JP5928706B2 - 定着加圧ロールの製造方法 - Google Patents

定着加圧ロールの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5928706B2
JP5928706B2 JP2012104170A JP2012104170A JP5928706B2 JP 5928706 B2 JP5928706 B2 JP 5928706B2 JP 2012104170 A JP2012104170 A JP 2012104170A JP 2012104170 A JP2012104170 A JP 2012104170A JP 5928706 B2 JP5928706 B2 JP 5928706B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure roll
elastomer
fixing
roll
silicone rubber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012104170A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013231875A (ja
Inventor
新五 杉山
新五 杉山
中山 純一
純一 中山
亘 根本
亘 根本
池田 篤
篤 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nok Corp
Synztec Co Ltd
Original Assignee
Nok Corp
Synztec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nok Corp, Synztec Co Ltd filed Critical Nok Corp
Priority to JP2012104170A priority Critical patent/JP5928706B2/ja
Priority to US13/869,552 priority patent/US9091982B2/en
Priority to CN201310149206.6A priority patent/CN103376723B/zh
Publication of JP2013231875A publication Critical patent/JP2013231875A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5928706B2 publication Critical patent/JP5928706B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/206Structural details or chemical composition of the pressure elements and layers thereof
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2003Structural features of the fixing device
    • G03G2215/2016Heating belt
    • G03G2215/2025Heating belt the fixing nip having a rotating belt support member opposing a pressure member
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2003Structural features of the fixing device
    • G03G2215/2016Heating belt
    • G03G2215/2035Heating belt the fixing nip having a stationary belt support member opposing a pressure member

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

本発明は、シリコーンエラストマー多孔質体などのエラストマー多孔質体からなる弾性層を具備する定着加圧ロールに関し、定着部の定着ロール、加圧ロールなどとして用いて有用なものである。
プリンター、複写機等の電子写真画像形成装置では、未定着トナーを定着する定着部において、定着ロール、加圧ロールなどが使用されている。このような定着部の定着ロールや加圧ロールは押圧されてニップ部を形成した状態で高温環境下で回転駆動される。また、このような定着加圧ロールには、加熱するエネルギーを低減するために低熱容量化が求められ、多孔質化する手法が知られている。
そこで、従来、発泡剤で発泡させた発泡シリコーンゴムからなる弾性層が用いられるが、セル径やセル間の壁厚が不均一であるためか、圧縮時の応力集中によりセルの破壊が生じ、これによりニップ部の面圧が低下し、定着不良などが生じるという問題があった。
そこで、硬化してエラストマーを生成する液状ゴム材を連続相とするエマルジョン組成物を経由して製造される、均一な球形のセルを有するエラストマー多孔質体が注目されている(特許文献1など参照)。
しかしながら、このようなエラストマー多孔質体をシランカップリング剤で芯金との接着を行い、弾性層とした定着ロールや加圧ロールを定着部に適用すると、加圧時のせん断応力により芯金近傍の弾性層に破壊が生じ、駆動力などの伝達機能が喪失するという問題が生じた。
特許第4638714号公報
本発明は、このような事情に鑑み、エマルジョンを経由して製造される多孔質体からなる弾性層を用い、耐久性を向上させた定着加圧ロールを提供することを目的とする。
前記目的を達成する本発明の第1の態様は、芯体と、この芯体の周囲に設けられた厚さ0.005mm〜1.0mmのゴム層と、このゴム層の周囲に設けられた、液状ゴム材を連続相とするエマルジョン組成物の硬化物であるエラストマー多孔質体からなる弾性層とを具備することを特徴とする定着加圧ロールにある。
本発明の第2の態様は、前記液状ゴム材が液状シリコーンゴム材であることを特徴とする請求項1に記載の定着加圧ロールにある。
本発明の第3の態様は、前記エマルジョン組成物がW/O型エマルジョンからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着加圧ロールにある。
本発明によれば、実質的に真球状の微細なセルを有して耐久性に優れたエラストマー多孔質体を弾性層とし、芯体近傍での剥離や破壊を防止した定着加圧ロールを提供することができる。
一実施形態の定着加圧ロールの縦断面図及び横断面図である。 一実施形態の定着加圧ロールの製造工程を示す図である。 本発明の定着加圧ロールの使用例を示す図である。 本発明の定着加圧ロールの使用例を示す図である。 本発明の定着加圧ロールの使用例を示す図である。
本発明で採用するエラストマー多孔質体は、エラストマーで作られた母体(マトリックス)とこの母体中に分散・分布し且つ実質的に真球状の微細なセルを多数含むものである。
ここで、マトリックスを構成するエラストマーとしては、シリコーン、ウレタン、クロロプレン、エチレンプロピレン共重合体(EPM)、エチレンプロピレン三元重合体(EPDM)、スチレンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、ポリエステル系エラストマー、及びポリエーテル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、エピクロルヒドリン系ゴムなどを挙げることができるが、定着加圧ロールとしての耐熱性等を考慮すると、シリコーンゴムが好ましい。
すなわち、本発明で用いるエラストマー多孔質体は、エラストマーを生成する液状ゴム材を連続相とするエマルジョン組成物を経由して、具体的には、エマルジョン組成物の連続相である液状ゴムを、エマルジョン状態を保持したまま硬化してエラストマーマトリックスとした後、分散相を除去してセルを形成したものであり、各セルは真球状でそれぞれが実質的に独立して存在する。
さらに、本発明で用いるエラストマー組成物は、非常に微細なセルを多数且つ緻密に有するものである。従って、従来の化学発泡などによる多孔質体で、空隙率が同程度のものと比較すると、単位面積当たりのセルの数が大きく異なる。本発明で用いるエラストマー多孔質体は、空隙率は例えば30%以上、好ましくは40%以上であり、一平方mm当たりのセルの数が200以上、好ましくは1000以上、さらに好ましくは2000以上である。
このように、本発明で用いるエラストマー多孔質体はエマルジョン組成物を経由して形成されたものであるが、エマルジョン組成物に抱き込まれた気泡に起因するセルを排除することにより、さらに実質的に真球状のセルのみを有するエラストマー多孔質体となる。このような観点から、エマルジョン組成物を調製する際に、好ましくは減圧状態とすることにより、エマルジョン組成物に含有される気泡を除去することにより、分散相が除去されて形成されるセルのみを有する多孔質体となり、さらに実質的に真球状のセルを有するものとなる。
ここで、本発明の定着加圧ロールの一例の縦断面及び横断面を図1に示す。図1に示すように、本発明の定着加圧ロール10は、金属製の芯体(芯金)11と、芯体11の周囲に設けられたゴム層12と、このゴム層12上に設けられた上述したこのようなエラストマー多孔質体からなる弾性層13とを具備するものである。
弾性層13は、図2に示すように、金型21内に、ゴム層12を設けた芯体11をセットし、周囲に、エラストマー多孔質体の前駆体(エマルジョン組成物)13Aを注入し、エマルジョン組成物の成分を揮発させない状態で一次加熱を行って硬化を行い、その後、二次加熱を行って脱液処理をしながら完全に硬化させるようにして形成される。これにより、ゴム層12と良好に密着して接着された弾性層13が形成される。
ここで、ゴム層12は、発泡していないゴム層であり、弾性層13との接着剤の機能を果たすものである。よって、エラストマー多孔質体を構成するゴム材と同種のゴムで、好ましくは接着剤としての機能を有しているものが好ましい。よって、エラストマー多孔質体がシリコーンゴムからなる場合には、液状シリコーンゴム、又はシリコーンゴム系の接着剤で形成するのが好ましい。勿論、ゴム層12と弾性層13とを異種材料で形成してもよい。
ゴム層12は、できるだけ薄く設けるのが好ましく、1.0mm以下、好ましくは、0.5mm以下の厚さとする。また、ゴム層12は、下地である芯体11の影響を、特に金属製とした場合の芯体11の影響を排除できる厚さを有している必要があり、このような観点から0.001mm以上、好ましくは、0.005mm以上の厚さとするのがよい。
また、ゴム層12の厚さをT1、弾性層13の厚さT2とした場合、両者の比(T1/T2)が0.0001〜0.25、好ましくは0.002〜0.15とするのが好ましい。これは、ゴム層12が、エラストマー多孔質体からなる弾性層13を前駆体から形成する際に、芯体11表面の極性基などの影響を排除し、前駆体であるエマルジョン組成物のエマルジョンがエラストマー多孔質体になる過程で安定して存在し、加熱硬化後の弾性層13において、ゴム層12近傍と弾性層13表面とのセル形状ができるだけ均一になることができる。
これは、金属製芯体表面に接着層としてシランカップリング剤を1μm〜10μmの厚さになるように塗布しても、金属面の露出を完全になくす事が出来ず、芯体近傍に配置されたエマルジョン組成物の構造を破壊する可能性がある。また、露出を抑えるために厚さを50〜100μm程度になるように塗布した場合においては、圧縮時のせん断応力により接着層内で破壊が生じてしまうという知見に基づき、ゴム層12と弾性層13の厚さを変化させて形成した弾性層13の厚さ方向のセルの均一性を種々観察した結果、導き出されたものであり、この結果、両者の比(T1/T2)が0.0001〜0.25、好ましくは0.002〜0.15とするのが好ましいことがわかっている。
また、ゴム層12は、弾性層13を設ける前には完全には硬化させない状態とし、弾性層13の二次加熱の際にゴム層12を同時に完全に硬化するようにするのが好ましい。これにより、ゴム層12と弾性層13との密着性をさらに向上させることができる。しかしながら、ゴム層12は、金型で弾性層13を成形する際には、形状を保っておく必要があるので、液状シリコーンゴムの場合には、架橋密度や架橋度などの反応率を60%以上、80%以下程度にしておくのが好ましい。勿論、弾性層13を完全に硬化させた後、プライマーや接着剤を塗布した後、弾性層13を設けてもよい。
なお、弾性層13の表面には、必要に応じて、PFAなどのフッ素系樹脂やシリコーンゴムなどからなるチューブやコーティング層を設けてもよい。また、チューブを設ける場合には、弾性層13の上に被せてもよいが、上述した製造過程で金型21内に配置してゴム層12とチューブとの間に弾性層13を形成するようにしてもよい。
ここで、本発明で用いるエラストマー多孔質体及びその製造方法について、シリコーンエラストマー多孔質体を例にとりながらさらに説明する。
シリコーンエラストマー多孔質体は、基本的に、硬化してシリコーンエラストマーを生成する液状シリコーンゴム材、および分散相として水又はアルコールなどの水系溶媒を含有した水を含有する油中水型エマルジョンから製造することができる。この際、液状シリコーンゴム材が好ましくは低い粘度を有する液状シリコーンゴム材と水を減圧下で十分に攪拌し、エマルジョンを生成させ、その後すぐに加熱して硬化させることができる。しかしながら、本発明のシリコーンエラストマー多孔質体は、硬化してシリコーンエラストマーを生成する液状シリコーンゴム材および水とともに、界面活性作用を有するシリコーンオイル材を含有する油中水型エマルジョンを減圧下で製造し、これを経由して好適に製造することができる。
液状シリコーンゴム材は、加熱により硬化してシリコーンエラストマーを生成するものであれば特に制限はないが、いわゆる付加反応硬化型液状シリコーンゴムを使用することが好ましい。
ここで、液状ゴム材をシリコーン以外とする場合には、液状ゴム材を連続相とすると共に、連続相と相分離する溶媒を分散相とし、必要に応じて界面活性剤や界面活性作用を有する物質を添加してエマルジョンとしたものをエマルジョン組成物とすればよい。
また、エラストマー多孔質体は、上述したように実質的に真球状のセルを有するが、これを製造するためには、減圧下でエマルジョン組成物を調製する必要がある。ここで、減圧下でエマルジョン組成物を調製するとは、原料を混合攪拌してエマルジョンとするプロセスを減圧下で行うことであり、調製した後のエマルジョン組成物を減圧状態として脱気する工程を付与しても不十分である。
液状シリコーンゴム材は、市販されているものを用いることができる。例えば、付加反応硬化型液状シリコーンゴムは、それを構成する不飽和脂肪族基を有するポリシロキサンと活性水素含有ポリシロキサンとは別々のパッケージで提供され、以後詳述する両者の硬化に必要な硬化触媒は、不飽和脂肪族基を有するポリシロキサンに添加されている。いうまでもなく、液状シリコーンゴム材は、2種類以上を併用して用いることができる。
界面活性作用を有するシリコーンオイル材は、エマルジョン中に水を安定に分散させるための分散安定剤として作用するものである。すなわち、この界面活性作用を有するシリコーンオイル材は、水に対し親和性を示すとともに、液状シリコーンゴム材に対しても親和性を示すものである。
水は、いうまでもなく、上記油中水型エマルジョン中において、粒子(水滴)の形態で不連続相(分散相)として分散して存在する。後に詳述するように、この水粒子の粒径が、本発明のシリコーンエラストマー多孔質体のセル(気泡)の径を実質的に決定する。
上記油中水型エマルジョンにおいて、液状シリコーンゴム材100重量部に対し、界面活性作用を有するシリコーンオイル材を0.2〜10重量部の割合で、水を10〜250重量部の割合で使用することが、水分散安定性に特に優れたエマルジョンを得る上で好ましい。そのような水分散安定性に優れたエマルジョンを使用することにより、良好な多孔質体をより一層安定に製造することができる。また、界面活性作用を有するシリコーンオイル材は二種以上併用してもよいことはいうまでもない。
ここで、液状ゴム材がシリコーン以外とする場合には、エマルジョン組成物は、液状ゴム材を連続相として連続相と相分離する溶媒を分散相とし、必要に応じて界面活性剤や界面活性作用を有する物質を添加してエマルジョンとしたものをエマルジョン組成物とすればよい。
また、エラストマー多孔質体は、その用途に応じて、種々の添加剤を含有することができる。そのような添加剤としては、着色料(顔料、染料)、導電性付与材(カーボンブラック、金属粉末等)、充填材(シリカ等)を例示することができる。
本発明で用いるエマルジョン組成物は、種々の方法により製造することができる。シリコーンエラストマーを含有する油中水型エマルジョン組成物を例とすると、一般的には、液状シリコーンゴム材、界面活性作用を有するシリコーンオイル材、および水を、必要に応じてさらなる添加剤とともに、減圧下で混合し、十分に撹拌することによって製造される。ここで、減圧条件は、例えば、−30kPa以下、好ましくは−60kPa以下である。また、減圧下で混合・攪拌するかわりに、各原料を予め脱気した後、空気などの気体に接触しない状態で攪拌してエマルジョンとしてもよい。
エマルジョン組成物を用いてエラストマー多孔質体を製造するためには、必要に応じて硬化触媒の存在下に、エマルジョン組成物の成分を揮発させない状態で一次加熱を行って硬化を行い、その後、二次加熱を行って脱液処理をしながら完全に硬化させるようにする。
シリコーンエラストマー多孔質体を製造するには、エマルジョン組成物を、まず一次加熱する。一次加熱では、エマルジョン中の水を揮発させることなく、液状シリコーンゴム材を加熱硬化させるために、130℃以下の加熱温度を用いることが好ましい。一次加熱の際の加熱温度は、通常、80℃以上であり、加熱時間は、通常、5分〜60分程度である。この一次加熱により、液状シリコーンゴム材が硬化し、エマルジョン中の水粒子をエマルジョン中の状態のまま閉じ込める。硬化したシリコーンゴムは、以下述べる二次加熱による水分の蒸発の際の膨張力に耐える程度までに硬化する。水粒子を閉じ込めた硬化シリコーンゴムから水分を除去するために、二次加熱を行う。この二次加熱は、70℃〜300℃の温度で行うことが好ましい。加熱温度が70℃未満では水の除去に長時間を要し、加熱温度が300℃を超えると、硬化したシリコーンゴムが劣化し得る。70℃〜300℃の加熱では、1時間〜24時間で水分は揮発除去される。二次加熱により水分が揮発除去されるとともに、シリコーンゴム材の最終的な硬化も達成される。揮発除去された水分は、硬化したシリコーンゴム材(シリコーンエラストマー)中に、水粒子の粒径にほぼ等しい径を有するセルを残す。
このように、本発明で用いるエラストマー多孔質体は、化学発泡などの発泡現象を伴うことなくエマルジョン組成物から製造することができる。エマルジョン組成物中の水粒子などの分散相は、一次加熱により硬化したエラストマーに閉じ込められ、二次加熱の際には、単に揮発するだけである。
ここで、以上説明した定着加圧ロール10の使用態様を以下に例示する。
図3(a)は、ヒータを内蔵する押圧部材31を内部に具備する定着用ベルト32に押圧された状態で使用される加圧ロール10Aとして本発明の定着加圧ロールを使用した例である。
図3(b)は、押圧部材33とは別にヒータ34を内蔵する定着用ベルト32に押圧された状態で使用される加圧ロール10Bとして本発明の定着加圧ロールを使用した例である。
図4(a)は、定着用ベルト32の内側に、ヒータを内蔵する定着ロール10Cを配置した例であり、このような定着ロール10Cとしても本発明の定着加圧ロールが使用できる。また、定着用ベルト32を介して定着ロール10Cに押圧される加圧ロール10Dとしても本発明の定着加圧ロールを使用できる。
図4(b)は、定着用ベルト32の内側にインナーロール10Eとヒータ35を内蔵するハロゲンヒータ36とを配置し、定着用ベルト32を介してインナーロール10Eに押圧される加圧ロール10Fを設けた例であり、インナーロール10Eや加圧ロール10Fとしても本発明の定着加圧ロールを使用できる。
図5は、加圧ロール10Gに対向して、内部にハロゲンヒータ36を内蔵する定着ロール10Hを配置した例であり、加圧ロール10Gや定着ロール10Hとしても本発明の定着加圧ロールを使用できる。
(エマルジョン組成物の調製)
減圧攪拌装置内(−60kPa減圧)において、液状シリコーンゴム材100重量部に、フィラー5重量部、界面活性作用のあるシリコーンオイル5重量部を加え、−60kPa減圧下で混合して攪拌して混合物を得た。次に、この混合物に水140重量部を除々に添加しながら攪拌し、油中水型エマルジョン組成物を調製した。
(実施例1)
直径20mmの金属製芯体の表面に、メチルビニルシリコーン系の液状シリコーンゴムを0.005mmの厚さになるように配置し、形状を保てる程度まで硬化させた後に、これを金型の中心にセットし、上述したエマルジョンを流し込み、設定温度130℃で40分間加熱(一次加熱)し、成形した。得られた成形体(多孔質体前駆体)を電気炉中、200℃で6時間加熱(二次加熱)し、水を除去した。その後研磨して、外径φ40mm、硬度(Asker C)20°のロールを得た。
(実施例2)
直径20mmの金属製芯体の表面に設けたゴム層の厚さを0.5mmとした以外は実施例1と同様にして実施例2のロールを得た。
(比較例1)
直径20mmの金属製芯体の表面に、シランカップリング剤を0.005mmの厚さで設けた以外は実施例1と同様にして比較例1のロールを得た。
(比較例2)
直径20mmの金属製芯体の表面に、シランカップリング剤を0.05mmの厚さで設けた以外は実施例1と同様にして比較例2のロールを得た。
(試験例1)
実施例1、2及び比較例1、2のロールを、外径が40mmでハロゲンランプを内蔵する定着ロールに対し、圧縮率が50%となるように押し付けた加圧ロールとして用い(図5参照)、定着ロールを温度180℃で加熱した状態で回転駆動し、加圧ロールが破壊するまでの時間を計測した。
この結果、比較例1、2の加圧ロールは500時間で破壊したが、実施例1,2の加圧ロールは2000時間駆動しても破壊しなかった。よって、実施例1、2の加圧ロールは比較例1、2と比較して4倍以上の耐久性を有することがわかった。
10 定着加圧ロール
11 芯体
12 ゴム層
13 弾性層
21 金型
31、33 押圧部材
32 定着用ベルト
34、35 ヒータ
36 ハロゲンヒータ

Claims (1)

  1. 芯体と、この芯体の周囲に厚さ0.005mm〜1.0mmの架橋密度が60%〜80
    %の液状シリコーンゴム層を形成する工程と、このシリコーンゴム層の周囲に、硬化して
    エラストマーを生成する液状シリコーンゴム材を連続相とするエマルジョン組成物からエ
    ラストマー多孔質体からなる弾性層を設ける工程とを具備することを特徴とする定着加圧
    ロールの製造方法。
JP2012104170A 2012-04-27 2012-04-27 定着加圧ロールの製造方法 Expired - Fee Related JP5928706B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012104170A JP5928706B2 (ja) 2012-04-27 2012-04-27 定着加圧ロールの製造方法
US13/869,552 US9091982B2 (en) 2012-04-27 2013-04-24 Fixing pressure roller
CN201310149206.6A CN103376723B (zh) 2012-04-27 2013-04-26 定影加压辊及其制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012104170A JP5928706B2 (ja) 2012-04-27 2012-04-27 定着加圧ロールの製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016041475A Division JP6085794B2 (ja) 2016-03-03 2016-03-03 定着加圧ロール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013231875A JP2013231875A (ja) 2013-11-14
JP5928706B2 true JP5928706B2 (ja) 2016-06-01

Family

ID=49462008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012104170A Expired - Fee Related JP5928706B2 (ja) 2012-04-27 2012-04-27 定着加圧ロールの製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9091982B2 (ja)
JP (1) JP5928706B2 (ja)
CN (1) CN103376723B (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6598659B2 (ja) * 2015-11-30 2019-10-30 キヤノン株式会社 多孔質弾性部材の製造方法
JP6094713B1 (ja) * 2016-06-30 2017-03-15 富士ゼロックス株式会社 定着部材、定着装置、及び画像形成装置
JP2018120041A (ja) * 2017-01-24 2018-08-02 昭和電線ケーブルシステム株式会社 熱定着用ゴムローラの製造方法
JP7337176B2 (ja) * 2019-08-26 2023-09-01 Nok株式会社 帯電ロール

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3072055B2 (ja) * 1996-07-23 2000-07-31 株式会社荒井製作所 加圧ローラ
JP2002156857A (ja) * 2000-11-21 2002-05-31 Nissei Electric Co Ltd 定着用ロールおよびその製造方法
JP4459555B2 (ja) * 2002-07-19 2010-04-28 シンジーテック株式会社 定着用ローラ
JP2005077671A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Ricoh Printing Systems Ltd 定着装置の熱ローラ
JP4638714B2 (ja) 2003-11-20 2011-02-23 シンジーテック株式会社 シリコーンエラストマー多孔質体形成用油中水型エマルジョン組成物
CN100578387C (zh) 2005-03-11 2010-01-06 新知德株式会社 定影辊
JP5190855B2 (ja) * 2005-05-20 2013-04-24 シンジーテック株式会社 定着用回転体
KR101390203B1 (ko) * 2007-04-11 2014-04-29 스미토모덴코파인폴리머 가부시키가이샤 정착 롤러 또는 정착 벨트의 제조 방법
JP2011022543A (ja) * 2009-07-13 2011-02-03 Skd Japan Co Ltd 加圧ローラ、加圧ローラの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN103376723A (zh) 2013-10-30
CN103376723B (zh) 2016-12-28
JP2013231875A (ja) 2013-11-14
US20130287461A1 (en) 2013-10-31
US9091982B2 (en) 2015-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6191821B2 (ja) 定着加圧ロール及び定着装置
JP5928706B2 (ja) 定着加圧ロールの製造方法
KR101608227B1 (ko) 실리콘 고무 스폰지 성형품의 제조 방법
US9260606B2 (en) Silicone rubber sponge and rubber-covered roller
JP4941957B2 (ja) 定着用ローラ
US10717842B2 (en) Sponge roller and image-forming apparatus
CN108292113A (zh) 电子照相设备用弹性辊及其制造方法
JP6085794B2 (ja) 定着加圧ロール
JP2014112172A (ja) 定着加圧ロール及び定着装置
JP2012242447A (ja) 発泡シリコーンゴム、その製造方法、及びゴム被覆ローラ
JP5190855B2 (ja) 定着用回転体
JP6624516B2 (ja) スポンジローラ、スポンジローラの製造方法及び画像形成装置
JPWO2009069805A1 (ja) エラストマー多孔質体及びその製造方法
JP5019366B2 (ja) 定着ローラの製造方法
JP2010271394A (ja) 加圧部材、加圧部材の製造方法、定着装置及び画像形成装置
JPWO2009069804A1 (ja) エラストマー多孔質体及びその製造方法
JP5598902B2 (ja) エラストマー多孔質体及びその製造方法
JP4761298B2 (ja) 定着用回転体
WO2020250731A1 (ja) ミラブル型シリコーンゴムスポンジ及びその製造方法
JP6624517B2 (ja) スポンジローラ、その製造方法及び画像形成装置
JP2001349324A (ja) 加圧ローラ
CN112799290A (zh) 定影器用硅海绵辊以及加热定影装置
JP2014215363A (ja) 定着加圧ロール及び定着装置
JP2019158913A (ja) 加圧ローラ
JP2018034118A (ja) 未膨張マイクロバルーンの表面シリカ除去方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20131203

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150216

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151028

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160303

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160412

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5928706

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees