JPH1036286A - 貯蔵に安定なフィブリノーゲン調製物 - Google Patents

貯蔵に安定なフィブリノーゲン調製物

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JPH1036286A
JPH1036286A JP9112137A JP11213797A JPH1036286A JP H1036286 A JPH1036286 A JP H1036286A JP 9112137 A JP9112137 A JP 9112137A JP 11213797 A JP11213797 A JP 11213797A JP H1036286 A JPH1036286 A JP H1036286A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組織接着剤として用いるための濃縮フィブリ
ノーゲン溶液を調製するための、もしくは別の用途、例
えば、点滴物のためのフィブリノーゲン溶液を調製する
ための貯蔵に安定なフィブリノーゲン調製物を得るこ
と。 【解決手段】 凍結乾燥した形態の貯蔵に安定なフィブ
リノーゲン調製物であって、(i)凍結乾燥した上記調
製物が、室温で水に溶解された場合に少なくとも70mg
/ml のフィブリノーゲン濃度を有する溶液への再構成時
間が15分まで、好ましくは7分より短いようにフィブ
リノーゲンの溶解性を改善する物質を含み、(ii)上記
調製物から得られた即時使用可能な組織接着性溶液が、
トロンビン−CaCl2 溶液と混合した後に生理学的フ
ィブリン構造を有するフィブリン血餅を形成することを
特徴とする、フィブリノーゲン調製物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組織接着剤として
用いるための濃縮フィブリノーゲン溶液を調製するため
の、もしくは別の用途、例えば、点滴物のためのフィブ
リノーゲン溶液を調製するための貯蔵に安定なフィブリ
ノーゲン調製物に関する。
【0002】上記貯蔵に安定なフィブリノーゲン調製物
は、凍結乾燥した形態で、あるいは冷凍貯蔵された(特
に高度に濃縮された)フィブリノーゲン溶液として存在
することができ、そしてそれらが以前から知られていた
即時使用可能な(ready-to-use)フィブリノーゲン溶液お
よび/または組織接着性溶液と同様の調製物より、それ
ぞれより簡便にそしてより迅速に再構成および融解され
得るという利点を有している。
【0003】さらに、本発明はまた、本発明の調製物か
ら得ることができるフィブリノーゲン溶液および/また
は組織接着性溶液にも関する。
【0004】フィブリノーゲンを基にした組織接着剤
は、ヒトもしくは動物の組織もしくは器官部分の継ぎ目
のない(seamless)結合および/または継ぎ目を補強する
結合、創傷の封鎖、止血、および創傷の治癒の促進に用
いられる。
【0005】それらの作用様式は、トロンビンの働きに
より、即時使用可能な液体組織接着剤に含まれている
(可溶性)フィブリノーゲンが(不溶性の)フィブリン
に変換され、そして同様にそれらに含まれている第XIII
因子も第XIIIa 因子へと活性化されるという事実に基づ
いている。これにより形成されたフィブリンは、組織接
着剤の有効性に必須の高分子に架橋されるのである。必
要とされるトロンビン活性は接着されるべき組織(創傷
表面)に由来するか、あるいはトロンビンとCa2+イオ
ンとを含む溶液の形態で封鎖過程で組織接着剤に添加す
ることもできる。
【0006】
【従来の技術】フィブリノーゲンを基にした組織接着剤
はAT−B−359 653、AT−B−359 65
2およびAT−B−369 990から既に公知であ
る。フィブリノーゲンおよび第XIII因子は別にして、そ
れらはまたフィブロネクチンおよびアルブミンのような
さらなるタンパク質、ならびに場合によっては抗生物質
をも含んでいる。組織接着剤は、冷凍貯蔵溶液の形態
で、もしくは凍結乾燥物としてのいずれかで市場に出さ
れているが、それは液体溶液の場合、それらは長時間に
わたって非常に安定というわけではないからである。こ
のような環境は、商品が、それらを適用する前に、それ
らの凍結乾燥物から解凍、すなわち融解あるいは再構成
されなければならないということに結びつく。どちらの
方法も多大な労力を伴うものである。
【0007】最適な接着のためには、フィブリノーゲン
濃度が少なくとも70mg/ml の即時使用可能な組織接着
性溶液が必要であり、ある量の第XIII因子が必要とさ
れ、それにより、フィブリノーゲン1g当たりの第XIII
因子の単位数で表される、フィブリノーゲンに対する第
XIII因子の比が少なくとも80となる。
【0008】そのような調製物により、創傷治癒過程に
おいて、特に、安全な止血、シールの創傷および/また
は組織領域への良好な接着、接着および創傷の封鎖の高
度な強さ、接着剤の完全な再吸収が可能になり、そして
それらは創傷治癒促進特性を有する。
【0009】しかし、必要な高度なフィブリノーゲンの
濃縮は、結果として凍結乾燥したおよび/または冷凍貯
蔵したフィブリノーゲン調製物は、徐々に既製品、液体
組織接着剤へ再構成されるか、および/または融解
(「溶解」)されるだけで、しかも温度は上昇している
−一般に25℃以上、ほとんどは30℃以上−という事
実を生じる。
【0010】医学的観点からすると、即時使用可能な組
織接着性溶液の迅速な利用可能性が望ましい。なぜな
ら、特に手術上の緊急事態においては、それが決定的に
重要であるためである。
【0011】さらに、手術を補佐する人の負担をできる
だけ少なくするためにも、できるだけ操作が少ないこと
が即時使用可能な溶液の調製物には要求されるべきであ
り、そしてもしもそれにはこれ以上付加的手段が必要と
されないならば、有利であると考えられる。
【0012】さらに、医学的な観点からすると、即時使
用可能な組織接着性溶液は、それらのフィブリノーゲン
含有量が高いにも関わらず、室温、すなわち、20℃で
容易に加工されるのに十分なほど既に流動化しているこ
とが望ましい。
【0013】比較的流動性の組織接着性溶液は、特に、
組織接着剤が細いカテーテルによって体腔に誘導されて
そこに適用される場合に、あるいは、スプレー技術によ
って適用され、それによりその組織接着剤が噴霧されて
薄い層として創傷表面に適用される場合に有利である。
組織接着剤の適切な適用器具は、既に利用可能である
(EP0315222、EP0455626)。
【0014】先行技術のフィブリノーゲン調製物の可溶
性は、ウイルス不活性化法を用いることによりさらに低
下させることができる。それらは、例えば、EP015
9311にしたがって、凍結乾燥した物質を熱処理する
という方法で好適に実施される。
【0015】したがって、凍結乾燥したフィブリノーゲ
ン調製物の可溶性を改良するために多くの努力が傾注さ
れたのである。
【0016】凍結乾燥物の再構成は特定の添加物により
改良することができることは公知である。したがって、
EP−A−0345246は、フィブリノーゲンとは別
に、さらに少なくとも1つの生物学的に受容可能な界面
活性剤を含む凍結乾燥したフィブリノーゲン調製物を記
載している。界面活性剤を添加した結果、凍結乾燥物は
溶媒により改良された湿り気を有するようになり、それ
によりある温度での溶解率が改善するが、フィブリノー
ゲン自体の可溶性は改善しなかった。したがって、その
ような調製物もまた25℃より高い温度で、このましく
は37℃より高い温度で再構成されなければならない。
【0017】EP−A−085923は、フィブリノー
ゲンとは別に尿素もしくはグアニジン基を有する物質を
さらに含む凍結乾燥したフィブリノーゲン調製物を記載
している。しかし、それにしたがって作成した組織接着
性調製物は、細胞毒性に作用し、線維芽細胞の成長を阻
害して、変化した非生理学的フィブリン構造を生じ、そ
れによりフィブリンの所望の弾力性およびシールが失わ
れることが示された(Redl et al., Medizinische Welt
36, 769-76 (1985) 参照)。線維芽細胞、すなわち、創
傷治癒過程を開始する細胞の成長を阻害することによ
り、フィブリノーゲンを基にした組織接着剤の所望の創
傷治癒促進特性は失われる。さらに、in vivo 要求され
る高度な接着強度は得られたフィブリンの弾力性の欠除
により損なわれる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、凍結
乾燥した形態のもしくは冷凍貯蔵している液体調製物
(冷凍貯蔵)から得られた形態の貯蔵に安定なフィブリ
ノーゲン調製物を提供することである。この調製物は、
好ましくは装置の加熱および/または撹拌のような付加
的手段を用いずに、即時使用可能なフィブリノーゲンお
よび/または組織接着性溶液に迅速かつ簡単な方法で再
構成および融解され、ここで、上記即時使用可能な組織
接着性溶液(フィブリノーゲン濃度は少なくとも70mg
/ml)は、容易に加工されるのにすでに十分流動性であ
り、そして、これにも関わらず、上記で考察した公知の
調製物、特にEP−A−085923に対応するものの
不利な点を持たない。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明により
解決される。ここで、上記調製物は、フィブリノーゲン
および場合によってはさらなるタンパク質ならびにアジ
ュバントおよび添加物とは別に、この調製物の可溶性を
改良し、および/またはそれらの融解温度を低下させ、
そして即時使用可能な組織接着性溶液の室温での粘度を
減少させる少なくとも1つの物質を含む。それにより、
その物質は、それらがフィブリノーゲンの可溶性に与え
る効果によるだけでなく、溶解した調製物がアクチベー
ターと反応してフィブリン血餅が形成される場合の生理
学的フィブリン構造のフォーメーションによっても選択
される。このことは、形成された血餅が生理学的なフィ
ブリン構造、すなわち、生理学的条件下(すなわち、イ
オン強度がおよそ0.15でpH値がおよそ7.4)でト
ロンビンがフィブリノーゲンに作用することにより形成
された典型的な空間的に分岐したフィブリル構造を有す
るなら、フィブリノーゲン溶液を等容量のトロンビン−
CaCl2 溶液(実質的に4IUのトロンビンおよび20
−40μmol CaCl2/mlを含有する)と混合すること
により証明することができる。この生理学的構造は、不
透明で粘性で可塑性の血餅により肉眼で特徴づけられ
る。代表的な生理学的もしくは非生理学的フィブリン血
餅の走査電子顕微鏡(SEM)写真が、例えば、Redl e
t al., Medizinische Welt 36, 769-76 (1985)の刊行物
に示されている。
【0020】本発明の調製物は、組織接着剤として用い
られた場合に細胞毒性効果を持たないように構成されて
いる。すなわち、それは細胞によってよく寛容されてお
り、良好な細胞の成長を可能にし、それによる良好な創
傷治癒のための理想的な調製物を提供する。このこと
は、組織接着剤を等容量の半等張性のもしくは等張性の
塩化ナトリウム溶液で希釈することにより証明すること
ができ、線維芽細胞に損傷を与えるような効果は検出さ
れていない。
【0021】Redlらによれば(上記参照)、フィブリノ
ーゲンもしくは組織接着性溶液は、それが細胞トッピン
グテストにおいて線維芽細胞に損傷を与えるような効果
をおよぼさなければ、一般に、非細胞毒性といわれる。
【0022】さらに、本発明の調製物は、好ましくは組
織接着剤に対する全てのさらなる要件を満たすように構
成され、それらは、 −ウイルス安全性 −高度な接着強度および/または手当可能な創傷の封鎖
ならびに安全で継続した止血 −プラスミノーゲンおよび/またはフィブリン溶解阻害
剤の含有量の変化による体内での接着の制御可能な耐久
性 −創傷治癒過程における接着剤の完全な再吸収性、およ
び −創傷治癒促進特性 すなわち、通常所望される組織接着剤の生化学的および
物理的性質は、調製物の可溶性を改善するか、および/
またはその融解温度を低下させ、そして室温での即時使
用可能な組織接着剤の粘性を減少させる本発明の組織接
着剤の物質の成分によって事実上、ネガティブな影響を
受けないということである。
【0023】このことは、以下のさらなる例示的テスト
により実証することができる: −トロンビン溶液との混合後の凝固反応(凝固時間) −フィブリン−γ鎖およびα鎖の架橋 −フィブリン溶解耐性 −引っ張り強さ −接着強度 融解温度は冷凍貯蔵濃縮フィブリノーゲン溶液が温度の
上昇によって融解する温度であると理解される。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の流動性冷凍貯蔵形態の貯
蔵に安定なフィブリノーゲン調製物は、それが、0〜2
5℃の温度で、好ましくは20℃未満で、特に好ましく
は15℃未満で、フィブリノーゲン含有量が少なくとも
70mg/ml である溶液に融解するように可溶性を改善す
る物質を含む。融解温度が低くなったということは、冷
凍貯蔵した濃縮フィブリノーゲン溶液が、例えば、20
〜25℃の周囲の温度(室温)に曝された場合に、それ
がより迅速に融解するという意味である。このことは、
本発明の冷凍貯蔵調製物に特に当てはまり、この調製物
は、即時使用可能な滅菌した使い捨てシリンジに充填さ
れており、無菌性という理由によりプラスチックフィル
ムで2重に密封されている。必要な二重のコーティング
により熱交換はより困難であり、そのため、現在まで、
このようにパックされた冷凍貯蔵調製物は、水槽(37
℃)という手段によって妥当な時間内に融解する、すな
わち即時使用可能な状態にすることしかできなかった。
しかし、水槽の利用は面倒で、例えば、滅菌状態の維持
に関して、取り扱いの不利を伴うものである。
【0025】本発明の凍結乾燥したフィブリノーゲンお
よび/または組織接着性調製物はまた、これらが室温
で、フィブリノーゲン含有量が少なくとも70mg/ml の
溶液に、特別な手段(例えば、AT−B−371 71
9による組み合わせた加熱および撹拌装置)を用いず
に、妥当な時間内に、すなわち、約1/2分〜15分ま
で、好ましくは7分未満で、特に好ましくは5分未満
で、再構成され得るという利点を有する。現在まで、E
P−A−085923による調製物が唯一の事例であっ
たが、これらの調製物は上記のように重大な不利な点を
有している。
【0026】さらに、本発明の調製物はまた、他の目
的、例えば、点滴のためのフィブリノーゲン溶液の特に
迅速で容易な提供を可能にする。
【0027】驚くべきことに、一連の物質が上述の要
件、すなわち、EP−A−085923による添加物の
さらなる上述の望ましくない副作用を引き起こすことな
く、フィブリノーゲンの溶解性を増加させ、濃縮冷凍貯
蔵フィブリノーゲンおよび/または組織接着性溶液の融
解温度ならびに室温でのそれらの粘性を低下させるこ
と、を満たしていることが見いだされた。
【0028】本発明の調製物は、ベンゼン化合物、ピリ
ジン化合物、ピペリジン化合物、ピリミジン化合物、モ
ルホリン化合物、ピロール化合物、イミダゾール化合
物、ピラゾール化合物、フラン化合物、チアゾール化合
物、プリン化合物、あるいはビタミン、核塩基、ヌクレ
オシドもしくはヌクレオチドの群から選択される一以上
の物質を、好ましくはフィブリノーゲン1g当たり、
0.03mmol〜3mmol、最も好ましくは0.07mmol〜
1.4mmolの量で含む。
【0029】凍結乾燥したフィブリノーゲン調製物から
の点滴溶液の調製には、フィブリノーゲンに関して比較
的高い比率の量の上記物質を選択することが有利であ
る。例えば、この物質は、点滴物中のフィブリノーゲン
1g当たり0.12〜12mmol、好ましくは0.28〜
5.6mmolの量で存在し得る。
【0030】これらの物質は、例えば、安息香酸、p−
アミノ安息香酸(ビタミンH)、p−アミノサリチル
酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシサリチル酸、フェ
ニルアラニン、プロカイン、ナイアシン、ナイアシンア
ミド、ピコリン酸、ビタミンB6 (ピリドキシン)、ヒ
ドロキシピリジン、ピリジンジカルボン酸、ピリジンス
ルホン酸、ピペリジンカルボン酸エステル、ピリミジ
ン、バルビツル酸、ウラシル、ウリジン、ウリジンリン
酸(ウリジル酸)、チミン、シトシン、シチジン、ヒド
ロキシピリミジン、チアミン(ビタミンB1)、モルホリ
ン、ピロリドン、イミダゾール、ヒスチジン、ヒダント
イン、ピラゾール、ジカルボン酸、フェナゾン、アデノ
シン、アデノシンリン酸、イノシン、グアノシンリン
酸、α−フロ酸(フラン−2−カルボン酸)、アスコル
ビン酸(ビタミンC)およびキサントシンを含む。
【0031】上記の物質のタイプおよび量は、即時使用
可能な組織接着性調製物が問題なく噴霧され得るために
室温で十分に流動性であり、それに対応する粘度が40
0cSt 未満、好ましくは300cSt 未満であり、そして
生理学的血餅が上記の即時使用可能な組織接着性溶液と
トロンビン−CaCl2 溶液とを1:1の比で混合した
後に形成されるように選択される。
【0032】本発明のフィブリノーゲン調製物は、濃縮
組織接着性溶液のオスモル濃度が好ましくは500mOsm
未満、最も好ましくは400mOsm未満であるような比較
的低い塩含有量によって特徴づけられる。この制限は、
所望の良好な細胞寛容性(細胞毒性特性がない)を得る
ために必要である。本発明の物質により、今や、比較的
低い塩含有量の凍結乾燥フィブリノーゲン調製物を作製
することが可能である。塩含有量が比較的低いにも関わ
らず、この凍結乾燥フィブリノーゲン調製物は、上記の
ように、室温で即時使用可能な比較的流動性の組織接着
性溶液(フィブリノーゲン含有量は少なくとも70mg/m
l)に再構成され得、そして細胞によって良好に寛容され
る。
【0033】以前には、室温で可溶性であるが、細胞に
損傷を与えるか(Beriplast, Biocol, Bolheal HG)、細
胞によって良好に寛容されるが上昇した温度−好ましく
は37℃でしか再構成されない調製物が公知であった(T
issucol)。
【0034】本発明の調製物はまた、それらの組成物に
よりウイルスに対して安全な調製物として提供され得
る。それらは、ウイルスを不活化または涸渇するための
前処理にもかかわらず良好に溶解する。多工程の熱処理
法、例えば、EP159311による60℃および80
℃での蒸気処理、あるいは、化学的処理法および/また
は物理的処理法の組合せが特に有効な処理方法である。
【0035】熱処理法は、溶解性を改善する物質を調製
物に添加する前に行われ、そして場合によっては最終的
な容器に充填する前にナノ濾過を行う。
【0036】好ましくは、本発明の調製物は、さらに第
XIII因子を含み、場合によっては、創傷治癒の過程で利
点があるフィブロネクチンもしくは少量のプラスミノー
ゲンを含む。
【0037】一方、ある場合には、本発明の調製物は実
質的にフィブリノーゲンのみからなり、すなわち、フィ
ブリノーゲンを単一の活性物質として含む。
【0038】さらに好ましい実施態様は、フィブリノー
ゲンおよびプラスミノーゲンアクチベーター阻害剤およ
びプラスミン阻害剤(例えば、アプロチニン、α2 −プ
ラスミン阻害剤、α2 −マクログロブリンなど)を基に
した組織接着剤に関する。即時使用可能な組織接着性溶
液は一般に1ml当たり、70〜120mgのフィブリノー
ゲン、場合によっては0.5〜50U の第XIII因子、場
合によっては0.5〜15mgフィブロネクチン、0〜1
50μg のプラスミノーゲン、および0〜20,000
KIU のアプロチニン、好ましくは1,000〜15,0
00KIU のアプロチニンを含む。好ましい調製物はさら
に、凍結乾燥調製物のより良好な湿り気のため、および
/または冷凍貯蔵調製物の改善のため低濃度の界面活性
剤を含む。
【0039】本発明を、以下の実施例によりより詳細に
例示する。
【0040】
【実施例】実施例1:異なる冷凍貯蔵組織接着性溶液の
融解温度 ウイルスを不活化した(蒸気処理した)組織接着性調製
物を公知の方法(AT−B−369653、EP034
5246を参照)にしたがって以下のように生成した:
【0041】プールしたヒトクエン酸処理血漿からの血
漿低温沈降物を緩衝液(2℃で1L当たり6.6gのク
エン酸ナトリウム・2H2 O、3.4gのNaCl、1
0gグリシン、25,000KIU のアプロチニン、およ
び200IUのヘパリンを含む)で洗浄し、遠心分離し
た。この沈殿物をさらなる緩衝液(9.0gのグリシ
ン、1.0gのクエン酸ナトリウム・2H2 O、25,
000KIU のアプロチニン、および0.2gのTriton W
R1339 を含む)を用いてタンパク質濃度が42g/Lにな
るよう調整した。次いで、1L 当たり4.5gの純粋な
ヒトアルブミン、および15,000U の第XIII因子を
添加し、pH値を7.3に調整した。この溶液をバルクで
凍結乾燥し、水分含量を7.5%に調整し、そしてN2
雰囲気下で10時間60℃で加熱した。こうして得られ
たウイルスを不活化した材料を、蒸留水で溶解してタン
パク質濃度を47g/L とし、滅菌濾過して再び凍結乾燥
した。凍結乾燥した材料の一部を蒸留H2 Oで溶解し
て、表1に示した添加物(=即時使用可能な組織接着性
溶液)ありまたはなしでフィブリノーゲン濃度を85mg
/ml とし、それぞれ2mlを試験管に満たして冷凍貯蔵し
た。
【0042】このようにして得た冷凍貯蔵組織接着性溶
液の融解温度は以下の融解テストで測定した:
【0043】冷凍貯蔵した試料を最初に水槽で10℃の
一定温度30分間インキュベーションした。その後、こ
の温度を30分ごとに2.5℃ずつ上昇させた。各イン
キュベーション時間の後に試料の凝固状態を試験管をチ
ッピングすることにより評価した。固体状態から液体状
態への移行は急激に起きたわけではなく、いくつかの温
度工程の範囲にわたっておこり、ゼラチン状の状態と粘
性の移行状態とを経る。
【0044】このテストによると、試料は、試験管をチ
ッピングしたときに水平な液体レベルが形成されて初め
て、すなわち、試料が出血後直ちに目に見える膨張を起
こさない場合に、「液体」と見なされる。
【0045】この単純なテストの助けを借りて、組織接
着性溶液が容易に用いられるために所定の温度で十分に
流動的であるかどうかを測定することができる。
【0046】結果を表1にまとめる。
【0047】さらに、列挙した組織接着性溶液が、等容
量のトロンビン−CaCl2 溶液(1ml当たり4IUのト
ロンビン、および40μmol のCaCl2 、Thrombin 5
00,Immuno AG が生産)と混合した後で生理学的で不透
明、粘性塑性の血餅を所望通り形成したかどうかも調査
した。列挙した全ての組織接着性溶液も同様であった。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】実施例2:ナイアシンアミドが組織接着性
溶液の粘度に与える影響 実施例1と同様に、流動性冷凍貯蔵組織接着性溶液(凝
固し得るタンパク質含有量:81mg/ml)を異なるナイア
シンアミド含有量を用いて作製した。
【0051】解凍後、異なる温度における動粘度をキャ
ピラリー粘度計で測定した。
【0052】結果を表2にまとめた。
【0053】
【表3】
【0054】実施例3:ピリドキシン・HClが組織接
着性溶液の粘度におよぼす影響 実施例2と同様に行った;結果を表3に示す。
【0055】
【表4】
【0056】実施例4:ナイアシンアミドが凍結乾燥し
た組織接着性調製物の再構成時間におよぼす影響 凍結乾燥し、ウイルス不活化した組織接着性調製物を加
熱工程まで実施例1と同様に生成した。
【0057】その後、この材料を蒸留H2 Oおよび/ま
たは異なる濃度の水性ナイアシンアミド溶液でタンパク
質濃度が30g/L となるよう溶解し、滅菌濾過し、それ
ぞれ4mlを最終滅菌容器(小さなガラス瓶)に満たして
凍結乾燥した。
【0058】1.0mlのH2 Oもしくは水性アプロチニ
ン溶液を用いて再構成した後、各変性物が1ml当たり8
5mgのフィブリノーゲン含有量を持つ即時使用可能な組
織接着性溶液を得た。室温での必要な再構成時間は手で
緩やかに振盪することにより測定した。数回の測定を数
個の小さな瓶について行った。結果を表4にまとめる。
【0059】溶媒中の3,000KIU/mlまでのアプロチ
ニンは再構成時間に有意な影響を及ぼさなかった。
【0060】
【表5】
【0061】実施例5:本発明の組織接着剤の細胞適合
性 実施例4の組織接着性調製物を、Redl et al., Med. We
lt 36, 769-776, 1985にしたがってそれらの細胞適合性
について試験した。EP−A−0085923に対応す
る公知の細胞毒性組織接着性調製物をコントロールとし
て供した。
【0062】結果:実施例4の全ての調製物(ナイアシ
ンアミド含有量は200mmol/Lまで)は、細胞によって
よく寛容されることを示した。対照的に、EP−A−0
085923に対応する組織接着性調製物は、予想通り
数分で深刻な細胞の損傷にいたり、それによってテスト
システムの感度が確認された。
【0063】精製された凍結乾燥フィブリノーゲン調製
物(バルク材料)を、実質的にL.A.Kazal et al., Pro
c. Soc. Exp. Biol. Med. 113, 989-994, 1963 にした
がって、フィブリノーゲン含有ヒト血漿画分からのグリ
シン沈殿により生成した。
【0064】この材料を残存水分が7〜8%になるよう
調整し、さらに、N2 雰囲気下で10時間、60℃で、
その後3時間80℃でウイルスを不活化した。
【0065】材料の分析結果は以下の通りであった。 タンパク質 73.0%(g/g) 凝固可能なタンパク質(フィブリノーゲン) 69.4%(g/g) Na3 −クエン酸・2H2 O 19.5%(g/g)
【0066】1L 当たり22gのフィブリノーゲンと1
0gのヒトアルブミンを含み、異なるナイアシンアミド
含量の溶液(pH7.4)をこの材料のアリコートから作
製し、そしてこれらの溶液のオスモル濃度をNaClの
添加により約300mOsmに調整した。
【0067】滅菌濾過した後、これらの溶液を125ml
容の瓶にそれぞれ50ml入れて凍結乾燥した。
【0068】このようにして得た凍結乾燥したフィブリ
ノーゲン調製物を、それぞれ50mlのH2 Oで室温で、
手で緩やかに振盪しながら溶解し、再構成時間を測定し
た。それにより、非常に正確な終点が規定された:調製
物は、透過光中でそれ以上目に見える非溶解粒子がなく
なって初めて溶解したと見なされた。結果(三回の測定
の平均値)を次の表にまとめる。
【0069】
【表6】
【0070】この実施例は、点滴調製物として用いられ
るよう処方され、そして再構成後の最適な適合性のため
にほぼ等張である本発明の溶解性を改善する物質が、加
熱し凍結乾燥したフィブリノーゲン調製物の不溶性にお
よぼす好ましい影響を示す。
【0071】実施例7 フィブリノーゲン含有ヒト血漿画分を、実質的にAU−
B−18306/92に記載してあるように、ヒト血漿
中に存在するかもしれないHIVのようなウイルスを不
活化するためにTween 80で処理した。
【0072】この最初のウイルス不活化工程の後、この
材料をさらに実施例6と同様にグリシン沈殿し、得られ
た沈殿物を25mMのNa−クエン酸溶液、pH7.3、0
−2℃で洗浄することにより精製した。
【0073】精製した沈殿物を溶解して1L 当たり50
gのタンパク質および10mmolのNa−クエン酸、pH
7.3の溶液を生じ、凍結乾燥した。
【0074】得られた凍結乾燥したバルクの材料を残存
水分が7〜8%となるよう調整し、N2 雰囲気下で10
時間、60℃で、その後1時間80℃でさらにウイルス
を不活化するために加熱した。
【0075】その後、この材料を、1L 当たり40mmol
のヒスチジンHCl、40mmolのナイアシンアミド、8
0gのTween 80、および100,000KIU のアプロチ
ニンを含む溶液を用いてタンパク質濃度40g/L に溶解
し、NaOHでpH7.3に調整した。ウイルスを不活化
したヒトアルブミンを6g/L の濃度で添加し、オースト
ラリア国特許出願A1548/93にしたがってウイル
スを不活化したヒトの精製第XIII因子を1L 当たり1
5,000U の濃度で添加した。
【0076】この溶液を滅菌濾過し、それぞれ2.5ml
を滅菌した最終容器(ガラス瓶)に入れ、凍結乾燥し
た。
【0077】1.0mlの水もしくはアプロチニン溶液を
用いて再構成した際には、1ml当たり90mgのフィブリ
ノーゲン、2.5mgのフィブロネクチン、15mgのアル
ブミン、100μmol のヒスチジンおよび100μmol
のナイアシンアミドを含む即時使用可能な組織接着性溶
液が得られた。
【0078】室温での平均再構成温度は実施例4で測定
したようにわずか4分であった。
【0079】実施例7は、本発明の溶解性を改善する物
質の組合せが、高度に可溶性の凍結乾燥組織接着性調製
物の提供において特に効果的であることを示している。
この組織接着性調製物は同時に、操作の間の2回の異な
るそして独立したウイルス不活化工程故に非常に高度な
ウイルス安全性を有している。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 即時使用可能な組織接着性溶液を迅速に
    調製するための凍結乾燥した形態の貯蔵に安定なフィブ
    リノーゲン調製物であって、 (i)該凍結乾燥した調製物が、室温で水に溶解した場
    合に少なくとも70mg/ml のフィブリノーゲン濃度を有
    する溶液への再構成時間が15分まで、好ましくは7分
    より短いようにフィブリノーゲンの溶解性を改善する物
    質を含み、そして(ii)該調製物から得られた該即時使
    用可能な組織接着性溶液が、トロンビン−CaCl2
    液との混合後に生理学的フィブリン構造を有するフィブ
    リン血餅を形成することを特徴とする、フィブリノーゲ
    ン調製物。
  2. 【請求項2】 即時使用可能な組織接着性溶液を迅速に
    調製するための冷凍貯蔵した形態の貯蔵に安定なフィブ
    リノーゲン調製物であって、 (i)該冷凍貯蔵した調製物が、この調製物が0〜25
    ℃の温度で、好ましくは20℃未満の温度で、少なくと
    も70mg/ml のフィブリノーゲン濃度を有する溶液に融
    解し得るようにフィブリノーゲンの溶解性を改善する物
    質を含み、そして(ii)該調製物から得られた該即時使
    用可能な組織接着性溶液が、トロンビン−CaCl2
    液との混合後に生理学的フィブリン構造を有する血餅を
    形成することを特徴とする、フィブリノーゲン調製物。
  3. 【請求項3】 前記フィブリノーゲンの溶解性を改善す
    る物質が、ベンゼン、ピリジン、ピペリジン、ピリミジ
    ン、モルホリン、ピロール、イミダゾール、ピラゾー
    ル、フラン、チアゾールおよびプリンから誘導される化
    合物の群から選択され、ここで、該物質は前記調製物中
    の選択された濃度において細胞毒性を有さないことを特
    徴とする、請求項1または2に記載の調製物。
  4. 【請求項4】 前記フィブリノーゲンの溶解性を改善す
    る物質が、ビタミンの群から選択されることを特徴とす
    る、請求項1または2に記載の調製物。
  5. 【請求項5】 前記フィブリノーゲンの溶解性を改善す
    る物質が、核塩基、ヌクレオシド、もしくはヌクレオチ
    ドの群から選択されることを特徴とする、請求項1また
    は2に記載の調製物。
  6. 【請求項6】 前記フィブリノーゲンの溶解性を改善す
    る物質が、安息香酸、p−アミノ安息香酸(ビタミン
    H′)、p−アミノサリチル酸、ヒドロキシ安息香酸、
    ヒドロキシサリチル酸、フェニルアラニン、プロカイ
    ン、ナイアシン、ナイアシンアミド、ピコリン酸、ビタ
    ミンB6 (ピリドキシン)、ヒドロキシピリジン、ピリ
    ジンジカルボン酸、ピリジンスルホン酸、ピペリジンカ
    ルボン酸エステル、ピリミジン、バルビツル酸、ウラシ
    ル、ウリジン、ウリジンリン酸、チミン、シトシン、シ
    チジン、ヒドロキシピリミジン、チアミン(ビタミンB
    1)、モルホリン、ピロリドン、イミダゾール、ヒスチジ
    ン、ヒダントイン、ピラゾールジカルボン酸、フェナゾ
    ン、アデノシン、アデノシンリン酸、イノシン、グアノ
    シンリン酸、α−フロ酸(フラン−2−カルボン酸)、
    アスコルビン酸(ビタミンC)およびキサントシンであ
    る、請求項3に記載の調製物。
  7. 【請求項7】 前記物質がフィブリノーゲン1g当たり
    0.03〜3mmol、好ましくは0.7〜1.4mmolの量
    で含まれていることを特徴とする、1以上の上記請求項
    のいずれか1項に記載の調製物。
  8. 【請求項8】 前記組織接着性溶液が、1ml当たり4IU
    のトロンビンと40μmol のCaCl2 を含む当容量の
    トロンビン−CaCl2 溶液と混合した後に、不透明で
    粘性弾性のフィブリン血餅を、37℃で最大10分以内
    に形成することができることを特徴とする、1以上の上
    記請求項のいずれか1項に記載の調製物。
  9. 【請求項9】 前記組織接着性溶液が細胞毒性効果を持
    たないことを特徴とする、1以上の上記請求項のいずれ
    か1項に記載の調製物。
  10. 【請求項10】 前記組織接着性溶液を等容量の等張塩
    化ナトリウム溶液で希釈した後では線維芽細胞に損傷を
    与える効果が検出されないことを特徴とする、1以上の
    上記請求項のいずれか1項に記載の調製物。
  11. 【請求項11】 1以上の上記請求項のいずれか1項に
    記載の調製物の再構成および/または融解により得られ
    得る即時使用可能な組織接着性溶液。
  12. 【請求項12】 ベンゼン、ピリジン、ピペリジン、ピ
    リミジン、モルホリン、ピロール、イミダゾール、ピラ
    ゾール、フラン、チアゾールおよびプリンから選択され
    るフィブリノーゲンの溶解性を改善する物質を含む凍結
    乾燥したフィブリノーゲン調製物であって、該物質が存
    在する濃度において細胞毒性を持たない、調製物。
  13. 【請求項13】 ビタミンの群から選択されるフィブリ
    ノーゲンの溶解性を改善する物質を含む、凍結乾燥した
    フィブリノーゲン調製物。
  14. 【請求項14】 核塩基、ヌクレオシドもしくはヌクレ
    オチドの群から選択されるフィブリノーゲンの溶解性を
    改善する物質を含む凍結乾燥したフィブリノーゲン調製
    物。
  15. 【請求項15】 前記フィブリノーゲンの溶解性を改善
    する物質が、例えば、安息香酸、p−アミノ安息香酸
    (ビタミンH′)、p−アミノサリチル酸、ヒドロキシ
    安息香酸、ヒドロキシサリチル酸、フェニルアラニン、
    プロカイン、ナイアシン、ナイアシンアミド、ピコリン
    酸、ビタミンB6 (ピリドキシン)、ヒドロキシピリジ
    ン、ピリジンジカルボン酸、ピリジンスルホン酸、ピペ
    リジンカルボン酸エステル、ピリミジン、バルビツル
    酸、ウラシル、ウリジン、ウリジンリン酸、チミン、シ
    トシン、シチジン、ヒドロキシピリミジン、チアミン
    (ビタミンB1)、モルホリン、ピロリドン、イミダゾー
    ル、ヒスチジン、ヒダントイン、ピラゾールジカルボン
    酸、フェナゾン、アデノシン、アデノシンリン酸、イノ
    シン、グアノシンリン酸、α−フロ酸(フラン−2−カ
    ルボン酸)、アスコルビン酸(ビタミンC)およびキサ
    ントシンであることを特徴とする、請求項12〜14の
    いずれか1項に記載の凍結乾燥したフィブリノーゲン調
    製物。
  16. 【請求項16】 前記物質が0.12〜12mmol/gフィ
    ブリノーゲンの量で含まれていることを特徴とする、請
    求項12に記載のフィブリノーゲン調製物。
  17. 【請求項17】 前記物質が0.28〜5.6mmol/gフ
    ィブリノーゲンの量で含まれていることを特徴とする、
    請求項12に記載のフィブリノーゲン調製物。
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