JPH1039529A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH1039529A
JPH1039529A JP19457596A JP19457596A JPH1039529A JP H1039529 A JPH1039529 A JP H1039529A JP 19457596 A JP19457596 A JP 19457596A JP 19457596 A JP19457596 A JP 19457596A JP H1039529 A JPH1039529 A JP H1039529A
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ray diffraction
compound
diffraction spectrum
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JP19457596A
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Hiroshi Harada
寛 原田
Yukito Matsuda
幸人 松田
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 導電性支持体上に、X線回折スペクトル
においてブラッグ角の少なくとも7.5゜、8.3゜、 9.5゜及
び27.2゜のいずれかに主たるピークを有するチタニウム
フタロシアニン化合物を含有する電荷発生材料及び一般
式(I) 【化1】 (R1、R2、R3、R4、R5、R6;水素原子、置換基を
有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよ
いアルコキシ基、ハロゲン原子、Ar1、Ar2、A
3、Ar4;置換基を有していてもよいフェニル基)で
表わされるジスチリル化合物を含有する電荷輸送材料を
含有する光導電層を有する電子写真感光体。 【効果】 700nm付近の長波長光源に高い感度を有
し、高い安定性を保っており、実用上極めて有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、700nm付近の
長波長の光源を利用した複写機、LDプリンタ、LED
プリンタ等に用いる電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体に対する高感度
化、高耐久性化の要求の高まりと共に、電子写真感光体
の電荷発生機能と電荷輸送機能とを別々の材料に分担さ
せた機能分離型の電子写真感光体の開発が盛んである。
【0003】また、電子工業の発達に伴う半導体レーザ
ー(LD)や発光ダイオード(LED)に代表される7
00nm付近の長波長の光源を利用した複写機、LDプ
リンタ、LEDプリンタ等の電子写真感光体に使用され
る材料として、これらの光源に感応するフタロシアニン
系化合物が注目されている。
【0004】光導電層にフタロシアニン系化合物を用
い、感度と繰り返し特性に優れた電子写真感光体とし
て、例えば、特開平6−118674号公報には、電荷
輸送剤としてアミノ基で置換されたジスチリル化合物
と、電荷発生物質としてチタニルオキシフタロシアニン
を含有する光導電層を有する電子写真感光体が提案され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、開示さ
れた電子写真感光体は、700nm付近の長波長の光源
に対する感度が低く、安定性も低いという問題点を有し
ていた。
【0006】機能分離型電子写真感光体においては、一
般に特定の電荷発生材料に対して特定の電荷輸送材料の
組み合わせが感度、安定性、耐久性等において有効であ
ることが知られており、ある特定の電荷発生材料との組
み合わせにおいて有効であった電荷輸送材料が必ずしも
全ての電子写真感光体に適用できるとは限らない。電荷
発生材料と電荷輸送材料との不適当な組み合わせは、電
荷発生材料、電荷輸送材料各々の機能を充分に発揮でき
ないばかりか、電子写真感光体としての性能を低下させ
ることになる。しかしながら、電荷発生材料と電荷輸送
材料の組み合わせ選択における普遍的な法則は必ずしも
明確ではなく、特定の電荷発生材料に有効な特定の電荷
輸送材料の組み合わせを見い出すことは困難であった。
【0007】本発明が解決しようとする課題は、700
nm付近の長波長光源に高い感度を有し、半導体レーザ
(LD)や発光ダイオード(LED)を光源とする電子
写真式プリンタや複写機に用いることのできる高感度で
安定性の高い電子写真感光体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記実状
に鑑みて鋭意検討した結果、特定の電荷発生材料と特定
の電荷輸送材料とを含有する光導電層を設けて成る電子
写真感光体が、優れた感度と電位安定性を発現すること
を見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、導電性支持体上に電荷発生材料及び電荷輸送材料を
含有する光導電層を有する電子写真感光体において、
【0010】電荷発生材料がCu−Kαに対するX線回
折スペクトルにおいてブラッグ角(2θ±0.2゜)の
少なくとも7.5゜、8.3゜、9.5゜及び27.2
゜のいずれかに主たるピークを有するチタニウムフタロ
シアニン化合物を含有し、電荷輸送材料が一般式(I)
【0011】
【化4】
【0012】(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6
は、各々独立的に水素原子、置換基を有していてもよい
アルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基又
はハロゲン原子を表わし、Ar1、Ar2、Ar3及びA
4は置換基を有していてもよいフェニル基を表わ
す。)で表わされるジスチリル化合物を含有することを
特徴とする電子写真感光体を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電子写真感光体に
ついて詳細に説明する。
【0014】本発明で用いるチタニウムフタロシアニン
化合物とは、チタン原子を中心金属とするフタロシアニ
ン環を有する化合物であって、具体的には、チタン原子
に各種配位子が結合した一般式(IV)
【0015】
【化5】
【0016】(式中、フタロシアニン環の水素原子が、
ハロゲン原子、低級アルキル基、ニトロ基等で置換され
ていてもよく、Xは置換基を有していてもよいアルコキ
シ基、ハロゲン原子、酸素原子を表わし、nは1又は2
の整数を表わす。但し、Xが2つの酸素原子でチタン原
子に配位するジアルコラートの場合、又は酸素原子であ
る場合はnは1を表わす。)で表わされる化合物であ
る。
【0017】これらのチタニウムフタロシアニン化合物
のうち、中心金属であるチタン原子に酸素原子又はアル
コキシ基が配位したチタニウムフタロシアニン化合物で
あって、フタロシアニン環に置換基がないもの、あるい
は一部ハロゲン原子で置換されたチタニウムフタロシア
ニン化合物が好ましい。アルコキシ基が配位したチタニ
ウムフタロシアニン化合物としては、環状ブチレングリ
コラート構造を有する一般式(V)
【0018】
【化6】
【0019】(式中、フタロシアニン環の水素原子がハ
ロゲン原子、低級アルキル基、ニトロ基等で置換されて
もよい。)で表わされる化合物及び一般式(VI)
【0020】
【化7】
【0021】(式中、フタロシアニン環の水素原子がハ
ロゲン原子、低級アルキル基、ニトロ基等で置換されて
もよい。)で表わされる化合物が特に好ましい。
【0022】更に、本発明で用いるチタニウムフタロシ
アニン化合物は、Cu−Kαに対するX線回折スペクト
ルがブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.5
゜、8.3゜、9.5゜及び27.2゜のいずれかに主
たるピークを有するものである。
【0023】本発明におけるCu−Kαに対するX線回
折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2゜)の主たる
ピークとは、ブラッグ角(2θ±0.2゜)を少なくと
も7〜30゜の範囲で、好ましくは3゜から35゜の範
囲で測定したX線回折スペクトルにおいて、バックグラ
ウンドノイズを除いて最も回折強度の強いピーク及び最
も回折強度の強いピークに対して回折強度が50%以上
の強度を有するピークを表わし、好ましくは最も回折強
度の強いピークを表わす。この場合、X線回折スペクト
ル測定装置の管電圧、管電流、走査速度、スリット幅等
は適宜選択して測定できる。
【0024】本発明で用いるチタニウムフタロシアニン
化合物の製造法は、特に限定されるものではないが、例
えば、四ハロゲン化チタン、チタンテトラアルコキド等
のチタン化合物と、o−フタロニトリル誘導体又はジイ
ミノイソインドレニン誘導体とのカップリング反応で得
られたチタニウムフタロシアニン化合物を、必要に応じ
て、加水分解、アルコール類との反応等を行うことによ
り製造することができる。
【0025】更に、合成されたチタニウムフタロシアニ
ン化合物を、必要に応じて、再結晶、溶剤洗浄、熱懸
濁、溶剤抽出、昇華、アシッドスラリー、アシッドペー
スト等により精製したり、粉砕等により粒径を制御した
り、物理的方法、化学的方法により結晶変換してもよ
い。
【0026】結晶変換の方法としては、昇華、粉砕、ア
シッドスラリー、アシッドペースト等の処理でチタニウ
ムフタロシアニン化合物を微細化した後、有機溶剤処理
を行う方法、必要に応じて有機物あるいは無機塩の存在
下に機械的摩砕を行う方法、チタニウムフタロシアニン
化合物と有機化合物との反応により結晶変換を行う方法
等があるが、必ずしもこれらの例に限定されるものでは
ない。
【0027】本発明で使用するCu−Kαに対するX線
回折スペクトルにおいてブラッグ角(2θ±0.2゜)
の7.5゜に主たるピークを有するチタニウムフタロシ
アニン化合物の製造法としては、例えば、特開昭61−
217050号公報記載の方法、即ち、四塩化チタンと
フタロジニトリルをα−クロロナフタレン溶媒中で反応
させて得られるジクロロチタニウムフタロシアニンを濃
アンモニア水等で加水分解することによって製造でき、
引き続いて2−エトキシエタノール、ジグライム、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルム
アルデヒド、N−メチルピロリドン、ピリジン、モルホ
リン等の電子供与性の溶媒で処理する方法が挙げられ
る。この方法によって得られるチタニウムフタロシアニ
ン化合物を電荷発生材料として用いることで、導電性支
持体上の光導電層が、Cu−Kαに対するX線回折スペ
クトルにおいてブラッグ角(2θ±0.2゜)の7.5
゜に主たるピークを有する電子写真感光体を製造するこ
とができる。
【0028】また、本発明で使用するCu−Kαに対す
るX線回折スペクトルにおいてブラッグ角(2θ±0.
2゜)の8.3゜に主たるピークを有するチタニウムフ
タロシアニン化合物の製造法としては、例えば、特開平
8−82942号公報記載の方法、即ち、α形チタニル
フタロシアニン20重量部と(2R,3R)−2,3−
ブタンジオール2.2重量部をα−クロロナフタレン中
で加熱撹拌しながら反応させて得られる結晶を、ベンゼ
ン、メタノール、ジメチルホルムアミド、水の順に洗浄
した後、減圧乾燥させる方法が挙げられる。この方法に
よって得られるチタニウムフタロシアニン化合物を電荷
発生材料として用いることで、導電性支持体上の光導電
層が、Cu−Kαに対するX線回折スペクトルにおいて
ブラッグ角(2θ±0.2゜)の8.3゜に主たるピー
クを有する電子写真感光体を製造することができる。
【0029】また、本発明で使用するCu−Kαに対す
るX線回折スペクトルにおいてブラッグ角(2θ±0.
2゜)の9.5゜に主たるピークを有するチタニウムフ
タロシアニン化合物の製造法としては、例えば、(1)
特開平3−200790号公報記載の方法、即ち、四塩
化チタンとフタロジニトリルとをα−クロルナフタレン
等の不活性溶媒中で160〜300℃で反応させてジク
ロルチタニウムフタロシアニンを製造する。ジクロルチ
タニウムフタロシアニンを塩基もしくは水で加水分解す
ることによって得られるチタニルフタロシアニンを、直
接、又は硫酸に溶かして水に注いで得たアモルファスの
ものから、水の存在下にジクロルエタンの如き水に非混
和性の有機溶媒で処理する方法、
【0030】(2)特開平5−320167号公報記載
の方法、即ち、四塩化チタンとフタロジニトリルとをα
−クロロナフタレン等の不溶性高沸点溶媒中で150〜
300℃で反応させて得られるジクロロチタニウムフタ
ロシアニンを塩基もしくは水で加水分解する方法、
【0031】(3)特開平8−82942号公報記載の
方法、即ち、α形チタニルフタロシアニン20重量部と
(2R,3R)−2,3−ブタンジオール4.4重量部
又は(2S,3S)−2,3−ブタンジオール4.4重
量部をα−クロロナフタレン中で加熱撹拌しながら反応
させて得られる結晶を、ベンゼン、メタノール、ジメチ
ルホルムアミド、水の順に洗浄した後、減圧乾燥させる
方法、などが挙げられる。これらの方法によって得られ
たチタニウムフタロシアニン化合物を電荷発生材料とし
て用いることで、導電性支持体上の光導電層が、Cu−
Kαに対するX線回折スペクトルにおいてブラッグ角
(2θ±0.2゜)の9.5゜に主たるピークを有する
電子写真感光体を製造することができる。
【0032】また、本発明で使用するCu−Kαに対す
るX線回折スペクトルにおいてブラッグ角(2θ±0.
2゜)の27.2゜に主たるピークを有するチタニウム
フタロシアニン化合物の製造法としては、例えば、特開
平1−17066号公報記載の方法、即ち、α型チタニ
ルフタロシアニンを50〜180℃、好ましくは60〜
130℃で結晶変換するのに十分な時間を掛けて撹拌も
しくは機械的歪力をもってミリングする方法等が挙げら
れる。この方法によって得られたチタニウムフタロシア
ニン化合物を電荷発生材料として用いることで、導電性
支持体上の光導電層が、Cu−Kαに対するX線回折ス
ペクトルにおいてブラッグ角(2θ±0.2゜)の2
7.2゜に主たるピークを有する電子写真感光体を製造
することができる。
【0033】本発明の電子写真感光体においては、チタ
ニウムフタロシアニン化合物を電荷発生材料として用い
るが、700nm付近の長波長光源に対して高感度であ
るという特徴を損なわない限りにおいて、その他の電荷
発生材料をそれに併用することも可能である。
【0034】他の電荷発生材料としては、例えば、無金
属フタロシアニン化合物、アルミニウム、インジウム、
ガリウム、マグネシウム、銅、バナジウム等の金属フタ
ロシアニン化合物、アゾ系顔料、アントラキノン系顔
料、ペリレン系顔料、多環キノン系顔料、スクエアリウ
ム系顔料等を挙げることができるが、これらの例に限定
されるものではない。
【0035】本発明で使用する一般式(I)で表わされ
るジスチリル化合物におけるR1、R2、R3、R4、 R5
及びR6は、水素原子;メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−
ブチル基の如きアルキル基;メトキシメチル基、エトキ
シメチル基の如き置換基を有するアルキル基;メトキシ
基、エトキシ基の如きアルコキシ基;塩素原子、臭素原
子の如きハロゲン原子である。これらの中でも、水素原
子、メチル基、メトキシ基が特に好ましい。また、一般
式(I)で表わされるジスチリル化合物におけるA
1、Ar2、 Ar3及びAr4 で表わされる置換基を有
していてもよいフェニル基の置換基としては、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、
n−ブチル基、iso−ブチル基の如きアルキル基;メ
トキシメチル基、エトキシメチル基の如き置換基を有す
るアルキル基;メトキシ基、エトキシ基の如きアルコキ
シ基;塩素原子、臭素原子の如きハロゲン原子等が挙げ
られ、これらの中でも、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、メトキシ基、塩素原子が特に好ましい。
【0036】本発明で使用する一般式(I)で表わされ
るジスチリル化合物の製造方法としては、特開昭50−
31773号公報に対応する米国特許第3,873,3
12号明細書に記載があるように、対応するアルキル亜
リン酸エステルと適当なアルデヒドとを強塩基の存在下
で反応させて、ジスチリル化合物を合成する方法等が挙
げられる。しかしながら、この合成方法に限定されるも
のではない。
【0037】本発明で使用する一般式(I)で表わされ
るジスチリル化合物の代表的なものを以下の(表−1)
〜(表−5)に示すが、これらの例示化合物に限定され
るものではない。なお、以下の表中におけるn−Pr
は、n−プロピル基を表わし、表中に記載した番号は例
示化合物の番号を表わす。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】
【表7】
【0045】
【表8】
【0046】
【表9】
【0047】
【表10】
【0048】
【表11】
【0049】本発明の電子写真感光体の光導電層に使用
する電荷輸送材料は、前記一般式(I)で表わされる化
合物の少なくとも一種以上の化合物が用いるが、その特
徴を損なわない限りにおいて、その他の電荷輸送材料を
併用することもできる。
【0050】併用可能な電荷輸送材料としては、例え
ば、アリールアミン系、ヒドラゾン系、ピラゾリン系、
オキサゾール系、オキサジアゾール系、チアゾール系、
カルバゾール系、ジフェノキノン系、アリールメタン系
化合物、或いは、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ
シラン等の重合性化合物を挙げることができる。これら
の併用可能な電荷輸送材料のうち、ターフェニル骨格を
有するアリールアミン系化合物が好ましく、具体的には
下記一般式(II)
【0051】
【化8】
【0052】(式中、Ar5、Ar6、Ar7及びAr
8は、各々独立的に置換基を有していてもよいフェニル
基を表わす。)で表わされる化合物及び一般式(III)
【0053】
【化9】
【0054】(式中、Ar9及びAr10は、 各々独立的
に置換基を有していてもよいフェニル基を表わす。)で
表わされる化合物が特に好ましい。
【0055】一般式(II)及び一般式(III) で表わさ
れる化合物におけるAr5、Ar6、Ar7、 Ar8、A
9及びAr10で表わされる置換基を有していてもよい
フェニル基の置換基としては、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、i
so−ブチル基の如きアルキル基;メトキシメチル基、
エトキシメチル基の如き置換基を有するアルキル基;メ
トキシ基、エトキシ基の如きアルコキシ基;塩素原子、
臭素原子の如きハロゲン原子等が挙げられ、これらの置
換基の中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
メトキシ基、塩素原子が特に好ましい。
【0056】一般式(II)で表わされる化合物の製造方
法としては、例えば、特開平6−293716号公報に
記載の方法、即ち、ターフェニルジハロゲン化物と適当
なアリールアミンとを銅触媒と塩基の存在下で反応させ
て、ターフェニル誘導体とする方法等が挙げられる。し
かしながら、この合成方法に限定されるものではない。
【0057】また、一般式(III) で表わされる化合物
の製造方法としては、例えば、特開平7−48324号
公報に記載の方法、即ち、ターフェニルハロゲン化物と
適当なアリールアミンとを銅触媒と塩基の存在下で反応
させて、ターフェニル誘導体とする方法等が挙げられ
る。しかしながら、この合成方法に限定されるものでは
ない。
【0058】本発明の請求項2記載の電子写真感光体で
使用する一般式(II)及び一般式(III) で表わされる
化合物の代表的なものを以下の(表−6)及び(表−
7)に示すが、これらの例に限定されるものではない。
なお、以下の表中におけるn−Prは、n−プロピル基
を表わし、表中に記載した番号は例示化合物の番号を表
わす。
【0059】
【表12】
【0060】
【表13】
【0061】
【表14】
【0062】
【表15】
【0063】これらの電荷輸送材料を一般式(I)で表
わされるジスチリル化合物と併用して用いる場合、全電
荷輸送材料中の一般式(I)で表わされるジスチリル化
合物の含有量は、重量比で20〜90%の範囲が好まし
く、50〜80%の範囲が特に好ましい。また、その場
合の全電荷輸送材料中の前記一般式(II)及び一般式
(III) で表わされる化合物の総含有量は、重量比で1
0〜80%の範囲が好ましく、20〜50%の範囲が特
に好ましい。
【0064】本発明の電子写真感光体は、導電性支持体
上に電荷発生材料と電荷輸送材料とを含有する光導電層
を形成してなるが、その構成は、種々の構造をとること
ができる。その例を図1から図3に示した。
【0065】図1及び図2の電子写真感光体は導電性支
持体1上に電荷発生材料を主体とする電荷発生層2と、
電荷輸送材料を含有する電荷輸送層3とから成る光導電
層4a又は4bをそれぞれ設けたものである。図3の電
子写真感光体は導電性支持体1上に電荷発生材料5を電
荷移動媒体6の中に分散せしめた光導電層4cを設けた
ものである。
【0066】図1及び図2の電子写真感光体の場合、電
荷発生層2に含まれる電荷発生材料が電荷を発生し、一
方、電荷輸送層3は電荷の注入を受け、その輸送を行
う。即ち、光減衰に必要な電荷の生成が電荷発生材料で
行われ、また、電荷の輸送が電荷輸送媒体で行われる。
図3の電子写真感光体の場合、電荷発生材料が光に対し
て電荷を発生し、電荷移動媒体により電荷の移動が行わ
れる。
【0067】図1の電子写真感光体は、導電性支持体上
に、電荷発生材料の蒸着膜から成る電荷発生層、あるい
は電荷発生材料の微粒子を必要に応じて結着樹脂を溶解
した溶媒中に分散して得た分散液を塗布、乾燥させて得
られる電荷発生層を形成し、その電荷発生層上に、電荷
輸送材料を溶剤又は必要に応じて結着樹脂溶液に溶解し
た溶液を塗布、乾燥させることによって電荷輸送層を形
成することによって製造することができる。
【0068】図2の電子写真感光体は、導電性支持体上
に、電荷輸送材料を溶剤又は必要に応じて結着樹脂溶液
に溶解した溶液を導電性支持体上に塗布、乾燥させるこ
とによって電荷輸送層を形成し、その電荷輸送層上に、
電荷発生材料の蒸着膜から成る電荷発生層、あるいは電
荷発生材料の微粒子を溶剤又は結着樹脂溶液中に分散し
て得た分散液を塗布、乾燥させることによって得られる
電荷発生層を形成することにより製造することができ
る。
【0069】図3の電子写真感光体は、導電性支持体上
に、電荷輸送材料を溶剤又は必要に応じて結着樹脂溶液
に溶解した溶液に電荷発生材料の微粒子を分散させて、
これを導電性支持体上に塗布、乾燥させることによって
光導電層を形成することによって製造することができ
る。
【0070】光導電層の厚さは、図1及び図2の電子写
真感光体の場合には、電荷発生層の厚さは、5μm以下
が好ましく、0.01〜2μmの範囲が特に好ましく、
電荷輸送層の厚さは、3〜50μmの範囲が好ましく、
5〜35μmの範囲が特に好ましい。図3の電子写真感
光体の場合には、光導電層の厚さは、3〜50μmの範
囲が好ましく、5〜35μmの範囲が特に好ましい。
【0071】図1及び図2の電子写真感光体における電
荷輸送層中の電荷輸送材料の割合は、10〜100重量
%の範囲が好ましく、30〜80重量%の範囲が特に好
ましい。図1及び図2の電子写真感光体の電荷輸送層に
おける結着樹脂の割合は、0〜90重量%の範囲が好ま
しく、20〜70重量%の範囲が特に好ましい。図1及
び図2の電子写真感光体の電荷発生層中の電荷発生材料
の割合は、5〜100重量%の範囲が好ましく、30〜
80重量%の範囲が特に好ましい。図3の電子写真感光
体の光導電層中の電荷輸送材料の割合は、5〜80重量
%の範囲が好ましく、光導電層中の結着樹脂の割合は、
0〜94重量%の範囲が好ましく、光導電層中の電荷発
生材料の割合は、1〜70重量%の範囲が好ましく、3
〜50重量%の範囲が特に好ましい。なお、図1〜図3
のいずれの電子写真感光体の作製においても、結着樹脂
と共に可塑剤、増感剤を用いることができる。
【0072】本発明の電子写真感光体に用いられる導電
性支持体としては、例えば、アルミニウム、銅、亜鉛、
ステンレス、クロム、チタン、ニッケル、モリブデン、
バナジウム、インジウム、金、白金等の金属又は合金、
あるいは、導電性ポリマー、酸化インジウム等の導電性
化合物;アルミニウム、パラジウム、金等の金属又は合
金を塗布、蒸着、あるいはラミネートした紙、プラスチ
ックフィルム、セラミックス等が挙げられ、必要に応じ
て導電性支持体表面は化学的又は物理的な処理を施して
もよい。
【0073】本発明の電子写真感光体の形状は、用いる
支持体によって異なるが、ドラム状、平板状、シート
状、ベルト状等多種の形状が可能である。
【0074】本発明の電子写真感光体の電荷輸送層に必
要に応じて用いる結着樹脂は、疎水性で、電気絶縁性の
フィルム形成可能な高分子重合体を用いるのが好まし
い。このような高分子重合体としては、例えば、ポリカ
ーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、メタクリ
ル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無
水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アル
キッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチ
レン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォルマール、
ポリスルホン等が挙げられる。
【0075】これらの結着樹脂のうち、ポリカーボネー
ト及びポリアリレートは、耐久性の高い光導電層を形成
することができるので好ましく、特に(1)一般式(VI
I)
【0076】
【化10】
【0077】(式中、芳香環上の水素原子はハロゲン原
子、置換又は無置換のアルキル基で置換されてもよく、
7及びR8は、各々独立的に、水素原子、置換又は無置
換のアルキル基、置換又は無置換の芳香族基を表わ
す。)で表わされる繰り返し単位を有するポリカーボネ
ート、(2)一般式(VIII)
【0078】
【化11】
【0079】(式中、芳香環上の水素原子はハロゲン原
子、置換又は無置換のアルキル基で置換されてもよく、
Zは置換又は無置換の炭素環及び置換又は無置換の複素
環を形成するのに必要な原子群を表わす。)で表わされ
る繰り返し単位を有するポリカーボネート及び(3)前
記一般式(VII)で表わされる繰り返し単位と一般式(I
X)
【0080】
【化12】
【0081】(式中、芳香環上の水素原子はハロゲン原
子、置換又は無置換のアルキル基で置換されてもよ
い。)で表わされる繰り返し単位を有する共重合ポリカ
ーボネートは、本発明の電荷輸送材料を溶解する樹脂と
して、電気的安定性が高く、より好ましい。
【0082】これらの結着樹脂は、単独で、或は、2種
類以上の混合物として用いることもできる。
【0083】本発明の電子写真感光体の電荷発生層に必
要に応じて用いる結着樹脂は、疎水性で、電気絶縁性の
フィルム形成可能な高分子化合物を用いるのが好まし
く、前述の電荷輸送材料を溶解してなる結着樹脂と同様
のものが好ましい。
【0084】また、電子写真感光体の成膜性、可撓性、
機械的強度を向上するために、これらの結着樹脂と共
に、周知の可塑剤、表面改質剤等の添加剤を使用するこ
ともできる。
【0085】可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩
化ビフェニル、o−ターフェニル、p−ターフェニル、
ジブチルフタレート、ジエチルグリコールフタレート、
ジオクチルフタレート、トリフェニル燐酸、メチルナフ
タレン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、各種のフルオロ炭化水素等が挙
げられる。
【0086】表面改質剤としては、例えば、シリコンオ
イル、フッ素樹脂等が挙げられる。
【0087】光導電層に必要に応じて用いる増感剤とし
ては、いずれも周知のものが使用できる。
【0088】増感剤としては、例えば、クロラニル、テ
トラシアノエチレン、メチルバイオレット、ローダミン
B、シアニン染料、メロシアニン染料、ピリリウム染
料、チアピリリウム染料等が挙げられる。
【0089】また、本発明の電子写真感光体において
は、保存性、耐久性、耐環境依存性を向上させるため
に、光導電層中に酸化防止剤や光安定剤等の劣化防止剤
を含有させることもできる。その例としては、フェノー
ル化合物、ハイドロキノン化合物、アミン化合物等を挙
げることができる。
【0090】更に、本発明の電子写真感光体において
は、導電性支持体と光導電層との接着性を向上させた
り、導電性支持体から光導電層への自由電荷の注入を阻
止するため、導電性支持体と光導電層との間に、必要に
応じて接着層あるいはバリアー層を設けることもでき
る。
【0091】これらの層に用いられる材料としては、前
記結着樹脂に用いられる高分子化合物のほか、カゼイ
ン、ゼラチン、エチルセルロース、ニトロセルロース、
カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリ
マーラテックス、スチレン−ブタジエン系ポリマーラテ
ックス、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリウレ
タン、フェノール樹脂、酸化アルミニウム、酸化スズ、
酸化チタン等が挙げられ、その膜厚は1μm以下が望ま
しい。
【0092】積層型電子写真感光体を塗工によって形成
する場合、結着樹脂を溶解する溶剤は、結着樹脂の種類
によって異なるが、下層を溶解しないものの中から選択
することが望ましい。具体的な有機溶剤の例としては、
例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール等
のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセロソルブ等の
エーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;
ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシド及
びスルホン類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化
炭素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水
素;ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼン等の芳香族類等が挙げられる。
【0093】塗工法としては、例えば、浸漬コーティン
グ法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティン
グ法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティン
グ法、ブレードコーティング法、ローラーコーティング
法、カーテンコーティング法等のコーティング法を用い
ることができる。
【0094】本発明の特定の電荷発生材料と特定の電荷
輸送材料とを含有する光導電層を設けて成る電子写真感
光体は、以上のような構成であって、以下の実施例から
も明かなように、電子写真感光体の高感度と繰り返し使
用時の電気特性安定性に優れたものである。
【0095】
【実施例】以下、本発明で使用する電荷発生材料及び電
荷輸送材料の合成例、本発明の電子写真感光体の実施例
を示すが、これにより本発明が以下の実施例に限定され
るものではない。尚、以下の実施例において、特に断り
がない限り、「部」は「重量部」を表わす。
【0096】《チタニウムフタロシアニン化合物の合
成》 <合成例1>特開昭61−239248号公報記載の方
法、即ち、フタロジニトリル40g、四塩化チタン18
g及びα−クロロナフタレン500mlの混合物を窒素
気流下240〜250℃で3時間加熱撹拌して反応を完
結させた。反応混合物を濾過してジクロロチタニウムフ
タロシアニンを得た。得られたジクロロチタニウムフタ
ロシアニンを濃アンモニア水300ml及びピリジン3
00mlと共に1時間加熱還流して、Cu−Kα線によ
る粉末X線回折において図4のスペクトルを示すオキシ
チタニウムフタロシアニン化合物を得た。
【0097】<合成例2>特開平5−320167号公
報記載の方法、即ち、四塩化チタン50.9部及びオル
トフタロニトリル135部をα−クロロナフタレン11
90部中220〜230℃で3時間反応させ、130℃
で熱時濾過、α−クロロナフタレン、メタノール、熱水
で洗浄しオキシチタニウムフタロシアニンを合成した。
この合成したオキシチタニウムフタロシアニンを、濃硫
酸アシッドペースト処理、オルトジクロロベンゼン中で
湿式摩砕処理して、Cu−Kα線による粉末X線回折に
おいて図5のスペクトルを示すオキシチタニウムフタロ
シアニン化合物を得た。
【0098】<合成例3>特開平8−82942号公報
記載の方法、即ち、合成例1で得たオキシチタニウムフ
タロシアニン20部及び(2R,3R)−2,3−ブタ
ンジオール4.4部を、α−クロロナフタレン240部
中で195〜205℃で撹拌しながら1.5時間反応さ
せた。反応混合物を室温にまで冷却した後、濾別し、残
渣をベンゼン、メタノール、ジメチルホルムアミド(以
下、DMFという。)、水の順に洗浄した後、減圧乾燥
させることにより、Cu−Kα線による粉末X線回折に
おいて図6のスペクトルを示すチタニウムフタロシアニ
ン化合物を得た。
【0099】<合成例4>特開平8−82942号公報
記載の方法、即ち、合成例1で得たオキシチタニウムフ
タロシアニン20部及び(2R,3R)−2,3−ブタ
ンジオール2.2部を、α−クロロナフタレン240部
中で195〜205℃で攪絆しながら1.5時間反応さ
せた。反応混合物を室温にまで冷却した後、濾別し、残
渣をベンゼン、メタノール、DMF、水の順に洗浄後、
減圧乾燥することにより、Cu−Kα線による粉末X線
回折において図7のスペクトルを示すチタニウムフタロ
シアニン化合物を得た。
【0100】<合成例5>特開平2−28265号公報
記載の方法、即ち、四塩化チタン7.6部及びオルトフ
タロニトリル20.4部をキノリン50部中200℃で
2時間反応させた。反応終了後、溶媒を除去し、残渣を
塩酸水溶液、水酸化ナトリウム水溶液で精製し、メタノ
ール、ジメチルホルムアミドで洗浄して、オキシチタニ
ウムフタロシアニンを得た。このようにして得たオキシ
チタニウムフタロシアニンを、濃硫酸アシッドペースト
処理、テトラヒドロフラン(以下、THFという。)で
処理して、Cu−Kα線による粉末X線回折において図
8のスペクトルを示すオキシチタニウムフタロシアニン
化合物を得た。
【0101】《一般式(I)で表わされるジスチリル化
合物の合成》 <合成例6>(例示化合物(I−3)の合成) 特開昭50−31773号公報記載の方法、即ち、α,
α’−ジブロモ−o−キシレン25g及び亜リン酸トリ
エチル62gを低沸点成分を除きながら90〜120℃
で6時間加熱した。反応混合物から過剰の亜リン酸トリ
エチルを蒸留除去した後、残分を減圧蒸留することで、
アルキル亜リン酸エステル誘導体31gを得た。アルキ
ル亜リン酸エステル誘導体20g及び4−(N,N−ビ
ス(4−メチルフェニル)アミノ)ベンズアルデヒド3
5gを脱水ジメチルホルムアミド220g中に溶解し、
水浴で30℃以下に保ちながら、カリウムtert−ブ
トキシド13gを徐々に加えた。室温で10時間撹拌し
た後、イオン交換水2200g中へ注ぎ込んだ。黄色析
出物を吸引濾過して濾取した後、塩化メチレン300m
lの溶液とし、水洗、乾燥させた後、溶媒濃縮すること
によって、蛍光性黄色粘調液体43gを得た。シリカゲ
ルのカラムクロマトグラフィ(展開溶媒=塩化メチレン
/ヘキサン混合溶剤)を用いて精製して、例示化合物
(I−3)29gを得た。
【0102】得られた例示化合物(I−3)の赤外スペ
クトルを図9、1H−NMRスペクトルを図10にそれ
ぞれ示した。
【0103】<合成例7、8>合成例7に準じて、例示
化合物(I−1)及び例示化合物(I−2)をそれぞれ
合成した。例示化合物(I−1)及び例示化合物(I−
2)の赤外スペクトルを図11及び図12にそれぞれ示
した。
【0104】<実施例1>合成例1で得たチタニウムフ
タロシアニン化合物2部及びブチラール樹脂(積水化学
工業社製の「エスレックBH−3」)2部を、塩化メチ
レン66部及び1,1,2−トリクロロエタン99部か
らなる混合溶媒に添加し、ペイントコンディショナーで
分散、混合して電荷発生材料分散液を得た。
【0105】このようにして得た電荷発生材料分散液を
金属薄板に浸漬塗布し、乾燥させて得た膜厚5μmの薄
膜のX線回折スペクトルを図13に示した。
【0106】このようにして得た電荷発生材料分散液
を、アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルム上に
ワイヤーバーを用いて、乾燥後の膜厚が0.3μmとな
るように塗布し、乾燥させて電荷発生層を形成した。
【0107】この電荷発生層の上に、合成例6で得た例
示化合物(I−3)の電荷輸送材料8部と下記構造式
(X)
【0108】
【化13】
【0109】で表わされる繰り返し単位を有するポリカ
ーボネート(三菱瓦斯化学社製の「ユーピロンZ20
0」)10部を、塩化メチレン54部及びクロロベンゼ
ン36部からなる混合溶媒に溶解させた電荷輸送層形成
用塗料を、乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布
し、乾燥させて電荷輸送層を形成して、図1に示した層
構成を有する電子写真感光体を得た。
【0110】<実施例2>実施例1において、電荷輸送
材料として用いた例示化合物(I−3)8部に代えて、
例示化合物(I−3)6部及び例示化合物(III−5)
2部を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真
感光体を得た。
【0111】<実施例3>実施例1において、電荷輸送
材料として用いた例示化合物(I−3)8部に代えて、
例示化合物(I−2)6部及び例示化合物(II−6)2
部を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感
光体を得た。
【0112】<実施例4>実施例1において、電荷輸送
材料として用いた例示化合物(I−3)8部に代えて、
例示化合物(I−2)8部を用い、構造式(X)で表わ
される繰り返し単位を有するポリカーボネート(三菱瓦
斯化学社製の「ユーピロンZ200」)に代えて、構造
式(XI)
【0113】
【化14】
【0114】で表わされる繰り返し単位を有するポリカ
ーボネート(帝人化成社製の「パンライトC140
0」)を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写
真感光体を得た。
【0115】<実施例5>実施例1において、電荷輸送
材料として用いた例示化合物(I−3)8部に代えて、
例示化合物(I−1)4部及び例示化合物(II−5)4
部を用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感
光体を得た。
【0116】<実施例6>実施例1において、電荷発生
材料として用いた合成例1で得たチタニウムフタロシア
ニン化合物に代えて、合成例2で得たチタニウムフタロ
シアニン化合物を用い、電荷輸送材料として用いた例示
化合物(I−3)8部に代えて、例示化合物(I−2)
8部を用いた以外は、実施例1と同様にして電子写真感
光体を得た。
【0117】また、実施例6で使用した電荷発生材料分
散液を金属薄板に浸漬塗布し、乾燥させて得た膜厚5μ
mの薄膜のX線回折スペクトルを図14に示した。
【0118】<実施例7>実施例6において、電荷輸送
材料として用いた例示化合物(I−2)8部に代えて、
例示化合物(I−2)6部及び例示化合物(II−6)4
部を用い、構造式(X)で表わされる繰り返し単位を有
するポリカーボネート(三菱瓦斯化学社製の「ユーピロ
ンZ200」)に代えて、下記構造式(XII)
【0119】
【化15】
【0120】で表わされる繰り返し単位と前記構造式
(XI)で表わされる繰り返し単位を86対14の比率で
有する共重合ポリカーボネートを用いた以外は、実施例
6と同様にして、電子写真感光体を得た。
【0121】<実施例8>実施例1において、電荷発生
材料として用いた合成例1で得たチタニウムフタロシア
ニン化合物に代えて、合成例3で得たチタニウムフタロ
シアニン化合物2部を用い、構造式(X)の繰り返し単
位を有するポリカーボネート(三菱瓦斯化学社製の「ユ
ーピロンZ200」)に代えて、 前記構造式(XII)で
表わされる繰り返し単位と前記構造式(XI)で表わされ
る繰り返し単位を86対14の比率で有する共重合ポリ
カーボネートを用いた以外は、実施例1と同様にして、
電子写真感光体を得た。
【0122】また、実施例8で使用した電荷発生材料分
散液を金属薄板に浸漬塗布し、乾燥させて得た膜厚5μ
mの薄膜のX線回折スペクトルを図15に示した。
【0123】<実施例9>実施例8において、電荷輸送
材料として用いた例示化合物(I−3)8部に代えて、
例示化合物(I−3)6部及び例示化合物(III−5)
2部を用いた以外は、実施例8と同様にして、電子写真
感光体を得た。
【0124】<実施例10>実施例8において、電荷輸
送材料として用いた例示化合物(I−3)8部に代え
て、例示化合物(I−2)6部及び例示化合物(II−
6)2部を用いた以外は、実施例8と同様にして、電子
写真感光体を得た。
【0125】<実施例11>実施例8において、電荷輸
送材料として用いた例示化合物(I−3)8部に代え
て、例示化合物(I−1)4部及び例示化合物(II−
5)4部を用いた以外は、実施例8と同様にして、電子
写真感光体を得た。
【0126】<実施例12>実施例8において、電荷発
生材料として用いた合成例3で得たチタニウムフタロシ
アニン化合物に代えて、合成例4で得たチタニウムフタ
ロシアニン化合物を用いた以外は、実施例8と同様にし
て、電子写真感光体を得た。
【0127】また、実施例12で使用した電荷発生材料
分散液を金属薄板に浸漬塗布し、乾燥させて得た膜厚5
μmの薄膜のX線回折スペクトルを図16に示した。
【0128】<実施例13>実施例12において、電荷
輸送材料として用いた例示化合物(I−3)8部に代え
て、 例示化合物(I−3)6部及び例示化合物(III−
5)2部を用いた以外は、実施例12と同様にして、電
子写真感光体を得た。
【0129】<実施例14>実施例12において、電荷
輸送材料として用いた例示化合物(I−3)8部に代え
て、例示化合物(I−2)6部及び例示化合物(II−
6)2部を用いた以外は、実施例12と同様にして、電
子写真感光体を得た。
【0130】<実施例15>実施例8において、電荷発
生材料として用いた合成例3で得たチタニウムフタロシ
アニン化合物に代えて、合成例5で得たチタニウムフタ
ロシアニン化合物を用いた以外は、実施例8と同様にし
て電子写真感光体を得た。
【0131】また、実施例15で使用した電荷発生材料
分散液を金属薄板に浸漬塗布し、乾燥させて得た膜厚5
μmの薄膜のX線回折スペクトルを図17に示した。
【0132】<実施例16>実施例15において、電荷
輸送材料として用いた例示化合物(I−3)8部に代え
て、例示化合物(I−1)4部及び例示化合物(II−
5)4部を用いた以外は、実施例15と同様にして、電
子写真感光体を得た。
【0133】<比較例1>実施例1において、電荷輸送
材料として用いた例示化合物(I−3)に代えて、構造
式(XIII)
【0134】
【化16】
【0135】で表わされる電荷輸送材料(特開昭57−
125941号に記載)を用いた以外は、実施例1と同
様にして、電子写真感光体を得た。
【0136】<比較例2>実施例1において、電荷発生
材料として用いた合成例1で得たチタニウムフタロシア
ニン化合物に代えて、X形無金属フタロシアニンを用い
た以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を得
た。
【0137】<比較例3>実施例1において、電荷輸送
材料として用いた例示化合物(I−3)に代えて、構造
式(XIV)
【0138】
【化17】
【0139】で表わされるモノスチリル化合物を用いた
以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を得
た。
【0140】<比較例4>実施例1において、電荷輸送
材料として用いた例示化合物(I−3)に代えて、構造
式(XV)
【0141】
【化18】
【0142】で表わされるパラ置換ジスチリル化合物を
用いた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体
を得た。
【0143】比較例4では、電荷輸送材料溶解液に対す
る前記構造式(XV)の電荷輸送材料の溶解度が低く、塗
膜作製時に電荷輸送材料の析出が起こり、均一な塗膜か
らなる電荷輸送層を有する電子写真感光体が得られなか
った。
【0144】<比較例5>実施例1において、電荷発生
材料として用いた合成例1で得たチタニウムフタロシア
ニン化合物に代えて、β形オキシチタニウムフタロシア
ニンを用い、電荷輸送材料として用いた例示化合物(I
−3)8部に代えて、構造式(XVII)
【0145】
【化19】
【0146】で表わされるジスチリル化合物(特開平6
−118674号公報の化学式I−1の化合物)を用い
た以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を得
た。
【0147】(電子写真特性)実施例1〜16及び比較
例1〜3、5で得た電子写真感光体について、静電複写
紙試験装置(川口電機製作所社製の「SP428」)を
用いて、電子写真感光体を暗所で−6KVのコロナ放電
により帯電し、この時の電子写真感光体の表面電位V0
(V)を測定した。次に、そのまま暗所で10秒間放置
したときの電子写真感光体の表面電位V10(V)を測定
した。V0 とV10より電子写真感光体の表面電位の電位
保持率(%):(V10/V0 )×100)を算出した。
更に、表面電位V10に対して波長780nm、露光エネル
ギー1μW/cm2 の光で露光を行い、表面電位がV10
半分になるまでの時間より半減露光量E1/2(μJ/c
m2)を求めた。更にまた、露光開始15秒後の表面電
位、すなわち残留電位VR(V)を測定した。
【0148】この表面電位の暗及び光減衰の測定結果を
表−8に示した。また、帯電、暗所放置1秒間、露光1
秒間、300ルクスの白色光による除電0.1秒間のプ
ロセスを100回繰り返した直後の測定結果も同様に表
−8に示した。
【0149】
【表16】
【0150】
【表17】
【0151】
【表18】
【0152】
【表19】
【0153】表−8に示した結果から、本発明の電子写
真感光体は、電位保持率が高く、780nmの長波長光
源に対して感度が高く、残留電位が低い優れた特性を有
しており、繰り返し安定性も高いことが理解できる。
【0154】<実施例17>メタノール7部及びn−ブ
タノール7部から成る混合溶媒にポリアミド樹脂(東レ
社製の「アミランCM−8000」)1部を溶解した塗
料を得た。直径30mmのアルミニウム製ドラムの外周
面に、この塗料を、乾燥後の膜厚が1μmとなるように
浸漬塗工法により塗装し、乾燥させてバリヤー層を設け
た。
【0155】次に、実施例1で用いた電荷発生材料分散
液を、浸漬塗工法により、上記バリヤー層の上に乾燥後
の膜厚が0.4μmの電荷発生層を形成した。
【0156】この電荷発生層の上に、例示化合物(I−
3)の電荷輸荷輸送材料8部、2,6−ジ−t−ブチル
−p−クレゾール0.2部及び前記構造式(X)で表わ
される繰り返し単位を有するポリカーボネート(三菱瓦
斯化学社製の「ユーピロンZ200」)10部を、塩化
メチレン54部及びクロロベンゼン36部よりなる混合
液に溶解させた電荷輸送材層形成用塗料を、乾燥後の膜
厚が20μmとなるように浸漬塗工法により塗工し、乾
燥させて電荷輸送層を形成して、ドラム状電子写真感光
体を得た。
【0157】<実施例18>実施例17において、電荷
輸送材料として用いた例示化合物(I−3)8部に代え
て、 例示化合物(I−3)6部及び例示化合物(III−
5)2部を用いた以外は、 実施例17と同様にして、
ドラム状電子写真感光体を得た。
【0158】<実施例19>実施例17において、電荷
輸送材料として用いた例示化合物(I−3)8部に代え
て、例示化合物(I−2)6部及び例示化合物(II−
6)2部を用いた以外は、実施例17と同様にして、ド
ラム状電子写真感光体を得た。
【0159】<比較例6>実施例17において、電荷輸
送材料として用いた例示化合物(I−3)に代えて、構
造式(XVI)
【0160】
【化20】
【0161】で表わされる化合物を用いた以外は、実施
例17と同様にしてドラム状電子写真感光体を得た。
【0162】(電位特性)実施例17〜19及び比較例
6で得たドラム状電子写真感光体を、表面電位計を装着
した市販のレーザープリンタ改造機に装着し、温度、湿
度の環境を変えて電位特性の評価をを行った。
【0163】表−9に、評価結果を示した。表中の0%
電位、50%電位はレーザプリンタの0%網点、50%
網点の出力における電子写真感光体上の表面電位を表わ
す。
【0164】
【表20】
【0165】表−9に示した結果から、本発明の電子写
真感光体は、感度が高く、環境の変化による帯電電位、
露光電位が安定していることが理解できる。
【0166】<実施例20>実施例17において、実施
例1で使用した電荷発生材料分散液に代えて、実施例1
2で使用した電荷発生材料分散液を用い、前記構造式
(X)の繰り返し単位を有するポリカーボネート(三菱
瓦斯化学社製の「ユーピロンZ200」)10部に代え
て、 前記構造式(XII)で表わされる繰り返し単位と前
記構造式(XI)で表わされる繰り返し単位を86対14
の比率で有する共重合ポリカーボネートを用いた以外
は、実施例17と同様にして、ドラム状電子写真感光体
を得た。
【0167】<実施例21>実施例18において、電荷
輸送材料として用いた例示化合物(I−3)8部に代え
て、 例示化合物(I−3)6部及び例示化合物(III−
5)2部を用いた以外は、実施例18と同様にして、ド
ラム状電子写真感光体を得た。
【0168】<実施例22>実施例18において、電荷
輸送材料として用いた例示化合物(I−3)8部に代え
て、例示化合物(I−2)6部及び例示化合物(II−
6)2部を用いた以外は、実施例18と同様にして、ド
ラム状電子写真感光体を得た。
【0169】<比較例7>実施例18において、電荷輸
送材料として用いた例示化合物(I−3)に代えて、前
記構造式(XV)で表わされる化合物を用いた以外は、実
施例18と同様にして、ドラム状電子写真感光体を得
た。
【0170】(画像特性)実施例20〜22及び比較例
7で得たドラム状電子写真感光体を、市販のレーザープ
リンタ(商品名「LaserJet 4」ヒューレット
パッカード社製)に装着し、トナーを補給しながら連続
印刷を行い、画像状態の評価を行った。表−10に、初
期及び1万枚の印字試験後の評価結果をまとめて示し
た。
【0171】
【表21】
【0172】表−10に示した結果から、本発明の電子
写真感光体は、半導体レーザを光源として用いた電子写
真式プリンタにおいて、安定した高品質な画像が得られ
ることが理解できる。
【0173】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、700nm
付近の長波長光源に高い感度を有し、更に、高い電位安
定性を保っており、実用上極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電子写真感光体の層構成の一例
を示す模式断面図である。
【図2】本発明に係わる電子写真感光体の層構成の一例
を示す模式断面図である。
【図3】本発明に係わる電子写真感光体の層構成の一例
を示す模式断面図である。
【図4】合成例1で得たチタニウムフタロシアニン化合
物のCu−Kα線による粉末X線回折スペクトル図であ
る。
【図5】合成例2で得たチタニウムフタロシアニン化合
物のCu−Kα線による粉末X線回折スペクトル図であ
る。
【図6】合成例3で得たチタニウムフタロシアニン化合
物のCu−Kα線による粉末X線回折スペクトル図であ
る。
【図7】合成例4で得たチタニウムフタロシアニン化合
物のCu−Kα線による粉末X線回折スペクトル図であ
る。
【図8】合成例5で得たオキシチタニウムフタロシアニ
ン化合物のCu−Kα線による粉末X線回折スペクトル
図である。
【図9】合成例6で得た例示化合物(I−3)の赤外ス
ペクトル図である。
【図10】合成例6で得た例示化合物(I−3)の1H
−NMRスペクトル図である。
【図11】合成例7で得た例示化合物(I−1)の赤外
スペクトル図である。
【図12】合成例8で得た例示化合物(I−2)の赤外
スペクトル図である。
【図13】実施例1で作製したチタニウムフタロシアニ
ン化合物を含有する電荷発生材料分散液を金属薄板に浸
漬塗布して得た薄膜のCu−Kα線によるX線回折スペ
クトル図である。
【図14】実施例6で作製したチタニウムフタロシアニ
ン化合物を含有する電荷発生材料分散液を金属薄板に浸
漬塗布して得た薄膜のCu−Kα線によるX線回折スペ
クトル図である。
【図15】実施例8で作製したチタニウムフタロシアニ
ン化合物を含有する電荷発生材料分散液を金属薄板に浸
漬塗布して得た薄膜のCu−Kα線によるX線回折スペ
クトル図である。
【図16】実施例12で作製したチタニウムフタロシア
ニン化合物を含有する電荷発生材料分散液を金属薄板に
浸漬塗布して得た薄膜のCu−Kα線によるX線回折ス
ペクトル図である。
【図17】実施例15で作製したチタニウムフタロシア
ニン化合物を含有する電荷発生材料分散液を金属薄板に
浸漬塗布して得た薄膜のCu−Kα線によるX線回折ス
ペクトル図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電荷担体発生層 3 電荷輸送層 4a 光導電層 4b 光導電層 4c 光導電層 5 電荷担体発生材料 6 電荷移動媒体 7 電子写真感光体

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に電荷発生材料及び電荷
    輸送材料を含有する光導電層を有する電子写真感光体に
    おいて、 電荷発生材料がCu−Kαに対するX線回折スペクトル
    においてブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも
    7.5゜、8.3゜、9.5゜及び27.2゜のいずれ
    かに主たるピークを有するチタニウムフタロシアニン化
    合物を含有し、 電荷輸送材料が一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、各々独立
    的に水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、
    置換基を有していてもよいアルコキシ基又はハロゲン原
    子を表わし、Ar1、Ar2、Ar3及びAr4は置換基を
    有していてもよいフェニル基を表わす。)で表わされる
    ジスチリル化合物を含有することを特徴とする電子写真
    感光体。
  2. 【請求項2】 光導電層がCu−Kαに対するX線回折
    スペクトルにおいてブラッグ角(2θ±0.2゜)の少
    なくとも7.5゜、8.3゜、9.5゜及び27.2゜
    のいずれかに主たるピークを有することを特徴とする請
    求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 電荷発生材料が、Cu−Kαに対するX
    線回折スペクトルがブラッグ角(2θ±0.2゜)にお
    いて、7.5゜に主たるピークを有するチタニウムフタ
    ロシアニン化合物である請求項1記載の電子写真感光
    体。
  4. 【請求項4】 光導電層がCu−Kαに対するX線回折
    スペクトルにおいてブラッグ角(2θ±0.2゜)の
    7.5゜に主たるピークを有する請求項3記載の電子写
    真感光体。
  5. 【請求項5】 電荷発生材料がCu−Kαに対するX線
    回折スペクトルがブラッグ角(2θ±0.2゜)におい
    て、8.3゜に主たるピークを有するチタニウムフタロ
    シアニン化合物である請求項1記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 光導電層がCu−Kαに対するX線回折
    スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2゜)の
    8.3゜に主たるピークを有する請求項5記載の電子写
    真感光体。
  7. 【請求項7】 電荷発生材料がCu−Kαに対するX線
    回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2
    ゜)の9.5゜に主たるピークを有するチタニウムフタ
    ロシアニン化合物である請求項1記載の電子写真感光
    体。
  8. 【請求項8】 光導電層がCu−Kαに対するX線回折
    スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2゜)の
    9.5゜に主たるピークを有する請求項7記載の電子写
    真感光体。
  9. 【請求項9】 電荷発生材料がCu−Kαに対するX線
    回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2
    ゜)の27.2゜に主たるピークを有するチタニウムフ
    タロシアニン化合物である請求項1記載の電子写真感光
    体。
  10. 【請求項10】 光導電層がCu−Kαに対するX線回
    折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2゜)
    の27.2゜に主たるピークを有する請求項9記載の電
    子写真感光体。
  11. 【請求項11】 電荷輸送材料として更に(1)一般式
    (II) 【化2】 (式中、Ar5、Ar6、Ar7及びAr8は、各々独立的
    に置換基を有していてもよいフェニル基を表わす。)で
    表わされる化合物又は(2)一般式(III) 【化3】 (式中、Ar9及びAr10は、 各々独立的に置換基を有
    していてもよいフェニル基を表わす。)で表わされる化
    合物を含有することを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5、6、7、8、9又は10記載の電子写真感光
    体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2138899A1 (en) 2008-06-27 2009-12-30 Ricoh Company, Limited Electrophotographic photoreceptor, image forming apparatus using the electrophotographic photoreceptor, and method of producing electrophotographic photoreceptor

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2138899A1 (en) 2008-06-27 2009-12-30 Ricoh Company, Limited Electrophotographic photoreceptor, image forming apparatus using the electrophotographic photoreceptor, and method of producing electrophotographic photoreceptor
US8178266B2 (en) 2008-06-27 2012-05-15 Ricoh Company, Ltd. Electrophotographic photoreceptor, image forming apparatus using the electrophotographic photoreceptor, and method of producing electrophotographic photoreceptor

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