JPH10326941A - 半導体発光素子およびその製造方法ならびに光装置 - Google Patents

半導体発光素子およびその製造方法ならびに光装置

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JPH10326941A
JPH10326941A JP9247326A JP24732697A JPH10326941A JP H10326941 A JPH10326941 A JP H10326941A JP 9247326 A JP9247326 A JP 9247326A JP 24732697 A JP24732697 A JP 24732697A JP H10326941 A JPH10326941 A JP H10326941A
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light emitting
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Masaharu Nagai
政春 長井
Toru Aoki
徹 青木
Yoshinori Hatanaka
義式 畑中
Akira Ishibashi
晃 石橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に動作電圧を低下させることができる半
導体発光素子およびその製造方法ならびに光装置を提供
する。 【解決手段】 n型の基板1の上にn型クラッド層5,
第1のガイド層6,活性層7,第2のガイド層8および
p型クラッド層9,第1の半導体層10,ZnSeより
なる第2の半導体層11を順次積層し、その上にNa2
Seよりなるアルカリ化合物層を形成する。次いで、エ
キシマレーザービームを照射して加熱処理し、第2の半
導体層11の一部とアルカリ化合物層の少なくとも一部
を変化させてコンタクト層12を形成する。続いて、コ
ンタクト層12の上にp側電極14を形成する。コンタ
クト層12は、p型不純物としてアルカリ金属を含み、
電気抵抗が低くなっている。よって、動作電圧が低くな
り、少ない電力で動作させることができ、寿命を延長で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、II−VI族化合
物半導体よりそれぞれなるn型クラッド層,活性層およ
びp型クラッド層が少なくとも順次積層された半導体発
光素子およびその製造方法ならびにそれを備えた光装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクや光磁気ディスクに対
する記録・再生の高密度・高解像度の要求が高まってい
る。また、高輝度ディスプレー装置,低損失光ファイバ
通信装置さらにはDNAあるいは特定化学物質の光学式
解析装置などの開発の気運が高まっている。そこで、こ
れらの光原として緑色ないしは青色で発光可能な半導体
発光素子の開発が求められている。
【0003】このように緑色ないしは青色で発光可能な
半導体素子を構成する材料としては、II族元素の亜鉛
(Zn),マグネシウム(Mg),ベリリウム(B
e),カドミウム(Cd),水銀(Hg)およびマンガ
ン(Mn)のうち少なくとも1種とVI族元素の酸素
(O),硫黄(S),セレン(Se),テルル(Te)
のうち少なくとも1種とから成るII−VI族化合物半
導体が有望である。しかし、このII−VI族半導体発
光素子は、電極と半導体との界面におけるショットキー
障壁が高く(例えば、I.Suemune,Appl.Phys.Lett.63(19
93)2612.)、コンタクトでの電気抵抗が高くなり、それ
が高い動作電圧を引き起こしていた。また、電極とのコ
ンタクト層として一般的に用いられるZnSe層は、p
型不純物を添加しても高いキャリア濃度を得るのが難し
いので、オーミック接触がとりにくく、動作電圧を高め
る原因となっていた。そのため、消費電力が高く、発熱
が起こり、素子の劣化に結びついていた。
【0004】そこで、従来は、ZnSe層の上にp型不
純物を高濃度で添加できるZnTe層を積層し、ZnT
e層をp側電極とのコンタクト層として用いることが考
えられていた。しかし、ZnSe層とZnTe層とを直
接積層したのでは、界面における価電子帯の不連続が大
きいために抵抗が大きく、低電圧を実現することができ
ない。そこで、セレンとテルルの組成比を徐々に変化さ
せたZnSeTe層を形成することにより低電圧化が図
られていた(例えば、Y.Fan,D.C.Grillo,M.D.Ringle,J.
Han,L.He,R.L.Gunshor,A.Salokatve,H.Jeon,M.Hovinen,
A.V.Nurmikko,G.C.Hua and N.Otsuka,J.Vac.Sci.Techno
l.B12(1994)2480 )。また、ZnSe層とZnTe層と
の間にZnSeとZnTeとの超格子層を挿入すること
でも低電圧化が図られていた(例えば、F.Hiei,M.Iked
a,M.Ozawa,T.Miyajima,A.Ishibashi and K.Akimoto,El
ectron.Lett.,29(1993)878 ;特開平6−5920)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに組成比を傾斜させた層や超格子層は、高い結晶性で
作製することが困難であるという問題があった。すなわ
ち、ZnSeの格子定数は5.66942Åであるのに
対しZnTeの格子定数は6.10Åであり、格子定数
に大きな違いがあので、ZnSe層の上にZnTe層を
成長させるとミスフィット転位が導入されてしまう。こ
のようにミスフィット転位が発生するとそこにホールが
捕獲されてしまい、p型キャリア濃度が低下し、動作電
圧が上昇してしまう。そのため、消費電力を十分に低下
することができず、素子の劣化を十分に改善することが
できない。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、容易に動作電圧を低下させることが
できる半導体発光素子およびその製造方法ならびにそれ
を備えた光装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体発光素子
は、亜鉛,マグネシウム,ベリリウム,カドミウム,マ
ンガンおよび水銀からなる群のうちの少なくとも1種の
II族元素と、酸素,硫黄,セレンおよびテルルからな
る群のうちの少なくとも1種のVI族元素とを含むII
−VI族化合物半導体よりそれぞれなるn型クラッド
層,活性層およびp型クラッド層が少なくとも順次積層
されると共に、p型クラッド層に対してp側電極が電気
的に接続されたものであって、p型クラッド層とp側電
極との間にコンタクト層を有すると共に、このコンタク
ト層は少なくとも一部がアルカリ金属元素をp型不純物
として含むII−VI族化合物半導体により構成された
ものである。
【0008】本発明の他の半導体発光素子は、亜鉛,マ
グネシウム,ベリリウム,カドミウム,マンガンおよび
水銀からなる群のうちの少なくとも1種のII族元素
と、酸素,硫黄,セレンおよびテルルからなる群のうち
の少なくとも1種のVI族元素とを含むII−VI族化
合物半導体よりそれぞれなるn型クラッド層,活性層お
よびp型クラッド層が少なくとも順次積層されると共
に、p型クラッド層に対してp側電極が電気的に接続さ
れたものであって、p型クラッド層とp側電極との間
に、アルカリ化合物とII−VI族化合物半導体との熱
反応生成物を含む、あるいはアルカリ化合物とII−V
I族化合物半導体との熱反応生成物およびアルカリ化合
物を含むコンタクト層を備えたものである。
【0009】本発明の半導体発光素子の製造方法は、亜
鉛,マグネシウム,ベリリウム,カドミウム,マンガン
および水銀からなる群のうちの少なくとも1種のII族
元素と、酸素,硫黄,セレンおよびテルルからなる群の
うちの少なくとも1種のVI族元素とを含むII−VI
族化合物半導体よりそれぞれなるn型クラッド層,活性
層およびp型クラッド層が少なくとも順次積層させた半
導体発光素子を製造するものであって、少なくともn型
クラッド層,活性層およびp型クラッド層を含む複数の
II−VI族化合物半導体層を積層する積層工程と、活
性層よりもp型クラッド層側のII−VI族化合物半導
体層の表面にアルカリ化合物層を形成するアルカリ化合
物層形成工程と、このアルカリ化合物層形成工程のの
ち、アルカリ化合物層を形成した領域に対応させてp側
電極を形成するp側電極形成工程とを含むものである。
【0010】本発明の光装置は、亜鉛,マグネシウム,
ベリリウム,カドミウム,マンガンおよび水銀からなる
群のうちの少なくとも1種のII族元素と、酸素,硫
黄,セレンおよびテルルからなる群のうちの少なくとも
1種のVI族元素とを含むII−VI族化合物半導体よ
りそれぞれなるn型クラッド層,活性層およびp型クラ
ッド層が少なくとも順次積層されると共に、p型クラッ
ド層に対してp側電極が電気的に接続された半導体発光
素子を有するものであって、半導体発光素子はp型クラ
ッド層とp側電極との間にコンタクト層を有すると共
に、このコンタクト層はアルカリ金属元素をp型不純物
として含むII−VI族化合物半導体により少なくとも
一部が構成されたものである。
【0011】本発明の他の光装置は、亜鉛,マグネシウ
ム,ベリリウム,カドミウム,マンガンおよび水銀から
なる群のうちの少なくとも1種のII族元素と、酸素,
硫黄,セレンおよびテルルからなる群のうちの少なくと
も1種のVI族元素とを含むII−VI族化合物半導体
よりそれぞれなるn型クラッド層,活性層およびp型ク
ラッド層が少なくとも順次積層されると共に、p型クラ
ッド層に対してp側電極が電気的に接続された半導体発
光素子を有するものであって、半導体発光素子は、p型
クラッド層とp側電極との間に、アルカリ化合物とII
−VI族化合物半導体との熱反応生成物を含む、あるい
はアルカリ化合物とII−VI族化合物半導体との熱反
応生成物およびアルカリ化合物を含むコンタクト層を備
えたものである。
【0012】本発明の半導体発光素子では、n側電極と
p側電極との間に所定の電圧が印加されると、コンタク
ト層を介して活性層に電流が注入され発光が起こる。こ
こで、コンタクト層はアルカリ金属元素の添加により電
気抵抗が低くなっているので、p側電極とコンタクト層
との界面における電気抵抗が低くなり、電圧も低くな
る。よって、少ない電力で動作し、発熱量も少なく、素
子の寿命も長くなる。
【0013】本発明の他の半導体発光素子では、n側電
極とp側電極との間に所定の電圧が印加されると、コン
タクト層を介して活性層に電流が注入され発光が起こ
る。ここで、コンタクト層はアルカリ化合物とII−V
I族化合物半導体との熱反応生成物により電気抵抗が低
くなっているので、p側電極とコンタクト層との界面に
おける電気抵抗が低くなり、少ない電力で動作する。
【0014】本発明の半導体発光素子の製造方法では、
少なくともn型クラッド層,活性層およびp型クラッド
層を含む複数のII−VI族化合物半導体層を積層し
て、活性層よりもp型クラッド層側のII−VI族化合
物半導体層の表面にアルカリ化合物層を形成する。その
のち、アルカリ化合物層を形成した領域に対応させてp
側電極を形成する。
【0015】本発明の光装置は、本発明の半導体発光素
子を適用したものであり、半導体発光素子に電圧が印加
されると低電圧で動作し、活性層において発光する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0017】図1は本発明の第1の実施の形態に係る半
導体発光素子の構成を表すものである。この半導体発光
素子は、基板1の上にIII−V族バッファ層2を介し
てII−VI族化合物半導体層として第1のII−VI
族バッファ層3,第2のII−VI族バッファ層4,n
型クラッド層5,第1のガイド層6,活性層7,第2の
ガイド層8,p型クラッド層9,第1の半導体層10お
よび第2の半導体層11が順次積層されている。
【0018】基板1は、例えば、厚さが100〜350
μmであり、n型不純物として珪素(Si)を添加した
n型GaAsにより構成されている。III−V族バッ
ファ層2は、例えば、積層方向の厚さ(以下単に厚さと
いう)が200nmであり、n型不純物として珪素を添
加したn型GaAsにより構成されている。
【0019】第1のII−VI族バッファ層3は、例え
ば、厚さが20nmであり、n型不純物として塩素(C
l)を添加したn型ZnSeにより構成されている。第
2のII−VI族バッファ層4は、例えば、厚さが20
0nmであり、n型不純物として塩素を添加したn型Z
nSSeにより構成されている。n型クラッド層5は、
例えば、厚さが1μmであり、n型不純物として塩素を
添加したn型ZnMgSSe混晶により構成されてい
る。
【0020】第1のガイド層6は、例えば、厚さが10
0nmであり、n型不純物として塩素を添加あるいは不
純物を添加しないZnSSe混晶により構成されてい
る。このZnSSe混晶のVI族元素における組成比は
硫黄が6%,セレンが94%であり、格子定数が基板1
を構成するGaAsの格子定数に整合されている。
【0021】活性層7は、例えば、厚さが6nmの単一
量子井戸構造を有したZnCdSe混晶により構成され
ている。このZnCdSe混晶のII族元素における組
成比は亜鉛が75%,カドミウムが25%であり、格子
定数が基板1を構成するGaAsの格子定数よりも若干
大きくなっている。
【0022】第2のガイド層8は、例えば、厚さが10
0nmであり、p型不純物として窒素(N)を添加ある
いは不純物を添加しないZnSSe混晶により構成され
ている。このZnSSe混晶のVI族元素における組成
比は硫黄が6%,セレンが94%である。
【0023】p型クラッド層9は、例えば、厚さが1μ
mであり、p型不純物として窒素を添加したp型ZnM
gSSe混晶により構成されている。第1の半導体層1
0は、例えば、厚さが1μmであり、p型不純物として
窒素を添加したp型ZnSSe混晶により構成されてい
る。第2の半導体層11は、例えば、厚さが100nm
であり、p型不純物として窒素を添加したp型ZnSe
により構成されている。
【0024】第2の半導体層11の上には、厚さが例え
ば10〜1000nmのコンタクト層12が積層されて
いる。このコンタクト層12は、II−VI族化合物半
導体である例えばZnSeにより構成されており、少な
くとも一部にこのII−VI族化合物半導体(ここでは
ZnSe)とアルカリ化合物との熱反応生成物、あるい
はこの熱反応生成物とアルカリ化合物とを含んでいる。
すなわち、このコンタクト層12は、少なくとも一部が
p型不純物としてアルカリ金属元素を含むII−VI族
化合物半導体(ここではZnSe)により構成されてい
る。アルカリ金属元素の不純物濃度は、例えば、1×1
18〜1×1021個/cm3 である。よって、このコン
タクト層12は1×1019個/cm3 程度の十分に高い
キャリア濃度を有している。
【0025】このアルカリ化合物としては、アルカリ金
属元素とVI族元素との化合物や、アルカリ金属元素と
燐(P)との化合物や、アルカリ金属元素とVI族元素
と燐との化合物が好ましい。その中でも特に、ナトリウ
ム(Na)およびカリウム(K)からなる群のうちの少
なくとも1種のアルカリ金属元素と、酸素,硫黄,セレ
ンおよびテルルのVI族元素および燐からなる群のうち
の少なくとも1種との化合物が好ましい。具体的には、
Na2 S,Na2 Se,Na2 O,Na2 2,Na2
Te,K2 S,K2 Se,NaPO3 ,Na3 P,K3
Pなどの少なくとも1種が好ましい。
【0026】また、第2の半導体層11およびコンタク
ト層12は、幅が例えば10μmの帯状となっており、
電流狭窄をするための電流狭窄部となっている。第2の
半導体層12およびコンタクト層12が形成されていな
い第1の半導体層10の上の領域には、例えばアルミナ
(Al2 3 )よりなる絶縁層13が積層されている。
【0027】絶縁層13およびコンタクト層12の上に
は、例えば厚さが200nm程度の適宜の金属(例えば
金(Au)や金を含む金属)により形成されたp側電極
14が設けられており、コンタクト層12,第2の半導
体層11および第1の半導体層10を介してp型クラッ
ド層9に電気的に接続されている。なお図1では、p側
電極14が絶縁層13およびコンタクト層12の全面に
対して設けられているが、コンタクト層12に対応させ
てその一部(コンタクト層12の上および絶縁層13の
一部の上)に設けるようにしてもよい。基板1の裏面に
は例えばインジウム(In)により形成されたn側電極
15が設けられており、基板1,III−V族バッファ
層2,第1のII−VI族バッファ層3および第2のI
I−VI族バッファ層4を介してn型クラッド層5が電
気的に接続されている。
【0028】また、この半導体発光素子は、図示しない
が、コンタクト層12の長さ方向(すなわち共振器長方
向)に垂直な一対の側面に、反射鏡層がそれぞれ形成さ
れている。この反射鏡層は、例えば、アルミナ膜と珪素
膜とが交互に積層されている。
【0029】このような構成を有する半導体発光素子
は、次のようにして製造することができる。
【0030】図2ないし図4はその各製造工程を表すも
のである。まず、図2(a)に示したように、基板1の
上に、分子線エピタキシー(Molecular Beam Epitaxy;
MBE)法により、III−V族バッファ層2,第1の
II−VI族バッファ層3,第2のII−VI族バッフ
ァ層4,n型クラッド層5,第1のガイド層6,活性層
7,第2のガイド層8,p型クラッド層9,第1の半導
体層10,第2の半導体層11を順次エピタキシャル成
長させる(積層工程)。
【0031】図5はここで用いるMBE結晶成長装置の
構造を表すものである。このMBE結晶成長装置は、内
部に基板1を保持するための基板ホルダ22が設けられ
た真空容器21を備えている。真空容器21には、基板
1に対向するように複数の粒子線源セル22(例えばク
ヌーゼンセル(Kセル))が配設されている。真空容器
21には、また、窒素をプラズマ化して基板1に向かっ
て照射するためのプラズマ発生室24が配設されてい
る。このプラズマ発生室24は、例えばECR(Electr
on Cyclotron Resonance)セルやRF(Radio Frequenc
y )セルにより構成されている。各粒子線源セル23お
よびプラズマ発生室24の照射口近傍にはシャッター2
5がそれぞれ配設されており、各粒子線の照射を制御す
るようになっている。
【0032】すなわち、このようなMBE結晶成長装置
を用い、各層をそれぞれ構成する化合物半導体の組成に
応じて原料の粒子線を各粒子線源セル23からそれぞれ
照射してエピタキシャル成長させる。III−V族バッ
ファ層2に対する珪素の添加は、珪素の粒子線を原料の
各粒子線と共に粒子線源セル23から照射することによ
り行う。また、第1のII−VI族バッファ層3,第2
のII−VI族バッファ層4,n型クラッド層5,第1
のガイド層6それぞれに対する塩素の添加は、塩素の粒
子線を原料の各粒子線と共に粒子線源セル23から照射
することにより行う。一方、第2のガイド層8,p型ク
ラッド層9,第1の半導体層10,第2の半導体層11
それぞれに対する窒素の添加は、原料の各粒子線に加
え、プラズマ発生室24によってプラズマ化した窒素を
照射することにより行う。なお、III−V族バッファ
層2とその上に積層するII−VI族化合物半導体層と
は、超高真空で連結された異なる真空容器内で成長する
ことが好ましい。これはII−V族バッファ層2とII
−VI族化合物半導体層との界面から積層欠陥が発生す
るのを防ぐためである。
【0033】次いで、図2(b)に示したように、第2
の半導体層11の上にレジスト膜Mを塗布しフォトリソ
グラフィによって複数の平行な帯状のマスクパターンを
形成したのち、このレジスト膜Mをマスクとしてウエッ
トエッチングまたはドライエッチングを行い、第2の半
導体層11を選択的に除去して複数の平行な帯状とす
る。すなわち、これにより第2の半導体層11を電流狭
窄部とする。なお、図2(b)においては、複数の帯状
とされた第2の半導体層11のうちの1つを代表して表
している(以下、図3および図4においても同じ)。続
いて、図3(a)に示したように、全面(すなわち第2
の半導体層11が選択的に除去された第1の半導体層1
0の上およびレジスト膜Mの上)にアルミナなどの絶縁
材料を蒸着し、レジスト膜Mをこのレジスト膜Mの上に
蒸着された絶縁材料と共に除去して(リフトオフ)、絶
縁層13を形成する(電流狭窄部形成工程)。
【0034】そののち、第2の半導体層11および絶縁
層13の表面を清浄化する(清浄工程)。表面に不純物
(例えば有機物や炭素化合物などの残留物)が残存して
いると、後続の工程(第2の半導体層11の上にアルカ
リ化合物層を形成したのち加熱処理する工程)におい
て、コンタクト層12にその不純物を含む化合物が部分
的に形成されてしまい、均一に電流が流れなくなり電流
電圧特性が悪化してしまうためである。
【0035】この清浄工程では、例えば、アセトンなど
による有機洗浄を行ったのち、流水による洗浄を十分に
行うことが好ましい。また、この流水による洗浄のの
ち、例えば第2の半導体層11の表面を溶かす酸性また
はアルカリ性のエッチング液を用いて化学エッチングを
行い、第2の半導体層11の表面を10Å程度除去する
ようにしてもよい。本実施の形態のように電流狭窄部を
形成する場合には、特に帯状とされた第2の半導体層1
1の表面が汚染されている可能性があるので重要であ
る。
【0036】このようにして表面を清浄化したのち、例
えば、乾燥した雰囲気中(窒素(N2 )雰囲気中など)
において120℃で10分間加熱乾燥させ、表面に残留
している水分および不純物を除去する(加熱乾燥工
程)。表面に水分が残存していると、後続の工程(アル
カリ化合物層形成工程)において第2の半導体層11の
表面に蒸着するアルカリ化合物が潮解性を有しているの
で、その水分を吸ってしまい、コンタクト層12とp側
電極14との界面形成に悪影響を及ぼし、電流電圧特性
が悪くなるためである。更に表面に不純物が残存してい
る場合には、水分と共に不純物も取り込んでしまい、コ
ンタクト層12にその不純物を含む化合物が部分的に形
成されてしまうからである。
【0037】加熱乾燥ののち、図3(b)に示したよう
に、図示しない蒸着装置内において、第2の半導体層1
1および絶縁層13の上にアルカリ化合物(例えばNa
2 Se)を真空蒸着し、例えば厚さが約20nmのアル
カリ化合物層16aを形成する(アルカリ化合物層形成
工程)。アルカリ化合物層16aの厚さはこれよりも薄
くてもよく、また厚くても後続の加熱工程において余分
なアルカリ化合物は消失してしまうのでかまわない。ま
た、アルカリ化合物層16aは、図3(b)に示したよ
うに第2の半導体層11および絶縁層13の上全面に形
成するようにしてもよいが、第2の半導体層11に対応
させてその一部に形成するようにしてもよい。
【0038】なお、アルカリ化合物は潮解性を有するの
で、この工程は乾燥雰囲気中において行うことが好まし
い。また、この工程においても図示しない蒸着装置内
で、アルカリ化合物を蒸着する前に、例えば、ヒーター
などにより80℃以上300℃以下に加熱したり、エキ
シマレーザや電子線を照射することにより、表面の付着
物を除去するようにしてもよい。
【0039】アルカリ化合物層16aを形成したのち、
図4(a)に示したように、適宜な加熱処理(例えば、
エネルギービームの照射)を行い、第2の半導体層11
のアルカリ化合物層16a側の一部と、この第2の半導
体層11に接触しているアルカリ化合物層16aの少な
くとも一部とを変化させ、コンンタクト層12を形成す
る(加熱処理工程)。なお、ここではエネルギービーム
を照射して加熱処理を行う場合について具体的に説明す
る。
【0040】図6はここで用いるエネルギービーム照射
装置の構造を表すものである。このエネルギービーム照
射装置は、基板1を収納する反応室31を備えており、
その内部には基板1を保持するためのサセプタ32が設
けられている。このサセプタ32は、図示しないヒータ
によって加熱することができるようになっている。反応
室31には、また、ガス導入管33およびガス排出管3
4がそれぞれ配設されており、窒素ボンベ35から窒素
純化装置36を介して窒素ガスを反応室31内に導入で
きるようになっている。ガス導入管33およびガス排出
管34には、それぞれバルブ37が配設されている。反
応室31には、更に、内部の圧力を測定する圧力計38
が配設されている。
【0041】このエネルギービーム照射装置は、また、
反応室31内に配置された基板1に対してエネルギービ
ームを照射するエネルギービーム発生装置41を備えて
いる。このエネルギービーム発生装置41は、例えばエ
キシマレーザにより構成される。このエネルギービーム
発生装置41から発生されたエネルギービームは、レン
ズ42により平行ビームに変更されたのち、反射板43
で反射して基板1に照射されるようになっている。
【0042】ここでは、アルカリ化合物層を形成した基
板1を図示しない蒸着装置から取り出して、このエネル
ギービーム照射装置内に挿入し、速やかに真空引きした
のち、不活性ガス(例えばアルゴン(Ar)ガスやヘリ
ウム(He)ガス)または窒素ガスを充填する。更に、
真空引きと不活性ガスあるいは窒素ガスの充填とを繰り
返したのち、最終的には不活性ガスあるいは窒素ガスに
より装置内を大気圧よりも高い加圧雰囲気(好ましくは
2〜10気圧)とする。このように装置内を加圧雰囲気
とするのは、エネルギービームを照射する際にアルカリ
化合物層が飛散して消失するのを防止するためである。
また、装置内への充填ガスとして不活性ガスまたは窒素
ガスを用いるのは、不活性ガスは安定であり、窒素ガス
はII−VI族化合物半導体においてp型不純物となっ
ているからである。なお、図示はしないが、基板1にエ
ネルギービームを透過する例えば石英よりなるカバーを
被せ、アルカリ化合物層の飛散による消失を防止するよ
うにしてもよい。
【0043】このように装置内を加圧雰囲気としたの
ち、例えばエキシマレーザビームを図示しないアルカリ
化合物層の表面にパルス照射する。波長には、KrFの
248nmやKrFのその他の波長、またはArFの1
93nmやXeClの308nmなど種々の波長を用い
ることができる。但し、波長はここで例示した程度の短
いものが好ましい。波長が短いとアルカリ化合物層側の
表面近傍のみを加熱することができるが、波長が長いと
熱が活性層7近傍までおよび、結晶性が悪くなり、素子
の特性が悪くなるからである。
【0044】ビームのパルス幅および出力パワー(すな
わちエネルギー)は適宜に設定する。ここでは、例え
ば、パルス幅を20ナノ秒(ns)、出力パワーをKr
Fの248nmを用いた場合でアルカリ化合物層の表面
において20〜90mJ/cm2 とする。ここで、出力
パワーが小さいとアルカリ化合物のアルカリ金属元素を
第2の半導体層11中に拡散させるのに十分ではなく、
出力パワーが大きいと第2の半導体層11の表面が荒
れ、電流−電圧特性が悪化してしまう。また、出力パワ
ーが大きいビームの照射を多数回繰り返すと、p型不純
物として窒素を添加した第2の半導体層11や第1の半
導体層10などのp型のII−VI型半導体層中のキャ
リア数が低下し、高抵抗化してしまう。更に、出力パワ
ーが大きいと、本実施の形態のように電流狭窄部を形成
している場合には、電流狭窄部が剥離してしまう場合が
ある。なお、ここで例示した出力パワーの値は248n
mの波長を用いた場合の最適値なので、他の波長を用い
た場合における出力パワーの最適値は別の値となる。
【0045】ここでビームの照射は、同じ出力パワーの
ものを1回または2回以上照射するようにしてもよく、
また、異なる出力パワーにものを組み合わせて複数回照
射するようにしてもよい。異なる出力パワーのものを組
み合わせる場合には、例えば、第1段階として小さい出
力パワーのビームを少なくとも1回(好ましくは複数
回)照射し、そののち第2段階として大きな出力パワー
のビームを少なくとも1回照射することが好ましい。第
1段階として小さな出力パワーの照射を行うことにより
アルカリ化合物層中のアルカリ金属元素を第2の半導体
層11中に浸透させることができ、第2段階として大き
な出力パワーの照射を行うことにより浸透させたアルカ
リ金属元素を第2の半導体層11中に拡散させることが
できると共に、表面に残存しているアルカリ化合物層を
飛散させて除去することができるからである。
【0046】なお、ビームを照射する際には、基板1の
温度を常温としてもよいが、サセプタ32を加熱するこ
とにより基板1を適宜に加熱して所定の温度とし、ビー
ムのパワーを調整するようにしてもよい。
【0047】このようにエネルギービーム(例えばエキ
シマレーザビーム)を照射することにより、アルカリ化
合物層中の一部のアルカリ金属元素が第2の半導体層1
1中に拡散してp型キャリアとなり、高濃度のp型不純
物を含むコンタクト層12が第2の半導体層11の表面
に形成される。また、表面のアルカリ化合物層はほとん
ど飛散して消失する。
【0048】そののち、コンタクト層を形成した基板1
をエネルギービーム照射装置から取り出して、図示しな
い蒸着装置内に挿入し、図4(b)に示したように、コ
ンタクト層12および絶縁層13の上に金などの適宜な
金属を蒸着してp側電極14を形成する(p側電極形成
工程)と共に、基板1の裏面に例えばインジウムを蒸着
しn側電極15を形成する(n側電極形成工程)。その
際、図4(b)に示したように全面にp側電極14を形
成してもよいが、コンタクト層12に対応させて(すな
わちアルカリ化合物層を形成した領域に対応させて)そ
の一部に形成するようにしてもよい。ここで対応とは、
コンタクト層12の少なくとも一部にp側電極14が接
していればよい。
【0049】p側電極14およびn側電極15を形成し
たのち、基板1をコンタクト層12の長さ方向(共振器
長方向)と垂直に所定の幅(例えば600nm幅)で劈
開し、その劈開面に反射鏡層を形成する。そののち、複
数形成した帯状の各コンタクト層12の間をその長さ方
向と並行に劈開する(劈開工程)。これにより、図1に
示した半導体発光素子が形成される。
【0050】なお、ここではアルカリ化合物層形成工
程,加熱処理工程,p側電極形成工程およびn側電極形
成工程をそれぞれ異なった装置を用いて行う場合につい
て説明したが、各工程を同一の装置内または各装置が真
空搬送室により連結された真空装置内において行うよう
にし、アルカリ化合物層形成工程からp側電極形成工
程,n側電極形成工程までを連続して水分を排除した乾
燥雰囲気としてもよい。アルカリ化合物は潮解性を有し
ているので、アルカリ化合物層を形成したあとも乾燥雰
囲気を保持しないと水分を吸ってしまい電流−電圧特性
が悪化するからである。
【0051】図7は好ましい真空装置の一構成を表すも
のである。この真空装置は、アルカリ化合物層16aを
形成するための第1の蒸着装置50と、加熱処理を行う
ための例えば図6に示したエネルギービーム照射装置3
0と、電極14,15を形成するための第2の蒸着装置
60とを備えており、各装置50,30,60は各バル
ブ71,72,73を介して搬入出口74を備えた真空
搬送室70により接続されている。蒸着装置50,60
は、真空容器51,61の内部に原料Mに対向するよう
にサセプタ51,61がそれぞれ配置されており、サセ
プタ52,62に配置した基板1の表面に各種原料Nを
蒸着できるようになっている。この真空装置を用いれ
ば、蒸着装置50内でアルカリ化合物層を形成したのち
真空搬送室70を介してエネルギービーム照射装置30
内へ移動させ、そこで加熱処理を行ってからまた真空搬
送室70を介して蒸着装置60内へ移動させ、そこで電
極14,15を形成することができる。
【0052】また、図7に示した真空装置では、蒸着装
置50とエネルギービーム照射装置30と蒸着装置60
とを真空搬送室70でそれぞれ連結するようにしたが、
1つの真空容器内においてアルカリ化合物層形勢工程,
p側電極形成工程およびn側電極形成工程における各種
蒸着および加熱処理工程におけるエネルギービームの照
射を行うようにしてもよい。更に、アルカリ化合物層形
勢工程,p側電極形成工程およびn側電極形成工程にお
ける各種蒸着を1つの蒸着装置で行い、その蒸着装置と
エネルギービーム照射装置とを真空搬送室で連結するよ
うにしてもよい。これらの場合は、真空容器の内側に蒸
着された潮解性が大きいアルカリ化合物の上に金属が蒸
着され、アルカリ化合物を覆ってしまうので、装置管理
上好ましい。
【0053】加えて、加熱処理工程ののちはアルカリ化
合物層はほとんど消失してしまっているので、大気中に
取り出しても問題はなく、図7に示した真空装置におい
て蒸着装置50とエネルギービーム照射装置30のみを
真空搬送室70で連結するようにしたり、1つの真空容
器内においてアルカリ化合物の蒸着とエネルギービーム
の照射のみを行うようにし、アルカリ化合物層形成工程
から加熱処理工程までを連続して乾燥雰囲気としてもよ
い。
【0054】また、この半導体発光素子は、次のように
しても製造することができる。
【0055】図8および図9はその各製造工程を表すも
のである。この製造方法においては、まず、図8(a)
に示したように、基板1の上に、上述した積層工程と同
様にして、III−V族バッファ層2,第1のII−V
I族バッファ層3,第2のII−VI族バッファ層4,
n型クラッド層5,第1のガイド層6,活性層7,第2
のガイド層8,p型クラッド層9,第1の半導体層1
0,第2の半導体層11を順次エピタキシャル成長させ
る(積層工程)。
【0056】次いで、上述した清浄工程と同様にして、
第2の半導体層11の表面を清浄化する(清浄工程)。
続いて、上述した加熱乾燥工程と同様にして、第2の半
導体層11の表面を加熱乾燥させる(加熱乾燥工程)。
そののち、図8(a)に示したように、上述したアルカ
リ化合物層形成工程と同様にして、第2の半導体層11
の上にアルカリ化合物層16aを形成する(アルカリ化
合物層形成工程)。その際、上述したアルカリ化合物層
形成工程と同様に、図8(a)に示したように第2の半
導体層11の上全面にアルカリ化合物層16aを形成し
てもよいが、後述する電流狭窄部形成工程において形成
する帯状の電流狭窄部形成領域に対応させてその一部に
形成するようにしてもよい。
【0057】アルカリ化合物層16aを形成したのち、
図8(b)に示したように、上述した加熱処理工程と同
様にして適宜な加熱処理を行い、第2の半導体層11の
アルカリ化合物層16a側の一部と、この第2の半導体
層11に接触しているアルカリ化合物層16aの少なく
とも一部とを変化させ、コンンタクト層12を形成する
(加熱処理工程)。
【0058】加熱処理をしたのち、図9(a)に示した
ように、上述した電流狭窄部形成工程と同様にして、コ
ンタクト層12の上に形成したレジスト膜Mをマスクと
してコンタクト層12および第2の半導体層11を選択
的に除去し、コンタクト層12および第2の半導体層1
1を複数の平行な帯状の電流狭窄部とする。なお、図9
(a)においては、複数の帯状とされたコンタクト層1
2および第2の半導体層11のうちの1つを代表して表
している(以下、図9(b)においても同じ)。そのの
ち、図9(b)に示したように、上述した電流狭窄部形
成工程と同様にして、全面にアルミナなどの絶縁材料を
蒸着し、レジスト膜Mをこのレジスト膜Mの上に蒸着さ
れた絶縁材料と共に除去して(リフトオフ)、絶縁層1
3を形成する(電流狭窄部形成工程)。
【0059】電流狭窄部を形成したのち、上述したp側
電極形成工程およびn側電極形成工程と同様にして、コ
ンタクト層12および絶縁層13の上にp側電極14を
形成する(p側電極形成工程)と共に、基板1の裏面に
n側電極15を形成する(n側電極形成工程)。そのの
ち、上述した劈開工程と同様にして、基板1を劈開し
(劈開工程)、図1に示した半導体発光素子が形成され
る。
【0060】なお、この場合においても、アルカリ化合
物層形成工程および加熱処理工程を同一の装置内または
各装置が真空搬送室により連結された真空装置内におい
て行うようにし、アルカリ化合物層形成工程から加熱処
理工程までを連続して水分を排除した乾燥雰囲気として
もよい。
【0061】このようにして製造した半導体発光素子
は、次のように作用する。
【0062】この半導体発光素子では、n側電極15と
p側電極14との間に所定の電圧が印加されると、活性
層7に電流が注入される。活性層7では、電子−正孔再
結合により発光が起こる。ここで、p側電極14と第2
の半導体層11との間に電気抵抗が低いコンタクト層1
2が形成されているので、p側電極14とコンタクト層
12との界面における電気抵抗が低くなり、電圧が低く
なっている。よって、少ない電力で動作し、発熱量も少
なく、素子の寿命も長くなる。
【0063】なお、本実施の形態に係る半導体発光素子
による効果を確認するために、基板の上にII−VI族
化合物半導体(ZnSe)層を成長させ、その上にアル
カリ化合物(Na2 Se)の薄膜(約200Å)を真空
蒸着して、図6に示したエネルギービーム照射装置によ
り加熱処理をしたものについて電気抵抗を調べた。その
際、エネルギービーム発生装置41としてはエキシマレ
ーザを用い、アルカリ化合物側からパルス照射をした。
波長はKrFの248nm、パルス幅は20ns、出力
パワーは20〜120mJ/cm2 、パルス数は適宜に
変化させた。また、反応室31内は2気圧の窒素雰囲気
とし、基板の温度は常温とした。
【0064】図10にその結果を示す。図10は照射し
たパルス数と電気抵抗との関係を表すものである。この
ように、パルス数を増加させると電気抵抗が低下するこ
とが分かる。これは、アルカリ化合物のアルカリ金属元
素(ここではナトリウム)がII−VI族化合物半導体
(ZnSe)層中に拡散し、p型不純物として作用する
ためであると考えられる。
【0065】また、本実施の形態に係る半導体発光素子
の製造方法における加熱乾燥工程の効果を確認するため
に、本実施の形態の方法により図1に示した半導体発光
素子を製造し、電流−電圧特性を調べた。更に、本実施
の形態と同一の方法により加熱処理工程まで行い、p側
電極14をコンタクト層12に対応させて一部に形成し
たのち、コンタクト層12の長さ方向と垂直に1mm幅
で劈開し、互いに隣り合う半導体発光素子についてp側
電極間の電流−電圧特性を調べた。なお、比較例とし
て、加熱乾燥工程を含まないことを除きこれらと同一の
方法で半導体発光素子をそれぞれ製造し、同様にして電
流−電圧特性およびp側電極間の電流−電圧特性を調べ
た。
【0066】その際、コンタクト層12の幅(すなわち
第2の半導体層11の幅)は10μmとし、アルカリ化
合物層形成工程においてはNa2 Seを蒸着した。ま
た、加熱処理工程においてはエキシマレーザビームを用
い、波長はKrFの248nm、パルス幅は20ns、
出力パワーは90mJ/cm2 、パルス数は5回とし
た。その時の反応室31内は2気圧の窒素雰囲気とし、
基板1の温度は常温とした。
【0067】図11ないし図16にその結果を示す。図
11は本実施の形態の方法により製造した半導体発光素
子の微小電流−電圧特性を表すものであり、図12は同
じく本実施の形態の方法により製造した半導体発光素子
の電流−電圧特性を表すものである。図13は比較例の
微小電流−電圧特性を表すものであり、図14は同じく
比較例の電流−電圧特性を表すものである。図15は本
実施の形態の方法に係る半導体発光素子のp側電極間に
おける電流−電圧特性を表すものであり、図16は比較
例のp側電極間における電流−電圧特性を表すものであ
る。
【0068】図11および図12から分かるように、加
熱乾燥工程を行ったものは電流−電圧特性が良好で、半
導体発光素子として必要な50mAの電流を6V程度の
低電圧で得ることができる。これに対して、図13およ
び図14から分かるように、加熱乾燥工程を行っていな
いものは電流−電圧特性が悪く、電圧を印加しても十分
な電流を得ることができない。また、図15からわかる
ように、加熱乾燥工程を行ったものはp側電極14とコ
ンタクト層12とにおいてオーミック接触が得られてい
る。これに対して、図16から分かるように、加熱乾燥
工程を行っていないものはオーミック接触が得られてい
ない。これらから、加熱乾燥工程を行うことにより、p
側電極14とコンタクト層12との界面における電気抵
抗を低くすることができ、電圧を低下させることができ
ることが分かる。
【0069】更に、加熱処理工程においてエネルギービ
ームを照射する際の照射方法による特性の変化を確認す
るために、図11,図12および図15に示した半導体
発光素子とはエネルギービームの照射方法(すなわちエ
キシマレーザビームの照射方法)のみを変えて半導体発
光素子を製造し、その電流−電圧特性およびp側電極間
の電流−電圧特性を調べた。
【0070】その際、エキシマレーザビームの照射は、
第1段階として出力パワーが29mJ/cm2 のものを
10回照射したのち、第2段階として出力パワーが10
0mJ/cm2 のものを1回照射した。パルス幅は20
nsで同一とした。
【0071】図17および図18にその結果を示す。図
17はエキシマレーザビームを2段階に分けて照射した
半導体発光素子の電流−電圧特性を表すものであり、図
18は同じくエキシマレーザビームを2段階に分けて照
射した半導体発光素子のp側電極間における電流−電圧
特性を表すものである。図17から分かるように、エキ
シマレーザビームを2段階に分けてエネルギーが小さい
ものを照射したのちにエネルギーが大きいものを照射し
たものは、50mAの電流を約5.3Vの低電圧で得る
ことができる。すなわち、同一エネルギーのものを複数
回照射したもの(50mAの電流を得るには約6Vの電
圧が必要;図12参照)に比べて、更に低電圧で動作さ
せることができることが分かる。また、図18から分か
るように、エキシマレーザビームを2段階に分けて照射
したものは、p側電極14とコンタクト層12において
オーミック接触が得られている。
【0072】このように本実施の形態に係る半導体発光
素子によれば、第2の半導体層11とp側電極14との
間に、第2の半導体層11とアルカリ化合物との熱反応
生成物を少なくとも含むコンタクト層12を形成するよ
うにしたので、p側電極14とコンタクト層12との界
面における電気抵抗を低くすることができ、電圧を低下
させることができる。よって、少ない電力で動作させる
ことができると共に、発熱量も減少させることができ、
素子の寿命を延長させることができる。
【0073】換言すれば、この半導体発光素子によれ
ば、第2の半導体層11とp側電極14との間に、少な
くとも一部がアルカリ金属元素をp型不純物として含む
II−VI族化合物半導体よりなるコンタクト層12を
形成するようにしたので、上記の効果を得ることができ
る。
【0074】また、この半導体発光素子によれば、コン
タクト層12によりp側電極とII−VI族化合物半導
体層との界面における電気抵抗を低くするようにしたの
で、従来の超格子層や組成比を傾斜させた傾斜層に比べ
て構造が簡易であり、容易に良好な結晶性を有する半導
体発光素子を製造することができる。よって、量産性お
よび生産性を向上させることができる。
【0075】更に、本実施の形態に係る半導体発光素子
の製造方法によれば、第2の半導体層11の上にアルカ
リ化合物層を形成して加熱処理を行うようにしたので、
本実施の形態に係るコンタクト層12を容易に形成する
ことができる。よって、本実施の形態に係る半導体発光
素子を実現することができる。
【0076】加えて、この半導体発光素子の製造方法に
よれば、アルカリ化合物層形成工程に先立って加熱乾燥
工程により表面の水分を除去するようにしたので、電流
−電圧特性に優れたコンタクト層12を形成することが
できる。
【0077】(第2の実施の形態)図19は本発明の第
2の実施の形態に係る半導体発光素子を表すものであ
る。この第2の実施の形態は、第2のII−VI族バッ
ファ層4,n型クラッド層5,第1のガイド層6,第2
のガイド層8,p型クラッド層9および第1の半導体層
10をそれぞれ構成するII−VI族化合物半導体につ
いて、第1の実施の形態と異なる具体的一例を示すもの
である。よって、ここでは、同一の構成要素には同一の
符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0078】第2のII−VI族バッファ層4は、例え
ば、n型不純物として塩素を添加したn型ZnBeSe
混晶により構成されている。n型クラッド層5は、例え
ば、n型不純物として塩素を添加したn型ZnMgBe
Se混晶により構成されている。第1のガイド層6は、
例えば、n型不純物として塩素を添加したあるいは不純
物を添加しないZnBeSe混晶により構成されてい
る。第2のガイド層8は、例えば、p型不純物として窒
素を添加したあるいは不純物を添加しないZnBeSe
混晶により構成されている。p型クラッド層9は、例え
ば、p型不純物として窒素を添加したp型ZnMgBe
Se混晶により構成されている。第1の半導体層10
は、例えば、p型不純物として窒素を添加したp型Zn
BeSe混晶により構成されている。
【0079】このような構成を有する半導体発光素子
は、第1の実施の形態と同様にして製造することがで
き、第1の実施の形態と同様に作用する。すなわち、各
II−VI族化合物半導体層の構成を適宜変化させて
も、コンタクト層12を介してp側電極14を形成する
ようにすれば、第1の実施の形態の半導体発光素子と同
一の効果を得ることができる。
【0080】(第3の実施の形態)図20は本発明の第
3の実施の形態に係る半導体発光素子を表すものであ
る。この半導体発光素子は、第2の半導体層11が削除
され第1の半導体層10の上に直接コンタクト層12が
形成されたことを除き、第1の実施の形態に係る半導体
発光素子と同一の構成を有している。よって、ここで
は、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号
を付し、その詳細な説明を省略する。
【0081】このような構成を有する半導体発光素子
は、第1の実施の形態と同様にして製造することがで
き、第1の実施の形態と同様に作用する。すなわち、p
型不純物としてアルカリ金属元素を含むコンタクト層1
2を介してp側電極14を形成するようにしたので、第
1の実施の形態の半導体発光素子と同一の効果を得るこ
とができる。
【0082】なお、第2の実施の形態に係る半導体発光
素子についても、本実施の形態と同様に、第2の半導体
層11を削除して構成することができる。
【0083】(第4の実施の形態)図21は本発明の第
4の実施の形態に係る半導体発光素子を表すものであ
る。この半導体発光素子は、第2の半導体層11とコン
タクト層12との間に第3の半導体層17を形成したこ
とを除き、第1の実施の形態に係る半導体発光素子と同
一の構成を有している。よって、ここでは、第1の実施
の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳
細な説明を省略する。
【0084】第3の半導体層17は、II−VI族化合
物半導体よりなる超格子層、あるいはII−VI族化合
物半導体よりなると共に組成比を積層方向で変化させた
傾斜層により構成されている。例えば、第3の半導体層
17は、窒素などのp型不純物が添加され第1のII−
VI族半導体層としてのZnSe層と第2のII−VI
族半導体層としてのZnTe層とが交互に積層された超
格子層、あるいは窒素などのp型不純物が添加されII
族元素の亜鉛と組成比が積層方向で変化されたVI族元
素のセレンおよびテルルとを含む傾斜層により構成され
る。
【0085】なお、超格子層の具体的な例としては、
(ZnSe)m (ZnTe)n 超格子層(m>5,n=
1,2)(特開平6−5920参照)や、ZnSeの原
子層10層につきその中の1層または2層をZnTeの
原子層に置き換え、ZnTe層のみにp型不純物として
窒素を添加して1×1020cm-3前後のδドーピングを
施し、超格子層全体で1×1019cm-3程度のキャリア
濃度とした超格子層などが好ましい。
【0086】また、第3の半導体層17は、第2の半導
体層11およびコンタクト層12と同様に幅が例えば1
0μmの帯状となっており、電流狭窄するための電流狭
窄部となっている。
【0087】このような構成を有する半導体発光素子
は、第1の実施の形態と同様にして製造することができ
る。また、作用としては、コンタクト層12と第2の半
導体層11との間に電気抵抗を低くする第3の半導体層
17が形成されているので、第1の実施の形態の半導体
発光素子よりも更に電気抵抗が低くなっている。
【0088】このように本実施の形態に係る半導体発光
素子によれば、コンタクト層12と第2の半導体層11
との間(すなわちコンタクト層12とp型クラッド層9
との間)に、超格子層あるいは傾斜層よりなる第3の半
導体層17を形成するようにしたので、電気抵抗を更に
低くすることができ、電圧を低下させることができる。
よって、更に少ない電力で動作させることができると共
に、発熱量も減少させることができ、素子の寿命を更に
延長させることができる。
【0089】なお、第2の実施の形態に係る半導体発光
素子についても、本実施の形態と同様に、第2の半導体
層11とコンタクト層12との間に第3の半導体層17
を形成するように構成することができ、同一の効果を有
する。
【0090】(第5の実施の形態)図22は本発明の第
5の実施の形態に係る半導体発光素子を表すものであ
る。この半導体発光素子は、絶縁層13とp側電極14
との間にアルカリ化合物層16bを備えると共に、p側
電極14がコンタクト層12側に拡散防止層14aを備
えたことを除き、第1の実施の形態に係る半導体発光素
子と同一の構成を有している。よって、ここでは、第1
の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、
その詳細な説明を省略する。
【0091】アルカリ化合物層16bは、後述する製造
工程においてコンタクト層12を形成するために形成さ
れるものである。すなわち、アルカリ金属元素とVI族
元素との化合物や、アルカリ金属元素と燐との化合物
や、アルカリ金属元素とVI族元素と燐との化合物によ
り構成されている。具体的には、第1の実施の形態にお
いて説明したアルカリ化合物により構成される。なおこ
こでは、アルカリ化合物層16bを絶縁層13とp側電
極14との間に備えるようになっているが、後述する製
造工程において飛散してしまうこともあり、備えていな
い場合もある。
【0092】p側電極14の拡散防止層14aは、後述
する製造工程において、p側電極14を構成する元素が
コンタクト層12側に拡散するのを防止すると共に、加
熱処理工程においてアルカリ化合物層16bが飛散する
ことを防止するためのものである。この拡散防止層14
aは、高融点金属を含む金属あるいは高融点金属により
構成することが好ましい。ここで高融点金属というの
は、1000℃以上の融点を有する金属であり、例え
ば、金(Au),銅(Cu),マンガン(Mn),モリ
ブデン(Mo),ニオブ(Nb),ニッケル(Ni),
パラジウム(Pd),白金(Pt),タンタル(Ta)
およびチタン(Ti)のうちの少なくとも1種が好まし
い。なお、更には1200℃以上の融点を有する金属が
好ましく、特にはチタンが好ましい。
【0093】このような構成を有する半導体発光素子
は、p側電極14を形成したのちに加熱処理工程を行う
ことを除き、第1の実施の形態と同様にして製造するこ
とができる。なお、p側電極形成工程においては、例え
ば、拡散防止層14aを構成する金属(例えばチタン)
を例えば10nmの厚さで蒸着し、更に、例えば金を3
00nmの厚さで蒸着する。これにより、後続の加熱工
程において、アルカリ化合物が飛散することを防止する
ことができると共に、p側電極14を構成する元素がコ
ンタクト層12側に拡散するのを防止することができ
る。
【0094】また、加熱処理工程によりp側電極14が
一部消失してしまう場合があるので、加熱工程ののち、
再度、p側電極14を形成するようにしてもよい(p側
電極再形成工程)。この時は、拡散防止層14aを形成
する必要はない。
【0095】このような半導体発光素子は第1の実施の
形態と同様に作用する。すなわち、p型不純物としてア
ルカリ金属元素を含むコンタクト層12を介してp側電
極14を形成するようにしたので、第1の実施の形態の
半導体発光素子と同一の効果を得ることができる。
【0096】なお、本実施の形態に係る半導体発光素子
による効果を確認するために、基板の上にII−VI族
化合物半導体(ZnSe)層を成長させ、その上にアル
カリ化合物(Na2 Se)の薄膜(約200Å)を真空
蒸着し、更にその上に電極を構成する金属(チタンを1
0nm、その上に金を300nm)を蒸着して、図6に
示したエネルギービーム照射装置により加熱処理をした
ものについて電気抵抗を調べた。その際の加熱処理の条
件は、第1の実施の形態において行った同種の実験の条
件と同一とした。その結果、第1の実施の形態と同様
に、パルス数を増加させると電気抵抗が低下することが
分かった。
【0097】ちなみに、第2乃至第4の実施の形態に係
る半導体発光素子についても、本実施の形態と同様に構
成することができ、同様にして製造することができる。
【0098】(第6の実施の形態)また、本発明の第6
の実施の形態として本発明の半導体発光素子を備えた光
装置について説明する。なお、ここでは、光装置として
光ディスク再生装置を例に挙げて説明する。
【0099】図23は光ディスク再生装置100の構成
を表すものである。この光ディスク再生装置100は、
光ディスク200の記録情報を再生するためのもので、
緑色ないし青色の波長の発光を行う半導体発光素子10
1を備えている。半導体発光素子101は、第1乃至第
5の実施の形態において説明した半導体発光素子を適用
することができる。光ディスク再生装置100は、更
に、半導体発光素子101の射出光を光ディスク200
へ導くと共に、光ディスク200の反射光(信号光20
0a)再生するための公知の光学系、すなわち、コリメ
ート・レンズ102,ビームスプリッタ103,1/4
波長板104,対物レンズ105,検出レンズ106,
信号光検出用受光素子107および信号光再生回路10
8を備えている。
【0100】この光ディスク再生装置100では、半導
体発光素子101から出射された出射光はコリメート・
レンズ102により平行光にされ、ビームスプリッタ1
03を経て1/4波長板104により偏光の具合が調整
されたのち、対物レンズ105により集光されて光ディ
スク200に入射される。そして、この光ディスク20
0で反射された信号光200aが対物レンズ105,1
/4波長板104を経てビームスプリッタ103で反射
されたのち、検出レンズ106を経て信号光検出用受光
素子107に入射され、ここで電気信号に変換された
後、信号光再生回路108において光ディスク200に
書き込まれた情報として再生される。
【0101】本発明の半導体発光素子101は、前述の
ようにp側電極14とコンタクト層12との界面におけ
る電気抵抗を下げ、動作電力を小さくすると共に素子の
寿命を延長させることができるものである。従って、こ
の半導体発光素子101を光ディスク再生装置100に
適用したことにより、光ディスク再生装置100の動作
電力を小さくすると共に、光ディスク200および光デ
ィスク再生装置100の寿命を延長させることができ
る。
【0102】なお、ここでは、本発明の半導体発光素子
を光ディスク再生装置に適用した例について説明した
が、光ディスク記録装置や光ディスク記録再生装置に適
用できることはもちろん、光通信装置,ディスプレー装
置,光学式分析・解析・検出装置および高温で動作する
必要のある車載用の半導体レーザ装置を有する機器など
光装置全般に適用できる。
【0103】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明し
たが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではな
く、種々の変形が可能である。例えば、上記各実施の形
態においては、第1のII−VI族化合物半導体3,第
2のII−VI族バッファ層4,n型クラッド層5,第
1のガイド層6,活性層7,第2のガイド層8,p型ク
ラッド層9,第1の半導体層10および第2の半導体層
11を構成するII−VI族化合物半導体について具体
的な例を挙げて説明したが、本発明は、他の適宜なII
−VI族化合物半導体(すなわち、亜鉛,マグネシウ
ム,カドミウム,マンガン,水銀およびベリリウムから
なる群より選ばれた少なくとも1種のII族元素と、酸
素,セレン,硫黄およびテルルからなる群より選ばれた
少なくとも1種のVI族元素とを含むII−VI族化合
物半導体)によって各層を構成することもできる。
【0104】また、上記各実施の形態においては、活性
層7をガイド層6,8で挟み、更にそれをクラッド層
5,9で挟んだ半導体発光素子について説明したが、本
発明には、活性層をガイド層を挿入せずにクラッド層で
挟んだものなど種々の構造を有する半導体発光素子に対
して適用することができる。
【0105】更に、上記各実施の形態においては、帯状
としたコンタクト層12などにより電流狭窄部を構成す
るようにしたが、本発明は、電流狭窄部が他の構成を有
する場合も含んでいる。
【0106】加えて、上記各実施の形態においては、エ
ネルギービームを照射することによりコンタクト層12
を形成する場合について具体的に説明したが、本発明に
係る半導体発光素子の製造方法は、他の加熱処理方法に
よりコンタクト層12を形成する場合も含んでいる。
【0107】更にまた、上記各実施の形態においては、
コンタクト層12がアルカリ化合物とII−VI族化合
物半導体との熱反応生成物、あるいはこの熱反応生成物
とアルカリ化合物とを含む場合について説明したが、コ
ンタクト層12の少なくとも一部がp型不純物としてア
ルカリ金属元素を含むII−VI族化合物半導体によっ
て構成されていれば、上記各実施の形態と同様の効果を
得ることができる。すなわち、本発明の半導体発光素子
は、加熱処理以外の方法によりコンタクト層12を形成
する場合も含んでいる。
【0108】加えてまた、上記各実施の形態において
は、固体ソースMBE法により各層を基板1の上にそれ
ぞれ成長させる場合について説明したが、ガスソースM
BE法やMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor D
eposition )法などによりそれぞれ成長させるようにし
てもよい。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように本発明の半導体発光
素子によれば、p型クラッド層とp側電極との間に、少
なくとも一部がアルカリ金属元素をp型不純物として含
むII−VI族化合物半導体よりなるコンタクト層を備
えるようにしたので、p側電極とコンタクト層との界面
における電気抵抗を低くすることができ、電圧を低下さ
せることができる。よって、少ない電力で動作させるこ
とができると共に、発熱量も減少させることができ、素
子の寿命を延長させることができるという効果を奏す
る。また、構造を簡易とすることができ、容易に良好な
結晶性を有する半導体発光素子を製造することができ
る。よって、量産性および生産性を向上させることがで
きるという効果も奏する。
【0110】また、本発明の他の半導体発光素子によれ
ば、p型クラッド層とp側電極との間に、アルカリ化合
物とII−VI族化合物半導体との熱生成反応物を少な
くとも含むコンタクト層を備えるようにしたので、上述
した本発明の半導体発光素子と同様に、p側電極とコン
タクト層との界面における電気抵抗を低くすることがで
きると共に、構造を簡易とすることができる。よって、
上述と同様の効果を奏する。
【0111】更に、本発明の半導体発光素子の製造方法
によれば、アルカリ化合物層を形成したのちそれを形成
した領域に対応させてp側電極を形成するようにしたの
で、本発明の半導体発光素子を容易に製造することがで
きる。よって、本発明の半導体発光素子を実現すること
ができるという効果を奏する。
【0112】加えて、本発明の光装置は、本発明の半導
体発光素子を適用したものであり、半導体発光素子の低
消費電力化および長寿命化に伴い、光装置の低消費電力
化および長寿命化を図ることができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体発光素
子の構成を表す断面図である。
【図2】図1に示した半導体発光素子の製造方法におけ
る各工程を表す断面図である。
【図3】図2に続く各工程を表す断面図である。
【図4】図3に続く各工程を表す断面図である。
【図5】図1に示した半導体発光素子の製造に用いるM
BE結晶成長装置を表す構成図である。
【図6】図1に示した半導体発光素子の製造に用いるエ
ネルギービーム照射装置を表す構成図である。
【図7】図1に示した半導体発光素子の製造に用いるこ
とができる真空装置を表す構成図である。
【図8】図1に示した半導体発光素子の他の製造方法に
おける各工程を表す断面図である。
【図9】図8に続く各工程を表す断面図である。
【図10】レーザービームのパルス照射回数と電気抵抗
との関係を表す特性図である。
【図11】加熱乾燥工程を行った本発明の製造方法によ
る半導体発光素子の微小電流−電圧特性を表す関係図で
ある。
【図12】加熱乾燥工程を行った本発明の製造方法によ
る半導体発光素子の電流−電圧特性を表す関係図であ
る。
【図13】加熱乾燥工程を行わない比較例の製造方法に
よる半導体発光素子の微小電流−電圧特性を表す関係図
である。
【図14】加熱乾燥工程を行わない比較例の製造方法に
よる半導体発光素子の電流−電圧特性を表す関係図であ
る。
【図15】加熱乾燥工程を行った本発明の製造方法によ
る半導体発光素子のp側電極間における電流−電圧特性
を表す関係図である。
【図16】加熱乾燥工程を行わない比較例の製造方法に
よる半導体発光素子のp側電極間における電流−電圧特
性を表す関係図である。
【図17】加熱処理工程におけるエネルギービームの照
射方法を変化させて行った本発明の製造方法による半導
体発光素子の電流−電圧特性を表す関係図である。
【図18】加熱処理工程におけるエネルギービームの照
射方法を変化させて行った本発明の製造方法による半導
体発光素子のp側電極間に関する電流−電圧特性を表す
関係図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態に係る半導体発光
素子の構成を表す断面図である。
【図20】本発明の第3の実施の形態に係る半導体発光
素子の構成を表す断面図である。
【図21】本発明の第4の実施の形態に係る半導体発光
素子の構成を表す断面図である。
【図22】本発明の第5の実施の形態に係る半導体発光
素子の構成を表す断面図である。
【図23】本発明の一実施の形態に係る光ディスク再生
装置を表す構成図である。
【符号の説明】
1…基板、2…III−V族バッファ層、3…第1のI
I−VI族バッファ層、4…第2のII−VI族バッフ
ァ層、5…n型クラッド層、6…第1のガイド層、7…
活性層、8…第2のガイド層、9…p型クラッド層、1
0…第1の半導体層、11…第2の半導体層、12…コ
ンタクト層、13…絶縁層、14…p側電極、14a…
拡散防止層、15…n側電極、16a,16b…アルカ
リ化合物層、17…第3の半導体層、21…真空容器、
22…基板ホルダ、23…粒子線源セル、24…プラズ
マ発生室、25…シャッター、30…エネルギ照射装
置、31…反応室、32…サセプタ、33…ガス導入
管、34…ガス排出管、35…窒素ボンベ、36…窒素
純化装置、37…バルブ、38…圧力計、41…エネル
ギービーム発生装置、42…レンズ、43…反射板、5
0…第1の蒸着装置、51,61…真空容器、52,6
2…サセプタ、60…第2の蒸着装置、70…真空搬送
室、71,72,73…バルブ、74…搬入出口、10
0…光ディスク再生装置、101…半導体発光素子、1
01a…出射光、102…コリメート・レンズ、103
…ビームスプリッタ、104…1/4波長板、105…
対物レンズ、106…検出レンズ、107…信号光検出
用受光素子、108…信号光再生回路、200…光ディ
スク、M…レジスト膜、N…原料

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛(Zn),マグネシウム(Mg),
    ベリリウム(Be),カドミウム(Cd),マンガン
    (Mn)および水銀(Hg)からなる群のうちの少なく
    とも1種のII族元素と、酸素(O),硫黄(S),セ
    レン(Se)およびテルル(Te)からなる群のうちの
    少なくとも1種のVI族元素とを含むII−VI族化合
    物半導体よりそれぞれなるn型クラッド層,活性層およ
    びp型クラッド層が少なくとも順次積層されると共に、
    p型クラッド層に対してp側電極が電気的に接続された
    半導体発光素子であって、 前記p型クラッド層と前記p側電極との間にコンタクト
    層を有すると共に、このコンタクト層は少なくとも一部
    がアルカリ金属元素をp型不純物として含むII−VI
    族化合物半導体により構成されたことを特徴とする半導
    体発光素子。
  2. 【請求項2】 前記コンタクト層に含まれるアルカリ金
    属元素は、ナトリウム(Na)およびカリウム(K)か
    らなる群のうちの少なくとも1種であることを特徴とす
    る請求項1記載の半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 前記コンタクト層に隣接するII−VI
    族化合物半導体層は、II族元素の亜鉛と、VI族元素
    の硫黄およびセレンからなる群のうちの少なくとも1種
    を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体発光素
    子。
  4. 【請求項4】 前記p型クラッド層と前記コンタクト層
    との間に、II族元素の亜鉛およびVI族元素のセレン
    を含む第1のII−VI族半導体層とII族元素の亜鉛
    およびVI族元素のテルルを含む第2のII−VI族半
    導体層とを交互に積層した超格子層を備えたことを特徴
    とする請求項1記載の半導体発光素子。
  5. 【請求項5】 前記p型クラッド層と前記コンタクト層
    との間に、II族元素の亜鉛とVI族元素のセレンおよ
    びテルルとを含み、セレンおよびテルルの組成比を積層
    方向で変化させたII−VI族化合物半導体層を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  6. 【請求項6】 前記p側電極は、少なくとも一部が金あ
    るいは金を含む金属により構成されたことを特徴とする
    請求項1記載の半導体発光素子。
  7. 【請求項7】 前記p側電極は、少なくとも一部に前記
    p側電極を構成する元素が前記コンタクト層側に拡散す
    るのを防止するための拡散防止層を有することを特徴と
    する請求項1記載の半導体発光素子。
  8. 【請求項8】 前記拡散防止層は、金(Au),銅(C
    u),マンガン(Mn),モリブデン(Mo),ニオブ
    (Nb),ニッケル(Ni),パラジウム(Pd),白
    金(Pt),タンタル(Ta)およびチタン(Ti)か
    らなる群のうちの少なくとも1種を少なくとも含むこと
    を特徴とする請求項7記載の半導体発光素子。
  9. 【請求項9】 亜鉛(Zn),マグネシウム(Mg),
    ベリリウム(Be),カドミウム(Cd),マンガン
    (Mn)および水銀(Hg)からなる群のうちの少なく
    とも1種のII族元素と、酸素(O),硫黄(S),セ
    レン(Se)およびテルル(Te)からなる群のうちの
    少なくとも1種のVI族元素とを含むII−VI族化合
    物半導体よりそれぞれなるn型クラッド層,活性層およ
    びp型クラッド層が少なくとも順次積層されると共に、
    p型クラッド層に対してp側電極が電気的に接続された
    半導体発光素子であって、 前記p型クラッド層と前記p側電極との間に、アルカリ
    化合物とII−VI族化合物半導体との熱反応生成物を
    含む、あるいはアルカリ化合物とII−VI族化合物半
    導体との熱反応生成物およびアルカリ化合物を含むコン
    タクト層を備えたことを特徴とする半導体発光素子。
  10. 【請求項10】 前記アルカリ化合物は、アルカリ金属
    元素と、VI族元素および燐のうちの少なくとも1種と
    の化合物であることを特徴とする請求項9記載の半導体
    発光素子。
  11. 【請求項11】 前記アルカリ化合物は、ナトリウム
    (Na)およびカリウム(K)からなる群のうちの少な
    くとも1種のアルカリ金属元素と、酸素(O),硫黄
    (S),セレン(Se)およびテルル(Te)のVI族
    元素および燐(P)からなる群のうちの少なくとも1種
    とからなることを特徴とする請求項10記載の半導体発
    光素子。
  12. 【請求項12】 前記コンタクト層に隣接するII−V
    I族化合物半導体層は、II族元素の亜鉛と、VI族元
    素の硫黄およびセレンからなる群のうちの少なくともセ
    レンとを含むことを特徴とする請求項9記載の半導体発
    光素子。
  13. 【請求項13】 前記p型クラッド層と前記コンタクト
    層との間に、II族元素の亜鉛およびVI族元素のセレ
    ンを含む第1のII−VI族半導体層とII族元素の亜
    鉛およびVI族元素のテルルを含む第2のII−VI族
    半導体層とを交互に積層した超格子層を備えたことを特
    徴とする請求項9記載の半導体発光素子。
  14. 【請求項14】 前記p型クラッド層と前記コンタクト
    層との間に、II族元素の亜鉛とVI族元素のセレンお
    よびテルルとを含み、セレンおよびテルルの組成比を積
    層方向で変化させたII−VI族化合物半導体層を備え
    たことを特徴とする請求項9記載の半導体発光素子。
  15. 【請求項15】 前記p側電極は、少なくとも一部が金
    あるいは金を含む金属により構成されたことを特徴とす
    る請求項9記載の半導体発光素子。
  16. 【請求項16】 前記p側電極は、少なくとも一部に前
    記p側電極を構成する元素が前記コンタクト層側に拡散
    するのを防止するための拡散防止層を有することを特徴
    とする請求項9記載の半導体発光素子。
  17. 【請求項17】 前記拡散防止層は、金(Au),銅
    (Cu),マンガン(Mn),モリブデン(Mo),ニ
    オブ(Nb),ニッケル(Ni),パラジウム(P
    d),白金(Pt),タンタル(Ta)およびチタン
    (Ti)からなる群のうちの少なくとも1種を少なくと
    も含むことを特徴とする請求項16記載の半導体発光素
    子。
  18. 【請求項18】 亜鉛(Zn),マグネシウム(M
    g),ベリリウム(Be),カドミウム(Cd),マン
    ガン(Mn)および水銀(Hg)からなる群のうちの少
    なくとも1種のII族元素と、酸素(O),硫黄
    (S),セレン(Se)およびテルル(Te)からなる
    群のうちの少なくとも1種のVI族元素とを含むII−
    VI族化合物半導体によりそれぞれなるn型クラッド
    層,活性層およびp型クラッド層を少なくとも順次積層
    させた半導体発光素子を製造する半導体発光素子の製造
    方法であって、 少なくともn型クラッド層,活性層およびp型クラッド
    層を含む複数のII−VI族化合物半導体層を積層する
    積層工程と、 活性層よりもp型クラッド層側のII−VI族化合物半
    導体層の表面にアルカリ化合物層を形成するアルカリ化
    合物層形成工程と、 このアルカリ化合物層形成工程ののち、アルカリ化合物
    層を形成した領域に対応させてp側電極を形成するp側
    電極形成工程とを含むことを特徴とする半導体発光素子
    の製造方法。
  19. 【請求項19】 更に、前記アルカリ化合物層形成工程
    ののち前記p側電極形成工程に先立って、アルカリ化合
    物層を加熱処理をする加熱処理工程を含むことを特徴と
    する請求項18記載の半導体発光素子の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記加熱処理工程は、少なくともエネ
    ルギービームを照射して行うことを特徴とする請求項1
    9記載の半導体発光素子の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記加熱処理工程では、エキシマレー
    ザービームを用いることを特徴とする請求項20記載の
    半導体発光素子の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記加熱処理工程では、2以上の異な
    るエネルギーを有するエネルギービームを複数回照射す
    ることを特徴とする請求項20記載の半導体発光素子の
    製造方法。
  23. 【請求項23】 前記加熱処理工程では、第1段階とし
    て小さなエネルギーを有するエネルギービームを少なく
    とも1回照射したのち、第2段階として大きなエネルギ
    ーを有するエネルギービームを少なくとも1回照射する
    ことを特徴とする請求項22記載の半導体発光素子の製
    造方法。
  24. 【請求項24】 前記加熱処理工程では、大気圧よりも
    高い圧力の不活性ガスまたは窒素ガス雰囲気とすること
    を特徴とする請求項19記載の半導体発光素子の製造方
    法。
  25. 【請求項25】 更に、前記アルカリ化合物層形成工程
    に先立って、アルカリ化合物層を形成する表面を加熱乾
    燥する加熱乾燥工程を含むことを特徴とする請求項18
    記載の半導体発光素子の製造方法。
  26. 【請求項26】 更に、前記積層工程ののち電流狭窄を
    するための電流狭窄部を形成する電流狭窄部形成工程を
    含むと共に、この電流狭窄工程ののち前記加熱乾燥工程
    を行うことを特徴とする請求項25記載の半導体発光素
    子の製造方法。
  27. 【請求項27】 前記アルカリ化合物層形成工程から前
    記加熱処理工程までは、乾燥雰囲気とすることを特徴と
    する請求項19記載の半導体発光素子の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記アルカリ化合物層形成工程では、
    アルカリ化合物としてNa2 Seを用いアルカリ化合物
    層を形成することを特徴とする請求項18記載の半導体
    発光素子の製造方法。
  29. 【請求項29】 更に、前記p側電極形成工程ののち、
    アルカリ化合物層を加熱処理をする加熱処理工程を含む
    ことを特徴とする請求項18記載の半導体発光素子の製
    造方法。
  30. 【請求項30】 更に、前記加熱処理工程ののち、再
    度、p側電極を形成するp側電極再形成工程を含むこと
    を特徴とする請求項29記載の半導体発光素子の製造方
    法。
  31. 【請求項31】 亜鉛(Zn),マグネシウム(M
    g),ベリリウム(Be),カドミウム(Cd),マン
    ガン(Mn)および水銀(Hg)からなる群のうちの少
    なくとも1種のII族元素と、酸素(O),硫黄
    (S),セレン(Se)およびテルル(Te)からなる
    群のうちの少なくとも1種のVI族元素とを含むII−
    VI族化合物半導体よりそれぞれなるn型クラッド層,
    活性層およびp型クラッド層が少なくとも順次積層され
    ると共に、p型クラッド層に対してp側電極が電気的に
    接続された半導体発光素子を有する光装置であって、 前記半導体発光素子はp型クラッド層とp側電極との間
    にコンタクト層を有すると共に、このコンタクト層はア
    ルカリ金属元素をp型不純物として含むII−VI族化
    合物半導体により少なくとも一部が構成されたことを特
    徴とする光装置。
  32. 【請求項32】 亜鉛(Zn),マグネシウム(M
    g),ベリリウム(Be),カドミウム(Cd),マン
    ガン(Mn)および水銀(Hg)からなる群のうちの少
    なくとも1種のII族元素と、酸素(O),硫黄
    (S),セレン(Se)およびテルル(Te)からなる
    群のうちの少なくとも1種のVI族元素とを含むII−
    VI族化合物半導体よりそれぞれなるn型クラッド層,
    活性層およびp型クラッド層が少なくとも順次積層され
    ると共に、p型クラッド層に対してp側電極が電気的に
    接続された半導体発光素子を有する光装置であって、 前記半導体発光素子は、p型クラッド層とp側電極との
    間に、アルカリ化合物とII−VI族化合物半導体との
    熱反応生成物を含む、あるいはアルカリ化合物とII−
    VI族化合物半導体との熱反応生成物およびアルカリ化
    合物を含むコンタクト層を備えたことを特徴とする光装
    置。
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