JPH10330721A - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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JPH10330721A
JPH10330721A JP14799997A JP14799997A JPH10330721A JP H10330721 A JPH10330721 A JP H10330721A JP 14799997 A JP14799997 A JP 14799997A JP 14799997 A JP14799997 A JP 14799997A JP H10330721 A JPH10330721 A JP H10330721A
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JP
Japan
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adhesive composition
synthetic resin
viscosity
resin compound
groups
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JP14799997A
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Masaya Kobayashi
正也 小林
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機溶剤や移行性のある希釈剤等を用いるこ
となく、適度の粘度と揺変性を有し、現場施工時の作業
性が良好であると共に、硬化後は優れた接着強度や弾性
等を発揮する1液型の湿気硬化型ウレタン系接着剤組成
物を提供することを課題とする。 【解決手段】 両末端にイソシアネート基を有するウレ
タンプレポリマーに対し、2個以上の反応性珪素基を有
し、20℃における粘度が100〜15000mPa・
sである合成樹脂化合物及びシラノール縮合触媒が含有
されてなることを特徴とする接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は1液型の湿気硬化型
ウレタン系接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】湿気硬化型ウレタン系接着剤組成物は、
1液型で作業性が良く、硬化物は優れた接着強度や弾性
等を有するので、接着剤、目地剤、シーリング剤、被覆
剤等(以下、単に「接着剤等」と記す)として広く使用
されている。
【0003】このような湿気硬化型ウレタン系接着剤組
成物を現場施工用の接着剤等として使用する場合には、
現場の条件に適合した粘度や揺変性(チクソトロピック
性)を付与して作業性を向上させるために、有機溶剤や
希釈剤のような低粘度化剤や揺変剤等を含有させること
が一般的に行われている。
【0004】例えば、特開平3−111448号公報で
は、適度な揺変性と粘度を示し、貯蔵安定性に優れる1
液型ポリウレタン組成物として、「末端にイソシアネー
ト基を有するポリウレタンプレポリマー100重量部
と、これに対し、コロイド状シリカ0.1〜20重量部
と、工業ガソリン4号及び/又は5号1〜200重量部
とを含有することを特徴とする1液型ポリウレタン組成
物」が提案されている。
【0005】しかし、上記提案によるポリウレタン組成
物は、コロイド状シリカと工業ガソリン(有機溶剤)の
効果で適度な揺変性と粘度を示すものの、比較的多量の
有機溶剤が含有されているため、火災や溶剤中毒等が発
生する危険性があり、又、残留溶剤による接着対象材料
(被着体)の汚染や接着接合体の耐久性の低下等が起き
易いという問題点がある。
【0006】上記有機溶剤による問題点に対応するた
め、有機溶剤を用いることなく、低分子イソシアネート
化合物のような反応性希釈剤や可塑剤のような非反応性
希釈剤を添加して適度な粘度を付与することも行われて
いるが、低分子イソシアネート化合物のような反応性希
釈剤を用いると、硬化物が硬く脆くなり過ぎたり、硬化
時に発泡現象が起こって硬化物の凝集力が低下する等の
問題点があり、又、可塑剤のような非反応性希釈剤を用
いると、非反応性希釈剤の移行により被着体が汚染され
る等の問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、有機溶剤や移行性のある希釈剤
等を用いることなく、適度の粘度と揺変性を有し、現場
施工時の作業性が良好であると共に、硬化後は優れた接
着強度や弾性等を発揮する1液型の湿気硬化型ウレタン
系接着剤組成物を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明(以
下、「第1発明」と記す)による接着剤組成物は、両末
端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーに
対し、2個以上の反応性珪素基を有し、20℃における
粘度が100〜15000mPa・sである合成樹脂化
合物及びシラノール縮合触媒が含有されてなることを特
徴とする。
【0009】又、請求項2記載の発明(以下、「第2発
明」と記す)による接着剤組成物は、上記第1発明によ
る接着剤組成物において、合成樹脂化合物が2個以上有
する反応性珪素基がメチルジメトキシシリル基であるこ
とを特徴とする。
【0010】さらに、請求項3記載の発明(以下、「第
3発明」と記す)による接着剤組成物は、上記第1発明
による接着剤組成物において、合成樹脂化合物が2個以
上のメチルジメトキシシリル基を有するポリエーテル系
樹脂であることを特徴とする。
【0011】第1発明による接着剤組成物に用いられる
両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマ
ーとは、イソシアネート基が水と反応することにより、
ウレア結合を形成しながら硬化し高分子化する化合物で
あり、ポリヒドロキシ化合物とポリイソシアネート化合
物との反応により得られる反応生成物である。
【0012】ウレタンプレポリマーの製造に用いられる
ポリヒドロキシ化合物としては、特に限定されるもので
はないが、ウレタン系化合物の製造に一般的に用いられ
るポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオー
ル、ポリマーポリオール等が挙げられ、好適に用いられ
る。
【0013】上記ポリヒドロキシ化合物は、単独で用い
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0014】ポリエーテル系ポリオールとしては、特に
限定されるものではないが、例えば、活性水素を2個以
上有する低分子量活性水素化合物の存在下でアルキレン
オキサイドを開環重合させて得られる重合体が挙げら
れ、好適に用いられる
【0015】上記活性水素を2個以上有する低分子量活
性水素化合物の具体例としては、特に限定されるもので
はないが、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、
1,6−ヘキサンジオール等のジオール類;グリセリ
ン、トリメチロールプロパン等のトリオール類;エチレ
ンジアミン、ブチレンジアミン等のアミン類等が挙げら
れ、好適に用いられる。
【0016】上記活性水素を2個以上有する低分子量活
性水素化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以
上が併用されても良い。
【0017】又、上記アルキレンオキサイドの具体例と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイド、アミレンオキサイド、ヘキシレンオキサイド、
テトラヒドロフラン等が挙げられ、好適に用いられる。
【0018】上記アルキレンオキサイドは、単独で用い
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0019】ポリエステル系ポリオールとしては、特に
限定されるものではないが、例えば、アジピン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、
琥珀酸等の多塩基酸とビスフェノールA、エチレングリ
コール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサン
グリコール、ネオペンチルグリコール等の多価アルコー
ルとを脱水縮合して得られる重合体;ε−カプロラクト
ン、α−メチル−ε−カプロラクトン等のラクトンの重
合体;ひまし油、ひまし油とエチレングリコールとの反
応生成物のようなヒドロキシカルボン酸等と上記多価ア
ルコール等との縮合物等が挙げられ、好適に用いられ
る。
【0020】上記ポリエステル系ポリオールは、単独で
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0021】ポリマーポリオールとしては、特に限定さ
れるものではないが、例えば、上記ポリエーテル系ポリ
オールやポリエステル系ポリオールにアクリロニトリ
ル、スチレン、メチル(メタ)アクリレート等のエチレ
ン性不飽和化合物をグラフト重合して得られるグラフト
重合体;1,2−ポリブタジエンポリオール、1,4−
ポリブタジエンポリオール並びにこれらの水素添加物等
が挙げられ、好適に用いられる。
【0022】上記ポリマーポリオールは、単独で用いら
れても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0023】又、上記ポリマーポリオールの重量平均分
子量は、特に限定されるものではないが、100〜50
000程度であることが好ましく、500〜5000程
度であることがより好ましい。
【0024】ウレタンプレポリマーの製造に用いられる
ポリイソシアネート化合物としては、特に限定されるも
のではないが、2,4−トリレンジイソシアネート、フ
ェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
1,5−ナフチレンジイソシアネート、イソフォロンジ
イソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート、エチレンジイソシアネート、メチレンジイソシア
ネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレン
ジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネ
ート並びにこれらの水素添加物等が挙げられ、好適に用
いられる。
【0025】上記ポリイソシアネート化合物は、単独で
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0026】第1発明による接着剤組成物に用いられる
ウレタンプレポリマーの製造方法は、特別なものではな
く、例えば、前記ポリヒドロキシ化合物と上記ポリイソ
シアネート化合物とをポリヒドロキシ化合物の有する水
酸基(−OH)に対するポリイソシアネート化合物の有
するイソシアネート基(−NCO)の比率が1より大き
くなるような割合で混合し、60〜100℃程度の温度
で数時間反応させることにより行えば良い。
【0027】第1発明による接着剤組成物は、上述した
両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマ
ーに対し、2個以上の反応性珪素基を有し、20℃にお
ける粘度が100〜15000mPa・sである合成樹
脂化合物及びシラノール縮合触媒が含有されてなる。
【0028】上記合成樹脂化合物の骨格を形成する化合
物としては、特に限定されるものではないが、例えば、
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒ
ドロフラン等の環状エーテルの重合で得られるポリエー
テル系化合物;アジピン酸、テレフタル酸、琥珀酸等の
多塩基酸とビスフェノールA、エチレングリコール、ネ
オペンチルグリコール等の多価アルコールとの縮合重合
体やラクトン類の開環重合体等のポリエステル系化合
物;ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、
スチレン−アクリロニトリル共重合体等のジエン系化合
物;アクリル酸アルキルエステル類をラジカル重合して
得られるポリアクリル酸アルキルエステルやアクリル酸
アルキルエステル類と酢酸ビニル、アクリロニトリル等
との共重合体等のアクリル系化合物等が挙げられ、好適
に用いられるが、なかでも反応性珪素基を導入させ易い
と共に、耐水性が良好であり、且つ、比較的低粘度で安
価でもあるポリエーテル系化合物がより好適に用いられ
る。
【0029】上記合成樹脂化合物の骨格を形成する化合
物に2個以上導入される反応性珪素基とは、加水分解性
基が結合している珪素原子を含有し、シラノール縮合反
応により架橋可能な基を言う。
【0030】上記反応性珪素基は、合成樹脂化合物の骨
格を形成する化合物の分子末端に導入されても良いし、
側鎖に導入されても良い。
【0031】上記加水分解性基としては、特に限定され
るものではないが、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシ
ルオキシ基、アミノオキシ基等が挙げられ、好適に用い
られるが、なかでも加水分解性が中庸(マイルド)であ
り、取扱い性が良好なアルコキシ基がより好適に用いら
れる。
【0032】上記アルコキシ基が結合している珪素原子
を含有する反応性珪素基の具体例としては、特に限定さ
れるものではないが、メチルジメトキシシリル基が挙げ
られ、好適に用いられる。
【0033】第1発明による接着剤組成物に用いられる
2個以上の反応性珪素基を有する合成樹脂化合物は、2
0℃における粘度が100〜15000mPa・sであ
ることが必要である。
【0034】上記合成樹脂化合物の20℃における粘度
が100mPa・s未満であると、得られる接着剤組成
物の硬化物が硬く脆くなって弾性に欠けるため、用途が
制約され、逆に15000mPa・sを超えると、合成
樹脂化合物による希釈効果が乏しくなるため、得られる
接着剤組成物の粘度が高くなり過ぎて、塗布作業性が低
下する。
【0035】第1発明による接着剤組成物は、前記両末
端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーに
対し、上記2個以上の反応性珪素基を有し、20℃にお
ける粘度が100〜15000mPa・sである合成樹
脂化合物が含有されてなる。
【0036】ウレタンプレポリマーに対する上記合成樹
脂化合物の含有量は、特に限定されるものではないが、
ウレタンプレポリマー100重量部に対し、合成樹脂化
合物1〜100重量部であることが好ましい。
【0037】ウレタンプレポリマー100重量部に対す
る合成樹脂化合物の含有量が1重量部未満であると、合
成樹脂化合物による希釈効果が乏しくなって、得られる
接着剤組成物の塗布作業性が低下することがあり、逆に
100重量部を超えると、得られる接着剤組成物の貯蔵
安定性(経時粘度安定性)が悪くなることがある。
【0038】第1発明による接着剤組成物に含有される
シラノール縮合触媒としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、ジブチル錫ジラウレイト、ジブチル錫
ジオキサイド、ブチル錫フタレート、ジブチル錫ビスチ
オグリコール酸エステル塩、ジブチル錫ジクロライド等
の有機錫触媒が挙げられ、好適に用いられる。
【0039】上記シラノール縮合触媒は、単独で用いら
れても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0040】上記シラノール縮合触媒の含有量は、特に
限定されるものではないが、前記2個以上の反応性珪素
基を有し、20℃における粘度が100〜15000m
Pa・sである合成樹脂化合物100重量部に対し、シ
ラノール縮合触媒0.5〜5重量部であることが好まし
い。
【0041】上記合成樹脂化合物100重量部に対する
シラノール縮合触媒の含有量が0.5重量部未満である
と、十分な触媒効果を得られず、逆に5重量部を超える
と、もはや触媒効果の向上は認められないにもかかわら
ずコスト高となる。
【0042】第1発明による接着剤組成物には、必須成
分である上述のウレタンプレポリマー、合成樹脂化合物
及びシラノール縮合触媒以外に、本発明の課題達成を阻
害しない範囲で必要に応じて、アミン系触媒、充填剤、
チクソ性付与剤、可塑剤、接着性付与剤、安定剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等の各種添加剤の1種も
しくは2種以上が含有されていても良い。
【0043】アミン系触媒としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、トリエチルアミン、N−メチル
モルホリンビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテ
ル、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレ
ントリアミン、N,N,N’−トリメチルアミノエチル
−エタノールアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチ
ル)エーテル、N−メチル−N’−ジメチルアミノエチ
ルピペラジン、イミダゾール環中の第2級アミン官能基
をシアノエチル基で置換したイミダゾール化合物等が挙
げられ、好適に用いられる。
【0044】上記アミン系触媒は、単独で用いられても
良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0045】充填剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、雲母粉末、炭酸カルシウム、表面疎水
化処理炭酸カルシウム、カーボンブラック、タルク、酸
化チタン、ゴム粉末、有機バルーン、無機バルーン、ウ
ォラストナイト等が挙げられ、好適に用いられる。
【0046】上記充填剤は、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。
【0047】又、上記充填剤の形状は、特に限定される
ものではなく、粉末状、鱗片状、球状、塊状、針状等の
いずれの形状であっても良い。
【0048】チクソ性付与剤としては、特に限定される
ものではないが、例えば、コロイド状シリカ、水素添加
ヒマシ油、有機ベントナイト等が挙げられ、好適に用い
られる。
【0049】上記チクソ性付与剤は、単独で用いられて
も良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0050】可塑剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、ジオクチルフタレート(DOP)、ジ
ブチルフタレート、ジラウリルフタレート、ジオクチル
アジペート、ジイソデシルアジペート、トリブチルホス
フェート、トリオクチルホスフェート、アジピン酸プロ
ピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレング
リコールポリエステル、エポキシ化大豆油、塩素化パラ
フィン、流動パラフィン等が挙げられ、好適に用いられ
る。
【0051】上記可塑剤は、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。
【0052】接着性付与剤としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、チタネート系カップリング剤、
シラン系カップリング剤、チタネート系もしくはシラン
系カップリング剤とポリイソシアネート化合物との反応
生成物等が挙げられ、好適に用いられる。
【0053】上記接着性付与剤は、単独で用いられても
良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0054】安定剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、商品名「チヌビン327」(チバガイ
ギー社製)、商品名「イルガノックス1010」(チバ
ガイギー社製)、商品名「トミソープ800」(吉富製
薬社製)等が挙げられ、好適に用いられる。
【0055】上記安定剤は、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。
【0056】次に、第2発明による接着剤組成物は、上
述した第1発明による接着剤組成物において、2個以上
のメチルジメトキシシリル基を有し、20℃における粘
度が100〜15000mPa・sである合成樹脂化合
物が含有されてなる。
【0057】又、第3発明による接着剤組成物は、上述
した第1発明による接着剤組成物において、合成樹脂化
合物として、2個以上のメチルジメトキシシリル基を有
し、20℃における粘度が100〜15000mPa・
sであるポリエーテル系樹脂が含有されてなる。
【0058】上記2個以上のメチルジメトキシシリル基
を有し、20℃における粘度が100〜15000mP
a・sであるポリエーテル系樹脂の具体例としては、特
に限定されるものではないが、鐘淵化学工業株式会社か
ら市販されている商品名「サイリルSAT010」、商
品名「サイリルSAT030」等が挙げられ、好適に用
いられる。
【0059】上記ポリエーテル系樹脂は、単独で用いら
れても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0060】
【作用】第1発明による接着剤組成物は、両末端にイソ
シアネート基を有するウレタンプレポリマーに対し、2
個以上の反応性珪素基を有し、20℃における粘度が特
定の範囲にある合成樹脂化合物及びシラノール縮合触媒
が含有されてなるので、適度の粘度と揺変性を有し、且
つ、1液型で現場施工時の作業性が良好であると共に、
硬化後は優れた接着強度や弾性等を発揮する。
【0061】又、第2発明による接着剤組成物は、第1
発明による接着剤組成物において、2個以上のメチルジ
メトキシシリル基を有し、20℃における粘度が特定の
範囲にある合成樹脂化合物が含有されてなるので、現場
施工時の作業性がより良好であると共に、硬化後はより
優れた接着強度や弾性等を発揮する。
【0062】さらに、第3発明による接着剤組成物は、
第1発明による接着剤組成物において、合成樹脂化合物
として、2個以上のメチルジメトキシシリル基を有し、
20℃における粘度が特定の範囲にあるポリエーテル系
樹脂が含有されてなるので、現場施工時の作業性に優れ
ると共に、硬化後は一段と優れた接着強度や弾性等を発
揮する。
【0063】さらに又、第1発明〜第3発明による接着
剤組成物は、有機溶剤や移行性のある希釈剤等を含有し
ないので、火災や溶剤中毒等の危険性が無く、且つ、被
着体の汚染や接着接合体の耐久性の低下等も起こり難
い。
【0064】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め、以下に実施例をあげるが、本発明はこれら実施例に
限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は「重
量部」を意味し、「%」は「重量%」を意味する。
【0065】(実施例1)
【0066】(1)接着剤組成物の作製 分子量3000のポリプロピレングリコール(商品名
「アデカポリエーテルP−3000」、旭電化工業社
製)と4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
(住友バイエルウレタン社製)とから合成した両末端に
イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(イソ
シアネート基含有量5%)100重量部に対し、2個以
上のメチルジメトキシシリル基を有し、20℃における
粘度が600mPa・sであるポリエーテル系樹脂(商
品名「サイリルSAT010」、鐘淵化学工業社製)5
0部、予め120℃で12時間加熱乾燥した表面疎水化
処理炭酸カルシウム(商品名「白艶華CC」、白石カル
シウム社製)50部、シラノール縮合触媒(商品名「S
B−65」、三共有機合成社製)0.5部及びアミン系
触媒(商品名「U−CAT2041」、サンアプロ社
製)0.05部を添加し、窒素気流中で、50℃に加温
し均一に攪拌混合して、粘度(20℃)10000mP
a・sの1液型接着剤組成物を得た。
【0067】(2)評価
【0068】上記で得られた接着剤組成物の性能(塗
布作業性、汚染性、接着強度)を以下の方法で評価
した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0069】塗布作業性:櫛目ゴテ(5mm山、10
mmピッチ)を用いて、塗布量が700g/m2 となる
ように、接着剤組成物をコンクリートに塗布し、塗布作
業性の良否を官能的に評価した。
【0070】汚染性:上記塗布を行った後、直ちに、
大理石(厚み8mm、白色)を接着し、40℃で7日間
養生した後、大理石の表面を目視で観察し、汚染性の有
無を評価した。又、40℃で7日間養生後、さらに60
℃で20日間養生したものについても同様の評価を行っ
た。
【0071】接着強度:上記で得られた40℃で7日
間養生後の供試体の接着強度を、20℃の雰囲気下で、
平面引張り法にて引張り速度50mm/分で測定した。
又、40℃で7日間養生後、さらに60℃で20日間養
生した供試体についても同様の測定を行った。
【0072】(実施例2)接着剤組成物の作製におい
て、「サイリルSAT010」50部の代わりに、2個
以上のメチルジメトキシシリル基を有し、20℃におけ
る粘度が4000mPa・sであるポリエーテル系樹脂
(商品名「サイリルSAT030」、鐘淵化学工業社
製)50部を添加したこと以外は実施例1と同様にし
て、粘度(20℃)30000mPa・sの1液型接着
剤組成物を得た。
【0073】(比較例1)
【0074】接着剤組成物の作製において、「サイリル
SAT010」50部及び「SB−65」0.5部の代
わりに、可塑剤(DOP)40部及び接着性付与剤とし
てγ−アミノプロピルトリメトキシシラン1部を添加し
たこと以外は実施例1と同様にして、粘度(20℃)1
0000mPa・sの1液型接着剤組成物を得た。
【0075】(比較例2)接着剤組成物の作製におい
て、「サイリルSAT010」50部及び「SB−6
5」0.5部の代わりに、高沸点溶剤である合成イソパ
ラフィン(商品名「アイソパーG」、エクソン社製)3
5部及びγ−アミノプロピルトリメトキシシラン1部を
添加したこと以外は実施例1と同様にして、粘度(20
℃)9000mPa・sの1液型接着剤組成物を得た。
【0076】(比較例3)接着剤組成物の作製におい
て、「サイリルSAT010」50部の代わりに、2個
以上のメチルジメトキシシリル基を有し、20℃におけ
る粘度が26000mPa・sであるポリエーテル系樹
脂(商品名「サイリルSAT200」、鐘淵化学工業社
製)50部を添加したこと以外は実施例1と同様にし
て、粘度(20℃)85000mPa・sの1液型接着
剤組成物を得た。
【0077】実施例2、及び、比較例1〜3で得られた
4種類の接着剤組成物の性能を実施例1と同様にして評
価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0078】
【表1】
【0079】表1に示されるように、本発明による実施
例1又は実施例2の接着剤組成物は、良好な塗布作業性
を有すると共に、40℃で7日間養生後もしくは40℃
で7日間養生し、さらに60℃で20日間養生した後の
いずれにおいても優れた接着強度を発揮し、且つ、被着
体を汚染することもなかった。
【0080】これに対し、2個以上の反応性珪素基を有
し、20℃における粘度が100〜15000mPa・
sである合成樹脂化合物の代わりに、可塑剤(DOP)
を含有させた比較例1の接着剤組成物、又は、高沸点溶
剤(合成イソパラフィン)を含有させた比較例2の接着
剤組成物は、40℃で7日間養生後もしくは40℃で7
日間養生し、さらに60℃で20日間養生した後のいず
れにおいても凝集力が不十分で接着強度が低く、且つ、
40℃で7日間養生し、さらに60℃で20日間養生し
た後は可塑剤のブリードアウト(比較例1)、又は、高
沸点溶剤のブリードアウト(比較例2)が認められ、被
着体が汚染されていた。
【0081】又、2個以上の反応性珪素基を有するもの
の20℃における粘度が15000mPa・sを超える
合成樹脂化合物を含有させた比較例3の接着剤組成物
は、優れた接着強度を発揮し、被着体に対する汚染もな
かったが、粘度が高過ぎるため塗布作業性が悪かった。
【0082】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による接着剤
組成物は、適度の粘度と揺変性を有し、現場施工時の作
業性が良好であり、且つ、火災や溶剤中毒等の危険性も
無い。又、硬化後は優れた接着強度や弾性等を発揮し、
被着体を汚染することもないので、接着剤、目地剤、シ
ーリング剤、被覆剤等として各種用途に好適に用いられ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両末端にイソシアネート基を有するウレ
    タンプレポリマーに対し、2個以上の反応性珪素基を有
    し、20℃における粘度が100〜15000mPa・
    sである合成樹脂化合物及びシラノール縮合触媒が含有
    されてなることを特徴とする接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 合成樹脂化合物が2個以上有する反応性
    珪素基がメチルジメトキシシリル基であることを特徴と
    する請求項1記載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 合成樹脂化合物が2個以上のメチルジメ
    トキシシリル基を有するポリエーテル系樹脂であること
    を特徴とする請求項1記載の接着剤組成物。
JP14799997A 1997-06-05 1997-06-05 接着剤組成物 Withdrawn JPH10330721A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100805203B1 (ko) 2007-07-10 2008-02-27 한진케미칼산업(주) 경사면에 균일한 두께로 시공할 수 있는 우레탄 바닥재조성물 및 그 시공방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100805203B1 (ko) 2007-07-10 2008-02-27 한진케미칼산업(주) 경사면에 균일한 두께로 시공할 수 있는 우레탄 바닥재조성물 및 그 시공방법

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