JP3058566B2 - 熱転写プリンタおよびその運転制御方法 - Google Patents

熱転写プリンタおよびその運転制御方法

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JP3058566B2
JP3058566B2 JP6188614A JP18861494A JP3058566B2 JP 3058566 B2 JP3058566 B2 JP 3058566B2 JP 6188614 A JP6188614 A JP 6188614A JP 18861494 A JP18861494 A JP 18861494A JP 3058566 B2 JP3058566 B2 JP 3058566B2
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宏芳 座間
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルヘッドにより
カラーインクリボンのカラーインク層を選択的に加熱し
て中間転写体に転写して一次記録像を形成し、この一次
記録像を用紙に再転写する中間転写式の熱転写プリンタ
およびその運転制御方法に係り、特に、スイングバック
方式によりカラー印字を行う熱転写プリンタおよびその
運転制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、プラテンに対して用紙および
インクリボンを介してサーマルヘッドを圧接させて記録
を行なう熱転写プリンタが多く用いられており、このよ
うな熱転写プリンタにおいて、ボンド紙等の表面粗さの
粗い用紙に記録を行なう場合は、前記サーマルヘッドを
強い圧接力でプラテン上の用紙に圧接させる必要がある
が、前記サーマルヘッドの圧接力には、その精密構造ゆ
えに限界がある。そこで、サーマルヘッドの発熱により
インクリボンのインク層を選択的に溶融して中間転写体
に転写することにより中間転写体上に一次記録像を形成
し、その後、この中間転写体上の一次記録像をプレッシ
ャローラの強い圧接力をもって圧接されている用紙に再
転写することにより記録を行なう中間転写式の熱転写プ
リンタが用いられている。
【0003】図4に従来の中間転写式の熱転写プリンタ
の部分構成断面図を示す。この熱転写プリンタは、サー
マルヘッド1の発熱素子にインクリボン2を介して対向
するように円筒形のプラテンローラ3が配設されてお
り、このプラテンローラ3は中空構造となっており、そ
の内部にはプラテンローラ3を介して中間転写体4を加
熱するための第1ヒータ5が配設されている。また、中
間転写体4と印字用紙6を圧接させるために矢印B1,
B2で示す方向に進退しうるプレッシャーローラ7に印
字用紙6を介して対向するように円筒形のバックアップ
ローラ8が配設されており、このバックアップローラ8
も中空構造となっており、その内部にはバックアップロ
ーラ8を介して前記中間転写体4を加熱するための第2
ヒータ9が配設されている。
【0004】そして、前記中間転写体4は長尺なシート
状とされており、巻出しボビン11aに巻回された中間
転写体4を、展張ローラ13a、プラテンローラ3、バ
ックアップローラ8および展張ローラ13bの順に巻回
させ、巻取りボビン11bに巻取るようにされている。
したがって、前記中間転写体4が巻取りボビン11bに
最後まで巻取られた後には、巻出しボビン11aによっ
て当初の巻き出し位置まで巻き戻して、その後の印字を
再継続するようにされている。
【0005】このような中間転写方式の熱転写プリンタ
によりカラー印字する場合には、前記インクリボン2が
各色ごとに搬送方向に順に繰り出され、1色あたりのカ
ラーインクリボン2の幅と搬送方向の長さが少なくとも
印字用紙6の1枚分の幅と長さ以上となるように形成さ
れたものが使用される。
【0006】そして、従来の熱転写プリンタの作用は、
まず、サーマルヘッド1を矢印A1方向に移動させてイ
ンクリボン2および中間転写体4を介してプラテンロー
ラ3に圧接させる。この時、プラテンローラ3は内部に
設置されている第1ヒータ5により加熱され、これを介
して前記中間転写体4もインクリボン2のインク層10
が溶融しない程度の温度まで加熱される。そして、サー
マルヘッド1の複数の発熱素子を選択的に加熱させる
と、前記中間転写体4上へ前記インクリボン2のインク
層10が一次記録像として転写される。
【0007】その後、前記プラテンローラ3を図示しな
い駆動源により回転駆動させれば前記プラテンローラ3
等に緊張状態で巻回されている中間転写体4が矢印C方
向に搬送され、これとともにインクリボン2も前記中間
転写体4との摩擦駆動により矢印D方向に一定速度で搬
送される。
【0008】そして、前記中間転写体4が搬送されてこ
の中間転写体4上に転写された前記一次記録像としての
インク層10がプレッシャーローラ7とバックアップロ
ーラ8との間に臨むと、前記プレッシャーローラ7は矢
印B1方向に移動して前記印字用紙6と前記中間転写体
4上の一次記録像とを前記バックアップローラ8に圧接
する。これと同時に、前記中間転写体4が前記バックア
ップローラ8を介して第2ヒータ9により再転写に最適
な温度まで加熱されると前記一次記録像が前記印字用紙
6に再転写されて被印字物が完成し、矢印E方向に搬送
される。
【0009】ところで、前述したカラーインクリボン2
を用いてカラー印字を行う場合には、複数の色のカラー
インク層10をそれぞれ1色ごとに印字しなければなら
ないので、前記カラーインクリボン2のうちの1色の印
字が終了するごとに前記印字用紙6および前記中間転写
体4をバックフィードしなければならない。つまり、前
記カラーインクリボン2のうち1色の印字が終了するご
とに前記印字用紙6を矢印E方向と逆方向に、前記中間
転写体4を前記C方向と逆方向に逆搬送するとともに、
前記サーマルヘッド1の圧接を矢印A2方向に解除す
る。そして、前記カラーインクリボン2を矢印D方向に
次の色のカラーインク層10が前記サーマルヘッド1の
位置に来るまで繰り出し、次のカラーインク層10の頭
出しを行う。そして、この第2色目以降のカラーインク
層10の印字についても第1色目と同様に前記中間転写
体4に一次記録像を転写し、前記プレッシャーローラ7
の圧接により印字用紙6へ再転写してカラー印字を完成
させる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
熱転写プリンタによりカラー印字する場合には、前記中
間転写体4の温度制御は一次記録像の形成や再転写を行
う印字プロセスのときのみならず、バックフィードのと
きにも通常の印字プロセスにおける温度を保持するよう
に温度制御を行っていた。これでは、図5に示すごとく
バックフィードを行っている際に前記中間転写体4の温
度が設定温度を超えてしまう場合もあるため、すでに印
字用紙6に転写されたカラーインク層10が溶融、凝集
破壊して再び前記中間転写体4に付着してしまう、いわ
ゆる逆転写を生じてしまうことがあった。
【0011】このような場合、被印字物の印字状態はイ
ンク濃度が低下してしまったり、インクが滲んでしまっ
たり、あるいは、中間転写体4に再付着したカラーイン
ク層10が再び再転写されることにより印字用紙6が汚
れてしまうなどの問題が生じていた。
【0012】また、前記中間転写体4に付着した残存イ
ンクを取り除くためのクリーナー等の使用頻度も増加す
るため、これらの寿命低下にもつながることとなってい
た。
【0013】このような問題を回避するために、前記中
間転写体4の温度が高温側にオーバーシュートして逆転
写されてしまう温度範囲を考慮して設定温度を低めに設
定したとしても、それでは中間転写体4を十分加熱でき
ないため、一次記録像の形成や再転写における印字品質
が低下してしまうこととなる。
【0014】そこで、本発明は前述した従来のものにお
ける問題点を克服し、バックフィード時における被印字
物から中間転写体への逆転写を防ぐとともに、高品質印
字を確保できる熱転写プリンタおよびその運転制御方法
を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の熱転写プリンタは、第1
ヒータが内蔵されているプラテンローラと、第2ヒータ
が内蔵されているバックアップローラと、前記プラテン
ローラおよびバックアップローラに掛け回されたベルト
状の中間転写体と、前記プラテンローラに掛け回されて
いる前記中間転写体上にインクリボンを圧接させてイン
クリボンのインク層の一次記録像を形成させるサーマル
ヘッドと、前記バックアップローラによって加熱されて
いる前記中間転写体に印字用紙を圧接させて前記一次記
録像を印字用紙に再転写させるプレッシャーローラとを
有する熱転写プリンタにおいて、カラー印字の印字プロ
セスを行う場合に前記第2ヒータをオンにし、各色の印
字が終了するごとに印字用紙を印字開始位置までバック
フィードさせる場合に前記第2ヒータをオフにする制御
部を設けたことを特徴としている。
【0016】また、本発明の請求項2に記載の熱転写プ
リンタの運転制御方法は、ベルト状の中間転写体に形成
されているインクリボンのインク層からなる一次記録像
を、内蔵されている第2ヒータをオンさせてバックアッ
プローラにより加熱するとともに、印字用紙をプレッシ
ャーローラによって圧接することにより印字用紙に再転
写させてカラー印字の印字プロセスを行い、前記第2ヒ
ータをオフとさせて各色の印字が終了するごとに前記印
字用紙を印字開始位置までバックフィードさせることを
特徴としている。
【0017】また、本発明の請求項3に記載の熱転写プ
リンタは、ヒータが内蔵されている回転体からなる中間
転写体と、前記中間転写体上にインクリボンを圧接させ
てインクリボンのインク層の一次記録像を形成させるサ
ーマルヘッドと、前記ヒータによって加熱されている中
間転写体に印字用紙を圧接させて前記一次記録像を印字
用紙に再転写させるプレッシャーローラを有する熱転写
プリンタにおいて、カラー印字の印字プロセスを行う場
合に前記ヒータをオンにし、各色の印字が終了するごと
に印字用紙を印字開始位置までバックフィードさせる場
合に前記ヒータをオフにする制御部を有することを特徴
としている。
【0018】また、本発明の請求項2に記載の熱転写プ
リンタの運転制御方法は、回転体状の中間転写体に形成
されているインクリボンのインク層からなる一次記録像
を、内蔵されているヒータをオンさせて前記中間転写体
により加熱するとともに、印字用紙をプレッシャーロー
ラによって圧接することにより印字用紙に再転写させて
カラー印字の印字プロセスを行い、前記ヒータをオフと
させて各色の印字が終了するごとに前記印字用紙を印字
開始位置までバックフィードさせることを特徴としてい
る。
【0019】
【作用】 請求項1および請求項2に記載の熱転写プリ
ンタは、送り方向に複数のカラーインク層が形成されて
いるカラーインクリボンを第1ヒータにより加熱されて
いるプラテンローラに巻回されている中間転写ローラに
圧接し、サーマルヘッドにより選択的に加熱して中間転
写体上に一次記録像を形成した後、この一次記録像をプ
レッシャーローラに臨む位置まで搬送し、このプレッシ
ャーローラが前記一次記録像と印字用紙とを第2ヒータ
により適正温度に加熱されたバックアップローラに圧接
して、前記カラーインク層を印字用紙に再転写して各色
のカラー印字を終了する。そして、この各色のカラー印
字が終了するごとに前記制御部により前記第2ヒータを
オフにした状態で前記印字用紙を印字開始位置までバッ
クフィードさせる。したがって、バックフィード時に中
間転写体の表面温度が高温側にオーバーシュートするこ
とはないため、印字用紙に再転写されたカラーインク層
が前記中間転写体4へ逆転写されるのを防止できる。
【0020】また、請求項3および請求項4に記載の熱
転写プリンタは、送り方向に複数のカラーインク層が形
成されているカラーインクリボンをサーマルヘッドによ
り選択的に加熱してヒータが内蔵された回転体からなる
中間転写体上に一次記録像を形成した後、この一次記録
像をプレッシャーローラに臨む位置まで搬送し、このプ
レッシャーローラが前記一次記録像と印字用紙とをヒー
タにより適正温度に加熱された中間転写体に圧接して、
前記カラーインク層を印字用紙に再転写して各色のカラ
ー印字を終了する。そして、この各色のカラー印字が終
了するごとに前記制御部により前記ヒータをオフにした
状態で前記印字用紙を印字開始位置までバックフィード
させる。したがって、バックフィード時に中間転写体の
表面温度が高温側にオーバーシュートすることによって
生じるカラーインク層の逆転写を防止できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により説明
する。なお、前述した従来のものと同一の構成について
は、図面中に同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0022】図1は本発明の中間転写式の熱転写プリン
タの部分構成断面を示しており、複数の発熱素子を有し
印字用紙6の幅よりも大きな幅を有するサーマルヘッド
1とカラーインクリボン2を介して対向するように第1
ヒータ5を内蔵した円筒形のプラテンローラ3が駆動モ
ータ等の駆動源15により回転駆動可能に配設されてい
る。そして、前記カラーインクリボン2は各色ごとに搬
送方向に順に繰り出され、1色あたりのカラーインクリ
ボン2の幅と搬送方向の長さは少なくとも印字用紙6の
1枚分の幅と長さ以上となるように形成されている。
【0023】また、巻出しボビン11aに巻回された長
尺なシート状の中間転写体4が、展張ローラ13a、プ
ラテンローラ3、バックアップローラ8および展張ロー
ラ13bの順に巻回され、巻取りボビン11bに巻取ら
れるようにされている。
【0024】そして、この中間転写体4と印字用紙6と
を第2ヒータ9を内蔵した円筒形のバックアップローラ
8に圧接させるために矢印B1,B2で示す方向へ進退
しうるプレッシャーローラ7が配設されている。
【0025】さらに、前記バックアップローラ8に内蔵
された第2ヒータ9は、制御部16によってオン・オフ
制御されるように形成されている。
【0026】この制御部16は、カラー印字を行うとき
には、前記第2ヒータ9をオンとしてバックアップロー
ラ8を介して前記中間転写体4を所定の設定温度まで加
熱することにより、前記カラーインク層10を前記印字
用紙6に確実に再転写させ、また、1色のカラーインク
層10の再転写が終了した後、次の色のカラーインク層
10を転写すべく、前記印字用紙6と前記中間転写体4
をバックフィードするときには、前記プラテンローラ3
の駆動源15を逆回転させて前記印字用紙6や前記中間
転写体4をバックフィードさせるとともに前記第2ヒー
タ9をオフにするように制御し、前記中間転写体4にカ
ラーインク層10が逆転写するのを防止するものであ
る。そして、次の色のカラー印字のときには、前記制御
部16は前記プラテンローラ3の駆動源15を正方向に
回転させるとともに再度第2ヒータ9をオンにして、前
記と同様にしてカラー印字を行わせるように形成されて
いる。
【0027】もし、前記第2ヒータ9のオフにより、前
記中間転写体4の表面温度が適正温度範囲以下になって
いた場合には、印字プロセスは、中間転写体4の温度が
適正温度となってから進行される。
【0028】このように本実施例における前記制御部1
6により前記第2ヒータ9を制御するようにした場合の
前記中間転写体4の表面温度の変化状態を図3に示す。
【0029】図3より、前記印字用紙6等のバックフィ
ード時には、前記中間転写体4の表面温度は、前記カラ
ーインク層10が前記中間転写体4に逆転写されるおそ
れのある設定温度よりも低い温度で制御できることがわ
かる。
【0030】一方、前記サーマルヘッド1による前記中
間転写体4への前記カラーインクリボン2のカラーイン
ク層10の転写位置は、前記中間転写体4が搬送中に前
記プラテンローラ3により適正温度範囲まで加熱された
位置となるように設定する。具体的には、本実施例の場
合はプラテンローラ3に対する前記中間転写体4の巻付
き部の搬送方向中間部より後方の位置としている。この
ような位置とすることにより、前記カラーインク層10
が前記中間転写体4に一次記録像として転写されるとき
に、前記中間転写体4の加熱が不十分であることから生
ずるカラーインク層10の転写ミスを防止することがで
きる。
【0031】また、前記中間転写体4の材質としては、
カラーインク層10からなる一次記録像を一次的に保持
でき、しかも表面が平滑であればよいので、ゴムシー
ト、プラスチックシート、金属シートなど、あるいはこ
れらの組み合わせにより構成することができる。例え
ば、中間転写体4の表面を形成するポリイミドフィルム
に密着性の強いシリコンゴムを被覆して用いることがで
き、この場合においては、ポリイミドフィルムの厚さは
50μmから500μmとし、シリコンゴムの被膜厚を
10μmから500μmとするものが好適であった。よ
り好ましくは、ポリイミドフィルムの厚さは50μm、
シリコンゴムの被膜厚は50μmから200μmであっ
た。
【0032】次に、本第1実施例の作用を説明する。
【0033】まず、サーマルヘッド1をカラーインクリ
ボン2および中間転写体4を介してプラテンローラ3に
圧接させるとともに、前記サーマルヘッド1の複数の発
熱素子を選択的に発熱させて、前記中間転写体4へ前記
カラーインクリボン2のカラーインク層10を一次記録
像として転写する。このとき、前記サーマルヘッド1に
よる前記中間転写体4への前記カラーインク層10の転
写位置が、前記中間転写体4が搬送中にプラテンローラ
3により適正温度範囲まで十分加熱された位置に設定さ
れているので、前記中間転写体4上に確実に一次記録像
が転写される。
【0034】そして、前記プラテンローラ3が図示しな
い駆動源により回転駆動されると、前記プラテンローラ
3とバックアップローラ8等に緊張状態で巻回されてい
る中間転写体4は矢印C方向へ搬送され、さらに、前記
カラーインクリボン2も前記中間転写体4との摩擦力に
より矢印D方向へ一定速度で搬送される。
【0035】前記一次記録像が前記プレッシャーローラ
7と前記バックアップローラ8との間の位置まで搬送さ
れると、前記プレッシャーローラ7が前記用紙6と前記
中間転写体4とを前記バックアップローラ8に圧接させ
る。このとき、前記制御部16は、前記バックアップロ
ーラ8に内蔵されている第2ヒータ9をオンにするよう
に制御しているため、前記中間転写体4は前記バックア
ップローラ8を介して第2ヒータ9により再転写に最適
な温度まで加熱されており、確実に前記一次記録像が前
記印字用紙6に再転写される。
【0036】そして、このカラーインク層10のカラー
印字が終了すると、次のカラーインク層10のカラー印
字を行うために、前記制御部16が前記プレッシャーロ
ーラの駆動源15を逆回転させて前記印字用紙6等をバ
ックフィードするとともに、前記第2ヒータ9をオフに
するように制御する。したがって、前記中間転写体4の
表面温度は低下し、バックフィードの際にカラー印字の
終了したカラーインク層10が、再度前記中間転写体4
に逆転写されることはない。
【0037】また、このバックフィード時には、前記サ
ーマルヘッド1は矢印A2方向に後退して前記カラーイ
ンクリボン2を前記中間転写ローラ14への圧接から解
除しており、前記カラーインクリボン2が図示しない駆
動源により巻取られて、次のカラーインク層10の頭出
しを円滑に行えるようにしている。
【0038】そして、次の色に対するカラーインクリボ
ン2の頭出しが終了し、前記中間転写体4の表面温度も
カラーインク層10が溶融しない程度の一次記録像形成
に必要な温度まで加熱されると、先の印字と同様に一次
記録像を形成し、その後、前記中間転写体4の表面温度
が一次記録像を前記印字用紙6へ再転写するのに必要な
温度となるまで加熱されると、前記プレッシャーローラ
7による圧接力によりカラーインク層10の印字用紙6
への再転写が行なわれる。
【0039】このようにして、各カラーインク層の印字
が繰り返されて最終的な印字物が完成される。
【0040】前述した第1実施例によると、1色のカラ
ー印字が終了した後のバックフィード時に、前記第2ヒ
ータ9がオフにされるので前記中間転写体4の表面温度
が設定温度に対して高温側にばらつくことがなくなる。
したがって、一度前記印字用紙6に印字されたカラーイ
ンク層10が、再び溶融して前記中間転写体4に逆転写
するのを防止できるため、前記印字用紙6への印字品質
を確保することが可能となる。
【0041】また、前記中間転写体4に残存付着したカ
ラーインク層10を除去するためのクリーナー等の使用
頻度を減少させることができるため、これらの寿命を延
長させることができる。
【0042】さらに、バックフィード時における前記中
間転写体4の温度が設定温度を超えることがないため、
この中間転写体4の設定温度をさらに高温に設定できる
こととなり、再転写時における前記中間転写体4の設定
温度の選択の幅が広がることとなる。
【0043】つぎに本発明の熱転写プリンタの第2実施
例について説明する。
【0044】図2は本発明における熱転写プリンタの第
2実施例を示しており、断面円筒形状に形成された金属
の表面にゴム材を被覆した中間転写ローラ14が、駆動
モータ等の駆動源15により回転自在に配設されてい
る。この中間転写ローラ14は前記実施例におけるプラ
テンローラの機能も兼ねており、その内部にはこの中間
転写ローラ14へカラーインクリボン2のカラーインク
層10を一次記録像として転写するための温度と、さら
に、この一次記録像を印字用紙6に再転写するための設
定温度まで加熱するヒータ17が配設されている。この
ヒータ17は、前述の第1実施例と同様に制御部16に
より制御され、バックフィード時にはオフにされて、中
間転写ローラ14へカラーインク層10が逆転写するの
を防止する。
【0045】また、前記中間転写ローラ14に対しカラ
ーインクリボン2を介して、印字用紙6の幅よりも大き
な幅を有するサーマルヘッドが矢印A1,A2方向に進
退可能に配設されている。前記カラーインクリボン2
は、送り方向に複数のカラーインク層10がその幅と長
さとを印字用紙6の1枚分の大きさ以上となるように形
成されている。そして、このカラーインクリボン2のカ
ラーインク層10は前記サーマルヘッドの選択的な発熱
により前記中間転写ローラ14上に一次記録像として書
込まれる。前記カラーインクリボン2は、前記中間転写
ローラ14の回転に伴って、中間転写ローラ14との摩
擦駆動により矢印D方向に搬送される。一方、前記一次
記録像は前記中間転写ローラ14の回転に伴って矢印C
方向へ搬送される。
【0046】そして、矢印D方向に搬送された前記カラ
ーインクリボン2は、巻き取り側リボン12の駆動によ
り巻き取られていき、この際の巻き取り速度は、巻き取
り側リボンの巻き取り半径の大きさにより変化するた
め、中間転写ローラ14の搬送速度よりも速くする必要
があり、前記巻き取り側リボンの巻き取り機構にスリッ
プ機構(図示せず)を設けることにより吸収することと
されている。
【0047】一方、前記中間転写ローラ14に対し前記
印字用紙6を介して矢印B1,B2方向に進退可能とさ
れたプレッシャーローラ7が配設されている。このプレ
ッシャーローラ7は、前記一次記録像を前記印字用紙6
に再転写するために矢印B1方向へ移動し前記印字用紙
6を所定の温度に加熱されている中間転写ローラ14に
対して圧接するものである。このカラーインク層10が
再転写された印字用紙6は矢印E方向へ搬送されること
となる。
【0048】つぎに、本第2実施例の作用を説明する。
【0049】まず、サーマルヘッドを矢印A1方向へ移
動させてカラーインクリボン2を中間転写ローラ14に
圧接させる。このとき、前記中間転写ローラ14の表面
温度は、カラーインクリボン2のカラーインク層10が
溶融しない程度の適正な温度となっているため、前記サ
ーマルヘッド1の複数の発熱素子を選択的に発熱させる
ことにより、前記カラーインク層10が前記中間転写ロ
ーラ14の表面に転写、保持されて一次記録像が形成さ
れる。そして、前記中間転写ローラ14を矢印C方向へ
回転駆動させると、前記カラーインクリボン2は前記中
間転写ローラ14との摩擦力により一定速度で矢印D方
向へ搬送される。
【0050】一方、前記中間転写ローラ14上に転写さ
れた前記一次記録像が、前記中間転写ローラ14の回転
により前記プレッシャーローラ7と接触する位置まで搬
送されると、このプレッシャーローラ7が矢印B1方向
に移動して、前記印字用紙6と前記一次記録像とを前記
中間転写ローラ14に圧接する。このときには、この中
間転写ローラ14の表面温度は、その内部に配設してい
るヒータ17により、再転写に適正な温度まで加熱され
ているため、前記一次記録像を前記印字用紙6に確実に
再転写することができ、第1色目のカラーインク層10
によるカラー印字が終了する。
【0051】つぎに、第2色目のカラーインク層10に
よりカラー印字をするために、前記中間転写ローラ14
を逆回転させ前記用紙6等をバックフィードするときに
は、前記制御部16が前記ヒータ17をオフにして前記
中間転写ローラ14の表面温度を低下することにより、
すでに印字の終了した第1色目のカラーインク層10
が、再び前記中間転写ローラ14の表面に逆転写されて
しまうのを防止する。このバックフィード時には、前記
サーマルヘッド1は矢印A2方向に後退して前記カラー
インクリボン2を前記中間転写ローラ14への圧接から
解除しており、前記カラーインクリボン2が図示しない
駆動源により巻取られて、第2色目のカラーインクリボ
ン2の頭出しを円滑に行えるようにしている。
【0052】そして、第2色目のカラーインクリボン2
の準備が整い、前記中間転写ローラ14の表面温度もカ
ラーインク層10が溶融しない程度の一次記録像形成に
必要な温度まで加熱されると、第1色目の印字と同様に
一次記録像を形成し、その後、前記中間転写ローラ14
の表面温度が一次記録像を前記印字用紙6へ再転写する
のに必要な温度となるまで加熱されると、前記プレッシ
ャーローラ7による圧接力によりカラーインク層10の
印字用紙6への再転写が行なわれる。
【0053】このような第2実施例によると、バックフ
ィード時に、前記ヒータ17がオフにされるので前記中
間転写ローラ14の表面温度が設定温度に対して高温側
にばらつくことがなくなる。したがって、すでに前記印
字用紙6に印字されたカラーインク層10が、再び溶融
して前記中間転写ローラ14の表面に逆転写してしまう
のを防止できるため、高品質の印字を確保することがで
きる。
【0054】また、前記中間転写ローラ14に残存付着
したカラーインク層10を除去するためのクリーナー等
の使用頻度を減少させることができるため、これらの寿
命を延長させることができる。
【0055】さらに、バックフィード時における前記中
間転写ローラ14の温度が設定温度を超えることがない
ため、この中間転写ローラ14の設定温度をさらに高温
に設定できることとなり、再転写時における前記中間転
写ローラ14の設定温度の選択の幅が広げられる。
【0056】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、必要に応じて変更することができる。
【0057】たとえば、前記プレッシャーローラ7にも
ヒータ17を内蔵させることにより、カラーインク層1
0の再転写時に印字用紙6を裏面から加熱しながら圧接
するようにしてもよい。
【0058】また、前記印字用紙6等をバックフィード
させるときに、前記プレッシャーローラ7の圧接力を弱
める弱圧接モードを設けて制御するようにしたり、ある
いは、バックフィード専用の圧接ローラを配設すること
により、前記用紙6等をよりスムーズに逆搬送できるよ
うにしてもよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明の熱転写プリ
ンタおよびその制御方法によれば、すでに印字用紙に印
字されたカラーインク層が、再び溶融して中間転写体の
表面に逆転写されるのを確実に防止できるため、高品質
の印字を確保することができるし、再転写時における中
間転写ローラの設定温度の選択の幅を広げられる。
【0060】さらに、中間転写体に残存付着したカラー
インク層を除去するためのクリーナーの寿命を延長させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の熱転写プリンタの部分構
成断面図
【図2】本発明の第2実施例の熱転写プリンタの部分構
成断面図
【図3】再転写位置における中間転写体の表面温度の変
化を示す説明図
【図4】従来の熱転写プリンタの部分構成断面図
【図5】従来の熱転写プリンタの再転写位置における中
間転写体の表面温度の変化を示す説明図
【符号の説明】
1 サーマルヘッド 3 プラテンローラ 4 中間転写体 5 第1ヒータ 7 プレッシャーローラ 8 バックアップローラ 9 第2ヒータ 10 カラーインク層 14 中間転写ローラ 15 駆動源 16 制御部 17 ヒータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 敬志 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アル プス電気株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−327954(JP,A) 特開 平6−143631(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/32 - 2/325 B41M 5/40

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1ヒータが内蔵されているプラテンロ
    ーラと、第2ヒータが内蔵されているバックアップロー
    ラと、前記プラテンローラおよびバックアップローラに
    掛け回されたベルト状の中間転写体と、前記プラテンロ
    ーラに掛け回されている前記中間転写体上にインクリボ
    ンを圧接させてインクリボンのインク層の一次記録像を
    形成させるサーマルヘッドと、前記バックアップローラ
    によって加熱されている前記中間転写体に印字用紙を圧
    接させて前記一次記録像を印字用紙に再転写させるプレ
    ッシャーローラとを有する熱転写プリンタにおいて、カ
    ラー印字の印字プロセスを行う場合に前記第2ヒータを
    オンにし、各色の印字が終了するごとに印字用紙を印字
    開始位置までバックフィードさせる場合に前記第2ヒー
    タをオフにする制御部を設けたことを特徴とする熱転写
    プリンタ。
  2. 【請求項2】 ベルト状の中間転写体に形成されている
    インクリボンのインク層からなる一次記録像を、内蔵さ
    れている第2ヒータをオンさせてバックアップローラに
    より加熱するとともに、印字用紙をプレッシャーローラ
    によって圧接することにより印字用紙に再転写させてカ
    ラー印字の印字プロセスを行い、前記第2ヒータをオフ
    とさせて各色の印字が終了するごとに前記印字用紙を印
    字開始位置までバックフィードさせることを特徴とする
    熱転写プリンタの運転制御方法。
  3. 【請求項3】 ヒータが内蔵されている回転体からなる
    中間転写体と、前記中間転写体上にインクリボンを圧接
    させてインクリボンのインク層の一次記録像を形成させ
    るサーマルヘッドと、前記ヒータによって加熱されてい
    る中間転写体に印字用紙を圧接させて前記一次記録像を
    印字用紙に再転写させるプレッシャーローラを有する熱
    転写プリンタにおいて、カラー印字の印字プロセスを行
    う場合に前記ヒータをオンにし、各色の印字が終了する
    ごとに印字用紙を印字開始位置までバックフィードさせ
    る場合に前記ヒータをオフにする制御部を有することを
    特徴とする熱転写プリンタ。
  4. 【請求項4】 回転体状の中間転写体に形成されている
    インクリボンのインク層からなる一次記録像を、内蔵さ
    れているヒータをオンさせて前記中間転写体により加熱
    するとともに、印字用紙をプレッシャーローラによって
    圧接することにより印字用紙に再転写させてカラー印字
    の印字プロセスを行い、前記ヒータをオフとさせて各色
    の印字が終了するごとに前記印字用紙を印字開始位置ま
    でバックフィードさせることを特徴とする熱転写プリン
    タの運転制御方法。
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