JP2003039430A - 超音波による樹脂含浸方法及び装置 - Google Patents
超音波による樹脂含浸方法及び装置Info
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- JP2003039430A JP2003039430A JP2001233217A JP2001233217A JP2003039430A JP 2003039430 A JP2003039430 A JP 2003039430A JP 2001233217 A JP2001233217 A JP 2001233217A JP 2001233217 A JP2001233217 A JP 2001233217A JP 2003039430 A JP2003039430 A JP 2003039430A
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- D06—TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D06B—TREATING TEXTILE MATERIALS USING LIQUIDS, GASES OR VAPOURS
- D06B13/00—Treatment of textile materials with liquids, gases or vapours with aid of vibration
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- Treatment Of Fiber Materials (AREA)
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 気泡の存在しない合成樹脂含浸基材を効率的
に製造する方法及び装置を提供する。 【解決手段】 適切な直進流を発生する超音波周波数領
域を用いて、それが有効に作用するように斜めに合成樹
脂含浸基材を溶液中に浸漬させる。同時に対象樹脂溶液
を事前に超音波脱泡しておく。このことにより、通常の
溶剤濃度の樹脂液だけでなく、高濃度の樹脂液の場合に
おいても、気泡の存在しない製品を短時間に製造可能と
なる。
に製造する方法及び装置を提供する。 【解決手段】 適切な直進流を発生する超音波周波数領
域を用いて、それが有効に作用するように斜めに合成樹
脂含浸基材を溶液中に浸漬させる。同時に対象樹脂溶液
を事前に超音波脱泡しておく。このことにより、通常の
溶剤濃度の樹脂液だけでなく、高濃度の樹脂液の場合に
おいても、気泡の存在しない製品を短時間に製造可能と
なる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷回路用積層板
又は建材家具用合成樹脂化粧板等の合成樹脂積層板を製
造するために用いられる樹脂含浸基材(以下、プリプレ
グという)を作製する工程における樹脂含浸方法及び装
置に関するものであり、特にガラスクロス等の繊維基材
にワニスを強制的に、かつ短時間のうちに効率的に含浸
させることにより、気泡の少ないプリプレグを得ること
を特徴とする繊維基材への樹脂含浸方法、及び樹脂含浸
装置に関するものである。
又は建材家具用合成樹脂化粧板等の合成樹脂積層板を製
造するために用いられる樹脂含浸基材(以下、プリプレ
グという)を作製する工程における樹脂含浸方法及び装
置に関するものであり、特にガラスクロス等の繊維基材
にワニスを強制的に、かつ短時間のうちに効率的に含浸
させることにより、気泡の少ないプリプレグを得ること
を特徴とする繊維基材への樹脂含浸方法、及び樹脂含浸
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラスクロスにワニスを含浸さ
せ、プリプレグを得る方法として、ガラスクロスを含浸
槽内でワニスに浸漬させる方式がとられている。この方
式においては、図3に示すように、ガラスクロス(3
1)を、まず前段含浸槽(32a)でキスロール(3
6)の下部で汲み上げたワニス(33a)をガラスクロ
スの下面から含浸させガラスクロス内の空気を気泡とし
て外へ追い出し、次いで、後段含浸槽(32b)のワニ
ス(33b)中にそのガラスクロス(31)を通過さ
せ、ワニスを含浸させる。その後、スクイズロール(3
S)などで樹脂量調整を行い、続いて乾燥機(34)の
中に送って行く。ガラスクロスは直径5〜11μmのガ
ラスフィラメントを200から400本集め、これを撚
って1本のヤーンを構成し、このヤーンを用いて織布と
したものであるが、隣り合ったガラスフィラメント同士
の隙間に微細な空気が存在している。通常の含浸方法で
は、微細な隙間の空気を完全にワニスと置換することは
容易でなく、気泡としてプリプレグに残留する。このプ
リプレグを積層して得られる積層板にはボイドが発生し
やすい。
せ、プリプレグを得る方法として、ガラスクロスを含浸
槽内でワニスに浸漬させる方式がとられている。この方
式においては、図3に示すように、ガラスクロス(3
1)を、まず前段含浸槽(32a)でキスロール(3
6)の下部で汲み上げたワニス(33a)をガラスクロ
スの下面から含浸させガラスクロス内の空気を気泡とし
て外へ追い出し、次いで、後段含浸槽(32b)のワニ
ス(33b)中にそのガラスクロス(31)を通過さ
せ、ワニスを含浸させる。その後、スクイズロール(3
S)などで樹脂量調整を行い、続いて乾燥機(34)の
中に送って行く。ガラスクロスは直径5〜11μmのガ
ラスフィラメントを200から400本集め、これを撚
って1本のヤーンを構成し、このヤーンを用いて織布と
したものであるが、隣り合ったガラスフィラメント同士
の隙間に微細な空気が存在している。通常の含浸方法で
は、微細な隙間の空気を完全にワニスと置換することは
容易でなく、気泡としてプリプレグに残留する。このプ
リプレグを積層して得られる積層板にはボイドが発生し
やすい。
【0003】上記の方法以外でも、図4に示すように、
前段含浸槽(42a)の中に溶剤を加えて希釈し低濃度
あるいは低粘度にしたワニス(43a)内にガラスクロ
ス(41)を浸漬した後、長い風乾ゾーン(50)を通
過させ、次いで後段含浸槽(42b)にて前記より高い
濃度のワニス(43b)を含浸させ、その後前記同様に
スクイズロール(4S)などで樹脂量を調整し、乾燥機
(44)に通す方法が知られているが、希釈する溶剤が
増加することにより大幅なコストアップとなる欠点があ
る。
前段含浸槽(42a)の中に溶剤を加えて希釈し低濃度
あるいは低粘度にしたワニス(43a)内にガラスクロ
ス(41)を浸漬した後、長い風乾ゾーン(50)を通
過させ、次いで後段含浸槽(42b)にて前記より高い
濃度のワニス(43b)を含浸させ、その後前記同様に
スクイズロール(4S)などで樹脂量を調整し、乾燥機
(44)に通す方法が知られているが、希釈する溶剤が
増加することにより大幅なコストアップとなる欠点があ
る。
【0004】プリプレグ内の気泡を低減する目的で、従
来超音波発振装置を含浸槽に付設すること(例えば、特
開昭60−190430号公報、特開平5−31847
9号公報など)が知られているが、これらは含浸槽の底
面又は側面に超音波の振動体を取付けて槽内のワニスに
超音波振動を与えるとともに、ワニスを介してある距離
を離れた所を通るガラスクロスを振動させガラスクロス
とワニスの振動によってワニスのガラスクロスへの含浸
を促進しようとするものである。これらは超音波の周波
数領域にもよるが、振動子とガラスクロスが離れている
ために、効率良くワニスが含浸しないという欠点があ
る。さらに、特開平5−318479号に記載されてい
る25KHz周波数帯域の超音波ではキャビテーション
を発生し、むしろ泡の発生を促すといった欠点が生じて
しまうという可能性もある。
来超音波発振装置を含浸槽に付設すること(例えば、特
開昭60−190430号公報、特開平5−31847
9号公報など)が知られているが、これらは含浸槽の底
面又は側面に超音波の振動体を取付けて槽内のワニスに
超音波振動を与えるとともに、ワニスを介してある距離
を離れた所を通るガラスクロスを振動させガラスクロス
とワニスの振動によってワニスのガラスクロスへの含浸
を促進しようとするものである。これらは超音波の周波
数領域にもよるが、振動子とガラスクロスが離れている
ために、効率良くワニスが含浸しないという欠点があ
る。さらに、特開平5−318479号に記載されてい
る25KHz周波数帯域の超音波ではキャビテーション
を発生し、むしろ泡の発生を促すといった欠点が生じて
しまうという可能性もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来方式に
おける上記のような問題点を解決するため種々の検討を
行った結果なされたもので、その目的とするところは、
プリプレグを製造する過程において、通常の溶剤濃度の
ワニスだけでなく、高濃度のワニスの場合においても、
ガラスクロスの大部分の気泡を排除し、かつ含浸性にも
著しく優れた超音波による樹脂含浸方法及び装置を提供
することにある。
おける上記のような問題点を解決するため種々の検討を
行った結果なされたもので、その目的とするところは、
プリプレグを製造する過程において、通常の溶剤濃度の
ワニスだけでなく、高濃度のワニスの場合においても、
ガラスクロスの大部分の気泡を排除し、かつ含浸性にも
著しく優れた超音波による樹脂含浸方法及び装置を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)繊維基
材を、超音波振動を与えられた合成樹脂溶液表面に空気
中から斜めの角度をもって溶液中に浸漬することを特徴
とする超音波による樹脂含浸方法、(2)超音波振動
が、超音波周波数領域が100KHz から1MHzの直
進流である(1)項記載の樹脂含浸方法、(3)樹脂を
含有した溶液に超音波振動領域が10KHz から1MH
zの範囲で超音波を照射し、発生したキャビテーション
泡のエネルギーを利用して大気圧下にて脱泡処理をした
樹脂溶液を使用することを特長とする(1)又は(2)
項記載の樹脂含浸方法、(4)超音波振動領域が20K
Hz から100KHzの範囲である(3)項記載の樹脂
含浸方法、(5)繊維基材を、超音波振動を与えられた
合成樹脂溶液表面に0.1度から60度の角度をもって
溶液中に浸漬する(1)(2)(3)又は(4)項記載
の樹脂含浸方法、(6)繊維基材を、超音波振動を与え
られた合成樹脂溶液表面に、0.5度から5度の角度を
もって溶液中に浸漬する(5)項記載の樹脂含浸方法、
(7)超音波振動体、及び繊維基材を合成樹脂溶液表面
に空気中から斜めの角度をもって溶液中に浸漬する手段
を具えてなることを特徴とする超音波による樹脂含浸装
置、(8)超音波振動体が、超音波周波数領域が100
KHz から1MHzの直進流を発生するものである
(7)項記載の樹脂含浸装置、(9)超音波振動体の超
音波放射面が角型で振動分布が含浸基材の塗布方向に直
角な分布を有する(7)又は(8)項記載の樹脂含浸装
置である。
材を、超音波振動を与えられた合成樹脂溶液表面に空気
中から斜めの角度をもって溶液中に浸漬することを特徴
とする超音波による樹脂含浸方法、(2)超音波振動
が、超音波周波数領域が100KHz から1MHzの直
進流である(1)項記載の樹脂含浸方法、(3)樹脂を
含有した溶液に超音波振動領域が10KHz から1MH
zの範囲で超音波を照射し、発生したキャビテーション
泡のエネルギーを利用して大気圧下にて脱泡処理をした
樹脂溶液を使用することを特長とする(1)又は(2)
項記載の樹脂含浸方法、(4)超音波振動領域が20K
Hz から100KHzの範囲である(3)項記載の樹脂
含浸方法、(5)繊維基材を、超音波振動を与えられた
合成樹脂溶液表面に0.1度から60度の角度をもって
溶液中に浸漬する(1)(2)(3)又は(4)項記載
の樹脂含浸方法、(6)繊維基材を、超音波振動を与え
られた合成樹脂溶液表面に、0.5度から5度の角度を
もって溶液中に浸漬する(5)項記載の樹脂含浸方法、
(7)超音波振動体、及び繊維基材を合成樹脂溶液表面
に空気中から斜めの角度をもって溶液中に浸漬する手段
を具えてなることを特徴とする超音波による樹脂含浸装
置、(8)超音波振動体が、超音波周波数領域が100
KHz から1MHzの直進流を発生するものである
(7)項記載の樹脂含浸装置、(9)超音波振動体の超
音波放射面が角型で振動分布が含浸基材の塗布方向に直
角な分布を有する(7)又は(8)項記載の樹脂含浸装
置である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下,繊維基材がガラスクロスの
場合について説明するが、本発明は、ガラス不織布、
紙、合成繊維織布又は不織布等、ガラスクロス以外の繊
維基材においても基本的に適用されるものである。
場合について説明するが、本発明は、ガラス不織布、
紙、合成繊維織布又は不織布等、ガラスクロス以外の繊
維基材においても基本的に適用されるものである。
【0008】更に詳細に説明すると、本発明の樹脂含浸
方法において、樹脂をガラスクロスに含浸させる際に超
音波振動を樹脂溶液に与える方法は、図1及び図2にお
いてワニス含浸槽(2)または、前段含浸槽(22a)
底面に設置された超音波振動体に超音波振動を与えその
振動を含浸槽内のワニスに伝達する。これらの超音波振
動体は、通常周波数が100KHz から1MHz の直進
流を発生する範囲で使用される。200KHz から80
0KHzまで、好ましくは300KHzから700KH
z位までの特定の周波数の場合では、振動子に例えば4
0mm×300mm程度の角形ホーンをつけてこれをガラス
クロスの幅1200mmの方向にたて長に4個並べ流れ方
向に2〜5列配置する。この場合のホーンの材質は超音
波振動のしやすさ、ワニスに対しての耐腐食性などを考
慮しチタン、ステンレス鋼、アルミニウム合金を使用す
るのが好ましい。
方法において、樹脂をガラスクロスに含浸させる際に超
音波振動を樹脂溶液に与える方法は、図1及び図2にお
いてワニス含浸槽(2)または、前段含浸槽(22a)
底面に設置された超音波振動体に超音波振動を与えその
振動を含浸槽内のワニスに伝達する。これらの超音波振
動体は、通常周波数が100KHz から1MHz の直進
流を発生する範囲で使用される。200KHz から80
0KHzまで、好ましくは300KHzから700KH
z位までの特定の周波数の場合では、振動子に例えば4
0mm×300mm程度の角形ホーンをつけてこれをガラス
クロスの幅1200mmの方向にたて長に4個並べ流れ方
向に2〜5列配置する。この場合のホーンの材質は超音
波振動のしやすさ、ワニスに対しての耐腐食性などを考
慮しチタン、ステンレス鋼、アルミニウム合金を使用す
るのが好ましい。
【0009】中でも、200KHz から800KHz ま
で、特に300KHz から700KHzまでの周波数領
域では、超音波直進流によるワニスの振動エネルギーが
大きくかつ、振幅も0.5μm から2μm と大きくと
れ、周波数を高くすることによりワニスの(分子レベル
での)粒子に大きな加速度を与えることができるので、
超音波振動を与えられた溶液表面に、ガラスクロスが空
気中から斜めの角度をもって溶液中に浸漬するときにワ
ニスがガラスクロスフィラメント間に強く浸透する力を
与える。また、この領域において、ガラスクロスの反対
面は空気中に露出していることがよりスムーズにガラス
クロスフィラメント間にワニスを気泡なく含浸させるた
めに好ましい。
で、特に300KHz から700KHzまでの周波数領
域では、超音波直進流によるワニスの振動エネルギーが
大きくかつ、振幅も0.5μm から2μm と大きくと
れ、周波数を高くすることによりワニスの(分子レベル
での)粒子に大きな加速度を与えることができるので、
超音波振動を与えられた溶液表面に、ガラスクロスが空
気中から斜めの角度をもって溶液中に浸漬するときにワ
ニスがガラスクロスフィラメント間に強く浸透する力を
与える。また、この領域において、ガラスクロスの反対
面は空気中に露出していることがよりスムーズにガラス
クロスフィラメント間にワニスを気泡なく含浸させるた
めに好ましい。
【0010】さらに、超音波振動体の超音波放射面はガ
ラスクロスの塗布含浸方向に直角な分布を有すること
が、ガラスクロスのストランド内までワニスが強力に入
り込み、フィラメントとフィラメントとの間に存在する
気泡の大部分を外へ追い出すことが出来、結果として気
泡のほとんどないプリプレグを得ることが出来る。
ラスクロスの塗布含浸方向に直角な分布を有すること
が、ガラスクロスのストランド内までワニスが強力に入
り込み、フィラメントとフィラメントとの間に存在する
気泡の大部分を外へ追い出すことが出来、結果として気
泡のほとんどないプリプレグを得ることが出来る。
【0011】100kHz以下の周波数、例えば19.
5KHzから80KHz までの周波数流域では、直進流
は発生せず、振動体であるホーンがワニスに超音波エネ
ルギーを伝達すると、キャビテーションを発生するが、
このキャビテーションは、時としてガラスクロス内にワ
ニスを浸透させる作用を阻害する場合がある。一方、2
00KHz から800KHz まで、特に300KHz か
ら700KHz の周波数では、上記阻害要因は殆どな
く、ガラスクロス内の気泡の大部分を効率良く追い出す
能力に優れている。これにより、樹脂含浸装置を高濃
度、高粘度タイプのワニスに適用することが出来るのみ
ならず、短時間に含浸が可能となるので、塗布含浸速度
を上げることにより生産性向上を達成することが出来
る。
5KHzから80KHz までの周波数流域では、直進流
は発生せず、振動体であるホーンがワニスに超音波エネ
ルギーを伝達すると、キャビテーションを発生するが、
このキャビテーションは、時としてガラスクロス内にワ
ニスを浸透させる作用を阻害する場合がある。一方、2
00KHz から800KHz まで、特に300KHz か
ら700KHz の周波数では、上記阻害要因は殆どな
く、ガラスクロス内の気泡の大部分を効率良く追い出す
能力に優れている。これにより、樹脂含浸装置を高濃
度、高粘度タイプのワニスに適用することが出来るのみ
ならず、短時間に含浸が可能となるので、塗布含浸速度
を上げることにより生産性向上を達成することが出来
る。
【0012】さらに図1及び図2に記載されている脱気
用超音波振動体容器(8)または(28)を設置し、含
浸槽内のワニスを循環用ポンプ(11)または(30
a)にて循環しつつ、容器内の超音波振動体に超音波振
動を与えてキャビテーションを積極的に発生させ、発生
した泡を大気圧で開放することでワニス溶液内の気泡を
除去すれば、含浸槽内のワニス中に含まれる気泡が殆ど
消滅し、より完全にガラスクロス内の気泡の大部分をな
くすことができる。この場合用いる周波数領域は10K
Hzから100KHzの範囲、望ましくは20KHzか
ら40KHz位の周波数が好ましい。
用超音波振動体容器(8)または(28)を設置し、含
浸槽内のワニスを循環用ポンプ(11)または(30
a)にて循環しつつ、容器内の超音波振動体に超音波振
動を与えてキャビテーションを積極的に発生させ、発生
した泡を大気圧で開放することでワニス溶液内の気泡を
除去すれば、含浸槽内のワニス中に含まれる気泡が殆ど
消滅し、より完全にガラスクロス内の気泡の大部分をな
くすことができる。この場合用いる周波数領域は10K
Hzから100KHzの範囲、望ましくは20KHzか
ら40KHz位の周波数が好ましい。
【0013】また泡の除去の際に開放する圧力は大気圧
であることが好ましく、もし真空にて引いたとしても1
00mmHg以下が望ましい。100mmHgを越えるよう
な真空圧ではワニス中に含まれる溶剤揮発分を積極的に
吸引してワニス成分構成に変化を与えるからである。
であることが好ましく、もし真空にて引いたとしても1
00mmHg以下が望ましい。100mmHgを越えるよう
な真空圧ではワニス中に含まれる溶剤揮発分を積極的に
吸引してワニス成分構成に変化を与えるからである。
【0014】ガラスクロスが溶液中に浸漬する角度は含
浸速度、樹脂粘度等により異なるが、超音波振動を与え
られた溶液表面に0.1度から60度の範囲、望ましく
は0.5度から5度の角度をもって溶液中に入ることが
ガラスクロス内に気泡を含ませない為に好ましい。
浸速度、樹脂粘度等により異なるが、超音波振動を与え
られた溶液表面に0.1度から60度の範囲、望ましく
は0.5度から5度の角度をもって溶液中に入ることが
ガラスクロス内に気泡を含ませない為に好ましい。
【0015】
【発明の効果】本発明の方法に従うと、合成樹脂含浸基
材を製造する装置において、繊維基材が100KHz か
ら1MHz または300KHzから700KHz直進流
の超音波振動を与えられたワニス溶液表面に空気中から
斜めの角度をもって溶液中に浸漬させることことによっ
て、繊維基材中に気泡を殆ど含まない製品を短時間に効
率良く生産することが出来、従来の懸案事項となってい
るボイドに起因するプリプレグの品質低下の問題が解決
される。加えて、ワニスの高濃度化により溶剤の大幅削
減および含浸時間の短縮化によりプリプレグの生産性向
上に大きく貢献し、工業的なプリプレグ及び積層板の製
造方法に好適に採用することが出来る。
材を製造する装置において、繊維基材が100KHz か
ら1MHz または300KHzから700KHz直進流
の超音波振動を与えられたワニス溶液表面に空気中から
斜めの角度をもって溶液中に浸漬させることことによっ
て、繊維基材中に気泡を殆ど含まない製品を短時間に効
率良く生産することが出来、従来の懸案事項となってい
るボイドに起因するプリプレグの品質低下の問題が解決
される。加えて、ワニスの高濃度化により溶剤の大幅削
減および含浸時間の短縮化によりプリプレグの生産性向
上に大きく貢献し、工業的なプリプレグ及び積層板の製
造方法に好適に採用することが出来る。
【0016】本発明の応用分野について、プリプレグと
なる基材の種類は、リンター紙、クラフト紙、合成繊維
製の織布及び不織布、帆布、ガラスクロス、ガラス不織
布等であり、樹脂ワニスの種類は、メラミン樹脂、グア
ナミン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリエステル樹脂、及び酢酸エマルジョン等が
挙げられる、しかもこれまで述べた本発明の考え方はワ
ニスの粘度が低いものから高いものにまで支障なく適用
出来る。
なる基材の種類は、リンター紙、クラフト紙、合成繊維
製の織布及び不織布、帆布、ガラスクロス、ガラス不織
布等であり、樹脂ワニスの種類は、メラミン樹脂、グア
ナミン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリエステル樹脂、及び酢酸エマルジョン等が
挙げられる、しかもこれまで述べた本発明の考え方はワ
ニスの粘度が低いものから高いものにまで支障なく適用
出来る。
【0017】さらに、ポリビニールアルコール、CM
C、木粉、鉱物粉を増量剤や耐摩耗剤として配合した樹
脂を利用する場合に対しても本発明は効果的である。
C、木粉、鉱物粉を増量剤や耐摩耗剤として配合した樹
脂を利用する場合に対しても本発明は効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明装置の含浸方式での実施例1の側面
図。
図。
【図2】 本発明装置の前段含浸方式での実施例2の側
面図。
面図。
【図3】 従来のキスロール方式での含浸装置の側面
図。
図。
【図4】 従来の前段含浸方式での含浸装置の側面図。
10、20、30、40 ガラスクロスの巻物
1、21、31、41 ガラスクロス
22a、32a、42a 前段含浸槽
22b、32b、42b 後段含浸槽
2 含浸槽
3 含浸槽内ワニス
23a、33a、43a 前段含浸槽内ワニス
23b、33b、43b 後端含浸槽内ワニス
4、24、34、44 乾燥機
5、25、35、45 補助ロール
36、46 キスロール
6、26 超音波振動体
7、27 含浸用超音波発振器
8、28 脱気用超音波振動体容器
9、29 脱気用超音波発振器
11、30a 循環用ポンプ
2S、3S、4S スクイズロール
32、50 風乾ゾーン
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 3B154 AA06 AA13 AB20 AB22 BA14
BB32 BB70 BB76 BC42 BC48
BD18 BE06 BF16 BF30 DA11
DA30
4F072 AA04 AA07 AB02 AB03 AB04
AB05 AB06 AB08 AB09 AB10
AB27 AB28 AB29 AB30 AD03
AD12 AD13 AD19 AD21 AD22
AD23 AD37 AD45 AL01
4L055 BE10 BE20 CH15 CH30 EA19
FA30 GA01
Claims (9)
- 【請求項1】繊維基材を、超音波振動を与えられた合成
樹脂溶液表面に空気中から斜めの角度をもって溶液中に
浸漬することを特徴とする超音波による樹脂含浸方法。 - 【請求項2】超音波振動が、超音波周波数領域が100
KHz から1MHzの直進流である請求項1記載の樹脂
含浸方法。 - 【請求項3】樹脂を含有した溶液に超音波振動領域が1
0KHz から1MHzの範囲で超音波を照射し、発生し
たキャビテーション泡のエネルギーを利用して大気圧下
にて脱泡処理をした樹脂溶液を使用することを特長とす
る請求項1又は2記載の樹脂含浸方法。 - 【請求項4】超音波振動領域が20KHz から100K
Hzの範囲である請求項3記載の樹脂含浸方法。 - 【請求項5】繊維基材を、超音波振動を与えられた合成
樹脂溶液表面に0.1度から60度の角度をもって溶液
中に浸漬する請求項1、2,3又は4記載の樹脂含浸方
法。 - 【請求項6】繊維基材を、超音波振動を与えられた合成
樹脂溶液表面に、0.5度から5度の角度をもって溶液
中に浸漬する請求項5記載の樹脂含浸方法。 - 【請求項7】超音波振動体、及び繊維基材を合成樹脂溶
液表面に空気中から斜めの角度をもって溶液中に浸漬す
る手段を具えてなることを特徴とする超音波による樹脂
含浸装置。 - 【請求項8】超音波振動体が、超音波周波数領域が10
0KHz から1MHzの直進流を発生するものである請
求項7記載の樹脂含浸装置。 - 【請求項9】超音波振動体の超音波放射面が角型で振動
分布が含浸基材の塗布方向に直角な分布を有する請求項
7又は8記載の樹脂含浸装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001233217A JP2003039430A (ja) | 2001-08-01 | 2001-08-01 | 超音波による樹脂含浸方法及び装置 |
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JP2001233217A JP2003039430A (ja) | 2001-08-01 | 2001-08-01 | 超音波による樹脂含浸方法及び装置 |
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JP2003039430A true JP2003039430A (ja) | 2003-02-13 |
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ID=19065015
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JP2001233217A Pending JP2003039430A (ja) | 2001-08-01 | 2001-08-01 | 超音波による樹脂含浸方法及び装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2003039430A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106622847A (zh) * | 2016-12-30 | 2017-05-10 | 株洲市恒瑞包装实业有限公司 | 一种超声波油漆浸涂方法及装置 |
CN108940769A (zh) * | 2017-04-12 | 2018-12-07 | 福特全球技术公司 | 浸渍方法 |
DE102019106355A1 (de) * | 2019-03-13 | 2020-09-17 | Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V. | Verfahren und Vorrichtung zum Imprägnieren eines Faserbündels sowie Verfahren und Anlage zur Herstellung einer dreidimensionalen Struktur |
-
2001
- 2001-08-01 JP JP2001233217A patent/JP2003039430A/ja active Pending
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CN108940769A (zh) * | 2017-04-12 | 2018-12-07 | 福特全球技术公司 | 浸渍方法 |
DE102019106355A1 (de) * | 2019-03-13 | 2020-09-17 | Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V. | Verfahren und Vorrichtung zum Imprägnieren eines Faserbündels sowie Verfahren und Anlage zur Herstellung einer dreidimensionalen Struktur |
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