JPH10335889A - 電子部品収納用パレットの位置決め方法および位置補 正方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄肉厚パレットをトレイプレートに位置決め
する際にパレットの端部が変形し、吸着位置がずれ、そ
の補正のための操作が必要であった。本発明は電子部品
の吸着位置のずれによって生ずる問題を解決し、電子部
品の吸着を安定させる方法を提供するものである。 【解決手段】 パレット１に位置決め用の穴８を設けト
レイプレート６に設けたピンに挿通することにより、パ
レットを位置決めする。また、パレットに位置確認用の
マーク１５を設け、該マーク１５を認識することで吸着
位置を補正し、電子部品のパレットからの吸着を安定さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子部品実装装置にお
ける、電子部品収納用パレットの位置決め方法と電子部
品を取り出す際のパレットの位置補正方法に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来の電子部品収納用パレットからの部
品取り出し方法について図面を参照して説明する。図５
において、電子部品収納用パレット１は平面状に一定間
隔Ｐｘ，Ｐｙで配置された凹部２を有し、電子部品３が
凹部２に収納される。電子部品収納用パレット１は図６
に示されるトレイプレート６上に固定されて、実装機の
トレイユニット７に収納される。その際の固定方法を図
７に示す。トレイプレート６はトレイプレートの周辺部
に互いに直角に設けられた固定ストッパー５とパレット
１の大きさに応じて幅が調整可能な可動プレート４から
構成される。可動プレート４はネジまたはマグネット等
により、トレイプレート６上に固定される。

【０００３】

【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、図
７に示す従来のトレイプレート６では、パレット１の端
面にトレイプレート６のストッパー５の端面を押し当て
て固定しているため、厚さが薄いパレットの場合、図８
に示すように押し当て方によっては端面が変形する。そ
のため部品切れが発生しパレットを交換した後などに、
図８にＤで示すように部品の吸着位置が基準位置からず
れてしまうことがある。昨今の電子部品の微細化によ
り、部品の吸着位置は限定されるため、吸着位置を修正
する操作が必要となる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに本発明は、部品収納用パレットの周辺部に穴部を設
け、トレイプレートには穴部と同一ピッチでピンを固設
し、パレットに設けた穴部をピンに挿通することによっ
てトレイプレートとパレットとの位置決めを行うもので
ある。また、パレットの所定位置に凹凸部または印刷マ
ーク等の目印を設け、実装機内のカメラを用いて位置、
角度のずれを認識し吸着位置のオフセットを自動調整す
るものである。

【０００５】本発明によれば上記の構成により、従来装
置のようにストッパーを用いることなく、パレットはト
レイプレート上に位置決めされるので、パレットの変形
や損傷が発生せず、したがってパレット交換前後におい
て吸着位置のずれが発生することはない。また、部品吸
着位置がずれた場合であっても、パレット上に所定の位
置確認用マークを設け、カメラによりパレットの位置、
角度のずれを認識することにより、吸着位置のオフセッ
トを自動的に調整することができる。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、電子部品を収納する凹部と周辺部に一定間隔で穴部
を設けた電子部品収納用パレットと、パレットに設けた
穴部と同一ピッチでピンを固設したトレイプレートを備
え、トレイプレートに固設したピンにパレットに設けた
穴部を挿着することによりパレットの位置決めを行うこ
とを特徴とする電子部品収納用パレットの位置決め方法
であり、パレットの周辺部に設けた穴部をトレイプレー
トに固設したピンに挿入することにより、トレイプレー
ト上にパレットを係止して位置決めするので、従来方法
のようにストッパーの押圧によるパレットの変形や損傷
の発生を防止することができ、パレットの吸着位置にず
れが発生しない有利な作用を有する。

【０００７】請求項２に記載の発明は、電子部品を収納
する凹部を設けた電子部品収納用パレットの所定位置
に、凹凸部または印刷マーク等の目印を設け、実装機に
設けたカメラにより凹凸部または印刷マークを認識し、
部品の吸着位置補正を行うことを特徴とするパレット位
置補正方法であり、実装機に設けたカメラを用いて、パ
レットの凹凸部または印刷マークを認識することによ
り、パレットの位置、角度のずれを計算して吸着位置の
オフセットを自動調整する作用を有する。

【０００８】以下、本発明の実施の形態について、図１
から図４を用いて説明する。 （実施の形態１）図１は本発明による電子部品収納用パ
レット概観図、図２は電子部品収納用パレットとトレイ
プレートの固定手段を示す概略図である。

【０００９】図１に示すように、電子部品収納用パレッ
ト１は平面状に一定の間隔で設けられた電子部品を収納
するための凹部２と、周縁の薄肉部に設けた穴８および
長穴９から構成されている。トレイプレート６にはパレ
ット１に設けた穴８と長穴９と同一ピッチでピン１０が
２本固設されている。トレイプレート６のピン１０にパ
レット１の穴８および長穴９を挿通することにより、ト
レイプレート６上にパレット１が位置決めされる。トレ
イプレート６からパレット１が外れるのを防ぐには、図
２（Ａ）に示すようにピン１０の上方に雄ネジ１１をき
り、ネジ１２でトレイプレート６に固定する方法、また
は、図２（Ｂ）に示すようにピン１０に挿着したブラケ
ット１３の側面に設けたネジ１４によりピン１０を締め
付け固定する方法などがある。 （実施の形態２）図３は本発明の第２の実施の形態の位
置確認用マークを示す概要図である。

【００１０】図３に示すように、電子部品収納用パレッ
ト１の凹部２の周辺またはパレット１上の所定の位置
に、凹凸１６または印刷マーク１５等の位置確認用マー
クを配置する。トレイプレート６とパレット１の固定方
法は図７に示すような従来の方式とする。図４に示すよ
うに、トレイ引き出し機構１７によって引き出されたト
レイプレート６、パレット１は実装機の経路上に設置さ
れたカメラ１８によって、凹凸１６または印刷マーク１
５を認識し、パレット１の傾き、ずれを計算して実装ヘ
ッド２０が部品を吸着する際のオフセット値とする。無
論、実装ヘッドに設置した基板位置認識用のカメラ１９
を用いて、凹凸１６または印刷されたマーク１５を認識
し、パレット１の傾き、ずれを計算して実装ヘッド２０
が部品を吸着する際のオフセット値としてもよい。

【００１１】また、前述の方法を用いて、部品収納用の
凹部自体を認識することでオフセット値を計算すること
も可能である。

【００１２】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、薄肉厚パ
レットをトレイプレートにセットしたときの位置ずれ
を、機械的、制御的に補正することで、電子部品のパレ
ットからの安定吸着を実現するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による電子部品収納用パレットの概観図
である。

【図２】（Ａ）ネジによる電子部品収納用パレットとト
レイプレートの固定手段を示す側面図である。 （Ｂ）ブラケットとネジによる電子部品収納用パレット
とトレイプレートの固定手段を示す側面図である。

【図３】電子部品収納用パレットの位置確認用マークで
ある。

【図４】電子部品収納用パレット上の位置合せマークの
認識装置の概観図である。

【図５】従来の電子部品収納用パレットの概観図であ
る。

【図６】パレットに収納された電子部品の供給方法であ
る。

【図７】従来の電子部品収納用パレットとトレイプレー
トである。

【図８】従来のトレイプレートに薄肉厚パレットをセッ
トした状態を示す側面図である。

【符号の説明】

１ パレット ２ 凹部 ３ 電子部品 ４ 可動プレート ５ ストッパー ６ トレイプレート ７ トレイユニット ８ 穴 ９ 長穴 １０ ピン １１ 雄ネジ １２ ネジ １３ ブラケット １４ ネジ １５ マーク １６ 凹凸 １７ トレイ引き出し機構 １８ カメラ １９ 基板位置認識用カメラ ２０ 実装ヘッド

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子部品を収納する凹部と周辺部に一定
   間隔で穴部を設けた電子部品収納用パレットと、パレッ
   トに設けた穴部と同一ピッチでピンを固設したトレイプ
   レートを備え、トレイプレートに固設したピンにパレッ
   トに設けた穴部を挿着することによりパレットの位置決
   めを行うことを特徴とする電子部品収納用パレットの位
   置決め方法。
2. 【請求項２】 電子部品を収納する凹部を設けた電子部
   品収納用パレットの所定位置に、凹凸部または印刷マー
   ク等の目印を設け、実装機に設けたカメラにより凹凸部
   または印刷マークを認識し、部品の吸着位置補正を行う
   ことを特徴とするパレット位置補正方法。