JPH10281275A - 車両の無段変速機制御装置 - Google Patents

車両の無段変速機制御装置

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JPH10281275A
JPH10281275A JP8949397A JP8949397A JPH10281275A JP H10281275 A JPH10281275 A JP H10281275A JP 8949397 A JP8949397 A JP 8949397A JP 8949397 A JP8949397 A JP 8949397A JP H10281275 A JPH10281275 A JP H10281275A
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JP
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fuel ratio
air
speed
shift
switching
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JP8949397A
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Toshiya Mori
利也 守
Hirofumi Michioka
浩文 道岡
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一の変速特性マップによって、空燃比の切
り換え時に発生するトルク変動の吸収及び個体差などの
ばらつきを吸収する。 【解決手段】 エンジン11の運転条件を検出する手段
50と、運転条件に応じて通常空燃比とリーン空燃比と
に切り換える空燃比切換手段51と、運転条件に応じて
無段変速機10の変速特性を設定した変速比設定手段5
2と、変速比設定手段52で設定された変速比となるよ
うに変速比を制御する変速制御手段53と、空燃比の切
換に同期してエンジントルクの段差を吸収するように変
速比設定手段52の変速特性を補正する手段54とを備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通常空燃比とリー
ン空燃比とに切り換えられる内燃機関を備えた車両の無
段変速機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から空燃比を理論空燃比近傍(以
下、通常空燃比)とリーン空燃比(希薄燃焼領域)に切
り換え可能な内燃機関が知られており、このようなエン
ジンを備えた車両の変速機では、通常空燃比からリーン
空燃比に切り換えたときにエンジントルクが低下して加
速不良となり、運転者がこのトルクの段差に応じて余分
にアクセルを踏み込むことによる燃費の悪化を防止する
のを防止するため、特開昭62−165053号公報に
開示されるように、通常空燃比用とリーン空燃比用との
変速特性マップを備え、空燃比の切換に伴って自動変速
機の変速特性を切り換えるものが知られている。
【0003】また、車両用の変速機としては、Vベルト
型やトロイダル型の無段変速機が従来から知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の変速機制御装置にあっては、通常空燃比用の変速特
性マップに加えて、リーン空燃比用のマップが必要とな
り、製造コストが増大するのに加えて、リーン空燃比用
のマップがあっても、車両特性(エンジン、変速機)に
は個々にバラツキがあるため、全ての個体に適合した変
速制御を行うのは難しく、上記制御を無段変速機に適用
してもこれらの問題を解消することはできず、また、上
記従来例では、有段の自動変速機を用いており、リーン
空燃比用のマップはリーン運転時の動力特性を重視した
もので、リーン空燃比へ切り換えたときに低速ギヤが選
択され、このため、切換時に駆動トルクの段差が生じや
すい(駆動トルクが切換前後で同一になるように制御す
ることは記載がなく、無段変速機ではないため困難)と
いう問題があった。
【0005】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、単一の変速特性マップでありながらも、空
燃比の切り換え時にトルク変動の吸収及び個体差などの
ばらつきを吸収可能な無段変速機の変速制御装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、内燃機関
の運転条件を検出する手段と、運転条件に応じて通常空
燃比とリーン空燃比とに切り換える空燃比切換手段と、
運転条件に応じて無段変速機の変速特性を設定した変速
比設定手段と、前記変速比設定手段で設定された変速比
となるように変速比を制御する変速制御手段とを備えた
車両の無段変速機制御装置において、前記空燃比の切換
に同期して機関トルクの段差を吸収するように前記変速
比設定手段の変速特性を補正する手段とを備える。
【0007】また、第2の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記補正手段は、通常空燃比からリーン空燃比へ
の最初の切換時に一時的に変速を禁止する手段と、この
空燃比切換時の同一車速と同一入力軸回転数に対するス
ロットル開度の変化量を検出する手段と、検出したスロ
ットル開度変化量に基づいて前記変速特性の補正値を算
出する手段と、少なくとも最初の通常空燃比からリーン
空燃比への切換時に前記補正値を算出したら、次の空燃
比切換時からはこの補正値にしたがって一時的な変速を
禁止することなく変速特性を補正する手段とを備える。
【0008】また、第3の発明は、前記第2の発明にお
いて、前記補正手段は、車速と入力軸回転数とスロット
ル開度に応じて変速特性が設定されている変速特性設定
手段に対して、実際のスロットル開度と前記スロットル
開度変化量との加算値をスロットル開度と見なして変速
特性を決定する。
【0009】また、第4の発明は、前記第1ないし第3
の発明のいずれかひとつにおいて、前記補正手段は、通
常空燃比からリーン空燃比に切り換えたときに変速特性
を相対的に変速比大側にシフトする。
【0010】
【発明の効果】したがって、第1の発明は、内燃機関の
空燃比が通常空燃比からリーン空燃比へ切り替わると、
最初のリーン空燃比への切換時に無段変速機の変速特性
が機関トルクの段差を吸収するように補正され、2回目
以降のリーン空燃比への切換時からは、上記補正された
変速特性によって自動的に変速制御が行われるため、2
回目以降の空燃比切換時には、運転者がリーン空燃比へ
の切り換えに応じてアクセルペダルを踏み込む必要がな
くなり、通常空燃比からリーン空燃比への切り換え時に
発生するトルク変動が抑制されて乗員に不快感を与える
のを防止することが可能となって、通常空燃比とリーン
空燃比との間で空燃比を切り換える内燃機関と無段変速
機を備えた車両の運転性を向上させることができ、さら
に、変速比設定手段は、通常空燃比用の単一のマップ等
を備えるだけでよいため、前記従来例のようにリーン空
燃比用の変速特性マップを不要にして、また、特別なセ
ンサなども負荷する必要がないため、製造コストの低減
も同時に推進することが可能となるのである。
【0011】また、第2の発明は、通常空燃比からリー
ン空燃比への最初の切換時に一時的に変速を禁止してか
ら、空燃比切換時の同一車速と同一入力軸回転数に対す
るスロットル開度の変化量に基づいて前記変速特性の補
正値を算出するため、内燃機関や無段変速機の個体差な
どのばらつき、あるいは経時変化にかかわらず、通常空
燃比用の単一の変速特性マップによって、空燃比切換時
のトルクの変動を確実に吸収することができ、通常空燃
比とリーン空燃比とを切り換えるエンジンと無段変速機
を備えた車両の品質を大幅に向上させることが可能とな
るのである。
【0012】また、第3の発明は、変速特性が車速と入
力軸回転数または変速比とスロットル開度に応じて設定
され、実際のスロットル開度とスロットル開度変化量と
の加算値をスロットル開度と見なして変速特性を決定す
るため、空燃比切換時のトルク変動の吸収を、特別なセ
ンサなどを負荷することなく実現でき、製造コストの低
減を推進することが可能となる。
【0013】また、第4の発明は、通常空燃比からリー
ン空燃比への最初の切換時には、変速比が大きくなるL
ow側への変速が自動的に行われるため、リーン空燃比
への切り換えに伴う機関トルクの低減を、運転者に違和
感を与えることなく円滑に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0015】図1は、通常空燃比(理論空燃比近傍)と
リーン空燃比に切り換え可能なエンジン11に無段変速
機10を連結した車両に本発明を適用した一例を示し、
エンジン11と無段変速機10は、図示しないロックア
ップ機構を備えたトルクコンバータ12を介して連結さ
れ、それぞれエンジン制御コントローラ1とCVTコン
トローラ2によって制御される。
【0016】エンジン制御コントローラ1は、クランク
角センサ8からのエンジン回転数Ne、スロットル開度
センサ6からのスロットル開度TVOや、図示しないエ
アフローメータか等で検出した吸入空気量等の運転状態
に基づいて、エンジン11の燃料噴射量制御(空燃比制
御)や点火時期制御を行い、所定の運転条件が成立した
ときには空燃比を通常空燃比(理論空燃比近傍)からリ
ーン空燃比へ切り換えるものである。
【0017】CVTコントローラ2は、入力軸回転数セ
ンサ7からの入力軸回転数Ntと出力軸回転数センサ1
5から出力軸回転数Noを読み込んで、無段変速機10
の運転状態を検出するとともに、出力軸回転数Noに所
定の定数を乗じたものを車速VSPとして演算するとと
もに、スロットル開度6センサからのスロットル開度T
VO、エンジン制御コントローラ1からのエンジン回転
数Neを読み込んで、車両の運転状態に応じた目標入力
軸回転数tNt(=目標変速比tRTO)を演算し、実
際の入力軸回転数Ntを目標入力軸回転数tNtに一致
させるよう制御を行う。なお、トルクコンバータ12が
ロックアップ状態の時には入力軸回転数Nt=エンジン
回転数Neである。
【0018】そして、CVTコントローラ2は、上記通
常の変速制御に加えて、エンジン制御コントローラ1か
ら読み込んだ空燃比A/Fに基づいて、通常空燃比とリ
ーン空燃比の切換時に生じるトルク変動(段差)を抑制
するための制御を、図2のフローチャートに基づいて行
う。このフローチャートは、タイマー割り込みなどによ
り所定時間毎に実行されるものである。
【0019】まず、ステップS1では、スロットル開度
センサ6からのスロットル開度TVO、入力軸回転数セ
ンサ7からの入力軸回転数Nt、出力軸回転数センサ1
5から出力軸回転数Noを読んで、出力軸回転数Noに
所定の定数を乗じたものを車速VSPとして演算し、無
段変速機10の運転状態を検出するとともに、エンジン
制御コントローラ1からエンジン回転数Neと空燃比A
/Fを読み込む。
【0020】次にステップS2では、エンジン制御コン
トローラ1から読み込んだ空燃比A/Fが、理論空燃比
λより大きいリーン空燃比(希薄燃焼領域)に切り換え
られたか否かを判定し、リーン空燃比に切り換えられた
場合であればステップS3へ進む一方、通常空燃比であ
ればステップS7へ進む。
【0021】ステップS3では、補正完了フラグSFが
0であるか否かを判定し、補正完了フラグSF=0であ
ればリーン空燃比による運転時の変速比の補正条件の設
定処理を行うためステップS4へ進む。
【0022】一方、補正完了フラグSF=1であれば、
ステップS9へ進んで、前回設定した補正条件によって
リーン空燃比による運転時の変速比の補正処理を行う。
【0023】この補正完了フラグSFは、エンジンの始
動時や所定期間毎等にリセット(SF=0)されるもの
である。
【0024】ステップS4では、補正完了フラグSFが
0の場合であり、新たにリーン空燃比による運転時の変
速比の補正条件を設定するため、図3に示すように、予
め設定した通常空燃比用の変速特性マップより、上記ス
テップS1で読み込んだ入力軸回転数Nt(エンジン回
転数Ne)と車速VSPに一致するようなスロットル開
度TVO(VSP、Nt)を読み込む。
【0025】例えば、図3において、車速VSP=X、
入力軸回転数Nt=Yであれば、通常空燃比の運転状態
に対応したスロットル開度TVO(VSP、Nt)=3/8
(図中A点)となる。
【0026】そして、上記ステップS1で読み込んだ現
在のスロットル開度TVOと、通常空燃比の運転状態に
対応したスロットル開度TVO(VSP、Nt)から、スロッ
トル開度の偏差ΔTVOを次式により演算する。
【0027】ΔTVO=TVO−TVO(VSP、Nt) このΔTVOが、リーン空燃比で運転中の変速比の補正
値となる。
【0028】次に、ステップS5では、今回の変速比の
変更を禁止するため、変速禁止フラグDisFを1にセ
ットするとともに、補正完了フラグSFを1にセットし
てから、ステップS6へ進む。
【0029】一方、ステップS3の判定で、補正完了フ
ラグSFが既に1にセットされている場合に進むステッ
プS9では、上記ステップS4で求めたリーン空燃比の
補正値ΔTVOと、上記ステップS1で読み込んだ実際
のスロットル開度TVOから、変速制御に用いるスロッ
トル開度TVOを、 TVO=TVO+ΔTVO より演算する。
【0030】そして、ステップS10では、変速禁止フ
ラグDisFを0にリセットして変速を許可した後に、
ステップS6へ進む。
【0031】次に、ステップS6では、変速禁止フラグ
DisFが1、すなわち変速禁止状態であるか否かを判
定して、変速禁止フラグDisFが1であれば、変速制
御を行わず、そのまま処理を終了する一方、変速禁止フ
ラグDisFが0、すなわち変速許可状態であれば、ス
テップS7へ進む。
【0032】ステップS7、S8は、従来の変速制御と
同様に、スロットル開度TVOと車速VSPに基づい
て、図3の変速特性マップから目標入力軸回転数tNt
を求めて、この目標入力軸回転数tNtを出力軸回転数
Noで除したものを目標変速比tRTOとして求め、無
段変速機10の変速比が、この目標変速比tRTOに一
致するよう制御する。
【0033】上記図2のフローチャートに基づく変速制
御の一例を、図3、図4を参照しながら説明する。
【0034】エンジンの始動直後にはCVTコントロー
ラ2の初期化によって、補正完了フラグSF及び変速禁
止フラグDisFはそれぞれ0にリセットされてから車
両の運転が開始される。
【0035】いま、エンジン制御コントローラ1が設定
した空燃比A/Fが通常空燃比(A/F≦λ)の場合に
は、ステップS1で読み込んだ、実際のスロットル開度
TVOと車速VSPに基づいて、図3の変速特性マップ
から決定した目標入力軸回転数tNtに応じた目標変速
比tRTOによって、無段変速機10の変速比が制御さ
れる。
【0036】一方、運転開始後にエンジン制御コントロ
ーラ1が設定した空燃比A/Fが通常空燃比から初めて
リーン空燃比へ切り替わると、補正完了フラグSFが0
であるため、ステップS2からステップS4以降へ進ん
で、リーン空燃比運転時の補正値ΔTVOの設定が行わ
れた後、変速禁止フラグDisFが1にセットされるた
め、空燃比が初めてリーン空燃比へ切り換えられた直後
では、補正値ΔTVOの設定のみが行われ、変速制御は
禁止される。
【0037】図4に示すように、時間t1からt2の間
で、空燃比が通常空燃比からリーン空燃比へ変化する
と、エンジントルクTeは減少するため、時間t1以前
のスロットル開度TVOのままでは、無段変速機10か
ら出力される駆動トルクTが図中破線のように低下する
ため、時間t1以前の運転状態(加速や車速)を維持す
ることはできない。
【0038】そして、最初(第1回目)のリーン空燃比
への切り換えでは、変速が禁止されて変速比が固定され
るため、切り換え前と同一の運転状態(車速VSP、エ
ンジン回転数Ne)を維持するためには、運転者はリー
ン空燃比への切り換えによるエンジントルクTe及び駆
動トルクTの低下(段差)に伴って、現在の運転状態を
維持しようとしてアクセルペダルを踏み込むことにな
る。
【0039】例えば、通常空燃比での運転状態が、図3
に示すように、車速VSP=X、入力軸回転数Nt=Y
であるとき、エンジン制御コントローラ1が時間t1で
空燃比を通常空燃比からリーン空燃比へ切り換えると、
上記トルクの低下に伴って運転者がアクセルペダルを踏
み込んでいき、その途中で図中B点のTVO=4/8ま
でアクセルを踏み込んだと仮定する。
【0040】このとき、通常空燃比の運転状態に対応し
たスロットル開度TVO(VSP、Nt)は、図3のマップよ
りTVO(VSP、Nt)=3/8と推定できるため、リーン
空燃比切り換え時の補正値ΔTVOは、上記ステップS
4より、ΔTVO=4/8−3/8=1/8となる。
【0041】すなわち、図3の変速特性マップから得ら
れる車速VSPと入力軸回転数Ntに応じたスロットル
開度TVO(VSP、Nt)と、通常空燃比からリーン空燃比
へ切り替わった後に、切り換え以前と同一の運転状態を
得るためのスロットル開度TVOの偏差が補正値ΔTV
Oとなる。
【0042】そして、このリーン空燃比への第1回目の
切り換え時には、変速禁止フラグDisF=1によって
変速が禁止されるため、実際のスロットル開度TVOに
応じたダウンシフトが抑制され、上記のように補正値Δ
TVOを学習するとともに、通常空燃比と同一の運転条
件を維持して、エンジン回転数Neの過大な上昇を抑制
することで、車両の燃費の悪化を防止できる。
【0043】次に、2回目以降のリーン空燃比への切り
換えでは、第1回目の処理で補正完了フラグSFが1に
セットされているため、変速制御に用いられるスロット
ル開度TVOは上記ステップS9により、第1回目の処
理で設定された補正値ΔTVOが加算されたものとな
り、さらに、変速禁止フラグDisFがリセットされて
変速が許可されるため、ステップS7、S8で補正され
たスロットル開度TVOによって変速比の変更が行われ
る。
【0044】すなわち、空燃比A/Fがリーンへ切り替
わると、実際のスロットル開度TVOに補正値ΔTVO
を加算した値によって通常空燃比用の変速特性マップか
ら目標入力軸回転数tNtが演算され、上記のように、
車速VSP=X、入力軸回転数Nt=Y、補正値ΔTV
O=1/8の場合には、変速制御に使用されるスロット
ル開度TVOは、時間t1以前に3/8であった場合、 TVO=3/8+1/8=4/8 となり、運転者がリーン空燃比への切り換えに同期し
て、アクセルペダルを踏み込むことなく、変速比が大き
くなるLow側への変速が自動的に行われ、図4の実線
に示すように、エンジントルクTeの低下に伴う駆動ト
ルクTの低下を防止して、通常空燃比からリーン空燃比
への切り換え時に発生するトルク変動が自動的に抑制さ
れて、運転者に違和感を与えるのを防止することが可能
となり、さらに、この補正値ΔTVOは、エンジンの始
動毎や所定期間毎に更新されるため、エンジン11や無
段変速機10の個体差などのばらつきにかかわらず、通
常空燃比用の単一の変速特性マップを備えるだけであり
ながらも、空燃比の切り換えに応じた変速比の補正を行
うことが可能となり、また、経時劣化によるエンジント
ルクTe、駆動トルクTの変化も吸収することができ、
通常空燃比とリーン空燃比との間で空燃比を切り換える
エンジン11と無段変速機10を備えた車両の運転性を
向上させながらも、前記従来例のようにリーン空燃比用
の変速特性マップを不要にして、また、特別なセンサな
ども負荷する必要がないため、製造コストの低減も同時
に推進することが可能となるのである。
【0045】なお、リーン空燃比から通常空燃比へ切り
換えられた場合には、図5に示すように、時間t3から
t4にかけて補正値ΔTVOによる補正が終了し、時間
t4では、実際のスロットル開度TVOと車速VSPか
ら、図3の通常空燃比用の変速特性マップに基づいて変
速制御が行われるため、同一の運転条件であれば変速比
はHi側へシフトして時間t1以前と同様の変速比へ復
帰することができる。
【0046】こうして、エンジン始動後あるは所定期間
毎に、最初のリーン空燃比への切り換えが行われた場合
には、変速制御を禁止した状態で、空燃比切換時の運転
状態を維持可能なスロットル開度TVOが読み込まれ、
このスロットル開度TVOと通常空燃比の運転状態に対
応したスロットル開度TVO(VSP、Nt)から補正値ΔT
VOを求めて、2回目以降のリーン空燃比の切換時には
自動的に、補正値ΔTVOに応じたダウンシフトを自動
的に行うことができ、通常空燃比からリーン空燃比への
切り換えた際のトルクの段差を吸収して運転性を向上さ
せることができ、さらに、上記補正値ΔTVOの演算
は、エンジン始動の度、あるいは所定期間毎(走行距離
や期間)毎に行うことで、エンジン11や無段変速機1
0の個体差を確実に吸収することが可能となるととも
に、経年変化にかかわらず円滑に上記トルク段差の吸収
を行うことが可能となって、通常空燃比とリーン空燃比
とを切り換えるエンジン11と無段変速機10を備えた
車両の品質を向上させることが可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すエンジン及び無段変
速機の概略構成図。
【図2】CVTコントローラで行われる制御の一例を示
すフローチャートである。
【図3】通常空燃比用の変速特性マップで、スロットル
開度TVOをパラメータとして車速VSPと目標入力軸
回転数tNtの関係を示す。
【図4】空燃比A/Fの切り換えに伴う、エンジントル
クTe、目標変速比tRTO、駆動トルクTと時間の関
係を示すグラフ。
【図5】空燃比A/F及び目標変速比tRTOと時間の
関係を示すグラフ。
【図6】第1ないし第4の発明に対応するクレーム対応
図。
【符号の説明】
1 エンジン制御コントローラ 2 CVTコントローラ 6 スロットル開度センサ 7 入力軸回転数センサ 8 クランク角センサ 10 無段変速機 11 エンジン 12 トルクコンバータ 15 出力軸回転数センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の運転条件を検出する手段と、 運転条件に応じて通常空燃比とリーン空燃比とに切り換
    える空燃比切換手段と、 運転条件に応じて無段変速機
    の変速特性を設定した変速比設定手段と、 前記変速比設定手段で設定された変速比となるように変
    速比を制御する変速制御手段とを備えた車両の無段変速
    機制御装置において、 前記空燃比の切り換えに同期して機関トルクの段差を吸
    収するように前記変速比設定手段の変速特性を補正する
    手段とを備えたことを特徴とする車両の無段変速機制御
    装置。
  2. 【請求項2】前記補正手段は、 通常空燃比からリーン空燃比への最初の切換時に一時的
    に変速を禁止する手段と、 この空燃比切換時の同一車速と同一入力軸回転数に対す
    るスロットル開度の変化量を検出する手段と、 検出したスロットル開度変化量に基づいて前記変速特性
    の補正値を算出する手段と、 少なくとも最初の通常空燃比からリーン空燃比への切換
    時に前記補正値を算出したら、次の空燃比切換時からは
    この補正値にしたがって一時的な変速を禁止することな
    く変速特性を補正する手段とを備えたことを特徴とする
    請求項1に記載の車両の無段変速機制御装置。
  3. 【請求項3】前記補正手段は、 車速と入力軸回転数とスロットル開度に応じて変速特性
    が設定されている変速特性設定手段に対して、実際のス
    ロットル開度と前記スロットル開度変化量との加算値を
    スロットル開度と見なして変速特性を決定することを特
    徴とする請求項2に記載の車両の無段変速機制御装置。
  4. 【請求項4】前記補正手段は、 通常空燃比からリーン空燃比に切り換えたときに変速特
    性を相対的に変速比大側にシフトすることを特徴とする
    請求項1ないし請求項3のいずれかひとつに記載の車両
    の無段変速機制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012225463A (ja) * 2011-04-21 2012-11-15 Toyota Motor Corp 駆動力制御装置
CN105041493A (zh) * 2015-06-17 2015-11-11 威伯科汽车控制系统(中国)有限公司 柴油发动机在低空燃比状态下的扭矩修正方法

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