JPH10326560A - 隔壁の形成方法 - Google Patents

隔壁の形成方法

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JPH10326560A
JPH10326560A JP13711197A JP13711197A JPH10326560A JP H10326560 A JPH10326560 A JP H10326560A JP 13711197 A JP13711197 A JP 13711197A JP 13711197 A JP13711197 A JP 13711197A JP H10326560 A JPH10326560 A JP H10326560A
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章 渡海
Osamu Toyoda
治 豊田
Hironobu Kono
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圭一 別井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写法において、隔壁の基板上への転写精度
を向上させることを課題とする。 【解決手段】 隔壁形成用の母型1の隔壁パターンに対
応した凹部に埋め込んだ隔壁材料2を基板5の隔壁形成
面に転写して隔壁を形成する方法において、凹部の内壁
面に対する隔壁材料2の接着力より基板5の隔壁形成面
の接着力を大にしたことを特徴とする隔壁の形成方法に
より上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、隔壁の形成方法に
関する。更に詳しくは、本発明は、プラズマディスプレ
イパネルを構成する隔壁の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(以下、P
DPと称する)は、表面輝度の高い自己発光型の表示装
置である。このPDPは、表示画面の大型化及び表示速
度の高速化が可能であることから、ブラウン管(以下、
CRTと称する)に代わる表示装置として注目されてい
る。特に、蛍光体によりカラー表示を実現した面放電型
PDPは、ハイビジョンを含むテレビ映像の分野にその
用途が拡大しつつある。
【0003】図6に、一般的な面放電型PDPの一画素
に対応する概略斜視図を例示する。図6は、蛍光体の配
置形態による分類により、反射型に属し、かつ3電極構
造のPDP10を示している。図6のPDP10は、一
対のガラス基板11と21が対向して配置されている。
ガラス基板11には、一対の表示電極XとYが平行に形
成され、表示電極XとYを覆うようにガラス基板11上
に壁電荷によって放電を維持する交流(AC)駆動用の
誘電体層17が形成され、更に誘電体層17上にMgO
からなる保護膜18が形成されている。一方、ガラス基
板21には、平面的に見て表示電極XとYに直交する位
置に複数のストライプ状のアドレス電極Aが形成され、
隣接するアドレス電極A間かつ該アドレス電極Aと平行
になるように複数のストライプ状の隔壁29が形成され
ている。隣接する隔壁29の側壁及びアドレス電極A上
には蛍光体層28が形成されている。次に、30は放電
空間を示し、表示電極XとYの延伸方向に単位発光領域
(以下、EUと称する)毎に区画され、かつその間隙寸
法が規定されている。なお、放電空間30には適当な放
電ガスが封入されている。
【0004】PDP10は、図6のように1つの画素に
対応する3つのEUのそれぞれにおいて、表示電極Yと
アドレス電極Aとの交差部に表示又は非表示を選択する
ための選択放電セルが画定されている。また、表示電極
XとYの間に主放電セルが画定されている。ここで、蛍
光体層28は、面放電により生じるイオンによる衝撃を
避けるために、表示電極XとYと反対側のガラス基板2
1上の隔壁29間に設けられている。この蛍光体層28
は、主放電セルの面放電により生じる紫外線によって励
起され発光する。蛍光体層28の表面層(放電空間30
と接する側)で発生した光は、誘電体層17及びガラス
基板11を透過して外部へ射出される。つまり、PDP
10では、ガラス基板11の外面が表示面Hとなる。
【0005】表示電極XとYは、蛍光体層28に対して
表示面H側に配置されるので、面放電を広範囲とし、か
つ表示光の遮光を最小限とするために、幅の広い透明導
電膜41とその導電性を補うための幅の狭い金属膜(バ
ス電極)42とから構成されている。透明導電膜41
は、例えばITO(酸化インジウム+酸化スズ)やネサ
(酸化スズ)等の酸化金属からなる。一方、金属膜42
は、例えばクロム/銅/クロムの三層構造の薄膜からな
る。
【0006】上記のようにPDPは表示電極XとYを覆
い、放電を維持するための誘電体層17をもつガラス基
板11(前面基板)と、放電空間30を区画するための
隔壁29をもつガラス基板21(背面基板)の2枚のガ
ラス基板を貼り合わせることにより構成されている。こ
こで、隔壁の形成手段としては、現在、積層印刷法、サ
ンドブラスト法、埋め込み法が主に使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記形成手段の内、積
層印刷法では、印刷乾燥を繰り返すため、タクトがかか
ることと、成形精度がよくない。また、サンドブラスト
法では、成形精度は良好であるが、隔壁形成用のガラス
ペーストからなる乾燥膜の約半分以上を放電空間を形成
するために切削してしまうので、無駄になるガラスペー
ストが多く、製造コストが高くなる。更に、埋め込み法
では、成形精度は良好であり、かつ無駄になるガラスペ
ーストは無いが、隔壁形成用のドライフィルムが無駄に
なり、製造コストが高くなる。
【0008】上記以外の隔壁の形成方法として、転写法
も報告されている。この方法は、隔壁の母型に隔壁材料
を埋め込み、埋め込んだ隔壁材料を基板に転写する方法
である。転写法では、無駄になる隔壁材料もドライフィ
ルムもないので、上述の製造コストが高くなるという問
題を解決することができる。また、母型通りに転写され
るので、精度が良好であるという利点を有している。
【0009】ここで、転写法による隔壁の形成方法の概
略工程を図7に示す。まず、隔壁形成用の隔壁パターン
に対応した凹部を有する母型51を形成する(図7
(a)参照)。次に、母型51の凹部に隔壁材料52を
印刷法等により埋め込む(図7(b)参照)。更に、後
に隔壁材料52を基板上へ転写しても、その形状を保つ
ようにするために、ヒーター等の加熱手段53により、
隔壁材料52を硬化又は乾燥させる(図7(c)参
照)。
【0010】この後、基板54上に隔壁材料52を転写
し(図7(d)参照)、更に母型より離脱させることに
より、隔壁55が形成される(図7(e)参照)。とこ
ろが、上記転写法では、隔壁材料52の基板隔壁形成面
に対する接着力が、母型51の凹部から離脱する力の方
が弱い、換言すれば母型の凹部内壁面に対する接着力が
基板隔壁形成面に対する接着力より強いため、基板にう
まく転写されずに、母型51の凹部中に隔壁材料が残り
(参照番号56)転写精度が悪くなるという問題があっ
た。
【0011】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、隔壁形成用の母型の隔壁パターンに対応した凹部に
埋め込んだ隔壁材料を基板の隔壁形成面に転写して隔壁
を形成する方法において、凹部の内壁面に対する隔壁材
料の接着力より基板の隔壁形成面の接着力を大にしたこ
とを特徴とする隔壁の形成方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】まず、本発明の隔壁の形成方法に
使用できる母型の材料としては、特に限定されることな
く、公知の材料をいずれも使用できる。本発明では、セ
ラミックス系材料に比べて、比較的離型性の良いシリコ
ンゴム系材料からなる母型を使用することが好ましい。
【0013】次に、母型には、所望の形状、本数及び間
隔の隔壁形成用の凹部が形成される。ここで、通常凹部
は直線状であり、凹部の幅は10〜80mm、ピッチは
90〜360mm、深さは100〜200mmで形成す
ることができる。但し、これに限定されることなく、所
望のサイズの隔壁を形成するために、適宜凹部のサイズ
を設定することができる。
【0014】次に、上記母型の凹部に、離型剤を予め塗
布してもよい。離型剤の塗布により、隔壁材料の母型へ
の接着力を基板への接着力より弱めることができるの
で、隔壁の転写精度をより向上させることができる。使
用できる離型剤としては、特に限定されず、公知の離型
剤をいずれも使用できるが、例えば、高融点のワックス
類、高級脂肪酸及びその塩やエステル類、シリコーン
油、フッ化アルキル化合物等が挙げられる。
【0015】次に、母型の少なくとも該凹部が、隔壁材
料で埋め込まれる。ここで、本発明に使用できる隔壁材
料は、通常ペースト状であり、具体的には低融点ガラス
粉末、樹脂及び任意に溶剤から構成されている。低融点
ガラス粉末は、転写後の隔壁材料の焼成時に、樹脂が焼
失(バーンアウト)した時に、隔壁と基板との接着力を
保ち、隔壁がクリープしたり、剥離するのを防ぐ役割を
果たす。
【0016】隔壁材料に含まれる、樹脂と低融点ガラス
粉末の配合割合は、5〜40:80(重量比)が好まし
く、10〜30:80がより好ましい。ここで、樹脂の
配合割合が、5より小さいと均一に樹脂を混合すること
ができず転写精度に悪影響を与えるので好ましくない。
一方、樹脂の配合割合が、30より多いと形成される隔
壁に割れが生じるので好ましくない。
【0017】低融点ガラス粉末としては、例えば、Pb
O−SiO2 −B2 3 系、PbO−SiO2 −B2
3 −ZnO系、PbO−SiO2 −ZnO系、Bi2
3 −SiO2 −B2 3 系等の粉末が挙げられる。上記
粉末に、R2 O(R=Li、Na、K等)、BaO、C
aO、MgO、TiO2 、ZrO2 、Al2 3 、Na
F、P2 5 等の粉末を加えてもよい。更に、本発明に
使用できる樹脂としては、以下に説明する方法に応じて
適宜選択される。なお、溶剤としては、特に限定されな
いが、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
【0018】次に、本発明では、凹部の表面に対する隔
壁材料の接着力より基板上の接着力を大にする方法は、
次の3種の方法が挙げられる。 (1)基板及び/又は隔壁材料が埋め込まれた母型上に
粘着層を形成する方法 (2)乾燥時に粘着性を持つ隔壁材料を使用する方法 (3)溶剤の蒸発により硬化し、硬化後溶剤で濡らすこ
とにより粘着性を生じる樹脂を含む隔壁材料を使用する
方法 本発明に使用できる樹脂としては、上記第1〜3の隔壁
の形成方法に応じて異なる。
【0019】まず、第2の隔壁の形成方法では、隔壁材
料に乾燥時でも粘着性を持つ樹脂を含ませることが好ま
しい。粘着性を有することにより、基板への転写精度を
向上させることができる。具体的には、ポリイソプレン
を主成分として含む天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴ
ム、ブチルゴム、ポリイソプレン、ポリアクリル酸ブチ
ル、ポリアクリル酸2−エチルヘキシル、ポリアクリル
酸、ポリビニルブチルエーテル等が挙げられる。これ以
外にもポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化
ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂を使用
し、転写時に加熱することにより露出面を溶融させるこ
とにより粘着性を持たせることも可能である。
【0020】第3の隔壁の形成方法では、隔壁材料に、
溶剤の蒸発により硬化し、転写前に隔壁材料ペーストの
硬化面を溶剤で濡らすことにより粘着性を生じさせうる
樹脂が使用できる。粘着性を有することにより、基板上
への接着力が大となり、結果として基板への転写精度を
向上させることができる。具体的には、ポリビニルアル
コール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリ
ドン、ポリアクリルアミド等が挙げられる。なお、隔壁
材料に含まれる溶剤及び硬化面を濡らす溶剤としては、
樹脂を溶解しうるものであれば特に限定されない、具体
的には、水、トルエン、キシレン等が挙げられる。
【0021】最後に、基板上に粘着層を形成する第1の
隔壁の形成方法には、その粘着層材料に上記第2及び第
3のいずれの樹脂も使用することができるし、これ上記
以外にも尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、
ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ポリエステルアクリレート樹脂、ウレタンアクリレ
ート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、スピラン樹脂等
の光硬化性樹脂も使用することができる。これら熱硬化
性樹脂及び光硬化性樹脂による粘着層は、母型の凹部の
埋め込み後に埋め込まれた隔壁材料が基板上に転写され
当該粘着層に押し付けられる際に、加熱又は光照射によ
り硬化させることが好ましい。硬化させることにより、
隔壁材料の基板への接着力を向上させることができるか
らである。
【0022】尚、上記第1〜3の隔壁の形成方法に使用
される樹脂は、転写後の隔壁材料の焼成時に、PDPの
放電ガスに対して不純物となるガスの放出源とならない
ものを使用することが好ましい。ここで、第1〜3の隔
壁の形成方法において、隔壁材料の母型への塗布方法
は、特に限定されず、公知の方法をいずれも使用するこ
とができる。ここで、隔壁材料を、凹部以外の母型の表
面上にも存在させ、凹部以外に存在する隔壁材料を、凹
部に存在する隔壁材料が繋がるように塗布することが好
ましい。このように隔壁材料を凹部以外の母型の表面上
にも形成することで、基板との接触面が増加し、基板上
への転写精度を向上させることができる。なお、凹部以
外の母型の表面上に形成される隔壁材料の厚さは、20
〜30μmであることが好ましい。
【0023】次に、第1の隔壁の形成方法では、該基板
上及び/又は隔壁材料が埋め込まれた母型上に粘着層が
設けられる。粘着層としては、上記で説明した熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂等をいずれも使用
することができる。また、上記隔壁材料と同様に低融点
ガラス粉末を加えてもよい。更に、粘着層は、隔壁形成
後、誘電体層として機能する材料からなることが好まし
い。具体的には、PDPの誘電体層の形成に通常使用さ
れる低融点ガラスペーストが挙げられる。なお、上記粘
着層は、ペーストを塗布することにより形成する他に、
粘着性を有するシートを積層することにより形成しても
よい。
【0024】なお、上記粘着層は、第2及び3の隔壁の
形成方法でも使用することができる。次に、基板と母型
とを密着させて隔壁材料を転写及び離脱する。ここで、
使用できる基板としては、ガラス基板、石英基板、シリ
コン基板等が挙げられる。この内、ガラス基板が安価な
ので好ましい。本発明の第1〜3の隔壁の形成方法によ
れば、隔壁材料の接着力を母型より基板の方を大きくす
ることができ転写精度を向上させることができる。
【0025】基板上には、複数のストライプ状のアドレ
ス電極や、このアドレス電極を覆うように誘電体層が形
成されていてもよい。この基板は、PDPの分野におい
て通常背面基板として使用される。なお、上記残存する
隔壁材料ペースト及び粘着層は、その組成を適宜調整す
ることにより、誘電体層として使用することができる。
【0026】転写及び離脱の後、隔壁を更に焼成しても
よい。ここで、本発明の第1の隔壁の製造方法の一例
を、図1を参照して説明する。まず、所望の間隔で隔壁
形成用の凹部を有する母型1を形成する(図1(a)参
照)。次に、母型1の凹部に隔壁材料2を印刷法等によ
り埋め込む(図1(b)参照)。更に、後に隔壁材料2
を基板上へ転写しても、その形状を保つようにするため
及び母型への接着力を低下させるために、ヒーター等の
加熱手段3により仮焼成し、隔壁材料2を硬化又は乾燥
させる(図1(c)参照)。
【0027】この後、粘着層4が積層された基板5上に
隔壁材料2を転写し(図1(d)参照)、更に離脱させ
ることにより、隔壁材料2を転写させる(図1(e)参
照)。粘着層4は母型1上に形成してもよい。このよう
に隔壁を形成することにより、隔壁材料の接着力が、母
型より基板に対して大きくなるので、隔壁の転写精度を
向上させることができる。
【0028】なお、第2及び3の隔壁の形成方法も、粘
着層の役割を隔壁材料に担わせること以外は、上記図1
の方法と同じように行われる。一方、上記隔壁が形成さ
れた基板と対向する基板(PDPの分野において通常前
面基板として使用される)は、特に限定されず公知の材
料及び構成をとることができる。例えば、基板上に幅の
広い透明導電膜とその導電性を補うための幅の狭い金属
膜(所謂、バス電極)を表示電極として基板上に形成
し、表示電極を覆うように誘電体層を形成し、誘電体層
上に保護膜を形成した構成が挙げられる。
【0029】より具体的には、本発明の隔壁の形成方法
を利用して、例えば図6に示す如きPDPを形成するこ
とができる。
【0030】
【実施例】
実施例1 図1に基づき第1の実施例を説明する。まず、あらかじ
め所望の間隔で配列されるストライプ状の隔壁に対応し
たパターンの凹部を有する例えばシリコンゴム製の母型
1を形成する(図1(a)参照)。次に、母型1の凹部
に隔壁材料2を印刷法等により埋め込んだ(図1(b)
参照)。更に、後に隔壁材料2を基板上へ転写しても、
その形状を保つようにするために、ヒーター等の加熱手
段3により仮焼成し、隔壁材料2を硬化させた(図1
(c)参照)。
【0031】この後、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂
(隔壁の焼成時に放電ガスに対して不純物となるガスの
放出源にならない樹脂を使用した)からなる粘着層4を
基板5上に積層し、粘着層4が積層された基板5と母型
1を貼り合わせた。これにより基板5上に隔壁材料2が
転写された(図1(d)参照)。この後、隔壁材料2と
粘着層4の接着力を高めるために粘着層4を加熱又は光
照射することにより硬化させた。次いで、隔壁材料2を
母型から離脱させることにより、隔壁材料2を精度よく
基板上に転写することができた(図1(e)参照)。こ
の後は隔壁材料を焼成することで、隔壁形成が完了す
る。
【0032】実施例2 図2に示すように、粘着層を母型側に積層すること以外
は、実施例1と同様の工程で行った。この方法でも隔壁
材料を精度よく転写することができた。
【0033】実施例3 粘着層が、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂と低融点ガラ
ス粉末との混合物からなること以外は、実施例1と同様
にして隔壁を形成した。この実施例では、後の隔壁材料
の焼成の際に、樹脂が焼失しても隔壁と基板との密着を
保つことができ、かつ隔壁がクリープしたり剥離するこ
とを防止することができた。
【0034】実施例4 粘着層が、低融点ガラスペーストを印刷することにより
形成した印刷膜であり、この印刷膜が乾燥する前の接着
力がある間に転写を行うこと以外は、実施例1と同様に
して隔壁を形成した。この実施例では、転写後の隔壁材
料の焼成の際に、粘着層も焼成されるため、粘着層は放
電ガスに対して不純物となるガスの放出源にならない。
【0035】実施例5 基板上に電極を形成し、基板上に電極を覆うように乾燥
時に粘着性を有する低融点ガラスペーストからなる誘電
体層形成膜を形成した。この誘電体層形成膜を粘着層と
して使用すること以外は、実施例1と同様にして隔壁を
形成した。この実施例では、隔壁材料の焼成時に、誘電
体層形成膜も同時に焼成することができるので、誘電体
層形成膜の焼成工程と粘着層の形成工程を省略すること
ができた。
【0036】実施例6 図3に示すように、隔壁材料の埋め込み前に、母型に離
型剤7を塗布すること以外は、実施例1と同様にして隔
壁を形成した。この実施例では、隔壁材料の基板に対す
る接着力を母型よりも更に大きくすることができるの
で、隔壁材料の転写精度をより向上させることができ
た。
【0037】実施例7 粘着層を形成せず、乾燥又は硬化後も粘着性を有する隔
壁材料を使用すること以外は、実施例1と同様にして隔
壁を形成した。この実施例では、隔壁材料自身が粘着性
を有するため、基板に対する接着力を母型よりも更に大
きくすることができ、隔壁材料を転写精度よく形成する
ことができた。
【0038】実施例8 図4に示すように、溶剤と、溶剤の蒸発により硬化し、
転写前に隔壁材料の硬化面を溶剤で濡らすことにより粘
着性が生じる樹脂を含む隔壁材料(溶剤蒸発型接着剤)
を使用し、母型の凹部に隔壁材料を印刷法等により埋め
込んだ後、溶剤の蒸発により硬化させ、硬化面を溶剤8
で濡らすことにより粘着性を生じさせること以外は、実
施例7と同様にして隔壁を形成した。この実施例では、
隔壁材料自身が粘着性を有するため、基板に対する接着
力を母型よりも更に大きくすることができ、隔壁材料を
転写精度よく形成することができた。
【0039】実施例9 図5に示すように、隔壁材料を、母型の凹部への埋め込
み時に、埋め込まれた隔壁材料が繋がるように隔壁材料
を凹部以外の母型の表面上にも厚さ20〜30μmで形
成すること以外は、実施例1と同様にして隔壁を形成し
た(図5中、9は残存部を示す)。この実施例では、粘
着層と隔壁材料との接着面をより大きくすることができ
るので、隔壁の転写精度をより向上させることができ
た。
【0040】なお、上記実施例1〜9を通して母型の凹
部に隔壁材料を埋め込む工程において、隔壁材料を埋め
込んだ後に母型を真空槽に入れるか、あるいは真空雰囲
気下で隔壁材料の埋め込みを行う方法をとるのが望まし
い。こうすると埋め込まれた隔壁材料の内部や最表面に
気泡などによる隙間が発生しなくなるので、当該隔壁材
料の基板への転写精度をより向上できる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、隔壁材料を転写前に硬
化させることにより基板への接着力が低下することを、
粘着層、乾燥時に粘着性を持つ隔壁材料、溶剤の蒸発に
より硬化し、転写前に隔壁材料の硬化面を溶剤で濡らす
ことにより粘着性が生じる樹脂を含む隔壁材料を使用す
ることにより防ぐことができる。従って、転写法による
隔壁形成を実用化レベルまで高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の隔壁の形成方法の原理を説明するため
の概略工程図である。
【図2】実施例2の隔壁の形成方法の概略工程図であ
る。
【図3】実施例6の隔壁の形成方法の概略工程図であ
る。
【図4】実施例8の隔壁の形成方法の概略工程図であ
る。
【図5】実施例9の隔壁の形成方法の概略工程図であ
る。
【図6】一般的なAC駆動型面放電PDPの概略斜視図
である。
【図7】従来の転写法による隔壁の形成方法の概略工程
図である。
【符号の説明】
1、51 母型 2、52 隔壁材料 3、53 加熱手段 4 粘着層 5、54 基板 7 離型剤 8 溶剤 9 残存部 10 PDP 11、21 ガラス基板 17 誘電体層 18 保護膜 29 隔壁 28 蛍光体層 30 放電空間 41 透明導電膜 42 金属膜 55 隔壁 A アドレス電極 H 表示面 X、Y 表示電極
フロントページの続き (72)発明者 河野 浩信 鹿児島県薩摩郡入来町副田5950番地 株式 会社九州富士通エレクトロニクス内 (72)発明者 別井 圭一 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隔壁形成用の母型の隔壁パターンに対応
    した凹部に埋め込んだ隔壁材料を基板の隔壁形成面に転
    写して隔壁を形成する方法において、凹部の内壁面に対
    する隔壁材料の接着力より基板の隔壁形成面の接着力を
    大にしたことを特徴とする隔壁の形成方法。
  2. 【請求項2】 基板の隔壁形成面に粘着層を形成するこ
    とにより基板の隔壁形成面の接着力を大にする請求項1
    の隔壁の形成方法。
  3. 【請求項3】 粘着層が、粘着性を有する低融点ガラス
    ペースト層からなる請求項2の隔壁の形成方法。
  4. 【請求項4】 粘着層が、低融点ガラスを含むシートで
    ある請求項2の隔壁の形成方法。
  5. 【請求項5】 隔壁材料が、乾燥時に粘着性を持つ材料
    からなる請求項1の隔壁の形成方法。
  6. 【請求項6】 隔壁材料が、溶剤の蒸発により硬化し、
    硬化後溶剤で濡らすことにより粘着性を生じる樹脂を含
    み、転写時に隔壁材料の露出面を溶剤で濡らすことによ
    り粘着性を生じ、隔壁材料の基板の隔壁形成面への接着
    力を大にさせる請求項1の隔壁の形成方法。
  7. 【請求項7】 隔壁材料が、凹部以外の母型の表面上に
    も存在し、凹部以外に存在する隔壁材料が、凹部に存在
    する隔壁材料が繋がるように形成されている請求項1〜
    6いずれかの隔壁の形成方法。
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