JPH1036826A - ホトクロミック材料 - Google Patents

ホトクロミック材料

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JPH1036826A
JPH1036826A JP9084878A JP8487897A JPH1036826A JP H1036826 A JPH1036826 A JP H1036826A JP 9084878 A JP9084878 A JP 9084878A JP 8487897 A JP8487897 A JP 8487897A JP H1036826 A JPH1036826 A JP H1036826A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰返し使用における寿命が長いホトクロミッ
ク材料を得る。 【解決手段】 特定の有機錫化合物と、配位子である含
窒素芳香族複素環を有し且つ芳香環上の窒素原子からオ
ルソ位となる位置にアミノメチル基を有する化合物とを
含有するホトクロミック材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機錫化合物と、
オルソ位にアミノメチル基を有する含窒素芳香族複素環
化合物とを含有する新規なホトクロミック材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
多くのホトクロミック材料が知られているが、一般的に
繰返し使用における寿命が短いため、色変換速度が次第
に遅くなったり、発色強度が弱まったりするという欠点
がある。
【0003】そこで本発明者らは、繰返し使用における
寿命が長いホトクロミック材料を得るために種々検討を
行った結果、特定の有機錫化合物とオルソ位にアミノメ
チル基を有する含窒素芳香族複素環化合物とが5員環構
造の錯体を形成し、光を照射することによって著しい色
変化を生じ、暗所に放置することによって元の色に戻
り、かつこの色変化の長期保存安定性が良好で、繰返し
使用における寿命が長いこと、及び有機錫化合物とオル
ソ位にアミノメチル基を有する含窒素芳香族複素環化合
物とを混合するだけで錯体を形成することができ、両者
を含有する材料が上記目的を達成できることを見出し本
発明を完成させたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、下記
一般式[1]、[2]又は[3]で表される有機錫化合
物と、配位子である含窒素芳香族複素環を有し且つ芳香
環上の窒素原子からオルソ位となる位置にアミノメチル
基を有する化合物とを含有するホトクロミック材料を提
供するものである。。
【0005】 (R)k −Sn−(X)(4-k) [1]
【0006】
【化4】
【0007】
【化5】
【0008】(上記式[1]、[2]又は[3]中、R
は、それぞれ同一又は異なっていてもよい炭素原子数1
〜12の炭化水素基を表し、Xは、水素原子、ハロゲン
原子、酸素原子、アシルオキシ基、アシルチオ基、アル
コキシル基又はアルキルチオ基を表し、Xのそれぞれは
同一又は異なっていてもよく、Aは直接結合又は炭素原
子数1〜20の炭化水素基を表し、Yは酸素原子又は硫
黄原子を表し、各繰返し単位中における各R、各X、各
A及び各Yは同一又は異なっていてもよく、kは1〜3
の整数、jは1又は2の整数、mは1〜100の整数を
示し、Dは、それぞれ同一又は異なって、水素原子又は
下記式[4]で表される基である)
【0009】
【化6】
【0010】(上記式[4]中、R、X及びkは、それ
ぞれ前記と同じ意味を有する)
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のホトクロミック材料を形
成する有機錫化合物において、前記一般式[1]、
[2]、[3]及び[4]中のRによって示される一価
の炭素原子数1〜12の炭化水素基は、アルコキシル
基、エステル基又はハロゲン原子が置換していてもよい
炭素原子数1〜12の一価の炭化水素基であり、アルキ
ル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルキ
ルアルキル基、アリール基、アラルキル基などの脂肪
族、脂環族又は芳香族炭化水素基を例示できる。これら
のうち、フェニル基及びアルキル基が好ましく、アルキ
ル基としては直鎖状及び分岐鎖状のいずれであってもよ
く、特に炭素原子数1〜8のものが望ましく、例えばメ
チル、エチル、n−もしくはiso−プロピル、n−,
iso−,sec−もしくはt−ブチル、ペンチル、ヘ
キシル、オクチル基などが挙げられる。
【0012】アルコキシル基置換炭化水素基の好ましい
例としては、メトキシメチル、エトキシメチル、エトキ
シエチル、n−プロポキシエチル、n−ブトキシメチ
ル、iso−ブトキシエチル基などのアルコキシアルキ
ル基などが挙げられる。エステル基置換炭化水素基の好
ましい例としては、メトキシカルボニルメチル、プロポ
キシカルボニルエチル、エトキシカルボニルプロピル、
メトキシカルボニルブチルなどのアルコキシカルボニル
アルキル基;メトキシカルボニルエチレニル、エトキシ
カルボニルエチレニル基等が挙げられる。ハロゲン原子
置換炭化水素基の好ましい例としては、クロロメチル、
ブロモメチル、ヨードメチル、ジクロロメチル、トリク
ロロメチル、クロロエチル、クロロブチル基等が挙げら
れる。
【0013】前記一般式[1]、[2]、[3]及び
[4]中のXによって示されるハロゲン原子としては、
Cl、Br、I、F原子を挙げることができる。
【0014】また上記Xによって示されるアシルオキシ
基としては、好適なものとして炭素原子数1〜18の
基、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピ
オニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、
バレリルオキシ、イソバレリルオキシ、オクタノイルオ
キシ、デカノイルオキシ、ラウロイルオキシ、ミリスト
イルオキシ、パルミトイルオキシ、ステアロイルオキ
シ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、トルオイル
オキシ、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ基
を挙げることができる。
【0015】さらに上記Xによって示されるアシルチオ
基としては、好適なものとして炭素原子数1〜18の
基、例えば、アセチルチオ、プロピオニルチオ、ブチリ
ルチオ、バレリルチオ、オクタノイルチオ、ラウロイル
チオ、ステアロイルチオ基などを挙げることができる。
【0016】また上記Xによって示されるアルコキシル
基としては、好適なものとして炭素原子数1〜12の
基、例えばメトキシ、エトキシ、n−もしくはiso−
プロポキシ、n−,iso−,sec−もしくはt−ブ
トキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオ
キシ、ラウリルオキシ基などを挙げることができる。
【0017】さらに上記Xによって示されるアルキルチ
オ基としては、好適なものとして炭素原子数1〜12の
基、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、
ブチルチオ、ヘキシルチオ、オクチルチオ、ラウリルチ
オ基などを挙げることができる。
【0018】前記一般式[2]及び[3]中のAによっ
て示される炭素原子数1〜20の二価の炭化水素基とし
ては、二塩基カルボン酸から2個のカルボキシル基を除
去した残基又は二塩基チオカルボン酸から2個のチオカ
ルボキシル基を除去した残基であり、例えば、メチレ
ン、エチレン、プロピレン、テトラメチレン、ヘキサメ
チレン、エチルエチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチ
レン、オクタメチレン、ドデカンジイル、ヘキサデカン
ジイル、オクタデカンジイル、ビニレン、プロペニレ
ン、オクタデセンジイル基などを挙げることができる。
【0019】前記一般式[1]によって表される有機錫
化合物の具体例としては、例えば、ジブチル錫ジアセテ
ート、モノブチル錫トリアセテート、モノブチル錫トリ
オクチレート、モノブチル錫トリクロライド、ジブチル
錫ジクロライド、トリブチル錫モノクロライド、ジブチ
ル錫ジオクチレート、ジブチル錫ジラウレート、ジフェ
ニル錫ジクロライド、トリフェニル錫モノクロライド、
ジブチル錫ジオキサイド、ジオクチル錫ジオキサイド、
ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジ(チオ酢酸エス
テル)などを挙げることができる。
【0020】前記一般式[2]及び[3]中のmの値
は、1〜100、好ましくは1〜4である。
【0021】前記一般式[2]によって表される有機錫
化合物の具体例としては、例えば、マレイン酸とジブチ
ル錫ジオキサイドとのエステル化物である、式[2]の
Aがビニレン、Yが酸素原子、Xが酸素原子、Rがブチ
ル基、Dが水素原子、jが2、kが2、mが2の化合
物;コハク酸とジブチル錫ジオキサイドとのエステル化
物である、式[2]のAがエチレン、Yが酸素原子、X
が酸素原子、Rがブチル基、2つのDがいずれも式
[4]で表される基であり、jが2、kが2、mが2の
化合物;アジピン酸とジブチル錫ジオキサイドとのエス
テル化物である、式[2]のAがテトラメチレン、Yが
酸素原子、Xが酸素原子、Dが水素原子、Rがブチル
基、kが2、mが1の化合物;エタンビス(チオイック
アシッド)とジブチル錫ジオキサイドとのエステル化物
である、式[2]のAがエチレン、Yが硫黄原子、Xが
酸素原子、Rがブチル基、jが2、kが2、mが3の化
合物などを挙げることができる。
【0022】前記一般式[3]によって表される有機錫
化合物は、閉環した環状化合物であり、この具体例とし
ては、例えば、マレイン酸とジブチル錫ジオキサイドと
のエステル化物である、式[2]のAがビニレン、Yが
酸素原子、Xが酸素原子、Rがブチル基、jが2、mが
2の化合物などを挙げることができる。
【0023】本発明のホトクロミック材料を形成する、
配位子である含窒素芳香族複素環を有し且つ芳香環上の
窒素原子からオルソ位となる位置にアミノメチル基を有
する化合物(以下、「アミノメチル基含有複素環化合
物」と略称する)としては、窒素原子からオルソ位とな
る位置にアミノメチル基を有する含窒素芳香族複素環化
合物であれば制限なく使用でき、例えば2−アミノメチ
ルピリジン、2−アミノメチル−5−メチルピラジン、
2−アミノメチルキノリン、2−アミノメチルピリミジ
ン、2−アミノメチルトリアジン、2−アミノメチル−
3−メチルピリジン、2−アミノメチル−4−メチルピ
リジン、2−アミノメチル−5−メチルピリジン、1−
アミノメチルイソキノリン、3−アミノメチルイソキノ
リン、2−アミノメチル−5−ニトロピラジン、2−ア
ミノメチル−3−ニトロピリジン、2−アミノメチル−
4−ニトロピリジン、2−アミノメチル−5−ニトロピ
リジン及び2−アミノメチル−3−クロロピリジンなど
を挙げることができる。
【0024】本発明において、有機錫化合物とアミノメ
チル基含有複素環化合物とが形成する錯体は、有機錫化
合物が前記式[1]で表される化合物である場合を例に
して示すと、下記のとおりになる。
【0025】
【化7】
【0026】上記式において、アミノメチル基含有複素
環化合物を下記式で表す。
【0027】
【化8】
【0028】本発明において、有機錫化合物及びアミノ
メチル基含有複素環化合物は、エタノール、n−プロパ
ノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタ
ノール、ベンジルアルコール、2−メトキシエタノー
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール
モノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチル
エーテルなどのアルコール溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
などのエステル溶剤;トルエン、キシレンなどの芳香族
炭化水素溶剤;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオ
クタン、ドデカンなどの脂肪族炭化水素溶剤などの溶剤
の一種または二種以上の混合溶剤に溶解させることがで
き、この溶液をホトクロミック材料として使用すること
ができる。また上記溶液中に樹脂を混合溶解させてなる
溶液、さらにこの樹脂を混合溶解させてなる溶液から形
成してなる固体膜もホトクロミック材料として使用する
ことができる。
【0029】上記溶液中に混合溶解できる樹脂として
は、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリウレタン樹脂、アミノ樹脂などを挙げるこ
とができる。上記樹脂は、ホトクロミック材料を構成す
る全成分量に対し70重量%以下の量配合することがで
きる。
【0030】本発明のホトクロミック材料において、前
記有機錫化合物とアミノメチル基含有複素環化合物との
配合比は、特に限定されるものではないが、通常、有機
錫化合物中の錫原子の当量とアミノメチル基含有複素環
化合物との当量の比が、前者:後者で10:1〜1:1
0000、好ましくは1:1〜1:100の範囲にある
ことが好適である。
【0031】本発明のホトクロミック材料において、前
記有機錫化合物とアミノメチル基含有複素環化合物との
合計量の濃度は、特に限定されるものではないが、通
常、ホトクロミック材料を構成する全成分量に対し0.
1〜40重量%、さらには0.5〜30重量%の範囲に
あることが好適である。
【0032】アミノメチル基含有複素環化合物と前記有
機錫化合物とを含有する溶液は溶解直後に、赤色、紫色
又は緑色などに発色する。この発色した溶液に可視光線
又は紫外線を照射すると消色する。続いて、この消色し
た溶液を暗所に放置すると元の色に発色する。
【0033】本発明のホトクロミック材料である溶液
は、発色−消色の繰り返し使用によっても劣化せず、繰
り返し使用における良好な安定性を示す。なかには繰り
返し使用によって、暗所での放置による発色に要する時
間が徐々に短くなり、且つ可視光線又は紫外線の照射に
よる消色に要する時間が徐々に短くなって、応答がより
良くなるものもある。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
【0035】実施例1 2−アミノメチルピリジン1.08部、ジブチル錫ジア
セテート1.755部及びベンジルアルコール100部
(2−アミノメチルピリジン/ジブチル錫ジアセテート
中の錫原子のモル比は2/1)を混合溶解させ、ホトク
ロミック材料である溶液Aを得た。溶解直後の溶液Aは
赤色であり、波長572nmに最大吸収を有しており、
波長412nmに第2番目に大きい吸収を有していた。
この溶液Aの溶解直後の吸収スペクトルを図1に示す。
次に溶液Aについて、光照射及び暗所放置を繰返した際
の、波長572nmにおける吸光度の変化を図2に示
す。図2から明らかなように、溶液Aは光照射及び暗所
放置を繰返すことにより、消色及び発色に要する時間が
徐々に短くなった。また、消色及び発色を1000サイ
クル繰り返しても色変換速度が遅くなったり、発色強度
が弱まったりすることがなく良好な繰り返し使用安定性
を示した。
【0036】実施例2〜12 実施例1において、ジブチル錫ジアセテートのかわりに
下記表1に示す有機錫化合物を使用し、2−アミノメチ
ルピリジン/有機錫化合物中の錫原子のモル比が4/1
となるように有機錫化合物の量を変更する以外は、実施
例1と同様に行いホトクロミック材料である各種溶液を
得た。下記表1に有機錫化合物の種類及び溶解直後の溶
液の最大吸収波長を示す。
【0037】
【表1】
【0038】実施例13 2−アミノメチル−5−メチルピラジン3.69部、ジ
ブチル錫ジオキサイド7.95部及びn−ブタノール1
00部(2−アミノメチル−5−メチルピラジン/ジブ
チル錫ジオキサイド中の錫原子のモル比は1/1)を混
合溶解させ、ホトクロミック材料である溶液を得た。溶
解直後のこの溶液は緑色であり、波長650nmに最大
吸収を有していた。この溶液の溶解直後の吸収スペクト
ルを図3に示す。
【0039】実施例14 2−アミノメチル−5−メチルピラジン7.38部、ジ
ブチル錫マレエート10.35部及びトルエン100部
(2−アミノメチル−5−メチルピラジン/ジブチル錫
マレエート中の錫原子のモル比は2/1)を混合溶解さ
せ、ホトクロミック材料である溶液を得た。溶解直後の
溶液は緑色であり、波長650nmに最大吸収を有して
いた。
【0040】実施例15 2−アミノメチルピリジン6.48部、ジブチル錫ジア
セテート10.53部及びn−ブタノール100部(2
−アミノメチルピリジン/ジブチル錫ジアセテートのモ
ル比は2/1)を混合溶解させ、ホトクロミック材料で
ある溶液を得た。溶解直後の溶液は赤色であり、波長5
70nmに最大吸収を有していた。
【0041】実施例16 2−アミノメチル−3−メチルピリジン10部、ジブチ
ル錫ジアセテート1部及び2−メトキシエタノール10
00部を混合溶解させ、ホトクロミック材料である溶液
を得た。溶解直後の溶液は黄緑色であり、波長605n
mに最大吸収を有していた。
【0042】実施例17 2−アミノメチル−4−メチルピリジン10部、ジブチ
ル錫ジアセテート1部及びブタノール1000部を混合
溶解させ、ホトクロミック材料である溶液を得た。溶解
直後の溶液は緑色であり、波長632nmに最大吸収を
有していた。
【0043】実施例18 2−アミノメチル−5−メチルピリジン10部、ジブチ
ル錫ジアセテート1部及びブタノール1000部を混合
溶解させホトクロミック材料である溶液を得た。溶解直
後の溶液は緑青色であり、波長640nmに最大吸収を
有していた。
【0044】実施例19 3−アミノメチルイソキノリン5部、ジブチル錫ジアセ
テート1部及びトルエン1000部を混合溶解させ、ホ
トクロミック材料である溶液を得た。溶解直後の溶液は
青緑色であり、波長648nmに最大吸収を有してい
た。
【0045】実施例20 1−アミノメチルイソキノリン100部、ジブチル錫ジ
アセテート1部及びトルエン1000部を混合溶解さ
せ、ホトクロミック材料である溶液を得た。溶解直後の
溶液は緑青色であり、波長640nmに最大吸収を有し
ていた。
【0046】実施例21 1−アミノメチルイソキノリン100部、モノブチル錫
トリアセテート1部及びトルエン1000部を混合し、
50℃で2時間加熱して溶解させ、ホトクロミック材料
である溶液を得た。溶解直後の溶液は青色であり、波長
655nmに最大吸収を有していた。
【0047】実施例22 2−アミノメチル−3−クロロピリジン200部、モノ
ブチル錫トリアセテート1部及びトルエン1000部を
混合し、50℃で2時間加熱して溶解させ、ホトクロミ
ック材料である溶液を得た。溶解直後の溶液は橙色であ
り、波長530nmに最大吸収を有していた。
【0048】実施例23 2−アミノメチル−5−メチルピラジン12.3部、ジ
オクチル錫ジオキサイド37.7部、n−ブタノール1
00部及び重量平均分子量約20,000の共重合体樹
脂(モノマー組成はメチルメタクリレート/2−ヒドロ
キシエチルの重量比が80/20)(2−アミノメチル
−5−メチルピラジン/ジオクチル錫ジオキサイドのモ
ル比は1/1)を混合溶解させ、ホトクロミック材料で
ある溶液を得た。溶解直後のこの溶液は緑色であり、波
長650nmに最大吸収を有していた。得られた溶液を
乾燥膜厚5μmとなるようようにスピンコータにて塗布
して被膜を得た。次にスパッタリング法により100n
mの窒化ケイ素遮断膜を上記被膜上に形成した。
【0049】実施例2〜22で得た溶液及び実施例23
で得た総合被膜は、実施例1と同様に消色及び発色を1
000サイクル繰り返しても色変換速度が遅くなった
り、発色強度が弱まったりすることがなく良好な繰り返
し使用安定性を示した。
【0050】比較例1 2−アミノメチルピリジン1.08部、塩化第1錫0.
95部及びベンジルアルコール100部(2−アミノメ
チルピリジン/塩化第1錫中の錫原子のモル比は2/
1)を混合溶解させた。得られた溶液は、発色が認めら
れなかった。
【0051】比較例2 2−アミノメチルピリジン1.08部、錫ジオクテート
2.04部及びベンジルアルコール100部(2−アミ
ノメチルピリジン/錫ジオクテート中の錫原子のモル比
は2/1)を混合溶解させた。得られた溶液は、発色が
認められなかった。
【0052】
【発明の効果】本発明によって、繰返し使用における寿
命が長いホトクロミック材料を得ることができる。本発
明によって得られるホトクロミック材料は、光照射によ
って消色し、光照射をしないと着色するので、光センサ
ー、光メモリー、また感光性樹脂に対する光反応開始剤
などの用途に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における、溶解直後の溶液A
の吸収スペクトルを示す図である。
【図2】本発明の実施例1における、溶解直後の溶液A
に光照射及び暗所放置を繰返した際の、波長572nm
における吸光度の変化を示す図である。
【図3】本発明の実施例13における、溶解直後の溶液
の吸収スペクトルを示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[1]、[2]又は[3]で
    表される有機錫化合物と、配位子である含窒素芳香族複
    素環を有し且つ芳香環上の窒素原子からオルソ位となる
    位置にアミノメチル基を有する化合物とを含有するホト
    クロミック材料。 (R)k −Sn−(X)4-k [1] 【化1】 【化2】 (上記式[1]、[2]又は[3]中、Rは、それぞれ
    同一又は異なっていてもよい炭素原子数1〜12の炭化
    水素基を表し、Xは、水素原子、ハロゲン原子、酸素原
    子、アシルオキシ基、アシルチオ基、アルコキシル基又
    はアルキルチオ基を表し、Xのそれぞれは同一又は異な
    っていてもよく、Aは直接結合又は炭素原子数1〜20
    の炭化水素基を表し、Yは酸素原子又は硫黄原子を表
    し、各繰返し単位中における各R、各X、各A及び各Y
    は同一又は異なっていてもよく、kは1〜3の整数、j
    は1又は2の整数、mは1〜100の整数を示し、D
    は、それぞれ同一又は異なって、水素原子又は下記式
    [4]で表される基である) 【化3】 (上記式[4]中、R、X及びkはそれぞれ前記と同じ
    意味を有する)
  2. 【請求項2】 配位子である含窒素芳香族複素環を有し
    且つ芳香環上の窒素原子からオルソ位となる位置にアミ
    ノメチル基を有する化合物が、2−アミノメチルピリジ
    ン、2−アミノメチル−5−メチルピラジン、2−アミ
    ノメチルキノリン、2−アミノメチルピリミジン、2−
    アミノメチルトリアジン、2−アミノメチル−3−メチ
    ルピリジン、2−アミノメチル−4−メチルピリジン、
    2−アミノメチル−5−メチルピリジン、1−アミノメ
    チルイソキノリン、3−アミノメチルイソキノリン、2
    −アミノメチル−5−ニトロピラジン、2−アミノメチ
    ル−3−ニトロピリジン、2−アミノメチル−4−ニト
    ロピリジン、2−アミノメチル−5−ニトロピリジン及
    び2−アミノメチル−3−クロロピリジンから選ばれた
    少なくとも1種の化合物である請求項1記載のホトクロ
    ミック材料。
  3. 【請求項3】 溶剤を含有する溶液である請求項1又は
    2記載のホトクロミック材料。
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