JPH10329587A - 車両駆動系の機関燃焼モード切換え制御装置 - Google Patents

車両駆動系の機関燃焼モード切換え制御装置

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JPH10329587A
JPH10329587A JP9143894A JP14389497A JPH10329587A JP H10329587 A JPH10329587 A JP H10329587A JP 9143894 A JP9143894 A JP 9143894A JP 14389497 A JP14389497 A JP 14389497A JP H10329587 A JPH10329587 A JP H10329587A
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JP
Japan
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combustion mode
torque
engine
switching
mode
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Withdrawn
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JP9143894A
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English (en)
Inventor
Shusaku Katakura
秀策 片倉
Katsuhiko Tsuchiya
克彦 土屋
Hideaki Watanabe
英明 渡辺
Masaru Mizuguchi
賢 水口
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10329587A publication Critical patent/JPH10329587A/ja
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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高トルク用燃焼モード、低トルク用燃焼モー
ド間の切換えを、最適燃費線が異なる場合も滑らかに行
い、更に切換えのための操作量を小さくする。 【解決手段】 高トルク用燃焼モードから低トルク用燃
焼モードへの切換え指令時t1 に、先ず等出力線に沿っ
て高トルク用燃焼モードの最適燃費線から低トルク用燃
焼モードの最適燃費線に運転状態が移行するよう、変速
比の変更によるエンジン回転数制御を行うと共に、スロ
ットル開度TVOの変更によるエンジントルク制御を行
う。スロットル開度TVOは更に、上記の変速に伴うイ
ナーシャトルクをキャンセルするようΔTVOINT だけ
嵩上げする。そして、変速終了までの残り時間ΔtSH
燃焼モード切換え所要時間ΔtTHに一致する瞬時t
2 に、スロットル開度TVOをΔTVOM0DE1 だけ増大
させて低トルク用燃焼モードへの切換えを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両駆動系におけ
る機関の燃焼モードを、走行状態の急変を生ずることな
く滑らかに切り換えるための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両駆動系の制御装置としては従来、例
えば特開昭62−110535号公報に記載されている
ようなものが知られている。この装置は、運転者のアク
セル操作から求めた目標馬力を基に無段変速機の目標入
力回転を求めて、無段変速機を入力回転が当該目標値と
なるよう変速制御し、更に、上記の目標馬力と変速機入
力回転とから求めた目標エンジントルクになるようエン
ジンをトルク制御するものである。
【0003】他方で今日のエンジンは、高出力と経済性
との両立を図るために、高トルク用の燃焼モードと低ト
ルク用の燃焼モードとを切換え使用する型式のものが使
用されつつある。ここで高トルク用の燃焼モードとは、
理想空燃比近傍でエンジンを運転させるモードであり、
低トルク用の燃焼モードとは、理想空燃比よりも空気量
の多い希薄燃焼モードのことを意味する。なお、燃焼モ
ードは上記の2種類に限らず3種類以上の燃焼モードを
設定する場合もあり、いずれにしても上記の高トルク用
燃焼モード、低トルク用燃焼モードにおける高トルク
用、低トルク用は相対的なものとする。
【0004】ところで、かように複数の燃焼モードを持
ったエンジンの場合、エンジン回転数とエンジントルク
の2次元座標上に燃焼モードごとの最適燃費線を表記す
ると、これら最適燃費線が燃焼モードの数だけ存在する
ことが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この場合、燃焼モード
の切換えを行うと最適燃費線相互の不連続によりエンジ
ントルクの急変を伴い、滑らかな燃焼モードの切換えを
行うことができず、違和感を伴う。前記文献に記載され
た従来の車両駆動系の制御装置は、かかる燃焼モードの
切換え時における違和感についてまで考慮していなかっ
た。
【0006】請求項1に記載の第1発明は、燃焼モード
間で最適燃費線が異なって、切換え前後における燃焼モ
ードに係わる最適燃費線相互間が不連続である場合にお
いても、これら燃焼モード間でのモード切換えを滑らか
に行い得るようにすると共に、当該モード切換えに際し
て行うべき機関出力トルクの変更量が少なくてすむよう
にした、車両駆動系の機関燃焼モード切換え制御装置を
提案することを目的とする。
【0007】請求項2に記載の第2発明は、燃焼モード
の切換えに際して行うべき機関出力トルクの変更量が更
に少なくてすむようにした、車両駆動系の機関燃焼モー
ド切換え制御装置を提案することを目的とする。
【0008】請求項3に記載の第3発明は、高トルク用
燃焼モードから低トルク用燃焼モードへ機関燃焼モード
を切換える場合において有用な車両駆動系の機関燃焼モ
ード切換え制御装置を提案することを目的とする。
【0009】請求項4に記載の第4発明は、低トルク用
燃焼モードから高トルク用燃焼モードへ機関燃焼モード
を切換える場合において有用な車両駆動系の機関燃焼モ
ード切換え制御装置を提案することを目的とする。
【0010】請求項5に記載の第5発明は、燃焼モード
切換え制御がハンチングすることのないようにした車両
駆動系の機関燃焼モード切換え制御装置を提案すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】これらの目的のため、先
ず第1発明による車両駆動系の機関燃焼モード切換え制
御装置は、運転者のアクセル操作に対する出力トルクを
任意に変更可能で、且つ、最適燃費線が異なる複数の燃
焼モードを切換え使用可能な機関と、変速比を連続的に
変化させ得る無段変速機との組み合わせになる車両駆動
系において、前記出力トルクの変更および無段変速機の
変速により機関を等出力状態に保って前記燃焼モードの
切換えを行うと共に、該燃焼モードの切換えを、切換え
前後の燃焼モードのうち低トルク側の燃焼モードに係わ
る最適燃費線にできるだけ近い動作点で行わせるよう構
成したことを特徴とするものである。
【0012】第2発明による車両駆動系の機関燃焼モー
ド切換え制御装置は、上記第1発明において、前記燃焼
モードの切換えに先立って無段変速機の前記変速を開始
させ、該変速に伴って発生するイナーシャトルクを前記
出力トルクの変更によりキャンセルしながら前記燃焼モ
ードの切換えを行うよう構成したことを特徴とするもの
である。
【0013】第3発明による車両駆動系の機関燃焼モー
ド切換え制御装置は、上記第2発明において、高トルク
用燃焼モードから低トルク用燃焼モードへ機関燃焼モー
ドを切換える場合、機関を前記等出力状態に保つための
無段変速機の前記変速が終了する時に、該当する機関燃
焼モードの切換えを行うよう構成したことを特徴とする
ものである。
【0014】第4発明による車両駆動系の機関燃焼モー
ド切換え制御装置は、上記第2発明において、低トルク
用燃焼モードから高トルク用燃焼モードへ機関燃焼モー
ドを切換える場合、無段変速機の前記変速に伴うイナー
シャトルクのキャンセル用に行う前記出力トルクの変更
による機関出力トルクの変更量が設定量以上になる時
に、該当する機関燃焼モードの切換えを行うよう構成し
たことを特徴とするものである。
【0015】第5発明による車両駆動系の機関燃焼モー
ド切換え制御装置は、上記第1発明乃至第4発明のいず
れかにおいて、燃焼モードの切換えを行う時に保つべき
前記等出力を、高トルク用燃焼モードから低トルク用燃
焼モードへの切換え時よりも、低トルク用燃焼モードか
ら高トルク用燃焼モードへの切換え時に大きくしたこと
を特徴とするものである。
【0016】
【発明の効果】第1発明において、機関は運転者のアク
セル操作に対する出力トルクを任意に変更可能であると
共に、複数の燃焼モードのうち任意の選択モードで空燃
比を決定されて運転され、無段変速機は連続的に変化可
能な変速比で機関出力を変速して車両の駆動に供する。
ここで機関の燃焼モードを切り換えるに際しては、上記
出力トルクの変更および無段変速機の変速により機関を
等出力状態に保って、また、切換え前後の燃焼モードの
うち低トルク側の燃焼モードに係わる最適燃費線にでき
るだけ近い動作点で当該モード切換えを行わせる。
【0017】機関を等出力状態に保って燃焼モードの切
換えを行うという前者の構成により、たとえ切換え前後
における燃焼モードでうち最適燃費線が異なっていて
も、燃焼モードの切換え時に機関出力が急変することが
なく、モード切換えを滑らかに行い得て乗員に違和感を
与えることがなくなる。また切換え前後の燃焼モードの
うち低トルク側の燃焼モードに係わる最適燃費線にでき
るだけ近い動作点で上記のモード切換えを行わせるとい
う後者の構成により、当該モード切換えに際して行うべ
き機関出力トルクの変更量が少なくてよくなり、これが
応答遅れを持ったものになるような不都合を回避するこ
とができる。
【0018】第2発明においては、上記燃焼モードの切
換えに先立って無段変速機の前記変速を開始させ、この
変速に伴って発生するイナーシャトルクを前記機関出力
トルクの変更によりキャンセルしながら燃焼モードの切
換えを行う。この場合、イナーシャトルクをキャンセル
するための機関出力トルクの変更が、燃焼モードの切換
え時に行うべき機関出力トルクの変更と同じ方向である
ことから、燃焼モードの切換えに際しての機関出力トル
クの変更量がその分更に少なくなり、燃焼モードの切換
えに際して行うべき機関出力トルクの変更が応答遅れを
持ったものになるのを更に確実に回避することができ
る。
【0019】第3発明においては、高トルク用燃焼モー
ドから低トルク用燃焼モードへ機関燃焼モードを切換え
る場合、機関を前記等出力状態に保つための無段変速機
の前記変速が終了する時に、機関燃焼モードの切換えを
行うことから、高トルク用燃焼モードから低トルク用燃
焼モードへ機関燃焼モードを切換える場合において、第
1発明および第2発明の前記作用効果を達成することが
できる。
【0020】第4発明においては、低トルク用燃焼モー
ドから高トルク用燃焼モードへ機関燃焼モードを切換え
る場合、無段変速機の前記変速に伴うイナーシャトルク
のキャンセル用に行う前記出力トルクの変更による機関
出力トルクの変更量が設定量以上になる時に、機関燃焼
モードの切換えを行うことから、低トルク用燃焼モード
から高トルク用燃焼モードへ機関燃焼モードを切換える
場合において、第1発明および第2発明の前記作用効果
を達成することができる。
【0021】第5発明においては、燃焼モードの切換え
を行う時に保つべき前記等出力を、高トルク用燃焼モー
ドから低トルク用燃焼モードへの切換え時よりも、低ト
ルク用燃焼モードから高トルク用燃焼モードへの切換え
時に大きくしたから、前者の切換え時と後者の切換え時
との間に前記等出力に関してヒステリシスを設定するこ
ととなり、燃焼モードの切換え制御がハンチングするよ
うな不都合を回避することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形
態になる車両駆動系の機関燃焼モード切換え制御装置が
行う制御プログラムのフローチャートを示す。本実施の
形態において、車両に搭載された機関としてのエンジン
は、その出力トルクを変更させるためのスロットルバル
ブが、運転者の操作するアクセルペダルと機械的に連結
されておらず、アクセル操作とは別に電子的に開度制御
されてエンジントルクを任意に変更し得るものとする。
【0023】また当該エンジンは、理想空燃比近傍でエ
ンジンを運転させる通常モードと、理想空燃比よりも空
気量の多い空燃比でエンジンを運転させる希薄燃焼モー
ドとの、少なくとも2種類の燃焼モードを有し、これら
を切換え使用するものとするが、いずれにしても、当該
切換えに当たってエンジントルクが相対的に大きくなる
モードを高トルク用の燃焼モードと称し、エンジントル
クが相対的に小さくなるモードを低トルク用の燃焼モー
ドと称する。ここで高トルク用燃焼モードは、エンジン
回転数Ne を横軸に目盛り、エンジントルクTe を縦軸
に目盛った図4の2次元座標にαで示す最適燃費線に沿
いエンジンを運転させ、低トルク用燃焼モードは同図に
βで示す最適燃費線に沿いエンジンを運転させるものと
する。
【0024】一方、上記のエンジンと組み合わされて車
両駆動系を構成する自動変速機は、変速比を連続的に変
化されるVベルト式無段変速機や、トロイダル型無段変
速機などの無段変速機とする。
【0025】ここで本実施の形態における燃焼モード切
換え制御の概要を説明する。図4において、最適燃費線
がαの高トルク用燃焼モードから最適燃費線がβの低ト
ルク用燃焼モードへの切換え時、相対的に低出力側の等
出力線δに沿い矢aで示すような運転制御下で当該モー
ド切換えを行い、逆に、低トルク用燃焼モードから高ト
ルク用燃焼モードへの切換え時、相対的に高出力側の等
出力線γに沿い矢bで示すような運転制御下で当該モー
ド切換えを行うものとする。但し等出力線δ,γは、こ
れら等出力線δ,γと最適燃費線α,βとの交点におけ
る燃費率の差が最も小さくなるような等出力線を選び、
また、高トルク用燃焼モードから低トルク用燃焼モード
への切換え時における等出力線δよりも、低トルク用燃
焼モードから高トルク用燃焼モードへの切換え時におけ
る等出力線γを大きくして、両者間にヒステリシスを設
定することとする。
【0026】図1の処理を以下に説明するに、ステップ
11においては、燃焼モード(空燃比)を切り換えるか
否かを判定する。この判定に当たっては、アクセルペダ
ル踏み込み量や、車速や、路面勾配どの道路情報から車
軸の要求出力を算出し、これを実現するに際し、高トル
ク用燃焼モードが必要か、低トルク用燃焼モードで実現
可能かを判定して要求モードを決定した後に、これを現
在の選択モードと対比して燃焼モード(空燃比)を切り
換えるべきか否かを判定する。
【0027】ステップ11で燃焼モードの切換えがない
と判定する場合は、ステップ12において、現在選択中
の燃焼モードに基づく燃費最適化制御により図4の最適
燃費線α,βに沿うようなエンジントルク(スロットル
開度)制御、およびエンジン回転数(無段変速機の変速
制御)を行う。
【0028】ステップ11で燃焼モードの切換えを行う
べきと判定する場合は、先ずステップ1において、この
切換え要求が高トルク用燃焼モードから低トルク用燃焼
モードへの切換えか、逆に低トルク用燃焼モードから高
トルク用燃焼モードへの切換えかをチェックする。
【0029】高トルク用燃焼モードから低トルク用燃焼
モードへの切換え要求であれば、ステップ14〜19に
おいて、図2に示すタイムチャートのようなモード切換
え制御を実行する。先ずステップ14において、図4に
矢aで示す等出力保持のための変速が終了までに要する
変速終了残り時間を、目標変速比までの残差と、1制御
周期の変速比変化量から、(目標変速比までの残差/1
制御周期の変速比変化量)の演算により算出する。この
変速終了残り時間は、図2にΔTSH(図2では初期値を
示している)で示すようなもので、変速の進行につれて
漸減する。次いでステップ15において、図4にcで示
す到達最適燃費動作点でのスロットル開度差を、運転性
に影響しない程度に定めた1制御周期のスロットル開度
変化量で除算することにより、燃焼モード切換え所要時
間を予測する。この燃焼モード切換え所要時間は、図2
にΔTTHで示すようなもので、上記の演算により予測す
ることができる。
【0030】ステップ16においては、変速終了残り時
間ΔTSHが燃焼モード切換え所要時間ΔTTHに一致した
か否かを、つまり、図2において瞬時t2 (t1 は燃焼
モード切換え指令瞬時)に至ったか否かをチェックす
る。瞬時t2 に至るまでの間は、ステップ17での燃焼
モード切換え制御を遅延させ、ステップ18での変速制
御およびスロットル開度制御と、ステップ19でのイナ
ーシャトルク補正制御のみを、図2に示すように燃焼モ
ード切換え指令瞬時t1 以後において実行させる。ここ
でステップ18の変速制御およびスロットル開度制御は
それぞれ、図4に矢aで示すように等出力線δに沿わせ
るためのエンジン回転数制御およびエンジントルク制御
(ステップ15について上記した通り、運転性に影響し
ない程度に定めた1制御周期のスロットル開度変化量で
決まる)を意味し、また、ステップ19のイナーシャト
ルク補正制御は、上記の変速に伴うイナーシャトルクを
キャンセルするためのスロットル開度補正分ΔTVO
INT をスロットル開度TVOに加算する制御を意味する
ものとする。
【0031】ステップ16において変速終了残り時間Δ
SHが燃焼モード切換え所要時間ΔTTHに一致したと判
定する、図2の瞬時t2 になったところで初めて、ステ
ップ17での燃焼モード切換え制御を行わせる。このモ
ード切換えは、スロットル開度TVOをΔTVOM0DE1
だけ増大させてエンジン吸入空気量を増やすことにより
実行し、これにより切換え後の燃焼モードに対応した希
薄空燃比が実現される。
【0032】以上のような高トルク用燃焼モードから低
トルク用燃焼モードへのモード切換えによれば、これが
等出力線δに沿ったエンジン制御下で行われるために、
モード切換え時に急なエンジン出力変化を伴うことがな
く、乗員に違和感を与えるという問題を解消することが
できる。更に加えて、当該モード切換えを図4のc点近
くで、つまり低トルク用燃焼モードの最適燃費線βの近
くで行うこととなり、以下の作用効果を期待することが
できる。つまり、図5は高トルク用燃焼モードにおける
スロットル開度TVOとエンジントルクTe との相関関
係をgで示し、低トルク用燃焼モードにおけるスロット
ル開度TVOとエンジントルクTe との相関関係をhで
示すもので、スロットル開度TVOの操作量ΔTVO1
や、ΔTVO2 により行う、高トルク用燃焼モードと低
トルク用燃焼モードとの間のモード切換えは、低スロッ
トル開度ほどモード切換えに要するスロットル開度操作
量が小さく(ΔTVO1 <ΔTVO2 )なるという事実
がある。従って、上記のように低トルク用燃焼モードの
最適燃費線βの近くで高トルク用燃焼モードから低トル
ク用燃焼モードへのモード切換えを行う本実施の形態に
よれば、当該モード切換えに要するスロットル開度操作
量が小さくなって、モード切換え制御の応答遅れを小さ
くすることができ、制御精度を高めることが可能とな
る。
【0033】また本実施の形態によれば図2に示すよう
に、モード切換えに先立って等出力を保持するための変
速制御を実行し、この変速に伴うイナーシャトルクをキ
ャンセルするスロットル開度補正ΔTVOINT を行うか
ら、瞬時t2 より行うモード切換えのためのスロットル
開度操作量ΔTVOM0DE1 が、本来のスロットル開度操
作量ΔTVOM0DE2 に対して大幅に小さくなり、モード
切換え制御の応答遅れを小さくして制御精度を高め得る
という上記の作用効果を更に顕著なものにすることがで
きる。
【0034】ステップ13において低トルク用燃焼モー
ドから高トルク用燃焼モードへの切換え要求であると判
定する場合、ステップ20〜24において、図3に示す
タイムチャートのようなモード切換え制御を実行する。
先ずステップ20において、図4に矢bで示すように等
出力線γに沿わせるための変速制御によるエンジン回転
数制御を行い、次いでステップ21において、この変速
に伴うイナーシャトルクをキャンセルするためのスロッ
トル開度補正分ΔTVOINT をスロットル開度TVOか
ら減算する制御を行う。
【0035】ステップ22においては、上記イナーシャ
トルクをキャンセルするためのスロットル開度補正量
(イナーシャトルク補正量)が燃焼モードの切換えを開
始すべき燃焼モード切換え開始判断設定値を越えたか否
かを判定し、越えるまでの間、つまり、図3のモード切
換え指令瞬時t1 から瞬時t2 までの間は、ステップ2
3での燃焼モード切換え制御、およびステップ24での
スロットル開度制御、つまり図4に矢bで示すように等
出力線γに沿わせるためのスロットル開度制御によるエ
ンジントルク制御を実行させずに遅延させる。
【0036】ステップ22においては、イナーシャトル
クをキャンセルするためのスロットル開度補正量(イナ
ーシャトルク補正量)が燃焼モード切換え開始判断設定
値を越えたと判定する、図3の瞬時t2 において、ステ
ップ23の燃焼モード切換え制御を実行する。ここで当
該燃焼モード切換え制御は、スロットル開度TVOをΔ
TVOM0DE1だけ減少させてエンジン吸入空気量を減少
させることにより実行し、これにより切換え後の燃焼モ
ードに対応した理想空燃比が実現される。
【0037】同時にステップ24において、図4に矢b
で示すように等出力線γに沿わせるためのスロットル開
度制御によるエンジントルク制御(ステップ15につい
て前記した通り、運転性に影響しない程度に定めた1制
御周期のスロットル開度変化量で決まる)を実行する。
【0038】以上のような低トルク用燃焼モードから高
トルク用燃焼モードへのモード切換えによれば、これが
等出力線γに沿ったエンジン制御下で行われるために、
モード切換え時に急なエンジン出力変化を伴うことがな
く、乗員に違和感を与えるという問題を解消することが
できる。更に加えて、当該モード切換えを図4のd点近
くで、つまり低トルク用燃焼モードの最適燃費線βの近
くで行うこととなり、図5を参照しつつ前述した理由に
よって、当該モード切換えに要するスロットル開度操作
量が小さくなって、モード切換え制御の応答遅れを小さ
くすることができ、制御精度を高めることが可能とな
る。
【0039】また本実施の形態になる低トルク用燃焼モ
ードから高トルク用燃焼モードへのモード切換えによれ
ば図3に示すように、モード切換えに先立って等出力を
保持するための変速制御を実行し、この変速に伴うイナ
ーシャトルクをキャンセルするスロットル開度補正ΔT
VOINT を行うから、瞬時t2 より行うモード切換えの
ためのスロットル開度操作量ΔTVOM0DE1 が、本来の
スロットル開度操作量ΔTVOM0DE2 に対して大幅に小
さくなり、モード切換え制御の応答遅れを小さくして制
御精度を高め得るという上記の作用効果を更に顕著なも
のにすることができる。
【0040】そして図4から明らかなように、最適燃費
線がαの高トルク用燃焼モードから最適燃費線がβの低
トルク用燃焼モードへの切換え時、相対的に低出力側の
等出力線δに沿い矢aで示すような運転制御下で当該モ
ード切換えを行い、逆に、低トルク用燃焼モードから高
トルク用燃焼モードへの切換え時、相対的に高出力側の
等出力線γに沿い矢bで示すような運転制御下で当該モ
ード切換えを行うことから、前者のモード切換え時と後
者のモード切換え時との間で、等出力線δ,γに関して
ヒステリシスを設定することとなり、燃焼モードの切換
え制御がハンチングするような不都合を回避することが
できる。
【0041】ステップ19または24の処理が終わる度
にステップ25では、変速比またはスロットル開度TV
Oから燃焼モード切換え制御の終了判断を行い、図2の
制御終了瞬時t3 、若しくは図2の制御終了瞬時t3
なったところで、本制御を終了させる。
【0042】なお上記では主に、理想空燃比を旨とする
燃焼モードを高トルク用燃焼モードとし、希薄燃焼を旨
とする燃焼モードを低トルク用燃焼モードとして、両者
間でモード切換えを行う場合について説明したが、希薄
燃焼を旨とする複数の燃焼モードのうち、一方を高トル
ク用燃焼モードとし、他方を低トルク用燃焼モードとし
て、両者間でモード切換えを行う場合についても、本発
明の着想は同様に適用し得ること勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になる車両駆動系の機関
燃焼モード切換え制御装置が実行する制御プログラムを
示すフローチャートである。
【図2】本実施の形態における高トルク用燃焼モードか
ら低トルク用燃焼モードへのモード切換え作用を示すタ
イムチャートである。
【図3】本実施の形態における低トルク用燃焼モードか
ら高トルク用燃焼モードへのモード切換え作用を示すタ
イムチャートである。
【図4】高トルク用燃焼モードでの最適燃費線および低
トルク用燃焼モードでの最適燃費線を、これらの間でモ
ード切換えする時に用いる等出力線と共に示す線図であ
る。
【図5】高トルク用燃焼モードでのエンジントルク曲
線、および低トルク用燃焼モードでのエンジントルク曲
線を示す線図である。
【符号の説明】
α 高トルク用燃焼モードでの最適燃費線 β 低トルク用燃焼モードでの最適燃費線 δ 高トルクモード→低トルクモード切換え時の等出力
線 γ 低トルクモード→高トルクモード切換え時の等出力
線 c 高トルクモード→低トルクモード切換え動作点 d 低トルクモード→高トルクモード切換え動作点
フロントページの続き (72)発明者 水口 賢 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者のアクセル操作に対する出力トル
    クを任意に変更可能で、且つ、最適燃費線が異なる複数
    の燃焼モードを切換え使用可能な機関と、変速比を連続
    的に変化させ得る無段変速機との組み合わせになる車両
    駆動系において、 前記出力トルクの変更および無段変速機の変速により機
    関を等出力状態に保って前記燃焼モードの切換えを行う
    と共に、該燃焼モードの切換えを、切換え前後の燃焼モ
    ードのうち低トルク側の燃焼モードに係わる最適燃費線
    にできるだけ近い動作点で行わせるよう構成したことを
    特徴とする車両駆動系の機関燃焼モード切換え制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記燃焼モードの切
    換えに先立って無段変速機の前記変速を開始させ、該変
    速に伴って発生するイナーシャトルクを前記出力トルク
    の変更によりキャンセルしながら前記燃焼モードの切換
    えを行うよう構成したことを特徴とする車両駆動系の機
    関燃焼モード切換え制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、高トルク用燃焼モー
    ドから低トルク用燃焼モードへ機関燃焼モードを切換え
    る場合、機関を前記等出力状態に保つための無段変速機
    の前記変速が終了する時に、該当する機関燃焼モードの
    切換えを行うよう構成したことを特徴とする車両駆動系
    の機関燃焼モード切換え制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、低トルク用燃焼モー
    ドから高トルク用燃焼モードへ機関燃焼モードを切換え
    る場合、無段変速機の前記変速に伴うイナーシャトルク
    のキャンセル用に行う前記出力トルクの変更による機関
    出力トルクの変更量が設定量以上になる時に、該当する
    機関燃焼モードの切換えを行うよう構成したことを特徴
    とする車両駆動系の機関燃焼モード切換え制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項におい
    て、燃焼モードの切換えを行う時に保つべき前記等出力
    を、高トルク用燃焼モードから低トルク用燃焼モードへ
    の切換え時よりも、低トルク用燃焼モードから高トルク
    用燃焼モードへの切換え時に大きくしたことを特徴とす
    る車両駆動系の機関燃焼モード切換え制御装置。
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