JP6253223B2 - 殺菌装置 - Google Patents

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Description

本発明は、対象物を殺菌する殺菌装置に関する。
従来、医療器具等の対象物を滅菌するために、放射線、電子線(以下、単に放射線等と称する)の照射が行われている。しかし、放射線等は、人体に悪影響を及ぼすおそれがある。したがって、照射した放射線等が外部に漏洩して人体に影響を及ぼさないように、照射部の周囲を厚い壁で囲繞する必要があり、装置が大がかりとなっていた。また、放射線等を照射する照射装置は高価である。
そこで、オゾン雰囲気中に対象物を曝露することで、対象物を殺菌する技術が開示されている(例えば、特許文献1、2)。
特開2010−154793号公報 特開2008−207634号公報
上述したオゾンを用いた殺菌において、オゾンは、大気中の酸素を利用して生成するため、原料費を殆ど要さず、低コストで対象物を殺菌することができる。したがって、オゾンを用いた殺菌において、さらなる殺菌効率の向上が希求されている。
そこで本発明は、このような課題に鑑み、オゾンを用いた殺菌において、オゾンに添加する物質を工夫することで、殺菌効率を向上することが可能な殺菌装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の殺菌装置は、対象物を殺菌する殺菌装置であって、チャンバと、オゾンの濃度に対する過酸化水素ガスの濃度が0.01〜0.5倍となるように、オゾンおよび過酸化水素ガスをチャンバ内に導入する殺菌ガス導入部と、チャンバ内に水蒸気を導入する水蒸気導入部と、を備えることを特徴とする。
上記チャンバ内にイオンを導入するイオン導入部をさらに備えるとしてもよい。
本発明によれば、オゾンを用いた殺菌において、オゾンに添加する物質を工夫することで、殺菌効率を向上することができる。
第1の実施形態にかかる殺菌装置を説明するための図である。 第1の実施形態にかかる殺菌方法の処理の流れを説明するためのフローチャートである。 第2の実施形態にかかる殺菌装置を説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1の実施形態:殺菌装置100)
図1は、第1の実施形態にかかる殺菌装置100を説明するための図である。図1に示すように殺菌装置100は、チャンバ110と、パスボックス112と、殺菌ガス導入部120と、水蒸気導入部130と、オゾンモニタ140と、湿度計150と、制御部160と、オゾン分解部170と、バルブ180a〜180dと、ポンプ182とを含んで構成される。
チャンバ110には、パスボックス112が接続されている。パスボックス112の一方側には、開閉扉112aが開閉可能に接続されており、開閉扉112aによって、パスボックス112の内部空間Sと、外部との連通や遮断が実現される。また、パスボックス112の他方側には、開閉扉112bが開閉可能に接続されており、パスボックス112の内部空間Sと、チャンバ110の内部空間Tとの連通や遮断が実現される。
対象物Wを殺菌する際には、まず、開閉扉112bを閉じ、開閉扉112aを開放してパスボックス112の内部空間S(以下、単にパスボックス112内と称する)に対象物Wを移動する。そして、開閉扉112aを閉じて、開閉扉112bを開放して、パスボックス112内からチャンバ110の内部空間T(以下、単にチャンバ110内と称する)に対象物Wを搬入して載置部114に載置し、開閉扉112bを閉じて、対象物Wを殺菌する。
そして対象物Wを殺菌した後、再び開閉扉112bを開放して、チャンバ110内からパスボックス112内へ対象物Wを搬出し、開閉扉112bを閉じる。続いて、開閉扉112aを開放して、パスボックス112内から殺菌後の対象物Wを取り出すこととなる。
このように、開閉扉112a、112bが排他的に開状態となることにより、チャンバ110と外部とを遮断しつつ、外部からチャンバ110内へ対象物Wを搬入したり、チャンバ110から外部へ対象物Wを搬出したりすることが可能となる。
また、チャンバ110内には、攪拌部(ファン)116が設けられており、チャンバ110内の雰囲気ガスが実質的に均一になるように、チャンバ110内の雰囲気ガスを攪拌する。
殺菌ガス導入部120は、オゾン、および、オゾンに接触させることでヒドロキシラジカル(・OH)を発生し得るガス(以下、単にラジカルガスと称する)をチャンバ110内に導入する。ここで、ラジカルガスは、過酸化水素(H)ガス、および、イオン(陽イオンであっても陰イオンであってもよい)を含む水蒸気のいずれか一方または双方である。本実施形態では、安価で入手が容易な、過酸化水素ガスを例に挙げて説明する。
具体的に説明すると、図1に示すように、殺菌ガス導入部120は、酸素発生部210と、ポンプ212と、オゾン発生部214と、前駆体貯留部220と、バルブ222と、ラジカルガス発生部224とを含んで構成される。
酸素発生部210は、例えば、PSA(Pressure Swing Adsorption)方式の酸素分離装置であり、空気から酸素を分離して酸素を回収する。酸素発生部210において回収された酸素は、ポンプ212によってオゾン発生部214に送出される。なお、酸素発生部210は、酸素ボンベであってもよい。
オゾン発生部214は、所謂オゾナイザであり、予め定められた電圧を印加することで放電空間を形成する。この放電空間に、ポンプ212によって酸素発生部210から送出された酸素(O)が供給されると、酸素が活性化してオゾン(O)となる。オゾン発生部214で生成されたオゾンは、ラジカルガス発生部224に送出される。
一方、前駆体貯留部220は、過酸化水素水(ラジカルガスの前駆体)を一時的に貯留するとともに、バルブ222を介してラジカルガス発生部224に過酸化水素水を導入する。
ラジカルガス発生部224は、例えば、ヒータ等で構成され、前駆体貯留部220から導入された過酸化水素水を加熱することで、過酸化水素ガス(ラジカルガス)を生成する。ラジカルガス発生部224において、過酸化水素ガスと、上記オゾン発生部214で生成されたオゾンとが混合され、かかる混合気体(オゾンと、過酸化水素ガス)は、バルブ180aを介してチャンバ110内に導入される。
このように、オゾンのみならず、ラジカルガス(過酸化水素ガス)をチャンバ110に導入することで、オゾンのみの場合と比較して、殺菌効果を有するヒドロキシラジカルの量を著しく増大させることができる。したがって、チャンバ110内の対象物Wの殺菌効率を向上させることが可能となる。
なお、チャンバ110内のオゾンの濃度は、例えば、1ppmから20000ppmであり、好ましくは、5ppmから10000ppmであり、より好ましくは、5ppmから200ppmである。また、チャンバ110内の過酸化水素ガスの濃度は、チャンバ110内のオゾンの濃度に対して0.01〜0.5倍程度であり、例えば、0.01ppm〜10ppm程度である。
水蒸気導入部130は、例えば、超音波加湿器で構成され、水蒸気を生成し、バルブ180bを介して、チャンバ110内に水蒸気を導入する。なお、チャンバ110内の相対湿度(RH:Relative Humidity)は、例えば、80%以上であり、好ましくは90%以上である。オゾンの殺菌効果は、湿度が高い(単位体積あたりの水蒸気の量が多い)方が、大きいことが分かっている。したがって、水蒸気導入部130がチャンバ110内に水蒸気を導入することで、チャンバ110内の湿度を上昇させることができ、さらに殺菌効率を向上することが可能となる。
オゾンモニタ140は、バルブ180cを介して、チャンバ110内から雰囲気ガスを採取して、雰囲気ガス中のオゾン濃度を測定する。
湿度計150は、チャンバ110内の雰囲気ガスの湿度(水蒸気の濃度)を測定する。
制御部160は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成され、ROMからCPU自体を動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出し、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して殺菌装置100全体を管理および制御する。本実施形態において、制御部160は、バルブ180a〜180dおよびポンプ182を制御する。また、制御部160は、オゾンモニタ140が測定したオゾン濃度に基づいて、殺菌ガス導入部120を制御し、湿度計150が測定した湿度に基づいて水蒸気導入部130を制御する。制御部160によるバルブ180a〜180d、ポンプ182、殺菌ガス導入部120、水蒸気導入部130の制御処理については、後で詳述する。
オゾン分解部170は、オゾンを分解する触媒で構成されており、バルブ180dを介して、チャンバ110内から殺菌後の雰囲気ガスが導入され、雰囲気ガス中のオゾンを分解する。オゾン分解部170でオゾンが分解されることで、除去された雰囲気ガス(排気ガス)は、ポンプ182によって外部に排出される。
(殺菌方法)
続いて、殺菌装置100を用いた対象物Wの殺菌方法について説明する。図2は、第1の実施形態にかかる殺菌方法の処理の流れを説明するためのフローチャートである。殺菌方法は、準備工程S250、ガス導入工程S252、搬入工程S254、殺菌工程S256、搬出工程S258を含んで構成される。以下、各工程について説明する。
(準備工程S250)
制御部160は、初期状態において、バルブ180a〜180dが閉状態となるように制御し、ポンプ182の駆動を停止しておき、殺菌ガス導入部120、水蒸気導入部130、オゾンモニタ140の機能を停止しておく。また、制御部160は、開閉扉112a、112bが閉状態となるように制御する。
(ガス導入工程S252)
制御部160は、酸素発生部210を機能させる。そうすると、酸素発生部210は、空気から酸素を分離する。また、制御部160は、ポンプ212を駆動して、酸素発生部210が分離した酸素をオゾン発生部214へ導入する。また、制御部160は、オゾン発生部214を機能させる。そうすると、オゾン発生部214は、自体に導入された酸素をオゾンに変換する。そして、オゾン発生部214で変換(生成)されたオゾンは、ラジカルガス発生部224へ送出される。
制御部160は、前駆体貯留部220、バルブ222を制御して、予め定められた量の過酸化水素水をラジカルガス発生部224に導入させる。また、制御部160は、ラジカルガス発生部224を機能させる。そうすると、ラジカルガス発生部224は、前駆体貯留部220から導入された過酸化水素水を加熱して、過酸化水素ガスを生成する。このようにして、ラジカルガス発生部224において、過酸化水素ガスと、上記オゾン発生部214で生成されたオゾンとが混合される。
続いて制御部160は、バルブ180aが開状態となるように制御する。こうして、オゾンと、過酸化水素ガスとの混合気体がチャンバ110内に導入されることになる。
一方、制御部160は、水蒸気導入部130を機能させ、バルブ180bが開状態となるように制御して、水蒸気をチャンバ110内に導入させる。
そして、制御部160は、攪拌部116を駆動して、チャンバ110内の雰囲気ガス(オゾン、過酸化水素ガス、水蒸気)が実質的に均一になるように、チャンバ110内の雰囲気ガスを攪拌させる。
また、制御部160は、バルブ180dが開状態となるように制御し、ポンプ182を駆動して、チャンバ110内の雰囲気ガスを排気させる。こうして、チャンバ110内を陽圧にしないようにしている。なお、チャンバ110内を予め陰圧にしておく場合、排気の必要はない。
続いて、制御部160は、バルブ180cが開状態となるように制御して、オゾンモニタ140を機能させる。そして、制御部160は、オゾンモニタ140が測定したオゾン濃度が予め定められた値となるまで、オゾン発生部214によるオゾン発生量が徐々に増加するように制御する。そして、オゾン濃度が予め定められた値に到達すると、オゾン発生部214によるオゾン発生量を現在の値となるように制御する。
また、制御部160は、湿度計150が測定した湿度が、予め定められた値となるまで、バルブ180bの開度が徐々に大きくなるように制御する。そして、湿度が予め定められた値に到達すると、バルブ180bの開度を現在の値となるように制御して水蒸気導入部130からの水蒸気導入量を維持する。こうして、チャンバ110内の雰囲気ガスが予め定められたオゾン濃度、および、湿度となる。なお、本実施形態において、ラジカルガス発生部224によって生成される過酸化水素ガスの濃度は、予め定められた固定値としている。
(搬入工程S254)
制御部160は、開閉扉112aが開状態となるように制御してパスボックス112内に対象物Wを移動させる。そして、制御部160は、開閉扉112aが閉状態となるように制御し、開閉扉112bが開状態となるように制御して、パスボックス112からチャンバ110内に対象物Wを搬入して載置部114に載置し、開閉扉112bが閉状態となるように制御する。
(殺菌工程S256)
チャンバ110内の雰囲気ガスに対象物Wを予め定められた時間曝露して、対象物Wを殺菌する。
また、殺菌工程S256において、制御部160は、オゾンモニタ140が測定したオゾン濃度に基づいて、オゾン発生部214を制御する。具体的に説明すると、制御部160は、オゾンモニタ140が測定したオゾン濃度が、予め定められた値未満である場合、オゾン発生部214によるオゾン発生量を増加させるように制御し、予め定められた値以上である場合、オゾン発生部214によるオゾン発生量を減少させるように制御する。
また、制御部160は、湿度計150が測定した湿度に基づいて、バルブ180bの開度を調整する。具体的に説明すると、制御部160は、湿度計150が測定した湿度が、予め定められた値未満である場合、バルブ180bの開度が大きくなるように制御し、予め定められた値以上である場合、バルブ180bの開度が小さくなるように制御する。
(搬出工程S258)
殺菌工程S256が終了すると、制御部160は、開閉扉112bが開状態となるように制御して、チャンバ110からパスボックス112へ対象物Wを搬出させ、開閉扉112bが閉状態となるように制御する。続いて、制御部160は、開閉扉112aが開状態となるように制御して、パスボックス112から殺菌後の対象物Wを取り出す。そして、次の対象物Wを殺菌すべく、搬入工程S254からの処理を繰り返す。
以上説明したように、本実施形態にかかる殺菌装置100によれば、オゾンとともに、ラジカルガスを導入することで、オゾンのみを導入した場合と比較してヒドロキシラジカルの量を増大させることができる。したがって、対象物Wの殺菌効率を向上させることが可能となる。
(第2の実施形態:殺菌装置300)
上述した実施形態では、水蒸気導入部130がチャンバ110内へ水蒸気を導入することで、殺菌効率をさらに向上させていたが、対象物Wによっては、耐湿性が低いものもある。そこで、第2の実施形態では、チャンバ110内の湿度を上昇させることなく、殺菌効率をさらに向上させることが可能な殺菌装置300について説明する。
図3は、第2の実施形態にかかる殺菌装置300を説明するための図である。図3に示すように殺菌装置300は、チャンバ110と、パスボックス112と、殺菌ガス導入部120と、イオン導入部330と、オゾンモニタ140と、制御部160と、オゾン分解部170と、バルブ180a、180c、180dと、ポンプ182とを含んで構成される。なお、第1の実施形態における構成要素としてすでに述べた、チャンバ110、パスボックス112、殺菌ガス導入部120、オゾンモニタ140、制御部160、オゾン分解部170、バルブ180a、180c、180d、ポンプ182は、実質的に機能が等しいので重複説明を省略し、ここでは、構成が相違するイオン導入部330を主に説明する。
イオン導入部330は、所謂イオナイザで構成され、チャンバ110内にイオンを導入する。本実施形態において、イオン導入部330は、チャンバ110内に設けられており、チャンバ110内でイオンを生成する。
このように、オゾン、および、ラジカルガス(過酸化水素ガス)のみならず、イオンをチャンバ110に導入することで、オゾン、および、ラジカルガスのみの場合と比較して、殺菌効率を向上させることができる。
(実施例1)
殺菌装置100を用いて、対象物Wの殺菌効率を試験した。殺菌の対象となる菌(指標菌)は、Bacillus atrophaeus ATCC9372芽胞を用いた。なおチャンバ110内の温度は20℃とし、相対湿度は90%とし、処理時間は45分とした。
下記表1に示すように、比較例1としてオゾンのみ(オゾン濃度200ppm)の雰囲気ガス中に、指標菌を曝露した場合、菌数が10cfu/mLから10cfu/mLにしか減少しなかった。また、比較例2として過酸化水素のみ(過酸化水素濃度1%)の雰囲気ガス中に、指標菌を曝露した場合、菌数が10cfu/mLから約3×10cfu/mLにしか減少しなかった。
これに対し、実施例1として、オゾンおよび過酸化水素(オゾン濃度200ppm、過酸化水素濃度1ppm)の雰囲気ガス中に、指標菌を曝露した場合、菌数が10cfu/mLから0(ゼロ)に減少した。つまり、比較例1、2と比較して、実施例1では、オゾンに1ppmといった極わずかな量の過酸化水素を添加するだけで、2桁以上菌数を減少させられることが分かった。したがって、従来行われていた比較例1、2と比較して、実施例1では、殺菌効率が著しく向上することが分かった。
(実施例2)
殺菌装置300を用いて、対象物Wの殺菌効率を試験した。殺菌の対象となる菌(指標菌)は、Bacillus atrophaeus ATCC9372芽胞を用いた。なおチャンバ110内の温度は20℃とし、相対湿度は90%とし、処理時間は45分とした。
下記表2に示すように、比較例3としてオゾンのみ(オゾン濃度200ppm)の雰囲気ガス中に、指標菌を曝露した場合、菌数が10cfu/mLから10cfu/mLにしか減少しなかった。
これに対し、実施例2として、オゾンおよび陰イオン(オゾン濃度200ppm、イオン濃度5×10個/cm以上)の雰囲気ガス中に、指標菌を曝露した場合、菌数が10cfu/mLから10cfu/mLに減少した。つまり、比較例3と比較して、実施例2では、1桁菌数を減少させられることが分かった。したがって、従来行われていた比較例3と比較して、実施例2では、殺菌効率が著しく向上することが分かった。
Figure 0006253223
また、本願発明者らは、オゾン、過酸化水素、およびイオンを含む雰囲気ガス中に対象物Wを曝露することにより、比較例1、2、3と比較して殺菌効率を著しく向上できることを確認している。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態において、殺菌装置100は、水蒸気導入部130を、殺菌装置300は、イオン導入部330を備えているが、殺菌装置が、水蒸気導入部130およびイオン導入部330の両方を備えておき、対象物Wに応じて、水蒸気導入部130と、イオン導入部330とを切り換えて機能させてもよいし、水蒸気導入部130と、イオン導入部330との両方ともを同時に機能させてもよい。
また、上述した実施形態では、オゾンに接触させることでヒドロキシラジカルを発生し得るガス(ラジカルガス)として、過酸化水素ガスを例に挙げて説明したため、過酸化水素ガスを発生させる機能部として、前駆体貯留部220、バルブ222、ラジカルガス発生部224を説明した。しかし、ラジカルガスをチャンバ110に導入できれば、どのような構成であってもよい。例えば、ラジカルガスが貯留されたボンベ等からチャンバ110にラジカルガスを導入してもよい。
また、上述した実施形態では、載置部114がチャンバ110内に固定されている構成について説明したが、チャンバ110とパスボックス112とを移動可能な構成としてもよい。また、パスボックス112を設けず、チャンバ110に開閉扉を、例えば、両側に直接設けることもできる。
なお、本明細書の殺菌方法の各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。
本発明は、対象物を殺菌する殺菌装置に利用することができる。
100、300 …殺菌装置
110 …チャンバ
120 …殺菌ガス導入部
130 …水蒸気導入部
330 …イオン導入部

Claims (2)

  1. 対象物を殺菌する殺菌装置であって、
    チャンバと、
    オゾンの濃度に対する過酸化水素ガスの濃度が0.01〜0.5倍となるように、該オゾンおよび該過酸化水素ガスを前記チャンバ内に導入する殺菌ガス導入部と、
    前記チャンバ内に水蒸気を導入する水蒸気導入部と、
    を備えることを特徴とする殺菌装置。
  2. 前記チャンバ内にイオンを導入するイオン導入部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の殺菌装置。
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