JPH10329926A - 振動フィーダ - Google Patents

振動フィーダ

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Publication number
JPH10329926A
JPH10329926A JP9157769A JP15776997A JPH10329926A JP H10329926 A JPH10329926 A JP H10329926A JP 9157769 A JP9157769 A JP 9157769A JP 15776997 A JP15776997 A JP 15776997A JP H10329926 A JPH10329926 A JP H10329926A
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JP
Japan
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movable
vibration
magnet
bowl
feeder
Prior art date
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Pending
Application number
JP9157769A
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English (en)
Inventor
Shinichi Hayashi
真一 林
Akira Furuse
彰 古瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 発生する振動音(騒音)を大幅に低減しかつ
被搬送部品に応じて振動条件を容易に適宜選定でき、駆
動力の増減に容易に対応でき、給電線の配線が不要でか
つ作動時の温度上昇が少ない直動型または揺動型振動フ
ィーダの提供。 【解決手段】 永久磁石4,5,6からなる可動部の直
進駆動に際して、対向する偏平コイル2を載置する固定
側ヨーク1等の磁気回路部とは非接触で騒音を著しく低
減できるアクチュエータユニットを用い、トラフ20の
振動周期、加速度の制御をコイルへの印加電力を制御調
整して電気的に制御し、正負の加速度を任意に設定でき
ることから、搬送速度の変更や調整、前進または後進の
切替えを容易に実施でき、ユニットの増減で発生トルク
を任意に設定でき、固定側ヨークにコイルを配置して放
熱性が向上し、作動時の温度上昇が少なく、可動側には
磁石のみで給電線の配線が不要である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般産業用の小
物部品搬送供給に使用されるボウルフィーダや直進振動
フィーダの改良に係り、駆動源として固定側にコイル、
可動側に磁石をそれぞれ対向配置した構成のアクチュエ
ータユニットを用いた構成となし、被搬送部品に応じて
駆動力の増減、振動条件を容易に変更・選定でき、搬送
速度の制御並びに前進・後進の切替えが容易であり、磁
気的なバランスにすぐれかつ可動部重量が小さく可動部
の支持機構への負荷も小さく、発生する振動音(騒音)
を大幅に低減でき、可動時の温度上昇が少なく、装置の
機構高さを高くすることなく推力向上を可能とした振動
フィーダに関する。
【0002】
【従来の技術】装置の組立てに要する小物部品を搬送供
給したり、あるいは自動組立装置に小物部品を供給する
ための所謂キャリアテープなどに小物部品を収納するた
めに、当該小物部品を所定方向に並べて1個ずつ供給す
るためのパーツフィーダとして、従来より振動フィーダ
が多用されている。
【0003】振動フィーダとしては、ボウルフィーダ
(特公昭63−24891号)や直進振動フィーダ(実
公平3−55527号、特開平6−321334号)が
知られており、さらにこれら両者を組合せた構成のパー
ツフィーダも実用化されている(特開昭57−1899
12号、特開平4−45011号)。
【0004】ボウルフィーダ、すなわち揺動振動フィー
ダは、多数の部品を収納可能なボウル内面にらせん状の
トラックを設けて、このボウルに所定の揺動やねじり振
動を加えることにより、部品を所定方向に並べて1個ず
つ移動させるもので、振動源として、ボウルの下面に設
けた可動コアとベース間を所定間隔で配置する複数の傾
斜板ばねで結合し、ベース上に配置した電磁石を励磁し
てボウルにねじり振動を加える電磁石型の構成からなる
ボウルフィーダ(特開平4−45011号)、あるい
は、ボウルの下面に設けたアーム先端部にコイルばねを
設けて付勢し、アーム最先端のカムフォロワーにモータ
ーで回転駆動させる偏心カムを当接させて揺動させる偏
心カム型の構成からなるボウルフィーダ(特公昭63−
24891号)が提案されている。
【0005】直進振動フィーダは、部品等を搬送するた
めの直線状のトラフに所定の揺動振動を加えることによ
り、部品を直線方向に並べて1個ずつ移動させるもの
で、振動源として、トラフ下面に上下基板間に板ばねを
接続した矩形弾性枠を設けて電磁石にて吸着離反を繰り
返して揺動振動を加える構成(実公平3−55527
号、特開平4−45011号)、また、矩形弾性枠を回
転する磁石で揺動振動させる構成(特開平6−3213
34号)、さらに、トラフにばねを設けて付勢し、トラ
フ下面のカムフォロワーにモーターで回転駆動させる偏
心カムを当接させて揺動させる偏心カム型の構成(特開
昭57−189912号)が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ボウルやトラフなどの
被搬送物の載置搬送用手段に直進運動や回転(揺動)運
動するように振動を加えて、該載置搬送用手段を介して
所要方向へ被搬送物を搬送供給する構成からなる、従来
の振動フィーダの振動駆動方法は、電磁石型又は偏芯カ
ム型の2通りの機械的な往復運動伝達であるが、いずれ
の方法も供給されている部品同士がすれる音以外に、駆
動源の振動により低いうなり音を発生しており、騒音問
題とともに、該振動により発塵の問題があり、例えばク
リーンルーム内での使用ができない問題があった。
【0007】対象とする部品を正確に搬送するには、被
搬送部品の仕様毎に最適な振動条件を設定することが望
ましいが、従来の振動駆動方法では、電磁石型及び偏芯
カム型も印加する電流やモーターの周波数の変更にて対
応することとなり、調整できる範囲が極めて狭く、被搬
送部品に応じて使用するばねやカムなどの変更が必要で
あり、容易には対応できるものではなく、実質的に対象
とする部品の仕様の頻繁な変更は不可能であった。
【0008】特に、偏心カム型の構成による直進振動フ
ィーダは、トラフを例えば送り方向(正の加速度方向)
には比較的緩やかに加速させ、戻り方向(負の加速度方
向)には素早く加速させる、すなわち往復(正負方向)
で加速度差を持たせた水平振動をトラフに加えることに
より、良好な搬送能を達成しているが、正負の加速度を
もっぱらカムの形状によって決定しているため、被搬送
部品の仕様毎に最適な振動条件を設定するには、カムの
交換が不可欠であるばかりか、外部から前進と後進の加
速度比の変更が不可能であり、また、カムフォロワーの
追従性が悪いと、加速度条件等に変動が生じて安定した
搬送ができない問題があった。
【0009】そこで、出願人は、駆動源からの騒音並び
に発塵をなくして、騒音、塵をきらうクリーンルーム用
としても最適で、ボウル内に投入された部品の仕様毎に
最適な振動条件を設定することが可能なボウルフィーダ
として、軸支して水平方向に回動可能なボウルに揺動を
加えてボウル内の被搬送品を所定方向に移送させるボウ
ルフィーダにおいて、ボウルの回動軸の1接線方向に、
直動する可動コイルを有するボイスコイル型アクチュエ
ータの該可動コイルに連結するアームを接続したことを
特徴とするボウルフィーダ、及びボウルの回動軸に揺動
する可動コイルを有するボイスコイル型アクチュエータ
の該可動コイルに連結するアームを少なくとも1つ接続
したことを特徴とするボウルフィーダを提案(実用新案
登録第3018349号)した。
【0010】また、出願人は、被搬送物を載置するトラ
フを搬送方向に往復動させる際に往復で加速度差を持た
せてトラフを水平振動させ、被搬送物を直進搬送する直
進振動フィーダにおいて、トラフの水平振動方向に往復
動可能にトラフとボイスコイル型アクチュエータの直動
可動部を接続した直進振動フィーダを提案(特願平7−
328037号)した。
【0011】しかし、これらの振動フィーダは、直動型
または揺動型のボイスコイル型アクチュエータを効果的
に使用した構成とすることにより、発生する振動音(騒
音)を大幅に低減し、かつ被搬送部品に応じて振動条件
を容易に適宜選定できるが、駆動力の増減を想定した場
合、基本的にはボイスコイル型アクチュエータの大きさ
で対応する必要があり、構造上、給電線が必要でありか
つ装置の機構高さを高くすることなく推力向上を図るに
は限度があり、また、アクチュエータの構成によって
は、作動時の温度上昇が懸念される問題があった。
【0012】この発明は、出願人が先に提案した直動型
または揺動型のボイスコイル型アクチュエータを使用し
た構成の振動フィーダにおける、その長所である、発生
する振動音(騒音)を大幅に低減しかつ被搬送部品に応
じて振動条件を容易に適宜選定できる点を承継しなが
ら、欠点である、駆動力の増減に容易に対応できない
点、給電線の配線が必要でありかつ装置の機構高さを高
くすることなく推力向上を図るには限度がある点、作動
時の温度上昇が懸念される点に関して、これらを解消で
きる構成からなるボウル型または直進型等の振動フィー
ダの提供を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】発明者らは、ボウル型ま
たは直進型等の振動フィーダに最適な駆動源を目的に種
々検討した結果、所定の間隙を介して対向配置する固定
側ヨークの対向面にそれぞれ1つの偏平コイルを配置
し、この一対の偏平コイルの磁束発生面間に可動側磁石
支持体に異磁極が隣接して配置される一対の磁石を配置
して、これらが対向配置される構成を1ユニットとし
て、例えば、2つの偏平コイルに対して3極の磁石を対
向配置する2ユニット型、あるいは3つの偏平コイルに
対して4極の磁石を対向配置する3ユニット型のアクチ
ュエータユニットを用いた構成を駆動源に採用すること
により、被搬送部品に応じて駆動力の増減を前記のユニ
ット数の増減で容易に対応できることを知見した。
【0014】また、発明者らは、このアクチュエータユ
ニットにおいて、可動側磁石の駆動に際して、対向する
偏平コイルを載置する固定側ヨーク等の磁気回路部とは
非接触であり、該アクチュエータの可動側磁石は例えば
ボウルやトラフの下面に垂下配置することから、当該駆
動源からの騒音を著しく低減することが可能であり、ま
た、固定側コイルへの印加電力を調整することでボウル
やトラフの振動周期、加速度の制御が容易に実施でき、
ボウルやトラフ内に投入する部品の仕様に応じて振動条
件の設定が可能になることを知見した。
【0015】また、発明者らは、このアクチュエータユ
ニットにおいて、対向配置される一対の偏平コイル間に
可動側磁石を配置するため、磁石との磁気吸引力は上下
でキャンセルされて磁気的なバランスにすぐれ、かつ可
動部は磁石のみあるいは磁石と軽量な非磁性材のみで重
量が小さく可動部のベアリング等の支持機構への負荷も
小さくできることを知見した。
【0016】さらに、発明者らは、このアクチュエータ
ユニットは、固定側ヨークにコイルを配置しているため
放熱向上が可能で可動時の温度上昇が少ないこと、可動
側磁石支持体には磁石のみで給電線の配線が不要であ
り、かつ従来のごとく可動側コイルの給電線を移動させ
ることがなく寿命が長くなり、また、偏平コイルと板状
磁石が対向配置される構成のため、装置の機構高さを高
くすることなく推力を増強できることを知見した。
【0017】すなわち、この発明は、被搬送物の載置搬
送用手段に振動を加えて、載置搬送用手段を介して所要
方向へ被搬送物を搬送供給する振動フィーダにおいて、
所定の間隙を介して対向配置した一対の固定側ヨークの
対向面に装着された少なくとも一対の偏平コイルの磁束
発生面間に、可動側磁石支持体に支持された少なくとも
一対の異磁極が隣接配置された磁石の該磁極面を所定の
空隙を介して対向させたアクチュエータユニットを駆動
源として、可動側磁石支持体を載置搬送用手段に直接ま
たは機械的な伝達手段を介して接続し、例えば、可動側
磁石を直進または揺動させる振動フィーダである。
【0018】この発明は、上記の構成の振動フィーダに
おいて、非磁性の可動側磁石支持体の両面にそれぞれ磁
石が配設され、磁石の積層方向がコイルの磁束発生面間
方向である構成、可動側磁石支持体が平板、断面H型
材、ラダーフレームのいずれかである構成、を特徴とす
る振動フィーダである。
【0019】
【発明の実施の形態】この発明の特徴である駆動源のア
クチュエータは、図2に示すごとく、ユニット数を増や
すことにより駆動力を増加させることができる。図1
A,Bに示す例は1ユニットであり、上下に対向配置し
た固定側上下ヨーク1a,1b上に一対の偏平コイル2
a,2bが図で上下の対向方向に磁束が発生するように
載置され、偏平コイル2a,2b間にこれらに所定の空
隙を介して対向するよう永久磁石4,5が配置される。
図1Aでは図示しないラダーフレームからなる可動側磁
石支持体の格子空間内に永久磁石4,5が接着収納さ
れ、各永久磁石4,5は厚み方向に着磁されてまたS極
とN極の異磁極が隣接するように配置される。
【0020】なお、図1Aに示すユニット例は、異磁極
を隣接させるのに2枚の磁石を使用しているが、1枚の
磁石に異磁極を着磁して1つの偏平コイルと対向配置し
たユニット構成も採用でき、以下のユニット数を増加さ
せる場合も同様構成を採用できる。
【0021】図1Bでは、固定側上下ヨーク1a,1b
の偏平コイル2a,2b間に非磁性板状の可動側磁石支
持体3を配置し、可動側磁石支持体3の両面に厚み方向
に着磁された2枚の永久磁石4a,4bにて、図1Aの
永久磁石4と同様に偏平コイル2a,2bにS極とN極
の異磁極が対向するように構成し、さらに2枚の永久磁
石5a,5bを用いて図1Aの永久磁石5と同様に偏平
コイル2a,2bとS極とN極の異磁極が対向しかつ隣
接する永久磁石(4a,5a及び4b,5b)が互いに
異磁極となるように2枚一組、一対の永久磁石4a,4
b,5a,5bが接着配置され、各偏平コイル2a,2
bと永久磁石4a,4b,5a,5bの磁極面との間に
所定の空隙を設けてある。
【0022】かかる構成のアクチュエータは偏平コイル
2a,2bへの印加電力、電流の方向を制御調整するこ
とにより、永久磁石を有する可動側磁石支持体3の移動
方向、周期、加速度を制御することが可能であり、例え
ば、一対の永久磁石4,5の偏平コイル2a,2bとの
対向磁極面にS極とN極の異磁極を隣接させて、電流の
方向を図示のごとく偏平コイル2a,2bに通電した場
合、可動側磁石支持体3は図で右行きする。
【0023】往復動させる場合に、可動側磁石支持体3
の所定の移動をセンサーで検知して電流の方向を図示と
は逆に切り替えることにより左行きさせることができ
る。なお、可動側磁石支持体3の永久磁石5右端が固定
側上下ヨーク1a,1b右端よりはみ出すように構成し
たり、上下ヨーク1a,1bの右端部の磁石に対向する
面を切り欠いた構成にすることにより、この永久磁石5
の磁力が固定側上下ヨーク1a,1bに働き、可動側磁
石支持体3が引き戻されるように吸引力が作用して復元
力が発生する機構を有効活用できる。
【0024】図1は1ユニットの例であるが、2ユニッ
トの場合は、各固定側上下ヨーク1a,1b上に2つの
偏平コイルが並列配置され、S極、N極、S極の順に異
磁極が隣接するように3個の永久磁石が着設配置すると
よく、3ユニット場合は、各固定側上下ヨーク1a,1
b上に3つの偏平コイルが並列配置され、S極、N極、
S極、N極の順に異磁極が隣接するように4個の永久磁
石が着設配置される。さらにユニット数を増やす場合
は、偏平コイルと永久磁石を追加することで対応でき
る。
【0025】図2、図3、図4はこの発明による直進振
動フィーダの一例を示す一部破断上面説明図、一部破断
正面説明図、一部破断側面説明図である。ここでは、4
ユニットからなるアクチュエータを用いた例を説明す
る。この発明による直進振動フィーダは、水平配置され
た板状の固定側下ヨーク1b上にアクチュエータが構成
され、その上方に板状トラフ20が配置される。4隅に
カムフォロワ11を配置して固定側下ヨーク1b上を直
線移動可能にした可動側磁石支持体10と板状トラフ2
0が支柱21で接続され、固定側下ヨーク1b上に形成
されたアクチュエータによって板状トラフ20を水平長
手方向に直線移動可能にしてある。
【0026】ここでは、固定側下ヨーク1b上には長手
方向に所要高さの磁性材の側板1c,1dを介して固定
側上ヨーク1aが対向配設されており、固定側上下ヨー
ク1a,1bの対向面中央部には、それぞれ有心コイル
である偏平コイル2a,2bが移動方向に4個ずつ配列
されている。なお、この側板1c,1dを非磁性材とす
ることも可能である。上記の上下偏平コイル2a,2b
間に可動側磁石支持体10が配置されるが、断面H型板
材からなる可動側磁石支持体10には、その両面に厚み
方向に着磁された2枚の永久磁石4a,4bにて、図1
Aの永久磁石4と同様に偏平コイル2a,2bにS極と
N極の異磁極が対向するように構成し、さらに2枚の永
久磁石5a,5bを隣接配置して、図1Aと同様にS極
とN極の異磁極が隣接させ、同様にさらに2枚の永久磁
石6a,6b……と5組の永久磁石が配設してある。
【0027】すなわち、可動側磁石支持体10は、固定
側上下ヨーク1a,1bの各対向面に4個ずつ配列され
る偏平コイル2a,2b間に所定の空隙を介して可動側
磁石支持体10に着設された永久磁石4,5,6,…の
磁極面が対向配置されており、支持体の両端部近くの4
隅にカムフォロワ11を配置し、また、図3の右側のカ
ムフォロワ11間の支持体中央部には垂直方向に軸支し
たカムフォロワ12が配置されて固定側下ヨーク1bの
中央部のガイド溝13内を倣って直線移動が可能に構成
され、さらに支持体の両端部に板状トラフ20を支持接
続するための支柱21が配設されている。
【0028】なお、板状トラフ20上面はここでは単な
る平面であるが、複数条の浅い溝部を設けたり、被搬送
物の形態、搬送状態等の用途条件に応じてトラフの形
状、構造を適宜選定することが望ましい。
【0029】固定側下ヨーク1bの略中央部上面には、
位置センサー14が設けられ、ここでは可動側磁石支持
体10に設けられたマークを検知し、位置センサー14
を原点センサーとして板状トラフ20の基準位置が原点
より正の領域にある時、負の加速を与え、負の領域にあ
る時、正の加速を与えることにより、原点を境界とする
正負の領域間を往復運動、すなわち、板状トラフ20を
水平振動させることが可能となる。なお、上記位置セン
サーには、光電型、静電容量型、磁気型等公知のいずれ
の位置センサーも採用することができる。
【0030】この発明による直進振動フィーダは、トラ
フの振動駆動源に直動する可動磁石からなる可動部を有
するアクチュエータユニットを用いることを特徴とし、
該アクチュエータの可動磁石部の駆動に際して、対向す
る偏平コイルを載置する固定側ヨーク等の磁気回路部と
は非接触であり、また、該アクチュエータの可動部はト
ラフに直接接続することから、当該駆動源からの騒音を
著しく低減することが可能である。
【0031】また、コイルへの印加電力を制御調整で電
気的にコントロールすることで、トラフの振動周期、加
速度の制御が容易に実施でき、トラフに載せて搬送する
部品の仕様に応じて振動条件の設定が可能になる。すな
わち、前述の正負の加速度を任意に設定できることか
ら、搬送速度の変更や調整、前進または後進の切替えを
容易に実施できる。
【0032】また、この発明による直進振動フィーダ
は、対向配置される複数対の偏平コイル2,2間に可動
側磁石支持体10に着設された可動側磁石を配置するた
め、磁石との磁気吸引力は上下でキャンセルされて磁気
的なバランスにすぐれ、かつ可動部は磁石と軽量な非磁
性材のみで重量が小さく可動部のカムフォロワ11等の
支持機構への負荷も小さくできる。
【0033】なお、支持機構の構成によっては上記の磁
気吸引力がニュートラルとなるようにセットすることな
く、若干、下側の磁気吸引力が大きくなるように磁石を
セットし、例えば、カムフォロワ11の浮き上がりを防
止することも有効である。
【0034】さらに、この発明による直進振動フィーダ
は、板状トラフ20下面に可動側磁石支持体10を介し
て設けた永久磁石群と、固定側上下ヨーク1a,1b設
けた偏平コイル2とが対向配置される構成であり、ヨー
ク並びに磁石やコイルの厚みを適宜選定することによ
り、装置の機構高さを低くすることが可能である。ま
た、固定側ヨークにコイルを配置しているため放熱性が
向上し、作動時の温度上昇が少なく、可動側磁石支持体
には磁石のみで給電線の配線が不要である。
【0035】この発明によるボウルフィーダについて説
明する。図5はこの発明によるボウルフィーダの駆動部
の一例を示す上面説明図である。円盤状の基台30上に
偏平円筒状のベアリング31を介してボウル(図示せ
ず)を載置するためのリング状の可動円盤32を回転自
在に配置してあり、この基台30と可動円盤32との間
で90°間隔の十字方向の4か所の外周部にこの発明の
アクチュエータを配置している。なお、アクチュエータ
は、120°間隔の3か所の外周部に配置するなど、要
求される仕様に応じてユニットの数や寸法などを適宜選
定するとよい。
【0036】詳述すると基台30の中心部に載置したベ
アリング31の内レースを基台30に固定し、外レース
を可動円盤32に固定して可動円盤32を回転自在に
し、基台30の外周部に接線方向を長手方向とする固定
側下ヨーク1bを固着し、この固定側ヨーク1より周方
向に90°間隔で同様に他の固定側下ヨーク1bを順次
固着して、4か所に設けてそれぞれ3個の偏平コイル2
と4個の永久磁石群9からなる図3、図4と同様の構成
のアクチュエータを配置する。また、可動円盤32の下
面にはそれぞれ4か所のアクチュエータを構成する4極
の永久磁石群9を着設した可動側磁石支持体(図示省
略)と接続してある。
【0037】基台30と可動円盤32との間で90°間
隔の十字方向の4か所の外周部に接線方向に可動するア
クチュエータを配置しているため、各アクチュエータの
直線運動は中央部のベアリング31に拘束されて回転方
向の運動に変換される。また、周方向に90°間隔で配
置されたアクチュエータ間の外周部の中央位置には、位
置センサー33が配置され、ここでは基台30にホール
IC、可動円盤32に磁石片が設けられ、位置センサー
を原点センサーとして、各アクチュエータに基準位置が
原点より正の領域にある時、負の加速を与え、負の領域
にある時、正の加速を与えることにより、原点を境界と
する正負の領域間を往復運動、すなわち、ベアリング3
1を回転中心とする所要振幅の揺動が与えられるため、
可動円盤32に載置したボウル内の被搬送物を揺動移動
させることができる。
【0038】この発明によるボウルフィーダは、ボウル
(可動円盤32)の振動駆動源に直動する可動コイルか
らなる可動部を有するアクチュエータを用いることを特
徴とし、該アクチュエータの可動部の駆動に際して、対
向する偏平コイルを載置する固定側ヨーク等の磁気回路
部とは非接触であり、該アクチュエータの可動部とボウ
ル(可動円盤32)とは直接接続することから、当該駆
動源からの騒音を著しく低減することが可能であり、ま
た、コイルへの印加電力を制御調整で電気的にコントロ
ールすることで、ボウルの振動周期、加速度の制御が容
易に実施でき、ボウルに収納、搬送する部品の仕様に応
じて振動条件の設定が可能になる。
【0039】さらに、この発明によるボウルフィーダ
は、ボウルを載置する可動円盤32下面に可動側磁石支
持体と接続され、可動側磁石支持体に設けた永久磁石9
群と、基台30上の固定側上下ヨークを介して設けた偏
平コイル2とが対向配置される構成であり、ヨーク、磁
石やコイルの厚みを適宜選定することにより、ベアリン
グ31と同等高さまで装置の機構高さを低くすることが
可能である。また、基台30の固定側上下ヨークにコイ
ルを配置しているため放熱性が向上し、作動時の温度上
昇が少なく、可動側磁石支持体には磁石のみで給電線の
配線が不要である。
【0040】なお、ボウルフィーダにおいて、アクチュ
エータの直線往復運動をアームを介して回転自在にした
ボウルに揺動として伝達する機械伝達機構を用いること
も可能であり、この発明の特徴を何ら損なうことがな
い。
【0041】
【実施例】前述した図2〜図4に示す構成からなる直進
振動フィーダを作製したところ、先に出願人が提案した
ボイスコイル型アクチュエータを使用し、トラフ高さを
実施例と同一高さとした直進振動フィーダと比較して、
アクチュエータ部の高さは同等の機高であるが、簡単な
構造のユニットを単に並べて増やすことにより、トルク
を2倍、3倍にと容易に増強でき、極めてスペースファ
クターにすぐれていることを確認した。
【0042】
【発明の効果】この発明による振動フィーダは、トラフ
やボウルの振動駆動源に直動する可動コイルからなる可
動部を有するアクチュエータユニットを用いることを特
徴とし、該アクチュエータの可動磁石部の駆動に際し
て、対向する偏平コイルを載置する固定側ヨーク等の磁
気回路部とは非接触であり、該アクチュエータの可動部
はトラフやボウルに直接接続することから、当該駆動源
からの騒音を著しく低減することができ、コイルへの印
加電力を制御調整することで、トラフやボウルの振動周
期、加速度の制御が容易に実施でき、トラフやボウルに
載せて搬送する部品の仕様に応じて振動条件の設定が可
能になる。
【0043】さらに、この発明による振動フィーダは、
アクチュエータユニットを用いることことから、ヨー
ク、磁石やコイルの厚みを適宜選定することにより、装
置の機構高さを低くすることが可能であり、固定側ヨー
クにコイルを配置しているため放熱性が向上し、作動時
の温度上昇が少なく、可動側磁石支持体には磁石のみで
給電線の配線が不要であり、かつ従来のごとく可動側コ
イルの給電線を移動させることがなく寿命が長くなり、
また、可動側の構成を簡素化、軽量化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】A,Bは、この発明による振動フィーダに用い
るアクチュエータを示す説明図である。
【図2】この発明による直進振動フィーダの一例を示す
一部破断上面説明図である。
【図3】図2の直進振動フィーダのA−A線における一
部破断正面説明図である。
【図4】図2の直進振動フィーダの一部破断側面説明図
である。
【図5】この発明によるボウルフィーダの駆動部の一例
を示す上面説明図である。
【符号の説明】
1 固定側ヨーク 1a 固定側上ヨーク 1b 固定側下ヨーク 1c,1d 側板 2,2a,2b 偏平コイル 3,10 可動側磁石支持体 4,4a,4b,5,5a,5b,6,6a,6b 永
久磁石 9 永久磁石群 11,12 カムフォロワ 13 ガイド溝 14 位置センサー 20 板状トラフ 21 支柱 30 基台 31 ベアリング 32 可動円盤 33 位置センサー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被搬送物の載置搬送用手段に振動を加え
    て、載置搬送用手段を介して所要方向へ被搬送物を搬送
    供給する振動フィーダにおいて、所定の間隙を介して対
    向配置した一対の固定側ヨークの対向面に装着された少
    なくとも一対の偏平コイルの磁束発生面間に、可動側磁
    石支持体に支持された少なくとも一対の異磁極が隣接配
    置された磁石の該磁極面を所定の空隙を介して対向させ
    たアクチュエータユニットを駆動源として、可動側支持
    体を載置搬送用手段に直接または機械的な伝達手段を介
    して接続した振動フィーダ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、非磁性の可動側磁石
    支持体の両面にそれぞれ磁石が配設され、磁石の積層方
    向がコイルの磁束発生面間方向である振動フィーダ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、可動
    側磁石支持体に配置された磁石が、直進または揺動運動
    する振動フィーダ。
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