JPH1036531A - 超音波による樹脂含浸方法及び装置 - Google Patents
超音波による樹脂含浸方法及び装置Info
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- JPH1036531A JPH1036531A JP8198125A JP19812596A JPH1036531A JP H1036531 A JPH1036531 A JP H1036531A JP 8198125 A JP8198125 A JP 8198125A JP 19812596 A JP19812596 A JP 19812596A JP H1036531 A JPH1036531 A JP H1036531A
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- resin
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- fiber base
- ultrasonic
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29B—PREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
- B29B15/00—Pretreatment of the material to be shaped, not covered by groups B29B7/00 - B29B13/00
- B29B15/08—Pretreatment of the material to be shaped, not covered by groups B29B7/00 - B29B13/00 of reinforcements or fillers
- B29B15/10—Coating or impregnating independently of the moulding or shaping step
- B29B15/12—Coating or impregnating independently of the moulding or shaping step of reinforcements of indefinite length
- B29B15/122—Coating or impregnating independently of the moulding or shaping step of reinforcements of indefinite length with a matrix in liquid form, e.g. as melt, solution or latex
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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- B29B15/122—Coating or impregnating independently of the moulding or shaping step of reinforcements of indefinite length with a matrix in liquid form, e.g. as melt, solution or latex
- B29B15/125—Coating or impregnating independently of the moulding or shaping step of reinforcements of indefinite length with a matrix in liquid form, e.g. as melt, solution or latex by dipping
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 気泡の少ないプリプレグを効率よく得るこ
と。 【解決手段】 合成樹脂積層板用樹脂含浸繊維基材を製
造する工程において、繊維基材の片面又は両面に前記樹
脂を含有したワニスを塗布ないし浸漬した後に、該繊維
基材の少なくとも一面に、超音波振動体を接触させて繊
維基材の内部にワニスを含浸させることを特徴とする超
音波による樹脂含浸方法。
と。 【解決手段】 合成樹脂積層板用樹脂含浸繊維基材を製
造する工程において、繊維基材の片面又は両面に前記樹
脂を含有したワニスを塗布ないし浸漬した後に、該繊維
基材の少なくとも一面に、超音波振動体を接触させて繊
維基材の内部にワニスを含浸させることを特徴とする超
音波による樹脂含浸方法。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷回路用積層板
又は建材家具用合成樹脂化粧板等の合成樹脂積層板を製
造するために用いられる樹脂含浸繊維基材（以下、プリ
プレグという）を作製する工程における樹脂含浸方法及
び装置に関するものであり、特にガラスクロス等の繊維
基材を含浸槽内のワニスに浸漬した後、あるいは繊維基
材にワニスを塗布した後に、繊維基材の上面又は下面に
ワニスを強制的に、かつ短時間のうちに効率的に含浸さ
せることにより、気泡の少ないプリプレグを得ることを
特徴とする繊維基材への樹脂含浸方法、及び樹脂含浸装
置に関するものである。
又は建材家具用合成樹脂化粧板等の合成樹脂積層板を製
造するために用いられる樹脂含浸繊維基材（以下、プリ
プレグという）を作製する工程における樹脂含浸方法及
び装置に関するものであり、特にガラスクロス等の繊維
基材を含浸槽内のワニスに浸漬した後、あるいは繊維基
材にワニスを塗布した後に、繊維基材の上面又は下面に
ワニスを強制的に、かつ短時間のうちに効率的に含浸さ
せることにより、気泡の少ないプリプレグを得ることを
特徴とする繊維基材への樹脂含浸方法、及び樹脂含浸装
置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、ガラスクロスにワニスを含浸さ
せ、プリプレグを得る方法として、ガラスクロスを含浸
槽内でワニスに浸漬させる方式がとられている。この方
式においては、図５に示すように、ガラスクロス（５
１）を、まず前段含浸槽（５２ａ）でキスロール（５
６）の下部で汲み上げたワニス（５３ａ）をガラスクロ
スの下面から含浸させガラスクロス内の空気を気泡とし
て外へ追い出し、次いで、後段含浸槽（５２ｂ）のワニ
ス（５３ｂ）中にそのガラスクロス（５１）を通過さ
せ、ワニスを含浸させる。その後、スクイズロール（５
９）などで樹脂量調整を行い、続いて乾燥機（５４）の
中に送って行く。ガラスクロスは直径５〜１１μｍのガ
ラスフィラメントを２００から４００本集め、これを撚
って１本のヤーンを構成し、このヤーンを用いて織布と
したものであるが、隣り合ったガラスフィラメント同士
の隙間に微細な空気が存在している。通常の含浸方法で
は、微細な隙間の空気を完全にワニスと置換することは
容易でなく、気泡としてプリプレグに残留する。このプ
リプレグを積層して得られる積層板にはボイドが発生し
やすい。
せ、プリプレグを得る方法として、ガラスクロスを含浸
槽内でワニスに浸漬させる方式がとられている。この方
式においては、図５に示すように、ガラスクロス（５
１）を、まず前段含浸槽（５２ａ）でキスロール（５
６）の下部で汲み上げたワニス（５３ａ）をガラスクロ
スの下面から含浸させガラスクロス内の空気を気泡とし
て外へ追い出し、次いで、後段含浸槽（５２ｂ）のワニ
ス（５３ｂ）中にそのガラスクロス（５１）を通過さ
せ、ワニスを含浸させる。その後、スクイズロール（５
９）などで樹脂量調整を行い、続いて乾燥機（５４）の
中に送って行く。ガラスクロスは直径５〜１１μｍのガ
ラスフィラメントを２００から４００本集め、これを撚
って１本のヤーンを構成し、このヤーンを用いて織布と
したものであるが、隣り合ったガラスフィラメント同士
の隙間に微細な空気が存在している。通常の含浸方法で
は、微細な隙間の空気を完全にワニスと置換することは
容易でなく、気泡としてプリプレグに残留する。このプ
リプレグを積層して得られる積層板にはボイドが発生し
やすい。
【０００３】上記の方法以外でも、図６に示すように、
前段含浸槽（６２ａ）の中に溶剤を加えて希釈し低濃度
あるいは低粘度にしたワニス（６３ａ）内にガラスクロ
ス（６１）を浸漬した後、長い風乾ゾーン（７０）を通
過させ、次いで後段含浸槽（６２ａ）にて前記より高い
濃度のワニス（６３ｂ）を含浸させ、その後前記同様に
スクイズロール（６９）などで樹脂量を調整し、乾燥機
（６４）に通す方法が知られているが、希釈する溶剤が
増加することにより大幅なコストアップとなる欠点があ
る。
前段含浸槽（６２ａ）の中に溶剤を加えて希釈し低濃度
あるいは低粘度にしたワニス（６３ａ）内にガラスクロ
ス（６１）を浸漬した後、長い風乾ゾーン（７０）を通
過させ、次いで後段含浸槽（６２ａ）にて前記より高い
濃度のワニス（６３ｂ）を含浸させ、その後前記同様に
スクイズロール（６９）などで樹脂量を調整し、乾燥機
（６４）に通す方法が知られているが、希釈する溶剤が
増加することにより大幅なコストアップとなる欠点があ
る。
【０００４】プリプレグ内の気泡を低減する目的で、従
来超音波発振装置を含浸槽に付設すること（例えば、特
開昭６０−１９０４３０号公報、特開平５−３１８４７
９号公報など）が知られているが、これらは含浸槽の底
面又は側面に超音波の振動体を取付けて槽内のワニスに
超音波振動を与えるとともに、ワニスを介してある距離
を離れた所を通るガラスクロスを振動させガラスクロス
とワニスの振動によってワニスのガラスクロスへの含浸
を促進しようとするものである。これらは振動子とガラ
スクロスが離れているために、効率良くワニスが含浸し
ないという欠点があり、超音波振動体の数を増加させる
必要が生じる。これに比例して超音波発振器の数を多く
すると設備コストが非常に大きくなるという欠点があ
る。
来超音波発振装置を含浸槽に付設すること（例えば、特
開昭６０−１９０４３０号公報、特開平５−３１８４７
９号公報など）が知られているが、これらは含浸槽の底
面又は側面に超音波の振動体を取付けて槽内のワニスに
超音波振動を与えるとともに、ワニスを介してある距離
を離れた所を通るガラスクロスを振動させガラスクロス
とワニスの振動によってワニスのガラスクロスへの含浸
を促進しようとするものである。これらは振動子とガラ
スクロスが離れているために、効率良くワニスが含浸し
ないという欠点があり、超音波振動体の数を増加させる
必要が生じる。これに比例して超音波発振器の数を多く
すると設備コストが非常に大きくなるという欠点があ
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来方式に
おける上記のような問題点を解決するため種々の検討を
行った結果なされたもので、その目的とするところは、
プリプレグを製造する過程において、通常の溶剤濃度の
ワニスだけでなく、高濃度のワニスの場合においても、
ガラスクロスの大部分の気泡を排除しうる含浸性の著し
く優れた超音波による樹脂含浸方法及び装置を提供する
ことにある。
おける上記のような問題点を解決するため種々の検討を
行った結果なされたもので、その目的とするところは、
プリプレグを製造する過程において、通常の溶剤濃度の
ワニスだけでなく、高濃度のワニスの場合においても、
ガラスクロスの大部分の気泡を排除しうる含浸性の著し
く優れた超音波による樹脂含浸方法及び装置を提供する
ことにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂含浸繊維
基材を製造する工程において、繊維基材の片面又は両面
に前記樹脂を含有したワニスを塗布ないし浸漬した後
に、該繊維基材の少なくとも一面に、超音波振動体を接
触させて繊維基材の内部にワニスを含浸させることを特
徴とする超音波による樹脂含浸方法、及びこの方法を実
施するための装置であり、繊維基材の内部に短時間にワ
ニスを含浸でき、気泡が極めて少ないプリプレグを得る
ことができる。
基材を製造する工程において、繊維基材の片面又は両面
に前記樹脂を含有したワニスを塗布ないし浸漬した後
に、該繊維基材の少なくとも一面に、超音波振動体を接
触させて繊維基材の内部にワニスを含浸させることを特
徴とする超音波による樹脂含浸方法、及びこの方法を実
施するための装置であり、繊維基材の内部に短時間にワ
ニスを含浸でき、気泡が極めて少ないプリプレグを得る
ことができる。
【０００７】本発明において、樹脂ワニスを塗布ないし
浸漬された樹脂含有繊維基材に超音波振動体を接触させ
る場合、繊維基材の表面には樹脂が存在するので、超音
波振動体を繊維基材そのものに直接接触させると繊維基
材が連続的に移動しているためにその動きを妨げたり、
樹脂含有繊維基材表面に振動体による筋状の跡が残る等
の問題が生じる恐れがある。また、前記樹脂含有繊維基
材と超音波振動体との間に隙間があると、超音波振動が
基材に有効に伝わらないので、超音波振動体は、樹脂含
有繊維基材の表面樹脂部分に接触する位置関係とするの
が好ましい。以下の説明において、「ほとんど隙間なく
接触させる」とは、上記の、超音波振動体を樹脂含有繊
維基材の表面樹脂部分に接触させることをいう。
浸漬された樹脂含有繊維基材に超音波振動体を接触させ
る場合、繊維基材の表面には樹脂が存在するので、超音
波振動体を繊維基材そのものに直接接触させると繊維基
材が連続的に移動しているためにその動きを妨げたり、
樹脂含有繊維基材表面に振動体による筋状の跡が残る等
の問題が生じる恐れがある。また、前記樹脂含有繊維基
材と超音波振動体との間に隙間があると、超音波振動が
基材に有効に伝わらないので、超音波振動体は、樹脂含
有繊維基材の表面樹脂部分に接触する位置関係とするの
が好ましい。以下の説明において、「ほとんど隙間なく
接触させる」とは、上記の、超音波振動体を樹脂含有繊
維基材の表面樹脂部分に接触させることをいう。
【０００８】以下，繊維基材がガラスクロスの場合につ
いて説明するが、本発明は、ガラス不織布、紙、合成繊
維織布又は不織布等、ガラスクロス以外の繊維基材にお
いても基本的に適用されるものである。
いて説明するが、本発明は、ガラス不織布、紙、合成繊
維織布又は不織布等、ガラスクロス以外の繊維基材にお
いても基本的に適用されるものである。
【０００９】本発明の樹脂含浸方法において、樹脂を塗
布又は含浸した繊維基材に超音波振動を与える方法は、
図１および図２において、キスロール（６）、（２６）
でワニスを汲み上げて、走行するガラスクロス（１）、
（２１）の下面に塗布して、その後に図１の場合のよう
に、超音波振動体（７ａ）を、基材のワニス塗布面（下
面）にほとんど隙間なく接触させるか、または図２の場
合ように、超音波振動体（２７ａ）をガラスクロスの樹
脂塗布面と反対面（上面）からほとんど隙間なく接触さ
せる。超音波振動体と繊維基材との隙間は、ガラスクロ
スの厚さ程度又はそれ以下であることが好ましい。いず
れの場合も、ガラスクロス中の気泡を大部分排除してワ
ニスに置換することが出来る。
布又は含浸した繊維基材に超音波振動を与える方法は、
図１および図２において、キスロール（６）、（２６）
でワニスを汲み上げて、走行するガラスクロス（１）、
（２１）の下面に塗布して、その後に図１の場合のよう
に、超音波振動体（７ａ）を、基材のワニス塗布面（下
面）にほとんど隙間なく接触させるか、または図２の場
合ように、超音波振動体（２７ａ）をガラスクロスの樹
脂塗布面と反対面（上面）からほとんど隙間なく接触さ
せる。超音波振動体と繊維基材との隙間は、ガラスクロ
スの厚さ程度又はそれ以下であることが好ましい。いず
れの場合も、ガラスクロス中の気泡を大部分排除してワ
ニスに置換することが出来る。
【００１０】また、図３および図４において、コーティ
ングロール（３６）、（４６ａ）、（４６ｂ）にてガラ
スクロス（３１）、（４１）の上面にワニスを塗布し
て、その後に図３の含浸あるいは図４の前段含浸のよう
に、超音波振動体（３７ａ）、（４７ａ）を、ワニス塗
布面の反対面（下面）にほとんど隙間なく接触させる
か、または図４の後段含浸のように、超音波振動体（４
８ａ）をガラスクロス上面からほとんど隙間なく接触さ
せる。これらの場合もガラスクロス中の気泡を大部分排
除して、ワニスを含浸することが出来る。
ングロール（３６）、（４６ａ）、（４６ｂ）にてガラ
スクロス（３１）、（４１）の上面にワニスを塗布し
て、その後に図３の含浸あるいは図４の前段含浸のよう
に、超音波振動体（３７ａ）、（４７ａ）を、ワニス塗
布面の反対面（下面）にほとんど隙間なく接触させる
か、または図４の後段含浸のように、超音波振動体（４
８ａ）をガラスクロス上面からほとんど隙間なく接触さ
せる。これらの場合もガラスクロス中の気泡を大部分排
除して、ワニスを含浸することが出来る。
【００１１】
【発明の実施の形態】これらの超音波振動体は、通常周
波数が１０ＫＨz から２ＭＨz の範囲で使用される。１
０ＫＨz から１００ＫＨz まで、好ましくは１９.５Ｋ
Ｈzから８０ＫＨz 位までの特定の周波数の場合では、
振動子に例えば３０mm×２００mm程度の寸法のホーンを
つけて、これをガラスクロスの幅１２００mmの方向にた
て長に６個並べ流れ方向に５列配置する。あるいは、１
００ＫＨz から２ＭＨz まで、好ましくは２００ＫＨz
から１ＭＨz までの特定の周波数の場合では、振動子に
例えば５０mm×２５０mm×３mm厚程度の金属板を貼りつ
けたものをガラスクロスの幅方向にたて長に５個並べ流
れ方向に４列程度配置する。この場合のホーンや金属板
の材質はワニスに対して耐腐食性のあるチタン、アルミ
ニウム、ステンレス鋼を使用するのが好ましい。
波数が１０ＫＨz から２ＭＨz の範囲で使用される。１
０ＫＨz から１００ＫＨz まで、好ましくは１９.５Ｋ
Ｈzから８０ＫＨz 位までの特定の周波数の場合では、
振動子に例えば３０mm×２００mm程度の寸法のホーンを
つけて、これをガラスクロスの幅１２００mmの方向にた
て長に６個並べ流れ方向に５列配置する。あるいは、１
００ＫＨz から２ＭＨz まで、好ましくは２００ＫＨz
から１ＭＨz までの特定の周波数の場合では、振動子に
例えば５０mm×２５０mm×３mm厚程度の金属板を貼りつ
けたものをガラスクロスの幅方向にたて長に５個並べ流
れ方向に４列程度配置する。この場合のホーンや金属板
の材質はワニスに対して耐腐食性のあるチタン、アルミ
ニウム、ステンレス鋼を使用するのが好ましい。
【００１２】中でも、１００ＫＨz から２ＭＨz まで、
特に２００ＫＨz から１ＭＨz までの周波数領域では、
直進流による繊維基材内のワニスの移動を利用すること
になり、これは振幅が０.５μｍ から０.１μｍ と小さ
く、かつ周波数を高くすることによりワニスの（分子レ
ベルの）粒子に大きな加速度を与えることができるの
で、ワニスを塗布した繊維基材の塗布面に振動体を接触
させることによりワニスに強く移動する力を与える。こ
のことにより、ガラスクロスのストランド内までワニス
が強力に入り込み、フィラメントとフィラメントとの間
に存在する気泡の大部分を外へ追い出すことが出来るの
で、気泡のほとんどないプリプレグを得ることが出来
る。
特に２００ＫＨz から１ＭＨz までの周波数領域では、
直進流による繊維基材内のワニスの移動を利用すること
になり、これは振幅が０.５μｍ から０.１μｍ と小さ
く、かつ周波数を高くすることによりワニスの（分子レ
ベルの）粒子に大きな加速度を与えることができるの
で、ワニスを塗布した繊維基材の塗布面に振動体を接触
させることによりワニスに強く移動する力を与える。こ
のことにより、ガラスクロスのストランド内までワニス
が強力に入り込み、フィラメントとフィラメントとの間
に存在する気泡の大部分を外へ追い出すことが出来るの
で、気泡のほとんどないプリプレグを得ることが出来
る。
【００１３】１９.５ＫＨzから８０ＫＨz までの周波数
流域では、直進流は発生せず、振動体であるホーン先端
をワニスを塗布した繊維基材の塗布面に接触させる時
に、キャビテーションを発生するが、このキャビテーシ
ョンは、時としてガラスクロス内にワニスを浸透させる
作用を阻害する場合がある。一方、１００ＫＨz から２
ＭＨz まで、特に２００ＫＨz から１ＭＨz の周波数で
は、上記阻害要因は全くなく、ガラスクロス内の気泡の
大部分を効率良く追い出す能力に優れている。これによ
り、樹脂含浸装置を高濃度、高粘度タイプのワニスに適
用することが出来るのみならず、短時間に含浸が可能と
なるので、塗布含浸速度を上げることにより生産性向上
を達成することが出来る。
流域では、直進流は発生せず、振動体であるホーン先端
をワニスを塗布した繊維基材の塗布面に接触させる時
に、キャビテーションを発生するが、このキャビテーシ
ョンは、時としてガラスクロス内にワニスを浸透させる
作用を阻害する場合がある。一方、１００ＫＨz から２
ＭＨz まで、特に２００ＫＨz から１ＭＨz の周波数で
は、上記阻害要因は全くなく、ガラスクロス内の気泡の
大部分を効率良く追い出す能力に優れている。これによ
り、樹脂含浸装置を高濃度、高粘度タイプのワニスに適
用することが出来るのみならず、短時間に含浸が可能と
なるので、塗布含浸速度を上げることにより生産性向上
を達成することが出来る。
【００１４】
【発明の効果】本発明の方法に従うと、塗布装置又は浸
漬装置において、走行しているガラスクロス等の繊維基
材の上下面のいずれか片面又は両面のいずれかにワニス
を塗布又は浸漬した後に１０ＫＨz から１００ＫＨz ま
で、又は１００ＫＨz から２ＭＨz までのいずれか特定
した周波数の超音波振動体を、繊維基材の一面方向から
接触させることによって、繊維基材中の気泡の大部分を
短時間に効率良く排除することが出来、従来の懸案事項
となっているボイドに起因するプリプレグの品質低下の
問題が解決される。加えて、ワニスの高濃度化により溶
剤の大幅削減および含浸時間の短縮化によりプリプレグ
の生産性向上に大きく貢献し、工業的なプリプレグ及び
積層板の製造方法に好適に採用することが出来る。
漬装置において、走行しているガラスクロス等の繊維基
材の上下面のいずれか片面又は両面のいずれかにワニス
を塗布又は浸漬した後に１０ＫＨz から１００ＫＨz ま
で、又は１００ＫＨz から２ＭＨz までのいずれか特定
した周波数の超音波振動体を、繊維基材の一面方向から
接触させることによって、繊維基材中の気泡の大部分を
短時間に効率良く排除することが出来、従来の懸案事項
となっているボイドに起因するプリプレグの品質低下の
問題が解決される。加えて、ワニスの高濃度化により溶
剤の大幅削減および含浸時間の短縮化によりプリプレグ
の生産性向上に大きく貢献し、工業的なプリプレグ及び
積層板の製造方法に好適に採用することが出来る。
【００１５】本発明の応用分野については、プリプレグ
となる基材の種類は、リンター紙、クラフト紙、合成繊
維製の織布及び不織布、帆布、ガラスクロス、ガラス不
織布等であり、樹脂ワニスの種類は、メラミン樹脂、グ
アナミン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂、及び酢酸エマルジョン等
が挙げられる、しかもこれまで述べた本発明の考え方は
ワニスの粘度が低いものから高いものにまで支障なく適
用出来る。
となる基材の種類は、リンター紙、クラフト紙、合成繊
維製の織布及び不織布、帆布、ガラスクロス、ガラス不
織布等であり、樹脂ワニスの種類は、メラミン樹脂、グ
アナミン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂、及び酢酸エマルジョン等
が挙げられる、しかもこれまで述べた本発明の考え方は
ワニスの粘度が低いものから高いものにまで支障なく適
用出来る。
【００１６】さらに、ポリビニールアルコール、ＣＭ
Ｃ、木粉、鉱物粉を増量剤や耐摩耗剤として配合した樹
脂を利用する場合に対しても本発明は効果的である。
Ｃ、木粉、鉱物粉を増量剤や耐摩耗剤として配合した樹
脂を利用する場合に対しても本発明は効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明装置のキスロール方式での実施例１の
側面図。
側面図。
【図２】 本発明装置のキスロール方式での実施例２の
側面図。
側面図。
【図３】 本発明装置のコーティングロール方式での実
施例３の側面図。
施例３の側面図。
【図４】 本発明装置のコーティングロール方式での実
施例４の側面図。
施例４の側面図。
【図５】 従来のキスロール方式での含浸装置の側面
図。
図。
【図６】 従来の前段含浸方式での含浸装置の側面図。
１０、２０、３０、４０、５０、６０ ガラスクロスの
巻物 １、２１、３１、４１、５１、６１ ガラスクロス ２２ａ、５２ａ、６２ａ 前段含浸槽 ２２ｂ、５２ｂ、６２ｂ 後段含浸槽 ２、４２ 含浸槽 ３、４３ 含浸槽内ワニス ２３ａ、５３ａ、６３ａ 前段含浸槽内ワニス ３３ａ ワニスダム ３３ｂ ワニスダム内のワニス ２３ｂ、５３ｂ、６３ｂ 後端含浸槽内ワニス ４、２４、３４、４４、５４、６４ 乾燥機 ５、２５、３５、４５ａ、４５ｂ、５５、６５、６６
補助ロール ６、２６、５６ キスロール ３６、４６ａ コーティングロール ７ａ、２７ａ、３７ａ、４７ａ、４８ａ 超音波振動体 ７ｂ、２７ｂ、３７ｂ、４７ｂ、４８ｂ 超音波発振器 ２９、４６ｂ、５９、６９ スクイズロール ４９ ワニス供給装置 ７０ 風乾ゾーン
巻物 １、２１、３１、４１、５１、６１ ガラスクロス ２２ａ、５２ａ、６２ａ 前段含浸槽 ２２ｂ、５２ｂ、６２ｂ 後段含浸槽 ２、４２ 含浸槽 ３、４３ 含浸槽内ワニス ２３ａ、５３ａ、６３ａ 前段含浸槽内ワニス ３３ａ ワニスダム ３３ｂ ワニスダム内のワニス ２３ｂ、５３ｂ、６３ｂ 後端含浸槽内ワニス ４、２４、３４、４４、５４、６４ 乾燥機 ５、２５、３５、４５ａ、４５ｂ、５５、６５、６６
補助ロール ６、２６、５６ キスロール ３６、４６ａ コーティングロール ７ａ、２７ａ、３７ａ、４７ａ、４８ａ 超音波振動体 ７ｂ、２７ｂ、３７ｂ、４７ｂ、４８ｂ 超音波発振器 ２９、４６ｂ、５９、６９ スクイズロール ４９ ワニス供給装置 ７０ 風乾ゾーン
Claims (3)
- 【請求項１】 合成樹脂含浸繊維基材を製造する工程に
おいて、繊維基材の片面又は両面に前記樹脂を含有した
ワニスを塗布ないし浸漬した後に、該繊維基材の少なく
とも一面に、超音波振動体を接触させて繊維基材の内部
にワニスを含浸させることを特徴とする超音波による樹
脂含浸方法。 - 【請求項２】 超音波振動体が、超音波周波数領域が１
００ＫＨz から２ＭＨz である直進流を発生するもので
ある請求項１記載の樹脂含浸方法。 - 【請求項３】 樹脂を含有するワニスを移動する繊維基
材の片面又は両面に塗布ないし浸漬する装置、及びその
前方において前記移動する樹脂含有繊維基材に接触する
位置に設けられた超音波振動体を有することを特徴とす
る樹脂含浸装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8198125A JPH1036531A (ja) | 1996-07-26 | 1996-07-26 | 超音波による樹脂含浸方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8198125A JPH1036531A (ja) | 1996-07-26 | 1996-07-26 | 超音波による樹脂含浸方法及び装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1036531A true JPH1036531A (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=16385875
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8198125A Pending JPH1036531A (ja) | 1996-07-26 | 1996-07-26 | 超音波による樹脂含浸方法及び装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1036531A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11235778A (ja) * | 1998-02-20 | 1999-08-31 | Nagoya Oil Chem Co Ltd | 成形材料および該成形材料の製造方法 |
| WO1999044753A1 (de) * | 1998-03-05 | 1999-09-10 | Solipat Ag | Verfahren und vorrichtung zum aufbringen eines zweikomponenten-imprägnier- oder beschichtungs-mittels auf einen träger |
| JP2004330474A (ja) * | 2003-05-01 | 2004-11-25 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 複合材製品の製造方法 |
| JP2009126054A (ja) * | 2007-11-22 | 2009-06-11 | Murata Mach Ltd | 樹脂付着装置 |
| KR20170104561A (ko) * | 2015-01-13 | 2017-09-15 | 애드웰즈 코퍼레이션 | 처리 장치 및 처리 방법 |
| WO2019176823A1 (ja) * | 2018-03-12 | 2019-09-19 | 株式会社アドウェルズ | 含浸装置および含浸方法並びに加工装置 |
| CN110539419A (zh) * | 2019-10-09 | 2019-12-06 | 威海光威精密机械有限公司 | 复合材料预浸料超声浸渍方法及装置 |
-
1996
- 1996-07-26 JP JP8198125A patent/JPH1036531A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| EP0947253A2 (de) * | 1998-03-05 | 1999-10-06 | Solipat Ag | Verfahren und Vorrichtung zum Aufbringen eines Zweikomponenten-Imprägnier- oder Beschichtungs-Mittels auf einen Träger |
| EP0947253A3 (de) * | 1998-03-05 | 1999-10-13 | Solipat Ag | Verfahren und Vorrichtung zum Aufbringen eines Zweikomponenten-Imprägnier- oder Beschichtungs-Mittels auf einen Träger |
| JP2004330474A (ja) * | 2003-05-01 | 2004-11-25 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 複合材製品の製造方法 |
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