JPH1037076A - シートベルト用低摩擦化処理剤及びシートベルト用原糸 - Google Patents
シートベルト用低摩擦化処理剤及びシートベルト用原糸Info
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- JPH1037076A JPH1037076A JP18981696A JP18981696A JPH1037076A JP H1037076 A JPH1037076 A JP H1037076A JP 18981696 A JP18981696 A JP 18981696A JP 18981696 A JP18981696 A JP 18981696A JP H1037076 A JPH1037076 A JP H1037076A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シートベルト用原糸やシートベルトウェビ
ングに付与することによって、格納性もその耐久性も優
れさらに耐摩耗保持率にも優れたシートベルトとするこ
とができるシートベルト用の低摩擦化処理剤を提供す
る。 【解決手段】 ポリエーテルのジオール化合物と脂肪
族カルボン酸とから得られる平均分子量2000〜15
000のポリエーテルポリエステル(但し、平均分子量
が600〜6000のポリテトラメチレングリコール
と、二塩基酸と一価脂肪酸とからのエステル化物を除
く)を含有するシートベルト用低摩擦化処理剤を、シー
トベルト用原糸やシートベルトウェビングに付与する。
ングに付与することによって、格納性もその耐久性も優
れさらに耐摩耗保持率にも優れたシートベルトとするこ
とができるシートベルト用の低摩擦化処理剤を提供す
る。 【解決手段】 ポリエーテルのジオール化合物と脂肪
族カルボン酸とから得られる平均分子量2000〜15
000のポリエーテルポリエステル(但し、平均分子量
が600〜6000のポリテトラメチレングリコール
と、二塩基酸と一価脂肪酸とからのエステル化物を除
く)を含有するシートベルト用低摩擦化処理剤を、シー
トベルト用原糸やシートベルトウェビングに付与する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製糸工程等におい
てシートベルト用原糸に付与することも、シートベルト
ウェビングに付与することも可能な低摩擦化処理剤に関
するものである。さらに詳しくは、シートベルト格納性
が良好で、且つ、摩耗後も格納性を良好に保持でき、格
納耐久性に優れたシートベルトを得るために有効な低摩
擦化処理剤に関するものである。
てシートベルト用原糸に付与することも、シートベルト
ウェビングに付与することも可能な低摩擦化処理剤に関
するものである。さらに詳しくは、シートベルト格納性
が良好で、且つ、摩耗後も格納性を良好に保持でき、格
納耐久性に優れたシートベルトを得るために有効な低摩
擦化処理剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シートベルト用原糸を製織してウ
ェビングとし染色した後、シートベルトの引き出しと格
納を円滑にするため、即ち格納性向上のために、樹脂コ
ートを施すことが一般に行われている。また、シートベ
ルト用原糸には、その紡糸・延伸工程において紡糸油剤
などの種々の処理剤が付与されている。
ェビングとし染色した後、シートベルトの引き出しと格
納を円滑にするため、即ち格納性向上のために、樹脂コ
ートを施すことが一般に行われている。また、シートベ
ルト用原糸には、その紡糸・延伸工程において紡糸油剤
などの種々の処理剤が付与されている。
【0003】例えば、シートベルトの耐摩耗性改善のた
めのコート樹脂としては、ウレタンプレポリマーブロッ
ク化合物を主成分とする樹脂が知られている(特公平4
−66948号公報)。この場合、ウレタンプレポリマ
ーブロック化合物を主成分とする樹脂をシートベルトウ
ェビングに付与し、加熱処理を施すことによって架橋を
生じさせて初期の滑り性の絶対値を大きく向上させ、こ
れによって長期間の使用によって滑り性が低下した後も
所望水準の滑り性を得ることを意図している。
めのコート樹脂としては、ウレタンプレポリマーブロッ
ク化合物を主成分とする樹脂が知られている(特公平4
−66948号公報)。この場合、ウレタンプレポリマ
ーブロック化合物を主成分とする樹脂をシートベルトウ
ェビングに付与し、加熱処理を施すことによって架橋を
生じさせて初期の滑り性の絶対値を大きく向上させ、こ
れによって長期間の使用によって滑り性が低下した後も
所望水準の滑り性を得ることを意図している。
【0004】また、従来のシートベルト原糸用の処理剤
としては、分岐アルコールと高級脂肪酸のエステルと非
イオン活性剤との組成物を主成分とする処理剤(例えば
特開平2−175966号公報)が知られている。即
ち、このシートベルト原糸用処理剤は、分岐アルコール
と高級脂肪酸のエステルとを平滑剤として用い、プロピ
レンオキサイドを含有しない非イオン活性剤を用いるこ
とによって、耐光性を改善しようとするものである。
としては、分岐アルコールと高級脂肪酸のエステルと非
イオン活性剤との組成物を主成分とする処理剤(例えば
特開平2−175966号公報)が知られている。即
ち、このシートベルト原糸用処理剤は、分岐アルコール
と高級脂肪酸のエステルとを平滑剤として用い、プロピ
レンオキサイドを含有しない非イオン活性剤を用いるこ
とによって、耐光性を改善しようとするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、樹脂コート
されたシートベルト、特に前者のような架橋タイプの樹
脂でコートされたシートベルトの場合は、ベルト表面が
硬くなるので長期間使用していると、シートベルトの出
し入れ補助用ガイドであるスルー(ナイロン樹脂製)と
の繰り返し擦過により、表面にコートされた樹脂が徐々
に削り取られて脱落していく。さらに、ベルト表面に汚
れ物が徐々に付着していく。これらの結果、経時的に、
ベルトの格納や引き出しがスムースにいかなくなり、格
納性が経時的に著しく低下していくという大きな問題が
あった。
されたシートベルト、特に前者のような架橋タイプの樹
脂でコートされたシートベルトの場合は、ベルト表面が
硬くなるので長期間使用していると、シートベルトの出
し入れ補助用ガイドであるスルー(ナイロン樹脂製)と
の繰り返し擦過により、表面にコートされた樹脂が徐々
に削り取られて脱落していく。さらに、ベルト表面に汚
れ物が徐々に付着していく。これらの結果、経時的に、
ベルトの格納や引き出しがスムースにいかなくなり、格
納性が経時的に著しく低下していくという大きな問題が
あった。
【0006】また、後者のような従来の原糸付与処理剤
の場合、樹脂コートなしのノンコートベルトとして用い
ると樹脂の脱落等による急激な滑り性の低下はないもの
の、繊維−繊維間摩擦や繊維−金属間摩擦を十分に低下
させることができず、初期の滑り性が劣り、しかも耐摩
耗性も劣るという大きな問題があり、実用化に至ってい
ない。
の場合、樹脂コートなしのノンコートベルトとして用い
ると樹脂の脱落等による急激な滑り性の低下はないもの
の、繊維−繊維間摩擦や繊維−金属間摩擦を十分に低下
させることができず、初期の滑り性が劣り、しかも耐摩
耗性も劣るという大きな問題があり、実用化に至ってい
ない。
【0007】そこで、本発明の主な目的は、上述した従
来技術における問題点を解決し、シートベルト用原糸に
付与することもシートベルトウェビングに付与すること
も可能な低摩擦化処理剤であり、しかも、シートベルト
を構成する繊維の摩擦特性が十分に低く、シートベルト
の初期の滑り性が十分に高いとともに、その滑り性等の
特性を長期間の使用後も良好に維持することができるシ
ートベルト、即ち、格納性もその耐久性も優れさらに耐
摩耗保持率にも優れたシートベルトを得ることが可能な
低摩擦化処理剤を提供することにある。
来技術における問題点を解決し、シートベルト用原糸に
付与することもシートベルトウェビングに付与すること
も可能な低摩擦化処理剤であり、しかも、シートベルト
を構成する繊維の摩擦特性が十分に低く、シートベルト
の初期の滑り性が十分に高いとともに、その滑り性等の
特性を長期間の使用後も良好に維持することができるシ
ートベルト、即ち、格納性もその耐久性も優れさらに耐
摩耗保持率にも優れたシートベルトを得ることが可能な
低摩擦化処理剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のシートベルト用低摩擦化処理剤は、ポリエ
ーテルのジオール化合物と脂肪族カルボン酸とから得ら
れる平均分子量2000〜15000のポリエーテルポ
リエステル(但し、平均分子量が600〜6000のポ
リテトラメチレングリコールと、二塩基酸と一価脂肪酸
とからのエステル化物を除く)を含有することを特徴と
する。
め、本発明のシートベルト用低摩擦化処理剤は、ポリエ
ーテルのジオール化合物と脂肪族カルボン酸とから得ら
れる平均分子量2000〜15000のポリエーテルポ
リエステル(但し、平均分子量が600〜6000のポ
リテトラメチレングリコールと、二塩基酸と一価脂肪酸
とからのエステル化物を除く)を含有することを特徴と
する。
【0009】前記ポリエーテルのジオール化合物は、エ
チレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドの重
合体(平均分子量が600〜6000)であることが好
ましく、また、前記ポリエーテルポリエステルは、ポリ
エーテルのジオール化合物と二塩基酸と一価脂肪酸とか
らのエステル化物であることが好ましい。
チレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドの重
合体(平均分子量が600〜6000)であることが好
ましく、また、前記ポリエーテルポリエステルは、ポリ
エーテルのジオール化合物と二塩基酸と一価脂肪酸とか
らのエステル化物であることが好ましい。
【0010】前記ポリエーテルポリエステルの配合量
は、処理剤全体の30重量%以上を占めることが好まし
く、さらに、極圧剤成分をも含有させることが好まし
い。
は、処理剤全体の30重量%以上を占めることが好まし
く、さらに、極圧剤成分をも含有させることが好まし
い。
【0011】また、その処理剤を有効成分とする1〜2
0重量%濃度の水系エマルジョン液であって、25℃に
おける表面張力が35ダイン/cm以下、かつ、25℃
におけるキャンパス法浸透性が15秒以下であるシート
ベルト用低摩擦化処理液として処理に用いられることが
好ましい。
0重量%濃度の水系エマルジョン液であって、25℃に
おける表面張力が35ダイン/cm以下、かつ、25℃
におけるキャンパス法浸透性が15秒以下であるシート
ベルト用低摩擦化処理液として処理に用いられることが
好ましい。
【0012】このような本発明の処理剤は浸透性が大き
いので、シートベルト用原糸の内部に位置するフィラメ
ントの表面にも均一に付着できる。また、シートベルト
ウェビングに付与した場合には、処理剤をシートベルト
表面にも、それを構成する内部のフィラメントの表面に
も均一にコートさせることができる。従って、表面が樹
脂コートされた従来のシートベルトのように樹脂層とベ
ルト(繊維)層との2層構造とはならないから、長期間
の使用によってベルト表面部の繊維が削り取られても、
ベルト内部の繊維にも処理剤が十分に付着していて低摩
擦性であるので、格納性もその耐摩耗保持率もともに高
いシートベルトとすることができる。
いので、シートベルト用原糸の内部に位置するフィラメ
ントの表面にも均一に付着できる。また、シートベルト
ウェビングに付与した場合には、処理剤をシートベルト
表面にも、それを構成する内部のフィラメントの表面に
も均一にコートさせることができる。従って、表面が樹
脂コートされた従来のシートベルトのように樹脂層とベ
ルト(繊維)層との2層構造とはならないから、長期間
の使用によってベルト表面部の繊維が削り取られても、
ベルト内部の繊維にも処理剤が十分に付着していて低摩
擦性であるので、格納性もその耐摩耗保持率もともに高
いシートベルトとすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の処理剤で使用するポリエ
ーテルポリエステルは、平均分子量が2000〜150
00であり、かつ、ポリエーテルのジオール化合物と脂
肪族カルボン酸とから得られるエステル化物(但し、平
均分子量が600〜6000のポリテトラメチレングリ
コールと、二塩基酸と一価脂肪酸とからのエステル化物
を除く)であることを要する。そのポリエーテルポリエ
ステルとしては、二塩基酸の両末端が、エチレンオキサ
イド及び/又はプロピレンオキサイドの重合体のような
ポリエーテルによってエステル化され、さらにその両末
端が一価脂肪酸によってエステル化されてなる化合物の
ように、一価脂肪酸によるエステル化によって両末端が
封鎖されてなるポリエーテルポリエステルが好ましい。
ーテルポリエステルは、平均分子量が2000〜150
00であり、かつ、ポリエーテルのジオール化合物と脂
肪族カルボン酸とから得られるエステル化物(但し、平
均分子量が600〜6000のポリテトラメチレングリ
コールと、二塩基酸と一価脂肪酸とからのエステル化物
を除く)であることを要する。そのポリエーテルポリエ
ステルとしては、二塩基酸の両末端が、エチレンオキサ
イド及び/又はプロピレンオキサイドの重合体のような
ポリエーテルによってエステル化され、さらにその両末
端が一価脂肪酸によってエステル化されてなる化合物の
ように、一価脂肪酸によるエステル化によって両末端が
封鎖されてなるポリエーテルポリエステルが好ましい。
【0014】そのポリエーテルポリエステルの平均分子
量は、滑り性や原糸又はウェビングの内部への浸透性の
ために前記範囲が必要である。その平均分子量が200
0未満と小さ過ぎる場合には油膜の強さが不十分となり
摩耗後の滑り性が悪くなるので、所望の効果が得られな
い。また、分子量が15000を越える場合には摩擦特
性を十分に改善できないので、滑り性が悪くなり、所望
の効果が得られない。好ましい平均分子量は3000〜
10000である。
量は、滑り性や原糸又はウェビングの内部への浸透性の
ために前記範囲が必要である。その平均分子量が200
0未満と小さ過ぎる場合には油膜の強さが不十分となり
摩耗後の滑り性が悪くなるので、所望の効果が得られな
い。また、分子量が15000を越える場合には摩擦特
性を十分に改善できないので、滑り性が悪くなり、所望
の効果が得られない。好ましい平均分子量は3000〜
10000である。
【0015】さらにそのポリエーテルポリエステルを構
成するポリエーテル成分は、エチレンオキサイド及び/
又はプロピレンオキサイドの重合体で平均分子量が60
0〜6000であるポリエーテルが好ましい。その平均
分子量が600未満と小さ過ぎる場合には油膜の強さが
不十分となり滑り性が悪くなり易い。また、平均分子量
が6000を越える場合では摩擦が大きくなりすぎて滑
り性が悪くなり易い。好ましい平均分子量は800〜4
000である。
成するポリエーテル成分は、エチレンオキサイド及び/
又はプロピレンオキサイドの重合体で平均分子量が60
0〜6000であるポリエーテルが好ましい。その平均
分子量が600未満と小さ過ぎる場合には油膜の強さが
不十分となり滑り性が悪くなり易い。また、平均分子量
が6000を越える場合では摩擦が大きくなりすぎて滑
り性が悪くなり易い。好ましい平均分子量は800〜4
000である。
【0016】なお本発明でいう平均分子量はGPC(ゲ
ルパーミエイションクロマトグラフィー)等で測定され
る数平均分子量である。
ルパーミエイションクロマトグラフィー)等で測定され
る数平均分子量である。
【0017】また、そのポリエーテルポリエステルを構
成するカルボン酸は、脂肪族カルボン酸であることを要
する。そのカルボン酸として二塩基酸と一塩基酸とを併
用する場合には、その少なくともいずれかが、好ましく
は両方が脂肪族カルボン酸である。これに対し、芳香環
のような環状構造を持つカルボン酸を用いて得られたた
ポリエーテルポリエステルでは摩擦特性の低減効果が十
分でないので、不適当である。
成するカルボン酸は、脂肪族カルボン酸であることを要
する。そのカルボン酸として二塩基酸と一塩基酸とを併
用する場合には、その少なくともいずれかが、好ましく
は両方が脂肪族カルボン酸である。これに対し、芳香環
のような環状構造を持つカルボン酸を用いて得られたた
ポリエーテルポリエステルでは摩擦特性の低減効果が十
分でないので、不適当である。
【0018】そのポリエーテルポリエステルを構成する
二塩基酸成分としては、マレイン酸、アジピン酸、チオ
ジプロピオン酸、セバチン酸などがあげられる。好まし
くはアジピン酸、チオジプロピオン酸、セバチン酸がよ
い。
二塩基酸成分としては、マレイン酸、アジピン酸、チオ
ジプロピオン酸、セバチン酸などがあげられる。好まし
くはアジピン酸、チオジプロピオン酸、セバチン酸がよ
い。
【0019】さらにまた、一価脂肪酸成分としては、オ
クチル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リシノ
ール酸、リノール酸、リノレン酸などがあげられる。好
ましくは、ラウリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸
がよい。
クチル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リシノ
ール酸、リノール酸、リノレン酸などがあげられる。好
ましくは、ラウリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸
がよい。
【0020】さらに、ポリエーテルポリエステルは、常
温(20〜25℃)において液状を保つことができる物
であることが好ましい。これは、処理剤が付与されたシ
ートベルトが日常的に使用される常温条件下でペースト
状とならずに液状を保持でき、低摩擦性という所期の機
能が使用時に十分に発揮できるからである。
温(20〜25℃)において液状を保つことができる物
であることが好ましい。これは、処理剤が付与されたシ
ートベルトが日常的に使用される常温条件下でペースト
状とならずに液状を保持でき、低摩擦性という所期の機
能が使用時に十分に発揮できるからである。
【0021】上記ポリエーテルポリエステルは、処理剤
全体の30〜100重量%を占めることが好ましく、そ
の1種のみの使用でもよいし2種以上の併用でもよい。
その含有量が30重量%未満ではそのポリエーテルポリ
エステルによる所期の効果が十分に発揮され難く、シー
トベルトの滑り性や摩耗後の滑り性の点から好ましくな
い。好ましくは40〜100重量%がよい。
全体の30〜100重量%を占めることが好ましく、そ
の1種のみの使用でもよいし2種以上の併用でもよい。
その含有量が30重量%未満ではそのポリエーテルポリ
エステルによる所期の効果が十分に発揮され難く、シー
トベルトの滑り性や摩耗後の滑り性の点から好ましくな
い。好ましくは40〜100重量%がよい。
【0022】本発明の低摩擦化処理剤は、上記ポリエー
テルポリエステル以外の平滑剤成分(B)や極圧剤成分
(C)や界面活性剤成分(D)等を含んでいてもよく、
それらの含有量の合計は、多くとも70重量%とするこ
とがよい。
テルポリエステル以外の平滑剤成分(B)や極圧剤成分
(C)や界面活性剤成分(D)等を含んでいてもよく、
それらの含有量の合計は、多くとも70重量%とするこ
とがよい。
【0023】その平滑剤成分(B)としては、鉱物油
(精製スピンドル油、流動パラフィン)、動植物油(ヤ
シ油、ヒマシ油など)、脂肪酸エステル(イソステアリ
ルラウレート、オレイルオレート、ジオレイルアジペー
トなど)、アルキルエーテルエステル(ラウリルアルコ
ールのエチレンオキサイド2モル付加物ラウレート、ト
リデシルアルコールのエチレンオキサイド3モル付加物
ラウレートなど)及びワックスなどがあげられ、これら
のうちで好ましいものは、脂肪酸エステルおよびアルキ
ルエーテルエステルである。その平滑剤成分(B)を配
合する場合には、その割合は5〜30重量%、特に10
〜20重量%の範囲がよい。
(精製スピンドル油、流動パラフィン)、動植物油(ヤ
シ油、ヒマシ油など)、脂肪酸エステル(イソステアリ
ルラウレート、オレイルオレート、ジオレイルアジペー
トなど)、アルキルエーテルエステル(ラウリルアルコ
ールのエチレンオキサイド2モル付加物ラウレート、ト
リデシルアルコールのエチレンオキサイド3モル付加物
ラウレートなど)及びワックスなどがあげられ、これら
のうちで好ましいものは、脂肪酸エステルおよびアルキ
ルエーテルエステルである。その平滑剤成分(B)を配
合する場合には、その割合は5〜30重量%、特に10
〜20重量%の範囲がよい。
【0024】極圧剤成分(C)は、処理剤の油膜強度を
高める作用を有する成分であり、例えば、オレイン酸石
鹸、エルシン酸石鹸などの脂肪酸石鹸、ラウリルホスフ
ェ−トカリウム塩、オレイルホスフェ−トナトリウム塩
などの有機ホスフェ−ト塩、ラウリルスルフォネ−トナ
トリウム塩、及び、ドデシルベンゼンスルフォネ−トナ
トリウム塩などの有機スルフォネ−ト塩などがあげられ
る。
高める作用を有する成分であり、例えば、オレイン酸石
鹸、エルシン酸石鹸などの脂肪酸石鹸、ラウリルホスフ
ェ−トカリウム塩、オレイルホスフェ−トナトリウム塩
などの有機ホスフェ−ト塩、ラウリルスルフォネ−トナ
トリウム塩、及び、ドデシルベンゼンスルフォネ−トナ
トリウム塩などの有機スルフォネ−ト塩などがあげられ
る。
【0025】その極圧剤成分(C)を配合する場合に
は、その割合は0.02〜10重量%、特に1〜5重量
%の範囲がよい。0.02重量%未満では油膜強度を高
めるという作用が十分に発揮され難く好ましくない。ま
た、10重量%を越えると粘度上昇が大きくなって滑り
性が悪化してくるので好ましくない。
は、その割合は0.02〜10重量%、特に1〜5重量
%の範囲がよい。0.02重量%未満では油膜強度を高
めるという作用が十分に発揮され難く好ましくない。ま
た、10重量%を越えると粘度上昇が大きくなって滑り
性が悪化してくるので好ましくない。
【0026】また、界面活性剤(D)としては、高級ア
ルコールのアルキレンオキサイド付加物(オクチルアル
コールのエチレン、プロピオンオキサイド付加物、ステ
アリルアルコールのエチレン、プロピオンオキサイド付
加物、オレイルアルコールのエチレンオキサイド付加物
など)、多価アルコールエステルのアルキレンオキサイ
ド付加物(硬化ヒマシ油のエチレンオキサイド25モル
付加物、ソルビタントリオレートのエチレンオキサイド
20モル付加物など)があげられる。
ルコールのアルキレンオキサイド付加物(オクチルアル
コールのエチレン、プロピオンオキサイド付加物、ステ
アリルアルコールのエチレン、プロピオンオキサイド付
加物、オレイルアルコールのエチレンオキサイド付加物
など)、多価アルコールエステルのアルキレンオキサイ
ド付加物(硬化ヒマシ油のエチレンオキサイド25モル
付加物、ソルビタントリオレートのエチレンオキサイド
20モル付加物など)があげられる。
【0027】その界面活性剤成分(D)を配合する場合
には、その割合は5〜20重量%、特に10〜15重量
%の範囲がよい。
には、その割合は5〜20重量%、特に10〜15重量
%の範囲がよい。
【0028】さらに、本発明の低摩擦化処理剤には、前
記ポリエーテルポリエステル、それ以外の平滑剤成分
(B)、極圧剤成分(C)及び界面活性剤成分(D)の
他に、アルカリ金属、アルキルアミンのアルキレンオキ
サイド付加物などのPH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤およびフッ素化合物などのその他の添加剤を必要に
応じて配合してもよい。
記ポリエーテルポリエステル、それ以外の平滑剤成分
(B)、極圧剤成分(C)及び界面活性剤成分(D)の
他に、アルカリ金属、アルキルアミンのアルキレンオキ
サイド付加物などのPH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤およびフッ素化合物などのその他の添加剤を必要に
応じて配合してもよい。
【0029】上記PH調整剤を配合する場合には、その
割合は0.02〜10重量%、特に0.03〜8重量%
の範囲がよい。それ以外の添加剤を配合する場合には、
それらの割合は、0.02〜10重量%、特に0.03
〜5重量%の範囲がよい。
割合は0.02〜10重量%、特に0.03〜8重量%
の範囲がよい。それ以外の添加剤を配合する場合には、
それらの割合は、0.02〜10重量%、特に0.03
〜5重量%の範囲がよい。
【0030】本発明の低摩擦化処理剤は、1〜20重量
%濃度の水系エマルジョン液としてシートベルト用原糸
の処理やシートベルトウェビングの処理に用いることが
好ましいが、それら原糸やウェビングへの付着性や浸透
性が損われないならば、さらに高濃度の水系エマルジョ
ン液で用いてもよいし、実質的に希釈なしの原液状態で
用いてもよいし、また、有機溶媒で希釈した処理液とし
て用いてもよい。特に好ましくは、2〜10重量%濃度
の水系エマルジョン液がよい。
%濃度の水系エマルジョン液としてシートベルト用原糸
の処理やシートベルトウェビングの処理に用いることが
好ましいが、それら原糸やウェビングへの付着性や浸透
性が損われないならば、さらに高濃度の水系エマルジョ
ン液で用いてもよいし、実質的に希釈なしの原液状態で
用いてもよいし、また、有機溶媒で希釈した処理液とし
て用いてもよい。特に好ましくは、2〜10重量%濃度
の水系エマルジョン液がよい。
【0031】1〜20重量%濃度の水系エマルジョンの
処理液にして用いる場合、その処理液の25℃における
表面張力は35ダイン/cm以下、25℃におけるキャ
ンパス浸透性が15秒以下であることが、原糸やウェビ
ングへの付着及びそれらの内部への浸透のために好まし
い。その表面張力が35ダイン/cmを超える場合は原
糸やウェビングへの付着性が不十分となり易い。また、
キャンパス浸透性が15秒を超える場合には、処理剤の
浸透性が悪くなり易いので、格納性の耐久性を高めるた
めに好ましくない。
処理液にして用いる場合、その処理液の25℃における
表面張力は35ダイン/cm以下、25℃におけるキャ
ンパス浸透性が15秒以下であることが、原糸やウェビ
ングへの付着及びそれらの内部への浸透のために好まし
い。その表面張力が35ダイン/cmを超える場合は原
糸やウェビングへの付着性が不十分となり易い。また、
キャンパス浸透性が15秒を超える場合には、処理剤の
浸透性が悪くなり易いので、格納性の耐久性を高めるた
めに好ましくない。
【0032】本発明の低摩擦化処理剤は、処理剤を乳化
させた水系エマルジョン処理液のような処理液にして、
シートベルト用原糸を製造する製糸工程において付与さ
れてもよいし、またシートベルトウェビングに付与され
てもよい。
させた水系エマルジョン処理液のような処理液にして、
シートベルト用原糸を製造する製糸工程において付与さ
れてもよいし、またシートベルトウェビングに付与され
てもよい。
【0033】例えば、紡糸された合成繊維を延伸、熱処
理して巻取るという製糸工程において熱処理と巻取りと
の間で低摩擦化処理液を付与すればよいが、巻取られる
原糸に所望量付着させることができるならば紡糸油剤と
して付与することもできる。また、シートベルト用原糸
への付与は巻取った後でもよく、例えば製織の前で付与
してもよいが、製糸工程における巻取り直前の付与が好
ましい。原糸への付与には、ローラー給油やガイド給油
等の方法を用いればよい。
理して巻取るという製糸工程において熱処理と巻取りと
の間で低摩擦化処理液を付与すればよいが、巻取られる
原糸に所望量付着させることができるならば紡糸油剤と
して付与することもできる。また、シートベルト用原糸
への付与は巻取った後でもよく、例えば製織の前で付与
してもよいが、製糸工程における巻取り直前の付与が好
ましい。原糸への付与には、ローラー給油やガイド給油
等の方法を用いればよい。
【0034】また、シートベルト用原糸を製織してウェ
ビングとした後の段階で低摩擦化処理剤を付与する場合
には、ウェビングを液中に浸漬する方法や、ウェビング
表面に液を吹付ける方法等の任意の方法でもって付与す
ればよい。ウェビングを染色する場合には、その染色の
後に低摩擦化処理剤を付与することが好ましい。
ビングとした後の段階で低摩擦化処理剤を付与する場合
には、ウェビングを液中に浸漬する方法や、ウェビング
表面に液を吹付ける方法等の任意の方法でもって付与す
ればよい。ウェビングを染色する場合には、その染色の
後に低摩擦化処理剤を付与することが好ましい。
【0035】処理剤の付着量は、繊維に対する処理剤有
効成分の量で0.05〜5.0重量%であればよく、原
糸付与の場合は0.2〜2.0重量%が好ましく、ウェ
ビング付与の場合は0.1〜1.5重量%が好ましい。
効成分の量で0.05〜5.0重量%であればよく、原
糸付与の場合は0.2〜2.0重量%が好ましく、ウェ
ビング付与の場合は0.1〜1.5重量%が好ましい。
【0036】このような本発明の低摩擦化処理剤は、原
糸やウェビングに付与することによってシートベルトに
要求される所望の低摩擦特性を満足させることができる
ので、従来のような樹脂コートを施すことなくシートベ
ルトに用いることができる。
糸やウェビングに付与することによってシートベルトに
要求される所望の低摩擦特性を満足させることができる
ので、従来のような樹脂コートを施すことなくシートベ
ルトに用いることができる。
【0037】さらに、本発明の低摩擦化処理剤は、従来
の樹脂コートに比較して浸透性が格段に優れているの
で、原糸やウェビングの内部へも大きく浸透し、処理剤
をシートベルトウェビングの表面にも、それを構成する
ベルト内部のフィラメントの表面にも均一にコートさせ
ることができる。従って、ベルト表面のみが樹脂コート
された従来のシートベルトのような樹脂層とベルト(繊
維)層との2層構造とはならないから、長期間の使用に
よってベルト表面部の繊維が削り取られても、ベルト内
部の繊維にも処理剤が付着していて低摩擦性であるの
で、高い格納性を維持することができ、格納性の耐摩耗
保持率が高いシートベルトとできるのである。
の樹脂コートに比較して浸透性が格段に優れているの
で、原糸やウェビングの内部へも大きく浸透し、処理剤
をシートベルトウェビングの表面にも、それを構成する
ベルト内部のフィラメントの表面にも均一にコートさせ
ることができる。従って、ベルト表面のみが樹脂コート
された従来のシートベルトのような樹脂層とベルト(繊
維)層との2層構造とはならないから、長期間の使用に
よってベルト表面部の繊維が削り取られても、ベルト内
部の繊維にも処理剤が付着していて低摩擦性であるの
で、高い格納性を維持することができ、格納性の耐摩耗
保持率が高いシートベルトとできるのである。
【0038】本発明の低摩擦化処理剤が付与されるシー
トベルト用原糸やシートベルトウェビングとしては、ポ
リエステル繊維等の合成繊維からなるシートベルト用原
糸やシートベルトウェビングが挙げられる。
トベルト用原糸やシートベルトウェビングとしては、ポ
リエステル繊維等の合成繊維からなるシートベルト用原
糸やシートベルトウェビングが挙げられる。
【0039】本発明のシートベルト用低摩擦化処理剤が
原糸やウェビングに付与されて得られるシートベルト
が、従来のシートベルトに比べ、特に長期間使用した後
の滑り性において格段に優れる、即ち格納耐久性に優れ
るという理由は、以下の作用メカニズムによるものと考
えられる。
原糸やウェビングに付与されて得られるシートベルト
が、従来のシートベルトに比べ、特に長期間使用した後
の滑り性において格段に優れる、即ち格納耐久性に優れ
るという理由は、以下の作用メカニズムによるものと考
えられる。
【0040】従来のシートベルトでは、例えばウレタン
プレポリマーブロック化合物を主成分とする樹脂をベル
トに塗布する(特公平4−66948号公報)ことによ
って滑り性を改良しているが、前記した通り、ベルト表
面に被覆された樹脂層が長期間のベルトの繰り返し脱着
時の摩耗によって剥離し、滑り性が著しく悪化していく
という問題点を有していた。場合によっては、摩耗して
剥離した樹脂がスカム状となってかたまったり、摩耗し
た部分に汚れ物が付着して、滑り性の異常を生じること
もあった。そのため、より耐摩耗性の優れた樹脂の開発
や、樹脂層を比較的厚く塗布する方法等の多くの試みが
なされてきたが、十分満足するものは得られていなかっ
た。
プレポリマーブロック化合物を主成分とする樹脂をベル
トに塗布する(特公平4−66948号公報)ことによ
って滑り性を改良しているが、前記した通り、ベルト表
面に被覆された樹脂層が長期間のベルトの繰り返し脱着
時の摩耗によって剥離し、滑り性が著しく悪化していく
という問題点を有していた。場合によっては、摩耗して
剥離した樹脂がスカム状となってかたまったり、摩耗し
た部分に汚れ物が付着して、滑り性の異常を生じること
もあった。そのため、より耐摩耗性の優れた樹脂の開発
や、樹脂層を比較的厚く塗布する方法等の多くの試みが
なされてきたが、十分満足するものは得られていなかっ
た。
【0041】一方、本発明ではベルトの滑り性をコート
樹脂層に依存せずに、ベルトを構成する糸条の個々のフ
ィラメントの表層に滑り性を付与し、それによって所望
の滑り性を得ようとするものである。
樹脂層に依存せずに、ベルトを構成する糸条の個々のフ
ィラメントの表層に滑り性を付与し、それによって所望
の滑り性を得ようとするものである。
【0042】従来のシートベルトにコートされた樹脂層
はベルトの表面を被覆しており、通常、樹脂はベルトの
内部にはその一部が浸透しているにすぎない。即ち、ベ
ルトの最内層部に位置するフィラメントの表面にはコー
ト樹脂が達しておらず、これは、ベルトを分解した繊維
の表面物質を分析することにより確認できる。
はベルトの表面を被覆しており、通常、樹脂はベルトの
内部にはその一部が浸透しているにすぎない。即ち、ベ
ルトの最内層部に位置するフィラメントの表面にはコー
ト樹脂が達しておらず、これは、ベルトを分解した繊維
の表面物質を分析することにより確認できる。
【0043】ところが、本発明の処理剤を付与するとベ
ルト表面だけでなく、ベルトの最内層部にも処理剤が十
分に浸透し、ベルト最内層を構成する糸条の各々のフィ
ラメントの表面にも付着しているのであり、この点にお
いて、従来のシートベルトと大きく異なる。
ルト表面だけでなく、ベルトの最内層部にも処理剤が十
分に浸透し、ベルト最内層を構成する糸条の各々のフィ
ラメントの表面にも付着しているのであり、この点にお
いて、従来のシートベルトと大きく異なる。
【0044】また、従来のシートベルト用コート樹脂は
粘着性が高いので、製糸工程におけるシートベルト原糸
に付与すると、チーズからの原糸の解舒が困難となり、
さらに、ベルト製織工程でのスカムの発生が多くなる等
の障害を生じ、実用化することは困難であった。
粘着性が高いので、製糸工程におけるシートベルト原糸
に付与すると、チーズからの原糸の解舒が困難となり、
さらに、ベルト製織工程でのスカムの発生が多くなる等
の障害を生じ、実用化することは困難であった。
【0045】ところが、本発明の処理剤は、従来のシー
トベルト用コート樹脂のような高い粘着性を有さないの
で、製糸工程においてシートベルト用原糸に付与して巻
取っても、巻取られる原糸の表面特性に実質的な変化は
生じない。従って、チーズからの原糸の解舒は容易であ
り、ベルト製織工程でのスカム発生の障害も生じずに、
ベルト製織工程をスムーズに通過させることができる。
トベルト用コート樹脂のような高い粘着性を有さないの
で、製糸工程においてシートベルト用原糸に付与して巻
取っても、巻取られる原糸の表面特性に実質的な変化は
生じない。従って、チーズからの原糸の解舒は容易であ
り、ベルト製織工程でのスカム発生の障害も生じずに、
ベルト製織工程をスムーズに通過させることができる。
【0046】このように原糸段階で処理剤を付与すれ
ば、シートベルトの製造工程における樹脂コート工程を
省略して格納耐久性等の特性に優れたシートベルトを得
ることができ、原着糸でもってシートベルトを製造しよ
うとする場合に特に有効である。
ば、シートベルトの製造工程における樹脂コート工程を
省略して格納耐久性等の特性に優れたシートベルトを得
ることができ、原着糸でもってシートベルトを製造しよ
うとする場合に特に有効である。
【0047】なお、シートベルトウェビングを染色によ
って着色する場合は原着よりも微妙な色調を得ることが
可能であり、この場合には、本発明の処理剤はその染色
の後のウェビングで付与することが好ましい。
って着色する場合は原着よりも微妙な色調を得ることが
可能であり、この場合には、本発明の処理剤はその染色
の後のウェビングで付与することが好ましい。
【0048】このように、本発明の低摩擦化処理剤は、
原糸製造からシートベルト製造に至る広範囲の製造工程
における任意の段階での付与が可能であり、しかも、い
ずれの段階での付与でも優れた格納耐久性等の望ましい
シートベルト特性を発揮させることができる。
原糸製造からシートベルト製造に至る広範囲の製造工程
における任意の段階での付与が可能であり、しかも、い
ずれの段階での付与でも優れた格納耐久性等の望ましい
シートベルト特性を発揮させることができる。
【0049】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明についてさらに
詳述する。以下の実施例及び比較例における評価は、次
の方法で行い、表示したものである。
詳述する。以下の実施例及び比較例における評価は、次
の方法で行い、表示したものである。
【0050】繊維−繊維間の摩擦: 処理剤が付与され
たシートベルト用原糸について、レーダ式摩擦測定器を
用いて繊維同士間の摩擦係数を測定する。この摩擦の値
が小さいほど、繊維同士の擦過が小さくて柔軟性が高い
ので、滑り性に優れている。
たシートベルト用原糸について、レーダ式摩擦測定器を
用いて繊維同士間の摩擦係数を測定する。この摩擦の値
が小さいほど、繊維同士の擦過が小さくて柔軟性が高い
ので、滑り性に優れている。
【0051】繊維−金属間の摩擦: 上記と同様、処理
剤が付与されたシートベルト用原糸について、東レ
(株)式高荷重ミクロン装置を用いて繊維と金属との間
の摩擦係数を測定する。その測定時の繊維と金属との間
の滑り速度は0.5m/分又は300m/分とする。滑
り速度が0.5m/分の場合の摩擦は、油膜強度の水準
を表し、その値が小さいほど油膜強度が強いことを意味
する。また、滑り速度が300m/分の場合の摩擦は平
滑性の水準を表し、その値が小さいほど滑りが優れてい
ることを意味する。
剤が付与されたシートベルト用原糸について、東レ
(株)式高荷重ミクロン装置を用いて繊維と金属との間
の摩擦係数を測定する。その測定時の繊維と金属との間
の滑り速度は0.5m/分又は300m/分とする。滑
り速度が0.5m/分の場合の摩擦は、油膜強度の水準
を表し、その値が小さいほど油膜強度が強いことを意味
する。また、滑り速度が300m/分の場合の摩擦は平
滑性の水準を表し、その値が小さいほど滑りが優れてい
ることを意味する。
【0052】処理液の表面張力(ダイン/cm): 2
5℃の条件下で処理液の表面張力を協和界面科学(株)
製のCBVP−A3型自動表面張力計を用いて測定す
る。 処理液のキャンパス浸透性(秒): 100ccビーカ
ーに処理液を入れ、25℃の恒温槽で15分間温度調整
した後に、液表面に2cm×2cmの大きさで3mmの
厚みのウールフェルトを静かに浮かべ、液中に沈降する
までの時間(秒)を測定する。5回の測定を行ない平均
値を算出する。
5℃の条件下で処理液の表面張力を協和界面科学(株)
製のCBVP−A3型自動表面張力計を用いて測定す
る。 処理液のキャンパス浸透性(秒): 100ccビーカ
ーに処理液を入れ、25℃の恒温槽で15分間温度調整
した後に、液表面に2cm×2cmの大きさで3mmの
厚みのウールフェルトを静かに浮かべ、液中に沈降する
までの時間(秒)を測定する。5回の測定を行ない平均
値を算出する。
【0053】スルーとの滑り摩擦(%): シートベル
トの一方の端に500gの荷重をセットし、その中間部
をスルーに挿通し、他方の端に角度20°で10kgロ
ードセルをセットする。そのロードセルで荷重を引上げ
る際の強力(F1)及び荷重を基に戻す際の強力(F
2)を測定し、(F2/F1)の平方根×100 の値
を滑り摩擦(%)とする。その滑り摩擦の値が高い程、
摩擦特性が小さく格納性に優れる。
トの一方の端に500gの荷重をセットし、その中間部
をスルーに挿通し、他方の端に角度20°で10kgロ
ードセルをセットする。そのロードセルで荷重を引上げ
る際の強力(F1)及び荷重を基に戻す際の強力(F
2)を測定し、(F2/F1)の平方根×100 の値
を滑り摩擦(%)とする。その滑り摩擦の値が高い程、
摩擦特性が小さく格納性に優れる。
【0054】摩耗後の滑り摩擦(%): シートベルト
を、サンドペーパー(No.500)を摩擦体にして4
00gの荷重をかけて往復500回摩擦させてベルト表
面を摩耗させる。摩耗後にスルーとの滑り摩擦を上記と
同様の方法で測定し、摩耗後の滑り摩擦(%)とする。
を、サンドペーパー(No.500)を摩擦体にして4
00gの荷重をかけて往復500回摩擦させてベルト表
面を摩耗させる。摩耗後にスルーとの滑り摩擦を上記と
同様の方法で測定し、摩耗後の滑り摩擦(%)とする。
【0055】六角棒摩耗保持率(%): 耐摩耗性試験
(JIS−4604法)に準じて、5000回摩耗後の
シートベルトの強力を測定し、摩耗前の強力から強力保
持率を算出する。
(JIS−4604法)に準じて、5000回摩耗後の
シートベルトの強力を測定し、摩耗前の強力から強力保
持率を算出する。
【0056】[実施例1〜4及び比較例1〜5]ポリエ
チレンテレフタレートを溶融紡糸し、紡糸速度500m
/分で引取り、巻取ることなく引続いて、245℃のホ
ットローラーを用いる2段延伸により、全延伸倍率5倍
に熱延伸し、次いで、巻取り直前に、表1の組成からな
る処理剤の20重量%水エマルジョン液をオイリングロ
−ラを用いて有効成分量で1.0重量%付与し、300
0m/分で巻き取り、1500デニール144フィラメ
ントのポリエステルフィラメント糸のシートベルト原糸
を製造した。
チレンテレフタレートを溶融紡糸し、紡糸速度500m
/分で引取り、巻取ることなく引続いて、245℃のホ
ットローラーを用いる2段延伸により、全延伸倍率5倍
に熱延伸し、次いで、巻取り直前に、表1の組成からな
る処理剤の20重量%水エマルジョン液をオイリングロ
−ラを用いて有効成分量で1.0重量%付与し、300
0m/分で巻き取り、1500デニール144フィラメ
ントのポリエステルフィラメント糸のシートベルト原糸
を製造した。
【0057】表1における処理剤成分の各記号は下記に
示す化合物を表わすものである。A1〜A3はポリエー
テルポリエステルであり、B1はそれ以外の平滑剤成分
(B)であり、C1〜C2は極圧剤成分(C)であり、
D1〜D4は界面活性剤成分(D)であり、また、E1
〜E2は、その他の添加剤である。また、R1〜R2
は、従来の樹脂コートにおいて用いられている樹脂成分
である。
示す化合物を表わすものである。A1〜A3はポリエー
テルポリエステルであり、B1はそれ以外の平滑剤成分
(B)であり、C1〜C2は極圧剤成分(C)であり、
D1〜D4は界面活性剤成分(D)であり、また、E1
〜E2は、その他の添加剤である。また、R1〜R2
は、従来の樹脂コートにおいて用いられている樹脂成分
である。
【0058】A1・・エチレンオキサイド・プロピレン
オキサイド・コポリマ−(2750)とアジピン酸とラ
ウリン酸とのエステル(分子量6000) A2・・エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・
コポリマ−とチオジプロピオン酸とオレイン酸とのエス
テル(分子量1500) A3・・エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・
コポリマ−とセバチン酸とイソステアリン酸とのエステ
ル(分子量18000) B1・・オレイルオレ−ト
オキサイド・コポリマ−(2750)とアジピン酸とラ
ウリン酸とのエステル(分子量6000) A2・・エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・
コポリマ−とチオジプロピオン酸とオレイン酸とのエス
テル(分子量1500) A3・・エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・
コポリマ−とセバチン酸とイソステアリン酸とのエステ
ル(分子量18000) B1・・オレイルオレ−ト
【0059】 C1・・ラウリル(EO)2ホスフェートK塩 C2・・オレイン酸石鹸 D1・・ラウリルアルコ−ルPO・EO付加物(分子量
1500) D2・・オクチルアルコ−ルPO・EO付加物(分子量
1500) D3・・オレイルアルコ−ルEO付加物(分子量90
0) D4・・硬化ヒマシ油(EO)10モル付加物 E1・・“IRGANOX”245(チバガイギー社
製) E2・・ステアリルアミン(EO)10モル付加物 R1・・ヒドロキシ含有シリコン、ウレタンプレポリマ
−ブロック化物が主成分の樹脂 R2・・メチロ−ルメラミン樹脂
1500) D2・・オクチルアルコ−ルPO・EO付加物(分子量
1500) D3・・オレイルアルコ−ルEO付加物(分子量90
0) D4・・硬化ヒマシ油(EO)10モル付加物 E1・・“IRGANOX”245(チバガイギー社
製) E2・・ステアリルアミン(EO)10モル付加物 R1・・ヒドロキシ含有シリコン、ウレタンプレポリマ
−ブロック化物が主成分の樹脂 R2・・メチロ−ルメラミン樹脂
【0060】
【表1】 注) 表中の数字は重量%を示す。
【0061】処理剤が付着されたシートベルト用原糸に
ついて摩擦特性を評価した結果は、表2に示すとおりで
あった。
ついて摩擦特性を評価した結果は、表2に示すとおりで
あった。
【0062】さらに、得られたシートベルト用原糸を用
いて通常の方法で製織してシートベルトウエビングを製
造し、通常の方法で黒色に染色し、樹脂コートせずにシ
ートベルトとした。
いて通常の方法で製織してシートベルトウエビングを製
造し、通常の方法で黒色に染色し、樹脂コートせずにシ
ートベルトとした。
【0063】得られたシートベルトについてその特性を
評価した結果は表2に示すとおりであった。
評価した結果は表2に示すとおりであった。
【0064】
【表2】
【0065】表2から明らかなように、本発明による実
施例1〜4の場合は、シートベルト原糸の摩擦特性が低
く、シートベルトとスルーとの滑り性が良好であり、し
かも、摩耗させた後でもシートベルトとスルーとの滑り
性は殆ど低下せず、格納性及びその耐久性に優れてい
た。さらに六角棒摩耗による耐久性にも優れていた。
施例1〜4の場合は、シートベルト原糸の摩擦特性が低
く、シートベルトとスルーとの滑り性が良好であり、し
かも、摩耗させた後でもシートベルトとスルーとの滑り
性は殆ど低下せず、格納性及びその耐久性に優れてい
た。さらに六角棒摩耗による耐久性にも優れていた。
【0066】これに対し、ポリエーテルポリエステルの
平均分子量が本発明外である比較例1、2の場合、本発
明のポリエーテルポリエステルを含まない処理剤を付与
した比較例3の場合、及び、従来のコート樹脂を付与し
た比較例4、5の場合は、スルーとの滑り性が良好なも
のほど摩耗による滑りの悪化が大きく、いずれも、摩耗
後の滑り性は不満足なものであった。さらに、六角棒摩
耗による耐久性も劣っていた。
平均分子量が本発明外である比較例1、2の場合、本発
明のポリエーテルポリエステルを含まない処理剤を付与
した比較例3の場合、及び、従来のコート樹脂を付与し
た比較例4、5の場合は、スルーとの滑り性が良好なも
のほど摩耗による滑りの悪化が大きく、いずれも、摩耗
後の滑り性は不満足なものであった。さらに、六角棒摩
耗による耐久性も劣っていた。
【0067】[実施例5〜6及び比較例6〜7]製糸工
程における巻取り直前での低摩擦化処理剤の付与を行わ
なかった以外は、実施例1と同様の製糸方法で、150
0デニール144フィラメントのポリエステルフィラメ
ント糸のシートベルト用原糸を製造した。
程における巻取り直前での低摩擦化処理剤の付与を行わ
なかった以外は、実施例1と同様の製糸方法で、150
0デニール144フィラメントのポリエステルフィラメ
ント糸のシートベルト用原糸を製造した。
【0068】得られたシートベルト用原糸を用いて通常
の方法で製織してシートベルトウエビングを製造し、通
常の方法で黒色に染色し、さらに、表3の組成からなる
処理剤の5重量%濃度の水エマルジョン溶液に侵漬し、
ウェビング総重量に対する処理剤有効成分量で0.5重
量%の処理剤を付着させた後、110℃で3分間予備乾
燥し、次いで150℃で3分間加熱処理した。
の方法で製織してシートベルトウエビングを製造し、通
常の方法で黒色に染色し、さらに、表3の組成からなる
処理剤の5重量%濃度の水エマルジョン溶液に侵漬し、
ウェビング総重量に対する処理剤有効成分量で0.5重
量%の処理剤を付着させた後、110℃で3分間予備乾
燥し、次いで150℃で3分間加熱処理した。
【0069】表3における処理剤成分の各記号は各記号
は下記に示す化合物を表わすものであり、A〜E及びR
は実施例1の場合と同様の成分を意味する。
は下記に示す化合物を表わすものであり、A〜E及びR
は実施例1の場合と同様の成分を意味する。
【0070】A4・・エチレンオキサイド・プロピレン
オキサイド・コポリマ−(2200)とチオジプロピオ
ン酸とイソステアリン酸とのエステル(分子量500
0) A5・・エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・
コポリマ−(1400)とセバチン酸とイソステアリン
酸とのエステル(分子量3500) B2・・イソステアリルオレ−ト C1・・ラウリル(EO)2ホスフェ−トK塩 C2・・イソステアリルアルコ−ル(EO)3ホスフェ
−トNa塩 D1・・ラウリルアルコ−ルPO・EO付加物(分子量
1500) D4・・硬化ヒマシ油(EO)10モル付加物 R1・・ヒドロキシ含有シリコン、ウレタンプレポリマ
−ブロック化物が主成分の樹脂 R2・・メチロ−ルメラミン樹脂
オキサイド・コポリマ−(2200)とチオジプロピオ
ン酸とイソステアリン酸とのエステル(分子量500
0) A5・・エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・
コポリマ−(1400)とセバチン酸とイソステアリン
酸とのエステル(分子量3500) B2・・イソステアリルオレ−ト C1・・ラウリル(EO)2ホスフェ−トK塩 C2・・イソステアリルアルコ−ル(EO)3ホスフェ
−トNa塩 D1・・ラウリルアルコ−ルPO・EO付加物(分子量
1500) D4・・硬化ヒマシ油(EO)10モル付加物 R1・・ヒドロキシ含有シリコン、ウレタンプレポリマ
−ブロック化物が主成分の樹脂 R2・・メチロ−ルメラミン樹脂
【0071】
【表3】 注) 表中の数字は重量%を示す。
【0072】処理剤を付着させて得られたシートベルト
について、その特性を評価した結果は、表4に示すとお
りであった。
について、その特性を評価した結果は、表4に示すとお
りであった。
【0073】
【表4】
【0074】表4から明らかなように、本発明の低摩擦
化処理剤は、シートベルトウェビングに付与する場合で
も極めて効果的であり、シートベルト格納性、その耐久
性及び摩耗耐久性に優れてたシートベルトが得られた。
化処理剤は、シートベルトウェビングに付与する場合で
も極めて効果的であり、シートベルト格納性、その耐久
性及び摩耗耐久性に優れてたシートベルトが得られた。
【0075】これに対し、従来のコート樹脂を付与した
比較例6〜7の場合は、初期の滑り製は優れるものの摩
耗による滑り性悪化が大きく、摩耗後の滑りは不満足な
ものであった。さらに、摩耗耐久性も劣っていた。
比較例6〜7の場合は、初期の滑り製は優れるものの摩
耗による滑り性悪化が大きく、摩耗後の滑りは不満足な
ものであった。さらに、摩耗耐久性も劣っていた。
【0076】
【発明の効果】本発明のシートベルト用低摩擦化処理剤
はシートベルト用原糸に付与することもシートベルトウ
ェビングに付与することも可能であるので、製糸工程か
らシートベルト製造の任意の段階での処理が可能であ
る。
はシートベルト用原糸に付与することもシートベルトウ
ェビングに付与することも可能であるので、製糸工程か
らシートベルト製造の任意の段階での処理が可能であ
る。
【0077】しかも、その処理剤が付与されて得られる
シートベルトは、それを構成する原糸の摩擦特性が十分
に低く、シートベルトの初期の滑り性が十分に高いとと
もに、その滑り性等の特性を長期間の使用後も良好に維
持することができるので、格納性もその耐久性も優れさ
らに耐摩耗保持率にも優れたシートベルトとすることが
できる。
シートベルトは、それを構成する原糸の摩擦特性が十分
に低く、シートベルトの初期の滑り性が十分に高いとと
もに、その滑り性等の特性を長期間の使用後も良好に維
持することができるので、格納性もその耐久性も優れさ
らに耐摩耗保持率にも優れたシートベルトとすることが
できる。
【0078】特にポリエステル繊維からなるシートベル
トの場合に効果的であり、滑り性、耐摩耗性、格納性が
ともに優れたポリエステル繊維製シートベルトを得るこ
とができる。
トの場合に効果的であり、滑り性、耐摩耗性、格納性が
ともに優れたポリエステル繊維製シートベルトを得るこ
とができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 ポリエーテルのジオール化合物と脂肪
族カルボン酸とから得られる平均分子量2000〜15
000のポリエーテルポリエステル(但し、平均分子量
が600〜6000のポリテトラメチレングリコール
と、二塩基酸と一価脂肪酸とからのエステル化物を除
く)を含有することを特徴とするシートベルト用低摩擦
化処理剤。 - 【請求項2】 前記ポリエーテルのジオール化合物
が、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイ
ドの重合体であって、平均分子量が600〜6000で
あることを特徴とする請求項1記載のシートベルト用低
摩擦化処理剤。 - 【請求項3】 前記ポリエーテルポリエステルが、ポ
リエーテルのジオール化合物と二塩基酸と一価脂肪酸と
からのエステル化物であることを特徴とする請求項1又
は2記載のシートベルト用低摩擦化処理剤。 - 【請求項4】 前記ポリエーテルポリエステルが処理
剤全体の30重量%以上を占めることを特徴とする請求
項1、2又は3記載のシートベルト用低摩擦化処理剤。 - 【請求項5】 ポリエーテルのジオール化合物と脂肪
族カルボン酸とから得られる平均分子量2000〜15
000のポリエーテルポリエステル(但し、平均分子量
が600〜6000のポリテトラメチレングリコール
と、二塩基酸と一価脂肪酸とからのエステル化物を除
く)と、極圧剤成分とを含有することを特徴とするシー
トベルト用低摩擦化処理剤。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の
低摩擦化処理剤を有効成分とする1〜20重量%濃度の
水系エマルジョン液であって、25℃における表面張力
が35ダイン/cm以下、かつ、25℃におけるキャン
パス法浸透性が15秒以下であることを特徴とするシー
トベルト用低摩擦化処理液。 - 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の
低摩擦化処理剤が繊維重量に対して0.05〜5.0重
量付着していることを特徴とするシートベルト用原糸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18981696A JPH1037076A (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | シートベルト用低摩擦化処理剤及びシートベルト用原糸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18981696A JPH1037076A (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | シートベルト用低摩擦化処理剤及びシートベルト用原糸 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1037076A true JPH1037076A (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=16247696
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18981696A Pending JPH1037076A (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | シートベルト用低摩擦化処理剤及びシートベルト用原糸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1037076A (ja) |
-
1996
- 1996-07-18 JP JP18981696A patent/JPH1037076A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041012 |