JPH10330393A - 新規なセコマクロライド及びその製造方法 - Google Patents

新規なセコマクロライド及びその製造方法

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JPH10330393A
JPH10330393A JP10059826A JP5982698A JPH10330393A JP H10330393 A JPH10330393 A JP H10330393A JP 10059826 A JP10059826 A JP 10059826A JP 5982698 A JP5982698 A JP 5982698A JP H10330393 A JPH10330393 A JP H10330393A
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JP10059826A
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English (en)
Inventor
Gorjana Lazarevski
ラザレブスキー,ゴルヤナ
Gabrijela Kobrehel
コブレヘル,ガブリエラ
Amalija Narandja
ナランデイア,アマリヤ
Zrinka Banic-Tomisic
バニツク−トミシツク,ツリンカ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pliva Farmaceutika dd
Original Assignee
Pliva Farmaceutska Kemijska Prehrambena I Kozmeticka Industrija dd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H15/00Compounds containing hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H15/02Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures
    • C07H15/04Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures attached to an oxygen atom of the saccharide radical
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H15/00Compounds containing hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H15/26Acyclic or carbocyclic radicals, substituted by hetero rings

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 エリスロマイシンAの部類に属する新規なセ
コマクロライドのための重要な中間体及びその製造法を
提供する。 【解決手段】一般式(I): [式中、R1は水素、C1-C4アルカノイル基又はアリー
ルカルボニル基、R2は水素を表すか又は一緒になって
環状カルボニル基又はチオカルボニル基を表す;R3
水素、C1-C4アルカノイル基又はアリールカルボニル
基を表す;Zは水素又は式(i): (式中、R4は水素又はC1-C4アルカノイル基を表す)
で表されるL-クラジノシル基を表す;Wは水素又は式(i
i): (式中、R5は水素又は、C1-C4アルカノイル基又はア
リールカルボニル基を表す)で表されるD-デソサミニル
基を表す;X及びYは一緒にラクトンを表すか、又は、
XがCH2OR6(R6は水素又はC1-C4アルカノイル基を表
す)を表し、Yはヒドロキシル基を表す]で表される新
規なマクロライド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は周知のマクロライド
抗生物質エリスロマイシンAの部類に属する新規化合物
に関する。特に、本発明は新規なセコマクロライド(sec
omacrolide)、即ち、抗菌作用を有する新規なマクロラ
イドを調製するための重要な中間体及びその製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】エリスロマイシンAはマクロライド抗生
物質であり、その構造はC-9ケトンを有する14員ラクト
ン環と、分子のアグリコン部分上にC-3位とC-5位でグリ
コシド結合的に(glycosydically)結合した2個の糖、即
ち、L-クラジノース(L-cladin-ose)とD-デソサミン(D-d
esosamine)とからなることを特徴とする(McGuire,Antib
iot.Chemother.1952;2:281参照)。このマクロライド抗
生物質は40年以上の間、グラム陽性菌、即ち、レジオネ
ラ(Legionella)、マイコプラズマ(Mycopl-asma)、クラ
ミジア(Chlamidia)及びヘリコバクター(Helicobactor)
のある種によって惹起される呼吸器及び生殖器障害の処
置における安全でかつ有効な抗菌剤であると考えられて
いる。経口製剤の施用後の生体利用性における顕著な変
化、多数の患者における胃の不耐性(gastric intoleran
ce)及び不活性な代謝産物であるアンヒドロエリスロマ
イシンの形成による酸性媒体中での活性の低下がエリス
ロマイシンAを治療の用途に使用する場合の基本的な不
利益である。しかしながら、アグリコン環のスピロサイ
クル化(spirocyclization)は、C-9ケトン又はC-6及び/
又はC-12位のヒドロキシル基の化学的転位により良好に
抑制されている。即ち、例えば、ヒドロキシルアミン塩
酸塩を用いるエリスロマイシンAのC-9ケトンのオキシ
ム化(oximation)、得られた9(E)-オキシムのベックマン
転位及び形成された6,9-イミノエーテル(6-デオキシ-9-
デオキソ-9a-アザ-ホモエリスロマイシンA 6,9-環状イ
ミノエーテル)の還元により、9-デオキソ-9a-アザ-9a-
ホモエリスロマイシンA、即ち、15員アザラクトン環を
有する最初の半合成マクロライドが得られる(Kobrehel
G.等,米国特許4,328,334号参照)。Eschweiler-Clark
法に従って、新たに導入されたエンドサイクリック 9a-
アミノ基の還元的メチル化を行うことにより、9-デオキ
ソ-9a-メチル-9a-アザ-9a-ホモエリスロマイシンA(AZI
THROMYCIN)、即ち、新規な種類のアザライド(azalide)
抗生物質のプロトタイプが合成された(Kobrehel G.等,
BE 892,375号参照)。グラム陰性バクテリアを含む広い
抗菌スペクトルを有することの他に、アジスロマイシン
の特徴は長い生物学的半減期、使用部位への特殊な移送
機構及び短い治療期間を有することである。アジスロマ
イシンはヒトのファゴサイト細胞(fagocyte cell)の内
部のnad アキュムレート(nad accumulate)に容易に浸透
し、その結果、レジオネラ、クラミジア及びヘリコバク
ターの部類の細胞内病原性微生物に対する活性が増大す
る。
【0003】最近、エリスロマイシンA及びBのC-1ラ
クトンの加水分解及びアルコーリシスを行って対応する
線状セコ酸(secoacid)とエステルを形成させることが文
献に記載されている(Martin A,J.Am.Chem.Soc.,1991;11
3:5478参照)。更に、エリスロマイシンAのアルカリ触
媒(alkaline-catalyzed)転位により大環状環(macrocycl
ic ring)を開環させて、C-1カルボキシレートを形成さ
せることも文献に記載されている(Waddel S.T.及びBliz
zard T.A.,PCT,WO 94/15617,7/1994参照)。更に、9-デ
オキソ-8a-アザ-8a-ホモエリスロマイシンAと9-デオキ
ソ-9a-アザ-9a-ホモエリスロマイシンAの分子の東側
(右側)(eastern)C-1/C-8及びC-1/C-9部分(moiety)
を、それぞれ、分子の西側(左側)(western)部分にな
る異なるフラグメントと組合せることにより新規なマク
ロライド環とアザライド環を形成させる方法も文献に記
載されている。かかる方法で得られるC-1/C-9フラグメ
ントは、C-9炭素原子上にエチル基が更に存在すること
においてアジスロマイシンの対応するフラグメントと相
違することを指摘しておかねばならない。欧州特許公開
EP 0 735 041A号(Lazarevski G.等,2/1996)には、6,9-
環状イミノエーテルにヒドロキシルアミン塩酸塩を作用
させついで新たに形成されたC-10アミノ基とC-1 ラクト
ンのアルカリ触媒内部アシル化を行うことにより新規な
セコアザリド(secoazalide)を合成することが記載され
ている。かく得られたC-1アミドの構造はアジスロマイ
シン中のものと同一の東側C-1/C-9フラグメントと、逆
に、C-1炭素原子に結合したエリスロマイシンAの西側C
-10/C-15フラグメントとからなることを特徴とする。し
かしながら、6,9-環状イミノエーテルに酸を作用させて
C-9/9a-N二重結合を開裂させることにより、末端C-10基
を有する6-デオキシ-6,9-エポキシ-8(R)-メチル-10-ア
ミノ-9,10-セコエリスロマイシンAが形成される。
【0004】
【発明が解決しようする課題】本発明の目的は、新規な
セコマクロライド、即ち、6-デオキシ-6,9-エポキシ-8
(R)-メチル-10-アミノ-9,10-セコエリスロマイシンAか
ら出発して、生物学的に活性な、特異な(chimeric)マク
ロライドの合成における重要な中間体を合成することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式(I): [式中、R1は水素、C1-C4アルカノイル基又はアリー
ルカルボニル基を表すか又はR1は、R2及びR1とR2
が結合している炭素原子と一緒に環状カルボニル基又は
チオカルボニル基を表す;R2は水素を表すか又はR2
1及びR1とR2とが結合している炭素原子と一緒に環
状カルボニル基又はチオカルボニル基を表す;R3は水
素、C1-C4アルカノイル基又はアリールカルボニル基
を表す;Zは水素又は式(i): (式中、R4は水素又はC1-C4アルカノイル基を表す)
で表されるL-クラジノシル基を表す;Wは水素又は式(i
i): (式中、R5は水素、又はC1-C4アルカノイル基又はア
リールカルボニル基を表す)で表されるD-デソサミニル
基を表す;X及びYは一緒にラクトンを表すか、又は、
XがCH2OR6(R6は水素又はC1-C4アルカノイル基を表
す)を表し、Yがはヒドロキシル基を表す]で表される
セコマクロライド又はその無機酸又は有機酸との製剤学
的に許容される付加塩が提供される。本発明のセコマク
ロライドは従来の文献には記載されていない新規化合物
である。
【0006】一般式(I): (式中、X、Y、Z及びWは前記の意義を有する)で表
される新規セコマクロライド及びその無機酸又は有機酸
との製剤学的に許容される付加塩は下記の方法により製
造される。
【0007】式(II): で表される6-デオキシ-6,9-エポキシ-8(R)-メチル-10-
アミノ-9,10-セコエリスロマイシンA(EP 0 735 041A号
参照)に、第一C-10アミノ基とC-1ラクトンとの内部ア
シル基転移(internal transacylation)により、R1、R
2及びR3が同一でありかつ水素を表し、Zが、R4が水
素である場合の式(i)によって表されるL-クラジノシル
基であり、Wが、R5が水素である場合の式(ii)によっ
て表されるD-デソサミニル基であり、X及びYが一緒に
ラクトンを表す場合の一般式(I)の化合物[化合物(1a)]
を形成させるのに必要な時間、極性溶剤、好ましくは、
水又は水とアセトンとの混合物を作用させ;ついで、所
望ならば、上記一般式(Ia)の化合物を、 A/ 糖の一方又は両方が加水分解される条件下で、酸、
特に、稀薄な無機酸、好ましくは0.25Nの塩酸と室温で
反応させて、R1、R2及びR3が同一でありかつ水素を
表し、Zが水素であり、Wが、R5が水素である場合の
式(ii)によって表されるD-デソサミニル基であり、X及
びYが一緒にラクトンを表す場合の後記一般式(I)の化
合物[化合物(1b)]を形成させるか、又は、不活性溶剤、
好ましくは、クロロホルムの存在下、高温、好ましく
は、反応混合物の還流温度で、より高濃度の酸、好まし
くは2Nの塩酸と反応させて、R1、R2及びR3が同一で
ありかつ水素を表し、Z及びWが同一でありかつ水素を
表し、X及びYが一緒にラクトンを表す場合の一般式
(I)の化合物[化合物(1c)]を形成させる;か又は B/ 前記一般式(Ia)の化合物をカルボン酸の無水物又は
クロライドを用いて0-アシル化し、その際、 B1/ 反応に不活性な溶剤、好ましくはピリジン中で、
0〜30℃の温度、好ましくは、室温で、C1-C4アルキ
ルカルボン酸の無水物又はクロライド、好ましくは無水
酢酸を用いて0-アシル化することにより、R1とR3が同
一でありかつC1-C4アルカノイル基を表し、R2が水素
であり、Zが、R4がC1-C4アルカノイル基を表す場合
の式(i)によって表されるL-クラジノシル基であり、W
が、R5がC1-C4アルカノイル基を表す場合の式(ii)に
よって表されるD-デソサミニル基であり、X及びYが一
緒にラクトンを表す場合の一般式(I)の化合物を形成さ
せついで、所望ならば、この化合物を低級アルコール、
好ましくはメタノール中、室温で3日間の加溶媒分解反
応にかけることにより、R1とR3が同一でありかつC1-
4アルカノイル基を表し、R2が水素であり、Zが、R
4がC1-C4アルカノイル基を表す場合の式(i)よって表
されるL-クラジノシル基であり、Wが、R5が水素であ
る場合の式(ii)によって表されるD-デソサミニル基であ
り、X及びYが一緒にラクトンを表す場合の一般式(I)
の化合物を形成させる;か又は、 B2/ 前記一般式(Ia)の化合物をアリールカルボン酸の
クロライドを用いて0-アシル化し、その際、 B2a/ 無水アセトン中、0〜5℃の温度で、少なくと
も1.1.モル過剰の酸クロライド、好ましくは、4-ブロモ
ベンジルクロライドを用いることにより、R1、R2及び
3 が同一でありかつ水素を表し、Zが、R4が水素で
ある場合の式(i)によって表されるL-クラジノシル基で
あり、Wが、R5がアリールカルボニル基を表す場合の
式(ii)によって表されるD-デソサミニル基であり、X及
びYが一緒にラクトンを表す場合の一般式(I)の化合物
を形成させ、ついで、所望ならば、この化合物を、B1
に従ってO-アシル化することにより、R1とR3が同一で
ありかつC1-C4アルカノイル基を表し、R2が水素であ
り、Zが、R4がC1-C4アルカノイル基を表わす場合の
式(i)によって表されるL-クラジノシル基であり、W
が、R5がアリールカルボニル基を表す場合の式(ii)に
よって表されるD-デソサミニル基であり、X及びYが一
緒にラクトンを表す場合の一般式(I)の化合物を形成さ
せるか、又は、 B2b/ 高温、好ましくは反応混合物の還流温度で、少
なくとも5モル過剰の酸クロライド、好ましくは4-ブロ
モベンジルクロライドを用いることにより、R1がアリ
ールカルボニル基を表し、R2及びR3が同一でありかつ
水素を表すか又はR3がアリールカルボニル基を表し、
1とR2が同一でありかつ水素を表わし、Zが、R4
水素である場合の式(i)によって表されるL-クラジノシ
ル基であり、Wが、R5がアリールカルボニル基を表す
場合の式(ii)によって表されるD-デソサミニル基であ
り、X及びYが一緒にラクトンを表す場合の一般式(I)
の化合物の混合物−この化合物はシリカゲルカラム上で
のクロマトグラフィーにより分離される化合物である−
を形成させ、ついで、所望ならば、この化合物を加溶媒
分解反応にかけることにより、R1がアリールカルボニ
ル基を表し、R2及びR3が同一でありかつ水素を表すか
又はR3がアリールカルボニル基を表し、R1とR2が同
一でありかつ水素を表し、Zが、R4が水素である場合
の式(i)によって表されるL-クラジノシル基であり、W
が、R5が水素である場合の式(ii)によって表されるD-
デソサミニル基であり、X及びYが一緒にラクトンを表
す場合の一般式(I)の化合物を形成させるか又は、 C/ 前記一般式(Ia)の化合物を不活性溶剤、好ましく
は、ベンゼン中、高温、好ましくは反応混合物の還流温
度で3〜9時間、カルボン酸誘導体、好ましくは3〜5
モル過剰のエチレンカーボネートを用いるエステル交換
反応にかけることにより、R1とR2が、これらが結合し
ている炭素原子と一緒に環状カルボニル基又はチオカル
ボニル基を表し、R3が水素であり、Zが、R4が水素で
ある場合の式(i)によって表されるL-クラジノシル基で
あり、Wが、R5が水素である場合の式(ii)によって表
されるD-デソサミニル基であり、X及びYが一緒にラク
トンを表す場合の一般式(I)の化合物を形成させるか又
は、 D/ 前記一般式(Ia)の化合物を不活性溶剤、好ましくは
メタノール中、高温、好ましくは反応混合物の還流温度
で、第三アルコール好ましくはt-ブタノールの存在下、
錯体金属水素化物好ましくは水素化ホウ素ナトリウムを
使用して還元することにより、R1、R2及びR3が同一
でありかつ水素を表し、Zが、R4が水素である場合の
式(i)によって表されるL-クラジノシル基であり、W
が、R5が水素である場合の式(ii)によって表されるD-
デソサミニル基であり、XがCH2OR6(R6は水素を表す)
を表し、Yがヒドロキシル基を表す場合の一般式(I)の
化合物を形成させ、ついで所望ならば、B1/に従っ
て、無水酢酸を使用してO-アセチル化することにより、
1とR3が同一でありかつC1-C4アルカノイル基を表
し、R2が水素であり、Zが、R4がC1-C4アルカノイ
ル基を表す場合の式(i)によって表されるL-クラジノシ
ル基であり、Wが、R5がC1-C4アルカノイル基を表す
場合の式(ii)によって表されるD-デソサミニル基であ
り、XがCH2OR6(R6はC1-C4 アルカノイル基を表す)
を表し、Yがヒドロキシル基を表す場合の一般式(I)の
化合物を形成させ、ついで所望ならば、かく得られたセ
コマクロライドを反応に不活性な溶剤中で、少なくとも
等モル量の対応する無機酸又は有機酸と反応させて対応
する酸付加塩を得る。
【0008】化合物(II)のC-10アミノ基とC-1ラクトン
との内部アシル化(internal acylat-ion)は既知の方法
に従って、水又は水と有機溶剤との混合物、好ましくは
水と低級アルコール又はアセトンとの混合物中で室温で
行われるか、又は、アシル基転移(transacylation)を促
進するため高温で行われる(March J., AdvancedOrganic
Chemistry: Reactions,Mechanisms and Structure;第
3版,1985,p 375参照)。
【0009】前記A/における化合物(Ia)の加水分解は
周知の方法に従って2工程で行われる。第1工程におい
ては、稀釈無機酸、好ましくは、0.25N塩酸と室温で反
応させることにより、中性糖、L-クラジノースを分離さ
せ、それによって、(Ib)の5-O-デソサミニル誘導体を形
成させ、ついで、所望ならば、この誘導体を不活性有機
溶剤、好ましくはクロロホルムの存在下、高温、好まし
くは反応混合物の還流温度でより高濃度の酸、好ましく
は2〜6Nの塩酸と反応させて、第2の糖、D-デソサミ
ンを分離させ、化合物(Ic)を得る。
【0010】B1/における化合物(Ia)のO-アシル化の
反応は、周知の方法に従って、C1-C4アルキルカルボ
ン酸の無水物又はクロライドを使用して、反応に不活性
な溶剤中で、0〜30℃の温度で、適当な塩基の存在下で
行われる(Jones等、J.Med.Chem.1971,15,631及びBanasz
ek等、Rocy.Chem.,1969,43,763参照)。不活性溶剤とし
ては塩化メチレン、ジクロロエタン、アセトン、ピリジ
ン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン及び他の類似の溶
剤を使用し得る。適当な塩基としては炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミ
ン、ピリジン、トリブチルアミン及び他の類似の溶剤を
使用し得る。従って、例えば、(Ia)のアシル化をピリジ
ン中で、無水酢酸を使用して室温で3日間行った場合、
テトラアセテート(Id)(R1=R3=R4=R5=アセチ
ル、R2は水素、X及びYは一緒にラクトンを表す)が
得られる。かく得られるテトラアシル誘導体の加溶媒分
解は低級アルコール中、室温で又は反応を促進するため
には高温で行い、2´位の脱アシル化を行う。この場
合、低級アルコールとしてはメタノール、エタノール、
プロパノール又はブタノールを使用し得る。例えば、テ
トラアセテート(Id)をメタノール中に室温で3日間、放
置することにより、トリアセテート(Ie)(R1=R3=R
4=アセチル、R2=R5=水素、X及びYは一緒にラク
トンを表す)が形成される。
【0011】B2/におけるアリールカルボン酸のクロ
ライド(ここでは、アリールという用語は非置換又は置
換フェニル基、好ましくは、C1-C4アルキルフェニル
又はハロフェニル基を意味する)を使用する化合物(Ia)
のO-アシル化は不活性溶剤、好ましくはアセトン中で、
無機又は有機塩基、好ましくは炭酸水素ナトリウムの存
在下で行うことが好ましく、それによって、反応剤のモ
ル比、反応温度及びアシル化時間に応じて、対応するモ
ノ−又はジアリールカルボニル誘導体が得られる。従っ
て、例えば、(Ia)のアシル化を少なくとも1.1モル過剰
の4-ブロモベンジルクロライドを使用し、無水アセトン
中で0〜5℃の温度で行った場合には、2´-モノブロモ
ベンゾエート(If)(R1=R2=R3=R4=H、R5=4-
ブロモベンゾイル、X及びYは一緒にラクトンを表す)
が得られる。得られた2´-モノアリールカルボニル誘導
体を、所望ならばB1/の方法に従ってO-アシル化す
る。従って、例えば、上記方法に従って無水酢酸と反応
させた場合、トリアセテート(Ig)(R1=R3=R4=ア
セチル、R2=R5=4-ブロモベンゾイル、X及びYは一
緒にラクトンを表す)が得られる。ジ置換誘導体の場合
には、2´-ヒドロキシル基のアシル化と同時に、化合物
(Ia)の1-N-[2-又は1N-[4-位のヒドロキシル基のアシル
化も行われる。少なくとも5当量のアリールカルボン酸
のクロライド、好ましくは4-ブロモベンゾイルクロライ
ドを用いて、高温、好ましくは反応混合物の還流温度で
アシル化を行うことにより、ジブロモベンゾエート(Ih)
(R1=R5=4-ブロモベンゾイル、R2=R3=R4
H、X及びYは一緒にラクトンを表す)と(Ii)(R3
5=4-ブロモベンゾイル、R1=R2=R4=H、X及び
Yは一緒にラクトンを表す)の混合物が形成され、これ
をシリカゲルカラム上でのクロマトグラフィーにより、
好ましくは溶剤系としてCH2Cl/CH3OH(95:5)を使用して
分離し、ついで所望ならば、前記した方法に従って加溶
媒分解を行い、それによって、2´-エステル、好ましく
は2´-O-(4-ブロモベンゾエート)の脱アシル化を行っ
て、それぞれ、モノブロモベンゾエート(Ik)(R1=4-
ブロモベンゾイル、R2=R3=R4=R5=H、X及びY
は一緒にラクトンを表す)とI(j)(R3=4-ブロモベン
ゾイル、R1=R3=R4=R5=H、X及びYは一緒にラ
クトンを表す)を得る。
【0012】C/における化合物(Ia)のエステル交換
は、カルボン酸の誘導体、好ましくは出発化合物(Ia)に
対して3〜5モル過剰のエチレンカーボネート又は1,1-
チオカルボニルジイミダゾールを使用して、適当な溶剤
中、好ましくは芳香族溶剤、例えばベンゼン、塩素化炭
化水素又は低級アルキルアルカノエート、例えば酢酸エ
チル中で、高温、好ましくは反応混合物の還流温度で3
〜9時間行って、環状カーボネート又はチオカーボネー
ト(R1とR2が一緒にC=O又はC=S基を表し、R3=R4
5=H、X及びYは一緒にラクトンを表す)を得る。
【0013】D/における化合物(Ia)の還元は、錯体金
属水素化物、好ましくは水素化ホウ素ナトリウムを使用
して、第三アルコール、好ましくはt-ブタノールの存在
下、不活性溶剤、好ましくは低級アルコール、好ましく
はメタノール中で、高温、好ましくは反応混合物の還流
温度で行って、異性体9-ヒドロキシ-8(R)-(Im)と9-ヒド
ロキシ-8(S)-(In)との混合物(R1=R2=R3=R4=R
5=H、X=CH2OR6基(R6はハロゲンである)、Y=ヒ
ドロキシル基)を得、所望ならば、これをシリカゲルカ
ラム上でのクロマトグラフィーにより分離しついで所望
ならばB1/に従ってO-アシル化する。
【0014】製剤学的に許容される付加塩(これも本発
明の目的である)は、一般式(I) のセコ-誘導体と、少
なくとも等モル量の適当な無機酸又は有機酸、例えば塩
酸、沃化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、
トリフルオロ酢酸、マレイン酸、クエン酸、ステアリン
酸、コハク酸、エチルコハク酸、メタンスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ラウリルス
ルホン酸、等とを、反応に不活性な溶剤中で反応させる
ことにより得られる。酸付加塩は、これらが不活性溶剤
に不溶性の場合には濾過により、非溶剤を使用する沈殿
により又は溶剤の蒸発により、最も多くの場合、凍結乾
燥により分離する。
【0015】式(II)の6-デオキシ-6,9-エポキシ-8(R)-
メチル-10-アミノ-9,10-セコ-エリスロマシソンAにつ
いての前記した一連の反応により、非常に反応性の末端
官能基を有する一連の新規な、従来の文献に記載されて
いない線状誘導体が得られ、これによって、変性された
大環状アグリコンを有する、全ての系列の新規なマクロ
ライドを調製する可能性が提供される。単純化するため
に、実施例中の新規なセコマクロライドの分光分析デー
ターを示す際の、水素原子と炭素原子の位置記号は、こ
れらの原子のC-10/C-15フラグメントへの転移の前に有
していた位置記号と同一にしてある。
【0016】以下においては、本発明を実施例により例
示するが、本発明の範囲はこれらの実施例により限定さ
れるものではない。
【0017】
【実施例】実施例1 1-N-(2,3,4-トリヒドロキシ-1,3-ジメチルヘキシル)-ア
ミド-10,11,12,13,14, 15-ヘキサノル-6-デオキシ-6,9-
エポキシ-9,10-セコエリスロマイシンA(Ia)の 調製 方法1 6-デオキシ-6,9-エポキシ-8(R)-メチル-10-アミノ-9,10
-セコエリスロマイシンA(EP 0 735 041 A号,1996.1
0.2参照)(15g,0.02モル)を540mLのアセトン-水(1:5)
混合物に溶解し、55〜60℃の温度で撹拌下で2時間加熱
した。反応混合物を減圧下で蒸発させ、水性残渣にCHCl
3(100mL)を添加し(pH 7.45)ついで10%NaOHを添加してpH
を9.0までのアルカリ性にした後、層を分離させついで
水性層をCHCl3(100mL)を使用して2回以上抽出した。有
機抽出物を一緒にし、K2CO3上で乾燥し、蒸発させて固
体残渣(12.9g)を得た。シリカゲルカラム上で、溶剤系
としてCHCl3/CH3OH/濃NH4OH(6:1:0.1)を使用してクロマ
トグラフィーにかけて、粗生成物(2.5g)から下記の物理
化学常数を有する、クロマトグラフィー的に均質な物質
(1a)(1.48g)を得た。
【0018】
【0019】方法2 6-デオキシ-6,9-エポキシ-8(R)-メチル-10-アミノ-9,10
-セコエリスロマイシンA(1g,0.00134モル)を100mLの
水中に懸濁させ、室温で3時間放置した。反応混合物に
CHCl3(30mL)を添加し、10% NaOHを添加してpHを9.0に調
整した後、層を分離させついで水性層をCHCl3(60mL)を
使用して2回以上抽出した。有機抽出物を一緒にし、K2
CO3上で乾燥し、回転蒸発器上で蒸発させついで方法A
と同様、シリカゲルカラム上で、溶剤系としてCHCl3/CH
3OH/濃NH4OH(6:1:0.1)を使用してクロマトグラフィーに
かけて精製した。
【0020】実施例2 5-O-デソサミニル-1-N-(2,3,4-トリヒドロキシ-1,3-ジ
メチルヘキシル)-アミ ド-10,11,12,13,14,15-ヘキサノ
ル-6-デオキシ-6,9-エポキシ-9,10-セコエリス ロマイシ
ンA(Ib)の調製 実施例1で調製した1-N-(2,3,4-トリヒドロキシ-1,3-ジ
メチルヘキシル)-アミド-10,11,12,13,14,15-ヘキサノ
ル-6-デオキシ-6,9-エポキシ-8(R)-9,10-セコエリスロ
マシソンA(Ia)(6g,0.008モル)を300mLの0.25N HClに
溶解し、室温で2時間撹拌した。反応混合物にCHCl3(40
mL)を添加し(pH 2.0)、層を分離させついで水性層をCHC
l3(60mL)を使用して2回抽出した。20%NaOHを添加してp
Hを10のアルカリ性にした後、水溶液をCHCl3を使用して
再度抽出した。有機抽出物を一緒にし、K2CO3上でpH 10
で乾燥し、濾過し、蒸発させて粗生成物(1.3g)を得た。
シリカゲルカラム上で、溶剤系としてCH2Cl2/CH3OH/濃N
H4OH(90:9:1)を使用してクロマトグラフィーにかけて、
下記の物理化学常数を有するクロマトグラフィー的に均
質な生成物(1b)(0.85g)を得た。
【0021】
【0022】実施例3 1-N-(2,3,4-トリヒドロキシ-1,3-ジメチルヘキシル)-ア
ミド-10,11,12,13,14, 15-ヘキサノル-6-デオキシ-6,9-
エポキシ-9,10-セコエリスロマイシンA(Ic)の 調製 実施例2で調製した5-O-デソサミニル-1-N-(2,3,4-トリ
ヒドロキシ-1,3- ジメチルヘキシル)-アミド-10,11,12,
13,14,15-ヘキサノル-6-デオキシ-6,9-エポキシ-8(R)-
メチル-9,10-セコエリスロマシソンA(Ib)(4g, 0.0068
モル)を20mLのCHCl3に溶解し、2N HCl(40mL)を添加し
ついで反応混合物を還流下で2時間、撹拌した。室温に
冷却した後、CHCl3を分離し、水性層をCHCl3(25mL)で2
回抽出した。水溶液を減圧下で蒸発させ、固体残渣にCH
3OH(40mL)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌
し、濾過しついで透明な濾液を回転蒸発器上で乾燥させ
て固体残渣(3g)を得た。シリカゲルカラム上で、溶剤系
としてCHCl3/CH3 OH(7:3)を使用してクロマトグラフィ
ーにかけて、粗生成物(0.6g)から下記の物理化学常数を
有するクロマトグラフィー的に均質な物質(1c)(0.28g)
を得た。
【0023】
【0024】実施例4 2',4''-O-ジアセチル-1-N-(2,4-O-ジアセチル-3-ヒドロ
キシ-1,3-ジメチルヘ キシル)-アミド-10,11,12,13,14,1
5-ヘキサノル-6-デオキシ-6,9-エポキシ-9, 10-セコエリ
スロマイシンA(Id)の調製 実施例1で調製した化合物(1a)(3.38g,0.0045モル)を
ピリジン(40mL)に溶解させた溶液に、無水酢酸(12mL)を
添加しついで反応混合物を室温で3日間放置した。溶液
を水と氷の混合物(pH 4.8)に注入し、10% NaOHを使用し
て混合物のpHを9.0に調整し、得られた溶液をCHCl3で抽
出した。有機抽出物を一緒にし、K2CO3上で乾燥し、濾
過し、蒸発させて粗生成物(4.15g)を得た。シリカゲル
カラム上で、溶剤系としてCH2Cl2/CH3OH/濃NH4OH(90:9:
1.5)を使用してクロマトグラフィーにかけて、粗生成物
(1.2g)から下記の物理化学常数を有するクロマトグラフ
ィー的に均質なテトラアセテート(1d)(0.65g)を得た。
【0025】
【0026】実施例5 4''-O-アセチル-1-N-(2,4-O-ジアセチル-3-ヒドロキシ-
1,3-ジメチルヘキシル )-アミド-10,11,12,13,14,15-ヘ
キサノル-6- デオキシ-6,9-エポキシ-9,10-セコエリス
ロマイシンA(Ie)の調製 実施例4で調製した化合物(1d)(2g,0.00218モル)をCH3
OH(50mL)に溶解させた溶液を室温で3日間放置した。減
圧下で蒸発させることにより反応混合物をその容積を約
1/4まで濃縮した後、水(100mL)を添加し(pH 6.9)ついで
得られた生成物をCH2Cl2を使用し、pH 9.0(10% NaOH)で
抽出することにより単離した。有機抽出物を一緒にし、
K2CO3上で乾燥し、濾過し、蒸発させて粗生成物(1.72g)
を得た。シリカゲルカラム上で、溶剤系としてCH2Cl2/C
H3OH(85:15)を使用してクロマトグラフィーにかけて、
下記の物理化学常数を有するクロマトグラフィー的に均
質なトリアセテート(1e)(0.85g)を得た。
【0027】
【0028】実施例6 2'-O-(4-ブロモベンゾイル)-1-N-(2,3,4-トリヒドロキ
シ-1,3-ジメチルヘキシル)-アミド-10,11,12,13,14,15-
ヘキサノル-6-デオキシ-6,9-エポキシ-9,10-セ コエリス
ロマイシンA(If)の調製 実施例1で調製した化合物(1a)(2g,0.0027モル)を無水
アセトン(10mL)に溶解し、NaHCO3(0.4g,0.00476モル)
を添加しついで4-ブロモベンゾイルクロライド(0.83g,
0.0038モル)をアセトン(10mL)に溶解させた溶液を撹拌
下、0〜5℃で1時間で滴下した。反応混合物を上記の
温度で更に3時間撹拌し、濾過し、アセトンを減圧下で
の蒸留により蒸発させついで得られた残渣に水(30mL)を
添加し、ついでCHCl3を使用してpH8.5で抽出することに
より生成物を単離した。K2CO3上で乾燥し、一緒にした
有機層を蒸発させて粗生成物(2.3g)を得た。シリカゲル
カラム上で、溶剤系としてCHCl3/CH3OH/濃NH4OH(90:9:
1.5)を使用してクロマトグラフィーにかけて、下記の物
理化学常数を有するクロマトグラフィー的に均質な2´-
(p-ブロモベンゾイル)誘導体(1f)(1.23g)を得た。
【0029】
【0030】実施例7 2'-O-(4-ブロモベンゾイル)-4''-O-アセチル-1-N-(2,4-
O-ジアセチル-3-ヒド ロキシ-1,3-ジメチルヘキシル)-ア
ミド-10,11,12,13,14,15-ヘキサノル-6-デオ キシ-6,9-
エポキシ-9,10-セコエリスロマイシンA(Ig)の調製 実施例6で調製した化合物(1f)(0.50g,0.00054 モル)
をピリジン(10mL)に溶解させた溶液に無水酢酸(2.5mL)
を添加しついで反応混合物を室温で3日間放置した。溶
液を水と氷の混合物に注入し、10% NaOHを使用してpHを
9.0に調整し、得られた生成物をCHCl3で抽出して単離し
た。有機抽出液を一緒にし、K2CO3上で乾燥し、濾過
し、減圧下で蒸発させて粗生成物(0.57g)を得た。シリ
カゲルカラム上で、溶剤系としてCH2Cl2/CH3OH/濃NH4OH
(90:9:1.5)を使用してクロマトグラフィーにかけて、得
られた沈殿(1.2g)から下記の物理化学常数を有するクロ
マトグラフィー的に均質な物質(1g)(0.18g)を得た。
【0031】
【0032】実施例8 2'-O-(4-ブロモベンゾイル)-1-N-[2-(4-ブロモベンゾイ
ル)-3,4-ジヒドロキシ -1,3-ジメチルヘキシル]-アミド-
10,11,12,13,14,15-ヘキサノル-6-デオキシ-6, 9-エポキ
シ-9,10-セコエリスロマイシンA(Ih)及び2'-O-(4-ブロ
モベンゾイル)-1-N-[4-(4-ブロモベンゾイル)-2,3-ジヒ
ドロキシ -1,3-ジメチルヘキシル]-アミド-10,11,12,13,
14,15-ヘキサノル-6-デオキシ-6, 9-エポキシ-9,10-セコ
エリスロマイシンA(Ii)の調製 実施例1で調製した化合物(1a)(7.8g,0.0104モル)を無
水アセトン(200mL)に溶解し、NaHCO3(23.55g,0.280モ
ル)を添加しついで反応懸濁物を撹拌下、還流温度に加
熱した。4-ブロモベンゾイルクロライド(11.45g,0.052
モル)をアセトン(80mL)に溶解させた溶液を撹拌下、30
分間で滴下し、ついで反応懸濁物を還流下で更に30時間
撹拌し、室温に冷却し、濾過し、減圧下で蒸発させた。
得られた沈殿をCH2Cl2(100mL)に溶解させ、水(60mL)を
添加しついでCHCl3を使用してpH9.0で抽出することによ
り生成物を単離した。有機抽出物を一緒にし、飽和NaHC
O3溶液(80mL)及び水(40mL)で洗浄しついでK2CO3上で乾
燥し、溶剤を蒸発させてジブロモベンゾエート(1h)及び
(Ii)の混合物(12.0g)を得た;これをシリカゲルカラム
上で、溶剤系としてCH2Cl2/CH3OH(95:5)を使用してクロ
マトグラフィーにより分離し、下記の物理化学常数を有
するクロマトグラフィー的に均質な物質(1h)及び(Ii)を
得た。
【0033】化合物(1h):
【0034】化合物(1i):
【0035】実施例9 1-N-[2,3-ジヒドロキシ-4-(4-ブロモベンゾイル)-1,3-
ジメチルヘキシル]-ア ミド-10,11,12,13,14,15-ヘキサ
ノル-6-デオキシ-6,9-エポキシ-9,10-セコエリ スロマイ
シンA(Ij)の調製 実施例8からの生成物(Ii)(4.6g)をメタノール(50mL)に
溶解し、水(10mL)を添加しついで反応混合物を室温で2
4時間放置した。メタノールを減圧下で蒸発させ、得ら
れた油状残渣に水(20mL)を添加しついでCHCl3を使用し
てpH 9.0で抽出することにより生成物を単離した。K2CO
3上で乾燥し、一緒にした有機層を蒸発させて粗生成物
(4.1g)を得た。シリカゲルカラム上で、溶剤系としてCH
2Cl2/CH3OH/濃NH4OH(90:9:0.5)を使用してクロマトグラ
フィーにかけて、粗生成物(1.90g)から下記の物理化学
常数を有するTLC クロマトグラフィー的に均質なモノブ
ロモベンゾエート(1j)(0.72g)を得た。
【0036】
【0037】実施例10 1-N-[2-(4-ブロモベンゾイル)-3,4-ジヒドロキシ-1,3-
ジメチルヘキシル]-ア ミド-10,11,12,13,14,15-ヘキサ
ノル-6- デオキシ-6,9-エポキシ-9,10-セコエリスロマ
イシンA(Ik)の調製 実施例8からの生成物(Ih)(2.20g)を使用し、実施例9
に記載の方法に従ってそして、粗生成物をシリカゲルカ
ラム上でのクロマトグラフィーにより精製しまたRf 0.2
83を有するフラクションを蒸発させることにより、クロ
マトグラフィー的に均質な生成物(Ik)(0.95g)を得た。
【0038】
【0039】実施例11 1-N-[4-ヒドロキシ-1,3-ジメチルヘキシル]-アミド-10,
11,12,13,14,15-ヘキ サノル-6-デオキシ-6,9-エポキシ-
9,10-セコエリスロマイシンA 2,3-環状カー ボネート(I
l)の調製 実施例1からの生成物(Ia)(10.0g,0.0134モル)を無水ベ
ンゼン(100mL)に溶解させ、エチレンカーボネート(5.0
g,0.057モル)を添加しついで、上記反応剤が溶解した
後、K2CO3(2.0g,0.0145モル)を添加した。反応懸濁物
を撹拌下、9時間還流させ、一夜、放置しついで減圧下
で蒸発させて粗生成物(1l)(11.0g)を得た。溶剤系とし
てCH2Cl2/CH3OH/濃NH4OH(90:9:1.5)を使用してシリカゲ
ルカラム上でのクロマトグラフィーにかけて、粗生成物
(3.0g)から下記の物理化学常数を有するクロマトグラフ
ィー的に均質な物質(1l)(1.25g)を得た。
【0040】
【0041】実施例12 1-N-[2,3,4-トリヒドロキシ-1,3-ジメチルヘキシル]-ア
ミド-10,11,12,13,14, 15-ヘキサノル-9-デオキソ-9-ヒ
ドロキシ-8(R)-メチル-9,10-セコエリスロマイ シンA(I
m)及び 1-N-[2,3,4-トリヒドロキシ-1,3-ジメチルヘキシ
ル]-アミド-10,11,12,13,14, 15-ヘキサノル-9-デオキソ
-9-ヒドロキシ-8(S)-メチル-9,10-セコエリスロマイ
ンA(In)の調製 実施例1からの生成物(Ia)(3.0g,0.004モル)及びNaBH
4(2.4g,0.063モル)をt-ブタノール(32mL)に溶解させた
溶液に、撹拌下、還流させながら、メタノール(32mL)を
5時間で滴下し、更に2時間還流させた。反応混合物を
冷却した後、水(15mL)を添加しついでCH2Cl2を使用して
pH 2.5で抽出した。有機抽出物を一緒にし、K2CO3上で
乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗生成物(2.4g)
を溶剤系としてCHCl3/CH3OH/濃NH4OH(6:1:0.1)を使用し
てシリカゲルカラム上でクロマトグラフィーにより精製
した。出発物質6,9-ラクトン(1a)(Rf 0.553)に対してよ
り高いRf(0.600) を有するフラクションを一緒にしつい
で溶剤を蒸発させて異性体(Im)及び(In)の混合物(0.45
g)を得た。この異性体を溶剤系 EtAc/(n-C6H6 )/Et2NH
(100:100:20)を使用して、シリカゲルカラム上での再ク
ロマトグラフィーにより精製した。Rf 0.158を有するフ
ラクションを一緒にしたものを蒸発させることにより異
性体(Im)(0.2g)を取得し、Rf 0.197を有するフラクショ
ンを蒸発させることにより異性体(In)(0.05g)を取得し
た。
【0042】化合物(Im):
【0043】化合物(In):
【0044】実施例13 2',4''-O-ジアセチル-1-N-[2,4-O-ジアセチル-3-ヒドロ
キシ-1,3-ジメチルヘ キシル]-アミド-10,11,12,13,14,1
5-ヘキサノル-9-デオキソ-9-O-アセチル-8(R) -メチル-
9,10-セコエリスロマイシンA(Io)の調製 実施例12からの生成物(1m)(0.70g)をピリジン(10mL)
に溶解し、無水酢酸(5mL)を添加しついで混合物を室温
で2日間放置した。反応混合物を氷水(50mL)上に注ぎつ
いでCHCl3を使用してpH5及びpH9で抽出した。K2CO3
で乾燥しついで一緒にした有機抽出物(pH 9)を蒸発させ
て粗生成物(0.87g)を取得し、これを石油エーテルに懸
濁させ、0〜5℃で30分間撹拌し、濾過し、真空乾燥器
中で50℃で乾燥させてクロマトグラフィー的に均質な標
題化合物(1o)(0.61g)を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 コブレヘル,ガブリエラ クロアチア共和国 10000 ザグレブ,ト ルク イヴアナ ククリエヴイカ 3 (72)発明者 ナランデイア,アマリヤ クロアチア共和国 10000 ザグレブ,バ ルトラ カシカ 6 (72)発明者 バニツク−トミシツク,ツリンカ クロアチア共和国 10000 ザグレブ,ト ルンスコ 12

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): [式中、R1は水素、C1-C4アルカノイル基又はアリー
    ルカルボニル基を表すか又はR1はR2及びR1とR2とが
    結合している炭素原子と一緒に環状カルボニル基又はチ
    オカルボニル基を表す;R2は水素を表すか又はR2は、
    1及びR1とR2とが結合している炭素原子と一緒に環
    状カルボニル基又はチオカルボニル基を表す;R3は水
    素、C1-C4アルカノイル基又はアリールカルボニル基
    を表す;Zは水素又は式(i): (式中、R4は水素又はC1-C4アルカノイル基を表す)
    で表されるL-クラジノシル基を表す;Wは水素又は式(i
    i): (式中、R5は水素、又はC1-C4アルカノイル基又はア
    リールカルボニル基を表す)で表されるD-デソサミニル
    基を表す;X及びYは一緒にラクトンを表すか、又は、
    XがCH2OR6(R6は水素又はC1-C4アルカノイル基を表
    す)を表し、Yはヒドロキシル基を表す]で表される化
    合物又はその無機酸又は有機酸との製剤学的に許容され
    る付加塩。
  2. 【請求項2】 R1、R2及びR3が同一でありかつ水素
    を表し、Zが水素であるか又は、R4が水素である場合
    の式(i)によって表されるL-クラジノシル基であり、W
    が水素であるか又はR5が水素である場合の式(ii)によ
    って表されるD-デソサミニル基であり、X及びYが一緒
    にラクトンを表す、請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 Zが、R4が水素である場合の式(i)によ
    って表されるL-クラジノシル基であり、Wが、R5が水
    素である場合の式(ii)によって表されるD-デソサミニル
    基である、請求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Zが水素であり、Wが、R5が水素であ
    る場合の式(ii)によって表されるD-デソサミニル基であ
    る、請求項2に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 ZとWとが同一でありかつ水素を表す、
    請求項2に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 R1とR3が同一でありかつC1-C4アル
    カノイル基を表し、R2が水素であり、Zが、R4がC1-
    4アルカノイル基を表す場合の式(i)によって表される
    L-クラジノシル基であり、Wが、R5が水素又はC1-C4
    アルカノイル基を表す場合の式(ii)によって表されるD-
    デソサミニル基であり、X及びYが一緒にラクトンを表
    す、請求項1に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 R1とR3とが同一でありかつアセチル基
    を表し、R2が水素であり、Zが、R4がアセチル基を表
    す場合の式(i)よって表されるL-クラジノシル基であ
    り、Wが、R5が水素を表す場合の式(ii)によって表さ
    れるD-デソサミニル基である、請求項6に記載の化合
    物。
  8. 【請求項8】 R1とR3とが同一でありかつアセチル基
    を表し、R2が水素であり、Zが、R4がアセチル基を表
    す場合の式(i)によって表されるL-クラジノシル基であ
    り、Wが、R5がアセチル基を表す場合の式(ii)によっ
    て表されるD-デソサミニル基である、請求項6に記載の
    化合物。
  9. 【請求項9】 R1とR3とが同一であるか又は異なるも
    のでありかつ水素、C1-C4アルカノイル基又はアリー
    ルカルボニル基を表し、R2が水素であり、Zが、R4
    水素又はC1-C4アルカノイル基を表す場合の式(i)よっ
    て表されるL-クラジノシル基であり、Wが、R5が水素
    又はアリールカルボニル基を表す場合の式(ii)によって
    表されるD-デソサミニル基であり、X及びYが一緒にラ
    クトンを表す、請求項1に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 R1、R2及びR3が同一でありかつ水
    素を表し、Zが、R4が水素である場合の式(i)によって
    表されるL-クラジノシル基であり、Wが、R5が4-ブロ
    モベンゾイル基を表す場合の式(ii)によって表されるD-
    デソサミニル基である、請求項9に記載の化合物。
  11. 【請求項11】 R1とR3が同一でありかつアセチル基
    を表し、R2が水素であり、Zが、R4がアセチル基を表
    す場合の式(i)によって表されるL-クラジノシル基であ
    り、Wが、R5が4-ブロモベンゾイル基を表す場合の式
    (ii)によって表されるD-デソサミニル基である、請求項
    9に記載の化合物。
  12. 【請求項12】 R1が4-ブロモベンゾイル基であり、
    2とR3が同一でありかつ水素を表し、Zが、R4が水
    素である場合の式(i)によって表されるL-クラジノシル
    基であり、Wが、R5が4-ブロモベンゾイル基を表す場
    合の式(ii)によって表されるD-デソサミニル基である、
    請求項9に記載の化合物。
  13. 【請求項13】 R1が4-ブロモベンゾイル基であり、
    2とR3が同一でありかつ水素を表し、Zが、R4が水
    素である場合の式(i)によって表されるL-クラジノシル
    基であり、Wが、R5が水素である場合の式(ii)によっ
    て表されるD-デソサミニル基である、請求項9に記載の
    化合物。
  14. 【請求項14】 R3が4-ブロモベンゾイル基であり、
    1とR2が同一でありかつ水素を表し、Zが、R4が水
    素である場合の式(i)によって表されるL-クラジノシル
    基であり、Wが、R5が4-ブロモベンゾイル基を表す場
    合の式(ii)によって表されるD-デソサミニル基である、
    請求項9に記載の化合物。
  15. 【請求項15】 R3が4-ブロモベンゾイル基であり、
    1とR2が同一でありかつ水素を表し、Zが、R4が水
    素である場合の式(i)によって表されるL-クラジノシル
    基であり、Wが、R5が水素である場合の式(ii)によっ
    て表されるD-デソサミニル基である、請求項9に記載の
    化合物。
  16. 【請求項16】 R1とR2が、これらが結合している炭
    素原子と一緒に環状カルボニル基又はチオカルボニル基
    を表し、R3が水素であり、Zが、R4が水素である場合
    の式(i)によって表されるL-クラジノシル基であり、W
    が、R5が水素である場合の式(ii)によって表されるD-
    デソサミニル基であり、X及びYが一緒にラクトンを表
    す、請求項1に記載の化合物。
  17. 【請求項17】 R1とR2が、これらが結合している炭
    素原子と一緒に環状カルボニル基を表し、R3が水素で
    ある、請求項16に記載の化合物。
  18. 【請求項18】 R1とR3が同一でありかつ水素又はC
    1-C4アルカノイル基を表し、Zが、R4が水素であるか
    又はC1-C4アルカノイル基を表す場合の式(i)によって
    表されるL-クラジノシル基であり、Wが、R5が水素で
    あるか又はC1-C4アルカノイル基を表す場合の式(ii)
    によって表されるD-デソサミニル基であり、XがCH2OR6
    (R6は水素又はC1-C4アルカノイル基を表す)であ
    り、Yがヒドロキシル基である、請求項1に記載の化合
    物。
  19. 【請求項19】 R1、R2及びR3が同一でありかつ水
    素を表し、Zが、R4が水素である場合の式(i)によって
    表されるL-クラジノシル基であり、Wが、R5が水素で
    ある場合の式(ii)によって表されるD-デソサミニル基で
    あり、XがCH2OR6(R6は水素である)であり、Yがヒド
    ロキシル基である、請求項18に記載の化合物。
  20. 【請求項20】 R1とR3が同一でありかつアセチル基
    を表し、R2が水素であり、Zが、R4がアセチル基を表
    す場合の式(i)によって表されるL-クラジノシル基であ
    り、Wが、R5がアセチル基を表す場合の式(ii)によっ
    て表されるD-デソサミニル基であり、XがCH2OR6(R6
    はアセチル基である)であり、Yがヒドロキシル基であ
    る、請求項18に記載の化合物。
  21. 【請求項21】 式(II): で表される6-デオキシ-6,9-エポキシ-8(R)-メチル-10-
    アミノ-9,10-セコエリスロマイシンAに、内部アシル基
    転移により、R1、R2及びR3が同一でありかつ水素を
    表し、Zが、R4が水素である場合の式(i)によって表さ
    れるL-クラジノシル基であり、Wが、R5が水素である
    場合の式(ii)によって表されるD-デソサミニル基であ
    り、X及びYが一緒にラクトンを表す場合の後記一般式
    (I)の化合物を形成させるのに必要な時間、極性溶剤を
    作用させ;ついで、所望ならば、上記一般式(I)の化合
    物を A/ 稀薄な無機酸と室温で反応させて、R1、R2及びR
    3が同一でありかつ水素を表し、Zが水素であり、W
    が、R5が水素である場合の式(ii)によって表されるD-
    デソサミニル基であり、X及びYが一緒にラクトンを表
    す場合の一般式(I)の化合物を形成させるか、又は、不
    活性溶剤の存在下、高温で、より高濃度の酸と反応させ
    て、R1、R2及びR3が同一でありかつ水素を表し、Z
    及びWが同一でありかつ水素を表し、X及びYが一緒に
    ラクトンを表す場合の一般式(I)の化合物を形成させ
    る;か又は B/ カルボン酸の無水物又はクロライドを用いて0-アシ
    ル化し、その際、 B1/ 反応に不活性な溶剤中で、0〜30℃の温度で、C
    1-C4アルキルカルボン酸の無水物又はクロライドを用
    いて0-アシル化することにより、R1とR3が同一であ
    り、かつC1-C4アルカノイル基を表し、R2が水素であ
    り、Zが、R4がC1-C4アルカノイル基を表す場合の式
    (i)によって表されるL-クラジノシル基であり、Wが、
    5がC1-C4アルカノイル基を表す場合の式(ii)によっ
    て表されるD-デソサミニル基であり、X及びYが一緒に
    ラクトンを表す場合の一般式(I)の化合物を形成させ、
    ついで、所望ならば、この化合物を低級アルコール中で
    の加溶媒分解反応にかけることにより、R1とR3が同一
    でありかつC1-C4アルカノイル基を表し、R2が水素で
    あり、Zが、R4がC1-C4アルカノイル基を表す場合の
    式(i)によって表されるL-クラジノシル基であり、W
    が、R5が水素である場合の式(ii)によって表されるD-
    デソサミニル基であり、X及びYが一緒にラクトンを表
    す場合の一般式(I)の化合物を形成させる;か又は、 B2/ アリールカルボン酸のクロライドを用いて0-アシ
    ル化し、その際、 B2a/ 0〜5℃の温度で、少なくとも1.1.モル過剰の
    酸クロライドを用いることにより、R1、R2及びR3
    同一でありかつ水素を表し、Zが、R4が水素である場
    合の式(i)によって表されるL-クラジノシル基であり、
    Wが、R5がアリールカルボニル基を表す場合の式(ii)
    によって表されるD-デソサミニル基であり、X及びYが
    一緒にラクトンを表す場合の一般式(I)の化合物を形成
    させ、ついで、所望ならば、この化合物を、B1/に従
    ってO-アシル化することにより、R1とR3が同一であり
    かつC1-C4アルカノイル基を表し、R2が水素であり、
    Zが、R4がC1-C4アルカノイル基を表す場合の式(i)
    によって表されるL-クラジノシル基であり、Wが、R5
    がアリールカルボニル基を表す場合の式(ii)によって表
    されるD-デソサミニル基であり、X及びYが一緒にラク
    トンを表す場合の一般式(I)の化合物を形成させるか、
    又は、 B2b/ 高温で、少なくとも5モル過剰の酸クロライド
    を用いることにより、R1がアリールカルボニル基を表
    し、R2及びR3が同一でありかつ水素を表すか又はR3
    がアリールカルボニル基を表し、R1とR2が同一であ
    り、かつ水素を表し、Zが、R4が水素である場合の式
    (i)よって表されるL-クラジノシル基であり、Wが、R5
    がアリールカルボニル基を表す場合の式(ii)によって表
    されるD-デソサミニル基であり、X及びYが一緒にラク
    トンを表す場合の一般式(I)の化合物の混合物−これら
    の化合物はシリカゲルカラム上でのクロマトグラフィー
    により分離される化合物である−を形成させ、ついで、
    所望ならば、この化合物を加溶媒分解反応にかけること
    により、R1がアリールカルボニル基を表し、R2及びR
    3が同一でありかつ水素を表すか又はR3がアリールカル
    ボニル基を表し、R1とR2が同一でありかつ水素を表
    し、Zが、R4が水素である場合の式(i)によって表され
    るL-クラジノシル基であり、Wが、R5水素である場合
    の式(ii)によって表されるD-デソサミニル基であり、X
    及びYが一緒にラクトンを表す場合の一般式(I)の化合
    物を形成させるか又は、 C/ 不活性溶剤中、高温で3〜9時間、カルボン酸誘導
    体とのエステル交換反応にかけることにより、R1とR2
    が、これらが結合している炭素原子と一緒に環状カルボ
    ニル基又はチオカルボニル基を表し、R3が水素であ
    り、Zが、R4が水素である場合の式(i)によって表され
    るL-クラジノシル基であり、Wが、R5が水素である場
    合の式(ii)によって表されるD-デソサミニル基であり、
    X及びYが一緒にラクトンを表す場合の一般式(I)の化
    合物を形成させるか又は、 D/ 不活性溶剤中、高温で第三アルコールの存在下、錯
    体金属水素化物を使用して還元することにより、R1
    2及びR3が同一でありかつ水素を表し、Zが、R4
    水素である場合の式(i)によって表されるL-クラジノシ
    ル基であり、Wが、R5が水素である場合の式(ii)によ
    って表されるD-デソサミニル基であり、XがCH2OR6(R6
    は水素を表す)を表し、Yがヒドロキシル基を表す場合
    の一般式(I)の化合物を形成させ、ついで所望ならば、
    B1に従ってO-アセチル化することにより、R1とR3
    同一でありかつC1-C4アルカノイル基を表し、R2が水
    素であり、Zが、R4がC1-C4アルカノイル基を表す場
    合の式(i)によって表されるL-クラジノシル基であり、
    Wが、R5がC1-C4アルカノイル基を表す場合の式(ii)
    によって表されるD-デソサミニル基であり、XがCH2OR6
    (R6はC1-C4アルカノイル基を表す)を表し、Yがヒ
    ドロキシル基を表す場合の一般式(I)の化合物を形成さ
    せ;ついで所望ならば、かく得られたセコマクロライド
    を反応に不活性な溶剤中で、少なくとも等モル量の対応
    する無機酸又は有機酸と反応させて対応する酸付加塩を
    得ることを特徴とする、一般式(I): [式中、R1は水素、C1-C4アルカノイル基又はアリー
    ルカルボニル基を表すか又はR1は、R2及びR1とR2
    が結合している炭素原子と一緒に環状カルボニル基又は
    チオカルボニル基を表す;R2は水素を表すか又はR2
    1及びR1とR2とが結合している炭素原子と一緒に環
    状カルボニル基又はチオカルボニル基を表す;R3は水
    素、C1-C4 アルカノイル基又はアリールカルボニル基
    を表す;Zは水素又は式(i): (式中、R4 は水素又はC1-C4アルカノイル基を表
    す)で表されるL-クラジノシル基を表す;Wは水素又は
    式(ii): (式中、R5は水素、又はC1-C4アルカノイル基又はア
    リ−ルカルボニル基を表す)で表されるD-デソサミニル
    基を表す;X及びYは一緒にラクトンを表すか、又は、
    XがCH2OR6(R6は水素又はC1-C4アルカノイル基を表
    す)を表し、Yがヒドロキシル基を表す]で表される化
    合物又はその無機酸又は有機酸との製剤学的に許容され
    る付加塩の製造方法。
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