JP2742001B2 - 微粉炭吹込み制御方法 - Google Patents

微粉炭吹込み制御方法

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JP2742001B2
JP2742001B2 JP15967193A JP15967193A JP2742001B2 JP 2742001 B2 JP2742001 B2 JP 2742001B2 JP 15967193 A JP15967193 A JP 15967193A JP 15967193 A JP15967193 A JP 15967193A JP 2742001 B2 JP2742001 B2 JP 2742001B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高炉の羽口に微粉炭を
気体輸送して吹込む微粉炭吹込み制御方法の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の微粉炭吹込み制御方法としては、
本出願人等が先に提案した特開昭58−74426号公
報(以下、第1従来例と称す)、特開昭61−2635
23号公報(以下、第2従来例と称す)及び特開平1−
316405号公報(以下、第3従来例と称す)に記載
されているものがある。
【0003】第1従来例には、圧力容器の底部にエアレ
ータを備え、加圧気体によって浮遊状態にされた粉粒体
を複数の排出ノズルを通して複数の輸送管内に送給する
粉粒体分配輸送方法において、圧力容器内の圧力を一定
に保った状態で各輸送管に連接したブスター配管に流れ
るブスター流量を個々に変化させることにより該容器か
ら各輸送管に切出す粉粒体の単位時間当たりの切出量を
調整することにより、高応答性をもって切出し量を高精
度で調整するようにした粉粒体切出し量調整方法が開示
されている。
【0004】また、第2従来例には、複数のタンクの何
れかから排出された微粉炭を管内を気送して高炉に吹込
む際に、前記管の適宜位置で管内流量を検出する一方、
微粉炭の重量を検出すべく前記微粉炭を排出しているタ
ンクの重量を検出し、この重量検出値を時間微分し、こ
の時間微分値と管内流量の検出値との関係に従って補正
係数を求め、該補正係数で管内流量の検出値を補正して
微粉炭の流量を求め、求めた微粉炭の流量に基づいて高
炉への微粉炭吹込量を目標値に位置させるべくロータリ
ーフィーダの開度を制御するようにした粉粒体の流量測
定方法が開示されている。
【0005】さらに、第3従来例には、石炭粉砕ミルに
よって粉砕された微粉炭を微粉炭バッファタンクに貯え
つつ切出して、ブースタ流量によって輸送量を制御しな
がら高炉羽口に吹込む微粉炭吹込み量制御方法におい
て、石炭ミルの負荷変動量から微粉炭の嵩比重の変化情
報を検出するとともに、この嵩比重の変化した微粉炭が
前記圧力容器に到達するまでの時間遅れを前記微粉炭バ
ッファタンクの残量をもとに推定し、この推定した遅れ
時間をもとに前記嵩比重の変化した微粉炭の吹き込み時
における前記圧力容器の内圧を制御することにより、高
炉羽口への微粉炭吹込みを高精度で且つ安定して制御す
ることができる微粉炭吹込み量制御方法が開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1従来例乃至第3従来例にあっては、微粉炭を貯留する
上部タンクと、この上部タンクから微粉炭が投入される
と共に、微粉炭を輸送管に送出する下部タンクとを直列
に接続して微粉炭供給機構を構成し、輸送管に供給する
搬送気体量を下部タンクの重量変化に基づいて制御する
場合には、目標制御量に、上部タンク及び下部タンクの
圧力変化、下部タンクへの気体加圧量変化等に伴う慣性
力の影響による重量変化に対応するために、推定量を補
正項として加える必要があり、高炉への微粉炭吹込量の
制御精度が低下するという未解決の課題がある。特に、
下部タンクの微粉炭残量が少なくなって、この下部タン
クに上部タンクから微粉炭を投入する微粉炭投入時に
は、下部タンクの重量変化は微粉炭の切出し量に比例し
なくなるため、切出し量実績値として採用することがで
きず、この粉粒体投入時には、その直前の下部タンク重
量変化を保持して、これを実績値とせざるを得なくな
り、高炉の炉内圧力変動等による外乱から下部タンク、
輸送管を介して微粉炭吹込バーナに供給される微粉炭量
が変化してしまうという未解決の課題がある。
【0007】この未解決の課題を解決するために、特開
昭61−153526号公報に記載されているように、
輸送タンクから各供給先に向かう全ての輸送配管に夫々
粉体流量計を設置して、輸送配管内を搬送される粉体流
量を直接測定して、粉体の絶対質量を算出し、これに基
づいて搬送気体量を制御することが提案されているが、
この従来例によると、全ての輸送配管に粉体流量計を設
置するため、広い設置スペースが必要となるうえ設備コ
ストが嵩むと共に、粉体流量計測自体が現在でも確立さ
れたものがなく、精度面やメンテナンス面においても下
部タンクの重量を検出する荷重センサとしてのロードセ
ルと比較した場合劣るため、必ずしも粉粒体の搬送量を
高精度で制御できるとはいえないとい未解決の課題があ
る。
【0008】そこで、本発明は上記従来例の未解決の課
題に着目してなされたものであり、高炉への微粉炭吹込
量を上部タンクから下部タンクへの微粉炭投入時を含め
た全ての状態で安定制御することができる微粉炭吹込み
制御方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る微粉炭吹込み制御方法は、直列に接続
された微粉炭を貯留する上部タンク及び下部タンクを備
え、下部タンク内の微粉炭を高炉の羽口に搬送気体によ
って気体輸送するようにした微粉炭吹込み制御方法にお
いて、前記下部タンクの内圧と高炉の内圧との差圧が一
定となるように搬送気体量を制御すると共に、当該搬送
気体量を目標微粉炭吹込量と前記上部タンクの実績微粉
炭払出し量との偏差に基づく補正値で補正するようにし
たことを特徴としている。
【0010】
【作用】本発明においては、常時搬送気体量を制御して
微粉炭を切り出す下部タンクの内圧と高炉の内圧との差
圧を一定とすることにより、高炉への微粉炭吹込量の変
動を抑制して安定化させ、この状態で目標微粉炭吹込量
と上部タンクの実績微粉炭払出し量との偏差に基づく補
正値で搬送気体量を補正することにより、吹込量目標値
と吹込量実績値とを一致させて、微粉炭吹込量の絶対値
を保証する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、本発明を適用し得る高炉への微粉炭吹込
みシステムの一実施例を示し、1は高炉であって、その
下部に微粉炭を吹込む複数の羽口2が形成され、この羽
口2にブローパイプ3が接続されていると共に、微粉炭
吹込みバーナー4が接続されている。また、高炉1に
は、その内圧を検出する圧力センサ5が取付けられてい
る。
【0012】そして、高炉1に微粉炭供給装置10から
微粉炭が流量制御されて供給される。この微粉炭供給装
置10は、微粉炭が供給されてこれを貯留する上部タン
クとしてのサービスタンク11と、このサービスタンク
11の下方に直列に接続され且つ下面側にエアレータを
有する微粉炭切出用の下部タンクとしてのインジェクシ
ョンタンク12と、このインジェクションタンク12か
ら切出された微粉炭を高炉1の微粉炭吹込みバーナー4
に輸送する輸送配管13と、この輸送配管13の途中に
接続された搬送用気体を供給する搬送気体供給管14
と、サービスタンク11とインジェクションタンク12
のエアレータとに加圧気体としての加圧窒素(N2 )を
供給する加圧気体供給管15とを備えている。
【0013】サービスタンク11は、その上端側に例え
ば微粉炭粉砕ミル(図示せず)から搬送される微粉炭が
電磁開閉弁11aを介して供給されて貯留され、内部圧
力をインジェクションタンク12の内圧と同圧とした状
態で貯留された微粉炭が下部に形成された電磁開閉弁1
1bを開くことにより、フレキシブルパイプで構成され
た連通管11cを介してインジェクションタンク12に
投入される。このサービスタンク11には、その重量を
検出するロードセル等の荷重センサ16及び内圧を検出
する圧力センサ17が取付けられていると共に、タンク
内圧を大気圧に排圧する電磁開閉弁11d及び絞り11
eを有する排気管11fが接続されている。
【0014】インジェクションタンク12は、加圧気体
供給管15から供給される加圧気体による内圧に応じて
輸送配管14への微粉炭切出量が決定されると共に、こ
の微粉炭切出量が輸送配管14の途中に接続された搬送
気体供給管14からの搬送気体量によっても変化され
る。このインジェクションタンク12にも、その重量を
検出するロードセル等の荷重センサ18が取付けられて
いると共に、内圧を検出する圧力センサ19が取付けら
れている。
【0015】搬送気体供給管14には、その途中に搬送
気体流量を検出する流量計20と搬送気体流量を制御す
る流量制御弁21とが流量計20を上流側とする関係で
配設され、後述する制御装置30によって流量制御弁2
1を制御することにより搬送気体流量が調節される。加
圧気体供給管15には、サービスタンク11及びインジ
ェクションタンク12の入側に夫々圧力制御弁23及び
24が配設されている。
【0016】そして、サービスタンク11の電磁開閉弁
11a,11b,11d、搬送気体供給管14の流量制
御弁21及び加圧気体供給管15の圧力制御弁23,2
4が制御装置30によって制御される。この制御装置3
0は、図2に示すように、オペレータによって高炉1へ
の微粉炭トータル吹込量を設定するトータル吹込量設定
器31と、このトータル吹込量設定器31で設定された
トータル吹込量に基づいて各羽口2毎の微粉炭吹込量を
設定する羽口当たり微粉炭吹込量設定器32と、この羽
口当たり微粉炭吹込量設定器32から出力される各羽口
毎の微粉炭吹込量Wに基づいてインジェクションタンク
12の内圧を制御するインジェクションタンク内圧制御
部33と、同様に各羽口毎の吹込量Wに基づいて搬送気
体流量を制御する搬送気体流量制御部34と、サービス
タンク11のインジェクションタンク12への微粉炭投
入を制御する微粉炭投入制御部35とを備えている。
【0017】インジェクションタンク内圧制御部33
は、羽口当たり微粉炭吹込量設定器32で設定された各
羽口毎の微粉炭吹込量Wが入力され、これに基づいてイ
ンジェクションタンク12のタンク内圧設定値SVを出
力する関数発生器41と、この関数発生器41から出力
されるインジェクションタンク内圧SVが入力されると
共に、インジェクションタンク12に設けた圧力センサ
18の内圧検出値が入力され、これらに基づいて加圧気
体供給管15の圧力制御弁24を制御する圧力調節計4
2とを備えている。
【0018】ここで、関数発生器41は、微粉炭吹込量
Wが予め設定された設定値WS に達するまでの間はタン
ク内圧設定値SVが一定値となり、設定値WS を越える
と微粉炭吹込量Wの増加に比例してタンク内圧設定値S
Vが増加する折れ線関数に設定されている。搬送気体制
御部34は、サービスタンク11のタンク重量を検出す
る荷重センサ16の重量検出値が入力され、サービスタ
ンク11からインジェクションタンク12に微粉炭が投
入される毎にインジェクションタンク12に投入された
微粉炭量を算出すると共に、算出した微粉炭投入量と投
入周期とから単位時間当たりの実績微粉炭払出し量WF
を演算する実績払出し量演算器51と、この実績払出し
量演算器51の実績払出し量WF と前述したトータル吹
込量設定器31で設定されたトータル吹込量WT とが入
力されて両者の偏差εを演算する偏差演算器52と、こ
の偏差演算器52で算出された偏差εに予め設定された
所定ゲインKを乗算して搬送気体量補正値α(=Kε)
を算出するゲイン調整器53と、このゲイン調整器53
で算出された搬送気体量補正値α、羽口当たり微粉炭吹
込量設定器32で設定された各羽口毎の微粉炭吹込量
w、圧力センサ5からの高炉内圧検出値PC 及び圧力セ
ンサ19からのインジェクションタンク12のタンク内
圧検出値PB が入力され、下記(1)式の関数式に従っ
て高炉内圧検出値PC とタンク内圧検出値PB との差圧
ΔPを一定とする各羽口毎の搬送気体量設定値QF を演
算すると共に、その演算値を搬送気体量補正値αで補正
することにより、高炉1への微粉炭吹込み量を設定値W
に一致させる搬送気体量演算器54と、この演算器54
で算出された搬送気体量QF が入力されると共に、搬送
気体供給管14に設けた流量計20の流量検出値が入力
され、これらに基づいて搬送気体供給管14の流量制御
弁21を制御する流量調節計55とを備えている。
【0019】 QF =f(w,PB,C )×(1+α) …………(1) 微粉炭投入制御部35は、サービスタンク11の荷重セ
ンサ16の重量検出値、サービスタンク11の圧力セン
サ17の内圧検出値、インジェクションタンク12の荷
重センサ18の重量検出値及びインジェクションタンク
12の圧力センサ19の内圧検出値が入力された例えば
マイクロコンピュータで構成され、インジェクションタ
ンク12の重量検出値が予め設定した設定値S1に達し
たときにサービスタンク11をインジェクションタンク
11と同圧となるまで加圧し、次いでインジェクション
タンク12の重量検出値が設定値S1より小さい投入設
定値S2に達したときに下部開閉弁11bを開いて、サ
ービスタンク11内の微分炭をインジェクションタンク
12に投入し、この投入が完了すると、下部開閉弁11
bを閉じ、次いで排気用開閉弁11dを開いてサービス
タンク11の内圧を略大気圧まで下降させてから上部開
閉弁11aを開くと共に図示しない微分炭粉砕ミルを起
動してサービスタンク11内に微分炭を投入し、所定量
貯留してサービスタンク重量が上限値SMAX に達したと
きに微分炭粉砕ミルを停止させると共に、所定時間後に
上部開閉弁11aを閉状態に制御する。
【0020】次に、上記実施例の動作を図3に示すタイ
ムチャートを参照して説明する。今、時点t0 でサービ
スタンク11の各電磁開閉弁11a,11b及び11d
が全て閉じていてサービスタンク11からインジェクシ
ョンタンク12への微粉炭投入が停止されていると共
に、サービスタンク11内に所定量の微粉炭が貯留され
ているものとし、且つインジェクションタンク12から
所定量の微粉炭が切出されて、輸送配管13に供給され
る搬送気体によって高炉羽口2に搬送されているものと
する。
【0021】この状態では、インジェクションタンク1
2に対する加圧気体供給管15の圧力制御弁24が制御
装置30のインジェクションタンク内圧制御部35によ
って羽口毎吹込量設定部32で設定された各羽口毎の微
粉炭吹込量wに基づいて制御される。すなわち、インジ
ェクションタンク内圧制御部33の関数発生器41で吹
込量Wに応じたインジェクションタンク内圧PB が設定
値SVとして設定され、これが圧力調節計42に入力さ
れることにより、この圧力調節計42で、内圧設定値S
Vとインジェクションタンク12の圧力センサ19の内
圧検出値PB とに基づいてインジェクションタンク12
に対する加圧気体供給管15に介装された圧力制御弁2
4を制御する。
【0022】このように、圧力制御弁24を制御してイ
ンジェクションタンク12の内圧P B を制御することに
より、搬送気体供給管14からの搬送気体量が一定で、
輸送配管13及び搬送気体供給供給管14の合流点での
内圧PD が一定であるとしたときに、インジェクション
タンク内圧PB と合流点内圧PD との差圧ΔP(=P B
−PD )と微粉炭吹込量との関係は、図4に示すよう
に、差圧ΔPが増加するにつれて吹込量が放物線状に増
加し、インジェクションタンク内圧PB を増加すること
により、吹込量を増加させることができる。
【0023】これと同時に、輸送配管13に接続された
搬送気体供給管14の搬送気体量が制御装置30の搬送
気体制御部34で制御される。このとき、実績払出し量
演算器51で、前回迄のサービスタンク11からインジ
ェクションタンク12への微粉炭の投入時に、その投入
開始時の荷重センサ16の重量検出値LS 及び投入終了
時の荷重センサ16の重量検出値LE と投入周期とに基
づいて単位時間当たりのインジェクションタンク12に
対する微粉炭投入量即ちインジェクションタンク12か
ら切出されて高炉1に吹込まれた単位時間当たりの実績
微粉炭払出し量WF を算出し、この実績微粉炭払出し量
F と吹込量設定器51で設定した微粉炭トータル吹込
量WT との偏差εを偏差演算器52で算出する。そし
て、算出された偏差εが零であるとき即ち微粉炭トータ
ル吹込量WT と実績微粉炭払出し量WF とが一致してい
るときには、ゲイン調整器53から出力される搬送気体
量補正値αも零となるので、搬送気体量演算器54での
(1)式は、各羽口毎の吹込量設定値w、インジェクシ
ョンタンク内圧PB 及び高炉羽口前圧力PC にのみ基づ
く関数式となり、これらに基づいて、インジェクション
タンク12の内圧PB及び高炉1の内圧PC の差圧を一
定とする搬送気体量QF が算出され、この搬送気体量Q
F が流量調節計55に設定値として供給されることによ
り、搬送気体供給管14に介装された流量制御弁21が
制御されて、インジェクションタンク12の内圧PB
び高炉1の内圧PC の差圧が一定に制御される。このた
め、高炉1の内圧PC が何らかの原因で変動した場合に
も、その内圧PC とインジェクションタンク12の内圧
B との差圧を一定とするように、搬送気体量QF が制
御されるので、高炉内圧変動にかかわらず微分炭吹込量
をバラツキなく安定化させることができる。
【0024】このように、インジェクションタンク12
の内圧PB 及び高炉1の内圧PC の差圧を一定とする差
圧制御を行うことにより、微分炭吹込量を安定化させる
ことはできるが、高炉1に吹込む微粉炭の絶対量は、輸
送配管13の摩耗、微粉炭の性状によって変動すること
になり、この差圧制御のみでは、微粉炭吹込量を正確に
制御することができない。
【0025】このため、本発明では、上述したように、
サービスタンク11からインジェクションタンク12へ
の微粉炭投入量に基づく実績微粉炭払出し量WF を実績
払出し量演算器51で算出し、この実績払出し量WF
トータル吹込量設定器51で設定したトータル吹込量W
T との偏差εを偏差演算器52で算出し、この偏差εに
ゲイン調整器53で所定のゲインを乗じて搬送気体量補
正量αを算出し、これに基づいて搬送気体量演算器54
で前述した(1)式の演算を行うことにより、トータル
吹込量WT と実績払出し量WF とを一致させることがで
きる。すなわち、トータル吹込量WT に対して実績払出
し量WF が少ない場合には、偏差演算器52で算出され
る偏差εが負の零より大きい値となることにより、ゲイ
ン調整器53から出力される搬送気体量補正値αも負の
値となり、搬送気体量演算器54で算出される搬送気体
量QF が減少する。このため、流量制御弁21の開度が
大きくなって、搬送気体供給管14内の搬送気体量が増
加され、これによってインジェクションタンク12から
切出される微粉炭量が増加されて、高炉1への微粉炭吹
込量がトータル吹込量WT と一致するように制御され
る。逆に、トータル吹込量WT に対して実績払出し量W
F が多い場合には、偏差演算器52で算出される偏差ε
が正の零より大きい値となることにより、ゲイン調整器
53から出力される搬送気体量補正値αも正の値とな
り、搬送気体量演算器54で算出される搬送気体量QF
が増加する。このため、流量制御弁21の開度が小さく
なって、搬送気体供給管14内の搬送気体量が増加さ
れ、これによってインジェクションタンク12から切出
される微粉炭量が減少されて、高炉1への微粉炭吹込量
がトータル吹込量WT と一致するように制御される。
【0026】このように、インジェクションタンク12
からの微粉炭切出しを継続することにより、インジェク
ションタンク12の重量検出値LL が図3(b)に示す
ように減少して、時点t1 でインジェクションタンク1
2の重量検出値LL が設定重量S1に達すると、微粉炭
投入制御部35が動作状態となり、先ず、サービスタン
ク11の内圧PA をインジェクションタンク12の内圧
B と等しくなるまで昇圧してこの昇圧状態を保持す
る。
【0027】その後、時点t2 で、インジェクションタ
ンク12の重量検出値LL が下限重量設定値S2に達す
ると、サービスタンク11の下部開閉弁11bが開状態
に制御されて、これによりサービスタンク11からイン
ジェクションタンク12への微粉炭の投入が開始され
る。このように、インジェクションタンク12への微粉
炭投入が開始されることにより、サービスタンク11の
重量検出値LU が図3(a)に示すように時間の経過と
共に減少し、且つインジェクションタンク12の重量検
出値LL は図3(b)に示すように増加する。
【0028】また、サービスタンク11からインジェク
ションタンク12への微粉炭投入を開始した時点t2
インジェクションタンク12の内圧PB が増加すること
になり、この内圧PB の増加によって、インジェクショ
ンタンク12の微粉炭切出量も増加することになるが、
このとき搬送気体制御部36の搬送気体量演算器51で
演算される搬送気体量QF がインジェクションタンク1
2の内圧PB の増加に対応して増加し、これに応じてイ
ンジェクションタンク12の内圧PB と輸送配管13の
合流点内圧PD との差圧が小さくなることにより、イン
ジェクションタンク12からの微粉炭切出量が抑制され
る。
【0029】このインジェクションタンク12への微粉
炭投入状態を継続することにより、サービスタンク11
の重量検出値LU が減少して設定値S3に達する時点t
3 となると、サービスタンク11の下部電磁開閉弁11
bが閉状態に制御され、この開閉弁11bが完全に閉状
態となった後に、電磁開閉弁11dが開状態に制御さ
れ、サービスタンク11の内圧PA が徐々に降圧され、
排気された加圧気体(N 2 )は排気管11fを通じて回
収装置で回収される。
【0030】そして、サービスタンク11の内圧PA
大気圧となる時点t4 で、排圧用電磁開閉弁11dが閉
状態に制御され、これと同時に上部電磁開閉弁11aが
開状態に制御されると共に、微粉炭粉砕機が起動され
て、サービスタンク11への微粉炭の供給が開始され、
これによってサービスタンク11の重量検出値LU が図
3(a)に示すように急増し、この重量検出値LU が上
限設定値LMAX に達した時点t5 で微粉炭粉砕機の駆動
が停止されると共に、上部開閉弁11aが閉状態に制御
されて微粉炭投入処理が終了して、前述したインジェク
ションタンク12からの微粉炭切出し状態に復帰する。
【0031】このように、上記実施例によると、インジ
ェクションタンク内圧PB と高炉内圧PC との差圧が一
定となるように搬送気体量を制御すると共に、この搬送
気体量を目標吹込量とサービスタンク11の実績払出し
量との偏差に基づいて算出した搬送気体量補正値αで補
正するようにしたので、インジェクションタンク12か
ら高炉1への微粉炭吹込量の変動を抑制しながら実績払
出し量を目標吹込量に一致させることができる。
【0032】実際に、本発明方法とインジェクションタ
ンク12の荷重検出値に基づいて吹込量を制御する従来
方法との夫々についてインジェクションタンク12の各
輸送配管13について微粉炭吹込量を粉体流量計で計測
したところ、各羽口一本当たりの吹込量目標値と、吹込
量実測値との関係は、下記表1に示すようになり、従来
方法では、サービスタンク11からインジェクションタ
ンク12への微粉炭投入時の無制御状態が1工程の50
%程度となることにより、吹込量のバラツキを表す標準
偏差が0.23%と大きな値となると共に、吹込量目標
値と吹込量実測値との差が大きいが、本発明方法では、
吹込量のバラツキを表す標準偏差が0.07%と従来方
法に比べて約1/3に低減させ、且つ吹込量目標値と吹
込量実測値との差も極めて小さくすることができた。
【0033】
【表1】
【0034】なお、上記実施例においては、制御装置3
0を構成する微粉炭投入制御部34のみをマイクロコン
ピュータで構成する場合について説明したが、これに限
定されるものではなく、インジェクションタンク内圧制
御部32及び搬送気体制御部33をマイクロコンピュー
タ、プログラマブルコントローラ等で構成するようにし
てもよい。
【0035】また、上記実施例においては、微粉炭供給
装置10を上下に直列に接続した2つのサービスタンク
11及びインジェクションタンク12で構成する場合に
ついて説明したが、これに限定されるものではなく、3
つ以上のタンクを直列に接続するようにしてもよい。さ
らに、上記実施例においては、搬送気体量演算器54で
搬送気体量補正値αに基づいて補正演算を行う場合につ
いて説明したが、これに限定されるものではなく、搬送
気体量演算器54で羽口当たり吹込量設定値w、インジ
ェクションタンク内圧PB 及び高炉内圧PC に基づい
て、インジェクションタンク内圧PB 及び高炉内圧PC
の差圧を一定とする搬送気体量QF を算出し、算出され
た搬送気体量QF を補正演算器に供給して搬送気体量補
正値αに基づいて補正した後、流量調節計55に供給す
るようにしてもよい。
【0036】さらにまた、上記実施例においては、搬送
気体量補正値αをトータル吹込量W T と実績払出し量W
F との偏差εに所定ゲインを乗算して算出する場合につ
いて説明したが、これに限定されるものではなく、ゲイ
ン調整器53で偏差εに基づいてゲインをKとしたと
き、α=1−Kεの演算を行って搬送気体量補正値αを
算出し、搬送気体演算器54で下記(2)式の演算を行
うようにしてもよい。
【0037】 QF =f(w,PB,C )×1/α …………(2)
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る微粉
炭吹込み制御方法によれば、微粉炭を切り出す下部タン
クの内圧と高炉の内圧とを一定とするように搬送気体量
を制御する差圧制御を行うと共に、搬送気体量を上部タ
ンクの実績微粉炭払出し量と目標微粉炭吹込量との偏差
に基づく補正値で補正するようにしたので、差圧制御に
よって、従来例のように下部タンクの重量変化のように
外乱ノイズを多く含む制御系を使用することがなく、高
炉への微粉炭吹込量を安定化させることができると共
に、実績微粉炭払出し量と目標微粉炭吹込量とを一致さ
せて、微粉炭吹込量の絶対値を保証することができると
いう効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用し得る高炉への微粉炭気体輸送装
置を示す概略構成図である。
【図2】図1の各部を制御する制御装置の一例を示す系
統図である。
【図3】微粉炭吹込制御方法の説明に供するタイムチャ
ートである。
【図4】微粉炭吹込量とインジェクションタンク内圧及
び合流点圧力の差圧との関係を示す特性線図である。
【符号の説明】
1 高炉 2 羽口 4 微粉炭吹込バーナー 5 圧力センサ 10 微粉炭供給装置 11 上部タンク 12 下部タンク 13 輸送配管 14 搬送気体供給管 15 加圧気体供給管 16,18 荷重センサ 17,19 圧力センサ 21 流量制御弁 23,24 圧力制御弁 30 制御装置 31 トータル吹込量設定器 32 羽口毎吹込量設定器 33 下部タンク内圧制御部 34 搬送気体制御部 35 微粉炭投入制御部 51 実績払出し量演算器 52 偏差演算器 53 ゲイン調整器 54 搬送気体量演算器 55 流量調節計

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列に接続された微粉炭を貯留する上部
    タンク及び下部タンクを備え、下部タンク内の微粉炭を
    高炉の羽口に搬送気体によって気体輸送するようにした
    微粉炭吹込み制御方法において、前記下部タンクの内圧
    と高炉の内圧との差圧が一定となるように搬送気体量を
    制御すると共に、当該搬送気体量を目標微粉炭吹込量と
    前記上部タンクの実績微粉炭払出し量との偏差に基づく
    補正値で補正するようにしたことを特徴とする微粉炭吹
    込み制御方法。
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