JP2009220813A - 制音具付き空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】制音具の製造コストを低減するとともに、空洞共鳴の抑制効果を維持し得る空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】空気入りタイヤ3と、そのタイヤ内腔面6に装着された制音具7とからなる制音具付き空気入りタイヤ1である。制音具7は、タイヤ周方向に沿って配された長尺のスポンジ材12の端面12eを突き合わせることによって環状に形成される。しかも、制音具7は、スポンジ材12の端面12eを突き合わせた突合面8が、実質的に平面に形成される。また、前記突合面8は、タイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面の一部をなす基準面に対して傾けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤ内腔に装着された制音具によって空洞共鳴を抑制し得る制音具付き空気入りタイヤに関する。
タイヤ騒音の一つとして、約50〜400Hzの周波数域で発生するロードノイズがある。これは、タイヤ内腔内で生じる気柱共鳴(空洞共鳴)が主な原因である。そこで、タイヤ内腔にスポンジ材からなるタイヤの制音具を装着することによって、ロードノイズを低減することが例えば、下記特許文献1で提案されている。この制音具は、継目のない環状に形成され、タイヤ内腔内に圧縮された状態で配されている。
特開2005−254924号公報
しかしながら、上述のようなタイヤの制音具では、スポンジ材を継目のない環状体に形成するために、タイヤサイズ毎に成形型が必要になるなど製造コストが増大するという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、制音具をタイヤ周方向に沿って配した長尺のスポンジ材の端面を突き合わせることによって環状に形成し、しかも、前記端面の突合面を、タイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面の一部をなす基準面に対して傾けられた実質的な平面とすることを基本として、空洞共鳴の抑制効果を維持しつつ、制音具の製造コストを低減し得る制音具付き空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、空気入りタイヤと、そのタイヤ内腔面に装着された制音具とからなる制音具付き空気入りタイヤであって、前記制音具は、タイヤ周方向に沿って配された長尺のスポンジ材の端面を突き合わせることによって環状に形成され、しかも、前記端面の突合面が、実質的に平面であるとともに、前記突合面は、タイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面の一部をなす基準面に対して傾けられていることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記突合面は、前記基準面に対して、該基準面を通るタイヤ軸方向線の回りで傾けられている請求項1記載の制音具付き空気入りタイヤである。
また請求項3記載の発明は、前記突合面は、前記基準面に対して、該基準面を通るタイヤ半径方向線の回りで傾けられている請求項1記載の制音具付き空気入りタイヤである。
また請求項4記載の発明は、前記突合面は、前記基準面に対して、該基準面を通るタイヤ軸方向線及び該基準面を通るタイヤ半径方向線の周りで傾けられている請求項1記載の制音具付き空気入りタイヤである。
また請求項5記載の発明は、前記制音具は、タイヤ内腔面への取付向きを指定する表示部を内周面側に有する請求項1乃至4の何れかに記載の制音具付き空気入りタイヤである。
また請求項6記載の発明は、前記制音具は、複数の長尺のスポンジ材からなることにより、2以上の前記突合面を具える請求項1乃至5のいずれかに記載の制音具付き空気入りタイヤである。
また請求項7記載の発明は、前記制音具を構成する長尺のスポンジ材は、タイヤ内腔に装着される前において、その全長さが、タイヤ内腔の内周長さよりも大きい請求項1乃至6の何れかに記載の制音具付き空気入りタイヤである。
本発明の制音具付き空気入りタイヤは、タイヤ内腔面に装着された制音具が、長尺のスポンジ材がタイヤ周方向に沿って配されるとともに、その端面を突き合わせることによって環状に形成される。従って、例えば連続成形された直線状のスポンジ原反を必要な長さに切断したスポンジ材を用いて容易に環状に形成し得る結果、空洞共鳴の抑制効果を維持しつつ、継目のない環状体からなる制音具に比べて製造コストを大幅に低減し得る。しかも、制音具は、前記端面を突き合わせた突合面が、実質的な平面に形成されるため、前記端面での複雑な切断加工や端面処理などを施す必要がなく、スポンジ材の製造工程を簡略化してコストを抑制しうる。
また、突合面が基準面に対して傾けられることにより、基準面を含む平面に比して突合面の面積が増大する。これは、突合面により大きな摩擦力と接着面とを与えるので、スポンジ材の端面同士の接合力を向上させ、制音具の破損などを防止するのに役立つ。また、傾けられた突合面は、トレッド部から入力される衝撃を斜面に沿って緩和し、突合面での破損を防止するのに役立つ。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本発明の実施形態として、制音具付き空気入りタイヤ1の断面図、図2は、そのタイヤ赤道Cに沿った断面図をそれぞれ示す(ただし、図2において、スポンジ材の端面の突合面の形状は参考例のものとする)。
本発明に係る制音具付空気入りタイヤ1は、空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある)3と、そのタイヤ内腔面6に装着された制音具7とから構成される。
前記タイヤ3は、トレッド部3aからサイドウォール部3bをへてビード部3cのビードコア3fに至るトロイド状のカーカス3dと、そのタイヤ半径方向外側に配されたベルト層3eとを具える。また、タイヤ3がリム2に装着されることにより、タイヤ内腔面6とリム外表面とで囲まれる前記タイヤ内腔5が構成される。なお、タイヤ3として、本実施形態では、騒音低減が特に望まれている乗用車用ラジアルタイヤが示される。
前記制音具7は、図3(a)に示されるように、長尺のスポンジ材12を、トレッド部3aの内側のタイヤ内腔面6にタイヤ周方向に沿って湾曲させて配するとともに、図2及び図3(b)に示されるように、その端面12e、12eを突き合わせることにより環状に形成される。なお、本実施形態では、制音具7のタイヤ軸方向の幅の中心が、タイヤ赤道Cと実質的に一致するようにタイヤ内腔面6に装着されているが、必要に応じて制音具7の位置を変更しても良い。なお、図3(a)、(b)において、スポンジ材の端面の突合面の形状は参考例のものとする。
また、図3(a)に示されるように、長尺なスポンジ材12は、タイヤ半径方向の外側に向くことが予定されている外面12a、その反対側の面である内面12b、両側面12c及び長手方向の端面12eを含み、端面12eを含む各面が実質的に平面に形成されている。また、前記制音具7は、スポンジ材12の端面12e、12eを突き合せた突合面8が、実質的に平面に形成される。上述のようなスポンジ材12は、例えば長手方向に連続成型される直線状のスポンジ原反を、所定長さでかつ前記長手方向と直角に切断することで容易に得られ、複雑な切断加工や端部処理を施す必要がない。従って、制音具7のコストを大幅に削減しうる。また、制音具7は、スポンジ材12の前記端面12e、12eが互いに同形状の平面をなすため、これらを密着させることで容易に連続した環状体に形成でき生産性が良い。従って、本発明の制音具付空気入りタイヤ1では、従来と同様の空洞共鳴の抑制効果を維持しつつ制音具7の製造コストを大幅に低減し得る。
前記実施形態の制音具7は、一つの長尺のスポンジ材12から形成されているが、例えば、タイヤ周方向の長さがより小さいスポンジ材12をタイヤ周方向に突き合わせて配し、2以上の突合面8を含む環状体として形成されても良い。このような態様では、1個当たりのスポンジ材12を小型化でき、可搬性や保管性を高め得る。
本実施形態の制音具7は、そのタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面における断面形状が横長矩形状に形成されるが、例えば、断面における幅がタイヤ半径方向内側に向かって漸減する台形状等で形成されても良いなど、矩形以外でも適宜定めることができる。
前記制音具7を構成するスポンジ材12は、例えばゴム又は合成樹脂を発泡させた連続及び/又は独立気泡を有するものが好ましい。このようなスポンジ材は、防振性、吸音性が高いため、タイヤ内腔5内で生じた音エネルギーを効果的に吸収してロードノイズを低減し得る。なお、スポンジ材としては、特に限定されないが、制音性、軽量、発泡の調節容易性及び耐久性などの観点から、エーテル系ポリウレタンスポンジが好ましい。また、スポンジ材12の比重は、0.005〜0.060が好ましい。このような低比重のスポンジ材は、タイヤ重量やタイヤバランスの悪化を抑え、かつ空隙率を高めて吸音性をより一層向上しうる。
また、前記制音具7は、タイヤ内腔面6に装着される前の長尺な状態において、その全長さが、該制音具7が取り付けられるタイヤ内腔面6の内周長さよりも大きいことが望ましい。これにより、制音具7は、圧縮された状態でタイヤ内腔面6に装着される。従って、制音具7には、図2に示されるように、突合面8において端面12e、12eを互いに圧接する周方向の力F2が生じるとともに、タイヤ内腔面6に向く半径方向の力F1が生じ、制音具7とタイヤ内腔面6との密着性を高めうる。これは、搬送時や走行時において、制音具7のタイヤ内腔面6からの外れ等を防止するのに役立つ。
なお、前記制音具7のタイヤ内腔面6に装着される前の全長さが、タイヤ内腔面6の内周長さに対して著しく大きくなると、タイヤへの装着時に制音具7を過度に圧縮し、皺等が発生するおそれがあり、逆に著しく小さくなると、制音具7とタイヤ内腔面6との密着性が低下して外れ易くなるおそれがある。このような観点より、制音具7の装着前の全長さは、好ましくはタイヤ内腔面6の内周長さの1.0倍以上、さらに好ましくは1.01倍以上が望ましく、また、好ましくは1.1倍以下、より好ましくは、1.05倍以下が望ましい。
図4(a)に拡大して示されるように、制音具7の端面12e、12e同士は、固着されることが好ましい。これにより、制音具7は、端面12e、12e同士の接合力を向上させ、破損などを防止するのに役立つ。前記固着手段として、例えば両面テープ20及び/又は接着剤21などが好適である。生産性の観点より、両面テープ20が望ましい。また、両面テープ20としては、アクリル系粘着剤を使用したものが好適であり、接着剤21としては、スポンジ材、特にエーテル系ポリウレタンスポンジ材を強固に接着しうるイソシアネート化合物又はイソシアネート末端プレポリマーからなるものが望ましい。なお、両面テープなどを介することにより、端面12e同士が直接突き合わされていない場合、前記突合面8は、端面12e、12eの中間に位置する中間面として定められる。
また、図5(a)には参考例として、制音具7の継ぎ目部分をタイヤ内腔側から見た正面図、同図(b)はそのA−A断面図、同図(c)は制音具7の継ぎ目部分の斜視図をそれぞれ示す。この実施形態の突合面8は、タイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面の一部をなす。このような突合面8は、スポンジ材12の端面12eをその長手方向と直角に切断することで形成できる。
また、図6、図8及び図9に示されるように、本発明では、前記突合面8は、タイヤ回転軸を含む子午線断面の一部をなす基準面Dsに対して傾けられる。突合面8が基準面Dsに対して傾けられることにより、図5の態様に比べて突合面8の面積が増大する。これは、突合面8により大きな摩擦力と接着面とを与えるので、スポンジ材12の端面12e同士の接合力を向上させ、制音具7の破損などを防止するのに役立つ。また、傾けられた突合面8は、トレッド部3aから入力される衝撃を斜面に沿って緩和し、突合面8での破損を防止するのに役立つ。
図6の実施形態では、制音具7の突合面8は、基準面Dsに対して、該基準面Dsを通るタイヤ軸方向線Lsの回りで傾けられたものが例示される。このような突合面8は、とりわけタイヤ半径方向の衝撃に対して優れた耐剥離性能を発揮できる。
また、突合面8の耐久性を向上させるために、突合面8は、本実施形態のように、スポンジ材12のタイヤ半径方向の内面12bから外面12aに向かってタイヤ回転方向Tに対して先着側へ傾けられるのが望ましい。図7(a)に示されるように、摩擦によってタイヤ内腔面6に装着されている制音具7は、タイヤの回転よりもわずかに遅れて回転する。これにより、タイヤ内腔面6に装着されているスポンジ材12の外面12aには、せん断力Gが作用する。このとき、タイヤ回転方向Tに対して先着側に位置するスポンジ材12の端面12eと外面12aとがなすコーナ部Y1は、鈍角となるため剛性が高く、タイヤ回転方向Tと同一方向の前記せん断力Gに対しても変形することなくその形状を維持できる。また、後着側のスポンジ材12の端面12eと外面12aとがなすコーナ部Y2は鋭角となって剛性が低くなるが、このコーナ部Y2はせん断力Gによって、突合面8に向かって引っ張られるため、突合面8での剥離を招くことはない。
他方、図7(b)に示されるように、突合面8がタイヤ回転方向Tに対して後着側へ傾けられた場合、先着側のコーナ部Y1が鋭角となって剛性が低下するため、前記せん断力Gによってこの部分が突合面8から剥離し、かつ、いわゆる”逆むけ”が生じやすくなるため好ましくない。
前記突合面8と基準面Dsとがなす角度θ1は、好ましくは0度よりも大かつ85度以下が望ましい。前記角度θ1が0度の場合、突合面8の面積を増加させることができず、逆に大きすぎると、端面12e、12eの面積が過度に大きくなるため、その切断加工等が頻雑化し、製造コストを増加させるおそれがある他、端面12e、12eを突き合わせたときに滑り易くなるため、制音具7の取付時の作業効率が低下するおそれがある。このような観点により、前記角度θ1は、より好ましくは5度以上、さらに好ましくは30度以上が望ましく、また、より好ましくは70度以下、さらに好ましくは60度以下が望ましい。
また、図8の実施形態では、制音具7の突合面8は、基準面Dsに対して、該基準面Dsを通るタイヤ半径方向線Lrの回りでのみ傾けられたものが例示される。このような突合面8は、とりわけ、タイヤ軸方向からの衝撃に対して高い耐剥離性能を発揮し得る点で望ましい。なお、前記突合面8と基準面Dsとがなす角度θ2は、0度よりも大かつ60度以下が望ましい。前記角度θ2が0度の場合、突合面8の面積を増加させることができず、逆に60度を超えると、その切断加工等が頻雑化し、製造コストを増加させるおそれがある他、端面12e、12eを突き合わせたときに接着面積が過度に大きくなるため、制音具7の取付時の作業効率が低下するおそれがある。このような観点により、前記角度θ2は、より好ましくは5度以上、さらに好ましくは30度以上が望ましく、また、より好ましくは50度以下、さらに好ましくは45度以下が望ましい。
さらに、図9の実施形態では、前記突合面8は、基準面Dsに対して、該基準面Dsを通るタイヤ軸方向線Ls及び該基準面Dsを通るタイヤ半径方向線Lrの周りでともに傾けられたものが例示される。このような突合面8は、タイヤ軸方向及びタイヤ半径方向からの衝撃に対してバランス良く耐剥離性能を発揮できる点で望ましい。なお、前記角度θ1及びθ2の好ましい範囲が、この実施形態においても適用できる。
また図4(b)に示すように、制音具7は、スポンジ材12のタイヤ半径方向の外面12aがタイヤ内腔面6に固着されてもよい。固着方法としては、前述の前記両面テープ20及び/又は前記接着剤21などが好適である。また、この実施形態においても、図6の実施形態のように、突合面8が基準面Dsに対して、該基準面Dsを通るタイヤ軸方向線Lsの回りで傾けて設けられる場合でも、突合面8は、スポンジ材12のタイヤ半径方向の内面12bから外面12aに向かってタイヤ回転方向Tに対して先着側へ傾けられるのが望ましい。
また、図10に示されるように、制音具7は、タイヤ内腔面6への取付向きを指定する表示部9をそのタイヤ半径方向の内周面側(内面12b側)に有することが好ましい。本実施形態の表示部9は、タイヤ回転方向Tと一致させるために、その回転方向を示す第1の表示部10と、スポンジ材12の内面12b側であることを示す第2の表示部11とを含む。
前記第1の表示部10は、例えば回転方向を示す矢印等のマークからなり、また、第2の表示部11は、内側であることを示す文字(例えばINSIDEなど)や模様等で構成される。このような表示部9は、例えば制音具7の突合面8が図6又は図9の態様のように傾斜する場合、突合面8の傾斜の向きをタイヤの回転方向に対していずれかに特定したい場合、装着ミスを防止するのに役立つ。なお、表示部9は、スポンジ材12の内面12bのみならず、外面12aに設けることもできる。ただし、この実施形態のように、内面12bに設けた場合には、装着後の確認が容易となる点で望ましい。また、表示部9を凹凸からなる立体模様としたときには、肉眼のみならず、装着時の手触りによっても表示部9を迅速に確認しうる点で望ましい。なお、このような前記表示部9を制音具7に付する方法としては、例えば焼印、印刷、シール及び/又はエンボス加工等、種々の方法を挙げることができる。
前記表示部9は、突合面8の近傍、例えば突合面8からタイヤ周方向に40cm以内の領域Taに設けられることが好ましい。このように、表示部9を突合面8の近傍に設けることによって、作業者は、制音具7をタイヤ3に取り付ける際に、スポンジ材12の端面12eを突き合わせる際に容易に表示部9を確認できる。特に、前述のように、表示部9が立体模様からなる場合には、その手触りによっても表示部9を迅速に確認することができる。なお、前記領域Taは、スポンジ材12の内面12bと突合面8との境界線8iからタイヤ周方向に40cmの領域とし、図8、図9のように突合面8の境界線8iがタイヤ軸方向に対して傾斜している場合は、境界線8iの中間点からの距離とする。
以上、本発明の特に好ましい形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施し得る。
表1の仕様で制音具を試作し、それらの諸性能についてテストを行なった。なお、比較例1は、継目のない環状に形成された制音具である。また、比較例2は、スポンジ材の端面が突き合わされずに離間した制音具である。比較例3は、スポンジ材の端面が凹凸面状に形成されるとともに、突合面も凹凸面状に形成された制音具である。
なお、共通仕様は次の通りである。
タイヤサイズ:215/45R17
リムサイズ:17×7JJ
内圧:200kPa
制音具の仕様など
材料:エーテル系ポリウレタンスポンジ(丸鈴(株)製「E16」)
比重:0.016
断面形状:幅100mm×厚さ20mmの横長矩形状
突合面の固着方法:長尺のスポンジ材の端面を、両面粘着テープ(住友スリーエム(株)製「468MP」で幅50mm)で継ぎ合わせて環状とした。
タイヤ内腔面への固着方法(実施例12のみ):タイヤ内腔面のトレッド領域に上記両面粘着テープで貼り付けた。
<制音具の加工時間>
長尺に裁断されたスポンジ材10本を環状に加工するのに必要な時間が測定された。なお、タイヤ内腔面に固着される制音具の場合、タイヤ内腔面への接着時間も含めた。数値が小さいほど加工効率が高く良好である。
<耐久性1>
制音具1本当たり突合面を20個有する各制音具付き空気入りタイヤを、上記リムにリム組みし、下記の条件でドラム試験機上を20000km走行させ、それぞれの時点において、制音具の突合面の剥離の有無を肉眼により確認し、剥離の数を確認した。剥離の数が少ない程良好である。
荷重:4.0kN
走行速度:100km/h
ドラム直径:1.7m
<耐久性2>
制音具1本当たり突合面を1個有する各制音具付き空気入りタイヤを、上記リムにリム組みし、下記の条件でドラム試験機上を走行させ、走行距離1000kmごとに、制音具の突合面の剥離の有無を肉眼で確認し、剥離が発生するまでの距離を測定した。評価は、比較例1を100とする指数で表示した。数値が大きいほど良好である。
荷重:4.0kN
走行速度:100km/h
ドラム直径:1.7m
<製造コスト>
突合面を1個有する制音具付空気入りタイヤ1本当たりの製造コスト(人件費含む)を比較例1を100とする指数で表示した。数値が小さい程良好である。
<振動の有無>
各タイヤを乗用車に装着してアスファルトスムース路面を速度60km/hで走行し、ドライバーの聴覚によって走行時の振動の有無を確認した。
<輸送時の耐久性>
リムに装着されていない平積みされた制音具付き空気入りタイヤを、約15m転がしてトラックの荷台に積載した後、再び、荷台からタイヤを落下させ、元の場所までタイヤを転がして平積みした。そして、各例毎にタイヤを30本テストし、制音具のタイヤ内腔面への装着が維持されているかを確認した。装着が維持されているものを「OK」とし、タイヤ内腔面から外れたものについては、本数を記載した。
テストの結果などを表1に示す。
Figure 2009220813
Figure 2009220813
Figure 2009220813
テストの結果、実施例の制音具付き空気入りタイヤは、制音具の製造コストを低減し得るとともに、走行時の振動を抑制した。また、走行時の振動を測定した際に、空洞共鳴の抑制効果を維持し得ることも確認できた。
制音具付き空気入りタイヤの一形態を例示する断面図である。 そのタイヤ赤道に沿った断面図である。 (a)はスポンジ材の部分斜視図、(b)はそれを環状に形成した制音具の斜視図である。 (a)制音具の突合面近傍を拡大して示す部分断面図、(b)は、他の実施形態の部分断面図である。 (a)は参考例の制音具の継ぎ目の正面図、(b)はそのA−A断面図、(c)は制音具の継ぎ目の部分斜視図である。 (a)は本発明の実施形態の制音具の継ぎ目の正面図、(b)はそのB−B断面図、(c)は制音具の継ぎ目の部分斜視図である。 (a)は図6の突合面を持つ制音具断面図、(b)突合面がタイヤ回転方向に対して後着側へ傾く制音具の断面図である。 (a)は他の実施形態の制音具の継ぎ目の正面図、(b)はそのC−C断面図、(c)は制音具の継ぎ目の部分斜視図である。 (a)は他の実施形態の制音具の継ぎ目の正面図、(b)はそのD−D断面図、(c)は制音具の継ぎ目の部分斜視図である。 表示部を具えた制音具を示す部分断面図である。
1 制音具付き空気入りタイヤ
3 空気入りタイヤ
7 制音具
8 突合面
12 スポンジ材
12e スポンジ材の端面
Ds 基準面

Claims (7)

  1. 空気入りタイヤと、そのタイヤ内腔面に装着された制音具とからなる制音具付き空気入りタイヤであって、
    前記制音具は、タイヤ周方向に沿って配された長尺のスポンジ材の端面を突き合わせることによって環状に形成され、
    しかも、前記端面の突合面が、実質的に平面であるとともに、
    前記突合面は、タイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面の一部をなす基準面に対して傾けられていることを特徴とする制音具付き空気入りタイヤ。
  2. 前記突合面は、前記基準面に対して、該基準面を通るタイヤ軸方向線の回りで傾けられている請求項1記載の制音具付き空気入りタイヤ。
  3. 前記突合面は、前記基準面に対して、該基準面を通るタイヤ半径方向線の回りで傾けられている請求項1記載の制音具付き空気入りタイヤ。
  4. 前記突合面は、前記基準面に対して、該基準面を通るタイヤ軸方向線及び該基準面を通るタイヤ半径方向線の周りで傾けられている請求項1記載の制音具付き空気入りタイヤ。
  5. 前記制音具は、タイヤ内腔面への取付向きを指定する表示部を内周面側に有する請求項1乃至4の何れかに記載の制音具付き空気入りタイヤ。
  6. 前記制音具は、複数の長尺のスポンジ材からなることにより、2以上の前記突合面を具える請求項1乃至5のいずれかに記載の制音具付き空気入りタイヤ。
  7. 前記制音具を構成する長尺のスポンジ材は、タイヤ内腔に装着される前において、その全長さが、タイヤ内腔の内周長さよりも大きい請求項1乃至6の何れかに記載の制音具付き空気入りタイヤ。
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