JPH1039667A - 加圧ローラ - Google Patents

加圧ローラ

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JPH1039667A
JPH1039667A JP8193544A JP19354496A JPH1039667A JP H1039667 A JPH1039667 A JP H1039667A JP 8193544 A JP8193544 A JP 8193544A JP 19354496 A JP19354496 A JP 19354496A JP H1039667 A JPH1039667 A JP H1039667A
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fluororesin
tetrafluoroethylene
rubber
elastic layer
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    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/206Structural details or chemical composition of the pressure elements and layers thereof

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像不良のない高品位の画像を形成させるこ
とができ、耐久性も極めて優れた加圧ローラを提供する
こと。 【解決手段】 芯金の外周に被覆した弾性体層の外周
に、厚さ0.1mm以下のフッ素樹脂スリーブを被覆し
た加圧ローラにおいて、前記フッ素樹脂はテトラフルオ
ロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合
体(MFA)に熱可塑性フッ素ゴム、ポリアミド、ポリ
エステル、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレ
ン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロライド
三元共重合体(THV)の中から選ばれる少なくとも1
つの物質が混合されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子複写機やレー
ザービームプリンタ(以下、LBPという)の定着部に
おける加圧ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子複写機やLBPの定着部にお
ける加圧ローラとしてトナーの離型性を良くするため
に、芯金入りゴムローラの外周にフッ素樹脂スリーブを
被覆したローラが知られている。
【0003】そして、従来のこの種のローラは、例えば
特公昭50−7097号公報あるいは特公昭51−27
276号公報に示されているように、円筒金型の内周面
の内側に装填した円筒金型内径より外径の小さいフッ素
樹脂スリーブの両端を、芯金を保持する側型に固定し、
この状態で芯金とスリーブ間の環状空間内にゴム材料を
高圧で注入充填し、その充填圧力でスリーブを拡張させ
ながら円筒金型の内周面に密着させるとともに、ゴム材
料にスリーブを一体化させるという方法で製造されてい
る。
【0004】また、弾性体層としてシリコーンゴムスポ
ンジを利用した加圧ローラは、特開平6−266257
号公報に示されているように、スポンジ層を被覆した芯
金を付加型シリコーンゴム等の接着剤で被覆し、当該接
着剤が被覆された芯金をスリーブ中に挿入し、加熱する
ことによって、スリーブを弾性体層が被覆された芯金に
固定するという方法により製造されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような方法で製造
された従来の加圧ローラにおいては、特にサーフ定着や
オンデマンド定着等のフィルム定着方式に利用された場
合、定着用フィルムと加圧ローラとの間にスリップが発
生するために、画像不良が発生することがある。特に、
この不具合は加圧ローラを駆動させてフィルムとの間で
定着させる機構になっているオンデマンド定着方式で著
しいものであった。そのためオンデマンド定着方式にお
いては、加圧ローラとして高い動摩擦係数を有するシリ
コーンゴムを表層材として使用したローラや、シリコー
ンゴム層の表面にダイエルラテックスGLS−213
(ダイキン工業株式会社製商品名)のようなフッ素ゴム
とフッ素樹脂の混合物等をコーティングしたローラなど
が採用されているが、これらのローラはトナーとの離型
性が悪いためにローラとしての寿命が短いという欠点を
有していた。
【0006】また、加熱ローラと加圧ローラとによって
形成されているローラ定着方式においても、近年は加圧
ローラの弾性体層のゴム硬度が非常に低い設計のものが
多く、加圧ローラの表層に使用されているフッ素樹脂層
と弾性体層の剛性差が大きいために、ローラ定着方式で
もフィルム定着方式と同様の画像不良を引き起こすこと
があった。
【0007】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、画像不良のない高品位の画像を形成させること
ができ、耐久性も極めて優れた加圧ローラを提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明においては、芯金の外周に被覆した弾性体層
の外周に、厚さ0.1mm以下のフッ素樹脂スリーブを
被覆した加圧ローラにおいて、前記フッ素樹脂はテトラ
フルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル
共重合体(MFA)に熱可塑性フッ素ゴム、ポリアミ
ド、ポリエステル、テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体(ETFE)、テトラフルオ
ロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフ
ロライド三元共重合体(THV)の中から選ばれる少な
くとも1つの物質が混合されていることを特徴とする。
【0009】また、前記フッ素樹脂としては、その動摩
擦係数が0.25以上とするとよく、また、前記弾性体
層としては、シリコーンゴムまたはシリコーンスポンジ
ゴムを用いるとよい。
【0010】本発明によれば、加圧ローラの芯金の外周
に被覆するフッ素樹脂層として、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MF
A)に熱可塑性フッ素ゴム、ポリアミド、ポリエステ
ル、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン−ビニリデンフロライド三元共
重合体(THV)の中から選ばれる少なくとも1つの物
質が混合されているフッ素樹脂からなるフッ素樹脂スリ
ーブを使用することにより、フィルム定着時の画像不良
がなく、かつ長期にわたる加圧ローラとしての耐久性を
有するローラを提供することができる。
【0011】また、前記フッ素樹脂として動摩擦係数が
0.25以上としたり、前記弾性体層をシリコーンゴム
またはシリコーンスポンジゴムとしたりすることによ
り、前記したフィルム定着時の画像不良がなく、かつ、
長期にわたる加圧ローラとしての耐久性を有するように
するという作用効果をより一層向上させることができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
および図2について説明する。
【0013】図1は、本発明の1実施の形態を示し、複
写機の定着部等において用いられる加圧ローラに適用さ
れたものである。
【0014】この加圧ローラ1はその金属芯金2の外周
にシリコーンゴムからなる弾性体層3が被覆され、さら
にこの弾性体層3の外周に高い動摩擦係数を有したフッ
素樹脂からなるフッ素樹脂スリーブ4が被覆されてい
る。
【0015】この弾性体層3には、シリコーンゴムとし
てXE20−B0068(東芝シリコーン株式会社製商
品名)を100重量部、加硫剤としてTC−8(東芝シ
リコーン株式会社製商品名)を0.5重量部および顔料
(弁柄色シリコーンペーストME41−F:東芝シリコ
ーン株式会社製商品名)を1重量部からなるシリコーン
ゴム組成物が使用されている。
【0016】実験に用いた弾性体層3のシリコーンゴム
のJIS K6301による物性を表1に、フッ素樹脂
スリーブ4の動摩擦係数を表2に示す。
【0017】 本実施例における動摩擦係数の測定はASTM D18
94のe法に準拠して測定した。すなわち、前記のAS
TM D1894のe法を図2に示す概略図によって説
明すると、図示しないモータによって回転されるねじ棒
10と螺合し、このねじ棒10の正・逆回転によって前
進・後退と移動自在とされた試料台11上に、PPC用
紙12を載置し、一方、加圧ローラを切断してロール状
とした試料13を前記のPPC用紙12上にそのPPC
用紙12に対して無負荷の状態で載せ、その状態から改
めて垂直加重W0 を与え、PPC用紙12上に前記垂直
加重W0 が存在するようにする。また、図中、符号14
は前記した試料13に固設された測定杆であり、符号1
5は前記測定杆14が接当する歪みゲージ、符号16は
アンプ、符号17はレコーダである。
【0018】前記したように、モータの作動によりねじ
棒10を回転せしめてこれと螺合する試料台11を矢印
方向に移動させると、この移動に伴い前記試料台11上
に載置されたPPC用紙12上に載せられている試料1
3も測定用杆14とともに移動する。この移動によって
前記の測定用杆14の先端が歪みゲージ15に当接して
もなお試料台11は移動し、歪みゲージ15は摩擦力F
を検知する。この摩擦力Fは、すべり性の良好な試料で
は低く、粘着性の試料では高くなる。そこで、摩擦係数
μは前記のW0 およびFより、μ=F/W0 で求められ
る。これによって摩擦係数μを測定することができるも
のである。
【0019】この動摩擦係数が0.25以上、好ましく
は0.3以上さらに好ましくは0.4以上のフッ素樹脂
からなるフッ素樹脂スリーブを被覆したローラ(実施例
1〜7)と、低動摩擦係数のフッ素樹脂からなるフッ素
樹脂スリーブを被覆したローラ(比較例1〜2)につい
て画像テストを行った。
【0020】画像テストはLBPとしてアップルコンピ
ュータジャパン株式会社製のLazer Writer
300を用い、PPC用紙を連続して100枚プリント
し、印刷された画像について画像ズレが何枚発生するか
で評価した。画像評価の結果を表3に示す。
【0021】 この表3の結果から、フッ素樹脂の動摩擦係数が0.2
5以上および0.3以上のフッ素樹脂を使用した加圧ロ
ーラにおいては画像不良の発生がほとんどなくなり、動
摩擦係数が0.3以上の一部と0.4以上の全部のフッ
素樹脂においては画像不良がまったく見られなくなるこ
とがわかった。
【0022】これに対し、動摩擦係数が0.25未満の
フッ素樹脂においてはかなりの確率で画像不良が発生す
ることがわかった。
【0023】次に、前記各試料の耐久性を評価するため
に、連続して7万枚の通紙テストを行ったが、各試料と
も7万枚の通紙テスト終了後も画像不良の程度は変わら
ず、また画像形成上問題となる紙シワやカールなどは発
生せず、十分な耐久性を有していることがわかった。
【0024】なお、評価テストにおける加圧ローラとし
ては、外径15.8mm、シリコーンゴムからなる弾性
体層の肉厚3mm、フッ素樹脂スリーブの肉厚50μ
m、弾性体層の長さ220mmのローラを用いた。
【0025】本発明における動摩擦係数が0.25以上
の高μのフッ素樹脂は、従来公知のMFAからなるフッ
素樹脂に、高粘着性の第2成分を混合して得られる。
【0026】このMFAとしては、HYFLON MF
A620、MFA640(アウジモント社(イタリア)
製商品名)を例示することができる。
【0027】また、前記第2成分としては、MFAから
なるフッ素樹脂と混合が可能で、動摩擦係数が比較的高
い物質であれば特に制限するものではないが、ウレタン
のような物質は耐熱性が劣るので好ましくない。本発明
に適用できる第2成分の物質としては、ナイロン6、ナ
イロン66、ナイロン8(N−メトキシメチル化ナイロ
ン)、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド樹
脂、UBE−PAE(宇部興産株式会社製商品名)、ペ
バックス(アトケム社(フランス)製商品名)、NOV
AMID PAE(三菱化学株式会社製商品名)等のポ
リアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエチレンテレフ
タレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステ
ル樹脂、ハイトレル(東レ・デュポン株式会社製商品
名)やペルプレン(東洋紡績株式会社製商品名)のよう
なポリエステルエラストマー、ダイエル サーモプラス
チック(ダイキン工業株式会社製商品名)やセフラルソ
フト(セントラル硝子株式会社製商品名)のような熱可
塑性フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン−エチレン共
重合体(以下、ETFEという)、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロライ
ド三元共重合体(以下、THVという)等が例示され
る。
【0028】本発明において、弾性体層3のゴムの種類
は特に制限されるものではないが、加圧ローラの場合に
は、ビニル基を含有したポリオルガノシロキサン組成
物、すなわちシリコーンゴムが一般的であり、シリコー
ンスポンジゴムも必要に応じて使用される。このシリコ
ーンゴムとしては、例えば2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの如き、従来の過
酸化物により加硫可能なものが用いられ、SH52U、
SH831U、SH841U、SH851U、SH86
1U、SH871U、DY32−152U、DY32−
305U、DY32−310U、DY32−315U、
DY32−337U、DY32−338U、DY32−
339U、DY32−420U、DY32−421U、
DY32−422U、DY32−433U、DY32−
474U、DY32−475U、DY32−476U、
DY32−522U、DY32−534U、DY32−
540U、DY32−541U、DY32−542U、
DY32−576U、DY32−580U、DY32−
623U、DY32−638U、DY32−643U、
DY32−645U、DY32−663U、DY32−
800U、DY32−802U、DY32−803U、
DY32−839U、DY32−843U、DY32−
903U、DY32−904U、DY32−910U、
DY32−911U、DY32−912U、DY32−
913U、DY32−914U、DY32−915U、
DY32−916U、DY32−922U、DY32−
923U、DY32−924U、DY32−925U、
DY32−926U、DY32−927U、DY32−
931U、DY32−932U、DY32−933U、
DY32−934U、DY32−935U、DY32−
936U、DY32−946U、DY32−2007U
(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製
商品名)、KE152U、KE153U、KE167
U、KE172U、KE174U、KE520U、KE
530U、KE540U、KE550U、KE552
U、KE552BU、KE765U、KE785U、K
E850U、KE870U、KE880U、KE931
U、KE941U、KE951U、KE953U、KE
954U、KE961U、KE966TU、KE971
U、KE7001U、7002U、KE7003U、K
E7004U、KE7005U、KE7006KEU、
KE7007U、KE7008U、KE7009U、K
E7010U、KE7011U、KE7012U、KE
7013U、KE7014U、KE7015U、KE7
016U、KE7017U、KE7018U、KE70
19U、KE7020U(以上、信越化学工業株式会社
製商品名)、TSE221−3U、TSE221−4
U、TSE221−5U、TSE221−6U、TSE
221−7U、TSE221−8U、TSE270−4
U、TSE270−5U、TSE270−6U、TSE
270−8U、TSE2323−5U、TSE2323
−6U、TSE2323−7U(以上、東芝シリコーン
株式会社製商品名)、EL1300、EL1301、E
L1351、EL1400、EL1401、EL141
4、EL1416、EL1500、EL1501、EL
1502、EL1510、EL1527、EL153
5、EL1600、EL1601、EL1602、EL
1609、EL1623、EL1626、EL170
0、EL1701、EL1711、EL1718、EL
1726、EL1729、EL1800、EL180
1、EL1813、EL5203、EL5251、EL
5300、EL5305、EL5307、EL530
8、EL5351、EL5355、EL5400、EL
5409、EL5412、EL5414、EL5416
S、EL5424、EL5454、EL5500、EL
5502、EL5503、EL5504、EL550
8、EL5600、EL5606N、EL5700、E
L5701、EL5703、EL5800、EL640
0、EL6500、EL6501、EL6600、EL
6700、EL6701、EL7553(以上、ワッカ
ーケミカルズイーストアジア株式会社製商品名)等を例
示することができる。また、シリコーンスポンジゴムと
してはKE901U、KE903U、KE904FU
(以上、信越化学工業株式会社製商品名)、XE21−
A9915(東芝シリコーン株式会社製商品名)等がア
ゾビスイソブチロニトリルや1,1’−アゾ−ビス(1
−アセトキシ−1−フェニル−エタン)等の発泡剤と加
硫剤とともに適時使用される。
【0029】このような弾性体層3には、加圧ローラの
使用目的、設計目的等に応じて、充填剤、増量充填剤、
加硫剤、着色剤、導電性物質、耐熱剤、顔料等の種々の
添加剤を添加することができる。
【0030】例えば、弾性体層3に対する充填材の配合
処方は特に制限されるものではないが、通常はベースの
ガム100重量部に対して補強性充填材および増量充填
剤が10〜300重量部程度添加される。補強性充填材
としてはカーボンブラックおよび湿式シリカや乾式シリ
カ(煙霧状シリカ)が一般的である。ここでいう湿式シ
リカとは、二酸化けい素(SiO2 )からなる補強性シ
リカのことで、製造方法としては、けい酸ナトリウムを
直接硫酸で分解する直接法や、けい酸ナトリウムを塩類
と反応させてけい酸塩を生成させ、次に硫酸または炭酸
ガスで分解する間接法など種々の方法がある。代表的な
湿式シリカとしては、Nipsil VN3 (日本シリカ工業
株式会社製商品名)、カープレックスCS−5(シオノ
ギ製薬株式会社製商品名)、スターシルS(神島化学工
業株式会社製商品名)、トクシールUS(株式会社トク
ヤマ製商品名)、シルトンR−2(水沢化学工業株式会
社製商品名)、Hisil223 (PPG社(米国)製商品
名)、Ultrasil VN3 (デグッザ社(ドイツ)製商品
名)、Vulkasil S(バイエル社(ドイツ)製商品名)
などが例示され、平均粒径が30μm以下、好ましくは
5μm以下のグレードが使用される。乾式シリカは、ハ
ロゲン化けい素の熱分解法やけい砂を加熱還元し、気化
したSiOの空気酸化法、有機けい素化合物の熱分解法
等により製造される二酸化けい素からなる補強性シリカ
で、アエロジル200やアエロジルR972(日本アエ
ロジル株式会社製商品名)、Cab−O−Sil MS−5
(キャボット社(米国)製商品名)、レオロシールQS
102(株式会社トクヤマ製商品名)が例示される。本
発明においては必要に応じて湿式シリカと乾式シリカと
を適時併用して使用してもよい。さらにシリカ表面の活
性による二次結合の防止を目的として、潤滑剤(ウエッ
タ)を添加してもよく、潤滑剤としては、シリコーンレ
ジン類、アルコキシシランおよびシロキサン類、ヒドロ
キシシランおよびシロキサン類、シラザン類、有機酸エ
ステル類、多価アルコール類などが例示される。
【0031】また、増量充填剤は、ゴムの機械特性、す
なわち物理強度、ゴム硬度、圧縮永久歪みなど弾性体層
3として機能上欠くべからざる特性を保持するために必
要な成分であり、炭酸カルシウム、石英粉、けいそう
土、けい酸ジルコニウム、クレー(けい酸アルミニウ
ム)、タルク(含水けい酸マグネシウム)、ウォラスト
ナイト(メタけい酸カルシウム)、酸化チタン、酸化亜
鉛、酸化マグネシウム、アルミナ(酸化アルミニウ
ム)、酸化クロム、ベンガラ(酸化鉄)、硫酸アルミニ
ウム、硫酸バリウム、リトポン、二硫化モリブデン、マ
イカ(雲母粉)、グラファイトなどが例示される。
【0032】また、弾性体層3に導電性を付与させるた
めに、充填剤として各種の導電性付与剤を使用して体積
固有抵抗を1013Ω・cm以下にしてもよく、これら導
電性付与剤としてはアセチレンブラックやケッチェンブ
ラックのごとき導電性カーボンブラック、グラファイ
ト、銀、銅、ニッケルなどの金属粉、導電性亜鉛華、導
電性炭酸カルシウム、カーボン繊維などが例示されるが
カーボンブラックが一般的である。
【0033】本発明において、酸化セリウムのような耐
熱剤を添加してもよいが、本発明における加圧ローラ
は、ダイエルラテックスGLS−213(ダイキン工業
製商品名)のようなフッ素ゴムとフッ素樹脂の混合物か
らなるラテックスをシリコーンゴムローラの外周にコー
ティングするタイプではないので、300〜320℃程
度の温度で焼成する必要はない。そのため、酸化セリウ
ムのような耐熱助剤を必ずしも添加する必要がない。
【0034】通常、シリコーンゴムからなる加圧ローラ
はベンガラ色に着色して供給されることが多く、この場
合には着色剤としてベンガラを使用するのが一般的であ
る。ベンガラの種類としては、SRIS1108(日本
ゴム協会標準規格)に規定されたゴム用ベンガラが適用
でき、加工時のゴム内における配向性に留意する必要が
ある場合には、バイフェロックス130M(バイエル社
(ドイツ)製商品名)のような平均粒径が0.3μm以
下の球状のグレードをシリコーンゴムに対して0.2〜
2重量%程度添加させればよい。最近では分散性や飛散
防止を考慮してCP−21(東レ・ダウコーニング・シ
リコーン株式会社製商品名)のような含有量が50%程
度のシリコーンマスターバッチを0.3〜4重量%程度
添加する例が多い。
【0035】本発明における加硫剤としては、熱加硫型
シリコーンゴムの場合には、通常にシリコーンゴム用の
有機過酸化物が使用でき、ベンゾイルパーオキサイド、
ビス2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジク
ミルパーオキサイド、ジ・ターシャリーブチルパーオキ
サイド、ターシャリーブチルパーベンゾエート、パラモ
ノクロルベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ−(ターシャリーブチルパーオキシ)−ヘ
キサン、ターシャリーブチルクミルパーオキサイド、タ
ーシャリーブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、ターシャリーブチルパーオキシイソプロピルカーボ
ネート、1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ターシ
ャリーブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキ
サノエートなどが例示されるが、ジクミルパーオキサイ
ドもしくは2,5−ジメチル2,5−ジ−(ターシャリ
ーブチルパーオキシ)−ヘキサンの使用が一般的であ
る。また、本発明においては、加硫剤としてこのような
有機過酸化物を用いた熱加硫型ではなく、白金触媒の存
在下で、ビニル基含有ポリシロキサンとハイドジエンロ
ポリシロキサンとからなる付加型としてもよいのはもち
ろんである。
【0036】本発明に使用するフッ素樹脂に必要に応じ
て導電性カーボンブラックなどの導電性付与剤を添加し
て、体積固有抵抗が1013Ω・cm以下の導電性フッ素
樹脂として、加圧ローラを形成してもよい。
【0037】本発明におけるMFAからなるフッ素樹脂
スリーブ4とシリコーンゴムとの接着は、内面処理を施
したフッ素樹脂スリーブ4の内面にケムロック607
(ロード・ファー・イースト・インコーポレイテッド製
商品名)のようなシリコーン系プライマーを塗布し、シ
リコーンゴムからなる弾性体層3と加硫することによ
り、弾性体層3と接着させ使用に供することができる。
このときMFAからなるフッ素樹脂スリーブの内面処理
方法としては、テトラH(株式会社潤工社製商品名)の
ようなTHF(テトラヒドロフラン)もしくはエチレン
グリコールジメチルエーテルに金属ナトリウムとナフタ
リンを溶解させた溶液で化学処理する方法、液体アンモ
ニアに金属ナトリウムを溶解させて溶液で化学処理する
方法、リチウムのようなアルカリ金属の水銀アマルガム
により化学処理する方法、電解還元法、コロナ放電処理
法、ヘリウムやアルゴンのような不活性ガスプラズマで
処理する方法、エキシマレーザにより処理する方法など
が例示される。
【0038】また、芯金2と弾性体層3の接着は、例え
ばプライマーNo.16(信越化学工業株式会社製商品
名)のようなシリコーン系のプライマーを使用すること
により対応することができ、このとき金属芯金2は、予
めサンドブラスト等で表面を活性化した後、メチレンク
ロライド等で脱脂した後、プライマーが塗布され、必要
に応じて130℃で30分程度、焼成して使用される。
【0039】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、必要に応じて変更することができる。
【0040】
【発明の効果】このように本発明の加圧ローラは構成さ
れ作用するものであるから、動摩擦係数が0.25以上
の加圧ローラを用いることにより、画像不良のない高品
位の画像を形成させることができ、耐久性も極めて優れ
たものとなる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加圧ローラの1実施例を示す断面図
【図2】動摩擦係数の測定方法を説明する概略図
【符号の説明】
1 ローラ 2 芯金 3 弾性体層 4 フッ素樹脂スリーブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯金の外周に被覆した弾性体層の外周
    に、厚さ0.1mm以下のフッ素樹脂スリーブを被覆し
    た加圧ローラにおいて、前記フッ素樹脂はテトラフルオ
    ロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合
    体(MFA)に熱可塑性フッ素ゴム、ポリアミド、ポリ
    エステル、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
    ロピレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレ
    ン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロライド
    三元共重合体(THV)の中から選ばれる少なくとも1
    つの物質が混合されていることを特徴とする加圧ロー
    ラ。
  2. 【請求項2】 前記フッ素樹脂の動摩擦係数が0.25
    以上であることを特徴とする請求項1に記載の加圧ロー
    ラ。
  3. 【請求項3】 前記弾性体層は、シリコーンゴムまたは
    シリコーンスポンジゴムであることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の加圧ローラ。
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