JPH10338783A - 安定化された難燃化スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

安定化された難燃化スチレン系樹脂組成物

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JPH10338783A
JPH10338783A JP9425898A JP9425898A JPH10338783A JP H10338783 A JPH10338783 A JP H10338783A JP 9425898 A JP9425898 A JP 9425898A JP 9425898 A JP9425898 A JP 9425898A JP H10338783 A JPH10338783 A JP H10338783A
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maleate
bis
tin
styrene
weight
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Application number
JP9425898A
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English (en)
Inventor
Yoshimitsu Tsukahara
良光 塚原
Hisaji Ihara
久次 伊原
Masaharu Akitsu
正春 秋津
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Sankyo Organic Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Organic Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スチレン系樹脂及びブロム系難燃剤からなる難
燃化スチレン系樹脂に、ハイドロタルサイト、有機リン
化合物、アルキル錫チオジプロピオン酸塩やアルキル錫
ジチオジプロピオン酸塩を添加しても、微妙な色合が問
題とされる難燃化スチレン系樹脂の淡色成形品に対する
熱安定性は未だ満足されるものではなかったため、更に
有効なる熱安定化剤を添加して安定化された難燃化スチ
レン系樹脂組成物の開発が待たれていた。 【解決手段】スチレン系樹脂及び特定のブロム系難燃剤
からなる難燃化スチレン系樹脂に、特定の有機リン化合
物と有機錫化合物とを併用添加することにより、着色防
止効果が極めて優れた難燃化スチレン系樹脂組成物が得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スチレン系樹脂及
び特定のブロム系難燃剤からなる難燃化スチレン系樹脂
に、特定の添加剤を添加してなる安定化された難燃化ス
チレン系樹脂組成物に関するものであり、スチレン系樹
脂に対して難燃性が要求される分野で広く利用すること
が出来る。
【0002】
【従来の技術】一般に、スチレン系樹脂の難燃化には、
ハロゲン系化合物、リン化合物、三酸化アンチモン等の
難燃剤又は難燃助剤を添加する方法が従来より行なわれ
ており、これらの難燃剤の中でもハロゲン系化合物、特
にブロム系化合物が汎用されている。しかしながら、一
般的に、スチレン系樹脂にブロム系化合物を難燃剤とし
て添加した難燃化スチレン系樹脂は、熱安定性が著しく
低下することが知られている。
【0003】この熱安定性の低下を抑制する技術とし
て、下記の方法が既に開示されている。
【0004】(1)スチレン系樹脂とハロゲン系難燃剤
とからなる難燃化樹脂に、ジアルキル錫チオジプロピオ
ン酸塩、モノアルキル錫チオジプロピオン酸塩、ジアル
キル錫ジチオジプロピオン酸塩、モノアルキル錫ジチオ
ジプロピオン酸塩を添加する方法(特開昭62−290
757号)により、該難燃化樹脂の熱安定性を改良する
技術。当該技術に用いられるアルキル錫チオジプロピオ
ン酸塩又はアルキル錫ジチオジプロピオン酸塩は本発明
に用いられる有機錫化合物とは異なる。更には、本発明
で用いられる有機リン化合物の記載や示唆は勿論のこ
と、有機錫化合物との併用については何ら記載されてい
ない。
【0005】(2)スチレン系樹脂とハロゲン系難燃剤
とからなる難燃化樹脂に、ジアルキル錫チオジプロピオ
ン酸塩、モノアルキル錫チオジプロピオン酸塩、ジアル
キル錫ジチオジプロピオン酸塩、モノアルキル錫ジチオ
ジプロピオン酸塩から選ばれた少なくとも1種の化合物
とジアルキル錫マレイン酸塩又は/及びジアルキル錫マ
レイン酸エステル塩を併用添加する方法(特開昭62−
295961号)により、該難燃化樹脂の熱安定性を改
良する技術。当該技術に用いられるジアルキル錫マレイ
ン酸塩又は/及びジアルキル錫マレイン酸エステル塩は
本発明に用いられる有機錫化合物と同一であるが、本発
明で用いられる有機リン化合物の記載や示唆は勿論のこ
と、有機錫化合物との併用については何ら記載されてい
ない。
【0006】(3)スチレン系樹脂に、発泡剤、融点7
0〜120℃の臭素含有芳香族系化合物とテトラブロム
シクロオクタン及び有機リン化合物を添加する方法(特
開平3−124744号)。当該技術で用いられる臭素
含有芳香族系化合物(例えば、テトラブロモビスフェノ
ールAジアリルエーテル、テトラブロモビスフェノール
Aジプロピルエーテル、テトラブロモビスフェノールA
ジグリシジルエーテル、テトラブロムビスフェノールA
ジ(ヒドロキシエチル)エーテル等)とテトラブロムシ
クロオクタンは、本発明で用いられる特定のブロム系難
燃剤と同一である。又、当該技術で用いられる有機リン
化合物は、本発明で用いられる有機リン化合物と同一で
あるが、本発明で用いられる有機錫化合物の記載や示唆
は勿論のこと、有機リン化合物との併用については何ら
記載されていない。
【0007】(4)難燃化ゴム強化スチレン系樹脂に、
含ハロゲン系難燃剤と紫外線吸収剤および/又は光安定
剤と有機リン系酸化防止剤と多価アルコ−ル化合物とを
添加する方法(特開平5−78546号)。当該技術で
用いられる有機リン系酸化防止剤の一例として、本発明
で用いられる有機リン化合物が例示されている。しか
し、有機錫化合物の記載や示唆は勿論のこと、有機リン
化合物との併用については何ら記載されていない。
【0008】(5)スチレン系樹脂に、ヘキサブロモシ
クロドデカン、ハイドロタルサイト、フォスファイト化
合物および/又は有機スズ化合物を添加する方法(特開
平5−287142号)により、耐熱性、耐候性を改良
する技術。当該技術で用いられる有機スズ化合物は本発
明で用いられる有機錫化合物と同一であるが、本発明で
用いられる有機リン化合物の記載や示唆は勿論のこと、
有機錫化合物との併用については何ら記載されていな
い。
【0009】(6)スチレン系樹脂に、有機リン化合物
を添加する方法(特開昭47−16436号、特開昭5
8−225136号)により、該樹脂の熱安定性を改良
する技術。当該技術で用いられる有機リン化合物は、本
発明で用いられる有機リン化合物と同一であるが、当該
技術にはブロム系難燃剤が添加されていないので、本発
明の難燃化スチレン系樹脂組成物とは明らかに異なる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
いずれの従来技術をもってしても、十分な熱安定性が得
られず、特に、微妙な色合が問題とされる難燃化スチレ
ン系樹脂の淡色成型品に対する熱安定性は未だ満足され
るものではなかったため、更に熱安定化効果の優れる添
加剤の開発が待たれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる観
点から、熱安定性、特に、初期着色の少ない難燃化スチ
レン系樹脂組成物につき鋭意研究を重ねた結果、スチレ
ン系樹脂100重量部及び特定のブロム系難燃剤1〜5
0重量部からなる難燃化スチレン系樹脂に、式(1)
【0012】
【化2】
【0013】で示される有機リン化合物と有機錫化合物
を、2対98重量%〜70対30重量%の割合で、0.
05〜5.0重量部併用添加してなる安定化された難燃
化スチレン系樹脂組成物は、初期着色が極めて少ないこ
とを見出し、本発明を完成した。
【0014】尚、スチレン系樹脂及び本発明で使用され
る特定のブロム系難燃剤以外の難燃剤(例えば、ブロム
化ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ブロム化スチレン
系、ブロム化フタルイミド系等)からなる難燃化スチレ
ン系樹脂に、該有機リン化合物と該有機錫化合物を併用
添加しても、本発明で得られたような初期着色の少ない
難燃化スチレン系樹脂組成物は得られず、スチレン系樹
脂及び特定のブロム系難燃剤からなる難燃化スチレン系
樹脂に対して、該有機リン化合物と該有機錫化合物を併
用添加した場合にのみ、特異的に初期着色防止の効果が
認められた。
【0015】本発明で使用されるスチレン系樹脂として
は、ビニル芳香族化合物単量体の重合体、ビニル芳香族
化合物単量体とその他の重合体との共重合体並びにそれ
らの混合物を挙げることが出来、当該「その他の単量
体」としては、ビニル鎖状化合物単量体、ビニル複素環
化合物単量体及び共役ジエン化合物単量体等を挙げるこ
とが出来る。
【0016】ビニル芳香族化合物単量体とは、下記の式
【0017】
【化3】
【0018】で示されるベンゼン核にビニル基が結合し
たスチレンを基本骨格とし、下記の式
【0019】
【化4】
【0020】〔式中、R1 は、炭素数1〜4のアルキル
基、ビニル基、塩素、臭素を示し、同一のまたは異なる
置換基が同時に2個あってもよい。〕で示されるベンゼ
ン核に置換基が導入された核置換スチレン、下記の式
【0021】
【化5】
【0022】〔式中、R2 、R3 、R4 は、水素原子、
メチル基を示し、少なくとも1つは水素原子を示す。〕
で示されるベンゼン核に結合したビニル基に置換基が導
入された側鎖置換スチレン並びに下記の式
【0023】
【化6】
【0024】で示されるベンゼン核及びベンゼン核に結
合したビニル基に置換基が導入された核・側鎖置換スチ
レン等が挙げられる。
【0025】核置換基の例としては、メチル、エチル、
プロピル、ブチル、ビニル、塩素及び臭素が挙げられ
る。核置換スチレンの例としては、o−、m−及びp−
メチルスチレン、o−、m−及びp−エチルスチレン、
o−、m−及びp−プロピルスチレン、o−、m−及び
p−ブチルスチレン、o−、m−及びp−ビニルスチレ
ン、o−クロルスチレン、2,3−ジクロルスチレン、
2,4−ジクロルスチレン、2,5−ジクロルスチレ
ン、2,6−ジクロルスチレン、o−ブロムスチレン、
2,3−ジブロムスチレン、2,4−ジブロムスチレ
ン、2,5−ジブロムスチレン及び2,6−ジブロムス
チレン等が挙げられる。
【0026】側鎖置換スチレンの例としては、α−メチ
ルスチレン、α,β−ジメチルスチレン及びβ,β’−
ジメチルスチレン等を挙げることが出来、核・側鎖置換
スチレンの具体例としては、o−(α−メチルビニル)
トルエン等が挙げられる。
【0027】これらのビニル芳香族化合物単量体として
は、スチレン並びにα−メチルスチレンが広く使われて
いる。
【0028】又、前記の「その他の単量体」であるビニ
ル鎖状化合物単量体は、メチル基を有するか有しないビ
ニル基が結合したニトリル化合物、同アミド化合物、炭
素数3〜4の同低級脂肪族カルボン酸及び当該低級脂肪
族カルボン酸の炭素数1〜8のアルキルエステル等を挙
げることが出来る。その例としては、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリル
アミド、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸ブチル及びメタクリル酸−2−エチル
ヘキシル等を挙げることが出来、これらのビニル鎖状化
合物単量体の中では、アクリロニトリル並びにメタクリ
ル酸メチルが広く使われている。
【0029】ビニル複素環化合物単量体とは、メチル基
を有するか有しないビニル基が結合した複素環化合物で
あって、複素環としては、N,O,Sを少なくとも1〜
3個含む五員環乃至六員環の単環や該単環がベンゼン環
と縮合した縮合多環を挙げることが出来、例えば、フラ
ン、γ−ピラン、ピロ−ル、ピリジン、ピペリジン、イ
ミダゾ−ル、ピラゾ−ル、ピリダジン、ピリミジン、ピ
ラジン、キノリン、イソキノリン、オキサゾ−ル、イソ
オキサゾ−ル、チオフェン、チアゾ−ル、1,2,3−
チアジアゾ−ル、カルバゾ−ル及びこれらの置換誘導体
を挙げることが出来、このビニル複素環化合物単量体の
例としては、ビニルフラン、ビニル−γ−ピラン、ビニ
ルピロ−ル、ビニルピリジン、ビニルピペリジン、ビニ
ルイミダゾ−ル、ビニルピラゾ−ル、ビニルピリダジ
ン、ビニルピリミジン、ビニルピラジン、ビニルキノリ
ン、ビニルイソキノリン、ビニルオキサゾ−ル、ビニル
イソオキサゾ−ル、ビニルチオフェン、ビニルチアゾ−
ル、ビニル−1,2,3−チアジアゾ−ル及びビニルカ
ルバゾ−ル等を挙げることが出来る。
【0030】共役ジエン化合物単量体とは、2個の炭素
−炭素二重結合が、それぞれ炭素−炭素単結合を挟んで
結合している単量体であって、炭素数4〜5の鎖状共役
ジエン化合物単量体が挙げられ、又、塩素又は臭素等の
ハロゲンを置換基として有していてもよい。共役ジエン
化合物単量体の例としては、ブタジエン、1−クロルブ
タジエン、2−クロルブタジエン及びイソプレン等を挙
げることが出来、共役ジエン化合物単量体としては、ブ
タジエンが広く使われている。
【0031】更に、「その他の単量体」として、マレイ
ミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、
N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−
2−エチルヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミ
ド及びN−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系
単量体及び無水マレイン酸等を挙げることが出来る。こ
れらのスチレン系樹脂の中で代表的なものとして、ポリ
スチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体(以
下、「AS樹脂」と称す。)、メタクリル酸メチル−ス
チレン共重合体、スチレン−α−メチルスチレン共重合
体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−マ
レイミド共重合体、スチレン−N−置換マレイミド共重
合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体(以下、「ABS樹脂」と称す。)、メタクリル酸メ
チル−ブタジエン−スチレン共重合体(以下、「MBS
樹脂」と称す。)、アクリロニトリル−アクリルゴム−
スチレン共重合体(以下、「AAS樹脂」と称す。)、
アクリロニトリル−スチレン−塩素化ポリエチレン共重
合体(以下、「ACS樹脂」と称す。)、メタクリル酸
メチル−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重
合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−α−
メチルスチレン共重合体、メタクリル酸メチル−ブタジ
エン−スチレン−α−メチルスチレン共重合体又はこれ
らの混合品を挙げることが出来、これらのスチレン系樹
脂の中でも、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、M
BS樹脂、AAS樹脂、ACS樹脂、アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン−α−メチルスチレン共重合体
又はこれらの混合品が一般的に広く使用されている。
【0032】尚、これらのスチレン系樹脂は通常は単独
で用いるが、必要ならば、その2種以上を併用すること
が出来る。
【0033】又、本発明に使用されるスチレン系樹脂に
ガラス繊維を添加して使用することは何ら問題はなく、
本発明の熱安定化効果にも何ら影響を与えるものではな
い。本発明で使用される特定のブロム系難燃剤として
は、ブロム化シクロアルカン、ブロム化ビスフェノール
A類、ブロム化ビスフェノールS類、ブロム化ビスフェ
ノールA系カーボネートオリゴマー、ブロム化ジフェニ
ルエーテル類を挙げることが出来る。
【0034】ブロム化シクロアルカンは、1〜6個のブ
ロム原子が炭素数6〜12のシクロアルカン(環状脂肪
族炭化水素)に結合した炭化水素類である。該シクロア
ルカンの例としては、シクロヘキサン及びシクロドデカ
ンを挙げることが出来、ブロム化シクロアルカンの例と
しては、モノブロムシクロヘキサン、ジブロムシクロヘ
キサン、トリブロムシクロヘキサン、テトラブロムシク
ロヘキサン、ペンタブロムシクロヘキサン、ヘキサブロ
ムシクロヘキサン、モノブロムシクロドデカン、ジブロ
ムシクロドデカン、トリブロムシクロドデカン、テトラ
ブロムシクロドデカン、ペンタブロムシクロドデカン及
びヘキサブロムシクロドデカン等を挙げることが出来
る。
【0035】市販されているヘキサブロムシクロドデカ
ンとしては、ブロモケム・ファーイースト(株)の「F
R−1206」、アルベマール(株)の「Saytex
HBCD」,グレート・レークス・ケミカル(株)の
「Great LakesCD−75P」及び第一工業
製薬(株)の「ピロガード SR−103」等を挙げる
ことが出来る。
【0036】ブロム化ビスフェノールA類又はブロム化
ビスフェノールS類は、1〜8個のブロム原子がビスフ
ェノールA残基又はビスフェノールS残基のベンゼン環
に結合した化合物を挙げることが出来、その例として
は、テトラブロムビスフェノールA、テトラブロムビス
フェノールAビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)、
テトラブロムビスフェノールAビス(2,3−ジブロム
プロピルエーテル)、テトラブロムビスフェノールAビ
ス(2−ブロムエチルエーテル)、テトラブロムビスフ
ェノールAビス(プロピルエーテル)、テトラブロムビ
スフェノールS及びテトラブロムビスフェノールSビス
(2,3−ジブロムプロピルエーテル)等を挙げること
が出来る。
【0037】市販されているブロム化ビスフェノールA
類又はブロム化ビスフェノールS類としては、ブロモケ
ム・ファーイースト(株)の「FR−1524」、アル
ベマール(株)の「Saytex RB−100」、グ
レート・レークス・ケミカル(株)の「Great L
akes BA−50」、「Great LakesB
A−50P」、「Great Lakes BA−5
9」、「GreatLakes BA−59P」及び
「Great Lakes PE−68」、帝人化成
(株)の「ファイヤガ−ド2000」、「ファイヤガ−
ド3000」、「ファイヤガ−ド3100」及び「ファ
イヤガ−ド3600」、丸菱油化工業(株)の「ノンネ
ン PR−2」等を挙げることが出来る。
【0038】ブロム化ビスフェノールA系カーボネート
オリゴマーは、下記の式
【0039】
【化7】
【0040】で示される基の重合物であって、オリゴマ
ーとは、重合度(n)が1〜10のものをいう。例え
ば、下記の式で示される難燃剤を挙げることが出来る。
【0041】
【化8】
【0042】上記式の市販されている難燃剤としては、
帝人化成(株)の「ファイヤガ−ド7000」及び「フ
ァイヤガ−ド7500」を挙げることが出来る。
【0043】
【化9】
【0044】又、上記式の市販されている難燃剤として
は、グレート・レークス・ケミカル(株)の「Grea
t Lakes BC−52」及び「Great La
kes BC−58」等を挙げることが出来る。
【0045】ブロム化ジフェニルエーテル類は、1〜1
0個のブロム原子がジフェニルエーテル基に結合した化
合物であって、例えば、モノブロムジフェニルエーテ
ル、ジブロムジフェニルエーテル、トリブロムジフェニ
ルエーテル、テトラブロムジフェニルエーテル、ペンタ
ブロムジフェニルエーテル、ヘキサブロムジフェニルエ
ーテル、オクタブロムジフェニルエーテル及びデカブロ
ムジフェニルエーテルを挙げることが出来る。
【0046】市販されているブロム化ジフェニルエーテ
ル系難燃剤としては、ブロモケム・ファーイースト
(株)の「FR−1205」、「FR−1208」及び
「FR−1210」、グレート・レークス・ケミカル
(株)の「Great LakesDE−71」、「G
reat Lakes DE−79」、「Great
Lakes DE−83」及び「Great Lake
s DE−83R」、アルベマール(株)の「Sayt
ex 111」、「Saytex 102」及び「Sa
ytex 102E」を挙げることが出来る。
【0047】尚、スチレン系樹脂及び本発明で用いられ
る特定のブロム系難燃剤以外の難燃剤、例えば、ブロム
化ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ブロム化スチレン
系、ブロム化フタルイミド系等からなる難燃化スチレン
系樹脂に、本発明の有機リン化合物と有機錫化合物を併
用添加しても顕著な着色防止効果は得られなかった。こ
こでいう、本発明で用いられる特定のブロム系難燃剤以
外の難燃剤としては次のものを挙げることが出来る。
【0048】市販されているブロム化ビスフェノールA
系エポキシ樹脂の具体例としては、ブロモケム・ファー
イースト(株)の「F−2300」、「F−2300
H」、「F−2400」及び「F−2400H」、大日
本インキ化学工業(株)の「プラサームEP−16」、
「プラサームEP−30」、「プラサームEP−10
0」、「プラサームEP−500」、「プラサームEC
−14」、「プラサームEC−20」及び「プラサーム
EC−30」、阪本薬品工業(株)の「SR−T100
0」、「SR−T2000」、「SR−T5000」、
「SR−T20000」、「SR−T3040」及び
「SR−T7040」、東都化成(株)の「TB−6
0」及び「TB−62」等を挙げることが出来る。
【0049】ブロム化スチレン系難燃剤としては、ブロ
ムスチレン系及びブロム化ポリスチレン系を挙げること
が出来、市販されているブロム化ポリスチレン系難燃剤
の具体例としては、グレート・レークス・ケミカル
(株)の「Great Lakes PDBS−10」
及び「Great Lakes PDBS−80」、フ
ェロ(株)の「パイロチェック68PB」等を挙げるこ
とが出来る。
【0050】市販されているブロム化フタルイミド系難
燃剤の具体例としては、アルベマール(株)の「Say
texBT−93」及び「SaytexBT−93W」
等を挙げることが出来る。
【0051】本発明で使用される特定のブロム系難燃剤
の使用量は、スチレン系樹脂に要求される難燃化の程度
及び物性との関係から種々に変化するものであり、通
常、スチレン系樹脂100重量部に対して、1〜50重
量部使用される。1重量部未満では、所望の難燃性を付
与出来ず、又、50重量部を超えると、本発明の添加剤
の熱安定化効果が顕著には得られず、又、難燃性は十分
であっても、当該樹脂組成物の成型体の物性を損なうの
で好ましくない。しかしながら、難燃性と物性とのバラ
ンスから、実用的には、3〜30重量部の範囲で使用さ
れる。
【0052】又、目的に応じては、当該ブロム系難燃剤
を2種以上併用することが出来るが、通常は1種類で十
分である。
【0053】難燃化効果を更に高める目的で、三酸化ア
ンチモン等の難燃助剤を併用することはよく行なわれる
ことであるが、この難燃助剤の添加によって、本発明の
効果に何ら影響を与えるものではない。その難燃助剤の
添加量は、通常、スチレン系樹脂100重量部に対し
て、1〜20重量部使用されるが、物性等との関係で、
好ましい使用量は2〜5重量部である。
【0054】本発明で使用される有機リン化合物は、式
(1)
【0055】
【化10】
【0056】で示され、市販されている該有機リン化合
物としては、三光化学(株)の「HCA」を挙げること
が出来る。
【0057】本発明で使用される有機錫化合物は、式
(2)
【0058】
【化11】
【0059】〔式(2)中、R5 は、炭素数1〜12の
アルキル基、X1 は、酸素原子、−OCOCH=CHC
OO−、Z1 は、−OCOCH=CHCOOR6 、m
は、0又は1の整数、R6 は、アルキル基、シクロアル
キル基、アルケニル基、アラルキル基、アルコキシアル
キル基及びヒドロキシアルキル基を示す。〕及び、式
(3)
【0060】
【化12】
【0061】〔式(3)中、X2 は、−OCOCH=C
HCOO−を示し、nは、1〜10の整数である。〕を
挙げることが出来る。
【0062】式(2)及び(3)のR5 は、炭素数1〜
12のアルキル基であり、その例としては、メチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、イソオ
クチル、2−エチルヘキシル及びラウリル等の基を挙げ
ることが出来、好ましいものとしては、ブチル及びオク
チルを挙げることが出来る。
【0063】式(2)のR6 は、アルキル基、シクロア
ルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アルコキシア
ルキル基及びヒドロキシアルキル基である。
【0064】R6 がアルキル基の場合、炭素数1〜22
の直鎖状アルキル基及び分岐状アルキル基を挙げること
が出来、その例としては、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシ
ル、ドデシル、トリデシル、オクタデシル、エイコシル
及びドコシル等の基を挙げることが出来、好ましいもの
としては、炭素数1〜8の直鎖状アルキル基及び分岐状
アルキル基を挙げることが出来、その例としては、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル及び2−エチル
ヘキシルの基を挙げることが出来る。R6 がシクロアル
キル基の場合、炭素数6〜18のシクロアルキル基を挙
げることが出来、その例としては、シクロヘキシル、メ
チルシクロヘキシル、エチルシクロヘキシル、ブチルシ
クロヘキシル、ノニルシクロヘキシル及びトリス(t−
ブチル)シクロヘキシル等の基を挙げることが出来る。
【0065】R6 がアルケニル基の場合、炭素数2〜2
2のアルケニル基を挙げることが出来、その例として
は、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘプ
テニル、デセニル、ドデセニル、ペンタデセニル、ヘプ
タデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル及びドコセ
ニル等の基を挙げることが出来る。
【0066】R6 がアラルキル基の場合、炭素数7〜1
9のアラルキル基を挙げることが出来、その例として
は、ベンジル、メチルベンジル、メトキシベンジル、イ
ソプロピルベンジル、ブチルベンジル、ノニルベンジル
及びトリス(t−ブチル)ベンジル等の基を挙げること
が出来、好ましいものとしては、ベンジルを挙げること
が出来る。
【0067】R6 がアルコキシアルキル基の場合、炭素
数3〜22のアルコキシアルキル基を挙げることが出
来、その例としては、メトキシエチル、エトキシエチ
ル、ブトキシエチル、メトキシブチル、エトキシブチ
ル、ブトキシウンデシル、ブトキシヘプタデシル及びブ
トキシオクタデシル等の基を挙げることが出来る。
【0068】R6 がヒドロキシアルキル基の場合、炭素
数4〜22のヒドロキシアルキル基を挙げることが出
来、その例としては、ヒドロキシブチル、ヒドロキシオ
クチル、ヒドロキシドデシル、ヒドロキシオクタデシル
及びヒドロキシドコシル等の基を挙げることが出来る。
【0069】式(2)で示される有機錫化合物の例とし
ては、次のものが挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。
【0070】ジメチル錫ビス(メチルマレエート)、ジ
メチル錫ビス(エチルマレエート)、ジメチル錫ビス
(プロピルマレエート)、ジメチル錫ビス(イソプロピ
ルマレエート)、ジメチル錫ビス(ブチルマレエー
ト)、ジメチル錫ビス(ヘキシルマレエート)、ジメチ
ル錫ビス(ヘプチルマレエート)、ジメチル錫ビス(オ
クチルマレエート)、ジメチル錫ビス(イソオクチルマ
レエート)、ジメチル錫ビス(2−エチルヘキシルマレ
エート)、ジメチル錫ビス(ノニルマレエート)、ジメ
チル錫ビス(デシルマレエート)、ジメチル錫ビス(ド
デシルマレエート)、ジメチル錫ビス(トリデシルマレ
エート)、ジメチル錫ビス(オクタデシルマレエー
ト)、ジメチル錫ビス(エイコシルマレエート)、ジメ
チル錫ビス(ドコシルマレエート)、ジメチル錫ビス
(シクロヘキシルマレエート)、ジメチル錫ビス(メチ
ルシクロヘキシルマレエート)、ジメチル錫ビス(エチ
ルシクロヘキシルマレエート)、ジメチル錫ビス(ブチ
ルシクロヘキシルマレエート)、ジメチル錫ビス(ノニ
ルシクロヘキシルマレエート)、ジメチル錫ビス(トリ
ス(t−ブチル)シクロヘキシルマレエート)、ジメチ
ル錫ビス(ビニルマレエート)、ジメチル錫ビス(2−
プロペニルマレエート)、ジメチル錫ビス(ブテニルマ
レエート)、ジメチル錫ビス(ペンテニルマレエー
ト)、ジメチル錫ビス(ヘプテニルマレエート)、ジメ
チル錫ビス(デセニルマレエート)、ジメチル錫ビス
(ドデセニルマレエート)、ジメチル錫ビス(ペンタデ
セニルマレエート)、ジメチル錫ビス(ヘプタデセニル
マレエート)、ジメチル錫ビス(オクタデセニルマレエ
ート)、ジメチル錫ビス(ノナデセニルマレエート)、
ジメチル錫ビス(ドコセニルマレエート)、ジメチル錫
ビス(ベンジルマレエート)、ジメチル錫ビス(メチル
ベンジルマレエート)、ジメチル錫ビス(メトキシベン
ジルマレエート)、ジメチル錫ビス(イソプロピルベン
ジルマレエート)、ジメチル錫ビス(ブチルベンジルマ
レエート)、ジメチル錫ビス(ノニルベンジルマレエー
ト)、ジメチル錫ビス(トリス(t−ブチル)ベンジル
マレエート)、ジメチル錫ビス(メトキシエチルマレエ
ート)、ジメチル錫ビス(エトキシエチルマレエー
ト)、ジメチル錫ビス(ブトキシエチルマレエート)、
ジメチル錫ビス(メトキシブチルマレエート)、ジメチ
ル錫ビス(エトキシブチルマレエート)、ジメチル錫ビ
ス(ブトキシウンデシルマレエート)、ジメチル錫ビス
(ブトキシヘプタデシルマレエート)、ジメチル錫ビス
(ブトキシオクタデシルマレエート)、ジメチル錫ビス
(ヒドロキシブチルマレエート)、ジメチル錫ビス(ヒ
ドロキシオクチルマレエート)、ジメチル錫ビス(ヒド
ロキシドデシルマレエート)、ジメチル錫ビス(ヒドロ
キシオクタデシルマレエート)、ジメチル錫ビス(ヒド
ロキシドコシルマレエート)、ジブチル錫ビス(メチル
マレエート)、ジブチル錫ビス(エチルマレエート)、
ジブチル錫ビス(プロピルマレエート)、ジブチル錫ビ
ス(イソプロピルマレエート)、ジブチル錫ビス(ブチ
ルマレエート)、ジブチル錫ビス(ヘキシルマレエー
ト)、ジブチル錫ビス(ヘプチルマレエート)、ジブチ
ル錫ビス(オクチルマレエート)、ジブチル錫ビス(イ
ソオクチルマレエート)、ジブチル錫ビス(2−エチル
ヘキシルマレエート)、ジブチル錫ビス(ノニルマレエ
ート)、ジブチル錫ビス(デシルマレエート)、ジブチ
ル錫ビス(ドデシルマレエート)、ジブチル錫ビス(ト
リデシルマレエート)、ジブチル錫ビス(オクタデシル
マレエート)、ジブチル錫ビス(エイコシルマレエー
ト)、ジブチル錫ビス(ドコシルマレエート)、ジブチ
ル錫ビス(シクロヘキシルマレエート)、ジブチル錫ビ
ス(メチルシクロヘキシルマレエート)、ジブチル錫ビ
ス(エチルシクロヘキシルマレエート)、ジブチル錫ビ
ス(ブチルシクロヘキシルマレエート)、ジブチル錫ビ
ス(ノニルシクロヘキシルマレエート)、ジブチル錫ビ
ス(トリス(t−ブチル)シクロヘキシルマレエー
ト)、ジブチル錫ビス(ビニルマレエート)、ジブチル
錫ビス(2−プロペニルマレエート)、ジブチル錫ビス
(ブテニルマレエート)、ジブチル錫ビス(ペンテニル
マレエート)、ジブチル錫ビス(ヘプテニルマレエー
ト)、ジブチル錫ビス(デセニルマレエート)、ジブチ
ル錫ビス(ドデセニルマレエート)、ジブチル錫ビス
(ペンタデセニルマレエート)、ジブチル錫ビス(ヘプ
タデセニルマレエート)、ジブチル錫ビス(オクタデセ
ニルマレエート)、ジブチル錫ビス(ノナデセニルマレ
エート)、ジブチル錫ビス(ドコセニルマレエート)、
ジブチル錫ビス(ベンジルマレエート)、ジブチル錫ビ
ス(メチルベンジルマレエート)、ジブチル錫ビス(メ
トキシベンジルマレエート)、ジブチル錫ビス(イソプ
ロピルベンジルマレエート)、ジブチル錫ビス(ブチル
ベンジルマレエート)、ジブチル錫ビス(ノニルベンジ
ルマレエート)、ジブチル錫ビス(トリス(t−ブチ
ル)ベンジルマレエート)、ジブチル錫ビス(メトキシ
エチルマレエート)、ジブチル錫ビス(エトキシエチル
マレエート)、ジブチル錫ビス(ブトキシエチルマレエ
ート)、ジブチル錫ビス(メトキシブチルマレエー
ト)、ジブチル錫ビス(エトキシブチルマレエート)、
ジブチル錫ビス(ブトキシウンデシルマレエート)、ジ
ブチル錫ビス(ブトキシヘプタデシルマレエート)、ジ
ブチル錫ビス(ブトキシオクタデシルマレエート)、ジ
ブチル錫ビス(ヒドロキシブチルマレエート)、ジブチ
ル錫ビス(ヒドロキシオクチルマレエート)、ジブチル
錫ビス(ヒドロキシドデシルマレエート)、ジブチル錫
ビス(ヒドロキシオクタデシルマレエート)、ジブチル
錫ビス(ヒドロキシドコシルマレエート)、ジオクチル
錫ビス(メチルマレエート)、ジオクチル錫ビス(エチ
ルマレエート)、ジオクチル錫ビス(プロピルマレエー
ト)、ジオクチル錫ビス(イソプロピルマレエート)、
ジオクチル錫ビス(ブチルマレエート)、ジオクチル錫
ビス(ヘキシルマレエート)、ジオクチル錫ビス(ヘプ
チルマレエート)、ジオクチル錫ビス(オクチルマレエ
ート)、ジオクチル錫ビス(イソオクチルマレエー
ト)、ジオクチル錫ビス(2−エチルヘキシルマレエー
ト)、ジオクチル錫ビス(ノニルマレエート)、ジオク
チル錫ビス(デシルマレエート)、ジオクチル錫ビス
(ドデシルマレエート)、ジオクチル錫ビス(トリデシ
ルマレエート)、ジオクチル錫ビス(オクタデシルマレ
エート)、ジオクチル錫ビス(エイコシルマレエー
ト)、ジオクチル錫ビス(ドコシルマレエート)、ジオ
クチル錫ビス(シクロヘキシルマレエート)、ジオクチ
ル錫ビス(メチルシクロヘキシルマレエート)、ジオク
チル錫ビス(エチルシクロヘキシルマレエート)、ジオ
クチル錫ビス(ブチルシクロヘキシルマレエート)、ジ
オクチル錫ビス(ノニルシクロヘキシルマレエート)、
ジオクチル錫ビス(トリス(t−ブチル)シクロヘキシ
ルマレエート)、ジオクチル錫ビス(ビニルマレエー
ト)、ジオクチル錫ビス(2−プロペニルマレエー
ト)、ジオクチル錫ビス(ブテニルマレエート)、ジオ
クチル錫ビス(ペンテニルマレエート)、ジオクチル錫
ビス(ヘプテニルマレエート)、ジオクチル錫ビス(デ
セニルマレエート)、ジオクチル錫ビス(ドデセニルマ
レエート)、ジオクチル錫ビス(ペンタデセニルマレエ
ート)、ジオクチル錫ビス(ヘプタデセニルマレエー
ト)、ジオクチル錫ビス(オクタデセニルマレエー
ト)、ジオクチル錫ビス(ノナデセニルマレエート)、
ジオクチル錫ビス(ドコセニルマレエート)、ジオクチ
ル錫ビス(ベンジルマレエート)、ジオクチル錫ビス
(メチルベンジルマレエート)、ジオクチル錫ビス(メ
トキシベンジルマレエート)、ジオクチル錫ビス(イソ
プロピルベンジルマレエート)、ジオクチル錫ビス(ブ
チルベンジルマレエート)、ジオクチル錫ビス(ノニル
ベンジルマレエート)、ジオクチル錫ビス(トリス(t
−ブチル)ベンジルマレエート)、ジオクチル錫ビス
(メトキシエチルマレエート)、ジオクチル錫ビス(エ
トキシエチルマレエート)、ジオクチル錫ビス(ブトキ
シエチルマレエート)、ジオクチル錫ビス(メトキシブ
チルマレエート)、ジオクチル錫ビス(エトキシブチル
マレエート)、ジオクチル錫ビス(ブトキシウンデシル
マレエート)、ジオクチル錫ビス(ブトキシヘプタデシ
ルマレエート)、ジオクチル錫ビス(ブトキシオクタデ
シルマレエート)、ジオクチル錫ビス(ヒドロキシブチ
ルマレエート)、ジオクチル錫ビス(ヒドロキシオクチ
ルマレエート)、ジオクチル錫ビス(ヒドロキシドデシ
ルマレエート)、ジオクチル錫ビス(ヒドロキシオクタ
デシルマレエート)、ジオクチル錫ビス(ジオクチル錫
ビス(ヒドロキシドコシルマレエート)、ジラウリル錫
ビス(メチルマレエート)、ジラウリル錫ビス(エチル
マレエート)、ジラウリル錫ビス(イソプロピルマレエ
ート)、ジラウリル錫ビス(ブチルマレエート)、ジラ
ウリル錫ビス(ヘキシルマレエート)、ジラウリル錫ビ
ス(オクチルマレエート)、ジラウリル錫ビス(イソオ
クチルマレエート)、ジラウリル錫ビス(2−エチルヘ
キシルマレエート)、ジラウリル錫ビス(ノニルマレエ
ート)、ジラウリル錫ビス(デシルマレエート)、ジラ
ウリル錫ビス(ドデシルマレエート)、ジラウリル錫ビ
ス(トリデシルマレエート)、ジラウリル錫ビス(オク
タデシルマレエート)、ジラウリル錫ビス(シクロヘキ
シルマレエート)、ジラウリル錫ビス(2−プロペニル
マレエート)、ジラウリル錫ビス(オクタデセニルマレ
エート)、ジラウリル錫ビス(ベンジルマレエート)、
ジラウリル錫ビス(メチルベンジルマレエート)、ジラ
ウリル錫ビス(メトキシブチルマレエート)、ジラウリ
ル錫ビス(ヒドロキシドデシルマレエート)、ビス(ジ
メチル錫メチルマレエート)マレエート、ビス(ジメチ
ル錫エチルマレエート)マレエート、ビス(ジメチル錫
イソプロピルマレエート)マレエ−ト、ビス(ジメチル
錫ブチルマレエート)マレエート、ビス(ジメチル錫ヘ
キシルマレエート)マレエート、ビス(ジメチル錫オク
チルマレエート)マレエート、ビス(ジメチル錫イソオ
クチルマレエート)マレエート、ビス(ジメチル錫−2
−エチルヘキシルマレエート)マレエート、ビス(ジメ
チル錫ノニルマレエート)マレエート、ビス(ジメチル
錫デシルマレエート)マレエート、ビス(ジメチル錫ド
デシルマレエート)マレエート、ビス(ジメチル錫トリ
デシルマレエート)マレエート、ビス(ジメチル錫オク
タデシルマレエート)マレエート、ビス(ジメチル錫シ
クロヘキシルマレエート)マレエート、ビス(ジメチル
錫−2−プロペニルマレエート)マレエート、ビス(ジ
メチル錫オクタデセニルマレエート)マレエート、ビス
(ジメチル錫ベンジルマレエート)マレエート、ビス
(ジメチル錫メチルベンジルマレエート)マレエート、
ビス(ジメチル錫メトキシブチルマレエート)マレエー
ト、ビス(ジメチル錫ヒドロキシドデシルマレエート)
マレエート、ビス(ジブチル錫メチルマレエート)マレ
エート、ビス(ジブチル錫エチルマレエート)マレエー
ト、ビス(ジブチル錫イソプロピルマレエート)マレエ
ート、ビス(ジブチル錫ブチルマレエート)マレエー
ト、ビス(ジブチル錫ヘキシルマレエート)マレエー
ト、ビス(ジブチル錫オクチルマレエート)マレエー
ト、ビス(ジブチル錫イソオクチルマレエート)マレエ
ート、ビス(ジブチル錫−2−エチルヘキシルマレエー
ト)マレエート、ビス(ジブチル錫ノニルマレエート)
マレエート、ビス(ジブチル錫デシルマレエート)マレ
エート、ビス(ジブチル錫ドデシルマレエート)マレエ
ート、ビス(ジブチル錫トリデシルマレエート)マレエ
ート、ビス(ジブチル錫オクタデシルマレエート)マレ
エート、ビス(ジブチル錫シクロヘキシルマレエート)
マレエート、ビス(ジブチル錫−2−プロペニルマレエ
ート)マレエート、ビス(ジブチル錫オクタデセニルマ
レエート)マレエート、ビス(ジブチル錫ベンジルマレ
エート)マレエート、ビス(ジブチル錫メチルベンジル
マレエート)マレエート、ビス(ジブチル錫メトキシブ
チルマレエート)マレエート、ビス(ジブチル錫ヒドロ
キシドデシルマレエート)マレエート、ビス(ジオクチ
ル錫メチルマレエート)マレエート、ビス(ジオクチル
錫エチルマレエート)マレエート、ビス(ジオクチル錫
イソプロピルマレエート)マレエート、ビス(ジオクチ
ル錫ブチルマレエート)マレエート、ビス(ジオクチル
錫ヘキシルマレエート)マレエート、ビス(ジオクチル
錫オクチルマレエート)マレエート、ビス(ジオクチル
錫イソオクチルマレエート)マレエート、ビス(ジオク
チル錫−2−エチルヘキシルマレエート)マレエート、
ビス(ジオクチル錫ノニルマレエート)マレエート、ビ
ス(ジオクチル錫デシルマレエート)マレエート、ビス
(ジオクチル錫ドデシルマレエート)マレエート、ビス
(ジオクチル錫トリデシルマレエート)マレエート、ビ
ス(ジオクチル錫オクタデシルマレエート)マレエー
ト、ビス(ジオクチル錫シクロヘキシルマレエート)マ
レエート、ビス(ジオクチル錫−2−プロペニルマレエ
ート)マレエート、ビス(ジオクチル錫オクタデセニル
マレエート)マレエート、ビス(ジオクチル錫ベンジル
マレエート)マレエート、ビス(ジオクチル錫メチルベ
ンジルマレエート)マレエート、ビス(ジオクチル錫メ
トキシブチルマレエート)マレエート、ビス(ジオクチ
ル錫ヒドロキシドデシルマレエート)マレエート、ビス
(ジラウリル錫メチルマレエート)マレエート、ビス
(ジラウリル錫エチルマレエート)マレエート、ビス
(ジラウリル錫イソプロピルマレエート)マレエート、
ビス(ジラウリル錫ブチルマレエート)マレエート、ビ
ス(ジラウリル錫ヘキシルマレエート)マレエート、ビ
ス(ジラウリル錫オクチルマレエート)マレエート、ビ
ス(ジラウリル錫イソオクチルマレエート)マレエー
ト、ビス(ジラウリル錫−2−エチルヘキシルマレエー
ト)マレエート、ビス(ジラウリル錫ノニルマレエー
ト)マレエート、ビス(ジラウリル錫デシルマレエー
ト)マレエート、ビス(ジラウリル錫ドデシルマレエー
ト)マレエート、ビス(ジラウリル錫トリデシルマレエ
ート)マレエート、ビス(ジラウリル錫オクタデシルマ
レエート)マレエート、ビス(ジラウリル錫シクロヘキ
シルマレエート)マレエート、ビス(ジラウリル錫−2
−プロペニルマレエート)マレエート、ビス(ジラウリ
ル錫オクタデセニルマレエート)マレエート、ビス(ジ
ラウリル錫ベンジルマレエート)マレエート、ビス(ジ
ラウリル錫メチルベンジルマレエート)マレエート、ビ
ス(ジラウリル錫メトキシブチルマレエート)マレエー
ト、ビス(ジラウリル錫ヒドロキシドデシルマレエー
ト)マレエート、ビス(ジメチル錫メチルマレエート)
オキサイド、ビス(ジメチル錫エチルマレエート)オキ
サイド、ビス(ジメチル錫イソプロピルマレエート)オ
キサイド、ビス(ジメチル錫ブチルマレエート)オキサ
イド、ビス(ジメチル錫ヘキシルマレエート)オキサイ
ド、ビス(ジメチル錫オクチルマレエート)オキサイ
ド、ビス(ジメチル錫イソオクチルマレエート)オキサ
イド、ビス(ジメチル錫−2−エチルヘキシルマレエー
ト)オキサイド、ビス(ジメチル錫ノニルマレエート)
オキサイド、ビス(ジメチル錫デシルマレエート)オキ
サイド、ビス(ジメチル錫ドデシルマレエート)オキサ
イド、ビス(ジメチル錫トリデシルマレエート)オキサ
イド、ビス(ジメチル錫オクタデシルマレエート)オキ
サイド、ビス(ジメチル錫シクロヘキシルマレエート)
オキサイド、ビス(ジメチル錫−2−プロペニルマレエ
ート)オキサイド、ビス(ジメチル錫オクタデセニルマ
レエート)オキサイド、ビス(ジメチル錫ベンジルマレ
エート)オキサイド、ビス(ジメチル錫メチルベンジル
マレエート)オキサイド、ビス(ジメチル錫メトキシブ
チルマレエート)オキサイド、ビス(ジメチル錫ヒドロ
キシドデシルマレエート)オキサイド、ビス(ジブチル
錫メチルマレエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫エ
チルマレエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫イソプ
ロピルマレエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫ブチ
ルマレエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫ヘキシル
マレエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫オクチルマ
レエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫イソオクチル
マレエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫−2−エチ
ルヘキシルマレエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫
ノニルマレエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫デシ
ルマレエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫ドデシル
マレエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫トリデシル
マレエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫オクタデシ
ルマレエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫シクロヘ
キシルマレエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫−2
−プロペニルマレエート)オキサイド、ビス(ジブチル
錫オレイルマレエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫
ベンジルマレエート)オキサイド、ビス(ジブチル錫メ
チルベンジルマレエート)オキサイド、ビス(ジブチル
錫メトキシブチルマレエート)オキサイド、ビス(ジブ
チル錫ヒドロキシドデシルマレエート)オキサイド、ビ
ス(ジオクチル錫メチルマレエート)オキサイド、ビス
(ジオクチル錫エチルマレエート)オキサイド、ビス
(ジオクチル錫イソプロピルマレエート)オキサイド、
ビス(ジオクチル錫ブチルマレエート)オキサイド、ビ
ス(ジオクチル錫ヘキシルマレエート)オキサイド、ビ
ス(ジオクチル錫オクチルマレエート)オキサイド、ビ
ス(ジオクチル錫イソオクチルマレエート)オキサイ
ド、ビス(ジオクチル錫−2−エチルヘキシルマレエー
ト)オキサイド、ビス(ジオクチル錫ノニルマレエー
ト)オキサイド、ビス(ジオクチル錫デシルマレエー
ト)オキサイド、ビス(ジオクチル錫ドデシルマレエー
ト)オキサイド、ビス(ジオクチル錫トリデシルマレエ
ート)オキサイド、ビス(ジオクチル錫オクタデシルマ
レエート)オキサイド、ビス(ジオクチル錫シクロヘキ
シルマレエート)オキサイド、ビス(ジオクチル錫−2
−プロペニルマレエート)オキサイド、ビス(ジオクチ
ル錫オクタデセニルマレエート)オキサイド、ビス(ジ
オクチル錫ベンジルマレエート)オキサイド、ビス(ジ
オクチル錫メチルベンジルマレエート)オキサイド、ビ
ス(ジオクチル錫メトキシブチルマレエート)オキサイ
ド、ビス(ジオクチル錫ヒドロキシドデシルマレエー
ト)オキサイド、ビス(ジラウリル錫メチルマレエー
ト)オキサイド、ビス(ジラウリル錫エチルマレエー
ト)オキサイド、ビス(ジラウリル錫イソプロピルマレ
エート)オキサイド、ビス(ジラウリル錫ブチルマレエ
ート)オキサイド、ビス(ジラウリル錫ヘキシルマレエ
ート)オキサイド、ビス(ジラウリル錫オクチルマレエ
ート)オキサイド、ビス(ジラウリル錫イソオクチルマ
レエート)オキサイド、ビス(ジラウリル錫−2−エチ
ルヘキシルマレエート)オキサイド、ビス(ジラウリル
錫ノニルマレエート)オキサイド、ビス(ジラウリル錫
デシルマレエート)オキサイド、ビス(ジラウリル錫ド
デシルマレエート)オキサイド、ビス(ジラウリル錫ト
リデシルマレエート)オキサイド、ビス(ジラウリル錫
オクタデシルマレエート)オキサイド、ビス(ジラウリ
ル錫シクロヘキシルマレエート)オキサイド、ビス(ジ
ラウリル錫−2−プロペニルマレエート)オキサイド、
ビス(ジラウリル錫オクタデセニルマレエート)オキサ
イド、ビス(ジラウリル錫ベンジルマレエート)オキサ
イド、ビス(ジラウリル錫メチルベンジルマレエート)
オキサイド、ビス(ジラウリル錫メトキシブチルマレエ
ート)オキサイド、ビス(ジラウリル錫ヒドロキシドデ
シルマレエート)オキサイド等を挙げることが出来、好
ましいものとしては、ジブチル錫ビス(メチルマレエー
ト)、ジブチル錫ビス(エチルマレエート)、ジブチル
錫ビス(プロピルマレエート)、ジブチル錫ビス(イソ
プロピルマレエート)、ジブチル錫ビス(ブチルマレエ
ート)、ジブチル錫ビス(ヘキシルマレエート)、ジブ
チル錫ビス(ヘプチルマレエート)、ジブチル錫ビス
(オクチルマレエート)、ジブチル錫ビス(イソオクチ
ルマレエート)、ジブチル錫ビス(2−エチルヘキシル
マレエート)、ジブチル錫ビス(ベンジルマレエー
ト)、ジオチクル錫ビス(メチルマレエート)、ジオク
チル錫ビス(エチルマレエート)、ジオクチル錫ビス
(プロピルマレエート)、ジオクチル錫ビス(イソプロ
ピルマレエート)、ジオクチル錫ビス(ブチルマレエー
ト)、ジオクチル錫ビス(ヘキシルマレエート)、ジオ
クチル錫ビス(ヘプチルマレエート)、ジオクチル錫ビ
ス(オクチルマレエート)、ジオクチル錫ビス(イソオ
クチルマレエート)、ジオクチル錫ビス(2−エチルヘ
キシルマレエート)、ジオクチル錫ビス(ベンジルマレ
エート)、ビス(ジブチル錫メチルマレエート)マレエ
−ト、ビス(ジブチル錫エチルマレエート)マレエー
ト、ビス(ジブチル錫イソプロピルマレエート)マレエ
ート、ビス(ジブチル錫ブチルマレエート)マレエー
ト、ビス(ジブチル錫ヘキシルマレエート)マレエー
ト、ビス(ジブチル錫オクチルマレエート)マレエー
ト、ビス(ジブチル錫イソオクチルマレエート)マレエ
ート、ビス(ジブチル錫−2−エチルヘキシルマレエー
ト)マレエート、ビス(ジブチル錫ベンジルマレエー
ト)マレエート、ビス(ジオクチル錫メチルマレエー
ト)マレエート、ビス(ジオクチル錫エチルマレエー
ト)マレエート、ビス(ジオクチル錫イソプロピルマレ
エート)マレエート、ビス(ジオクチル錫ブチルマレエ
ート)マレエート、ビス(ジオクチル錫ヘキシルマレエ
ート)マレエート、ビス(ジオクチル錫オクチルマレエ
ート)マレエート、ビス(ジオクチル錫イソオクチルマ
レエート)マレエート、ビス(ジオクチル錫−2−エチ
ルヘキシルマレエート)マレエート及びビス(ジオクチ
ル錫ベンジルマレエート)マレエートを挙げることが出
来る。
【0071】式(3)で示される有機錫化合物の例とし
ては、次のものが挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。
【0072】ジメチル錫マレエート、ジブチル錫マレエ
ート、ジオクチル錫マレエート、ジラウリル錫マレエー
ト及びこれらのポリマー等を挙げることが出来、好まし
いものとしては、ジブチル錫マレエート、ジオクチル錫
マレエート及びこれらのポリマーを挙げることが出来
る。
【0073】本発明で使用される有機リン化合物と有機
錫化合物の添加量は、スチレン系樹脂100重量部に対
して、0.05〜5.0重量部であり、好ましくは、
0.5〜3.0重量部である。尚、添加量が0.05重
量部未満では、併用添加による顕著な着色防止効果が見
られず、又、5.0重量部を超えると、着色防止効果が
低下する。
【0074】ここで、有機リン化合物と有機錫化合物と
の併用比率は、2対98重量%〜70対30重量%であ
り、好ましくは、10対90重量%〜40対60重量%
である。
【0075】尚、有機リン化合物の割合が2重量%未満
では、着色防止効果が顕著には見られず、又、70重量
%を超えると、着色防止効果が低下する。
【0076】本発明で使用される特定の添加剤を、スチ
レン系樹脂及び特定のブロム系難燃剤からなる難燃化ス
チレン系樹脂に添加する方法は、従来公知の技術で行な
えばよく、例えば、該難燃化スチレン系樹脂と該添加剤
とをヘンシェルミキサ−、リボンブレンダ−、バンバリ
−ミキサ−等で混合してもよいし、或は該添加剤をあら
かじめワンパックしたものを該難燃化スチレ系樹脂と前
述の混合機で混合してもよい。
【0077】又、これらの該添加剤に更に公知の安定
剤、例えば、金属石ケン、抗酸化剤、紫外線吸収剤等を
併用出来る。
【0078】更に、必要に応じて、滑剤、顔料、充填
剤、加工助剤、クロル系難燃剤、難燃助剤等を添加する
ことが出来る。
【0079】本発明の実施に当たっては、以下のような
実施態様を挙げることが出来る。
【0080】(1)スチレン系樹脂100重量部及び特
定のブロム系難燃剤1〜50重量部からなる難燃化スチ
レン系樹脂に、式(1)
【0081】
【化13】
【0082】で示される有機リン化合物と有機錫化合物
を、2対98重量%〜70対30重量%の割合で、0.
05〜5.0重量部併用添加してなる安定化された難燃
化スチレン系樹脂組成物。
【0083】(2)スチレン系樹脂100重量部及び特
定のブロム系難燃剤1〜50重量部からなる難燃化スチ
レン系樹脂に、式(1)
【0084】
【化14】
【0085】で示される有機リン化合物と、式(2)
【0086】
【化15】
【0087】〔式(2)中、R5 は、炭素数1〜12の
アルキル基、X1 は、酸素原子、−OCOCH=CHC
OO−、Z1 は、−OCOCH=CHCOOR6 、m
は、0又は1の整数、R6 は、アルキル基、シクロアル
キル基、アルケニル基、アラルキル基、アルコキシアル
キル基及びヒドロキシアルキル基を示す。〕及び、式
(3)
【0088】
【化16】
【0089】〔式(3)中、X2 は、−OCOCH=C
HCOO−を示し、nは、1〜10の整数である。〕で
示される有機錫化合物を、2対98重量%〜70対30
重量%の割合で、0.05〜5.0重量部併用添加して
なる安定化された難燃化スチレン系樹脂組成物。
【0090】(3)スチレン系樹脂100重量部及び特
定のブロム系難燃剤3〜30重量部からなる難燃化スチ
レン系樹脂に、式(1)
【0091】
【化17】
【0092】で示される有機リン化合物と、式(2)
【0093】
【化18】
【0094】〔式(2)中、R5 は、炭素数1〜12の
アルキル基、X1 は、酸素原子、−OCOCH=CHC
OO−、Z1 は、−OCOCH=CHCOOR6 、m
は、0又は1の整数、R6 は、アルキル基、シクロアル
キル基、アルケニル基、アラルキル基、アルコキシアル
キル基及びヒドロキシアルキル基を示す。〕及び、式
(3)
【0095】
【化19】
【0096】〔式(3)中、X2 は、−OCOCH=C
HCOO−を示し、nは、1〜10の整数である。〕で
示される有機錫化合物を、10対90重量%〜40対6
0重量%の割合で、0.5〜3.0重量部併用添加して
なる安定化された難燃化スチレン系樹脂組成物。
【0097】(4)スチレン系樹脂が、ポリスチレン、
AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、AAS樹脂、AC
S樹脂又はアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−
α−メチルスチレン共重合体から選ばれた当該樹脂10
0重量部及びブロム系難燃剤が、ブロム化シクロアルカ
ン、ブロム化ビスフェノールA類、ブロム化ビスフェノ
ールA系カーボネートオリゴマー、ブロム化ジフェニル
エーテル類から選ばれた当該難燃剤1〜50重量部から
なる難燃化スチレン系樹脂に、式(1)
【0098】
【化20】
【0099】で示される有機リン化合物と、式(2)
【0100】
【化21】
【0101】〔式(2)中、R5 は、炭素数1〜12の
アルキル基、X1 は、酸素原子、−OCOCH=CHC
OO−、Z1 は、−OCOCH=CHCOOR6 、m
は、0又は1の整数、R6 は、アルキル基、シクロアル
キル基、アルケニル基、アラルキル基、アルコキシアル
キル基及びヒドロキシアルキル基を示す。〕及び、式
(3)
【0102】
【化22】
【0103】〔式(3)中、X2 は、−OCOCH=C
HCOO−を示し、nは、1〜10の整数である。〕で
示される有機錫化合物を、2対98重量%〜70対30
重量%の割合で、0.05〜5.0重量部併用添加して
なる安定化された難燃化スチレン系樹脂組成物。
【0104】(5)スチレン系樹脂が、ポリスチレン、
AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、AAS樹脂、AC
S樹脂又はアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−
α−メチルスチレン共重合体から選ばれた当該樹脂10
0重量部及びブロム系難燃剤が、ブロム化シクロアルカ
ン、ブロム化ビスフェノールA類、ブロム化ビスフェノ
ールA系カーボネートオリゴマー、ブロム化ジフェニル
エーテル類から選ばれた当該難燃剤3〜30重量部から
なる難燃化スチレン系樹脂に、式(1)
【0105】
【化23】
【0106】で示される有機リン化合物と、式(2)
【0107】
【化24】
【0108】〔式(2)中、R5 は、炭素数1〜12の
アルキル基、X1 は、酸素原子、−OCOCH=CHC
OO−、Z1 は、−OCOCH=CHCOOR6 、m
は、0又は1の整数、R6 は、アルキル基、シクロアル
キル基、アルケニル基、アラルキル基、アルコキシアル
キル基及びヒドロキシアルキル基を示す。〕及び、式
(3)
【0109】
【化25】
【0110】〔式(3)中、X2 は、−OCOCH=C
HCOO−を示し、nは、1〜10の整数である。〕で
示される有機錫化合物を、10対90重量%〜40対6
0重量%の割合で、0.5〜3.0重量部併用添加して
なる安定化された難燃化スチレン系樹脂組成物。
【0111】(6)スチレン系樹脂が、ポリスチレン、
AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、AAS樹脂、AC
S樹脂又はアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−
α−メチルスチレン共重合体から選ばれた当該樹脂10
0重量部及びブロム系難燃剤が、ブロム化シクロアルカ
ン、ブロム化ビスフェノールA類、ブロム化ビスフェノ
ールA系カーボネートオリゴマー、ブロム化ジフェニル
エーテル類から選ばれた当該難燃剤3〜30重量部から
なる難燃化スチレン系樹脂に、式(1)
【0112】
【化26】
【0113】で示される有機リン化合物と、式(3)
【0114】
【化27】
【0115】〔式(3)中、R5 は、アルキル基、X2
は、−OCOCH=CHCOO−を示し、nは、1〜1
0の整数である。〕で示される有機錫化合物を、10対
90重量%〜40対60重量%の割合で、0.5〜3.
0重量部併用添加してなる安定化された難燃化スチレン
系樹脂組成物。
【0116】(7)スチレン系樹脂が、ポリスチレン又
はABS樹脂から選ばれた当該樹脂100重量部及びブ
ロム系難燃剤が、ブロム化シクロアルカン、ブロム化ビ
スフェノールA類、ブロム化ビスフェノールA系カーボ
ネートオリゴマー、ブロム化ジフェニルエーテル類から
選ばれた当該難燃剤1〜50重量部からなる難燃化スチ
レン系樹脂に、式(1)
【0117】
【化28】
【0118】で示される有機リン化合物と、式(3)
【0119】
【化29】
【0120】〔式(3)中、R5 は、アルキル基、X2
は、−OCOCH=CHCOO−を示し、nは、1〜1
0の整数である。〕で示される有機錫化合物を、2対9
8重量%〜70対30重量%の割合で、0.05〜5.
0重量部併用添加してなる安定化された難燃化スチレン
系樹脂組成物。
【0121】(8)スチレン系樹脂が、ポリスチレン又
はABS樹脂から選ばれた当該樹脂100重量部及びブ
ロム系難燃剤が、ブロム化シクロアルカン、ブロム化ビ
スフェノールA類、ブロム化ビスフェノールA系カーボ
ネートオリゴマー、ブロム化ジフェニルエーテル類から
選ばれた当該難燃剤3〜30重量部からなる難燃化スチ
レン系樹脂に、式(1)
【0122】
【化30】
【0123】で示される有機リン化合物と、式(3)
【0124】
【化31】
【0125】〔式(3)中、R5 は、アルキル基、X2
は、−OCOCH=CHCOO−を示し、nは、1〜1
0の整数である。〕で示される有機錫化合物を、10対
90重量%〜40対60重量%の割合で、0.5〜3.
0重量部併用添加してなる安定化された難燃化スチレン
系樹脂組成物。
【0126】(9)スチレン系樹脂が、ポリスチレン、
AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、AAS樹脂、AC
S樹脂又はアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−
α−メチルスチレン共重合体から選ばれた当該樹脂10
0重量部及びブロム系難燃剤が、ブロム化シクロアルカ
ン、ブロム化ビスフェノールA類、ブロム化ビスフェノ
ールA系カーボネートオリゴマー、ブロム化ジフェニル
エーテル類から選ばれた当該難燃剤1〜50重量部から
なる難燃化スチレン系樹脂に、式(1)
【0127】
【化32】
【0128】で示される有機リン化合物と、ジブチル錫
マレエート、ジオクチル錫マレエート及びこれらのポリ
マーから選ばれた有機錫化合物を、2対98重量%〜7
0対30重量%の割合で、0.05〜5.0重量部併用
添加してなる安定化された難燃化スチレン系樹脂組成
物。
【0129】(10)スチレン系樹脂が、ポリスチレ
ン、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、AAS樹脂、
ACS樹脂又はアクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン−α−メチルスチレン共重合体から選ばれた当該樹脂
100重量部及びブロム系難燃剤が、ブロム化シクロア
ルカン、ブロム化ビスフェノールA類、ブロム化ビスフ
ェノールA系カーボネートオリゴマー、ブロム化ジフェ
ニルエーテル類から選ばれた当該難燃剤3〜30重量部
からなる難燃化スチレン系樹脂に、式(1)
【0130】
【化33】
【0131】で示される有機リン化合物と、ジブチル錫
マレエート、ジオクチル錫マレエート及びこれらのポリ
マーから選ばれた有機錫化合物を、10対90重量%〜
40対60重量%の割合で、0.5〜3.0重量部併用
添加してなる安定化された難燃化スチレン系樹脂組成
物。
【0132】(11)スチレン系樹脂が、ポリスチレン
又はABS樹脂から選ばれた当該樹脂100重量部及び
ブロム系難燃剤が、ブロム化シクロアルカン、ブロム化
ビスフェノールA類、ブロム化ビスフェノールA系カー
ボネートオリゴマー、ブロム化ジフェニルエーテル類か
ら選ばれた当該難燃剤1〜50重量部からなる難燃化ス
チレン系樹脂に、式(1)
【0133】
【化34】
【0134】で示される有機リン化合物と、ジブチル錫
マレエート、ジオクチル錫マレエート及びこれらのポリ
マーから選ばれた有機錫化合物を、2対98重量%〜7
0対30重量%の割合で、0.05〜5.0重量部併用
添加してなる安定化された難燃化スチレン系樹脂組成
物。
【0135】(12)スチレン系樹脂が、ポリスチレン
又はABS樹脂から選ばれた当該樹脂100重量部及び
ブロム系難燃剤が、ブロム化シクロアルカン、ブロム化
ビスフェノールA類、ブロム化ビスフェノールA系カー
ボネートオリゴマー、ブロム化ジフェニルエーテル類か
ら選ばれた当該難燃剤3〜30重量部からなる難燃化ス
チレン系樹脂に、式(1)
【0136】
【化35】
【0137】で示される有機リン化合物と、ジブチル錫
マレエート、ジオクチル錫マレエート及びこれらのポリ
マーから選ばれた有機錫化合物を、10対90重量%〜
40対60重量%の割合で、0.5〜3.0重量部併用
添加してなる安定化された難燃化スチレン系樹脂組成
物。
【0138】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態とし
ては、前記の実施態様(2)〜(12)が挙げられ、更
に好ましい実施の形態としては、実施態様(3)、
(5)、(6)、(8)、(10)、(12)が挙げら
れ、最も好ましい実施の形態としては、実施態様
(6)、(8)、(10)、(12)が挙げられる。
【0139】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、当該発明はこれらによって限定されるものでは
ない。これらの実施例において、部とは重量部を意味す
る。
【0140】本発明で用いられる有機リン化合物 A−1 :明細書中の式(1)により示される有機リン
化合物。
【0141】本発明で用いられる有機錫化合物 B−1 :ジブチル錫ビス(ブチルマレエート) B−2 :ジブチル錫ビス(2−エチルヘキシルマレエ
ート) B−3 :ジオクチル錫ビス(メチルマレエート) B−4 :ジオクチル錫ビス(ベンジルマレエート) B−5 :ビス(ジブチル錫メチルマレエート)マレエ
ート B−6 :ビス(ジブチル錫−2−エチルヘキシルマレ
エート)マレエート B−7 :ビス(ジオクチル錫エチルマレエート)マレ
エート B−8 :ビス(ジオクチル錫−2−エチルヘキシルマ
レエート)マレエート B−9 :ビス(ジブチル錫ブチルマレエート)オキサ
イド B−10:ジメチル錫マレエート B−11:ジブチル錫マレエート B−12 ジオクチル錫マレエート。
【0142】本発明以外の添加剤 C−1 :トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)
ホスファイト C−2 :ジステアリルペンタエリスリト−ルジホスフ
ァイト C−3 :ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペ
ンタエリスリト−ルジホスファイト C−4 :ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェニル)ペンタエリスリト−ルジホスファイト C−5 :2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−
ブチルフェニル)オクチルホスファイト C−6 :テトラトリデシル−4,4’−イソプロピリ
デンジフェニルジホスファイト C−7 :ジブチル錫チオジプロピオン酸塩 C−8 :ジブチル錫ジチオジプロピオン酸塩 C−9 :ジブチル錫ビス(イソオクチルチオグリコレ
ート) C−10:ジブチル錫−3−メルカプトプロピオン酸塩 C−11:ペンタエリスリトール C−12:2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル
−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
ール。
【0143】〔実施例1〕ABS樹脂〔日本合成ゴム
(株)製 JSR#15NP〕90部、MBS樹脂〔呉
羽化学工業(株)製 クレハBTA−751〕10部、
テトラブロムビスフェノールA〔帝人化成(株)製 フ
ァイヤガードFG−2000〕20部に、表1乃至表3
に示す添加剤を添加した配合物を130℃に調整した8
インチ試験ロ−ルで3分間混練りし、厚さ0.5mmの
シ−トを作製した。得られたシ−トを裁断し8枚重ね、
230℃、5kg/cm2 でプレスを行ない、プレス板
の着色状態を目視で観察し、添加剤の着色防止効果を評
価した。
【0144】尚、プレス板の着色状態は、次の基準で評
価した。
【0145】1:白色 , 2:淡黄色 , 3:黄色
, 4:黄褐色 , 5:褐色
【0146】
【表1】
【0147】
【表2】
【0148】
【表3】
【0149】試料番号1〜19は実施例、同番号20〜
47は比較例である。表1乃至表3の結果を比較すれば
明らかな如く、本発明の安定化された難燃化スチレン系
樹脂組成物は、着色防止効果に極めて優れていることが
分かる。尚、試料番号20〜21の如く、有機リン化合
物と有機錫化合物の添加量が本発明の範囲外である場
合、同番号22の如く、有機リン化合物と有機錫化合物
の添加比率が本発明の範囲外である場合、同番号23〜
29、同番号40〜46の如く、本発明以外の添加剤を
添加した場合、同番号30〜34の如く、本発明の有機
リン化合物のみを添加した場合、同番号35〜39の如
く、本発明の有機錫化合物のみを添加した場合や同番号
47の如く、添加剤を添加しない場合はいずれも十分な
着色防止効果が得られない。
【0150】〔実施例2〕スチレン樹脂〔旭化成工業
(株)製 スタイロン492〕100部、ヘキサブロム
シクロドデカン〔アルベマール(株)製 Saytex
HBCD〕3部、三酸化アンチモン5部に、表4及び
表5に示す添加剤を添加した配合物を120℃に調整し
た8インチ試験ロールで3分間混練りし、厚さ0.5m
mのシートを作製した。得られたシートを裁断し8枚重
ね、205℃、5kg/cm2 でプレスを行ない、プレ
ス板の着色状態を目視で観察し、添加剤の着色防止効果
を評価した。
【0151】尚、プレス板の着色状態は、次の基準で評
価した。
【0152】1:白色 , 2:淡灰色 , 3:灰色
, 4:灰褐色
【0153】
【表4】
【0154】
【表5】
【0155】試料番号1〜13は実施例、同番号14〜
30は比較例である。表4及び表5の結果を比較すれば
明らかな如く、本発明の安定化された難燃化スチレン系
樹脂組成物は着色防止効果に極めて優れていることが分
かる。尚、試料番号14〜15の如く、有機リン化合物
と有機錫化合物の併用比率が本発明の範囲外である場
合、同番号16の如く、本発明の有機リン化合物のみを
添加する場合、同番号17〜23の如く、本発明の有機
錫化合物のみを添加する場合、同番号24〜29の如
く、本発明以外の添加剤を添加する場合や同番号30の
如く、添加剤を添加しない場合は、いずれも十分な着色
防止効果が得られない。
【0156】〔実施例3〕ABS樹脂〔三菱化学(株)
製 タフレックス410CB〕100部、テトラブロム
ビスフェノールAカーボネートオリゴマー〔帝人化成
(株)製 ファイヤガードFG−7500〕10部、塩
素化ポリエチレン〔昭和電工(株)製 エラスレン30
3B〕3部に、表6乃至表8に示す添加剤を添加した配
合物を165℃に調整した8インチ試験ロールで3分間
混練りし、厚さ0.5mmのシートを作製した。得られ
たシートを裁断し8枚重ね、250℃、5kg/cm2
でプレスを行ない、プレス板の着色状態を目視で観察
し、添加剤の着色防止効果を評価した。
【0157】尚、プレス板の着色状態は、〔実施例1〕
と同様の基準で評価した。
【0158】
【表6】
【0159】
【表7】
【0160】
【表8】
【0161】試料番号1〜13は実施例、同番号14〜
37は比較例である。表6乃至表8の結果を比較すれば
明らかな如く、本発明の安定化された難燃化スチレン系
樹脂組成物は着色防止効果に極めて優れていることが分
かる。尚、試料番号14〜15の如く、有機リン化合物
と有機錫化合物の併用比率が本発明の範囲外である場
合、同番号16の如く、本発明の有機リン化合物のみを
添加する場合、同番号17〜22の如く、本発明の有機
錫化合物のみを添加する場合、同番号23〜36の如
く、本発明以外の添加剤を添加する場合や同番号37の
如く、添加剤を添加しない場合は、いずれも十分な着色
防止効果が得られない。
【0162】〔実施例4〕スチレン樹脂〔旭化成工業
(株)製 スタイロン492〕80部、AAS樹脂〔三
菱レイヨン(株)製 ダイヤラックA S610〕20
部、デカブロムジフェニルエーテル〔ブロモケム・ファ
ーイースト(株)製 FR−1210〕30部に、表9
乃至表11に示す添加剤を添加した配合物を150℃に
調整した8インチ試験ロールで3分間混練りし、厚さ
0.5mmのシートを作製した。得られたシートを裁断
し8枚重ね、240℃、5kg/cm2 でプレスを行な
い、プレス板の着色状態を目視で観察し、添加剤の着色
防止効果を評価した。
【0163】尚、プレス板の着色状態は、〔実施例2〕
と同様の基準で評価した。
【0164】
【表9】
【0165】
【表10】
【0166】
【表11】
【0167】試料番号1〜20は実施例、同番号21〜
42は比較例である。表9乃至表11の結果を比較すれ
ば明らかな如く、本発明の安定化された難燃化スチレン
系樹脂組成物は着色防止効果に極めて優れていることが
分かる。尚、試料番号21の如く、本発明の有機リン化
合物のみを添加する場合、同番号22〜35の如く、本
発明の有機錫化合物のみを添加する場合、同番号36〜
41の如く、本発明以外の添加剤を添加する場合や同番
号42の如く、添加剤を添加しない場合は、いずれも十
分な着色防止効果が得られない。
【0168】〔実施例5〕ABS樹脂〔三菱化学(株)
製 タフレックス410CB〕100部、テトラブロム
ビスフェノールA〔帝人化成(株)製 ファイヤガード
FG−2000〕1部、塩素化ポリエチレン〔昭和電工
(株)製 エラスレン303B〕5部に、表12乃至表
14に示す添加剤を添加した配合物を130℃に調整し
た8インチ試験ロールで3分間混練りし、厚さ0.5m
mのシートを作製した。得られたシートを裁断し8枚重
ね、240℃、5kg/cm2 でプレスを行ない、プレ
ス板の着色状態を目視で観察し、添加剤の着色防止効果
を評価した。
【0169】尚、プレス板の着色状態は、〔実施例1〕
と同様の基準で評価した。
【0170】
【表12】
【0171】
【表13】
【0172】
【表14】
【0173】試料番号1〜11は実施例、同番号12〜
40は比較例である。表12乃至表14の結果を比較す
れば明らかな如く、本発明の安定化された難燃化スチレ
ン系樹脂組成物は着色防止効果に極めて優れていること
が分かる。尚、試料番号12の如く、本発明の有機リン
化合物のみを添加する場合、同番号13〜22の如く、
本発明の有機錫化合物のみを添加する場合、同番号23
〜39の如く、本発明以外の添加剤を添加する場合や同
番号40の如く、添加剤を添加しない場合は、いずれも
十分な着色防止効果が得られない。
【0174】〔実施例6〕ABS樹脂〔日本合成ゴム
(株)製 JSR#15NP〕80部、ACS樹脂〔昭
和電工(株)製 NF−960〕20部、テトラブロム
ビスフェノールA〔帝人化成(株)製 ファイヤガード
FG−2000〕50部、塩素化ポリエチレン〔昭和電
工(株)製 エラスレン303B〕3部に、表15乃至
表17に示す添加剤を添加した配合物を130℃に調整
した8インチ試験ロールで3分間混練りし、厚さ0.5
mmのシートを作製した。得られたシートを裁断し8枚
重ね、220℃、5kg/cm2 でプレスを行ない、プ
レス板の着色状態を目視で観察し、添加剤の着色防止効
果を評価した。尚、プレス板の着色状態は、〔実施例
1〕と同様の基準で評価した。
【0175】
【表15】
【0176】
【表16】
【0177】
【表17】
【0178】試料番号1〜8は実施例、同番号9〜40
は比較例である。表15乃至表17の結果を比較すれば
明らかな如く、本発明の安定化された難燃化スチレン系
樹脂組成物は着色防止効果に極めて優れていることが分
かる。尚、試料番号9の如く、本発明の有機リン化合物
のみを添加する場合、同番号10〜17の如く、本発明
の有機錫化合物のみを添加する場合、同番号18〜34
の如く、本発明以外の添加剤を添加する場合、同番号3
5〜39の如く、本発明の有機リン化合物と有機錫化合
物の併用比率が本発明の範囲外である場合や同番号40
の如く、添加剤を添加しない場合は、いずれも十分な着
色防止効果が得られない。
【0179】
【発明の効果】本発明の難燃化スチレン系樹脂組成物
は、優れた着色防止効果を有している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン系樹脂100重量部及び特定のブ
    ロム系難燃剤1〜50重量部からなる難燃化スチレン系
    樹脂に、式(1) 【化1】 で示される有機リン化合物と有機錫化合物を、2対98
    重量%〜70対30重量%の割合で、0.05〜5.0
    重量部併用添加してなる安定化された難燃化スチレン系
    樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001115040A (ja) * 1999-08-06 2001-04-24 Teijin Chem Ltd 難燃性樹脂組成物およびそれからの成形品
JP2004131522A (ja) * 2002-10-08 2004-04-30 Teijin Chem Ltd 難燃性スチレン系樹脂組成物およびそれからの成形品
CN113881152A (zh) * 2021-09-24 2022-01-04 江苏金发科技新材料有限公司 一种透明阻燃母粒及其制备方法和应用

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