JPH1034985A - 熱転写プリンタ - Google Patents

熱転写プリンタ

Info

Publication number
JPH1034985A
JPH1034985A JP19440196A JP19440196A JPH1034985A JP H1034985 A JPH1034985 A JP H1034985A JP 19440196 A JP19440196 A JP 19440196A JP 19440196 A JP19440196 A JP 19440196A JP H1034985 A JPH1034985 A JP H1034985A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
thermal head
intermediate transfer
temperature
drum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP19440196A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3373736B2 (ja
Inventor
Isao Owada
功 大和田
Koichi Dobashi
孝一 土橋
Hiroyoshi Zama
宏芳 座間
Toshihiko Hatakeyama
利彦 畠山
Hiromitsu Takahashi
博光 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP19440196A priority Critical patent/JP3373736B2/ja
Publication of JPH1034985A publication Critical patent/JPH1034985A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3373736B2 publication Critical patent/JP3373736B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)
  • Impression-Transfer Materials And Handling Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクリボンの種類に応じて適正にサーマル
ヘッドを動作させることができ、インクを適正に中間転
写体に転写して良好な記録を行なうこと。 【解決手段】 複数の発熱素子が整列配置されたサーマ
ルヘッド4の駆動によりインクリボンのインクを転写し
て記録用紙に再転写する中間転写ローラ2を配設し、イ
ンク種類検出回路17により検出されたインクリボン6
のインクの種類に基づいてサーマルヘッド4の保持温度
を設定して、サーミスタ15によりサーマルヘッド4の
温度を検出しながら前記設定された保持温度となるよう
に前記サーマルヘッド4を加熱、冷却、保温するヘッド
温度制御回路16を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写プリンタに係
り、特に、サーマルヘッドによりインクリボンのインク
を溶融して中間転写体に一度転写し、このインクを所定
の記録用紙に再転写することにより所望の印字を行なう
中間転写式の熱転写プリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、所定の印字信号に基づいてサ
ーマルヘッドの発熱素子を選択的に発熱させ、この熱に
よりインクリボンのインクを溶融して中間転写体に一度
転写し、このインクを所定の記録用紙に再転写すること
により所望の印字を行なう中間転写式の熱転写プリンタ
が知られている。
【0003】図12はこのような従来の中間転写式の熱
転写プリンタを示したもので、この熱転写プリンタ1に
は、円筒形状に形成された金属部材の表面に転写体とし
てのゴム材を被覆した中間転写ローラ2が回転自在に配
設されており、この中間転写ローラ2の内部には中間転
写ローラ2を加熱するためのローラヒータ3が配設され
ている。前記中間転写ローラ2の近傍には、所定の印字
データに基づいて駆動されるラインヘッドとしてのサー
マルヘッド4が配設されており、このサーマルヘッド4
は、中間転写ローラ2の中央部に対向するように直線状
に整列配置された複数の発熱素子5を有している。前記
サーマルヘッド4の両側には、インクリボン6を前記中
間転写ローラ2とサーマルヘッド4との間にほぼ直線状
に案内する一対のリボンロール7,7が配設されてお
り、このインクリボン6は、例えば、イエロー、マゼン
ダ、シアン、ブラックの4色のインク6aのインクリボ
ン6がその長手方向に順次繰り返し形成されたカラーイ
ンクリボン6とされている。
【0004】また、前記中間転写ローラ2の前記サーマ
ルヘッド4と直径方向反対位置には、前記中間転写ロー
ラ2に対して強い圧接力で圧接されるドラム8が図示し
ないステッピングモータの駆動により回転自在に配設さ
れており、このドラム8の内部には、このドラム8を加
熱するためのドラムヒータ9が配設されているととも
に、前記ドラム8の表面には、普通紙やOHPフィルム
等の所定の記録用紙10の一端部を挟持するクランパ1
1が配設されている。
【0005】そして、このように構成された熱転写プリ
ンタ1においては、記録順序をイエロー、マゼンダ、シ
アン、ブラックの順で行なうものとすると、まず、イン
クリボン6を巻取ることにより、イエローのインクリボ
ン6の先頭位置がサーマルヘッド4の相対する位置とな
るように頭出しを行なう。この場合に、前記インクリボ
ン6の色の判別は、図示しないフォトセンサ等でインク
リボン6の各色のインクリボン6の間に形成されている
マーカを認識しながら行なう。
【0006】次に、ドラム8に配設されたクランパ11
に記録用紙10の一端部を挟持した状態で、ドラム8を
回転させ、前記記録用紙10を前記ドラム8の周囲に巻
き付けるとともに、図示しないセンサにより記録開始位
置を特定し、ドラム8の回転を一時停止させる。
【0007】この状態で、前記ドラム8を中間転写ロー
ラ2に強い圧接力で圧接させるとともに、サーマルヘッ
ド4を中間転写ローラ2に圧接させ、インクリボン6を
一定速度で巻取るとともに、中間転写ローラ2およびド
ラム8を回転させながら、所定の印字信号に基づいて前
記サーマルヘッド4の各発熱素子5を選択的に発熱させ
る。そして、このサーマルヘッド4の各発熱素子5の選
択的な発熱により、インクリボン6のイエローインク6
aを部分的に溶融させて中間転写ローラ2の表面に転写
させる。このようにして中間転写ローラ2の表面に転写
されたインク6aは、ドラム8の回転動作により搬送さ
れる前記記録用紙10に前記ドラム8の圧接力により再
転写される。
【0008】そして、前記インクリボン6のイエローイ
ンク6aを記録用紙10に再転写し終わった後、ドラム
8のクランパ11が前記中間転写ローラ2と対向するこ
とになるため、前記ドラム8の中間転写ローラ2に対す
る圧接を解除して中間転写ローラ2とドラム8のクラン
パ11との接触を回避させるとともに、前記サーマルヘ
ッド4の中間転写ローラ2への圧接を解除して前記イン
クリボン6を空搬送させ、次のマゼンダインクリボン6
の先頭位置の頭出しを行なう。
【0009】このマゼンダインクリボン6の頭出しが完
了したら、前記イエローインク6aによる転写、再転写
動作と同様に、前記中間転写ローラ2とサーマルヘッド
4とを圧接させるとともに、中間転写ローラ2とドラム
8とを圧接させた後、サーマルヘッド4を動作させてマ
ゼンダインク6aの中間転写ローラ2への転写およびド
ラム8の記録用紙10への再転写を行なう。そして、前
記各動作を各色のインクリボン6について行なうことに
より、所望のカラー記録を得るようになっている。
【0010】そして、このように熱転写プリンタにおい
ては、通常、サーマルヘッド4に与える通電エネルギを
その前段で与えた通電エネルギによる熱影響を考慮し、
前段で与えた通電エネルギが大きく熱影響が大である場
合に、サーマルヘッド4に与える通電エネルギを小さく
する熱履歴補正を行なっており、一般には、ヘッド通電
パルスを小さくして熱履歴補正を行なうようにしてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の熱
転写プリンタにおいては、サーマルヘッド4への通電に
より中間転写ローラ2にインク6aを転写する場合に、
インクリボン6の種類によって転写に必要な通電エネル
ギが異なることから、転写の通電エネルギの異なる各種
のインクリボン6を用いる場合に、従来のように、熱履
歴補正によりサーマルヘッド4に対する通電エネルギを
制御するだけでは、インクリボン6の種類に応じた適正
な転写の制御を行なうことができないという問題を有し
ている。
【0012】すなわち、転写に必要な通電エネルギが低
いインクで構成されるインクリボン6を通常の温度条件
下で使用する場合には、サーマルヘッド4に与える通電
エネルギを小さくしなくてはならない。この転写に必要
な通電エネルギが低いインクには、例えば、通常使用す
るインクと比較して溶融粘度が低く、溶融温度も低く設
定したWAXインク等があり、ドット再現性を良好にし
てより高画質な画像を得たいときに使用するインクであ
る。
【0013】しかし、このような場合に、最初からサー
マルヘッド4に与える通電エネルギを小さく設定する
と、その後の熱履歴補正を行なう分の通電パルスを十分
確保することができず、熱履歴補正制御を行なうことが
できないという問題を有している。
【0014】また、逆に、転写に必要な通電エネルギが
高いインクで構成されるインクリボン6を通常の温度条
件下で使用する場合には、サーマルヘッド4に与える通
電エネルギを大きくしなくてはならない。この転写に必
要な通電エネルギが高いインクには、インクを擦ったり
圧接してもインク落ちを少なくするときに使用する樹脂
層を有するインクあるいは金属独特の光沢感を得たいと
きに使用するメタリックインク等がある。
【0015】しかし、このような場合に、サーマルヘッ
ド4に投入するエネルギを高く設定しようとしても、発
熱素子5に与える通電エネルギには限界があり、通常使
用するインクより転写に必要な通電エネルギが高いイン
クは、その限界よりも高い通電エネルギを付与しないと
インクを転写することができず、適正な転写を行なうこ
とができないという問題を有している。さらに、限界よ
りも高い通電エネルギを付与した場合は、発熱素子5が
破壊されてしまい、その発熱素子5部分におけるインク
の転写を行なうことができなくなったり、あるいは、過
剰な通電エネルギの付与により、発熱素子5の有する本
来の抵抗値が変化してインクの転写を適正に行なうこと
ができなくなり、寿命の低下を招いてしまうという問題
をも有している。
【0016】本発明は前記した点に鑑みなされたもの
で、インクリボンの種類に応じて適正にサーマルヘッド
を動作させることができ、インクを適正に中間転写体に
転写して良好な記録を行なうことのできる熱転写プリン
タを提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1に記載の発明に係る熱転写プリンタは、所望の
印字信号に基づいて、サーマルヘッドに整列配置された
複数の発熱素子を選択的に発熱させてインクリボンのイ
ンクを中間転写体に一次転写し、この中間転写体のイン
クをドラムに巻回され前記中間転写体に圧接された記録
用紙に再転写することにより記録を行なう熱転写プリン
タであって、前記インクリボンのインクの種類を検出す
るインク種類検出手段を配設するとともに、前記サーマ
ルヘッドの温度を検出する温度検出手段を配設し、前記
インク種類検出手段により検出されたインクの種類に基
づいてサーマルヘッドの保持温度を設定して、この設定
された保持温度となるように前記サーマルヘッドを加
熱、冷却、保温する温度制御手段を設けたことを特徴と
するものである。
【0018】この請求項1の発明によれば、ヘッド温度
制御手段により、リボン種類検出手段により検出された
インクリボンのインクの種類に基づいて、このインクに
最適なサーマルヘッドの保持温度を設定し、前記温度検
出手段によりサーマルヘッドの温度を検出しながら、サ
ーマルヘッドの加熱、冷却、保温を行なうことにより、
サーマルヘッドの温度を設定温度に保持するようにして
いるので、インクリボンのインクの種類に応じて適正に
サーマルヘッドを動作させることができ、その結果、前
記インクを適正に中間転写体に転写することができ、良
好な記録を行なうことができるものである。
【0019】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
において、前記サーマルヘッドの温度制御手段は、加熱
手段または冷却手段のうち少なくとも一方を単独または
複数設けることにより構成されていることを特徴とする
ものである。
【0020】この請求項2の発明によれば、前記サーマ
ルヘッドの温度制御手段は、加熱手段または冷却手段の
うち少なくとも一方を単独または複数設けることにより
構成するようにしているので、この加熱手段または冷却
手段により、前記サーマルヘッドを加熱または冷却して
サーマルヘッドの温度を設定温度に保持することができ
るものである。
【0021】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
において、前記サーマルヘッドの温度制御手段により、
前記加熱手段または冷却手段を単独で使用するかまたは
複数を同時に使用して温度制御を行なうようにしたこと
を特徴とするものである。
【0022】この請求項3の発明によれば、前記サーマ
ルヘッドの温度制御手段により、前記加熱手段または冷
却手段を単独で使用するかまたは複数を同時に使用して
温度制御を行なうようにしているので、前記サーマルヘ
ッドを加熱または冷却してサーマルヘッドの温度を効率
よく設定温度に保持することができるものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図11を参照して説明する。
【0024】図1は本発明に係る熱転写プリンタの実施
の一形態を示したもので、この熱転写プリンタ1には、
図示しないモータにより回転駆動される中間転写体とし
ての中間転写ローラ2が配設されており、この中間転写
ローラ2は、円筒形に形成された芯金の表面にシリコー
ンゴム等のゴム材を被覆してゴム部を形成するととも
に、このゴム部の表面にゴム部のシリコーンゴムとは異
なる材質からなるシリコーンゴム等からなる密着性を有
する転写体を被膜して構成され、プラテンローラとして
の機能も有するようになされている。また、前記中間転
写ローラ2は、その剛性を確保する観点から直径20m
m以上のものが望ましいが、芯金の材質により剛性が確
保できればさらに小さくすることも可能である。本実施
形態においては、芯金の外径を31mm、内径を28m
mとし、芯金として炭素鋼Niメッキ材料を使用してい
る。さらに、本実施形態においては、前記中間転写ロー
ラ2のゴム部の厚さは0.5mmとされ、このゴム部の
表面に被膜される転写体の膜厚は150μmとされてい
る。
【0025】さらに、前記中間転写ローラ2の内部には
中間転写ローラ2を加熱するためのローラヒータ3が配
設されており、本実施形態においては、このローラヒー
タ3として、500Wのハロゲンランプを使用してい
る。なお、前記ローラヒータ3としては、前記ハロゲン
ランプに限定されるものではなく、前記中間転写ローラ
2の表面に転写されたインクリボン6のインク6aの溶
融、軟化状態を持続させるための熱量を発生させること
ができるものであれば、いずれのものを用いてもよく、
例えば、200Wのカートリッジヒータ等を使用するこ
ともできる。
【0026】また、前記中間転写ローラ2の近傍には、
所定の印字データに基づいて駆動されるサーマルヘッド
4が配設されており、このサーマルヘッド4は、中間転
写ローラ2の中央部に対向するように直線状に整列配置
された複数の発熱素子5を有する00dpi〜600d
piのラインヘッドとされ、その幅寸法は、75mm〜
300mmとされるものである。本実施形態において
は、300dpi、幅220mmで、ドット数は256
0ドットとされている。
【0027】さらに、本実施形態においては、図2およ
び図3に示すように、前記サーマルヘッド4の裏面側に
は、シリコーンゴム、セラミックあるいはポリイミドフ
ィルムをベースとして形成された加熱手段としての面状
発熱体12が導電性に優れた両面テープや接着剤により
固着されており、さらに、前記サーマルヘッド4の裏面
には、通電により素子自身が冷却する冷却手段としての
複数のペリチェ素子13および通電により送風を行ない
冷却する複数のファン14がそれぞれ配設されている。
前記サーマルヘッド4の加熱は、前記面状発熱体12へ
の通電および各発熱素子5への所定のパルス通電により
行なわれるものであり、前記面状発熱体12への通電
は、サーマルヘッド4の急速な加熱を必要とする場合に
適しており、各発熱素子5への所定のパルス通電は、サ
ーマルヘッド4の緩やかな加熱を必要とする場合、特に
保温時における微少な加熱に適している。また、前記サ
ーマルヘッド4の冷却は、前記ペリチェ素子13への通
電およびファン14への通電により行なわれるものであ
り、前記ペリチェ素子13への通電は、サーマルヘッド
4の急速な冷却を必要とする場合に適しており、ファン
14への通電は、サーマルヘッド4の緩やかな冷却を必
要とする場合、特に保温時における微少な冷却に適して
いる。
【0028】さらに、本実施形態においては、図3に示
すように、前記サーマルヘッド4には、このサーマルヘ
ッド4の温度を検出する温度検出手段としてのサーミス
タ15が配設されており、また、前記サーマルヘッド4
の各発熱素子5、面状発熱体12、ペリチェ素子13、
ファン14およびサーミスタ15は、それぞれ温度制御
手段としてのヘッド温度制御回路16に接続されてい
る。このヘッド温度制御回路16には、インクリボン6
のインク6aの種類を検出するインク種類検出手段とし
てのインク種類検出回路17が接続されており、このイ
ンク種類検出回路17は、インクリボン6に設けられた
インク6aの種類毎に異なる図示しないマーカをフォト
センサにより読取ってインク6aの種類を検出するよう
になされている。
【0029】前記ヘッド温度制御回路16は、前記イン
ク種類検出回路17から出力されるインクリボン6のイ
ンク6aの種類に基づいて、あらかじめ設定されたデー
タテーブルにより、この検出したインク6aに最適なサ
ーマルヘッド4の温度を設定する。この設定温度は、イ
ンクリボン6のインク6aが、例えば、WAXインクで
は約55〜58℃、メタリックインクでは約65〜70
℃、レジン層を含むインクでは約60〜65℃の温度と
されている。そして、サーマルヘッド4の温度を設定温
度に変更する動作が行なわれるもので、この設定温度へ
の変更動作は、前記サーミスタ15によりサーマルヘッ
ド4の温度を検出しながら、このサーマルヘッド4の検
出温度に応じて、前記面状発熱体12、サーマルヘッド
4の各発熱素子5、ペリチェ素子13、ファン14を単
独であるいは複数で動作させて、サーマルヘッド4の加
熱、冷却、保温を行なうようになっている。
【0030】さらに、前記サーマルヘッド4の両側に
は、インクリボン6を前記中間転写ローラ2とサーマル
ヘッド4との間にほぼ直線状に案内する一対のリボンロ
ール7,7が配設されており、このインクリボン6は、
一般に使用されている熱転写用インクリボン6と同様の
構成のものを使用する。本実施形態においては、インク
リボン6は、PETを3.5μmの厚さ寸法に形成した
ベースフィルムを有しており、このベースフィルム上
に、厚さ寸法が3μmのWAX層からなるインク層を形
成して構成されている。さらに、このインクリボン6
は、例えば、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン
(C)、ブラック(Bk)の4色のインクリボン6がそ
の長手方向に順次繰り返し形成されたカラーインクリボ
ン6とされている。
【0031】また、前記中間転写ローラ2の前記サーマ
ルヘッド4と直径方向の反対位置には、前記中間転写ロ
ーラ2に対して強い圧接力で圧接される円筒形状のドラ
ム8が図示しないステッピングモータの駆動により回転
自在に配設されており、このドラム8の外周面には、こ
の外周面を弦方向に切り欠いてなる平面状の平坦面18
が形成されている。この平坦面18には、図示しない機
構によりドラム8の半径方向に動作して普通紙あるいは
OHPフィルム等の記録用紙10の一端部を挟持してド
ラム8に装着するための一対の平板状のクランパ11,
11がドラム8の軸方向に沿って配設されており、この
クランパ11の上端面は、前記ドラム8の外周面よりも
内側に位置するようになされている。
【0032】さらに、前記ドラム8は、記録用紙10を
巻き付けるために十分な外周長を有しており、例えば、
記録用紙10のサイズをA4、レターサイズとした場合
には、ドラム8の外周長として約300mmの記録紙長
が必要であり、しかも、前記クランパ11の設置スペー
スとして約14mm程度を確保する必要があるため、前
記ドラム8の直径を100mmに形成するようになって
いる。
【0033】この場合に、本実施形態においては、イン
クリボン6の各色のインクリボン6の長さが、前記ドラ
ム8の外周長と等しくなるように形成されている。
【0034】また、図4に示すように、前記ドラム8の
両端部中心には、支持軸19,19が軸方向に突出する
ように一体に形成されており、これら各支持軸19に
は、それぞれフランジ20が前記ドラム8と同軸状に取
付けられている。また、図4および図5に示すように、
このフランジ20の外周面であって前記ドラム8のクラ
ンパ11が配設された平坦面18に対応する位置には、
半径方向外方に突出するカム部21が形成されており、
このカム部21は、前記ドラム8が中間転写ローラ2に
圧接された状態で回転駆動される際に、前記クランパ1
1が中間転写ローラ2に接触しないだけの高さ寸法が必
要である。このカム部21の高さ寸法は、大きければ大
きいほど中間転写ローラ2とクランパ11との接触を回
避することができるが、前記カム部21を有するフラン
ジ20を回転させるための回転力が余分に必要となるた
め、小さくしておくことが望ましく、例えば、1mm〜
5mm程度に形成されるものである。本実施形態におい
ては、前記カム部21の高さ寸法は、1.5mmに形成
されている。
【0035】また、本実施形態においては、前記カム部
21の基部の長さ寸法は、前記ドラム8の平坦面18の
両側縁の間の長さ寸法より長く形成されており、これに
より、フランジ20の前記両端縁部分が中間転写ローラ
2に接触してしまうことを防止することができ、記録用
紙10に対して折目等の傷が付いてしまうことを確実に
防止することができる。さらに、前記フランジ20のカ
ム部21以外の直径は、前記ドラム8の直径よりわずか
に小さく形成されている。これは、前記中間転写ローラ
2に対してドラム8が圧接された場合に、中間転写ロー
ラ2のゴム部が弾性変形を起こしてフランジ20がゴム
部に接触してしまうことを防止するためである。なお、
このような中間転写ローラ2のゴム部とフランジ20と
の接触を防止するため、前記フランジ20を中間転写ロ
ーラ2のゴム部が形成されていない両端部近傍、すなわ
ち、中間転写ローラ2の芯金に対応する位置に配設する
ようにしてもよい。
【0036】なお、従来のように、ドラム8に平坦面1
8を形成することなく、前記クランパ11をドラム8の
表面に配設するようにしてもよく、この場合には、前記
フランジ20のカム部21の高さを前記クランパ11の
上面より高く形成すればよい。この場合には、カム部2
1によりドラム8を中間転写ローラ2から離隔させるた
めにの駆動トルクが多く必要となる。
【0037】さらに、前記ドラム8の内部には、このド
ラム8を所定温度に加熱するためのドラムヒータ9が内
蔵されており、本実施形態においては、このドラムヒー
タ9として、1kwのハロゲンランプを使用している。
なお、前記ドラムヒータ9としては、ドラム8に巻回さ
れる記録用紙10を加熱保温してインク6aの再転写性
能を高めるための熱量を発生させることができるもので
あればいずれのものを用いてもよい。
【0038】次に、本実施形態の作用について説明す
る。
【0039】初期状態では、前記サーマルヘッド4は、
図1中の矢印A方向に位置して中間転写ローラ2および
インクリボン6に対して離間した状態で待機されてお
り、前記ドラム8も図1中の矢印B方向に位置して中間
転写ローラ2から離間した状態で待機されている。
【0040】この熱転写プリンタ1に電源が投入される
と、ローラヒータ3およびドラムヒータ9に通電されて
前記中間転写ローラ2およびドラム8の加熱が開始され
るとともに、サーマルヘッド4にも所定のパルスが断続
的に与えられサーマルヘッド4の温度を上昇させる予備
加熱が開始される。
【0041】また、本実施形態においては、インク種類
検出回路17によりインクリボン6のインク6aの種類
を検出し、前記ヘッド温度制御回路16により、前記イ
ンク種類検出回路17から出力されるインクリボン6の
インク6aの種類に基づいて、あらかじめ設定されたデ
ータテーブルにより、この検出したインク6aに最適な
サーマルヘッド4の温度を設定し、前記サーミスタ15
によりサーマルヘッド4の温度を検出しながら、このサ
ーマルヘッド4の検出温度に応じて、前記面状発熱体1
2、サーマルヘッド4の各発熱素子5、ペリチェ素子1
3、ファン14を単独であるいは複数で動作させて、サ
ーマルヘッド4の加熱、冷却、保温を行ない、サーマル
ヘッド4の温度を設定温度に変更する。例えば、サーマ
ルヘッド4の温度が設定温度より低い場合は、面状発熱
体12を動作させて急速な加熱を行ない、サーマルヘッ
ド4の温度が設定温度よりわずかに低い場合は、サーマ
ルヘッド4の各発熱素子5にパルス通電することにより
加熱を行なうものである。この場合に、面状発熱体12
と各発熱素子5とを同時に動作させて加熱することも可
能である。また、サーマルヘッド4の温度が設定温度よ
り高い場合は、ペリチェ素子13を動作させて急速な冷
却を行ない、サーマルヘッド4の温度が設定温度よりわ
ずかに高い場合は、ファン14を動作させて冷却を行な
うものであり、この場合に、ペリチェ素子13とファン
14とを同時に動作させて冷却することも可能である。
さらに、サーマルヘッド4の温度が設定温度とほぼ同様
の場合は、前記面状発熱体12、サーマルヘッド4の各
発熱素子5、ペリチェ素子13、ファン14を単独であ
るいは複数で動作させることにより、保温を行なうもの
である。
【0042】このような温度制御においては、サーマル
ヘッド4、中間転写ローラ2およびドラム8を40℃〜
70℃の範囲ですべて同じ温度に制御するものであり、
さらに好ましくは、50℃〜60℃の範囲で制御する。
本実施形態においては、インクリボン6としてWAXイ
ンクのリボンを使用しているため、すべての温度を55
〜58℃になるように制御している。
【0043】一方、前記温度制御を行なうとともに、記
録用紙10をドラム8に巻回させる動作も並行して行な
われる。前記記録用紙10は、図示しない給紙トレイか
ら1枚ずつドラム8に搬送され、この搬送された記録用
紙10は、前記ドラム8上のクランパ11に一端部を挟
持された後、前記ドラム8の回転に従って前記ドラム8
の外周に沿って巻回されるようにして初期記録位置まで
搬送される。
【0044】そして、前記記録用紙10が所望の記録開
始位置まで搬送されると、前記ドラム8の回転を停止す
べく前記中間転写ローラ2の回転を停止させる。
【0045】続いて、インクリボン6を巻取り動作させ
て所望の色のインクリボン6の頭出しを行なう。本実施
形態においては、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラッ
クの4色のカラーインクリボン6を使用しており、イエ
ロー、マゼンダ、シアン、ブラックの順序で記録するよ
うになされているから、まず、イエローのインクリボン
6の先頭位置がサーマルヘッド4と相対する位置となる
ように前記インクリボン6を空搬送する。このときのイ
ンクリボン6の色判別は、図示しないフォトセンサ等が
前記インクリボン6に形成されたマーカ12を認識する
ことにより行なう。
【0046】なお、モノクロインクリボン6を使用する
際にはインク6aを識別する必要はないので、前記イン
クリボン6の空搬送は行なわれないが、インクリボン6
の弛みをなくすために空搬送を行なう場合もある。
【0047】次に、前記サーマルヘッド4を矢印C方向
へ移動させて前記インクリボン6を挟んで前記中間転写
ローラ2に圧接させるとともに、前記ドラム8も前記サ
ーマルヘッド4の移動と同時に矢印D方向へ移動させて
前記中間転写ローラ2に圧接させる。この場合に、サー
マルヘッド4の中間転写ローラ2に対する圧接力は10
0〜300g/cmとされており、本実施形態では20
0g/cmとされている。また、前記ドラム8の前記中
間転写ローラ2に対する圧接力は1〜10Kg/cmで
あり、本実施形態では5Kg/cmとされている。
【0048】この状態から、中間転写ローラ2を回転駆
動させることにより、その摩擦力によりインクリボン6
を搬送させるとともに、前記ドラム8も記録用紙10を
介した中間転写ローラ2との摩擦力により回転駆動させ
ながら、所定の印字情報に基づいて前記サーマルヘッド
4を駆動することにより、前記サーマルヘッド4の各発
熱素子5を発熱させ、この発熱によりインクリボン6の
イエローインク6aを中間転写ローラ2に溶融転写させ
る。
【0049】前記中間転写ローラ2の表面は、前述のよ
うに転写体により形成されており、記録用紙10への再
転写性能を考えて離型性のよい材料が選択されている。
そして、この転写体への画像の書込みはインクリボン6
のインク6aの熱時剥離により行なわれるものであり、
すなわち、溶融状態にあるインク6aの付着力で転写体
上にインク6aが付着するものである。
【0050】前記中間転写ローラ2に溶融転写されたイ
エローインク6aは、前記中間転写ローラ2がローラヒ
ータ3により加熱されているため、前記中間転写ローラ
2が回転駆動されている間、溶融状態あるいは半溶融状
態に保持されている。その後、このイエローインク6a
は、前記ドラム8の前記中間転写ローラ2に対する圧接
力と、前記ドラム8内に配設されたドラムヒータ9の加
熱により、前記ドラム8に巻回されている記録用紙10
に再転写される。
【0051】このとき、本実施形態においては、中間転
写ローラ2への書込みの開始位置が再転写時に記録用紙
10の先頭にくるようにドラム8の位置決めがなされて
いるため、前記クランパ11は、中間転写ローラ2への
書込み終了後に前記中間転写ローラ2と対向することに
なる。しかしながら、本実施形態においては、前記フラ
ンジ20にカム部21を形成するようにしているので、
このカム部21が前記中間転写ローラ2に当接すること
により、前記ドラム8が押し下げられ、前記クランパ1
1は前記中間転写ローラ2の転写体に接触することなく
通過させることができる。また、このフランジ20のカ
ム部21以外の直径はドラム8の直径よりわずかに小さ
く形成されているため、中間転写ローラ2から記録用紙
10への再転写を行なっているときは、前記フランジ2
0と中間転写ローラ2とが接触してしまうことがなく、
適正な再転写圧力を得ることができる。
【0052】そして、前記インクリボン6のイエローイ
ンク6aでの記録が終了したら、次のマゼンダインク6
aでの記録を行なう。
【0053】この場合に、本実施形態においては、前記
インクリボン6の各色のインクリボン6の長さが、前記
ドラム8の外周長と等しくなるように形成されているの
で、前色での記録終了後自動的に次色のインクリボン6
の先頭位置が、サーマルヘッド4に相対する位置まで搬
送されることになり、その結果、インクリボン6を空搬
送することなく、しかも、前記中間転写ローラ2に対す
る前記ドラム8の圧接状態や、前記中間転写ローラ2に
対する前記サーマルヘッド4の圧接状態を解除すること
なく、そのままマゼンダインク6aによる記録を開始す
ることができる。
【0054】このようにして、連続して各色のインクリ
ボン6のインク6aの転写および再転写を繰り返すこと
により、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックインク
6aについてすべての記録が終了すると、前記サーマル
ヘッド4は矢印A方向へ移動して前記中間転写ローラ2
から離間し、また前記ドラム8は矢印B方向へ移動して
前記中間転写ローラ2から離間し、それぞれ前記中間転
写ローラ2に対する圧接が解除され、前記記録用紙10
はドラム8上のクランパ11から開放されて排紙され
る。
【0055】なお、本実施形態においては、カラー記録
を想定して説明したため、前記記録用紙10をクランパ
11によりドラム8上に保持するようにしたが、ブラッ
クインク6a等の単色記録を行なう場合には、再転写と
同時に記録用紙10を排紙すればよいため必ずしも記録
用紙10を保持する必要はない。
【0056】したがって、本実施形態においては、ヘッ
ド温度制御回路16により、前記インク種類検出回路1
7により検出されたインクリボン6のインク6aの種類
に基づいて、あらかじめ設定されたデータテーブルによ
り、この検出したインク6aに最適なサーマルヘッド4
の温度を設定し、前記サーミスタ15によりサーマルヘ
ッド4の温度を検出しながら、前記面状発熱体12、サ
ーマルヘッド4の各発熱素子5、ペリチェ素子13、フ
ァン14を単独であるいは複数で動作させて、サーマル
ヘッド4の加熱、冷却、保温を行なうことにより、サー
マルヘッド4の温度を設定温度に保持するようにしてい
るので、インクリボン6のインク6aの種類に応じて適
正にサーマルヘッド4を動作させることができ、その結
果、前記インク6aを適正に中間転写ローラ2に転写す
ることができ、良好な記録を行なうことができる。
【0057】また、図6は本発明に係る熱転写プリンタ
の他の実施形態を示したもので、本実施形態において
は、中間転写体として中間転写ローラ2の代わりに中間
転写ベルト22を用いるようにしたものである。
【0058】すなわち、本実施形態においては、サーマ
ルヘッド4が圧接されるプラテンローラ23およびドラ
ム8が一定の圧接力で圧接されるプレッシャローラ24
をそれぞれ平行に、かつ、回転駆動自在に配設し、これ
らプラテンローラ23とプレッシャローラ24との間
に、中間転写ベルト22を一定の張力をもって掛け渡す
ようにしたものである。
【0059】前記中間転写ベルト22としては、シーム
レスベルトが適しているが、その他のつなぎ目を有する
ベルト等であっても、そのつなぎ目位置におけるインク
6aの転写、再転写を回避しながら使用すれば問題はな
い。本実施形態においては、前記中間転写ベルト22と
して、厚さ寸法50μmのポリイミドの表面に、膜厚が
150μmの転写用コーティングゴム層を形成してなる
シームレスベルトが用いられている。
【0060】また、前記プラテンローラ23とプレッシ
ャローラ24とは、それぞれ機能が独立しており、前記
プラテンローラ23は前記中間転写ベルト22へのイン
ク6aの転写を行なうものであり、前記プレッシャロー
ラ24は前記記録用紙10へのインク6aの再転写を行
なうものである。
【0061】本実施形態における前記プラテンローラ2
3は、芯金として直径16mmのアルミニウム合金を使
用し、この芯金の外周にシリコーンゴムからなる膜厚1
mmのゴム部を形成するようになされている。さらに、
このプラテンローラ23の内部には、例えば、消費電力
200Wのハロゲンランプ等からなる第1ローラヒータ
3aが配設されており、この第1ローラヒータ3aによ
り、前記中間転写ベルト22の表面温度が所定の温度
(本実施形態においては40℃)となるように温度制御
を行なっている。
【0062】また、本実施形態における前記プレッシャ
ローラ24は、芯金として直径42mmのアルミニウム
合金を使用し、この芯金の外周にシリコーンゴムからな
る膜厚0.5mmのゴム部を形成するようになされてい
る。さらに、このプレッシャローラ24の内部には、例
えば、消費電力200Wのハロゲンランプ等からなる第
2ローラヒータ3bが配設されており、この第2ローラ
ヒータ3bにより、前記中間転写ベルト22の表面温度
が所定の温度(本実施形態においては65℃)となるよ
うに温度制御を行なっている。
【0063】このように、本実施形態においては、サー
マルヘッド4が圧接されるプラテンローラ23およびド
ラム8が圧接されるプレッシャローラ24を別個に設け
ることにより、サーマルヘッド4によるインク6aの転
写およびドラム8の記録用紙10へのインク6aの再転
写を行なう場合に、設定温度等の条件を各機能に適合す
るように設定することができるものである。
【0064】その他の構成については、前述した実施形
態のものと同様であるため、同一部分には同一符号を付
してその説明を省略する。
【0065】次に、本実施形態の作用について説明す
る。
【0066】まず、サーマルヘッド4をインクリボン6
および中間転写ベルト22を介してプラテンローラ23
に圧接させ、前記プラテンローラ23を回転駆動させる
ことにより、前記中間転写ベルト22が駆動され、さら
に、前記インクリボン6も前記中間転写ベルト22との
摩擦力により一定速度で搬送される。
【0067】この状態で、所定の印字情報に基づいて前
記サーマルヘッド4の複数の発熱素子5を選択的に発熱
させて、前記インクリボン6のインク6aを前記中間転
写ベルト22に一次的に転写させる。
【0068】前記中間転写ベルト22上のインク6a
が、前記ドラム8と前記プレッシャローラ24との間ま
で搬送されると、前記ドラム8を矢印D方向へ移動して
前記記録用紙10および前記中間転写ベルト22を介し
て前記プレッシャローラ24に圧接させる。このとき、
前記中間転写ベルト22は前記プレッシャローラ24を
介して前記第2ローラヒータ3bにより加熱されてお
り、また、前記ドラム8も前記ドラムヒータ9により加
熱されているため、前記インク6aを記録用紙10に確
実に再転写することができる。
【0069】この場合に、本実施形態においても、前記
ドラム8のフランジ20にカム部21を形成しているの
で、このカム部21により、前記ドラム8を中間転写ベ
ルト22から離隔させてドラム8のクランパ11が前記
中間転写ベルト22に接触することを防止することがで
き、しかも、前記インクリボン6の各色のインクリボン
6の長さを前記ドラム8の外周長と等しくなるように形
成しているので、前色での記録終了後自動的に次色のイ
ンクリボン6の先頭位置が、サーマルヘッド4に相対す
る位置に搬送させることができ、その結果、インクリボ
ン6を空搬送することなく、しかも、前記中間転写ベル
ト22に対する前記ドラム8の圧接状態や、前記中間転
写ベルト22に対する前記サーマルヘッド4の圧接状態
を解除することなく、そのまま各色のインク6aによる
記録を連続して行なうことができるものである。
【0070】このようにして、連続して各色のインクリ
ボン6のインク6aの転写および再転写を繰り返すこと
により、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックインク
6aの各色についての記録を行ない、すべての記録が終
了すると、前記サーマルヘッド4は矢印A方向へ移動し
て前記中間転写ベルト22およびプラテンローラ23か
ら離間し、また前記ドラム8は矢印B方向へ移動して前
記中間転写ベルト22およびプレッシャローラ24から
離間し、それぞれ圧接が解除され、前記記録用紙10は
ドラム8上のクランパ11から開放されて排紙される。
【0071】したがって、本実施形態においても前記実
施形態と同様に、ヘッド温度制御回路16により、前記
インク種類検出回路17により検出されたインクリボン
6のインク6aの種類に基づいて、サーミスタ15によ
りサーマルヘッド4の温度を検出しながら、前記サーマ
ルヘッド4の加熱、冷却、保温を行なうことにより、サ
ーマルヘッド4の温度を設定温度に保持するようにして
いるので、インクリボン6のインク6aの種類に応じて
適正にサーマルヘッド4を動作させることができ、その
結果、前記インク6aを適正に中間転写ベルト22に転
写することができ、良好な記録を行なうことができる。
【0072】さらに、図7は本発明に係る熱転写プリン
タの他の実施形態を示したもので、本実施形態において
は、図1に示す熱転写プリンタのドラムの代わりにプレ
ッシャローラ24を用い、記録用紙10を中間転写ロー
ラ2とプレッシャローラ24との間に直線状に搬送させ
るようにしたものである。その他の構成は前記熱転写プ
リンタと同様であるためのその説明を省略する。
【0073】本実施形態においても、前記各実施形態の
ものと同様に、中間転写ローラ2とプレッシャローラ2
4との間に記録用紙10を挟持させた状態で、前記サー
マルヘッド4およびプレッシャローラ24を中間転写ロ
ーラ2に圧接させ、中間転写ローラ2およびプレッシャ
ローラ24を回転させながら、サーマルヘッド4を駆動
してインクリボン6のインク6aを中間転写ローラ2の
表面に転写させるとともに、中間転写ローラ2の表面に
転写されたインク6aを記録用紙10に再転写するもの
である。そして、1色の印字が終了したら、記録用紙1
0を初期位置に逆搬送し、続けて他の色のインク6aに
よる印字を行ない、この動作を繰り返して行なうことに
より、所望のカラー印字が行なわれるものである。
【0074】さらにまた、図8は本発明の熱転写プリン
タのさらに他の実施形態を示したもので、本実施形態に
おいては、図7に示す熱転写プリンタの中間転写ローラ
2に代えて図6に示すように中間転写ベルト22を用い
るようにしたものである。
【0075】その他の構成および動作に関しては前記各
実施形態のものと同様であるためのその説明を省略す
る。
【0076】なお、前述した本発明の各実施形態におい
ては、記録用紙10の片面だけに記録を行なう場合につ
いて説明したが、記録用紙10の表面と裏面に、前述の
実施の形態による記録をそれぞれ繰り返すことにより両
面記録を行なうことも可能である。
【0077】次に、このような記録用紙10の両面に記
録を行なう場合の記録用紙10の搬送手段の実施形態に
ついて図9から図11を参照して説明する。
【0078】図9に示す実施形態においては、前記実施
形態で述べた熱転写プリンタ1の一側に給紙トレイ25
を配設するとともに、他側に排紙トレイ26を配設する
ようになされている。
【0079】本実施形態においては、前記給紙トレイ2
5に所定の記録用紙10を積層配置し、この給紙トレイ
25から1枚ずつ記録用紙10を取出して熱転写プリン
タ1に搬送し、この熱転写プリンタ1により前記記録用
紙10の一面に所定の記録を行ない、記録後の記録用紙
10を排紙トレイ26に排出させる。
【0080】そして、記録用紙10に両面記録を行なう
場合は、前記排紙トレイ26に排紙された記録用紙10
を使用者が取出して、この記録用紙10を他面に記録で
きるように再び給紙トレイ25に配置し、両面記録を施
すようにするようになっている。
【0081】また、図10に示す実施形態においては、
排紙トレイ26の上面に、給紙用スタッカとしても使用
できる排紙用スタッカ27を設置し、この状態で、給紙
トレイ25に設置された記録用紙10の一面に対して記
録を行ない、記録後の記録用紙10を前記排紙用スタッ
カ27に積層して貯留しておく。次に、この排紙用スタ
ッカ27を給紙トレイ25の上面に上下を逆にして装着
して給紙用スタッカとして使用するものであり、この給
紙用スタッカ22から1枚ずつ記録用紙10を取出して
この記録用紙10の他面に記録を行なうことにより、両
面記録を行なうようになっている。
【0082】さらに、図11に示す実施形態において
は、熱転写プリンタ1の内部に保管用スタッカ28を配
設し、両面記録に係る記録用紙10の搬送を、すべて熱
転写プリンタ1内で行なうようにしたものである。
【0083】すなわち、給紙トレイ25に積層配置され
た記録用紙10を1枚ずつ取出して熱転写プリンタ1に
よりその一面に記録を行ない、この記録後の記録用紙1
0は、外部には排出されずに搬送経路29aを通って保
管用スタッカ28に一時保管される。その後、この保管
用スタッカ28から記録用紙10を取出して、その記録
面が他面となるように搬送経路29bを通ってドラム8
と中間転写ローラ2との間に搬送し、記録用紙10の他
面に記録を行なう。そして、両面の記録が終了した記録
用紙10は、搬送経路29cを通って排紙トレイ26に
排紙されるようになっている。
【0084】このような搬送手段を使用することによ
り、両面記録を容易に行なうことができるものである。
【0085】なお、本発明は前記各実施形態のものに限
定されるものではなく、必要に応じて種々変更すること
が可能である。
【0086】
【発明の効果】以上述べたように請求項1の発明に係る
熱転写プリンタは、ヘッド温度制御手段により、リボン
種類検出手段により検出されたインクリボンのインクの
種類に基づいて、このインクに最適なサーマルヘッドの
保持温度を設定し、前記温度検出手段によりサーマルヘ
ッドの温度を検出しながら、サーマルヘッドの加熱、冷
却、保温を行なうことにより、サーマルヘッドの温度を
設定温度に保持するようにしたので、インクリボンのイ
ンクの種類に応じて適正にサーマルヘッドを動作させる
ことができ、その結果、前記インクを適正に中間転写体
に転写することができ、良好な記録を行なうことができ
る。
【0087】また、請求項2の発明は、前記サーマルヘ
ッドの温度制御手段は、加熱手段または冷却手段のうち
少なくとも一方を単独または複数設けることにより構成
するようにしたので、この加熱手段または冷却手段によ
り、前記サーマルヘッドを加熱または冷却してサーマル
ヘッドの温度を設定温度に保持することができる。
【0088】また、請求項3の発明は、前記サーマルヘ
ッドの温度制御手段により、前記加熱手段または冷却手
段を単独で使用するかまたは複数を同時に使用して温度
制御を行なうようにしたので、前記サーマルヘッドを加
熱または冷却してサーマルヘッドの温度を効率よく設定
温度に保持することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る熱転写プリンタの実施の一形態
を示す要部断面図
【図2】 図1の熱転写プリンタに用いられるサーマル
ヘッドの実施形態を示す概略斜視図
【図3】 図1の熱転写プリンタに用いられるサーマル
ヘッドおよび制御回路の実施形態を示す概略構成図
【図4】 図1の熱転写プリンタのドラム部分の構造を
示す斜視図
【図5】 図3のドラムのフランジの形状を示す正面図
【図6】 本発明に係る熱転写プリンタの他の実施形態
を示す要部断面図
【図7】 本発明に係る熱転写プリンタの他の実施形態
を示す要部断面図
【図8】 本発明に係る熱転写プリンタの他の実施形態
を示す要部断面図
【図9】 本発明に係る熱転写プリンタの各実施形態に
おける両面記録を施す際の記録紙の搬送手段の実施の一
形態を示す説明図
【図10】 本発明に係る熱転写プリンタの各実施形態
における両面記録を施す際の記録紙の搬送手段の他の実
施形態を示す説明図
【図11】 本発明に係る熱転写プリンタの各実施形態
における両面記録を施す際の記録紙の搬送手段の他の実
施形態を示す説明図
【図12】 従来の熱転写プリンタを示す要部拡大断面
【符号の説明】
1 熱転写プリンタ 2 中間転写ローラ 4 サーマルヘッド 5 発熱素子 6 インクリボン 6a インク 8 ドラム 10 記録用紙 11 クランパ 12 面状発熱体 13 ペリチェ素子 14 ファン 15 サーミスタ 16 ヘッド温度制御回路 17 インク種類検出回路 20 フランジ 21 カム部 22 中間転写ベルト 23 プラテンローラ 24 プレッシャローラ 25 給紙トレイ 26 排紙トレイ 27 排紙用スタッカ
フロントページの続き (72)発明者 畠山 利彦 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 高橋 博光 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の印字信号に基づいて、サーマルヘ
    ッドに整列配置された複数の発熱素子を選択的に発熱さ
    せてインクリボンのインクを中間転写体に一次転写し、
    この中間転写体のインクをドラムに巻回され前記中間転
    写体に圧接された記録用紙に再転写することにより記録
    を行なう熱転写プリンタであって、前記インクリボンの
    インクの種類を検出するインク種類検出手段を配設する
    とともに、前記サーマルヘッドの温度を検出する温度検
    出手段を配設し、前記インク種類検出手段により検出さ
    れたインクの種類に基づいてサーマルヘッドの保持温度
    を設定して、この設定された保持温度となるように前記
    サーマルヘッドを加熱、冷却、保温する温度制御手段を
    設けたことを特徴とする熱転写プリンタ。
  2. 【請求項2】 前記サーマルヘッドの温度制御手段は、
    加熱手段または冷却手段のうち少なくとも一方を単独ま
    たは複数設けることにより構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の熱転写プリンタ。
  3. 【請求項3】 前記サーマルヘッドの温度制御手段によ
    り、前記加熱手段または冷却手段を単独で使用するかま
    たは複数を同時に使用して温度制御を行なうようにした
    ことを特徴とする請求項2に記載の熱転写プリンタ。
JP19440196A 1996-07-24 1996-07-24 熱転写プリンタ Expired - Fee Related JP3373736B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19440196A JP3373736B2 (ja) 1996-07-24 1996-07-24 熱転写プリンタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19440196A JP3373736B2 (ja) 1996-07-24 1996-07-24 熱転写プリンタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1034985A true JPH1034985A (ja) 1998-02-10
JP3373736B2 JP3373736B2 (ja) 2003-02-04

Family

ID=16323996

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19440196A Expired - Fee Related JP3373736B2 (ja) 1996-07-24 1996-07-24 熱転写プリンタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3373736B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020199665A (ja) * 2019-06-07 2020-12-17 シンフォニアテクノロジー株式会社 熱転写プリンタ
KR102260629B1 (ko) * 2021-02-08 2021-06-03 최종행 지폐묶음띠 원지용 인쇄장치

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020199665A (ja) * 2019-06-07 2020-12-17 シンフォニアテクノロジー株式会社 熱転写プリンタ
KR102260629B1 (ko) * 2021-02-08 2021-06-03 최종행 지폐묶음띠 원지용 인쇄장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP3373736B2 (ja) 2003-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3142467B2 (ja) 熱転写プリンタ
JP4732774B2 (ja) プリンタ及びプリント方法
JP3373736B2 (ja) 熱転写プリンタ
JP4421984B2 (ja) シート状記録物の一時保留機構および、これを備えたプリンタ
JP3142461B2 (ja) プリンタおよびプリンタの記録開始制御方法
JP2870572B2 (ja) 熱転写印刷装置
JPH1029332A (ja) 熱転写プリンタ
JPH1016264A (ja) 熱転写プリンタ
JPH1016266A (ja) 熱転写プリンタ
JP4116733B2 (ja) バーコード印字装置
JPH1029330A (ja) 熱転写プリンタ
JP3200233B2 (ja) 記録装置
JP3143019B2 (ja) 熱転写プリンタ
JP2009000944A (ja) プリンタ装置
JP2005074902A (ja) 中間転写方式熱転写プリンタ
JP3058566B2 (ja) 熱転写プリンタおよびその運転制御方法
JP2868374B2 (ja) 熱転写プリンタの駆動方法
JP2905003B2 (ja) 熱転写プリンタ
JP2000168113A (ja) 記録装置
JP4959834B2 (ja) プリンタ及びプリント方法
JP2003118156A (ja) サーマルプリンタ
JPH0631954A (ja) 熱転写プリンタ
JP2006116783A (ja) 熱転写プリントヘッド及び画像形成装置
JPH06127046A (ja) 熱転写プリンタ装置
JPH05338222A (ja) 熱転写プリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20021112

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees