JPH10203291A - 車両用エアバッグ装置及びそのケーシング - Google Patents

車両用エアバッグ装置及びそのケーシング

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JPH10203291A
JPH10203291A JP9012639A JP1263997A JPH10203291A JP H10203291 A JPH10203291 A JP H10203291A JP 9012639 A JP9012639 A JP 9012639A JP 1263997 A JP1263997 A JP 1263997A JP H10203291 A JPH10203291 A JP H10203291A
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casing
lateral
airbag device
wall
casing member
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JP9012639A
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English (en)
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Kazumi Isaji
和美 伊佐治
Yutaka Ohashi
豊 大橋
Kiyoshi Sugimura
清 杉村
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーシング部材にカバー部材を開閉可能に連
結して構成したケーシングを活用しつつ、カバー部材が
外力によっては不用意に開かないようにした車両用エア
バッグ装置及びそのケーシングを提供することを目的と
する。 【解決手段】 インフレータ及びこのインフレータを収
納したエアバッグをケーシング部材30内に収納した
後、カバー部材40によりケーシング部材30を閉じ
る。そして、両フック40aの各係合穴部43内にケー
シング部材30の各前側突起35aをそれぞれ挿入係合
させる。然る後、両フック40aの各爪44aをケーシ
ング部材30の各係合穴部31c内にそれぞれ貫通させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用エアバッグ
装置及びそのケーシングに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用エアバッグ装置において
は、例えば、特開平4−135946号公報に示された
ものがある。このエアバッグ装置においては、ベースプ
レート上に箱状のカバー部材を組み付けて構成したケー
シング内に、インフレータ及びエアバッグがベースプレ
ート上に固定されて収容されている。
【0003】そして、エアバッグがインフレータからガ
スを供給されると、このエアバッグが、カバー部材の上
壁に形成した薄肉部を破断して展開するようにしてあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなエ
アバッグ装置では、次のような不具合が生ずる。第1
に、上記カバー部材の薄肉部に外力が作用すると、この
薄肉部が破れ易いという不具合がある。これに対し、上
記薄肉部の強度を強くすると、エアバッグの本来の展開
にあたり時間がかかるという不具合を招く。
【0005】第2に、上記エアバッグ装置では、カバー
部材の上壁の薄肉部が平面的になっているため、この薄
肉部の破断の仕方が、カバー部材の上壁に対するエアバ
ッグの当たり方によって、変動する。従って、エアバッ
グの展開方向が変動して特定せず、乗員の適正な保護を
確保し得ないという不具合が生ずる。
【0006】そこで、本発明は、以上のようなことに対
処するため、ケーシング部材にカバー部材を開閉可能に
連結して構成したケーシングを活用しつつ、カバー部材
が外力によっては不用意に開かないようにした車両用エ
アバッグ装置及びそのケーシングを提供することを目的
とする。また、本発明は、上述した車両用エアバッグ装
置及びそのケーシングにおいて、さらに、エアバッグの
展開方向を特定することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1乃至7に記載の発明によれば、車両用エア
バッグ装置に採用されるケーシングのカバー部材が、切
断部を有し、かつ前壁から延出する少なくとも一つの前
側係合片にて、ケーシング部材の前壁及び底壁前縁の少
なくとも一方と外方から係合する。
【0008】このため、外力がカバー部材の外壁に沿い
作用しても、カバー部材が、前側係合片とケーシング部
材の前壁及び底壁前縁の少なくとも一方との係合によ
り、上記外力の作用方向への移動を阻止される。従っ
て、カバー部材がケーシング部材に対しその後部側に向
けて相対移動する事態が阻止され得る。その結果、カバ
ー部材が、上記外力のために、不用意に開くことがな
い。
【0009】また、ケーシングがインフレータからのガ
ス供給によるエアバッグの膨張展開で開くときは、この
膨張展開力により前側係合片の切断部が切断する。その
結果、エアバッグがカバー部材を押し開いて展開し得
る。ここで、請求項2に記載の発明によれば、前側係合
片の中間部位には前側係合穴部が形成されており、ケー
シング部材の前壁には、前側係合穴部と係合する前側突
起が外方に向け突出形成されている。
【0010】これにより、前側係合穴部と前側突起との
係合のもと、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を
達成できる。また、請求項3に記載の発明によれば、前
側係合片の先端部には前側爪が形成されており、ケーシ
ング部材の前壁及び底壁前縁の一方には、前側爪と係合
する前側爪用係合穴部が形成されている。
【0011】これにより、上述のように、前側係合片の
切断部が切断されても、前側爪と前側爪用係合穴部との
係合のもと、前側係合片の先端部がケーシング部材にそ
のまま保持され得る。また、請求項4に記載の発明によ
れば、カバー部材が、切断部を有し、かつ、左右両側壁
からそれぞれ延出する横側係合片にて、ケーシング部材
の左右各側壁及び底壁各側縁の少なくとも一方と外方か
ら係合するようになっている。また、前側係合片の切断
部の切断強度が前記横側係合片の切断部の切断強度より
も低い。
【0012】これにより、エアバッグの膨張展開時に
は、その膨張展開力のため、前側係合片の切断部が切断
した後に横側係合片の切断部が切断する。従って、エア
バッグの展開方向は、ケーシングの前方に向けて特定さ
れ得る。その結果、エアバッグは、常にケーシングの前
方に向けて逸早く円滑に展開できる。
【0013】また、請求項5に記載の発明によれば、横
側係合片の中間部位には横側係合穴部が形成されてお
り、ケーシング部材の左右両側壁には、横側係合穴部と
係合する横側突起がそれぞれ形成されている。これによ
り、前側係合片の切断部が切断した後に横側係合片の切
断部の切断という順序をより一層確実にし得る。
【0014】また、請求項7に記載の発明によれば、各
横側係合片の先端部には横側爪がそれぞれ形成されてお
り、ケーシング部材の左右両側壁及び底壁両側縁の一方
には、各横側爪とそれぞれ係合する横側爪用係合穴部が
形成されている。これにより、上述のように、横側係合
片の切断部が切断しても、横側爪と横側爪用係合穴部と
の係合のもと、横側係合片の先端部がケーシング部材に
そのまま保持され得る。
【0015】また、請求項8乃至14に記載の発明によ
れば、請求項1乃至7に記載の発明の作用効果を達成し
得るようなエアバッグ装置用ケーシングの提供が可能と
なる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1は、本発明を車両用側突型
エアバッグ装置Aに適用した例を示している。このエア
バッグ装置Aは、当該車両の運転席10のシートバック
10aの右側側壁11の上下方向中間部位内に組み付け
られている。
【0017】なお、シートバック10aの右側側壁11
は、図1及び図2にて示すごとく、当該車両の右側リア
ドア20aとこのリアドア20a及び右側フロントドア
20b間に位置する右側センターピラー20cとの双方
に対向している。エアバッグ装置Aは、図2及び図3に
て示すごとく、ケーシングCを備えており、このケーシ
ングCは、断面略コ字状のケーシング部材30と、カバ
ー部材40とを有するように、弾性合成樹脂材料(例え
ば、オレフィン系熱可塑性エラストマ)でもって略L字
状に一体成形されている。なお、ケーシングCは、シー
トバック10aの表皮10bの右側側壁部分により覆わ
れている。
【0018】ケーシング部材30は、その底壁31の前
部31aにて、シートバック10aの右側側壁11に形
成した凹所11a内に収容されており、このケーシング
部材30は、底壁31の略L字状後部31bから延出す
るボルト32aとナット32bとの締着により、シート
バック10a内のフレームの一部12に支持されてい
る。
【0019】カバー部材40は、図2及び図3にて示す
ごとく、その後縁41にて、ケーシング部材30の後壁
33と一体となり、この後壁33に開閉可能にヒンジ連
結されている。次に、ケーシング部材30の開口部とカ
バー部材40の開口部との間の係脱可能な係合構造につ
いて説明する。
【0020】ケーシング部材30は複数の帯状部34を
備えており、これら帯状部34は、カバー部材40の開
口縁部に外側から係合するように、図3乃至図5にて示
すごとく、ケーシング部材30の開口縁部に沿い外方へ
断面L字状に突出形成されている。また、ケーシング部
材30は、その前壁35にて、両前側突起35aを備え
ており、これら両突起35aは、図4及び図5にて示す
ごとく、上記各帯状部34のうち前壁35の中央に位置
する帯状部34とその両側に位置する各帯状部34との
間にて、前壁35の外表面からその前方へ直方体形状に
てそれぞれ突出形成されている。
【0021】また、ケーシング部材30は、その左右両
側壁36の各前部開口縁側にて、それぞれ横側突起36
aを備えており、これら各突起36aは、図2、図4及
び図6にて例示するごとく、左右両側壁36の各外表面
からその側方へ互いに逆方向に向け直方体形状にてそれ
ぞれ突出形成されている。一方、カバー部材40は、そ
の前壁42aにて、両前側帯状フック40aを備えてお
り、これら各フック40aは、図4及び図5にて示すご
とく、各前側突起35aにそれぞれ対応する位置にて、
前壁42aの開口縁からケーシング部材30の前壁35
の外表面に沿うように延出形成されている。
【0022】これら両フック40aは共に同一の構成を
有するので、一方のフック40aを例に挙げてその構成
を説明する。フック40aは、図4、図5及び図6
(a)にて示すごとく、前側係合穴部43を備えてお
り、この係合穴部43は、前側突起35aと係合し得る
ように、フック40aにその延出端近傍にて形成されて
いる。ここで、係合穴部43は、この係合穴部43内に
前側突起35aを挿入係合させ得る程度の四角穴形状に
て形成されている。
【0023】フック40aの先端部44(図5及び図6
参照)は、その内表面側へ向けL字状に屈曲しており、
この先端部44には、前側爪44aが、図5及び図6に
て例示するごとく、先端部44の外表面側(図6にて図
示下側)へ向け鋸歯状に突出形成されている。この前側
爪44aは、ケーシング部材30の底壁31の前縁部に
形成した前側爪用係合穴部31c(図5参照)内に係脱
可能に挿入係合するもので、この前側爪44aは、フッ
ク40aの先端部44の外表面に垂直な内端壁44b
と、この内端壁44bの先端からフック40aの先端に
かけて傾斜する傾斜壁44cとを備えている。
【0024】しかして、前側爪44aが係合穴部31c
内に挿入されたとき、内端壁44bが係合穴部31cの
後側内端面に係脱可能に係合する。また、傾斜壁44c
は、爪44aの係合穴部31c内への挿入を容易にする
ためのものである。また、前側爪44aを係合穴部31
c内に挿入するとき、フック40aは、図5にて示すご
とく、ケーシング部材30の前壁35及びこの前壁35
と底壁31との隅角部に沿いU字状に曲げられる。そこ
で、これを容易にするため、フック40aの内表面に
は、前壁35と底壁31との隅角部に対応する部分に
て、溝45がフック40aの幅方向に形成されている。
また、この溝45の低部には、貫通穴45aが形成され
ている。
【0025】また、フック40aにおいてその係合穴部
43の幅方向両側部43a(以下、前側両切断部43a
という)の切断強度は、溝45の貫通穴部45aの両側
部45bよりも低い。なお、フック40aの長さは、ケ
ーシングCを閉じて爪44aを係合穴部31cに係合さ
せたときフック40aにたるみの生じない程度に設定さ
れている。
【0026】また、カバー部材40は、その左右両側壁
42bの前部にて、横側帯状フック40bをそれぞれ備
えており、これら各フック40bは、図2、図4及び図
7にて例示するごとく、左右の各横側突起36aにそれ
ぞれ対応する位置にて、左右両側壁42bの各開口縁か
らケーシング部材30の左右両側壁36の各外表面に沿
うように延出形成されている。
【0027】ここで、両フック40bは共に同一の構成
を有するから、一方のフック40bを例に挙げてその構
成を説明する。フック40bは、図4、図7及び図8
(a)にて示すごとく、横側係合穴部46を備えてお
り、この係合穴部46は、横側突起36aと係合し得る
ように、フック40bにその延出端近傍にて形成されて
いる。ここで、係合穴部46は、係合穴部46内に横側
突起36aを挿入係合させ得る程度の四角穴形状にて形
成されている。
【0028】フック40bの先端部47(図7及び図8
参照)は、その内表面側へ向けL字状に屈曲しており、
この先端部47には、横側爪47aが、図7及び図8に
て例示するごとく、先端部47の外表面側(図8にて図
示下側)へ向けそれぞれ鋸歯状に突出形成されている。
この横側爪47aは、ケーシング部材30の底壁31の
左右両縁部の一方に形成した横側爪用係合穴部31d
(図7参照)内に係脱可能に挿入係合するもので、この
爪47aは、フック40bの先端部47の外表面に垂直
な内端壁47aと、この内端壁47aの先端からフック
40bの先端にかけて傾斜する傾斜壁47bとを備えて
いる。
【0029】しかして、爪47aが係合穴部31d内に
挿入されたとき、内端壁47bが係合穴部d1dの中央
側内端面に係脱可能に係合する。また、傾斜壁47c
は、爪44aの係合穴部31d内への挿入を容易にする
ためのものである。また、爪47aを係合穴部31d内
に挿入するとき、フック40bは、図7にて示すごと
く、ケーシング部材30の左右両側壁36の一方及びこ
の側壁36と底壁31との隅角部に沿いU字状に曲げら
れる。そこで、これを容易にするため、フック40bの
内表面には、側壁36と底壁31との隅角部に対応する
部分にて、溝48がフック40bの幅方向に形成されて
いる。また、この溝48の低部には、貫通穴48aが形
成されている。
【0030】また、両フック40bにおいてその係合穴
部46の幅方向両側部46a(以下、横側切断部46a
という)の切断強度は、溝48の貫通穴部48aの両側
部48bよりも低い。なお、フック40bの長さは、ケ
ーシングCを閉じて爪47aを係合穴部31dに係合さ
せたときフック40bにたるみの生じない程度に設定さ
れている。
【0031】また、ケーシングCが開くときエアバッグ
の膨張により切断されるときの両前側フック40aの両
切断部43aの切断強度の和は、両横側切断部46aの
切断強度の和よりも小さく設定されている。インフレー
タ50は、エアバッグ60の開口部に収納されるととも
に、ケーシング部材30の後部内に収納されており、エ
アバッグ60は、ケーシング部材30の前部内にケーシ
ングCの前方へ展開可能に折り畳んで収納されている。
【0032】このように構成した本実施形態において、
エアバッグ装置を組み立てるに際し、ケーシングCを開
いた状態にて、インフレータ50及びこのインフレータ
50を収納したエアバッグ60をケーシング部材30内
に上述のごとく収納する。然る後、カバー部材40によ
りケーシング部材30を閉じる。このとき、カバー部材
40の開口縁部が帯状部34の内側にてケーシング部材
30の開口縁部上に当接している。
【0033】ついで、カバー部材40の両前側帯状フッ
ク40a及び両横側帯状フック40bを、次のようにし
てケーシング部材30に着脱可能に係合させる。まず、
両フック40aをケーシング部材30の前壁35の外表
面に沿わせる。そして、両フック40aの各係合穴部4
3内にケーシング部材30の各前側突起35aをそれぞ
れ挿入係合させる。
【0034】なお、係合穴部43の深さに比べ前側突起
35aの突出長さを長くしておくか、或いは、前側突起
35aの先端をケーシング部材30の底壁側にL字状に
突出するように形成しておけば、前側突起35aは係合
穴部43内により一層確実に保持され得る。然る後、両
フック40aをケーシング部材30の底壁31の外表面
前縁に沿うように折り曲げる。このとき、各フック40
aには、溝45及び貫通穴45aが形成されているの
で、各フック40aの折り曲げは容易である。
【0035】なお、溝45及び貫通穴45aの一方は、
フック40aの折り曲げ容易であれば廃止してもよい。
ついで、両フック40aの各爪44aをケーシング部材
30の各係合穴部31c内にそれぞれ貫通させる。これ
により、各爪44aは、その内端壁44bにて各係合穴
部31cの後部に着座することで、抜け止めされる。
【0036】また、両フック40bをケーシング部材3
0の両側前壁36の外表面に沿わせる。そして、両フッ
ク40bの各係合穴部46内にケーシング部材30の各
横側突起36aをそれぞれ挿入係合させる。なお、係合
穴部46の深さに比べ横側突起36aの突出長さを長く
しておくか、或いは、横側突起36aの先端をケーシン
グ部材30の底壁側にL字状に突出するように形成して
おけば、横側突起36aは係合穴部46内により一層し
っかりと保持され得る。
【0037】然る後、両フック40bをケーシング部材
30の底壁31の外表面両側縁に沿うように折り曲げ
る。このとき、各フック40bには、溝48及び貫通穴
48aが形成されているので、各フック40bの折り曲
げは容易である。なお、溝48及び貫通穴48aの一方
は、フック40bの折り曲げ容易であれば廃止してもよ
い。
【0038】ついで、両フック40bの各爪47aをケ
ーシング部材30の各係合穴部31d内にそれぞれ貫通
させる。これにより、各爪47aは、その内端壁44b
にて各係合穴部31dの後部に着座することで、抜け止
めされる。以上により、カバー部材40は、その各フッ
ク40a、40bにて、ケーシング部材30に着脱可能
に係合される。このような状態では、カバー部材40の
前壁42aが両フック40aの両突起35a及び両係合
穴部31cとの上記係合により前壁35にしっかりと固
定される。
【0039】このようにして閉じたケーシングCを上記
シートバックに取り付ければエアバッグ装置の装着が完
了する。また、この装着時等において、図4及び図7に
て矢印Fにて示す外力がカバー部材40の外壁に沿い作
用しても、上述のごとく、カバー部材40の前壁42a
がケーシング部材30の前壁及び底壁にしっかりと固定
されているので、カバー部材40がケーシング部材30
に対し上記外力の作用方向へ相対移動することがない。
【0040】従って、カバー部材40が、上記外力のた
めに、不用意に開くことがない。このような状態におい
て、当該車両のフロントドア20bに対する衝突に伴
い、エアバッグ60がインフレータ50からガスを供給
されると、このエアバッグ60が、ガス圧により、ケー
シングCの内壁に対しカバー部材40を押し開くように
膨らみ始める。
【0041】これに伴い、カバー部材40の両フック4
0aのうち両前側切断部43aが共に切断する。この場
合、両前側切断部43aの切断強度の和は、両フック4
0bの各横側切断部46aの切断強度の和よりも小さく
設定されているので、両前側切断部43aが、必ず、両
横側切断部46aの切断に先立って切断する。このた
め、カバー部材40が、その前部にて、エアバッグ60
の展開力により押し開かれる。このとき、上述のごと
く、両横側フック40bは、切断することなく、ケーシ
ング部材30の各突起36a及び係合穴部31dに係合
したままであるから、エアバッグ60の展開方向は、ケ
ーシング部材30及びカバー部材40の各前壁の間を通
し前方に向くように特定される。
【0042】従って、エアバッグ60の先端部が、ケー
シング部材30及びカバー部材40の各前壁の間から前
方へ飛び出す。このとき、溝45の貫通穴部45aの両
側部45bの切断強度は、両前側両切断部43aよりも
高く、両フック40bの各溝48の貫通穴部48aの両
側部48bの切断強度は、各横側切断部46aよりも高
いので、両側部45bや両側部48bが切断することも
ない。従って、両フック40aの先端部が、上記切断に
より飛ぶことなくケーシング部材30に保持され得る。
【0043】然る後、エアバッグ60がカバー部材40
をその後縁41を基準としてさらに外方へ押し開きなが
ら前方へ展開すると、両フック40bの各横側切断部4
6aが共に切断する。このため、エアバッグ60が、さ
らに前方へ展開して展開する。このとき、両フック40
bの各溝48の貫通穴部48aの両側部48bの切断強
度は、各横側切断部46aよりも高いので、両側部45
bや両側部48bが切断することもない。従って、両フ
ック40bの先端部が、上記切断により飛ぶことなくケ
ーシング部材30に保持され得る。
【0044】以上説明したように、両フック40aの各
前側切断部43aの切断強度が両フック40bの各横側
切断部46aの切断強度よりも小さく設定されているか
ら、エアバッグ60の展開時には、図9及び図10にて
示すごとく、その膨張展開力によりカバー部材40が外
方へ押し広げられて、両フック40aの両前側切断部4
3aが切断し、然る後、両フック40bの両横側切断部
46aが切断する。
【0045】これにより、カバー部材40が、その前部
から後部にかけて、後縁41を基準に回動しながらケー
シング部材30から押し開かれる。このため、エアバッ
グ60の展開方向が、ケーシング部材30とカバー部材
40の各前壁の間からケーシングCの前方に向かう方向
に常に逸早く特定される。従って、エアバッグ60がシ
ートバック10aの右側側壁11とセンターピラー20
c及びフロントドア20bとの間にてケーシングCの前
方へ向け常に逸早く円滑に展開する。
【0046】その結果、運転席10に着座した乗員は、
エアバッグ60により逸早く適正に保護され得る。ま
た、カバー部材40は、その両前側フック40aの切断
後、シートバック10aの表皮10b右側側壁部分を容
易に破ることができるので、エアバッグ60のその後の
前方への展開を容易にし得る。
【0047】なお、本発明の実施にあたっては、両前側
フック40aの数は、2個に限らず、1個又は3個以上
としてもよく、この場合、各フック40aは、カバー部
材40の前壁幅方向中央を基準に対称的に位置している
ことが、カバー部材40の前部の一様な開口状態の確保
の点から望ましい。また、両横側フック40bは、カバ
ー部材40の左右両壁に1個ずつに限ることなく、複数
ずつ設けるようにしてもよい。
【0048】また、本発明の実施にあたり、各横側フッ
ク40bは、カバー部材40の各側壁前部に限ることな
く、例えば、これら各側壁の中央部や後部にそれぞれ設
けるようにしてもよい。また、本発明の実施にあたり、
各フック40a、40bの係合穴部は、各フックの長手
方向のどの位置に設けるようにしてもよく、この場合、
ケーシング部材30の各突起の位置は、対応するフック
の位置に合わせて選定する。
【0049】但し、各フック40aの前側係合穴部及び
ケーシング部材30の前側突起は、カバー部材40の前
壁開口縁及びケーシング部材30の前壁開口縁に近い
程、カバー部材40のケーシング部材30に対する各フ
ックによる移動不能な固定がより一層確実に達成でき
る。また、本発明の実施にあたり、両フック40a及び
両フック40bを短くするとともに、これら各フックの
爪を、ケーシング部材30の前壁及び左右両側壁に両貫
通穴部31c及び両貫通穴部31dに代えて形成した各
貫通穴部に挿通係合させるようにしてもよい。
【0050】また、本発明の実施にあたり、各フック4
0a、40bの切断部は、各係合穴部43、46の両側
部に限ることなく、各フックの長手方向中間部位に細幅
部として形成してもよい。また、本発明の実施にあた
り、ケーシングCは、弾性合成樹脂材料にかぎることな
く、例えば、薄い金属板材料により形成してもよい。
【0051】また、本発明の実施にあたっては、インフ
レータ50をケーシング部材30に対し外付けするよう
にしてもよい。また、本発明の実施にあたっては、側突
型エアバッグ装置に限らず、各種のエアバッグ装置に本
発明を適用して実施してもよい。また、本発明の実施に
あたっては、エアバッグ装置Aを、シートバック10a
の右側側壁11の中間部位に、外部へ露呈した状態で組
み付けるようにしてもよい。
【0052】また、本発明の実施にあたっては、エアバ
ッグ装置Aは、シートバック10aに限らず、例えば、
右側フロントドア20b内に収納するようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用エアバッグ装置が運転席の
シートバックの右側側壁内に組み付けられた状態を示す
斜視図である。
【図2】図1にて2−2線に沿う部分拡大断面図であ
る。
【図3】図2のエアバッグ装置の断面図である。
【図4】同エアバッグ装置の斜視図である。
【図5】図4にて5−5線に沿う部分断面図である。
【図6】(a)は、図4の前側フックの正面図であり、
(b)は、図6(a)にて6b−6b線に沿う断面図で
ある。
【図7】図4にて7−7線に沿う部分断面図である。
【図8】(a)は、図4の横側フックの正面図であり、
(b)は、図8(a)にて8b−8b線に沿う断面図で
ある。
【図9】ケーシング部材30の初期開状態を示す斜視図
である。
【図10】図9にて10−10線に沿う部分断面図であ
る。
【符号の説明】
C……ケーシング、30……ケーシング部材、31……
底壁、31c……前側爪用係合穴部、33……後壁、3
5a……前側突起、40……カバー部材、40a……前
側フック、40b……横側フック、41……後縁、42
a……前壁、42b……左右両側壁、43a、46a…
…切断部、43……前側係合穴部、44a……前側爪、
46……横側係合穴部、47a……横側爪、50…イン
フレータ、60…エアバッグ。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング部材(30)と、このケーシ
    ング部材の後壁(33)に開閉可能に後縁(41)にて
    連結したカバー部材(40)とを有するケーシング
    (C)と、 インフレータ(50)からのガスの供給により前記カバ
    ー部材を開きつつ展開するように前記ケーシング内に収
    納してなるエアバッグ(60)とを備える車両用エアバ
    ッグ装置であって、 前記カバー部材が、その前壁(42a)から延出する少
    なくとも一つの前側係合片(40a)を有しており、 この前側係合片が、切断部(43a)を有し、前記ケー
    シング部材の前壁(35)及び底壁前縁(31)の少な
    くとも一方と外方から係合する車両用エアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 前記前側係合片の中間部位には前側係合
    穴部(43)が形成されており、 前記ケーシング部材の前壁には、前記前側係合穴部と係
    合する前側突起(35a)が外方に向け突出形成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の車両用エアバッ
    グ装置。
  3. 【請求項3】 前記前側係合片の先端部には前側爪(4
    4a)が形成されており、 また、前記ケーシング部材の前壁及び底壁前縁の一方に
    は、前記前側爪と係合する前側爪用係合穴部(31c)
    が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の車両用エアバッグ装置。
  4. 【請求項4】 前記カバー部材がその左右両側壁(42
    b)からそれぞれ延出する横側係合片(40b)を有し
    ており、 これら各横側係合片が、それぞれ切断部(46a)を有
    し、前記ケーシング部材の左右各側壁及び底壁各側縁の
    少なくとも一方と外方から係合するようになっており、 前記前側係合片の切断部の切断強度が前記横側係合片の
    切断部の切断強度よりも低いことを特徴とする請求項1
    乃至3に記載の車両用エアバッグ装置。
  5. 【請求項5】 前記横側係合片の中間部位には横側係合
    穴部(46)が形成されており、 前記ケーシング部材の左右両側壁には、前記横側係合穴
    部と係合する横側突起(36a)がそれぞれ形成されて
    いることを特徴とする請求項4に記載の車両用エアバッ
    グ装置。
  6. 【請求項6】 前記前側係合片の切断部が前記前側係合
    穴部の両側部からなり、 また、前記横側係合片の切断部が前記横側係合穴部の両
    側部からなることを特徴とする請求項5に記載の車両用
    エアバッグ装置。
  7. 【請求項7】 前記各横側係合片の先端部には横側爪
    (47a)がそれぞれ形成されており、 また、前記ケーシング部材の左右両側壁及び底壁両側縁
    の一方には、前記各横側爪とそれぞれ係合する横側爪用
    係合穴部(31d)が形成されていることを特徴とする
    請求項4乃至6のいずれか一つに記載の車両用エアバッ
    グ装置。
  8. 【請求項8】 エアバッグ(60)を収納するケーシン
    グ部材(30)と、 このケーシング部材の後壁(33)に開閉可能に後縁
    (41)にて連結されてインフレータ(50)からガス
    を供給されたとき前記エアバッグを展開させるように開
    くカバー部材(40)とを備える車両用エアバッグ装置
    のためのケーシング(C)であって、 前記カバー部材が、その前壁(42a)から延出する少
    なくとも一つの前側係合片(40a)を有しており、 この前側係合片が、切断部(43a)を有し、前記ケー
    シング部材の前壁(35)及び底壁前縁(31)の少な
    くとも一方と外方から係合する車両用エアバッグ装置の
    ためのケーシング。
  9. 【請求項9】 前記前側係合片の中間部位には前側係合
    穴部(43)が形成されており、 前記ケーシング部材の前壁には、前記前側係合穴部と係
    合する前側突起(35a)が外方に向け突出形成されて
    いることを特徴とする請求項8に記載の車両用エアバッ
    グ装置のためのケーシング。
  10. 【請求項10】 前記前側係合片の先端部には前側爪
    (44a)が形成されており、 また、前記ケーシング部材の前壁及び底壁前縁の一方に
    は、前記前側爪と係合する前側爪用係合穴部(31c)
    が形成されていることを特徴とする請求項8又は9に記
    載の車両用エアバッグ装置のためのケーシング。
  11. 【請求項11】 前記カバー部材がその左右両側壁(4
    2b)からそれぞれ延出する横側係合片(40b)を有
    しており、 これら各横側係合片が、それぞれ、切断部(46a)を
    有し、前記ケーシング部材の左右各側壁及び底壁各側縁
    の少なくとも一方と外方から係合するようになってお
    り、 前記前側係合片の切断部の切断強度が前記横側係合片の
    切断部の切断強度よりも低いことを特徴とする請求項8
    乃至10のいずれか一つに記載の車両用エアバッグ装置
    のためのケーシング。
  12. 【請求項12】 前記横側係合片の中間部位には横側係
    合穴部(46)が形成されており、 前記ケーシング部材の左右両側壁には、前記横側係合穴
    部と係合する横側突起(36a)がそれぞれ形成されて
    いることを特徴とする請求項11に記載の車両用エアバ
    ッグ装置のためのケーシング。
  13. 【請求項13】 前記前側係合片の切断部が前記前側係
    合穴部の両側部からなり、 また、前記横側係合片の切断部が前記横側係合穴部の両
    側部からなることを特徴とする請求項12に記載の車両
    用エアバッグ装置のためのケーシング。
  14. 【請求項14】 前記各横側係合片の先端部には横側爪
    (47a)がそれぞれ形成されており、 また、前記ケーシング部材の左右両側壁及び底壁両側縁
    の一方には、前記各横側爪とそれぞれ係合する横側爪用
    係合穴部(31d)が形成されていることを特徴とする
    請求項11乃至13のいずれか一つに記載の車両用エア
    バッグ装置のためのケーシング。
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US08/898,679 US5906395A (en) 1996-07-24 1997-07-22 Air bag apparatus, folded air bag, and method of folding the air bag
DE19731729A DE19731729A1 (de) 1996-07-24 1997-07-23 Airbagvorrichtung, gefalteter Airbag und Verfahren zum Falten des Airbags

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WO2011079178A1 (en) 2009-12-22 2011-06-30 Autoliv Asp, Inc. Inflatable airbag assembly with an integral cover
JP2015096395A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 トヨタ自動車株式会社 車両用サイドエアバッグ装置

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