JPH10329228A - タイヤ用発泡チューブの製造方法及びタイヤ用発泡チューブ - Google Patents
タイヤ用発泡チューブの製造方法及びタイヤ用発泡チューブInfo
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- JPH10329228A JPH10329228A JP9145570A JP14557097A JPH10329228A JP H10329228 A JPH10329228 A JP H10329228A JP 9145570 A JP9145570 A JP 9145570A JP 14557097 A JP14557097 A JP 14557097A JP H10329228 A JPH10329228 A JP H10329228A
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Abstract
ー、クレバス等の欠陥の無いタイヤ用発泡チューブを得
る事。 【解決手段】 発泡剤入りのゴム部材を押出し機を用い
て押出し、長尺状押出しゴム部材10を得る。長尺状押
出しゴム部材10を斜めに切断して両端の切断面同士を
接合し、ドーナツ円環体14とする。ドーナツ円環体1
4を、モールドに充填して1次加硫し、モールドから取
り出した後に2次加硫を行う。
Description
中空のゴムチューブの代わりに用いられるタイヤ用発泡
チューブの製造方法及びタイヤ用発泡チューブに関す
る。
に装着するタイヤには、パンクを防止するために、図1
9に示すように、エアーチューブの代わりにドーナツ円
環状のゴム等の弾性体からなるスポンジ96をタイヤ9
8内に充填する場合がある。
にようにして製造されていた。 (1) 先ず、精錬にて練られたゴム生地(厚さ10〜
15mm)をカレンダーロール等にて厚さ1〜5mmのゴム
シートに圧延し、規定寸度のゴムシートにてノリ巻き状
に巻いて円柱状素材を作る。なお、ゴム生地には、ゴム
組成物の他に、発泡剤、発泡助剤等が含まれており、こ
のゴム生地を加硫するとゴム中にガスが発生し、無数の
独立気泡を有するスポンジ状の発泡ゴムとなる。
52(mm)×長さL1200(mm)のゴム棒素材102
を作る場合、図15(A)に示すようなゴムシート10
0(厚さt3mm×幅W400mm×長さL1200mm)を
ノリ巻き状に巻いて行き、直径φ52(mm)×長さL1
200(mm)にする。なお、直径φ52(mm)にならな
い場合は、ゴムシート100を2枚使用する。又、厚み
の異なるゴムシートを準備して芯部は薄ゲージ、中央は
厚ゲージ、表皮は薄ゲージにすると成形がスムーズでボ
リューム合わせが容易である。 (2) 次に、ノリ巻き状のゴム棒素材102をドーナ
ツ状円環体に成型する。
に示すような中心部分の直径φA が339(mm)とされ
たドーナツ状円環体104とする場合、モールド寸度に
合致させるドーナツ状円環体104の周長はφA ×π=
339(mm)×3.14=1065(mm)である。この
ため、長さL1200(mm)のゴム棒素材102の両端
をそれぞれ67.5(mm)切断し、その両端を突き合わ
せてジョイントし、図15(D)に示すようなドーナツ
状円環体104を作る。この場合、ジョイント個所10
6は1ヵ所となるが、例えば、長さが600(mm)のゴ
ム棒素材102を2巻用いた場合、ジョイント個所は2
ヵ所となる。 (3) 成型したドーナツ状円環体104をモールドに
充填して1次加硫(1回の加硫しか行わない。)する。
(E)に示すようなスポンジ状のドーナツ状円環体10
4Aが得られる。
法には以下のような問題があった。 (ア) ゴムシート手巻き:ゴムシートをノリ巻き状に
巻き上げて直径φ52(mm)×長さL1200(mm)の
ゴム棒素材を作る事の問題点(寸度安定性)。
合には、巻き癖を付けて密巻きすると、巻き皺無しで、
かつ円柱の同一稜線が長さL1200(mm)の長手方向
にほぼ直線となる様に巻けるが、腰が無く粘着力の強い
未加硫ゴムシートの場合には、巻き皺、エアー巻き込み
(層間エアー入り)、不均一巻きによる稜線のジグザグ
化は避けることが出来ない。このため、長手方向直角断
面が不均一となる。
シート100A,100Bを用いてゴム棒素材102を
形成すると、巻き始め、巻き終端、ゴム継ぎ部分、での
段付きによるエアー入り108,110,112が生
じ、また、層間エアー入り114が生じて不均一切断面
となる。
い(例えば、8時間で1本程度)。 (イ) ジョイント部 ゴム棒素材102の両端をそれぞれ67.5mm切断後、
両端をジョイントしてドーナツ状円環体104を作る
が、図16に示すような不均一な切断面同士を合致ジョ
イントさせるのに難渋し、エアー巻き込み、ジョイント
強度の低下を来たし、加硫後のジョイント外れの遠因と
なる。 (ウ) 加硫 巻き外終端段付きによるアンダーボリュームによる
不均一発泡(図16の2点鎖線で示すように、アンダー
ボリューム部分116があると、その部分がモールドの
内面に密着せず、全体が均一に加熱されなくなるた
め。)。
部が所定の温度まで上昇し所定時間キープできず、発泡
が不十分な部分が残る事)。または、それを無くすため
に長時間の加硫を行うと、表面オーバーキュアーに因り
表面に皺が発生する。
果、芯部は20分遅れで設定温度に到達し、加硫時の熱
反応で芯部に熱がこもって設定温度より10°C〜15
°C上昇するが、この20分遅れには及ばす深部は加硫
はしていても充分発泡していない(発泡率300%〜5
00%)所謂芯残りが発生し、芯部をベストキュアにす
れば表面がオーバーキュアになり溶けてベタベタの状態
となるので、1次加硫のみであると充分で均一な発泡が
得られず、実車走行テストでは、ライダーからゴツゴツ
感が高過ぎ、改善要求が出されていた。
皮の強度が不足するため、図17に示すように、モール
ド合わせ目である半径方向最外面及び最内面とにサイド
割れ118が生じ、これが収まらない。これは、発泡速
度と加硫速度とのアンバランスに因る。
にチューブ用ブチルゴムシート120を表皮としてゴム
棒素材102の外周に貼り付けると、加硫時の発生ガス
の逃げ場がないためブリスターが発生する。このため、
錐突きしてガス抜きを行う手間がかかる。
となり、ブリスター同志がつながるとクレバスとなる。
ト外れやブリスター、クレバスが発生する。
解消することのできるタイヤ用発泡チューブ及びその製
造方法を提供する事が目的である。
用発泡チューブの製造方法は、押出し機の口金より押し
出された一定断面形状の発泡剤入り長尺状押出しゴム部
材を所定長さに切断する工程と、前記切断された発泡剤
入り長尺状押出しゴム部材の両端を接合して円環形状に
形成する工程と、円環形状に形成された発泡剤入り長尺
状押出しゴム部材を加硫する加硫工程と、を有すること
を特徴としている。
ーブの製造方法の作用を説明する。先ず、最初の工程で
は、押出し機の口金より押し出された一定断面形状の発
泡剤入り長尺状押出しゴム部材が、カッタ等で所定長さ
に切断される。
状の発泡剤入り長尺状押出しゴム部材を効率的に製造す
ることができ、発明が解決しようとする課題で述べた従
来方法の問題点(ア),を解消することができる。
状押出しゴム部材は、両端が接合されて円環形状に形成
される。押出し成型された一定断面形状の発泡剤入り長
尺状押出しゴム部材を接合するので、発明が解決しよう
とする課題で述べた従来方法の問題点(イ)を解消する
ことができる。
ゴム部材が加硫される。これにより、発泡剤によってガ
スが発生して無数の独立気泡がゴム部材中に形成され
る。モールドを開けるとガスが無数の小さな気泡となっ
てゴム中に形成され、ゴム部材は膨張して発泡ゴム製の
タイヤ用発泡チューブとなる。
解消できるので、(ウ),,も解消できる。
のタイヤ用発泡チューブの製造方法において、前記加硫
工程は、円環形状に形成された発泡剤入り長尺状押出し
ゴム部材をモールド内にて一次加硫する第1の加硫工程
と、第1の加硫工程を経た発泡剤入り長尺状押出しゴム
部材を2次加硫する第2の加硫工程と、を有することを
特徴としている。
ーブの製造方法の作用を説明する。請求項2に記載のタ
イヤ用発泡チューブの製造方法では、円環形状に形成さ
れたゴム部材が先ず最初にモールド内にて一次加硫され
る。これにより、発泡剤によってガスが発生して無数の
独立気泡がゴム部材中に形成される。モールドを開ける
とガスが無数の小さな気泡となってゴム中に形成され、
ゴム部材は膨張して発泡ゴムとなる。
部材の外周側の加硫が完了しているが、芯側の加硫は完
了していない状態であり、外周部分の発泡はほぼ完了し
ているが、芯側の発泡は完了していない状態である。し
たがって、1回の加硫しか行わない従来の方法よりも、
平均の発泡率は低く抑えられ、モールドを開けた直後の
大きさも1回の加硫しか行わない従来の方法のものの外
径よりも小さい外形となる。したがって、モールドを開
けた直後のゴム外皮はモールド開けたときの急激膨張に
対して耐えることができ、サイド割れの問題(ウ)を
解消することができる。
のタイヤ用発泡チューブの製造方法において、前記第1
の加硫工程終了から前記第2の加硫工程開始までの前記
発泡剤入り長尺状押出しゴム部材の温度低下が60°C
以内であることを特徴としている。
ーブの製造方法の作用を説明する。請求項3に記載のタ
イヤ用発泡チューブの製造方法では、第1の加硫工程終
了後、モールドから取り出したゴム部材の温度が低下し
ないように(温度低下は60°C以内)直ぐに第2の加
硫工程を行う。これにより、芯部分から外周部分まで均
一な発泡率とされたタイヤ用発泡チューブが得られる。
なお、温度低下が60°Cを越えると、芯部分から外周
部分まで均一な発泡率とならなくなる。
求項3の何れか1項に記載のタイヤ用発泡チューブの製
造方法において、斜めに切断した発泡剤入り長尺状押出
しゴム部材の両端を接合することを特徴としている。
ーブの製造方法の作用を説明する。接合面が斜めに切断
されているので、接触面積が大となり、接合強度を大と
することが可能となる。
求項4の何れか1項に記載のタイヤ用発泡チューブの製
造方法において、前記発泡剤入り長尺状押出しゴム部材
は、中実であることを特徴としている。
ーブの製造方法の作用を説明する。発泡剤入り長尺状押
出しゴム部材が中実であるため、中実のタイヤ用発泡チ
ューブが得られる。
求項4の何れか1項に記載のタイヤ用発泡チューブの製
造方法において、前記発泡剤入り長尺状押出しゴム部材
は、中空であることを特徴としている。
ーブの製造方法の作用を説明する。発泡剤入り長尺状押
出しゴム部材が中空であるため、中空のタイヤ用発泡チ
ューブが得られる。
求項4の何れか1項に記載のタイヤ用発泡チューブの製
造方法において、前記発泡剤入り長尺状押出しゴム部材
は、中心部分に発泡剤を含み外周部分に発泡剤を含まな
いことを特徴としている。
ーブの製造方法の作用を説明する。発泡剤入り長尺状押
出しゴム部材は、中心部分に発泡剤を含み外周部分に発
泡剤を含まないので、中心部が発泡ゴム、外周部が発泡
していないゴムとされたタイヤ用発泡チューブが得られ
る。
求項4の何れか1項に記載のタイヤ用発泡チューブの製
造方法において、前記発泡剤入り長尺状押出しゴム部材
は、加硫後において中心部分と外周部分との発泡率が異
なることを特徴としている。
ーブの製造方法の作用を説明する。発泡剤入り長尺状押
出しゴム部材は、加硫後において中心部分と外周部分と
の発泡率が異なるので、中心部の発泡率と外周部の発泡
率とが異なるタイヤ用発泡チューブが得られる。なお、
中心部の発泡率を高くし、外周部の発泡率を低くしても
良く、その逆でも良い。
チューブは、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載
のタイヤ用発泡チューブの製造方法によって製造された
ことを特徴としている。
ーブの作用を説明する。請求項9に記載のタイヤ用発泡
チューブは、エアーチューブの代わりに空気入りタイヤ
の内部に充填されて使用される。このタイヤ用発泡チュ
ーブは発泡ゴム製であるため、過酷な使用によっても空
気入りタイヤのパンクは生じない。
に記載のタイヤ用発泡チューブの製造方法によって製造
されたタイヤ用発泡チューブは、ブリスター、クレバ
ス、ジョイント外れや等の欠陥がないので、均一な特性
が得られる。
しながら説明する。
入りタイヤ(タイヤサイズ:REAR 140/80−
18)に用いるタイヤ用発泡チューブの製造方法を説明
する。
に示すように、押出し機6の円形の開口を有する口金8
から押出し、長手方向直角断面が円形(直径52mm)の
長尺状押出しゴム部材10を得る。押出し機6を用いる
ことにより、一定断面形状で一定寸法の均質な長尺状押
出しゴム部材10を連続して得ることができる。
として、ブチルゴム100重量部、充填剤20〜50重
量部、プロセス油0〜20重量部、加硫剤1〜5重量
部、加硫促進剤1〜3重量部、発泡剤4〜15重量部、
発泡助剤0〜8重量部等からなる。
ンテトラアミン(DPT)、アゾジカルボンアミド(A
DCA)、ジニトロソペンタスチレンテトラミンやベン
ゼンスフォニルヒドラジド誘導体、オキシビスベンゼン
スルホニルヒドラジド(OBSH)等を用いることがで
きる。
鉛、ベンゼンスルフィン酸亜鉛や亜鉛華等、通常発泡製
品の製造に用いられる助剤が好ましく適用される。
10をカッタ等で所定長さ(本実施形態では、1065
mm)に切断する。図2(A)に示すように、長尺状押出
しゴム部材10の切断面12は長手方向に対して直角よ
りも傾斜していることが好ましく、切断面12の角度θ
を30°程度とすることが好ましい。こうすることで、
切断面12の面積、即ち、接合面積を大きくとることが
できる。
面12同士を接合し、長尺状押出しゴム部材10を図3
に示すようにドーナツ円環体14とする。
切断面12同士をジョイントするので、ジョイント部分
15の強度は他の部分(ジョイントしていない部分)と
同等近くまで増加でき、エアー入りや加硫後のジョイン
ト外れを防止できる。
14を、図4に示すようなモールド16で加硫する。
6Aと下型16Bとから構成されており、上型16Aと
下型16Bとを閉じると、内部には断面が楕円形状とさ
れたドーナツ円環状の空間(中心部の径Dが339mm、
楕円形状部分の断面積が2123mm2 )が形成される。
明する。本実施形態では、ドーナツ円環体14の加硫を
一次加硫と2次加硫の2段回に分けて行う。また、この
加硫には、一次加硫後に温度が低下しないように直ぐに
2次加硫を行う1次〜2次直結型と、1次加硫後に冷却
を行い、しばらく期間をおいてから2次加硫を行う1次
〜2次分離型とがある。
後、冷却放置しないで2次加硫する事で表皮皺(オーバ
ーキュア)無しで芯残りを防止する方法である。詳しく
は後述する。
硫後室温まで放置し2次加硫する。表面から加熱するの
で芯まで熱が十分にいきわたる迄20分〜30分かか
り、芯を十分に加熱すると表面がオーバーキュアとなり
表面皺が出やすい方法である。詳しくは後述する。
いて説明する。ドーナツ円環体14を予め与熱されたモ
ールド16の断面が楕円形状とされたドーナツ円環状の
空間18内に充填し、上型16Aと下型16Bとが分離
しないように図示しない締付金具で締め付け、このモー
ルド16を図5に示すように、内部にヒータ等の熱源
(図示省略)を有する熱盤20で挟んで予め設定した所
定温度で所定時間加熱し(130°C×100分〜15
0°C×80分程度)、ドーナツ円環体14を一次加硫
する。一次加硫を行うと、発泡剤によりゴム中にガスが
発生し、内圧が上昇する。
とを分離すると、ゴム中のガスの気泡が膨張し、ドーナ
ツ円環体14が膨張する。なお、ドーナツ円環体14の
発泡率は、図6のグラフに示すように、平均で1000
%前後となり、日数が経過するにしたがって発泡率は下
がり、平均で500%前後に落ちつく。
×100(%)で表される。なお、V1 は加硫後の微小
気泡を有するゴムのドーナツ円環体の体積cm3 、V0
はモールド16の空間18の体積cm3 である。
のドーナツ円環体14を1〜8日程度室温にて放置す
る。なお、モールド16の空間18内に充填された円環
体14は外側より加熱されるので、断面の芯側と外側と
では設定加硫温度に到達するのに差が生じ、芯側の発泡
率は十分ではない。したがって、芯側の発泡率を高め、
全体を完全に加硫するために2次加硫を行う。
次加硫を恒温槽で行う。1次加硫の終了したドーナツ円
環体14を恒温槽(図示せず)に入れ、大気圧のもとで
所定温度で所定時間加熱(130°C×100分〜15
0°C×80分程度)し、2次加硫を行う。これによ
り、ドーナツ円環体14の芯側の発泡率が上がり、ドー
ナツ円環体14は再び膨張(平均の発泡率が1300%
前後)すると共に全体が完全に加硫される。
体14を取り出し、発泡率(寸度)が安定するまで室温
にて放置すると、図7に示すようなタイヤ用発泡チュー
ブ22が完成する。ちなみに、1次〜2次分離型の加硫
での寸度の安定したタイヤ用発泡チューブ22は、平均
の発泡率が700%、内径DA が約647mm、外径DB
が約487mm、厚さTが約94mmとなる。
離型の加硫では、2次加硫後の完了したドーナツ円環体
14の発泡率が安定するまでおおよそ15〜20日以上
要する。
明する。1次〜2次直結型の加硫では、1次加硫後のド
ーナツ円環体14を温度が低下しないうちに予め予熱し
ておいた恒温槽に入れ、大気圧のもとで所定温度で所定
時間加熱(130°C×100分〜150°C×60分
程度)し、2次加硫を行う。これにより、ドーナツ円環
体14の芯側が外側と同程度の発泡率となり、ドーナツ
円環体14は更に膨張(1次加硫前に対して平均で13
00%程度)すると共に全体が完全に加硫されタイヤ用
発泡チューブ22が完成する。
体14を取り出し、発泡率(寸度)が安定するまで室温
にて放置する。図8のグラフで示すように、1次〜2次
直結型の加硫では、ドーナツ円環体14の発泡率がおお
よそ10〜15日程度でスムーズに安定する。ちなみ
に、寸度の安定したタイヤ用発泡チューブ22は、1次
〜2次加硫直結型では平均の発泡率が760%、内径D
A が約478mm、外径DB が約677mm、厚さTが約1
22mmとなる。
されたタイヤ用発泡チューブ22と、1次〜2次直結型
の加硫により製造されたタイヤ用発泡チューブ22とを
切断して発泡の状態を比較した結果、図9のグラフで示
すように、1次〜2次分離型の加硫により製造されたタ
イヤ用発泡チューブ22では芯側の比重が大(発泡径が
小)、表皮側(外側)の比重が小(発泡径が大)であっ
たが、1次〜2次直結型の加硫により製造されたタイヤ
用発泡チューブ22では、表皮〜芯にかけて比重(発泡
径)は略等しかった。
温度及び時間)を種々変えて、ブリスター及びクレバス
の発生数、表面の皺の発生の有無を比較し、評価を行っ
た結果を以下の表1に記載する。
作るのではなく、気泡が集まりφ5mm〜φ15mmの気泡
となる。 注2)クレバス:発泡母材深く破断した状態で、これが
一つでもあると荷重を支えられなくなる。 ×:使用不可 △:使用可能(性能評価) ○:商品価値有り(販売可能) 次に、ゴム組成物の配合を変えずに、タイヤ用発泡チュ
ーブ22の発泡率を調整する方法を説明する。
長尺状押出しゴム部材10を突いて、φ1.5mmの錐を
長尺状押出しゴム部材10のほぼ中心を通るように貫通
させ、この作業を長尺状押出しゴム部材10の長手方向
に略50mmピッチで行い、内部の一部のガスを抜く。図
10に示すように、2次加硫後のドーナツ円環体14の
発泡率は、錐突有りの方が錐突無しよりも約100%程
度低下した。このようにして、タイヤ用発泡チューブ2
2の剛性をある程度高めることができる。
み等により長期間保管する場合、冷蔵庫や冷凍庫に保管
し、必要時に解凍すると日限管理上有効である。解凍す
るには、長尺状押出しゴム部材10を恒温槽に入れ、5
0〜70°Cで1〜2時間加温後、1次加硫及び2次加
硫すると、冷凍保存していない通常の長尺状押出しゴム
部材10と遜色なく所望の発泡率が得られる。
間短縮を目的として、50〜70°Cで1〜2時間加温
しても良く、この場合の発泡率は、通常の常温から1次
〜2次加硫する場合とでは、発泡率の差は顕著に表れな
いが、発泡均一性がよりマイルドに出て、ライダー好み
のファインチューニングに効果がある。
出しゴム部材10を発泡させたが、例えば、ゲージ(肉
厚)を例えば10〜20mmとした厚肉中空の長尺状押出
しゴム部材を用いれば、図11に示すように、エアーク
ッション性の増した中空のタイヤ用発泡チューブ24を
得ることができる。
泡剤入りゴム組成物を用いた2重構造の長尺状押出しゴ
ム部材を用いてタイヤ用発泡チューブを成型しても良
い。例えば、図12に示すように、発泡率を低く設定
(例えば、300〜500%)して硬度を高くした中心
部26Aと、発泡率を高く設定(例えば、600〜10
00%)して硬度を低くした外周部26Bとを有するタ
イヤ用発泡チューブ26では、モトクロスやラリーで路
面の凹凸やうねり等の小入力の場合は、硬度の低い外周
部26Bでショックを吸収し、タイトコーナーやジャン
プ後の着地時の大入力に対しては、硬度の高い中心部2
6Bでショックを吸収することができ、ライダーのコン
トロールが容易になる。
用いたタイヤ及び2層構造のタイヤ用発泡チューブを用
いたタイヤの入力と歪に因るクッション性との関係を表
したグラフである。
泡率を高くして硬度を低くし、外周部26Bの発泡率を
低くして硬度を高くする構成としても良く、図14に示
すタイヤ用発泡チューブ28のように、中心部28Aを
発泡ゴムとし、外周部(表皮)28Bを従来のエアーチ
ューブと同様に発泡していないゴムとする構成としても
良く、ゴム層を3層以上としても良い。
(ゴム部材)は、形状記憶合金の様に取り出し直後の形
状(歪)がそのまま残ることがある。また、大気圧中の
恒温槽による2次加硫では、ドーナツ円環体14が自由
に膨張するので、2次加硫終了後の大きさにバラツキを
生じることがある。このような場合には、1次加硫とは
別のモールドに充填して2次加硫を行えば良く、これに
より、歪の修正を行うことができ、一定寸法のタイヤ用
発泡チューブを得ることができる。
の製造方法では、押出し機の口金より押し出された一定
断面形状の発泡剤入り長尺状押出しゴム部材を所定長さ
に切断する工程と、前記切断された発泡剤入り長尺状押
出しゴム部材の両端を接合して円環形状に形成する工程
と、円環形状に形成された発泡剤入り長尺状押出しゴム
部材を加硫する加硫工程とを経るので、発明が解決しよ
うとする課題で述べた従来方法の問題点(ア),、
(イ)、(ウ),,を解消でき、高品質のタイヤ
用発泡チューブを効率的に製造できる、という優れた効
果を有する。
製造方法では、サイド割れの問題(発明が解決しようと
する課題で述べた従来方法の問題点(ウ))を解消する
ことができる、という優れた効果を有する。
製造方法では、芯部分から外周部分まで均一な発泡率に
できる、という優れた効果を有する。
製造方法では、接合強度を大とすることができる、とい
う優れた効果を有する。
製造方法では、中実のタイヤ用発泡チューブが効率的に
得られる。このタイヤ用発泡チューブは、モトクロスラ
リー等のハイデュテイノンパンクチューブとして優れた
効果を有する。
製造方法では、エアークッション性に優れた中空のタイ
ヤ用発泡チューブが効率的に得られる。
製造方法では、中心部が発泡ゴム、外周部が発泡してい
ないゴムとされたタイヤ用発泡チューブが得られる。こ
の発泡チューブは、外周部ゴム強度がエアーチューブと
同一のためカット性が発泡チューブだけより強く内部を
保護し、カットしてもエアが抜けないという優れた効果
を有する。
製造方法では、中心部分と外周部分との発泡率が異なる
タイヤ用発泡チューブが効率的に得られる。この発泡チ
ューブは、中心部分が硬く、外周部分が軟らかくする発
泡率として路面凹凸等の小入力は外周部分で吸収し、ジ
ャンプ着地とか壁にぶつけてターンする等の大入力は中
心部分で受持ち、腰くだけなしで安定走行可能になる優
れた効果を有する。
は、発泡ゴム製であるため、過酷な使用によっても空気
入りタイヤのパンクは生じない。また、請求項1乃至請
求項8の何れか1項に記載のタイヤ用発泡チューブの製
造方法によって製造されているので、ブリスター、クレ
バス、ジョイント外れや等の欠陥がないので、均一な特
性が得られる。さらに、請求項2に記載の方法により製
造されたタイヤ用発泡チューブは、芯部の発泡が充分で
あり、ゴツゴツ感のない特性が得られる。
を示す側面図であり、(B)は長尺状押出しゴム部材の
接合部分を示す側面図である。
ある。
後経過日数との関係を示すグラフである。
後経過日数との関係を示すグラフである。
る。
硫後経過日数との関係を示すグラフである。
ューブの断面図である。
泡チューブの断面図である。
ューブとの、入力と歪によるクッション性との関係を示
すグラフである。
泡チューブの断面図である。
はゴム棒素材の斜視図であり、(C)はドーナツ状円環
体の断面図であり、(C)はドーナツ状円環体の斜視図
でり、(D)はドーナツ状円環体の斜視図であり未加硫
ゴムでジョイント部が顕著であり、(E)は加硫後のド
ーナツ円環体の斜視図でありジョイント部が判明不可能
である。
である。
ューブの断面図である。
断面図である。
面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 押出し機の口金より押し出された一定断
面形状の発泡剤入り長尺状押出しゴム部材を所定長さに
切断する工程と、 前記切断された発泡剤入り長尺状押出しゴム部材の両端
を接合して円環形状に形成する工程と、 円環形状に形成された発泡剤入り長尺状押出しゴム部材
を加硫する加硫工程と、 を有することを特徴とするタイヤ用発泡チューブの製造
方法。 - 【請求項2】 前記加硫工程は、円環形状に形成された
発泡剤入り長尺状押出しゴム部材をモールド内にて一次
加硫する第1の加硫工程と、第1の加硫工程を経た発泡
剤入り長尺状押出しゴム部材を2次加硫する第2の加硫
工程と、を有することを特徴とする請求項1に記載のタ
イヤ用発泡チューブの製造方法。 - 【請求項3】 前記第1の加硫工程終了から前記第2の
加硫工程開始までの前記発泡剤入り長尺状押出しゴム部
材の温度低下が60°C以内であることを特徴とする請
求項2に記載のタイヤ用発泡チューブの製造方法。 - 【請求項4】 斜めに切断した発泡剤入り長尺状押出し
ゴム部材の両端を接合することを特徴とする請求項1乃
至請求項3の何れか1項に記載のタイヤ用発泡チューブ
の製造方法。 - 【請求項5】 前記発泡剤入り長尺状押出しゴム部材
は、中実であることを特徴とする請求項1乃至請求項4
の何れか1項に記載のタイヤ用発泡チューブの製造方
法。 - 【請求項6】 前記発泡剤入り長尺状押出しゴム部材
は、中空であることを特徴とする請求項1乃至請求項4
の何れか1項に記載のタイヤ用発泡チューブの製造方
法。 - 【請求項7】 前記発泡剤入り長尺状押出しゴム部材
は、中心部分に発泡剤を含み外周部分に発泡剤を含まな
いことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項
に記載のタイヤ用発泡チューブの製造方法。 - 【請求項8】 前記発泡剤入り長尺状押出しゴム部材
は、加硫後において中心部分と外周部分との発泡率が異
なることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1
項に記載のタイヤ用発泡チューブの製造方法。 - 【請求項9】 請求項1乃至請求項8の何れか1項に記
載のタイヤ用発泡チューブの製造方法によって製造され
たことを特徴とする円環形状のタイヤ用発泡チューブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9145570A JPH10329228A (ja) | 1997-06-03 | 1997-06-03 | タイヤ用発泡チューブの製造方法及びタイヤ用発泡チューブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9145570A JPH10329228A (ja) | 1997-06-03 | 1997-06-03 | タイヤ用発泡チューブの製造方法及びタイヤ用発泡チューブ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10329228A true JPH10329228A (ja) | 1998-12-15 |
Family
ID=15388178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9145570A Pending JPH10329228A (ja) | 1997-06-03 | 1997-06-03 | タイヤ用発泡チューブの製造方法及びタイヤ用発泡チューブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10329228A (ja) |
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1997
- 1997-06-03 JP JP9145570A patent/JPH10329228A/ja active Pending
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