JPH1036648A - 固体分散組成物、感光性組成物及びカラープルーフ用感光材料 - Google Patents

固体分散組成物、感光性組成物及びカラープルーフ用感光材料

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JPH1036648A
JPH1036648A JP19643296A JP19643296A JPH1036648A JP H1036648 A JPH1036648 A JP H1036648A JP 19643296 A JP19643296 A JP 19643296A JP 19643296 A JP19643296 A JP 19643296A JP H1036648 A JPH1036648 A JP H1036648A
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JP
Japan
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group
compound
photosensitive
parts
vinyl
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Application number
JP19643296A
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English (en)
Inventor
Takeo Akiyama
健夫 秋山
Shinya Watanabe
真也 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温での保存においても固体を液体中に微細
に分散しかつその状態を長期間安定に保つことが可能な
固体分散組成物の提供。転写性の劣化及び塗布液の状態
で保存した際の分散安定性の劣化を改善し、しかも地汚
れの発生の防止を達成した感光性組成物の提供。 【解決手段】 少なくとも、a)固体、b)下記一般式
(1)及び一般式(2)のから選ばれる少なくとも1つ
及びc)ポリアルキレンオキサイド化合物を含有するこ
とを特徴とする固体分散組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体分散組成物及
び感光性組成物に関し、特に固体粒子を分散可能な分散
助剤を含有する固体分散組成物、カラー印刷における色
校正用のカラープルーフに適用可能な感光性組成物及び
カラープルーフ用感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】固体を液体中に微細に分散し、かつその
状態を長期間安定に保つことは塗料、インキ等の作製に
不可欠である。又、近年では生産効率の向上のため、例
えば分散している固体が同じで添加するポリマー等が異
なる何種もの製品を作る必要がある場合があり、その際
には固体の分散液だけをあらかじめ作製しておき、後か
ら必要な素材を添加して何種類もの最終製品に仕上げる
ような使い方をされるケースが多くなっている。例え
ば、特開昭46−7294号には、各種構造の分散助剤
を用いて固体の分散液を作製する例が記載され、又特公
昭63−30057号及び特公昭57−25251号に
は、特定構造の分散剤及びそれを含有する有機液体の固
体分散液が記載されている。しかしながら、固体を液体
中に微細に分散しかつその状態を長期間安定に保つのは
大変困難であり、塗料、インキなどではこれらのメーカ
ーがトライ&エラーで経験的に良好な組み合わせをもと
に作製しているのが現状である。このようにして作製し
た分散液を低温で保存した場合、分散状態が変化し、該
分散液にポリマーや他の溶剤等を添加して目的の組成物
を作り使用する場合にフィルターの詰まりなどが発生す
るという問題が生じていた。
【0003】又近年、着色剤を含有する感光性組成物が
カラー印刷における色校正用のカラープルーフの感光材
料や、液晶カラーフィルターの作製に用いられることが
多くなってきている。例えばカラープルーフ関連では、
着色剤及び感光性組成物を含有する着色感光層を有する
画像形成材料を露光及び現像処理を行うことにより形成
された着色画像から、画像部のみを転写させて画像形成
を行う画像形成方法が特開平1−169449号及び同
1−169450号に記載され、又特開平2−2759
54号には、キノンジアジド、酸分解系の組成物及びカ
ルボン酸ビニルエステル重合体系バインダーを有するポ
ジ型感光性組成物を含有する画像形成材料を露光及び現
像処理して画像部を形成し、画像部のみを転写させて画
像形成を行う画像形成方法が記載され、又特開平2−1
76754号には、光重合系のネガ型感光性組成物を有
する感光材料を、更に特開平2−173645号には、
ジアゾ系及び/又はアジド系のネガ型感光性組成物を有
する感光材料を露光及び現像処理して画像部を形成し、
画像部のみを転写させて画像形成を行う画像形成方法が
記載されている。その他、着色剤を分散させた感光液は
フォトレジスト(液晶のカラーフィルターの作製等)な
どに用いられることも知られている。
【0004】しかしながら、画像部のみを被転写材料に
転写する技術を、カラープルーフ等の感光材料に適用す
る場合、転写性の劣化、地汚れの発生及び塗布液の状態
で保存した際の保存性の劣化等の問題があった。転写性
が不十分な場合、例えば最終画像の網点が一部抜けた状
態になり、画像欠陥の原因となり、又プルーフとしての
機能を果たさない等の問題が生じる。地汚れが生じる場
合には、色のくすみもしくは目的とする最終画像との色
ずれ等が生じる等プルーフもしくは液晶カラーフィルタ
ーとしての商品価値上問題となる。又、塗布液の状態で
保存した場合の保存性が悪い場合には、作製直後に塗布
しなければいけないなど生産条件を狭める原因となって
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたものであり、その目的は低温での保存にお
いても固体を液体中に微細に分散しかつその状態を長期
間安定に保つことが可能な固体分散組成物を提供するこ
とにある。又、転写性の劣化及び塗布液の状態で保存し
た際の分散安定性の劣化を改善し、しかも地汚れの発生
の防止を達成し、カラープルーフに適用可能な感光性組
成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下
の構成により達成された。
【0007】(1) 少なくとも、a)固体、b)下記
一般式(1)及び一般式(2)の構造単位を有するポリ
エステル化合物から選ばれる少なくとも1つ及びc)ポ
リアルキレンオキサイド化合物を含有することを特徴と
する固体分散組成物。
【0008】
【化2】
【0009】Xは炭素数2〜18のアルキレン基、或い
はフェニレン基を表し、YはXのアルキレン基と同義で
ある。
【0010】(2) 少なくとも、a)固体、b)上記
の構造単位を有するポリエステル化合物から選ばれる少
なくとも1つ及びc)感光性化合物を含有することを特
徴とする感光性組成物。
【0011】(3) 少なくとも、a)固体、b)上記
の構造単位を有するポリエステル化合物から選ばれる少
なくとも1つ、c)ポリアルキレンオキサイド化合物及
びd)感光性化合物を含有することを特徴とする感光性
組成物。
【0012】(4) 上記の感光性組成物を用いること
を特徴とするカラープルーフ用感光材料。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】〔1〕 固体分散組成物 上記の構造単位を有するポリエステル化合物について説
明する。一般式(1)及び一般式(2)において、Xは
炭素数2〜18のアルキレン基、或いはフェニレン基を
表し、又一般式(2)のYはXのアルキレン基と同義で
ある。炭素数2〜18のアルキレン基としては、エチレ
ン、トリメチレン、テトラメチレン、プロピレン等のポ
リメチレン基が挙げられ、これらは置換されていても良
く、置換基としては特に限定はないが置換されても良い
脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素
基、複素環基、エーテル基、カルボン酸及びそのエステ
ル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、アルキル
アミノ基、シアノ基、及びハロゲン原子が挙げられる。
炭素数2〜18のアルキレン基は、ポリエステルの合成
の際にどのような原料を用いるかにより決まる。このよ
うなポリエステルは1.ラクトン、例えば、プロピオラ
クトン、カプロラクトン、ピパロラクトンの重合、2.
水酸基を有する酸、例えば、α,ω−ヒドロキシプロピ
オン酸、α,ω−ヒドロキシデカン酸及び12−ヒドロ
キシステアリン酸の重合、3.グリコール及びジカルボ
ン酸系、例えば、エチレングリコール/デカメチレンジ
カルボン酸、ヘキサメチレングリコール/コハク酸、及
び2,2−ビスヒドロキシメチルプロパン/アジピン酸
の縮合、4.過剰のエポキシドの存在下でのエポキシド
と環状酸無水物との縮合等により合成される。これらの
反応は、ソレンソン(Sorenson)氏及びキャン
ベル(Cambell)氏共著のニューヨーク市のイン
ターサイエンス出版社(Interscience P
ublishers.Inc.)発行(1961年)の
「プレパラティブ・メソッド・オブ・ポリマー・ケミス
トリー(Preparative Method of
polymer Chemistry)」第111〜
127頁及び第242〜247頁及びビヨルクステン・
リサーチ・ラボラトリーズ(Bjorkten Res
each Laboratories Inc.)編の
ニューヨーク市のラインホルド出版社(Reinhol
d Publishing Corp)発行(1956
年)の「ポリエステルズ・アンド・ゼア・アプリケーシ
ョンズ(Polyesters and Their
Applications)」にかなり詳細に記載され
ている。
【0015】上記ポリエステル化合物(以下、本発明の
化合物という)は、一般式(1)及び一般式(2)の構
造単位を有していればいかなるものでもよく、例えば特
開昭46−7294号記載の分散助剤を挙げることがで
き、下記の構造式
【0016】
【化3】
【0017】〔式中、R1、R2及びR4は水素原子或い
は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、−CH2
2NH2或いは−CH2CH2OHであり、R3は水素原
子或いは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であ
り、Zbは有機結合基であり、Bは
【0018】
【化4】
【0019】(Xは炭素数2〜18のアルキレン基、或
いはフェニレン基を表し、YはXのアルキレン基と同義
であり、Dはフェニル基、或いは炭素数1〜18の直鎖
状或いは分岐鎖状アルキル基であり、そしてnは10〜
500の整数である)であり、aは1〜2000の整数
であり、bは0或いは1である。ただし、n/aは1よ
り大である〕で表されるポリエステル、
【0020】
【化5】
【0021】〔式中、R1〜R4は水素原子或いは−CO
OH(ただし、R1〜R4のうち少なくとも1つは−CO
OHである)、R5はR6OOC−或いは
【0022】
【化6】
【0023】(R6は水素原子、
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】を表し、Zは−CO−、−CH2−、−S
−、−SO2−又は−O−)であり、Bは
【0027】
【化9】
【0028】(X及びYはフェニレン基、又は炭素数2
〜18のアルキレン基であり、Dはフェニル基或いは炭
素数1〜18の直鎖状或いは分岐鎖状アルキル基であ
り、又nは10〜500の整数である)である〕で表さ
れるポリエステル、
【0029】
【化10】
【0030】〔式中、Rはポリヒドロキシ化合物からの
残基であり、Aは
【0031】
【化11】
【0032】(R1〜R4は水素原子或いは−COOHで
あり、Zは−CO−、−CH2−、−S−、−SO2−又
は−O−である)であり、Xはフェニレン基或いは炭素
数2〜18のアルキレン基であり、YはXのアルキレン
基と同義であり、Dはフェニル基或いは炭素数1〜18
の直鎖状或いは分岐鎖状アルキル基であり、aは2〜6
の数であり、nは10〜500の数である〕で表される
ポリエステル、
【0033】
【化12】
【0034】〔式中、Gは−NCO、−NH2、−NH
COO−Z或いは−NHCO−N(R1)(R2)(Zは
炭素数1〜20のアルキル基、同ヒドロキシアルキル
基、同カルボキシアルキル基、同ヒドロキシ/カルボキ
シアルキル基、アルキレン−ジアルキルアミノ基、
【0035】
【化13】
【0036】或いは−CH2CH2NHNH2であり、R1
及びR2は水素原子或いは炭素数1〜6のアルキル基、
−NH2、−OH、
【0037】
【化14】
【0038】である)であり、Rは炭素数2〜10のア
ルキレン基、フェニレン基、トリレン基、
【0039】
【化15】
【0040】であり、Bは
【0041】
【化16】
【0042】(Dは炭素数1〜18のアルキル基であ
り、X及びYはフェニレン基或いは炭素数2〜18のア
ルキレン基であり、nは10〜500の整数である)で
ある〕で表されるポリエステル、
【0043】
【化17】
【0044】〔式中、Aは少なくとも2個の水酸基を有
する基であり、Zは有機結合基であり、Xは炭素数2〜
18のアルキレン基であり、Dは水素原子或いは炭素数
1〜18のアルキル基であり、nは10〜500の整数
である〕で表されるポリエステルを挙げることができ
る。
【0045】又特公昭63−30057号に記載の分散
助剤、特公昭61−11660号及び特公昭57−25
251号に記載の分散剤を挙げることができる。
【0046】次にポリアルキレンオキサイド化合物につ
いて説明する。本発明において、ポリアルキレンオキサ
イド化合物としては、下記一般式(3)で表されるもの
が好ましい。
【0047】
【化18】
【0048】R1は水素原子、炭素数1〜30の置換基
を有してもよい直鎖又は分岐鎖のアルキル基、それぞれ
置換基を有していても良い脂環式炭化水素基、芳香族炭
化水素基及び複素環基を表し、mは0以上の整数であ
り、又R2は下記一般式(4)で表される連結基
【0049】
【化19】
【0050】であり、R3及びR6はR1と同義であり、
又R4及びR5は下記一般式(5)で表される基
【0051】
【化20】
【0052】であり、R7、R8及びR9はR1と同義であ
り、nは0以上の整数を表す。
【0053】一般式(3)で表される化合物において、
1は水素原子、炭素数1〜30の置換基を有してもよ
い直鎖又は分岐鎖のアルキル基、それぞれ置換基を有し
てもよい脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及び複素
環基を表す。
【0054】炭素数1〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキ
ル基としては、例えばメチル基、エチル基、ブチル基、
t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−
ステアリル基、4−オクチル−オクタデシル基、4−ヒ
ドロキシ−オクタデシル基、4−メトキシオクチル基及
び5−ニトロ−ノニル基等が挙げられ、又脂環式炭化水
素基としては、例えばシクロヘキシル基、メチルシクロ
ヘキシル基、ヒドロキシシクロヘキシル基、シクロペン
チル基、シクロオクチル基、エチルシクロヘキシル基及
び1−シクロヘキセニル基等が挙げられる、又芳香族炭
化水素基としては、例えばフェニル基、トルイル基、キ
シリル基、ナフチル基、4−メトキシフェニル基及び4
−ニトロフェニル基等が挙げられ、又複素環基として
は、2−フリル基、2−ピロリル基、2−ピリジル基、
4−ピリジル基、2−キノリル基、4−ヒドロキシ−2
−キノリル基、4−キノリル基、フルフリル基及び2−
チエニル基等が挙げられる。
【0055】R1の好ましいものとしては炭素数1〜1
8、特に好ましくは炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のア
ルキル基である。又、mは0以上の整数であり、好まし
くは10〜100である。
【0056】R1における上記直鎖又は分岐鎖のアルキ
ル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及び複素環
基に対して置換され得る置換基及び置換原子としては特
に制限は無いが、例えばアミノ基、アルキルアミノ基、
塩素原子及び臭素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ
基、アルコキシ基、ニトロ基、アミド基、アルキルアミ
ド基、カルボキシル基、スルホン酸基、スルホンアミド
基、メトキシカルボニル基等のカルボン酸エステル基、
置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基及び複素環基等
が挙げられる。
【0057】又、R2は下記一般式(4)で表される連
結基
【0058】
【化21】
【0059】であり、R3及びR6はR1と同義であり、
又該R6の好ましいものとしては水素原子及びメチル基
である。R2、即ち一般式(4)で表される連結基にお
けるR6によっては、一般式(4)で表される連結基
が、配列順序の不規則なランダム結合、2種の連結基が
交互に配列した交互結合、或いは逆に同種の連結基が長
く連続したブロック結合でもよい。
【0060】R4及びR5は下記一般式(5)で表される
【0061】
【化22】
【0062】であり、R7、R8及びR9はR1と同義であ
り、該R7の好ましいものとしては水素原子が挙げら
れ、又同R8及びR9としては水素原子、炭素数1〜18
のアルキル基が挙げられる。nは0以上の整数を表し、
好ましくは0〜10、特に好ましくは0である。
【0063】以下に、一般式(3)で表される化合物の
代表的具体例を挙げるが、本発明においては以下に限定
されるものではない。
【0064】
【化23】
【0065】
【化24】
【0066】
【化25】
【0067】
【化26】
【0068】本発明では、これらの中で下記一般式
(6)で表される化合物が好ましい。
【0069】
【化27】
【0070】一般式(6)においてR10は水素原子及び
メチル基であり、R11は炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖
のアルキル基を表し、pは10〜50である。
【0071】又、上記のポリアルキレンオキサイド化合
物の他に、以下のものを挙げることができる。
【0072】
【化28】
【0073】上記一般式(7)で表される化合物におい
て、R1,R2,R7,R8は各々水素原子、炭素数1〜3
0の置換基を有していても良い直鎖又は分岐鎖のアルキ
ル基、それぞれ置換基を有していても良い脂環式炭化水
素基、芳香族炭化水素基及び複素環基を表す。
【0074】炭素数1〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキ
ル基、それぞれ置換基を有していても良い脂環式炭化水
素基、芳香族炭化水素基及び複素環基としては、上記一
般式(3)で表される化合物のR1と同義である。
【0075】R1,R2,R7,R8の好ましいものとして
は水素原子及び炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖のアル
キル基であり、特に好ましくは水素原子及び炭素数1〜
4の該アルキル基、更に好ましくは水素原子及びメチル
基である。又、nは0以上の整数、mは1以上の整数で
あり、好ましくは10以上である。
【0076】R1,R2,R7,R8における上記直鎖又は
分岐鎖のアルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水
素基及び複素環基に対して置換され得る置換基及び置換
原子としては特に制限は無いが、例えばアミノ基、アル
キルアミノ基、塩素原子及び臭素原子等のハロゲン原
子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ニトロ基、アミド
基、アルキルアミド基、カルボキシル基、スルホン酸
基、スルホンアミド基、メトキシカルボニル基等のカル
ボン酸エステル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水
素基及び複素環基等が挙げられる。
【0077】又、R3〜R6は以下の構造式
【0078】
【化29】
【0079】を表し、又上記構造式のR9〜R12はR1
同義である。又R4及びR5の連結基におけるR9及びR
10によっては、R4及びR5が、配列順序の不規則なラン
ダム結合、2種の連結基が交互に配列した交互結合、或
いは逆に同種の連結基が長く連続したブロック結合でも
よい。
【0080】一般式(8)で表される化合物において、
Aは少なくとも3つの水酸基を有する、直鎖又は分岐鎖
のアルキル基、又はそれぞれ置換基を有していても良い
脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及び複素環基を表
し、前記アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水
素基及び複素環基は一般式(7)のR1と同義である
が、好ましくはトリメチロールプロパン、グリセリンで
ある。又x、y、zはそれぞれ1以上の整数であり、か
つそれぞれの和が5以上となる整数を表し、好ましくは
各々が5以上、特に好ましくは各々が10以上である。
又R13〜R21は上記R1と同義である。
【0081】以下に、一般式(7)、(8)で表される
化合物の代表的具体例を挙げるが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0082】
【化30】
【0083】
【化31】
【0084】
【化32】
【0085】上記本発明の化合物及びポリアルキレンオ
キサイド化合物は、後述する有機溶媒中で固体、好まし
くは着色剤、殊に顔料及び/又は染料の分散液を生成す
るのに非常に優れた効果を有する。
【0086】着色剤の分散液は、常用かつ公知の任意の
方法により得ることができる。従って、着色剤、有機溶
媒及び上記の構造単位を有するポリエステル化合物及び
ポリアルキレンオキサイド化合物を任意の順序で混合
し、その後この混合物に、着色剤の粒径を低減させるた
めの機械的処理を、例えばボールミル加工、ビーズミル
加工、グラベルミル加工又はプラスチック用ローラ加工
等で施すことにより前記分散液が得られる。
【0087】場合により、着色剤の粒径を低下させるた
めに該着色剤を独立に処理するかもしくは有機溶媒と混
合して処理することができ、その後で他の成分を1種或
いは複数種添加し、引き続いて混合物を撹拌することに
より分散液が得られる。このように微細に分散された小
粒径の着色剤、上記の構造単位を有するポリエステル化
合物の少なくとも1つ及び上記ポリアルキレンオキサイ
ド化合物を含有する着色剤分散液を得ることができる。
【0088】着色剤分散液中に存在するポリアルキレン
オキサイド化合物の量は特に制限はないが、着色剤の重
量に対して0.1〜60重量%が好ましく、更に好まし
くは2〜40重量%、又分散液の重量に対し着色剤の重
量が0.1〜40重量%であることが本発明の効果を有
利に奏する上で好ましい。
【0089】本発明に用いられる着色剤としては、各種
の染料及び顔料を用いることができる。本発明において
は、印刷に用いるための各種の色、即ち例えばイエロ
ー、マゼンタ、シアン及びブラックと一致した色調の顔
料又は染料、ブルー、グリーン及びレッドの顔料又は染
料を用いることができる。その他金属粉、白色顔料及び
蛍光顔料なども使うことができる。
【0090】以下に、本発明に用いることができる種々
の顔料及び染料のうちの若干例を示す。アゾ系、フタロ
シアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、イン
ジゴ系及びメチン系などの有機顔料及び染料、或いは無
機顔料であり、これらの具体例のうちの若干例を以下に
記載する。
【0091】 (C.I.はカラーインデックスを意味する) レモンクロームイエローM35 (C.I.77603) ミディアムクロームイエロー (C.I.77600) モリプデイトオレンジ (C.I.77605) ミロリブルー671 (C.I.77510) セイカライトブルー (C.I.74200) セイカライトローズ (C.I.45160:1) セイカライトマゼンタ (C.I.45170:2) セイカライトブルー (C.I.42595:2) セイカライトバイオレットB800 (C.I.42535:2) セイカファーストレーキレッドCZA665 (C.I.15585:1) セイカファーストレッドLR116 (C.I.15630:1) セイカファーストカーミン6B 1488 (C.I.15850:1) セイカファーストレッド8040 (C.I.15865:1) セイカファーストイエロー10GH (C.I.11710) セイカファーストイエローGH (C.I.11680) セイカファーストイエロー2015 (C.I.11741) セイカファーストイエローA−3 (C.I.11737) セイカファーストイエロー2300 (C.I.21090) セイカファーストイエロー2200 (C.I.21095) セイカファーストイエロー2400 (C.I.21105) セイカファーストイエロー2600 (C.I.21100) セイカファーストイエロー2500 (C.I.21096) セイカファーストイエロー2720 (C.I.21108) セイカファーストオレンジ2900 (C.I.21160) セイカファーストオレンジ900 (C.I.21110) セイカファーストオレンジ3044 (C.I.12075) セイカファーストレッド 930(B) (C.I.21120) セイカファーストスカーレットG conc (C.I.12315) セイカファーストカーミン3840 (C.I.12490) セイカファーストカーミン3870 (C.I.12485) セイカファーストルビンRK−1 (C.I.12317) セイカファーストバイオレットFR (C.I.12322) クロモファインブルー4920 (C.I.74160) クロモファイングリーン2GO (C.I.74260) クロモファインイエロー5910 (C.I.20035) クロモファインオレンジ6726 (C.I.not listed.) クロモファインスカーレット6750(C.I.not listed.) クロモファインレッド6820 (C.I.46500) クロモファインバイオレット (C.I.51319) 以上大日本精化(株)製 シムラーファーストイエロー8GTF (C.I.21105) シムラーファーストイエロー4186 (C.I.11767) シムラーファーストイエロー4193G (C.I.21100) シムラーファーストイエローGHK−N4 (C.I.21090) シムラーファーストイエローGTF230T (C.I.not listed.) シムラーファーストイエローRF (C.I.21096) シムラーファーストイエロー418 (C.I.21108) ファーストゲンスーパーイエローGRO (C.I.56280) シムラーファーストピラゾロンオレンジG (C.I.21110) シムラーファーストオレンジV (C.I.21160) シムラーファーストオレンジ4183H (C.I.11780) シムラーレーキレッドC conc 130 (C.I.15585:1) シムラーネオトールレッド2BY (C.I.15565:1) シムラーレッド2BS (C.I.15865:1) ファーストゲンスーパーレッド2Y (C.I.73905) ファーストゲンスーパーレッド7083Y (C.I.46500) シムラーレッド3013 (C.I.15865:2) シムラーブリリアントカーミン6B246 (C.I.15850:1) ファーストゲンスーパーマゼンタR (C.I.73915) ファーストゲンスーパーバイオレットRNS (C.I.51319) ファーストゲンスーパーブルー6016 (C.I.69800) ファーストゲンブルーBSF−A (C.I.74160) ファーストゲンブルーTGR−L (C.I.74160) ファーストゲングリーンS (C.I.74260) ファーストゲングリーン2YK (C.I.74265) 以上大日本インキ(株)製 オリエンタルイエローGT (C.I.11680) ビクトリアピュアブルー (C.I.42595) リオノールレッド7B4401 (C.I.15830) リオノールレッド3901 (C.I.12120) リオノールレッドFB5500 (C.I.12490) リオノールレッドFBK (C.I.12490) リオノールイエローNo.7100 (C.I.21096) リオノールイエローFGG−3 (C.I.21127) リオノールイエローNBR (C.I.21108) リオノールイエロー1806−G (C.I.21127) リオノールレッド2BK (C.I.15865:4) リオノールイエローK−5G (C.I.13960) リオノールイエローK−2R (C.I.13955) リオノールイエローFGG−3 (C.I.21127) リオノールブルー7210−V (C.I.74160) リオノールブルーSM (C.I.74160) リオノールブルーFG−7330 (C.I.74160) リオノールブルーSPG−8 (C.I.74160) リオノールブルーESP−S (C.I.74160) リオノールブルーES (C.I.74160) リオノールグリーンB−201 (C.I.74260) リオノールグリーンY−101 (C.I.74260) リオノールグリーン6Y−501 (C.I.74160) リオノゲンイエローG−F (C.I.70600) リオノゲンイエロー3G−F (C.I.not listed.) リオノゲンイエローRX−F (C.I.66280) リオノゲンオレンジR−F (C.I.11780) リオノゲンオレンジGR−F (C.I.71105) リオノゲンブラウンR−F (C.I.12510) リオノゲンレッドY−F (C.I.46500) リオノゲンレッド6B−F (C.I.46500) リオノゲンレッドGD−F (C.I.53900) リオノゲンマゼンタR−F (C.I.73915) リオノゲンバイオレットRL−F (C.I.51319) リオノゲンブルーR−F (C.I.69800) リオノゲンブルーR3−F (C.I.69800) 以上東洋インキ(株)製 オーラミン (C.I.41000) カロチンブリリアントフラビン (C.I.ベーシック13) ローダミン6GCP (C.I.45160) ローダミンB (C.I.45170) サフラニンOK 70:100 (C.I.50240) エリオグラウシンX (C.I.42080) ファーストブラックHB (C.I.26150) ベンジジンイエロー4T−564D (C.I.21095) 三菱カーボンブラックMA−1000 三菱カーボンブラック#30、#40、#50 その他に、ε型銅フタロシアニン、β型銅フタロシアニ
ン、ブリリアントカーミン6B、ウォッチャンレッド
B、C.I.ピグメントレッド122及び176、ピグ
メントイエロー12等も挙げられる。
【0092】溶媒としては普通、塩化メチレン、クロロ
ホルム、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロ
ルベンゼン、ジクロルベンゼン、四塩化炭素等の塩素系
溶媒;フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリル
アルコール、ベンジルアルコール等のアルコール系溶
媒;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶
媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコール
モノブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテ
ル系溶媒;エチレングリコールエチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、
酢酸エチル(酢エチ)等のエステル系溶媒;ジメチルフ
ォルムアミド、メチルピロリドン、ニトロエタン、ニト
ロベンゼン等の含窒素化合物;メチルエチルケトン(M
EK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロ
ヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、4−メチル−4
−メトキシ−2−ペンタノン等のケトン系溶媒;ジメチ
ルスルホキシド及びトルエン等が挙げられ、これらの内
から1種或いは複数種が適宜選択され使用される。
【0093】本発明の固体分散組成物は、微細に分配さ
れかつ解凝集状態の固体を含有する流動性又は半流動性
の組成物であり、かつこれらそれぞれの固体の分散液が
常用される全ての用途に使用されることが可能である。
従って、固体分散組成物は、該分散組成物に、出版物用
グラビアインキ及び新聞印刷インキの製造に常用される
他の成分を混合することにより、このようなインキを製
造する場合に有用であり、又該分散組成物に、常用のア
ルキド又は他のレジン等を混入して、塗料を製造する場
合にも有用であり、繊維プリント用インキ又は溶媒系染
色インキを製造する場合及び染料が昇華性の分散染料で
あり、転写印刷する場合にも有用である。更に、インク
ジェット用インキ、カラープルーフ感光材料及び液晶カ
ラーフィルター作製用の組成物等を製造する場合にも有
用である。
【0094】通常、後述する感光液を添加する際微細な
分散状態が壊れる即ち、均一に分散された固体の粒径が
増大して分散液中の固体が沈降することがあるが、本発
明の化合物を用いることでこのような現象が防止され、
添加される感光液との良好な相溶性を示すという効果を
も奏する。
【0095】〔2〕 感光性組成物 本発明の感光性組成物は、本発明の固体分散組成物即ち
少なくとも、a)固体、b)本発明の化合物c)ポリア
ルキレンオキサイド化合物及び後述する感光性化合物を
添加したもの、又少なくとも、a)固体、b)本発明の
化合物及び後述する感光性化合物を添加したものを挙げ
ることができる。
【0096】本発明の感光性組成物に用いられる感光性
化合物としては、放射線に対して反応性があり、その反
応により画像を形成しうるだけの性質の変化をもたらす
能力のある化合物が用いられる。これら感光性化合物と
しては、ポジ型及びネガ型のいずれをも用いることがで
きる。
【0097】ネガ型感光性組成物を構成するネガ型感光
性化合物としては、ジアゾ化合物/アジド化合物を用い
ることができる。ジアゾ化合物とは、分子中にジアゾ基
を少なくとも1個有する化合物を称し、鎖式ジアゾ化合
物、芳香族ジアゾ化合物を含むが、以下に記載するジア
ゾ樹脂が好ましい。又本発明でアジド化合物とは、分子
中にN3基を少なくとも1個有する化合物を称する。感
光体としては、ジアゾ化合物が1種又は2種以上含有さ
れるものでも、アジド化合物が1種又は2種以上含有さ
れるものでもよく、アジド化合物とジアゾ化合物とを1
種以上任意に組み合わせて含有されているものでもよ
い。ネガ型感光性組成物中には、ジアゾ化合物及び/又
はアジド化合物の含有量は、該感光性組成物の固形分
中、0.5〜40重量%が好ましく、更に2〜30重量
%が好ましい。
【0098】具体的には、以下のものが好ましい。即
ち、芳香族ジアゾニウム塩とホルムアルデヒド又はアセ
トアルデヒドとの縮合物で代表されるジアゾ樹脂であ
る。特に好ましくは、p−ジアゾジフェニルアミンとホ
ルムアルデヒド又はアセトアルデヒドとの縮合物の塩、
例えばヘキサフルオロホウ燐酸塩、テトラフルオロホウ
酸塩、過塩素酸塩又は過ヨウ素酸塩と前記縮合物との反
応生成物であるジアゾ樹脂無機塩や、米国特許第3,3
00,309号中に記載されているような、前記縮合物
とスルホン酸類、例えばパラトルエンスルホン酸又はそ
の塩、ホスフィン酸類、例えばベンゼンホスフィン酸又
はその塩、ヒドロキシル基含有化合物、例えば2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシ−ベンゾフェノン−5−スルホン酸又はその塩と
の反応生成物であるジアゾ樹脂有機塩等が挙げられる。
【0099】又別のネガ型感光性化合物としては、光重
合型感光性組成物を用いることができる。上記光重合型
感光性組成物に用いる光重合性化合物は特に限定はな
く、公知の光重合型の化合物のいずれをも使用すること
ができる。光重合性化合物としては、例えば特公昭35
−5093号、同35−14719号及び同44−28
727号に記載されているものが用いられ、ポリオール
のアクリル酸又はメタクリル酸エステル〔例えば、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート〕、メチレンビス(メ
タ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルア
ミドのようなビス(メタ)アクリルアミド類、及びウレ
タン基を含有する不飽和単量体、例えばジ−(2′−メ
タクリロキシエチル)−2,4−トリレンジウレタン、
ジ−(2−アクリロキシエチル)トリメチレンジウレタ
ン等のようなジオールモノ(メタ)アクリレートとジイ
ソシアネートとの反応生成物等が挙げられる。これらの
光重合性化合物の添加量は特に制限は無いが、光重合型
感光性化合物中に20〜80重量%添加するのが好まし
い。
【0100】光重合型感光性組成物には光重合開始剤を
含有させることができる。該光重合開始剤は任意である
が、例えば、J.Kosar著「ライト・センシティブ
・システムズ」第5章に記載されているようなカルボニ
ル化合物、有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化
合物、アゾ及びジアゾ化合物、ハロゲン化合物及び光還
元性色素などが挙げられる。具体的な光重合開始剤につ
いては、英国特許第1,459,563号明細書に開示
されており、該明細書に開示の光重合開始剤を本発明に
適用することができる。
【0101】具体的には、例えばベンゾフェノン、ミヒ
ラーケトン[4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾ
フェノン]、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフ
ェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフ
ェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントラキノ
ン及びその他の芳香族ケトンのような芳香族ケトン類;
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエ
チルエーテル及びベンゾインフェニルエーテルのような
ベンゾインエーテル類;メチルベンゾイン、エチルベン
ゾイン及びその他のベンゾイン類;2−(o−クロロフ
ェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2
−(o−クロロフェニル)−4,5−(m−メトキシフ
ェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェ
ニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−
(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メ
トキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、
2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェ
ニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプト
フェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、
及び、米国特許3,479,185号、英国特許1,0
47,569号、米国特許3,784,557号に記載
の2,4,5−トリアクリルイミダゾール二量体等を挙
げることができるが、使用できる光重合開始剤はこれら
に限定されるものではない。
【0102】その他の光重合開始剤として、2,4−ジ
エチルチオキサントンなどのチオキサントン類を用いる
こともできる。この場合、光重合促進剤として公知の化
合物、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル
エステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステ
ル、N−メチルジエタノールアミン、ビスジエチルアミ
ノベンゾフェノン等を用いることができる。これらの光
重合開始剤の添加量は特に制限はないが、光重合型感光
性組成物中に0.1〜20重量%添加するのが好まし
い。又、これらの光重合型感光性組成物には、ジアゾ化
合物、熱重合禁止剤及び可塑剤等を含有させることがで
きる。又別のネガ型感光性化合物としては、光架橋型化
合物を用いることもできる。前記光架橋型化合物は特に
限定はなく、公知の光架橋型化合物のいずれをも用いる
ことができるが、好ましい一例として、光二量化可能な
基を有する化合物を含有する化合物を挙げることができ
る。
【0103】上記光二量化可能基を有する化合物として
は、例えば下記一般式(9)〜(16)で示される構造
を有する化合物を挙げることができる。
【0104】
【化33】
【0105】
【化34】
【0106】上記一般式(9)〜(11)において、R
1はアリール基又は複素環基を示し、これらの基は炭素
数1〜10のアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、ア
ミノ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、ア
ルカノイル基、シアノ基又はアジド基を有していてもよ
い。一般式(9)のR2は水素原子又は炭素数1〜10
のアルキル基を示し、又R3は水素原子、炭素数1〜1
0のアルキル基、アリール基、アルカノイル基又はシア
ノ基を示し、nは0〜5の整数を示す。
【0107】一般式(14)において、Arはアリール
基を示し、R4は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
10のアルキル基又はシアノ基を示す。
【0108】上記一般式(9)〜(16)で示される構
造を有する化合物としては、例えばケイ皮酸エステル、
β−フリルアクリル酸エステル、α−シアノケイ皮酸エ
ステル、p−アジドケイ皮酸エステル、β−スチリルア
クリル酸エステル、α−シアノ−β−スチリルアクリル
酸エステル、p−フェニレンジアクリル酸エステル、p
−(2−ベンゾイルビニル)−ケイ皮酸エステル、β−
ナフチルアクリル酸エステル、シンナミリデンピルビン
酸エステル、α−メチル−β−スチリルアクリル酸エス
テル、α−フェニル−β−スチリルアクリル酸エステ
ル、α−シアノ−β−フリルアクリル酸エステル及びα
−ジメチルアミノケイ皮酸エステル、更には上記のエス
テルに対応するアミド、カルコン、ベンジリデンアセト
ン、スチルバゾール、スチルベン、α−フェニルマレイ
ミド、クマリン、ピロン、アントラセン、ジベンズアゼ
ピン或いはこれらの誘導等が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。これら光二量化可能な基を有す
る化合物は単独であるいは2種以上の化合物を混合して
使用することができる。
【0109】光架橋型化合物には、上記光二量化可能な
基を有する化合物の他に、増感剤を使用することが好ま
しい。該増感剤の代表的な例として、2,4,7−トリ
ニトロ−9−フルオレノン、5−ニトロアセナフテン、
p−ニトロジフェニル、p−ニトロアニリン、2−ニト
ロフルオレノン、1−ニトロピレン、N−アセチル−4
−ニトロ−1−ナフチルアミン、N−ベンゾイル−4−
ニトロ−1−ナフチルアミン、ミヒラーズケトン、N−
ブチルアクリドン、5−べンゾイルアセナフテン、1,
8−フタロイルナフタリン、1,2−ベンズアンスラセ
ン、9,10−フェナントラキノン、クロルベンズアン
スロン、N−フェニルチオアクリドン、1,2−ベンズ
アンスラキノン、N−メチル−2−ベンゾイルメチレン
−β−ナフトチアゾール、2−クロルチオキサトン、
2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロ
ピルチオキサントン、エオシン、エリストシン及びピク
ラミド等を挙げることができるが、これらに限定される
ものではない。これらの増感剤の使用は必ずしも不可欠
のものではないが、より長波長サイドの光利用効率を高
める目的で使用される。上記のネガ型感光性組成物に用
いられる感光性化合物は各々単独で、或いは併用して用
いることができる。
【0110】ポジ型感光性組成物を構成する感光性化合
物としては、キノンジアジド化合物が用いられる。具体
的には、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホニ
ルクロライド、1,2−ナフトキノンジアジド−4−ス
ルホニルクロライド、1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルホニルクロライド、1,2−ナフトキノンジア
ジド−6−スルホニルクロライド等のいずれかと水酸基
及び/又はアミノ基含有化合物とを縮合させた化合物が
好適に用いられる。
【0111】上記水酸基含有化合物としては、例えばト
リヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシアントラキ
ノン、ビスフェノールA、フェノールノボラック樹脂、
レゾルシンベンゾアルデヒド縮合樹脂及びピロガロール
アセトン縮合樹脂等が挙げられる。又アミノ基含有化合
物としては、例えばアニリン、p−アミノジフェニルア
ミン、p−アミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノ
ジフェニルアミン、4,4−ジアミノベンゾフェノン等
が挙げられる。上記の水酸基含有化合物としては、フェ
ノール類及びアルデヒド又はケトンの重縮合樹脂とのエ
ステル化合物が好ましく用いられる。
【0112】上記フェノール類としては、例えばフェノ
ール、o−、m−、p−クレゾール、3,5−キシレノ
ール、カルバクロール、チモール等の一価フェノール、
カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン等の二価フェノ
ール、ピロガロール及びフロログルシン等の三価フェノ
ール等が挙げられ、又上記アルデヒドとしては、ホルム
アルデヒド、べンズアルデヒド、アセトアルデヒド、ク
ロトンアルデヒド及びフルフラール等が挙げられる。こ
れらのうち好ましいものはホルムアルデヒド及びべンズ
アルデヒドである。又、ケトンとしてはアセトン及びメ
チルエチルケトン等が挙げられる。
【0113】前記重縮合樹脂の具体的な例としては、フ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂、P−クレゾール・ホ
ルムアルデヒド樹脂、m−クレゾール・ホルムアルデヒ
ド樹脂、m−,p−混合クレゾール・ホルムアルデヒド
樹脂、レゾルシン・ベンズアルデヒド樹脂、ピロガロー
ル・アセトン樹脂等が挙げられる。
【0114】前記キノンジアジド化合物としては、特開
昭58−43451号に記載のある以下の化合物も挙げ
ることができる。即ち、例えば1,2−ベンゾキノンジ
アジドスルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジア
ジドスルホン酸エステル、1,2−ベンゾキノンジアジ
ドスルホン酸アミド、1,2−ナフトキノンジアジドス
ルホン酸アミドなどの公知の1,2−キノンジアジド化
合物、具体的にはジェイ・コサール(J.Kosar)
著「ライト・センシティブ・システムズ」(“Ligh
t−Sensitive Systems”)(196
5年)、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John
Wi1ey&Sons)社(ニューヨーク)やダブリ
ュー・エス・ディー・フォレスト(W.S.De Fo
rest)著「フォトレジスト」(Photoresi
st)第50巻,(1975年)、マグローヒル(Mc
Graw−Hill)社(ニューヨーク)、永松,乾共
著「感光性高分子」、講談社(1977)の記載に従う
ことができる。
【0115】例えば、1,2−ベンゾキノンジアジド−
4−スルホン酸フェニルエステル、1,2−ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホン酸−2,4−ジヒドロキシベ
ンゾフェノンエステル、1,2−ナフトキノンジアジド
−5−スルホン酸−2,3,4−トリヒドロキシベンゾ
フェノンエステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5
−スルホン酸クロリド2モルと4,4′−ジアミノベン
ゾフェノン1モルの縮合物、1,2−ナフトキノンジア
ジド−5−スルホン酸クロリド2モルと4,4′−ジヒ
ドロキシ−1,1′−ジフェニルスルホン1モルの縮合
物、1,2−キノンジアジド化合物等を挙げることがで
きる。又、特公昭37−1953号、同37−3627
号、同37−13109号、同40−26126号、同
40−3801号、同45−5604号、同45−27
345号、同51−13013号、特開昭48−965
75号、同48−63802号、同48−63803号
等に記載された1,2−キノンジアジド化合物をも挙げ
ることができる。
【0116】上記キノンジアジド化合物のうち、1,2
−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリドを水
酸基含有化合物と縮合反応させて得られるキノンジアジ
ドエステル化合物が特に好ましい。キノンジアジド化合
物としては、上記化合物を各々単独で用いてもよいし、
又2種以上を併用して用いてもよい。これらのキノンジ
アジド化合物の添加量は、感光性組成物中に2〜70重
量%が好ましく、より好ましいのは5〜60重量%であ
る。
【0117】本発明の感光性組成物には、各種のバイン
ダーを使用することができる。該バインダーとしては、
公知の種々のポリマーを使用することができる。具体的
なバインダーの詳細については、米国特許第4,07
2,527号に記載されている。又、例えばポリエステ
ル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹
脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチ
ラール樹脂、エポキシ樹脂、アクリレート系共重合体、
酢酸ビニル系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリカーボネート樹脂、未加硫ゴム、ポリエーテ
ル、ポリアミド、ユリア樹脂、アルキド樹脂、メラミン
樹脂、ガムロジン、ポリテルペン、クマロインデン樹
脂、ポリアクリロニトリルブタジエン、ポリ酢酸ビニ
ル、水酸基を有する親油性高分子化合物(例えば、側鎖
に脂肪族性水酸基を有するモノマー、例えば、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート又は2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート等と他の共重合し得るモノマーとの共重合
体)、芳香族性水酸基を有する単量体(例えば、N−
(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4
−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、o−、m−
又はp−ヒドロキシスチレン、o−、m−又はp−ヒド
ロキシフェニルメタクリレート)と他の共重合し得るモ
ノマーとの共重合体、ヒドロキシエチルアクリレート単
位又はヒドロキシエチルメタクリレート単位を主なる繰
り返し単位として含むポリマー、シェラック、ロジン等
の天然樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアミド樹脂、
線状ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコールのフタレ
ート化樹脂、酢酸セルロース、セルロースアセテートフ
タレート等のセルロース誘導体、ビスフェノールAとエ
ピクロルヒドリンを縮合したエポキシ樹脂、アルカリ可
溶性樹脂(例えば、ノボラック樹脂、フェノール性水酸
基を有するビニル系重合体、多価フェノールとアルデヒ
ド又はケトンとの縮合樹脂)等が挙げられる。上記ノボ
ラック樹脂としては、例えば、フェノール・ホルムアル
デヒド樹脂、クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂、フェ
ノール・クレゾール・ホルムアルデヒド共重縮合樹脂、
p−置換フェノールとフェノールもしくは、クレゾール
とホルムアルデヒドとの共重縮合樹脂等が挙げられる。
【0118】又、本発明の感光性組成物に用いられるバ
インダーとしては、下記一般式(イ)で表されるカルボ
ン酸ビニルエステルモノマーからの構造単位を分子構造
中に有する高分子化合物も好適に使用される。
【0119】一般式(イ) R−COO−CH=CH2 式中、Rは置換或いは無置換の炭素原子数1〜17のア
ルキル基を表す。
【0120】本発明では、上記一般式(イ)で表される
カルボン酸ビニルエステルモノマーからの構造単位を分
子構造中に有する高分子化合物であれば、どのような構
造を有する高分子化合物であってもよい。上記一般式
(イ)で表されるカルボン酸ビニルエステルモノマーと
しては、下記例示のカルボン酸ビニルエステルモノマー
が好ましい。
【0121】 1 酢酸ビニル CH3COOCH=CH2 2 プロピオン酸ビニル CH3CH2COOCH=CH2 3 酪酸ビニル CH3(CH22COOCH=CH2 4 ピバリン酸ビニル (CH33CCOOCH=CH2 5 カプロン酸ビニル CH3(CH24COOCH=CH2 6 カプリル酸ビニル CH3(CH26COOCH=CH2 7 カプリン酸ビニル CH3(CH28COOCH=CH2 8 ラウリン酸ビニル CH3(CH210COOCH=CH 9 ミリスチン酸ビニル CH(CH212COOCH=CH2 10 パルミチン酸ビニル CH3(CH214COOCH=CH2 11 ステアリン酸ビニル CH3(CH216COOCH=CH2 12 バーサチック酸ビニル
【0122】
【化35】
【0123】式中、R1、R2はアルキル基を表し、その
炭素原子数の和は7である。上記R1、R2で表されるア
ルキル基は置換基を有していてもよく、例えば置換カル
ボン酸のビニルエステルであってもよい。
【0124】上記高分子化合物は、一般式(イ)で表さ
れるカルボン酸ビニルエステルモノマーを単独で重合さ
せたポリマー単独でも、2種以上の一般式(イ)で表さ
れるカルボン酸ビニルエステルモノマーを共重合させた
ポリマーの併用でも、或いは1種以上の一般式(イ)で
表されるカルボン酸ビニルエステルモノマーとこれと共
重合し得る他のモノマーとを任意の成分比で共重合させ
たポリマーであってもよい。
【0125】一般式(イ)で表されるカルボン酸ビニル
エステルモノマーと共重合させる他のモノマーとして
は、例えば以下のものが挙げられる。
【0126】(1)エチレン、プロピレン、イソブチレ
ン、ブタジエン、イソプレン等のエチレン系不飽和オレ
フィン類、(2)スチレン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、p−クロロスチレン等のスチレン類、
(3)アクリル酸、メタクリル酸等のアクリル酸類、
(4)イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等の不
飽和脂肪族ジカルボン酸類、(5)マレイン酸ジエチ
ル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジ−2−エチルヘ
キシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジ−2−エチルヘ
キシル等の不飽和ジカルボン酸のジエステル類、(6)
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、
アクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α
−クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸
エステル類、(7)アクリロニトリル、メタアクリロニ
トリル等のニトリル類、(8)アクリルアミド等のアミ
ド類、(9)アクリルアニリド、p−クロロアクリルア
ニリド、m−ニトロアクリルアニリド、m−メトキシア
クリルアニリド等のアニリド類、(10)メチルビニル
エーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエ
ーテル、β−クロロエチルビニルエーテル等のビニルエ
ーテル類、(11)塩化ビニル、ビニリデンクロライ
ド、ビニリデンシアナイド、(12)1−メチル−1−
メトキシエチレン、1,1−ジメトキシエチレン、1,
2−ジメトキシエチレン、1,1−ジメトキシカルボニ
ルエチレン、1−メチル−1−ニトロエチレン等のエチ
レン誘導体類、(13)N−ビニルピロール、N−ビニ
ルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピ
ロリデン、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物
等のビニル系単量体 上記高分子化合物として特に好ましいのは、酢酸ビニル
からの構造単位を分子構造中に有するものである。その
中でも、酢酸ビニル重合単位を40〜95重量%有し、
数平均分子量(Mn)が1,000〜100,000、
重量平均分子量(Mw)が5,000〜500,000
のものが好ましい。更に好ましい高分子化合物は、酢酸
ビニル及び酢酸より長鎖の好ましくは炭素原子数4〜1
7のカルボン酸のビニルエステル、特にバーサチック酸
ビニルを含む共重合体が好ましく、特に数平均分子量
(Mn)が2,000〜60,000、重量平均分子量
(Mw)が10,000〜150,000のものが好ま
しい。
【0127】又共重合体において、酢酸ビニルは40〜
95重量%であるものが特に好ましく、又酢酸より長鎖
のカルボン酸のビニルエステルは5〜50重量%である
ものが特に好ましい。又、上記高分子化合物を得る場
合、他のモノマーをコモノマーとして用いることができ
る。コモノマーとしては任意のコモノマーを用いること
ができ、これらコモノマーは、例えば上記例示のモノマ
ーの中から任意に選ぶことができる。
【0128】以下に、本発明において用いることができ
る高分子化合物を、そのモノマー成分を示すことにより
列記する。但し、当然のことであるが、本発明において
用いることができる高分子化合物は、以下に例示した高
分子化合物に限られるものではない。
【0129】1 酢酸ビニル−エチレン 2 酢酸ビニル−スチレン 3 酢酸ビニル−クロトン酸 4 酢酸ビニル−マレイン酸 5 酢酸ビニル−2−エチルヘキシルアクリレート 6 酢酸ビニル−ジ−2−エチルヘキシルマレエート 7 酢酸ビニル−メチルビニルエーテル 8 酢酸ビニル−塩化ビニル 9 酢酸ビニル−N−ビニルピロリドン 10 酢酸ビニル−プロピオン酸ビニル 11 酢酸ビニル−ピバリン酸ビニル 12 酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル 13 酢酸ビニル−ラウリン酸ビニル 14 酢酸ビニル−ステアリン酸ビニル 15 酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル−エチレン 16 酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル−2−エチル
ヘキシルアクリレート 17 酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル−ラウリン酸
ビニル 18 酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル−クロトン酸 19 プロピオン酸ビニル−バーサチック酸ビニル 20 プロピオン酸ビニル−バーサチック酸ビニル−ク
ロトン酸 21 ピバリン酸−ステアリン酸ビニル−マレイン酸 本発明の感光性組成物中には、以上に説明した各素材の
他に、必要に応じて更に以下の添加剤を使用することも
できる。
【0130】例えば塗布性を改良するためのアルキルエ
ーテル類(例えば、エチルセルロース、メチルセルロー
ス)、フッ素系界面活性剤類や、ノニオン界面活性剤
〔例えば、プルロニックL−64(旭電化(株)
製)〕、塗膜の柔軟性、耐摩耗性を付与するための可塑
剤(例えば、ブチルフタリル、ポリエチレングリコー
ル、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸
ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、
リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオ
クチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル
酸又はメタクリル酸のオリゴマー及びポリマー)、画像
部の感脂性を向上させるための感脂化剤(例えば、特開
昭55−527号記載のスチレン−無水マレイン酸共重
合体のアルコールによるハーフエステル化物、p−te
rt−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂やp−n
−オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、あるいは
これらの樹脂がキノンジアジド化合物で部分的にエステ
ル化されている樹脂等)、安定剤〔例えば、リン酸、亜
リン酸、有機酸(クエン酸、シュウ酸、ベンゼンスルホ
ン酸、ナフタレンスルホン酸、4−メトキシ−2−ヒド
ロキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、酒石酸
等)〕、現像促進剤(例えば、高級アルコール、酸無水
化物等)、形態保持性を与えるための無機粉末(コロイ
ダルシリカ、炭酸カルシウム及び酸化チタン等)等が挙
げられる。
【0131】又、本発明の感光性組成物には、USP
3,370,971号及び同2,965,511号に見
られる酸化ケイソ、酸化アルミニウム、第3級ブチル安
息香酸、極性基を有する有機色素誘導体、例えば特公昭
41−2466号及びUSP2,761,865号に代
表される有機顔料を母体骨格とし側鎖にスルホン基、ス
ルホンアミド基、アミノメチル基及びフタルイミドメチ
ル基等の置換基を導入して得られる化合物、もしくは特
開昭56−167761号、同56−167762号、
同56−161827号等に記載の化合物を添加するの
が好ましい。
【0132】これらの添加剤の添加量はその使用対象目
的によって異なるが、一般に感光性組成物の全固形分に
対して、0.01〜30重量%である。
【0133】本発明の感光性組成物は、上述したキノン
ジアジド化合物、光重合型及び/又は光架橋型化合物及
びジアゾ化合物及び/又はアジド化合物等の感光性化合
物、それらと共に用いる結合剤(バインダー)及び各々
の添加剤を、上述した有機溶媒を用いて溶解して感光液
とした後、上述した着色剤分散液に添加して生成するこ
とができる。着色剤分散液に感光液を添加して本発明の
感光性組成物を作製する場合、本発明の化合物は着色剤
分散液作製時に添加するのが好ましい。又、本発明の化
合物、着色剤、感光性化合物、結合剤、添加剤を同時に
溶解及び分散して生成することもできるが、本発明で
は、これらに限定されない。
【0134】〔3〕 カラープルーフ用感光材料 本発明のカラープルーフ用感光材料(画像形成材料とも
いう)は、本発明の感光性組成物以外に適当な溶媒、バ
インダー及び添加剤を用いて塗布液を調製し、これを支
持体上に塗布、乾燥し、感光層を形成することにより得
ることができる。感光性組成物を支持体表面に塗布する
際に用いる塗布方法としては、従来公知の方法、例えば
回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナ
イフ塗布、スプレー塗布、静電エアースプレー塗布、ロ
ール塗布、ブレード塗布及びカーテン塗布等の方法が用
いられる。感光層の膜厚は、目標とする光学濃度、感光
層に用いられる着色剤の種類及びその含有率により当業
者に公知の方法により定めることができるが、許容範囲
内であれば感光層の膜厚はできるだけ薄い方が解像力は
高くなり、良好な画像品質を得ることができる。上記の
観点から、通常膜厚は乾燥塗布量0.1〜5g/m2
範囲で得られる膜厚が採用される。
【0135】画像形成材料を構成するための支持体は、
任意の材料から成ってよい。背面露光を要する場合には
一般に透明支持体が用いられる。支持体としては、ポリ
エステルフィルム、特にポリエチレンテレフタレートフ
ィルム、とりわけ二軸延伸ポリエチレンテレフタレート
フィルムが、水、熱に対する寸法安定性の点で好まし
い。その他、アセテートフィルム、ポリ塩化ビニルフィ
ルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィル
ム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルムも
好ましく使用し得る。これらの支持体の表面には感光層
の塗布性向上や感光層の接着性向上のため適当な下びき
処理を施すことが好ましい。更にこれらの支持体の表面
又は裏面にはハレーション防止等の目的で染料や顔料を
含むハレーション防止層を設けてもよい。又この支持体
の感光層を設ける側と反対側の面は記録材料のすべり性
向上や露光時の原稿との密着性向上等の目的により表面
がマット化していることが好ましい。又、支持体の感光
層と反対側の面にはバックコート層を形成することが好
ましい。バックコート層はシリコン樹脂などによって形
成することができる。
【0136】本発明において、支持体の表面には熱軟化
離型層が設けられることが好ましい。ここで熱軟化離型
層とは、熱軟化層として機能する層及び/又は離型層と
して機能する層の総称であり、支持体上に形成された着
色画像が被転写材料に転写される際に、該着色画像が容
易に支持体上から剥離するように設けられるものを総称
するものである。例えば熱により軟化することによって
該剥離を容易にするもの又は該剥離を容易にしかつ画像
受容体の転写面の凹凸に追従して変形し、転写される層
をこれら画像受容体の凹凸に押し込む効果を有するもの
(熱軟化層と称する)や、支持体表面を揆曲性物質など
で離型処理することにより形成される層(離型処理層と
称する)などを含む概念である。
【0137】画像形成材料は、被転写材料に画像を転写
する形で使用することができる。この際、被転写材料上
への転写を効率良く行い、画像転写後の支持体の剥離を
容易にするために、即ち支持体と画像形成材料に形成さ
れた感光層との間において離型性を高めるために、支持
体表面に上記離型層を設けられることが好ましい。例え
ば、本発明の実施に際しては、支持体上に熱軟化層によ
り離型層を設け(更にその上に離型処理層が形成される
のが好ましい)、この上に着色感光層が形成される構造
をとることができる。このような熱軟化層としては、例
えば酢酸ビニル−エチレン共重合体などから構成でき
る。
【0138】離型処理層は、例えばシリコーン樹脂、フ
ッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンエチレン−α
−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共
重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体、エチレン−アクリル酸共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹
脂、ワックス、ナイロン、共重合ナイロンの如きポリア
ミド樹脂等から形成することができる。又、メラミン樹
脂、ポリアクリル酸エステルウレタン樹脂にシリコン樹
脂やフッ素樹脂を添加しても用いることができる。又、
ポリプロピレンフィルム及びポリエチレンフィルム等
は、特別な離型処理を施さなくても良好な離型性を示す
ので、好ましい状態として支持体の厚さより薄く、ポリ
プロピレン層又はポリエチレン層を設けて離型層とする
ことができる。支持体上にポリプロピレン層、又はポリ
エチレン層を設ける方法としては、いわゆる乾式ラミネ
ート法、ホットメルトラミネート法、押出ラミネート
法、共押出し法等を挙げることができる。離型処理層の
厚さは0.01〜30μmの範囲が適当であり、特に好
ましくは0.1〜5μmの範囲である。
【0139】熱軟化層は熱転写時の温度で軟化する性質
を有するものであり、熱可塑性樹脂により形成すること
ができる。熱可塑性樹脂としては、軟化点が−30℃〜
200℃のものが好ましい。ここで言う軟化点温度は、
VICAT軟化点又は環球法で示した値である。本発明
では、具体的には以下のもの、例えば、ポリエチレン、
ポリプロピレンなどのポリオレフィン;エチレンと酢酸
ビニル、エチレンとアクリル酸エステル、エチレンとア
クリル酸の如きエチレン共重合体;ポリ塩化ビニル、塩
化ビニルと酢酸ビニルの如き塩化ビニル共重合体;ポリ
塩化ビニリデン;塩化ビニリデン共重合体;ポリスチレ
ン、スチレンと無水マレイン酸の如きスチレン共重合
体;ポリアクリル酸エステル、ポリエステル樹脂;ポリ
ウレタン樹脂;アクリル酸エステルと酢酸ビニルの如き
アクリル酸エステル共重合体;ポリメタアクリル酸エス
テル、メタアクリル酸メチルと酢酸ビニル、メタアクリ
ル酸メチルとアクリル酸の如きメタアクリル酸エステル
共重合体;ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル共重合体;ビニ
ルブチラール樹脂;ナイロン、共重合ナイロン、N−ア
ルコキシメチル化ナイロンの如きポリアミド樹脂;合成
ゴム、石油樹脂、塩化ゴム、ポリエチレングリコール、
ポリビニルアルコールハイドロジンフタレート、セルロ
ース誘導体、セルロースアセテートフタレート、セルロ
ースアセテートサクシネート、シェラック、ワックス等
を好ましい樹脂としてを挙げることができる。
【0140】熱軟化層は公知の方法を用いて支持体上に
設けることができる。例えば、上記の熱軟化層形成用樹
脂を有機溶剤に溶解した溶液或いはエマルジョン化した
もの、又は水素のラテックス、エマルジョン化したもの
等を支持体上に塗布する方法が挙げられる。熱軟化層の
厚さは好ましくは1〜50μmの範囲が適当であり、特
に好ましくは5〜30μmの範囲である。
【0141】熱軟化層上に上記した離型処理層を設ける
こともでき、この方法としては、上記離型処理層形成用
樹脂を有機溶剤に溶解した溶液、又はエマルジョン化し
たものを熱軟化層上に塗布する方法と、ポリプロピレン
フィルム、又はポリエチレンフィルムを熱軟化層上にラ
ミネートする方法等が挙げられる。
【0142】又、画像形成材料には保護層を形成しても
良い。これら保護層としては公知のいずれのものをも用
いることができるが、現像に際して現像液に溶解又は分
散するものが好ましい。それ以外は、画像露光した後に
剥離する。保護層を形成する材料としては、具体的に
は、ポリビニルアルコール、セルロース類等を挙げるこ
とができる。保護層のガス透過性は、用いる感光性化合
物の種類に応じて適宜選択される。例えば、o−キノン
ジアジドのように露光時にガスを発生する感光性化合物
を用いた場合、発生するガスをを散逸させるためにガス
透過性の良好な保護層を付与する材料を用いることが好
ましく、光重合型の感光性化合物のように空気中の酸素
により画像形成が阻害される感光性化合物を用いた場
合、ガス透過性の低い保護層を付与する材料を用いるこ
とが好ましい。
【0143】上記保護層の膜厚は任意であるが、保護層
の効果、現像液の影響等を考慮すると0.01〜5μm
程度、特に0.03〜1μm程度とすることが好まし
い。又保護層は、使用前或いは使用中に剥離・除去する
フィルムシートを用いて形成することができる。これら
フィルムシートとしては、例えば、ポリエチレンフィル
ム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムが挙げられる。フィルムの好ましい厚さは
用いるフィルムの材質によって異なるが、作業性・経済
性の点からすると5〜100μm程度とすることが好ま
しい。
【0144】本発明のカラープルーフを使用して着色画
像を形成するには、線画像、網点画像等を有する透明原
画を通して感光し、次いで現像液で現像することによ
り、原画に対してネガ又はポジのレリーフ像が得られ
る。その後、形成されたレリーフ像を被転写材料に転写
して着色画像を得るものである。露光に好適な活性光の
光源としては、カーボンアーク灯、水銀灯、キセノンラ
ンプ、ケミカルランプ、メタルハライドランプ及びスト
ロボ等が挙げられる。
【0145】多色画像形成方法として具体化する場合、
その基本的な方法としては以下の方法が挙げられる。即
ち、支持体上に第1色用の着色画像形成層を有する第1
色着色画像形成材料に第1色着色画像を形成し、少なく
ともその着色画像を被転写材料に転写し支持体を剥離す
る。又第2色着色画像形成材料に第2色着色画像を形成
した後、これに伴って形成された第2色トンボ画像を、
被転写材料上の第1色トンボ画像と見当合わせを行いな
がら、第1色着色画像上に第2色着色画像を転写し、そ
の支持体を剥離して、2色の整合した画像を得る。以下
同様に、第3色及び第4色の着色画像も被転写材料に転
写し、多色画像を得る。又場合により、この多色画像を
他の被転写材料上に間接転写し、多色画像を得ることも
ある。尚、この種の方法は、特開昭47−41830
号、同59−97140号、同60−28649号及び
米国特許法第3,775,113号等に示されたもので
ある。
【0146】被転写材料としては、例えば紙、ポリエチ
レン被覆紙、ポリプロピレン被覆紙、布等の繊維質ベー
ス材;アルミニウム、銅、マグネシウム、亜鉛等の如き
金属のシート及び箔;ポリ(アルキルメタクリレー
ト)、例えばポリ(メチルメタクリレート)、ポリエス
テルフィルムベース、例えばポリ(エチレンテレフタレ
ート)、ポリ(ビニルアセタール)ポリアミド、例えば
ナイロン、セルロースエステルフィルムベース、例えば
硝酸セルロース、セルロースアセテート、セルロースア
セテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレ
ートの如き合成重合体材料等を使用することができる。
【0147】画像形成材料を現像するために用いる現像
液は被処理材料を現像する現像作用を有するものであれ
ば任意に用いることができる。例えば、好ましくはアル
カリ性の水性現像液が用いられる。この現像液(補充液
を包含する)に用いられるアルカリ剤としては、ケイ酸
ナトリウム、ケイ酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸
化リチウム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリ
ウム、第三リン酸カリウム、第二リン酸カリウム、第三
リン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウム、メタケ
イ酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸アンモニウムなどのような無機アル
カリ剤、モノ、ジ又はトリエタノールアミン及び水酸化
テトラアルキルアンモニウムのような有機アルカリ剤及
び有機ケイ酸アンモニウム等が有用である。これらの中
で、ケイ酸塩が好ましく、アルカリ金属ケイ酸塩が最も
好ましい。アルカリ剤の現像液中における含有量は0.
05〜20重量%の範囲で用いるのが好適であり、より
好ましくは0.1〜10重量%である。
【0148】現像液には有機溶剤、水溶性還元剤、界面
活性剤、キレート剤等の添加剤を添加することができ
る。このような有機溶剤としては例えば酢酸エチル、酢
酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸ベンジル、
エチレングリコールモノブチルアセテート、乳酸ブチ
ル、レブリン酸ブチルのようなカルボン酸エステル;エ
チルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノンのようなケトン類;エチレングリコールモノブ
チルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、
エチレングリコールモノフェニルエーテル、ベンジルア
ルコール、メチルフェニルカルビノール、n−アミルア
ルコール、メチルアミルアルコールのようなアルコール
類;エチレングリコール、プロピレングリコールのよう
なグリコール類;キシレンのようなアルキル置換芳香族
炭化水素;メチレンジクロライド、エチレンジクロライ
ド、モノクロルベンのようなハロゲン化炭化水素等が挙
げられる。これら有機溶媒は一種以上用いてもよい。こ
れらの有機溶媒の中では、エチレングリコールモノフェ
ニルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル及
びベンジルアルコール、プロピレングリコールが特に好
ましい。
【0149】現像液には更に現像性能を高めるために以
下のような添加剤を加えることができる。例えば、特開
昭58−75152号記載のNaCl、KCl、KBr
等の中性塩、特開昭58−190952号記載のEDT
A,NTA等のキレート剤、特開昭59−121336
号記載の[Co(NH36]Cl3等の錯体、特開昭5
5−95946号記載のp−ジメチルアミノメチルポリ
スチレンのメチルクロライド4級化物等のカチオニック
ポリマー、特開昭56−142528号記載のビニルベ
ンジルトリメチルアンモニウムクロライドとアクリル酸
ナトリウムの共重合体等の両性高分子電解質、特開昭5
7−192952号記載の還元性無機塩、特開昭58−
59444号記載の塩化リチウム等の無機リチウム化合
物、特公昭50−34442号記載の安息香酸リチウム
等の有機リチウム化合物、特公昭59−75255号記
載のSi、Ti等を含む有機金属界面活性剤、特開昭5
9−84241号記載の有機硼素化合物、高級アルコー
ル硫酸エステル類、脂肪族アルコールリン酸エステル塩
類、アルキルアリールスルホン酸塩類、二塩基脂肪族エ
ステルのスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン
酸塩のホルムアルデヒド縮合物、アルキルアミドスルホ
ン酸塩類等のアニオン界面活性剤等が挙げられる。
【0150】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、「部」
は「重量部」を表し、顔料分散液は固体分散組成物、塗
布液は感光性組成物、画像形成材料はプルーフ用感光材
料を示す。
【0151】実施例1 〈本発明の化合物の作製〉 例示化合物1 65部のベンゼンに溶かした200部のポリカプロラク
トン(分子量3000)の溶液を100部のベンゼンに
溶かした11.6部の2,4−トルエンジイソシアナー
トと0.13部のジブチル錫ジラウレートの還流溶液
に、2時間で滴下した。この溶液を30分還流して冷却
し、更に50部のジメチルホルムアミドに溶かした10
部のトリエチレンテトラミン(分子量600)に添加し
た。この混合物を室温で1時間かきまぜ、ついでこれを
メタノール中で沈殿させた。この重合体をこしわけて取
り出し、真空中60度で乾燥させた。得られた化合物の
構造は
【0152】
【化36】
【0153】であった。
【0154】例示化合物2 フラスコに、15.6mg KOH/g樹脂の酸価を有
する12部のポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)、
400部のベンゼン及び2.1部のエピクロロヒドリン
を入れた。この溶液を窒素下で、16時間還流して冷却
した。17部のトリエチレンテトラミンを加え、還流を
更に2時間続けた。上記ベンゼンを回転式真空蒸発器中
で蒸発させることにより、この溶液の容積を減少させ
た。この生成重合体は、これをメタノール中で沈殿さ
せ、こしわけて取り出し、ついで真空下、60度で乾燥
させることにより精製した。得られた化合物の構造は
【0155】
【化37】
【0156】であった。
【0157】例示化合物3 フラスコに、100部のポリカプロラクトン(分子量1
0000)、1.7部の2,4−トルエンジイソシアナ
ート、200部のトルエン及び4滴のジブチル錫ジラウ
レートを入れた。この溶液を無水条件下で、2時間還流
して冷却し、これを振りまぜながら、90部の無水ジメ
チルホルムアミドに溶かした10部のトリエチレンテト
ラミンの溶液に添加した。この生成重合体は、これをメ
タノール中で沈殿させ、こしわけて取り出し、ついで真
空下、60度で乾燥させることにより精製した。得られ
た化合物の構造は
【0158】
【化38】
【0159】であった。
【0160】例示化合物4 フラスコに、182.5部のアジピン酸、125.4部
のプロピレングリコール及び61部の安息香酸を入れ
た。この反応物を、二酸化炭素雰囲気下、190〜20
0度で、7時間半かきまぜ冷却した。50部のこの生成
物質を、150部のキシレンに溶かし、6.4部のチオ
ニルクロライドを添加し、この溶液を無水条件下で70
度において2時間還流し、この間に未反応チオニルクロ
ライドを蒸留により除去した。ついで、この溶液を冷却
し、3.92部のトリス(2−アミノエチル)アミンを
激しくかきまぜながら、2時間で添加した。この溶液を
20mmの圧力下、100度において加熱することによ
り、上記溶媒を蒸留除去した。得られた化合物の構造は
【0161】
【化39】
【0162】であった。
【0163】例示化合物5 ポリエステルAの作製 キシレン348部及び市販級の12−ヒドロキシステア
リン酸(酸化182mg(KOH)/g及びヒドロキシ
ル価160mg(KOH)/gを有する)3350部の
混合物を190〜200度で、22時間撹拌し、反応で
形成される水を、次に反応媒体中に戻される留出物中の
キシレンから分離する。水152部を捕集した後で、キ
シレンを窒素雰囲気下で200度に加熱することにより
除去する。生じる淡いコハク色の液体は酸価35.0m
g(KOH)/gを有するポリエステルAである。
【0164】得られたポリエステルA900部及び市販
純度の3−オクタデシルアミノプロピルアミン300部
の混合物を不活性雰囲気下、160〜165度で5時間
半撹拌する。その後、混合物を冷却すると、ポリエステ
ル連鎖−CONH(CH23NH−オクタデシル及び
【0165】
【化40】
【0166】の化合物の混合物からなる淡いコハク色の
固体を得る。赤外線分析により、CONH基に相応して
3310、1645及び1550cm-1で吸収帯の存在
が認められる。酢酸中の過塩素酸で滴定すると、生成物
が1455g中に1当量のアミノ基又は置換アミノ基を
含んでいることが認められる。生成物の酸価は5.7m
g(KOH)/gである。
【0167】例示化合物6 上記ポリエステルA160部、ドデシルジメチルアミン
0.39部及びエピクロルヒドリン9.2部の混合物を
150〜155度で3時間撹拌すると、その際に生成物
の酸価は4.05mg(KOH)/gに低下した。前記
の生成物50部及びジエチルアミン2.17部の混合物
を100度で19時間撹拌する。得られた生成物を過塩
素酸で滴定すると、ジエチレンアミンの78.5%がク
ロルメチル基と反応して、主に
【0168】
【化41】
【0169】からなる生成物が得られる。
【0170】例示化合物7 ポリエステルBの作製 キシレン348部及び商業的等級の12−ヒドロキシス
テアリン酸(酸化182mg(KOH)/g及びヒドロ
キシル価160mg(KOH)/gを有する)3350
部の混合物を190〜200度で22時間撹拌し、反応
中に生じた水を留出物中のキシレンから分離し、その後
これを反応媒体中へ返流する。水152部を捕集した後
で、キシレンを窒素雰囲気下で200度に加熱すること
により除去する。生じる淡いコハク色の液体は、酸価3
5.0mg(KOH)/gを有するポリエステルBであ
る。
【0171】分子量約1200を有するポリエチレンイ
ミン50部及び得られたポリエステルB66.6重量部
より成る混合物を2時間150度で窒素雰囲気下に水蒸
気を逃出させつつ撹拌する。生成物はゴム状であり、ト
ルエンに可溶、水に不溶である。赤外スペクトルは、3
300、1660及び1550cm-1にアミド基による
バンド、1610及び780cm-1にアミノ基によるバ
ンド、及び1735cm-1にエステル基によるバンドを
有している。
【0172】例示化合物8 分子量約5000を有する高度に分岐したポリエチレン
イミン75部及びトルエン21.6部よりなる混合物を
窒素雰囲気下に撹拌及び煮沸し、分離装置を使用し水を
溜出物から除去するとともに、トルエンを反応混合物へ
返流する。得られたポリエステルB50部及び更にトル
エン21.6部を添加し、かつこの混合物を、トルエン
を溜去しつつ温度が150度に達するまで撹拌する。1
時間後に150度で、この混合物は撹拌するのに粘稠に
なり過ぎるが、この混合物を150度で更に2時間維持
する。冷却すると、炭化水素溶剤に可溶な褐色のゴム状
物質が生じる。酸価は16.8mg(KOH)/gを有
する。
【0173】例示化合物9 59.2部のブチルアルコールで開始されたポリカプロ
ラクトン(分子量2960)を100部の試薬級ベンゼ
ンに溶かした。これに窒素雰囲気下で撹拌しながら、酢
酸セロソルブに溶かした15.3部の
【0174】
【化42】
【0175】の75%溶液を加えた。0.1部のジブチ
ル錫ジラウレート触媒を加え、この混合物を80度で1
時間加熱し、この生成物に3部の水と0.1部のジブチ
ル錫ジラウレート触媒を添加した。この混合物を80度
で1時間加熱した。ついで過剰の水と溶媒を、100
度、20mmの圧力で蒸留することにより除去して以下
の構造を有するワックス状固体を得た。
【0176】
【化43】
【0177】〈塗布液K−1の作製〉顔料分散液K−1
及び感光液K−1を以下の如く作製した。
【0178】 (顔料分散液K−1) カーボンブラック デグサ社製Printex25 30部 酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体(80: 120部 20重量部 Mw=60000)の50wt%MeOH溶液 メチルエチルケトン 90部 及び直径2mmのガラスビーズ 360部を水冷ジャケ
ット付きの分散用ベッセルに投入し、撹拌用ディスクを
取り付けて2000rpmで3時間分散を行った。次に
撹拌しながら、下記の組成物を投入し、顔料分散液K−
1を作製した。
【0179】 上記酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体の 105部 50wt% MeOH溶液 メチルエチルケトン 405部 上記の顔料分散液K−1 34部を採取し、撹拌しなが
らメチルエチルケトン30部を投入した後、この液に以
下の感光液K−1を36部ずつ撹拌しながら投入し、塗
布液K−1を作製した。
【0180】 (感光液K−1) QD−1 2部 上記酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体の 1.5部 50wt% MeOH溶液 酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル−クロトン酸 12部 (79:20:1重量部)共重合体(Mw=60000) の50wt% MeOH溶液 メチルエチルケトン 20.5部
【0181】
【化44】
【0182】X:Y=1:1 Qを反応させる前のMw
=500 〈塗布液K−2の作製〉顔料分散液K−2及び感光液K
−2を以下の如く作製した。
【0183】 (顔料分散液K−2) カーボンブラック デグサ社製Printex25 72部 例示化合物1 14.4部 流動化剤 銅フタロシアニンスルホン酸含有化合物※ 3.6部 メチルエチルケトン 150部 及び直径2mmのガラスビーズ 360部を水冷ジャケ
ット付きの分散用ベッセルに投入し、撹拌用ディスクを
とりつけて2000rpmで4時間分散を行い、顔料分
散液K−2を作製した。得られた顔料分散液K−2
4.5部を採取し、撹拌しながらメチルエチルケトン
4.5部を投入した。この液が十分に均一になったこと
を確認した後、撹拌しながら以下の感光液K−2を91
部投入し、塗布液K−2を作製した。
【0184】※:特公昭63−30057号参照 (感光液K−2) QD−1 2.0部 上記酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体の 11.5部 50wt% MeOH溶液 上記酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル−クロトン酸 12部 共重合体の50wt% MeOH溶液 メチルエチルケトン 65.5部 〈支持体の作製〉厚さ75μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム上にエチレン−酢酸ビニル共重合体(三
井デュポンポリケミカル社製EVAFLEX P−14
05:酢酸ビニル含有率14wt%、VICAT軟化点
68℃)を押し出しラミネート法により乾燥膜厚が30
μmになるように塗布し、支持体を作製した。
【0185】〈画像形成材料の作製〉上記で作製した支
持体に、塗布液K−1及びK−2を塗布装置(以下、ワ
イヤーバーという)を用いてそれぞれ乾燥塗布量が1.
8g/m2となるように塗布、乾燥して画像形成材料K
−1及びK−2を作製した。
【0186】〈転写性評価〉得られた画像形成材料K−
1及びK−2を明室プリンター(大日本スクリーン
(株)社製P−647−GA)を用いて175線40%
の平網原稿を露光した。露光量はこれらの画像形成材料
に感度測定用ステップタブレット(イーストマンコダッ
ク(株)社製No.2、濃度0.15ずつで21段階の
グレースケール)を密着して上記のプリンターで露光し
た後、コニカExcelartプロセッサ(コニカ
(株)社製EX900L)を用い同コニカExcela
rt現像液ED(4倍希釈)により32℃、35秒で現
像した際、上記のステップタブレットの3.0段が完全
にクリアーになるようにして決定した。
【0187】次にこの露光済み画像形成材料を感度測定
の際と同条件で現像し、アート紙に転写した。この実験
を3回繰り返し、未転写の網点の数を数えてそのA4サ
イズ当たりの値を算出した。結果を下記に示す。
【0188】
【表1】
【0189】表1の結果から明らかなように、画像形成
材料K−2は未転写の網点の数が非常に少なく、優れた
転写性を有していることがわかる。又、顔料分散液K−
2を以下のように変更した他は同様にして画像形成材料
を作製し、転写性の評価を行ったところ、何れも優れた
転写性を有していた。
【0190】
【表2】
【0191】※:カーボンブラック(デグサ社製Pri
ntex25) 実施例2 〈塗布液C−1の作製〉顔料分散液C−1及び感光液C
−1を以下の如く作製した。
【0192】 (顔料分散液C−1) β型銅フタロシアニン顔料 30部 酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体(80: 120部 20重量部 Mw=60000)の50wt%MeOH溶液 メチルエチルケトン 90部 及び直径1mmのガラスビーズ 360部を水冷ジャケ
ット付きの分散用ベッセルに投入し、撹拌用ディスクを
取り付けて2000rpmで4時間分散を行った。次に
撹拌しながら、下記の組成物を投入し、顔料分散液C−
1を作製した。
【0193】 上記酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体の 105部 50wt% MeOH溶液 メチルエチルケトン 405部 上記の顔料分散液C−1 34部を採取し、撹拌しなが
らメチルエチルケトン30部を投入した後、この液に以
下の感光液C−1を36部ずつ撹拌しながら投入し、塗
布液C−1を作製した。
【0194】 (感光液C−1) QD−1 2部 上記酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体の 3.5部 50wt% MeOH溶液 酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル−クロトン酸 10部 (79:20:1重量部)共重合体(Mw=60000) の50wt% MeOH溶液 メチルエチルケトン 20.5部 〈塗布液C−2の作製〉顔料分散液C−2及び感光液C
−2を以下の如く作製した。
【0195】 (顔料分散液C−2) β型銅フタロシアニン顔料 72部 例示化合物4 4.8部 例示化合物G 9.6部 流動化剤 銅フタロシアニンスルホン酸含有化合物※ 3.6部 メチルエチルケトン 150部 及び直径1mmのガラスビーズ 360部を水冷ジャケ
ット付きの分散用ベッセルに投入し、撹拌用ディスクを
取り付けて2000rpmで3時間分散を行い、顔料分
散液C−2を作製した。
【0196】※:特公昭63−30057号参照 得られた顔料分散液C−2 4.5部を採取し、撹拌し
ながらメチルエチルケトン4.5部を投入した。この液
が十分に均一になったことを確認した後、撹拌しながら
以下の感光液C−2を91部投入し、塗布液C−2を作
製した。
【0197】 (感光液C−2) QD−1 2.0部 上記酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体の 13.5部 50wt% MeOH溶液 上記酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル−クロトン酸 10部 共重合体の50wt% MeOH溶液 メチルエチルケトン 65.5部 〈塗布液C−3,−4の作製〉例示化合物4 4.8部
及び例示化合物G 9.6部を例示化合物4 14.4
部に変更した他は顔料分散液C−2と同様にして顔料分
散液C−3を作製した。又、例示化合物4 14.4部
を例示化合物G 14.4部に変更した他は顔料分散液
C−3と同様にして顔料分散液C−4を作製した。得ら
れた顔料分散液C−3及びC−4を用いて塗布液2と同
様にして塗布液C−3及びC−4を作製した。
【0198】〈塗布液安定性〉得られた塗布液C−1〜
4に含有される顔料の粒径(nm)を塗布液作製即日
と、ポリ瓶に密閉した状態で3日間及び7日間静置して
保存した後とで測定した。尚、粒径測定にはMALVE
RN製Series 7032 Multi−8Cor
relatorを用いた。結果を下記に示す。
【0199】 塗布液 即日 密閉静置 密閉静置 C− 3日 7日 1 155 203 255 2 150 160 158 3 152 165 187 4 157 172 201 単位(nm) 以上の結果から明らかなように、本発明の感光性組成物
を用いた塗布液C−2は粒径の大きさが経時により変化
しない等分散安定性が良好であることが分かる。
【0200】〈画像形成材料の作製〉上記で作製した支
持体に、塗布液C−1〜4をワイヤーバーを用いてそれ
ぞれ乾燥塗布量が2.0g/m2となるように塗布、乾
燥して画像形成材料C−1〜4を作製した。
【0201】〈地汚れ〉得られた画像形成材料C−1を
前記明室プリンターを用いて全面を露光した後、現像し
た。この現像済みの画像形成材料を同Excelart
プロセッサによりドラム温度70℃、加圧ローラー温度
110℃、転写時間60秒で1枚のアート紙の同じ場所
に転写した。次に画像形成材料C−2〜C−4について
同様の手順で露光、現像、アート紙への転写を行った。
これら転写済みのアート紙の転写部分の反射濃度をマク
ベス濃度計 RD918(シアン用フィルター使用)で
測定した。結果を下記に示す。
【0202】 画像形成材料 C−1 C−2 C−3 C−4 反射濃度 0.02 0.00 0.03 0.02 以上の結果から明らかなように、画像形成材料C−1,
C−3,C−4は地汚れが発生しているのに対し、同C
−2は地汚れがなく、最終画像との色ずれの生ずる可能
性が低く優れた性能を有していることがわかる。
【0203】又、顔料分散液C−2を下記の表のように
変更した他は同様にして画像形成材料C−5〜11を作
製し、塗布液安定性及び地汚れの評価を同様にして行っ
た結果、画像形成材料C−2と同様の効果が得られた。
【0204】
【表3】
【0205】※:β型銅フタロシアニン ※2:ポリアルキレンオキサイド化合物 更に、銅フタロシアニンをカーボンブラック(デグサ社
製 Printex25)とした他は同様にして画像形
成材料を作製し、地汚れの評価を同様にして行ったとこ
ろ、画像形成材料C−2〜11と同様の効果が得られ
た。
【0206】実施例3 〈塗布液K−2a,K−2bの作製〉 (顔料分散液K−2a,K−2b)実施例1の顔料分散
液K−2において、例示化合物1 14.4部を7.2
部に減らし、例示化合物Aを7.4部加えた他は同様に
して顔料分散液K−2aを作製した。又、例示化合物1
14.4部を例示化合物A 14.4部に変更した他
は同様にして顔料分散液K−2bを作製した。そして顔
料分散液K−1,K−2及び得られたK−2a,K−2
bを−10℃で約1ヶ月間保存した。次に実施例1と同
様にして塗布液K−1,K−2,K−2a,K−2bを
作製した。得られた塗布液をフィルターカートリッジ
(日本ポール(株)社製 MCY100Y070)を通
して送液量360ml/分で循環テストを行い、6分後
のフィルターの濾過圧力を測定した。結果を下記に示
す。
【0207】 以上の結果から明らかなように、本発明の顔料分散液K
−2aはフィルターの濾過圧力の上昇が見られないこと
から、低温での保存安定性が優れていることが分かる。
【0208】実施例4 実施例2で得られた顔料分散液C−5〜11を実施例3
と同様にして−10℃で1ヶ月保存した。その後、実施
例2の塗布液C−2の作製と同様にして塗布液C−5〜
11を作製した。この塗布液C−5〜11を用い、実施
例3と同様にしてフィルターの濾過圧力を測定したとこ
ろ、塗布液C−5〜11の何れにもフィルターの濾過圧
力の上昇は見られなかった。
【0209】
【発明の効果】本発明によれば、本発明の化合物及びポ
リアルキレンオキサイド化合物を併用することにより低
温での長期間の保存でも、固体、特に着色剤に対する良
好な分散性及び分散安定性を有する保存安定性の優れた
固体分散組成物が得られる。又、感光性組成物に本発明
の化合物を用いることにより、最終画像の網点の抜けが
改善される等良好な転写性を示し、しかもこれを支持体
に塗布してカラープルーフとして用いた場合に優れた効
果を有する。更に、感光性組成物に本発明の化合物及び
ポリアルキレンオキサイド化合物を用いることにより、
塗布液の状態で保存した場合の保存性が良好で、又カラ
ープルーフとして使用する場合、地汚れが改善されると
いう顕著に優れた効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/032 502 G03F 7/032 502

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、a)固体、b)下記一般式
    (1)及び一般式(2)の構造単位を有するポリエステ
    ル化合物から選ばれる少なくとも1つ及びc)ポリアル
    キレンオキサイド化合物を含有することを特徴とする固
    体分散組成物。 【化1】 (Xは炭素数2〜18のアルキレン基、或いはフェニレ
    ン基を表し、YはXのアルキレン基と同義である。)
  2. 【請求項2】 固体が着色剤であることを特徴とする請
    求項1記載の固体分散組成物。
  3. 【請求項3】 着色剤が顔料又は染料であることを特徴
    とする請求項2記載の固体分散組成物。
  4. 【請求項4】 少なくとも、a)固体、b)上記の構造
    単位を有するポリエステル化合物から選ばれる少なくと
    も1つ及びc)感光性化合物を含有することを特徴とす
    る感光性組成物。
  5. 【請求項5】 少なくとも、a)固体、b)上記の構造
    単位を有するポリエステル化合物から選ばれる少なくと
    も1つ、c)ポリアルキレンオキサイド化合物及びd)
    感光性化合物を含有することを特徴とする感光性組成
    物。
  6. 【請求項6】 固体が着色剤であることを特徴とする請
    求項4又は5記載の感光性組成物。
  7. 【請求項7】 着色剤が顔料又は染料であることを特徴
    とする請求項6記載の感光性組成物。
  8. 【請求項8】 上記請求項4乃至7の何れか1項記載の
    感光性組成物を用いることを特徴とするカラープルーフ
    用感光材料。
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