JP2790629B2 - フォトクロミック透明成形体 - Google Patents

フォトクロミック透明成形体

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JP2790629B2 JP63003673A JP367388A JP2790629B2 JP 2790629 B2 JP2790629 B2 JP 2790629B2 JP 63003673 A JP63003673 A JP 63003673A JP 367388 A JP367388 A JP 367388A JP 2790629 B2 JP2790629 B2 JP 2790629B2
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信秀 小川
修一 前田
和夫 三ツ橋
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    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/72Photosensitive compositions not covered by the groups G03C1/005 - G03C1/705
    • G03C1/73Photosensitive compositions not covered by the groups G03C1/005 - G03C1/705 containing organic compounds
    • G03C1/733Photosensitive compositions not covered by the groups G03C1/005 - G03C1/705 containing organic compounds with macromolecular compounds as photosensitive substances, e.g. photochromic

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、光があたって色が変わるフォトクロミッ
ク感光性材料から成る透明な成形体に関する。
(従来の技術) 従来のフォトクロミック透明成形体としては、例えば
ゴーグルの本体等があるが、このゴーグル本体はポリメ
チルメタクリレート(以下PMMAと言う)から射出成形に
よりレンズを成形し、その表面にフォトクロミック剤を
コーティングした積層構造となっている。そしてこの際
フォトクロミック剤として で表わされるインドリノスピロナフトオキサジンが用い
られ、コーティング用マトリックスとしてポリビニルブ
チラール(以下PVBと言う)が使用されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来のフォトクロミック成
形体にあっては、フォトクロミック層とレンズ層が別々
の構造となっていたため、フォトクロミック成形体を得
るまでにコーティングという工程が必要であり、コスト
高となっていた。また、フォトクロミック層の剥離によ
り耐久性にも問題があった。
尚、直接フォトクロミック剤をPMMA中に練り込んで成
形するという方法もあるが、この方法では、光が当たっ
ても色が変わらないという問題点があった。
(課題を解決するための手段) この発明は、フォトクロミック剤と水酸基を有する、
モノマー単位が5モル%以上、好ましくは5〜20モル%
であるポリマーを透明樹脂中に練り込み、これを成形原
料として成形してなる感光性材料であるフォトクロミッ
ク透明成形体によって上記問題点を解決したものであ
る。
この発明のフォトクロミック透明成形体に用いられる
透明樹脂としては特に限定されないが例えばPMMA、ポリ
カーボネート、透明ナイロン、ポリスチレン、ポリ塩化
ビニル、透明ポリエチレンテレフタレート等がある。こ
の透明樹脂に配合される水酸基を有するモノマー単位が
5モル%以上のポリマーにはPVB、ポリビニルアセテー
ト等が挙げられる。フォトクロミック剤としては次の一
般式 (式中のR1は炭素数1〜20個の置換または非置換のアル
キル基、置換または非置換のアルケニル基、置換または
非置換のシクロアルキル基、置換または非置換のアリー
ル基、R2は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基、ア
ルコキシ基、シアノ基、X,Yは置換されていてもよい炭
化水素芳香族環または複素環系芳香環を示す)で表わさ
れるスピロオキサジン化合物またはその二量体、或いは
スピロピラン系のフォトクロミック剤が好ましく用いら
れる。これらの例としては具体的には例えば特公昭45−
28892号、特公昭49−48631号、特開昭55−26284号、米
国特許4,342,668号等に挙げられるものがある。
この発明の成形体は上記透明樹脂に上記のポリマーと
フォトクロミック剤を配合し、これを成形原料としてペ
レット化し成形することにより作製される。この場合の
各成分の配合量は、好ましくは透明樹脂のペレットもし
くは粉体160〜200重量部に、ポリマー20〜60重量部、フ
ォトクロミック剤0.5〜5重量部とする。
又、成形法としては押し出し成形、射出成形をはじめ
としてブロー成形、真空成形、フリーブロー成形等、樹
脂の成形に使用されるほとんどの成形方法を適用するこ
とが可能である。
(実施例) 次のこの発明を実施例により説明する。尚例中の部は
重量部を示す。
実施例1 20部のPVB粉体と、200部のPMMAペレットと、1部のフ
ォトクロミック剤(後述のフォトクロミック剤の構造
〔A〕)をVブレンダーに供給し、20rpmで5分間混合
し、次いでペレタイザーでペレット温度230℃、スクリ
ュー回転数40rpmの条件でペレット化し、冷却した後射
出成形機で、樹脂温度230℃、射出圧800kg/cm2、型温50
℃、射出速度125cc/secの条件下成形し、ゴーグル本体
を成形した。
また100×50×3mm(厚)のサンプルを作成し、このサ
ンプルを用い成形品の着色(青色)濃度と応答性を測定
し第1図に示す。光源としてウシオ電機社製のキセノン
ランプUXL−75D、Xeランプを用い測定温度25℃、20,000
lxとした。本成形品は着色、消色とも20秒から30秒で変
化し、光学密度も610nm付近で0.3と実用上十分濃い値が
得られた。これはPVBを添加することによりOH基がフォ
トクロミック分子の周囲に存在し、スピロオキサジンの
発色構造を安定化させているためであると考える。そこ
でPVBの量の発色濃度との関連を第2図に示す(測定温
度23℃)。PVB粉体の量が全体の1重量%以下ではほと
んど着色しないことが判る。3重量%以上でかなり着色
しているが実用的には光学濃度が0.2以上必要なので5
重量%以上混入させるといい。
この様に水酸基を有するモノマー単位が5モル%以上
である高分子を透明樹脂に添加すれば、射出成形を行っ
ても消着色を繰り返すことが出来るゴーグルを得ること
が出来るのである。
実施例2 ポリビニルアセテート粉体20部と、PMMAペレット200
部と、フォトクロミック剤として次式で表わされるスピ
ロオキサジンのダイマー 1部をVブレンダーに供給し、50rpmで10分間混合し、
次いでペレタイザーでペレット温度230℃、スクリュー
回転数20rpmの条件でペレット化し、冷却した後、押出
成形機で樹脂温度230℃、押出圧40kg/cm2の条件下でプ
レス成形し、自動車用サンルーフを成形した。
こうして出来たサンルーフは太陽光が当たると無色か
ら青色に変わった。その様子を第3図に示す。光学濃度
変化は613nmで0.225であった。
実施例3〜19,比較例1〜14 実施例1と同様にして次の表1に示す配合で成形体の
サンプル(100×50×3mm厚)を作製し、同様の装置を用
い最大変化波長およびODの変化量を測定し得た結果を表
1に併記する。
(発明の効果) 以上説明してきたように、この発明のフォトクロミッ
ク透明成形体はあらかじめ水酸基を有するモノマー単位
が5モル%以上であるポリマーとフォトクロミック剤と
透明樹脂を混合し、ペレット化し成形したことにより、
従来、単にフォトクロミック剤を透明樹脂を混合しただ
けでは消着色が起こらないという問題点が解決され、ま
た発色構造が添加物のOH基で安定化されるため戻り速度
が遅くなり着色性能が向上し、従って高温時の着色性能
が改善され且つ耐候性も向上するという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1の成形品の着色濃度と応答性の関係を
示す曲線図、 第2図はPVBの添加量と着色性能の関係を示す曲線図、 第3図は実施例2の成形品の着色濃度と応答性の関係を
示す曲線図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 修一 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 三ツ橋 和夫 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成工業株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−187784(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 9/00 G03C 1/733

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明樹脂に、フォトクロミック剤と水酸基
    を有する、モノマー単位が5モル%以上であるポリマー
    を配合し、得られた配合物を成形してなる感光性材料で
    あることを特徴とするフォトクロミック透明成形体。
JP63003673A 1988-01-13 1988-01-13 フォトクロミック透明成形体 Expired - Lifetime JP2790629B2 (ja)

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