JPH1034302A - 連続鋳造鋳片の表面割れ防止方法 - Google Patents

連続鋳造鋳片の表面割れ防止方法

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JPH1034302A
JPH1034302A JP18953296A JP18953296A JPH1034302A JP H1034302 A JPH1034302 A JP H1034302A JP 18953296 A JP18953296 A JP 18953296A JP 18953296 A JP18953296 A JP 18953296A JP H1034302 A JPH1034302 A JP H1034302A
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JP
Japan
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slab
cast slab
temperature
cast
casting
Prior art date
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Pending
Application number
JP18953296A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasumasa Omura
康正 大村
Masahiro Toki
正弘 土岐
Toshiyuki Kajitani
敏之 梶谷
Junji Nakajima
潤二 中島
Yasuhiko Otani
康彦 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳造速度が高い操業条件下でも、安定的に鋳
片の横割れを防止できる方法を提案する。 【解決手段】 湾曲型連続鋳造機によって鋳造速度が毎
分1.5m以上で鋳造される、中炭鋼鋳片(0.1wt%
≦[C]≦0.3wt%、[Mn]≦1.3wt%)の二次
冷却に際し、連続鋳造機鋳型直下最降下温度領域におけ
る鋳片両コーナー部の表面温度の最低値が600℃以下
で且つ連続鋳造機矯正部領域における鋳片両コーナー部
の表面温度が700℃以下となるように冷却することを
特徴とする連続鋳造鋳片の表面割れ防止方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続鋳造における
鋳片の表面割れ疵発生防止の方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造により製造される鋳片には、縦
割れ、横割れなど種々の表面欠陥が発生する。特に、鋳
片表層部の微細な横割れは、鋳肌では目視困難で且つ比
較的深いため極めて有害であり、鋳造工程でその発生を
完全に防止することが必要である。横割れは二次冷却条
件と密接に関係しており、湾曲型連鋳機においては、鋳
片上面側コーナー部近傍に発生することが特徴である。
従ってこの割れは、連鋳機矯正部での鋳片の矯正加工に
より発生すると考えられる。また、横割れはγ低温領域
からγ/α変態温度域にかけての鋼の脆化、すなわち I
II領域脆化に起因する割れであることが知られている。
横割れを防止する方法として例えば、荻林ら:鉄鋼協会
鉄鋼基礎共同研究会「連続鋳造における力学挙動」,1
985,p184には、鋳片の二次冷却において緩冷却
を施し、脆化域を高温側に回避することにより割れ発生
防止が可能であることが述べられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、鋳造速度が毎
分1.5m以上である高速鋳造操業において、特に矯正
部領域での二次冷却の緩冷却を実施した場合、鋳片凝固
殻の強度が著しく低下し、その結果非定常バルジングが
激しくなり、鋳片の内部割れの増加、鋳型湯面レベル変
動量の増加につながる。従って高速鋳造操業における、
矯正部での二次冷却の緩冷却は難しい。
【0004】本発明は上記問題点にかんがみなされたも
ので、鋳造速度が高い操業条件下でも、安定的に鋳片の
横割れを防止できる方法を提案するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、湾曲
型連続鋳造機によって鋳造速度が毎分1.5m以上で鋳
造される、中炭鋼鋳片(例えば、0.1wt%≦[C]≦
0.3wt%、[Mn]≦1.3wt%)の二次冷却に際
し、連続鋳造機鋳型直下最降下温度領域における鋳片両
コーナー部の表面温度の最低値が600℃以下で且つ連
続鋳造機矯正部領域における鋳片両コーナー部の表面温
度が700℃以下となるように冷却することを特徴とす
る連続鋳造鋳片の表面割れ防止方法を要旨とするもので
ある。
【0006】以下本発明の内容と発明に至る経緯につい
て説明する。鋳片コーナー部の表面温度の履歴は、図1
に示すように、まず鋳片直下での短片スプレーの影響を
受けて、一旦急冷されその後復熱することが特徴であ
る。そこで発明者らは、実鋳片の温度履歴に対応させた
グリーブル試験を行い脆化挙動を調査するとともに、適
正二次冷却パターンについて検討した。
【0007】連鋳鋳片表層部から試料を切りだし鋳片コ
ーナー部を想定した種々の熱履歴、すなわち鋳型直下で
の急冷−復熱に対応させて試料を一旦温度T1 まで冷却
し、その後温度T2 まで再加熱した後、引張試験を行い
絞り値(以下R.A.という)を測定した。グリーブル
試験条件および熱履歴を図2に示す。試験温度での保定
時間は矯正部に対応させて1200秒とした。これらの
試験から得られた、脆化に及ぼす熱履歴の影響(中炭
鋼)を図3に示す。また図4に、Si−Mn系鋼
([C]=0.173wt%、[Mn]=1.40wt%)
の脆化に及ぼす熱履歴の影響について同様にグリーブル
試験を行った結果を示す。
【0008】前掲の文献である鉄鋼協会鉄鋼基礎共同研
究会「連続鋳造における力学挙動」のp187に述べら
れているように、割れに対するR.A.の限界値を60
%とし、60%以下の脆化域に着目すればSi−Mn系
鋼と比較して中炭鋼では脆化域が狭くなっていることが
わかる。特に中炭鋼の場合、T1 、T2 とも低い領域
で、延性が良好なR.A.>60%の領域が存在する。
一般に、T1 、T2 がAr3 変態温度(すなわちγ/α
変態が完了する温度)以下になるとγ/α変態により組
織が微細化され、延性が高くなる傾向があるが特に中炭
鋼の場合、Si−Mn系鋼と比べてMn濃度が低いため
にAr3 変態温度が高く、低温側での延性が高くなる。
【0009】以上のような中炭鋼の特徴は、矯正部領域
での二次冷却の強化による、割れ発生の防止が可能であ
ることを示唆する。つまり、矯正部領域での強冷却が必
要な高速鋳造操業においても、図3において、T1 <6
00℃、T2 <700℃以下となるような二次冷却を施
せば、R.A.>60%の非脆化領域に入ることを知見
し、上述する内容の本発明を完成させるに至った。
【0010】なお一般に、鋳片表面温度の幅方向分布は
図5に示すようになっており、コーナー部は幅中央に比
べ150℃〜200℃低く、コーナー部を離れた幅方向
中央寄りの位置でγ/α変態温度域に入るものの、一方
鋳片に加わる歪みの幅方向分布は、図5に示すようにな
っており、幅方向中央部はコーナー部に比べ歪みの大き
さは1/5であるため、幅方向中央寄りの位置での割れ
発生の心配は無い。
【0011】
【発明の実施の形態】図6に、実連鋳機で鋳造速度が毎
分2.0mの条件下で連続鋳造機鋳型直下最降下温度領
域の鋳片コーナー部表面温度の最低値(グリーブル試験
においてT1に相当)、矯正部領域の鋳片コーナー部表
面温度(グリーブル試験においてT2に相当)と、実鋳
片のコーナー部横割れ発生指数との関係を調査した結果
を示す(鋼の成分組成は表1を参照のこと)。これより
R.A.>60%の非脆化領域では割れは皆無であり、
高速鋳造操業において割れが回避できていることがわか
る。
【0012】
【表1】
【0013】
【発明の効果】以上の本発明に従った表面割れ防止方法
により、高速鋳造操業において表面割れを確実に防止で
き、高品位かつ高生産性の連続鋳造操業を実施すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋳片コーナー部の温度推移を示す図である。
【図2】グリーブル試験条件を示す図である。
【図3】中炭鋼における脆化に及ぼす熱履歴の影響を示
す図である。
【図4】Si−Mn系鋼における脆化に及ぼす熱履歴の
影響を示す図である。
【図5】鋳片幅方向表面温度分布、歪み分布の一例を示
す図である。
【図6】鋳造速度が毎分2.0mの条件下での連鋳機鋳
型直下最降下温度領域における鋳片コーナー部表面温度
の最低値、矯正部領域における鋳片コーナー部表面温度
と実鋳片コーナー部横割れ発生指数との関係を示す図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 潤二 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内 (72)発明者 大谷 康彦 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湾曲型連続鋳造機によって鋳造速度が毎
    分1.5m以上で鋳造される、中炭鋼鋳片の二次冷却に
    際し、連続鋳造機鋳型直下最降下温度領域における鋳片
    両コーナー部の表面温度の最低値が600℃以下で且つ
    連続鋳造機矯正部領域における鋳片両コーナー部の表面
    温度が700℃以下となるように冷却することを特徴と
    する連続鋳造鋳片の表面割れ防止方法。
JP18953296A 1996-07-18 1996-07-18 連続鋳造鋳片の表面割れ防止方法 Pending JPH1034302A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008183608A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Jfe Steel Kk 鋼の連続鋳造方法
JP2012011427A (ja) * 2010-07-01 2012-01-19 Nippon Steel Corp 連続鋳造機内の二次冷却方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008183608A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Jfe Steel Kk 鋼の連続鋳造方法
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