JP2015096395A - 車両用サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアバッグの乗員拘束性能向上に寄与する。【解決手段】車両用サイドエアバッグ装置10では、エアバッグ46が膨張展開する際には、反力板30が、固定部32及び反力受け部34の強度及び剛性によって、膨張展開するエアバッグ46を、センタピラーガーニッシュ22よりも車両前方に位置するドアトリム26側へ指向する。それにより、エアバッグ46をドアトリム26と当接させる一方、センタピラーガーニッシュ22とは当接しないようにすることができる。その結果、側面衝突の衝撃によってセンタピラーガーニッシュ22とドアトリム26との間に段差が形成される場合でも、エアバッグ46の反力面を安定させることができる。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用シートに搭載される車両用サイドエアバッグ装置に関する。
下記特許文献1に記載されたサイドエアバッグ装置では、エアバッグ本体がセンタピラーガーニッシュとサイドドアのドアトリムとに跨って膨張展開する。
特開2005−022440号公報
センタピラーとサイドドアとでは、強度及び剛性が異なるため、様々な衝突形態において両者の車幅方向内側への侵入量に差が生じ、センタピラーガーニッシュとドアトリムとの間に段差が形成される。このため、上記のサイドエアバッグ装置のように、エアバッグがセンタピラーガーニッシュとドアトリムとに跨って膨張展開する場合、エアバッグが反力を受ける反力面が安定しなくなる。したがって、エアバッグの乗員拘束性能を向上させる観点で改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、エアバッグの乗員拘束性能向上に寄与することができる車両用サイドエアバッグ装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、車両用シートのシートバックにおける車幅方向外側の側部に配設され、インフレータが発生させるガスの圧力でエアバッグを膨張展開させるエアバッグモジュールと、前記シートバックのサイドフレームに固定された固定部、及び該固定部から車両前方側へ延びて前記エアバッグモジュールに対し車幅方向外側から対向する反力受け部を有する反力板と、を備え、前記反力板は、前記固定部及び前記反力受け部の強度及び剛性によって、膨張展開する前記エアバッグを、ピラーガーニッシュよりも車両前方に位置するドアトリム側へ指向する。
なお、請求項1に記載の発明では、AM50のダミーを標準的な着座姿勢で車両用シートに着座させる際のピラーガーニッシュに対する車両用シートの位置を基準として、反力板の形状や大きさなどが設定される。
また、請求項1に記載の発明には、反力板の固定部がシートバックのサイドフレームに直接固定される構成に限らず、別部材を介して間接的に固定される構成も含まれる。
また、請求項1に記載の「前記固定部及び前記反力受け部の強度及び剛性によって・・・指向する」とは、反力受け部がピラーガーニッシュと直接又は間接的に干渉(当接)しない状態においても、膨張展開するエアバッグを上記のように指向可能であること意味している。
請求項1に記載の発明では、例えば車両が側面衝突した際にインフレータが起動され、エアバッグが膨張展開する。この際には、反力板が、固定部及び反力受け部の強度及び剛性によって、膨張展開するエアバッグを、ピラーガーニッシュよりも車両前方に位置するドアトリム側へ指向する。それにより、エアバッグをドアトリムと当接させる一方、ピラーガーニッシュとは当接しないようにすることができる。その結果、側面衝突の衝撃によってピラーガーニッシュとドアトリムとの間に段差が形成される場合でも、エアバッグの反力面を安定させることができる。それにより、サイドエアバッグの乗員拘束性能向上に寄与することができる。
請求項2に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項1において、前記反力板は、前記エアバッグの膨張圧を受けて変形することにより、前記反力受け部が前記固定部側を中心として車幅方向外側へ回転する。
請求項2に記載の発明では、エアバッグの膨張展開時には、反力板が上記のように変形する。つまり、反力板は、自らを変形させつつ、膨張展開するエアバッグをピラーガーニッシュよりも車両前方に位置するドアトリム側へ指向するように強度及び剛性が設定されている。このように、エアバッグの膨張展開時に反力板を変形させる構成であるため、通常時にはシートバックの側部内に反力板をコンパクトに配設することができる。
請求項3に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項1又は請求項2において、AM50のダミーを標準的な着座姿勢で前記車両用シートに着座させる際の基準設定位置に前記車両用シートが位置する状態で、前記反力受け部の前端が前記ピラーガーニッシュの平面部の前端ラインに対して車幅方向に並ぶように前記反力板が形成されている。
請求項3に記載の発明では、上記のように構成されているため、エアバッグがピラーガーニッシュ側へ膨張することを、反力板によって効果的に制限することができ、エアバッグをドアトリム側へ良好に指向することができる。なお、請求項3に記載の「車幅方向に並ぶ」は、上記の効果が得られるものであればよく、厳密に車幅方向に並んでいる必要はない。
請求項4に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項において、前記固定部には、前記反力受け部と対向する内側壁が設けられ、当該内側壁と前記反力受け部との間に前記エアバッグモジュールの後部が挿入されて前記反力板が前記エアバッグモジュールに組み付けられる。
請求項4に記載の発明では、エアバッグモジュールに反力板を組み付けることができるので、シートバックのサイドフレームへのエアバッグモジュールの取り付け時に、反力板を一緒に取り付けることが可能になる。これにより、車両用シートの製造を容易なものにすることができる。
請求項5に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項4において、前記内側壁には、鉤形のスロットが形成されており、当該スロットに挿入された前記インフレータのスタッドボルトを用いて前記反力板が前記サイドフレームに締結固定されている。
請求項5に記載の発明では、上記のように構成されているため、反力板がエアバッグの膨張圧を受けた際には、鉤形のスロットの縁部がスタッドボルトと係合することによって、エアバッグの膨張圧を良好に受け止めることができる。
請求項6に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項において、前記サイドフレームは、側壁部と該側壁部の後端から車幅方向内側へ延びる後壁部とを有しており、前記固定部は、前記後壁部に締結固定されている。
請求項6に記載の発明では、上記のように構成されているため、例えばサイドフレームの後壁部に、反力板の固定部を締結固定するためのボルト孔を形成する等の僅かな構造変更によって、反力板を車両用シートに追加することができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用サイドエアバッグ装置では、サイドエアバッグの乗員拘束性能向上に寄与することができる。
本発明の第1の実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置の周辺の構成を示す側面図であり、エアバッグの膨張展開状態を示す図である。 図1のF2−F2線に沿った切断面を拡大して示す拡大断面図である。 図2の一部を拡大して示す拡大断面図であり、エアバッグの膨張展開前の状態を示す図である。 同車両用サイドエアバッグ装置が備えるエアバッグモジュールと反力板の斜視図である。 第1実施形態に係る車両がポールに対して側面衝突をした際の状況を示す図2に対応した断面図である。 第1実施形態に係る車両に対して他車両が側面衝突をした際の状況を示す図2に対応した断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置の周辺の構成を示す平断面図である。
<第1の実施形態>
本発明の第1実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置10について、図1〜図6に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印OUTは、車両の前方向(進行方向)、上方向、車幅方向の外側をそれぞれ示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。
(構成)
図1及び図2に示されるように、本実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置10は、車両用シート12のシートバック14におけるドア側サイド部14A(車幅方向外側の側部)に搭載されている。この車両用シート12は、例えば左ハンドル車の運転席とされている。この車両用シート12のシートバック14は、シートクッション16の後端部に傾倒可能に連結されており、シートバック14の上端部にはヘッドレスト18が連結されている。
なお、本実施形態では、車両用シート12の前後方向、左右方向(幅方向)及び上下方向は、車両の前後方向、左右方向(幅方向)及び上下方向と一致している。また、図1では、車両用シート12には実際の乗員の代わりに、衝突試験用のダミーPが着座している。このダミーPは、例えばWorldSID(国際統一側面衝突ダミー:World Side Impact Dummy)のAM50(米国人成人男性の50パーセンタイル)である。また、このダミーPは、衝突試験法で定められた標準的な着座姿勢で着座しており、車両用シート12は、当該着座姿勢に対応した基準設定位置に位置している。
また、図1及び図2において、符号20が付されたものは、車体のセンタピラーであり、符号22が付されたものは、センタピラー20における車幅方向内側面を構成する樹脂製のセンタピラーガーニッシュである。また、図2において、符号24が付されたものは、フロントサイドドア(図1では図示省略)であり、符号26が付されたものは、フロントサイドドア24の車幅方向内側面を構成する樹脂製のドアトリムである。さらに、図1において、符号BLが付された線は、フロントサイドドア24のドアベルトラインである。
車両用サイドエアバッグ装置10は、エアバッグモジュール28(図3及び図4参照)と、反力板30(反力ブラケット)とを主要部として構成されている。エアバッグモジュール28は、エアバッグ46と、該エアバッグ46内でガスを発生させるインフレータ48(ガス発生装置)とを備えている。
エアバッグ46は、インフレータ48と共にモジュール化された状態でドア側サイド部14A内に配設(収納)されており、インフレータ48から発生するガスの圧力でドア側サイド部14Aの前方側へ膨張展開する。この膨張展開の際には、ドア側サイド部14Aに配設されたシートバックパッド及びシート表皮(共に図示省略)がエアバッグ46の膨張圧を受けて破断される構成になっている。
上記のエアバッグ46は、例えばナイロン系又はポリエステル系の布材が袋状に縫製されたものである。このエアバッグ46は、図1に示される如く膨張展開状態を側面視で見た場合に、シートバック14の上下方向に沿って長尺な略長円形状を成すように形成されており、ダミーPの肩部S、胸部C、腹部B及び腰部Lを拘束可能な大きさに設定されている。
インフレータ48は、所謂シリンダータイプのインフレータであり、円柱状に形成されている。このインフレータ48は、軸線方向がシートバック14の上下方向に沿う状態でエアバッグ46内の後端部に収容されている。インフレータ48の外周部からは、車幅方向内側へ向けて上下一対のスタッドボルト50が突出している。これらのスタッドボルトは、エアバッグ46の基布を貫通すると共に、シートバックフレーム52のサイドフレーム54が備える側壁部54A(図2及び図3参照)を貫通しており、先端側にナット56が螺合している。これにより、インフレータ48がエアバッグ46と共にサイドフレーム54に締結固定(所謂背面締め)されている。なお、このサイドフレーム54は、側壁部54Aの前端部及び後端部からシート幅方向内側へ延びる前壁部54B及び後壁部54Cを備えている。
このインフレータ48には、図1に示されるように、車両に搭載された側突ECU58が電気的に接続されている。この側突ECU58には、側面衝突を検知する側突センサ60が電気的に接続されている。側突ECU58は、側突センサ60からの信号に基づいて側面衝突(の不可避)を検知した際にインフレータ48を起動させる。それにより、インフレータ48の上端部又は下端部に設けられたガス噴出部からエアバッグ46内にガスが噴出される構成とされている。なお、側突ECU58に側面衝突を予知(予測)するプリクラッシュセンサが電気的に接続されている場合には、プリクラッシュセンサからの信号に基づいて側突ECU58が側面衝突を予知した際にインフレータ48が起動される構成にしてもよい。
一方、反力板30は、例えば板金材料を曲げ加工して形成されたものであり、図1〜図4に示されるように、固定部32と、反力受け部34とによって構成されている。固定部32は、サイドフレーム54の側壁部54Aの車幅方向外側面に重ね合わされた内側壁32Aと、内側壁32Aの後端部から車幅方向外側へ向けて一体に延びる後壁32Bとを備えており、平面視でL字状に形成されている。内側壁32A及び後壁32Bは、シートバック14の高さ方向を長手とする長尺板状に形成されている。
後壁32Bの車幅方向外側端部からは、車両前方側へ向けて反力受け部34が一体に延出されている。この反力受け部34は、シートバック14の高さ方向を長手とする長尺板状に形成されており、シート前後方向に沿った幅寸法が、内側壁32Aのシート前後方向に沿った幅寸法よりも十分に大きく設定されている。この反力受け部34と内側壁32Aとの間には、エアバッグモジュール28の後部が挿入される。それにより、反力板30がエアバッグモジュール28に組み付けられる構成になっている。
また、内側壁32Aの上下方向中間部には、シート前方へ延びる締結部32A1が設けられている。この締結部32A1には、上下一対のスロット36が形成されている。各スロット36は、締結部32A1の前端から締結部32A1の後端部まで切り込まれた横延部36Aと、横延部36Aの後端部からシートバック14の上方側へ切り込まれた縦延部36Bとによって構成されており、鉤形(シート幅方向内側から見てL字形)に形成されている。これらのスロット36には、インフレータ48の上下のスタッドボルト50が挿入されている。固定部32は、上下のスタッドボルト50が上下のスロット36の縦延部36B内に位置する状態で、インフレータ48と側壁部54Aとの間に挟持されている。そして、スタッドボルト50及びナット56の締結力によって、固定部32すなわち反力板30がサイドフレーム54に締結固定されている。
上記構成の反力板30では、エアバッグ46が膨張展開する前の通常時には、図3に示されるように、反力受け部34がエアバッグモジュール28に対して車幅方向外側から対向(ここでは当接)している。この反力受け部34は、エアバッグモジュール28よりも車両前方に延長されている。そして、前述した基準設定位置に車両用シート12が位置する状態では、反力受け部34の前端がセンタピラーガーニッシュ22の平面部22Aの前端ライン38に対して車幅方向に並ぶように反力板30が形成されている。なお、上記の平面部22Aは、センタピラーガーニッシュ22において、厚さ方向が車幅方向に沿った部位のことである。また、反力受け部34は、前述した基準設定位置に車両用シート12が位置する状態で、少なくとも前端の下端が前端ライン38に対して車幅方向に並ぶように形成されていればよい。
一方、エアバッグ46が膨張展開する際には、上記の反力板30が自らの強度及び剛性(固定部32及び反力受け部34の強度及び剛性)によって、エアバッグ46をセンタピラーガーニッシュ22よりも車両前方に位置するドアトリム26側へ指向(案内)する。換言すれば、この反力板30は、膨張展開するエアバッグ46がセンタピラーガーニッシュ22とドアトリム26のうちドアトリム26のみと接触するようにエアバッグ46を指向する。この際には、反力板30がエアバッグ46の膨張圧を受けて変形することにより、反力受け部34が固定部32側(ここでは反力受け部34と固定部32との接続部)を中心として車幅方向外側へ回転する構成になっている。つまり、この反力板30は、自らを変形させつつ、膨張展開するエアバッグ46をセンタピラーガーニッシュ22よりも車両前方に位置するドアトリム26側へ指向するように強度及び剛性が設定されている。そして、この反力板30は、図2に示されるように、反力受け部34がセンタピラーガーニッシュ22と直接又は間接的に干渉(当接)しない状態、すなわちセンタピラーガーニッシュ22に支持されない状態においても、膨張展開するエアバッグ46を上記のように指向可能とされている。
(作用及び効果)
次に、本第1実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車両用サイドエアバッグ装置10では、側突ECU58が側突センサ60からの信号に基づいて側面衝突を検知すると、当該側突ECU58によってインフレータ48が起動される。それにより、エアバッグ46の内部にガスが供給され、エアバッグ46がシートバック14のドア側サイド部14Aの前方側へ膨張展開する。この際には、反力板30が、固定部32及び反力受け部34の強度及び剛性によって、膨張展開するエアバッグ46を、センタピラーガーニッシュ22よりも車両前方に位置するドアトリム26側へ指向する。それにより、エアバッグ46をドアトリム26と当接させる一方、センタピラーガーニッシュ22とは当接しないようにすることができる。その結果、側面衝突の衝撃によってセンタピラーガーニッシュ22とドアトリム26との間に段差が形成される場合でも、エアバッグ46の反力面を安定させることができる。
すなわち、例えば図5に示されるように、車両のフロントサイドドア24がポール62に対して側面衝突をした際には、フロントサイドドア24におけるポール62の衝突部位が局所的に車幅方向内側へ侵入してくる。この際には、フロントサイドドア24の車幅方向内側への侵入量が、フロントサイドドア24よりも強度及び剛性が高いセンタピラー20の車幅方向内側への侵入量よりも大きくなり、ドアトリム26とセンタピラーガーニッシュ22との間に段差(車幅方向のずれ)が形成される。
また、例えば図6に示されるように、車両に他車両64が側面衝突をした際には、他車両64の前端部におけるセンタピラー20との衝突部位が凹状に変形する一方、他車両の前端部によってフロントサイドドア24が車幅方向内側へ押される。その結果、ドアトリム26とセンタピラーガーニッシュ22との間に段差が形成される。
このため、エアバッグ46がドアトリム26とセンタピラーガーニッシュ22との間に跨って膨張展開する場合(図2に二点鎖線で示されるエアバッグ46参照)には、側突時にエアバッグ46の反力面が安定しなくなる。その結果、図5、図6に二点差線でエアバッグ46を示すように、センタピラーガーニッシュ22の側方においてエアバッグ46が圧縮されずに残ることが考えられる。このように、センタピラーガーニッシュ22を反力面として利用する構成では、エアバッグ46の乗員拘束性能がセンタピラーガーニッシュ22の車幅方向内側への侵入量に依存することになるため、乗員拘束性能及び所謂ロバスト性を向上させる観点で改善の余地がある。
これに対し、本実施形態では、センタピラーガーニッシュ22の車幅方向内側への侵入量が小さい場合でも、反力板30が自らの強度及び剛性によってエアバッグ46をドアトリム26との当接方向へ指向することができる。それにより、様々な衝突形態においてエアバッグ46の反力面を安定させることができるので、エアバッグ46の乗員拘束性能向上に寄与することができる。しかも、センタピラーガーニッシュ22の車幅方向内側への侵入量に依存しないため、衝突形態に関わらず乗員拘束性能を向上させることができ、所謂ロバスト性を向上させることができる。
なお、エアバッグモジュールを収容するエアバッグケースの蓋を用いてエアバッグをドアトリムとの当接方向へ指向することも考えられる。しかしながら、従来周知のエアバッグケースの蓋は、エアバッグの展開反力を支持できるほどの強度及び剛性を備えていない。そのため、エアバッグケースの蓋をセンタピラーガーニッシュに直接又は間接的に干渉させて、当該蓋を支持する必要があり、センタピラーガーニッシュの車幅方向内側への侵入量に依存することになる。この点、本実施形態では、上記のようにセンタピラーガーニッシュ22の車幅方向内側への侵入量には依存しない構成であるため、上記のような効果を得ることができる。
また、本実施形態では、エアバッグ46の膨張展開時には、反力板30は、エアバッグ46の膨張圧を受けることにより反力受け部34が固定部32側を中心として車幅方向外側へ回転するように変形する。つまり、反力板30は、自らを変形させつつ、膨張展開するエアバッグ46をセンタピラーガーニッシュ22よりも車両前方に位置するドアトリム26側へ指向するように構成されている。このように、エアバッグ46の膨張展開時に反力板30を変形させる構成であるため、通常時にはシートバック14のドア側サイド部14A内に反力板30をコンパクトに配設することができる。
さらに、本実施形態では、AM50のダミーPを標準的な着座姿勢で前記車両用シート12に着座させる際の基準設定位置に車両用シート12が位置する状態で、反力受け部34の前端がセンタピラーガーニッシュ22の平面部22Aの前端ラインに対して車幅方向に並ぶように反力板30が形成されている。これにより、エアバッグ46がセンタピラーガーニッシュ22側へ膨張することを、反力板30によって効果的に制限することができ、エアバッグ46をドアトリム26側へ良好に指向することができる。
また、本実施形態では、固定部32には、反力受け部34と対向する内側壁32Aが設けられ、当該内側壁32Aと反力受け部34との間にエアバッグモジュール28の後部が挿入されて反力板30が前記エアバッグモジュール28に組み付けられる。このように、エアバッグモジュール28に反力板30を組み付けることができるので、シートバック14のサイドフレーム54へのエアバッグモジュール28の取り付け時に、反力板30を一緒に取り付けることが可能になる。これにより、車両用シート12の製造を容易なものにすることができる。
また、本実施形態では、内側壁32Aには、鉤形のスロット36が形成されており、当該スロット36の縦延部36Bに挿入されたインフレータ48のスタッドボルト50を用いて反力板30がサイドフレーム54に締結固定されている。このため、反力板30がエアバッグ46の膨張圧を受けた際には、スロット36の縦延部36Bの縁部がスタッドボルト50と係合することによって、エアバッグ46の膨張圧を良好に受け止めることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図7には、本発明の第2実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置70が図3に対応した平断面図にて示されている。この実施形態では、反力板72の固定部74が、サイドフレーム54の後壁部54Cにおけるシート幅方向内側端部にボルト76及びナット78によって締結固定されている。この後壁部54Cのシート幅方向内側端部は、シート前方側かつシート幅方向中央側へ向けて斜めに延びている。
上記の固定部74は、後壁部54Cへの締結固定部から車幅方向外側へ延びており、車幅方向外側部分がシート前方側かつ車幅方向外側へ向けて斜めに延びている。この固定部74の車幅方向外側端部からは、車両前方へ向けて反力受け部80が延出されている。この反力受け部80は、前記第1実施形態に係る反力受け部34と同様に、エアバッグモジュールに対し車幅方向外側から対向している。
この実施形態では、上記以外の構成は前記第1実施形態と同様の構成とされている。従って、この実施形態においてもエアバッグ46の乗員拘束性能及びロバスト性の向上に寄与することができる。しかも、この実施形態では、サイドフレーム54の後壁部54Cに、反力板72の固定部74を締結固定するためのボルト孔を形成する等の僅かな構造変更によって、反力板72を車両用シートに追加することができる。
<実施形態の補足説明>
前記各実施形態では、エアバッグ46がAM50のダミーPにおける肩部Sから腰部Lまでを拘束可能な大きさに形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、エアバッグの大きさは適宜変更可能である。
また、前記第1実施形態では、反力板30の固定部32が備える内側壁32Aに鉤形のスロット36が形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、スロットが直線状に形成された構成にしてもよい。また、スロットの代わりに孔を形成し、当該孔にインフレータのスタッドボルトを挿通させる構成にしてもよい。
また、前記各実施形態では、反力板30、72の後端部に角部が形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、後席の乗員の安全性の観点等から、反力板の後端部を平面視で円弧状に形成してもよい。
また、前記各実施形態では、基準設定位置に車両用シート12が位置する状態で、反力受け部34、80の前端がセンタピラーガーニッシュ22の平面部22Aの前端ライン38に対して車幅方向に並ぶように反力板30、72が形成された構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。反力受け部の前端の位置は適宜変更することができる。
さらに、前記各実施形態では、反力板30、72によって、膨張展開するエアバッグ46を、センタピラーガーニッシュ22(Bピラーガーニッシュ)よりも車両前方に位置するドアトリム26側へ指向する構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。所謂ミニバン等の車両においては、2列目の車両用シートに搭載されたエアバッグモジュールが膨張展開させるエアバッグを、反力板によってCピラーガーニッシュよりも前方のドアトリム側へ指向する構成にしてもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が前記各実施形態に限定されないことは勿論である。
10 車両用サイドエアバッグ装置
12 車両用シート
14 シートバック
14A ドア側サイド部(車幅方向外側の側部)
22 センタピラーガーニッシュ
22A 平面部
26 ドアトリム
28 エアバッグモジュール
30 反力板
32 固定部
32A 内側壁
34 反力受け部
36 スロット
38 前端ライン
46 エアバッグ
48 インフレータ
50 スタッドボルト
52 シートバックフレーム
54 サイドフレーム
54A 側壁部
54B 後壁部
70 車両用サイドエアバッグ装置
72 反力板
74 固定部
80 反力受け部

Claims (6)

  1. 車両用シートのシートバックにおける車幅方向外側の側部に配設され、インフレータが発生させるガスの圧力でエアバッグを膨張展開させるエアバッグモジュールと、
    前記シートバックのサイドフレームに固定された固定部、及び該固定部から車両前方側へ延びて前記エアバッグモジュールに対し車幅方向外側から対向する反力受け部を有する反力板と、
    を備え、
    前記反力板は、前記固定部及び前記反力受け部の強度及び剛性によって、膨張展開する前記エアバッグを、ピラーガーニッシュよりも車両前方に位置するドアトリム側へ指向する車両用サイドエアバッグ装置。
  2. 前記反力板は、前記エアバッグの膨張圧を受けて変形することにより、前記反力受け部が前記固定部側を中心として車幅方向外側へ回転する請求項1に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  3. AM50のダミーを標準的な着座姿勢で前記車両用シートに着座させる際の基準設定位置に前記車両用シートが位置する状態で、前記反力受け部の前端が前記ピラーガーニッシュの平面部の前端ラインに対して車幅方向に並ぶように前記反力板が形成されている請求項1又は請求項2に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  4. 前記固定部には、前記反力受け部と対向する内側壁が設けられ、当該内側壁と前記反力受け部との間に前記エアバッグモジュールの後部が挿入されて前記反力板が前記エアバッグモジュールに組み付けられる請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  5. 前記内側壁には、鉤形のスロットが形成されており、当該スロットに挿入された前記インフレータのスタッドボルトを用いて前記反力板が前記サイドフレームに締結固定されている請求項4に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  6. 前記サイドフレームは、側壁部と該側壁部の後端から車幅方向内側へ延びる後壁部とを有しており、前記固定部は、前記後壁部に締結固定されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
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