JPH10337811A - 化粧シート及びこれを用いた天板 - Google Patents

化粧シート及びこれを用いた天板

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JPH10337811A
JPH10337811A JP16542697A JP16542697A JPH10337811A JP H10337811 A JPH10337811 A JP H10337811A JP 16542697 A JP16542697 A JP 16542697A JP 16542697 A JP16542697 A JP 16542697A JP H10337811 A JPH10337811 A JP H10337811A
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JP
Japan
Prior art keywords
sheet
decorative sheet
top plate
thermoplastic polyester
base material
Prior art date
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Pending
Application number
JP16542697A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Hori
豊 堀
Terunori Iwata
照徳 岩田
Yasuo Ota
泰生 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aica Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Aica Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化粧シートの表面層に特定のエラストマーフ
ィルム層を積層することにより、ソフトな触感と曲げ加
工性、筆記性、マウス作動性、リサイクル性などの優れ
た物性を付加する化粧シート及び天板とする。 【解決手段】 着色顔料を含有する隠蔽性のある基材シ
ート1上に、プライマー層2,7、印刷面層3を設け、
熱可塑性ポリエステル系エラストマー層4を積層した化
粧シート10、及びこの化粧シート10を天板用基材6
に接着剤5でポストフォーム加工した天板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面の風合、触感がソ
フトな化粧シートとこれを表面材とする天板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、可撓性を有する化粧シートとして
は、顔料を混練した塩化ビニルシートに印刷を施し、そ
の上に更に透明な塩化ビニルフィルムを加熱接着し、必
要に応じて、表面を凹凸を有するロールで加圧し、エン
ボス加工した塩化ビニル製化粧シート、或いは、塩化ビ
ニル樹脂の代りに各種熱可塑性フィルムを用いた熱可塑
性樹脂製化粧シートであった。
【0003】また、薄葉紙に着色ベタ印刷を施し、その
上から図柄を印刷し、アミノアルキッド樹脂塗料やポリ
ウレタン樹脂塗料などをコーティング仕上げをした薄葉
化粧シートもあった。
【0004】或いは、チタン紙にメラミン樹脂、ジアリ
ルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬
化性樹脂を含浸したものを、同様の熱硬化性樹脂を含浸
したクラフト紙などの基材シートに重ねて熱圧成形した
熱硬化性樹脂化粧シートもあった。
【0005】そして、前記の各種化粧シートを木質系ボ
ード類や無機系ボード類、鋼板等の表面に接着剤で貼り
合わせた天板もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の各種化
粧シートは、材質、製法により固有の特徴を有するが、
外観、物性、加工性などの点で必ずしも汎用性をもつも
のでなく、特に弾性をもったソフトな触感などについて
は満足すべきものではなかった。
【0007】塩化ビニル製化粧シートは燃焼した場合
に、人体に有害で、かつ、焼却設備等にも有害な腐食性
の高い塩化水素ガス等を発生する欠点があった。
【0008】また、塩化ビニル製化粧シートは、シート
中に含有している可塑剤がブリードアウトし、シートに
接触した他の材料に移行して汚染する場合もあった。ま
た、低温で脆化によるクラックの発生、可塑剤の移行に
よる縮みの発生もあり、さらに、熱硬化性樹脂製シート
と比較して耐溶剤性、耐熱性等に劣る欠点もあった。
【0009】薄葉化粧シートは、基材に貼着した場合に
凹凸が現れ易く、耐摩耗性、硬度、耐水性なども低く、
高度の物性を必要とする化粧材としては不適であった。
【0010】熱硬化性樹脂化粧シートは、塩化ビニル製
化粧シートなどの熱可塑性樹脂シートに較べて耐屈曲性
が乏しく、Vカット曲げやラッピング加工や真空成形な
ど複雑な形状や三次元(立体的)な曲げ加工には適さな
かった。
【0011】そして、前記の各種化粧シートを表面材と
する天板も同様の欠点があった。
【0012】さらに、近年、机や家具などの天板上にパ
ソコンを置き、マウスにてパソコンを操作するのに、前
記の各種化粧シートを表面材とする天板はマウスとのな
じみが悪いために、マウス専用のシートを必要とした。
【0013】本発明の目的は、前記の各種化粧シートの
欠点を改良し、特に弾性をもったソフトな触感を有し、
マウス専用のシートを必要としなく、ボールペン筆記
性、押印適性、耐熱性、耐汚染性、耐摩耗性に優れた天
板用の化粧シートとこれを表面材とする天板を提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の発明
は、着色顔料を含有する隠蔽性のある基材シート上に熱
可塑性ポリエステル系エラストマー層を積層したること
を特徴とする化粧シートである。
【0015】また、請求項2の発明は、請求項1記載の
化粧シートにおいて、前記基材シートが、ポリオレフィ
ン系樹脂シートで印刷が施されている請求項1に記載の
化粧シートである。
【0016】また、請求項3の発明は、前記の着色顔料
を含有する隠蔽性のある基材シート上に、好ましくはポ
リオレフィン系樹脂シート上に、熱可塑性ポリエステル
系エラストマー層を積層した化粧シートを天板用基材の
表面材に使用したことを特徴とする天板である。
【0017】本発明の化粧シートを構成する隠蔽性のあ
る基材シートとしては、チタン紙、樹脂混抄紙、樹脂含
浸紙などの紙や、プラスチックシート、プラスチックフ
ィルム等がある。
【0018】これらのうちでも、ポリオレフィン系樹脂
シートが適しており、ポリオレフィン系樹脂としては、
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
共重合体などが挙げられ、これらのうちでも無延伸ポリ
プロピレンシートが、強度、耐熱性、耐薬品性、加工
性、及び焼却時に有害なガスを発生しない点、リサイク
ル性などの点で最適である。
【0019】前記隠蔽性のある基材シートのうち、ポリ
オレフィン系樹脂シートは、一般的に印刷インキとの密
着力が劣るので、表、裏面を、コロナ放電処理、オゾン
紫外線照射、サンドブラスト、溶剤処理などを行い密着
性を向上させる。さらに、密着性を向上させる場合に
は、プライマー(接着用樹脂)層を設け、印刷を行う。
【0020】プライマー層に係るプライマーの組成とし
ては、特に限定はないが、印刷インキ及び熱可塑性ポリ
エステル系エラストマーフィルム層との密着性が良好で
あることが必要であり、例えば、ポリエステル系、ウレ
タン系などの接着剤用の樹脂が好適である。
【0021】印刷面層を構成するインキとしては、アミ
ド系あるいはウレタン系などからなる市販の印刷用イン
キが適用される。
【0022】化粧シートの表面層を構成する熱可塑性エ
ラストマーとは、ハードセグメントとして、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等のエス
テル系セグメント及び、ソフトセグメントとして、ポリ
カプロラクトンやポリブチレンアジペート等のエステル
系セグメント、或いは、ポリテトラメチレングリコール
等のエーテル系セグメントを用いたブロック共重合体が
用いられるが、好ましくは、耐汚染性、耐候性に優れ
た、エステル系ハードセグメント、エステル系ソフトセ
グメントのブロック共重合体が適している。
【0023】プライマー層、及び必要に応じて施される
印刷面層を設けた基材シート上に、熱可塑性ポリエステ
ル系エラストマーによる化粧層を形成する方法として
は、例えば、押出成形機にTダイを設置し、該熱可塑性
ポリエステル系エラストマーを溶融状態でシート状に押
出し、基材シートに流延させ、加圧冷却して積層する方
法、または、カレンダーでシート状に圧延して基材シー
トに圧着させる方法、或いは、溶融状態でロールコーテ
ィングする方法、該エラストマーフィルムを貼り合わせ
る方法などがあるが、Tダイを設置し、該熱可塑性ポリ
エステル系エラストマーを溶融状態でシート状に押出
し、基材シートに流延させて加圧冷却して積層する方法
が基材との密着性、生産性の点で最適である。
【0024】熱可塑性ポリエステル系エラストマーフィ
ルム層の厚さは、好ましくは0.02〜1.0mmにおい
て、化粧シートとして必要な外観、物性を経済的に得る
ことができる。塗膜の厚さが0.02mm以下の場合は、
耐摩耗性など十分な表面物性が得られ難い。
【0025】熱可塑性ポリエステル系エラストマーの溶
融時、あるいは、塗膜を形成した後に、必要に応じて、
所望のデザインの凹凸を有するエンボスロールで塗膜面
を加圧し、該凹凸を転写賦形してエンボス仕上げを行う
ことができる。また、後加工としてワイピングによりエ
ンボス凹部にインキを充填する加工、さらに、艶調整用
塗料をコートする等高度の意匠性を付加することも可能
である。
【0026】
【実施例】次に、図面並びに実施例により説明する。図
1は本発明に係る化粧シートを表面材に使用した天板の
断面の構造を示す説明図である。
【0027】実施例1 顔料で着色した不透明な無延伸ポリプロピレン樹脂シー
トからなる基材シート1の表裏面にコロナ放電処理なら
びにウレタン系プライマー2を塗布した後、木目の印刷
3を施し、厚さ0.15mmの基材シート1を得た。
【0028】次に基材シート1の木目の印刷面層3に、
市販のウレタン系プライマー7をコーティングロールに
て約1.0g/m2(Dry換算)塗布、乾燥した表面
に、Tダイ押出機により、市販の熱可塑性ポリエステル
系エラストマー4[JIS硬度(A)90]を冷却固化
後の透明表面層が0.15mmになるように流延させ、エ
ンボス付冷却ロールとニップロールにて基材シート1を
圧着し、冷却固化させると同時に表面艶および木目導管
エンボスを転写せしめ、厚さ0.3mmの本発明に係る化
粧シート10を得た。
【0029】この化粧シート10の裏面にウレタン系の
接着剤5を塗布後、真空プレスを用いて、スチール家具
用の天板用基材6に三次元曲げ接着加工(立体的ポスト
フォーム接着加工)を行った天板を得た。
【0030】比較例1 実施例1において得た化粧シート10の代りには、市販
の0.3mm厚のメラミン化粧板(アイカ工業株式会社
製)を用いた以外は同様にして天板を得た。
【0031】比較例2 実施例1において得た化粧シート10の代りに市販の
0.2mm厚の軟質塩化ビニルシートを用いた以外は同様
にして天板を得た。
【0032】実施例1及び比較例1,2の各天板を得る
ため化粧シートの曲げ加工性、及び天板としての表面物
性を次の如く評価して、その結果を表1に示す。
【0033】1.曲げ加工性−三次元曲げ加工(立体的
ポストフォーム接着加工)のし易さ(容易、難易)
【0034】2.加工後の外観−曲げ加工部のクラック
やしわの有無
【0035】3.筆記性−ボールペンによる書き具合、
及び押印のし易さの良否
【0036】4.マウス作動性−パソコン用マウスの操
作性(滑りの有無など)の良否
【0037】5.耐シガレット性−3分間たばこを放置
後の表面状態(良好、不良)
【0038】6.燃焼ガスの有害性−化粧シートを燃焼
した場合に、有害な塩化水素ガスを発生するか否かを測
定する。
【0039】7.汚染性−天板表面に印刷物(例、新聞
紙)を荷重下で放置し、化粧シート表面に印刷インキの
移りによる汚染の有無を測定する。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】表1より明らかな如く、本発明の化粧シ
ートは天板基材への曲げ加工性が良好で曲げ加工後の外
観も良好であり、燃焼ガスも無害である。また、本発明
の化粧シートを表面材とする天板は、筆記性、マウス作
動性、リサイクル性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化粧シートを表面材に使用した天
板の断面の構造図。
【符号の説明】
1 基材シート 2 プライマー層 3 印刷面層 4 熱可塑性ポリエステル系エラストマー 5 接着剤 6 天板用基材 7 プライマー層 10 化粧シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 33/00 B32B 33/00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色顔料を含有する隠蔽性のある基材シ
    ート上に、熱可塑性ポリエステル系エラストマー層を積
    層したることを特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】 前記の基材シートが、ポリオレフィン系
    樹脂シートで印刷が施されている請求項1に記載の化粧
    シート。
  3. 【請求項3】 着色顔料を含有する隠蔽性のある基材シ
    ートに熱可塑性ポリエステル系エラストマー層を積層し
    た化粧シートを天板用基材の表面材に使用したことを特
    徴とする天板。
JP16542697A 1997-06-06 1997-06-06 化粧シート及びこれを用いた天板 Pending JPH10337811A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003179993A (ja) * 2001-12-12 2003-06-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd スピーカ
KR100818696B1 (ko) 2006-09-01 2008-04-01 김응서 Cpp필름을 사용한 시트의 제조방법 및 그에 의해 제조된시트
EP3683052A4 (en) * 2017-09-12 2021-07-07 Idemitsu Unitech Co., Ltd. LAMINATE, MOLDED ARTICLE AND METHOD FOR MANUFACTURING A MOLDED ARTICLE

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003179993A (ja) * 2001-12-12 2003-06-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd スピーカ
KR100818696B1 (ko) 2006-09-01 2008-04-01 김응서 Cpp필름을 사용한 시트의 제조방법 및 그에 의해 제조된시트
EP3683052A4 (en) * 2017-09-12 2021-07-07 Idemitsu Unitech Co., Ltd. LAMINATE, MOLDED ARTICLE AND METHOD FOR MANUFACTURING A MOLDED ARTICLE

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