JPH10338825A - テルペンを含有する油中水滴型エマルジョン - Google Patents

テルペンを含有する油中水滴型エマルジョン

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JPH10338825A
JPH10338825A JP10057350A JP5735098A JPH10338825A JP H10338825 A JPH10338825 A JP H10338825A JP 10057350 A JP10057350 A JP 10057350A JP 5735098 A JP5735098 A JP 5735098A JP H10338825 A JPH10338825 A JP H10338825A
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Azucena G Deguzman
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Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 テルペンを含有する塗料剥離剤を提供する。 【解決手段】 水相と連続ベンジルアルコール相を有す
る油中水滴型エマルジョンを含有する塗料剥離剤におい
て、該ベンジルアルコール相にテルペン（例えばｄ−リ
モネン）を水相からの水の蒸発を遅延させるのに有効な
量で配合した油中水滴型エマルジョンからなる塗料剥離
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、ベンジルアルコ
ールを含有する油中水滴型エマルジョンからなる塗料剥
離剤処方物からの水のような溶媒の蒸発の遅延化を図る
ための改善に関し、この改善はその油性相に有効量のｄ
−リモネンのようなテルペンを配合することによって得
られる。
【０００２】
【従来の技術】本発明が関わるベンジルアルコールをベ
ースにした油中水滴型エマルジョンが、例えば、米国特
許第５，５４２，９８６号（以下、“９８６号特許とい
う”）並びに共に継続中の米国特許出願第０８／７０
６，８５０号及び０８／７０７，２６１号（以下、“８
５０及び２６１号出願”という）（これらの明細書の記
載の全てをここで引用することによってここに含めるも
のとする）に記載されている。特に好ましいのは、“８
５０及び２６１号出願”のワックス含有油中水滴型エマ
ルジョンである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ベンジルア
ルコールを含有する油中水滴型エマルジョンからなる塗
料剥離剤処方物からの水のような溶媒の蒸発を遅延させ
ることを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】発明の概要 本発明によれば、水相と連続ベンジルアルコール相（油
性相）を有する油中水滴型エマルジョンを含有する塗料
剥離剤処方物において、水相からの揮発分の蒸発を遅延
させるのに有効な量でｄ−リモネンのようなテルペンを
ベンジルアルコール相に配合することによって改善され
た塗料剥離剤処方物が提供される。好ましい具体例に
は、エマルジョンの水相にアンモニアが配合されたアル
カリ性剥離剤並びにエマルジョンのベンジルアルコール
相にぎ酸ベンジルが配合された酸性剥離剤が含まれる。
その他の好ましい具体例として、剥離速度を高めるため
にアニソール及び（又は）アンモニア含有剥離剤の場合
にはピロールを配合したものが包含される。
【０００５】
【発明の実施の形態】発明の具体的な説明 ここに、油中水滴型エマルジョンのベンジルアルコール
有機相に１種以上のテルペンを配合すると逆エマルジョ
ン塗料剥離剤からの水及びその他の溶媒の蒸発が遅延せ
しめられ、それによりこの種の剥離剤の使用寿命が２４
時間又はそれ以上に延長できることが見出された。この
ようなテルペンの例としては、ｄ−リモネン（好まし
い）、ジペンテン（１−メチル−４−（１−メチルエテ
ニル）シクロヘキセンとして知られる）、ミルセン、α
−ピネン、リナロール及びこれらの混合物がある。
【０００６】“８５０及び２６１号出願”のワックス含
有油中水滴型エマルジョンは塗料剥離剤において特に有
益である。なぜならば、このエマルジョンは他にもある
が臭いを低減させ且つワックス（天然又は合成）が剥離
を高める水及びその他の揮発分のような成分の蒸発を遅
延させることによって剥離効率を向上させるからであ
る。ワックスが配合されるときには、それは、有機相を
飽和させるであろう量よりもわずかに過剰（１重量％）
である量で一般に使用される。好ましいワックスはパラ
フィンワックス（この用語はその個々の成分を包含す
る）である。パラフィン又は鉱油、植物系ワックス、微
結晶質ワックス、セレシンワックス及びモンタンワック
スも同様に使用することができる。
【０００７】テルペンは、剥離すべき基質、剥離剤処方
物中の溶媒（及びあるとすればワックス）の量などに依
存して、エマルジョンの総重量に基づいて、一般に約
０．５重量％〜約２４．０重量％（好ましくは約４重量
％〜約８重量％）の量で使用される。これよりも多いテ
ルペンの量では、ワックスの可溶化が起こり、一方これ
よりも少ない量では溶解力が失われる可能性がある
【０００８】アニソール及び（又は）ピロールも、剥離
速度を高めるために約２重量％〜約２０重量％、好まし
くは約８重量％〜約１６重量％の量で添加することがで
きる。両者がアンモニア含有剥離剤に添加されるとき
は、最適化された系は、一般に約５〜９％のテルペン、
約８〜１６％のアニソール及び約０．３〜８％のピロー
ルを有するものである。
【０００９】好ましい剥離剤のエマルジョンに配合され
るワックスの量は、エマルジョンの総重量を基にして、
通常約０．０２重量％〜約５．０重量％、さらに詳しく
は約０．１重量％〜約１．０重量％である。商業的に入
手できるパラフィンワックスまたはセレシンワックスの
どんなタイプも使用することができる。大抵のパラフィ
ンワックスは約４７〜６５℃の配位の融点を有する。
【００１０】“８５０及び２６１号出願”及び“９８６
号特許”を参照すれば、このようなエマルジョンを使用
する塗料剥離剤処方物は、水、ベンジルアルコール｛及
び所望ならば、ぎ酸（その一部はベンジルアルコールの
一部と反応してその場でぎ酸ベンジル又は追加の水を形
成する）、或いは、これと同等の水、ベンジルアルコー
ル、ぎ酸及びぎ酸ベンジルの混合物は同等の混合物から
又は相当する等量のぎ酸ベンジル、水及び随意のベンジ
ルアルコール又はぎ酸（それぞれモル過剰量のベンジル
アルコール又はぎ酸を得たいと望む場合）から出発して
形成することができる。｝、テルペン、ワックス（要す
れば）、約２重量％までの増粘剤（例えば、ヒドロキシ
プロピルセルロース又はメチルセルロース）、約１５重
量％までの、増粘剤の湿潤及び随意のワックスの溶解を
促進させるための炭化水素溶媒（石油留分を含めて芳香
族又は脂肪族）、約２重量％までの界面活性剤（例え
ば、キシレンスルホン酸ナトリウム又はオレイン酸ヒド
ロキシエチルイミダゾリンのようなイミダゾリン）、約
１５重量％までのアンモニア（アルカリ性側の処方物の
ため）又は水酸化ナトリウム（ぎ酸が存在する場合）、
約５重量％までの腐蝕防止剤（例えば、２−メルカプト
ベンゾトリアゾール、ベンゾチアゾール又は珪酸ナトリ
ウム）及び所望ならば少量（通常は０．１〜０．３ｇ／
ガロン）の染料を一緒に混合することによって製造する
ことができる。
【００１１】
【実施例】本発明の最適化された量の溶媒を含む上記の
ような塗料剥離剤の例（Ｎｏ．１〜７）を、テルペンを
含まない比較例（Ｎｏ．Ｃｌ）と共に以下に示す（成分
の量は重量部で示す）。
【００１２】
【表１】
【００１３】これらの処方物について、ポリウレタント
ップコート系（エポキシプライマー上のポリウレタント
ップコート）又はポリウレタントップコート／ポリウレ
タンプライマー系（ポリウレタンプライマー上のポリウ
レタントップコート）を塗布したアルミニウムパネル上
での標準性能試験において比較剥離試験を行った。剥離
試験は、アルミニウムから白色ポリウレタン塗料を除去
する塗料剥離剤の有効性を評価するために使用される軍
仕様書であるＭＩＬ−Ｒ−８１２９４に従った。エポキ
シトップコート系（エポキシプライマー上のエポキシト
ップコート）については試験を行わなかったが、これま
での経験から、ポリウレタントップコート系についての
結果はエポキシトップコート系についての結果と類似す
ることが示された。これらの試験の結果を以下の表Ｉに
記載する。データは、系のそれぞれについて２４時間以
内に剥離されたパネルの％を示す。
【００１４】
【表２】
【００１５】例１は、テルペン（ｄ−リモネン）単独が
二つの塗料系について剥離を向上させるのに有効である
ことを示す。アニソール及び（又は）ピロールの添加
は、例２〜７から明らかなように、剥離をさらに高め、
特にポリウレタントップコート／ポリウレタンプライマ
ー系についてそうである。

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 水相と連続ベンジルアルコール相を有す
    る油中水滴型エマルジョンを含有する塗料剥離剤処方物
    において、該ベンジルアルコール相にテルペンを水相か
    らの水の蒸発を遅延させるのに有効な量で配合したこと
    を特徴とする、油中水滴型エマルジョンからなる塗料剥
    離剤処方物。
  2. 【請求項２】 ベンジルアルコール相がワックスも含有
    する請求項１に記載の塗料剥離剤処方物。
  3. 【請求項３】 テルペンがｄ−リモネンである請求項２
    に記載の塗料剥離剤処方物。
  4. 【請求項４】 水相がアンモニアを含有する請求項２に
    記載の塗料剥離剤処方物。
  5. 【請求項５】 テルペンがｄ−リモネンである請求項４
    に記載の塗料剥離剤処方物。
  6. 【請求項６】 ベンジルアルコール相にアニリンも配合
    された請求項４に記載の塗料剥離剤処方物。
  7. 【請求項７】 テルペンがｄ−リモネンである請求項６
    に記載の塗料剥離剤処方物。
  8. 【請求項８】 ベンジルアルコール相にピロールも配合
    された請求項４に記載の塗料剥離剤処方物。
  9. 【請求項９】 テルペンがｄ−リモネンである請求項８
    に記載の塗料剥離剤処方物。
  10. 【請求項１０】 ベンジルアルコール相にピロール及び
    ピロールも配合された請求項４に記載の塗料剥離剤処方
    物。
  11. 【請求項１１】 テルペンがｄ−リモネンである請求項
    １０に記載の塗料剥離剤処方物。
  12. 【請求項１２】 ベンジルアルコール相がぎ酸ベンジル
    も含有する請求項２に記載の塗料剥離剤処方物。
  13. 【請求項１３】 テルペンがｄ−リモネンである請求項
    １２に記載の塗料剥離剤処方物。
  14. 【請求項１４】 ベンジルアルコール相にアニソールも
    配合された請求項１２に記載の塗料剥離剤処方物。
  15. 【請求項１５】 テルペンがｄ−リモネンである請求項
    １４に記載の塗料剥離剤処方物。
  16. 【請求項１６】 油中水滴型エマルジョンからなる塗料
    剥離剤からの水の蒸発を遅延させるにあたり、該エマル
    ジョンの有機相に有効量のテルペンを配合することから
    なる、油中水滴型エマルジョンからなる塗料剥離剤から
    水の蒸発を遅延させる方法。
  17. 【請求項１７】 有機相がワックスを含有する請求項１
    ６に記載の方法。
  18. 【請求項１８】 アルカリ性油中水滴型エマルジョンか
    らなる塗料剥離剤からの水の蒸発を遅延させるにあた
    り、該エマルジョンの有機相に有効量のテルペンを配合
    することからなる、アルカリ性油中水滴型エマルジョン
    からなる塗料剥離剤から水の蒸発を遅延させる方法。
  19. 【請求項１９】 有機相がワックスを含有する請求項１
    ８に記載の方法。
  20. 【請求項２０】 エマルジョンの有機相にアニソールも
    配合された請求項１９に記載の方法。
  21. 【請求項２１】 エマルジョンの有機相にピロールも配
    合される請求項１９に記載の方法。
  22. 【請求項２２】 エマルジョンの有機相にアニソール及
    びピロールも配合された請求項１５に記載の方法。
  23. 【請求項２３】 酸性油中水滴型エマルジョンからなる
    塗料剥離剤からの水の蒸発を遅延させるにあたり、該エ
    マルジョンの有機相に有効量のテルペンを配合すること
    からなる、酸性油中水滴型エマルジョンからなる塗料剥
    離剤から水の蒸発を遅延させる方法。
  24. 【請求項２４】 有機相がワックスを含有する請求項２
    ３に記載の方法。
  25. 【請求項２５】 エマルジョンの有機相にアニソールも
    配合された請求項２４に記載の方法。
JP10057350A 1997-02-25 1998-02-24 テルペンを含有する油中水滴型エマルジョン Withdrawn JPH10338825A (ja)

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