JPH1035384A - 車両用エアバッグ装置及びそのケーシング - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 断面略コ字状のケーシング部材にカバー部材
をヒンジ連結して構成したケーシングを有効に活用し
て、エアバッグの展開方向を特定するようにした車両用
エアバッグ装置及びそのケーシングを提供することを目
的とする。 【解決手段】 ケーシングが、ケーシング部材３０にカ
バー部材４０をヒンジ連結して構成されている。カバー
部材４０の各後側係合部４３とケーシング部材３０の各
後側被係合部３４との係合力の和が、カバー部材４０の
前側係合部４５とケーシング部材３０の前側被係合部３
６との係合力よりも大きく設定されている。このため、
ケーシング内のエアバッグが展開する過程では、最初
に、前側係合部４５がエアバッグの膨張により前側被係
合部３６から外れ、然る後、両後側係合部４３が両後側
被係合部３４から外れるように、カバー部材４０がケー
シング部材３０とのヒンジ連結部を基準に回動しながら
押し開かれる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両用エアバッグ
装置及びそのケーシングに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、車両用エアバッグ装置において
は、例えば、特開平４−１３５９４６号公報に示された
ものがある。このエアバッグ装置においては、ベースプ
レート上に箱状のカバー部材を組み付けて構成したケー
シング内に、インフレータ及びエアバッグがベースプレ
ート上に固定されて収容されている。

【０００３】そして、エアバッグがインフレータからガ
スを供給されると、このエアバッグが、カバー部材の上
壁に形成した薄肉部を破断して展開するようにしてあ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなエ
アバッグ装置では、カバー部材の上壁の薄肉部が平面的
になっているため、この薄肉部の破断の仕方が、カバー
部材の上壁に対するエアバッグの当たり方によって、変
動する。その結果、エアバッグの展開方向が変動して特
定せず、乗員の適正な保護を確保し得ないという不具合
が生ずる。

【０００５】そこで、本発明は、このようなことに対処
するため、断面略コ字状のケーシング部材にカバー部材
をヒンジ連結して構成したケーシングを有効に活用し
て、エアバッグの展開方向を特定するようにした車両用
エアバッグ装置及びそのケーシングを提供することを目
的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１乃至３に記載の発明によれば、ケーシング
のカバー部材の両側縁に形成した両第１係合部が、ケー
シング部材の両側壁に形成した両第２被係合部に係脱可
能に係合し、かつ、カバー部材の前縁に形成した第２係
合部が、ケーシング部材の前壁に形成した第２被係合部
に係脱可能に係合する。そして、両第１係合部の両第１
被係合部との各係合力の和が第２係合部の第２被係合部
との係合力よりも大きい。

【０００７】このため、エアバッグがインフレータから
ガスを供給されて展開する過程では、最初に、第２係合
部がエアバッグの膨張により第２被係合部から外れた
後、両第１係合部が両第１被係合部から外れるように、
カバー部材がその後縁を基準として回動しながら２段階
的に開く。従って、エアバッグの展開方向が、第２係合
部と第２被係合部との間からケーシングの前方に向かう
方向に常に特定され得る。その結果、座席に着座した乗
員は、エアバッグにより常に適正に保護され得る。

【０００８】ここで、請求項３に記載の発明のように、
両第１係合部がカバー部材の両側縁の後縁近傍に形成さ
れており、両第１被係合部がケーシング部材の両側縁の
後壁の近傍に形成されておれば、カバー部材の２段階の
開き方がより一層確実に特定され得る。また、請求項４
に記載の発明によれば、カバー部材の側縁には、ケーシ
ング部材の側壁に形成した第１被係合部に係脱可能に係
合する第１係合部が形成されている。そして、エアバッ
グの展開時には、カバー部材の前壁とケーシング部材の
前壁との間が開いた後に、カバー部材の側縁とケーシン
グ部材の側壁とが開く。

【０００９】これにより、請求項１に記載の発明と同様
の作用効果を達成できる。また、請求項５乃至７に記載
の発明によれば、請求項１乃至３に記載の発明に係るエ
アバッグ装置に採用するに適したケーシングが提供され
得る。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に基づいて説明する。図１は本発明に係る側突型エア
バッグ装置Ａが車両の運転席１０のシートバック１０ａ
の右側側壁１１の上下方向中間部位内に組み付けられて
いる。なお、シートバック１０ａの右側側壁１１は、図
１及び図２にて示すごとく、当該車両の右側リアドア２
０ａとこのリアドア２０ａ及び右側フロントドア２０ｂ
間に位置する右側センターピラー２０ｃとの双方に対向
している。

【００１１】エアバッグ装置Ａは、図２及び図３にて示
すごとく、ケーシングＣを備えており、このケーシング
Ｃは、断面略コ字状のケーシング部材３０と、カバー部
材４０とを有するように、弾性合成樹脂材料でもって略
Ｌ字状に一体成形されている。なお、ケーシングＣは、
シートバック１０ａの表皮１０ｂの右側側壁部分により
覆蓋されている。

【００１２】ケーシング部材３０は、その底壁３１の前
部３１ａにて、シートバック１０ａの右側側壁１１に形
成した凹所１１ａ内に収容されており、このケーシング
部材３０は、底壁３１の略Ｌ字状後部３１ｂから延出す
るボルト３２ａとナット３２ｂとの締着により、シート
バック１０ａ内のフレームの一部１２に支持されてい
る。

【００１３】このケーシング部材３０の両側壁３３の後
部（底壁３１の略Ｌ字状後部３１ｂに対応する）には、
後側被係合部３４が、図５（ａ）にて例示するごとく、
それぞれ、外方へＬ字状に屈曲して突出形成されてい
る。また、ケーシング部材３０の前壁３５の内壁部に沿
い、前側被係合部３６が、図５（ｂ）及び図７にて示す
ごとく、溝状に形成されている。

【００１４】カバー部材４０は、撓み易いように、ケー
シング部材３０よりも薄肉状に形成されており、このカ
バー部材４０は、その後縁４１にて、ケーシング部材３
０の後壁３７と一体となり、この後壁３７に回動しなが
ら開閉可能にヒンジ連結されている。このカバー部材４
０の各側縁４２の後部には、各後側被係合部３４と係脱
可能に係合する各後側係合部４３が、図４及び図５
（ａ）にて例示するごとく、箱状にそれぞれ一体形成さ
れている。なお、各後側係合部４３の開口形状は、各後
側被係合部３４を各後側係合部４３内に係合させ得るよ
うに設定されている。

【００１５】また、カバー部材４０の前縁４４には、前
側被係合部３６内に係脱可能に係合する前側係合部４５
が、図７にて示すごとく、クランク状に突出形成されて
いる。但し、本実施の形態では、カバー部材４０が図５
（ａ）及び図７にて図示矢印方向に開くとき、各後側係
合部４３の壁部４３ａ（図５（ａ）参照）の各後側被係
合部３４に対する係合力の和が、前側係合部４５の先端
部４５ａの前側被係合部３６の上壁３６ａに対する係合
力よりも所定値だけ大きくなるように、各係合部４３、
４５及び各被係合部３４、３６の形状寸法が設定されて
いる。

【００１６】ここで、カバー部材４０が後述するエアバ
ッグの展開力を受けて開くとき、カバー部材４０が図６
及び図７にて示すごとくその中間部位にて上方に撓みつ
つ前側係合部４５が後退しつつ前側被係合部３６から外
れ、その後、両後側係合部４３が両後側被係合部３４か
ら外れるように、上記所定値が設定されている。インフ
レータ５０は、ケーシングＣの後部内にてエアバッグ６
０の開口部に収納されて、そのリテーナ５１にて、ケー
シング部材３０の底壁３１を介し、ボルト３２ａとナッ
ト３２ｂとの締着により上記フレームの一部１２に固定
されている。なお、エアバッグ６０は、ケーシングＣの
前部内にこのケーシングの前方へ展開可能に折り畳んで
収納されている。

【００１７】このように構成した本実施の形態におい
て、当該車両のフロントドア２０ｂに対する衝突に伴
い、エアバッグ６０がインフレータ５０からガスを供給
されると、このエアバッグ６０が、ガス圧により、ケー
シングＣの内壁に対し図７の矢印方向に力を発生するよ
うに膨らみ始める。このとき、カバー部材４０がケーシ
ング部材３０よりも薄肉状に形成されているため、カバ
ー部材４０の中間部位が、図６、図７及び図１２にて示
すごとく、外方へ撓み始める。これに伴い、カバー部材
４０の前側係合部４５が、ケーシング部材３０の被係合
部３６から後退しながら外れ始める。

【００１８】しかして、前側係合部４５が、図８にて示
すごとく、被係合部３６から外れると、エアバッグ６０
が展開し始める。この状態では、上述のごとく、各後側
係合部４３の壁部４３ａの各後側被係合部３４に対する
係合力の和が、前側係合部４５の先端部４５ａの前側被
係合部３６の上壁３６ａに対する係合力よりも所定値だ
け大きく設定されているため、各後側係合部４３は各後
側被係合部３４内に係合した状態に維持されている。

【００１９】このため、カバー部材４０が、その前部に
て、エアバッグ６０の展開力により押し開かれる。この
とき、上述のごとく、各後側係合部４３は各後側被係合
部３４内に係合した状態に維持されているため、エアバ
ッグ６０の展開方向は、前側係合部４５と被係合部３６
との間を通し前方に向くように特定される。従って、上
述のように前側係合部４５が前側被係合部３６から外れ
ると、エアバッグ６０の先端部６１が、図８にて示すご
とく、前側係合部４５と前側被係合部３６との間から前
方へ飛び出す。

【００２０】然る後、このエアバッグ６０がカバー部材
４０をその後縁４１を基準としてさらに外方へ押し開き
ながら前方へ展開する。これに伴い、両後側係合部４３
が、図９及び図１３にて示すごとく、両後側被係合部３
４から外れ、エアバッグ６０が、図１０及び図１４にて
示すごとく前方へ展開した後、さらに、図１１、図１５
及び図２にて示すごとく展開する。

【００２１】以上説明したように、本実施の形態では、
各後側係合部４３の壁部４３ａの各後側被係合部３４に
対する係合力の和が、前側係合部４５の先端部４５ａの
前側被係合部３６の上壁３６ａに対する係合力よりも所
定値だけ大きく設定されている。このため、エアバッグ
６０がインフレータ５０からガスを供給されて展開する
過程では、最初に、前側係合部４５がエアバッグ６０の
膨張により前側被係合部３６から外れ、然る後、両後側
係合部４３が両後側被係合部３４から外れるように、カ
バー部材４０が後縁４１を基準して回動しながら押し開
かれる。

【００２２】このことは、エアバッグ６０の展開方向
が、前側係合部４５と前側被係合部３６との間からケー
シングＣの前方に向かう方向に常に特定されることを意
味する。このため、エアバッグ６０がシートバック１０
ａの右側側壁１１とセンターピラー２０ｃ及びフロント
ドア２０ｂとの間にてケーシングＣの前方へ常に適正に
展開する。

【００２３】その結果、運転席１０に着座した乗員は、
エアバッグ６０により適正に保護され得る。この場合、
両後側係合部４３及び両後側被係合部３４は、ケーシン
グＣのＬ字状後部に設けられているので、両後側係合部
４３を両後側被係合部３４に係合させた状態において、
前側係合部４５が前側被係合部３６からより一層容易に
外れ得る。

【００２４】また、カバー部材４０の前側係合部４５
は、上述のごとくケーシング部材３０の前側被係合部３
６から外れた後、シートバック１０ａの表皮１０ｂ右側
側壁部分を容易に破ることができるので、エアバッグ６
０のその後の前方への展開を容易にし得る。なお、本発
明の実施にあたっては、ケーシング部材を断面コ字状に
形成し、インフレータＧを外付けにしてもよい。

【００２５】また、本発明の実施にあたっては、側突型
エアバッグ装置に限らず、各種のエアバッグ装置に本発
明を適用して実施してもよい。また、本発明の実施にあ
たっては、エアバッグ装置Ａを、シートバック１０ａの
右側側壁１１の中間部位に、外部へ露呈した状態で組み
付けるようにしてもよい。

【００２６】また、本発明の実施にあたっては、エアバ
ッグ装置Ａは、シートバック１０ａに限らず、例えば、
右側フロントドア２０ｂ内に収納するようにしてもよ
い。また、上記実施の形態では、ケーシング部材３０の
前側被係合部３６は、当該ケーシング部材３０の前壁３
５の略全幅に亘り設けられているが、これに代えて、前
側被係合部３６は、前壁３５の中央部或いは複数箇所に
設けるようにして実施してもよい。

【００２７】また、本発明の実施にあたっては、上記実
施の形態とは異なり、カバー部材４０の前縁ではなく当
該カバー部材４０の側縁のみに係合部があっても、上記
実施の形態と同様の作用効果を達成できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る車両用エアバッグ装置が運転席の
シートバックの右側側壁内に組み付けられた状態を示す
斜視図である。

【図２】図１にて２−２線に沿う部分拡大断面図であ
る。

【図３】図２のエアバッグ装置の断面図である。

【図４】同エアバッグ装置の斜視図である。

【図５】（ａ）は、図４の５−５線に沿う断面図、
（ｂ）は、図４のエアバッグ装置の前部を示す部分平面
図である。

【図６】図４のカバー部材の初期撓み状態を示すケーシ
ングの斜視図である。

【図７】図１２にて示す円Ａにより囲まれる部分の拡大
断面図である。

【図８】カバー部材の前側係合部がケーシング部材の前
側被係合部から外れた直後の状態を示す部分拡大断面図
である。

【図９】エアバッグの図８の状態後の展開状態を示す斜
視図である。

【図１０】エアバッグの図９の状態後の展開状態を示す
斜視図である。

【図１１】エアバッグの最終的展開状態を示す斜視図で
ある。

【図１２】図４のカバー部材の初期撓み状態を示すケー
シングの斜視図である。

【図１３】図９のエアバッグの展開状態に対応するエア
バッグの展開状態を示す側面図である。

【図１４】図１０のエアバッグの展開状態に対応するエ
アバッグの展開状態を示す側面図である。

【図１５】図１１のエアバッグの展開状態に対応するエ
アバッグの展開状態を示す側面図である。

【符号の説明】

Ｃ…ケーシング、３０…ケーシング部材、３３…両側
壁、３４…後側被係合部、３６…前側被係合部、３５…
前壁、３７…後壁、４０…カバー部材、４１…後縁、４
２…両側縁、４３…後側係合部、４４…前縁、４５…前
側係合部、５０…インフレータ、６０…エアバッグ。

フロントページの続き (72)発明者 杉村 清 愛知県刈谷市昭和町１丁目１番地 日本電 装株式会社内

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 断面略コ字状のケーシング部材（３０）
   と、このケーシング部材の後壁（３７）に対し開閉可能
   に後縁（４１）にて連結したカバー部材（４０）とを有
   するケーシング（Ｃ）と、 インフレータ（５０）からガスを供給されたとき前記カ
   バー部材を開きつつ展開するように前記ケーシング部材
   に収納されたエアバッグ（６０）とを備える車両用エア
   バッグ装置であって、 前記カバー部材の両側縁（４２）には、前記ケーシング
   部材の両側壁（３３）に形成した両第１被係合部（３
   ４）に係脱可能に係合する両第１係合部（４３）が形成
   されており、 前記カバー部材の前縁（４４）には、前記ケーシング部
   材の前壁（３５）に形成した第２被係合部（３６）に係
   脱可能に係合する第２係合部（４５）が形成されてお
   り、 前記両第１係合部の両第１被係合部との各係合力の和が
   前記第２係合部の第２被係合部との係合力よりも大きい
   車両用エアバッグ装置。
2. 【請求項２】 断面略コ字状のケーシング部材（３０）
   と、このケーシング部材の後壁（３７）に開閉可能に後
   縁（４１）にてヒンジ連結されたカバー部材（４０）と
   を有するように一体に形成してなるケーシングと、 前記ケーシング部材内に収納されたインフレータ（５
   ０）と、 このインフレータからガスを供給されたとき前記カバー
   部材を開きつつ展開するように前記ケーシング部材に収
   納されたエアバッグ（６０）とを備える車両用エアバッ
   グ装置であって、 前記カバー部材の両側縁（４２）には、前記ケーシング
   部材の両側壁（３３）に形成した両第１被係合部（３
   ４）に係脱可能に係合する両第１係合部（４３）が形成
   されており、 前記カバー部材の前縁（４４）には、前記ケーシング部
   材の前壁（３５）に形成した第２被係合部（３６）に係
   脱可能に係合する第２係合部（４５）が形成されてお
   り、 前記両第１係合部の両第１被係合部との各係合力の和が
   前記第２係合部の第２被係合部との係合力よりも大きい
   車両用エアバッグ装置。
3. 【請求項３】 前記両第１係合部が前記カバー部材の両
   側縁の前記後縁の近傍に形成されており、前記両第１被
   係合部が前記ケーシング部材の両側縁の前記後壁の近傍
   に形成されていることを特徴とする請求項１又は２に記
   載の車両用エアバッグ装置。
4. 【請求項４】 断面略コ字状のケーシング部材（３０）
   と、このケーシング部材の後壁（３７）に対し開閉可能
   に後縁（４１）にて連結したカバー部材（４０）とを有
   するケーシング（Ｃ）と、 インフレータ（５０）からガスを供給されたとき前記カ
   バー部材を開きつつ展開するように前記ケーシング部材
   に収納されたエアバッグ（６０）とを備える車両用エア
   バッグ装置であって、 前記カバー部材の側縁（４２）には、前記ケーシング部
   材の側壁（３３）に形成した第１被係合部（３４）に係
   脱可能に係合する第１係合部（４３）が形成されてお
   り、 前記エアバッグの展開時には、前記カバー部材の前壁と
   前記ケーシング部材の前壁との間が開いた後に、前記カ
   バー部材の側縁と前記ケーシング部材の側壁とが開くこ
   とを特徴とする車両用エアバッグ装置。
5. 【請求項５】 エアバッグ（６０）を収納する断面略コ
   字状のケーシング部材（３０）と、 このケーシング部材の後壁（３７）に開閉可能に後縁
   （４１）にてヒンジ連結されてインフレータ（５０）か
   らガスを供給されたとき前記エアバッグを展開させるよ
   うに開くカバー部材（４０）とを備える車両用エアバッ
   グ装置のためのケーシング（Ｃ）であって、 前記カバー部材の両側縁（４２）には、前記ケーシング
   部材の両側壁（３３）に形成した両第１被係合部（３
   ４）に係脱可能に係合する両第１係合部（４３）が形成
   されており、 前記カバー部材の前縁（４４）には、前記ケーシング部
   材の前壁（３５）に形成した第２被係合部（３６）に係
   脱可能に係合する第２係合部（４５）が形成されてお
   り、 前記両第１係合部の両第１被係合部との各係合力の和が
   前記第２係合部と第２被係合部との係合力よりも大きい
   車両用エアバッグ装置のためのケーシング。
6. 【請求項６】 インフレータ（５０）及びエアバッグ
   （６０）を収納する断面略コ字状のケーシング部材（３
   ０）と、 このケーシング部材の後壁（３７）に開閉可能に後縁
   （４１）にてヒンジ連結されて前記インフレータからガ
   スを供給されたとき前記エアバッグを展開させるように
   開くカバー部材（４０）とを有するように一体に形成し
   てなる車両用エアバッグ装置のためのケーシング（Ｃ）
   であって、 前記カバー部材の両側縁（４２）には、前記ケーシング
   部材の両側壁（３３）に形成した両第１被係合部（３
   ４）に係脱可能に係合する両第１係合部（４３）が形成
   されており、 前記カバー部材の前縁（４４）には、前記ケーシング部
   材の前壁（３５）に形成した第２被係合部（３６）に係
   脱可能に係合する第２係合部（４５）が形成されてお
   り、 前記両第１係合部の両第１被係合部との各係合力の和が
   前記第２係合部の第２被係合部との係合力よりも大きい
   車両用エアバッグ装置のためのケーシング。
7. 【請求項７】 前記両第１係合部が前記カバー部材の両
   側縁の前記後縁の近傍に形成されており、前記両第１被
   係合部が前記ケーシング部材の両側縁の前記後壁の近傍
   に形成されていることを特徴とする請求項５又は６に記
   載の車両用エアバッグ装置のためのケーシング。