複数の作業号機A1、A2、A3、・・・B1、
B2、・・C1、C2、・・・・、未処理物体71を保
管する第1の自動棚69−1、第2の自動棚69−2、
第3の自動棚69−3・・・・、上記自動棚69と、上
記した複数の作業号機群A1、A2、A3との間を未処
理物体71を搭載して往復動する第1の搬送手段74−
1、及び上記各自動棚間を未処理物体71を搭載して往
復動する第2の搬送手段74−2で構成されており、例
えば、上記未処理物体71がロット単位の複数個の未処
理物体群を所定の処理工程手順に従って処理するもので
あるとし、又上記ロットXは、ロット工程手順データ及
び作業号機指示手段77に登録されている特定の作業号
機データとにより、工程A0001に於いて作業号機A
1で所定の作業が施され様に指定されているものとする
と、ロットXの仕掛工程が今A0001となった時点
で、作業号機群A1、A2、A3の何れかに所定のロッ
トを供給する第1の自動棚69−1で上記ロットXは待
機しており、上記作業号機A1における先行するロット
X−1に対する所定の処理操作が終了したと同時に、上
記作業号機A1からロットX−1が第1の搬送手段74
−1によって、自動棚69−1に戻され、それに替わっ
て、ロットXが、自動棚69−1から選択されて上記第
1の搬送手段74−1に搭載されて作業号機A1に運ば
れ、上記作業号機A1に於いて所定の処理操作が実行さ
れる。
【0023】次いで、上記作業号機A1に於ける所定の
処理操作が終了すると、上記ロットX71’は上記第1
の搬送手段74−1により自動棚69−1に戻された
後、第2の搬送手段74−2によって、次の工程手順で
ある別の処理操作が実行される作業号機群、例えば作業
号機群Bの一つに未処理物体のロット71’を供給する
第2の自動棚69−2に搬送され、上記第2の自動棚6
9−2で待機する。
【0024】その後は、ロットX71’は、前記した操
作と同様に上記第2の自動棚69−2と作業号機群B
1、B2、・・・間を往復動する他の第1の搬送手段7
4−1により、作業号機群Bの何れかに搬送されて、仕
掛工程B0010による所定の処理操作が実行される。
以下同様の操作が工程手順データに従って繰り返され、
工程手順データに示された全ての処理工程が終了する
と、当該未処理物体は完成品(既処理物体)として、別
途設けられた倉庫手段に格納される事になる。
【0025】上記した一連の処理操作、未処理物体の搬
送操作等は、例えば棚コントローラと称される上記物体
処理データ保管手段75、作業号機指示手段77及び処
理制御手段76を含む制御手段85が一括して、処理さ
れるべきロットXに関する処理データを管理しており、
所定の指示データをそれぞれの自動棚69、搬送手段7
4、作業号機群に送信して管理する様になっている。
【0026】更に、それぞれの自動棚69、搬送手段7
4、作業号機群は、所定の処理指示データを受信後、指
定された操作が完了した時点で、その結果を上記棚コン
トローラ85に送信し、棚コントローラは、その報告デ
ータを確認して、次の指示をそれぞれの自動棚69、搬
送手段74、作業号機群に送信する事により、次の操作
が開始される。
【0027】上記棚コントローラ85は、例えば、図1
に示される様な、少なくとも予め定められた条件キーデ
ータベース20、作業号機データベース30、製品工程
手順データベース40、製品ロットデータベース50を
含む製品処理データを保管する物品処理データ保管手段
75及び、該物品処理データ保管手段75に記憶されて
いる各種のデータに基づいて、該搬送手段74と及び該
複数の作業号機A1、A2、A3、・・・B1、B2、
・・C1、C2、・・・・の少なくとも一つとを駆動制
御する処理制御手段76、更には、少なくとも、当該物
体の製品別或いは当該製品のロット別に設けられた、製
品工程手順データ表に基づいて、所定の処理条件を実行
させる為に特別に選択された作業号機を指示する作業号
機指示手段77が設けられているものである。
【0028】上記棚コントローラ85は、適宜のコンピ
ュータントからなる演算手段86によって集中的に制御
されるものである。此処で、上記した搬送手段74は、
当該複数の作業号機の何れかを選択して、該第1の倉庫
手段69から取り出した所定の未処理物体71を、該選
択された作業号機の一つに供給して所定の1つの作業を
実行させ、次いで当該未処理物体71に次の作業を行わ
せる為、別の作業号機へ該未処理物体71を移動させて
所定の作業を実行させ、以下当該工程手順表に示されて
いる全ての所定の作業が終了する迄、上記の操作が繰り
返される。
【0029】そして、所定の作業号機に於いて当該未処
理物体71に対する最後の処理が終了した場合に、既処
理製品、即ち完成された物体を別途設けられた倉庫手段
に搬送する機能を有するものである。此処で、本発明に
於いて使用される当該物体に対する処理作業に関する基
本データベースの種類とその内部データ構成に付いて、
簡単に説明しておく。
【0030】即ち、図1に示すブロックダイアグラム
は、基本的には、従来の生産制御システムの一例として
図4に示されているものと同一であって、先ず所定の未
処理物体71、例えば半導体のウェハに、製膜工程、エ
ッチング工程、イオン注入工程、・・・等の工程を順次
に施して完成品としての他の物体である半導体装置を製
造する場合を考えるとすると、先ず当該製品作業に於け
る基本データとなる条件キーデータベース20には、そ
れぞれの工程に於ける製造条件(レシピ番号)22と当
該製造条件を実行しうる設備としての作業号機の号機番
号23とを含む条件キーデータ21を複数種含んでい
る。
【0031】つまり、図1に於ける条件キーデータベー
ス20には、例えば、上記製膜工程をAとして、当該製
膜工程の内、第1の製膜条件である第1のレシピ01を
有する条件キーデータ21をA0001と表し、又、第
2の製膜条件である第2のレシピ02を有する条件キー
データ21をA0002と表し、更に、第3の製膜条件
である第3のレシピ03を有する条件キーデータ21を
A0003と表したものである。
【0032】該第1のレシピ01は、例えば製膜条件と
して、素材がPで、膜厚がX1で、処理温度がT1であ
る様に設定されており、該第2のレシピ02は、例えば
製膜条件として、素材がQで、膜厚がX2で、処理温度
がT2である様に設定されており、更に該第3のレシピ
03は、例えば製膜条件として、素材がRで、膜厚がX
3で、処理温度がT3である様に設定されているもので
ある。
【0033】又、該条件キーデータ21には、当該レシ
ピで設定されている作業条件を持つ処理方法を実行出来
る作業号機の番号を予め登録しておくものであり、上記
のレシピ01の作業を実行出来る作業号機はA1、A2
及びA3のみが可能であり、又レシピ02の作業を実行
出来る作業号機はA1とA3のみが可能であり、又上記
のレシピ03の作業を実行出来る作業号機はA1、A5
及びA6のみが可能である事を意味している。
【0034】同様に、エッチング工程B、イオン注入工
程C、・・・等のそれぞれに関しても、条件キーデータ
21は、B0001、B0002・・・C0001、C
0002・・・に付いてそれぞれレシピ22と作業号機
の番号23が設定されるものである。更に、図1に於け
る作業号機データベース30は、上記した製膜工程、エ
ッチング工程、イオン注入工程、・・・等のそれぞれの
工程で使用出来る作業号機の作業号機番号をグループ化
したデータとして有するものであり、図1に於いては、
例えば製膜工程Aでは、作業号機はA1、A2、A3・
・・・A10の作業号機が使用可能であり、その為A作
業号機群を構成している。
【0035】同様に、エッチング工程Bでは、作業号機
はB1、B2、B3・・・・B10の作業号機が使用可
能であり、その為B作業号機群を構成しており、イオン
注入工程Cでは、作業号機はC1、C2、C3・・・・
C10の作業号機が使用可能であり、その為C作業号機
群を構成しているものである。次に、本発明に於ける製
品工程手順データベース40に於いては、条件キーデー
タベース20に格納されている基本的な作業処理データ
に基づいて、未処理物体の製品毎に製品データ41を形
成するものであって、各製品データ毎にそれぞれの製造
手順が設定され、当該工程順にそれぞれ前記した条件キ
ーデータ21が記載されている。
【0036】つまり図1に於ける41で示される製品デ
ータIに於いては、第1の工程は、条件キーデータ21
のA0001のレシピが使用され、第2の工程は、条件
キーデータ21のB0010のレシピが使用され、第3
の工程は、条件キーデータ21のC0005のレシピが
使用され、又第4の工程は、条件キーデータ21のD0
022のレシピが使用されると言う様なフロー43が記
載されている。
【0037】同様に、図1に於ける製品データII に於
いては、第1の工程は、条件キーデータ21のC000
1のレシピが使用され、第2の工程は、条件キーデータ
21のA0001のレシピが使用され、第3の工程は、
条件キーデータ21のD0005のレシピが使用され、
又第4の工程は、条件キーデータ21のH0022のレ
シピが使用されると言う様なフローが記載されており、
以下同様の構成となっている。
【0038】一方、本発明に於いては、各製品データI
、II、・・・Xのそれぞれの工程手順表に、各製造工
程別に、特に当該工程を実施させたい作業号機データを
指定出来るコラム42が設けられている。即ち、上記し
た製品データIに於いては、未処理物体に対して第1の
製造工程であるA0001の作業を実行させる場合、従
来からの実績がある作業号機、或いは信頼性が特に要求
される場合に信頼性の高い製品を生産しうると言う信頼
のある作業号機、或いは歩止りの高い作業号機である事
が特に要求される場合に、オペレータが、意識的に当該
作業を実行させる為の特定の作業号機を選択して指定す
る事が出来るのであり、図1のコラム42には、作業号
機データとしてA1とA2が登録されている。
【0039】これは、オペレータが、製品データIの未
処理物体に第1の製造工程であるA0001の作業を作
業号機A1かA2の何れかで実行させたいと言う事を表
している。この場合、作業号機A1かA2の何れが選択
されるかは、任意であり、当該各作業号機の負荷の状
況、当該作業号機A1とA2に付いて、予め判っている
現在実行している作業の終了予定時間等を勘案して、オ
ペレータ若しくはコンピュータ等の演算手段が適宜に判
断して決定する事になる。
【0040】又、上記した製品データIに於いて、未処
理物体に対して第2の製造工程であるB0010の作業
を実行させる場合の上記コラム42は空欄となっている
が、これは、特に指定されるべき作業号機が無い事を意
味するものであるから、従って、実際の作業に当たって
は、その前の条件である条件キーデータベースに於いて
指定されている作業号機データであるB1、B2、B
4、及びB7号機の何れかを任意に、自動的に選択して
使用する事を意味している。
【0041】以下、第3及び第4の工程に付いても同様
である。又、上記した製品データIIに関しては、未処理
物体に対する第2の製造工程であるA0001の作業を
実行させる場合、上記コラム42にA3の作業号機デー
タが登録されており、従って、かかる工程に於いては、
作業号機A3が必ず選択されて使用される事になる。
【0042】次に、上記製品データを更に細分化したロ
ット単位で当該製品の生産処理操作を実行する場合に
は、製品ロットデータベース50の中に、例えば製品デ
ータIに関する未処理物体群を例えば3組のロットX、
Y、Zに分割し、それぞれのロット51に於いて前記製
品データIと同じ製造工程に付いてのロットデータ53
が作成されている。
【0043】従って、当該ロットデータ53は、前記製
品Iの製造工程と同一の製造工程が示されており、更に
係るロットデータX、Y、Zのそれぞれに、各製造工程
別に、特に当該工程を実施させたい作業号機データを指
定出来るコラム52が設けられている。図1に於ける未
処理物体に付いてのロットX、Y、Zのそれぞれのロッ
トデータ53に於ける第1の工程は何れもA0001の
レシピとなっているが、コラム52を見ると、ロットX
では、作業号機A1が登録されており、又ロットYで
は、作業号機A2が登録されており、更にはロットZで
は、作業号機のデータ指定が無い。
【0044】この事は、上記したと同様に、ロットデー
タXの未処理物体の第1の工程は特に作業号機A1で実
行させ、ロットデータYの未処理物体の第1の工程は特
に作業号機A2で実行させる様に設定されている事を意
味するものであり、ロットデータZの未処理物体の第1
の工程は、作業号機A1或いはA2の何れかで実行され
る事を意味している。
【0045】つまり、この段階に於いては、上記した製
品データベースに於ける第1の工程であるA0001で
指定された作業号機A1とA2の何れかを使用する事に
特定されているものである。なお、図1に於ける他の工
程に関しては、特に作業号機の指定がないので、何れも
条件キーデータベースに於いて登録されている作業号機
の中から任意に選択して使用される事になる。
【0046】本発明に於いては、更に図1に於けるロッ
トデータX、Y、Zのそれぞれ或いはその一部のロット
データに関して、更に細分化して当該未処理物体の製造
或いは処理を行う様にしても良い。例えば、図1に於け
るロットデータXについて考えると、当該ロットデータ
Xの未処理物体群を更に3組に分割し、それぞれの組単
位で上記したと同様の製造工程と同一の製造工程を示す
工程手順表とそれぞれの工程に対してコラムが設けら
れ、当該コラムに、所定の工程を実行させたい作業号機
データを登録する様に構成されるものである。
【0047】この場合、各組で使用できる作業号機は、
その前の段階に於ける同一工程で使用出来る登録された
作業号機しか指定登録出来ない。図1に於いては、ロッ
トデータXの第1の工程であるA0001には作業号機
としてA1しか登録されていないので、この場合には、
上記ロットデータXのそれぞれの組に於ける作業手順表
の第1の工程A0001は、作業号機としてA1しか使
用しえないが、仮に、ロットデータXの第1の工程であ
るA0001で作業号機としてA1とA2が登録されて
いる場合には、当該ロットの各組に於けるA0001で
の作業号機はA1とA2の何れかが選択出来る。
【0048】以上述べた様な作業号機の指定方法によれ
ば、特に、未処理物体から新たな物体を製造するに際し
て、最も効率的な生産或いは処理を実行するために最適
な作業号機を任意に、又所定の工程段階で指定する事が
可能になるとともに、生産され或いは加工処理された各
種の物体に付いてのロット内、ロット間の製品特性の有
意差、更には作業号機間の性能の有意差を判断する事も
可能となる。
【0049】又、特に新しい物体を生産加工する際の試
験を行う場合には、本発明を使用する事によって、短期
間に所定の性能試験を実行する事ができるので、生産に
要する期間の短縮化に必要なデータを早期に得る事も出
来る。本発明に於いて、上記した様な各段階に於ける製
造工程の手順は、例えば製品工程手順データベース40
に於いて製品データ別にその作業手順表43が決定され
ると、その後の段階である、製品ロットデータベース5
0に於ける各ロット毎51のロットデータ製造手順表5
3、或いは、当該ロット内に於けるそれぞれの組につい
てのロット組データ製造手順表(図示せず)は、自動的
に決定されるものであるが、各段階に於ける作業号機指
定操作は、オペレータが、作業号機指定工程として、図
1に例示されている様な作業号機指定手段77を介して
所定の作業号機データを所定のデータベースの作業号機
指定データ欄に入力設定していくものであり、より具体
的には、オペレータが、図5に示される作業号機指定手
段77を使用して、目的とする生産製品の使用目的、納
期、数量、品質レベル等を考慮しながら、同一作業を実
行しえる各作業号機それぞれの過去の実績データ、特性
データ、生産速度或いは歩止まり等を含む能力データ等
を勘案して任意に決定するものであり、例えば、上記し
た製品工程手順データベース40、製品ロットデータベ
ース50等を処理制御手段76に設けられている表示画
面に表示しながら、所定の製造工程に於ける作業号機指
定データ欄に所定の作業号機データを入力していくもの
である。
【0050】本発明に於いては、上記したように、各段
階に於けるそれぞれの工程手順表に作業号機指定データ
が記録された後には、処理制御手段76が適宜の演算手
段86を使用して、当該工程手順表の記憶データを読み
取り、当該登録された作業号機指示データに従って、所
定の作業を実行する作業号機を自動的に選択し、当該選
択された作業号機に対して所定の作業を実行させる様に
するものでり、その為に作業号機選択決定手段80が設
けられている。
【0051】上記した図1は、本発明に係る生産制御シ
ステム10で使用される内部データ構成を示すものであ
る。 先ず所定の物体に所定の加工或いは処理を行う作
業の基本データとなる条件キー21の詳細なデータを管
理している条件キーデータベース20は、前記した通
り、各条件キー21単位に作業号機61、62、63、
・・・と、共通の作業情報であるレシピデータ22と、
作業可能な作業号機データ23との対応を管理してい
る。 レシピ22は作業号機61、62、63、・・・
単位にもっている設備レシピデータ65と対応してお
り、作業号機データ23は、作業号機データベース30
で作業号機データ31単位に作業号機データ32を管理
している。
【0052】製品の作業工程手順データは製品工程手順
データベース40で管理されており、製品データ41単
位に作業条件キー43が作業工程順に登録されている。
この製品データ41と全く同じデータは製品ロットデー
タベース50の製品ロットデータ51とシステム的に同
期しており、製品データ41の条件キーデータ43の変
更や、工程フロー変更を行うと自動的に製品ロットデー
タベースの製品ロットデータ51へデータがロードされ
る。
【0053】製造ライン60内のロット64の作業は、
生産制御システム10からLAN70を経由してオンラ
インでデータが作業号機61へロードされてきて、自動
的にロット64の作業が行われる。 作業条件は、条件
キー21に対応づけられているレシピ22と同じ番号の
設備レシピ65の番号の条件で行われる。従来、作業号
機の指定は、システム上、条件キー22に対応して付け
られ作業号機データ23のみでの作業指示しか行われな
かったが、本発明では、製品工程手順データベース40
の製品データ41の工程単位に作業号機指定データ42
が設定出来、又製品ロットデータベース50の製品ロッ
トデータ51の工程単位毎に作業号機指定データ52が
設定可能なシステムであることが特徴となっている。
【0054】上記作業号機指示データの優先順位は、製
品ロットの作業号機指定データ52、製品データ41の
作業号機指定データ42、条件キー21の作業号機デー
タ23の順で優先作業が指示される。本発明に係る上記
した生産制御システム10の具体的な操作方法を図2及
び図3を参照しながら説明する。
【0055】先ず図2は、本発明に係る生産制御システ
ムを実行する場合の操作手順の一例を示すフローチャー
トであって、ステップ(S90)に於いて、ロット工程
作業指示が製造ラインのロットから適宜の通信回線を介
して指示があったとすると、作業号機決定の為、図1に
示される作業号機選択決定手段80での処理が開始され
る。
【0056】処で、本発明に係る上記作業号機選択決定
手段80には、図6に例示する様に、少なくとも、製品
ロット毎の作業号機指定データ存在有無判断手段81、
製品毎の作業号機指定データ存在有無判断手段82、条
件キー毎の作業号機指定データ存在有無判断手段83及
び作業号機選択出力手段84とが含まれている事が望ま
しい。
【0057】従って、先ずステップ(S91)に於い
て、第1優先順位の作業号機指示であるロット作業号機
指定データ52のデータの有無が検索され、当該ロット
作業号機指定データ52が存在している場合、即ちYE
Sの場合には、当該ロット作業号機指定データ52の示
す作業号機が選択されて使用される事になるので、ステ
ップ(S95)に進んで、当該作業号機が選択され、当
該ロットの所定の作業に使用される作業号機のデータが
所定の処理制御手段76に指示される事になる。
【0058】この場合には、通常では、製品ロットデー
タベースのロット毎の工程手順表には、1つの作業号機
データが登録される様になっている。若し、ステップ
(S91)でNOである場合には、ステップ(S92)
に進んで、第2優先順位の作業号機指示である製品作業
号機指定データ42のデータの有無が検索され、当該製
品作業号機指定データ42が存在している場合、即ちY
ESの場合には、ステップ(S97)に進んで、当該製
品作業号機指定データ42の示す作業号機数が複数個
か、単数かが判断され、単数であればステップ(S9
5)に進んで、当該作業号機が選択決定され、当該ロッ
トの所定の作業に使用される作業号機のデータが所定の
制御手段に指示される事になる。
【0059】ステップ(S97)で複数の製品作業号機
指定データ42が存在している場合には、ステップ(S
94)に進んで、当該複数個の製品作業号機指定データ
42の中から、優先順位、或いは処理の進捗状況等を勘
案して、適宜の製品作業号機指定データの一つが選択さ
れる。この場合には、通常では、製品工程手順データベ
ースに於ける製品毎の工程手順表には、1つ又は複数個
の作業号機データを登録する事が可能である。
【0060】かかる選択操作は、前記した様に、基本的
には、コンピュータを使用して当該複数個の製品作業号
機指定データの中から任意の一つを選択するものである
が、例えば、それぞれに作業号機に付いての現時点での
負荷状況或いは現在仕掛かり中の作業の終了する予測時
刻等の情報を勘案して、最も効率的な作業号機がどれか
をコンピュータが自動的に判断して決定するものであ
る。
【0061】ステップ(S94)に於いて、一つの作業
号機データが選択された後に、ステップ(S95)に於
いて、当該作業号機が選択決定され、当該ロットの所定
の作業に使用される作業号機のデータが所定の処理制御
手段76に指示される事になる。一方、若し、ステップ
(S92)でNOである場合には、ステップ(S93)
に進んで、第3優先順位の作業号機指示である条件キー
作業号機指定データ23のデータが検索され、当該条件
キー作業号機指定データ23が存在している場合、即ち
YESの場合には、ステップ(S97)に進んで、当該
条件キー作業号機指定データ23の示す作業号機数が複
数個か、単数かが判断され、単数であればステップ(S
95)に進んで、当該作業号機が選択され、当該ロット
の所定の作業に使用される作業号機のデータが所定の制
御手段に指示される事になる。
【0062】又、ステップ(S97)で複数の条件キー
作業号機指定データ23が存在している場合には、ステ
ップ(S94)に進んで、当該複数個の条件キー作業号
機指定データ23の中から、優先順位等を勘案して適宜
の製品作業号機指定データの一つが選択され、上記した
と同様にステップ(S95)へ進む事になる。一方、若
し、ステップ(S93)でNOである場合には、ステッ
プ(S94)に進んで、条件キーデータベース20に於
ける所定のレシピに対応して設けられている設備である
複数個の作業号機群のなかから、適宜の作業号機データ
が選択され、ステップ(S95)に於いてその選択され
た作業号機データが決定される事になる。
【0063】以上の手順を経て、当該作業の実行に際し
て使用される作業号機が決定されるとステップ(S9
6)に於いて、所定の制御手段にその作業号機データ情
報が供給される事になる。上記したフローチャートに於
いては、ステップ(S91)は、主として、製品ロット
毎の作業号機指定データ存在有無判断手段81に於いて
実行され、又ステップ(S92)は、主として、製品毎
の作業号機指定データ存在有無判断手段82で実行さ
れ、更にステップ(S93)は主として、条件キー毎の
作業号機指定データ存在有無判断手段83に於いて実行
される。
【0064】又、ステップ(S94),ステップ(S9
5)、ステップ(S96)及びステップ(S97)は作
業号機選択出力手段84で実行されるものである。上記
した様に、本発明に於いては、各作業号機指示データを
段階的に検索出来るのである。次に、上記の方法に於い
て使用されるステップ(S94)に於いて、作業号機の
選択を行うに際し、作業号機の選択割り付け判断を行う
ものであるが、その選択割付け操作手段の動作、判断手
順を図3を参照しながら説明する。
【0065】今、例えば、条件キーA0001で作業可
能と設定されている作業号機はA1、A2、A4、A
6、A7の5台であるとすると、製品作業号機指定デー
タ及びロット作業号機指定データは、共にA1、A2、
A4、A6、A7の5台の中から選択される必要があ
る。これは、条件キーA0001に設定する作業号機が
作業可能設備の最大値(MAX値)と定義付けているか
らである。
【0066】従って、図3に於いては、100として示
されている作業不可の指定を受けている作業号機では、
条件キーA0001で作業する事が出来ないと指定され
ている事になるので、当該作業号機は、製品作業号機指
定データ或いはロット作業号機指定データのいずれに於
いても設定登録する事が出来ない。同様な関係が、製品
作業号機の指定、或いはロット作業号機の指定に於いて
も適用されるものであり、製品作業号機の指定で不可と
なっている作業号機(102として示される)ではその
配下のロットでも作業号機として指定出来ない。
【0067】又、ロット作業号機の指定がない場合(1
01として示される)には自動的にその上位の製品作業
号機指定データに従うと言うシステムとなっている。本
発明に係る生産制御システムに於ける上記の方法では、
段階的に作業号機の指定が可能となるシステムを採用し
ているので、各段階での作業号機指定データ設定部門の
製品に対する保証を責任をもって行う事が前提条件に成
り立つシステムである。
【0068】この前提条件でのデータ登録が正確に行わ
れていれば、製品ロットへの作業号機指定は不具合なく
製造ラインへオンライン作業指示出来るシステムとして
運用され、仮に間違った作業号機指定を行おうとしても
エラーとして検出されるので、当該作業号機の指定が出
来ないシステムとなる。以上説明した様に、本発明は、
条件キーで設定されている作業号機データでの指示だけ
ではなく、製品工程手順単位、製品ロット工程手順単
位、或いは、当該ロットを更に分割した組毎の工程手順
単位で段階的に作業号機を設定し、製造ライン内の設備
へ柔軟にオンラインによる作業号機限定指示を行う事が
出来る事が特徴である。
【0069】本発明に於いては、上記した様に、条件キ
ーデータベースの作業号機を指定しうる範囲内で製品
毎、又は製品のロット毎の工程手順データ表にそれぞれ
工程毎に自由に作業号機データを指定出来る様に構成さ
れている。つまり、本発明に於いては、システムに於け
る最小単位であるロット或いは当該ロットを更に細かく
分割したロット内の組毎に作業号機の指定が出来るの
で、マニュアル作業での作業効率の向上と作業号機の選
択ミスの発生を防止出来る。
【0070】更に、本発明に於いては、生産制御システ
ムにおいて、作業者の個々の判断に頼るよりも、システ
ムのチェック管理としておく方が信頼性があり、作業ミ
スのの発生の防止と工数の削減が可能となる。
【0071】
【発明の効果】本発明に係る生産制御システムは、上記
した様な構成を採用しているので、製品の製造、加工に
於いて、生産性の向上が期待出来る。 つまり、本発明
においては、多品種少量生産のカスタム品の製造依頼の
ニーズが高まって来ているので、生産ラインへの複雑な
品種ミックスに対応しえる作業号機の指示が柔軟に且つ
正確に実行する事が可能となる。
【0072】その結果、従来に於いては、マニュアルに
よる作業号機指示での欠点或いは問題点が解決され、生
産性の向上と信頼性の向上が期待される。更に、本発明
に於いては、作業号機の指示ミスの低減が期待出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる生産制御システムに使
用されるデータ構成を示す図である。
【図2】図2は、本発明の生産制御システムに於いて使
用される作業号機指示手段の動作手順の一例を示すフロ
ーチャートである。
【図3】図3は、本発明の作業号機指示手段に於いて使
用される作業号機の割付け判断操作手段に於ける割付手
順を説明する図である。
【図4】図4は、従来に於ける生産制御システムのデー
タ構成例を示す図である。
【図5】図5は、本発明に係る生産制御システムの具体
的な構成例を説明するブロックダイアグラムである。
【図6】図6は、本発明に係る作業号機選択決定手段の
具体的な構成例を説明するブロックダイアグラムであ
る。
【符号の説明】
10…生産制御システム 20…条件キーデータベース 21…条件キーデータ 22…レシピデータ 23…作業可能作業号機データ 30…作業号機データベース 31…作業号機群データ 32…作業号機データ 40…製品工程手順データベース 41…製品データ 42…製品作業号機指示データ 43…製品データ設定条件キーデータ 50…製品ロットデータベース 51…製品ロットデータ 52…ロット作業号機指定データ 53…ロットデータ設定条件キーデータ 60…製造ライン 61…作業号機A1 62…作業号機A2 63…作業号機A3 64…ロット 65…作業号機設定レシピデータ 69…倉庫手段、自動棚 70…LAN 71…未処理物体 74…搬送手段 75…物品処理データ保管手段 76…処理制御手段 77…作業号機指示手段 80…作業号機選択決定手段 84…作業号機選択出力手段 85…制御手段、棚コントローラ 86…演算手段(CPU)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の物体に一連の複数の作業工程を加
    えて他の物体を製造するに際して、少なくともそれぞれ
    の工程に於ける、作業の種類、使用すべき設備の種類、
    及び各作業の条件とを含む処理データに従って、少なく
    とも製品毎或いは当該製品のロット毎の段階で、上記一
    連の複数の作業工程の実行順序を設定した工程手順表を
    作成し、上記工程手順表に記録された上記処理データに
    従って、所定の作業が順次実行される様に構成された生
    産制御システムに於いて、所定の作業を所定の種類の作
    業号機で実行させる為の作業号機指示データを決定する
    作業号機指示工程が、製品毎の工程手順単位或いは製品
    ロット毎の工程手順単位の少なくとも何れかの段階にお
    ける各工程毎に個別に設けられている事を特徴とする生
    産制御システム。
  2. 【請求項2】 当該所定の物体は、未処理物体であり、
    当該他の物体は、上記未処理物体から得られる完成品で
    ある事を特徴とする請求項1記載の生産制御システム。
  3. 【請求項3】 当該作業号機指示工程は、少なくとも当
    該未処理物体毎或いは当該未処理物体のロット毎に設定
    されているものである事を特徴とする請求項2記載の生
    産制御システム。
  4. 【請求項4】 当該作業号機指示工程は、更に、当該未
    処理物体の製品ロット毎に当該ロットを更に分割したそ
    れぞれの組に対する工程手順単位毎の各工程毎に設定さ
    れるものである事を特徴とする請求項1乃至3の何れか
    に記載の生産制御システム。
  5. 【請求項5】 当該作業号機指示工程は、それぞれの工
    程手順に於ける各処理工程毎に、オペレータが過去に於
    ける各作業号機毎の処理実績データ或いは当該作業号機
    毎の処理性能に関するデータを勘案して、必要な作業号
    機を選択決定するものである事を特徴とする請求項1乃
    至4の何れかに記載の生産制御システム。
  6. 【請求項6】 当該作業号機指示工程に於いて、それぞ
    れの段階間或いは同一の段階に於ける、上記工程手順表
    に示された同一の処理工程で使用される作業号機指定デ
    ータには、予め定められた優先順位が設けられている事
    を特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の生産制御
    システム。
  7. 【請求項7】 当該優先順位は、その順位が高い方か
    ら、製品ロットデータ毎に付与されるロット別作業号機
    指定データ、製品データ毎に付与される製品別作業号機
    指定データ、及び条件キー毎に付与される条件キー別作
    業号機指定データの順に設定されている事を特徴とする
    請求項6記載の生産制御システム。
  8. 【請求項8】 当該未処理物体のロット内の所定の組毎
    に設定されている工程手順表に於いて使用されるロット
    内組別作業号機指定データが、製品ロットデータ毎に設
    定されている工程手順表に於いて使用されるロット別作
    業号機指定データより優先順位が高い事を特徴とする請
    求項6記載の生産制御システム。
  9. 【請求項9】 複数の作業号機、未処理物体を保管する
    倉庫手段、当該複数の作業号機の何れかを選択して、該
    倉庫手段から所定の未処理物体を、該選択された作業号
    機に供給する搬送手段、少なくとも条件キーデータベー
    ス、作業号機データベース、製品工程手順データベー
    ス、製品ロット工程手順データベースを含む物体処理デ
    ータ保管手段及び、物体処理データ保管手段に記憶され
    ている各種のデータに基づいて、該搬送手段を駆動制御
    すると共に、指定された作業号機を駆動制御する処理制
    御手段とから構成された生産制御装置に於いて、少なく
    とも、当該未処理物体に付いての、製品別或いは製品の
    ロット別の各段階で設けられた製品工程手順表の内の何
    れかに於ける所定の処理工程に対して、所定の処理条件
    を実行させる作業号機を指示する作業号機指示データを
    内蔵しうる作業号機指示手段が更に設けられている事を
    特徴とする生産制御装置。
  10. 【請求項10】 当該作業号機指示手段には、更に、当
    該未処理物体のロット毎に当該ロットを更に分割したそ
    れぞれのロットの組に対して設けられた工程手順の何れ
    かの工程に対して作業号機を設定するロット内作業号機
    指定手段が設けられている事を特徴とする請求項9記載
    の生産制御装置。
  11. 【請求項11】 各段階別に設定されている作業号機指
    定データについての優先順位を判断する作業号機指定デ
    ータ優先順位判断手段が設けられている事を特徴とする
    請求項9又は10に記載の生産制御装置。
  12. 【請求項12】 上記未処理物体が、ウェハであり、上
    記完成品である既処理物体が半導体製品である事を特徴
    とする請求項1乃至8の何れかに記載の生産制御システ
    ム。
  13. 【請求項13】 上記工程手順表に、作業号機指示デー
    タを記録しておく記録部分が設けられている事を特徴と
    する請求項9記載の生産制御装置。
  14. 【請求項14】 作業号機指示データに従って、所定の
    作業を実行する作業号機を選択し当該選択された作業号
    機に対して所定の作業を実行させる作業号機選択決定手
    段が設けられている事を特徴とする請求項9記載の生産
    制御装置。
  15. 【請求項15】 該作業号機選択決定手段には、少なく
    とも、製品ロット毎の作業号機指定データ存在有無判断
    手段、製品毎の作業号機指定データ存在有無判断手段、
    条件キー毎の作業号機指定データ存在有無判断手段及び
    作業号機選択出力手段とが含まれている事を特徴とする
    請求項9記載の生産制御装置。
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