JPH103317A - 粉粒体の供給量制御方法 - Google Patents

粉粒体の供給量制御方法

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JPH103317A
JPH103317A JP15697096A JP15697096A JPH103317A JP H103317 A JPH103317 A JP H103317A JP 15697096 A JP15697096 A JP 15697096A JP 15697096 A JP15697096 A JP 15697096A JP H103317 A JPH103317 A JP H103317A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気送管内の圧力変化の測定値から、粉粒体の
供給量を求めて、容積フィーダの切出し量を制御し、設
定供給量を確保するようにした、粉粒体の供給量制御方
法を提供する。 【解決手段】 計量ホッパーから容積フィーダによって
気送管を経由して後続の化学装置系に粉粒体を供給する
際に、前記気送管内の所要箇所で測定された内部圧力の
変化を主信号として、前記容積フィーダの供給速度を操
作して、粉粒体の供給量を間接的に制御することを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、粉炭や
粉粒化したプラスチック廃棄物を熱源とする燃焼炉への
燃料供給量を制御するための、粉粒体の供給量制御方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、燃焼発熱量の変動が大きい粉炭
やチップ状プラスチック廃棄物などの固形燃料を、気流
に載せて、燃焼炉に送り、燃料として使用するには、熱
量を安定させるための制御が必要である。そこで、燃料
の供給システムでは、燃焼炉での発熱量を測定し、この
発熱量の値と、予め設定した必要熱量の値とから、燃料
供給量Fを求めている。
【0003】そして、従来からの粉粒体の供給量制御シ
ステムでは、供給燃料のための計量ホッパー側におい
て、求められた上述の燃料供給量Fを設定供給量(流量
設定値)として、VSモータの駆動による容積フィーダ
により、気送管を経由して、後続の化学装置系、例え
ば、燃焼炉への粉粒体の供給を行う際に、前記容積フィ
ーダの切出し速度を制御するのである。
【0004】即ち、この供給量制御システムでは、図9
および図10に示されるように、粉粒化したプラスチッ
ク廃棄物などの材料を受入ホッパー1に受入れ、底部に
ある受入弁2を開放した状態で、ロータリーフィーダ3
を駆動して、サービスホッパー4に所定量の材料供給を
行う。その後、受入弁2を閉じ、ロータリフィーダ3を
停止し、その上で、加圧弁5を介して、加圧空気をサー
ビスホッパー4に供給し(この際、サービスホッパー4
の排気弁6は閉じられている)、排出弁7を開放して、
サービスホッパー4から計量ホッパー8に材料を装填す
る(この際、計量ホッパー8の内部空気を置換するため
に、排気弁6、9は開放されている)。そして、計量ホ
ッパー8からは、VSモータ10Aの駆動で、容積フィ
ーダ10を介して、気送管11に粉粒体の切出し、供給
がなされる。
【0005】この際、この供給量制御システムでは、計
量ホッパー8内の粉粒体の重量を測定し、容積フィーダ
10による連続供給を行いながら、重量下限でサービス
ホッパー4からの材料の受入を開始し、その重量上限
で、受入を停止する。このような容積フィーダ10によ
る粉粒体の切出し、供給の際の材料の流量(重さ)は、
下式によって求められる。 F=ρ×S×V …………………………………………(1) ここで、ρ:被測定物(粉粒体)の嵩比重、S:容積フ
ィーダの回転数(VSモータの操作量)、V:容積フィ
ーダの容積である。そして、流量制御は、上述の回転数
Sを調節することで行われる。
【0006】しかし、容積フィーダ10による粉粒体の
切出しには、フィーダでのフラッシュ(特に、サービス
ホッパー4からの受入開始直後に発生しやすい)や、そ
こでの粉粒体の嵩比重の急激な変動が大きく影響するの
で、逐時的に正確な流量を測定するには、計量ホッパー
8で、粉粒体の排出(容積フィーダによる切出し)のみ
が行われるサイクルにおける粉粒体の減量スピード(下
式)を求める必要がある。 F1 =δW/δt ……………………………………(2) ここで、δW:重量変化分、δt:サンプリング時間で
ある。そして、F1 により、(1)式のρを補正して、
所望のFを確保するのである(図11を参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この制
御方法では、δtを小さくし過ぎると、外乱が増幅され
るため、通常、数十秒を必要とするから、上述のフラッ
シュや嵩比重の急激な変動が現実に起こっても、これに
即応できない。従って、被測定物である粉粒体が切出し
の際にフラッシュを起こさず、また、計量ホッパー8内
での嵩比重の変動が緩やかな材料である場合に限って、
適用できるだけである。また、サービスホッパー4から
の材料の受入の際には、計量ホッパー8からの排出量の
測定ができないので、逐時的な計量が正確にできない
(図12を参照)。
【0008】本発明は、上記事情に基いてなされたもの
で、気送管内の圧力変化で、あるいは、この圧力変化と
サービスホッパーでの嵩比重の測定値とから、粉粒体の
供給量を求めて、容積フィーダの切出し量を制御し、設
定供給量Fを確保するようにした、粉粒体の供給量制御
方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
計量ホッパーから容積フィーダによって気送管を経由し
て後続の化学装置系に粉粒体を供給する際に、前記気送
管内の所要箇所で測定された内部圧力の変化を主信号と
して、前記容積フィーダの供給速度を操作して、粉粒体
の供給量を間接的に制御するのである。
【0010】この場合、本発明では、制御設定圧力を、
粉粒体の嵩比重を利用して、設定供給量より算出して行
うことを特徴とする。また、前記粉粒体の嵩比重は、前
記計量ホッパーへの粉粒体の供給に際して、予め、サー
ビスホッパーでの受入粉粒体の重量/容量から得られた
見掛けの嵩比重で与えられることができる。更に、要す
れば、前記計量ホッパーの粉粒体の残量と、前記容積フ
ィーダからの粉粒体の排出量との関係を、嵩比重変化時
間について予測し、制御設定圧力を補正することを特徴
とする。また、要すれば、制御設定圧力を、計量ホッパ
ーにおける粉粒体の重量変化率より算出される粉粒体供
給量と、予め定められた設定量との偏差値に基づいて補
正して行ってもよい。
【0011】従って、このような構成では、計測対象
が、気送管の内部圧力であるから、サービスホッパーか
ら計量ホッパーへ、材料である粉粒体を供給する過程で
も、供給量制御が確実に行えることになる。また、材料
の粒度や材質によって、それがフラッシュを発生しやす
く、容積フィーダでの嵩比重の変動が可成りある場合で
も、見掛けの嵩比重を補正することで、気送管への供給
量の正確性を維持できるのである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の粉粒体の供給量制
御方法を、図面を参照しながら、具体的に説明する。な
お、図1に示す本発明に係わる装置では、前述の従来装
置(図9を参照)と基本的に同一の構成部分について、
同一符号を付けて、その説明を省略する。ここで追加さ
れた主な構成部分は、サービスホッパー4に設けた、粉
粒体のレベル測定器(容積測定)12と、容積フィーダ
10の排出口より、気送管11の下流側に位置する圧力
計(流量測定)13とである。
【0013】本発明に係わる、新しい計測制御フロー
は、図2に示されるように、サービスホッパー4への粉
粒体の受入完了後、レベル測定器12と重量測定器(ロ
ードセル)14とで測定した値、即ち、容積Vと重量W
1 とから見掛けの嵩比重ρ(=W1 /V)を求めて、こ
れを、予め設定された供給量(流量設定値)における嵩
比重として、輸送管(気送管)圧力演算に採用する。
【0014】ここでの制御設定圧力は、下式で計算され
る。 PS =f(Q,ρ,FS ) ………………………(3) なお、ここで、PS :補正後設定圧力、Q:搬送空気
量、ρ:見掛け嵩比重、FS :供給量(フィード)設定
値である。
【0015】また、この実施の形態では、計量ホッパー
8内の粉粒体の嵩比重変化に対する圧力設定値の補正方
法として、見掛け嵩比重ρが一定値(例えば、±10
%)以上の変化をした時に備えて、サービスホッパー4
から計量ホッパー8への材料(粉粒体)投入後、計量ホ
ッパー8での材料の残量と、容積フィーダ10を介して
の、気送管11への排出量との関係を、嵩比重変化時間
について予測し、事前に測定した(ρ−P)関係式よ
り、経験則を含めて、テーブルを作成し、圧力設定値の
補正を行う。なお、PS :輸送管(気送管11)の制御
設定圧力である(図3を参照)。
【0016】なお、要すれば、上述の設定圧力Pは、従
来の測定方法である計量ホッパー8での重量の減量カー
ブ測定により、実際の供給量F=k×(δW/δt)を
計測し、設定供給量FS との差eから、更に補正処理し
てもよい(図4を参照)。
【0017】この時の補正後設定圧力PSOは、次式で表
す。 PSO=PS ×kS (FS −F) ……………………(4) なお、ここで、kやkS は、各関係式での定数である。
【0018】このような、本発明の制御方式は、図5に
示されるような、例えば、燃料として供給される、粉粒
化されたプラスチック廃棄物の処理におけるブロック構
成として採用される。なお、ここで、「重量変化率より
実際の供給量演算」とは、上述の減量カーブ測定に基づ
く補正であり、「圧送配管」とは輸送管(気送管11)
のことである。この制御方式では、関係式:PS =f
(Q,ρ,FS )の決定に当たって、Qを一定とし、従
来方式による運転で、PS 、ρ、FS のデータ収集を行
い、簡便な統計的手法を用いている。
【0019】次の表1には、このための、複数種のプラ
スチック廃棄物(チップ)の量と搬送空気圧の変化の関
係、および、関係式の係数(1次関数に回帰)が、デー
タとして示されている。なお、空気供給量Q=1,35
0Nm3 (一定)であり、また、相関係数(r)は、1
に近い値ほど、1次式として、関係式の係数A、Bに相
関性が有るという意味である。
【0020】
【表1】 また、制御設定圧力PS の補正演算は、嵩比重ρの前回
測定値との差が±10%を越える場合、関係式の係数を
修正することで行われるが(図6を参照)、この制御方
式において、この嵩比重と複数種のプラスチック廃棄物
(チップ)の量との関係式における係数の設定は、前述
同様に、統計的手法で行われる。その実施例を表2に示
してある。ここでは、係数A、Bと嵩比重ρとの関係を
A=Aa+Ba×ρおよびB=Ab+Bb×ρの式に近
似している。
【0021】
【表2】 図7および図8は、本発明の制御方式による実施データ
のグラフを示す。図7のグラフでは、設定供給量FS
実供給量Fおよび嵩比重ρを時間経過で示してある。こ
こでは、サービスホッパー4への材料受入(受入弁2の
開放から閉止)の区間tでも、正確な制御が可能であり
(従来の制御方式では、計測不能な時間である)、受入
開始時(排出弁7の開放持)のフラッシュの影響、ま
た、嵩比重ρの変化の影響(従来の制御方式では、図1
2に示すように、実供給量Fが大きく変化している)
が、殆どないことが解る。
【0022】また、図8のグラフは、設定供給量FS
対する搬送設定圧力PS 、補正後の制御設定圧力PSO
および、実搬送圧力Pの関係を示している。なお、デー
タP S およびPSOは、重なりを避けるために、上下にシ
フトして、表示している。なお、これらのグラフにおけ
る各データは、符号〜で示され、図5において、こ
れらデータの出力箇所は、同じ符号〜で示されてい
る。
【0023】
【発明の効果】本発明は、以上詳述したようになり、計
量ホッパーから容積フィーダによって気送管を経由して
後続の化学装置系に粉粒体を供給する際に、前記気送管
内の所要箇所で測定された内部圧力の変化を主信号とし
て、前記容積フィーダの供給速度を操作して、粉粒体の
供給量を間接的に制御するのである。
【0024】したがって、気送管内の圧力変化を測定す
るために、受入時のフラッシュの影響などを受けること
なく、応答性が良好な、連続的な補正ができ、容積フィ
ーダの切出し量を正確に制御し、設定供給量に対する実
供給量をより正確に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉粒体の供給量制御装置の概略構成図
である。
【図2】同じく、計測制御フローである。
【図3】同じく、計測制御方式のブロック図である。
【図4】計量ホッパーでの、減量カーブに基づく流量計
算を示す概念的グラフである。
【図5】同じく、本発明に係わる計測補正方法のブロッ
ク図である。
【図6】制御設定圧力の演算のフローを示す図である。
【図7】本発明の制御方式による実施データ(供給量)
の時間経過を示す図である。
【図8】同じく、実施データ(圧力)の時間経過を示す
図である。
【図9】従来例の粉体の供給量制御装置の概略構成図で
ある。
【図10】同じく、計測制御フローである。
【図11】同じく、計測制御方式のブロック図である。
【図12】従来の制御方式による実施データ(供給量)
の時間経過を示す図である。
【符号の説明】
1 受入ホッパー 2 受入弁 3 ロータリーフィーダ 4 サービスホッパー 5 加圧弁 6、7、9 排気弁 8 計量ホッパー 10 容積フィーダ 10A VSモータ 11 気送管 12 レベル測定器(容積測定) 13 圧力計(流量測定) 14 重量測定器(ロードセル)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計量ホッパーから容積フィーダによって
    気送管を経由して後続の化学装置系に粉粒体を供給する
    際に、前記気送管内の所要箇所で測定された内部圧力の
    変化を主信号として、前記容積フィーダの供給速度を操
    作して、粉粒体の供給量を間接的に制御することを特徴
    とする粉粒体の供給量制御方法。
  2. 【請求項2】 制御設定圧力を、粉粒体の嵩比重を利用
    して、設定供給量より算出して行うことを特徴とする請
    求項1に記載の粉粒体の供給量制御方法。
  3. 【請求項3】 前記粉粒体の嵩比重は、前記計量ホッパ
    ーへの粉粒体の供給に際して、予め、サービスホッパー
    での受入粉粒体の重量/容量から得られた見掛けの嵩比
    重で与えられることを特徴とする請求項2に記載の粉粒
    体の供給量制御方法。
  4. 【請求項4】 前記計量ホッパーの粉粒体の残量と、前
    記容積フィーダからの粉粒体の排出量との関係を、嵩比
    重変化時間について予測し、制御設定圧力を補正するこ
    とを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の粉粒
    体の供給量制御方法。
  5. 【請求項5】 制御設定圧力を、計量ホッパーにおける
    粉粒体の重量変化率より算出される粉粒体供給量と、予
    め定められた設定量との偏差値に基づいて補正して行う
    ことを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の粉
    粒体の供給量制御方法。
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