JP2000252192A - 投影露光方法および投影露光装置 - Google Patents

投影露光方法および投影露光装置

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JP2000252192A
JP2000252192A JP11051886A JP5188699A JP2000252192A JP 2000252192 A JP2000252192 A JP 2000252192A JP 11051886 A JP11051886 A JP 11051886A JP 5188699 A JP5188699 A JP 5188699A JP 2000252192 A JP2000252192 A JP 2000252192A
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Takashi Masuyuki
崇 舛行
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 投影露光方法および投影露光装置において、
感光基板に高段差等の凹凸があってもショット内のデフ
ォーカスを低減すること。 【解決手段】 凹凸の形状に基づいて求めた走査速度で
走査を行うので、高段差等の凹凸毎に追従可能な速度に
変えたり、凹凸全体に追従可能な速度や凹部または凸部
の一方に追従可能な速度等に適宜設定することにより、
凹凸に対応して要求されるフォーカス精度で露光するこ
とが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、薄膜磁気
ヘッド用基板等の凹凸を有する感光基板にマスクパター
ンを投影露光する投影露光方法および投影露光装置に関
し、特にマスクおよび基板を投影光学系に対して同期し
て移動することによりマスクパターンを感光基板上に転
写するステップ・アンド・スキャン方式等の走査露光技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、液晶表示素子又は薄膜磁気
ヘッド等をフォトグラフィ工程で製造する際に、フォト
マスク又はレチクルのパターンを感光材が塗布されたウ
エハ又はガラスプレート等の感光基板上に転写する投影
露光技術が使用されている。
【0003】半導体分野では、チップパターンの大型化
および微細化に対応するため、スリット状の照明領域に
対してレチクルを走査し、その照明領域と共役な露光領
域に対してレチクルの走査と同期してウエハを走査する
ことにより、レチクル上のパターンの像を逐次ウエハ上
に露光するいわゆるスリットスキャン露光方式の投影露
光が注目されている。また、近年、薄膜磁気ヘッドを製
造するリソグラフィ工程においても、高精度な露光技術
が要求され、高解像度が得られるエキシマレーザ光源を
用いたスキャン方式の投影露光を適用するための開発・
研究が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、薄膜磁
気ヘッド用の基板にはプロセス特有の高段差(例えば1
0〜20μm)が形成されており、スキャン方式で露光
を行う場合、AF/AL(オートフォーカス/オートレ
ベリング)機構が高段差に完全に追従することができ
ず、デフォーカスして露光されてしまう不都合があっ
た。すなわち、従来の決められた一定速度でスキャンす
る方式では、場合によってはZ方向駆動が追従できず、
大きくデフォーカスするか又は制御できなくなり、エラ
ーとなってしまう可能性があった。このように、大きく
デフォーカス等してしまうと、露光ショット内の線幅均
一性が悪化してしまい、製品の歩留まりが低下してしま
う問題があった。
【0005】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、感光基板に高段差等の凹凸があってもショット内
のデフォーカスを低減することができる投影露光方法お
よび投影露光装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために以下の構成を採用した。すなわち、図1か
ら図5とに対応づけて説明すると、請求項1記載の投影
露光方法では、凹凸を有する感光基板(W)上にマスク
(R)上のパターンの一部を投影光学系(PL)を介し
て投影するとともに、マスクおよび感光基板を投影光学
系に対して同期して走査しながらパターンを感光基板に
逐次露光する投影露光方法であって、前記凹凸の形状に
基づいて求めた走査速度で前記走査を行う技術が採用さ
れる。
【0007】また、請求項12記載の投影露光装置で
は、凹凸を有する感光基板(W)上にマスク(R)上の
パターンの一部を投影する投影光学系(PL)と、前記
マスクおよび前記感光基板を移動させる駆動手段(4、
13)とを備え、該駆動手段で前記マスクおよび前記感
光基板を前記投影光学系に対して同期して走査しながら
前記パターンを感光基板に逐次露光する投影露光装置で
あって、前記凹凸の形状に基づいて走査速度を求め該走
査速度で前記走査を行うように前記駆動手段を制御する
走査制御手段(8)を備えている技術が採用される。
【0008】これらの投影露光方法および投影露光装置
では、凹凸の形状に基づいて求めた走査速度で走査を行
うので、高段差等の凹凸毎に追従可能な速度に変えた
り、凹凸全体に追従可能な速度や凹部または凸部の一方
に追従可能な速度等に適宜設定することにより、凹凸に
対応して要求されるフォーカス精度で露光することが可
能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る投影露光方法
および投影露光装置の第1実施形態を、図1から図3を
参照しながら説明する。
【0010】図1は、本実施形態のスリットスキャン露
光方式の投影露光装置を示し、この図において、露光時
には、光源、オプティカル・インテグレータ、視野絞
り、コンデンサレンズ等を含む照明光学系1からの水銀
ランプのi線、又はエキシマレーザ光等の露光光IL
が、レチクル(マスク)Rのパターン面(下面)の細長
い矩形の照明領域2を照明する。
【0011】露光光ILのもとで、レチクルRの照明領
域2内のパターンの像が、投影光学系PLを介して所定
の投影倍率で、フォトレジストが塗布された薄膜磁気ヘ
ッド用の基板(感光基板)W上における矩形の露光領域
3内に投影露光される。前記基板Wは、セラミックで形
成され、図2に示すように、その表面に薄膜磁気ヘッド
用のパターンで高段差の凸部H1と凹部H2とからなる
凹凸が複数形成されている。
【0012】レチクルRは、レチクルステージ(駆動手
段)4上に保持され、レチクルステージ4は、例えばリ
ニアモータ方式で駆動されて、レチクルベース5上でY
方向(本実施形態での走査方向)に連続移動するととも
に、XY平面内でレチクルRの位置の微調整を行う。レ
チクルステージ4上の移動鏡6に対向するように配置さ
れたレーザ干渉計7により、レチクルステージ4(レチ
クルR)の2次元的な位置が計測され、この計測値が装
置全体の動作を制御するコンピュータよりなる主制御系
(走査制御手段)8に供給され、主制御系8は、その計
測値に基づいてレチクルステージ駆動系9を介してレチ
クルステージ4の位置や移動速度を制御する。
【0013】一方、基板Wは、基板ホルダ10上に吸着
保持され、基板ホルダ10が試料台11上に固定され、
試料台11は3個のZ方向に所定範囲内で伸縮自在のZ
駆動部12A〜12Cを介してXYステージ(駆動手
段)13上に固定されている。Z駆動部12A〜12C
としては、例えばロータリモータの回転角をカム機構で
上下方向の移動量に変換する機構や、圧電素子等を使用
できる。
【0014】Z駆動部12A〜12Cの伸縮量は、主制
御系8、および基板ステージ駆動系18によって制御さ
れ、Z駆動部12A〜12Cの伸縮量を同じにすること
によって、基板Wの表面の投影光学系PLの光軸方向の
位置(Z方向の位置)、すなわちフォーカス位置の制御
が行われ、Z駆動部12A〜12Cの伸縮量を独立に制
御することにより基板Wの表面の傾斜角の制御(レベリ
ング)が行われる。
【0015】また、XYステージ13は、定盤よりなる
ガイド部材14の上面14aに空気軸受けを介して載置
され、XYステージ13は、例えばリニアモータ方式で
上面14a上をX方向およびY方向に連続移動すること
ができる。XYステージ13は、その連続移動によって
ステッピングも行うことができる。すなわち、基板ホル
ダ10、試料台11、Z駆動部12A〜12C、および
XYステージ13により基板ステージが構成されてい
る。
【0016】そして、試料台11(XYステージ13)
の座標計測を行うために、試料台11の上端にX軸にほ
ぼ垂直な反射面を有するX軸の移動鏡(図示略)および
Y軸にほぼ垂直な反射面を有するY軸の移動鏡15Yが
固定されている。Y軸の移動鏡15Yには、Y軸のレー
ザ干渉計16Yより計測用のレーザビーム17Y、18
YがY軸に平行に照射され、移動鏡15Yで反射された
レーザビーム17Y、18Yはレーザ干渉計16Yに戻
される。
【0017】レーザ干渉計16Yでは、戻されたレーザ
ビーム17Y、18Yとそれぞれ対応する不図示の参照
用のレーザビームとの干渉光を光電検出することによっ
て、レーザビーム17Y、18Yの照射点での移動鏡1
5YのY座標をそれぞれ検出する。一方、X軸の移動鏡
にも、Y軸と同様に、X軸のレーザ干渉計(図示略)か
ら、レーザビームが照射され、反射されて照射点でのX
座標がそれぞれ検出される。これらのX座標およびY座
標は、主制御系8に供給される。
【0018】主制御系8は、計測されたX座標およびY
座標に基づいて、基板ステージ駆動系18を介してXY
ステージ13の移動速度や位置決め動作を制御する。走
査露光時には、レチクルステージ4を介してレチクルR
が照明領域2に対してY方向に走査されるのと同期し
て、XYステージ13を介して基板Wが露光領域3に対
してレチクルRとは逆方向に走査される。
【0019】この投影露光装置には、投影光学系PLに
よる露光領域3、およびこの近傍領域内の複数の計測点
において、基板Wの表面のフォーカス位置(Z方向の位
置)を検出するための焦点位置検出系としての多点のオ
ートフォーカスセンサ(以下、多点AFセンサと呼ぶ)
が設置されている。この多点AFセンサは、照明光学系
19Aおよび受光光学系19Bにより構成されている光
学式で斜入射方式のセンサである。
【0020】照射光学系19Aから出射され基板W上の
フォトレジストに対して非感光性の検出光DLによっ
て、複数のスリット像が投影光学系PLの光軸AXに対
して斜めに基板Wの複数の計測点に投影される。それら
の計測点は、露光領域3の内部、露光領域3の中心に対
して走査方向に所定間隔離れた先読み領域および露光領
域3の中心に対して走査方向と逆方向に所定間隔離れた
先読み領域に設定されている。
【0021】それらの計測点からの反射光が、受光光学
系19B内で例えば振動スリット板を介して複数の光電
変換素子上に対応するスリット像を再結像する。これら
の光電変換素子からの検出信号を、例えばその振動スリ
ット板の駆動信号で同期整流することによって、対応す
る計測点のフォーカス位置に所定範囲でほぼ比例して変
化するフォーカス信号が生成され、これらのフォーカス
信号が主制御系8および傾斜角演算系20に供給されて
いる。
【0022】そして、主制御系8および傾斜角演算系2
0は、各フォーカス信号から対応する計測点でのベスト
フォーカス位置に対するデフォーカス量を求める。ま
た、傾斜角演算系20では、XYステージ13の上面1
4aの傾斜角の分布を計測する場合には、所定のフォー
カス位置に基づいて上面14aの傾斜角を算出し、算出
された傾斜角を主制御系8に供給する。
【0023】本実施形態の投影露光装置による投影露光
方法では、主制御系8によってレチクルステージ4およ
びXYステージ13を駆動制御して、基板Wの凹凸の形
状に基づいて求めた走査速度で走査を行う。具体的に
は、走査時に多点AFセンサによって、露光領域3の手
前で凹凸の形状を計測しながら、各凹凸の形状に応じて
該形状に結像調整(オートフォーカスおよびオートレベ
リング)が追従できる最も早い速度に走査速度を変えな
がら露光を行うように設定されている。すなわち、凹凸
のパターン形状に応じて各凹凸での単位時間当たりのZ
方向駆動時間を計算し、その値が露光装置の性能を越え
ないように走査速度を決定する。例えば、基板W上の平
坦な部分では比較的早い走査速度に設定され、これに対
して大きな焦点位置の移動が必要な段差部分(凸部H1
の側部)では遅い走査速度に設定される。
【0024】したがって、従来のように決められた一定
速度でスキャンする方法では、Z方向駆動が追従でき
ず、図3の(a)に示すように、大きくデフォーカスす
るか又は制御できなくなる場合があるのに対して、本実
施形態では、図3の(b)に示すように、各凹凸の形状
に応じて適切な走査速度に変えながら露光するので、焦
点調整が図3の(b)における仮想線で示したように、
凹凸の形状に十分追従でき、かつ露光に要する時間が短
時間でデフォーカスせずに高精度な結像特性が得られ
る。
【0025】なお、走査速度が変わると露光の照射時間
も変わるため、走査速度に応じて露光照度も同時に変更
調整される。これによって、走査速度が変わっても適切
な露光量で露光することができる。また、この走査速度
は、露光領域3に応じてショット内で一定としてもよい
し、ショット内で変えてもよい。
【0026】次に、本発明に係る投影露光方法の第2実
施形態および第3実施形態について説明する。
【0027】第2実施形態と第1実施形態との異なる点
は、第1実施形態では、走査中(露光中)に露光領域3
の前方の凹凸形状を多点AFセンサによって読み取りな
がら、凹凸の形状に応じた走査速度に変えて露光したの
に対し、第2実施形態では、露光前に予め基板Wの凹凸
パターンデータを全て主制御部8に入力しておき、該主
制御系8でパターンデータに基づいて各凹凸で結像調整
が追従できる最も早い走査速度を求めておいて、露光時
に凹凸の形状に応じて走査速度を変える点である。すな
わち、本実施形態では、予め凹凸のパターンデータによ
って各凹凸に応じた走査速度が計算されているので、多
点AFセンサによって先行して読み取りを行わなくて
も、第1実施形態と同様に、デフォーカスすることなく
フォーカス精度の高い露光が可能となる。
【0028】また、第3実施形態と第1実施形態との異
なる点は、第1実施形態では、走査中(露光中)に露光
領域3の前方の凹凸形状を多点AFセンサによって読み
取りながら、凹凸の形状に応じた走査速度に変えて露光
したのに対し、第3実施形態では、露光前に予め多点A
Fセンサで基板W上の各凹凸の形状を計測するととも
に、主制御系8で結像調整が追従できる最も早い走査速
度を形状毎に求め、さらに露光時にこれらの走査速度の
うち最低の速度(一定)で走査を行う点で異なる。
【0029】すなわち、本実施形態では、決定された走
査速度は定速度であるが、全ての凹凸形状に結像調整が
追従可能な速度であるため、第1及び第2実施形態の場
合よりも露光に要する時間が長くなるが、走査速度を可
変する制御が不要となり、この場合もデフォーカスする
ことなくフォーカス精度の高い露光が可能となる。な
お、第2実施形態のように、露光前に予め基板Wの凹凸
パターンデータを全て主制御部8に入力しておき、該主
制御系8でパターンデータに基づいて結像調整が追従で
きる最も早い走査速度を形状毎に求め、さらに露光時に
これらの走査速度のうち最低の速度で走査を行ってもよ
い。また、多点AFセンサによって凹凸の計測を行った
が、一般的なAFセンサを用いても構わない。
【0030】次に、本発明に係る投影露光方法の第4実
施形態および第5実施形態について説明する。
【0031】第4実施形態と第3実施形態との異なる点
は、第3実施形態では結像調整が追従できる最も早い走
査速度を形状毎に求め、さらに露光時にこれらの走査速
度のうち最低の速度で走査を行うのに対し、第4実施形
態では凹凸の形状のうち、図4に示すように、凹部H2
のみに基づいて求めた走査速度で露光を行う点である。
すなわち、多点AFセンサの計測値を、図4に示すよう
に、露光中に凹部H2の位置でプロットし、凸部H1と
凸部H1との間の凹部H2(傾きゼロの部分)の値をつ
なぎ合わせて補完し、得られた走査速度でスキャンす
る。
【0032】したがって、基板Wにおいて高いフォーカ
ス精度が要求される部分が凹部H2である場合、予め計
測された凹凸の形状から凸部H1を無視して凹部H2の
みに応じた走査速度を求め、可変することなくこの走査
速度で走査することにより、図4中の仮想線で示すよう
に、Z方向の焦点位置がほぼ一定となり、凸部H1では
若干デフォーカスとなるが、凹部H2では必要な高精度
で露光を行うことができる。なお、本実施形態では、凹
凸のうち凹部H2に応じた走査速度としたが、凸部H1
において高い精度が要求される場合などでは、凸部H1
に応じた走査速度で走査しても構わない。
【0033】また、第5実施形態と第2実施形態との異
なる点は、第2実施形態では露光前に予め基板Wの凹凸
パターンデータを全て主制御部8に入力しておき、該主
制御系8でパターンデータに基づいて各凹凸で結像調整
が追従できる最も早い走査速度を求めておいて、露光時
に凹凸の形状に応じて走査速度を変えるのに対し、第5
実施形態では、基板W上の任意の一つまたは二以上の位
置で計測した凹凸の形状に基づいて、走査速度を求める
点である。
【0034】すなわち、本実施形態では、図5に示すよ
うに、AFセンサによる凹凸の形状測定を基板W内の任
意の数ショット(図5中の斜線領域)のみでサンプリン
グし、その結果を平均化して求めた走査速度または基板
W上の位置の関数で求めた走査速度で露光を行う。した
がって、前者の場合は、任意の数ショットのみで凹凸の
形状計測を行って、その結果を平均することにより走査
速度を求め、該走査速度を基板W全面に適用して露光を
行うことにより、全体的に大きなデフォーカスを防止す
ることができる。
【0035】また、後者の場合は、所定位置で上記のサ
ンプリングを行って、この結果を基板W上の座標(位
置)の関数として補正することにより、基板Wの変形や
レジスト厚さの分布等による形状の違いがあっても、精
度良くフォーカスを追従させることができる。なお、本
実施形態では、AFセンサで全ショットを計測する場合
に比べて計測点が少なくなるため、スループットを向上
させることができる。
【0036】次に、本発明に係る投影露光方法の第6実
施形態について説明する。
【0037】第6実施形態と第1実施形態との異なる点
は、第1実施形態では走査速度を変えながら走査するが
このときの露光のスリット幅(露光領域の幅)は一定で
あるのに対し、第6実施形態では凹凸のピッチに応じて
スリット幅も変えながら露光を行う点である。
【0038】すなわち、本実施形態では、凸部H1のピ
ッチによってスリット幅を変えて(例えば、当該ピッチ
よりスリット幅を小さくする)露光することにより、凸
部H1と凹部H2との両方に対してフォーカスを合わせ
ることができるため、精度を向上させることができる。
また、スリット幅が変わると露光の照射時間も変わるた
め、スリット幅に応じて露光照度も同時に変更調整され
る。これによって、スリット幅が変わっても適切な露光
量で露光することができる。
【0039】本実施形態におけるスリット幅を変える方
式は、レボルバ式、レチクルブラインドのような可動式
または液晶によるブラインドマスク等を用いてもよい。
なお、本実施形態では、露光時に走査方向の前方におけ
る凹凸形状を計測しながら、スリット幅を変えている
が、予め露光前にAFセンサで凹凸の形状、すなわち凸
部H1のピッチを計測しておき、または予め凸部H1の
ピッチのデータを主制御系8に入力しておき、これに応
じた最適なスリット幅を設定して露光時に可変しても構
わない。
【0040】なお、本発明は、次のような実施形態をも
含むものである。 (1)露光手段の用途としては薄膜磁気ヘッドを製造す
るための露光方法および装置に限定されることなく、例
えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを
露光する液晶用の露光方法および装置や半導体製造用の
露光方法および装置にも広く適用できる。
【0041】(2)本実施形態の露光装置の光源は、g
線(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシ
マレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(19
3nm)、F2レーザ(157nm)のみならず、X線
や電子線などの荷電粒子線を用いることができる。例え
ば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱電子放射
型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タンタル(Ta)
を用いることができる。 (3)投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍および
拡大系のいずれでもいい。
【0042】(4)投影光学系としては、エキシマレー
ザなどの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石
などの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レーザやX
線を用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学系にし
(レチクルも反射型タイプのものを用いる)、また、電
子線を用いる場合には光学系として電子レンズおよび偏
向器からなる電子光学系を用いればいい。なお、電子線
が通過する光路は真空状態にすることはいうまでもな
い。
【0043】(5)基板ステージやレチクルステージに
リニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参照)
を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型お
よびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮
上型のどちらを用いてもいい。また、ステージは、ガイ
ドに沿って移動するタイプでもいいし、ガイドを設けな
いガイドレスタイプでもいい。
【0044】(6)基板ステージの移動により発生する
反力は、(USP5,528,118に記載されているように、)フ
レーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもい
い。 (7)レチクルステージの移動により発生する反力は、
(US S/N 416558に記載されているように、)フレーム
部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもいい。
【0045】(8)複数のレンズから構成される照明光
学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整を
するとともに、多数の機械部品からなるレチクルステー
ジや基板ステージを露光装置本体に取り付けて配線や配
管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)を
することにより本実施形態の露光装置を製造することが
できる。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度
等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果を奏する。 (1)請求項1記載の投影露光方法および請求項12記
載の投影露光装置によれば、凹凸の形状に基づいて求め
た走査速度で走査を行うので、凹凸毎に追従可能な速度
に変えたり、凹凸全体に追従可能な速度や凹部または凸
部に追従可能な速度等に適宜設定することにより、凹凸
に対応して要求されるフォーカス精度で露光することが
でき、デフォーカスが低減し、露光ショット内の線幅の
均一性を向上させることができるとともに製品の歩留ま
りを向上させることができる。
【0047】(2)請求項2記載の投影露光方法によれ
ば、露光中に各凹凸の形状に応じて走査速度を変えるの
で、凹凸毎に好適な走査速度で露光を行うことができ、
どの位置でもデフォーカスすることなく高いフォーカス
精度を得ることができる。
【0048】(3)請求項3記載の投影露光方法によれ
ば、走査速度を、各凹凸の形状に応じて該形状に結像調
整が追従できる最も早い速度に変えながら露光を行うの
で、デフォーカスさせずに、かつ短時間で走査すること
ができ、スループットの低下を防ぐことができる。
【0049】(4)請求項4記載の投影露光方法によれ
ば、走査速度に応じて露光照度も変えるので、走査速度
が変わることによる照射時間の不足を防ぎ、常に好適な
露光量を得ることが可能となる。
【0050】(5)請求項5記載の投影露光方法によれ
ば、凹凸の形状に結像調整が追従できる最も早い走査速
度を形状毎に求め、これらの走査速度のうち最低の速度
で走査を行うので、複雑な制御によって走査速度を可変
しなくても全ての凹凸に対して高いフォーカス精度を容
易に得ることができる。
【0051】(6)請求項6記載の投影露光方法によれ
ば、凹凸の形状のうち凹部または凸部のいずれか一方の
みに基づいて求めた走査速度で露光を行うので、当該一
方で高精度が要求される場合でも、この部分でフォーカ
ス等の結像特性が調整設定されるため、少なくともこの
部分において高精度な露光を容易にかつ短時間で行うこ
とができる。
【0052】(7)請求項7記載の投影露光方法によれ
ば、予めオートフォーカスセンサによって凹凸の形状を
計測した後に、露光を行うので、実際の感光基板の各凹
凸に応じた焦点位置によって形状を測定でき、凹凸形状
に対して正確な結像調整を行うことができる。
【0053】(8)請求項8記載の投影露光方法によれ
ば、感光基板上の任意の一つまたは二以上の位置で計測
した凹凸の形状に基づいて、走査速度を求めるので、計
測に要する時間の短縮化によって、露光精度を維持しつ
つ、全体で計測した場合よりもスループットを向上させ
ることができる。
【0054】(9)請求項9記載の投影露光方法によれ
ば、走査時に露光領域の手前で凹凸の形状を計測しなが
ら、露光を行うので、凹凸形状計測、走査速度の決定お
よび露光を同時進行して行うことができ、露光前に予め
凹凸形状を測定する工程やパターンデータを入力する工
程等を削減することができる。
【0055】(10)請求項10記載の投影露光方法に
よれば、凹凸のピッチに応じて露光領域の幅を変えなが
ら露光を行うので、凹部と凸部との両方に対して個別に
結像特性を調整することが容易となり、より精度を向上
させることができる。
【0056】(11)請求項11記載の投影露光方法に
よれば、パターンが感光基板に薄膜磁気ヘッドを形成す
るためのパターンであるので、プロセス上、凸部が形成
される薄膜磁気ヘッド用基板においても高いフォーカス
精度で露光を行うことができ、高歩留まりで薄膜磁気ヘ
ッドを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る投影露光方法および投影露光装
置の第1実施形態を示す露光装置の概略構成図である。
【図2】 本発明に係る投影露光方法および投影露光装
置の第1実施形態に用いられる基板を示す拡大平面図で
ある。
【図3】 図2のA−A矢視断面において、本発明に係
る投影露光方法の従来例および第1実施形態における焦
点位置を示した説明図である。
【図4】 図2のA−A矢視断面において、本発明に係
る投影露光方法の第4実施形態における焦点位置を示し
た説明図である。
【図5】 本発明に係る投影露光方法の第5実施形態に
おいて、基板上で計測が行われるショット位置を示す平
面図である。
【符号の説明】
4 レチクルステージ 8 主制御系(走査制御手段) 13 XYステージ(駆動手段) H1 凸部 H2 凹部 PL 投影光学系 R レチクル(マスク) W 基板(感光基板)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹凸を有する感光基板上にマスク上のパ
    ターンの一部を投影光学系を介して投影するとともに、
    マスクおよび感光基板を投影光学系に対して同期して走
    査しながらパターンを感光基板に逐次露光する投影露光
    方法であって、 前記凹凸の形状に基づいて求めた走査速度で前記走査を
    行うことを特徴とする投影露光方法。
  2. 【請求項2】 前記露光中に前記各凹凸の形状に応じて
    前記走査速度を変えることを特徴とする請求項1記載の
    投影露光方法。
  3. 【請求項3】 前記走査速度を、前記各凹凸の形状に応
    じて該形状に結像調整が追従できる最も早い速度に変え
    ながら前記露光を行うことを特徴とする請求項2記載の
    投影露光方法。
  4. 【請求項4】 前記走査速度に応じて露光照度も変える
    ことを特徴とする請求項2または3記載の投影露光方
    法。
  5. 【請求項5】 前記凹凸の形状に結像調整が追従できる
    最も早い走査速度を形状毎に求め、これらの走査速度の
    うち最低の速度で前記走査を行うことを特徴とする請求
    項1記載の投影露光方法。
  6. 【請求項6】 前記凹凸の形状のうち凹部または凸部の
    いずれか一方のみに基づいて求めた前記走査速度で前記
    露光を行うことを特徴とする請求項1記載の投影露光方
    法。
  7. 【請求項7】 予めオートフォーカスセンサによって前
    記凹凸の形状を計測した後に、前記露光を行うことを特
    徴とする請求項1から6のいずれかに記載の投影露光方
    法。
  8. 【請求項8】 前記感光基板上の任意の一つまたは二以
    上の位置で計測した前記凹凸の形状に基づいて、前記走
    査速度を求めることを特徴とする請求項7記載の投影露
    光方法。
  9. 【請求項9】 前記走査時に、露光領域の手前で前記凹
    凸の形状を計測しながら、前記露光を行うことを特徴と
    する請求項1から4のいずれかに記載の投影露光方法。
  10. 【請求項10】 前記凹凸のピッチに応じて露光領域の
    幅を変えながら前記露光を行うことを特徴とする請求項
    1から9のいずれかに記載の投影露光方法。
  11. 【請求項11】 前記パターンは、前記感光基板に薄膜
    磁気ヘッドを形成するためのパターンであることを特徴
    とする請求項1から10のいずれかに記載の投影露光方
    法。
  12. 【請求項12】 凹凸を有する感光基板上にマスク上の
    パターンの一部を投影する投影光学系と、前記マスクお
    よび前記感光基板を移動させる駆動手段とを備え、該駆
    動手段で前記マスクおよび前記感光基板を前記投影光学
    系に対して同期して走査しながら前記パターンを感光基
    板に逐次露光する投影露光装置であって、 前記凹凸の形状に基づいて走査速度を求め該走査速度で
    前記走査を行うように前記駆動手段を制御する走査制御
    手段を備えていることを特徴とする投影露光装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001223157A (ja) * 1999-11-30 2001-08-17 Canon Inc 投影露光装置、投影露光方法、及び半導体装置の製造方法
JP2002093359A (ja) * 2000-09-18 2002-03-29 Horon:Kk 電子ビーム画像生成装置
US7199878B2 (en) 2001-10-05 2007-04-03 Canon Kabushiki Kaisha Scan exposure apparatus and method, and device manufacturing method
JP2012528357A (ja) * 2009-05-27 2012-11-12 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 基板をフォトイメージングする方法及び装置

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