JPH10336397A - 移動体の移動構造及び画像読取装置 - Google Patents

移動体の移動構造及び画像読取装置

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JPH10336397A
JPH10336397A JP9144316A JP14431697A JPH10336397A JP H10336397 A JPH10336397 A JP H10336397A JP 9144316 A JP9144316 A JP 9144316A JP 14431697 A JP14431697 A JP 14431697A JP H10336397 A JPH10336397 A JP H10336397A
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JP
Japan
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carriage
moving
wire
pair
wound
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Application number
JP9144316A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Kusakari
努 草苅
Atsushi Yamazaki
敦 山崎
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動体を移動させるための長尺体に駆動力を
付与する際に、駆動源への負荷を軽減する。 【解決手段】 一対のピン420,422 に巻き掛けられたワ
イヤ418 は、軸線が垂直とされた滑車424 に巻き掛けら
れている。水平に巻き掛けられたワイヤ418 は、駆動ロ
ーラ426 に複数回螺旋状に巻き掛けられた後、軸線が垂
直とされた滑車428 に巻き掛けられている。駆動ローラ
426 が、滑車424,428 の間に配設されているため、駆動
ローラ426 に巻き掛けられる側のワイヤ418 と、駆動ロ
ーラ426 から巻き出される側のテンションとがほぼ同一
であり、かつ相反する方向となるため、駆動ローラ426
には、ワイヤテンションに起因する負荷がかからず、モ
ータトルクを最小限に抑えることができ、振動を抑制す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、案内手段により往
復移動可能に支持された移動体を移動させるための移動
体の移動構造及びこの移動構造が適用された画像読取装
置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】原稿画
像を主走査方向にライン状に配列した固体撮像素子(C
CDラインセンサ)で読取る画像読取装置では、原稿画
像が反射原稿の場合、透明のガラス板(プラテンガラ
ス)上に画像が下向きになるように原稿を載置し、必要
に応じて原稿裏面(上面)を押さえ板で抑えた状態で、
プラテンガラス下に主走査方向が長手方向とされたライ
ン状光源を配設し、この光源から原稿画像に向けて光を
照射する。
【0003】原稿から反射した光は、複数の光学系(ミ
ラー)を介して、CCDラインセンサの受光面へ案内さ
れる構造となっている。
【0004】光源は、副走査方向へ移動しながら原稿画
像をスキャニングし、この間CCDラインセンサまでの
光路長を一定に維持しながら、順次画像が読み取られ
る。
【0005】ここで、前記光路長を一定に維持するため
の構成として、光源のスキャニングする第1の移動体
と、この第1の移動体による光路長変動分を相殺するよ
うに移動する第2の移動体と、を組み合わせ、これらを
同期させて移動させることが一般的である。この場合、
光路の構造によって様々ではあるが、第2の移動体によ
って光路を180°反射(一対のミラー面の挟角を互い
に90°とし、このミラーの一方に45°の入射角で光
を入射させることにより、90°反射+90°反射=1
80°反射)させる場合、第1の移動体を原稿長分移動
させる間に、第2の移動体を同一方向に第1の移動体の
1/2の移動量とするように速度を設定する。すなわ
ち、第1の移動体の速度=2×第2の移動体の速度とな
る。
【0006】この第1の移動体及び第2の移動体は、無
端のワイヤに固定し、無端のワイヤを一対の滑車に巻き
掛け、例えば、一方の滑車を駆動させることによって移
動させる構造となっている。
【0007】ここで、一方の滑車を駆動源とすると、こ
の滑車に巻き掛けられてくるワイヤのテンションと、こ
の滑車から巻き出されていくワイヤのテンションとにア
ンバランスが生じ、駆動源である滑車に大きな負荷がか
かることになる。
【0008】本発明は上記事実を考慮し、移動体を移動
させるための長尺体に駆動力を付与する際に、駆動源へ
の負荷を軽減することができる移動体の移動構造を得る
ことが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、案内手段により往復移動可能に支持された移動体を
移動させるための移動体の移動構造であって、前記移動
体の移動方向に沿って配設され、該移動体の一部に係止
された長尺体と、前記移動体の往復移動の折り返し点の
近傍に配設され、ぞれぞれ前記長尺体が巻き掛けられる
一対の滑車と、前記一対の滑車の間に配設され、前記長
尺体が螺旋状に巻き掛けられた回転体と、前記回転体を
回転駆動させ、前記長尺体を長手方向へ移動させる駆動
手段と、を有することを特徴としている。
【0010】請求項1に記載の発明によれば、回転体を
一対の滑車の間に配設し、この回転体を駆動源としたた
め、回転体に螺旋状に巻き掛けられる側の長尺体と、回
転体から巻き出される側の長尺体と、にほぼ同じ力のテ
ンションが加わり、この両方のテンションの方向が相反
する方向となるため、回転体自体にテンションに起因す
る負荷がかかることがなくなる。
【0011】これにより、回転体の耐久性が向上し、駆
動手段のトルクも軽減することができるため、駆動時の
振動も抑制することができる。
【0012】請求項2に記載の発明は、前記長尺体がワ
イヤであり、前記移動体には、前記ワイヤの軸線が平行
にシフトした状態となるように屈曲されて係止されるこ
とを特徴としている。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、移動体に
ワイヤを係止する際に、このワイヤの軸線が平行移動す
るように屈曲させる。この軸線のオフセットにより、ワ
イヤの移動時に移動体に回転力、すなわち一方向のモー
メントを発生させることができる。このモーメントの働
きで移動体は、案内手段に案内されるときに、がたつき
がなくなり、振動を抑えることができる。
【0014】請求項3に記載の発明は、前記請求項2に
記載の発明において、前記一対の滑車の回転軸線が、前
記ワイヤのシフト方向とほぼ直交する方向に向けられて
いることを特徴としている。
【0015】請求項3に記載の発明によれば、前記ワイ
ヤがオフセット方向と、滑車の回転軸線方向とが一致し
ていると、この滑車への巻き掛け位置がずれることにな
る。そこで、オフセットされる方向に対して巻き掛け位
置が無関係の方向を滑車の軸線とする。例えば、移動体
が水平方向に移動する場合に、滑車の軸線も水平方向に
配置すると、配置スペースの面から好ましい。ここで、
移動体にモーメントを生じさせるためには、ワイヤの水
平方向にオフセットすることになるが、このときに滑車
の軸線が水平方向であると、一対の滑車へのワイヤの巻
き掛け位置もオフセットされて、同一平面内でワイヤを
巻き掛けることができなくなる。そこで、滑車の軸線を
垂直方向とすると、ワイヤがオフセットされても、ま
た、このオフセット量に関係なく、同一平面内でワイヤ
を巻き掛けることができる。
【0016】請求項4に記載の発明は、原稿を透明のプ
ラテンガラスの所定位置に載置した状態で、前記原稿の
主走査方向に沿ったスリット状の光を照射し、その透過
又は反射光を主走査方向にライン状に配列された固体撮
像素子によって、スリット状の光を副走査方向へ移動し
ながら読み取る画像読取装置であって、前記スリット状
の光を照射する光源を含み原稿に沿って副走査方向へ一
定の搬送速度で移動する第1のキャリッジと、前記第1
のキャリッジから原稿からの透過又は反射光を受け、前
記固体撮像素子へ案内すると共に、前記副走査方向移動
による光路長の変化を相殺するように前記第1のキャリ
ッジの搬送速度に対して1/2の搬送速度で移動する第
2のキャリッジと、前記第1のキャリッジ及び第2のキ
ャリッジが取付けられ、駆動手段の駆動力により、前記
第1のキャリッジ及び第2のキャリッジを移動させるワ
イヤと、前記第1のキャリッジの移動開始位置と、移動
方向反転位置のそれぞれの近傍に配設され、ぞれぞれ前
記ワイヤが巻き掛けられる一対の滑車と、前記一対の滑
車の間に配設され、前記長尺体が螺旋状に巻き掛けられ
た回転体と、前記回転体を回転駆動することにより、前
記ワイヤを軸線方向へ移動させる駆動手段と、を有する
ことを特徴としている。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、回転体を
一対の滑車の間に配設し、この回転体を駆動源としたた
め、回転体に螺旋状に巻き掛けられる側のワイヤと、回
転体から巻き出される側のワイヤと、にほぼ同じ力のテ
ンションが加わり、この両方のテンションの方向が相反
する方向となるため、回転体自体にテンションに起因す
る負荷がかかることがなくなる。
【0018】これにより、回転体の耐久性が向上し、駆
動手段のトルクも軽減することができるため、駆動時の
振動も抑制することができる。
【0019】すなわち、請求項4に記載の発明によれ
ば、請求項1に記載の発明を、画像読取装置の第1のキ
ャリッジ及び第2のキャリッジの移動機構に適用した場
合、回転体への負荷の軽減による、振動抑制が、画像読
み取り時の制度アップにつながる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の実施の形態に
係る画像読取/記録装置10の概略全体構成図が示され
ている。
【0021】この画像読取/記録装置10は、画像読取
部であるスキャナ部SCNと、画像を記録するプリンタ
部PRTと、で構成されており、機台12上にスキャナ
部SCNが配設されている。また、プリンタ部PRT
は、機台12の内部に配設されている。 (スキャナ部SCN)図1には、本実施の形態に係るス
キャナ部SCNが示されている。
【0022】スキャナ部SCNの箱型のケーシング20
0によって被覆されており、上面中央部には、矩形の開
口部が設けられ、透明のプラテンガラス202が嵌め込
まれている。プラテンガラス202は、平面原稿載置台
としての機能を有し、その上には、平面画像を記録した
原稿が下向きに載置されるようになっている。
【0023】プラテンガラス202上には、開閉可能な
押さえカバー204が設けられている。この押さえカバ
ー204は、ケーシング200の奥側において、ケーシ
ング200にヒンジ止めされており、このヒンジを中心
に回動可能となっている。
【0024】従って、この押さえカバー204の閉止状
態では、原稿を上からプラテンガラス202の方向に押
圧保持することができる。
【0025】ケーシング200の上面手前側には、図示
しない操作/表示パネルが配設され、各種の機能の指
示、また装置内の動作状態の表示等がなされるようにな
っている。
【0026】ケーシング200内には、走査部208が
配設されている。走査部208は、コントローラ209
によって制御される。この走査部208は、原稿画像の
幅方向(主走査方向)に延出されたハロゲンランプ及び
リフレクタを備えた光源210、この光源210と共に
原稿画像の幅方向に延出された第1のミラー212が組
み込まれた第1のキャリッジ214と、第2のミラー2
16及び第3のミラー218が組み込まれた第2のキャ
リッジ220と、絞り222、色調整フィルタ及びND
フィルタ等で4枚構成とされるフィルタ群224、結像
のためのレンズ226によって構成される固定ユニット
228と、で構成されている。
【0027】第1のキャリッジ214では、光源210
からの光をプラテンガラス202面上に載置された原稿
に照射し、その反射光(垂下する光軸の光)を第1のミ
ラー212で90°偏向し、第2のキャリッジ220の
第2のミラー216へ案内する役目を有する。
【0028】第2のキャリッジ220では、第2のミラ
ー216の反射面が前記第1のミラー212と対向し、
かつ平行な状態とされており、第1のミラー212から
光を受けると、第2のミラー216で90°偏向し、さ
らに第3のミラー218で90°偏向する。
【0029】この第3のミラー218で最終的にプラテ
ンガラス202の面と平行とされた光は、固定ユニット
228を経て、CCDラインセンサ230の受光部へと
至るようになっている。この固定ユニット228では、
絞り222やフィルタ群224のNDフィルタによって
光量の調整が行われ、フィルタ群224の色調整フィル
タによって各色バランスの調整が行われる。また、レン
ズ226によって、原稿画像がCCDラインセンサ23
0の受光面上で結像する構成となっている。
【0030】ここで、第1のキャリッジ214及び第2
のキャリッジ220は、プラテンガラス202の下方で
原稿面に沿って副走査方向に往復移動する。このとき、
原稿反射位置からCCDラインセンサ230の受光部ま
での光路長を常に一定に維持するべく、第2のキャリッ
ジ220が第1のキャリッジ214の1/2の搬送速度
で同一方向へ移動するようになっている。この第1のキ
ャリッジ214及び第2のキャリッジ220の1往復動
作が1画像分の走査であり(往路時に画像読取)、これ
により、プラテンガラス202上の原稿画像を読み取る
ことができる。
【0031】なお、CCDラインセンサ230のサンプ
リング周波数fs は、後述する第1のキャリッジ214
(又は第2のキャリッジ220)の移動時に発生する振
動の共振周波数fr によって定められるようになってい
る。
【0032】図2乃至図4には、第1のキャリッジ21
4及び第2のキャリッジ220の移動機構が示されてい
る。
【0033】第1のキャリッジ214及び第2のキャリ
ッジ220は、それぞれ箱型のケーシング400(図3
及び図4参照)に収容されている。この箱型のケーシン
グ400は、底面に略X状の絞り加工が施され(図5に
示す、絞り加工部401)、強度補強がなされている。
このため、第1のキャリッジ214及び第2のキャリッ
ジ220の移動による振動がこのケーシング400に伝
達されても、共振して振動することを抑制することがで
きる(剛性強化による振動抑制)。
【0034】また、図3又は図4に示される如く、開口
面周縁には、振動に起因するびびり音等の発生を防止
し、剛性強化により振動を抑制するために、多数のスポ
ット溶接が施されている。
【0035】ケーシング400の内方における、主走査
方向一端部側には、副走査方向に沿ってシャフト402
が配設されている。このシャフト402には、シャフト
402に沿って移動可能な大小の2個のスライドベース
404、406がスベリ部材407(図6参照)を介し
て取付けられている。スライドベース(大)404は、
上面が開口された箱型とされ、側面には第2のキャリッ
ジ220の主走査方向一端が取付けられている。
【0036】なお、スベリ部材407は、スライドベー
ス404に一体形成された円筒部材404Aの内周に圧
入することで、スライドベース(大)404と一体化し
ている。
【0037】前記ケーシング400のシャフト402が
設けられた一端とは反対側の端部には、スライドプレー
ト408が設けられており、第2のキャリッジ220の
他端部には、このスライドプレート408に載置される
摺動片410が設けられている。これにより、第2のキ
ャリッジ220は、一方がシャフト402に支持され、
他方がスライドプレート408に支持されることにな
る。
【0038】スライドプレート408と接触片410と
は、適度な摩擦力を有しており、このため、第2のキャ
リッジ220の摺動時には、摩擦力に抗して円滑に移動
でき、かつ滑りすぎてバウンドしたりすることもない。
【0039】なお、スライドプレート408の支持面を
平面としたが、図7(A)に示される如く、凸状の円弧
面とされたスライドプレート409によって支持しても
よい。この場合はスライドプレート409に被さるよう
に凸状の円弧面とされた摺動片411とする必要があ
る。また、図7(B)に示される如く、摺動方向に複数
の筋が形成されるように波面が形成されたスライドプレ
ート413、摺動片415としてもよい。
【0040】前記スライドベース(大)404には、ス
ライドベース(小)406が収容されている。このスラ
イドベース(小)406は、前記スライドベース(大)
404とは独立して移動可能となっている。
【0041】このスライドベース(小)406にも、円
筒部材406Aが一体形成され、その内周にスベリ部材
407が圧入されている(図6参照)。
【0042】スライドベース(小)406の支持板41
2は、一方が前記スライドプレート408上まで延長さ
れ、その先端部がスライドプレート408に支持され、
摺動片として機能する。この支持板412における、シ
ャフト402とスライドプレート408との間に前記第
1のキャリッジ214を構成する光学系が配置されてい
る。このように、第1のキャリッジ214と第2のキャ
リッジ220とは、平面視では、重なることになるが、
上下方向でオフセットされており、互いの干渉はない。
【0043】また、前述の如く、第2のキャリッジ22
0の移動量は第1のキャリッジ214の移動量の1/2
で、かつ同期して移動するため、スライドベース(小)
406がスライドベース(大)404の中で一端から他
端まで移動する間に、スライドベース(大)404自体
が同一方向に1/2の長さ移動し、このスライドベース
(小)406とスライドベース(大)404との干渉も
ない。
【0044】ケーシング400のシャフト402が設け
られた側の側面には、長孔(図示省略)が設けられ、ス
ライドベース(大)404の側面に軸支された軸414
が遊嵌されている。
【0045】軸414の先端には、滑車416が取付け
られ、ワイヤ418が巻き掛けられている。このワイヤ
418の一端は、ケーシング400の所定の位置に係止
され、他方は、スライドベース(小)406の支持板4
12から延設された、ブラケット部412Aに設けられ
た一対のピン420、422に略S字状に巻き掛けられ
ている。すなわち、一対のピン420、422は、主走
査方向(図2の矢印A方向)にオフセットされており、
ワイヤ418が軸方向へ移動することにより、この移動
方向に応じて第1のキャリッジ214にモーメントが加
わるようになっている。このため、第1のキャリッジ2
14の移動時におけるシャフト402との間のがたつき
をなくすことができる。
【0046】前記一対のピン420、422に巻き掛け
られたワイヤ418は、ケーシング400のシャフト4
02の軸線方向一端部(図2の奥側)から延設されたブ
ラケット(図示省略)に取付けられた滑車424に巻き
掛けられている。この滑車424は、軸線が垂直とされ
てる。
【0047】水平に巻き掛けられたワイヤ418は、駆
動ローラ426に複数回螺旋状に巻き掛けられた後、ケ
ーシング400のシャフト402の軸線方向他端部(図
2の手前側)から延設されたブラケット(図示省略)に
取付けられた滑車428に巻き掛けられている。この滑
車428は、軸線が垂直とされてる。
【0048】水平に巻き掛けられたワイヤ418は、前
記スライドベース(大)404に軸414を介して取付
けられた滑車416に巻き掛けられ、一端が所定の位置
に係止された引っ張りコイルばね430に他端に取付け
られている。なお、引っ張りコイルばね430の一端
は、張力調整用ブラケット432(図8参照)を介して
係止されており、この張力調整ブラケット432には、
クランク状の溝432Aが形成されている。このため、
このクランク状の溝432Aの何れかの位置で係止する
ことにより、ワイヤ張力を調整することができる。
【0049】ここで、前記滑車416には、軸線方向に
オフセットされて2本のワイヤ(実際は1本のワイヤ4
18の両端部近傍)が2重に巻き掛けられていることに
なり、所謂動滑車の役目を有する。
【0050】図9に示される如く、前記駆動ローラ42
6には、同軸上にはすば歯車434が取付けられ、モー
タ436の回転軸に取付けられたはすば歯車438と噛
み合っている。このため、モータ436が駆動すること
により、駆動ローラ426が回転し、ワイヤ418を軸
線方向に移動させることができる。
【0051】このはすば歯車434438の噛み合いに
より、歯のガタつきを極力抑え、歯車から発生する振動
を制限することができる。
【0052】また、このモータ436には、図示しない
フライホイールが取付けられており、回転むらを抑制し
ている。従って、このフライホイールの取付けにより、
モータ436を振動源とする振動はほとんど影響を及ぼ
すことがない。
【0053】なお、図10(A)に示される如く、モー
タ436側に設ける歯車をウォームギヤ439としても
よい。また、図10(B)に示される如く、両方の歯車
はかさはすば歯車441、443としてもよい。
【0054】ここで、モータ436は、ステッピングモ
ータが適用されており、その制御は、マイクロスッテッ
プ方式(W1−2相励磁方式)がとられている。このマ
イクロステップ方式では、図11(A)に示される、通
常の2相励磁方式の制御ステップに比べ、図11(B)
に示される如く、正弦波に近いレベルで細かいステップ
制御を行うことができ、円滑な回転を実現している。
【0055】ワイヤ418の軸線移動に伴い、第1のキ
ャリッジ214は、ワイヤ418の線速度と同一速度で
移動するが、第2のキャリッジ220は、滑車(動滑
車)416を介して連結されているため、第1のキャリ
ッジ214の移動時間内に同期して、第1のキャリッジ
214の1/2の長さ移動することになる。
【0056】ここで、本実施の形態では、第1のキャリ
ッジ214と第2のキャリッジ220の内、長く移動す
る方、すなわち第1のキャリッジ214を選択し、この
第1のキャリッジ214の重量(質量M)と、ワイヤ4
18の弾性(K)によって生じる共振周波数fr を求
め、この共振周波数fr から、前記CCDラインセンサ
230のサンプリング周波数fs を、整数分の1又は整
数倍となるように設定する。
【0057】例えば、第1のキャリッジ214の質量M
が200g、ワイヤ418の弾性係数Kが50N/mm とする
と、共振周波数は、下式から、約80Hz(計算上は7
9.6) であることが決まる。
【0058】
【数1】
【0059】ここで、サンプリング周波数fs を、この
2倍の160Hz に設定する。図12には、共振周波数
fr とサンプリング周波数fs の相関関係図が示されて
おり、この図12に示すように、サンプリング起点(図
5参照)における振幅が2回に1回で収束するようにな
っている。また、副走査方向の走査ピッチ誤差の最大値
を、図12のS点とR点との間に抑制することができ
る。従って、ランダムに誤差が変動し、かつこの誤差が
拡散していくことを防止することができる。これによ
り、副走査方向に移動中に副走査方向の振動があって
も、CCDラインセンサ230で読み取る副走査ピッチ
を同一とすることができる。
【0060】読み取った画像データは、例えば、外部接
続されたパソコン等内のRAMメモリ又はハードディス
ク上に記録される。
【0061】なお、ケーシング200上面には、プラテ
ンガラス202の上を所定の隙間を持って主走査方向へ
移動するプルーフ用光源ユニット232が配設されてい
る。このプルーフ用光源ユニット232は、プラテンガ
ラス202上に透過原稿が載置された場合の光源として
適用されるものである。
【0062】すなわち、このプルーフ用光源ユニット2
32は、その一端部(装置奥側)が光源ユニット駆動部
234と連結されており、この光源ユニット駆動部23
4の駆動力により、前記第1のキャリッジ214と同等
の動作を行う。
【0063】ここで、透過原稿を走査する場合には、第
1のキャリッジ214と同期がとられてプルーフ用光源
ユニット232が動作する。このとき、第1のキャリッ
ジ214の光源210は消灯しておき、プルーフ用光源
ユニット232内の光源(図示省略)が点灯することに
より、第1のミラー212で透過原稿画像を得ることが
できる。その後の動作は、反射原稿の場合と同様であ
る。 (プリンタ部PRT)図1には、画像読取/記録装置1
0の機台12内のプリンタ部PRTが示されている。
【0064】機台12の内部には、感光材料16を収納
する感材マガジン14が配置されており、感材マガジン
14から引き出されたこの感光材料16の感光(露光)
面が左方へ向くように感光材料16が感材マガジン14
にロール状に巻き取られている。
【0065】感材マガジン14の感光材料取出し口の近
傍には、ニップローラ18およびカッタ20が配置され
ており、感材マガジン14から感光材料16を所定長さ
引き出した後に切断することができる。カッタ20は、
例えば固定刃と移動刃から成るロータリータイプのカッ
タとされており、移動刃を回転カム等によって上下に移
動させて固定刃と噛み合わせ感光材料16を切断するこ
とができる。
【0066】カッタ20の側方には、複数の搬送ローラ
24、26、28、30、32、34が順に配置されて
おり、各搬送ローラの間には図示しないガイド板が配設
されている。所定長さに切断された感光材料16は、ま
ず搬送ローラ24、26の間に設けられた露光部22へ
搬送される。
【0067】この露光部22の左側には露光装置38が
設けられている。露光装置38には、3種のLD、レン
ズユニット、ポリゴンミラー、ミラーユニットが配置さ
れており(何れも、図示省略)、露光装置38から光線
Cが露光部22に送られて、感光材料16が露光される
ようになっている。
【0068】なお、LDをポリゴンミラーで振り子の如
く走査する構成を用いず、LEDを主走査方向に配列し
て1ラインを同時に露光する構成であってもよい。
【0069】さらに、露光部22の上方には、感光材料
16をU字状に湾曲させて搬送するUターン部40及び
画像形成用溶媒を塗布する為の水塗布部50が設けられ
ている。尚、本実施の形態において画像形成用溶媒とし
ては水が用いられる。
【0070】感材マガジン14から上昇し露光部22に
て露光された感光材料16は、搬送ローラ28、30に
よりそれぞれ挟持搬送されてUターン部40の上側寄り
の搬送経路を通過しつつ水塗布部50へ送り込まれる。
【0071】一方、図1に示すように、機台12内の左
上端部には受像材料108を収納する受材マガジン10
6が配置されている。この受像材料108の画像形成面
には媒染剤を有する色素固定材料が塗布されており、受
材マガジン106から引き出された受像材料108の画
像形成面が下方へ向くように受像材料108が受材マガ
ジン106にロール状に巻き取られている。
【0072】受材マガジン106の受像材料取出し口の
近傍には、ニップローラ110が配置されており、受材
マガジン106から受像材料108を引き出すと共にそ
のニップを解除することができる。
【0073】ニップローラ110の側方にはカッタ11
2が配置されている。カッタ112は前述の感光材料用
のカッタ20と同様に、例えば固定刃と移動刃から成る
ロータリータイプのカッタとされており、移動刃を回転
カム等によって上下に移動させて固定刃と噛み合わせる
ことにより、受材マガジン106から引き出された受像
材料108を感光材料16よりも短い長さに切断するよ
うになっている。
【0074】カッタ112の側方には、搬送ローラ13
2、134、136、138及び図示しないガイド板が
配置されており、所定長さに切断された受像材料108
を熱現像転写部120側に搬送できるようになってい
る。
【0075】図1に示す如く、熱現像転写部120は、
それぞれ複数の巻き掛けローラ140に巻き掛けられ
て、それぞれ上下方向を長手方向としたループ状にされ
た一対の無端ベルト122、124を有している。従っ
て、これらの巻き掛けローラ140のいずれかが駆動回
転されると、これらの巻き掛けローラ140に巻き掛け
られた一対の無端ベルト122、124がそれぞれ回転
される。
【0076】これら一対の無端ベルト122、124の
内の図上、右側の無端ベルト122のループ内には、上
下方向を長手方向とした平板状に形成された加熱板12
6が、無端ベルト122の左側の内周部分に対向しつつ
配置されている。この加熱板126の内部には、図示し
ない線状のヒータが配置されており、このヒータによっ
て加熱板126の表面を昇温して所定の温度に加熱でき
るようになっている。
【0077】従って、感光材料16は、搬送経路の最後
の搬送ローラ34により熱現像転写部120の一対の無
端ベルト122、124間に送り込まれる。また、受像
材料108は感光材料16の搬送に同期して搬送され、
感光材料16が所定長さ先行した状態で、搬送経路の最
後の搬送ローラ138により熱現像転写部120の一対
の無端ベルト122、124間に送り込まれて、感光材
料16に重ね合わせられる。
【0078】この場合、受像材料108は感光材料16
よりも幅方向寸法および長手方向寸法がいずれも小さい
寸法となっているため、感光材料16の周辺部は四辺と
も受像材料108の周辺部から突出した状態で重ね合わ
せられることになる。
【0079】以上より、一対の無端ベルト122、12
4によって重ね合わされた感光材料16及び受像材料1
08は、重ね合わせられた状態のままで一対の無端ベル
ト122、124によって挟持搬送されるようになる。
さらに、重ね合わされた感光材料16と受像材料108
が、一対の無端ベルト122、124間に完全に収まっ
た時点で、一対の無端ベルト122、124は回転を一
旦停止し、挟持した感光材料16と受像材料108を加
熱板126で加熱する。感光材料16は、この挟持搬送
時及び停止時において無端ベルト122を介して加熱板
126により加熱されることとなり、加熱に伴って、可
動性の色素を放出し、同時にこの色素が受像材料108
の色素固定層に転写されて、受像材料108に画像が得
られることになる。
【0080】さらに、一対の無端ベルト122、124
に対して材料供給方向下流側には、剥離爪128が配置
されており、この剥離爪128が一対の無端ベルト12
2、124間で挟持搬送される感光材料16と受像材料
108のうち、感光材料16の先端部のみに係合し、一
対の無端ベルト122、124間より突出したこの感光
材料16の先端部を受像材料108から剥離させること
ができる。
【0081】剥離爪128の左方には感材排出ローラ1
48が配置されており、剥離爪128に案内されながら
左方へ移動される感光材料16を、更に廃棄感光材料収
容部150側へ搬送し得るようになっている。
【0082】この廃棄感光材料収容部150は、感光材
料16が巻き付けられるドラム152及び、このドラム
152に一部が巻き掛けられているベルト154を有し
ている。さらに、このベルト154は複数のローラ15
6に巻き掛けられており、これらローラ156の回転に
よって、ベルト154が廻され、これに伴ってドラム1
52が回転するようになっている。
【0083】従って、ローラ156の回転によりベルト
154が廻された状態で、感光材料16が送り込まれる
と、感光材料16がドラム152の周りに集積できるよ
うになっている。
【0084】他方、図1に示される如く、一対の無端ベ
ルト122、124の下方から左方に向かって受像材料
108を搬送し得るように受材排出ローラ162、16
4、166、168、170が順に配置されており、一
対の無端ベルト122、124から排出された受像材料
108は、これら受材排出ローラ162、164、16
6、168、170によって搬送されて、トレイ172
へ排出されることになる。 (スキャナ部SCNとプリンタ部PRTとの振動特性)
図15には、本実施の形態に係るプリンタ部PRT上に
スキャナ部SCNが載置された画像読取/記録装置の外
観図が示されている。
【0085】上述したように、スキャナ部SCNでは画
像読取が行われ、プリンタ部PRTでは、画像信号に基
づく画像記録が行われており、これらの動作はそれぞれ
独立して制御される。
【0086】スキャナ部SCNでは、第1のキャリッジ
214及び第2のキャリッジ220の移動に伴う駆動系
があり、この駆動系が振動源となって振動するが、この
振動は小さいものである。これに対して、プリンタ部P
RTでは、感光材料16の搬送系、受像材料108の搬
送系、熱現像転写部120での搬送系、カッタの作動、
水塗布部50における水の循環系、レーザ走査のための
駆動系等様々な振動発生源が存在し、全体として大きな
振動源fprt を持つことになる。
【0087】ここで、問題となるのは両者(スキャナ部
SCNとプリンタ部PRT)間で振動の伝達が起こるこ
とであり、この振動の伝達を防止するためにダンパ45
0を介在している。
【0088】ダンパ450には、当然弾性があるため、
このダンパ450に支持されるスキャナ部SCNの慣性
との間で共振周波数fscn が存在する。ここで、本実施
の形態では、発生する共振周波数が前記プリンタ部PR
T側の振動と一致しないように、ダンパ450の弾性を
設定している。
【0089】
【数2】
【0090】ここで、スキャナ部SCNの質量Mscn
は、オプションの装着・未装着によって異なる。例え
ば、図15に鎖線で示される、プルーフユニットが搭載
されると、スキャナ部の慣性は、Msc+αとなる。ここ
で、図示は省略したが、透過原稿に光を上から照射する
と共に副走査方向へ移動するユニットも着脱可能であ
り、立体物を載置し、上から画像を読み取るようなユニ
ットも存在する。このため、着脱可能なユニット数をN
とした場合、スキャナ部SCNの慣性となり得る数は、
NN NN-1 NN-2 NN-3 NN-4 ・・・+N
1 となる。
【0091】例えば、オプション数が3台の場合は、N
=3であるので、33 32 31 =7となり、7
種類のスキャナ部の質量Mscn(1)〜(7) が存在し得る。
【0092】そこで、それぞれのスキャナ部SCNの慣
性に基づいて、それぞれの共振周波数fscn(Mscn(1))〜
fscn(Mscn(7))を求めておき、これら全てが、fprt と
一致しないようにダンパ450の弾性を設定することに
より、オプション有無に拘らず、プリンタ部PRTの振
動と、ダンパ450及びスキャナ部SCNとの共振が発
生することがない。
【0093】以下に本実施の形態の作用を説明する。ま
ず、原稿の種類を判別し、判別された原稿の種類に応じ
て、反射原稿か否か、反射原稿の場合で光沢有りか無し
かの3種類に分類し、それぞれに適合するフィルタを挿
入し、この状態が維持されて画像の読取りが開始され
る。すなわち、プラテンガラス202面上に原稿を載置
し、押さえカバー204を閉じ、操作/表示パネルのキ
ー操作によって読取開始が指示されると、この場合透過
原稿であるため、プルーフ用光源ユニット232内の光
源を点灯し、第1のキャリッジ214及び第2のキャリ
ッジ220を同期させて動作を開始する。なお、後述す
る反射原稿の場合は、光源210を点灯する。)このと
き、第1のキャリッジ214の搬送速度V1 と、第2の
キャリッジ220の搬送速度V2 との関係は、V1=2
2 である。これを維持することによって、原稿画像面
からCCDラインセンサ230の受光面までの光路長を
常に一定に維持することができる。このような動作で、
1画像分のスキャニングが完了する。
【0094】ここで、第1のキャリッジ214及び第2
のキャリッジ220は、一方がシャフト402に支持さ
れ、他方がスライドプレート408に支持されて、適度
な摩擦力を持って移動するため、がたつきが防止され
る。
【0095】また、ケーシングに略X状の絞り加工が施
されているため、剛性が高く、第1のキャリッジ214
及び第2のキャリッジ220の移動による振動がこのケ
ーシング400に伝達されても、共振して振動すること
を抑制することができる。
【0096】さらに、第1のキャリッジ214は、フル
スケール(1画像分に相当)移動するため、ワイヤ41
8を係止する際に、主走査方向にオフセットされた一対
のピン420、422に巻き掛けているため、ワイヤ4
18の駆動時に常に同一方向のモーメント(図14矢印
M参照)が加わり、シャフト402とスライドベース
(小)406とのガタつきを抑制することができる。
【0097】ところで、第1のキャリッジ214及び第
2のキャリッジ220には慣性があり、ワイヤ418に
は弾性があるため、副走査方向の振動を完全に抑制する
ことはできない。この副走査方向の振動は、CCDライ
ンセンサ230による読取位置のずれを生じさせ、色ず
れ等の不具合が発生する。
【0098】そこで、本実施の形態では、振動を大きい
方、すなわちフルスケール移動する第1のキャリッジ2
14の共振周波数を演算によって求め、CCDラインセ
ンサ230によるサンプリング周波数に相関関係を持た
せた。すなわち、第1のキャリッジ214の共振周波数
fr (80Hz)に対して、CCDラインセンサ230のサ
ンプリング周波数(160Hz)が2(整数)倍となるように
セッティングした。
【0099】これにより、図12に示される如く、振動
があったとしても、その振動による副走査方向の走査ピ
ッチ誤差は、図12のS点とR点との差が最大であり、
それ以上の誤差が生じない。また、整数倍(2倍)とし
たため、2回のサンプリング毎にこの誤差が収束される
ため、誤差が拡散することを防止することができる。
【0100】このように、第1のキャリッジ214の共
振周波数fr とCCDラインセンサ230のサンプリン
グ周波数fs との間、整数倍又は整数分の1倍という相
関関係を持たせることにより、振動による読取誤差を極
力抑えることができ、仕上がり画像を向上することがで
きる。
【0101】なお、本実施の形態では、fr :fs =
1:2 としたが、理想的には1:1が好ましく、整数
値が小さいほど精度がよい。fr :fs の関係を1:4
までが効果的である(実験結果による)。
【0102】また、共振周波数fr の方がCCDライン
センサ230のサンプリング周波数fs よりも大きい場
合は、整数分の1であれば、この整数値は如何なる数値
であっても結果は同じとなる。すなわち、複数回(整数
回)の振動毎に同一時期にサンプリング周波数のサンプ
ンリング起点に至るので、全く副走査ピッチ誤差がない
状態で走査することができる(図13参照)。
【0103】次に、プリンタ部PRTの動作を説明す
る。感材マガジン14がセットされた後には、ニップロ
ーラ18が作動され、感光材料16がニップローラ18
によって引き出される。感光材料16が所定長さ引き出
されると、カッタ20が作動して、感光材料16が所定
長さに切断されると共に、その感光(露光)面を左方へ
向けた状態で露光部22へ搬送される。そして、この感
光材料16の露光部22の通過と同時に露光装置38が
作動し、露光部22に位置する感光材料16へ画像が走
査露光される。露光装置38には、前述したスキャナS
CN部で読み取った画像データがパソコンで画像処理さ
れて入力されており、この入力されたデータに基づいて
光源の光量が制御され、画像が走査露光される。光源と
しては、レーザ(半導体レーザ)を用いる場合には、デ
ューティ制御によって光量が制御されたレーザビームの
光軸を振り子の如く往復移動させることにより主走査を
行い、感光材料16の移動を副走査とすればよい。
【0104】また、光源として、LED等の主走査方向
に配列してLEDアレイを用いる場合には、LED光源
を電流又は電圧制御して光量を制御し、1主走査を同時
期に行うようにすればよい。
【0105】露光が終了すると、露光後の感光材料16
は、水塗布部50に送られる。水塗布部50において画
像形成用溶媒としての水が塗布された感光材料16は、
搬送ローラ34によって熱現像転写部120の一対の無
端ベルト122、124間へ送り込まれる。
【0106】他方、感光材料16へ走査露光されるに伴
って、受像材料108も受材マガジン106からニップ
ローラ110によって引き出されて搬送される。受像材
料108が所定長さ引き出されると、カッタ112が作
動して受像材料108が所定長さに切断される。
【0107】カッタ112の作動後は、切断された受像
材料108がガイド板によって案内されながら搬送ロー
ラ132、134、136、138によって搬送され
る。受像材料108の先端部が搬送ローラ138によっ
て挟持されると、受像材料108は熱現像転写部120
の直前で待機状態となる。
【0108】そして、前述のように感光材料16が搬送
ローラ34によって一対の無端ベルト122、124間
へ送り込まれるのに伴って、受像材料108の搬送が再
開されて、一対の無端ベルト122、124間へ受像材
料108が感光材料16と一体的に送り込まれる。
【0109】この結果、感光材料16と受像材料108
が重ねられ、感光材料16と受像材料108とが加熱板
126により加熱されつつ挟持搬送されて、熱現像転写
を行って画像を受像材料108に形成する。
【0110】さらに、一対の無端ベルト122、124
からこれらが排出されると、受像材料108よりも所定
長さ先行して搬送される感光材料16の先端部に剥離爪
128が係合し、感光材料16の先端部を受像材料10
8から剥離する。この感光材料16は、さらに感材排出
ローラ148によって搬送され、廃棄感光材料収容部1
50内に集積される。この際、感光材料16はすぐに乾
燥するので、感光材料16を乾燥させる為に、ヒータ類
をさらに設ける必要がなくなる。
【0111】一方、感光材料16と分離された受像材料
108は、受材排出ローラ162、164、166、1
68、170によって搬送され、トレイ172へ排出さ
れる。
【0112】そして、複数枚の画像記録処理を実施する
場合には、以上の工程が順次連続して行なわれる。
【0113】このように、一対の無端ベルト122、1
24に挟まれて熱現像転写処理されて所定の画像が形成
(記録)された受像材料108は、一対の無端ベルト1
22、124から排出された後に、複数の受材排出ロー
ラ162、164、166、168、170によって挟
持搬送されて装置外のトレイ172へ排出される。
【0114】上記スキャナ部SCNとプリンタ部PRT
との間には、ダンパ450が介在されており、このダン
パ450によって、プリンタ部PRTからの大きな振動
をス・ャナ部SCNへ伝達することを制限することがで
きる。
【0115】ところで、ダンパ450を用いることによ
って、スキャナ部SCNの慣性と、ダンパ450の弾性
とによって共振して振動することがある。この共振周波
数が前記プリンタ部PRTの振動数と一致すると、スキ
ャナ部SCNに大きな振動が伝達されることがある。
【0116】そこで、本実施の形態では、ダンパ450
を選択する場合に、ダンパ450の弾性を以下の(4)
式が成り立つように設定している。
【0117】
【数3】
【0118】さらに、スキャナ部SCNに搭載されるオ
プションを考慮にいれ、複数のスキャナ部SCNの質量
Mscn(1)〜(N) でそれぞれの共振周波数fscn(Mscn(1)
〜fscn(Mscn(7))を求めておき、これら全てが、fprt
と一致しないようにダンパ450の弾性を設定している
ため、オプション有無に拘らず、プリンタ部PRTの振
動と、ダンパ450及びスキャナ部SCNとの共振が発
生するを防止することができる。
【0119】例えば、プリンタ部PRTの振動数fprt
が10Hzであり、スキャナ部SCNの本体の重量が8Kg,
オプション(例えば、プルーフユニット)の重量が5Kg
であったとすると、本体のみの共振周波数fscn(1)、プ
ルーフ付の共振周波数fscn(2)が10Hzとならないように
ダンパ450の弾性係数Kdumpを決める。すなわち、ダ
ンパの弾性係数Kdumpが40N/mm とすると、fscn(1)=
11.3Hz、fscn(2)=8.8Hz となり、共振は発生しない。
【0120】
【発明の効果】以上説明した如く請求項1に記載の発明
では、移動体を移動させるための長尺体に駆動力を付与
する際に、駆動源への負荷を軽減することができるとい
う優れた効果を有する。
【0121】請求項2に記載の発明によれば、モーメン
トの働きで案内手段に案内されるときの移動体のがたつ
きをなくし、振動を抑えることができる。
【0122】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明において、ワイヤがオフセットされても、
同一平面内でワイヤを滑車に巻き掛けることができる。
【0123】請求項4に記載の発明によれば、回転体へ
の負荷の軽減による、振動抑制が、画像読み取り時の制
度アップにつながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る画像読取/記録装置の概略
全体構成図である(図15に示すダンパは省略)。
【図2】本実施の形態に係る第1のキャリッジ及び第2
のキャリッジ及びその周辺の斜視図である。
【図3】第1のキャリッジ、第2のキャリッジ及びこれ
らを収容するケーシングの分解斜視図である。
【図4】第1のキャリッジ、第2のキャリッジ及びこれ
らを収容するケーシング平面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】図4のVI−VI線断面図である。
【図7】(A)及び(B)はスライドプレートの変形例
を示す断面図である。
【図8】張力調整プレートの正面図である。
【図9】駆動ローラアッセンブリの側面図である。
【図10】(A)及び(B)は、駆動ローラアッンブリ
の変形例を示す側面図である。
【図11】(A)は通常の2相励磁方式の制御ステップ
図、(B)は本実施の形態に係るマイクロスッテップ方
式(W1−2相励磁方式)の制御ステップ図である。
【図12】本実施の形態に係る共振周波数−CCDライ
ンセンサのサンプリング周波数相関図である。
【図13】変形例に係る共振周波数−CCDラインセン
サのサンプリング周波数相関図である。
【図14】第1のキャリッジに意図的に加えたモーメン
トの作用状態を示す平面図である。
【図15】プリンタ部とスキャナ部との間にダンパが介
在されていることを示す画像読取/記録装置の正面図で
ある。
【符号の説明】
SCN スキャナ部 PRT プリンタ部 10 画像読取/記録装置 208 走査部 209 コントローラ 210 光源 214 第1のキャリッジ 220 第2のキャリッジ 228 固定ユニット 230 CCDラインセンサ(固体撮像素子) 400 ケーシング 402 シャフト 418 ワイヤ 426 駆動ローラ 436 モータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 案内手段により往復移動可能に支持され
    た移動体を移動させるための移動体の移動構造であっ
    て、 前記移動体の移動方向に沿って配設され、該移動体の一
    部に係止された長尺体と、 前記移動体の往復移動の折り返し点の近傍に配設され、
    ぞれぞれ前記長尺体が巻き掛けられる一対の滑車と、 前記一対の滑車の間に配設され、前記長尺体が螺旋状に
    巻き掛けられた回転体と、 前記回転体を回転駆動させ、前記長尺体を長手方向へ移
    動させる駆動手段と、を有することを特徴とする移動体
    の移動構造。
  2. 【請求項2】 前記長尺体がワイヤであり、前記移動体
    には、前記ワイヤの軸線が平行にシフトした状態となる
    ように屈曲されて係止されることを特徴とする請求項1
    記載の移動体の移動構造。
  3. 【請求項3】 前記一対の滑車の回転軸線が、前記ワイ
    ヤのシフト方向とほぼ直交する方向に向けられているこ
    とを特徴とする請求項2記載の移動体の移動構造。
  4. 【請求項4】 原稿を透明のプラテンガラスの所定位置
    に載置した状態で、前記原稿の主走査方向に沿ったスリ
    ット状の光を照射し、その透過又は反射光を主走査方向
    にライン状に配列された固体撮像素子によって、スリッ
    ト状の光を副走査方向へ移動しながら読み取る画像読取
    装置であって、 前記スリット状の光を照射する光源を含み原稿に沿って
    副走査方向へ一定の搬送速度で移動する第1のキャリッ
    ジと、 前記第1のキャリッジから原稿からの透過又は反射光を
    受け、前記固体撮像素子へ案内すると共に、前記副走査
    方向移動による光路長の変化を相殺するように前記第1
    のキャリッジの搬送速度に対して1/2の搬送速度で移
    動する第2のキャリッジと、 前記第1のキャリッジ及び第2のキャリッジが取付けら
    れ、駆動手段の駆動力により、前記第1のキャリッジ及
    び第2のキャリッジを移動させるワイヤと、 前記第1のキャリッジの移動開始位置と、移動方向反転
    位置のそれぞれの近傍に配設され、ぞれぞれ前記ワイヤ
    が巻き掛けられる一対の滑車と、 前記一対の滑車の間に配設され、前記長尺体が螺旋状に
    巻き掛けられた回転体と、 前記回転体を回転駆動することにより、前記ワイヤを軸
    線方向へ移動させる駆動手段と、を有することを特徴と
    する画像読取装置。
JP9144316A 1997-06-02 1997-06-02 移動体の移動構造及び画像読取装置 Pending JPH10336397A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108600569A (zh) * 2018-06-30 2018-09-28 芜湖市奥尔特光电科技有限公司 一种三维图像采集装置

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