JP2702240B2 - 繊維処理剤 - Google Patents
繊維処理剤Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は繊維用処理剤および該処理剤の給油方法に関
する。
する。
従来技術 繊維製造工程においては、繊維の延伸、仮撚等を円滑
に進行させるため、繊維に潤滑性、集束性、帯電防止性
等を付与するための所謂、繊維処理剤が用いられてい
る。
に進行させるため、繊維に潤滑性、集束性、帯電防止性
等を付与するための所謂、繊維処理剤が用いられてい
る。
一方、繊維の生産性を向上するため、近年処理工程の
高速化、省略化への指向が益々要請されるに至り、現在
では糸速7000〜9000m/分での高速処理さえ可能となり、
この傾向はさらに激しくなるものと予想される。
高速化、省略化への指向が益々要請されるに至り、現在
では糸速7000〜9000m/分での高速処理さえ可能となり、
この傾向はさらに激しくなるものと予想される。
繊維処理の高速化に対応して考慮すべき問題の第一
は、処理装置上の問題であり、第2の繊維処理剤の問題
である。繊維処理が高速化するとそれに対応して処理剤
にもより高度な性能、例えばより高い潤滑性、耐熱性、
帯電防止性、集束性等が要求される。しかしながら、最
近特に注目されている技術は繊維処理剤の繊維に対する
均一付着性である。繊維処理が高速化するに従つて繊維
に付着する油剤量は不均一になり易い。一方高速で処理
される繊維糸条は苛酷な条件に曝されており、付着油剤
のわずかな不均一性により断糸、毛羽、繊度斑、不均一
染色等のトラブルを発生する。
は、処理装置上の問題であり、第2の繊維処理剤の問題
である。繊維処理が高速化するとそれに対応して処理剤
にもより高度な性能、例えばより高い潤滑性、耐熱性、
帯電防止性、集束性等が要求される。しかしながら、最
近特に注目されている技術は繊維処理剤の繊維に対する
均一付着性である。繊維処理が高速化するに従つて繊維
に付着する油剤量は不均一になり易い。一方高速で処理
される繊維糸条は苛酷な条件に曝されており、付着油剤
のわずかな不均一性により断糸、毛羽、繊度斑、不均一
染色等のトラブルを発生する。
このような繊維処理の高速化と処理剤の均一付着性と
の関係については数年前から注目され、これに対応する
繊維処理剤の付着方法に関する開発が進められて来た。
の関係については数年前から注目され、これに対応する
繊維処理剤の付着方法に関する開発が進められて来た。
処理剤自体の付着性能の改良を目的とした発明として
は、特公昭63−23316号公報に提案されている。この発
明はポリアルキレングリコール基で変性された親水性シ
リコーンをストレート型繊維処理剤に添加することを特
徴とするものであるが、ストレート型であるため粘度が
高く、高速紡糸のような繊維の糸条速度が極めて速い場
合には処理剤を付与する際に粘度を下げるため多量の希
釈剤を要し、その結果として、処理剤の安定性が低下
し、飛散や揮散が増大し、付与の均一性が損なわれる。
加えて、水系のエマルジョンに用いることができない。
は、特公昭63−23316号公報に提案されている。この発
明はポリアルキレングリコール基で変性された親水性シ
リコーンをストレート型繊維処理剤に添加することを特
徴とするものであるが、ストレート型であるため粘度が
高く、高速紡糸のような繊維の糸条速度が極めて速い場
合には処理剤を付与する際に粘度を下げるため多量の希
釈剤を要し、その結果として、処理剤の安定性が低下
し、飛散や揮散が増大し、付与の均一性が損なわれる。
加えて、水系のエマルジョンに用いることができない。
水系のエマルジョン型で用いられる繊維処理剤におい
て付着性の均一化を報告したのは、まだ知られていな
い。
て付着性の均一化を報告したのは、まだ知られていな
い。
発明が解決しようとする課題 本発明は高速繊維処理に際しても優れた均一付着性を
有する繊維用処理剤、特にエマルジョン型で用いること
のできる繊維処理剤およびその使用方法を提供すること
を目的とする。
有する繊維用処理剤、特にエマルジョン型で用いること
のできる繊維処理剤およびその使用方法を提供すること
を目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は潤滑剤と界面活性剤を含有するベース油剤に
式: R−O(C2H4O)nH [I] [式中、Rは分岐を有する炭素数8の炭化水素基、nは
1〜7の数]で表わされるポリオキシエチレンオクチル
エーテルをさらに含む繊維用処理剤に関する。
式: R−O(C2H4O)nH [I] [式中、Rは分岐を有する炭素数8の炭化水素基、nは
1〜7の数]で表わされるポリオキシエチレンオクチル
エーテルをさらに含む繊維用処理剤に関する。
本発明繊維処理剤に用いられるベース油剤は、潤滑剤
と界面活性剤を含む従来一般に用いられている繊維処理
剤そのものである。換言するならば、一般的繊維処理剤
に上記ポリオキシエチレンオクチルエーテルを配合すれ
ば本発明の繊維処理剤となる。従って、従来繊維処理剤
に用いられている潤滑剤は全て使用可能である。このよ
うな潤滑剤としては、例えば、シリコーン油、鉱物油、
動植物油(例えばヤシ油、ナタネ油、オリーブ油等)、
一価アルコールと一価カルボン酸とのエステル(例えば
メチルオレエート、ブチルステアレート、イソオクチル
パルミテート、イソオクチルステアレート、イソオクチ
ルオレエート、ラウリルオレエート、イソトリデシルス
テアレート、ヘキサデシルステアレート、イソステアリ
ルオレエート、オレイルラウレート、オレイルオレエー
ト等)、多価アルコールと一価カルボン酸とのエステル
(例えばジエチレングリコールジオレエート、ヘキサメ
チレングリコールジオレエート、ネオペンチルグリコー
ルジラウレート、トリメチロールプロパントリカプリレ
ート、グリセリントリオレエート、ペンタエリスリトー
ルテトラオレエート、ビスフェノールAジラウレート、
チオジプロパノールジラウレート等)、多価カルボン酸
と一価アルコールとのエステル(例えば、ジオレイルマ
レエート、ジイソトリデシルアジペート、ジオレイルア
ジペート、ジオクチルセバケート、ジオクチルアゼレー
ト、ジオクチルフタレート、トリオクチルトリメリテー
ト、ジラウリルチオジプロピオネート等)、アルキレン
オキサイドを付加したアルコールとカルボン酸とのエス
テル類{例えば、エチレンオキサイドを2モル付加した
ドバノール23(三菱油化株式会社製の合成アルコール)
とラウリル酸とのエステル、プロピレンオキサイドを2
モル付加したイソトリデシルアルコールとラルリン酸と
のエステル、エチレンオキサイドを2モル付加したドバ
ノール23とアジピン酸とのジエステル等}、アルキレン
オキサイド共重合体およびその誘導体(例えば、エチレ
ンオキサイドとプロピレンオキサイドとのブロックもし
くはランダム共重合体、該共重合体の両末端もしくは一
方の末端がアルコールもしくはカルボン酸で封鎖された
重合体等)、チオビスフェノール誘導体あるいは長鎖炭
化水素類のチオエーテル、あるいはチオエステル類等が
挙げられる。
と界面活性剤を含む従来一般に用いられている繊維処理
剤そのものである。換言するならば、一般的繊維処理剤
に上記ポリオキシエチレンオクチルエーテルを配合すれ
ば本発明の繊維処理剤となる。従って、従来繊維処理剤
に用いられている潤滑剤は全て使用可能である。このよ
うな潤滑剤としては、例えば、シリコーン油、鉱物油、
動植物油(例えばヤシ油、ナタネ油、オリーブ油等)、
一価アルコールと一価カルボン酸とのエステル(例えば
メチルオレエート、ブチルステアレート、イソオクチル
パルミテート、イソオクチルステアレート、イソオクチ
ルオレエート、ラウリルオレエート、イソトリデシルス
テアレート、ヘキサデシルステアレート、イソステアリ
ルオレエート、オレイルラウレート、オレイルオレエー
ト等)、多価アルコールと一価カルボン酸とのエステル
(例えばジエチレングリコールジオレエート、ヘキサメ
チレングリコールジオレエート、ネオペンチルグリコー
ルジラウレート、トリメチロールプロパントリカプリレ
ート、グリセリントリオレエート、ペンタエリスリトー
ルテトラオレエート、ビスフェノールAジラウレート、
チオジプロパノールジラウレート等)、多価カルボン酸
と一価アルコールとのエステル(例えば、ジオレイルマ
レエート、ジイソトリデシルアジペート、ジオレイルア
ジペート、ジオクチルセバケート、ジオクチルアゼレー
ト、ジオクチルフタレート、トリオクチルトリメリテー
ト、ジラウリルチオジプロピオネート等)、アルキレン
オキサイドを付加したアルコールとカルボン酸とのエス
テル類{例えば、エチレンオキサイドを2モル付加した
ドバノール23(三菱油化株式会社製の合成アルコール)
とラウリル酸とのエステル、プロピレンオキサイドを2
モル付加したイソトリデシルアルコールとラルリン酸と
のエステル、エチレンオキサイドを2モル付加したドバ
ノール23とアジピン酸とのジエステル等}、アルキレン
オキサイド共重合体およびその誘導体(例えば、エチレ
ンオキサイドとプロピレンオキサイドとのブロックもし
くはランダム共重合体、該共重合体の両末端もしくは一
方の末端がアルコールもしくはカルボン酸で封鎖された
重合体等)、チオビスフェノール誘導体あるいは長鎖炭
化水素類のチオエーテル、あるいはチオエステル類等が
挙げられる。
シリコーン系潤滑剤としてはポリジメチルシロキサ
ン、メチルフェニルシロキサン、ポリエポキシシロキサ
ン、アミノ変性シロキサン等が例示される。
ン、メチルフェニルシロキサン、ポリエポキシシロキサ
ン、アミノ変性シロキサン等が例示される。
上記の潤滑剤は所望により、2種以上のものを適宜併
用してもよい。
用してもよい。
潤滑剤の配合量は特に限定的ではないが、通常は油剤
中、20〜95重量%、好ましくは50〜90重量%である。
中、20〜95重量%、好ましくは50〜90重量%である。
本発明繊維処理剤にはさらに処理剤を水にエマルジョ
ン化し、あるいは、使用後、必要により繊維から処理剤
を水洗し得るように、あるいはまた繊維への付着性を補
助するために界面活性剤を配合してもよい。界面活性剤
はまた繊維糸条に帯電防止性を付与し、あるいは集束性
を与えるために用いる。また界面活性剤自体に潤滑性を
有するものを用いてもよい。界面活性剤としては例え
ば、非イオン系界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエー
テル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンラルリルアミノエーテル、ポリエチレ
ングリコールモノオレエート、ポリエチレングリコール
ジオレエート、ポリエチレングリコールモノラウレー
ト、ポリプロピレングリコールジラウレート、グリセリ
ンモノオレエート、ソルビタンモノオレエート、ポリオ
キシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレン硬
化ヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレングリセリンモ
ノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレ
エート等)、アニオン系界面活性剤(例えば、オレイル
ホスフェートおよびその塩、エチレンオキサイドを付加
したラウリルホスフェートおよびその塩、エチレンオキ
サイドを付加したノニルフェノールホスフェートおよび
その塩、ジオクチルスルホサクシネートソーダ塩、ラウ
リルスルホネートソーダ塩、ドデシルベンゼンスルホン
酸ソーダ塩、エチレンオキサイドを付加したラウリルサ
ルフェートカリ塩等)、カチオン系界面活性剤(例え
ば、オレイルジメチルアミン燐酸塩、ポリオキシエチレ
ンラウリルアミン乳酸塩、ラウリルトリメチルアンモニ
ウムブロマイド、ステアリルジメチルヒドロキシエチル
アンモニウムナイトレート等)等のほかに、アルキルイ
ミダゾリン系活性剤、ベタイン系活性剤、シリコン系活
性剤(例えばポリオキシエチレン変性ジメチルシロキサ
ン等)、フッ素系活性剤等が挙げられる。
ン化し、あるいは、使用後、必要により繊維から処理剤
を水洗し得るように、あるいはまた繊維への付着性を補
助するために界面活性剤を配合してもよい。界面活性剤
はまた繊維糸条に帯電防止性を付与し、あるいは集束性
を与えるために用いる。また界面活性剤自体に潤滑性を
有するものを用いてもよい。界面活性剤としては例え
ば、非イオン系界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエー
テル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンラルリルアミノエーテル、ポリエチレ
ングリコールモノオレエート、ポリエチレングリコール
ジオレエート、ポリエチレングリコールモノラウレー
ト、ポリプロピレングリコールジラウレート、グリセリ
ンモノオレエート、ソルビタンモノオレエート、ポリオ
キシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレン硬
化ヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレングリセリンモ
ノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレ
エート等)、アニオン系界面活性剤(例えば、オレイル
ホスフェートおよびその塩、エチレンオキサイドを付加
したラウリルホスフェートおよびその塩、エチレンオキ
サイドを付加したノニルフェノールホスフェートおよび
その塩、ジオクチルスルホサクシネートソーダ塩、ラウ
リルスルホネートソーダ塩、ドデシルベンゼンスルホン
酸ソーダ塩、エチレンオキサイドを付加したラウリルサ
ルフェートカリ塩等)、カチオン系界面活性剤(例え
ば、オレイルジメチルアミン燐酸塩、ポリオキシエチレ
ンラウリルアミン乳酸塩、ラウリルトリメチルアンモニ
ウムブロマイド、ステアリルジメチルヒドロキシエチル
アンモニウムナイトレート等)等のほかに、アルキルイ
ミダゾリン系活性剤、ベタイン系活性剤、シリコン系活
性剤(例えばポリオキシエチレン変性ジメチルシロキサ
ン等)、フッ素系活性剤等が挙げられる。
上記界面活性剤は帯電防止剤としての作用も果たすも
のであり、単にその目的のみで使用してもよい。
のであり、単にその目的のみで使用してもよい。
本発明にとって特に好ましい界面活性剤は非イオン系
界面活性剤、アニオン系界面活性剤等である。
界面活性剤、アニオン系界面活性剤等である。
上記の活性剤は所望により、2種以上のものを適宜併
用してもよい。
用してもよい。
活性剤の配合量も特に限定的ではないが、通常は油剤
中、5〜80重量%、好ましくは10〜50重量%である。
中、5〜80重量%、好ましくは10〜50重量%である。
本発明に用いられる一般式[I]で示されるポリオキ
シエチレンオクチルエーテルはそれを含む液を固体表面
上に拡展させる極めて特異的な作用を有する。この様な
作用は直鎖のオクチルアルコールエチレンオキシド付加
物には観察されず、少なくとも1個の分岐を有するオク
チルアルコールを用いる必要がある。典型的には2−エ
チルヘキサノール、3,5ジメチルヘキサノール、2−エ
チル4−メチルペンタノール等、特に2−エチルヘキサ
ノールであり、エチレンオキシド付加モル数(n)は平
均付加モル数を表し、約1〜7、より好ましくは2〜5
である。エチレンオキシド平均付加モル数が1より小さ
い場合および7より大きい場合は上記の特異的な作用が
消失する。エチレンオキシドの付加モル数は平均値で表
わしているが、好ましくは、最少付加モル数と最大付加
モル数が1〜10の範囲にあるポリオキシエチレンオクチ
ルアルコールで1〜5モル付加数のものがその90重量%
以上をしめているのが特に好ましい。
シエチレンオクチルエーテルはそれを含む液を固体表面
上に拡展させる極めて特異的な作用を有する。この様な
作用は直鎖のオクチルアルコールエチレンオキシド付加
物には観察されず、少なくとも1個の分岐を有するオク
チルアルコールを用いる必要がある。典型的には2−エ
チルヘキサノール、3,5ジメチルヘキサノール、2−エ
チル4−メチルペンタノール等、特に2−エチルヘキサ
ノールであり、エチレンオキシド付加モル数(n)は平
均付加モル数を表し、約1〜7、より好ましくは2〜5
である。エチレンオキシド平均付加モル数が1より小さ
い場合および7より大きい場合は上記の特異的な作用が
消失する。エチレンオキシドの付加モル数は平均値で表
わしているが、好ましくは、最少付加モル数と最大付加
モル数が1〜10の範囲にあるポリオキシエチレンオクチ
ルアルコールで1〜5モル付加数のものがその90重量%
以上をしめているのが特に好ましい。
式[I]で示されるポリオキシエチレンオクチルエー
テルは繊維処理剤有効成分全重量の約2〜20重量%、よ
り好ましくは5〜15重量%加える。20重量%より多いと
ベース油剤の量が少なくなり、あるいは、潤滑性や乳化
性を低下させるので好ましくない。また2重量%より少
ないと十分な効果が得られない。本発明繊維処理剤はエ
マルジョン型処理剤として用いる。水に乳化する際エタ
ノール、イソプロパノール、エチレングリコール、エチ
ルセロソルブ等の乳化または可溶化補助剤を併用しても
よい。処理剤濃度は3〜30重量%、特に5〜15重量%が
好ましい。エマルジョンの粘度は使用温度(通常20〜30
℃)で1.5〜5cst、特に1.8〜2.5sctが好ましい。1.5cst
より小さいとエマルジョンの飛散が増大し易く、5sctよ
り大きいと繊維処理の高速化にとって好ましくない。
テルは繊維処理剤有効成分全重量の約2〜20重量%、よ
り好ましくは5〜15重量%加える。20重量%より多いと
ベース油剤の量が少なくなり、あるいは、潤滑性や乳化
性を低下させるので好ましくない。また2重量%より少
ないと十分な効果が得られない。本発明繊維処理剤はエ
マルジョン型処理剤として用いる。水に乳化する際エタ
ノール、イソプロパノール、エチレングリコール、エチ
ルセロソルブ等の乳化または可溶化補助剤を併用しても
よい。処理剤濃度は3〜30重量%、特に5〜15重量%が
好ましい。エマルジョンの粘度は使用温度(通常20〜30
℃)で1.5〜5cst、特に1.8〜2.5sctが好ましい。1.5cst
より小さいとエマルジョンの飛散が増大し易く、5sctよ
り大きいと繊維処理の高速化にとって好ましくない。
前述のごとく、本発明に用いるベース油剤は、通常の
繊維様処理剤処方と同じものを用いることができ、従っ
て、本発明では通常の繊維用処理剤の水性エマルジョン
に式[I]で示されるポリオキシエチレンオクチルエー
テルを配合することにより同様に使用できる。
繊維様処理剤処方と同じものを用いることができ、従っ
て、本発明では通常の繊維用処理剤の水性エマルジョン
に式[I]で示されるポリオキシエチレンオクチルエー
テルを配合することにより同様に使用できる。
式[I]のポリオキシエチレンオクチルエーテルを用
いると処理剤エマルジョンが固体表面に拡展し、例えば
タンク壁面上にエマルジョンがよじ昇る現象がみられ
る。従ってこのエマルジョンに給油ローラーを部分的に
浸漬すると、浸漬されていない部分にエマルジョンが拡
展し低速でローラーを回転した場合でも必要量の処理剤
をローラー表面に均一に付着させることができる。また
この給油ローラー上に繊維糸条を高速で走行した場合、
処理剤の糸条への付着が保証され油着れを起こさない。
また本発明ポリオキシエチレンオクチルエーテルを添加
しない通常の繊維処理剤エマルジョンは給油ローラーの
回転数を増加させるにつれてローラー上への処理剤付着
量は著しく増加するが、これを添加した繊維処理剤エマ
ルジョンは、給油ローラーの回転数を増加してもローラ
ー上への処理剤付着量はわずかに増加するにとどまる。
またローラー表面と接触する繊維糸条の走行速度を高く
するにつれ無添加処理剤の糸条への付着量は急激に低下
し油切れを生ずるか、添加処理剤では糸条への付着量の
減少はなだらかであり、しかも付着が均一となって油切
れをおこし難い。即ち、本発明繊維処理剤を用いると高
速紡糸において、処理剤の糸条の付着量を低下させつつ
かつ油切れのない均一付着が達成されることを意味して
いる。その結果高速紡糸における過剰処理剤の離脱飛散
の問題が解消される。
いると処理剤エマルジョンが固体表面に拡展し、例えば
タンク壁面上にエマルジョンがよじ昇る現象がみられ
る。従ってこのエマルジョンに給油ローラーを部分的に
浸漬すると、浸漬されていない部分にエマルジョンが拡
展し低速でローラーを回転した場合でも必要量の処理剤
をローラー表面に均一に付着させることができる。また
この給油ローラー上に繊維糸条を高速で走行した場合、
処理剤の糸条への付着が保証され油着れを起こさない。
また本発明ポリオキシエチレンオクチルエーテルを添加
しない通常の繊維処理剤エマルジョンは給油ローラーの
回転数を増加させるにつれてローラー上への処理剤付着
量は著しく増加するが、これを添加した繊維処理剤エマ
ルジョンは、給油ローラーの回転数を増加してもローラ
ー上への処理剤付着量はわずかに増加するにとどまる。
またローラー表面と接触する繊維糸条の走行速度を高く
するにつれ無添加処理剤の糸条への付着量は急激に低下
し油切れを生ずるか、添加処理剤では糸条への付着量の
減少はなだらかであり、しかも付着が均一となって油切
れをおこし難い。即ち、本発明繊維処理剤を用いると高
速紡糸において、処理剤の糸条の付着量を低下させつつ
かつ油切れのない均一付着が達成されることを意味して
いる。その結果高速紡糸における過剰処理剤の離脱飛散
の問題が解消される。
本発明処理剤はポリエステル、ナイロン、ポリオルフ
ィン、ポリビニル等の合成繊維の高速処理に特に適して
いる。
ィン、ポリビニル等の合成繊維の高速処理に特に適して
いる。
本発明による処理剤はローラー給油方式によって特に
好適な結果を得ることができる。
好適な結果を得ることができる。
さらに従来一般に用いられている繊維処理剤にエマル
ジョンに本発明で用いられるポリオキシエチレンオクチ
ルエーテルを併用するときは、繊維処理剤の常用濃度
(例えば2〜30重量%)のエマルジョンにポリオキシエ
チレンオクチルエーテルを処理剤有効成分全重量の2〜
20重量%、より好ましくは5〜15重量%になるように加
えて用いる。ポリオキシエチレンオクチルエーテルの添
加方法は予め所定量を繊維処理剤と共に水に配合しても
よく、あるいは、この原液または希釈液を処理剤エマル
ジョン中に経時的に添加しながら用いてもよい。
ジョンに本発明で用いられるポリオキシエチレンオクチ
ルエーテルを併用するときは、繊維処理剤の常用濃度
(例えば2〜30重量%)のエマルジョンにポリオキシエ
チレンオクチルエーテルを処理剤有効成分全重量の2〜
20重量%、より好ましくは5〜15重量%になるように加
えて用いる。ポリオキシエチレンオクチルエーテルの添
加方法は予め所定量を繊維処理剤と共に水に配合しても
よく、あるいは、この原液または希釈液を処理剤エマル
ジョン中に経時的に添加しながら用いてもよい。
以下、実施例をあげて本発明を説明する。
実施例1〜2および比較例1〜3 表−1に示す処方で繊維処理剤を調製した。
この繊維処理剤を水に混合し、10重量%の均一なエマ
ルジョンとした。オイリングローラー給油方式(回転
数:16.7rpm)で未給油ポリエステルマルチフィラメント
(150d/48f)に上記処理剤を給油しながら、フィラメン
トを1500m/分で巻き取った。
ルジョンとした。オイリングローラー給油方式(回転
数:16.7rpm)で未給油ポリエステルマルチフィラメント
(150d/48f)に上記処理剤を給油しながら、フィラメン
トを1500m/分で巻き取った。
得られた給油ポリエステルマルチフィラメント上の処
理剤の離脱飛散量(mg)を以下の方法により測定した。
理剤の離脱飛散量(mg)を以下の方法により測定した。
離脱飛散量の測定 フィラメントに付着量が約1.5%(処理剤有効成分)
になるようにローラー給油しながら、1500m/分で糸条を
5分間巻取り、この間、給油ローラーと給油ローラーか
ら約30cm通過した所に3ケのセラミックガイドを設け、
このガイド部で振りきられて離脱飛散した処理剤を時計
皿に捕集し、重量変化を測定した。結果を表−1に示
す。
になるようにローラー給油しながら、1500m/分で糸条を
5分間巻取り、この間、給油ローラーと給油ローラーか
ら約30cm通過した所に3ケのセラミックガイドを設け、
このガイド部で振りきられて離脱飛散した処理剤を時計
皿に捕集し、重量変化を測定した。結果を表−1に示
す。
実施例2および比較例3において、糸速度と飛散量と
の関係を測定した。結果を第1図に示す。図中、(1)
は本発明実施例2の繊維処理剤を用いた時、(2)は比
較例3の繊維処理剤を用いた時の糸速度と飛散量の関係
を示し、経軸は飛散量、緯軸は糸速度を示す。
の関係を測定した。結果を第1図に示す。図中、(1)
は本発明実施例2の繊維処理剤を用いた時、(2)は比
較例3の繊維処理剤を用いた時の糸速度と飛散量の関係
を示し、経軸は飛散量、緯軸は糸速度を示す。
さらに実施例2および比較例3において給油量と飛散
量の関係を測定した。結果を第2図に示す。図中、
(3)は本発明実施例2の繊維処理剤を用いた時、およ
び(4)は比較例3の繊維処理剤を用いたときの給油量
(緯軸)と飛散量(経軸)の関係を示す。
量の関係を測定した。結果を第2図に示す。図中、
(3)は本発明実施例2の繊維処理剤を用いた時、およ
び(4)は比較例3の繊維処理剤を用いたときの給油量
(緯軸)と飛散量(経軸)の関係を示す。
発明の効果 本発明繊維処理剤を用いると高速で走行する糸条に対
し、均一に処理剤を給油でき、少量の給油量で油切れの
ない給油糸条を得ることができる。その結果、高速紡糸
に際しても処理剤の離脱飛散を著しく減少させることが
できる。
し、均一に処理剤を給油でき、少量の給油量で油切れの
ない給油糸条を得ることができる。その結果、高速紡糸
に際しても処理剤の離脱飛散を著しく減少させることが
できる。
第1図は糸速度と飛散量の関係を示す図、および第2図
は給油量と飛散量の関係を示す図である。
は給油量と飛散量の関係を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】潤滑剤と界面活性剤を含有するベース油剤
に式: R−O(C2H4O)nH [I] [式中、Rは分岐を有する炭素数8の炭化水素基、nは
1〜7の数]で表わされるポリオキシエチレンオクチル
エーテルをさらに含む繊維用処理剤。 - 【請求項2】式[I]で示されるポリオキシエチレンオ
クチルエーテルを処理剤有効成分全重量の2〜20重量%
含有する請求項1記載の繊維用処理剤。 - 【請求項3】請求項1記載のポリオキシエチレンオクチ
ルエーテル2〜20重量%およびベース油剤75〜98重量%
を含む水性エマルジョンを繊維糸条にローラー給油する
ことを特徴とする繊維処理剤の給油方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23384989A JP2702240B2 (ja) | 1989-09-08 | 1989-09-08 | 繊維処理剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23384989A JP2702240B2 (ja) | 1989-09-08 | 1989-09-08 | 繊維処理剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0397961A JPH0397961A (ja) | 1991-04-23 |
JP2702240B2 true JP2702240B2 (ja) | 1998-01-21 |
Family
ID=16961535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23384989A Expired - Fee Related JP2702240B2 (ja) | 1989-09-08 | 1989-09-08 | 繊維処理剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2702240B2 (ja) |
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JP2700299B2 (ja) * | 1994-02-02 | 1998-01-19 | 三洋化成工業株式会社 | 合成繊維用紡糸油剤 |
JPH07216734A (ja) * | 1994-02-03 | 1995-08-15 | Sanyo Chem Ind Ltd | 合成繊維用油剤 |
JP4691415B2 (ja) * | 2004-11-02 | 2011-06-01 | 竹本油脂株式会社 | 合成繊維用処理剤及び合成繊維の処理方法 |
JP6332804B2 (ja) * | 2014-09-24 | 2018-05-30 | 花王株式会社 | 不織布および不織布の製造方法 |
CN104805691B (zh) * | 2015-05-08 | 2016-11-02 | 苏州锴诚缝制设备有限公司 | 一种纺织用平滑剂及其制备方法 |
-
1989
- 1989-09-08 JP JP23384989A patent/JP2702240B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0397961A (ja) | 1991-04-23 |
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