JPH10328279A - 加湿機構付き殺菌装置 - Google Patents

加湿機構付き殺菌装置

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JPH10328279A
JPH10328279A JP9146373A JP14637397A JPH10328279A JP H10328279 A JPH10328279 A JP H10328279A JP 9146373 A JP9146373 A JP 9146373A JP 14637397 A JP14637397 A JP 14637397A JP H10328279 A JPH10328279 A JP H10328279A
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JP
Japan
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ozone
casing
present
sterilizing
treatment
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JP9146373A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Murata
一之 村田
Teruyuki Matsui
照幸 松井
Kazuo Kimata
一夫 木全
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Asyst Japan Inc
Original Assignee
Asyst Japan Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体形状の被処理物をオゾンの作用に基づい
て効果的に殺菌処理し得る殺菌装置を提供すること。 【解決手段】 上記課題を解決する本発明の殺菌装置1
は、固体形状の被処理物Sを収容するためのケーシング
10と、当該ケーシング10内にオゾンを供給するオゾ
ン供給手段と、当該ケーシング10内を加湿する加湿手
段とが備えられており、その加湿手段は、当該オゾン供
給手段によって当該ケーシング10内にオゾンを供給す
る際に当該ケーシング10内に収容された被処理物Sの
表面を湿らせ得るように構成されていることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体形状の被処理物
を殺菌処理するための装置に関し、詳しくは、オゾン処
理を伴う殺菌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、医療機器や食器のような種々の固
形物を殺菌処理する方法として、被処理物を加熱する方
法や被処理物へ紫外線(典型的には主波長253.7n
m)を照射する方法が多用されている。ところで、殺菌
処理すべき病原微生物には胞子を形成するもの(例えば
バチルス属等のグラム陽性細菌)も多い。そして、これ
ら胞子が一般的な微生物の栄養細胞体よりも紫外線照射
あるいは加熱処理に対して高い抵抗性を有していること
が知られている。従って、被処理物の殺菌処理にあたっ
ては通常の形態の微生物体のみならず、このような胞子
をも完全に死滅させ得る処理を行うことが必要である。
そのため、近年、微生物に及ぼす作用機作が加熱や紫外
線とは異なっていることが知られているオゾン(O3
を殺菌処理に利用することが普及してきており、そのよ
うなオゾン処理を効率よく行い得る殺菌装置の開発が望
まれている。
【0003】例えば、特公昭55−23069号公報に
は、ベルトコンベア上に載置した鮮肉のような固体形状
の被処理物を紫外線とオゾン含有空気とによって殺菌処
理する殺菌装置が記載されている。また、特開平4−2
00749号公報には、熱風と共に紫外線照射およびオ
ゾン吹き付け処理を行うことによって、穀物の乾燥処理
と殺菌処理とを同時に行い得るように工夫された殺菌機
能付き穀物乾燥施設が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の殺菌装置においては、オゾンと微生物
(ウイルスを含む。以下同じ。)との接触効率が必ずし
も高いとはいえず、オゾン処理は他の手段による殺菌処
理(例えば紫外線照射処理)を補助するものにすぎなか
った。その一方で、オゾン処理を用いずに胞子を完全に
死滅させるために過度の紫外線を被処理物に照射するこ
とは、紫外線に基づく光酸化作用等によって当該被処理
物の品質劣化が助長される恐れもあり、好ましいことで
はない。
【0005】本発明は上記従来の殺菌装置における問題
点を解決するものであり、その目的とするところは、オ
ゾンの酸化作用に基づく殺菌作用を効果的に発揮させ得
る殺菌装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記従来の問題点を解決
するために、本発明においては、固体形状の被処理物
(エラストマー、ゲル状物を包含する。以下同じ。)を
殺菌する装置であって、その装置には上記被処理物を収
容するためのケーシングと、当該ケーシング内にオゾン
を供給するオゾン供給手段と、当該ケーシング内を加湿
する加湿手段とが備えられており、その加湿手段は、当
該オゾン供給手段によって当該ケーシング内にオゾンを
供給する際に当該ケーシング内に収容された被処理物の
表面を湿らせ得るように構成されていることを特徴とす
る殺菌装置(以下「本発明の第一の殺菌装置」とい
う。)を提供する。
【0007】本発明の第一の殺菌装置では、上記オゾン
供給手段からケーシング内にオゾンを供給することがで
きる。これにより、ケーシング内に収容・配置した固体
形状の被処理物とオゾンとの接触が実現され、当該被処
理物をオゾンの酸化反応に基づいて殺菌処理することが
できる。さらに、本発明の第一の殺菌装置では、上記オ
ゾン供給手段からケーシング内にオゾンを供給する際、
上記加湿手段によって予め当該ケーシング内を加湿し、
被処理物の表面を湿潤状態(被処理物の表面が水気を帯
びた状態。以下同じ。)にしておくこと若しくは当該ケ
ーシング内に収容された被処理物の表面を直に湿らせる
ことができる。このため、本発明の第一の殺菌装置にお
いては、ケーシング内において被処理物を湿潤状態とし
たうえで当該被処理物とオゾンとを接触させることがで
きる。従って、本発明の第一の殺菌装置によれば、被処
理物の表面に付着した水分によって、胞子を含む微生物
とオゾンとの接触効率を高めることができると共に、当
該水分によってオゾンの分解反応(すなわちオゾン分子
から活性酸素が生成される反応)が促進される。その結
果、オゾンおよび当該生成された活性酸素の強力な酸化
作用によって微生物の表層組織(細胞壁、莢膜、細胞
膜、エンベロープ等)の破壊が助長されるため、被処理
物の殺菌処理効率を向上させることができる。
【0008】また、本発明は、上記本発明の第一の殺菌
装置において、上記ケーシング内に収容された被処理物
に紫外線を照射するための光源がさらに備えられている
ことを特徴とする殺菌装置(以下「本発明の第二の殺菌
装置」という。)を提供する。
【0009】本発明の第二の殺菌装置によれば、上記本
発明の第一の殺菌装置における上記湿潤状態の被処理物
に対するオゾン処理に加え、当該オゾン処理と同時に若
しくは連続して上記光源からの紫外線照射を行うことが
できる。従って、本発明の第二の殺菌装置によれば、微
生物に及ぼす作用機作の異なる二つの処理すなわち上記
光源による紫外線照射処理と上記湿潤状態におけるオゾ
ン処理とを併用することによって被処理物に対する殺菌
効果をさらに高めることができる。
【0010】さらに本発明は、上記本発明の第二の殺菌
装置において、上記ケーシング内に収容された被処理物
を加熱するための加熱手段が備えられており、その加熱
手段によって、上記光源から紫外線を照射する際に上記
ケーシング内に収容された被処理物の表面を乾燥させる
ことが実現されることを特徴とする殺菌装置(以下「本
発明の第三の殺菌装置」という。)を提供する。
【0011】本発明の第三の殺菌装置によれば、上記本
発明の第二の殺菌装置における紫外線照射処理を行う
際、上記加熱手段によって被処理物の表面を一旦乾燥さ
せることができる。このため、上記光源から照射された
紫外線が被処理物の表面に付着する水分あるいは上記オ
ゾン処理に伴い当該水分に残留するオゾンに吸収されて
減衰するのを防止することができる。従って、本発明の
第三の殺菌装置によれば、上記湿潤状態の被処理物に対
するオゾン処理と乾燥状態の被処理物に対する紫外線照
射処理とを併用することが可能となり、被処理物に対す
る殺菌効果をさらに高めることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の殺菌装置(上記本
発明の第一、第二および第三の殺菌装置を包含する。以
下同じ。)の好適な一実施形態を図面を参照しつつ説明
する。なお、図1は本実施形態に係る本発明の殺菌装置
1(以下「本殺菌装置1」と略称する。)の概要を模式
的に示した概略図である。また、図2は本殺菌装置1の
内部構成を模式的に示したブロック図である。
【0013】図1に示すように、本殺菌装置1は、ボッ
クス形状の密閉可能なケーシング10を本体とし、その
ケーシング10には、本発明における上記オゾン供給手
段に相当するオゾン発生器26と、上記光源に相当する
殺菌灯12と、上記加湿手段に相当するスチーム発生器
30(水タンク付)とが備えられている。ケーシング1
0には、図示しない除菌フィルタ(ここではヘパフィル
タ)を備えた吸気口28が設けられていると共に、後述
するオゾン処理機能を有する処理フィルタ18とファン
20とを備えた外部排気口22が設けられている。これ
により、本殺菌装置1においては、上記ファン20を作
動させた際に、吸気口28から除菌されたエア(空気)
がケーシング10内に導入されるとともに当該導入され
たエアは処理フィルタ18を介して外部排気口22から
大気中に放出される。
【0014】図1に示すように、ケーシング10の内部
は仕切板13によってその内部空間が上下二つに仕切ら
れており、その上側には本殺菌装置1において殺菌処理
し得る固体形状の被処理物S(例えば耐熱樹脂製の食器
類やステンレス製の医療器具)を収容・配置する試料台
14が装備されている。この試料台14は、凹面鏡状に
湾曲加工されると共にその表面には鏡面加工が施されて
いる。また、試料台14の台座部分には本発明の上記加
熱手段に相当するヒータブロック24が埋設されてお
り、当該試料台14上に配置された被処理物Sを適宜加
熱処理することができる。この他、仕切板13の上側に
は、上記スチーム発生器30が設置されており、当該ケ
ーシング10の内部(すなわち仕切板13よりも上側の
空間。以下「反応室」という。)に水蒸気(スチーム)
を供給することによって当該反応室を随意に加湿するこ
とができる。あるいは、スチーム発生器30におけるス
チーム噴射口(図示せず)の向きを変えることによって
上記試料台14上に配置された被処理物Sの表面に直接
スチームを吹き付け、被処理物S表面を当該スチームに
よって直に湿らすことも可能である。本実施形態に係る
上記スチーム発生器30には、湿度センサ32(図2参
照)が付設されており、後述する制御部36(図2)と
電気的に接続することによって反応室内の湿度をモニタ
リングすることができる。なお、湿度センサ32の詳細
については後述する。
【0015】一方、仕切板13の下側には、オゾン発生
器26が装備されている。本実施形態に係るオゾン発生
器26は、いわゆる無声放電(典型的には沿面放電)に
よって空気中の酸素からオゾンを生成するオゾナイザで
ある。すなわち、本実施形態に係るオゾン発生器26で
は、仕切板13に設けられた吸入口26bに連通するガ
ス供給管(図示せず)および誘電体(ガラス、セラミッ
ク等の固体絶縁体)がオゾン発生器26内において一対
の電極間に直列状態に配設されている。ここで、後述す
る電源部34から当該電極に高周波高電圧を印加するこ
とによって当該電極間に無声放電(沿面放電)を発生さ
せることができる。そして、この放電作用によって、電
極間に配設された上記のガス供給管内に存在する酸素か
らオゾンが生成される。生成されたオゾンは、次いで、
仕切板13上に設けられたオゾン噴出口26aから反応
室内に噴出される。
【0016】本殺菌装置1においては、上記生成された
オゾンは大気中に放出される前に上記処理フィルタ18
において分解される。すなわち、上記処理フィルタ18
を構成する濾布(織布フィルタ)には予め二酸化マンガ
ン(MnO2 )等のオゾン分解剤がコーティングされて
いる。而して、ファン20によって外部排気口22方向
へ誘導されたオゾンおよびオゾンを付着させた浮遊微粒
子は、当該処理フィルタ18に捕捉され得る。その際、
上記MnO2 等のオゾン分解剤と接触することとなり、
結果、当該オゾン分解剤の作用によってオゾンは分解さ
れ、無害の酸素に変換された後に外部排気口22から排
出される。従って、本殺菌装置1によれば、上記オゾン
発生器26で生成した過剰なオゾンが大気中に放出され
ることを防止することができる。
【0017】一方、図1に示すように、ケーシング10
内の反応室天井部には、主波長253.7nmの殺菌灯
12が設置されている。このことによって、試料台14
上に配置された被処理物Sの表面に殺菌効果の高い紫外
線を直に照射することができる。なお、上述のとおり、
本実施形態に係る試料台14では、凹面鏡状に湾曲され
ると共にその表面が鏡面加工されている。これにより、
当該試料台14の湾曲された表面に照射された紫外線は
そこで反射され、被処理物Sに二次的に照射することが
できる。このため、本殺菌装置1における紫外線照射処
理に基づく殺菌効果をさらに高めることができる。
【0018】以上、本発明を特徴づける本殺菌装置1の
主要構成部について説明したが、本殺菌装置1にはこれ
らの他、上記オゾン発生器(オゾナイザ)26に供給す
る高周波高電圧を発生させるための電源部34や上述し
た各構成部(機器)の作動をコントロールする制御部3
6が備えられている。図2に示すように、本殺菌装置1
に設けられた制御部36は、ケーシング10内に装備さ
れた上述の各機器およびケーシング10外部に設けられ
た操作パネル38と電気的に接続されている。操作パネ
ル38には本殺菌装置1に電力を供給するメインスイッ
チの他、上記各機器をオン/オフ制御するための各種ス
イッチ類が設けられており、それらスイッチ類を作業者
が操作した際の各種操作信号を後述の制御部36に送信
し得るように構成されている。
【0019】本殺菌装置1における制御部36は、上記
操作パネル38上のスイッチから入力した操作信号ある
いは上記湿度センサ32から受信した検知信号に基づい
て、ケーシング10内に装備してある上記オゾン発生器
26その他の機器の作動を連動可能に制御するためのも
のである。この制御部36は、典型的にはCPU(プロ
セッサ)を中心としてROM、RAM、入力処理回路、
出力処理回路等から構成されている。CPUは、ROM
に格納された所定の制御プログラムに従って、本殺菌装
置1の全体を制御する。なお、上記制御プログラムに
は、上記湿度センサ32からの情報に基づいてオゾン発
生器26への電力出力制御やスチーム発生器30のオン
/オフ制御に関するプログラム等が包含される。また、
RAMには上記制御プログラムにおいて処理すべき入出
力信号が一時的に格納される。入力処理回路は、上記湿
度センサ32から送られてきた信号を受けて、制御部3
6内で処理可能なデータ形式に変換し、バスを介してC
PUまたはRAMに転送する。また、出力処理回路は、
典型的には、CPUからバスを介して送られた出力制御
データに従って、電源部34から上記オゾン発生器26
へ作用電力を供給する回路である。
【0020】本殺菌装置1において制御部36と電気的
に接続される湿度センサ32は、種々の感湿材料(Mg
Cr2 4 、TiO2 、V2 5 等)から調製された多
孔質焼結体の水分吸着に伴う導電率の変化を応用したも
のであり、一般的に使用されている湿度センサである。
而して、上記湿度センサ32をケーシング10内に配置
・作動させた際、当該ケーシング10内部(反応室)の
相対湿度(%)の変化を当該湿度センサ32における導
電率の変化として上記制御部36によって検知すること
ができる。そして、この検知信号に基づいて、スチーム
発生器30の作動のオン/オフや電源部34からオゾン
発生器26への電力供給等を制御することができる。す
なわち、本殺菌装置1においては、上記湿度センサ32
でケーシング10内部の湿度をモニタリングしつつ当該
湿度センサ32からの情報に基づいてスチーム発生器3
0をオン/オフ制御することによって当該ケーシング1
0内部の相対湿度を所望するレベルに保つことができ
る。また、本殺菌装置1においては、ケーシング10内
部の湿度に応じて上記オゾン発生器26を作動させるこ
とができ、さらにはケーシング10内部の湿度に応じて
上記殺菌灯12の点灯およびヒータブロック24による
被処理物の加熱を行うことができる。
【0021】以下、本殺菌装置1を用いて被処理物Sの
殺菌処理を行う際の当該殺菌装置1の一作動態様につい
て説明する。図1に示すように、予め被処理物Sをケー
シング10内の試料台14上に配置した後、上記操作パ
ネル38(図2)に設けられたメインスイッチ(図示せ
ず)をオンすることによって本殺菌装置1に主電力が供
給される。これにより、本殺菌装置1のファン20(図
1)が作動し、ヘパフィルタを備えた吸気口28を介し
て除菌されたエア(空気)がケーシング10内に導入さ
れる。次いで、スチーム発生器30が作動してケーシン
グ10内部(反応室)の加湿処理を開始する。このと
き、スチーム発生器30のスチーム噴射口を被処理物S
に向けておき、当該被処理物Sに直接スチームが吹き付
けられるようにしてもよい。
【0022】上記加湿処理の際には同時に湿度センサ3
2を作動させておき、ケーシング10内部の相対湿度%
(以下、%RHで示す)をモニタリングする。而して、
ケーシング10内部の相対湿度が所定レベル(典型的に
は60%RH以上、好ましくは85%RH以上)に到達
したことが湿度センサ32を介して検知された際には、
制御部36からの作動信号に基づいてオゾン発生器26
が作動し、上記電源部34からオゾン発生器26の電極
(図示せず)に高周波高電圧が印加される。これによ
り、当該電極間に無声放電(典型的には沿面放電)が生
じ、吸入口26bからオゾン発生器26のガス供給管
(図示せず)に導入されたエア中の酸素からオゾンが生
成され、当該オゾンを含むエアはオゾン噴出口26aか
ら反応室内に供給される。このようにして、所定の時
間、ケーシング10内に収容した被処理物Sを湿潤状態
においてオゾン処理することができる。なお、ケーシン
グ10の反応室に供給されたオゾンは、排気口16(ヘ
パフィルタ付)を介して上述のオゾン分解剤を含有する
処理フィルタ18内に誘導され、当該処理フィルタ18
において酸素に分解された後に外部排気口22から大気
中に放出される。
【0023】上記オゾン処理が終了した後、制御部36
からの信号に基づいて、スチーム発生器30およびオゾ
ン発生器26の作動が停止する。次いで、上記ヒータブ
ロック24による被処理物Sの加熱処理が開始され、上
記加湿処理によって被処理物Sの表面に過剰に付着した
水分を乾燥させる。このとき、湿度センサ32によるモ
ニタリングは継続し、当該センサ32における導電率の
変化から相対湿度が所定のレベル(典型的には50%R
H以下、好ましくは30%RH以下)に到達したこと
(すなわち被処理物S表面が乾燥して水分の蒸散がみら
れなくなったこと)が検知された後には殺菌灯12が点
灯し、被処理物Sへの紫外線照射(典型的には照射照度
が1〜100mW/cm2 )を開始する。そして、ヒー
タブロック24による加熱処理を維持したまま、所定の
時間、当該紫外線照射処理が継続される。そして、紫外
線照射処理を終えた後、殺菌灯12が消灯すると共にヒ
ータブロック24による加熱処理が終了する。以上の殺
菌処理を終了した後、ケーシング10内から被処理物S
を取り出す。なお、最後に上記操作パネル38上のメイ
ンスイッチをオフすることで、本殺菌装置1への電力供
給を終える。
【0024】以上のとおり、本殺菌装置1では、先ず、
湿潤状態において被処理物Sをオゾン処理し得るととも
に、被処理物Sを乾燥状態にした後に紫外線照射処理を
行うことができる。このため、本殺菌装置1によれば、
作用機作の異なるオゾンによる殺菌処理と紫外線照射に
よる殺菌処理のいずれをも効果的かつ適切に行うことが
できる。
【0025】なお、上述の実施形態においては、被処理
物Sに対して湿潤状態におけるオゾン処理の後、紫外線
照射処理を施しているがこれに限らず、例えば、先ず紫
外線照射処理を実施した後に加湿処理およびオゾン処理
を施してもよい。あるいは、加湿処理の後にオゾン処理
と紫外線照射処理とを同時に併用することもできる。本
殺菌装置1の使用にあたっての上記殺菌処理手順の変更
は、上記制御部36における制御プログラムの変更等に
よって容易に成し得るものであり、本殺菌装置1の実施
行為から逸脱するものではない。また、本殺菌装置1に
おいては、上記紫外線照射処理とは関わりなく、上記オ
ゾン処理工程においてもヒータブロック24による加熱
処理を行ってもよい。その場合、当該加熱処理による被
処理物Sおよび反応室内の温度上昇に伴ってオゾンの分
解(すなわち活性酸素の生成)が促進されるため、湿潤
状態におけるオゾン処理効率をさらに向上させることが
できる。
【0026】上記構成の本殺菌装置1によれば、種々の
固体形状の被処理物Sを殺菌処理することができる。例
えば、樹脂、ガラス、セラミック若しくはステンレス製
の食器、調理用具、医療機器および各種実験器具類(児
童・生徒が使用する教育用理科機器を含む)、あるいは
加硫ゴム製品や種々の加工食品(冷凍物、ゲル化物等)
の殺菌処理に好適に使用し得る。そして、本殺菌装置1
における殺菌処理条件(オゾン処理時間、紫外線照射時
間、反応室温度等)は、被処理物Sの性状に応じて、適
宜変更される。例えば、予め大腸菌および枯草菌(胞子
を含む)を塗布した一般的な実験器具(ここではガラス
製ビーカー)を本殺菌装置1によって殺菌処理する場
合、室温条件下で上記反応室内の湿度をほぼ85%RH
に調整した後、オゾン濃度90〜150ppmにおいて
10〜20分間の上記オゾン処理を行い、次いで湿度を
50%RH以下に下げた後に紫外線照射(照射照度;1
0〜15mW/cm2 )を30秒間行うことによって、
当該実験器具表面の滅菌が実現された。あるいは、室温
条件下で湿度が50%RH以下の状態において、先ず紫
外線照射(照射照度;10〜15mW/cm2 )を30
秒間行い、次いで上記反応室内の湿度をほぼ85%RH
に調整した後にオゾン濃度90〜150ppmにおいて
10〜20分間オゾン処理した場合も、同様に実験器具
表面を滅菌することができた。
【0027】以上、本発明の殺菌装置の典型的な一実施
形態を説明したが、本発明の殺菌装置がこれに限定され
ることを意図したものではない。例えば、上記実施形態
に係る本殺菌装置1のオゾン発生器26におけるオゾン
生成効率を高めるための種々の装置、例えば上記吸入口
26bから吸入したエアを除湿するための除湿器やオゾ
ン発生部位(すなわち上記電極近傍)を冷却するための
冷却器を適宜設けてもよい。
【0028】また、本発明の第一の殺菌装置としては、
ケーシング10内を加湿する、および/または、当該ケ
ーシング10内に収容された被処理物Sの表面を直に湿
らせることができる加湿手段と、当該加湿手段によって
ケーシング10内が加湿された状態および/または被処
理物S表面が湿った状態においてケーシング10内にオ
ゾンを供給し得るオゾン供給手段とが制御可能に備えら
れておればよく、上記実施形態に係る殺菌装置1に備え
られたものと同一の機構または形状に限定されない。例
えば、無声放電(沿面放電)に基づく上記オゾン発生器
26(オゾナイザ)に代えて、光化学的作用に基づくオ
ゾン発生器(例えば、オゾン発生用紫外線蛍光ランプ)
を設けてもよい。
【0029】また、本発明の第二の殺菌装置としての上
記光源は上述の殺菌灯12に限らず、被処理物Sの性状
に応じて、例えば、各種のレーザーや放電管が適用され
得る。さらに、本発明の第三の殺菌装置としての上記加
熱手段は、上述のヒータブロック24に限らず、被処理
物Sの性状に応じて、例えば、マイクロ波による加熱器
あるいは上記光源(好ましくは低圧水銀ランプ)からの
放射熱をそのまま利用してもよい。これらは、本明細書
および図面における開示情報に基づく当業者の設計事項
であり、本発明を逸脱するものではない。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、固体形状の被処理物を
オゾンの作用に基づいて効果的に殺菌処理し得る殺菌装
置を提供することができる。すなわち、本発明の第一の
殺菌装置においては、上記加湿手段によってケーシング
内を予め加湿しておくか若しくは当該ケーシング内に収
容された被処理物の表面を直に湿らせておき、その状態
において上記オゾン供給手段からケーシング内にオゾン
を供給することができる。従って、本発明の第一の殺菌
装置によれば、被処理物の表面に付着した水分によって
オゾンの分解反応が促進され、被処理物表面の殺菌処理
効率を向上させることができる。
【0031】また、本発明の第二の殺菌装置において
は、上記オゾン処理に加え、上記光源からの紫外線照射
を当該オゾン処理と同時に若しくは連続して行うことが
できる。従って、本発明の第二の殺菌装置によれば、上
記光源による紫外線照射処理と上記湿潤状態でのオゾン
処理という作用機作の異なる二つの殺菌処理を併用する
ことで被処理物に対する殺菌効果を高めることができ
る。
【0032】さらに、本発明の第三の殺菌装置において
は、紫外線照射処理前に上記加熱手段によって被処理物
の表面を一旦乾燥させることができる。このため、上記
光源から照射された紫外線が被処理物の表面に付着する
水分あるいは上記オゾン処理に伴い当該水分に残留する
オゾンに吸収されて減衰するのを防止することができ
る。従って、本発明の第三の殺菌装置によれば、上記湿
潤状態の被処理物に対するオゾン処理と乾燥状態の被処
理物に対する紫外線照射処理との併用によって被処理物
に対する殺菌効果をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る本発明の殺菌装置の概要を示
す模式図である。
【図2】一実施形態に係る本発明の殺菌装置の内部構成
を模式的に示すブロック図である。
【符号の説明】
1 殺菌装置 10 ケーシング 12 殺菌灯 14 試料台 18 処理フィルタ 20 ファン 24 ヒータブロック 26 オゾン発生器 30 スチーム発生器 32 湿度センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体形状の被処理物を殺菌する装置であ
    って、 その装置には前記被処理物を収容するためのケーシング
    と、該ケーシング内にオゾンを供給するオゾン供給手段
    と、該ケーシング内を加湿する加湿手段とが備えられて
    おり、 その加湿手段は、該オゾン供給手段によって該ケーシン
    グ内にオゾンを供給する際に該ケーシング内に収容され
    た被処理物の表面を湿らせ得るように構成されているこ
    とを特徴とする殺菌装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の殺菌装置において、 前記ケーシング内に収容された被処理物に紫外線を照射
    するための光源が備えられていることを特徴とする殺菌
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の殺菌装置において、 前記ケーシング内に収容された被処理物を加熱するため
    の加熱手段が備えられており、 その加熱手段によって、前記光源から紫外線を照射する
    際に前記ケーシング内に収容された被処理物の表面を乾
    燥させることが実現されることを特徴とする殺菌装置。
JP9146373A 1997-06-04 1997-06-04 加湿機構付き殺菌装置 Pending JPH10328279A (ja)

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