JPH10334524A - 情報再生方法および情報再生装置 - Google Patents

情報再生方法および情報再生装置

Info

Publication number
JPH10334524A
JPH10334524A JP15761497A JP15761497A JPH10334524A JP H10334524 A JPH10334524 A JP H10334524A JP 15761497 A JP15761497 A JP 15761497A JP 15761497 A JP15761497 A JP 15761497A JP H10334524 A JPH10334524 A JP H10334524A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
column
signals
recording
pair
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15761497A
Other languages
English (en)
Inventor
Masabumi Kiyougaku
正文 教學
Akira Kuroda
亮 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP15761497A priority Critical patent/JPH10334524A/ja
Publication of JPH10334524A publication Critical patent/JPH10334524A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、一つの記録ドットについて検出され
る信号が一対になった場合でも、その信号検出のエラー
をなくし、正しい記録ドットの配列を認識して、情報再
生の誤りのない情報再生方法および情報再生装置を提供
することを目的としている。 【解決手段】本発明は、記録媒体表面に対向して近接配
置された探針を、前記記録媒体の表面た対して走査させ
て、記録媒体上に記録された記録ドットを探針が検出す
ることによって情報を再生する情報再生方法または装置
において、前記再生する記録情報が記録媒体上に格子状
に記録された記録ドットであって、検出される信号の検
出位置の空間対称性から、一つの記録ドットに対して検
出される信号が一つの信号であるのか、或いは一対をな
す信号であるかを認識する信号認識手段と、検出される
信号の検出位置の空間対称性から、一つの記録ドットに
ついて検出された一つ或いは一対をなす信号の配置を特
定する信号処理手段と、によって前記再生する記録情報
の処理をすることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、探針を有する情報
再生装置において、1つの記録ドットに対して、2つの
位置で信号が検出される場合でも、正しく情報を再生す
るための情報再生方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】試料表面を原子的スケールの空間分解能
で観察することのできる、走査型トンネル顕微鏡(ST
M)や、走査型原子間力顕微鏡(AFM)などの走査型
プローブ顕微鏡が開発されている。STMは、探針と試
料の距離を数nm以下に接近させたときに流れるトンネ
ル電流を検出し、電子状態の分布を含む表面像を構成す
る。また、AFMは、弾性体に保持された探針を試料に
数nm以下に接近させたときに探針と試料表面との間に
働く原子間力を検出し、凹凸情報を含む表面像を構成す
る。また、AFM構成を基に、探針を導電性にすること
によって試料に電圧を印加することができるようにし、
試料表面の凹凸と同時に導電性の分布を測定することが
できるようにしたAFM/STMが開発されている。更
に、探針に磁性材料を用い、試料表面の磁気分布を測定
する装置や、探針を静電容量センサーとして用いて、試
料表面の静電容量分布を測定する装置などが開発されて
いる。以上のような走査型プローブ顕微鏡を応用し、局
所領域に記録情報を書き込むことができる超高密度の記
録再生装置が考案されている。例えば、AFM/STM
を応用すれば、記録媒体上を探針にならわせ、電圧を印
加することによって局所的に記録媒体の物理的特性を変
化させて記録ドットを形成することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記記録再生装置は、
通常、先端の曲率半径が数十nm程度の鋭利な探針が用
いられている。鋭い探針を用いることにより、記録ドッ
トを数十nm程度と非常に小さくすることができる。従
って、記録ドットの間隔を狭くすることができ、高密度
の記録を達成している。探針の先端は、情報を検出する
部分が一つの先端であることが望ましいが、実際の探針
は、複数の先端を持ってしまう場合がある。このような
場合で最も多くみられるのが、2つの先端を持つ場合で
ある。走査型プローブ顕微鏡では、表面像が探針の形状
を反映することが知られている。例えば、STMにおい
て、Si表面の観察例が報告されている(M.Tomo
nori et al.;J.Vac.Sci.Tec
hnol.A,8,222(1990))。そこでは、
探針先端が2つの先端で構成されている場合に、得られ
るSiの表面像は、2つの先端のそれぞれの先端が検出
した像の重ねあわせとして観察されることが示されてい
る。
【0004】一方、記録再生装置において、2つの先端
を有する探針を用いて記録ドット信号を検出した場合、
一つの記録ドットに対して2回信号が検出されることが
ある。図9に、一列に記録された記録ドットを再生した
場合の一例をイメージで表す。ここでは、正しい記録点
は白丸で表されており、格子間隔aで並んでいる。ま
た、付随して検出される信号を黒丸で表している。括弧
でくくられた信号は、同じ記録ドットから検出された信
号である。ところが、従来の走査型プローブ顕微鏡を応
用した(情報)記録再生装置における記録ドット認識で
は、上記のように一つの記録ドットから複数の信号が検
出された場合、全ての信号を同等に処理する従来の方法
では、記録ドットの配列を正しく認識できないために、
情報を正しく再生できないという問題が生じることがあ
った。上記Si表面の観察で行われたように、単に2つ
の像の重ねあわせとして元の構成情報を再現する方法
は、すべての格子点が完全に埋められている完全結晶表
面に対しては容易に適用することができる。ところが、
記録情報のように、記録ドットが形成されていない記録
点も、記録ドットと同等に存在する構成情報の再生に対
して、前記方法を適用し、正しい情報を構成することは
非常に困難である。
【0005】そこで、本発明は、上記のように一つの記
録ドットについて検出される信号が一対になった場合で
も、その信号検出のエラーをなくし、正しい記録ドット
の配列を認識して、情報再生の誤りのない情報再生方法
および情報再生装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、情報再生方法および情報再生装置をつぎ
のように構成したことを特徴とするものである。すなわ
ち、本発明の情報再生方法は、記録媒体表面に対向して
近接配置された探針を、前記記録媒体の表面に対して走
査させて、記録媒体上に記録された記録ドットを探針が
検出することによって情報を再生する情報再生方法にお
いて、前記再生する記録情報が記録媒体上に格子状に記
録された記録ドットであって、検出される信号の検出位
置の空間対称性から、一つの記録ドットに対して検出さ
れる信号が一つの信号であるのか、或いは一対をなす信
号であるかを認識する信号認識手段と、検出される信号
の検出位置の空間対称性から、一つの記録ドットについ
て検出された一つ或いは一対をなす信号の配置を特定す
る信号処理手段と、によって前記再生する記録情報の処
理をすることを特徴としている。また、本発明の情報再
生方法は、前記記録情報が、少なくとも第1〜3列の、
それぞれの列について、少なくとも第1〜3番目の記録
位置に記録ドット記録ドットが形成されていることを特
徴としている。また、本発明の情報再生方法は、前記信
号認識手段が、以下のいずれかに該当する場合、一つの
記録ドットに対する再生信号が一対をなす信号であると
判断する手段であることを特徴としている。 (1)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
信号位置を結ぶベクトルAに従って、第2列の1番目の
信号位置を並進操作して得られる座標上に、第3列の1
番目の信号が位置しない場合。 (2)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
目の信号位置を結ぶベクトルを並進操作して得られる座
標上に、3番目の信号が位置しない場合。 (3)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
目の信号位置を結ぶベクトルの長さが、同じ列の隣り合
った記録点に設定された間隔の1/2の長さである場
合。 (4)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
信号位置を結ぶベクトルを並進操作して得られる点に、
第3列の1番目の信号が位置する場合であって、第1列
の1番目の信号位置と、第2列の1番目の信号位置を結
ぶベクトルの、走査方向に垂直な方向への射影が、隣り
合った記録列に対して設定された間隔のおよそ1/2で
ある場合。また、本発明の情報再生方法は、前記信号処
理手段が、以下に示す方法で、前記一対をなす信号の配
置を特定する手段であることを特徴としている。 (1)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
信号位置を結ぶベクトルAに従って、第2列の1番目の
信号位置を並進操作して得られる座標上に、第3列の1
番目の信号が位置せず、前記ベクトルAと、1列目の1
番目の信号位置と3列目の1番目の信号位置を結ぶベク
トルBに対し、ベクトル和A+Bの位置に4列目の1番
目の信号が位置する場合、前記一対をなす信号は、前記
第1列の1番目と、前記第2列の1番目に配置されてい
ると判断して、前記一対をなす信号の配置を特定する。 (2)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
信号位置を結ぶベクトルAに従って、第2列の1番目の
信号位置を並進操作して得られる座標上に、第3列の1
番目の信号が位置せず、前記ベクトルAと、1列目の1
番目の信号位置と3列目の1番目の信号位置を結ぶベク
トルBに対し、ベクトル和A+Bの位置に5列目の1番
目の信号が位置する場合、前記一対をなす信号は、前記
第1列の1番目と、前記第3列の1番目に配置されてい
ると判断して、前記一対をなす信号の配置を特定する。 (3)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
目の信号位置を結ぶベクトルに従って2番目の信号位置
を並進操作して得られる座標上に、3番目の信号が位置
しない場合であって、1番目の信号位置と2番目の信号
位置の距離が隣り合った記録点に設定されている距離よ
りも小さければ、前記一対をなす信号は、前記1番目
と、前記2番目に配置されていると判断して、前記一対
をなす信号の配置を特定する。 (4)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
目の信号位置を結ぶベクトルに従って2番目の信号位置
を並進操作して得られる座標上に、3番目の信号が位置
しない場合であって、1番目の信号位置と2番目の信号
位置の距離が隣り合った記録点に設定されている距離と
同じであれば、前記一対をなす信号は、前記1番目と、
前記3番目に配置されていると判断して、前記一対をな
す信号の配置を特定する。 (5)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
目の信号位置の間隔が、記録列に対して設定された記録
点の間隔のおよそ1/2の長さである場合、前記一対を
なす信号は、前記1番目と、前記2番目に配置されてい
ると判断して、前記一対をなす信号の配置を特定する。 (6)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
信号位置を結ぶベクトルに従って、第2列の1番目の信
号位置を並進操作して得られる点に、第3列の1番目の
信号が位置する場合であって、第1列の1番目の信号位
置と、第2列の1番目の信号位置を結ぶベクトルの走査
方向に垂直な方向への射影が、隣り合った記録列に対し
て設定された記録点の間隔のおよそ1/2である場合、
前記一対をなす信号は、前記第1列の1番目と、前記第
2列の1番目に配置されていると判断して、前記一対を
なす信号の配置を特定する。また、本発明の情報再生方
法は、上記した本願発明の信号認識手段による情報再生
方法において、一つの記録ドットに対して一対をなす信
号が検出される場合、任意の一組の信号についていずれ
か一つの信号が検出された場合には、前記信号を記録ド
ットからの信号として認識することを特徴としている。
また、本発明の情報再生方法は、上記した本願発明の信
号処理手段による情報再生方法において、前記一対をな
す信号の配置を基準とし、正しい記録ドットの配列を認
識することを特徴としている。また、本発明の情報再生
装置は、記録媒体表面に対向して近接配置された探針
を、前記記録媒体の表面に対して走査させて、記録媒体
上に記録された記録ドットを探針が検出することによっ
て情報を再生する情報再生装置において、前記再生する
記録情報が記録媒体上に格子状に記録された記録ドット
であって、検出される信号の検出位置の空間対称性か
ら、一つの記録ドットに対して検出される信号が一つの
信号であるのか、或いは一対をなす信号であるかを判断
する信号認識部と、検出される信号の検出位置の空間対
称性から、一つの記録ドットについて検出された一つ或
いは一対をなす信号の配置を特定する信号処理部と、を
少なくとも有し、前記再生する記録情報の処理をするこ
とを特徴としている。また、本発明の情報再生装置は、
前記再生する記録情報の処理が、前記信号認識部によっ
て一つの記録ドットに対して一対をなす信号が検出され
る場合、任意の一組の信号についていずれか一つの信号
が検出された場合には、前記信号を記録ドットからの信
号として認識することにより行われることを特徴として
いる。また、本発明の情報再生装置は、前記再生する記
録情報の処理は、前記信号処理部によって一対をなす信
号の配置を特定し、該配置を基準として、正しい記録ド
ットの配列を認識することにより行われることを特徴と
している。
【0007】
【発明の実施の形態】つぎに、上記の本発明の内容を具
体的に説明する。記録媒体表面に対向して近接配置され
た探針を、前記記録媒体の表面に対して走査させて、記
録媒体上に記録された記録ドットを探針が検出すること
によって情報を再生する。このとき、前記記録情報は、
本発明においては記録媒体上に一定間隔をもった格子状
に記録された記録ドットにより構成するようにする。探
針を、記録媒体上を記録点が並ぶ方向にラスター走査さ
せる。このとき、探針が検出する信号と、その信号が検
出されたときの探針の位置を検出位置として関係づけ
る。検出される信号の検出位置の空間対称性から、一つ
の記録ドットに対して検出される信号が一つであるの
か、或いは一対の信号からなるのかを認識する。一つの
記録ドットについて検出される信号が、一つの信号であ
るのか、或いは、一対の信号であるのかを認識すること
によって、一対の信号である場合でも、一つの記録ドッ
トについて一つの信号が検出されることを前提とした信
号処理を行うことによる情報再生の誤りを回避すること
ができる。すべての記録点は、基準となる記録点に対し
て、隣り合った記録点を結ぶベクトルを整数倍した位置
にある。従って、一つの記録ドットに対して検出される
信号が一対の信号からなる場合に、一対の信号の検出位
置の配置を特定すれば、上記の並進対称性を考慮するこ
とによって、すべての信号が検出されるべき位置を特定
することができる。
【0008】一つの記録ドットについて検出される信号
が、高々一対の信号であるものにたいして、確実に、一
つの記録ドットについて検出される信号が一つの信号で
あるのか、或いは一対の信号からなるのかを認識し、一
対の信号からなる場合には、一対の信号の配置を特定す
るために、前記記録情報には少なくとも第1〜3列の、
それぞれの列について少なくとも第1〜3番目の記録位
置に記録ドットを形成するようにすることが望ましい。
前記走査によって一対の信号の検出位置の相対的な配置
を特定することが容易になる。前記信号認識方法は、以
下に示すいずれかの場合に該当する場合は、一つの記録
ドットに対する再生信号が一対の信号からなることを認
識する。 (1)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
信号位置を結ぶベクトルAに従って、第2列の1番目の
信号位置を並進操作して得られる座標上に、第3列の1
番目の信号が位置しない場合。 (2)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
目の信号位置を結ぶベクトルに従って、2番目の信号位
置を並進操作して得られる座標上に、3番目の信号が位
置しない場合。 (3)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
目の信号位置を結ぶベクトルの長さが、同じ列の隣り合
った記録点に設定された間隔の1/2の長さである場
合。これは、一対の信号の配置が、記録ドット列に平行
の場合である。 (4)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
信号位置を結ぶベクトルに従って、第2列の1番目の信
号位置を並進操作して得られる点に、第3列の1番目の
信号が位置する場合であって、‐第1列の1番目の信号
位置と、第2列の1番目の信号位置を結ぶベクトルの走
査方向に垂直な方向への射影が、隣り合った記録列に対
して設定された間隔のおよそ1/2である場合。これ
は、一対の信号の配置が、記録ドット列に垂直の場合で
ある。
【0009】以上のように、探針が検出する信号が、一
対の信号からなると判断された場合には、以下に示す方
法で、一対をなす信号の配置を特定する。 (1)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
信号位置を結ぶベクトルAに従って、第2列の1番目の
信号位置を並進操作して得られる座標上に、第3列の1
番目の信号が位置せず、前記ベクトルAと、1列目の1
番目の信号位置と3列目の1番目の信号位置を結ぶベク
トルBに対し、ベクトル和A+Bの位置に4列目の1番
目の信号が位置する場合、第1列の1番目の信号位置
と、第2列の1番目の信号が一対の信号であると判断す
る。 (2)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
信号位置を結ぶベクトルAに従って、第2列の1番目の
信号位置を並進操作して得られる座標上に、第3列の1
番目の信号が位置せず、前記ベクトルAと、1列目の1
番目の信号位置と3列目の1番目の信号位置を結ぶベク
トルBに対し、ベクトル和A+Bの位置に5列目の1番
目の信号が位置する場合、第1列の1番目の信号と、第
3列の1番目の信号が一対の信号であると判断する。 (3)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
目の信号位置を結ぶベクトルに従って、2番目の信号位
置を並進操作して得られる座標上に、3番目の信号が位
置しない場合であって、1番目の信号位置と2番目の信
号位置の距離が隣り合った記録点に設定されている距離
よりも小さければ、1番目の信号と2番目の信号が一対
をなすと判断する。 (4)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
目の信号位置を結ぶベクトルに従って、2番目の信号位
置を並進操作して得られる座標上に、3番目の信号が位
置しない場合であって、1番目の信号位置と2番目の信
号位置の距離が隣り合った記録点に設定されている距離
と同じであれば、1番目の信号と3番目の信号が一対を
なすと判断する。 (5)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
目の信号位置の間隔が、記録列に対して設定された記録
点の間隔のおよそ1/2の長さである場合、1番目の信
号と、2番目の信号は一対の信号であると判断する。 (6)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
信号位置を結ぶベクトルに従って、第2列の1番目の信
号位置を並進操作して得られる点に、第3列の1番目の
信号が位置する場合であって、第1列の1番目の信号位
置と、第2列の1番目の信号位置を結ぶベクトルの走査
方向に垂直な方向への射影が、隣り合った記録列に対し
て設定された記録点の間隔のおよそ1/2である場合、
第1列の1番目の信号と、第2列の1番目の信号が一対
の信号であると判断する。
【0010】上記の方法によれば、一つの記録ドットに
対して検出される一対の信号の配置を特定することがで
き、一対の信号を構成する信号を、それぞれが一つの記
録ドットからなる信号であると、誤って認識することを
防ぐことができる。また、上記のように特定された信号
配置を用いることによって、すべての信号について一対
をなす信号を特定するための基準配置を構成することが
できる。さらに、一つの記録ドットに対して検出される
信号が一対の信号からなる場合、前記一対の信号の検出
位置の配置を基準とし、任意の信号に対して、前記一対
の信号のそれぞれの検出位置に、記録点の配置を並進操
作を行った位置のいずれかの位置に対応していれば、記
録ビットとして認識することによって、記録点に形成さ
れた記録ドット以外の信号を排除することができ、ノイ
ズ信号などを誤って正規の信号として認識してしまうこ
とを防ぐことができる。また、一つの記録ドットに対し
て検出される信号が一対の信号からなる場合、一対の信
号のうちのいずれか一つの信号が検出された場合には、
前記信号を記録ドットからの信号として認識することに
よって、記録ドットの検出率が向上する。
【0011】
【実施例】図1に本発明の実施例における再生装置の主
要部の構成を示す。本装置は、AFMを応用した再生装
置である。ここで、記録媒体4を積載する基板5は導電
性とし、記録媒体4に電圧を印加するための一方の電極
とした。ホルダー6の底部は変位機構7に固定した。変
位機構7は粗動機構8を介して本体に固定した。ここ
で、変位機構7は円筒型圧電素子からなり、変位機構駆
動回路13によって駆動され、基板を基板面に平行及び
垂直な方向へ精密に変位させることができる。変位機構
7をXY変位させ、これに固定された記録媒体4をXY
変位させることによって、探針1を記録媒体4に対して
相対的に走査することができる。粗動機構8は記録媒体
を探針に接近させるために駆動するものである。
【0012】探針及びカンチレバーの製造方法は、米国
特許第5,221,415号明細書に示されている方法
を応用した。これは、半導体デバイス製造プロセス技術
を使い、単結晶シリコンの異方性エッチングを用いて探
針形状を形成し、窒化シリコンからなる探針及びカンチ
レバーを一体成形する方法であり、フォトリソグラフィ
を使ってパターニングした二酸化シリコンのマスクを被
覆したシリコンウェハに、異方性エッチングにより探針
の型となる凹構造を形成する行程が含まれている。ここ
で、マスク形状を長方形にすることによって、ピラミッ
ドの稜線が一点で交わらずに、長方形の2辺の長さの差
に相当する長さを持つ先端を形成した。更に、熱酸化法
を施すことによって、前記先端の両端が先鋭化した、2
つのピークを持つ探針を形成した。作成した探針は、底
辺の長さが約5μm、高さが約7μm、先端部は長軸方
向の長さが約50nmであった。更に、導電性を持たせ
るために探針及びカンチレバーの表面に、スパッター製
膜によって約50nmの厚さのPt膜を形成した。
【0013】記録媒体は、特開昭63−161553号
公報に開示されているような電流電圧特性のスウィッチ
ングにメモリー効果を有する有機化合物の累積膜である
ポリイミド薄膜である。このポリイミド薄膜は、数Vの
電圧を、数十μs以下の時間、パルス的に印加すること
によって電気伝導特性を高抵抗状態から低抵抗状態に遷
移させることができる。曲率半径が、数十nmの探針を
用いて記録媒体に電圧を印加すれば、記録媒体の導電性
を局所的に変化させて、約10nmの記録ドットを形成
することができる。基板は、真空蒸着法によってTiを
石英ガラス基板の上に約5nm堆積させ、その上に同法
によってAuを30nm蒸着したものを用いた。この基
板上に、LB法によってポリアミド酸を10層累積し、
次に加熱処理をしてポリイミド薄膜を形成し記録媒体4
とした。ポリイミド薄膜の膜厚は約5nmであった。再
生を行った記録ドットは、上記のように作成された記録
媒体に対して、予め、例えば特開平01−245445
号に示されているような走査型原子間力顕微鏡を応用し
た記録装置を用いて形成された。記録用で用いた探針に
は、通常用いられる鋭利な先端を持つものを用いた。記
録時には、記録データは二値化され、記録媒体上の座標
で指定された記録点と対応づけられたデータ列に変換さ
れる。ここで、記録点は、一定間隔を持った格子状に設
定された。この時、記録点の間隔は十分な記録ドット間
セパレーションを確保するために60nmに設定した。
探針が記録点に到達したとき、データがONであれば、
記録媒体に、波高値5V、時間1μsのパルス電圧を印
加して記録を行った。その結果、電圧印加部には周囲よ
りも低抵抗化した記録ドットが格子点上に形成された。
【0014】次に、再生動作について説明する。本実施
例では、記録ドットは記録媒体上に局所的な導電性の変
化として記録されており、記録ドット部はその周りの部
分よりも導電性が高くなっている。そこで、探針1と電
極基板5との間に電圧印加機構14によって数百mV〜
数Vの直流バイアス電圧を加え、電流信号検出回路15
で記録媒体4に流れる電流を検出することによって記録
ドットを検出した。まず、制御部9が変位機構駆動回路
13に対し、変位機構7を駆動させるように命令を出
し、探針1に記録面上を走査させる。検出された電流信
号は電流信号検出回路15において、電流信号が電圧信
号に変換され増幅される。ここでは、DC成分及び高周
波ノイズはカットし、信号成分の周波数帯域の信号のみ
抽出される。次に、電流検出回路15では、ある時間長
だけ規定レベルを越えた信号のみ有意な信号として認識
し、それ以下の時間長の信号はノイズと判断するように
した。次に、信号は信号認識部10へ送られる。信号認
識部10では、信号の検出位置を、制御部9から送られ
る探針位置の情報と対応づけられる。次に、信号の検出
位置の並進対称性から、信号が一つの記録ビットから検
出される信号が、一つであるのか、或いは一対の信号で
あるのかを判断する。次に、信号認識部10で判断され
た結果は、信号処理部11に送られる。信号処理部11
では、一つの記録ドットに対して検出される信号が一対
の信号である場合、これら一対の信号の配置を決定し、
結果を制御部9へ送る。制御部9では、信号の配列決定
の結果を受けて、記録情報が再生される。本実施例にお
いては、探針が検出する信号が、一つの記録ドットに対
して、一対の信号が検出される場合について示す。一つ
の記録ドットに対して、一つの信号であるのか、或いは
一対の信号であるのかを特定し、一つの記録ドットに対
して、一対の信号が検出される場合は、それらの信号の
検出位置の相対的な配置を特定するために、前記記録情
報は、少なくとも第1〜3列の、それぞれの列につい
て、少なくとも第1〜3番目の記録位置には記録ドット
を必ず形成するようにした。これらの記録ドットは、記
録情報が書き込まれる記録媒体上に設定されたブロック
の、情報の最初の部分に必ず書き込まれるようにした。
【0015】次に、信号認識方法について説明する。以
下に示すいずれかの場合に該当する場合は、一つの記録
ドットに対する再生信号が一対の信号からなることを認
識するようにした。 (1)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
信号位置を結ぶベクトルAに従って、第2列の1番目の
信号位置を並進操作して得られる座標上に、第3列の1
番目の信号が位置しない場合。 (2)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
目の信号位置を結ぶベクトルに従って、2番目の信号位
置を並進操作して得られる座標上に、3番目の信号が位
置しない場合。しかし、特異な場合として、一対の信号
が、記録ドット列に対して平行である場合は、上記の方
法では判断できないので、次の方法を適用した。 (3)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
目の信号位置を結ぶベクトルの長さが、同じ列の隣り合
った記録点に設定された間隔の1/2の長さである場
合。また一対の信号が、記録ドット列に対して垂直であ
る場合は、上記の方法では判断できないので、次の方法
を適用した。 (4)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
信号位置を結ぶベクトルに従って、第2列の1番目の信
号位置を並進操作して得られる点に、第3列の1番目の
信号が位置する場合であって、第1列の1番目の信号位
置と、第2列の1番目の信号位置の間隔が、隣り合った
記録列に対して設定された間隔のおよそ1/2である場
合。
【0016】以上のように、探針が検出する信号が、一
対の信号からなると判断された場合には、以下の方法
で、一対をなす信号の配置を特定するようにした。ま
ず、次の処理を行った。 (1)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
信号位置を結ぶベクトルAに従って、第2列の1番目の
信号位置を並進操作して得られる座標上に、第3列の1
番目の信号が位置せず、前記ベクトルAと、1列目の1
番目の信号位置と3列目の1番目の信号位置を結ぶベク
トルBに対し、ベクトル和A+Bの位置に4列目の1番
目の信号が位置する場合、第1列の1番目の信号と、第
2列の1番目の信号が一対の信号であると判断する。 (2)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
信号位置を結ぶベクトルAに従って、第2列の1番目の
信号位置を並進操作して得られる座標上に、第3列の1
番目の信号が位置せず、前記ベクトルAと、1列目の1
番目の信号位置と3列目の1番目の信号位置を結ぶベク
トルBに対し、ベクトル和A+Bの位置に5列目の1番
目の信号が位置する場合、第1列の1番目の信号と、第
3列の1番目の信号が一対の信号であると判断する。次
に、一対の信号の配置が、記録ドット列に対して平行で
ある場合に対処するために次の処理を行った。 (3)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
目の信号位置を結ぶベクトルに従って、2番目の信号位
置を並進操作して得られる座標上に、3番目の信号が位
置しない場合であって、1番目の信号位置と2番目の信
号位置の距離が隣り合った記録点に設定されている距離
よりも小さければ、1番目の信号と2番目の信号が一対
をなすと判断する。 (4)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
目の信号位置を結ぶベクトルに従って、2番目の信号位
置を並進操作して得られる座標上に、3番目の信号が位
置しない場合であって、1番目の信号位置と2番目の信
号位置の距離が隣り合った記録点に設定されている距離
と同じであれば、1番目の信号と3番目の信号が一対を
なすと判断する。 (5)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
目の信号位置の間隔が、隣り合った記録列に対して設定
された記録点の間隔のおよそ1/2である場合、1番目
の信号と、2番目の信号は一対の信号であると判断す
る。また、一対の信号の配置が、記録ドット列に対して
垂直である場合に対処するために、次の処理を行った。 (6)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
信号位置を結ぶベクトルに従って、第2列の1番目の信
号位置を並進操作して得られる点に、第3列の1番目の
信号が位置する場合であって、第1列の1番目の信号位
置と、第2列の1番目の信号位置を結ぶベクトルの走査
方向に垂直な方向への射影が、記録列に対して設定され
た記録点の間隔のおよそ1/2の長さである場合、第1
列の1番目の信号と、第2列の1番目の信号が一対の信
号であると判断する。
【0017】更に、図2〜8を用いて、信号認識方法及
び、信号処理方法について説明する。これらの図では、
一つの記録ドットに対して検出される一対の信号の、一
方を白丸で示し、もう一方の信号を黒丸で示してある。
このうち、白丸の方が検出された位置を、便宜上、記録
ドットが並ぶ位置と対応させて考える。ここでは、検出
される信号の位置に対し配列番号をつける。即ち、第m
番目の信号列の第n番目の信号の位置をSm,nと表す
ことにする。この配列では、一対の信号のそれぞれの信
号の区別はしていない。また、kを整数とする。まず、
図2(a)あるいは図3(a)に示すように、S1,1
とS2,1を結ぶベクトルをAとし、S2,1+kAで
表される位置に、S3,1が位置しなければ、一つの記
録ドットに対する再生信号が一対の信号からなると判断
する。このとき、図2(b)あるいは図3(b)に示す
ように、S1,1とS3,1を結ぶベクトルをBとする
と、ベクトル(S1,1+A+B)で表される位置にS
4,1が位置するときは、S1,1とS2,1が対であ
ると判断する。それ以外の場合は、S1,1とS3,1
が対であると判断する(図4)。ただし、図5に示すよ
うに、一対の信号の一方の信号が、隣り合った記録点の
中間に位置する場合は、上記の方法では一つの記録ドッ
トに対する信号が一対であるのかどうか判断できない。
そこで、このような場合を考慮して、ベクトルAの走査
方向に垂直な方向への射影が、隣り合った記録列に対し
て設定された記録点の間隔bのおよそ1/2であるとき
は、一つの記録ドットに対する再生信号が一対の信号か
らなり、S1,1とS2,1が一対を成すと判断するよ
うにした。次に、一対の信号の配置が、記録ドット列に
平行な場合である可能性を考慮する。そのために、図6
(a)または図7(a)に示したように、1番目の信号
列について、S1,1とS1,2を結ぶベクトルをCと
すると、S1,2+kCで表される位置にS1,3が位
置しなければ、一つの記録ドットに対する再生信号が一
対の信号からなると判断するようにした。このとき、前
記ベクトルCと、S1,1とS1,3を結ぶベクトルを
Dとすると、ベクトル(S1,1+C+D)の位置にS
1,4が位置するときは、Sl,1とS1,2が一対で
あると判断する(図6(b))。それ以外は、S1,1
とS1,3が対であると判断する(図7(b))。ただ
し、特別な場合として、一対の信号の一方の信号の検出
位置が、隣り合った記録点の中間に位置するときは、上
記の方法では、一つの記録ドットに対して検出される信
号が一対の信号であるのかどうかの判断ができない。そ
こで、このような可能性を考慮するために、図8に示す
ように、Cの長さが、記録列に対して設定された記録点
の間隔aのおよそ1/2の長さであるときは、一つの記
録ドットに対する再生信号が一対の信号からなると判断
し、S1,1とS1,2が一対であると判断するように
した。一般に、全ての信号は、S1,1及びS1,1と
対をなす信号の位置に対して、隣り合った記録ドットを
結ぶベクトルの整数倍の並進操作を行った点に位置して
いる。従って、以上のように特定された一対の信号を基
にすれば、全ての検出信号について、その信号と対をな
す信号を特定することができた。
【0018】すべての記録点は、基準となる記録点に対
して、隣り合った記録点を結ぶベクトルを整数倍した位
置にある。従って、一つの記録ドットに対して検出され
る信号が一対の信号からなる場合に、一対の信号の検出
位置の配置を特定すれば、上記の並進対称性を考慮する
ことによって、すべての信号が検出されるべき位置を特
定することができた。また、任意の信号について、その
信号が、本来検出されるべき位置で検出されたものであ
れば、前記の信号と対を成す信号が検出されなかったと
しても、前記信号が記録ドットからの正規の信号である
と判断することができた。本実施例では、検出する信号
を電流信号としたが、信号の種類は限定されるものでは
なく、信号がドット状に検出されるものであれば、記録
再生装置の記録再生方式によって、凹凸検出信号、磁化
検出信号、電荷検出信号などの信号に適用することが可
能である。
【0019】
【発明の効果】本発明においては、以上の信号認識手段
の構成により、一つの記録ドットに対して検出される信
号が一つの信号であるのか、或いは一対をなす信号であ
るかを認識することが可能となり、一つの記録ドットに
対して一つの信号が検出されることを前提とした従来の
信号認識処理を行うことによる情報再生の誤りを防ぐこ
とができる。また、本発明においては、一つの記録ドッ
トについて一対の信号が検出される場合、任意の一組の
信号について、いずれか一つの信号が検出されれば、そ
の信号が記録ドットからの信号として認識することがで
きるので、信号の検出エラーを減少させることができ
る。また、本発明においては、一つの記録ドットについ
て一対の信号が検出された場合でも、一つの記録ドット
に対して検出される一対の信号の配置を認識し、これを
基に、真の記録ドットの配列を抽出できるので、正しく
情報を再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における記録再生装置の構成図
である。
【図2】信号検出位置のパターンを示すものであり、図
2(a)は信号認識過程、図2(b)は信号処理過程を
示す図である。
【図3】信号検出位置のパターンを示すものであり、図
3(a)は信号認識過程、図3(b)は信号処理過程を
示す図である。
【図4】信号検出位置のパターンを示すものであり、図
4(a)は信号認識過程、図4(b)は信号処理過程を
示す図である。
【図5】信号検出位置のパターンを示すものであり、図
5(a)は信号認識過程、図5(b)は信号処理過程を
示す図である。
【図6】信号検出位置の第1列のパターンを示すもので
あり、図6(a)は信号認識過程、図6(b)は信号処
理過程を示す図である。
【図7】信号検出位置の第1列のパターンを示すもので
あり、図7(a)は信号認識過程、図7(b)は信号処
理過程を示す図である。
【図8】信号検出位置の第1列のパターンを示す図であ
る。
【図9】一つの記録ドットに対し、一対の信号が検出さ
れた場合の信号配置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1:探針 2:カンチレバー 3:支持体 4:記録媒体 5:基板 6:ホルダー 7:変位機構 8:粗動機構 9:制御部 10:信号認識部 11:信号処理部 13:変位機構駆動回路 14:電圧印加機構 15:電流検出回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録媒体表面に対向して近接配置された探
    針を、前記記録媒体の表面に対して走査させて、記録媒
    体上に記録された記録ドットを探針が検出することによ
    って情報を再生する情報再生方法において、 前記再生する記録情報が記録媒体上に格子状に記録され
    た記録ドットであって、 検出される信号の検出位置の空間対称性から、一つの記
    録ドットに対して検出される信号が一つの信号であるの
    か、或いは一対をなす信号であるかを認識する信号認識
    手段と、 検出される信号の検出位置の空間対称性から、一つの記
    録ドットについて検出された一つ或いは一対をなす信号
    の配置を特定する信号処理手段と、 によって前記再生する記録情報の処理をすることを特徴
    とする情報再生方法。
  2. 【請求項2】前記記録情報は、少なくとも第1〜3列
    の、それぞれの列について、少なくとも第1〜3番目の
    記録位置に記録ドットが形成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の情報再生方法。
  3. 【請求項3】前記信号認識手段は、以下のいずれかに該
    当する場合、一つの記録ドットに対する再生信号が一対
    をなす信号であると判断する手段であることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の情報再生方法。 (1)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
    信号位置を結ぶベクトルAに従って、第2列の1番目の
    信号位置を並進操作して得られる座標上に、第3列の1
    番目の信号が位置しない場合。 (2)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
    目の信号位置を結ぶベクトルを並進操作して得られる座
    標上に、3番目の信号が位置しない場合。 (3)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
    目の信号位置を結ぶベクトルの長さが、同じ列の隣り合
    った記録点に設定された間隔の1/2の長さである場
    合。 (4)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
    信号位置を結ぶベクトルを並進操作して得られる点に、
    第3列の1番目の信号が位置する場合であって、第1列
    の1番目の信号位置と、第2列の1番目の信号位置を結
    ぶベクトルの、走査方向に垂直な方向への射影が、隣り
    合った記録列に対して設定された間隔のおよそ1/2で
    ある場合。
  4. 【請求項4】前記信号処理手段は、以下に示す方法で、
    前記一対をなす信号の配置を特定する手段であることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報再生方
    法。 (1)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
    信号位置を結ぶベクトルAに従って、第2列の1番目の
    信号位置を並進操作して得られる座標上に、第3列の1
    番目の信号が位置せず、前記ベクトルAと、1列目の1
    番目の信号位置と3列目の1番目の信号位置を結ぶベク
    トルBに対し、ベクトル和A+Bの位置に4列目の1番
    目の信号が位置する場合、前記一対をなす信号は、前記
    第1列の1番目と、前記第2列の1番目に配置されてい
    ると判断して、前記一対をなす信号の配置を特定する。 (2)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
    信号位置を結ぶベクトルAに従って、第2列の1番目の
    信号位置を並進操作して得られる座標上に、第3列の1
    番目の信号が位置せず、前記ベクトルAと、1列目の1
    番目の信号位置と3列目の1番目の信号位置を結ぶベク
    トルBに対し、ベクトル和A+Bの位置に5列目の1番
    目の信号が位置する場合、前記一対をなす信号は、前記
    第1列の1番目と、前記第3列の1番目に配置されてい
    ると判断して、前記一対をなす信号の配置を特定する。 (3)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
    目の信号位置を結ぶベクトルに従って2番目の信号位置
    を並進操作して得られる座標上に、3番目の信号が位置
    しない場合であって、1番目の信号位置と2番目の信号
    位置の距離が隣り合った記録点に設定されている距離よ
    りも小さければ、前記一対をなす信号は、前記1番目
    と、前記2番目に配置されていると判断して、前記一対
    をなす信号の配置を特定する。 (4)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
    目の信号位置を結ぶベクトルに従って2番目の信号位置
    を並進操作して得られる座標上に、3番目の信号が位置
    しない場合であって、1番目の信号位置と2番目の信号
    位置の距離が隣り合った記録点に設定されている距離と
    同じであれば、前記一対をなす信号は、前記1番目と、
    前記3番目に配置されていると判断して、前記一対をな
    す信号の配置を特定する。 (5)第1列の信号について、1番目の信号位置と2番
    目の信号位置の間隔が、記録列に対して設定された記録
    点の間隔のおよそ1/2の長さである場合、前記一対を
    なす信号は、前記1番目と、前記2番目に配置されてい
    ると判断して、前記一対をなす信号の配置を特定する。 (6)第1列の1番目の信号位置と、第2列の1番目の
    信号位置を結ぶベクトルに従って、第2列の1番目の信
    号位置を並進操作して得られる点に、第3列の1番目の
    信号が位置する場合であって、第1列の1番目の信号位
    置と、第2列の1番目の信号位置を結ぶベクトルの走査
    方向に垂直な方向への射影が、隣り合った記録列に対し
    て設定された記録点の間隔のおよそ1/2である場合、
    前記一対をなす信号は、前記第1列の1番目と、前記第
    2列の1番目に配置されていると判断して、前記一対を
    なす信号の配置を特定する。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の信号認識手段による情報
    再生方法において、一つの記録ドットに対して一対をな
    す信号が検出される場合、任意の一組の信号についてい
    ずれか一つの信号が検出された場合には、前記信号を記
    録ドットからの信号として認識することを特徴とする情
    報再生方法。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の信号処理手段による情報
    再生方法において、前記一対をなす信号の配置を基準と
    し、正しい記録ドットの配列を認識することを特徴とす
    る情報再生方法。
  7. 【請求項7】記録媒体表面に対向して近接配置された探
    針を、前記記録媒体の表面に対して走査させて、記録媒
    体上に記録された記録ドットを探針が検出することによ
    って情報を再生する情報再生装置において、前記再生す
    る記録情報が記録媒体上に格子状に記録された記録ドッ
    トであって、検出される信号の検出位置の空間対称性か
    ら、一つの記録ドットに対して検出される信号が一つの
    信号であるのか、或いは一対をなす信号であるかを判断
    する信号認識部と、検出される信号の検出位置の空間対
    称性から、一つの記録ドットについて検出された一つ或
    いは一対をなす信号の配置を特定する信号処理部と、を
    少なくとも有し、前記再生する記録情報の処理をするこ
    とを特徴とする情報再生装置。
  8. 【請求項8】前記再生する記録情報の処理は、前記信号
    認識部によって一つの記録ドットに対して一対をなす信
    号が検出される場合、任意の一組の信号についていずれ
    か一つの信号が検出された場合には、前記信号を記録ド
    ットからの信号として認識することにより行われること
    を特徴とする請求項7に記載の情報再生装置。
  9. 【請求項9】前記再生する記録情報の処理は、前記信号
    処理部によって一対をなす信号の配置を特定し、該配置
    を基準として、正しい記録ドットの配列を認識すること
    により行われることを特徴とする請求項7に記載の情報
    再生装置。
JP15761497A 1997-05-30 1997-05-30 情報再生方法および情報再生装置 Pending JPH10334524A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15761497A JPH10334524A (ja) 1997-05-30 1997-05-30 情報再生方法および情報再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15761497A JPH10334524A (ja) 1997-05-30 1997-05-30 情報再生方法および情報再生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10334524A true JPH10334524A (ja) 1998-12-18

Family

ID=15653586

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15761497A Pending JPH10334524A (ja) 1997-05-30 1997-05-30 情報再生方法および情報再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10334524A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3060137B2 (ja) カンチレバー型プローブの作製方法
JP3450349B2 (ja) カンチレバー型プローブ
JP3073616B2 (ja) マルチプローブを具備する情報処理装置
JP3148946B2 (ja) 探針駆動機構並びに該機構を用いたトンネル電流検出装置、情報処理装置、圧電式アクチュエータ
JPH04147448A (ja) カンチレバー型プローブ、それを用いた走査型トンネル顕微鏡及び情報処理装置
JPH05314549A (ja) 記録再生装置
WO2000036608A2 (en) Molecular memory medium and molecular memory integrated circuit
JPH0798892A (ja) 情報記録再生装置
JP2783672B2 (ja) 情報記録及び/又は再生方法と情報記録及び/又は再生装置
US5751684A (en) Recording/reproducing apparatus and method for recording/reproducing information using probe
JPH10334524A (ja) 情報再生方法および情報再生装置
JP2000067478A (ja) 情報再生用プローブとその作製方法、及び該再生用プローブを用いた情報再生装置
JP3305304B2 (ja) 探針駆動機構並びに該機構を用いた圧電式アクチュエータの製造方法
JPH1040598A (ja) 情報再生方法および情報再生装置
JPH06131711A (ja) プローブユニットの製造方法、及びプローブユニット、及びそのプローブユニットを用いた情報処理装置
JPH04355231A (ja) トラッキング方法
JPH0875761A (ja) 走査型プローブ顕微鏡ならびに該顕微鏡を用いた加工装置および情報処理装置
JP3056901B2 (ja) 記録再生装置
JP3372841B2 (ja) トラッキング機構及びトラッキング方法
JPH06313847A (ja) カンチレバー型アクチュエータ、カンチレバー型プローブ及びこれを用いた走査型トンネル顕微鏡並びに情報処理装置
JP2983693B2 (ja) 情報処理方法及び情報処理装置
JP3093065B2 (ja) 記録再生方法および記録再生装置
JPH0552510A (ja) 情報処理装置及び走査型トンネル電子顕微鏡
JP3234952B2 (ja) プローブユニット及びこれを用いた走査型トンネル顕微鏡、情報処理装置
JPH04206536A (ja) 探針駆動機構、該機構を備えたトンネル電流検出装置及び記録再生装置