JPH10340086A - 圧電素子を用いたサウンダ及びこれを備えた電子機器 - Google Patents

圧電素子を用いたサウンダ及びこれを備えた電子機器

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JPH10340086A
JPH10340086A JP9150957A JP15095797A JPH10340086A JP H10340086 A JPH10340086 A JP H10340086A JP 9150957 A JP9150957 A JP 9150957A JP 15095797 A JP15095797 A JP 15095797A JP H10340086 A JPH10340086 A JP H10340086A
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piezoelectric element
sounder
diaphragm
displacement
piezoelectric
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JP9150957A
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Yasuo Arikawa
康夫 有川
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Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消費電力が小さく、小型、軽量、薄形化可能
であるとともに、大きな音量を発生することのできる圧
電ブザーを提供する。 【解決手段】 固定部20に当接した固定端21aを有
する圧電体21を支持部材22によって水平に配置し、
この圧電体21の上面及び下面に電極層23,24を形
成する。この電極層23,24は交流電圧を供給する電
源25に接続されている。圧電体21の自由端21bの
傍らには、支軸26に対して回動自在に取り付けられた
リンク部材27が設けられている。このリンク部材27
は、支軸26に挿通された軸通部27aに対して相互に
約90度の角度で伸びる第1アーム部27b及び第2ア
ーム部27cを備えている。第1アーム部27bの先端
部は圧電体21の自由端21bに当接し、第2アーム部
27cの先端は振動板28の中心部28aに固着されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電素子を用いたサ
ウンダ及びこれを備えた電子機器に係り、特に、腕時計
用の防犯ブザーとして好適な小型のサウンダの構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、腕時計の報知用のブザーとし
ては、低消費電力で、しかも小型化できることから、圧
電ブザーが多く用いられている。この圧電ブザーは、図
4に示すように、腕時計の裏蓋10の内面上に合成樹脂
からなる支持材11を介して円盤状の圧電振動体12を
支持した構造となっている。この圧電振動体12は、円
盤形状の圧電体と、同形状の金属製の振動板とを貼りあ
わせたものである。
【0003】圧電振動体12の表裏面上には、それぞれ
電極層13,14が蒸着等によって形成されており、こ
れらの電極層13と14との間に人間の可聴周波数帯の
周波数を備えた交流電圧が印加される。この交流電圧に
よって圧電体は面内で伸縮し、その結果、圧電振動体1
2は上下に波打つように振動する。この圧電振動体12
の振動によって、裏蓋10が共鳴し、外部に音が放出さ
れる。
【0004】上記のような圧電ブザーは、近年、ポケッ
トベル、携帯電話などの種々の電子機器にも用いられて
いるが、発生音量の増大に限界があり、防犯機器や防犯
用のブザーを内蔵した腕時計などに用いるブザーとして
は、通常の音響用のダイナミックスピーカと同様に、振
動板とマグネットとを備えた発音構造をもつ電子ブザー
が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
圧電ブザーは小型、軽量化が容易で、消費電力もそれ程
多くない反面、発生音量に限界があり、防犯ブザーのよ
うな用途に用いることができないという問題点がある。
【0006】一方、上記のダイナミックスピーカと同様
の構造を備えた電子ブザーにおいては、比較的大きな音
量を発生させることができる反面、電気エネルギーを音
響エネルギーに変換する際の変換効率が極めて低く、高
々1%程度であるという問題点がある。したがって、電
子ブザーの消費電力は大きく、上述のような腕時計、ポ
ケットベル、携帯電話などの携帯機器に用いようとする
と、供給電力が不足したり、電池寿命が短くなってしま
ったり、電池容量を増大させるために重量が過大になっ
てしまったりするという問題点がある。特に、防犯ベル
のような用途に用いようとすると、消費電力は極めて大
きくなり、携帯機器などに用いる場合には実用的なレベ
ルを逸脱してしまうこともある。
【0007】また、この電子ブザーの場合には、マグネ
ットや振動板が積層した構造になるため、特に薄形化を
追求することが困難であり、携帯機器に内蔵しにくいと
いう問題点もある。
【0008】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、消費電力が小さく、小型、軽量、
薄形化可能であるとともに、大きな音量を発生すること
のできる圧電ブザーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、一端部が固定され他端部が解
放されているとともに、前記一端部から前記他端部に向
かう方向に伸縮させるための電圧印加構造を備えた圧電
素子と、該圧電素子の他端部に接続され、前記圧電素子
の他端部の変位を増幅する変位拡大機構と、該変位拡大
機構の増幅変位側に接続された振動板とを備えたことを
特徴とする圧電素子を用いたサウンダである。
【0010】この手段によれば、圧電素子に電圧印加構
造によって電圧を印加することにより圧電素子を伸縮さ
せることができ、この圧電素子の伸縮に伴う変位を変位
拡大機構により増幅し、振動板に伝達するように構成さ
れているので、圧電素子を振動させることによって、そ
の振動ストロークを変位拡大機構によって増大させ、振
動板を拡大したストロークで振動させることができる。
【0011】したがって、圧電素子を用いた小型化可能
で低消費電力のサウンダでありながら、変位拡大機構に
より大きな音量を得ることができる。
【0012】ここで、前記圧電素子は、その伸縮方向に
伸びた延長形状を備えていることが好ましい。
【0013】この手段によれば、伸縮方向に伸びた延長
形状を備えていることにより、圧電素子の伸縮ストロー
クを大きくとることが可能となり、発生音量の増大を図
ることができるとともに、同様の発生音量を確保しつつ
印加電圧の低減及び変位拡大機構の小型化を図ることが
できる。
【0014】また、前記変位拡大機構は、支点において
相互に接続された2つの長さの異なるアーム部を備えた
リンク機構であり、短い前記アーム部は前記圧電素子の
前記他端部に接続され、長い前記アーム部は前記振動板
に接続され、前記支点を中心に回動可能に構成されてい
ることが好ましい。
【0015】この手段によれば、支点において接続され
た長さの異なるアーム部によって梃子の原理によって変
位を簡単に拡大することができるので、きわめて簡易な
構造のリンク機構によって構成することが可能となり、
製造コストの低減、小型化、軽量化及び薄形化を図るこ
とができる。
【0016】この場合には特に、前記リンク機構は、全
体として、前記前記圧電素子の延長方向に沿って伸びる
ように配置されていることが望ましい。
【0017】この手段によれば、圧電素子が伸縮方向に
伸びた延長形状を備えている場合、リンク機構を圧電素
子の延長方向に伸びるように構成することによって、圧
電素子の延長形状を利用して全体の小型化、薄形化を図
ることが可能となる。
【0018】たとえば、2つのアーム部を共に圧電素子
の延長方向に伸びるように設定したり、より長いアーム
部を延長方向に伸びるように設定したりすることによ
り、全体的に圧電素子の延長方向に沿って伸びるように
構成される。
【0019】さらに、前記圧電素子は、前記振動板の前
面側に所定の容積で形成されているとともに、前面に所
定の開口面積の放音用開口部を有する共鳴空間を備えて
いることが好ましい。
【0020】この手段によれば、放音用開口部を有する
共鳴空間を設けることによって、振動板から発せられる
音量をさらに強調することが可能になる。
【0021】なお、この共鳴空間は、サウンダ本体に一
体に設けられていてもよく、また、サウンダ本体とは別
体で取り付けられるものでもよく、或いは、サウンダ本
体には取り付けられないが、サウンダを他の機器に取り
付けた場合に、振動板の前面側に配置されるように構成
されていてもよい。
【0022】上記各手段に該当する圧電素子を用いたサ
ウンダは、特に、電子機器の内部に内蔵され、種々の用
途、たとえば、報知用、防犯用、非常時用などに用いる
場合に好適である。電子機器としては、電子時計、コン
ピュータ、各種の電子制御部を備えた製造装置、工作機
械、通信機器、測定機器などがある。
【0023】特に、腕時計、懐中時計、ポケットベル、
携帯電話、携帯電子手帳などの各種の携帯機器、その他
の各種の小型機器、並びに、カード型電卓、カード型ポ
ケットベルその他のカード型機器などの各種の薄形機器
に用いるとさらに効果的である。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る実施形態について説明する。図1には、本発明に
係る圧電素子を用いたサウンダの第1実施形態の概略構
造を示す。この実施形態では、腕時計その他の携帯機器
におけるケース、地板などの固定された部分を固定部2
0とし、この固定部20に当接した固定端21aを有す
る圧電体21を支持部材22によって水平に配置してい
る。圧電体21は図示左右方向に伸びた延長形状をして
おり、たとえば、長さ15mm、幅5mm程度の角柱形
状若しくは帯形状に成形されたものである。
【0025】ここで、固定端21aは、固定部20に対
して当接しているだけでもよく、或いは、固定部20に
接着その他の方法で固着されていてもよい。
【0026】圧電体21の上面及び下面には、それぞ
れ、金属薄膜などによって構成された電極層23,24
が形成されている。この電極層23,24は、人間の可
聴周波数帯域内の周波数を備えた交流電圧を供給する電
源25に接続されている。電源25は、腕時計の場合に
は、時計の発振クロックによって適宜の周波数帯域、好
ましくは2〜4kHz程度の範囲内の周波数に調整され
た電力を供給するものである。腕時計内には所定の昇圧
回路が構成されており、この昇圧回路によって数十ボル
トの交流電圧を供給できるようになっている。
【0027】なお、サウンダ自体や周囲の構造に応じ
て、その出力音の周波数特性は種々異なるため、たとえ
ば、圧電体21による振動によって生ずる音としては、
高調波の方が利用しやすい場合があり、このような状況
に応じて、圧電体21に供給する交流電力の周波数は、
可聴周波数帯域に限定されることなく、適宜に設定され
る。
【0028】圧電体21の自由端21bの傍らには、ケ
ースや地板などに固定された支軸26に対して回動自在
に取り付けられたリンク部材27が設けられている。こ
のリンク部材27は、支軸26に挿通された軸通部27
aに対して相互に約90度の角度で伸びる第1アーム部
27b及び第2アーム部27cを一体に備えている。第
1アーム部27bは、先端が圧電体21の自由端21b
に当接し、途中で約90度に屈折して、最終的に軸通部
27aに接続されている。一方、第2アーム部27c
は、軸通部27aから、圧電体21の延長方向(図示左
方向)にほぼ水平に延び、先端部近傍においてほぼ直角
に屈折し、その先端部が振動板28の中心部28aに固
着されている。
【0029】リンク部材27の第2アーム部27cは、
第1アーム部27bよりも長く形成され、圧電体21の
自由端21bから第1アーム部27aに伝えられた水平
方向の変位を増幅して、第2アーム部27cの先端部の
垂直方向の変位とするように構成されている。
【0030】振動板28は、通常のダイナミックスピー
カに使用されるものと同様の略円錐形状の板面を備えた
平面視円形の振動板であり、紙、ポリプロピレンなどの
合成樹脂、薄い金属板などで構成することができる。振
動板28aの中心部27aは第2アーム部27cに固着
されているが、自由な状態に解放されている。振動板2
8の外縁部28bは、図示しない地板、基板受けなどに
よって支持固定されている。
【0031】なお、第1アーム部27bと自由端21b
との接続状態は、両者が固着されている状態でもよい
が、振動板28と第2アーム部27cとが固着されてい
れば、振動板28の弾性によって第1アーム部27bと
自由端21bとの接触は常時保持された状態となるた
め、両者は単に当接しているだけでもよい。
【0032】電源25から交流電圧を電極層23,24
の間に印加すると、電極層23,24によって形成され
た電界が周期的に変動し、この変動によって圧電体21
が印加周波数と同じ周波数によって伸縮し、振動する。
この振動は、第1アーム部27bに水平方向の振動とし
て伝えられ、支軸26を支点として、第2アーム部27
cを所定の変位増幅率で増幅したストロークで振動させ
る。第2アーム部27cの先端部は振動板28の中心部
28aとともに垂直方向に振動し、この振動によって振
動板28は音を発生する。
【0033】この実施形態では、圧電体21の伸縮スト
ロークを100倍程度に拡大して振動板28の振動スト
ロークとすることができ、たとえば、圧電体21の伸縮
ストロークを約5μmとすると、振動板21の振動スト
ロークを約0.5mmとすることができる。
【0034】この実施形態では、圧電体21を用いなが
ら、振動板28の大きな振動ストロークを簡易なリンク
機構を用いるだけで得ることができるので、小型、軽量
であって、しかも製造コストの低いサウンダであるにも
拘わらず、大きな音量を確保することができる。
【0035】従来の小型ダイナミックスピーカ方式で
は、磁束密度の高い高価な磁石を用いる必要があり、小
型化、軽量化も困難である上に、製造コストの削減が難
しい。
【0036】また、本実施形態においては、リンク部材
27の構造を容易に変更することができ、この変更によ
って振動板28を圧電体21に対して任意の位置に配置
することができる。したがって、全体構成の自由度が高
く、腕時計などの携帯機器の内部において適宜に設計で
きるという利点がある。この利点によって、たとえば、
防水性を確保するための構造を容易に構成できる。
【0037】本実施形態では、圧電体21の形状とし
て、変位方向にのみある程度のサイズを確保できれば、
充分な振動ストロークを得ることができるため、上述の
ような配置の自由度の高さを利用して装置全体の薄形化
を図ることができる。ただし、本実施形態では、後述す
る別の実施形態とは異なり、薄形化よりもむしろ、圧電
体21の長手方向の長さを短くするために、より長く形
成されている第2アーム部27cを圧電体21の延長方
向に固定端21aに向けて伸ばし、圧電体21の上方に
沿うように配置している。
【0038】圧電体21としては、装置容積を低減する
ために延長形状に形成することが好ましい。この場合の
延長方向は圧電体21の変位方向とすることが好まし
い。
【0039】圧電体21における電気エネルギーから機
械エネルギーへの変換効率は10〜25%と極めて高
く、低消費電力にて大きな音量を発生できる。
【0040】変位拡大機構に関しては、上記のリンク部
材に限らず、変位を拡大できるものであれば種々の公知
のリンク機構を用いることができ、単独のリンク部材か
ら成るものでなく複数のリンクが連結されたものであっ
てもよく、また、リンク機構以外の機構、たとえば、歯
車、カム、ベルト、チェーンなどの種々の機械要素を用
いた変位拡大機構を用いることができる。
【0041】変位拡大機構の変位拡大率は種々に設定で
きるが、全体的に電気−音量に関する最も変換効率のよ
い拡大率に近い値を選定することが望ましい。一般的に
は、圧電体21の機械的変位に際しての発生応力はかな
り大きいため、変位拡大率をある程度大きくしても振動
板28の駆動には差し支えない。
【0042】次に、図2を参照して、本発明に係る別の
実施形態について説明する。この実施形態においては、
固定部20、圧電体21、支持部材22、振動板28に
ついては上記の実施形態と同様であり、同一符号を付
し、その説明は省略する。
【0043】この実施形態では、リンク部材37の第1
アーム部37b、第2アーム部37cのうち、長い方の
第2アーム部37cが圧電体21の延長方向(図示右方
向)に伸びており、第2アーム部37cの先端部上に振
動板28が配置されている。
【0044】この実施形態では、第2アーム部37cが
圧電体21の延長方向に、そのまま圧電体21から遠ざ
かるように伸びて、その先端部上に振動板28を配置し
ているため、圧電体21の長手方向においては、全体の
長さが長くなるものの、先の実施形態よりもさらに薄形
化を図ることが可能となる。
【0045】図3は、上記の2つの各実施形態に適用す
ることのできる振動板28の近傍の構造を示すものであ
る。ここで、振動板28の外縁部28bは、円筒状の壁
面を備えた隔壁30に対して固定されている。隔壁30
には、振動板28を取り囲む円筒状の周囲壁部31と、
振動板28の前面側に対向するように形成された厚さL
の平板状の被覆壁部32とが一体に設けられている。こ
の隔壁30の構造によって、振動板28の前面側には容
積Vの共鳴空間40が形成される。隔壁30の被覆壁部
32には放音用開口部32aが形成されている。この放
音用開口部32aは、振動板28の中心部28aと対向
する位置に形成されており、直径Dの円形となってい
る。
【0046】上記のように振動板28の前面側に共鳴空
間40を形成したことによって、ヘルムホルツの共鳴効
果が得られる。このヘルムホルツの共鳴効果とは、以下
の式によって求められた共鳴空間40の共鳴周波数f
V を、上記のサウンダの共振周波数(出力周波数)f0
よりやや高めに設定することによって、発生音の周波数
帯域を広げるとともに音圧を高めることができるもので
ある。
【0047】 fV=(C・D/4)・{1/πV(L+0.75D)}-1/2 … ここで、Cは音速(mm/sec)、fVは共鳴空間の
共鳴周波数(Hz)、Dは上記放音用開口部の開口径
(mm)、Vは上記共鳴空間の容積(mm2 )、Lは放
音用開口部の長さ(mm)で上記被覆壁部32の厚さと
等しいものである。
【0048】このように、放音用開口部32aを備えた
共鳴空間40を振動板28の前面に配置することによっ
て、音圧を高め、より効率的に音を利用することが可能
となる。
【0049】ここで、隔壁30は、サウンダの構成要素
として一体に構成されていても、或いは、図示のように
別体であって直接サウンダに取り付けられていてもよ
い。さらに、隔壁30を、サウンダの取り付けられる機
器内のケース体や内部構造材などの各種構造材と一体に
形成し、或いは、別体であっても、これらの構造材に対
して取り付けることによって、サウンダ(振動板)に直
接に取り付ける必要のない場合もあるが、このような場
合でも、結果として、振動板の前面に共鳴空間が配置さ
れるように構成されたものであればよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば以下
の効果を奏する。
【0051】請求項1によれば、圧電素子に電圧印加構
造によって電圧を印加することにより圧電素子を伸縮さ
せることができ、この圧電素子の伸縮に伴う変位を変位
拡大機構により増幅し、振動板に伝達するように構成さ
れているので、圧電素子を振動させることによって、そ
の振動ストロークを変位拡大機構によって増大させ、振
動板を拡大したストロークで振動させることができる。
【0052】したがって、圧電素子を用いた小型化可能
で低消費電力のサウンダでありながら、変位拡大機構に
より大きな音量を得ることができる。
【0053】請求項2又は請求項4によれば、支点にお
いて接続された長さの異なるアーム部によって梃子の原
理によって変位を簡単に拡大することができるので、き
わめて簡易な構造のリンク機構によって構成することが
可能となり、製造コストの低減、小型化、軽量化及び薄
形化を図ることができる。
【0054】請求項3によれば、伸縮方向に伸びた延長
形状を備えていることにより、圧電素子の伸縮ストロー
クを大きくとることが可能となり、発生音量の増大を図
ることができるとともに、同様の発生音量を確保しつつ
印加電圧の低減及び変位拡大機構の小型化を図ることが
できる。
【0055】請求項5によれば、圧電素子が伸縮方向に
伸びた延長形状を備えている場合、リンク機構を圧電素
子の延長方向に伸びるように構成することによって、圧
電素子の延長形状を利用して全体の小型化、薄形化を図
ることが可能となる。
【0056】請求項6によれば、放音用開口部を有する
共鳴空間を設けることによって、振動板から発せられる
音量をさらに強調することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電素子を用いたサウンダの実施
形態の概略構造を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る圧電素子を用いたサウンダの異な
る実施形態の概略構造を示す概略構成図である。
【図3】サウンダの前面に共鳴空間を設けた場合の断面
図である。
【図4】従来の腕時計用の圧電ブザーの構造を示す概略
構成図である。
【符号の説明】
20 固定部 21 圧電体 21a 固定端 21b 自由端 22 支持部材 23,24 電極層 25 電源 26 支軸 27 リンク部材 27a 挿通部 27b 第1アーム部 27c 第2アーム部 28 振動板 28a 中心部 28b 外縁部 30 隔壁 31 周囲壁部 32 被覆壁部 32a 放音用開口部 40 共鳴空間
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 41/09 G10K 9/12 101A 101H 101B 102B H01L 41/08 C

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部が固定され他端部が解放されてい
    るとともに、前記一端部から前記他端部に向かう方向に
    伸縮させるための電圧印加構造を備えた圧電素子と、該
    圧電素子の他端部に接続され、前記圧電素子の他端部の
    変位を増幅する変位拡大機構と、該変位拡大機構の増幅
    変位側に接続された振動板とを備えたことを特徴とする
    圧電素子を用いたサウンダ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記変位拡大機構
    は、支点において相互に固定された2つの長さの異なる
    アーム部を備えたリンク機構であり、短い前記アーム部
    は前記圧電素子の前記他端部に接続され、長い前記アー
    ム部は前記振動板に接続され、前記支点を中心に回動可
    能に構成されていることを特徴とする圧電素子を用いた
    サウンダ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記圧電素子は、そ
    の伸縮方向に伸びた延長形状を備えていることを特徴と
    するサウンダ。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記変位拡大機構
    は、支点において相互に接続された2つの長さの異なる
    アーム部を備えたリンク機構であり、短い前記アーム部
    は前記圧電素子の前記他端部に接続され、長い前記アー
    ム部は前記振動板に接続され、前記支点を中心に回動可
    能に構成されていることを特徴とする圧電素子を用いた
    サウンダ。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記リンク機構は、
    全体として、前記前記圧電素子の延長方向に伸びるよう
    に配置されていることを特徴とする圧電素子を用いたサ
    ウンダ。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記圧電素子は、前
    記振動板の前面側に所定の容積に形成されているととも
    に、前面に所定の開口面積の放音用開口部を有する共鳴
    空間を備えていることを特徴とする圧電素子を用いたサ
    ウンダ。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に
    記載された圧電素子を用いたサウンダを備えた電子機
    器。
JP9150957A 1997-06-09 1997-06-09 圧電素子を用いたサウンダ及びこれを備えた電子機器 Withdrawn JPH10340086A (ja)

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JP9150957A Withdrawn JPH10340086A (ja) 1997-06-09 1997-06-09 圧電素子を用いたサウンダ及びこれを備えた電子機器

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JP (1) JPH10340086A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007102305A1 (ja) * 2006-03-07 2007-09-13 Nec Corporation 圧電アクチュエータおよび電子機器
JP2009207056A (ja) * 2008-02-29 2009-09-10 Nec Tokin Corp 振動発生装置

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