JPH10335884A - 電磁波シールド材料及び該電磁波シールド材料を用いたディスプレイ - Google Patents

電磁波シールド材料及び該電磁波シールド材料を用いたディスプレイ

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JPH10335884A
JPH10335884A JP14507597A JP14507597A JPH10335884A JP H10335884 A JPH10335884 A JP H10335884A JP 14507597 A JP14507597 A JP 14507597A JP 14507597 A JP14507597 A JP 14507597A JP H10335884 A JPH10335884 A JP H10335884A
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electromagnetic wave
wave shielding
shielding material
adhesive
transparent plastic
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JP14507597A
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Toshishige Uehara
寿茂 上原
Teiichi Inada
禎一 稲田
Minoru Tosaka
実 登坂
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性、非視認性および良好な反り特性を有
し、ディスプレイ前面から発生する電磁波のシールド性
に優れた電磁波シールド材料及びそれを用いたディスプ
レイを提供する。 【解決手段】透明プラスチックフィルムの表面に導電性
材料で形成された幾何学図形を有する構成材料におい
て、幾何学図形を構成するライン幅が25μm以下、ラ
イン間隔が500μm以上、ライン厚みが18μm以下
であり、該幾何学図形を含む透明プラスチックフィルム
表面と裏面を接着剤で被覆し、該接着剤の両面に厚さが
等しい透明プラスチック基板を配置した構造体とする。
この電磁波シールド材料をディスプレイに用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はCRT、PDP(プ
ラズマ)、液晶、ELなどのディスプレイ前面から発生
する電磁波をシールドするための電磁波シールド材料及
びそれを用いたディスプレイに関する。
【0002】
【従来の技術】近年各種の電気設備や電子応用設備の利
用が増加するのに伴い、電磁気的なノイズ妨害(Electr
o-Magnetic Interference;EMI)も増加の一途をたどっ
ている。ノイズは大きく分けて伝導ノイズと放射ノイズ
に分けられる。伝導ノイズの対策としては、ノイズフィ
ルタなどを用いる方法がある。一方、放射ノイズの対策
としては、電磁気的に空間を絶縁する必要があるため、
筐体を金属体または高導電体にするとか、回路基板と回
路基板の間に金属板を挿入するとか、ケーブルを金属箔
で巻き付けるなどの方法が取られている。これらの方法
では、回路や電源ブロックの電磁波シールド効果は期待
できるが、CRT、PDPなどのディスプレイ前面より
発生する電磁波のシールドにおいては、透明性が必須で
あるため適用が困難であった。
【0003】電磁波シールド性と透明性を両立させる方
法として、透明性基材上に金属または金属酸化物を蒸着
して薄膜導電層を形成する方法(特開平1−27880
0号公報、特開平5−323101号公報参照)が提案
されている。一方、良導電性繊維を透明基材に埋め込ん
だ電磁波シールド材(特開平5−327274号公報、
特開平5−269912号公報参照)や金属粉末等を含
む導電性樹脂を透明基板上に直接印刷した電磁波シール
ド材料(特開昭62−57297号公報、特開平2−5
2499号公報参照)、さらには、厚さが2mm程度の
ポリカーボネート等の透明基板上に透明樹脂層を形成
し、その上に無電解めっき法により銅のメッシュパター
ンを形成した電磁波シールド材料(特開平5−2838
89号公報参照)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電磁波シールド性と透
明性を両立させる方法として、特開平1−278800
号公報、特開平5−323101号公報に示されている
透明性基材上に金属または金属酸化物を蒸着して薄膜導
電層を形成する方法は、透明性が達成できる程度の膜厚
(数100Å〜2、000Å)にすると導電層の表面抵
抗が大きくなりすぎるため、1GHzで要求される30
dB以上のシールド効果に対して20dB以下と不十分
であった。良導電性繊維を透明基材に埋め込んだ電磁波
シールド材(特開平5−327274号公報、特開平5
−269912号公報)では、1GHzの電磁波シール
ド効果は40〜50dBと十分大きいが、電磁波漏れの
ないように導電性繊維を規則配置させるために必要な繊
維径が35μmと太すぎるため、繊維が見えて(以後視
認性という)しまったり、埋め込まれた繊維によって繊
維近傍の樹脂等が変形し、シールド材を通して見える画
像が歪んでしまうという欠点があるためディスプレイ用
途には適したものではなかった。また、特開昭62−5
7297号公報、特開平2−52499号公報の金属粉
末等を含む導電性樹脂を透明基板上に直接印刷した電磁
波シールド材料の場合も同様に、印刷精度の限界からラ
イン幅は100μm前後となり、視認性が発現するため
適したものではなかった。さらに特開平5−28388
9号公報に記載の厚さが2mm程度のポリカーボネート
等の透明基板上に透明樹脂層を形成し、その上に無電解
めっき法により銅のメッシュパターンを形成したシール
ド材料では、無電解めっきの密着力を確保するために、
透明基板の表面を粗化する必要がある。この粗化手段と
して、一般にクロム酸や過マンガン酸などの毒性の高い
酸化剤を使用しなければならず、この方法は、ABS以
外の樹脂では、満足できる粗化を行うことは困難とな
る。また製造面においては、シールド材料を巻物等にす
ることができないため嵩高くなることや自動化に適して
いないために製造コストがかさむという欠点もある。デ
ィスプレイ全面から発生する電磁波のシールド性の他に
良好な可視光透過性、さらに可視光透過率が大きいだけ
でなく、電磁波シールド材料の存在を肉眼で確認するこ
とができない特性である非視認性も必要とされる。一
方、フラットパネルであるPDPディスプレイではその
前面パネルに反りの小さいものが要求される。しかし、
電磁波シールド性、透明性、非視認性、反り等の特性を
同時に十分満たすものは得られていなかった。本発明は
かかる点に鑑み、電磁波シールド性と透明性、非視認性
および良好な反り特性を有する電磁波シールド材料及び
これを用いたディスプレイを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発明は、電磁波シールド性と透明性、非視認性および
反り特性の良好な電磁波シールド材料を提供するため、
(1)透明プラスチックフィルムの表面に導電性材料で
形成された幾何学図形を有する構成材料において、幾何
学図形を構成するライン幅が25μm以下、ライン間隔
が500μm以上、ライン厚みが18μm以下であり、
(2)該幾何学図形を含む透明プラスチックフィルム表
面の全面または一部と、透明プラスチックフィルムの幾
何学図形が描かれていない裏面の全面または一部を接着
剤で被覆し、(3)該接着剤を介して、該接着剤の両面
に厚さが等しい透明プラスチック基板を配置した構造体
とするものである。請求項2に記載の発明は、透明性、
安価、耐熱性良好で取り扱い性に優れた電磁波シールド
材料を提供するため、透明プラスチックフィルムをポリ
エチレンテレフタレート(PET)フィルムとするもの
である。請求項3に記載の発明は、加工性や密着性に優
れた安価な電磁波シールド材料を提供するため、導電性
材料の厚みが3〜18μmの銅、アルミニウムまたはニ
ッケルの金属箔を使用するものである。請求項4に記載
の発明は、退色性が小さく、コントラストの大きい電磁
波シールド材料を提供するため、導電性材料を銅とし
て、その表面が黒化処理されていることを特徴とするも
のである。請求項5に記載の発明は、加工性が容易で安
価に製造が可能な電磁波シールド材料を提供するため、
透明プラスチックフィルムの表面に導電性材料で形成さ
れた幾何学図形がケミカルエッチングプロセスにより形
成されたものであることを特徴とするものである。請求
項6に記載の発明は、電場と磁場のうち特に磁場シール
ド性に優れた電磁波シールド材を提供するため、導電性
材料を常磁性金属とするものである。請求項7に記載の
発明は、透明性と加工性に優れた電磁波シールド材料を
提供するため、透明プラスチック基板をポリメチルメタ
クリレート(PMMA)とするものである。請求項8に
記載の発明は透明性に優れた電磁波シールド材を提供す
るため、接着剤の屈折率と透明プラスチック基材(透明
プラスチックフィルムと透明プラスチックフィルムに導
電性材料を接着するための接着剤を含む)の屈折率の差
を0.14以下とするものである。接着剤には、透明プ
ラスチックフィルムに導電性材料を接着するための接着
剤1や透明プラスチックフィルムを透明プラスチック基
材に接着するための接着剤2が有るが、本発明でいう屈
折率の差とは、接着剤2と接着剤1及び接着剤2と透明
プラスチックフィルムとの屈折率の差である。請求項9
に記載の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかに
記載の電磁波シールド材をディスプレイに用いたもので
ある。また、本発明は、電磁波を発生する測定装置、測
定機器や製造装置の内部をのぞく窓や筐体に設けて電磁
波をシールドすることや電磁波から装置、機器を守るた
め筐体、特に透明性を要求される窓のような部位に設け
ても良い。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明でいう透明プラスチックフィルムとは、無色透明性
を有するものが好ましいが、淡色であっても透明性を有
すれば良く特に限定されるものではない。具体的には、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン
ナフタレートなどのポリエステル類、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、EVAなどのポリオレフ
ィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビ
ニル系樹脂、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポ
リカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹
脂などのプラスチックからなるフィルムで全可視光透過
率が70%以上のものをいう。これらは単層で使用する
こともできるが、2層以上を組み合わせた多層フィルム
として使用しても良い。このうち透明性、耐熱性、取り
扱いやすさ、価格の点からポリエチレンテレフタレート
が最も適している。この基材厚みは5〜200μmが好
ましい。5μm未満だと取り扱い性が悪くなり、200
μmを越えると可視光の透過率が低下する。10〜10
0μmがより好ましく、25〜50μmが最も好まし
い。
【0007】本発明の導電性材料としては銅、アルミニ
ウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、タングステ
ン、クロム、チタンなどの金属の内の1種または2種以
上を組み合わせた合金を使うことができる。導電性、回
路加工の容易さ、価格の点から銅、アルミニウムまたは
ニッケルが適しており、厚みが3〜18μmの金属箔で
あることが好ましい。厚みが18μmを超えると、ライ
ン幅の形成が困難であったり、視野角が狭くなり、厚み
が3μm未満では、表面抵抗が大きくなり、電磁波シー
ルド効果に劣るためである。また3μm未満の金属箔は
取り扱い性が困難となる。 導電性材料が銅であり、少
なくともその表面が黒化処理されたものであると、コン
トラストが高くなり好ましい。また導電性材料が経時的
に酸化され退色されることが防止できる。黒化処理は、
幾何学図形の形成前後で行えばよいが、通常形成後にお
いて、プリント配線板分野で行われている方法を用いて
行うことができる。例えば、亜塩素酸ナトリウム(31
g/l)、水酸化ナトリウム(15g/l)、燐酸三ナ
トリウム(12g/l)の水溶液中、95℃で2分間処
理することにより行うことができる。また導電性材料
が、常磁性金属であると電場シールド性のほかに、磁場
シールド性に優れるために好ましい。かかる導電性材料
を上記プラスチック基材に密着させる方法としては、ア
クリルやエポキシ系樹脂を主成分とした接着剤を介して
貼り合わせるのが最も簡便である。導電性材料の導電層
の膜厚を小さくする必要がある場合は真空蒸着法、スパ
ッタリング法、イオンプレート法、化学蒸着法、無電解
・電気めっき法などの薄膜形成技術のうちの1または2
以上の方法を組み合わせることにより達成できる。導電
性材料の膜厚は18μm以下のものが適用できるが、膜
厚が小さいほどディスプレイの視野角が広がり電磁波シ
ールド材料として好ましく、12μm以下とすることが
さらに好ましい。
【0008】本発明中の幾何学図形とは正三角形、二等
辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、
ひし形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角
形、(正)八角形、(正)十二角形、(正)二十角形な
どの(正)n角形、円、だ円、星型などを組み合わせた
模様であり、これらの単位の単独の繰り返し、あるいは
2種類以上組み合わせで使うことも可能である。電磁波
シールド性の観点からは三角形が最も有効であるが、可
視光透過性の点からは同一のライン幅なら(正)n角形
のn数が大きいほど開口率が上がり、可視光透過性が大
きくなるので有利である。このような幾何学図形を形成
させる方法としては、上記導電性材料付きのプラスチッ
ク基材をケミカルエッチングプロセスによって作製する
のが加工性の点から効果的である。その他に幾何学図形
を形成したマスクを用いてプラスチック基材上に配した
感光性樹脂層を露光、現像し、無電解めっきや電気めっ
きと組合せて幾何学図形を形成する方法などがある。
【0009】このような幾何学図形のライン幅は25μ
m以下、ライン間隔は500μm以上、ライン厚みは1
8μm以下の範囲とされる。また幾何学図形の非視認性
や電磁波シールド材料の外観などの観点からライン幅は
20μm以下、可視光透過率の点からライン間隔は50
0μm以上、ライン厚み12μm以下がさらに好まし
い。ライン間隔は、大きいほど可視光透過率は向上する
が、この値が大きくなり過ぎると、電磁波シールド性が
低下するため、5mm以下とするのが好ましい。なお、
ライン間隔は、幾何学図形の組合せ等で複雑となる場
合、繰り返し単位を基準として、その面積を正方形の面
積に換算し、その一辺の長さをライン間隔とする。
【0010】次にこの幾何学図形を被覆する接着剤は前
述した透明プラスチック基材との屈折率の差が0.14
以下のものが好ましい。これは透明プラスチックフィル
ム若しくは透明プラスチックフィルムに導電性材料を接
着剤を介して貼り合わせた場合、透明プラスチックフィ
ルム、導電性材料貼り合わせ接着剤と被覆接着剤の屈折
率が異なると可視光透過率が低下するためであり、屈折
率の差が0.14以下であると可視光透過率の低下が少
なく良好となる。そのような要件を満たす接着剤の材料
としては、透明プラスチックフィルムがポリエチレンテ
レフタレート(n=1.575;屈折率)の場合、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹
脂、テトラヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、
ノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹
脂、ポリアルコール・ポリグリコール型エポキシ樹脂、
ポリオレフィン型エポキシ樹脂、脂環式やハロゲン化ビ
スフェノールなどのエポキシ樹脂(いずれも屈折率が1.
55〜1.60)を使うことができる。エポキシ樹脂以外では
天然ゴム(n=1.52)、ポリイソプレン(n=1.521)、
ポリ−1、2−ブタジエン(n=1.50)、ポリイソブテ
ン(n=1.505〜1.51)、ポリブテン(n=1.5125)、ポ
リ−2−ヘプチル−1、3−ブタジエン(n=1.50)、
ポリ−2−t−ブチル−1、3−ブタジエン(n=1.50
6)、ポリ−1、3−ブタジエン(n=1.515)などの
(ジ)エン類、ポリオキシエチレン(n=1.4563)、ポ
リオキシプロピレン(n=1.4495)、ポリビニルエチル
エーテル(n=1.454)、ポリビニルヘキシルエーテル
(n=1.4591)、ポリビニルブチルエーテル(n=1. 456
3)などのポリエーテル類、非晶質ポリエチレンテレフ
タレート(n=1.575)、ポリビニルアセテート(n=1.4
665)、ポリビニルプロピオネート(n=1.4665)などの
ポリエステル類、ポリウレタン(n=1.5〜1.6)、エチ
ルセルロース(n=1.479)、ポリ塩化ビニル(n=1.54
〜1.55)、ポリアクリロニトリル(n=1.52)、ポリメ
タクリロニトリル(n=1.52)、ポリサルホン(n=1.63
3)、ポリスルフィド(n=1.6)、フェノキシ樹脂(n=
1.5〜1.6)などを挙げることができる。これらは好適な
可視光透過率を発現する。
【0011】一方、透明プラスチック基材がアクリル樹
脂の場合、上記の樹脂以外に、ポリエチルアクリレート
(n=1.469)、ポリブチルアクリレート(n=1.466)、
ポリ−2−エチルヘキシルアクリレート(n=1.463)、
ポリ−t−ブチルアクリレート(n=1.464)、ポリ−3
−エトキシプロピルアクリレート(n=1.465)、ポリオ
キシカルボニルテトラメタクリレート(n=1.465)、ポ
リメチルアクリレート(n=1.472〜1.480)、ポリイソ
プロピルメタクリレート(n=1.473)、ポリドデシルメ
タクリレート(n=1.474)、ポリテトラデシルメタクリ
レート(n=1.475)、ポリ−n−プロピルメタクリレー
ト(n=1.484)、ポリ−3、3、5−トリメチルシクロ
ヘキシルメタクリレート(n=1.484)、ポリエチルメタ
クリレート(n=1.485)、ポリ−2−ニトロ−2−メチ
ルプロピルメタクリレート(n=1.487)、ポリ−1、1
−ジエチルプロピルメタクリレート(n=1.489)、ポリ
メチルメタクリレート(n=1.489)などのポリ(メタ)
アクリル酸エステルが使用可能である。これらのアクリ
ルポリマーは必要に応じて、2種以上共重合してもよい
し、2種類以上をブレンドして使うことも可能である。
【0012】さらにアクリル樹脂とアクリル以外との共
重合樹脂としてはエポキシアクリレート、ウレタンアク
リレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエステルア
クリレートなども使うこともできる。特に接着性の点か
ら、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート
が優れており、エポキシアクリレートとしては、1、6
−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチ
ルグリコールジグリシジルエーテル、アリルアルコール
ジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエ
ーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジ
グリシジルエステル、ポリエチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジル
エーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタ
エリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトー
ルテトラグリシジルエーテル等の(メタ)アクリル酸付
加物が挙げられる。エポキシアクリレートは分子内に水
酸基を有するため接着性向上に有効であり、これらの共
重合樹脂は必要に応じて、2種以上併用することができ
る。接着剤の主成分となるポリマーの重量平均分子量
は、1、000以上のものが使われる。分子量が1、0
00以下だと組成物の凝集力が低すぎるために被着体へ
の密着性が低下する。
【0013】接着剤の架橋・硬化剤としてはトリエチレ
ンテトラミン、キシレンジアミン、N−アミノテトラミ
ン、ジアミノジフェニルメタンなどのアミン類、無水フ
タル酸、無水マレイン酸、無水ドデシルコハク酸、無水
ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸
などの酸無水物、ジアミノジフェニルスルホン、トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノール、ポリアミド樹
脂、ジシアンジアミド、エチルメチルイミダゾールなど
を使うことができる。これらは単独で用いてもよいし、
2種以上混合して用いてもよい。これらの架橋・硬化剤
の添加量は上記ポリマー100重量部に対して0.1〜
50重量部、好ましくは1〜30重量部の範囲で選択す
るのがよい。この量が0.1重量部未満であると架橋・
硬化が不十分となり、50重量部を超えると過剰架橋・
硬化となり、接着性に悪影響を与える場合がある。本発
明で使用する接着剤樹脂組成物には必要に応じて、希釈
剤、可塑剤、酸化防止剤、充填剤や粘着付与剤などの添
加剤を配合してもよい。そしてこの接着剤の樹脂組成物
は、透明プラスチックフィルムの表面に導電性材料で形
成された幾何学図形を含む基材の一部または全面を被覆
するために、塗布され、溶媒乾燥、加熱一部架橋・硬化
工程を経たのち、本発明に係わる接着剤付の透明プラス
チックフィルムとする。さらに、透明プラスチックフィ
ルムの幾何学図形が描かれていない裏面の全面または一
部をも同様に接着剤で被覆する。この方法に代えて、透
明プラスチック基板に接着剤を設け、この接着剤を介し
て透明プラスチックフィルムと接着しても良い。また、
透明プラスチックフィルムに導電性材料を接着するため
に用いた接着剤が流動性があり、透明プラスチック基板
との接着が可能で有ればそれを用いることも可能であ
る。
【0014】本発明は、透明プラスチック基材上の導電
性材料が除去された部分は密着性向上のために意図的に
凹凸を有していたり、導電性材料の背面形状を転写した
りするためにその表面で光が散乱され、透明性が損なわ
れるが、その凹凸面にプラスチックフィルムと貼り合わ
せ接着剤との屈折率が近い接着剤が平滑に塗布されると
乱反射が最小限に押さえられ、透明性が発現するように
なると考えられる。さらにプラスチックフィルム上の導
電性材料で形成された幾何学図形は、ライン幅が非常に
小さいため肉眼で視認されない。またピッチも十分に大
きいため見掛け上透明性を発現すると考えられる。一
方、遮蔽すべき電磁波の波長に比べて、幾何学図形のピ
ッチは十分に小さく、優れたシールド性を発現すると考
えられる。次に実施例に於いて本発明を具体的に述べる
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0015】
【実施例】
<接着フィルム1作製例>透明プラスチック基材の透明
プラスチックフィルムとして、厚さ50μmの透明ポリ
エチレンテレフタレート(PET)フィルム(屈折率n
=1.575)を、その上に導電性材料を接着するため
接着層となるエポキシ系接着フィルム(ニカフレックス
SAF;ニッカン工業株式会社製商品名、n=1.5
8、厚み20μm)を用い、PETフィルムの上に上記
エポキシ系接着フィルムを介して導電性材料である厚さ
12μmの電解銅箔を、その粗化面がエポキシ系接着フ
ィルム側になるようにして、180℃、30kgf/c
2の条件で加熱ラミネートして接着させた。得られた
銅箔付きPETフィルムにフォトリソ工程(レジストフ
ィルム貼付け−露光−現像−ケミカルエッチング−レジ
ストフィルム剥離)を経て、ライン幅20μm、ライン
間隔1.0mmの銅格子パターンをPETフィルム上に
形成し、構成材料1を得た。本構成材料1の可視光透過
率は20%以下であった。本構成材料1の表面に後述の
接着剤を乾燥塗布厚が約30μmになるように塗布、乾
燥して接着フィルムを得た。この接着フィルムの接着剤
が塗布されている面とは反対側の面にも、乾燥塗布厚が
20μmになるように後述の接着剤層を形成し接着フィ
ルム1を得た。その後ロールラミネータを使って、接着
フィルム1の両面に市販のアクリル板(コモグラス;株
式会社クラレ製商品名、厚み1mm)を110℃、20
Kgf/cm2の条件で加熱圧着し電磁波シールド材料
を得た。
【0016】<接着フィルム2作製例>厚さ25μmの
透明PETフィルム上にアクリル系接着フィルム(パイ
ララックスLF−0200;デュポン社製商品名、n=
1.47、厚み20μm)を介して厚さ12μmの銅箔
を接着させた。この銅箔付きPETフィルムに接着フィ
ルム1作製例と同様のフォトリソ工程を経て、ライン幅
15μm、ライン間隔2.0mmの銅格子パターンをP
ETフィルム上に形成した。本構成材料2の可視光透過
率は20%以下であった。本構成材料2の銅パターンが
形成されている面に後述の接着剤を乾燥塗布厚が約30
μmになるように塗布、乾燥し、さらに、接着剤が塗布
されている面とは反対側の面にも、乾燥塗布厚が20μ
mになるように後述の接着剤層を形成し接着フィルム2
を得た。その後プレス機を使って、接着フィルム2の両
面に市販のアクリル板(コモグラス;株式会社クラレ製
商品名、厚み1.5mm)を110℃、30Kgf/c
2の条件で加熱圧着し電磁波シールド材料を得た。
【0017】<接着フィルム3作製例>厚さ50μmの
透明PETフィルム上に、マスク層を用いて無電解ニッ
ケルめっきを格子状に形成することによりライン幅10
μm、ライン間隔1.0mm、ライン厚み3μmのニッ
ケル格子パターンをPETフィルム上に作製した。本構
成材料3の可視光透過率は20%以下であった。本構成
材料3のニッケルパターンが形成されている面に後述の
接着剤を乾燥塗布厚が約30μmになるように塗布、乾
燥し、さらに、接着剤が塗布されている面とは反対側の
面にも、乾燥塗布厚が20μmになるように後述の接着
剤層を形成し接着フィルム3を得た。その後プレス機を
使って接着フィルム3の両面に市販のアクリル板(コモ
グラス;株式会社クラレ製商品名、厚み1.5mm)を
110℃、20Kgf/cm2の条件で加熱圧着した。
【0018】 <接着剤組成物1> TBA−HME(日立化成工業株式会社製;高分子量エポキシ樹脂、分子量約3 0万) 100重量部 YD−8125(東都化成株式会社製商品名;ビスフェノールA型エポキシ樹脂 ) 25重量部 IPDI(日立化成工業株式会社製;マスクイソホロンジイソシアネート) 12.5重量部 2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.3重量部 MEK(メチルエチルケトン) 330重量部 シクロヘキサノン 15重量部 この接着剤組成物1の溶剤乾燥後の屈折率は1.57で
あった。
【0019】 <接着剤組成物2> YP−30(東都化成株式会社製商品名;フェノキシ樹脂、Mw=6万) 100重量部 YD−8125(東都化成株式会社製商品名;ビスフェノールA型エポキシ樹脂 ) 10重量部 IPDI(日立化成工業株式会社製;マスクイソホロンジイソシアネート) 5重量部 2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.3重量部 MEK 285重量部 シクロヘキサノン 5重量部 この接着剤組成物2の溶剤乾燥後の屈折率は1.55で
あった。
【0020】 <接着剤組成物3> HTR−600LB(帝国化学産業株式会社製商品名;ポリアクリル酸エステル 、Mw=70万) 100重量部 コロネートL(日本ポリウレタン株式会社製商品名;3官能イソシアネート) 4.5重量部 ジブチル錫ジラウレート 0.4重量部 トルエン 450重量部 酢酸エチル 10重量部 この接着剤組成物3の溶剤乾燥後の屈折率は1.47で
あった。
【0021】(実施例1)接着剤組成物1を使って接着
フィルム1作製例の手順で得た電磁波シールド材料を実
施例1とした。 (実施例2)接着剤組成物2を使って接着フィルム2作
製例の手順で得た電磁波シールド材料を実施例2とし
た。 (実施例3)接着剤組成物3を使って接着フィルム3作
製例の手順で得た電磁波シールド材料を実施例3とし
た。 (実施例4)ライン幅を20μmから9μmにした以外
は全て実施例1と同様にして得た電磁波シールド材料を
実施例4とした。 (実施例5)ライン幅を15μmから12μmにした以
外は全て実施例2と同様にして得た電磁波シールド材料
を実施例5とした。 (実施例6)ライン間隔を1.0mmから0.5mmとし
た以外は全て実施例3と同様にして得た電磁波シールド
材料を実施例6とした。 (実施例7)ライン間隔を1.0mmから5.0mmとし
た以外は全て実施例1と同様にして得た電磁波シールド
材料を実施例7とした。 (実施例8)ライン厚を12μmから18μmにした以
外は全て実施例2と同様にして得た電磁波シールド材料
を実施例8とした。 (実施例9)導電性材料として黒化処理された銅を使っ
た以外は全て実施例1と同様にして得た電磁波シールド
材料を実施例9とした。 (実施例10)実施例1で形成した銅格子パターンの代
わりに正三角形の繰り返しパターンを作製した以外の条
件は全て実施例1と同様にして得た電磁波シールド材料
を実施例10とした。 (実施例11)実施例2で形成した銅格子パターンの代
わりに正六角形の繰り返しパターンを作製した以外の条
件は全て実施例2と同様にして得た電磁波シールド材料
を実施例11とした。 (実施例12)実施例3で形成したニッケル格子パター
ンの代わりに正八角形と正方形よりなる繰り返しパター
ンを作製した以外の条件は全て実施例3と同様にして得
た電磁波シールド材料を実施例12とした。 (実施例13)実施例1のプラスチック基材としてPE
Tの代りにポリサルホン(50μm、n=1.633)
を使用した以外は全て実施例1と同様にして得た電磁波
シールド材料を実施例13とした。
【0022】(比較例1)銅箔の代わりにITO膜を
2、000Å全面蒸着させたITO蒸着PETを使い、
パターンを形成しないで、直接接着剤組成物1をフィル
ムの両面に塗布し、実施例1と同様にして得た電磁波シ
ールド材料を比較例1とした。 (比較例2)比較例1と同様にITOに代えて全面アル
ミ蒸着したままパターンを形成しないで、直接接着剤組
成物2をフィルムの両面に塗布し、比較例1と同様にし
て得た電磁波シールド材料を比較例2とした。 (比較例3)ライン幅を20μmから50μmにした以
外の条件は全て実施例1と同様にして得た電磁波シール
ド材料を比較例3とした。 (比較例4)ライン間隔を2.0mmから0.25mmに
した以外の条件は全て実施例2と同様にして得た電磁波
シールド材料を比較例4とした。 (比較例5)ライン厚を12μmから70μmにした以
外の条件は全て実施例2と同様にして得た電磁波シール
ド材料を比較例5とした。 (比較例6)透明プラスチックフィルムに充填剤入りポ
リエチレンフィルム(可視光透過率20%以下)を使っ
た以外の条件は全て実施例1と同様にして得た電磁波シ
ールド材料を比較例6とした。 (比較例7)実施例1で使ったアクリル板の代わりに厚
さ2.0mmのアクリル板上に(サンドイッチしない
で)直接、接着フィルム1作製例で構成材料1の導電性
材料が形成された表面側にのみ接着剤組成物1を乾燥塗
布厚が約30μmになるように塗布、乾燥してアクリル
板に張り付けた。 (比較例8)実施例2で使ったアクリル板の代わりに、
上面側に厚さが1.5mm、下面側に厚さが1.0mmの
アクリル板を使った。 (参考例1)接着剤としてフェノール−ホルムアルデヒ
ド樹脂(Mw=5万、n=1.73)を使用した以外の条
件は全て実施例1と同様にして得た電磁波シールド材料
を参考例1とした。 (参考例2)接着剤としてポリジメチルシロキサン(M
w=4.5万、n=1.43)を使用した以外の条件は全
て実施例3と同様にして得た電磁波シールド材料を参考
例2とした。 (参考例3)接着剤としてポリビニリデンフルオライド
(Mw=12万、n=1.42)を使用した以外の条件は
全て実施例3と同様にして得た電磁波シールド材料を参
考例3とした。
【0023】以上のようにして得られた電磁波シールド
材料の電磁波シールド性、可視光透過率、反り特性、非
視認性、像鮮明性などの外観、加熱処理前後の接着特性
を測定した。結果を表1、2に示した。
【0024】なお電磁波シールド性は、同軸導波管変換
器(TWC−S−024、日本高周波株式会社製商品
名)のフランジ間に試料を挿入し、スペクトロアナライ
ザー(8510Bベクトルネットワークアナライザー、
YHP製商品名)を用い、周波数1GHzで測定した。
可視光透過率の測定は、ダブルビーム分光光度計(20
0−10型、株式会社日立製作所製商品名)を用いて、
400〜800nmの透過率の平均値を用いた。非視認
性、像鮮明性は、電磁波シールド材料をプラズマディス
プレイに装着し、0.5m離れた場所から導電性材料で
形成された幾何学図形を肉眼観察で評価し、非視認性に
ついては、認識できないものを程度に応じ非常に良、良
好とし、認識できるものをNGとした。像鮮明性も同様
に像が歪んでいるかどうかで判定し、歪んでいるものを
NG、歪んでいないものを良好とした。接着力は、引張
り試験機(テンシロンUTM−4−100、東洋ボール
ドウィン株式会社製商品名)を使用し、幅10mm、9
0°方向、剥離速度50mm/分で測定した。屈折率
は、屈折計(アッベ屈折計、株式会社アタゴ光学機械製
作所製)を使用し、25℃で測定した。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】比較例1、2は、導電材料としてITOと
Alを蒸着させたものであるが、ITOの場合電磁波シ
ールド性に劣り、Alの場合可視光透過率に劣る。比較
例3は、ライン幅を本発明の25μm以下にするのに対
し、50μmと大きいため可視光透過率が低く、また非
視認性も悪い。比較例4は、ライン間隔を本発明の50
0μm以上にするのに対し、250μmと間隔が狭いた
めライン幅が大きい比較例3と同様、可視光透過率が低
く、また非視認性も悪い。比較例5は、ラインの厚みを
本発明の18μm以下にするのに対し、70μmと厚い
ため非視認性が悪い。比較例6は、本発明の透明プラス
チックフィルムの代わりに不透明な充填剤入りポリエチ
レンフィルム(可視光透過率20%以下)を使用したも
のであるが、可視光透過率が20%以下と非常に悪い。
比較例7は、透明プラスチックフィルムの両面に接着剤
を介して透明プラスチック基板を配置する本発明に対し
て、透明プラスチック基板の片面にのみ透明プラスチッ
クフィルムを貼り合わせたものであり、反りが大きいと
いう欠点がある。また比較例8は、透明プラスチックフ
ィルムの両面に接着剤を介して厚さが等しくない透明プ
ラスチック基板を配置した場合であり、反りが大きいと
いう欠点がある。これに対して、本発明の透明プラスチ
ックフィルムの両面に接着剤を介して厚みの等しい透明
プラスチック基板を配置した電磁波シールド材料である
実施例1〜13は、電磁波シールド性が33dB以上と
高く良好な電磁波シールド性を有する。そして、可視光
線透過率が66%以上と高く、非視認性も良好である。
さらに初期接着力や80℃で行う接着力の促進試験1,
000h後でも接着力の低下が少なく、反りに関しても
良好である。参考例1〜3で示した接着剤と透明プラス
チックフィルム、接着剤と接着剤の屈折率の差が0.1
4を超えると可視光透過率が低下してしまう。
【0028】
【発明の効果】本発明で得られる電磁波シールド材料は
実施例からも明らかなように、電磁波漏れがなくシール
ド機能が特に良好である。また可視光透過率、非視認
性、像鮮明性などの光学的特性が良好で反りがなく、し
かも高温で長時間にわたっての光学特性に変化が少なく
良好であり、それらに優れた電磁波シールド材料を提供
することができる。また請求項2に記載の透明プラスチ
ックフィルムフィルムをポリエチレンテレフタレートフ
ィルムとすることにより、透明性、耐熱性が良好な上、
安価で取り扱い性に優れた電磁波シールド材料を提供す
ることができる。請求項3に記載の導電性材料の厚み
が、3〜18μmの銅、アルミニウムまたはニッケルの
金属箔を使用することにより、加工性に優れ、安価で広
視野角の電磁波シールド材を提供することができる。請
求項4に記載の導電性材料を銅として、少なくともその
表面を黒化処理されたものとすることにより、退色性が
小さく、コントラストの大きい電磁波シールド材を提供
することができる。請求項5に記載の透明プラスチック
フィルム上の幾何学図形をケミカルエッチングプロセス
により形成させることにより、加工性に優れた電磁波シ
ールド材を提供することができる。請求項6に記載の導
電性材料を常磁性金属とすることにより、磁場シールド
性に優れた電磁波シールド材を提供することができる。
請求項7に記載の透明プラスチック基板をPMMAとす
ることにより、透明性と加工性に優れた電磁波シールド
材料を提供することができる。請求項8に記載の接着剤
の屈折率と透明プラスチック基材の屈折率の差を0.1
4以下とすることにより、透明性に優れた電磁波シール
ド材料を提供することができる。請求項9に記載の上記
で得られる電磁波シールド材をディスプレイに用いる
と、電磁波シールド性に優れ、しかも可視光透過率が高
く、非視認性が良好で鮮明な画像を快適に鑑賞すること
ができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)透明プラスチックフィルムの表面に
    導電性材料で形成された幾何学図形を有する構成材料に
    おいて、幾何学図形を構成するライン幅が25μm以
    下、ライン間隔が500μm以上、ライン厚みが18μ
    m以下であり、(2)該幾何学図形を含む透明プラスチ
    ックフィルム表面の全面または一部と、透明プラスチッ
    クフィルムの幾何学図形が描かれていない裏面の全面ま
    たは一部を接着剤で被覆し、(3)該接着剤を介して、
    該接着剤の両面に厚さが等しい透明プラスチック基板を
    配置した電磁波シールド材料。
  2. 【請求項2】透明プラスチックフィルムがポリエチレン
    テレフタレートフィルムである請求項1に記載の電磁波
    シールド材料。
  3. 【請求項3】導電性材料が、厚み3〜18μmの銅、ア
    ルミニウムまたはニッケルの金属箔である請求項1また
    は請求項2に記載の電磁波シールド材料。
  4. 【請求項4】導電性材料が銅であり、少なくともその表
    面が黒化処理されていることを特徴とする請求項3に記
    載の電磁波シールド材料。
  5. 【請求項5】透明プラスチックフィルムの表面に導電性
    材料で形成された幾何学図形がケミカルエッチングプロ
    セスにより形成されたものであることを特徴とする請求
    項1ないし請求項4のいずれかに記載の電磁波シールド
    材料。
  6. 【請求項6】導電性材料が常磁性金属である請求項1、
    請求項2又は請求項5のいずれかに記載の電磁波シール
    ド材料。
  7. 【請求項7】透明プラスチック基板がポリメチルメタク
    リレート(PMMA)である請求項1に記載の電磁波シ
    ールド材料。
  8. 【請求項8】接着剤の屈折率と透明プラスチック基材の
    屈折率の差が0.14以下である請求項1ないし請求項
    7のいずれかに記載の電磁波シールド材料。
  9. 【請求項9】請求項1ないし請求項8のいずれかに記載
    の電磁波シールド材料を用いたディスプレイ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010036075A3 (ko) * 2008-09-26 2010-07-15 주식회사 엘지화학 오프셋 인쇄용 클리쉐 및 이를 이용해 제조된 제품
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US9168777B2 (en) 2008-09-26 2015-10-27 Lg Chem, Ltd. Cliche for off-set printing and product manufactured using the same

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WO2010036075A3 (ko) * 2008-09-26 2010-07-15 주식회사 엘지화학 오프셋 인쇄용 클리쉐 및 이를 이용해 제조된 제품
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