JPH10329016A - 研磨用治具板およびその製造方法 - Google Patents

研磨用治具板およびその製造方法

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JPH10329016A
JPH10329016A JP9150215A JP15021597A JPH10329016A JP H10329016 A JPH10329016 A JP H10329016A JP 9150215 A JP9150215 A JP 9150215A JP 15021597 A JP15021597 A JP 15021597A JP H10329016 A JPH10329016 A JP H10329016A
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thermoplastic resin
jig plate
polishing jig
thermosetting
treatment
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JP9150215A
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徹 ▲かつら▼山
Tooru Katsurayama
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KATSURAYAMA TECHNOL KK
Nitta DuPont Inc
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KATSURAYAMA TECHNOL KK
Rodel Nitta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハーなどの挿入穴の内周面などに優れた
切削表面粗さを有するとともに、層間剥離強度や曲げ強
度に優れる。 【解決手段】 熱可塑性樹脂体と、熱硬化性プリプレグ
および熱硬化性樹脂から選ばれた少なくとも一つとの硬
化積層体からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は研磨用治具板および
その製造方法に関し、特にシリコンウエハーやハードデ
ィスク、水晶レンズなど電子部品分野や液晶表示装置分
野における研磨用治具板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの微細化や高集積化およ
び液晶表示装置の大型化や高精細化などに伴い、シリコ
ンウエハーやガラス基板などの鏡面研磨はますます重要
となってきている。従来、たとえばシリコンウエハーの
鏡面研磨工程は、研磨用治具板によりシリコンウエハー
位置を固定して、強アルカリ液などにコロイダルシリカ
等を分散させた研磨剤と適切な研磨布との組合わせによ
り、アルカリによる化学研磨とシリカによる機械研磨と
を組合わせて行われている。このような鏡面研磨工程で
用いられる研磨用治具板は、ガラスクロスやガラス不織
布に熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグを複数枚積層し
て硬化させたガラスエポキシ積層板をたとえば図5に示
す形状に加工して用いられてきた。図5(a)は研磨用
治具板の平面図であり、図5(b)は断面図である。図
5に示すように、円盤4の外周に回転駆動用の歯車5を
切削加工するとともに、ウエハーなどの挿入穴6の内周
面をマシニングやNCカッターなどで切削加工して、シ
リコンウエハーラッピングやポリシング加工の研磨用治
具板としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年集
積回路の生産性の向上、低価格化、大集積化のために、
シリコーンウエハー形状の大型化が進められ、 12 イン
チ径のシリコンウエハーの開発が急務とされている。こ
のような大口径シリコンウエハーを鏡面研磨するために
用いられる研磨用治具板を図5に示す形状などに加工す
る場合、つぎのような問題が生じる。ガラスエポキシ積
層板をマシニングで超硬バイトを用いて切削加工した場
合、超硬工具の消耗が激しく寿命が短くなる場合が多
く、切削面の粗さを細かく、常に一定水準の表面粗さ状
態を得るには、常時新しい超硬工具を準備して交換する
必要があった。このように、新しい超硬工具であって
も、細かい面粗度が得られる有効な切削量は限られてい
た。このような問題は、研磨用治具板の外周面のみなら
ずウエハーなどの挿入穴6の内周面においても同様であ
った。このように、シリコンウエハーラッピングやポリ
シング加工用として、優れた切削表面粗さを有する研磨
用治具板が得られないという問題があった。
【0004】ガラスエポキシ積層板に代えて熱可塑樹脂
シートと熱硬化性樹脂シートの複合積層品とした場合、
相互の層間剥離強度や曲げ強度がガラスエポキシ積層板
の特性に及ばないという問題があった。
【0005】本発明は、このような問題に対処するため
になされたもので、ウエハーなどの挿入穴の内周面など
に優れた切削表面粗さを有するとともに、層間剥離強度
や曲げ強度に優れた研磨用治具板およびその製造方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の研磨用治具板
は、熱可塑性樹脂体と、熱硬化性プリプレグおよび熱硬
化性樹脂から選ばれた少なくとも一つとの硬化積層体か
らなる。ここで、硬化積層体とは、熱可塑性樹脂体と熱
硬化性プリプレグ等とを積層して所定の条件で硬化させ
た積層体をいう。
【0007】また、熱可塑性樹脂体の両側に熱硬化性プ
リプレグを配置した硬化積層体からなることを特徴とす
る。
【0008】また、熱可塑性樹脂体が結晶性熱可塑性樹
脂体であることを特徴とする。
【0009】本発明の研磨用治具板の製造方法は、熱可
塑性樹脂組成物をシート状にする工程と、シート状熱可
塑性樹脂体に延伸処理および熱処理から選ばれた少なく
とも一つの処理をする工程と、該処理後のシート状熱可
塑性樹脂体と熱硬化性プリプレグおよび熱硬化性樹脂か
ら選ばれた少なくとも一つとを積層接着して硬化する工
程とを有することを特徴とする。
【0010】また、積層接着工程の前に、シート状熱可
塑性樹脂体表面の接着性向上処理工程を有することを特
徴とする。
【0011】また、接着性向上処理工程は、プラズマ処
理、コロナ処理および紫外線処理から選ばれた少なくと
も一つの処理工程であることを特徴とする。
【0012】また、熱硬化性プリプレグは少なくとも自
己支持体を形成できる厚さであることを特徴とする。こ
こで、自己支持体とは、ガラスクロスやガラス不織布に
熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグが、それ自身で熱硬
化性プリプレグとして利用できることをいう。すなわち
少なくとも自己支持体を形成できる厚さであるとは、プ
リプレグとして利用可能な最低厚さ以上の熱硬化性プリ
プレグをいう。
【0013】このように熱硬化性プリプレグより厚い熱
可塑性樹脂体と、より薄い熱硬化性プリプレグとを積層
した構造の研磨用治具板とすることにより、熱可塑性樹
脂体の断面比率を多くすることができる。その結果、本
発明の研磨用治具板は、切削加工性がより向上する。ま
た、熱可塑性樹脂体を結晶性熱可塑性樹脂体とすること
により研磨用治具板の厚さ精度を向上することができ
る。さらに、熱可塑性樹脂体表面に接着性向上処理をす
ることにより熱可塑性樹脂体と熱硬化性プリプレグとの
接着性を改善することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の研磨用治具板を図1によ
り説明する。図1は研磨用治具板の断面図であり、図1
(a)は熱可塑性樹脂体1の両側に熱硬化性プリプレグ
2を配置して硬化させた硬化積層体の例を、図1(b)
は熱可塑性樹脂体1の片側に熱硬化性プリプレグ2を配
置した硬化積層体の例を、図1(c)は熱硬化性プリプ
レグ2の両側に熱可塑性樹脂体1を配置した硬化積層体
の例をそれぞれ示す。本発明の研磨用治具板は、これら
を複数枚組合わせてもよい。研磨用治具板の反りなどを
抑えるためには、図1(a)または図1(c)の組合わ
せが好ましい。
【0015】本発明に係る熱可塑性樹脂体は熱硬化性プ
リプレグ等と積層することのできる平板形状であれば使
用することができ、たとえばシート状、板状、フイルム
状の形状で使用することができる。また、このような平
板形状とすることのできる成形方法であれば種々の成形
方法を使用して熱可塑性樹脂体を得ることができる。具
体的には、押出し成形、射出成形、延伸成形、カレンダ
ー成形、圧縮成形、トランスファー成形等を用いること
ができる。好適な方法としては、押出し成形や射出成形
等を挙げることができる。また、延伸成形も結晶性を高
める上で好適である。
【0016】本発明に係る熱可塑性樹脂体として使用す
ることのできる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂、塩
化ビニリデン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、エチレ
ン−ビニルアセテート共重合樹脂、エチレン−エチルア
クリレート共重合樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン
・スチレン樹脂、ポリアミド樹脂、メタクリル樹脂、ポ
リアセタール樹脂、ポリカーボネイト樹脂、セルロース
樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテ
ルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アイオノマー樹
脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアリルスルホ
ン樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリエーテルエーテ
ルケトン樹脂、ポリフェニレンサルフアイド樹脂、ポリ
スルホン樹脂、全芳香族ポリエステル樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹
脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂等を挙げることが
できる。これらの樹脂は、単体でもブレンド品としても
使用することができる。また、樹脂組成物として、タル
クやマイカなどの充填材、着色剤、酸化防止剤、難燃剤
など各種の配合剤を配合することができる。
【0017】熱可塑性樹脂のなかで、少なくとも結晶性
部分を含む結晶性熱可塑性樹脂であることが本発明に好
適である。結晶性熱可塑性樹脂であると研磨用治具板と
しての寸法安定性や機械的強度、耐熱性を向上させるこ
とができる。ここで結晶性熱可塑性樹脂とは、X線回折
やDSCなどにより結晶構造が認められる熱可塑性樹脂
をいう。この結晶構造は、延伸処理や熱処理により増加
させることができる。たとえば、本発明に係る硬化積層
体を形成する過程において、熱プレスで加熱加圧による
熱圧延加工により結晶化度が向上する。寸法安定性や機
械的強度に優れ本発明に好適な結晶性熱可塑性樹脂体と
して、ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリブチレン
テレフタレート樹脂、またはこれらにマイカ等の充填材
を配合した樹脂組成物を挙げることができる。
【0018】本発明に係る熱可塑性樹脂体は、積層接着
する前に熱硬化性プリプレグ等との接着性を向上させる
ための表面処理を行うことが好ましい。そのような表面
処理としては、プラズマ処理、コロナ処理および紫外線
処理などの物理化学的処理、サンドブラストなどの機械
的処理、酸化性酸による酸化処理などの化学的処理を挙
げることができる。これらのなかでも寸法安定性や接着
性を向上させることのできる物理化学的処理が好まし
い。
【0019】本発明に係る熱硬化性プリプレグは、基材
に熱硬化性樹脂を含浸させたものであれば使用すること
ができる。基材としては、紙、ガラス布、ガラス不織
布、ポリエステルフィルム、ポリエステル不織布、芳香
族ポリアミド紙(デュポン社商品名、ノーメックス)、
またはこれらの組み合わせ等を挙げることができ、熱硬
化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポ
リイミド樹脂、イミド変性エポキシ樹脂、アラルキルエ
ーテル樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、ビスマレイミ
ド・トリアジン樹脂などを挙げることができる。これら
のなかでも、本発明における強度を維持するためには、
特に基材としてガラス布やガラス不織布を、熱硬化性樹
脂としてエポキシ樹脂を用いたプリプレグが好ましい。
【0020】本発明に係る熱硬化性樹脂は、フェノール
樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、メラミンフェノール
共縮合樹脂、キシレン変性フェノール樹脂、ユリアグア
ナミン共縮合樹脂、アミノ樹脂、アセトグアナミン樹
脂、メラミングアナミン樹脂、アルキッド樹脂、ジアリ
ルフタレート樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、エポ
キシアクリレート樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂
等を例示することができる。
【0021】本発明の研磨用治具板の製造方法を図2に
より説明する。図2は、本発明の研磨用治具板の製造工
程を示すフローチャートである。まず、熱可塑性樹脂シ
ート1a、熱硬化性プリプレグ2および積層用治具3を
準備する。熱可塑性樹脂シート1aは、そのままで(経
路a)、コロナ処理をして(経路b)、あるいは熱圧延
処理をした後コロナ処理をして(経路c)、セットアッ
プされる。セットアップは熱可塑性樹脂シート1aおよ
び熱硬化性プリプレグ2を重ね合わせて離型アルミニウ
ム板やクッション板などの積層用治具3を用いて熱プレ
スの熱板3d間に挿入することによりなされる。セット
アップの一例を図3および図4に示す。図4は複数枚の
熱可塑性樹脂シート1aおよび熱硬化性プリプレグ2を
重ね合わせて同時に積層接着プレスを行う場合の例であ
る。
【0022】図3に示すように、熱可塑性樹脂シート1
aと熱硬化性プリプレグ2とを重ね合わせて離型アルミ
板3aを熱硬化性プリプレグ2側に重ね、上下をステン
レス板3bおよびクッション板3cで挟みセットアップ
が完了する。また、図4に示すように、熱可塑性樹脂シ
ート1aの両側に熱硬化性プリプレグ2および離型アル
ミ板3aとを配置し、これらが常にステンレス板3bで
挟まれるように各ユニットを積み重ね多数のユニットを
同時に積層接着プレスすることができる。
【0023】積層接着プレス工程は、熱可塑性樹脂シー
ト1aと熱硬化性プリプレグ2とを一体に接着させると
ともに、プリプレグを硬化させることにある。また、熱
処理工程は多数のユニットを同時に積層接着プレスした
場合における研磨用治具板それぞれの熱エネルギー積算
量をほぼ等しくするためである。
【0024】熱処理工程後、複数枚の研磨用治具板を解
体して、必要箇所にNC加工機などで所定の切削加工を
行い研磨用治具板が完成する。本発明の研磨用治具板
は、半導体や電子部品分野でのシリコンウエハー、ハー
ドディスク、水晶レンズや液晶表示装置分野でのガラス
基板等の鏡面研磨やポリッシングに好適に用いることが
できる。
【0025】
【実施例】
実施例1 図2に示すフローチャートの経路aにより研磨用治具板
を作製した。熱硬化性プリプレグ2として、利昌工業株
式会社製ガラス繊維プリプレグEW−3105を準備す
る。このプリプレグは厚さが 0.21mm 、樹脂含有率が 4
0 重量%、ゲル化時間が 150℃で 80 〜120 秒である。
一方熱可塑性樹脂シート1aとして、ユニチカ株式会社
製熱可塑性樹脂シートTタイプを準備する。この熱可塑
性樹脂シートは、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)樹脂にマイカを充填して強化したコンポジットシー
トで厚さが 0.2mmである。熱可塑性樹脂シート1aの両
側に熱硬化性プリプレグ2を配置して、図3に示す積層
接着プレスのセットアップ方法によりセットアップす
る。クッション板3cにはヤマウチ株式会社製多層板用
のKN−42P2を用い、ステンレス板3bには厚さが
1.0mmの高砂鉄工株式会社製TPP16を用いる。ま
た、離型アルミ板3aには厚さが 0.38mm の株式会社オ
サダコーポレーション製DUOFOILを用いる。図4
に示すように、 6ユニットを積み重ねて一つの積層体と
して、加熱プレスの熱板間に挿入し、所定のプログラム
に基づいて熱プレスを運転し、加熱加圧下で積層接着を
行う。
【0026】引きつづき、熱処理加工を行う。熱処理加
工には熱風循環式の恒温槽を用いる。この工程では前工
程での積み重ね位置の違いにより、加えられた熱エネル
ギーが異なっているので、この工程は熱エネルギーの加
熱積算量を均一にするために硬化度調整を行うのが主目
的である。
【0027】引きつづき、マシニングセンターにて図5
に示すように研磨用治具板の外周の歯車およびウエハー
挿入穴の切削加工を行う。この加工工程において、ウエ
ハー挿入穴の断面をいかに滑らかに研磨するかが重要で
ある。研磨用の工具には超鋼バイト SOLID EN
DMILL TIN コーテング品を用いた。また、切
削加工は、回転数 3500rpm、送り速度 750mm/分の条件
で行った。得られた研磨用治具板の層間剥離強度、切削
面粗さ(Rmax)、曲げ強度、厚さを測定した。測定
結果を熱可塑性樹脂シートの表面処理の有無と共に表1
に示す。
【0028】実施例2 図2に示すフローチャートの経路bにより研磨用治具板
を作製した。積層接着プレス前に、押出成形した熱可塑
性樹脂シートの表面にコロナ処理を行った以外は実施例
1と同じ条件にて研磨用治具板を得た。得られた研磨用
治具板を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示
す。
【0029】実施例3 図2に示すフローチャートの経路cにより研磨用治具板
を作製した。積層接着プレス前に、押出成形した熱可塑
性樹脂シートを熱プレスで 175℃、30 分、5Okgf/cm2
の条件下で熱圧延した。熱圧延した後に熱可塑性樹脂シ
ートの表面にコロナ処理を行った。以後、実施例1と同
じ条件にて研磨用治具板を得た。得られた研磨用治具板
を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0030】実施例4 プリプレグ厚さが 0.1mmの熱硬化性プリプレグ2と、厚
さが 0.4mmの熱可塑性樹脂シートを用いる以外は実施例
1と同じ条件にて研磨用治具板を得た。得られた研磨用
治具板を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示
す。
【0031】実施例5 プリプレグ厚さが 0.1mmの熱硬化性プリプレグ2と、厚
さが 0.4mmの熱可塑性樹脂シートを用いる以外は実施例
2と同じ条件にて研磨用治具板を得た。得られた研磨用
治具板を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示
す。
【0032】実施例6 プリプレグ厚さが 0.1mmの熱硬化性プリプレグ2と、厚
さが 0.4mmの熱可塑性樹脂シートを用いる以外は実施例
3と同じ条件にて研磨用治具板を得た。得られた研磨用
治具板を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示
す。
【0033】実施例7 熱硬化性プリプレグ2の両側に熱可塑性樹脂シート1a
を配置する以外は実施例1と同じ条件にて研磨用治具板
を得た。得られた研磨用治具板を実施例1と同様に評価
した。結果を表1に示す。
【0034】実施例8 熱硬化性プリプレグ2の片側に熱可塑性樹脂シート1a
を配置する以外は実施例1と同じ条件にて研磨用治具板
を得た。なお、熱硬化性プリプレグ2および熱可塑性樹
脂シート1aは、それぞれ約 0.3mm厚さのものを使用し
た。得られた研磨用治具板を実施例1と同様に評価し
た。結果を表1に示す。
【0035】比較例1 熱硬化性プリプレグ2として、利昌工業株式会社製ガラ
ス繊維プリプレグEW−3105を 3枚積層する以外は
実施例1と同じ条件にて研磨用治具板を得た。得られた
研磨用治具板を実施例1と同様に評価した。結果を表1
に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1に示すように、実施例の研磨用治具板
は、比較例の研磨用治具板と比較して、曲げ強度が遜色
なく、切削面粗さ(Rmax)に優れている。また、コ
ロナ処理をすることにより、層間剥離強度が向上する。
【0038】
【発明の効果】本発明は、熱可塑性樹脂体と熱硬化性プ
リプレグとの硬化積層体からなるので、切削面粗さに優
れた研磨用治具板が得られる。
【0039】また、熱可塑性樹脂体の両側に熱硬化性プ
リプレグを配置した硬化積層体とすることにより、高速
な切削加工が可能であり、切削工具の消耗が少ないので
有効切削量を大幅に増大でき、さらに曲げ強度に優れた
研磨用治具板が得られる。
【0040】また、熱可塑性樹脂体を結晶性熱可塑性樹
脂体とすることにより、寸法安定性や強度、耐熱性に優
れた研磨用治具板が得られる。以上の結果、本発明の研
磨用治具板は大型のシリコンウエハーの加工において安
定した研磨加工に対応可能である。
【0041】本発明の研磨用治具板の製造方法は熱可塑
性樹脂組成物をシート状にする工程と、延伸処理および
熱処理から選ばれた少なくとも一つの処理をする工程
と、熱硬化性プリプレグとを積層接着して硬化する工程
とを有するので、従来の設備で容易に表面平滑で機械的
強度に優れた研磨用治具板を製造することができる。ま
た、熱硬化性プリプレグとの接着性向上処理工程を有す
るので、接着強度に優れた研磨用治具板を製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】研磨用治具板の断面図である。
【図2】研磨用治具板の製造工程を示すフローチャート
である。
【図3】セットアップの一例を示す図である。
【図4】複数枚のセットアップの一例を示す図である。
【図5】研磨用治具板を示す図である。
【符号の説明】
1 熱可塑性樹脂体 1a 熱可塑性樹脂シート 2 熱硬化性プリプレグ 3 積層用治具 3a 離型アルミ板 3b ステンレス板 3c クッション板 3d 熱プレスの熱板 4 円盤 5 回転駆動用の歯車 6 挿入穴

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂体と、熱硬化性プリプレグ
    および熱硬化性樹脂から選ばれた少なくとも一つとの硬
    化積層体からなる研磨用治具板。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂体の両側に前記熱硬化
    性プリプレグを配置した硬化積層体からなることを特徴
    とする請求項1記載の研磨用治具板。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂体が結晶性熱可塑性樹
    脂体であることを特徴とする請求項1または請求項2記
    載の研磨用治具板。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂組成物をシート状にする工
    程と、前記シート状熱可塑性樹脂体に延伸処理および熱
    処理から選ばれた少なくとも一つの処理をする工程と、
    該処理後のシート状熱可塑性樹脂体と熱硬化性プリプレ
    グおよび熱硬化性樹脂から選ばれた少なくとも一つとを
    積層接着して硬化する工程とを有することを特徴とする
    研磨用治具板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記積層接着工程の前に、前記シート状
    熱可塑性樹脂体表面の接着性向上処理工程を有すること
    を特徴とする請求項4記載の研磨用治具板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記接着性向上処理工程は、プラズマ処
    理、コロナ処理および紫外線処理から選ばれた少なくと
    も一つの処理工程であることを特徴とする請求項5記載
    の研磨用治具板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記熱硬化性プリプレグは少なくとも自
    己支持体を形成できる厚さであることを特徴とする請求
    項4ないし請求項6のいずれか1項記載の研磨用治具板
    の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008254149A (ja) * 2007-04-09 2008-10-23 Sumitomo Bakelite Co Ltd 被研磨物保持材用積層板および被研磨物保持材
WO2010119847A1 (ja) * 2009-04-13 2010-10-21 株式会社有恒商会 ワークキャリア、ブラシ用毛材及びブラシ並びにワークキャリア及びブラシ用毛材の製造方法
WO2018025915A1 (ja) * 2016-08-03 2018-02-08 冨士ベークライト株式会社 研磨治具

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