JPH10340853A - 走査型露光装置及び露光方法、並びに回路製造方法 - Google Patents

走査型露光装置及び露光方法、並びに回路製造方法

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JPH10340853A
JPH10340853A JP9247916A JP24791697A JPH10340853A JP H10340853 A JPH10340853 A JP H10340853A JP 9247916 A JP9247916 A JP 9247916A JP 24791697 A JP24791697 A JP 24791697A JP H10340853 A JPH10340853 A JP H10340853A
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exposure
scanning
optical axis
substrate
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JP9247916A
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Yuji Imai
裕二 今井
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
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    • GPHYSICS
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光時のデフォーカスに起因する色ムラの発
生防止とスループットの向上とを両立させる。 【解決手段】 主制御装置20により、ウエハW上の所
定のショット領域の走査露光の開始に先立って、そのシ
ョット領域の露光開始位置とウエハエッジまでの走査方
向の距離、及び走査開始時点での複数の検出点とウエハ
エッジとの位置関係に応じて、フォーカス調整のみを行
なうか、フォーカス調整に加え、レベリング調整も行な
うかが判定され、ショット領域の走査露光の際には、判
定結果に基づいてフォーカス検出系(40、42)の検
出結果に基づいてウエハ駆動装置21が制御され、ウエ
ハWの面位置の調整が行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型露光装置及
び露光方法、並びに回路製造方法に係り、さらに詳しく
は半導体素子、液晶表示素子等をリソグラフィ工程で製
造する際に用いられる走査型露光装置及び露光方法、並
びにこの露光方法を含む回路製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子等
を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレ
チクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成された
パターンを投影光学系を介してフォトレジスト等が塗布
されたウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、適宜
「感応基板又はウエハ」という)上に投影露光する投影
露光装置が用いられている。この種の装置としては、例
えば半導体素子の製造工程では、従来は、感応基板とし
てのウエハが搭載されたウエハステージを所定量X、Y
2次元方向にステッピングさせた後、レチクルのパター
ンを投影光学系を介して感応基板上のショット領域に転
写する静止型(ステップ&リピート方式ともいう)の露
光装置が主流であったが、半導体素子の高集積化に伴う
回路パターンの微細化に伴い、露光装置の性能として一
層の高解像力、露光精度の高さが要求されるようにな
り、かかる要求に応える新方式の露光装置として、レチ
クルを保持するレチクルステージとウエハステージとを
投影光学系に対して所定の走査方向に相対移動させるこ
とにより、レチクルパターンを投影光学系を介してウエ
ハ上に逐次転写するいわゆるステップ・アンド・スキャ
ン方式の走査型露光装置が製品化された。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したような走査型
露光装置では、ウエハ上のあるショット領域にレチクル
パターンを露光する際には、露光直前に、露光位置(露
光対象ショット領域内)でのウエハ表面の投影光学系の
光軸方向位置の情報(フォーカス情報)をフォーカスセ
ンサを用いて計測し、ウエハ上のショット領域表面が投
影光学系の焦点深度の範囲内に一致するように、ウエハ
を保持して前記光軸方向に微少移動する試料台(Zステ
ージ)を位置決めしながら、走査露光を行なう必要があ
る。
【0004】かかる走査型露光装置では、ウエハの周辺
以外のショット領域については、露光開始直前のウエハ
のフォーカス情報は、容易に検出できるので問題はな
い。しかしながら、ウエハ周辺のショット領域の露光の
場合、特に、レチクル上の照明領域と共役な露光領域を
ウエハの周辺部から内部に向かって相対走査しつつ(こ
こで、実際には露光領域が固定でウエハが移動するので
あるが、説明の便宜上このような表現を用いている)露
光を行なう場合で、Zステージの追従性以上のウエハ表
面の光軸方向変位が存在する場合、そのショット領域に
はデフォーカス状態でレチクルパターンが露光されると
いう不都合があった。
【0005】一方、上記のようなデフォーカスを避ける
ために、ウエハ周辺のショット領域については、常に露
光領域をウエハの内部から周辺部に向かって相対走査し
ながら露光する方法も一部では行われているが、かかる
場合には、レチクルとウエハを常に一定の方向に相対走
査させるため、レチクルステージとウエハステージと
を、所定の位置に戻す作業が必要となり、レチクルステ
ージとウエハステージとを交互に走査方向一側から他
側、他側から一側に移動させて露光を行なう場合に比べ
て、必然的にスループットが低下するという不都合があ
った。
【0006】また、ウエハ周辺のショット領域について
は、常に露光領域をウエハの内部から周辺部に向かって
相対走査しながら露光する場合であっても、ショットの
配置によっては、露光の途中でフォーカスセンサの検出
点がウエハから外れ、ウエハの傾斜調整ができなくな
り、その結果そのショット領域にはデフォーカス状態で
レチクルパターンが露光されるという不都合もあった。
【0007】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、その目的は、露光時のデフォーカスに起因する色ム
ラの発生防止とスループットの向上とを両立させること
ができる走査型露光装置を提供することにある。
【0008】また、本発明の第2の目的は、露光時のデ
フォーカスに起因する色ムラの発生防止とスループット
の向上とを両立させることができる露光方法を提供する
ことにある。
【0009】また、本発明の第3の目的は、露光時のデ
フォーカスに起因する色ムラの発生による製品の歩止ま
りの低下等を防止することができる回路製造方法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、マスク(R)と感応基板(W)とを投影光学系(P
L)に対して所定の走査方向に相対移動しつつ、前記マ
スク(R)に形成されたパターンを投影光学系(PL)
を介して前記感応基板に逐次転写する走査型露光装置で
あって、前記感応基板(W)上の複数の検出点(S)に
おける前記感応基板(W)表面の前記投影光学系の光軸
方向の位置を検出するフォーカス検出系(40、42)
と;前記感応基板(W)を前記投影光学系(PL)の光
軸方向及び前記光軸直交面に対して傾斜駆動する基板駆
動系(21)と;前記感応基板(W)上の所定のショッ
ト領域の走査露光の際に、そのショット領域と前記感応
基板(W)の有効領域外縁との位置関係に基づいて前記
感応基板(W)の前記光軸方向位置のみを調整するか、
前記感応基板(W)の光軸方向位置及び前記光軸直交面
に対する傾斜を調整するかを判定し、この判定結果に応
じて前記フォーカス検出系(40、42)の検出結果に
基づいて前記基板駆動系(21)を制御する制御手段
(20)とを有する。
【0011】これによれば、制御手段(20)により、
感応基板(W)上の所定のショット領域の走査露光の際
に、そのショット領域と感応基板(W)の有効領域外縁
との位置関係に基づいて感応基板(W)の光軸方向位置
のみを調整するか、感応基板(W)の光軸方向位置及び
光軸直交面に対する傾斜を調整するかが判定され、その
判定結果に応じてフォーカス検出系(40、42)の検
出結果に基づいて基板駆動系(21)が制御される。
【0012】このため、例えば、感応基板(W)上の周
辺部のショット領域を露光する場合であっても、そのシ
ョット領域と感応基板(W)の有効領域外縁との位置関
係に応じて、制御手段(20)により感応基板(W)の
光軸方向位置のみが調整されるフォーカス制御、又は感
応基板(W)の光軸方向位置及び光軸直交面に対する傾
斜が調整されるフォーカス・レベリング制御が行われ
る。従って、感応基板(W)上の周辺部以外のショット
領域の露光の際は勿論、周辺部のショット領域の露光の
際であっても感応基板の投影光学系に対する移動方向の
如何にかかわらず、そのショット領域と感応基板(W)
の有効領域外縁との位置関係が光軸直交面に対する傾斜
(すなわちレベリング)の調整も可能な関係にあれば光
軸位置(フォーカス)の調整及びレベリング調整が行な
われ、そのショット領域と感応基板(W)の有効領域外
縁との位置関係がレベリング調整が困難な位置関係にあ
ればフォーカス調整のみが行なわれる。この結果、デフ
ォーカス状態でマスクのパターンが感応基板上に露光さ
れることがなくなり、投影光学系に対する感応基板の移
動方向を考慮しなくても良くなるので、最も効率の良い
露光順序の決定が可能となり、これにより、デフォーカ
スに起因する色ムラの発生防止とスループットの向上と
を両立させることが可能となる。
【0013】この場合において、制御手段がフォーカス
制御のみを行なうか、フォーカス・レベリング制御を行
なうかの判定の基準であるそのショット領域と感応基板
(W)の有効領域外縁との位置関係には種々の要素が含
まれるが、例えば請求項2に記載の発明の如く、前記制
御手段(20)は、前記感応基板(W)の有効領域外縁
と前記所定のショット領域の露光開始位置との距離の大
小に応じて、前記フォーカス検出系(40、42)の検
出結果に基づいて前記感応基板(W)の前記光軸方向位
置のみを調整するか、前記感応基板(W)の光軸方向位
置及び前記光軸直交面に対する傾斜を調整するかを判定
しても良い。あるいは、請求項3に記載の発明の如く、
前記制御手段(20)は、前記感応基板(W)の有効領
域外縁と前記所定のショット領域の露光終了位置との距
離の大小に応じて、前記フォーカス検出系(40、4
2)の検出結果に基づいて前記感応基板(W)の前記光
軸方向位置のみを調整するか、前記感応基板(W)の光
軸方向位置及び前記光軸直交面に対する傾斜を調整する
かを判定しても良い。
【0014】上記請求項1又は2に記載の発明におい
て、請求項4に記載の発明の如く、前記制御手段(2
0)は、前記所定のショット領域の露光開始位置から
前記感応基板(W)の有効領域外縁までの前記走査方向
の距離が第1の所定距離以上あり走査開始時点で前記フ
ォーカス検出系(40、42)の同一直線上にない少な
くとも3つの検出点(S)が前記感応基板(W)の有効
領域内である第1条件を満たす場合には、前記フォーカ
ス検出系(40、42)の検出結果に基づいて前記感応
基板の前記光軸方向位置及び前記光軸直交面に対する前
記走査方向及びこれに直交する方向の傾斜を調整するよ
うに前記基板駆動系(21)を制御する第1の機能と、
前記所定のショット領域の露光開始位置から前記感応
基板(W)の有効領域外縁までの前記走査方向の距離が
第2の所定距離以上で前記第1の所定距離未満であり、
かつ走査開始時点で前記感応基板(W)の有効領域内に
位置する前記フォーカス検出系(40、42)の前記走
査方向に直交する方向に並んだ両端の検出点間の間隔が
所定間隔以上ある第2条件を満たす場合には、前記フォ
ーカス検出系(40、42)の検出結果に基づいて前記
感応基板の前記光軸方向位置及び前記光軸直交面に対す
る前記走査方向に直交する方向の傾斜を調整するように
前記基板駆動系(21)を制御する第2の機能と、前
記第1条件及び第2条件をともに満たさない場合には、
前記フォーカス検出系の検出結果に基づいて前記感応基
板の前記光軸方向位置のみを調整するように前記基板駆
動系を制御する第3の機能とを有していても良い。かか
る場合には、例えば、第1の所定距離として、基板駆動
系の走査方向及び非走査方向の傾斜駆動(チルト駆動)
のための引き込みに必要なストロークを定め、また、第
2の所定距離として、基板駆動系の非走査方向の傾斜駆
動(チルト駆動)のための引き込みに必要なストローク
を定め、更に、上記所定間隔として各検出点に対応する
フォトセンサの分解能と基板駆動系の能力とに基づいて
定められる値を定めることが望ましい。ここで、第2条
件として所定間隔以上であることを要求するのは、検出
点間の間隔があまり狭い場合には、各検出点における検
出値に含まれる誤差の影響が大きくなりすぎて正確なレ
ベリング制御ができなくなるからである。
【0015】この請求項4に記載の発明によれば、周辺
ショットの露光に際し、基板駆動系の走査方向及び非走
査方向の傾斜駆動(チルト駆動)のための引き込みに必
要なストロークが確保できる場合には、感応基板の光軸
方向位置、走査方向に直交する方向(非走査方向)の傾
斜及び走査方向の傾斜が調整され、基板駆動系の非走査
方向のみ傾斜駆動(チルト駆動)のための引き込みに必
要なストロークが確保でき、且つ走査開始時点で感応基
板の有効領域内に位置する走査方向に直交する方向に並
んだ両端の検出点間の間隔が上記所定間隔以上となる場
合には、感応基板の光軸方向位置及び走査方向に直交す
る方向の傾斜が調整され、その他の場合には感応基板の
光軸方向位置のみが調整される。従って、各ショット領
域に対して最適なフォーカス・レベリング制御動作が実
行される。
【0016】また、上記請求項1又は3に記載の発明に
おいて、請求項5に記載の発明の如く、前記制御手段
(20)は、前記所定のショット領域の露光終了位置
から前記感応基板(W)の有効領域外縁までの前記走査
方向の距離が第3の所定距離以上あり露光終了時点で前
記フォーカス検出系(40、42)の同一直線上にない
少なくとも3つの検出点(S)が前記感応基板(W)の
有効領域内である第3条件を満たす場合には、前記フォ
ーカス検出系(40、42)の検出結果に基づいて前記
感応基板の前記光軸方向位置及び前記光軸直交面に対す
る前記走査方向及びこれに直交する方向の傾斜を調整す
るように前記基板駆動系(21)を制御する第4の機能
と、前記所定のショット領域の露光終了位置から前記
感応基板(W)の有効領域外縁までの前記走査方向の距
離が第4の所定距離以上で前記第3の所定距離未満であ
り、かつ露光終了時点で前記感応基板(W)の有効領域
内に位置する前記フォーカス検出系(40、42)の前
記走査方向に直交する方向に並んだ両端の検出点間の間
隔が所定間隔以上ある第4条件を満たす場合には、前記
フォーカス検出系(40、42)の検出結果に基づいて
前記感応基板の前記光軸方向位置及び前記光軸直交面に
対する前記走査方向に直交する方向の傾斜を調整するよ
うに前記基板駆動系(21)を制御する第5の機能と、
前記第3条件及び第4条件をともに満たさない場合に
は、前記フォーカス検出系の検出結果に基づいて前記感
応基板の前記光軸方向位置のみを調整するように前記基
板駆動系を制御する第6の機能とを有していても良い。
かかる場合には、例えば、第3の所定距離として、基板
駆動系の走査方向及び非走査方向の傾斜駆動(チルト駆
動)のための引き込みに必要なストロークを定め、ま
た、第4の所定距離として、基板駆動系の非走査方向の
傾斜駆動(チルト駆動)のための引き込みに必要なスト
ロークを定め、更に、上記所定間隔として各検出点に対
応するフォトセンサの分解能と基板駆動系の能力とに基
づいて定められる値を定めることが望ましい。ここで、
第4条件として所定間隔以上であることを要求するの
は、検出点間の間隔があまり狭い場合には、各検出点に
おける検出値に含まれる誤差の影響が大きくなりすぎて
正確なレベリング制御ができなくなるからである。
【0017】この請求項5に記載の発明によれば、周辺
ショットの露光に際し、基板駆動系の走査方向及び非走
査方向の傾斜駆動(チルト駆動)のための引き込みに必
要なストロークが確保できる場合には、感応基板の光軸
方向位置、走査方向に直交する方向(非走査方向)の傾
斜及び走査方向の傾斜が調整され、基板駆動系の非走査
方向のみ傾斜駆動(チルト駆動)のための引き込みに必
要なストロークが確保でき、且つ露光終了時点で感応基
板の有効領域内に位置する走査方向に直交する方向に並
んだ両端の検出点間の間隔が上記所定間隔以上となる場
合には、感応基板の光軸方向位置及び走査方向に直交す
る方向の傾斜が調整され、その他の場合には感応基板の
光軸方向位置のみが調整される。従って、各ショット領
域に対して最適なフォーカス・レベリング制御動作が実
行される。
【0018】請求項6に記載の発明は、請求項4に記載
の走査型露光装置において、前記フォーカス検出系の各
検出点に対応するセンサの内、前記制御手段による前記
感応基板の面位置調整に用いるセンサを選択するための
センサ選択手段(93)を更に有し、前記制御手段(2
0)が、自動指定の指示に応じて、走査開始時点で前記
感応基板の有効領域内に位置する指定されたセンサを前
記センサ選択手段(93)を介して追加選択するセンサ
追加選択機能を更に有することを特徴とする。
【0019】これによれば、制御手段(20)が、自動
指定の指示に応じて、走査開始時点で感応基板の有効領
域内に位置する指定されたセンサをセンサ選択手段(9
3)を介して追加選択するセンサ追加選択機能を有する
ことから、例えば上記第2条件を満たす場合に、そのシ
ョット領域の露光の際に、感応基板の非走査方向の傾斜
調整のために使用するセンサの数が少ない場合に、セン
サの数を増やして一層高精度な感応基板の非走査方向の
傾斜調整が可能となる。これはいわゆる欠けショットに
対し上記の変則的なフォーカス・レベリング制御を行
なう場合に好適である。
【0020】請求項7に記載の発明は、請求項5に記載
の走査型露光装置において、前記フォーカス検出系の各
検出点に対応するセンサの内、前記制御手段による前記
感応基板の面位置調整に用いるセンサを選択するための
センサ選択手段(93)を更に有し、前記制御手段(2
0)が、自動指定の指示に応じて、露光終了時点で前記
感応基板の有効領域内に位置する指定されたセンサを前
記センサ選択手段(93)を介して追加選択するセンサ
追加選択機能を更に有することを特徴とする。
【0021】これによれば、制御手段(20)が、自動
指定の指示に応じて、露光終了時点で感応基板の有効領
域内に位置する指定されたセンサをセンサ選択手段(9
3)を介して追加選択するセンサ追加選択機能を有する
ことから、例えば上記第4条件を満たす場合に、そのシ
ョット領域の露光の際に、感応基板の非走査方向の傾斜
調整のために使用するセンサの数が少ない場合に、セン
サの数を増やして一層高精度な感応基板の非走査方向の
傾斜調整が可能となる。これはいわゆる欠けショットに
対し上記の変則的なフォーカス・レベリング制御を行
なう場合に好適である。
【0022】請求項8に記載の発明は、請求項1ないし
5のいずれか一項に記載の走査型露光装置において、前
記制御手段に代えて、前記所定のショット領域の走査露
光の際に、前記フォーカス検出系の検出結果のみ、又は
該検出結果と直前のショット領域の露光の際の情報とに
基づいて、前記感応基板の前記光軸方向位置及び前記光
軸直交面に対する前記走査方向及びこれに直交する方向
の傾斜を調整するように前記基板駆動系(21)を制御
する第2の制御手段を有することを特徴とする。
【0023】これによれば、第2の制御手段では、所定
のショット領域の走査露光の際に、フォーカス検出系の
検出結果のみで感応基板の光軸方向位置及び光軸直交面
に対する走査方向及びこれに直交する方向の傾斜調整が
可能であれば、フォーカス検出系の検出結果のみで通常
のフォーカス・レベリング制御を行ない、これ以外の場
合には、該検出結果と直前のショット領域の露光の際の
情報とに基づいて感応基板の光軸方向位置及び光軸直交
面に対する走査方向及びこれに直交する方向の傾斜調整
を行なう。このため、いかなる場合でも感応基板の走査
方向及びこれに直交する方向のある程度の精度の傾斜調
整(レベリング制御)を含むフォーカス制御が可能とな
る。
【0024】請求項9に記載の発明は、マスク(R)と
感応基板(W)とを同期して移動しつつ、前記マスク
(R)に形成されたパターンを前記感応基板(W)上の
ショット領域に転写する露光方法において、前記感応基
板(W)内での前記ショット領域の配置に応じて、前記
感応基板(W)と所定の基準平面との間隔のみを調整す
るか、前記間隔及び前記基準平面に対する傾斜を調整す
るかを選択することを特徴とする。
【0025】これによれば、例えば、感応基板(W)上
の周辺部のショット領域を露光する場合であっても、そ
のショット領域の感応基板(W)内での配置に応じて、
感応基板(W)と所定の基準平面との間隔のみを調整す
る(フォーカス制御を行う)か、又は感応基板(W)の
所定の基準平面との間隔及び基準平面に対する傾斜を調
整する(フォーカス・レベリング制御を行う)かが選択
される。従って、感応基板(W)上の周辺部のショット
領域の露光の際であっても、そのショット領域の感応基
板(W)上での配置が前記傾斜(すなわちレベリング)
の調整も可能な関係にあればフォーカスの調整及びレベ
リング調整が行なわれ、そのショット領域の感応基板
(W)上での配置がレベリング調整が困難な位置関係に
あればフォーカス調整のみが行なわれる。この結果、デ
フォーカス状態でマスクのパターンが感応基板上に露光
されることがなくなり、感応基板の移動方向を考慮しな
くても良くなるので、最も効率の良い露光順序の決定が
可能となり、これにより、デフォーカスに起因する色ム
ラの発生防止とスループットの向上とを両立させること
が可能となる。
【0026】この場合において、請求項10に記載の発
明の如く、前記感応基板の有効領域外縁と前記ショット
領域の露光開始位置との位置関係に応じて前記調整の選
択を行っても良く、あるいは請求項11に記載の発明の
如く、前記感応基板の有効領域外縁と前記ショット領域
の露光終了位置との位置関係に応じて前記調整の選択を
行っても良い。
【0027】また、請求項12に記載の発明は、マスク
と感応基板とを同期して移動しつつ、前記マスクに形成
されたパターンを前記感応基板上のショット領域に転写
して回路素子を形成する回路製造方法において、前記感
応基板内での前記ショット領域の配置に応じて、前記感
応基板と所定の基準平面との間隔のみを調整するか、前
記間隔及び前記基準平面に対する傾斜を調整するかを選
択する工程と;選択結果に基づいて前記感応基板の前記
間隔又は前記間隔及び前記傾斜を調整した後、前記マス
クに形成されたパターンを前記感応基板上に転写する工
程とを含むことを特徴とする。
【0028】これによれば、前記請求項9に記載の発明
と同様の理由によりデフォーカス状態でマスクのパター
ンが感応基板上に露光されることがなくなるので、色ム
ラに起因する回路素子の解像度低下を防止することがで
き、これにより製品の歩止まりの低下を防止しあるいは
歩止まりを向上させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
ないし図7に基づいて説明する。
【0030】図1には、一実施形態に係る走査型露光装
置100の概略的な構成が示されている。この走査型露
光装置100は、いわゆるステップ・アンド・スキャン
露光方式の投影露光装置である。
【0031】この走査型露光装置100は、光源1及び
照明光学系(2、3、5〜7)を含む照明系、マスクと
してのレチクルRを保持するマスクステージとしてのレ
チクルステージRST、投影光学系PL、感応基板とし
てのウエハWを保持してXY平面内をXY2次元方向に
移動する基板テーブル18を備えたXYステージ装置1
4、及びこれらの制御系等を備えている。
【0032】前記照明系は、光源1、コリメータレン
ズ、フライアイレンズ等(いずれも図示せず)からなる
照度均一化光学系2、リレーレンズ3、レチクルブライ
ンド5、リレーレンズ6及び折り曲げミラー7(この
内、照度均一化光学系2、リレーレンズ3、6及び折り
曲げミラー7によって照明光学系が構成される)等を含
んで構成されている。
【0033】ここで、この照明系の構成各部についてそ
の作用とともに説明すると、光源1で発生した露光光と
しての照明光ILは不図示のシャッターを通過した後、
照度均一化光学系2により照度分布がほぼ均一な光束に
変換される。照明光ILとしては、例えばKrFエキシ
マレーザ光やArFエキシマレーザ光等のエキシマレー
ザ光、銅蒸気レーザやYAGレーザの高調波、あるいは
超高圧水銀ランプからの紫外域の輝線(g線、i線等)
等が用いられる。
【0034】照度均一化光学系2から水平に射出された
光束は、リレーレンズ3を介して、レチクルブラインド
5に達する。このレチクルブラインド5は、2枚の可動
ブレード45A、45Bを有する可動ブラインド(以
下、この可動ブラインドを適宜「可動ブラインド45
A、45B」と呼ぶ)と、この可動ブラインド45A、
45Bの近傍に配置された開口形状が固定された固定ブ
ラインド46とから構成される。可動ブラインド45
A、45Bの配置面はレチクルRのパターン面と共役と
なっている。固定ブラインド46は、例えば4個のナイ
フエッジにより矩形の開口を囲んだ視野絞りであり、そ
の矩形開口の上下方向の幅が可動ブラインド45A、4
5Bによって規定されるようになっており、これにより
レチクルRを照明するスリット状の照明領域IAR(図
2参照)の幅を所望の大きさに設定できるようになって
いる。可動ブラインド45A、45Bは、可動ブライン
ド駆動機構43A、43Bによって開閉方向に駆動され
るようになっており、この駆動機構43A、43Bの動
作が不図示のメモリに格納されたプロセスプログラムと
呼ばれるファイル内のマスキング情報に応じて主制御装
置20によって制御されるようになっている。
【0035】レチクルブラインド5を通過した光束は、
リレーレンズ6を通過して折り曲げミラー7に至り、こ
こで鉛直下方に折り曲げられて回路パターン等が描かれ
たレチクルRの照明領域IAR部分を照明する。
【0036】前記レチクルステージRST上にはレチク
ルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチク
ルステージRSTは、レチクルRの位置決めのため、照
明光学系の光軸IX(後述する投影光学系PLの光軸A
Xに一致)に垂直な平面内で2次元的に(X軸方向及び
これに直交するY軸方向及びXY平面に直交するZ軸回
りの回転方向に)微少駆動可能に構成されている。
【0037】また、このレチクルステージRSTは、不
図示のレチクルベース上をリニアモータ等で構成された
レチクル駆動部(図示省略)により、所定の走査方向
(ここではY軸方向とする)に指定された走査速度で移
動可能となっている。このレチクルステージRSTは、
レチクルRの全面が少なくとも照明光学系の光軸IXを
横切ることができるだけの移動ストロークを有してい
る。
【0038】レチクルステージRST上にはレチクルレ
ーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16か
らのレーザビームを反射する移動鏡15が固定されてお
り、レチクルステージRSTのステージ移動面内の位置
はレチクル干渉計16によって、例えば0.5〜1nm
程度の分解能で常時検出される。ここで、実際には、レ
チクルステージRST上には走査方向(Y軸方向)に直
交する反射面を有する移動鏡と非走査方向(X軸方向)
に直交する反射面を有する移動鏡とが設けられ、レチク
ル干渉計16は走査方向に1軸、非走査方向には2軸設
けられているが、図1ではこれらが代表的に移動鏡1
5、レチクル干渉計16として示されている。
【0039】レチクル干渉計16からのレチクルステー
ジRSTの位置情報はステージ制御系19及びこれを介
して主制御装置20に送られ、ステージ制御系19では
主制御装置20からの指示に応じてレチクルステージR
STの位置情報に基づいてレチクル駆動部(図示省略)
を介してレチクルステージRSTを駆動する。
【0040】なお、不図示のレチクルアライメント系に
より所定の基準位置にレチクルRが精度良く位置決めさ
れるように、レチクルステージRSTの初期位置が決定
されるため、移動鏡15の位置をレチクル干渉計16で
測定するだけでレチクルRの位置を十分高精度に測定し
たことになる。
【0041】前記投影光学系PLは、レチクルステージ
RSTの図1における下方に配置され、その光軸AX
(照明光学系の光軸IXに一致)の方向がZ軸方向とさ
れ、ここでは両側テレセントリックな光学配置となるよ
うに光軸AX方向に沿って所定間隔で配置された複数枚
のレンズエレメントから成る屈折光学系が使用されてい
る。この投影光学系PLは所定の投影倍率、例えば1/
5(あるいは1/4)を有する縮小光学系である。この
ため、照明光学系からの照明光ILによってレチクルR
の照明領域IARが照明されると、このレチクルRを通
過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してレチ
クルRの回路パターンの縮小像が表面にフォトレジスト
が塗布されたウエハW上に形成される。
【0042】前記XYステージ装置14は、不図示のベ
ース上を走査方向であるY軸方向(図1における左右方
向)に往復移動可能なYステージ16と、このYステー
ジ16上をY軸方向と直交するX軸方向(図1における
紙面直交方向)に往復移動可能なXステージ12と、こ
のXステージ12上に設けられた基板テーブル18とを
有している。また、基板テーブル18上に、ウエハホル
ダ25が載置され、このウエハホルダ25によって感応
基板としてのウエハWが真空吸着によって保持されてい
る。
【0043】基板テーブル18は、Xステージ12上に
XY方向に位置決めされかつZ軸方向の移動及び傾斜が
許容された状態で取り付けられている。そして、この基
板テーブル18は、異なる3点の支持点で不図示の3本
の軸によって支持されており、これら3本の軸がウエハ
駆動装置21によって独立してZ軸方向に駆動され、こ
れによって基板テーブル18上に保持されたウエハWの
面位置(Z軸方向位置及びXY平面に対する傾斜)が所
望の状態に設定されるようになっている。
【0044】基板テーブル18上にはウエハレーザ干渉
計(以下、「ウエハ干渉計」という)31からのレーザ
ビームを反射する移動鏡27が固定され、外部に配置さ
れたウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」とい
う)31により、基板テーブル18のXY面内での位置
が例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されて
いる。
【0045】ここで、実際には、基板テーブル18上に
は走査方向であるY軸方向に直交する反射面を有する移
動鏡と非走査方向であるX軸方向に直交する反射面を有
する移動鏡とが設けられ、ウエハ干渉計31は走査方向
に1軸、非走査方向には2軸設けられているが、図1で
はこれらが代表的に移動鏡27、ウエハ干渉計31とし
て示されている。基板テーブル18の位置情報(又は速
度情報)はステージ制御系19及びこれを介して主制御
装置20に送られ、ステージ制御系19では主制御装置
20からの指示に応じて前記位置情報(又は速度情報)
に基づいてウエハ駆動装置21(これは、Xステージ1
2、Yステージ16の駆動系及び基板テーブル18の駆
動系の全てを含む)を介してYステージ16、Xステー
ジ12を制御する。
【0046】また、基板テーブル18上には、不図示の
オフアクシス方式のアライメント検出系の検出中心から
投影光学系PLの光軸までの距離を計測するベースライ
ン計測等のための各種基準マークが形成された基準マー
ク板FMが固定されている。
【0047】本実施形態の走査型露光装置100におい
ては、図2に示されるように、レチクルRの走査方向
(Y軸方向)に対して垂直な方向に長手方向を有する長
方形(スリット状)の照明領域IARでレチクルRが照
明され、レチクルRは露光時に−Y方向に速度VR で走
査(スキャン)される。照明領域IAR(中心は光軸A
Xとほぼ一致)は投影光学系PLを介してウエハW上に
投影され、照明領域IARに共役なスリット状の投影領
域、すなわち露光領域IAが形成される。ウエハWはレ
チクルRとは倒立結像関係にあるため、ウエハWは速度
R の方向とは反対方向(+Y方向)にレチクルRに同
期して速度VW で走査され、ウエハW上のショット領域
SAの全面が露光可能となっている。走査速度の比VW
/VR は正確に投影光学系PLの縮小倍率に応じたもの
になっており、レチクルRのパターン領域PAのパター
ンがウエハW上のショット領域SA上に正確に縮小転写
される。照明領域IARの長手方向の幅は、レチクルR
上のパターン領域PAよりも広く、遮光領域STの最大
幅よりも狭くなるように設定され、走査(スキャン)す
ることによりパターン領域PA全面が照明されるように
なっている。
【0048】この走査型露光装置100では、上記の走
査露光の際に、不図示のアライメント検出系の検出信号
に基づいて主制御装置20によりステージ制御系19及
びウエハ駆動装置21等を介してレチクルRとウエハW
との位置合わせ(アライメント)が行なわれ、また、後
述する多点フォーカス位置検出系の検出信号に基づい
て、レチクルRのパターン面とウエハW表面とが投影光
学系PLに関して共役となるように、かつ投影光学系P
Lの結像面とウエハW表面とが一致する(ウエハ表面が
投影光学系PLの最良結像面の焦点深度の範囲内に入
る)ように、主制御装置20によりステージ制御系19
及びウエハ駆動装置21を介して基板テーブル18がZ
軸方向及び傾斜方向に駆動制御されて面位置の調整(合
わせ面の設定)が行なわれる。
【0049】本実施形態の走査型露光装置100では、
上記のようなウエハW上のショット領域に対する走査露
光によるレチクルパターンの転写と、次ショット領域の
走査開始位置へのステッピング動作とを繰り返し行なう
ことにより、ステップ・アンド・スキャン方式の露光が
行なわれ、ウエハW上の全ショット領域にレチクルパタ
ーンが転写されるようになっている。
【0050】更に、本実施形態では、ウエハW表面の前
記露光領域IA内部分及びその近傍の領域のZ方向(光
軸AX方向)の位置を検出するための斜入射光式のフォ
ーカス検出系(焦点検出系)の一つである多点フォーカ
ス位置検出系が設けられている。この多点フォーカス位
置検出系は、図1に示されるように、光ファイバ束8
1、集光レンズ82、パターン形成板83、レンズ8
4、ミラー85及び照射対物レンズ86から成る照射光
学系40と、集光対物レンズ87、回転方向振動板8
8、結像レンズ89、受光用スリット板98及び多数の
フォトセンサを有する受光器90から成る受光光学系4
2とから構成されている。
【0051】ここで、この多点フォーカス位置検出系
(40、42)の構成各部について、その作用とともに
説明する。露光光とは異なるウエハW上のフォトレジス
トを感光させない波長の照明光が、図示しない照明光源
から光ファイバ束81を介して導かれている。光ファイ
バ束81から射出された照明光は、集光レンズ82を経
てパターン形成板83を照明する。
【0052】このパターン形成板83上には不図示の4
5個のスリット状の開口パターンが5行9列のマトリッ
クス状配置で形成されており、パターン形成板83の各
スリット状の開口パターンを透過した照明光(開口パタ
ーンの像光束)はレンズ84、ミラー85及び照射対物
レンズ86を経てウエハWの露光面に投影され、ウエハ
Wの露光面にはパターン形成板83上の5×9、合計4
5個のスリット状の開口パターンの像が投影結像され
る。ここで、実際には、照射光学系40からの開口パタ
ーンの像光束は、YZ平面、XZ平面に対し45度を成
す平面内で光軸AXに対して所定角度α傾斜した方向か
らウエハW面(又は基準マーク板FM表面)に照射され
る。
【0053】このため、ウエハW表面の露光領域IA近
傍には、図3に示されるように、5行9列のマトリクス
状配置で5×9、合計45個のX軸、Y軸に対して45
度傾斜したスリット状の開口パターンの像(以下、適宜
「スリット像」という)S11〜S59が、X軸、Y軸方向
に沿ってほぼ等間隔で形成される。これらのスリット像
11〜S59の光束のウエハW面からの反射光束が、光軸
AXに対して前記照射光学系40からの像光束と対称に
所定角度α傾斜した方向に進んで、集光対物レンズ8
7、回転方向振動板88及び結像レンズ89を経て受光
器90の手前側に配置された受光用スリット板98上に
再結像される。
【0054】これを更に詳述すると、受光器90上には
スリット像S11〜S59に対応して5行9列のマトリクス
状に45個のフォトセンサD11〜D59(図4参照)が配
列されており、この受光器90の前面(図1における下
面)に配置された受光用スリット板98には各フォトセ
ンサDに対向してスリットがそれぞれ形成されており、
これらのスリット上にそれぞれ図3に示されるスリット
像S11〜S59がそれぞれ再結像される。
【0055】ここで、主制御装置20には発振器(OS
C.)が内蔵されており、主制御装置20によりOS
C.からの駆動信号でドライブされる加振装置92を介
して回転方向振動板88に所定の振動が与えられると、
受光用スリット板98上では再結像された各像の位置が
所定方向(スリット板98の各スリットの長手方向と直
交する方向)に振動する。これにより、各フォトセンサ
11〜D59の検出信号がセンサ選択回路93を介して信
号処理装置91により、回転振動周波数の信号で同期検
波される。そして、この信号処理装置91により同期検
波して得られた多数のフォーカス信号が主制御装置20
に供給される。なお、センサ選択回路93及び信号処理
装置91については後述する。なお、結像レンズ89と
スリット板98との間に、スリット板98上のスリット
とウエハWからの反射スリット像の振動中心との相対関
係を、スリット板98の各スリットの長手方向と直交す
る方向)にシフトさせるプレーンパラレルを配置しても
良い。
【0056】以上の説明から明らかなように、本実施形
態の場合、ウエハW上の検出点である各スリット像S11
〜S59と受光器90上の各フォトセンサD11〜D59とは
1対1で対応し、各スリット像の位置のウエハ表面のZ
位置の情報(フォーカス情報)が各フォトセンサDから
の出力であるフォーカス信号に基づいて得られるので、
以下の説明では便宜上スリット像S11〜S59を特に別の
必要がない限りフォーカスセンサと呼ぶものとする。
【0057】そして、フォーカスセンサS11〜S59
内、図3における露光領域IA内に位置する第2行目の
フォーカスセンサS21〜S29、第3行目のフォーカスセ
ンサS31〜S39及び第4行目のフォーカスセンサS41
49の出力は、露光領域IA内の面位置設定のため基板
テーブル18の追従制御に用いられるので、これら3行
のフォーカスセンサをそれぞれ追従センサ103a、1
03b、103cと呼ぶ。また、これら3行のフォーカ
スセンサ103a、103b、103cを纏めて追従セ
ンサ103と呼ぶ。
【0058】また、本実施形態では、露光領域IAの外
側に所定距離離れた位置に配置された第1行目のフォー
カスセンサS11〜S19、第5行目のフォーカスセンサS
51〜S59の出力は、次のフォーカス状態を予測するた
め、すなわちウエハW表面が+Z方向又は−Z方向のい
ずれの方向に変化するかの予測のためにのみ用いられる
ので、これら2行のフォーカスセンサをそれぞれ先読み
センサ102a、102bと呼ぶ。なお、各先読みセン
サ102a、102bを、追従センサ103と同様にそ
れぞれ複数行のセンサで構成しても良く、このようにし
た場合には、レベリングに関する予測も可能になる。
【0059】次に、センサ選択回路93及び信号処理装
置91の構成について、図4に基づいて説明する。この
図4には、センサ選択回路93と信号処理装置91とが
受光器90とともに概略的に示されている。この内、セ
ンサ選択回路93は、スイッチ部AS と、レジスタ部R
S とから成り、スイッチ部AS 内には逆バイアス電圧が
印加されたフォトセンサ(ここではフォトダイオード)
11、D12、……D59のP側に一方の固定接点がそれぞ
れ接続された切替スイッチSA1 〜SA45と、各切替ス
イッチSA1 〜SA45の可動接点(共通接点)とn本の
出力線O1 〜On との間に設けられた(45×n)個の
開閉スイッチSB1-1 、SB1-2 、SB1-3 、……、S
45-nとが配置されている。各切替スイッチSA1 〜S
45の他方の固定接点は接地されている。また、フォト
センサD11〜D59のN側は不図示の電源回路に接続され
ている。また、n本の光電変換信号の出力線O1 〜On
のそれぞれは、これらの出力線に対応して設けられた信
号処理回路941 〜94nにそれぞれ接続されている。
【0060】このため、例えば、切替スイッチSA1
フォトセンサD11側に切り替え、開閉スイッチSB1-1
をオンにすると、フォトセンサD11が受光する光の強さ
に比例した強さの逆電流(光電流、すなわち光電変換信
号)が、フォトセンサD11→スイッチSA1 →スイッチ
SB1-1 の順に閉回路内を流れ、この電流が信号処理回
路941 によって検出され、デジタル信号に変換されて
信号出力回路95に送出される。また、例えば、切替ス
イッチSA45をフォトセンサD59側に切り替え、開閉ス
イッチSB45-nをオンにすると、フォトセンサD59が受
光する光の強さに比例した強さの逆電流(光電流)が、
フォトセンサD59→スイッチSA45→スイッチSB45-n
の順に閉回路内を流れ、この電流が信号処理回路94n
によって検出され、デジタル信号に変換されて、信号出
力回路95に送出される。このように、本実施形態で
は、切替スイッチSAと開閉スイッチSBとの任意の組
み合わせをオンにすることにより、任意のフォトセンサ
Dの受光する光の強さに応じた光電流を所望の出力線O
を介して取り出すことが可能になっている。
【0061】レジスタ部Rs内には、切替スイッチSA
1 〜SA45にそれぞれ対応して設けられた45個の第1
レジスタRS1 〜RS45と、開閉スイッチSB1-1 〜S
45 -nに対応してn個ずつ45組設けられた第2レジス
タRSS1-1 〜RSS45-nとが配置されている。第1レ
ジスタRS1 〜RS45は、同一のラインL1 に共通に接
続され、第2レジスタRSS1-1 〜RSS45-nは、同一
のラインL2 に共通に接続されている。従って、例え
ば、フォトセンサD11の出力を出力線O1 に出力させる
には、ラインL1 にデータ(Data)1(「1,0,
0,………,0」)を入力し、ラインL2 にデータ(D
ata)2(「1,0,0,0,0,0,0、0,0,
0,0,0,0,0、………、0,0,0,0,0,
0,0」)を入力すれば良い。これにより、第1レジス
タRS1 と第2レジスタRSS1-1 とが「1」で、その
他のレジスタは0となり、切替スイッチSA1 がフォト
センサD11側に切り替えられ、開閉スイッチSB1-1
オンとなって、フォトセンサD11の出力が出力線O1
出力される。このように、本実施形態では、主制御装置
20からラインL1 、ラインL2 を介してレジスタ部R
s内に入力されるデータ1,データ2の内容によって、
所望のフォトセンサDの出力を所望の出力線O、すなわ
ちこれに対応する信号処理回路94に出力させることが
できる。従って、例えばn=45である場合には、各フ
ォトセンサDを各別に信号処理回路941〜94n にそ
れぞれ独立して接続することにより主制御装置20では
露光領域IA及びその前後の検出領域内の個々の検出点
であるフォーカスセンサ位置の光軸方向位置を演算する
ことができる。
【0062】信号処理装置91は、出力線O1 〜On
それぞれ接続されたn個の信号処理回路941 〜94n
を備えている。各信号処理回路94には同期検波回路
(PSD)が内蔵されており、このPSDにはOSC.
からの駆動信号と同じ位相の交流信号が入力されてい
る。そして、各信号処理回路94では、各出力線からの
信号を上記の交流信号の位相を基準としてそれぞれ同期
整流(同期検波)を行ない、ウエハW上の各スリット像
11〜S59の場所のZ軸方向位置(フォーカス位置)に
対応する焦点位置検出信号(フォーカス信号)FSを生
成する。そして、信号処理回路941 〜94n からのフ
ォーカス信号FSは、出力回路95によりデジタル変換
され、シリアルデータとして主制御装置20に出力され
るようになっている。
【0063】ところで、各フォーカス信号FSは、いわ
ゆるSカーブ信号と呼ばれ、受光用スリット板98のス
リット中心とウエハWからの反射スリット像の振動中心
とが一致したときに零レベルとなり、ウエハWがその状
態から上方に変位しているときは正のレベル、ウエハW
が下方に変位しているときは負のレベルになる信号であ
る。従って、各フォーカス信号FSにオフセットが加え
られていない状態では、主制御装置20によって、各フ
ォーカス信号FSが零レベルになるウエハWの高さ位置
(光軸方向位置)が合焦点としてそれぞれ検出されるこ
とになる。
【0064】前述したように、本実施形態においては、
所望のフォトセンサDの出力を所望の出力線O、すなわ
ちこれに対応する信号処理回路94に出力させることが
でき、例えば、複数のフォトセンサDが同一出力先に設
定された場合には、その出力先として指定された(選択
された)信号処理回路94ではフォトセンサ出力の合成
信号を回転振動周波数の信号で同期検波し、その複数の
フォトセンサの出力の合成信号に対応するフォーカス信
号のデジタル変換データが主制御装置20に出力され
る。
【0065】先に述べた通り、先読みセンサ102a、
102bは、次のフォーカス状態を予測するためにのみ
用いられているので、以下の説明においては、先読みセ
ンサ102aの各フォーカスセンサに対応するフォトセ
ンサD11〜D19、先読みセンサ102bの各フォーカス
センサに対応するフォトセンサD51〜D59は、ぞれぞれ
同一出力先である出力線O1 、出力線On に出力されて
いるものとする。また、追従センサ103を構成する各
フォーカスセンサに対応するフォトセンサD21〜D29
31〜D39、D41〜D49を、それぞれ異なる出力線O2
〜O(n-1)に個別に接続可能にするため、例えばn>2
9であるものとする。
【0066】さらに、本実施形態の走査型露光装置10
0ではウエハW上の各ショット領域にレチクルRのパタ
ーンを投影露光する際のフォーカス・レベリング制御の
方法として次の異なる3つの制御方法が行なわれる。
【0067】すなわち、第1の制御方法は、追従センサ
103を構成する各フォーカスセンサに対応するフォー
カス信号に基づいて基板テーブル18をZ駆動及びX方
向及びY方向に傾斜駆動する通常のオートフォーカス・
オートレベリング制御である。
【0068】第2の制御方法は、追従センサ103を構
成する複数のフォーカスセンサに対応するフォーカス信
号に基づいて基板テーブル18をZ駆動及びX方向に傾
斜駆動する変則的なオートフォーカス・レベリング制御
である。
【0069】第3の制御方法は、追従センサ103を構
成する1又は2以上のセンサに対応するフォーカス信号
に基づいて基板テーブル18をZ駆動のみするオートフ
ォーカス制御である。
【0070】ここで、上記第1〜第3の制御方法の判定
を含む走査露光時の主制御装置20のフォーカス・レベ
リング制御について、図5のフローチャートに基づいて
説明する。この図5のフローチャートは、実際には、露
光処理プログラムの一部であり、例えば、各ショット領
域の露光開始に先立って、1ショット露光の度毎に繰り
返し行われる。
【0071】まず、ステップ200において、露光対象
のショット領域がウエハW周辺部のショット領域である
か否かを判断する。このステップ200における判断
は、予め定められたショットの露光順序とショットマッ
プ等に基づいて行われる。この判断が否定された場合
は、ステップ218に移行し、そのショット領域の走査
露光中に、多点フォーカス位置検出系(40、42)の
追従センサ103からの各フォーカス信号に基づいてス
テージ制御系19を介してウエハ駆動装置21を制御し
て、基板テーブル18をX、Yチルト及びZ制御する通
常のオートフォーカス・オートレベリング制御を行なっ
た後、本ルーチンの処理を終了する。
【0072】一方、ステップ200の判断が肯定された
場合は、ステップ202に進んで当該ショット領域の露
光の際に露光領域IAがウエハWの外周部から内部に向
かって相対走査されるか否かを判断する。そして、この
判断が肯定された場合には、次のステップ204に進
み、ウエハWの有効領域内の外縁(以下、「ウエハエッ
ジ」という)からそのショットの露光開始位置までの距
離が第1の所定距離L1以上で、走査開始時点で追従セ
ンサ103がウエハWの有効領域内であるか否かを判断
する。この判断は、ウエハエッジ座標と、ショットマッ
プ等によりウエハエッジからどのくらいの距離の所にそ
のショット領域があるかがわかり、また走査開始位置と
フォーカスセンサとの相対位置関係がわかっているの
で、これらに基づいてなされる。ここで、ウエハWの有
効領域とは、ウエハWの周辺部に通常パターン禁止帯が
設けられているので、その内部を意味し、従ってウエハ
エッジとは、このパターン禁止帯の内縁を指す。また、
第1の所定距離L1とは、走査開始位置から露光開始位
置までの助走距離であって基板テーブル18をX方向及
びY方向にチルト駆動するために駆動系が追従するのに
必要な距離(すなわち、X、Yチルトの引き込みに必要
なストローク)を意味する。
【0073】そして、上記ステップ204における判断
が肯定された場合には、ステップ218に移行する。一
方、ステップ204における判断が否定された場合に
は、ステップ206に進んでウエハエッジからそのショ
ットの露光開始位置までの距離が第2の所定距離L2以
上であるか否かを判断する。この判断も上記ステップ2
04における判断と同様に行われる。ここで、第2の所
定距離L2とは、走査開始位置から露光開始位置までの
助走距離であって基板テーブル18を非走査方向(ここ
ではX方向)にチルト駆動するために駆動系が追従する
のに必要な距離(すなわち、Xチルトの引き込みに必要
なストローク)を意味する。そして、このステップ20
6における判断が否定された場合には、ステップ216
に移行し、そのショット領域の走査露光中に、追従セン
サ103を構成する1又は2以上のセンサに対応するフ
ォーカス信号に基づいてステージ制御系19を介してウ
エハ駆動装置21を制御して、基板テーブル18をZの
み制御するフォーカス制御を行なった後、本ルーチンの
処理を終了する。
【0074】一方、ステップ206の判断が肯定された
場合には、次のステップ208に進んで走査開始時点で
有効領域内に位置する2行目のフォーカスセンサの内、
両端のセンサ間の間隔が所定間隔D1以上あるか否かを
判断する。この判断は、その時点でウエハWの面位置調
整に用いるフォーカスセンサとして選択されているセン
サ間隔の設計値と、該センサの位置とショットエッジと
の位置関係に基づいて行われる。ここで、所定間隔D1
は、フォトセンサDの分解能と基板テーブル18の駆動
系を構成するハードの能力とに基づいて定められる値で
ある。そして、このステップ208における判断が否定
された場合は、ステップ216に移行する。一方、ステ
ップ208における判断が肯定された場合には、次のス
テップ210に進み、センサの自動指定の指示があるか
否かを判断する。この判断は、予めオペレータが不図示
のコンソール等の入力装置からセンサの自動指定(どの
センサを追加指定するかを含む)を指示していた場合、
例えば、そのコマンドがメモリ内の一時記憶領域に存在
するので、その領域を読みに行くことによりなされる。
勿論、例えばセンサを可能な限り追加指定(追加選択)
するのみであれば、オペレータはセンサの自動指定の指
示のみを行なえば足り、この場合には、これに対応する
フラグが立っているかどうかを見るだけでもセンサの自
動指定をするか否かの判断は可能である。
【0075】そして、ステップ210の判断が否定され
た場合には、ステップ214に移行し、そのショット領
域の走査露光中に追従センサ103を構成する複数のセ
ンサに対応するフォーカス信号に基づいてステージ制御
系19を介してウエハ駆動装置21を制御して、基板テ
ーブル18をXチルト及びZ制御する変則的なオートフ
ォーカス・レベリング制御を行なった後、本ルーチンの
処理を終了する。一方、ステップ210の判断が肯定さ
れた場合には、ステップ212に進んで上記一次記憶領
域内に存在するコマンドに従って、指定されたフォーカ
スセンサを追加選択した後、ステップ214に移行す
る。ここで、ステップ212におけるセンサの追加選択
は、実際には、前述したセンサ選択回路93を介して指
定されたフォーカスセンサであって上記走査開始時点
(又は後述するステップ308を経由する場合には露光
終了時点)で有効領域内に位置するフォーカスセンサの
内、両端のセンサ間にあるフォーカスセンサに対応する
フォトセンサを未使用の信号処理回路のいずれかに接続
することによって行われる。すなわち、センサの自動指
定とは、もともと全ての検出点(スリット像位置)での
フォーカス情報を面位置調整のために用いていなかった
場合に、いわゆる欠けショットの露光の際には、一部の
検出点がウエハW上の有効領域外となることがあるが、
このような場合に、ウエハW上の有効領域内に面位置調
整のために用いられていなかった検出点を追加選択し、
それらの検出点のフォーカス情報をも用いて非走査方向
(ここではX方向)のチルト制御をより高精度に行なお
うとするものである。
【0076】この一方、上記ステップ202における判
断が否定された場合、すなわち当該ショット領域の露光
の際に露光領域IAがウエハWの内部から外周部に向か
って相対走査される場合には、ステップ304に移行
し、ウエハWの有効領域内の外縁(ウエハエッジ)から
そのショットの露光終了位置までの距離が第3の所定距
離L3以上で、露光終了時点で追従センサ103がウエ
ハWの有効領域内であるか否かを判断する。この判断
は、前述したステップ204と同様に、ウエハエッジ座
標と、ショットマップ等によりウエハエッジからどのく
らいの距離の所にそのショット領域があるかがわかり、
また露光終了位置とフォーカスセンサとの相対位置関係
がわかっているので、これらに基づいてなされる。ここ
で、第3の所定距離L3とは、露光終了位置からウエハ
エッジまでの距離であって基板テーブル18をX方向及
びY方向にチルト駆動するために駆動系が追従するのに
必要な距離(すなわち、X、Yチルトの引き込みに必要
なストローク)を意味する。
【0077】そして、上記ステップ304における判断
が肯定された場合には、ステップ218に移行する。一
方、ステップ304における判断が否定された場合に
は、ステップ306に進んでウエハエッジからそのショ
ットの露光終了位置までの距離が第4の所定距離L4以
上であるか否かを判断する。この判断も上記ステップ2
04における判断と同様に行われる。ここで、第4の所
定距離L4とは、露光終了位置からウエハエッジまでの
距離であって基板テーブル18を非走査方向(ここでは
X方向)にチルト駆動するために駆動系が追従するのに
必要な距離(すなわち、Xチルトの引き込みに必要なス
トローク)を意味する。そして、このステップ306に
おける判断が否定された場合には、ステップ216に移
行し、そのショット領域の走査露光中に、追従センサ1
03を構成する1又は2以上のセンサに対応するフォー
カス信号に基づいてステージ制御系19を介してウエハ
駆動装置21を制御して、基板テーブル18をZのみ制
御するフォーカス制御を行なった後、本ルーチンの処理
を終了する。
【0078】一方、ステップ306の判断が肯定された
場合には、次のステップ308に進んで走査終了時点で
有効領域内に位置する2行目のフォーカスセンサの内、
両端のセンサ間の間隔が所定間隔D2以上あるか否かを
判断する。この判断は、前述したステップ208と同様
にして行われる。ここで、所定間隔D2は、フォトセン
サDの分解能と基板テーブル18の駆動系を構成するハ
ードの能力とに基づいて定められる値である。そして、
このステップ308における判断が否定された場合は、
ステップ216に移行する。一方、ステップ308にお
ける判断が肯定された場合には、ステップ210に移行
し、前述と同様のセンサの自動指定等の判断、その判断
結果に基づくステップ212、214の処理が行われ
る。なお、この場合、ステップ212においては、セン
サ選択回路93を介して指定されたフォーカスセンサで
あって露光終了時点で有効領域内に位置するフォーカス
センサの内、両端のセンサ間にあるフォーカスセンサに
対応するフォトセンサを未使用の信号処理回路のいずれ
かに接続することによってセンサの追加が行われること
は前述した通りである。
【0079】上記ルーチンのフォーカス・レベリング制
御の終了後、ショット領域にレチクルパターンの転写が
行われる。そして、全てのショットの露光が終わったウ
エハは、現像、エッチング、ドーピング等のプロセスを
経た後、レジストが塗布され、前述のフォーカス・レベ
リング制御のもとで露光が行われる。以上の動作を繰り
返してウエハ上にIC回路パターンが形成される。
【0080】次に、上で説明した図5のフローチャート
に従ったフォーカス・レベリング制御の具体例につい
て、図6及び図7を用いて説明する。
【0081】例えば、図6において、周辺ショットの一
つであるショット領域Aを露光する場合に、基板テーブ
ル18の移動方向として、露光領域IAがウエハWの内
側から外側に向かって相対走査される正スキャン方向
(ここで、実際には、露光領域IAが固定で、ウエハW
が走査されるので図6においては矢印で示される実際の
ウエハの移動方向が正スキャン方向として定められてい
る)が選択された露光シーケンスにおいては、上記ステ
ップ200→202→304→218の流れとなるの
で、周辺ショット以外の内部ショットと同様、先読みセ
ンサ102b及び追従センサ103を用いてフォーカス
・レベリング制御が行われる。すなわち、主制御装置2
0では、先読みセンサ102bによりウエハW表面のZ
方向の変動を予測し、追従センサ103の各フォーカス
センサに対応するフォーカス信号に基づいて、基板テー
ブル18をZ駆動及びX、Y方向にチルト駆動して、面
位置調整を行なう。
【0082】上記ショット領域Aを露光する場合に、セ
ンサの自動指定が指示されておらず、基板テーブル18
の走査方向として、上で説明した正スキャン方向と反対
の負スキャン方向が選択された露光シーケンスにおいて
は、上記ステップ200→202→204→206→2
08→210→214の流れとなるので、先読みセンサ
102a及び追従センサ103を用いてフォーカス制御
が行われる。この場合、ウエハエッジから露光開始位置
までの距離が第1の所定距離L1より小さくステップ2
04の判断が否定されているので、走査方向(ここでは
Y方向)のチルトの引き込みは困難であることから、追
従センサ103a又は103b又は103a及び103
bを用いて、非走査方向(X方向)のみレベリング動作
可能としたフォーカス制御動作が行われる。すなわち、
主制御装置20では、先読みセンサ102aによりウエ
ハW表面のZ方向の変動を予測し、追従センサ103a
又は103b又は103a及び103bの各フォーカス
センサに対応するフォーカス信号に基づいて、基板テー
ブル18をZ駆動及びX方向にチルト駆動して、面位置
調整を行なう。これは、図6から明らかなように、セン
サ103cの一部が、ウエハの外側にあるため、露光領
域IA部分の走査方向レベリング制御を正しく行えなく
なるため、このようにするものである。
【0083】また、例えば、図6のショット領域Cの露
光を負スキャンにて行なう場合は、上記ステップ200
→202→204→206→216の流れとなるので、
フォーカス制御のみが行われる。この場合、追従センサ
103の一部がウエハW上に入った時、既に先読みセン
サ102aは露光開始位置に達しており、センサ103
がレベリング動作可能となる位置に達した時、既に露光
が始まってしまうので、主制御装置20では、走査開始
時点でウエハWの有効領域内にあるフォーカスセンサ、
例えばフォーカスセンサS21のみを用いてフォーカス制
御を行う。この場合は、レベリング制御動作(基板テー
ブル18のチルト動作)を行わないので、予め基板テー
ブル18を、投影光学系PLの像面に平行になるように
セットしておくことが望ましい。
【0084】次に、センサの自動指定がなされている場
合について、図6のショット領域Eを負スキャンにて露
光する場合を例にとって説明する。前提として、選択可
能なセンサの全てが追加選択の対象となっており、初期
設定ではフォーカスセンサS21、S23、S25、S27、S
29、S31、S33、S35、S37、S39、S41、S43
45、S47、S49が選択されているものとする。
【0085】この場合、上記ステップ200→202→
204→206→208→210→212→214の流
れとなるので、先読みセンサ102a及び追従センサ1
03を用いてフォーカス制御が行われるが、走査方向
(ここではY方向)のチルトの引き込みは困難であるた
め、追従センサ103a又は103b又は103a及び
103bのセンサを用いて、非走査方向(X方向)のみ
レベリング動作可能としたフォーカス制御動作が行われ
る点は、前述したショット領域Aの負スキャンの場合と
同様であるが、X方向のレベリング制御に使用できるフ
ォーカスセンサの数が少ないので、ステップ212にお
いて、フォーカスセンサS28、S38、S48が追加選択さ
れる。
【0086】また、例えば、図7において周辺ショット
の一つであるショット領域Aを露光する場合に、基板テ
ーブル18の移動方向として、露光領域IAがウエハW
の内側から外側に向かって相対走査される正スキャン方
向(ここで、実際には、露光領域IAが固定で、ウエハ
Wが走査されるので図7においては矢印で示される実際
のウエハの移動方向が正スキャン方向として定められて
いる)が選択された露光シーケンスにおいて、センサの
自動指定が指示されていない場合には、上記ステップ2
00→202→304→218の流れとなるので、先読
みセンサ102a及び追従センサ103を用いてX、Y
チルト(レベリング)及びフォーカス制御が行われる。
【0087】また、例えば、図7のショット領域Cの露
光を正スキャンにて行なう場合は、上記ステップ200
→202→304→306→216の流れとなるので、
フォーカス制御のみが行われる。この場合は、追従セン
サ103の一部が露光終了位置に達した時、追従センサ
103の一部はウエハエッジ外に位置するので、該ショ
ット領域Cの露光の途中で前記追従センサ103の一部
が計測不能となる場合である。そこで、主制御装置20
では、露光終了時点でウエハWの有効領域内にあるフォ
ーカスセンサ、例えばフォーカスセンサS41のみを用い
てフォーカス制御を行う。この場合は、レベリング制御
動作(基板テーブル18のチルト動作)を行わないの
で、予め基板テーブル18を、投影光学系PLの像面に
平行になるようにセットしておくことが望ましい。
【0088】上述した図6のショット領域Aの負スキャ
ン時や、ショット領域Cの負スキャン時、あるいは図7
のショット領域Cの正スキャン時の場合のように、基板
テーブル18のX方向レベリング及びY方向レベリング
のいずれか一方又は両方が行なえない場合において、主
制御装置20では、当該露光対象であるショット領域A
又はCの直前のショット(通常は隣接ショット)露光時
のウエハWの傾斜情報を予めメモリに記憶しておき、そ
の情報を用いてレベリング制御ができない方向(図6シ
ョット領域Aの場合は走査方向であるY方向、図6、図
7のショット領域Cの場合は、X、Y両方向)のレベリ
ング制御を行なうようにしてもよい。勿論、この場合で
あっても、上記と同様に、フォーカス制御とX方向レベ
リング及びY方向レベリングの他方の制御(図6のショ
ット領域Aの場合はフォーカス制御と非走査方向である
X方向のレベリング制御、図6、図7のショット領域C
の場合はフォーカス制御)は、多点フォーカス位置検出
系の検出結果に基づいて行なわれる。従って、最終的
に、隣接ショット露光時のレベリング情報と、当該ショ
ット領域露光時のフォーカス検出結果とに基づいて、最
終的にフォーカス・レベリング制御が可能となる。ま
た、上述した図6のショット領域Eの露光の場合のよう
に、センサの追加選択が行われる場合にも、主制御装置
20では隣接ショット露光時のウエハWの傾斜情報を予
めメモリに記憶しておき、その情報を用いて走査方向の
レベリング制御を行なっても良い。このようにした場合
には、主制御装置20によって第2の制御手段が実現さ
れることになる。
【0089】以上、図6及び図7を用いてフォーカス・
レベリング制御の具体例について説明したが、図5のフ
ローチャートに従えば、任意の場所でのショット領域の
露光の際にも、最適なフォーカス制御が可能となる。す
なわち図6のショット領域D、F、G、H等のようない
わゆる欠けショットについても、ウエハエッジ近傍から
フォーカス制御が可能となる。
【0090】以上説明したように、本実施形態による
と、いかなる周辺ショット領域に関しても、正スキャ
ン、負スキャンのいずれであっても、露光時の最適なフ
ォーカス制御が可能となることから、許容し難いデフォ
ーカス状態が発生するのを防止することができ、これに
よりデフォーカスに起因する色ムラの発生を防止するこ
とができるとともに、レチクルステージと基板テーブル
とを交互に走査方向一側から他側、他側から一側に移動
させて露光を行なう、最も効率の良い交互スキャンが無
条件に可能となる。従って、色ムラの発生防止とスルー
プットの向上とを両立させることができる。また、色ム
ラの発生防止により回路パターンの解像度低下を防止す
ることができ、これにより製造される製品(半導体デバ
イス)の歩止まりの低下を防止しあるいは歩止まりを向
上させることができる。
【0091】なお、上記実施形態では、a.フォーカス
及びXチルト制御、b.フォーカス及びX、Yチルト制
御、c.フォーカス制御のみの判定を、図5のフローチ
ャートに基づいて行なう場合について説明したが、これ
に限らず、例えばウエハW上にどのようなショット配置
を採用し、どのような露光順序で露光を行なうかの、露
光マップが作成された時点で、各ショットとウエハエッ
ジとの位置関係を求めることができるので、各ショット
毎にa.〜c.のいずれにより面位置調整を行なうか
を、テーブルデータとして作成してメモリに記憶し、走
査露光の際には、このテーブルデータに従って面位置調
整を行なうようにすることも可能である。また、上記
a.〜c.を組み合わせる方式としても良い。
【0092】また、先に説明したような制御方法の判定
機能や、センサの自動指定機能の追加は、ソフトウェア
の簡単な変更で実施可能なものである。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし1
1に記載の発明によれば、露光時のデフォーカスに起因
する色ムラの発生防止とスループットの向上とを両立さ
せることができるという従来にない優れた効果がある。
【0094】また、請求項12に記載の発明によれば、
露光時のデフォーカスに起因する色ムラの発生による製
品の歩止まりの低下等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る走査型露光装置の概略構成を
示す図である。
【図2】図1の装置の走査露光の原理を説明するための
図である。
【図3】多点フォーカス位置検出系の各検出点であるス
リット像の配置と露光領域との位置関係を示す図であ
る。
【図4】センサ選択回路と信号処理装置の概略構成を受
光器とともに示す図である。
【図5】主制御装置の主要な制御ルーチンを示すフロー
チャートである。
【図6】図5のフローチャートに従ったフォーカス・レ
ベリング制御の具体例について説明するための図であ
る。
【図7】図5のフローチャートに従ったフォーカス・レ
ベリング制御の他の具体例について説明するための図で
ある。
【符号の説明】
20 主制御装置(制御手段、第2の制御手段) 21 ウエハ駆動装置(基板駆動系) 40 送光光学系(フォーカス検出系の一部) 42 受光光学系(フォーカス検出系の一部) 93 センサ選択回路(センサ選択手段) 100 走査型露光装置 R レチクル(マスク) W ウエハ(感応基板) PL 投影光学系 D フォトセンサ S フォーカスセンサ(検出点)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクと感応基板とを投影光学系に対し
    て所定の走査方向に相対移動しつつ、前記マスクに形成
    されたパターンを投影光学系を介して前記感応基板上に
    逐次転写する走査型露光装置であって、 前記感応基板上の複数の検出点における前記感応基板表
    面の前記投影光学系の光軸方向の位置を検出するフォー
    カス検出系と;前記感応基板を前記投影光学系の光軸方
    向及び前記光軸直交面に対して傾斜駆動する基板駆動系
    と;前記感応基板上の所定のショット領域の走査露光の
    際に、そのショット領域と前記感応基板の有効領域外縁
    との位置関係に基づいて前記感応基板の前記光軸方向位
    置のみを調整するか、前記感応基板の光軸方向位置及び
    前記光軸直交面に対する傾斜を調整するかを判定し、こ
    の判定結果に応じて前記フォーカス検出系の検出結果に
    基づいて前記基板駆動系を制御する制御手段とを有する
    走査型露光装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記感応基板の有効領
    域外縁と前記所定のショット領域の露光開始位置との距
    離の大小に基づいて前記感応基板の前記光軸方向位置の
    みを調整するか、前記感応基板の光軸方向位置及び前記
    光軸直交面に対する傾斜を調整するかを判定することを
    特徴とする請求項1に記載の走査型露光装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記感応基板の有効領
    域外縁と前記所定のショット領域の露光終了位置との距
    離の大小に基づいて前記感応基板の前記光軸方向位置の
    みを調整するか、前記感応基板の光軸方向位置及び前記
    光軸直交面に対する傾斜を調整するかを判定することを
    特徴とする請求項1に記載の走査型露光装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記所定のショット領
    域の露光開始位置から前記感応基板の有効領域外縁まで
    の前記走査方向の距離が第1の所定距離以上あり走査開
    始時点で前記フォーカス検出系の同一直線上にない少な
    くとも3つの検出点が前記感応基板の有効領域内である
    第1条件を満たす場合には、前記フォーカス検出系の検
    出結果に基づいて前記感応基板の前記光軸方向位置及び
    前記光軸直交面に対する前記走査方向及びこれに直交す
    る方向の傾斜を調整するように前記基板駆動系を制御す
    る第1の機能と、 前記所定のショット領域の露光開始位置から前記感応基
    板の有効領域外縁までの前記走査方向の距離が第2の所
    定距離以上で前記第1の所定距離未満であり、かつ走査
    開始時点で前記感応基板の有効領域内に位置する前記フ
    ォーカス検出系の前記走査方向に直交する方向に並んだ
    両端の検出点間の間隔が所定間隔以上ある第2条件を満
    たす場合には、前記フォーカス検出系の検出結果に基づ
    いて前記感応基板の前記光軸方向位置及び前記光軸直交
    面に対する前記走査方向に直交する方向の傾斜を調整す
    るように前記基板駆動系を制御する第2の機能と、 前記第1条件及び第2条件をともに満たさない場合に
    は、前記フォーカス検出系の検出結果に基づいて前記感
    応基板の前記光軸方向位置のみを調整するように前記基
    板駆動系を制御する第3の機能とを有することを特徴と
    する請求項1又は2に記載の走査型露光装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記所定のショット領
    域の露光終了位置から前記感応基板の有効領域外縁まで
    の前記走査方向の距離が第3の所定距離以上あり走査開
    始時点で前記フォーカス検出系の同一直線上にない少な
    くとも3つの検出点が前記感応基板の有効領域内である
    第3条件を満たす場合には、前記フォーカス検出系の検
    出結果に基づいて前記感応基板の前記光軸方向位置及び
    前記光軸直交面に対する前記走査方向及びこれに直交す
    る方向の傾斜を調整するように前記基板駆動系を制御す
    る第4の機能と、 前記所定のショット領域の露光終了位置から前記感応基
    板の有効領域外縁までの前記走査方向の距離が第4の所
    定距離以上で前記第3の所定距離未満であり、かつ露光
    終了時点で前記感応基板の有効領域内に位置する前記フ
    ォーカス検出系の前記走査方向に直交する方向に並んだ
    両端の検出点間の間隔が所定間隔以上ある第4条件を満
    たす場合には、前記フォーカス検出系の検出結果に基づ
    いて前記感応基板の前記光軸方向位置及び前記光軸直交
    面に対する前記走査方向に直交する方向の傾斜を調整す
    るように前記基板駆動系を制御する第5の機能と、前記
    第3条件及び第4条件をともに満たさない場合には、前
    記フォーカス検出系の検出結果に基づいて前記感応基板
    の前記光軸方向位置のみを調整するように前記基板駆動
    系を制御する第6の機能とを有することを特徴とする請
    求項1又は3に記載の走査型露光装置。
  6. 【請求項6】 前記フォーカス検出系の各検出点に対応
    するセンサの内、前記制御手段による前記感応基板の面
    位置調整に用いるセンサを選択するためのセンサ選択手
    段を更に有し、 前記制御手段が、自動指定の指示に応じて、走査開始時
    点で前記感応基板の有効領域内に位置する指定されたセ
    ンサを前記センサ選択手段を介して追加選択するセンサ
    追加選択機能を更に有することを特徴とする請求項4に
    記載の走査型露光装置。
  7. 【請求項7】 前記フォーカス検出系の各検出点に対応
    するセンサの内、前記制御手段による前記感応基板の面
    位置調整に用いるセンサを選択するためのセンサ選択手
    段を更に有し、 前記制御手段が、自動指定の指示に応じて、露光終了時
    点で前記感応基板の有効領域内に位置する指定されたセ
    ンサを前記センサ選択手段を介して追加選択するセンサ
    追加選択機能を更に有することを特徴とする請求項5に
    記載の走査型露光装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段に代えて、前記所定のショ
    ット領域の走査露光の際に、前記フォーカス検出系の検
    出結果のみ、又はこの検出結果と直前のショット領域の
    露光の際の情報とに基づいて、前記感応基板の前記光軸
    方向位置及び前記光軸直交面に対する前記走査方向及び
    これに直交する方向の傾斜を調整するように前記基板駆
    動系を制御する第2の制御手段を有することを特徴とす
    る請求項1ないし5のいずれか一項に記載の走査型露光
    装置。
  9. 【請求項9】 マスクと感応基板とを同期して移動しつ
    つ、前記マスクに形成されたパターンを前記感応基板上
    のショット領域に転写する露光方法において、 前記感応基板内での前記ショット領域の配置に応じて、
    前記感応基板と所定の基準平面との間隔のみを調整する
    か、前記間隔及び前記基準平面に対する傾斜を調整する
    かを選択することを特徴とする露光方法。
  10. 【請求項10】 前記感応基板の有効領域外縁と前記シ
    ョット領域の露光開始位置との位置関係に応じて前記調
    整の選択が行われることを特徴とする請求項9に記載の
    露光方法。
  11. 【請求項11】 前記感応基板の有効領域外縁と前記シ
    ョット領域の露光終了位置との位置関係に応じて前記調
    整の選択が行われることを特徴とする請求項9に記載の
    露光方法。
  12. 【請求項12】 マスクと感応基板とを同期して移動し
    つつ、前記マスクに形成されたパターンを前記感応基板
    上のショット領域に転写して回路素子を形成する回路製
    造方法において、 前記感応基板内での前記ショット領域の配置に応じて、
    前記感応基板と所定の基準平面との間隔のみを調整する
    か、前記間隔及び前記基準平面に対する傾斜を調整する
    かを選択する工程と;選択結果に基づいて前記感応基板
    の前記間隔又は前記間隔及び前記傾斜を調整した後、前
    記マスクに形成されたパターンを前記感応基板上に転写
    する工程とを含むことを特徴とする回路製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6117598A (en) * 1997-11-25 2000-09-12 Nikon Corporation Scanning exposure method with alignment during synchronous movement

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