JP2001168024A - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

露光装置及びデバイス製造方法

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JP2001168024A
JP2001168024A JP2000297798A JP2000297798A JP2001168024A JP 2001168024 A JP2001168024 A JP 2001168024A JP 2000297798 A JP2000297798 A JP 2000297798A JP 2000297798 A JP2000297798 A JP 2000297798A JP 2001168024 A JP2001168024 A JP 2001168024A
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Tsuneyuki Hagiwara
恒幸 萩原
Hideyuki Tashiro
英之 田代
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光時のデフォーカスに起因する色ムラの発
生を防止しかつスループットを極力高く維持する。 【解決手段】 選択装置93では、第1の選択基準が設
定されている場合、ウエハWのピッチングとローリング
を制御するための複数の検出点を選択し、また第2の選
択基準が設定されている場合、ウエハWのローリングを
優先して制御するための複数の検出点を選択する。そし
て、走査露光の際には、それぞれの選択基準に従って、
制御装置20により、ウエハのZ位置、ピッチング、ロ
ーリング又はウエハのZ位置、ローリングが調整され
る。従って、デフォーカスに対する影響が大きい、ウエ
ハ表面のZ位置とローリングとを精度良く調整してデフ
ォーカスに起因する色ムラの発生を防止でき、また、周
辺のショットの露光の際にもいわゆる完全交互スキャン
を行うことにより、スループットを極力高く維持するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光装置及びデバ
イス製造方法に係り、さらに詳しくは半導体素子、液晶
表示素子等をリソグラフィ工程で製造する際に用いられ
る露光装置及び該露光装置を用いるデバイス製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子等
を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレ
チクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成された
パターンを投影光学系を介してフォトレジスト等が塗布
されたウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、適宜
「基板又はウエハ」という)上に投影露光する投影露光
装置が用いられている。この種の装置としては、例えば
半導体素子の製造工程では、従来は、基板としてのウエ
ハが搭載されたウエハステージを所定量XY2次元方向
にステッピングさせた後、レチクルのパターンを投影光
学系を介して基板上のショット領域に転写する静止型
(ステップ・アンド・リピート方式ともいう)の露光装
置が主流であった。しかるに、近時における半導体素子
の高集積化に伴う回路パターンの微細化に伴い、露光装
置の性能として一層の高解像力、露光精度の高さが要求
されるようになり、近年では、かかる要求に応える新方
式の露光装置として、ウエハがレチクル及び投影光学系
を介してスリット状照明光で照明され、その照明光の照
明領域の長手方向に垂直な方向に沿って、レチクルを保
持するレチクルステージとウエハを保持するウエハステ
ージとを投影光学系に対して相対移動させることによ
り、レチクルパターンを投影光学系を介してウエハ上に
逐次転写するいわゆるステップ・アンド・スキャン方式
の走査型露光装置が、主流となりつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したような走査型
露光装置では、ウエハ上のあるショット領域にレチクル
パターンを転写する、すなわち露光を行う際には、露光
直前に、露光位置(露光対象ショット領域内)でのウエ
ハ表面の投影光学系の光軸方向位置の情報(フォーカス
情報)をフォーカスセンサを用いて計測し、ウエハ上の
ショット領域表面が投影光学系の焦点深度の範囲内に一
致するように、ウエハを保持して前記光軸方向に微少移
動する試料台(Zステージ)を位置決めしながら、走査
露光を行なう必要がある。
【0004】かかる走査型露光装置では、ウエハの周辺
以外のショット領域については、露光開始直前のウエハ
のフォーカス情報は、容易に検出できるので問題はな
い。しかしながら、ウエハ周辺のショット領域の露光の
場合、特に、レチクル上の照明領域と共役な露光領域を
ウエハの周辺部から内部に向かって相対走査しつつ(こ
こで、実際には露光領域が固定でウエハが移動するので
あるが、説明の便宜上このような表現を用いている)露
光を行なう場合に、ウエハのフォーカス情報を露光開始
前に検出することが困難な場合があり、かかる場合にZ
ステージの追従遅れが発生して、そのショット領域には
デフォーカス状態でレチクルパターンが転写されるとい
う不都合があった。
【0005】一方、上記のようなデフォーカスを避ける
ために、ウエハ周辺のショット領域については、常に露
光領域をウエハの内部から周辺部に向かって相対走査し
ながら露光する方法も一部では行われているが、かかる
場合には、レチクルとウエハを常に一定の方向に相対走
査させるため、レチクルステージとウエハステージと
を、所定の位置に戻す作業が必要となり、レチクルステ
ージとウエハステージとを交互に走査方向一側から他
側、他側から一側に移動させて露光を行なう場合に比べ
て、必然的にスループットが低下するという不都合があ
った。
【0006】また、ウエハ周辺のショット領域について
は、常に露光領域をウエハの内部から周辺部に向かって
相対走査しながら露光する場合であっても、ショットの
配置によっては、露光の途中でフォーカスセンサの検出
点がウエハから外れ、ウエハの傾斜調整ができなくな
り、その結果そのショット領域にはデフォーカス状態で
レチクルパターンが転写されるという不都合もあった。
【0007】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、その目的は、露光時のデフォーカスに起因する色ム
ラの発生を効果的に抑制することが可能な露光装置を提
供することにある。
【0008】また、本発明の第2の目的は、高集積度の
マイクロデバイスの生産性の向上に寄与するデバイス製
造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】ところで、走査型露光装
置の場合、非走査方向に長く走査方向に短い照明領域に
対して基板が相対走査されるため、投影光学系の像面に
対して基板表面の走査方向の傾斜誤差(ピッチング)が
多少存在する場合、転写像のコントラストは低下する
が、いわゆる平均化効果により大きなデフォーカスは発
生しない。これに対して、投影光学系の像面に対して基
板表面の非走査方向の傾斜誤差(ローリング)が存在す
ると、それはそのままデフォーカスの要因となる。すな
わち、基板のピッチングとローリングとが露光精度に与
える影響は同等ではない。本発明は、かかる点に着目
し、以下のような構成を採用する。
【0010】請求項1に記載の発明は、照明光(IL)
によりパターンが形成されたマスク(R)を照明した状
態で前記マスクと基板(W)とを投影光学系(PL)に
対して相対走査して、前記パターンを投影光学系を介し
て前記基板上の少なくとも1つのショット領域に転写す
る露光装置であって、複数の検出点における前記基板表
面の前記投影光学系の光軸方向(Z)に関する位置情報
を検出するフォーカス検出系(40、42)と;前記相
対走査中に前記基板が移動する第1方向及びこれに直交
する第2方向の前記基板の傾斜を制御するための第1の
タイプの検出点の選択基準と、前記基板の前記第2方向
の傾斜を優先して制御するための第2のタイプの検出点
の選択基準とが、設定可能であり、前記複数の検出点の
内、設定された選択基準に基づき、複数の検出点を選択
する選択装置(93)と;前記選択された検出点におけ
る前記基板表面の前記投影光学系の光軸方向の位置情報
に基づいて前記照明光の照明領域内の前記基板表面と前
記投影光学系の像面との位置関係を調整するために、前
記基板の前記光軸方向の位置及び前記光軸に直交する面
に対する傾斜を制御する基板駆動装置(18、19、2
0、21)とを備える。
【0011】これによれば、選択装置では、第1のタイ
プの検出点の選択基準が設定されている場合には、その
選択基準に基づいて相対走査中に基板が移動する第1方
向及びこれに直交する第2方向の基板の傾斜を制御する
ための複数の検出点を選択し、また第2のタイプの検出
点の選択基準が設定されている場合には、基板の第2方
向の傾斜を優先して制御するための複数の検出点を選択
する。そして、露光の際、すなわちマスクパターンの基
板上のショット領域に対する転写の際に、基板駆動装置
では、上記の選択された検出点における基板表面の投影
光学系の光軸方向の位置情報に基づいて照明光の照明領
域内の基板表面と投影光学系の像面との位置関係を調整
するために、基板の前記光軸方向の位置及び光軸に直交
する面に対する傾斜を制御する。この結果、第1の選択
基準が設定されている場合、露光の際には、マスクと基
板との相対走査に応じて変化する基板表面上の照明領域
が常に投影光学系の像面の所定の焦点深度の範囲内とな
るように、基板の前記光軸方向(Z)の位置、第1方向
の傾斜(ピッチング)、第2方向の傾斜(ローリング)
が調整され、また、第2のタイプの検出点の選択基準が
設定されている場合、露光の際には、マスクと基板との
相対走査に応じて変化する基板表面上の照明領域が光軸
方向の位置と第2方向(非走査方向)の傾斜が常に許容
範囲内(許容範囲を超えるデフォーカスが発生しない範
囲内)となるように、基板の前記光軸方向の位置、第2
方向の傾斜(ローリング)が調整される。従って、デフ
ォーカスに対する影響が大きい、基板表面の光軸方向の
位置とローリングとを精度良く調整することが可能とな
るので、露光時のデフォーカスに起因する色ムラの発生
を防止することが可能になる。この場合において、第
1、第2の選択基準の何れが設定されていても、基板の
光軸方向(Z)の位置、ローリングあるいはこれらとピ
ッチングの調整が可能である限り、基板周辺のショット
領域の露光の際にもいわゆる完全交互スキャンを行うこ
とができるので、スループットを極力高く維持すること
ができる。
【0012】この場合において、選択装置は、上述した
基準に応じて検出点を選択するのであれば如何なる手法
により検出点を選択しても良く、例えば、請求項2に記
載の発明の如く、前記選択装置(93)は、その露光対
象のショット領域のサイズに応じて前記検出点の選択を
行うこととしても良い。かかる場合、例えば、ショット
領域の第2方向(非走査方向)の幅の範囲内でその間隔
が最大幅となる検出点を第2方向の両端の検出点として
選択することが望ましい。このようにすると、結果的に
基板のローリングを可能な限り精度良く検出することが
可能となる。
【0013】上述の如く、その露光対象のショット領域
のサイズに応じて検出点の選択を行う場合に、例えば、
請求項3に記載の発明の如く、前記選択装置は、前記露
光対象のショット領域が内外ショットである場合は、予
め用意されたショットマップに基づき、露光開始直後に
前記照明領域の後端が前記ショット領域の前端と一致す
る判断位置において前記基板上の有効領域内に存在する
検出点を選択することとしても良い。
【0014】本明細書において、「内外ショット」と
は、基板の走査方向(第1方向)のほぼ中心を通る非走
査方向(第2方向)の軸を基準軸として、照明領域が基
準軸から基板の周辺に向かって相対走査されるショット
領域を意味する(なお、実際には照明領域が固定で基板
が移動するのであるが、説明の便宜上このような表現を
用いている)。
【0015】かかる内外ショットでは、上記判断位置に
おいて基板上の有効領域内に存在する検出点を選択する
ことにより、仮にその露光対象のショット領域が欠けシ
ョットである場合にも、基板のローリング制御に最も有
効な検出点の選択が可能となる。
【0016】本明細書において、「欠けショット」と
は、完全ショット以外のショット領域を意味し、「完全
ショット」とは、露光開始直後に照明領域の後端がショ
ット領域の前端と一致する第1位置(上記判断位置と一
致)と露光終了直前に照明領域の前端がショット領域の
後端と一致する第2位置とを含み、その間で、第1のタ
イプの検出点の選択基準に基づいて選択される、ショッ
ト領域の第2方向(非走査方向)の幅の範囲内でその間
隔が最大幅となる検出点を第2方向の両端の検出点とす
る基本型の検出点がいずれも基板上の有効領域から外れ
ないショット領域を意味する。
【0017】ここで、基板上の有効領域の定義の仕方は
種々考えられるが、本明細書では、「基板上の有効領
域」とは、「基板のエッジリンス幅+数mm程度のマー
ジン」で設定されるDisable Rangeの内部(基板周辺部
に通常設けられるパターン禁止帯の内部とほぼ一致)を
意味するものとする。
【0018】また、その露光対象のショット領域のサイ
ズに応じて前記検出点の選択を行う場合に、例えば、請
求項4に記載の発明の如く、前記選択装置は、前記露光
対象のショット領域が外内ショットである場合は、予め
用意されたショットマップに基づき、露光終了直前に前
記照明領域の前端が前記ショット領域の後端と一致する
判断位置において前記基板上の有効領域内に存在する検
出点を選択することとしても良い。
【0019】本明細書において、「外内ショット」と
は、照明領域の基板に対する相対走査の方向が上記内外
ショットと逆向きのショット領域、すなわち照明領域が
基板の周辺から前記基準軸に向かって相対走査されるシ
ョット領域を意味する。(なお、実際には照明領域が固
定で基板が移動するのであるが、説明の便宜上このよう
な表現を用いている。)
【0020】かかる外内ショットでは、上記判断位置に
おいて基板上の有効領域内に存在する検出点を選択する
ことにより、仮にその露光対象のショット領域が欠けシ
ョットである場合にも、基板のローリング制御に最も有
効な検出点の選択が可能となる。
【0021】また、その露光対象のショット領域のサイ
ズに応じて前記検出点の選択を行う場合に、例えば、請
求項5に記載の発明の如く、前記選択装置は、前記露光
対象のショット領域が外内ショット及び内外ショットの
いずれでもない場合は、予め用意されたショットマップ
に基づき、その露光対象のショット領域内の前記第1方
向のほぼ中央に前記照明領域が位置する判断位置におい
て、前記基板上の有効領域内に存在する検出点を選択す
ることとすることができる。
【0022】かかるショットでは、上記判断位置におい
て基板上の有効領域内に存在する検出点を選択すること
により、仮にその露光対象のショット領域が欠けショッ
トである場合にも、基板のローリング制御に最も有効な
検出点の選択が可能となる。
【0023】請求項1に記載の露光装置において、請求
項6に記載の発明の如く、前記選択装置は、前記第2の
タイプの検出点の選択基準が設定されている場合、前記
基板駆動装置による制御結果の確認用として前記照明領
域内の検出点を選択することとしても良い。かかる場合
には、選択装置により照明光により基板が照明される照
明領域内の検出点が基板駆動装置による制御結果の確認
用として選択されるので、その確認用の検出点の検出結
果を用いて基板の光軸方向(Z)の位置と第2方向の傾
斜の制御結果を精度良く確認することができる。
【0024】請求項1に記載の発明に係る露光装置にお
いて、請求項7に記載の発明の如く、前記第2のタイプ
の検出点の選択基準が設定された場合、前記基板駆動装
置は前記基板の前記光軸方向の位置と、該光軸方向の位
置及び前記第2方向の傾斜との一方を制御すること、す
なわち、基板の第1方向の傾斜を制御しないこととして
も良い。かかる場合には、デフォーカスに対する影響が
大きい、基板表面の光軸方向の位置と、光軸方向位置及
びローリングとの一方を精度良く調整することが可能と
なるので、露光時のデフォーカスに起因する色ムラの発
生を防止することが可能になる。この場合において、基
板の光軸方向の位置及びローリングの調整が可能である
限り、基板周辺のショット領域の露光の際にもいわゆる
完全交互スキャンを行うことができるので、スループッ
トを極力高く維持することができる。
【0025】請求項8に記載の発明は、照明光(IL)
によりパターンが形成されたマスク(R)を照明した状
態で前記マスクと基板(W)とを投影光学系(PL)に
対して相対走査して、前記パターンを前記投影光学系を
介して前記基板上の少なくとも1つのショット領域に転
写する露光装置であって、前記投影光学系の光軸方向に
おける前記基板表面の位置情報を検出可能な検出点を有
するフォーカス検出系(40、42)と;前記フォーカ
ス検出系の検出結果に基づいて、前記投影光学系の像面
と前記基板表面との位置関係を調整する調整系(18、
19、20、21)と;前記フォーカス検出系の検出点
のうち前記照明光の照明領域内に配置された検出点を、
前記調整系の制御用と前記調整系による調整結果の確認
用とで切り換える切り換え系(20、93)とを備え
る。
【0026】これによれば、切り換え系によりフォーカ
ス検出系の検出点のうち照明光の照明領域内に配置され
た検出点が、必要に応じて調整系の制御用と調整系によ
る調整結果の確認用とで切り換えられる。例えば、切り
換え系が照明領域内に配置された検出点を調整系の制御
用に切り換える場合には、調整系によってより多くの検
出点における投影光学系の光軸方向の基板表面の位置情
報に基づいて投影光学系の像面と基板表面との位置関係
が調整されるので、露光対象となるショット領域全域の
基板表面の凹凸を平均化した面を目標面とするフォーカ
ス・レベリング制御が行われ、切り換え系が照明領域内
に配置された検出点を調整系の調整結果の確認用に切り
換える場合には、相対走査時に基板が移動する第1方向
に直交する第2方向の基板の傾斜を重視したフォーカス
・レベリング制御が行われる。
【0027】この場合において、前記切り換え系は、例
えば請求項9に記載の発明の如く、露光対象のショット
領域に転写される前記マスクのパターンの種類に応じて
前記フォーカス検出系の検出点のうち前記照明領域内に
配置された検出点を切り換えても良く、あるいは請求項
10に記載の発明の如く、露光対象のショット領域が基
板の周辺部であるか否かに基づいて前記フォーカス検出
系の検出点のうち前記照明領域内に配置された検出点を
切り換えても良い。前者の場合、例えばその露光対象の
ショット領域に転写されるパターンがCPUとメモリと
が混在するシステムLSIの回路パターンである場合に
は、照明領域内に配置された検出点を調整系の調整結果
の確認用に切り換え、メモリの回路パターンである場合
に調整系の制御用に切り換えることが考えられ、後者の
場合、段差(凹凸)の少ない基板内部のショット領域で
は照明領域内に配置された検出点を調整系の制御用に切
り換え、段差(凹凸)の激しい基板周辺部のショット領
域では照明領域内に配置された検出点を調整系の制御結
果の確認用に切り換えることが考えられる。
【0028】請求項11に記載の発明は、照明光(I
L)によりパターンが形成されたマスク(R)を照明し
た状態で前記マスクと基板(W)とを投影光学系(P
L)に対して相対走査して、前記パターンを前記投影光
学系を介して前記基板上の少なくとも1つのショット領
域に転写する露光装置であって、前記照明光の照明領域
(IA)の前方に位置する第1行目の検出点と、該第1
行目の検出点に対して前記相対走査中に前記基板が移動
する第1方向に離れた第2行目の検出点と、前記第2行
目の検出点に対して前記第1方向に離れた第3行目の検
出点とを有し、前記基板表面の前記投影光学系の光軸方
向の位置情報を検出するフォーカス検出系(40、4
2)と;前記基板を前記光軸方向及び前記光軸に直交す
る面に対して傾斜駆動するための基板駆動系(18、2
1)と;前記マスクと前記基板とを前記投影光学系に対
して相対走査する相対走査装置(16、18、19、2
1、RST)と;前記フォーカス検出系の検出結果に基
づいて、前記投影光学系の像面と前記基板表面との位置
関係を調整するために、前記基板駆動系を制御する制御
装置(20)とを備え、前記制御装置は、前記基板上の
外内ショットかつ欠けショットに対する前記パターンの
転写のために前記相対走査装置により前記マスクと前記
基板との前記相対走査が開始された後、前記第1行目の
検出点のみが前記基板上の有効領域内に掛かった時点で
その検出結果に基づいて前記基板駆動系をオープン制御
して前記基板の光軸方向の位置を制御する第1の制御状
態の制御を実行し、前記第1の制御状態の制御を実行中
に、前記第2行目の検出点が更に前記基板上の有効領域
内に掛かると、前記第2行目の検出点の検出結果のみに
基づいて前記基板駆動系をクローズド制御して前記基板
の前記光軸方向の位置を調整する第2の制御状態の制御
を実行し、前記第2の制御状態の制御を実行中に、前記
第3行目の検出点が前記基板上の有効領域内に掛かった
時点から前記第1、第2及び第3行目の検出点における
検出結果に基づいて前記基板駆動系をクローズド制御し
て前記基板の光軸方向の位置及び前記第1方向の傾斜
(ピッチング)を調整する第3の制御状態の制御を実行
する、ことを特徴とする。
【0029】これによれば、基板上の外内ショットかつ
欠けショットに対するパターンの転写のために相対走査
装置によりマスクと基板との投影光学系に対する相対走
査が開始された後、照明領域の前方に位置する第1行目
の検出点のみが基板上の有効領域内に掛かると、制御装
置により、その第1行目の検出点の検出結果に基づいて
基板駆動系をオープン制御して基板の光軸方向の位置を
制御する第1の制御状態の制御が実行される。すなわ
ち、照明領域が基板の有効領域に掛かる前に基板駆動系
がオープン制御されるので、外内ショットにおけるフォ
ーカスの引き込みを早くすることができる。また、基板
駆動系がオープン制御による外内ショットに対するフォ
ーカスの引き込みをオープン制御で実行中に、第1行目
の検出点に加え、該第1行目の検出点に対して相対走査
中に基板が移動する、第1方向に離れた第2行目の検出
点が更に基板上の有効領域内に掛かると、制御装置によ
り、第2行目の検出点の検出結果のみに基づいて基板駆
動系をクローズド制御して基板の光軸方向位置を調整す
る第2の制御状態の制御が実行される。すなわち、第1
の制御状態でフォーカスの引き込みが完了し、その後は
第2行目の検出点における検出結果に基づいて基板駆動
系の制御がクローズド制御にて実行されるので、フォー
カス制御を高精度に行なうことができる。
【0030】さらに、フォーカス制御をクローズド制御
にて実行中に、第2行目の検出点に対して第1行目の検
出点と反対側で第1方向に離れた第3行目の検出点が基
板上の有効領域内に掛かった時点から、制御装置によ
り、第1、第2及び第3行目の検出点における検出結果
に基づいて基板駆動系をクローズド制御して基板の光軸
方向の位置及び第1方向の傾斜をクローズド制御する第
3の制御状態の制御が実行される。すなわち、ピッチン
グの制御が可能になると、その時点からフォーカス制御
に加え、第1方向のレベリング(ピッチング)制御が行
われる。従って、本発明によれば、外内ショットかつ欠
けショットの露光に際して、基板の光軸方向の位置、あ
るいはこれに加えて第1方向の傾斜(ピッチング)の調
整を精度良く行うことができるので、完全交互スキャン
露光をピッチング誤差に伴う光学像のコントラスト劣化
を最小限にして実行できる。
【0031】この場合において、請求項12に記載の発
明の如く、前記制御装置(20)は、前記第1行目の2
つの検出点が前記基板上の有効領域に掛かった時点から
前記基板の前記第1方向に直交する第2方向の傾斜を前
記オープン制御の対象に加えることとしても良い。かか
る場合には、フォーカスの引き込みに加え、デフォーカ
スの要因となる第2方向の基板傾斜(ローリング)を追
い込むことができる。
【0032】この場合において、請求項13に記載の発
明の如く、前記制御装置は、前記第2行目の2つの検出
点が前記基板上の有効領域に掛かった時点から、その検
出結果に基づいて前記基板の前記第2方向の傾斜制御を
前記オープン制御からクローズド制御に変更することと
しても良い。かかる場合には、Z(フォーカス)、ロー
リングの引き込みが完了した時点で、基板のZ及びロー
リング制御をクローズド制御にて高精度に行うことがで
きるので、一層確実にデフォーカスの発生を防止するこ
とができる。
【0033】請求項14に記載の発明は、照明光(I
L)によりパターンが形成されたマスク(R)を照明し
た状態で前記マスクと基板(W)とを投影光学系(P
L)に対して相対走査して、前記パターンを前記投影光
学系を介して前記基板上の少なくとも1つのショット領
域に転写する露光装置であって、前記照明光の照明領域
(IL)の前方に位置する第1行目の検出点と、該第1
行目の検出点に対して前記相対走査中に前記基板が移動
する第1方向に離れた第2行目の検出点とを有し、前記
基板表面の前記投影光学系の光軸方向の位置情報を検出
するフォーカス検出系(40、42)と;前記基板を前
記光軸方向及び前記光軸に直交する面に対して傾斜駆動
するための基板駆動系(18、21)と;前記マスクと
基板とを前記投影光学系に対して相対走査する相対走査
装置(16、18、19、21、RST)と;前記フォ
ーカス検出系の検出結果に基づいて、前記投影光学系の
像面と前記基板表面との位置関係を調整するために、前
記基板駆動系を制御する制御装置(20)とを備え、前
記制御装置は、前記基板上の内外ショットかつ欠けショ
ットに対する前記パターンの転写のために前記相対走査
装置により前記マスクと前記基板との前記相対走査が開
始された後、前記第1、第2行目の検出点における検出
結果に基づいて前記基板駆動系をクローズド制御して前
記基板の前記光軸方向の位置(Z)及び前記第1方向と
直交する第2方向の傾斜(ローリング)のうち少なくと
も前記光軸方向の位置を調整する第1の制御状態の制御
を実行し、前記第1の制御状態の制御を実行中に、前記
第1行目の検出点が前記基板上の有効領域内から外れる
と、前記第2行目の検出点における検出結果に基づいて
前記基板駆動系をクローズド制御して前記基板の前記光
軸方向の位置及び前記第2方向の傾斜の内、少なくとも
前記光軸方向の位置を調整する第2の制御状態の制御を
実行し、前記第2の制御状態の制御を実行中に、前記第
2行目の検出点が前記基板上の有効領域内から外れると
制御をロックする第3の制御状態の制御を実行すること
を特徴とする。
【0034】これによれば、基板上の内外ショットかつ
欠けショットに対するパターンの転写のために相対走査
装置によりマスクと基板との相対走査が開始された後、
制御装置により、照明領域前方に位置する第1行目の検
出点、第1行目の検出点に対して相対走査中に基板が移
動する第1方向に離れた第2行目の検出点及びその他の
検出点における検出結果に基づいて基板駆動系をクロー
ズド制御して、基板の光軸方向の位置及び第1方向と直
交する第2方向の傾斜のうち少なくとも光軸方向の位置
を調整する第1の制御状態の制御が実行される。すなわ
ち、先読みデータを考慮して少なくともフォーカス制御
が行われる。このため、フォーカスの位相遅れなく、精
度良く基板の少なくともフォーカス制御を行なうことが
できる。
【0035】かかる第1の制御状態の制御を実行中に、
第1行目の検出点が基板上の有効領域内から外れると、
制御装置では、照明領域内又は照明領域近傍の第2行目
の検出点における検出結果に基づいて基板駆動系をクロ
ーズド制御して基板の光軸方向の位置及び第2方向の傾
斜の内、少なくとも光軸方向の位置を調整する。そし
て、このような第2の制御状態の制御を実行中に、第2
行目の検出点が基板上の有効領域内から外れると、もは
や精度の良い基板の光軸方向位置の追従制御は困難なの
で、制御装置では制御をロックする第3の制御状態の制
御を実行して、一定値又は所定の変化をする目標値に基
づいた制御を行う。このように、本発明によれば、内外
ショットかつ欠けショットの露光に際して、少なくとも
基板の光軸方向位置の制御を可能な限り精度良く行っ
て、完全交互スキャン露光をデフォーカスに伴う光学像
の劣化を最小限にして実行することができる。
【0036】請求項15に記載の発明は、照明光(I
L)によりパターンが形成されたマスク(R)を照明し
た状態で前記マスクと基板(W)とを投影光学系(P
L)に対して相対走査して、前記パターンを前記投影光
学系を介して前記基板上の少なくとも1つのショット領
域に転写する露光装置であって、前記照明光の照明領域
の前方に位置する第1行目の検出点と、前記照明領域内
の第2行目の検出点と、前記照明領域内の第3行目の検
出点とを有し、前記基板表面の前記投影光学系の光軸方
向の位置を検出するフォーカス検出系(40、42)
と;前記基板を前記光軸方向及び前記光軸に直交する面
に対して傾斜駆動するための基板駆動系(18、21)
と;前記マスクと前記基板とを前記投影光学系に対して
相対走査する相対走査装置(16、18、19、21、
RST)と;前記フォーカス検出系の検出結果に基づい
て、前記投影光学系の像面と前記基板表面との位置関係
を調整するために、前記基板駆動系を制御する制御装置
(20)とを備え、前記制御装置は、前記相対走査装置
による前記マスクと前記基板との相対走査中に、前記第
1行目の検出点と前記第2行目の検出点との間の距離だ
け先読みした第1の時点における前記第1行目及び前記
第2行目の検出点の検出結果と、前記第1行目の検出点
で検出された前記基板上の領域が前記第2行目の検出点
に到達した第2の時点における前記第2行目と前記第3
行目の検出点の検出結果とに基づいて前記基板駆動系の
制御誤差を求めることを特徴とする。
【0037】これによれば、相対走査装置によるマスク
と基板との相対走査中に、制御装置により、照明領域の
前方に位置する第1行目の検出点と照明領域内の第2行
目の検出点との間の距離だけ先読みした第1の時点にお
ける第1行目及び第2行目の検出点の検出結果と、第1
行目の検出点で検出された基板上の領域が前記第2行目
の検出点に到達した第2の時点における前記第2行目と
前記第3行目の検出点の検出結果とに基づいて前記基板
駆動系の制御誤差が求められる。すなわち、制御装置に
よる基板駆動系の制御に制御遅れがないものとすると、
第1の時点で検出した第1行目及び第2行目の検出点の
検出結果はその第1の時点における基板駆動系の制御後
の検出結果である。第1行目の検出点と第2行目の検出
点との距離と、第2行目の検出点と第3行目の検出点と
の距離とが等しければ、第1の時点における第1行目及
び第2行目の検出点の検出結果と第1行目の検出点で検
出された基板上の領域が第2行目の検出点に到達した第
2の時点における第2行目と第3行目の検出点の検出結
果との差は、第1の時点から第2の時点までの間の基板
の駆動量をほぼそのまま反映した値になる。従って、目
標値が一定であるとすると、第1の時点における目標値
との誤差を記憶しておけば、第1の時点における第1行
目及び第2行目の検出点の検出結果と、第2の時点にお
ける第2行目と第3行目の検出点の検出結果及び上記第
1の時点における上記誤差とに基づいて基板駆動系の制
御誤差を簡単な演算で正確に求めることができる。従っ
て、制御装置では、かかる制御誤差が零となるようにフ
ォーカス検出系の検出結果に基づいて基板駆動系を制御
することにより、前記投影光学系の像面と前記基板表面
との位置関係を調整することができる。
【0038】この場合において、請求項16に記載の発
明の如く、前記制御装置は、前記第1の時点における前
記第1、第2、第3行目の検出点の検出結果より求めた
目標面と前記第1、第2行目の検出点の検出結果との差
のデータを保存しておき、該保存されたデータと前記第
2の時点における前記第2、第3行目の検出点の検出結
果とを比較して、前記制御誤差を求めることとしても良
い。
【0039】請求項17に記載の発明は、照明光により
パターンが形成されたマスクを照明した状態で前記マス
クと基板とを投影光学系に対して相対走査して、前記パ
ターンを投影光学系を介して前記基板上の少なくとも1
つのショット領域に転写する露光装置であって、複数の
検出点における前記基板表面の前記投影光学系の光軸方
向に関する位置情報を検出可能なフォーカス検出系と;
前記複数の検出点から選択された任意の複数の制御用検
出点における前記位置情報に基づいて、前記照明領域内
の前記基板表面と前記投影光学系の像面との位置関係を
調整するために、前記基板を前記光軸方向及び前記光軸
に直交する面に対する傾斜方向に駆動するとともに、前
記相対走査方向である第1方向に直交する第2方向の前
記基板の傾斜を制御するに際し、前記複数の制御用検出
点の配列における、前記第2方向の重心を通る前記第1
方向の回転軸を中心として前記基板を回転させる基板駆
動装置と;を備える。
【0040】これによれば、基板駆動装置は、複数の検
出点から選択された任意の複数の制御用検出点における
基板表面の投影光学系の光軸方向に関する位置情報に基
づいて、基板を光軸方向及び光軸に直交する面に対する
傾斜方向に駆動することにより、照明領域内の基板表面
と投影光学系の像面との位置関係を調整する。また、こ
の基板駆動装置は、複数の制御用検出点の配列におけ
る、相対走査方向である第1方向に直交する第2方向の
重心を通る第1方向の回転軸を中心として基板を回転さ
せることにより、基板の第2方向の傾斜を制御する。こ
のため、制御用検出点として非対称な配置の検出点が選
択されても、基板の光軸方向位置の調整に影響を与える
ことなく、基板の第2方向に関する傾斜の調整を行うこ
とが可能となる。従って、第2方向に関する基板の傾斜
の調整を最も効果的に行うことができる検出点を、制御
用検出点として選択することが可能となる。これによ
り、デフォーカスに対する影響が大きい、基板表面の光
軸方向の位置とローリングとを精度良く調整することが
可能となるので、露光時のデフォーカスに起因する色ム
ラの発生を効果的に抑制することが可能になる。
【0041】この場合において、請求項18に記載の発
明の如く、前記基板駆動装置は、前記基板の前記光軸方
向位置と前記第2方向の傾斜とが干渉しないように、前
記基板の前記光軸方向位置及び前記第2方向の傾斜を制
御することとすることができる。
【0042】上記請求項17及び18に記載の各発明に
係る露光装置において、請求項19に記載の発明の如
く、前記基板駆動装置は、前記基板を前記第2方向に平
行な所定の回転軸回りに回転させて前記基板の前記第1
方向の傾斜を更に制御することとすることができる。
【0043】この場合において、請求項20に記載の発
明の如く、前記基板駆動装置は、前記基板の前記光軸方
向位置と前記第1方向の傾斜とが干渉しないように、前
記基板の前記光軸方向位置及び前記第1方向の傾斜を制
御することが望ましい。
【0044】この場合において、例えば、請求項21に
記載の発明の如く、前記基板駆動装置は、前記基板の前
記光軸方向位置と前記第1方向の傾斜との干渉を取り除
く補正値を考慮して前記基板の前記光軸方向位置の目標
値を設定することとすることができる。
【0045】請求項22に記載の発明は、照明光により
パターンが形成されたマスクを照明した状態で前記マス
クと基板とを投影光学系に対して相対走査して、前記パ
ターンを投影光学系を介して前記基板上の少なくとも1
つのショット領域に転写する露光装置であって、複数の
検出点における前記基板表面の前記投影光学系の光軸方
向に関する位置情報を検出可能なフォーカス検出系と;
前記複数の検出点から選択された任意の複数の検出点に
おける前記位置情報に基づいて、前記照明領域内の前記
基板表面と前記投影光学系の像面との位置関係を調整す
るために、前記基板を前記光軸方向及び前記光軸に直交
する面に対する傾斜方向に駆動するとともに、前記相対
走査中に制御の進行に応じて使用する検出点をり換える
基板駆動装置と;を備える。
【0046】これによれば、基板駆動装置は、複数の検
出点から選択された任意の複数の検出点における位置情
報に基づいて、基板を光軸方向及び光軸に直交する面に
対する傾斜方向に駆動することにより、照明領域内の基
板表面と投影光学系の像面との位置関係を調整する。ま
た、この基板駆動装置は、マスクと基板との前記相対走
査中に制御の進行に応じて使用する検出点を切り換え
る。このため、例えば、制御の進行に応じて、より高精
度なフォーカス制御又はフォーカス・レベリング制御を
可能とするように、使用する検出点の切り換えを行うこ
とにより、高精度なフォーカス制御又はフォーカス・レ
ベリング制御が可能となる。
【0047】この場合において、請求項23に記載の発
明の如く、前記複数の検出点は、前記照明光の照明領域
内と、該照明領域に対して前記相対走査方向である第1
方向に離れた位置にそれぞれ配設され、前記基板駆動装
置は、前記相対走査中に制御の進行に応じて、使用する
検出点を、前記照明領域外の制御用検出点から前記照明
領域内の確認用の検出点に切り換えることとしても良
い。かかる場合には、例えば、外内ショットに対する走
査露光時に、フォーカスの引き込みが完了するまでの間
は、照明光による照明領域から離れた位置に存在する制
御用検出点を選択することにより、フォーカスの引き込
みを制御遅れなく行い、引き込み完了後には、照明領域
内確認用検出点を選択することにより、制御結果を確認
しながら高精度なフォーカス制御又はフォーカス・レベ
リング制御を行うことが可能となる。
【0048】請求項24に記載の発明は、リソグラフィ
工程を含むデバイス製造方法であって、前記リソグラフ
ィ工程において、請求項1〜23のいずれか一項に記載
の露光装置を用いて露光を行うことを特徴とする。
【0049】これによれば、リソグラフィ工程におい
て、請求項1〜23に記載の各露光装置を用いて露光が
行われるので、デフォーカスに起因する色ムラのない高
精度な露光が可能になり、これにより基板上に複数層の
パターンを重ね合せ精度良く形成することができる。従
って、より高集積度のマイクロデバイスを歩留まり良く
製造することができ、その生産性を向上させることがで
きる。
【0050】
【発明の実施の形態】《第1の実施形態》以下、本発明
の第1の実施形態を図1〜図19に基づいて説明する。
【0051】図1には、第1の実施形態に係る露光装置
100の概略的な構成が示されている。この露光装置1
00は、いわゆるステップ・アンド・スキャン方式の投
影露光装置である。
【0052】この走査型露光装置100は、光源1及び
照明光学系(2、3、5〜7)を含む照明系、マスクと
してのレチクルRを保持するマスクステージとしてのレ
チクルステージRST、投影光学系PL、基板としての
ウエハWを保持してXY平面内をXY2次元方向に移動
する基板テーブル18を備えたXYステージ装置14、
及びこれらの制御系等を備えている。
【0053】前記照明系は、光源1、コリメータレン
ズ、フライアイレンズ等(いずれも図示せず)からなる
照度均一化光学系2、リレーレンズ3、レチクルブライ
ンド5、リレーレンズ6及び折り曲げミラー7(この
内、照度均一化光学系2、リレーレンズ3、6及び折り
曲げミラー7によって照明光学系が構成される)等を含
んで構成されている。
【0054】ここで、この照明系の構成各部についてそ
の作用とともに説明すると、光源1で発生した露光光と
しての照明光ILは不図示のシャッターを通過した後、
照度均一化光学系2により照度分布がほぼ均一な光束に
変換される。照明光ILとしては、例えばKrFエキシ
マレーザ光やArFエキシマレーザ光等のエキシマレー
ザ光、銅蒸気レーザやYAGレーザの高調波、あるいは
超高圧水銀ランプからの紫外域の輝線(g線、i線等)
等が用いられる。
【0055】照度均一化光学系2から水平に射出された
光束は、リレーレンズ3を介して、レチクルブラインド
5に達する。このレチクルブラインド5は、2枚の可動
ブレード45A、45Bを有する可動ブラインド(以
下、この可動ブラインドを適宜「可動ブラインド45
A、45B」と呼ぶ)と、この可動ブラインド45A、
45Bの近傍に配置された開口形状が固定された固定ブ
ラインド46とから構成される。可動ブラインド45
A、45Bの配置面はレチクルRのパターン面と共役と
なっている。固定ブラインド46は、例えば4個のナイ
フエッジにより矩形の開口を囲んだ視野絞りであり、そ
の矩形開口の上下方向の幅が可動ブラインド45A、4
5Bによって規定されるようになっており、これにより
レチクルRを照明するスリット状の照明領域IAR(図
2参照)の幅を所望の大きさに設定できるようになって
いる。可動ブラインド45A、45Bは、可動ブライン
ド駆動機構43A、43Bによって開閉方向に駆動され
るようになっており、この駆動機構43A、43Bの動
作が不図示のメモリに格納されたプロセスプログラムと
呼ばれるファイル内のマスキング情報に応じて主制御装
置20によって制御されるようになっている。
【0056】レチクルブラインド5を通過した光束は、
リレーレンズ6を通過して折り曲げミラー7に至り、こ
こで鉛直下方に折り曲げられて回路パターン等が描かれ
たレチクルRの照明領域IAR部分を照明する。
【0057】前記レチクルステージRST上にはレチク
ルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチク
ルステージRSTは、レチクルRの位置決めのため、照
明光学系の光軸IX(後述する投影光学系PLの光軸A
Xに一致)に垂直な平面内で2次元的に(X軸方向及び
これに直交するY軸方向及びXY平面に直交するZ軸回
りの回転方向に)微少駆動可能に構成されている。
【0058】また、このレチクルステージRSTは、不
図示のレチクルベース上をリニアモータ等で構成された
レチクル駆動部(図示省略)により、所定の走査方向
(ここではY軸方向とする)に指定された走査速度で移
動可能となっている。このレチクルステージRSTは、
レチクルRの全面が少なくとも照明光学系の光軸IXを
横切ることができるだけの移動ストロークを有してい
る。
【0059】レチクルステージRST上にはレチクルレ
ーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16か
らのレーザビームを反射する移動鏡15が固定されてお
り、レチクルステージRSTのステージ移動面内の位置
はレチクル干渉計16によって、例えば0.5〜1nm
程度の分解能で常時検出される。ここで、実際には、レ
チクルステージRST上には走査方向(Y軸方向)に直
交する反射面を有する移動鏡と非走査方向(X軸方向)
に直交する反射面を有する移動鏡とが設けられ、レチク
ル干渉計16は走査方向に1軸、非走査方向には2軸設
けられているが、図1ではこれらが代表的に移動鏡1
5、レチクル干渉計16として示されている。
【0060】レチクル干渉計16からのレチクルステー
ジRSTの位置情報はステージ制御系19及びこれを介
して主制御装置20に送られ、ステージ制御系19では
主制御装置20からの指示に応じてレチクルステージR
STの位置情報に基づいてレチクル駆動部(図示省略)
を介してレチクルステージRSTを駆動する。
【0061】なお、不図示のレチクルアライメント系に
より所定の基準位置にレチクルRが精度良く位置決めさ
れるように、レチクルステージRSTの初期位置が決定
されるため、移動鏡15の位置をレチクル干渉計16で
測定するだけでレチクルRの位置を十分高精度に測定し
たことになる。
【0062】前記投影光学系PLは、レチクルステージ
RSTの図1における下方に配置され、その光軸AX
(照明光学系の光軸IXに一致)の方向がZ軸方向とさ
れ、ここでは両側テレセントリックな縮小光学系であ
り、光軸AX方向に沿って所定間隔で配置された複数枚
のレンズエレメントから成る屈折光学系が使用されてい
る。この投影光学系PLの投影倍率は、例えば1/4、
1/5あるいは1/6である。このため、照明光学系か
らの照明光ILによってレチクルRの照明領域IARが
照明されると、このレチクルRを通過した照明光ILに
より、投影光学系PLを介してレチクルRの照明領域I
AR部分の回路パターンの縮小像(部分倒立像)が表面
にフォトレジストが塗布されたウエハW上に形成され
る。
【0063】前記XYステージ装置14は、不図示のベ
ース上を走査方向であるY軸方向(図1における左右方
向)に往復移動可能なYステージ16と、このYステー
ジ16上をY軸方向と直交するX軸方向(図1における
紙面直交方向)に往復移動可能なXステージ12と、こ
のXステージ12上に設けられた基板テーブル18とを
有している。また、基板テーブル18上に、ウエハホル
ダ25が載置され、このウエハホルダ25によって基板
としてのウエハWが真空吸着によって保持されている。
【0064】基板テーブル18は、Xステージ12上に
XY方向に位置決めされかつZ軸方向の移動及び傾斜が
許容された状態で取り付けられている。そして、この基
板テーブル18は、異なる3点の支持点で不図示の3本
の軸によって支持されており、これら3本の軸がウエハ
駆動装置21によって独立してZ軸方向に駆動され、こ
れによって基板テーブル18上に保持されたウエハWの
面位置(Z軸方向位置及びXY平面に対する傾斜)が所
望の状態に設定されるようになっている。前記3本の軸
の駆動量は、それぞれ不図示のエンコーダによって検出
され、これらのエンコーダの検出結果が主制御装置20
に供給されるようになっている。
【0065】基板テーブル18上にはウエハレーザ干渉
計(以下、「ウエハ干渉計」という)31からのレーザ
ビームを反射する移動鏡27が固定され、外部に配置さ
れたウエハ干渉計31により、基板テーブル18のXY
面内での位置が例えば0.5〜1nm程度の分解能で常
時検出されている。
【0066】ここで、実際には、基板テーブル18上に
は走査方向であるY軸方向に直交する反射面を有する移
動鏡と非走査方向であるX軸方向に直交する反射面を有
する移動鏡とが設けられ、ウエハ干渉計31は走査方向
に1軸、非走査方向には2軸設けられているが、図1で
はこれらが代表的に移動鏡27、ウエハ干渉計31とし
て示されている。基板テーブル18の位置情報(又は速
度情報)はステージ制御系19及びこれを介して主制御
装置20に送られ、ステージ制御系19では主制御装置
20からの指示に応じて前記位置情報(又は速度情報)
に基づいてウエハ駆動装置21(これは、Xステージ1
2及びYステージ16の駆動系、並びに基板テーブル1
8の駆動系の全てを含む)を介してYステージ16、X
ステージ12を制御する。
【0067】また、基板テーブル18上には、不図示の
オフアクシス方式のアライメント検出系の検出中心から
投影光学系PLの光軸までの距離を計測するベースライ
ン計測等のための各種基準マークが形成された基準マー
ク板FMが固定されている。
【0068】本実施形態の露光装置100においては、
図2に示されるように、レチクルRの走査方向(Y軸方
向)に対して垂直な方向に長手方向を有する長方形(ス
リット状)の照明領域IARでレチクルRが照明され、
レチクルRは露光時に−Y方向(又は+Y方向)に速度
Rで走査(スキャン)される。照明領域IAR(中心
は光軸AXとほぼ一致)は投影光学系PLを介してウエ
ハW上に投影され、レチクルR上の照明領域IARに共
役なウエハW上のスリット状の投影領域、すなわち基板
上の照明領域(以下、前記照明領域IARとの識別のた
め露光領域と呼ぶ)IAが形成される。ウエハWはレチ
クルRとは倒立結像関係にあるため、ウエハWは速度V
Rの方向とは反対方向である+Y方向(又は−Y方向)
にレチクルRに同期して速度VWで走査され、ウエハW
上のショット領域SAの全面が露光可能となっている。
露光中の走査速度の比VW/VRは正確に投影光学系PL
の縮小倍率に応じたものになっており、レチクルRのパ
ターン領域PAのパターンがウエハW上のショット領域
SA上に正確に縮小転写される。照明領域IARの長手
方向の幅は、レチクルR上のパターン領域PAよりも広
く、遮光領域STの最大幅よりも狭くなるように設定さ
れ、走査(スキャン)することによりパターン領域PA
全面が照明されるようになっている。すなわち、本実施
形態では、このようにして、照明光ILによりレチクル
Rを照明した状態で、レチクルRとウエハWとを投影光
学系PLに対して相対走査して、レチクルRに形成され
たパターンを投影光学系PLを介してウエハW上の各シ
ョット領域に転写するようになっている。
【0069】この露光装置100では、上記の走査露光
の際に、不図示のアライメント検出系の検出信号に基づ
いて主制御装置20によりステージ制御系19及びウエ
ハ駆動装置21等を介してレチクルRとウエハWとの位
置合わせ(アライメント)が行なわれ、また、後述する
多点フォーカス位置検出系の検出信号に基づいて、レチ
クルRのパターン面とウエハW表面とが投影光学系PL
に関して共役となるように、かつ投影光学系PLの結像
面とウエハW表面とが一致する(ウエハ表面が投影光学
系PLの最良結像面の焦点深度の範囲内に入る)よう
に、主制御装置20によりステージ制御系19及びウエ
ハ駆動装置21を介して基板テーブル18がZ軸方向及
び傾斜方向に駆動制御されて面位置の調整(合わせ面の
設定)が行なわれる。
【0070】本実施形態の露光装置100では、上記の
ようなウエハW上のショット領域に対する走査露光によ
るレチクルパターンの転写と、次ショット領域の走査開
始位置へのステッピング動作とを繰り返し行なうことに
より、ステップ・アンド・スキャン方式の露光が行なわ
れ、ウエハW上の全ショット領域にレチクルパターンが
転写されるようになっている。
【0071】更に、本実施形態では、ウエハW表面の前
記露光領域IA内部分及びその近傍の領域のZ方向(光
軸AX方向)に関する位置を検出するための斜入射光式
のフォーカス検出系(焦点検出系)の一つである多点フ
ォーカス位置検出系が設けられている。この多点フォー
カス位置検出系は、図1に示されるように、光ファイバ
束81、集光レンズ82、パターン形成板83、レンズ
84、ミラー85及び照射対物レンズ86から成る照射
光学系40と、集光対物レンズ87、回転方向振動板8
8、結像レンズ89、受光用スリット板98及び多数の
フォトセンサを有する受光器90から成る受光光学系4
2とから構成されている。
【0072】ここで、この多点フォーカス位置検出系
(40、42)の構成各部について、その作用とともに
説明する。露光光とは異なるウエハW上のフォトレジス
トを感光させない波長の照明光が、図示しない照明光源
から光ファイバ束81を介して導かれている。光ファイ
バ束81から射出された照明光は、集光レンズ82を経
てパターン形成板83を照明する。
【0073】このパターン形成板83上には不図示の4
5個のスリット状の開口パターンが5行9列のマトリッ
クス状配置で形成されており、パターン形成板83の各
スリット状の開口パターンを透過した照明光(開口パタ
ーンの像光束)はレンズ84、ミラー85及び照射対物
レンズ86を経てウエハWの露光面に投影され、ウエハ
Wの露光面にはパターン形成板83上の5×9、合計4
5個のスリット状の開口パターンの像が投影結像され
る。ここで、実際には、照射光学系40からの開口パタ
ーンの像光束は、YZ平面、XZ平面に対し45度を成
す平面内で光軸AXに対して所定角度α傾斜した方向か
らウエハW面(又は基準マーク板FM表面)に照射され
る。
【0074】このため、ウエハW表面の所定面積AS
(ASは例えば25mm×約10mm)の長方形状の露
光領域IA近傍には、図3に示されるように、5行9列
のマトリックス状配置で5×9、合計45個のX軸、Y
軸に対して45度傾斜したスリット状の開口パターンの
像(以下、適宜「スリット像」という)S11〜S59が、
X軸方向に沿って例えば2.9mm間隔、Y軸方向に沿
って例えば4mm間隔で形成される。これらのスリット
像S11〜S59の光束のウエハW面からの反射光束が、光
軸AXに対して前記照射光学系40からの像光束と対称
に所定角度α傾斜した方向に進んで、集光対物レンズ8
7、回転方向振動板88及び結像レンズ89を経て受光
器90の手前側に配置された受光用スリット板98上に
再結像される。
【0075】これを更に詳述すると、受光器90上には
スリット像S11〜S59に対応して5行9列のマトリック
ス状に45個のフォトセンサ(以下、便宜上フォトセン
サD 11〜D59と呼ぶ)が配列されており、この受光器9
0の前面(図1における下面)に配置された受光用スリ
ット板98には各フォトセンサDに対向してスリットが
それぞれ形成されており、これらのスリット上にそれぞ
れ図3に示されるスリット像S11〜S59がそれぞれ再結
像される。
【0076】ここで、主制御装置20には発振器(OS
C.)が内蔵されており、主制御装置20によりOS
C.からの駆動信号でドライブされる加振装置92を介
して回転方向振動板88に所定の振動が与えられると、
受光用スリット板98上では再結像された各像の位置が
所定方向(スリット板98の各スリットの長手方向と直
交する方向)に振動する。これにより、フォトセンサD
11〜D59のそれぞれの検出信号が選択装置93を介して
信号処理装置91により、回転振動周波数の信号で同期
検波される。そして、この信号処理装置91により同期
検波して得られた多数のフォーカス信号が主制御装置2
0に供給される。なお、選択装置93及び信号処理装置
91については後述する。なお、結像レンズ89とスリ
ット板98との間に、スリット板98上のスリットとウ
エハWからの反射スリット像の振動中心との相対関係
を、スリット板98の各スリットの長手方向と直交する
方向)にシフトさせるプレーンパラレルを配置しても良
い。
【0077】以上の説明から明らかなように、本実施形
態の場合、ウエハW上の検出点であるスリット像S11
59のそれぞれと受光器90上のフォトセンサD11〜D
59とが1対1で対応し、各スリット像の位置のウエハ表
面のZ位置の情報(フォーカス情報)が各フォトセンサ
Dからの出力であるフォーカス信号に基づいて得られる
ので、以下の説明では便宜上スリット像S11〜S59を特
に別の必要がない限りフォーカスセンサと呼ぶものとす
る。
【0078】前記選択装置93は、ここでは、マイクロ
プロセッサを含んで構成され、この選択装置93には、
逆バイアス電圧が印加されたフォトセンサ(ここではフ
ォトダイオード)D11、D12、……D59が不図示のスイ
ッチ回路を介して接続されている。この選択装置93に
は、n本の出力線を介して信号処理装置91が接続され
ている。なお、以下の説明においては、一例としてn=
9の場合について説明する。
【0079】選択装置93は、後述するような種々の基
準に基づいて、最大9本の出力線のそれぞれにスイッチ
回路を介して45個のフォトセンサD11、D12、……D
59の内のいずれかを接続することにより、その出力線の
一部を少なくとも含むフォトセンサの光電変換回路を閉
じ、任意のフォトセンサの出力信号(任意のフォトセン
サDの受光する光の強さに応じた光電流)を9本の出力
線の内の所望の出力線を介して信号処理装置91に送る
ようになっている。すなわち、選択装置93は、上述の
ようにして45個のフォトセンサの内から最大9個のフ
ォトセンサを選択することにより、実質的に45個のフ
ォーカスセンサの中からウエハWのフォーカス・レベリ
ング制御又は制御結果の確認に用いられる最大9個のフ
ォーカスセンサ、すなわち検出点を選択する。
【0080】前記信号処理装置91は、9本の出力線に
それぞれ接続された9個の信号処理回路と、これに接続
された出力回路とを備えている。各信号処理回路には位
相同期検波回路(PSD)が内蔵されており、このPS
DにはOSC.からの駆動信号と同じ位相の交流信号が
入力されている。そして、各信号処理回路では、各出力
線からの信号を上記の交流信号の位相を基準としてそれ
ぞれ同期整流(同期検波)を行ない、ウエハW上の各ス
リット像S11〜S59の場所のZ軸方向位置(フォーカス
位置)に対応する焦点位置検出信号(フォーカス信号)
FSを生成する。そして、信号処理回路からのフォーカ
ス信号FSは、出力回路によりデジタル変換され、シリ
アルデータとして主制御装置20に出力されるようにな
っている。
【0081】ところで、各フォーカス信号FSは、いわ
ゆるSカーブ信号と呼ばれ、受光用スリット板98のス
リット中心とウエハWからの反射スリット像の振動中心
とが一致したときに零レベルとなり、ウエハWがその状
態から上方に変位しているときは正のレベル、ウエハW
が下方に変位しているときは負のレベルになる信号であ
る。従って、各フォーカス信号FSにオフセットが加え
られていない状態では、主制御装置20によって、各フ
ォーカス信号FSが零レベルになるウエハWの高さ位置
(光軸方向位置)が合焦点としてそれぞれ検出されるこ
とになる。
【0082】前記選択装置93には、上述した相対走査
中にウエハWが移動するY軸方向(第1方向)及びこれ
に直交するX軸方向(第2方向)のウエハWの傾斜を制
御するための第1のタイプ(以下、「タイプA」と呼
ぶ)のフォーカスセンサの選択基準と、X軸方向の傾斜
(ローリング)を優先して制御するための第2のタイプ
(以下、「タイプB」と呼ぶ)のフォーカスセンサの選
択基準とが、設定可能となっている。選択装置93は、
設定された選択基準に応じて、後述するようにして、4
5個のフォーカスセンサの中から制御あるいは制御結果
の確認に用いられる最大9個のフォーカスセンサを選択
する。
【0083】上記のフォーカスセンサの選択基準(タイ
プA又はB)の設定は、主制御装置20によって、後述
するようにして行われる。あるいはオペレータが、主制
御装置20に接続された入出力装置94を介してウエハ
W上のショット領域毎に、フォーカスセンサの選択基準
(タイプA又はB)を設定可能にしておいて、これらの
設定情報が主制御装置20から選択装置93に通知され
るようにしても良い。
【0084】ここで、入出力装置94は、キーボード、
マウス等のポインティングデバイスや、CRT又は液晶
パネル等のディスプレイを備えている。
【0085】次に、上記のタイプA又はタイプBのフォ
ーカスセンサの選択基準の設定が行われた後の、選択装
置93によるフォーカスセンサの選択について説明す
る。
【0086】〈基本型センサ選択について〉この基本型
センサ選択は、主制御装置20から選択装置93に送ら
れるショットサイズのデータに基づく自動判別を標準と
して行われ、露光対象のショット領域がウエハWの内部
に位置する完全ショットである場合に行われる。
【0087】本明細書における「完全ショット」の定義
は前述した通りであるが、これを本実施形態に即して説
明すると、完全ショットとは、露光開始直後に露光領域
IAの後端がそのショット領域の前端と一致する第1位
置と露光終了直前に露光領域IAの前端がショット領域
の後端と一致する第2位置とを含み、その間で、タイプ
Aのフォーカスセンサの選択基準に基づいて後述するよ
うにして選択される基本型フォーカスセンサのいずれも
がウエハW上の有効領域から外れないショット領域を指
す。
【0088】この場合、選択装置93では、予め設定さ
れ主制御装置20内のRAMに格納されたショットマッ
プ(ショット中心座標、ショットサイズ、ショットとウ
エハエッジとの関係、スキャン方向(+/−)等のデー
タを含むウエハW上の各ショット領域の露光順序等を定
めたマップ)に基づいて、露光対象のショット領域(以
下、適宜「露光対象ショット」と略述する)が内外ショ
ット、外内ショット、あるいはそれらのいずれでもない
ショットのいずれであるかを判断する。
【0089】そして、露光対象ショットが内外ショット
である場合には、上述した第1位置を判断位置とし、そ
の判断位置に露光領域IAが位置するときに、ウエハW
の有効領域内に位置するフォーカスセンサを後述するよ
うにして選択する。また、選択装置93では、露光対象
ショットが外内ショットである場合には、上述した第2
位置を判断位置とし、その判断位置に露光領域IAが位
置するときに、ウエハWの有効領域内に位置するフォー
カスセンサを後述するようにして選択する。また、露光
対象ショットが内外ショット、外内ショットのいずれで
もない、ウエハWの走査方向ほぼ中心に位置するショッ
ト領域である場合には、その露光対象ショットのほぼ中
心に露光領域IAが位置するときに、ウエハWの有効領
域内に位置するフォーカスセンサを後述するようにして
選択する。
【0090】ここで、露光対象ショットの判断位置を上
記の如く決定する理由について、簡単に説明する。
【0091】例えば、図4(A)に示される外内ショッ
トS1では、同図中に符号IA1で示される第1位置に
露光領域IAが位置した場合、符号IA2で示される第
2位置に露光領域IAが位置した場合、及び符号IA3
で示される第3位置に露光領域IAが位置した場合を比
較すると明らかなように、第2位置に露光領域IAが位
置した場合に露光領域IAとウエハWの有効領域との重
なり部分の非走査方向の幅を最大とすることができる
(走査方向の幅は一定である)。従って、外内ショット
では、たとえショット領域S1のような欠けショットで
あっても上記の第2位置を判断位置とすることにより、
その判断位置に露光領域IAがあるときにウエハW上の
有効領域内に存在するフォーカスセンサを選択すること
により、ウエハWの非走査方向の傾斜(ローリング)の
制御に最も効果的なフォーカスセンサの選択が可能とな
る。
【0092】また、例えば、図4(B)に示される内外
ショットS2では、同図中に符号IA1で示される第1
位置に露光領域IAが位置した場合、符号IA2で示さ
れる第2位置に露光領域IAが位置した場合、及び符号
IA3で示される第3位置に露光領域IAが位置した場
合を比較すると明らかなように、第1位置に露光領域I
Aが位置した場合に露光領域IAとウエハWの有効領域
との重なり部分の非走査方向の幅を最大とすることがで
きる(走査方向の幅は一定である)。従って、内外ショ
ットでは、たとえショット領域S2のように欠けショッ
トであっても上記の第1位置を判断位置とすることによ
り、その判断位置に露光領域IAがあるときにウエハW
上の有効領域内に存在するフォーカスセンサを選択する
ことにより、ウエハWの非走査方向の傾斜(ローリン
グ)の制御に最も効果的なフォーカスセンサの選択が可
能となる。
【0093】さらに、例えば、図4(C)に示される、
内外ショット、外内ショットのいずれでもない、ショッ
トS3では、同図中に符号IA1で示される第1位置に
露光領域IAが位置した場合、符号IA2で示される第
2位置に露光領域IAが位置した場合、及び符号IA3
で示される第3位置に露光領域IAが位置した場合を比
較すると明らかなように、第3位置に露光領域IAが位
置した場合に露光領域IAとウエハWの有効領域との重
なり部分の非走査方向の幅を最大とすることができる
(走査方向の幅は一定である)。従って、このようなシ
ョットでは、上記の第3位置、すなわちその露光対象シ
ョットのほぼ中心に露光領域IAが位置するときを判断
位置とすることにより、その判断位置に露光領域IAが
あるときにウエハW上の有効領域内に存在するフォーカ
スセンサを選択することにより、ウエハWの非走査方向
の傾斜(ローリング)の制御に最も効果的なフォーカス
センサの選択が可能となる。
【0094】次に、基本型センサ選択の一例として、X
方向のサイズが25mmのショット領域を露光する場合
について説明する。
【0095】まず、タイプAのフォーカスセンサの選択
基準が設定され、露光領域IA及びフォーカスセンサ群
がウエハWに対して−Y方向に相対走査される、すなわ
ちウエハWが+Y方向に走査されるプラススキャンの場
合には、選択装置93では、図5(A)に示されるよう
に、露光領域IA手前に位置するフォーカスセンサ
51,S55,S59及び露光領域IA内のフォーカスセン
サS41,S45,S49,S31,S35,S39の合計9個を選
択する。また、タイプAのフォーカスセンサの選択基準
が設定され、露光領域IA及びフォーカスセンサ群がウ
エハWに対して+Y方向に相対走査される、すなわちウ
エハWが−Y方向に走査されるマイナススキャンの場合
には、選択装置93では、図5(B)に示されるよう
に、露光領域IA手前に位置するフォーカスセンサ
11,S15,S19及び露光領域IA内のフォーカスセン
サS21,S25,S29,S31,S35,S39の合計9個を選
択する。
【0096】これらの場合、図5(A)、(B)からも
判るように、ショットのX方向幅に収まる範囲内でその
間隔が最大幅となる3組のフォーカスセンサを両端のフ
ォーカスセンサとして選択する。また、選択されたフォ
ーカスセンサの内、第1行目のフォーカスセンサは先読
み制御用、第2行目、第3行目のフォーカスセンサは追
従制御用に用いられる。従って、タイプAのフォーカス
センサの選択基準が設定された場合には、ウエハWの投
影光学系PLの光軸方向(Z軸方向)の位置、並びにX
軸方向の傾斜(ローリング)、Y軸方向の傾斜(ピッチ
ング)の3自由度方向の位置・姿勢制御が可能なフォー
カスセンサの選択が行われる。
【0097】一方、タイプBのフォーカスセンサの選択
基準が設定されている場合には、プラススキャンの場
合、選択装置93では、図6(A)に示されるように、
露光領域IA手前に位置するフォーカスセンサS54,S
56,S59(又はS51)及び露光領域IA内のフォーカス
センサS41,S44,S46,S49,S31,S39の合計9個
を選択する。ここで、フォーカスセンサS59及びS51
いずれを選択するかは、その露光対象のショット領域が
ウエハWの非走査方向(X軸方向)の中心軸に対して+
X側寄りに位置するか、−X側寄りに位置するかに基づ
いて決定される。
【0098】また、マイナススキャンの場合には、選択
装置93では、図6(B)に示されるように、露光領域
IA手前に位置するフォーカスセンサS14,S16,S19
(又はS11)及び露光領域IA内のフォーカスセンサS
21,S24,S26,S29,S31,S39の合計9個を選択す
る。この場合も、フォーカスセンサS19及びS11のいず
れを選択するかは、その露光対象のショット領域がウエ
ハWの非走査方向(X軸方向)の中心軸に対して+X側
寄りに位置するか、−X側寄りに位置するかに基づいて
決定される。
【0099】上記図6(A)、(B)中に白丸で示され
る、第1、第2行目のフォーカスセンサは制御用に用い
られるが、第3行目のフォーカスセンサは制御結果の確
認用に用いられる。タイプBのフォーカスセンサの選択
基準が設定された場合には、ウエハWの投影光学系PL
の光軸方向(Z軸方向)の位置、並びにX軸方向の傾斜
(ローリング)の2自由度方向の位置・姿勢制御が可能
なフォーカスセンサの選択が行われる。また、図6
(A)、(B)及び上記の説明からわかるように、第1
行目のフォーカスセンサは、ウエハWの内側から順に第
2行目のフォーカスセンサと同じ列のフォーカスセンサ
が最大3個まで選択される。
【0100】なお、上述したショットサイズに基づく、
基本型センサの自動選択に加えて、オペレータあるいは
ユーザが入出力装置94を介して所望の基本型センサを
マニュアルにて選択できるようにしても良い。但し、こ
の場合には、装置の十分な能力を発揮できないような選
択がなされた場合には、エラー表示を行うようにするこ
とが望ましい。
【0101】ここで、主制御装置20によって行われる
基本型センサの選択基準の設定について説明する。これ
までの説明から明らかなように、本実施形態では、主制
御装置20による基本型センサの選択基準の設定に応じ
て、選択装置93により、フォーカスセンサのうち、露
光領域IA内に配置された特定のフォーカスセンサ、例
えばS31、S39が、ウエハWのZ軸方向位置及びXY面
に対する傾斜を調整する調整系(フォーカス・レベリン
グ制御系)の制御用とその調整結果の確認用とで切り換
えられる。すなわち、本実施形態では、主制御装置20
と選択装置93とによって、切り換え系が構成されてい
る。
【0102】例えば、切り換え系が露光領域IA内に配
置された特定のフォーカスセンサをを調整系の制御用に
切り換える場合、すなわち主制御装置20によるタイプ
Aの選択基準の設定に応じて選択装置93により上記タ
イプAの基本型センサが選択される場合には、調整系に
よってより多くのフォーカスセンサにおける投影光学系
PLの光軸方向(Z軸方向)のウエハ表面の位置情報に
基づいて投影光学系PLの像面とウエハ表面との位置関
係が調整されるので、露光対象となるショット領域全域
のウエハ表面の凹凸を平均化した面を目標面とするフォ
ーカス・レベリング制御が行われる。また、切り換え系
が露光領域IA内に配置された特定のフォーカスセンサ
を調整系の調整結果の確認用に切り換える場合、すなわ
ち主制御装置20によるタイプBの選択基準の設定に応
じて選択装置93により上記タイプBの基本型センサが
選択される場合には、非走査方向のウエハの傾斜を重視
したフォーカス・レベリング制御が行われる。
【0103】この場合において、主制御装置20では、
例えば露光対象のショット領域に転写されるレチクルパ
ターンの種類に応じて上記のフォーカスセンサの切り換
え、すなわち、基本型センサの選択基準の設定を行って
も良い。例えばその露光対象のショット領域に転写され
るパターンがCPUとメモリとが混在するシステムLS
Iの回路パターンである場合には、タイプBの選択基準
を設定し、メモリの回路パターンである場合にはタイプ
Aの選択基準を設定すれば良い。
【0104】あるいは、主制御装置20では、露光対象
のショット領域がウエハWの周辺部であるか否かに基づ
いて上記のフォーカスセンサの切り換え、すなわち、基
本型センサの選択基準の設定を行っても良い。例えば、
段差(凹凸)の少ないウエハW内部のショット領域では
タイプAの選択基準を設定し、段差(凹凸)の激しいウ
エハW周辺部のショット領域ではタイプBの選択基準を
設定するようにしても良い。
【0105】次に、欠けショット、すなわち上記完全シ
ョット以外のショット領域を露光するに際して、列シフ
ト実行モードが設定されている場合に、選択装置93に
より行われるセンサ配置の列の自動シフト(以下、「列
シフト」と呼ぶ)について説明する。なお、上述の完全
ショット及び欠けショットの定義から明らかなように、
本実施形態では、欠けショットには、ショット領域の一
部が欠けているショット領域の他、非走査方向の幅が2
5mmより狭く、フォーカスセンサの一部がショット領
域から外れるサイズの小さな矩形のショット領域も含ま
れる。
【0106】このような欠けショットの露光に際しての
列シフトは、ショットマップに基づいて、かつ設定され
たフォーカスセンサの選択基準(タイプA又はB)に応
じて、選択装置93によって行われる。
【0107】次に、一例としてプラススキャンの場合を
例にとって、列シフトについて具体的に説明する。
【0108】フォーカスセンサの選択基準としてタイプ
Aの選択基準が設定されている場合には、選択装置93
では、露光対象ショットが完全ショットの場合には、図
7(A)に示される基本型センサ選択を行うが、欠けシ
ョットの場合には、ショットサイズ又はショットの欠け
具合に応じて、図7(B)、図7(C)、図8(A)、
図8(B)、図8(C)、図9(A)、図9(B)、図
9(C)に示されるような列シフトを行い、それぞれの
判断位置でウエハWの有効領域内にある最大9個のフォ
ーカスセンサSを選択する。
【0109】これらの図から判るように、選択装置93
では、タイプAの選択基準が設定されている場合、上記
判断位置でX方向(非走査方向)に最大幅が確保できる
ように外側列(左側列)のフォーカスセンサを内側にシ
フトする。3列のフォーカスセンサの選択が可能な欠け
ショットの場合、中列は、内側列とシフトされた外側列
との中央列(但し、両端の列数が偶数の場合には中央の
ウエハ外側寄りに位置する列)とする。但し、中列と内
側列の距離が十分な精度でローリングを検出できるしき
い値距離以下となる場合には、この距離を確保できる位
置に中列を設定する。最小で、図9(C)に示されるよ
うに、1列目までシフトされる。
【0110】フォーカスセンサの選択基準としてタイプ
Bの選択基準が設定されている場合には、選択装置93
では、露光対象ショットがウエハWの非走査方向中心よ
り−X側に位置する完全ショットの場合には、図10
(A)に示される基本型センサ選択を行うが、欠けショ
ットの場合には、ショットサイズ又はショットの欠け具
合に応じて、図10(B)、図10(C)、図11
(A)、図11(B)、図11(C)、図12(A)、
図12(B)、図12(C)に示されるような列シフト
を行い、それぞれの判断位置でウエハWの有効領域内に
ある最大9個のフォーカスセンサSを選択する。
【0111】これらの図から判るように、選択装置93
では、タイプBの選択基準が設定されている場合、上記
判断位置でX方向(非走査方向)に最大幅が確保できる
ように外側列(左側列)のフォーカスセンサのみをショ
ットの欠け具合に応じて内側にシフトする。第4列目と
第6列目のフォーカスセンサは、ウエハWの有効領域内
にある限り固定である。最小で、図12(C)に示され
るように、1列目までシフトされる。
【0112】次に、ウエハW上の各ショット領域にレチ
クルRのパターンを転写するための、レチクルRとウエ
ハWとの投影光学系PLに対する相対走査中のフォーカ
ス・レベリング制御について説明する。
【0113】まず、露光対象ショットが完全ショットで
ある場合について説明する。この完全ショットの露光の
際には、主制御装置20からの指示に応じて、ステージ
制御系19により、レチクルステージRSTとYステー
ジ16(及び基板テーブル18)とをそれぞれ介してレ
チクルRとウエハWとが投影光学系PLに対してY軸方
向に沿って相対走査され、それぞれのステージが目標走
査速度に達する直前から等速同期状態に達する直後に掛
けて、選択装置93により選択された全てのフォーカス
センサの検出値に基づいて、主制御装置20によりステ
ージ制御系19及びウエハ駆動装置21を介して基板テ
ーブル18がZ軸方向及び傾斜方向に駆動制御され、面
位置の調整(フォーカス・レベリング制御)が行われ前
位置決めされる。これに続く、走査露光中には、選択装
置93によりタイプAの基本型センサ選択がなされてい
る場合、選択された全てのフォーカスセンサの検出値に
基づいて、Z制御及びレベリング制御(ローリング制御
及びピッチング制御)が後述するエンコーダ・クローズ
ド・ループ制御にて実行される。一方、タイプBの基本
型センサ選択がなされている場合には、走査露光中には
選択された第2行目のフォーカスセンサの検出値に基づ
いてZ制御及びローリング制御が行われる。
【0114】次に、本実施形態における基板テーブル1
8の駆動制御のための制御系について、説明する。
【0115】図13(A)、(B)、(C)には、基板
テーブル18のZ駆動のための制御系、ローリング(非
走査方向傾斜)駆動のための制御系、ピッチング(走査
方向傾斜)駆動のための制御系が、それぞれ機能ブロッ
ク図にて示されている。なお、これらの制御系は、実際
には主制御装置20内のソフトウェアによって実現され
るものであるが、以下においては、説明の便宜上から各
機能ブロックをハードウェアに置き換えて説明するもの
である。
【0116】図13(A)の制御系は、多点焦点位置検
出系(40,42)の検出結果によって求められる基板
テーブル18(ウエハW)のZ軸方向位置のエラーZ
targとエンコーダ出力値Zenctraceとの偏差であるZエ
ンコーダ目標値Zenctargを減算器201Aにて算出
し、このZenctargを動作信号として制御動作を行い、
制御量(駆動系に対する指令値)として、テーブルエン
コーダZ目標値フィルタ出力Zenccntを出力する。
【0117】これを更に詳述すると、この場合の基板テ
ーブル18(ウエハW)のZ軸方向位置のエラーZtarg
は、フォーカスセンサSijの検出結果をZijとして、次
式で表される。
【0118】Ztarg=(Ztarg1+Ztarg2+Z
targ3)/3−Ptcmp ここで、Ptcmp:(エンコーダTy現在値−走り面の
傾き)×4mm Ztarg1:(Z51,Z41,Z31)の内、制御に使用中の
ものの平均値 Ztarg2:(Z55,Z45,Z35)の内、制御に使用中の
ものの平均値 Ztarg3:(Z59,Z49,Z39)の内、制御に使用中の
ものの平均値 である。
【0119】なお、本実施形態では、エンコーダTy現
在値、すなわち基板テーブル18の駆動系に設けられた
エンコーダ出力より得られるピッチング量の現在値は、
基板テーブル18が投影光学系PLの像面に平行なとき
を零(原点)とする。また、走り面傾き、すなわちYス
テージ16の移動面の傾きは、その移動面が投影光学系
PLの像面に平行なときを零(原点)とする。Ptcmp
は、基板テーブル18のZ位置制御とピッチング制御と
が干渉しないようにした補正値である。
【0120】この場合、Ztarg1〜Ztarg3について、
第1〜第3行目のフォーカスセンサ(以下、適宜「セン
サ」と略述する)を使用できる場合には、該当列1列分
のセンサの検出値の平均値をとる。これ以外の場合は、
第2行目のセンサの検出値を使用する。
【0121】例えば、プラススキャンの場合、第1列目
については、Ztarg1=(Z51+Z 41+Z31)/3、又
はZtarg1=Z41となる。
【0122】この図13(A)の制御系では、上述した
targとエンコーダ出力値(トレース値)Zenctrace
の偏差であるZエンコーダ目標値Zenctargが、次式に
より減算器201Aで演算される。 Zenctarg=Zenctrace−Ztarg
【0123】そして、このZエンコーダ目標値Zenc
targが、DATA遅延回路202Aに入力すると、所定
の遅延時間(ddelay)だけ遅延され、Zエンコーダ目
標値の遅延値Zenctarg_delayとして出力される。ここ
で、DATA遅延回路202Aにより、Zenctargを所
定の遅延時間(ddelay)だけ遅延させるのは、制御の
遅延と先読み距離の差分をソフトウェアにより補正する
ためである。なお、この補正量は、実験(シミュレーシ
ョンを含む)等により、最適値を求めて設定すれば良
い。
【0124】このZenctarg_delay は、加算器204A
に入力されるとともに、微分フィルタ203Aにも入力
される。微分フィルタ203Aは、所定時間t前の入力
値と現在の入力値との差を、kderv倍して出力するもの
である。ここで、所定時間tは、2〜8(mm)/15
0(mm/sec)で表される。
【0125】そして、微分フィルタ203Aの出力、す
なわち所定時間t前の入力値(Zenctarg_delay )と現
在の入力値(Zenctarg_delay )との差をkderv倍した
値と、Zenctarg_delay との和が加算器204Aで演算
され、その加算器204Aの出力であるテーブルエンコ
ーダZ目標値フィルタ出力Zenccntが、制御系の指令値
として駆動系に与えられている。すなわち、この図13
(A)の制御系では、テーブルエンコーダ制御目標値
(Zenctarg)の遅延値(Zenctarg_delay )に対し微
分フィルタ203Aによる、目標値フィルタリングを行
って得られるテーブルエンコーダZ目標値フィルタ出力
Zenccntを駆動系に対する指令値とする。
【0126】なお、Zエンコーダ制御エラーZenc
targ_errは、 Zenctarg_err=Zenctarg_delay−Zenctrace で表され、減算器205Aによって算出される。このZ
エンコーダ制御エラーZenctarg_errは、エンコーダサ
ーボ系の制御性の最適化をモニタするために用いられ
る。
【0127】また、図13(B)の制御系は、多点焦点
位置検出系の検出結果によって求められる基板テーブル
18(ウエハW)のローリング量のエラーRtargとエン
コーダ出力値Renctraceとの偏差であるRエンコーダ目
標値Renctargを減算器201Bにて算出し、このRenc
targを動作信号として制御動作を行い、制御量(駆動系
に対する指令値)として、テーブルエンコーダR目標値
フィルタ出力Rencc ntを出力する。
【0128】これを更に詳述すると、この場合の基板テ
ーブル18(ウエハW)のローリング量のエラーRtarg
は、例えば、タイプA、完全ショット、プラススキャン
の場合、次式で表される。 Rtarg=(Z51+Z41+Z31)/3−(Z59+Z49+Z
39)/3
【0129】この図13(B)の制御系では、上述した
targとエンコーダ出力値(トレース値)Renctrace
の偏差であるRエンコーダ目標値Renctargが、次式に
より減算器201Bで演算される。 Renctarg=Renctrace−Rtarg
【0130】そして、このRエンコーダ目標値Zenc
targが、DATA遅延回路202Bに入力すると、所定
の遅延時間(ddelay )だけ遅延され、Rエンコーダ目
標値の遅延値Renctarg_delay として出力される。ここ
で、DATA遅延回路202Bにより、Renctargを所
定の遅延時間(ddelay)だけ遅延させるのは、制御の
遅延と先読み距離の差分をソフトウェアにより補正する
ためである。なお、この補正量は、実験(シミュレーシ
ョンを含む)等により、最適値を求めれば良い。
【0131】このRenctarg_delay は、加算器204B
に入力されるとともに、微分フィルタ203Bにも入力
される。微分フィルタ203Bは、前述した所定時間t
前の入力値と現在の入力値との差を、kderv倍して出力
するものである。
【0132】そして、微分フィルタ203Bの出力、す
なわち所定時間t前の入力値(Renctarg_delay )と現
在の入力値(Renctarg_delay )との差をkderv倍した
値と、Renctarg_delay との和が加算器204Bで演算
され、その加算器204Bの出力であるテーブルエンコ
ーダR目標値フィルタ出力Renccntが、制御系の指令値
として駆動系に与えられる。すなわち、この図13
(B)の制御系では、テーブルエンコーダ制御目標値
(Renctarg)の遅延値(Renctarg_delay )に対し微
分フィルタ203Bによる、目標値フィルタリングを行
って得られるテーブルエンコーダR目標値フィルタ出力
Renccntを駆動系に対する指令値とする。
【0133】なお、Rエンコーダ制御エラーRenc
targ_errは、 Renctarg_err=Renctarg_delay−Renctrace で表され、減算器205Bによって算出される。このR
エンコーダ制御エラーRenctarg_errは、エンコーダサ
ーボ系の制御性の最適化をモニタするために用いられ
る。
【0134】図13(C)の制御系は、多点焦点位置検
出系(40,42)の検出結果によって求められる基板
テーブル18(ウエハW)のピッチング量のエラーP
targとエンコーダ出力値Penctraceとの偏差であるPエ
ンコーダ目標値Penctargを減算器201Cにて算出
し、このPenctargを動作信号として制御動作を行い、
制御量(駆動系に対する指令値)として、テーブルエン
コーダP目標値フィルタ出力Penccntを出力する。
【0135】これを更に詳述すると、この場合の基板テ
ーブル18(ウエハW)のピッチング量のエラーPtarg
は、例えば、タイプA、完全ショット、プラススキャン
の場合、次式で表される。 Ptarg=(Z51+Z55+Z59)/3−(Z31+Z35+Z
39)/3
【0136】この図13(C)の制御系では、上述した
targとエンコーダ出力値(トレース値)Penctrace
の偏差であるPエンコーダ目標値Penctargが、次式に
より減算器201Cで演算される。 Penctarg=Penctrace−Ptarg
【0137】そして、このPエンコーダ目標値Penc
targが、DATA遅延回路202Cに入力すると、所定
の遅延時間(ddelay )だけ遅延され、Pエンコーダ目
標値の遅延値Penctarg_delay として出力される。ここ
で、DATA遅延回路202Cにより、Penctargを所
定の遅延時間(ddelay )だけ遅延させるのは、制御の
遅延と先読み距離の差分をソフトウェアにより補正する
ためである。なお、この補正量は、実験(シミュレーシ
ョンを含む)等により、最適値を求めれば良い。
【0138】このPenctarg_delay は、加算器204C
に入力されるとともに、微分フィルタ203Cにも入力
される。微分フィルタ203Cは、前述した所定時間t
前の入力値と現在の入力値との差をkderv倍して出力す
るものである。
【0139】そして、微分フィルタ203Bの出力、す
なわち所定時間t前の入力値(Penctarg_delay )と現
在の入力値(Penctarg_delay )との差をkderv倍した
値と、Penctarg_delay との和が加算器204Cで演算
され、その加算器204Cの出力であるテーブルエンコ
ーダP目標値フィルタ出力Penccntが、制御系の指令値
として駆動系に与えられる。すなわち、この図13
(C)の制御系では、テーブルエンコーダ制御目標値
(Penctarg)の遅延値(Penctarg_delay )に対し微
分フィルタ203Cによる、目標値フィルタリングを行
って得られるテーブルエンコーダP目標値フィルタ出力
Zenccntを駆動系に対する指令値とする。
【0140】なお、Pエンコーダ制御エラーPenc
targ_errは、 Penctarg_err=Penctarg_delay−Penctrace で表され、減算器205Cによって算出される。このP
エンコーダ制御エラーPenctarg_errは、エンコーダサ
ーボ系の制御性の最適化をモニタするために用いられ
る。
【0141】次に、露光対象ショットが外内ショットか
つ欠けショットであり、且つタイプAの基本型センサ選
択が行われている場合について、図14(A)〜図16
(C)に基づいて説明する。これらの図において、白丸
は選択されたフォーカスセンサであって制御に用いられ
ていないものを示し、黒丸は選択されたフォーカスセン
サであって制御に使用中のものを示す。また、符号EE
は、ウエハWの有効領域外縁を示す。また、実際には、
露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が固定
でウエハWが移動するのであるが、以下においては、説
明の便宜上、露光領域IA及び選択されたフォーカスセ
ンサ群が移動するものとして説明を行う。
【0142】 この場合も、上述と同様にしてレチク
ルRとウエハWとがY軸方向に沿って相対走査され、こ
の相対走査の開始から所定時間後に、図14(A)に示
されるように、第1行目の左から第1列目のフォーカス
センサS59がウエハWの有効領域内に掛かると、主制御
装置20では、そのフォーカスセンサに対応するフォー
カス信号FSに基づくウエハW表面のZ位置の情報(ウ
エハW表面と投影光学系PLの像面との距離の情報(以
下、適宜「フォーカスセンサの検出結果」という))に
基づいてステージ制御系19及びウエハ駆動装置21を
介して基板テーブル18をZ軸方向にオープン制御にて
駆動する(第1の制御状態)。かかるオープン制御は、
フォーカスセンサS59の検出結果と基板テーブル18を
支持する3本の軸の駆動量をそれぞれ検出する不図示の
エンコーダ(以下、適宜「駆動系エンコーダと呼ぶ」)
の出力値とに基づいて目標値を計算し、この値をホール
ドして、この駆動系エンコーダの値が目標値に至るま
で、基板テーブル18をZ軸方向にエンコーダ・サーボ
にて駆動することにより行われる。従って、この基板テ
ーブル18のZ駆動制御は、厳密な意味でのオープン制
御ではないが、ウエハW表面のZ位置情報を直接的に検
出する多点フォーカス位置検出系(40、42)の検出
結果に基づくクローズド制御(エンコーダ・クローズド
・ループ制御)とは異なり目標値を逐次更新しないの
で、かかる意味においてオープン制御なる用語を用いて
いる。以下においても、上記の目標値をホールドして行
なわれるエンコーダ・サーボ制御を適宜「オープン制
御」と呼ぶ。(本明細書では、かかるエンコーダ・サー
ボ制御をも含む概念として、オープン制御なる用語を用
いている。)
【0143】 図14(A)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図14(B)に示されるように、第2行目の
左から第1列目のフォーカスセンサS49がウエハWの有
効領域内に掛かると、主制御装置20では、そのフォー
カスセンサS49の検出結果であるウエハW表面のZ位置
の情報に基づいて求められるデフォーカス量を補正する
ため基板テーブル18をZ軸方向にエンコーダ・クロー
ズド・ループ制御する(第2の制御状態)。
【0144】すなわち、主制御装置20では、検出点に
おける多点フォーカス位置検出系(40、42)の検出
結果(エラー)と駆動系エンコーダの出力値とに基づい
て駆動系エンコーダ目標値を逐次計算し、該駆動系エン
コーダ目標値を所定時間だけ遅延させてから基板駆動系
に入力する。基板駆動系は、この目標値に対し駆動系エ
ンコーダでクローズド・ループ制御してウエハWのZ位
置を、目標値を逐次変更しながら制御する。
【0145】 図14(B)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図14(C)に示されるように、左から第1
列目の全ての選択されたフォーカスセンサS59,S49
39がウエハWの有効領域内に掛かると、主制御装置2
0では、それらのフォーカスセンサS59,S49,S39
検出結果に基づいて、デフォーカスとピッチング誤差を
補正すべく、基板テーブル18のZ軸方向の位置及び走
査方向の傾斜をエンコーダ・クローズド・ループ制御す
る(第3の制御状態)。
【0146】すなわち、主制御装置20では、検出点に
おける多点フォーカス位置検出系(40、42)の検出
結果(エラー)と駆動系エンコーダの出力値とに基づい
て駆動系エンコーダ目標値を逐次計算し、該駆動系エン
コーダ目標値を所定時間だけ遅延させてから基板駆動系
に入力する。基板駆動系はこの目標値に対し駆動系エン
コーダでクローズド・ループ制御してウエハWのZ位置
と走査方向の傾き(ピッチング)を、目標値を逐次変更
しながら制御する。
【0147】 図14(C)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図15(A)に示されるように、第1行目の
第2列目のフォーカスセンサS55がウエハWの有効領域
内に掛かると、主制御装置20では、フォーカスセンサ
59,S49,S39の検出結果に基づいて基板テーブル1
8のZ軸方向の位置及び走査方向の傾斜(ピッチング)
をクローズド制御するとともに、フォーカスセンサS55
の検出結果をホールドし、その検出結果Z55とフォーカ
スセンサS59,S49,S39の検出結果Z59,Z49,Z39
の平均値とに基づいて、ウエハWの非走査方向の傾斜
(ローリング)誤差を補正するための目標値を求め、そ
の目標値に基づいて基板テーブル18のローリング制御
をオープン制御にて行う。この場合のローリング制御の
中心は、図15(A)中の軸C1である。フォーカスセ
ンサS55が有効領域内に入った時の検出結果Z55とエン
コーダの出力値とから求まるエンコーダのローリング目
標値はフォーカスセンサS45が有効領域内に入るまでホ
ールドし、制御する。但し、Zの目標値はフォーカスセ
ンサS59、S49、S39の検出結果Z59、Z49、Z39の平
均値とエンコーダの出力値とからエンコーダの目標値を
逐次更新し基板駆動系に所定の時間遅れの後に入力し、
エンコーダ・サーボにて制御する。
【0148】 図15(A)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図15(B)に示されるように、第2行目の
第2列目のフォーカスセンサS45がウエハWの有効領域
内に掛かると、フォーカスセンサS45の検出値をZのエ
ンコーダ目標値の算出に用いる。Zのエラーは、各列の
Zの検出値の平均値、すなわち{(Z59+Z49+Z39
/3+Z45}/2となる。このZのエラーが零となるよう
にエンコーダ目標値を計算し、これを所定の時間遅らせ
て基板駆動系に入力しエンコーダ・サーボによる基板テ
ーブル18の制御を行う。主制御装置20では、それま
での基板テーブル18のZ軸方向の位置及び走査方向の
傾斜(ピッチング)のエンコーダ・クローズド・ループ
制御を実行しつつ、基板テーブル18の非走査方向の傾
斜(ローリング)制御を行う。この場合のローリングの
エラーは{(Z59+Z49+Z39)/3−Z45}で求め、
これが零となるように、エンコーダの目標値を計算し、
これを所定時間遅らせて基板テーブル18の駆動系に入
力しエンコーダ・サーボによる基板テーブル18の制御
を行う。ローリング制御の中心軸は、図15(B)中の
軸C2である。
【0149】 図15(B)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図15(C)に示されるように、第1列及び
第2列の選択された全てのフォーカスセンサがウエハW
の有効領域内に掛かると、主制御装置20では、これら
全てのフォーカスセンサS59,S49,S39,S55
45,S35の検出結果Z59,Z49,Z39,Z55,Z45
35に基づいて、Zのエラーを計算する。Zのエラーは
各列のZの検出値の平均値、すなわち{(Z59+Z49
39)/3+(Z55+Z45+Z35)/3)}/2となる。
このZのエラーの値が零となるようにエンコーダ目標値
を計算し、これを所定時間遅らせて基板テーブル18の
駆動系に入力しエンコーダ・サーボによる基板テーブル
18の制御を行う。ローリングのエラーは{(Z59+Z
49+Z39)/3−(Z55+Z45+Z35)/3}、ピッチン
グのエラーは{(Z59+Z55)/2−(Z39+Z35)/
2}で計算し、これらのエラーが零となるようにエンコ
ーダの目標値を計算し、これを所定時間遅らせて基板テ
ーブル18の駆動系に入力し、エンコーダ・サーボによ
る基板テーブル18の制御を行う。主制御装置20で
は、基板テーブル18のZ軸方向の位置、走査方向の傾
斜(ピッチング)及び非走査方向の傾斜(ローリング)
をエンコーダ・クローズド・ループ制御する。
【0150】かかる制御は、Zエラー、ローリング・エ
ラー、ピッチング・エラーをそれぞれZtarg、Rtarg
targとすると、 Ztarg=(Z59+Z49+Z39+Z55+Z45+Z35)/6
−Ptcmp、 Rtarg=(Z55+Z45+Z35)/3−(Z59+Z49+Z
39)/3、 Ptarg=(Z55+Z59)/2−(Z35+Z39)/2 として行われる。すなわち、これらのエラーが零となる
ようなエンコーダ目標値を逐次計算し、これを所定時間
遅らせて基板テーブル18の駆動系に入力しエンコーダ
・サーボ制御による基板テーブル18の制御を行う。こ
の場合のローリング制御の中心軸は、図15(C)中の
軸C2である。
【0151】 図15(C)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図16(A)に示されるように、第1行目の
左から第3列目のフォーカスセンサS51がウエハWの有
効領域内に掛かると、これらのうちフォーカスセンサS
59,S49,S39,S55,S45,S35の検出結果Z59,Z
49,Z39,Z55,Z45,Z35に基づいてZのエラーを計
算する。Zのエラーは各列のZの検出値の平均、すなわ
ち、{(Z59+Z49+Z39)/3+(Z55+Z45
35)/3)}/2となる。このZのエラーの値が零とな
るよにエンコーダ目標値を計算し、これを所定時間遅ら
せて基板テーブル18の駆動系に入力しエンコーダ・サ
ーボによる基板テーブル18の制御を行う。また、ロー
リング制御に関してはエラーとして{(Z59+Z49+Z
39)/3−(Z55+Z45+Z35)/3}/2−Z51が計算
され、この値が零となるエンコーダの値をホールドし軸
C2を中心にローリングをオープン制御で駆動する。ロ
ーリング方向のエンコーダ目標値の更新はフォーカスセ
ンサS41が有効領域内に入る時点で行われる。主制御装
置20では、それまでの基板テーブル18のZ軸方向の
位置及び走査方向の傾斜(ピッチング)のエンコーダ・
クローズド・ループ制御を実行しつつ、上記ローリング
制御を行う。すなわち、Zとピッチングのエラーの計算
にフォーカスセンサS51は用いない。
【0152】 図16(A)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図16(B)に示されるように、第2行目左
から第3列目のフォーカスセンサS41がウエハWの有効
領域内に掛かると、主制御装置20では、それまでの基
板テーブル18のZ軸方向の位置及び走査方向の傾斜
(ピッチング)のクローズド制御を実行しつつ、基板テ
ーブル18のローリング制御を第2行目のフォーカスセ
ンサS41、S49の検出結果Z41、Z49の差に基づくクロ
ーズド制御に変更する。このときの各エラーは、Zエラ
ー、ローリング・エラー、ピッチング・エラーをそれぞ
れZtarg、Rtarg、Ptargとすると、 Ztarg={(Z59+Z49+Z39)/3+(Z55+Z45
35)/3+Z41}/3−Ptcmp、 Rtarg=Z41−(Z59+Z49+Z39)/3、 Ptarg=(Z55+Z59)/2−(Z35+Z39)/2 となり、これらが零となるエンコーダの値を求め、これ
を所定時間遅らせて基板テーブル18の駆動系に入力
し、エンコーダ・サーボによる基板テーブル18の制御
を行う。
【0153】 図16(B)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図16(C)に示されるように、選択された
全てのフォーカスセンサがウエハWの有効領域内に掛か
ると、主制御装置20では、それらのフォーカスセンサ
51,S41,S31,S55,S45,S35,S59,S49,S
39の検出結果Z51,Z41,Z31,Z55,Z45,Z35,Z
59,Z49,Z39に基づいて、基板テーブル18のZ軸方
向の位置、走査方向の傾斜(ピッチング)及び非走査方
向の傾斜(ローリング)をエンコーダサーボによるクロ
ーズド・ループにて制御する。
【0154】かかる制御は、 Ztarg=(Z59+Z49+Z39+Z55+Z45+Z35+Z51
+Z41+Z31)/9−Ptcmp、 Rtarg=(Z51+Z41+Z31)/3−(Z59+Z49+Z
39)/3、 Ptarg=(Z51+Z55+Z59)/3−(Z31+Z35+Z
39)/3 をエラーとして行われ、これらが零となるようにエンコ
ーダサーボの目標値を逐次算出し、これを所定時間遅ら
せて基板テーブル18の駆動系に入力し、エンコーダサ
ーボによる基板テーブル18の制御を行う。この場合の
ローリング制御の中心軸は、図16(C)中の軸C3で
ある。
【0155】なお、上では、選択されたセンサ列が等間
隔の場合について説明したが、センサ列の選択が不等間
隔になった場合はエラーの計算方法が異なる。
【0156】センサ選択が偏心した時を考え、常に一次
元の最小二乗法によってロール回転中心、回転角度を計
算し、またロールがZに干渉しないように基板テーブル
18を駆動する。最小二乗法によってフィッティングさ
れる像面が下記の(1)式で示されるとき、ロール傾き
mと切片bは(2),(3)式で示される。nは選択さ
れたX方向の列数である。タイプAの基本型センサ選択
が行われたときはZta rg1、Ztarg2、Ztarg3の3列
が最多となり、タイプBの基本型センサ選択がなされた
ときは、4列が最多となる。
【0157】下記の(4)式はロール方向の重心xcom
を求める式で(5)式は重心でのZの目標値(エラー)
aimを示す。 z=mx+b ……(1) m=[n・(Σ(xz))−(Σx)・(Σz)]/[n・(Σx2)−(Σx)2] ……( 2) b=[(Σz)・(Σx2)−(Σx)・(Σ(xz))]/[n・(Σx2)−(Σx)2] …… (3) xcom=(Σx)/n ……(4) zaim=xcom×m+b ……(5) ここで、重心でのZの目標値(エラー)は前述の如く、
aimを用い、ローリング駆動点は重心xcomとしローリ
ングの目標値(エラー)はmとする。これらのエラーが
零となるエンコーダ目標値を計算し、エンコーダサーボ
で追い込むのである。
【0158】このように、本実施形態では、主制御装置
20は、複数の制御に用いられるフォーカスセンサの配
列における、X軸方向の重心を通るY軸方向の回転軸を
中心として、ウエハ駆動装置21を介して基板テーブル
18(ウエハW)を回転させることにより、ウエハWの
ローリングを制御する。このため、制御用のフォーカス
センサとして非対称な配置のフォーカスセンサが選択さ
れても、ウエハWのZ位置の調整に影響を与えることな
く、ウエハWのローリングの調整を行うことが可能とな
る。従って、ローリングの調整を最も効果的に行うこと
ができるフォーカスセンサを、制御用センサとして選択
することが可能となる。これにより、デフォーカスに対
する影響が大きい、ウエハW表面のZ位置とローリング
とを精度良く調整することが可能となる。
【0159】上述のようにして、外内ショットかつ欠け
ショットの場合のフォーカス・レベリング制御が主制御
装置20によって行われ、投影光学系PLの結像面と露
光領域IA内のウエハW表面との相対位置関係が調整さ
れる。この場合の特徴は、可能な限り基板テーブル18
(ウエハW)のローリング制御を行うために、第1行目
第2列目、あるいは第1行目第3列目のフォーカスセン
サがウエハWの有効領域内に掛かった時点から、同列の
第2行目のフォーカスセンサがウエハWの有効領域内に
掛かるまでの間、そのフォーカスセンサの検出結果をホ
ールドし、その検出結果を用いてオープン制御(すなわ
ち、上述した目標値を固定して行なわれるエンコーダを
用いたサーボ制御)によりウエハWのローリング制御を
加える点、また、その第2行目のフォーカスセンサがウ
エハWの有効領域内となると、同列の第3行目のフォー
カスセンサがウエハWの有効領域内に掛かるまでの間、
ウエハWのローリング制御を第2行目のフォーカスセン
サの検出結果のみに基づくエンコーダ・クローズド・ル
ープ制御に切り換える点にある。
【0160】また、ある列の1行目のフォーカスセンサ
の検出結果をフォーカス・レベリングのエンコーダ・ク
ローズド・ループ制御に使用する時は、同列の3行目と
2行目との平均値で使用する点も特徴である。
【0161】また、本実施形態では、ウエハWのピッチ
ング制御は、ローリング制御とは独立してオンされる。
【0162】以上のように、ウエハW上の外内ショット
かつ欠けショットに対するパターンの転写のためにステ
ージ制御系19により、レチクルRとウエハWとの投影
光学系PLに対する相対走査が開始された後、露光領域
IAの前方に位置する第1行目のフォーカスセンサS59
のみがウエハWの有効領域内に掛かると、主制御装置2
0により、そのフォーカスセンサS59の検出結果に基づ
いてエンコーダの目標値を計算し、この値をホールドし
て、ウエハ駆動装置21及び基板テーブル18をエンコ
ーダ・サーボ制御(オープン制御)してウエハWのZ軸
方向の位置を制御する第1の制御状態の制御が実行され
る。すなわち、露光領域IAがウエハW上の有効領域に
掛かる前にウエハ駆動装置21がオープン制御(目標値
をホールドしてエンコーダ・サーボ制御)されるので、
外内ショットにおけるフォーカスの引き込みを早くする
ことができる。また、上記のオープン制御による外内シ
ョットに対するフォーカスの引き込みを実行中に、第1
行目のフォーカスセンサS 59に加え、照明領域IA内に
位置する第2行目のフォーカスセンサS49が更にウエハ
W上の有効領域内に掛かると、主制御装置20により、
フォーカスセンサS 49の検出結果のみに基づいてエンコ
ーダの目標値を逐次計算し、所定の時間遅れの後に基板
テーブル18の駆動系に目標値を入力し、ウエハ駆動装
置21をエンコーダ・クローズド制御してウエハWのZ
軸方向の位置を調整する第2の制御状態の制御が実行さ
れる。すなわち、露光領域IA内の最初の行である第2
行目のフォーカスセンサS49がウエハWの有効領域内掛
かった時点でフォーカスの引き込みが完了し、そのフォ
ーカスセンサS49における検出結果に基づいてフォーカ
ス制御がエンコーダ・クローズド制御にて実行されるの
で、フォーカス制御を高精度に行なうことができる。さ
らに、フォーカス制御をエンコーダ・クローズド制御に
て実行中に、フォーカスセンサS49に対してフォーカス
センサS59と反対側でY軸方向に離れた第3行目のフォ
ーカスセンサS39がウエハW上の有効領域内に掛かった
時点から、主制御装置20により、第1、第2及び第3
行目の検出点における検出結果に基づいてウエハ駆動装
置21をエンコーダ・クローズド制御してウエハWのZ
軸方向の位置及び走査方向の傾斜を制御する第3の制御
状態の制御が実行される。すなわち、ピッチングの制御
が可能になると、その時点からフォーカス制御に加え、
走査方向のレベリング(ピッチング)制御がエンコーダ
・クローズド制御にて行われる。従って、本実施形態で
は、外内ショットかつ欠けショットの露光に際して、ウ
エハWのZ軸方向の位置、あるいはこれに加えて走査方
向の傾斜(ピッチング)の調整を精度良く行うことがで
きるので、ごく特殊なショットの配列が採用された場合
を除き、いわゆる完全交互スキャンを少なくともZ制御
を行いつつ行うことが可能となり、デフォーカスによる
色ムラの発生を効果的に抑制できるとともにスループッ
トを極力高く維持することができる。
【0163】また、主制御装置20は、上記で説明し
たように、第1行目の2つの検出点S59,S55がウエハ
W上の有効領域に掛かった時点からローリングのエンコ
ーダ目標値を計算し、これを所定の時間内ホールドして
すばやくローリングの引き込みを行う。このようにウエ
ハWの非走査方向の傾斜を上記のオープン制御の対象に
加える、すなわち上記のエンコーダ・サーボ制御の対象
に目標値をホールドして加えることとしているので、フ
ォーカスの引き込みに加え、デフォーカスの要因となる
非走査方向のウエハWの傾斜(ローリング)をも追い込
むことができる。従って、フォーカス及びローリングに
ついて外内ショット露光の際の制御遅れを防止すること
ができる。
【0164】また、主制御装置20は、第2行目の2つ
の検出点S49,S45がウエハW上の有効領域に掛かった
時点から所定の時間遅れの後、それらの検出結果に基づ
いてウエハWの非走査方向の傾斜を前記オープン制御
(目標値をホールドしたエンコーダ・サーボ制御)から
目標値を逐次変更するエンコーダ・クローズド制御に変
更するので、フォーカスの引き込みが完了した時点で、
ウエハWのフォーカス及びローリング制御を制御遅れが
除去された状態でエンコーダ・クローズド制御にて高精
度に行うことができる。
【0165】なお、ウエハWの走査方向両端部に位置す
るショット(0時6時のショットと呼ばれる)で外内シ
ョットかつ欠けショットの露光の際には、主制御装置2
0では、レチクルRとウエハWとの相対走査の開始後、
第1行目のフォーカスセンサの検出結果に基づき、少な
くとも基板テーブル18のZ方向位置をオープン制御
(所定の時間エンコーダ目標値をホールドして行うエン
コーダ出力に基づくサーボ制御)にて調整し(第1の制
御状態)、この第1の制御状態の制御を実行中に第2行
目のフォーカスセンサがウエハWの有効領域内に掛かっ
た時点からその第2行目のフォーカスセンサの検出結果
のみを用いて逐次エンコーダの目標値を計算し、逐次エ
ンコーダ目標値を更新し、少なくとも基板テーブル18
のZ軸方向の位置をエンコーダ・クローズド制御し(第
2の制御状態)、この第2の制御状態の制御を実行中に
第3行目のフォーカスセンサがウエハWの有効領域内に
掛かると、第1〜第3行全てのフォーカスセンサの検出
結果を用いてウエハWのZ方向位置及ピッチングをエン
コーダ・クローズド制御する(第3の制御状態)。
【0166】次に、露光対象ショットが内外ショットか
つ欠けショットであり、且つタイプAの基本型センサ選
択が行われている場合について、図17(A)〜図19
(C)に基づいて説明する。これらの図において、白丸
は選択されたフォーカスセンサであって制御に用いられ
ていないものを示し、黒丸は選択されたフォーカスセン
サであって制御に使用中のものを示す。また、符号EE
は、ウエハWの有効領域外縁を示す。
【0167】a. この場合も、上述と同様にしてレチ
クルRとウエハWとがY軸方向に沿って相対走査される
が、この相対走査の開始時点から、図17(A)に示さ
れるように、選択された全てのフォーカスセンサがウエ
ハWの有効領域内にあるので、主制御装置20では、そ
れらのフォーカスセンサS11,S21,S31,S15
25,S35,S19,S29,S39の検出結果Z11,Z21
31,Z15,Z25,Z35,Z 19,Z29,Z39に基づい
て、基板テーブル18のZ軸方向の位置、走査方向の傾
斜(ピッチング)及び非走査の傾斜(ローリング)をク
ローズド制御する。かかる制御のエラーの計算は、 Ztarg=(Z19+Z29+Z39+Z15+Z25+Z35+Z11
+Z21+Z31)/9−Ptcmp、 Rtarg=(Z11+Z21+Z31)/3−(Z19+Z29+Z
39)/3、 Ptarg=(Z11+Z15+Z19)/3−(Z31+Z35+Z
39)/3 として行われる。この場合のローリング制御の中心軸
は、図17(A)中の軸C3である。
【0168】b. 図17(A)の状態からスキャン方
向に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が
更に進行し、図17(B)に示されるように、第1行目
右から第1列目のフォーカスセンサS11がウエハWの有
効領域から外れると、主制御装置20では、右から第2
列目及び第3列目のフォーカスセンサS15,S25
35,S19,S29,S39の検出結果及び第2行右から1
列目のフォーカスセンサS21の検出結果に基づき、基板
テーブル18のZ軸方向の位置及び走査方向の傾斜(ピ
ッチング)、非走査方向の傾斜(ローリング)をエンコ
ーダ・クローズド制御する。
【0169】このときの各エラーは、Zエラー、ローリ
ング・エラー、ピッチング・エラーをそれぞれZtarg
targ、Ptargとすると、 Ztarg={(Z19+Z29+Z39)/3+(Z15+Z25
35)/3+Z21}/3−Ptcmp、 Rtarg=Z21−(Z19+Z29+Z39)/3、 Ptarg=(Z15+Z19)/2−(Z35+Z39)/2 となり、これらが零となるエンコーダの値を求め、これ
を所定時間遅らせて基板テーブル18の駆動系に入力
し、エンコーダ・サーボによる基板テーブル18の制御
を行う。
【0170】c. 図17(B)の状態からスキャン方
向に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が
更に進行し、図17(C)に示されるように、第2行目
右から第1列目のフォーカスセンサS21がウエハWの有
効領域から外れると、主制御装置20では、右から第3
列目、第2列目のフォーカスセンサS19,S29,S39
15,S25,S35の検出結果Z19,Z29,Z39,Z15
25,Z35に基づいて、基板テーブル18のZ軸方向の
位置、走査方向の傾斜(ピッチング)及び非走査方向の
傾斜(ローリング)をエンコーダ・クローズド制御す
る。かかる制御は、制御エラーを、 Ztarg=(Z19+Z29+Z39+Z15+Z25+Z35)/6
−Ptcmp、 Rtarg=(Z15+Z25+Z35)/3−(Z19+Z29+Z
39)/3、 Ptarg=(Z15+Z19)/2−(Z35+Z39)/2 として行われる。この場合のローリング制御の中心軸
は、図17(C)中の軸C2である。
【0171】d. 図17(C)の状態からスキャン方
向に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が
更に進行すると、図18(A)に示されるように、右か
ら第1列目のフォーカスセンサが全てウエハWの有効領
域から外れるが、この時点では、第3列目、第2列目の
フォーカスセンサは全てウエハWの有効領域内にあるの
で、主制御装置では、上記c.と同様の基板テーブルの
位置・姿勢のエンコーダ・クローズド制御を続行する。
【0172】e. 図18(A)の状態からスキャン方
向に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が
更に進行し、図18(B)に示されるように、第1行目
の第2列目のフォーカスセンサS15がウエハWの有効領
域から外れると、主制御装置20では、右から第3列目
のフォーカスセンサの検出結果に基づいて基板テーブル
18のZ軸方向の位置及び走査方向の傾斜(ピッチン
グ)のエンコーダ・クローズド制御、及びフォーカスセ
ンサS29、S25の検出結果Z29、Z25に基づく基板テー
ブル18の非走査方向の傾斜(ローリング)のエンコー
ダ・クローズド制御を行う。この場合のローリング制御
の中心軸は、図18(B)中の軸C2である。
【0173】f. 図18(B)の状態からスキャン方
向に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が
更に進行し、図18(C)に示されるように、第2行目
第2列目のフォーカスセンサS25がウエハWの有効領域
から外れると、主制御装置20では、フォーカスセンサ
19,S29,S39の検出結果に基づいて基板テーブル1
8のZ軸方向の位置及び走査方向の傾斜(ピッチング)
をエンコーダ・クローズド制御する(第1の制御状
態)。このときのローリングの角度は、上記e.の最後
の値をエンコーダで保持する。
【0174】g. 図18(C)の状態からスキャン方
向に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が
更に進行し、図19(A)に示されるように、第1行目
の右から第3列目のフォーカスセンサS19がウエハWの
有効領域から外れると、主制御装置20では、フォーカ
スセンサS29の検出結果に基づいて、デフォーカスを補
正すべく、基板テーブル18のZ軸方向の位置をクロー
ズド制御する(第2の制御状態)。このとき、ピッチン
グの角度は、上記f.の最後の値をエンコーダで保持す
る。
【0175】h. 図19(A)の状態からスキャン方
向に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が
更に進行し、図19(B)に示されるように、第2行目
のフォーカスセンサが全てウエハWの有効領域から外れ
ると、主制御装置20では、制御をロックする(第3の
制御状態)。すなわち、エンコーダの制御目標値を一定
値に固定し、あるいはロック後の制御目標値を滑らかに
繋がるような予想値曲線、例えば段差管理用のデバイス
トポグラフィーの曲線に従って変化させながら、エンコ
ーダの出力に基づくサーボ制御により基板テーブル18
の光軸方向位置を制御する。
【0176】i. 従って、図19(B)の状態からス
キャン方向に露光領域IA及び選択されたフォーカスセ
ンサ群が更に進行し、図19(C)に示されるように、
選択された全てのフォーカスセンサがウエハWの有効領
域から外れた状態でも、主制御装置20では、上記h.
の制御状態、すなわち制御ロック状態を保つ。
【0177】なお、主制御装置20では、内外ショット
かつ欠けショットであって、走査方向の両端部に位置す
る0時6時のショット領域を露光する際には、第1行目
のフォーカスセンサがウエハWの有効領域から外れるま
での間は、上記a.と同様、すなわち完全ショットの場
合と同様のフォーカス・レベリング制御(第1の制御状
態)を行い、この制御状態の制御を実行中に第1行目の
フォーカスセンサがウエハWの有効領域から外れたら、
第2行目のフォーカスセンサの検出結果のみに基づいて
基板テーブル18の少なくともZ軸方向の位置のクロー
ズド制御(第2の制御状態)を行い、この第2の制御状
態の制御を実行中に第2行目のフォーカスセンサがウエ
ハWの有効領域から外れたら、制御をロックする(第3
の制御状態)。
【0178】なお、タイプBの基本型センサ選択が行わ
れている場合には、前述したタイプAの基本型センサ選
択が行われている場合と同様にして、基板テーブル18
のZ・レベリング制御(ウエハWのフォーカス・レベリ
ング制御)が行われる。タイプBの基本型センサ選択が
なされた場合には、選択される検出点の列数が多く、そ
れに応じてローリング制御を多段化して行うことができ
るので、ローリング制御を高精度に行うことができ、ま
た、照明領域内の検出点を確認用として使用できるなど
の利点がある。
【0179】次に、主制御装置20によるフォーカス・
レベリング制御の追従誤差の算出方法(エラーチェック
方法)について、一例として露光対象ショットが完全シ
ョットであり、プラススキャンが行われる場合について
説明する。
【0180】まず、図5(A)に基づいて、タイプAの
基本型センサ選択がなされている場合について説明す
る。
【0181】この場合の基板テーブル18(ウエハW)
のZ軸方向位置のエンコーダの制御目標値はエラーZ
targが零となるように計算される。エラーZtargは、フ
ォーカスセンサSijの検出結果をZijとして、 Ztarg=(Z51+Z55+Z59+Z41+Z45+Z49+Z31
+Z35+Z39)/9 で表される。すなわち、全ての選択されるフォーカスセ
ンサ検出値の平均値が制御目標値となる。
【0182】本実施形態では、Z位置制御の確認用とし
て、Z確認用データ1(以下、「Z check1」と記す)
と、Z確認用データ2(以下、「Zcheck2」と記す)
との2つの確認用データを用いる。ここで、
【0183】Zcheck1=(Z51+Z55+Z59+Z41
45+Z49)/6−Ptcmp1 Zcheck2=(Z41+Z45+Z49+Z31+Z35+Z39
/6−Ptcmp2 と表される。 ここで、Ptcmp1:(エンコーダTy現在値−走り面
の傾き)×6mm Ptcmp2:(エンコーダTy現在値−走り面の傾き)
×2mm である。これらPtcmp1,Ptcmp2は、基板テーブル
18のZ軸方向位置の制御とピッチング制御とが干渉し
ないようにした補正値である。
【0184】そして、主制御装置20では、Z追従誤差
errorを、 Zerror=Zcheck2−{(Zcheck1)’−
(Ztarg)’} に基づいて算出する。ここで、(Zcheck1)’は(Z
check1)の検出値に対し所定時間、具体的には4mm
/スキャンスピード(例えば150mm/sec)の遅延
をかけた値である。同様に、(Ztarg)’はエラーZ
targを上記所定時間遅延させた値である。
【0185】すなわち、主制御装置20では、露光領域
IA前方に位置する第1行目のフォーカスセンサと露光
領域IA内の第2行目のフォーカスセンサの検出結果の
平均値である上記Zcheck1を所定時間(例えば約0.
027秒)だけホールドし、そのホールドしたZcheck
1と同じ時間だけホールドしたZtargとの差、すなわち
所定時間前の目標値に対するZ位置のずれと、4mmス
キャンが進み、第1行目と第2行目のフォーカスセンサ
で検出されたウエハW上の領域を露光領域IA内の第2
行目と第3行目のフォーカスセンサで検出した検出結果
の平均値である上記Zcheck2との差をZの追従誤差と
して算出する。
【0186】同様に、この場合の基板テーブル18(ウ
エハW)のローリングのエンコーダ制御目標値はローリ
ング・エラーRtargが零になるように計算される。ロー
リング・エラーRtargは、フォーカスセンサSijの検出
結果をZijとして、 Rtarg=(Z51+Z41+Z31)/3−(Z59+Z49+Z
39)/3 で表される。
【0187】本実施形態では、ローリング制御の確認用
として、R確認用データ1(以下、「Rcheck1」と記
す)と、R確認用データ2(以下、「Rcheck2」と記
す)との2つの確認用データを用いる。ここで、
【0188】 Rcheck1=(Z51+Z41)/2−(Z59+Z49)/2 Rcheck2=(Z41+Z31)/2−(Z49+Z39)/2 である。
【0189】そして、主制御装置20では、ローリング
の追従誤差Rerrorを、 Rerror=Rcheck2−{(Rcheck1)’−
(Rtarg)’} に基づいて算出する。ここで、(Rcheck1)’は(R
check1)の検出値を上記所定時間遅延させた値であ
る。同様に、(Rtarg)’はローリング・エラーRta rg
を上記所定時間遅延させた値である。
【0190】すなわち、主制御装置20では、露光領域
IA前方に位置する第1行目のフォーカスセンサと露光
領域IA内の第2行目のフォーカスセンサの検出結果か
ら求まるウエハWの非走査方向の傾斜(ローリング量)
の検出値である上記Rcheck1を所定時間だけホールド
し、そのホールドしたRcheck1と同じ時間だけホール
ドしたRtargとの差、すなわち所定時間前の目標値に対
するローリング量のずれと、4mmスキャンが進み、第
1行目と第2行目のフォーカスセンサで検出されたウエ
ハW上の領域を露光領域IA内の第2行目と第3行目の
フォーカスセンサで検出した検出結果から求まるウエハ
Wのローリング量の検出値である上記R check2との差
をローリングの追従誤差として算出する。
【0191】同様に、この場合の基板テーブル18(ウ
エハW)のピッチング量のエンコーダ制御目標値は、ピ
ッチングエラーPtargを零とするように計算される。フ
ォーカスセンサSijの検出結果をZijとして、ピッチン
グ・エラーPtargは、 Ptarg=(Z51+Z55+Z59)/3−(Z31+Z35+Z
39)/3 で表される。
【0192】本実施形態では、ピッチング制御の確認用
として、P確認用データ1(以下、「Pcheck1」と記
す)と、P確認用データ2(以下、「Pcheck2」と記
すとの2つの確認用データを用いる。ここで、
【0193】Pcheck1=(Z51+Z55+Z59)/3−
(Z41+Z45+Z49)/3 Pcheck2=(Z41+Z45+Z49)/3−(Z31+Z35
+Z39)/3 である。
【0194】そして、主制御装置20では、ピッチング
の追従誤差Perrorを、 Perror=Pcheck2−{(Pcheck1)’−
(Ptarg)’} に基づいて算出する。ここで、(Pcheck1)’は(P
check1)の検出値を上記所定時間遅延させた値であ
る。同様に、(Ptarg)’はピッチング・エラーPta rg
を上記所定時間遅延させた値である。
【0195】すなわち、主制御装置20では、露光領域
IA前方に位置する第1行目のフォーカスセンサと露光
領域IA内の第2行目のフォーカスセンサの検出結果か
ら求まるウエハWの走査方向の傾斜(ピッチング量)の
検出値である上記Pcheck1を所定時間だけホールド
し、そのホールドしたPcheck1と同じ時間だけホール
ドしたPtargとの差、すなわち所定時間前の目標値に対
するピッチング量のずれと、4mmスキャンが進み、第
1行目と第2行目のフォーカスセンサで検出されたウエ
ハW上の領域を露光領域IA内の第2行目と第3行目の
フォーカスセンサで検出した検出結果から求まるウエハ
Wのピッチング量の検出値である上記Pch eck2との差
をピッチングの追従誤差として算出する。
【0196】このように、主制御装置20では、タイプ
Aの基本型センサ選択がなされた場合、4mm先読みし
た目標値に対する誤差と、照明領域内のフォーカスセン
サの検出結果から得られるリアルタイムデータとの差分
に基づいてウエハWのZ軸方向位置(フォーカス)、非
走査方向の傾斜(ローリング)及び走査方向の傾斜(ピ
ッチング)の追従誤差を算出する。
【0197】以上のように、ウエハW上のショット領域
に対するパターンの転写のためにステージ制御系19に
より、レチクルRとウエハWとの投影光学系PLに対す
る相対走査が行われているときに、主制御装置20によ
り、露光領域IAの前方に位置する第1行目のフォーカ
スセンサと露光領域IA内の第2行目のフォーカスセン
サとの間の距離だけ先読みした第1の時点における第1
行目及び第2行目のフォーカスセンサの検出結果と、第
1行目のフォーカスセンサで検出されたウエハW上の領
域が第2行目のフォーカスセンサの位置に到達した第2
の時点における第2行目と第3行目のフォーカスセンサ
の検出結果とに基づいてウエハWのZ軸方向の位置、走
査方向の傾斜、非走査方向の傾斜の追従誤差が求められ
る。
【0198】すなわち、主制御装置20によるウエハ駆
動装置21の制御に制御遅れがないものとすると、第1
の時点で検出した第1行目及び第2行目のフォーカスセ
ンサの検出結果はその第1の時点におけるウエハ駆動装
置21の制御後の検出結果である。本実施形態の場合、
各行のフォーカスセンサの間隔距離はいずれも等しく4
mmであるので、第1の時点における第1行目及び第2
行目のフォーカスセンサの検出結果と第2の時点におけ
る第2行目と第3行目のフォーカスセンサの検出結果と
の差は、第1の時点から第2の時点までの間のウエハの
駆動量をほぼそのまま反映した値になる。従って、前述
の如く目標値は一定であるから、第1の時点における目
標値との誤差を記憶しておくことにより、第1の時点に
おける第1行目及び第2行目のフォーカスセンサの検出
結果と、第2の時点における第2行目と第3行目のフォ
ーカスセンサの検出結果及び上記第1の時点における上
記誤差とに基づいてウエハ駆動装置21によるウエハW
のZ軸方向の位置、走査方向の傾斜、非走査方向の傾斜
の追従誤差を簡単な演算で正確に求めることができる。
従って、主制御装置20では、かかる追従誤差が零とな
るように多点焦点位置検出系(40、42)の検出結果
に基づいてウエハ駆動装置21を制御することにより、
投影光学系PLの像面とウエハ表面との位置関係を調整
することができる。
【0199】次に、図6(A)に基づいて、タイプBの
基本型センサ選択がなされた場合について説明する。
【0200】この場合の基板テーブル18(ウエハW)
のZ軸方向位置のエンコーダ制御目標値はエラーZtarg
が零となるように計算される。フォーカスセンサSij
検出結果をZijとして、 Ztarg=(Z41+Z44+Z46+Z49)/4−Ptcmp で表される。すなわち、選択される第2行目のフォーカ
スセンサの検出結果の平均値が零となるようにエンコー
ダの目標値を計算する。
【0201】この場合の、Zcheck1、Zcheck2は、
【0202】 Zcheck1=(Z41+Z49)/2−Ptcmp1 Zcheck2=(Z31+Z39)/2−Ptcmp2 とする。 ここで、Ptcmp1:(エンコーダTy現在値−走り面
の傾き)×6mm Ptcmp2:(エンコーダTy現在値−走り面の傾き)
×2mm である。
【0203】そして、主制御装置20では、Z追従誤差
errorを、前述と同様に、 Zerror=Zcheck2−{(Zcheck1)’−
(Ztarg)’} に基づいて算出する。
【0204】すなわち、主制御装置20では、露光領域
IA内の第2行目の両端のフォーカスセンサの検出結果
の平均値である上記Zcheck1を所定時間だけホールド
し、そのホールドしたZcheck1と同じ時間だけホール
ドしたZtargとの差、すなわち所定時間前の目標値に対
するZ位置のずれと、4mmスキャンが進み、第2行目
の両端のフォーカスセンサで検出されたウエハW上の領
域を第3行目の同列のフォーカスセンサで検出した検出
結果の平均値である上記Zcheck2との差をZの追従誤
差として算出する。
【0205】同様に、この場合の基板テーブル18(ウ
エハW)のローリング量のエンコーダ制御目標値はロー
リング・エラーRtargを零にするように計算される。使
用センサの重心位置を1次元最小2乗近似で算出し、こ
れを元に各センサの重み係数を算出することにより求め
られ、フォーカスセンサSijの検出結果をZijとして、
ローリング・エラーRtargは、 Rtarg=(Z44+Z41×4)/5−(Z46+Z49×4)
/5 で表される。
【0206】この場合のRcheck1、Rcheck2は、 Rcheck1=Z41−Z49 check2=Z31−Z39 とする。
【0207】そして、主制御装置20では、ローリング
の追従誤差Rerrorを、前述と同様に、 Rerror=Rcheck2−{(Rcheck1)’−
(Rtarg)’} に基づいて算出する。
【0208】すなわち、主制御装置20では、露光領域
IA内の第2行目両端のフォーカスセンサの検出結果か
ら求まるウエハWの非走査方向の傾斜(ローリング量)
の検出値である上記Rcheck1を所定時間だけホールド
し、そのホールドしたRcheck1と同じ時間だけホール
ドしたRtargとの差、すなわち所定時間前の目標値に対
するローリング量のずれと、4mmスキャンが進み、第
2行目両端のフォーカスセンサで検出されたウエハW上
の領域を露光領域IA内の第3行目の同列のフォーカス
センサで検出した検出結果から求まるウエハWのローリ
ング量の検出値である上記Rcheck2との差をローリン
グの追従誤差として算出する。
【0209】同様に、この場合の基板テーブル18(ウ
エハW)のピッチング量のエンコーダ制御目標値はピッ
チング・エラーPtargを零にするように計算される。ピ
ッチング・エラーPtargは、フォーカスセンサSijの検
出結果をZijとして、 Ptarg=(Z54+Z56+Z59)/3−(Z44+Z46+
49)/3 で表される。
【0210】この場合のPcheck1、Pcheck2は、
【0211】Pcheck1=Z59−Z49 check2=Z49−Z39 とする。
【0212】そして、主制御装置20では、ピッチング
の追従誤差Perrorを、前述と同様に、 Perror=Pcheck2−{(Pcheck1)’−
(Ptarg)’} に基づいて算出する。
【0213】すなわち、主制御装置20では、露光領域
IA前方に位置する第1行目一端のフォーカスセンサと
露光領域IA内の第2行目同列のフォーカスセンサの検
出結果から求まるウエハWの走査方向の傾斜(ピッチン
グ量)の検出値である上記P check1を所定時間だけホ
ールドし、そのホールドしたPcheck1と同じ時間だけ
ホールドしたPtargとの差、すなわち所定時間前の目標
値に対するピッチング量のずれと、4mmスキャンが進
み、第1行目一端と第2行目同列のフォーカスセンサで
検出されたウエハW上の領域を露光領域IA内の同列の
第2行目と第3行目のフォーカスセンサで検出した検出
結果から求まるウエハWのピッチング量の検出値である
上記Pcheck2との差をピッチングの追従誤差として算
出する。
【0214】このように、主制御装置20では、タイプ
Bの基本型センサ選択がなされた場合、4mm先読みし
た目標値に対する誤差と、照明領域内のフォーカスセン
サの検出結果から得られるリアルタイムデータとの差分
に基づいてウエハWのZ軸方向位置(フォーカス)、非
走査方向の傾斜(ローリング)及び走査方向の傾斜(ピ
ッチング)の追従誤差を算出する。
【0215】この他、主制御装置20は、選択装置93
により各露光対象ショット毎に選択されたフォーカスセ
ンサの検出結果をトレースする機能を備えている。この
場合、各フォーカスセンサSに対応するフォトセンサD
に加えられるオフセット(像面関連、正スキャンと逆ス
キャンとに起因する差等)を制御結果としての各フォー
カスセンサの検出結果から差し引いた状態(0がベスト
になる)のトレースも残すようにしても良い。
【0216】これまでの説明から明らかなように、本実
施形態では、基板テーブル18とウエハ駆動装置21と
によって基板駆動系が構成され、この基板駆動系とステ
ージ制御系19及び主制御装置20とによって基板駆動
装置及び調整系が構成されている。また、Yステージ1
6と基板テーブル18とウエハ駆動装置21とレチクル
ステージRSTとステージ制御系19とによって相対走
査装置が構成されている。
【0217】また、本実施形態の露光装置100では、
図20に示されるように、実際に露光した後の全ショッ
ト領域についての露光情報(フォーカスセンサの選択情
報をも含む)が、入出力装置94を構成するディスプレ
イの画面上に一度に表示されるようになっている。ここ
で、この図20の画面表示について簡単に説明する。
【0218】各区画(ショット領域)内の1〜78まで
の数字は、露光の順番を示し、各数字の下の「P」又は
「M」は、プラススキャンかマイナススキャンかの識別
情報を示す。また、各数字の右隣の「X」又は「XY」
は、レベリングの動作状態の識別情報を示す。すなわ
ち、「X」は、ローリングのみ制御する場合を示し、X
Yはローリング及びピッチングをともに制御する場合を
示す。また、各区画領域の下半部内の●印、▲印は、フ
ォーカスセンサの選択位置を示し、この内、●印は追従
センサを示し、▲印は、先読みセンサ又はモニタ用セン
サのいずれかを示す。
【0219】この図20からも、選択された両端のフォ
ーカスセンサのX方向の間隔がショット領域のX方向の
全範囲をほぼカバーしていること、及び外内欠けショッ
トでもXYレベリング制御が行われることがわかる。
【0220】なお、図20の表示画面は一例であって、
これに限らず、各ショット領域について露光時の様々な
情報を表示できる。例えば、レベリング動作以外にもフ
ォーカス動作状態(ON/OFF)やスキャンスピー
ド、露光量平均値などを表示できる。オペレータがキー
ボード等を介して表示項目を選択できるようになってい
る。
【0221】以上詳細に説明したように、本実施形態に
よると、上述したような数々の工夫により、ウエハW内
部のショット領域は勿論のこと、殆どの周辺ショット領
域に関しても、正スキャン、負スキャンのいずれであっ
ても、極力レべリング(少なくともローリング)がかか
る領域を増やすようにしているので、露光時の最適なフ
ォーカス制御・ローリング制御が可能となることから、
許容し難いデフォーカス状態が発生するのを防止するこ
とができ、これによりデフォーカスに起因する色ムラの
発生を防止することができる。また、高応答系ではない
基板テーブル18の位相遅れを補償するために、露光領
域IAの前方に位置する第1行目のフォーカスセンサと
露光領域IA内のフォーカスセンサとの検出結果に基づ
いて計算される面を目標面として、かつ外内ショットの
フォーカスの引き込みを早くするため、第1行目のフォ
ーカスセンサの検出結果に基づいてオープン制御にてフ
ォーカス、ローリングの制御を実行するので、レチクル
ステージRSTと基板テーブル18とを交互に走査方向
一側から他側、他側から一側に移動させて露光を行な
う、最も効率の良い交互スキャンを殆どの場合に実行す
ることができる。従って、色ムラの発生防止とスループ
ットの向上とを両立させることができる。また、色ムラ
の発生防止により回路パターンの解像度低下を防止する
ことができ、これにより製造される製品(半導体デバイ
ス)の歩止まりの低下を防止しあるいは歩止まりを向上
させることができる。
【0222】なお、外内ショットの露光の際に、外内段
差量の許容値(例えば、0.2〜0.3[μm]程度、
最悪でも0.75[μm])を外れ、外内ショットで引
き込みが間に合わない場合は、光源の発光を停止する
か、又は照明系中のシャッタを閉じて露光光が基板に照
射されないようにし、当該ショットを露光せずに通過す
る。その後、リカバリー処理として、そのショットを内
外スキャンで露光処理する。リカバリー処理はこれに限
らず、以下のようにしても良い。先ず、露光スリットを
ショットの中心へ移動し、その位置で静止フォーカスを
行なう。このとき、AFセンサが有効領域外に配置され
る場合は、有効領域内に配置されるようにシフトする。
そして、静止フォーカスでの計測値に基づいて再度外内
スキャンで露光する。
【0223】リカバリー処理として内外ショットに変更
した場合、次ショットの露光に際しては、レチクルステ
ージRST、基板テーブル18の巻きもどし動作を一度
入れて露光順序、スキャン方向を正常化させる。
【0224】また、上述の説明から明らかなように、本
実施形態では、4mm先読みを基準としている。4mm
の先読みでも足らない場合はそのままで良いが、4mm
先読みでも過剰な補正となる低速スキャン時には、次の
ような工夫をしている。
【0225】すなわち、主制御装置20では、目標値遅
延時間(ddelay )を計算し、この値が正の場合、制御
目標値をddelay だけ遅延させる。但し、4mm先読み
位置で検出されたウエハ表面のZ高さを単にddelay
け遅延させるだけでは、遅延前後の基板テーブル18の
Z変化がエラーになってしまうので、4mm先読み位置
でウエハを検出したときに、同時にテーブル駆動系エン
コーダの値から、基板テーブルのエンコーダの目標値を
計算しておき、このエンコーダ目標値をメモリし、遅延
時間(ddelay )だけ遅延させた後に基板テーブル18
をエンコーダ・サーボで駆動する。
【0226】《第2の実施形態》次に、本発明の第2の
実施形態に係る露光装置について、図21〜図30に基
づいて説明する。ここで、前述した第1の実施形態と同
一若しくは同等の構成部分については同一の符号を用い
るとともに、その説明を間略化し若しくは省略するもの
とする。
【0227】本第2の実施形態に係る露光装置は、多点
フォーカス位置検出系(40、42)の検出点であるス
リット像の数及び配置、パターン形成板83、受光用ス
リット板98及び受光器90の構成、並びに信号処理装
置91のチャネル数nが、前述した第1の実施形態に係
る露光装置100と異なる点を除けば、装置構成等は、
露光装置100と同一である。また、上記の相違点に対
応して検出点の選択方法や、フォーカス・レベリング動
作に伴う制御系の機能等が、露光装置100とは一部異
なっている。以下においては、極力重複説明を避けるべ
く、上記の相違点を中心として第2の実施形態に係る露
光装置について説明する。
【0228】この第2の実施形態に係るパターン形成板
83(図1参照)上には不図示の49個のスリット状の
開口パターンが7行7列のマトリックス状配置で形成さ
れている。このため、本第2の実施形態では、ウエハW
表面の所定面積AS(ASは例えば25mm×約10m
m)の長方形状の露光領域IA近傍には、図21に示さ
れるように、7行7列のマトリックス状配置で7×7、
合計49個のX軸、Y軸に対して45度傾斜したスリッ
ト状の開口パターンの像(スリット像)S11〜S77が、
X軸方向に沿って例えば3.3mm間隔、Y軸方向に沿
って例えば4mm間隔で形成されるようになっている。
【0229】この第2の実施形態に係る受光器90(図
1参照)上には、スリット像S11〜S59に対応して7行
7列のマトリックス状に49個のフォトセンサ(便宜
上、「フォトセンサD11〜D77」と呼ぶ)が配列されて
おり、この受光器90の前面に配置された受光用スリッ
ト板98には各フォトセンサDに対向してスリットがそ
れぞれ形成されており、これらのスリット上にそれぞれ
図21に示されるスリット像S11〜S77がそれぞれ再結
像される。そして、受光用スリット板98上では再結像
された各像の位置がスリット板98の各スリットの長手
方向と直交する方向に振動し、前述と同様に、フォトセ
ンサD11〜D77のそれぞれの検出信号が選択装置93を
介して信号処理装置91により、回転振動周波数の信号
で同期検波される。そして、この信号処理装置91によ
り同期検波して得られた多数のフォーカス信号が主制御
装置20に供給される。
【0230】以上の説明から明らかなように、本第2の
実施形態においても、ウエハW上の検出点であるスリッ
ト像S11〜S77のそれぞれと受光器90上のフォトセン
サD 11〜D77とが1対1で対応し、各スリット像の位置
のウエハ表面のZ位置の情報(フォーカス情報)が各フ
ォトセンサDからの出力であるフォーカス信号に基づい
て得られるので、以下においても、説明の便宜上、スリ
ット像S11〜S77を、特に別の必要がない限り、フォー
カスセンサと呼ぶものとする。
【0231】本第2の実施形態に係る選択装置93(図
1参照)には、例えば12本の出力線を介して信号処理
装置91が接続されている。
【0232】選択装置93は、後述するような種々の基
準に基づいて、最大12本の出力線のそれぞれにスイッ
チ回路を介して49個のフォトセンサD11、D12、……
77の内のいずれかを接続することにより、任意のフォ
トセンサの出力信号(任意のフォトセンサDの受光する
光の強さに応じた光電流)を12本の出力線の内の所望
の出力線を介して信号処理装置91に送る。すなわち、
本第2の実施形態に係る選択装置93は、49個のフォ
トセンサの内から最大12個のフォトセンサを選択する
ことにより、実質的に49個のフォーカスセンサの中か
らウエハWのフォーカス・レベリング制御又は制御結果
の確認に用いられる最大12個のフォーカスセンサ、す
なわち検出点を選択する。
【0233】本第2の実施形態においても、選択装置9
3には、前述した相対走査中にウエハWが移動するY軸
方向(第1方向)及びこれに直交するX軸方向(第2方
向)のウエハWの傾斜、すなわちピッチング及びローリ
ングを制御するための第1のタイプ(以下、「タイプ
A」と呼ぶ)のフォーカスセンサの選択基準と、X軸方
向の傾斜(ローリング)を優先して制御するための第2
のタイプ(以下、「タイプB」と呼ぶ)のフォーカスセ
ンサの選択基準とが、設定可能となっている。選択装置
93は、設定された選択基準に応じて、後述するように
して、49個のフォーカスセンサの中から制御あるいは
制御結果の確認に用いられる最大12個のフォーカスセ
ンサを選択する。
【0234】上記のフォーカスセンサの選択基準(タイ
プA又はB)の設定は、主制御装置20によって、後述
するようにして行われる。この場合も、オペレータが、
主制御装置20に接続された入出力装置94を介してウ
エハW上のショット領域毎に、フォーカスセンサの選択
基準(タイプA又はB)を設定可能にしておいて、これ
らの設定情報が主制御装置20から選択装置93に通知
されるようにしても良い。
【0235】次に、上記のタイプA又はタイプBのフォ
ーカスセンサの選択基準の設定が行われた後の、選択装
置93によるフォーカスセンサの選択について説明す
る。
【0236】〈基本型センサ選択について〉この基本型
センサ選択は、主制御装置20から選択装置93に送ら
れるショットサイズのデータに基づく自動判別を標準と
して行われ、露光対象のショット領域がウエハWの内部
に位置する完全ショットである場合に行われる。
【0237】自動判別に当たり、選択装置93では、予
め設定され主制御装置20内のRAMに格納されたショ
ットマップに基づいて、露光対象ショットが内外ショッ
ト、外内ショット、あるいはそれらのいずれでもないシ
ョットのいずれであるかを判断する。
【0238】そして、露光対象ショットが内外ショット
である場合には、前述した第1位置を判断位置とし、そ
の判断位置に露光領域IAが位置するときに、ウエハW
の有効領域内に位置するフォーカスセンサを後述するよ
うにして選択する。また、選択装置93では、露光対象
ショットが外内ショットである場合には、前述した第2
位置を判断位置とし、その判断位置に露光領域IAが位
置するときに、ウエハWの有効領域内に位置するフォー
カスセンサを後述するようにして選択する。また、露光
対象ショットが内外ショット、外内ショットのいずれで
もない、ウエハWの走査方向ほぼ中心に位置するショッ
ト領域である場合には、その露光対象ショットのほぼ中
心に露光領域IAが位置するときに、ウエハWの有効領
域内に位置するフォーカスセンサを後述するようにして
選択する。
【0239】次に、基本型センサ選択の一例として、X
方向のサイズが25mmのショット領域を露光する場合
について説明する。
【0240】まず、タイプAのフォーカスセンサの選択
基準が設定され、露光領域IA及びフォーカスセンサ群
がウエハWに対して−Y方向に相対走査される、すなわ
ちウエハWが+Y方向に走査されるプラススキャンの場
合には、選択装置93では、図22(A)に示されるよ
うに、露光領域IA手前の第1行目に位置するフォーカ
スセンサS71,S74,S77、露光領域IA手前の第2行
目に位置するフォーカスセンサS61,S64,S67、露光
領域IA内の第1行目(全体の第3行目)に位置するフ
ォーカスセンサS51,S54,S57、及び露光領域IA内
の第2行目(全体の第4行目)に位置するフォーカスセ
ンサS41,S44,S47の合計12個を選択する。
【0241】また、タイプAのフォーカスセンサの選択
基準が設定され、露光領域IA及びフォーカスセンサ群
がウエハWに対して+Y方向に相対走査される、すなわ
ちウエハWが−Y方向に走査されるマイナススキャンの
場合には、選択装置93では、図22(B)に示される
ように、露光領域IA手前の第1行目に位置するフォー
カスセンサS11,S14,S17、露光領域IA手前の第2
行目に位置するフォーカスセンサS21,S24,S27、露
光領域IA内の第1行目(全体の第3行目)に位置する
フォーカスセンサS31,S34,S37、及び露光領域IA
内の第2行目(全体の第4行目)に位置するフォーカス
センサS41,S44,S47の合計12個を選択する。
【0242】これらの場合、図22(A)、(B)から
も判るように、ショットのX方向幅に収まる範囲内でそ
の間隔が最大幅となる4組のフォーカスセンサを両端の
フォーカスセンサとして選択する。また、選択されたフ
ォーカスセンサの内、第1行目のフォーカスセンサは外
内ショットを露光する際のフォーカスの引き込み(目標
値ホールド)のみに使用される。第2行目は、先読み制
御用、第3行目及び第4行目のフォーカスセンサは追従
制御用に用いられる。従って、タイプAのフォーカスセ
ンサの選択基準が設定された場合には、4mm先読み
で、かつ、ウエハWの投影光学系PLの光軸方向(Z軸
方向)の位置、並びにX軸方向の傾斜(ローリング)、
Y軸方向の傾斜(ピッチング)の3自由度方向の位置・
姿勢制御が可能なフォーカスセンサの選択が行われる。
【0243】なお、上記のタイプAの基本型センサと全
く同様のフォーカスセンサを選択し、第1行目のフォー
カスセンサは先読み制御用、第2行目及び第3行目のフ
ォーカスセンサは追従制御用に用い、第4行目のフォー
カスセンサは、制御誤差のモニター用に用いることも可
能である。この場合には、結果的に8mm先読みで、か
つウエハWのZ軸方向の位置、並びにローリング、ピッ
チングの3自由度方向の位置・姿勢制御が可能なフォー
カスセンサの選択が行われる。この場合、第1行目のフ
ォーカスセンサは外内ショット露光の際のフォーカスの
引き込み(目標値ホールド)のみならず、目標値を逐次
更新する制御にも用いられる。
【0244】一方、タイプBのフォーカスセンサの選択
基準が設定されている場合には、プラススキャンの場
合、選択装置93では、図23(A)に示されるよう
に、露光領域IA手前の第1行目に位置するフォーカス
センサS71,S73,S75,S77、露光領域IA内の第1
行目(全体の第3行目)に位置するフォーカスセンサS
51,S53,S55,S57、及び露光領域IA内の第2行目
(全体の第4行目)に位置するフォーカスセンサS41
43,S45,S47の合計12個を選択する。
【0245】また、マイナススキャンの場合には、選択
装置93では、図23(B)に示されるように、露光領
域IA手前の第1行目に位置するフォーカスセンサ
11,S 13,S15,S17、露光領域IA内の第1行目
(全体の第3行目)に位置するフォーカスセンサS31
33,S35,S37、及び露光領域IA内の第2行目(全
体の第4行目)に位置するフォーカスセンサS41
43,S45,S47の合計12個を選択する。
【0246】上記図23(A)、(B)中に白丸で示さ
れる、第1、第3行目のフォーカスセンサは制御用に用
いられるが、第4行目のフォーカスセンサは制御結果の
確認用に用いられる。また、図23(A)、(B)から
明らかなように、ショットのX方向幅に収まる範囲内で
その間隔が最大幅となる3組のフォーカスセンサを両端
のフォーカスセンサとして選択する。この場合、第1行
目のフォーカスセンサは、外内ショットを露光する際の
フォーカスの引き込み(目標値ホールド)のみに使用さ
れる。第3行目のフォーカスセンサは、追従制御用であ
り、先読み基準行となっている。従って、このタイプB
のフォーカスセンサの選択基準が設定された場合には、
4mm先読みで、かつウエハWのZ軸方向の位置、並び
にローリングの2自由度方向の位置・姿勢制御が可能な
フォーカスセンサの選択が行われる。
【0247】なお、タイプBのフォーカスセンサの選択
基準が設定されている場合に、上述したフォーカスセン
サの選択に代えて、次のようなフォーカスセンサの選択
を行うようにしても良い。すなわち、選択装置93で
は、プラススキャンの場合は、図24(A)に示される
ように、露光領域IA手前の第1行目に位置するフォー
カスセンサS71,S72,S73,S75,S76,S77、及
び露光領域IA内の第2行目(全体の第4行目)に位置
するフォーカスセンサS41,S42,S43,S45,S46
47の合計12個のフォーカスセンサを選択し、マイナ
ススキャンの場合には、図24(B)に示されるよう
に、露光領域IA手前の第1行目に位置するフォーカス
センサS11,S12,S13,S15,S16,S17、及び露
光領域IA内の第2行目(全体の第4行目)に位置する
フォーカスセンサS41,S42,S43,S45,S46,S47
の合計12個のフォーカスセンサを選択する。
【0248】上記図24(A)、(B)中に白丸で示さ
れる、第1行目のフォーカスセンサは制御用に用いられ
るが、第4行目のフォーカスセンサは制御結果の確認用
に用いられる。また、図24(A)、(B)から明らか
なように、ショットのX方向幅に収まる範囲内でその間
隔が最大幅となる2組のフォーカスセンサを両端のフォ
ーカスセンサとして選択する。この場合、第1行目のフ
ォーカスセンサは、外内ショットを露光する際のフォー
カスの引き込み(目標値ホールド)及び先読み制御に使
用される。第1行目のフォーカスセンサは、先読み基準
行となっている。従って、この場合には、12mm先読
みで、かつウエハWのZ軸方向の位置、並びにローリン
グの2自由度方向の位置・姿勢制御が可能なフォーカス
センサの選択が行われる。
【0249】この他、タイプBのフォーカスセンサの選
択基準が設定されている場合に、露光領域IA手前の第
2行目に位置するフォーカスセンサを先読み基準行とし
て、8mm先読みを行うようなフォーカスセンサの選択
も可能である。例えば、図23(A),図23(B)に
おいて、第3行目のフォーカスセンサに代えて、第2行
目のフォーカスセンサを選択し、完全先読みで、かつウ
エハWのZ軸方向の位置、並びにローリングの2自由度
方向の位置・姿勢制御が可能なフォーカスセンサの選択
を行うことができる。
【0250】なお、本第2の実施形態においても、上述
したショットサイズに基づく、基本型センサの自動選択
に加えて、オペレータあるいはユーザが入出力装置94
を介して所望の基本型センサをマニュアルにて選択でき
るようにしても良い。但し、この場合には、装置の十分
な能力を発揮できないような選択がなされた場合には、
エラー表示を行うようにすることが望ましい。
【0251】ここで、主制御装置20によって行われる
基本型センサの選択基準の設定について説明する。これ
までの説明から明らかなように、本第2の実施形態で
は、主制御装置20による基本型センサの選択基準の設
定に応じて、選択装置93により、フォーカスセンサの
うち、露光領域IA内に配置された特定のフォーカスセ
ンサ、例えばS41、S47が、ウエハWのZ軸方向位置及
びXY面に対する傾斜を調整する調整系(フォーカス・
レベリング制御系)の制御用とその調整結果の確認用と
で切り換えられる。すなわち、本第2の実施形態では、
主制御装置20と選択装置93とによって、切り換え系
が構成されている。
【0252】例えば、切り換え系が露光領域IA内に配
置された特定のフォーカスセンサを調整系の制御用に切
り換える場合、すなわち選択装置93によってタイプA
の基本型センサ(図22(A),(B)参照)が選択さ
れる場合には、調整系によってより多くのフォーカスセ
ンサにおけるZ軸方向のウエハ表面の位置情報に基づい
て投影光学系PLの像面とウエハ表面との位置関係が調
整されるので、露光対象となるショット領域全域のウエ
ハ表面の凹凸を平均化した面を目標面とするフォーカス
・レベリング制御が行われる。また、切り換え系が露光
領域IA内に配置された特定のフォーカスセンサを調整
系の調整結果の確認用に切り換える場合、すなわち選択
装置93により上記タイプBの基本型センサ(図22
(A),(B)参照)が選択される場合には、非走査方
向のウエハの傾斜を重視したフォーカス・レベリング制
御が行われる。
【0253】本第2の実施形態においても、主制御装置
20では、例えば露光対象ショットに転写されるレチク
ルパターンの種類に応じて上記のフォーカスセンサの切
り換え、すなわち、基本型センサの選択基準の設定を行
っても良いし、露光対象ショットがウエハWの周辺部で
あるか否かに基づいて上記のフォーカスセンサの切り換
え、すなわち、基本型センサの選択基準の設定を行って
も良い。
【0254】本第2の実施形態においても、欠けショッ
ト、すなわち完全ショット以外のショット領域を露光す
るに際して、列シフト実行モードが設定されている場合
には、選択装置93により前述した第1の実施形態と同
様にして列シフトが行われる。
【0255】次に、ウエハW上の各ショット領域にレチ
クルRのパターンを転写するための、レチクルRとウエ
ハWとの投影光学系PLに対する相対走査中のフォーカ
ス・レベリング制御について説明する。
【0256】まず、露光対象ショットが完全ショットで
ある場合について説明する。この完全ショットの露光の
際には、前位置決め時及び走査露光中のいずれのときに
おいても、前述した第1の実施形態と同様にして、フォ
ーカス・レベリング制御が行われる。
【0257】なお、詳細説明は省略するが、本第2の実
施形態における基板テーブル18のZ駆動のための制御
系、ローリング(非走査方向傾斜)駆動のための制御
系、ピッチング(走査方向傾斜)駆動のための制御系の
構成、作用は、前述した第1の実施形態と同様になって
いる。
【0258】次に、露光対象ショットが外内ショットか
つ欠けショットであり、且つタイプAの基本型センサ選
択が行われている場合について、図25(A)〜図27
(C)に基づいて説明する。これらの図において、白丸
は選択されたフォーカスセンサであって制御に用いられ
ていないものを示し、黒丸は選択されたフォーカスセン
サであって制御に使用中のものを示す。また、符号EE
は、ウエハWの有効領域外縁を示す。また、実際には、
露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が固定
でウエハWが移動するのであるが、以下においては、説
明の便宜上、露光領域IA及び選択されたフォーカスセ
ンサ群が移動するものとして説明を行う。
【0259】(1) レチクルRとウエハWとがY軸方向に
沿って相対走査され、この相対走査の開始から所定時間
後に、図25(A)に示されるように、第1行目の左か
ら第1列目のフォーカスセンサS77がウエハWの有効領
域内に掛かると、主制御装置20では、そのフォーカス
センサに対応するフォーカス信号FSに基づくウエハW
表面のZ位置の情報(ウエハW表面と投影光学系PLの
像面との距離の情報(以下、適宜「フォーカスセンサの
検出結果」という))に基づいてステージ制御系19及
びウエハ駆動装置21を介して基板テーブル18をZ軸
方向にオープン制御(前述したエンコーダ・サーボ制
御)にて駆動する(第1の制御状態)。かかるオープン
制御は、フォーカスセンサS77の検出結果と基板テーブ
ル18を支持する3本の軸の駆動量をそれぞれ検出する
不図示のエンコーダ(以下、適宜「駆動系エンコーダと
呼ぶ」)の出力値とに基づいて目標値を計算し、この値
をホールドして、この駆動系エンコーダの値が目標値に
至るまで、基板テーブル18をZ軸方向にエンコーダ・
サーボにて駆動することにより行われる。以下の説明に
おいても、前述と同様に上記の目標値をホールドして行
なわれるエンコーダ・サーボ制御を適宜「オープン制
御」と呼ぶ。
【0260】(2) 図25(A)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図25(B)に示されるように、第3行目の
左から第1列目のフォーカスセンサS57がウエハWの有
効領域内に掛かり所定時間経過すると、主制御装置20
では、そのフォーカスセンサS57の検出結果であるウエ
ハW表面のZ位置の情報に基づいて求められるデフォー
カス量を補正するため基板テーブル18をZ軸方向にエ
ンコーダ・クローズド・ループ制御する(第2の制御状
態)。
【0261】すなわち、主制御装置20では、検出点に
おける多点フォーカス位置検出系(40、42)の検出
結果(エラー)と駆動系エンコーダの出力値とに基づい
て駆動系エンコーダ目標値を逐次計算し、該駆動系エン
コーダ目標値を所定時間だけ遅延させてから基板駆動系
に入力する。基板駆動系は、この目標値に対し駆動系エ
ンコーダでクローズド・ループ制御してウエハWのZ位
置を目標値を逐次変更しながら制御する。
【0262】(3) 図25(B)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図25(C)に示されるように、左から第1
列目の全ての選択されたフォーカスセンサS77,S67
57,S47がウエハWの有効領域内に掛かり所定の時間
が経過すると、主制御装置20では、左から第1列目の
第2行目、第3行目、第4行目のフォーカスセンサ
67,S57,S47の検出結果に基づいて、デフォーカス
とピッチング誤差を補正すべく、基板テーブル18のZ
軸方向の位置及び走査方向の傾斜をエンコーダ・クロー
ズド・ループ制御する(第3の制御状態)。
【0263】すなわち、主制御装置20では、検出点に
おける多点フォーカス位置検出系(40、42)の検出
結果(エラー)と駆動系エンコーダの出力値とに基づい
て駆動系エンコーダ目標値を逐次計算し、該駆動系エン
コーダ目標値を所定時間だけ遅延させてから基板駆動系
に入力する。基板駆動系はこの目標値に対し駆動系エン
コーダでクローズド・ループ制御してウエハWのZ位置
と走査方向の傾き(ピッチング)を目標値を逐次変更し
ながら制御する。
【0264】(4) 図25(C)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図26(A)に示されるように、第1行目の
第2列目のフォーカスセンサS74がウエハWの有効領域
内に掛かると、主制御装置20では、フォーカスセンサ
67,S57,S47の検出結果に基づいて基板テーブル1
8のZ軸方向の位置及び走査方向の傾斜(ピッチング)
をクローズド制御するとともに、フォーカスセンサS74
の検出結果をホールドし、その検出結果Z74とフォーカ
スセンサS67,S57,S47の検出結果Z67,Z57,Z47
の平均値とに基づいて、ウエハWの非走査方向の傾斜
(ローリング)誤差を補正するための目標値を求め、そ
の目標値に基づいて基板テーブル18のローリング制御
をオープン制御にて行う。この場合のローリング制御の
中心(回転軸)は、図26(A)中の軸C1である。フ
ォーカスセンサS74が有効領域内に入った時の検出結果
74とエンコーダの出力値とから求まるエンコーダのロ
ーリング目標値はフォーカスセンサS54が有効領域内に
入るまでホールドし、制御する。但し、Zの目標値はフ
ォーカスセンサS67、S57、S47の検出結果Z67
57、Z47の平均値とエンコーダの出力値とからエンコ
ーダの目標値を逐次更新し基板駆動系に所定の時間遅れ
の後に入力し、エンコーダ・サーボにて制御する。
【0265】(5) 図26(A)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図26(B)に示されるように、第3行目の
第2列目のフォーカスセンサS54がウエハWの有効領域
内に掛かると、フォーカスセンサS54の検出値をZのエ
ンコーダ目標値の算出に用いる。Zのエラーは、各列の
Zの検出値の平均値、すなわち{(Z67+Z57+Z47
/3+Z54}/2となる。このZのエラーが零となるよう
にエンコーダ目標値を計算し、これを所定の時間遅らせ
て基板駆動系に入力しエンコーダ・サーボによる基板テ
ーブル18の制御を行う。主制御装置20では、それま
での基板テーブル18の走査方向の傾斜(ピッチング)
のエンコーダ・クローズド・ループ制御を実行しつつ、
基板テーブル18の非走査方向の傾斜(ローリング)制
御を行う。この場合のローリングのエラーは{(Z67
57+Z47)/3−Z54}で求め、これが零となるよう
に、エンコーダの目標値を計算し、これを所定時間遅ら
せて基板テーブル18の駆動系に入力しエンコーダ・サ
ーボによる基板テーブル18の制御を行う。ローリング
制御の中心軸は、図26(B)中の軸C2である。
【0266】(6) 図26(B)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図26(C)に示されるように、第1列及び
第2列の選択された全てのフォーカスセンサがウエハW
の有効領域内に掛かると、主制御装置20では、第1及
び第2列目の第2、第3、第4行目のフォーカスセンサ
67,S57,S47,S64,S54,S44の検出結果Z67
57,Z47,Z64,Z54,Z44に基づいて、Zのエラー
を計算する。Zのエラーは各列のZの検出値の平均値、
すなわち{(Z67+Z57+Z47)/3+(Z64+Z54
44)/3}/2となる。このZのエラーの値が零となる
ようにエンコーダ目標値を計算し、これを所定時間遅ら
せて基板テーブル18の駆動系に入力しエンコーダ・サ
ーボによる基板テーブル18の制御を行う。ローリング
のエラーは{(Z67+Z57+Z47)/3−(Z64+Z54
+Z44)/3}、ピッチングのエラーは{(Z67
64)/2−(Z47+Z44)/2}で計算し、これらのエ
ラーが零となるようにエンコーダの目標値を計算し、こ
れを所定時間遅らせて基板テーブル18の駆動系に入力
し、エンコーダ・サーボによる基板テーブル18の制御
を行う。主制御装置20では、基板テーブル18のZ軸
方向の位置、走査方向の傾斜(ピッチング)及び非走査
方向の傾斜(ローリング)をエンコーダ・クローズド・
ループ制御する。
【0267】かかる制御は、Zエラー、ローリング・エ
ラー、ピッチング・エラーをそれぞれZtarg、Rtarg
targとすると、 Ztarg=(Z67+Z57+Z47+Z64+Z54+Z44)/6
−Ptcmp、 Rtarg=(Z67+Z57+Z47)/3−(Z64+Z54+Z
44)/3、 Ptarg=(Z67+Z64)/2−(Z47+Z44)/2 として行われる。すなわち、これらのエラーが零となる
ようなエンコーダ目標値を逐次計算し、これを所定時間
遅らせて基板テーブル18の駆動系に入力しエンコーダ
・サーボ制御による基板テーブル18の制御を行う。こ
の場合のローリング制御の中心軸は、図26(C)中の
軸C2である。
【0268】(7) 図26(C)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図27(A)に示されるように、第1行目の
左から第3列目(右から第1列目)のフォーカスセンサ
71がウエハWの有効領域内に掛かると、主制御装置2
0では、それまでの基板テーブル18のZ軸方向の位置
及び走査方向の傾斜(ピッチング)のエンコーダ・クロ
ーズド・ループ制御を実行しつつ、フォーカスセンサS
71の検出結果をホールドし、その検出結果Z71とフォー
カスセンサS67,S57,S47,S64,S54,S44の検出
結果Z67,Z57,Z47,Z64,Z54,Z44とに基づい
て、ウエハWの非走査方向の傾斜(ローリング)誤差を
補正するための目標値を求め、その目標値に基づいて基
板テーブル18のローリング制御をオープン制御にて行
う。ローリング制御に関しては、エラーとして{(Z67
+Z57+Z47)/3−(Z64+Z54+Z44)/3}/2−
71が計算され、この値が零となるエンコーダの値をホ
ールドし軸C2を中心にローリングをオープン制御で駆
動する。ローリング方向のエンコーダ目標値の更新はフ
ォーカスセンサS51が有効領域内に入る時点で行われ
る。この場合、Zとピッチングのエラーの計算にフォー
カスセンサS71の検出結果は用いられない。
【0269】(8) 図27(A)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図27(B)に示されるように、第3行目左
から第3列目(右から第1列目)のフォーカスセンサS
51がウエハWの有効領域内に掛かると、主制御装置20
では、それまでの基板テーブル18のZ軸方向の位置及
び走査方向の傾斜(ピッチング)のクローズド制御を実
行しつつ、基板テーブル18のローリング制御を第1列
目の第2、第3、第4行目のフォーカスセンサS47,S
57,S67の検出結果の平均値と第3列目の第3行目のフ
ォーカスセンサS 51の検出結果の差に基づくクローズド
制御に変更する。このときの各エラーは、Zエラー、ロ
ーリング・エラー、ピッチング・エラーをそれぞれZ
targ、Rtarg、Ptargとすると、 Ztarg={(Z67+Z57+Z47)/3+(Z64+Z54
44)/3+Z51}/3−Ptcmp、 Rtarg=Z51−(Z67+Z57+Z47)/3、 Ptarg=(Z64+Z67)/2−(Z44+Z47)/2 となり、これらが零となるエンコーダの値を求め、これ
を所定時間遅らせて基板テーブル18の駆動系に入力
し、エンコーダ・サーボによる基板テーブル18の制御
を行う。この場合のローリング制御の中心軸は、図27
(B)中の軸C3である。
【0270】(9) 図27(B)の状態からスキャン方向
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図27(C)に示されるように、選択された
全てのフォーカスセンサがウエハWの有効領域内に掛か
ると、主制御装置20では、それらの第1、第2、第3
列目の第2、第3、第4行目のフォーカスセンサS67
57,S47,S64,S54,S44,S61,S51,S41の検
出結果Z67,Z57,Z47,Z64,Z54,Z44,Z61,Z
51,Z41に基づいて、基板テーブル18のZ軸方向の位
置、走査方向の傾斜(ピッチング)及び非走査方向の傾
斜(ローリング)をエンコーダサーボによるクローズド
・ループにて制御する。
【0271】かかる制御は、 Ztarg=(Z67+Z57+Z47+Z64+Z54+Z44+Z61
+Z51+Z41)/9−Ptcmp、 Rtarg=(Z61+Z51+Z41)/3−(Z67+Z57+Z
47)/3、 Ptarg=(Z61+Z64+Z67)/3−(Z41+Z44+Z
47)/3 をエラーとして行われ、これらが零となるようにエンコ
ーダサーボの目標値を逐次算出し、これを所定時間遅ら
せて基板テーブル18の駆動系に入力し、エンコーダサ
ーボによる基板テーブル18の制御を行う。この場合の
ローリング制御の中心軸は、図16(C)中の軸C3で
ある。
【0272】なお、上では、選択されたセンサ列が等間
隔の場合について説明したが、センサ列の選択が不等間
隔になった場合のローリングの制御方法は、前述した第
1の実施形態と同様である。
【0273】また、本第2の実施形態においても、ウエ
ハWのピッチング制御は、ローリング制御とは独立して
オンされる。
【0274】以上のようにして、ウエハW上の外内ショ
ットかつ欠けショットに対するパターンの転写の際のフ
ォーカス・レベリング制御が行われるので、前述した第
1の実施形態の露光装置に比べても、外内ショットにお
けるフォーカスの引き込みを一層早くすることができ
る。また、このフォーカスの引き込み完了後は、フォー
カス制御をエンコーダ・クローズド制御にて高精度に行
うことができ、このフォーカス制御をエンコーダ・クロ
ーズド制御にて実行中にピッチングの制御が可能になる
と、その時点からフォーカス制御に加え、ピッチング制
御がエンコーダ・クローズド制御にて行われる。従っ
て、本第2の実施形態では、外内ショットかつ欠けショ
ットの露光に際して、ウエハWのZ軸方向の位置、ある
いはこれに加えて走査方向の傾斜(ピッチング)の調整
を精度良く行うことができるので、ごく特殊なショット
の配列が採用された場合を除き、いわゆる完全交互スキ
ャンを少なくともZ制御を行いつつ行うことが可能とな
り、デフォーカスによる色ムラの発生を効果的に抑制で
きるとともにスループットを極力高く維持することがで
きる。
【0275】また、前述した第1の実施形態と同様に、
フォーカスの引き込みに加え、デフォーカスの要因とな
る非走査方向のウエハWの傾斜(ローリング)をも追い
込むことができるので、フォーカス及びローリングにつ
いて外内ショット露光の際の制御遅れを防止することが
できる。
【0276】次に、露光対象ショットが内外ショットか
つ欠けショットであり、且つタイプAの基本型センサ選
択が行われている場合について、図28(A)〜図30
(C)に基づいて説明する。これらの図において、白丸
は選択されたフォーカスセンサであって制御に用いられ
ていないものを示し、黒丸は選択されたフォーカスセン
サであって制御に使用中のものを示す。また、符号EE
は、ウエハWの有効領域外縁を示す。
【0277】(a) この場合も、上述と同様にしてレチ
クルRとウエハWとがY軸方向に沿って相対走査される
が、この相対走査の開始時点から、図28(A)に示さ
れるように、選択された全てのフォーカスセンサがウエ
ハWの有効領域内にあるので、主制御装置20では、そ
れらのフォーカスセンサのうちの右から第1、第2及び
第3列目の第2、第3及び第4行目のフォーカスセンサ
21,S31,S41,S24,S34,S44,S27,S37,S
47の検出結果Z21,Z31,Z41,Z24,Z34,Z 44,Z
27,Z37,Z47に基づいて、基板テーブル18のZ軸方
向の位置、走査方向の傾斜(ピッチング)及び非走査の
傾斜(ローリング)をクローズド制御する。かかる制御
のエラーの計算は、 Ztarg=(Z27+Z37+Z47+Z24+Z34+Z44+Z21
+Z31+Z41)/9−Ptcmp、 Rtarg=(Z21+Z31+Z41)/3−(Z27+Z37+Z
47)/3、 Ptarg=(Z21+Z24+Z27)/3−(Z41+Z44+Z
47)/3 として行われる。この場合のローリング制御の中心軸
は、図28(A)中の軸C3である。
【0278】(b) 図28(A)の状態からスキャン方
向に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が
更に進行し、図28(B)に示されるように、第2行目
右から第1列目のフォーカスセンサS21がウエハWの有
効領域から外れると、主制御装置20では、第2、第3
及び第4行目の右から第2列目及び第3列目のフォーカ
スセンサS24,S34,S44,S27,S37,S47の検出結
果Z24,Z34,Z44,Z 27,Z37,Z47、並びに第3行
目右から第1列目のフォーカスセンサS31の検出結果Z
31に基づき、基板テーブル18のZ軸方向の位置及び走
査方向の傾斜(ピッチング)、非走査方向の傾斜(ロー
リング)をエンコーダ・クローズド制御する。
【0279】このときの各エラーは、Zエラー、ローリ
ング・エラー、ピッチング・エラーをそれぞれZtarg
targ、Ptargとすると、 Ztarg={(Z27+Z37+Z47)/3+(Z24+Z34
44)/3+Z31}/3−Ptcmp、 Rtarg=Z31−(Z27+Z37+Z47)/3、 Ptarg=(Z24+Z27)/2−(Z44+Z47)/2 となり、これらが零となるエンコーダの値を求め、これ
を所定時間遅らせて基板テーブル18の駆動系に入力
し、エンコーダ・サーボによる基板テーブル18の制御
を行う。
【0280】(c) 図28(B)の状態からスキャン方
向に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が
更に進行し、図28(C)に示されるように、第3行目
右から第1列目のフォーカスセンサS31がウエハWの有
効領域から外れると、主制御装置20では、第2、第3
及び第4行目の右から第3列目及び第2列目のフォーカ
スセンサS27,S37,S47,S24,S34,S44の検出結
果Z27,Z37,Z47,Z 24,Z34,Z44に基づいて、基
板テーブル18のZ軸方向の位置、走査方向の傾斜(ピ
ッチング)及び非走査方向の傾斜(ローリング)をエン
コーダ・クローズド制御する。かかる制御は、制御エラ
ーを、 Ztarg=(Z27+Z37+Z47+Z24+Z34+Z44)/6
−Ptcmp、 Rtarg=(Z24+Z34+Z44)/3−(Z27+Z37+Z
47)/3、 Ptarg=(Z24+Z27)/2−(Z44+Z47)/2 として行われる。この場合のローリング制御の中心軸
は、図28(C)中の軸C2である。
【0281】(d) 図28(C)の状態からスキャン方
向に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が
更に進行すると、図29(A)に示されるように、右か
ら第1列目のフォーカスセンサが全てウエハWの有効領
域から外れるが、この時点では、右から第3列目及び第
2列目のフォーカスセンサは全てウエハWの有効領域内
にあるので、主制御装置では、上記(c)と同様の基板テ
ーブルの位置・姿勢のエンコーダ・クローズド制御を続
行する。
【0282】(e) 図29(A)の状態からスキャン方
向に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が
更に進行し、図29(B)に示されるように、第2行目
の第2列目のフォーカスセンサS24がウエハWの有効領
域から外れると、主制御装置20では、第2、第3及び
第4行目の右から第3列目(左から第1列目)のフォー
カスセンサS27,S37,S47の検出結果Z27,Z37,Z
47と、第3行目の第2列目のフォーカスセンサS34の検
出結果Z34とに基づいて基板テーブル18のZ軸方向の
位置及び非走査方向の傾斜(ローリング)をエンコーダ
・クローズド制御する。また、主制御装置20では、フ
ォーカスセンサS47,S27の検出結果Z47,Z27に基づ
いて基板テーブル18の走査方向の傾斜(ピッチング)
をエンコーダ・クローズド制御する。この場合のローリ
ング制御の中心軸は、図29(B)中の軸C2である。
【0283】(f) 図29(B)の状態からスキャン方
向に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が
更に進行し、図29(C)に示されるように、第3行目
第2列目のフォーカスセンサS34がウエハWの有効領域
から外れると、主制御装置20では、フォーカスセンサ
27,S37,S47の検出結果に基づいて基板テーブル1
8のZ軸方向の位置及び走査方向の傾斜(ピッチング)
をエンコーダ・クローズド制御する(第1の制御状
態)。このときのローリングの角度は、上記(e)の最後
の値をエンコーダで保持する。
【0284】(g) 図29(C)の状態からスキャン方
向に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が
更に進行し、図30(A)に示されるように、第2行目
の右から第3列目のフォーカスセンサS27がウエハWの
有効領域から外れると、主制御装置20では、フォーカ
スセンサS37の検出結果に基づいて、デフォーカスを補
正すべく、基板テーブル18のZ軸方向の位置をクロー
ズド制御する(第2の制御状態)。このとき、ピッチン
グの角度は、上記(f)の最後の値をエンコーダで保持す
る。
【0285】(h) 図30(A)の状態からスキャン方
向に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が
更に進行し、図30(B)に示されるように、第3行目
のフォーカスセンサが全てウエハWの有効領域から外れ
ると、主制御装置20では、制御をロックする(第3の
制御状態)。すなわち、エンコーダの制御目標値を一定
値に固定し、あるいはロック後の制御目標値を滑らかに
繋がるような予想値曲線、例えば段差管理用のデバイス
トポグラフィーの曲線に従って変化させながら、エンコ
ーダの出力に基づくサーボ制御により基板テーブル18
の光軸方向位置を制御する。
【0286】(i) 従って、図30(B)の状態から
スキャン方向に露光領域IA及び選択されたフォーカス
センサ群が更に進行し、図30(C)に示されるよう
に、選択された全てのフォーカスセンサがウエハWの有
効領域から外れた状態でも、主制御装置20では、上記
(h)の制御状態、すなわち制御ロック状態を保つ。
【0287】なお、主制御装置20では、内外ショット
かつ欠けショットであって、走査方向の両端部に位置す
る0時6時のショット領域を露光する際には、第2行目
のフォーカスセンサがウエハWの有効領域から外れるま
での間は、上記(a)と同様、すなわち完全ショットの場
合と同様のフォーカス・レベリング制御(第1の制御状
態)を行い、この制御状態の制御を実行中に第2行目の
フォーカスセンサがウエハWの有効領域から外れたら、
第3行目のフォーカスセンサの検出結果のみに基づいて
基板テーブル18の少なくともZ軸方向の位置のクロー
ズド制御(第2の制御状態)を行い、この第2の制御状
態の制御を実行中に第3行目のフォーカスセンサがウエ
ハWの有効領域から外れたら、制御をロックする(第3
の制御状態)。
【0288】なお、タイプBの基本型センサ選択が行わ
れている場合には、前述したタイプAの基本型センサ選
択が行われている場合と同様にして、基板テーブル18
のZ・レベリング制御(ウエハWのフォーカス・レベリ
ング制御)が行われる。タイプBの基本型センサ選択が
なされた場合には、選択される検出点の列数が多く、そ
れに応じてローリング制御を多段化して行うことができ
るので、ローリング制御を高精度に行うことができ、ま
た、照明領域内の検出点を確認用として使用できるなど
の利点がある。
【0289】また、本第2の実施形態においても、主制
御装置20により、前述した第1の実施形態と同様にし
て、フォーカス・レベリング制御の追従誤差の算出(エ
ラーチェック)が行われる。
【0290】以上説明したように、本第2の実施形態の
露光装置によると、前述した第1の実施形態の露光装置
100と同等の効果を得ることができる他、外内ショッ
トの露光の際のフォーカスの引き込みを一層早く完了す
ることができる。
【0291】なお、外内ショットの露光の際に、フォー
カスの引き込みが間に合わない場合には、前述と同様の
処理が行われる。また、本第2の実施形態においても、
4mm先読みでも過剰な補正となる低速スキャン時に
は、前述した第1の実施形態と同等の対策が採られる。
【0292】なお、上記各実施形態では、ウエハWの周
辺部に露光対象ショットが欠けショットとして存在する
場合について説明したが、ショット領域の設定によって
は、ウエハW上の有効領域外縁に掛かる露光対象ショッ
ト(欠けショット)が全くない場合も考えられる。この
ようなウエハ周辺部にショットが無いケース(以下、便
宜上「完全ショット指定モード」と呼ぶ)では、ウエハ
がプロセスを経るに従いパターンがある領域とパターン
の無い領域との間に、段差(凹または凸)が生じ易い。
このような完全ショット指定モードの場合に、フォーカ
ス制御を可能とするためには、プロセスプロラムのショ
ットマップで定義された最外周のショット領域は、すべ
て内外ショットとして露光する必要がある。
【0293】ここで、図31(A)〜図31(D)に基
づいて、完全ショット指定モードの場合のフォーカ・ス
レベリング制御の一例について説明する。この場合、前
提として、前述した第1の実施形態の露光装置100に
おいて、第1行目、第2行目、第4行目のフォーカスセ
ンサS11,S15,S19,S21,S 25,S29,S41
45,S49が選択されているものとする。
【0294】上述と同様にしてレチクルRとウエハWと
がY軸方向に沿って相対走査されるが、この相対走査の
開始時点から所定時間の間は、図31(A)に示される
ように、選択された全てのフォーカスセンサがショット
領域SA内にあるので、露光開始から所定時間の間は、
主制御装置20では、選択された全てのフォーカスセン
サの計測結果を用いて、ピッチング制御、ローリング制
御及びフォーカス制御を行う。
【0295】図31(A)の状態からスキャン方向SD
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図31(B)に示されるように、第1行目の
フォーカスセンサS11,S15,S19がショット領域SA
から外へ出ると、主制御装置20では、それ以降それら
のフォーカスセンサS11,S15,S19の計測結果は使用
せず、第2行目及び第4行目のフォーカスセンサS21
25,S29,S41,S45,S49の計測結果を用いて、ピ
ッチング制御、ローリング制御及びフォーカス制御を行
う。
【0296】図31(B)の状態からスキャン方向SD
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図31(C)に示されるように、第2行目の
フォーカスセンサS21,S25,S29がショット領域SA
から外へ出ると、主制御装置20では、ピッチング(走
査方向の傾斜)を固定するとともに、第4行目のフォー
カスセンサS41,S45,S49の計測結果に基づいて、ロ
ーリング制御とフォーカス制御を継続する。
【0297】図31(C)の状態からスキャン方向SD
に露光領域IA及び選択されたフォーカスセンサ群が更
に進行し、図31(D)に示されるように、第4行目の
フォーカスセンサS41,S45,S49がショット領域SA
から外へ出ると、主制御装置20では、ローリング(走
査方向の傾斜)もフォーカスも固定する。このように、
完全ショット指定モードの場合、主制御装置20では、
フォーカス・レベリング制御における有効領域外縁(Di
sable Line)EEを、露光マップの最外周として、フォ
ーカス・レベリング制御を行う。
【0298】なお、これまでの説明では、タイプAの選
択基準、タイプBの選択基準のいずれか設定された場合
も、露光開始に先立って一旦選択されたフォーカスセン
サは、レチクルRとウエハWとの投影光学系PLに対す
る相対走査中に変更することなく、そのまま用いる場合
について説明したが、上記相対走査中に使用するフォー
カスセンサの切り換えが可能な場合には、これを切り換
えることとしても良い。以下、このような相対走査中に
使用するフォーカスセンサを切り換える場合の一例を説
明する。
【0299】図32(A)には、前述した第2の実施形
態の露光装置において、タイプAのフォーカスセンサの
選択基準が設定され、露光領域IA及びフォーカスセン
サ群がウエハWに対して−Y方向に相対走査される、す
なわちウエハWが+Y方向に走査されるプラススキャン
の場合に、選択装置93によってタイプAの基本型セン
サが選択された場合の一例が示されている。この図32
(A)では、図22(A)と同じ基本型センサが選択さ
れている。この場合も第1行目(先頭行)のフォーカス
センサS71,S74,S77は、外内ショットの引き込みだ
けに用いられる。ここで、この図32(A)の基本型セ
ンサ選択がなされた場合に、ウエハ上の+Y側の端部に
位置する外内ショットの走査露光を行う場合を考える。
主制御装置20では、第1行目のフォーカスセンサの検
出結果に基づいてフォーカスの引き込みを行いつつ、第
2行目のフォーカスセンサS61,S64,S67の計測結果
に基づいて制御目標値を算出する。そして、フォーカス
の引き込みが終了すると、主制御装置20では、選択装
置93を介して第1行目のフォーカスセンサS71
74,S77にそれぞれ対応するフォトセンサに接続して
いた4本の出力線(チャネル)をそれらのフォトセンサ
から切り離し、第5行目のフォーカスセンサS31
34,S37にそれぞれ対応するフォトセンサに接続す
る。そして、その後は、図32(B)に示されるよう
に、第2行目〜第4行目のフォーカスセンサS61
64,S67,S51,S54,S57,S41,S44,S47の計
測結果に基づいて基板テーブル18、すなわちウエハW
のZ位置、ローリング及びピッチングをエンコーダクロ
ーズドループで制御する。この場合、制御誤差は、露光
領域IA内のフォーカスセンサの検出結果のみを用いて
算出される。
【0300】このように、図32(A)及び図32
(B)に示されるフォーカスセンサの切り換えを行なう
ことにより、外内ショットに対する走査露光時に、フォ
ーカスの引き込みが完了するまでの間は、照明光による
照明領域から離れた位置に存在するフォーカスセンサの
検出結果を用いてフォーカスの引き込みを制御遅れなく
行い、引き込み完了後には、露光領域IA内のフォーカ
スセンサの検出結果に基づき、制御結果を確認しながら
高精度なフォーカス・レベリング制御を行うことが可能
となる。
【0301】図33(A)には、前述した第2の実施形
態において、タイプAのフォーカスセンサの選択基準が
設定され、露光領域IA及びフォーカスセンサ群がウエ
ハWに対して+Y方向に相対走査される、すなわちウエ
ハWが−Y方向に走査されるマイナススキャンの場合
に、選択装置93によって基本型センサ選択がなされた
場合の一例が示されている。この場合、主制御装置20
では、外内ショットの露光に際して、上述したプラスス
キャンの場合と同様、フォーカスの引き込み終了時に図
33(A)から図33(B)示されるように、第1行目
のフォーカスセンサS11,S14,S17から第5行目のフ
ォーカスセンサS51,S54,S57に切り換え、切り換え
後に第5行目のフォーカスセンサを制御結果の確認用と
して用いることにより、フォーカスの引き込みを制御遅
れなく行い、引き込み完了後には、露光領域IA内のフ
ォーカスセンサの検出結果に基づき、制御結果を確認し
ながら高精度なフォーカス・レベリング制御を行うこと
が可能となる。
【0302】タイプAの選択基準が設定された場合、プ
ラススキャン(図32(A),図32(B))、マイナ
ススキャン(図33(A),図33(B))のいずれの
場合にも、選択装置93は、ローリング及びピッチング
制御が可能なフォーカスセンサを選択するとともに、欠
けショットの場合は、ショットの欠け具合に応じて、フ
ォーカスセンサの列シフト処理を行う。
【0303】図34(A)には、前述した第2の実施形
態の露光装置において、タイプBのフォーカスセンサの
選択基準が設定され、露光領域IA及びフォーカスセン
サ群がウエハWに対して−Y方向に相対走査される、す
なわちウエハWが+Y方向に走査されるプラススキャン
の場合に、選択装置93によって基本型センサ選択なさ
れた場合の一例が示されている。この場合も第1行目
(先頭行)のフォーカスセンサS71,S72,S73
75,S76,S77は、外内ショットの引き込みだけに用
いられる。ここで、この図34(A)の基本型センサ選
択がなされた場合に、ウエハ上の+Y側の端部に位置す
る外内ショットの走査露光を行う場合を考える。主制御
装置20では、第1行目のフォーカスセンサの検出結果
に基づいてフォーカスの引き込みを行いつつ、第2行目
のフォーカスセンサS61,S62,S63,S65,S66
67の計測結果に基づいて制御目標値を算出する。ま
た、フォーカスの引き込みを行っている間は、第1行目
のフォーカスセンサの計測結果は、制御誤差の算出にも
用いられる。
【0304】そして、フォーカスの引き込みが終了する
と、主制御装置20では、選択装置93を介して第1行
目のフォーカスセンサS71,S72,S73,S75,S76
77にそれぞれ対応するフォトセンサに接続していた6
本の出力線(チャネル)をそれらのフォトセンサから切
り離し、第4行目のフォーカスセンサS41,S42
43,S45,S46,S47にそれぞれ対応するフォトセン
サに接続する。そして、その後は、図34(B)に示さ
れるように、第2行目及び第4行目のフォーカスセンサ
61,S62,S63,S65,S66,S67の計測結果に基
づいて基板テーブル18、すなわちウエハWのZ位置、
ローリングをエンコーダクローズドループで制御する。
この場合、制御誤差は、露光領域IA内のフォーカスセ
ンサS41,S 42,S43,S45,S46,S47の検出結果
のみを用いて算出される。
【0305】このように、図34(A)及び図34
(B)に示されるフォーカスセンサの切り換えを行なう
ことにより、外内ショットに対する走査露光時に、フォ
ーカスの引き込みが完了するまでの間は、照明光による
照明領域から離れた位置に存在するフォーカスセンサの
検出結果を用いてフォーカスの引き込みを制御遅れなく
行い、引き込み完了後には、露光領域IA内のフォーカ
スセンサの検出結果に基づき、制御結果を確認しながら
高精度なフォーカス制御及びローリング制御を行うこと
が可能となる。
【0306】図35(A)には、前述した第2の実施形
態において、タイプBのフォーカスセンサの選択基準が
設定され、露光領域IA及びフォーカスセンサ群がウエ
ハWに対して+Y方向に相対走査される、すなわちウエ
ハWが−Y方向に走査されるマイナススキャンの場合
に、選択装置93によって基本型センサ選択がなされた
場合の一例が示されている。この場合、主制御装置20
では、外内ショットの露光に際して、上述したプラスス
キャンの場合と同様、フォーカスの引き込み終了時に図
35(A)から図35(B)示されるように、第1行目
のフォーカスセンサS11,S12,S13,S15,S16,S
17から第4行目のフォーカスセンサS41,S42,S43
45,S46,S47に切り換え、切り換え後に第4行目の
フォーカスセンサを制御結果の確認用として用いること
により、フォーカスの引き込みを制御遅れなく行い、引
き込み完了後には、露光領域IA内のフォーカスセンサ
の検出結果に基づき、制御結果を確認しながら高精度な
フォーカス制御及びローリング制御を行うことが可能と
なる。
【0307】タイプBの選択基準が設定された場合、プ
ラススキャン(図34(A),図34(B))、マイナ
ススキャン(図35(A),図35(B))のいずれの
場合にも、選択装置93は、ローリング制御が可能なフ
ォーカスセンサを選択するとともに、欠けショットの場
合は、ショットの欠け具合に応じて、フォーカスセンサ
の列シフト処理を行う。但し、ウエハエッジから離れた
ウエハの内部領域では、第2行目、第4行目のフォーカ
スセンサの検出結果に基づいて、ピッチングを検出し、
制御することも可能である。
【0308】なお、本発明の露光装置で用いられる照明
光としては、g線(436nm)、i線(365n
m)、KrFエキシマレーザ光(248nm)、ArF
エキシマレーザ光(193nm)、銅蒸気レーザやYA
Gレーザの高調波のみならず、F 2レーザ光(157n
m)や波長5〜30nmの軟X線領域に属するいわゆる
EUV光などを用いることができる。
【0309】投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍
および拡大系のいずれでも良い。投影光学系としては、
エキシマレーザなどの遠紫外線を用いる場合は硝材とし
て石英やホタル石などの遠紫外線を透過する材料を用
い、F2レーザ光やEUV光を用いる場合は反射屈折系
または反射系の光学系にする(レチクルも反射型タイプ
のものを用いる)。
【0310】Xステージ、Yステージやレチクルステー
ジにリニアモータ(米国特許第5,623,853号又
は米国特許第5,528,118号の公報参照)を用い
る場合は、エアべアリングを用いたエア浮上型およびロ
ーレンツ力又はリアクタンス力を用いた磁気浮上型のど
ちらを用いても良い。
【0311】また、ステージは、ガイドに沿って移動す
るタイプでも良いし、ガイドを設けないガイドレスタイ
プでも良い。
【0312】Xステージ、Yステージの移動により発生
する反力は、特開平8−166475号公報(米国特許
第5,528,l18号)に記載されているように、フ
レーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしても良
い。
【0313】レチクルステージの移動により発生する反
力は、特開平8−330224号公報(米国特許出願第
08/416558号)に記載されているように、フレ
ーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしても良
い。
【0314】露光装置の用途としては半導体製造用の露
光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプ
レートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光
装置や、薄膜磁気へッドを製造するための露光装置にも
広く適用できる。
【0315】複数のレンズから構成される照明光学系、
投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をすると
ともに、多数の機械部品からなるレチクルステージやX
Yステージ装置を露光装置本体に取り付けて配線や配管
を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をす
ることにより上記実施形態の露光装置を製造することが
できる。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度
等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0316】半導体デバイスは、デバイスの機能・性能
設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチ
クルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製
作するステップ、前述した実施形態の露光装置によりレ
チクルのパターンをウエハに転写するステップ、デバイ
ス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工
程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製
造される。以下、デバイス製造方法について更に詳述す
る。
【0317】《デバイス製造方法》図36には、デバイ
ス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CC
D、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフ
ローチャートが示されている。図36に示されるよう
に、まず、ステップ401(設計ステップ)において、
デバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの
回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパター
ン設計を行う。引き続き、ステップ402(マスク製作
ステップ)において、設計した回路パターンを形成した
マスクを製作する。一方、ステップ403(ウエハ製造
ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハ
を製造する。
【0318】次に、ステップ404(ウエハ処理ステッ
プ)において、ステップ401〜ステップ403で用意
したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソ
グラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成
する。次いで、ステップ405(デバイス組立ステッ
プ)において、ステップ404で処理されたウエハを用
いてデバイス組立を行う。このステップ405には、ダ
イシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング
工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。
【0319】最後に、ステップ406(検査ステップ)
において、ステップ405で作製されたデバイスの動作
確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工
程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
【0320】図37には、半導体デバイスの場合におけ
る、上記ステップ404の詳細なフロー例が示されてい
る。図37において、ステップ411(酸化ステップ)
においてはウエハの表面を酸化させる。ステップ412
(CVDステップ)においてはウエハ表面に絶縁膜を形
成する。ステップ413(電極形成ステップ)において
はウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ4
14(イオン打込みステップ)においてはウエハにイオ
ンを打ち込む。以上のステップ411〜ステップ414
それぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成し
ており、各段階において必要な処理に応じて選択されて
実行される。
【0321】ウエハプロセスの各段階において、上述の
前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程
が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ4
15(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光
剤を塗布する。引き続き、ステップ416(露光ステッ
プ)において、上で説明したリソグラフィシステム(露
光装置)及び露光方法によってマスクの回路パターンを
ウエハに転写する。次に、ステップ417(現像ステッ
プ)においては露光されたウエハを現像し、ステップ4
18(エッチングステップ)において、レジストが残存
している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより
取り去る。そして、ステップ419(レジスト除去ステ
ップ)において、エッチングが済んで不要となったレジ
ストを取り除く。
【0322】これらの前処理工程と後処理工程とを繰り
返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターン
が形成される。
【0323】以上説明した本実施形態のデバイス製造方
法を用いれば、露光工程(ステップ416)において上
記各実施形態の露光装置及びその露光方法が用いられる
ので、デフォーカスに起因する色ムラのない高精度な露
光が可能となり、これにより高集積度のデバイスの生産
性(歩留まりを含む)を向上させることができる。
【0324】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る露光
装置によれば、露光時のデフォーカスに起因する色ムラ
の発生を防止することができるという優れた効果があ
る。
【0325】また、本発明に係るデバイス製造方法によ
れば、高集積度のマイクロデバイスの生産性(歩留まり
を含む)の向上に寄与するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る走査型露光装置の概略構成を
示す図である。
【図2】図1の装置の走査露光の原理を説明するための
図である。
【図3】多点フォーカス位置検出系の各検出点であるス
リット像(フォーカスセンサ)の配置と露光領域との位
置関係を示す図である。
【図4】図4(A)〜(C)は、外内ショット、内外シ
ョット、それ以外のショットの露光に際してのフォーカ
スセンサ選択の基準となる判断位置を定める根拠につい
て説明するための図である。
【図5】図5(A)、(B)は、タイプAの選択基準が
設定された場合の基本型センサを示す図である。
【図6】図6(A)、(B)は、タイプBの選択基準が
設定された場合の基本型センサを示す図である。
【図7】図7(A)〜(C)は、タイプAの基本型セン
サの列シフトの一例を示す図である。
【図8】図8(A)〜(C)は、タイプAの基本型セン
サの列シフトの一例を示す図である。
【図9】図9(A)〜(C)は、タイプAの基本型セン
サの列シフトの一例を示す図である。
【図10】図10(A)〜(C)は、タイプBの基本型
センサの列シフトの一例を示す図である。
【図11】図11(A)〜(C)は、タイプBの基本型
センサの列シフトの一例を示す図である。
【図12】図12(A)〜(C)は、タイプBの基本型
センサの列シフトの一例を示す図である。
【図13】図13(A)、(B)、(C)は、基板テー
ブルのZ駆動のための制御系、ローリング(非走査方向
傾斜)駆動のため制御系、ピッチング(走査方向傾斜)
駆動のための制御系をそれぞれ示す機能ブロック図であ
る。
【図14】図14(A)〜(C)は外内ショットに対す
る第1段階のフォーカス・レベリング制御の流れを説明
するための図である。
【図15】図15(A)〜(C)は外内ショットに対す
る第2段階のフォーカス・レベリング制御の流れを説明
するための図である。
【図16】図16(A)〜(C)は外内ショットに対す
る第3段階のフォーカス・レベリング制御の流れを説明
するための図である。
【図17】図17(A)〜(C)は内外ショットに対す
る第1段階のフォーカス・レベリング制御の流れを説明
するための図である。
【図18】図18(A)〜(C)は内外ショットに対す
る第2段階のフォーカス・レベリング制御の流れを説明
するための図である。
【図19】図19(A)〜(C)は内外ショットに対す
る第3段階のフォーカス・レベリング制御の流れを説明
するための図である。
【図20】実際に露光した後の全ショット領域について
の露光情報(フォーカスセンサの選択情報をも含む)が
表示されたディスプレイの画面を示す図である。
【図21】第2の実施形態の露光装置における多点フォ
ーカス位置検出系の各検出点であるスリット像(フォー
カスセンサ)の配置と露光領域との位置関係を示す図で
ある。
【図22】図22(A)、(B)は、第2の実施形態の
露光装置において、タイプAの選択基準が設定された場
合の基本型センサの選択の一例を示す図である。
【図23】図23(A)、(B)は、第2の実施形態の
露光装置において、タイプBの選択基準が設定された場
合の基本型センサの選択の一例を示す図である。
【図24】図24(A)、(B)は、第2の実施形態の
露光装置において、タイプBの選択基準が設定された場
合の基本型センサの選択の他の一例を示す図である。
【図25】図25(A)〜(C)は外内ショットに対す
る第1段階のフォーカス・レベリング制御の流れを説明
するための図である。
【図26】図26(A)〜(C)は外内ショットに対す
る第2段階のフォーカス・レベリング制御の流れを説明
するための図である。
【図27】図27(A)〜(C)は外内ショットに対す
る第3段階のフォーカス・レベリング制御の流れを説明
するための図である。
【図28】図28(A)〜(C)は内外ショットに対す
る第1段階のフォーカス・レベリング制御の流れを説明
するための図である。
【図29】図29(A)〜(C)は内外ショットに対す
る第2段階のフォーカス・レベリング制御の流れを説明
するための図である。
【図30】図30(A)〜(C)は内外ショットに対す
る第3段階のフォーカス・レベリング制御の流れを説明
するための図である。
【図31】図31(A)〜図31(D)は、完全ショッ
ト指定モードにおけるフォーカス・レベリング制御の流
れを示す図である.
【図32】図32(A)及び図32(B)は、タイプA
の選択基準が設定された場合でプラススキャンの場合に
おける、相対走査中に行われる使用するフォーカスセン
サの切り換えについて説明するための図である。
【図33】図33(A)及び図33(B)は、タイプA
の選択基準が設定された場合でマイナススキャンの場合
における、相対走査中に行われる使用するフォーカスセ
ンサの切り換えについて説明するための図である。
【図34】図34(A)及び図34(B)は、タイプB
の選択基準が設定された場合でプラススキャンの場合に
おける、相対走査中に行われる使用するフォーカスセン
サの切り換えについて説明するための図である。
【図35】図35(A)及び図35(B)は、タイプB
の選択基準が設定された場合でマイナススキャンの場合
における、相対走査中に行われる使用するフォーカスセ
ンサの切り換えについて説明するための図である。
【図36】本発明に係るデバイス製造方法の実施形態を
説明するためのフローチャートである。
【図37】図36のステップ404における処理を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
16…Yステージ(相対走査装置の一部)、18…基板
テーブル(基板駆動装置の一部、調整系の一部、基板駆
動系の一部、相対走査装置の一部)、19…ステージ制
御系(基板駆動装置の一部、調整系の一部、相対走査装
置の一部)、20…主制御装置(基板駆動装置の一部、
調整系の一部、切り換え系の一部、制御装置)、21…
ウエハ駆動装置(基板駆動装置の一部、調整系の一部、
基板駆動系の一部、相対走査装置の一部)、40…照射
光学系(フォーカス検出系の一部)、42…受光光学系
(フォーカス検出系の一部)、93…選択装置(切り換
え系の一部)、100…露光装置、IL…照明光、R…
レチクル(マスク)、W…ウエハ(基板)、PL…投影
光学系、RST…レチクルステージ(相対走査装置の一
部)。
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Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明光によりパターンが形成されたマス
    クを照明した状態で前記マスクと基板とを投影光学系に
    対して相対走査して、前記パターンを投影光学系を介し
    て前記基板上の少なくとも1つのショット領域に転写す
    る露光装置であって、 複数の検出点における前記基板表面の前記投影光学系の
    光軸方向の位置情報を検出するフォーカス検出系と;前
    記相対走査中に前記基板が移動する第1方向及びこれに
    直交する第2方向の前記基板の傾斜を制御するための第
    1のタイプの検出点の選択基準と、前記基板の前記第2
    方向の傾斜を優先して制御するための第2のタイプの検
    出点の選択基準とが、設定可能であり、前記複数の検出
    点の内、設定された選択基準に基づき、複数の検出点を
    選択する選択装置と;前記選択された検出点における前
    記基板表面の前記投影光学系の光軸方向に関する位置の
    情報に基づいて前記照明領域内の前記基板表面と前記投
    影光学系の像面との位置関係を調整するために、前記基
    板の前記光軸方向の位置及び前記光軸に直交する面に対
    する傾斜を制御する基板駆動装置と;を備える露光装
    置。
  2. 【請求項2】 前記選択装置は、その露光対象のショッ
    ト領域のサイズに応じて前記検出点の選択を行うことを
    特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記選択装置は、前記露光対象のショッ
    ト領域が内外ショットである場合は、予め用意されたシ
    ョットマップに基づき、露光開始直後に前記照明領域の
    後端が前記ショット領域の前端と一致する判断位置にお
    いて前記基板上の有効領域内に存在する検出点を選択す
    ることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記選択装置は、前記露光対象のショッ
    ト領域が外内ショットである場合は、予め用意されたシ
    ョットマップに基づき、露光終了直前に前記照明領域の
    前端が前記ショット領域の後端と一致する判断位置にお
    いて前記基板上の有効領域内に存在する検出点を選択す
    ることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記選択装置は、前記露光対象のショッ
    ト領域が外内ショット及び内外ショットのいずれでもな
    い場合は、予め用意されたショットマップに基づき、そ
    の露光対象のショット領域内の前記第1方向のほぼ中央
    に前記照明領域が位置する判断位置において、前記基板
    上の有効領域内に存在する検出点を選択することを特徴
    とする請求項2に記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 前記選択装置は、前記第2のタイプの検
    出点の選択基準が設定されている場合、前記基板駆動装
    置による制御結果の確認用として前記照明領域内の検出
    点を選択することを特徴とする請求項1に記載の露光装
    置。
  7. 【請求項7】 前記第2のタイプの選択基準が設定され
    た場合、前記基板駆動装置は前記基板の前記光軸方向の
    位置と、該光軸方向の位置及び前記第2方向の傾斜との
    一方を制御することを特徴とする請求項1に記載の露光
    装置。
  8. 【請求項8】 照明光によりパターンが形成されたマス
    クを照明した状態で前記マスクと基板とを投影光学系に
    対して相対走査して、前記パターンを前記投影光学系を
    介して前記基板上の少なくとも1つのショット領域に転
    写する露光装置であって、 前記投影光学系の光軸方向における前記基板表面の位置
    情報を検出可能な検出点を有するフォーカス検出系と;
    前記フォーカス検出系の検出結果に基づいて、前記投影
    光学系の像面と前記基板表面との位置関係を調整する調
    整系と;前記フォーカス検出系の検出点のうち前記照明
    光の照明領域内に配置された検出点を、前記調整系の制
    御用と前記調整系による調整結果の確認用とで切り換え
    る切り換え系と;を備える露光装置。
  9. 【請求項9】 前記切り換え系は、露光対象のショット
    領域に転写される前記マスクのパターンの種類に応じて
    前記フォーカス検出系の検出点のうち前記照明領域内に
    配置された検出点を切り換えることを特徴とする請求項
    8に記載の露光装置。
  10. 【請求項10】 前記切り換え系は、露光対象のショッ
    ト領域が前記基板の周辺部であるか否かに基づいて前記
    フォーカス検出系の検出点のうち前記照明領域内に配置
    された検出点を切り換えることを特徴とする請求項8に
    記載の露光装置。
  11. 【請求項11】 照明光によりパターンが形成されたマ
    スクを照明した状態で前記マスクと基板とを投影光学系
    に対して相対走査して、前記パターンを前記投影光学系
    を介して前記基板上の少なくとも1つのショット領域に
    転写する露光装置であって、 前記照明光の照明領域の前方に位置する第1行目の検出
    点と、該第1行目の検出点に対して前記相対走査中に前
    記基板が移動する第1方向に離れた第2行目の検出点
    と、前記第2行目の検出点に対して前記第1方向に離れ
    た第3行目の検出点とを有し、前記基板表面の前記投影
    光学系の光軸方向の位置情報を検出するフォーカス検出
    系と;前記基板を前記光軸方向及び前記光軸に直交する
    面に対して傾斜駆動するための基板駆動系と;前記マス
    クと前記基板とを前記投影光学系に対して相対走査する
    相対走査装置と;前記フォーカス検出系の検出結果に基
    づいて、前記投影光学系の像面と前記基板表面との位置
    関係を調整するために、前記基板駆動系を制御する制御
    装置;とを備え、 前記制御装置は、 前記基板上の外内ショットかつ欠けショットに対する前
    記パターンの転写のために前記相対走査装置により前記
    マスクと前記基板との前記相対走査が開始された後、 前記第1行目の検出点のみが前記基板上の有効領域内に
    掛かった時点でその検出結果に基づいて前記基板駆動系
    をオープン制御して前記基板の光軸方向の位置を制御す
    る第1の制御状態の制御を実行し、 前記第1の制御状態の制御を実行中に、前記第2行目の
    検出点が更に前記基板上の有効領域内に掛かると、前記
    第2行目の検出点の検出結果のみに基づいて前記基板駆
    動系をクローズド制御して前記基板の前記光軸方向の位
    置を調整する第2の制御状態の制御を実行し、 前記第2の制御状態の制御を実行中に、前記第3行目の
    検出点が前記基板上の有効領域内に掛かった時点から前
    記第1、第2及び第3行目の検出点における検出結果に
    基づいて前記基板駆動系をクローズド制御して前記基板
    の光軸方向の位置及び前記第1方向の傾斜を調整する第
    3の制御状態の制御を実行する、ことを特徴とする露光
    装置。
  12. 【請求項12】 前記制御装置は、前記第1行目の2つ
    の検出点が前記基板上の有効領域に掛かった時点から前
    記基板の前記第1方向に直交する第2方向の傾斜を前記
    オープン制御の対象に加えることを特徴とする請求項1
    1に記載の露光装置。
  13. 【請求項13】 前記制御装置は、前記第2行目の2つ
    の検出点が前記基板上の有効領域に掛かった時点から、
    その検出結果に基づいて前記基板の前記第2方向の傾斜
    制御を前記オープン制御からクローズド制御に変更する
    ことを特徴とする請求項12に記載の露光装置。
  14. 【請求項14】 照明光によりパターンが形成されたマ
    スクを照明した状態で前記マスクと基板とを投影光学系
    に対して相対走査して、前記パターンを前記投影光学系
    を介して前記基板上の少なくとも1つのショット領域に
    転写する露光装置であって、 前記照明光の照明領域の前方に位置する第1行目の検出
    点と、該第1行目の検出点に対して前記相対走査中に前
    記基板が移動する第1方向に離れた第2行目の検出点と
    を有し、前記基板表面の前記投影光学系の光軸方向の位
    置情報を検出するフォーカス検出系と;前記基板を前記
    光軸方向及び前記光軸に直交する面に対して傾斜駆動す
    るための基板駆動系と;前記マスクと基板とを前記投影
    光学系に対して相対走査する相対走査装置と;前記フォ
    ーカス検出系の検出結果に基づいて、前記投影光学系の
    像面と前記基板表面との位置関係を調整するために、前
    記基板駆動系を制御する制御装置と;を備え、 前記制御装置は、 前記基板上の内外ショットかつ欠けショットに対する前
    記パターンの転写のために前記相対走査装置により前記
    マスクと前記基板との前記相対走査が開始された後、 前記第1、第2行目の検出点における検出結果に基づい
    て前記基板駆動系をクローズド制御して前記基板の前記
    光軸方向の位置及び前記第1方向と直交する第2方向の
    傾斜のうち少なくとも前記光軸方向の位置を調整する第
    1の制御状態の制御を実行し、 前記第1の制御状態の制御を実行中に、前記第1行目の
    検出点が前記基板上の有効領域内から外れると、前記第
    2行目の検出点における検出結果に基づいて前記基板駆
    動系をクローズド制御して前記基板の前記光軸方向の位
    置及び前記第2方向の傾斜の内、少なくとも前記光軸方
    向の位置を調整する第2の制御状態の制御を実行し、 前記第2の制御状態の制御を実行中に、前記第2行目の
    検出点が前記基板上の有効領域内から外れると制御をロ
    ックする第3の制御状態の制御を実行することを特徴と
    する露光装置。
  15. 【請求項15】 照明光によりパターンが形成されたマ
    スクを照明した状態で前記マスクと基板とを投影光学系
    に対して相対走査して、前記パターンを前記投影光学系
    を介して前記基板上の少なくとも1つのショット領域に
    転写する露光装置であって、 前記照明光の照明領域の前方に位置する第1行目の検出
    点と、前記照明領域内の第2行目の検出点と、前記照明
    領域内の第3行目の検出点とを有し、前記基板表面の前
    記投影光学系の光軸方向の位置を検出するフォーカス検
    出系と;前記基板を前記光軸方向及び前記光軸に直交す
    る面に対して傾斜駆動するための基板駆動系と;前記マ
    スクと前記基板とを前記投影光学系に対して相対走査す
    る相対走査装置と;前記フォーカス検出系の検出結果に
    基づいて、前記投影光学系の像面と前記基板表面との位
    置関係を調整するために、前記基板駆動系を制御する制
    御装置と;を備え、 前記制御装置は、前記相対走査装置による前記マスクと
    前記基板との前記相対走査中に、前記第1行目の検出点
    と前記第2行目の検出点との間の距離だけ先読みした第
    1の時点における前記第1行目及び前記第2行目の検出
    点の検出結果と、前記第1行目の検出点で検出された前
    記基板上の領域が前記第2行目の検出点に到達した第2
    の時点における前記第2行目と前記第3行目の検出点の
    検出結果とに基づいて前記基板駆動系の制御誤差を求め
    ることを特徴とする露光装置。
  16. 【請求項16】 前記制御装置は、 前記第1の時点における前記第1、第2、第3行目の検
    出点の検出結果より求めた目標面と前記第1、第2行目
    の検出点の検出結果との差のデータを保存しておき、該
    保存されたデータと前記第2の時点における前記第2、
    第3行目の検出点の検出結果とを比較して、前記制御誤
    差を求めることを特徴とする請求項15に記載の露光装
    置。
  17. 【請求項17】 照明光によりパターンが形成されたマ
    スクを照明した状態で前記マスクと基板とを投影光学系
    に対して相対走査して、前記パターンを投影光学系を介
    して前記基板上の少なくとも1つのショット領域に転写
    する露光装置であって、 複数の検出点における前記基板表面の前記投影光学系の
    光軸方向に関する位置情報を検出可能なフォーカス検出
    系と;前記複数の検出点から選択された任意の複数の制
    御用検出点における前記位置情報に基づいて、前記照明
    領域内の前記基板表面と前記投影光学系の像面との位置
    関係を調整するために、前記基板を前記光軸方向及び前
    記光軸に直交する面に対する傾斜方向に駆動するととも
    に、前記相対走査方向である第1方向に直交する第2方
    向の前記基板の傾斜を制御するに際し、前記複数の制御
    用検出点の配列における、前記第2方向の重心を通る前
    記第1方向の回転軸を中心として前記基板を回転させる
    基板駆動装置と;を備える露光装置。
  18. 【請求項18】 前記基板駆動装置は、前記基板の前記
    光軸方向位置と前記第2方向の傾斜とが干渉しないよう
    に、前記基板の前記光軸方向位置及び前記第2方向の傾
    斜を制御することを特徴とする請求項17に記載の露光
    装置。
  19. 【請求項19】 前記基板駆動装置は、前記基板を前記
    第2方向に平行な所定の回転軸回りに回転させて前記基
    板の前記第1方向の傾斜を更に制御することを特徴とす
    る請求項17又は18に記載の露光装置。
  20. 【請求項20】 前記基板駆動装置は、前記基板の前記
    光軸方向位置と前記第1方向の傾斜とが干渉しないよう
    に、前記基板の前記光軸方向位置及び前記第1方向の傾
    斜を制御することを特徴とする請求項19に記載の露光
    装置。
  21. 【請求項21】 前記基板駆動装置は、前記基板の前記
    光軸方向位置と前記第1方向の傾斜との干渉を取り除く
    補正値を考慮して前記基板の前記光軸方向位置の目標値
    を設定することを特徴とする請求項20に記載の露光装
    置。
  22. 【請求項22】 照明光によりパターンが形成されたマ
    スクを照明した状態で前記マスクと基板とを投影光学系
    に対して相対走査して、前記パターンを投影光学系を介
    して前記基板上の少なくとも1つのショット領域に転写
    する露光装置であって、 複数の検出点における前記基板表面の前記投影光学系の
    光軸方向に関する位置情報を検出可能なフォーカス検出
    系と;前記複数の検出点から選択された任意の複数の検
    出点における前記位置情報に基づいて、前記照明領域内
    の前記基板表面と前記投影光学系の像面との位置関係を
    調整するために、前記基板を前記光軸方向及び前記光軸
    に直交する面に対する傾斜方向に駆動するとともに、前
    記相対走査中に制御の進行に応じて使用する検出点をり
    換える基板駆動装置と;を備える露光装置。
  23. 【請求項23】 前記複数の検出点は、前記照明光の照
    明領域内と、該照明領域に対して前記相対走査方向であ
    る第1方向に離れた位置にそれぞれ配設され、 前記基板駆動装置は、前記相対走査中に制御の進行に応
    じて、使用する検出点を、前記照明領域外の制御用検出
    点から前記照明領域内の確認用の検出点に切り換えるこ
    とを特徴とする請求項22に記載の露光装置。
  24. 【請求項24】 リソグラフィ工程を含むデバイス製造
    方法であって、 前記リソグラフィ工程において、請求項1〜23のいず
    れか一項に記載の露光装置を用いて露光を行うことを特
    徴とするデバイス製造方法。
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