JPH10324454A - 保護フィルムの浮き上がり部分形成方法と形成装置、及び保護フィルムの剥離方法と剥離装置 - Google Patents

保護フィルムの浮き上がり部分形成方法と形成装置、及び保護フィルムの剥離方法と剥離装置

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JPH10324454A
JPH10324454A JP13238897A JP13238897A JPH10324454A JP H10324454 A JPH10324454 A JP H10324454A JP 13238897 A JP13238897 A JP 13238897A JP 13238897 A JP13238897 A JP 13238897A JP H10324454 A JPH10324454 A JP H10324454A
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JP
Japan
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film
protective film
material substrate
pressing member
peeling
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JP13238897A
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Masahiro Ando
政弘 安藤
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DAIWA GIKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ドライフィルムに全くキズを付けないで、その
表面に密着している保護フィルムの微小部分に剥離のた
めの「きっかけ」、つまり浮き上がり部分を形成するこ
とができて、その後の保護フィルムの剥離を確実に行え
るようにすることのできる浮き上がり部分形成方法を提
供すること。 【構成】軸芯に対して直交する面と側面とによって形成
した断面直角の押圧先端を有した円柱状のフィルム押圧
部材10を、材料基板200の搬送方向に対してほぼ直
交させるとともに、材料基板200のパスラインに対し
て15°〜60°の範囲で傾斜させた状態で、支持台1
2に回転自在に軸支するとともに、このフィルム押圧部
材10と材料基板200とを、保護フィルム220の端
縁上をフィルム押圧部材10の押圧先端によって押圧し
ながら、相対的に移動させることにより、保護フィルム
220の押圧先端によって押圧された部分の周辺にその
剥離のための浮き上がり部分を形成すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保護フィルムの浮
き上がり部分形成方法と形成装置、及び保護フィルムの
剥離方法と剥離装置に関するものである。つまり、本発
明は、保護フィルムを剥離するための「きっかけ」であ
る浮き上がり部分の形成を如何にするかを考慮して具体
化した、浮き上がり部分の形成方法に関するものである
とともに、この浮き上がり部分の形成方法に基づいた保
護フィルムの剥離方法及びその装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】表面に複雑な配線パターンを有するプリ
ント配線板は、片面または両面銅張積層板の表面にドラ
イフィルム(フィルム状の感光性樹脂)を貼付した材料
基板を使用し、このドライフィルムに対して露光・現像
を行ってから、この現像されたドライフィルムをエッチ
ングレジストとして、積層板表面の銅箔等の導体箔をエ
ッチングすることにより、前述した複雑配線パターンを
有したものとして完成されるものである。
【0003】このようにドライフィルムを貼着した銅張
積層板は、これを運搬したり保管したりする場合に、そ
の表面のドライフィルム上に保護フィルムを貼着してお
かなければならない。何故なら、ドライフィルム上にホ
コリや傷が付いたとすると、これらが配線パターンの断
線やショートの原因となって、規定通りのプリント配線
板とすることができないからである。
【0004】一方、保護フィルムは、ドライフィルムの
処理を始めるときには全く不安となるものであり、剥離
しなければならないものである。ところが、この保護フ
ィルムは、銅張積層板上にドライフィルムと一緒にラミ
ネートされることの多いものであるから、ドライフィル
ムの全面上に密着した状態となっていて、簡単には剥離
することができないものとなっている。
【0005】このようなドライフィルムに密着している
保護フィルムを剥離するためには、その周縁の一部に、
ドライフィルムからの剥離部分、つまり浮き上がり部分
を形成して、この浮き上がり部分を剥離のための「きっ
かけ」とすればよいことが従来より知られている。そし
て、この「きっかけ」部分上に、例えば粘着ローラーを
当接させてこれを相対的に回転させれば、保護フィルム
は機械的かつ簡単に剥離することができることも知られ
ている。
【0006】このため、この剥離のための「きっかけ」
を作るものとしては、従来より種々な方法または装置が
提案されてきている。その例としては、特開平2−10
6560号あるいは特公平6−29969号公報にて提
案されているような「ローレット」を使用するもの、特
開昭63−56244号公報あるいは特公平5−307
43号公報にて提案されているような「引き起こし針」
を使用するもの、特開昭63−250190号公報にて
提案されているような「引き起こし刃」を使用するも
の、そして特開昭62−56243号公報にて提案され
ているような「ブラシ」を使用するものの4種類のもの
が、代表的なものとして採用されてきている。これらの
4種の方法・装置は、それぞれ次のような未だ解決され
ていない問題を含んでいるものである。
【0007】(ローレットを使用するもの)特開平2−
106560号公報に示された剥離装置では、図9に示
すように、「エアーシリンダ4a・4bによって鉛直方
向かつ小平方向に移動されるシャフトにマーカー4が回
動可能に支持され、その周面には、基板1の先端にフィ
ルムの剥離部を形成する凹凸模様(ローレット)が付し
てあり」(同公報第2頁右上欄)、「このマーカー4が
エアーシリンダ4a・4bにより下降または上昇し(矢
印b)、基板1の表裏面を各々圧下し、さらにマーカー
4が基板1の進行方向に動き(矢印c)、基板1の先端
の表裏面に凹凸の軽いキズを付ける」(同公報第2頁右
下欄)ようにしたものである。
【0008】しかしながら、このようなマーカー4は、
基板の端縁に沿って長く延在することになるシャフト上
に支持されるものであるため、その表面が基板と完全に
平行になっていないと、剥離に必要なキズ(前述した
「きっかけ」)を付けることができないものとなってい
る。そのため、通常はシリンダ4bの力を強くして、マ
ーカー4の表面のローレットが基板の端縁全体にキズを
付けるように構成しなければならない。そうなると、保
護フィルムの一部が破れることがあり、細片となってド
ライフィルム上に付着することがあって、配線パターン
の形成に悪影響を与えることになる。
【0009】それだけでなく、強圧されるローレットに
よってドライフィルムそのものにもキズが付いてしま
い、このキズが一定範囲を越えた内方に形成されると、
これまた同様に配線パターン形成に悪影響(例えば、エ
ッチング液が導体箔の導体パターンとなるべき部分に浸
透して、断線した配線パターンとなること)が出ること
になる。以上のことは、特公平6−29969号公報の
「保護フィルムの剥離方法」において採用されている
「スリットローラー」についても同様に言えることであ
る。
【0010】(引き起こし針を使用するもの)特公平5
−30743号公報にて示された「薄膜剥離装置」で
は、図10に示すように、「感光性樹脂層(ドライフィ
ルム)及び透光性樹脂フィルム(保護フィルム)の搬送
方向の端部の導電層(銅箔)上に突起押圧部材4Aの先
端を当接させ」(同公報第4欄第36行目以下)、「導
電層上を摺動するように、突起押圧部材4Aを図中右方
向に移動させる」(同第42行目以下)ものであり、こ
れにより、「感光性樹脂層及び又は透光性樹脂フィルの
端部に、針状の突起押圧部材4Aで力を加えることによ
り、…簡単に隙間を生じさせる」ようにしたものであ
る。
【0011】ところが、保護フィルムの下側に針状の突
起押圧部材4Aを確実に差し込むことそれ自体は相当困
難な作業であり、従ってそのような機能を果たす装置と
することも非常に困難である。それだけでなく、針の先
端を十分にとがったものとしておかなければならない
し、十分とがった針は、今度は保護フィルムの上側を滑
り易いものとなって、結局保護フィルムの下側に剥離の
ための「きっかけ」を作ることは非常に困難となる。し
かも、引き起こし針は、その使用によって先端がつぶれ
てくるから、その交換を頻繁に行わなければならず、作
業効率が低いものとなっている。以上のことは、特開昭
62−56244号公報にて提案されている「薄膜剥離
装置」の「突起押圧部材4」においても、略同様に言え
ることである。
【0012】(引き起こし刃を使用するもの)例えば、
特開昭63−250190号公報の「薄膜引起用引起部
材及び引起装置」では、上述した「引き起し針」に代え
て「複数の引起線状刃」を採用するようにしているので
あるが、この「引起線状刃」の先端を保護フィルムとド
ライフィルムとの間に確実に挿入することは、「線状
刃」であるため少しのズレも許容されない。このため、
実際上には「きっかけ」作りをすることができないので
ある。このことは、前述した特公平5−30743号公
報中において例示されているような、「針」に代わる
「くさび形状」のものであっても同様である。
【0013】(ブラシを使用するもの)特開昭62−5
6243号公報の「薄膜の剥離装置」では、図11に示
すように、「回転体の外周部に、樹脂、鋼等の複数の硬
質針で構成されるブラシ」を設けた薄膜引起部材4によ
って、「透光性樹脂フィルム(保護フィムル)の一部を
引き起」(同公報第3頁左上欄以下)すようにしてい
る。
【0014】ところが、このようなブラシは、これを回
転させるだけでは、その先端が保護フィルムとドライフ
ィルムとの間に入り込むものではなく、まして基板を搬
送しながらブラシを回転させるのであるから、保護フィ
ルムの剥離を確実に行えるとは考えにくいものである。
【0015】以上の実状を踏まえて、本発明者が、従来
の上記4種類の方法に代わる何か良い手段はないかと検
討したところ、「きっかけ」はまさに「きっかけ」であ
ればよく、目に見える程の保護フィルムの剥離を行うよ
うにする必要がないことに気付いたのである。つまり、
保護フィルムのドライフィルムに対する「密着状態」を
一部分でも解除できれば、そこを「きっかけ」として粘
着ローラーで剥離したり、この「きっかけ」部分に圧縮
空気を吹き込ませて強制的に浮かせてしまうようにすれ
ばよいのであり、「きっかけ」は大きい必要もなし、ま
た完全に剥離されているものである必要も全くないこと
に気付いたのである。
【0016】そこで、本発明者は、従来技術を更に精査
したところ、特公平4−34837号公報の第3欄第1
6行目〜第22行目に、「ストッパー7は基板9の先端
を位置決めし、カッター8が基板9に降りた場合基板先
端から5ピンチローラ32ピンチローラ32だけカバー
フィルム11に切れ目が入るとカバーフィルム11はそ
の部分が残留応力によってめくれて、基板から剥がれて
浮き上がる」なる記載があり、これを実現するための装
置として、図12に示すような装置が既に提案されてい
ることを見出したのである。
【0017】ところが、この特公平4−34837号公
報の「カバーフィルムの剥離方法」は、「印刷配線板用
基板の厚さが薄いと、カバーフィルムを剥離する時、印
刷配線板用基板先端が剥離する方向に曲がりやすい欠点
がある」(上記公報第2頁第13行目〜同第15行目)
ことに着目して、「カバーフィルムにカッターによって
切れ目を入れてカバーフィルムを浮かせ、カバーフィル
ムの先端を引き上げ、基板の先端部をクランプし、引き
上げられたフィルムを突き出しピンにより突き出し、突
き出されたフィルムを梱んで剥離すること」(同第2欄
第19行目〜同第24行目)を目的としてなされたもの
であるため、保護フィルム剥離の「きっかけ」を形成す
ると考えられる「カッター8」等の構成や動き等につい
て、上記公報中には、当業者が理解できるようには記載
されていない。
【0018】そこで、本発明者は、保護フィルム剥離の
「きっかけ」を形成するための「カッター」及びその駆
動制御について、これをどのように具体化すればよいか
を検討してきた結果、次の諸点を解決しなければならな
いという結論に到達したのである。 保護フィルム剥離の「きっかけ」は微小なもので十
分であるから、その小さな「きっかけ」を作るものとし
ては、銅箔やドライフィルムの端縁にキズを付けるおそ
れのある「カッター」のような「刃物」を使用しないよ
うにし、しかもメンテナンスが殆ど不要で効率良く働く
ものとすること。 仮に「余白」部分であっても、ドライフィルムの端
縁にキズをつけると、それを元にして配線パターンの形
成に悪影響を及ぼすことがある(例えば銅箔エッチング
剤の浸透)から、「きっかけ」形成作業あるいは剥離作
業によってドライフィルムにキズをつけないようにする
こと。 保護フィルム剥離のための「きっかけ」作りは、プ
リント配線板製造から見ればそれほどコストをかけられ
る工程ではなく、また時間もかける訳にはいかない工程
であるため、短時間で完成できるようにすること。 装置としたとき、その全体の構造を簡単にして、で
きるだけメンテナンスをしなくてもよいようにするこ
と。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の経緯
に基づいてなされたもので、その解決しようとする課題
は、保護フィルム剥離のための「きっかけ」作りを簡単
かつ確実に行えるようにすることと、この「きっかけ」
に基づいて保護フィルムの剥離を効率良く行うようにす
ることである。
【0020】すなわち、まず請求項1に係る発明の目的
とするところは、ドライフィルムに全くキズを付けない
で、その表面に密着している保護フィルムの微小部分に
剥離のための「きっかけ」、つまり浮き上がり部分を形
成することができて、その後の保護フィルムの剥離を確
実に行えるようにすることのできる浮き上がり部分形成
方法を提供することにあり、請求項2に係る発明の目的
とするところは、請求項1の方法を具体化することがで
きるとともに、作動が確実で、メンテナンスフリーなも
のとすることのできる浮き上がり部分形成装置を簡単な
構成によって提供することにある。
【0021】また、請求項3に係る発明の目的とすると
ころは、ドライフィルムに全くキズを付けないで、その
表面に密着している保護フィルムの微小部分に剥離のた
めの「きっかけ」、つまり浮き上がり部分を形成するこ
とができて、その後の保護フィルムの剥離をも確実に行
うことのできる剥離方法を提供することにあり、請求項
4に係る発明の目的とするところは、請求項3の方法を
具体化することができるとともに、作動が確実で、メン
テナンスフリーなものとすることのできる剥離装置を簡
単な構成によって提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、まず請求項1に係る発明の採った手段は、後述す
る実施の形態説明中において使用する符号を付して説明
すると、「プリント配線板を製造するための材料基板2
00の表面に貼付してある保護フィルム220にその剥
離のための浮き上がり部分230を形成する方法であっ
て、軸芯に対して直交する面と側面とによって形成した
断面直角の押圧先端11を有した円柱状のフィルム押圧
部材10を、材料基板200の搬送方向に対してほぼ直
交させるとともに、材料基板200のパスラインP.
L.に対して15°〜60°の範囲で傾斜させた状態
で、支持台12に回転自在に軸支するとともに、このフ
ィルム押圧部材10と材料基板200とを、保護フィル
ム220の端縁上をフィルム押圧部材10の押圧先端に
よって押圧しながら、相対的に移動させることにより、
保護フィルム220の押圧先端によって押圧された部分
の周辺にその剥離のための浮き上がり部分230を形成
する方法」である。
【0023】すなわち、この請求項1に係る浮き上がり
部分形成方法は、材料基板200の保護フィルム220
を剥離するための前提である浮き上がり部分230を、
図2及び図3に示すように形成するためのものであり、
そのために、本発明の浮き上がり部分形成方法では、円
柱状という最も簡単な形状のフィルム押圧部材10を使
用するのである。
【0024】フィルム押圧部材10は、図1及び図2に
示すように、先端に形成した当該フィルム押圧部材10
の軸芯と直交する面と側面とによって、断面が直角とな
る押圧先端11を有しているものであり、この押圧先端
11が、材料基板200の保護フィルム220上に、図
2に示したように押圧されることになるものである。そ
して、このようなフィルム押圧部材10と材料基板20
0とを相対的に移動させることにより、保護フィルム2
20の、押圧先端11が当接・押圧した部分の周囲に、
図2及び図3に示したように、浮き上がり部分230が
形成されることになるのである。
【0025】また、この請求項1の浮き上がり部分形成
方法を実施するにあたっては、そのフィルム押圧部材1
0の、材料基板200のパスラインP.L.に対する支
持角度を15゜〜60゜の範囲とする必要があるが、そ
の理由は、フィルム押圧部材10による保護フィルム2
20の押圧を常に直角である押圧先端11の転動によっ
てのみ行うためである。すなわち、フィルム押圧部材1
0の支持角度が材料基板200のパスラインP.L.に
対して上記のように傾斜していれば、支持台12に回転
自在に軸支したフィルム押圧部材10が、フィルム押圧
部材10と材料基板200との相対移動によって回転す
ることになるからであり、フィルム押圧部材10の回転
による押圧先端11の保護フィルム220に対する押圧
角度が常に一定となるからである。特に、支持角度を1
5゜〜60゜の範囲とする必要があるのは、直角である
押圧先端11が保護フィルム220上を確実に押圧する
ためである。
【0026】このフィルム押圧部材10によって浮き上
がり部分230が形成されるメカニズムは、次の通りで
ある。まず、フィルム押圧部材10は、図1に示すよう
に、その支持台12によってベアリング13等を介して
回転自在に軸支されており、かつ15゜〜60゜の範囲
の一定角度で材料基板200に対して傾斜状態で支持さ
れている。このため、当該フィルム押圧部材10の押圧
先端11が保護フィルム220上に当接したままの状態
で、フィルム押圧部材10と材料基板200との相対移
動がなされると、直角である押圧先端11を保護フィル
ム220上に当接させたままの状態でフィルム押圧部材
10が保護フィルム220上を相対移動することにな
る。このとき、フィルム押圧部材10は、回転自在であ
り、かつ円柱状のものであるから、その押圧先端11が
保護フィルム220上を滑ることなく転動するのであ
り、直角になっている押圧先端11によって保護フィル
ム220上に大きな押圧力が働くことになる。
【0027】保護フィルム220はある程度軟質なもの
であり、その下側にはドライフィルム等の軟質な材料の
ものも存在しているから、保護フィルム220の押圧先
端11によって押圧された部分は、材料基板200の中
心に向かって沈み込むのである。この保護フィルム22
0の沈み込んだ部分の近傍部分は、丁度積み重ねた座布
団の真中を押したときに周囲が盛り上がるように、盛り
上がることになり、これによって浮き上がり部分230
が形成されるのである。
【0028】この浮き上がり部分230が形成された保
護フィルム220には、図3に示すように、フィルム押
圧部材10の押圧先端11が通った跡が直線上に僅かに
残るだけであり、その下側のドライフィルムや銅箔21
1に対して損傷が与えられることもない。しかも、この
保護フィルム220の浮き上がり部分230は、その端
縁に保護フィルム220の剥離の「きっかけ」として形
成すれば十分なものであるから、図3にも示したように
微小なものであり、材料基板200からプリント配線板
を形成するための何等の支障となることもないのであ
る。
【0029】以上の浮き上がり部分形成方法を具体化す
るために、請求項2に係る発明の採った手段は、同様
に、「プリント配線板を製造するための材料基板200
の表面に貼付してある保護フィルム220にその剥離の
ための浮き上がり部分230を形成する装置100aで
あって、材料基板200の搬送路20と、この搬送路2
0近傍に配置されて材料基板200の表面の保護フィル
ム220の端縁表面上を押圧するフィルム押圧部材10
とを備えて、このフィルム押圧部材10を、軸芯に対し
て直交する面と側面とによって形成した断面直角の押圧
先端11を有した円柱状のものとするとともに、フィル
ム押圧部材10を支持台12に回転自在に軸支して、こ
のフィルム押圧部材10を、材料基板200の搬送方向
に対してほぼ直交させるとともに、材料基板200のパ
スラインP.L.に対して15°〜60°の範囲で傾斜
させて、フィルム押圧部材10と材料基板200とを、
保護フィルム220の端縁上をフィルム押圧部材10の
押圧先端が押圧するようにしながら、相対的に移動させ
ることにより、保護フィルム220の押圧先端11によ
って押圧された部分の周辺にその剥離のための浮き上が
り部分230を形成するようにしたことを特徴とする材
料基板200における保護フィルム220の浮き上がり
部分230の形成装置100a」である。
【0030】すなわち、この請求項2に係る浮き上がり
部分形成装置100aによれば、上述した請求項1に係
る浮き上がり部分形成方法と同様な作用・機能を発揮す
ることができる他、フィルム押圧部材10を前述したよ
うな構成・構造のものとしたから、従来の剥離装置にお
いて使用していた例えば針や刃物のように、銅箔211
や保護フィルム220に傷を付けることが全くないだけ
でなく、当該フィルム押圧部材10自体の耐久性は格段
に高いものとなっている。
【0031】従って、この請求項2の浮き上がり部分形
成装置100aによれば、保護フィルム220を剥離す
るための「きっかけ」である浮き上がり部分230を形
成するものとして、全体構造が非常に簡単で耐久性が高
く、メンテナンスフリーなものとなっているのである。
【0032】上記課題を解決するために、請求項3に係
る発明の採った手段は、同様に、「プリント配線板を製
造するための材料基板200の表面に貼付してある保護
フィルム220を、次の各工程を経て剥離する方法。 (1)軸芯に対して直交する面と側面とによって形成し
た断面直角の押圧先端11を有した円柱状のフィルム押
圧部材10を、材料基板200の搬送方向に対してほぼ
直交させるとともに、材料基板200のパスラインP.
L.に対して15°〜60°の範囲で傾斜させた状態
で、支持台12に回転自在に軸支して、このフィルム押
圧部材10と材料基板200とを相対的に移動させて、
保護フィルム220の端縁に浮き上がり部分230を形
成する工程; (2)保護フィルム220の少なくとも浮き上がり部分
230に、圧縮空気を吹き付けながら、材料基板200
を相対移動させることにより、保護フィルム220を材
料基板200から剥離する工程」である。
【0033】すなわち、この請求項3に係る保護フィル
ム剥離方法は、上記請求項1に係る浮き上がり部分形成
方法によって形成した浮き上がり部分230に対して圧
縮空気を吹き付けることにより、この浮き上がり部分2
30を「きっかけ」として保護フィルム220全体の剥
離を行うようにしたものである。つまり、この請求項3
の保護フィルム剥離方法によれば、まず、工程(1)に
おいて保護フィルム220に浮き上がり部分230を形
成しておき、この浮き上がり部分230を利用して保護
フィルム220の剥離作業を行うのに圧縮空気を採用す
るようにしているものである。
【0034】この圧縮空気を使用して保護フィルム22
0を剥離するのには、次の2つの理由がある。まず、第
1の理由は、上記請求項2の浮き上がり部分形成装置1
00aも含めて、後述する請求項4の保護フィルム剥離
装置100については、その各部の駆動を圧縮空気を利
用したものとするのが、材料基板200やその銅箔21
1等に傷を付けなくて済むからであり、圧縮空気供給源
を1つにまとめることができて、装置全体の構成を簡略
化できるからである。
【0035】また、保護フィルム220の剥離作業を圧
縮空気によって行う第2の理由は、浮き上がり部分23
0形成後の保護フィルム220の剥離を、例えば粘着ロ
ーラで行ったとすると、そのメンテナンスに多大な労力
を要するからである。浮き上がり部分230を利用し
て、保護フィルム220を粘着ローラで剥離するという
ことは、粘着ローラの表面の粘着性を常に一定に保たな
ければならないし、そのためには粘着ローラの交換を頻
繁に行わなければならないから、その作業が大変になる
のである。勿論、粘着ローラの表面にはゴミやホコリが
付着し易いため、これによっても、交換作業が頻繁にな
るのである。
【0036】そして、以上の請求項3に係る保護フィル
ム剥離方法を具体的に実施するための請求項4に係る発
明の採った手段は、後述の実施形態の説明中で使用する
符号を付して説明すると、「プリント配線板を製造する
ための材料基板200の表面に貼付してある保護フィル
ム220を剥離する装置であって、材料基板200の搬
送路20と、この搬送路20近傍に配置されて材料基板
200の表面の保護フィルム220の端縁表面上を押圧
するフィルム押圧部材10と、圧縮空気吹き付け装置3
0とを備えて、軸芯に対して直交する面と側面とによっ
て形成した断面直角の押圧先端11を有した円柱状のも
のとしたフィルム押圧部材10を、搬送路20の近傍に
配置した支持台12に回転自在に軸支し、材料基板20
0の搬送方向に対してほぼ直交させ、さらに材料基板2
00のパスラインP.L.に対して15°〜60°の範
囲で傾斜させるとともに、圧縮空気吹き付け装置30か
らの圧縮空気を、保護フィルム220に形成した浮き上
がり部分230に対して吹き付けるようにしたことを特
徴とする材料基板200における保護フィルム220の
剥離装置100」である。
【0037】すなわち、この請求項4に係る保護フィル
ム剥離装置100は、上記請求項2に係る浮き上がり部
分形成装置100aと、この浮き上がり部分形成装置1
00aによって材料基板200の保護フィルム220に
形成した浮き上がり部分230に圧縮空気を吹き付ける
圧縮空気吹き付け装置30を主構成部材とする保護フィ
ルム剥離部100bとからなるものであり、上述した請
求項1及び3の浮き上がり部分形成方法及び保護フィル
ム剥離方法を連続的に実施できるようにしたものであ
る。
【0038】
【発明の実施の形態】次に、以上のように構成した各請
求項に係る発明を、図面に示した実施の形態である保護
フィルム剥離装置100に従って説明する。この実施形
態の保護フィルム剥離装置100は、図4〜図8に示し
たように、その内部に浮き上がり部分形成装置100a
及び保護フィルム剥離部100bを組み込んだものであ
って、浮き上がり部分形成装置100aは請求項1の浮
き上がり部分形成方法を、保護フィルム剥離部100b
は、請求項3の保護フィルム剥離方法を実質的に含むも
のである。従って、この実施形態の保護フィルム剥離装
置100は、各請求項の発明を実質的に含むものである
ため、以下ではこの保護フィルム剥離装置100を中心
にして説明することとする。
【0039】図4には、保護フィルム剥離装置100の
側面図が示してあり、この保護フィルム剥離装置100
の図示上部右側に浮き上がり部分形成装置100aが、
またこの浮き上がり部分形成装置100aの左側に保護
フィルム剥離部100bが組み込んである。これらの浮
き上がり部分形成装置100a及び保護フィルム剥離部
100b間には、図4中の二点鎖線にて示したパスライ
ンP.L.が形成してあり、このパスラインP.L.上
を材料基板200が図示右側から左側に向けて搬送され
るのである。
【0040】なお、この図4中では保護フィルム剥離装
置100の前後にあるべき搬送路は省略してあり、保護
フィルム剥離装置100の内部だけが示してある。つま
り、この保護フィルム剥離装置100は、材料基板20
0からプリント配線板を形成するための製造ライン中に
配置されるものであり、図4に示した保護フィルム剥離
装置100の右側には、例えばドライフィルムの露光工
程等があり、同保護フィルム剥離装置100の左側には
銅箔211のエッチング工程等があるものである。
【0041】保護フィルム剥離装置100を構成してい
る浮き上がり部分形成装置100aは、図5及び図6に
示したように、複数のフィルム押圧部材10を有してい
て、これらのフィルム押圧部材10によって、材料基板
200の表裏に貼付してある保護フィルム220の先端
部にそれぞれ浮き上がり部分230を形成するものであ
る。
【0042】また、この浮き上がり部分形成装置100
aにおいては、各保護フィルム220を剥離すべき材料
基板200を、図5及び図6中に示したパスラインP.
L.に沿って、当該保護フィルム剥離装置100の前後
及び内部にある搬送路20によって搬入・搬出するよう
にしている。換言すれば、パスラインP.L.より上側
にある各フィルム押圧部材10は、材料基板200の上
面側に位置し、保護フィルム220を剥離するための浮
き上がり部分230を形成するものであり、パスライン
P.L.より下側の各フィルム押圧部材10は、下側の
保護フィルム220に浮き上がり部分230を形成する
ものである。
【0043】さて、各フィルム押圧部材10は、図1及
び図2に示したように、軸芯に対して直交する先端面と
側面とによって形成された断面直角の押圧先端11を有
した円柱状のものであり、ベアリング13等を介して支
持台12に対して回転自在に軸支してある。本実施形態
の押圧先端11は、上述したように形成することが、フ
ィルム押圧部材10全体の形成及び耐久性を高める上で
有利ではあるが、浮き上がり部分230を形成するため
には、押圧先端11が鋭角となるような加工をフィルム
押圧部材10に施して実施してもよい。
【0044】各フィルム押圧部材10を回転自在に支持
している支持台12は、図6にも示したように、ブロッ
ク状のもので上下一対のものとして形成したものであっ
て、次に述べるように、図6中のパスラインP.L.に
対して上下動可能であり、かつ、図5中のパスライン
P.L.に対して左右動可能としてある。すなわち、各
支持台12は、供給されてきた圧縮空気によって駆動さ
れる往復動装置15を介して上下の両支持梁14に連結
してあり、各支持梁14は、当該保護フィルム剥離装置
100を構成している機枠に対して上下動可能でかつ水
平状に支持してある。各支持梁14は、圧縮空気によっ
て作動する梁駆動シリンダ16により、パスラインP.
L.に対して上下されるものであり、この支持梁14に
設けた各往復動装置15の作動により、支持台12は図
5の左右方向に往復動されるのである。
【0045】当該保護フィルム剥離装置100の浮き上
がり部分形成装置100aに向けて材料基板200を搬
送する搬送路20は、図6に示したように、搬入してき
た材料基板200の初期位置を決定するストッパ21
と、このストッパ21が後退して材料基板200の加工
位置を決める銅箔センサ24とを有している。銅箔セン
サ24は、本発明が対象としている材料基板200が、
図3に示したように、基板210上に銅箔211を一体
化した所謂銅張積層板であることに着目したものであ
り、基板210上の銅箔211が存在していることを電
気的に検出するものである。すなわち、この銅箔センサ
24は、搬送路20上を搬送されてきた材料基板200
が今浮き上がり部分形成装置100a内のどの位置にあ
るのかを検知するのであり、その検知を材料基板200
の銅箔211によって行うとともに、この銅箔211が
保護フィルム220によって被覆され始めた位置を検知
したとき、各支持梁14上の下方クランプ22や上方ク
ランプ23を作動させるものである。
【0046】銅箔センサ24によって材料基板200の
銅箔211と保護フィルム220との境界が検知される
と、その時点で搬送路20による搬送が停止され、まず
下側の支持梁14が上動される。この下側の支持梁14
には下方クランプ22が一体化してあり、その上面がパ
スラインP.L.上の材料基板200を支えることにな
る。次に、上方の支持梁14が下降されるのであるが、
この上方の支持梁14も材料基板200を挟持するため
の上方クランプ23がエアシリンダ23aを介して設け
てあるから、この支持梁14の下降とエアシリンダ23
aの作動によって、パスラインP.L.上にある材料基
板200の上面を上方クランプ23が弾発的に押圧する
ことになる。以上の結果、パスラインP.L.の所定位
置に停止している材料基板200は、各下方クランプ2
2及び上方クランプ23によって弾発的に挟持される。
【0047】材料基板200の挟持が完了すると、各フ
ィルム押圧部材10の押圧先端11は、材料基板200
上の保護フィルム220の端縁外側に位置することにな
るから、その時点で各支持台12側の往復動装置15が
各フィルム押圧部材10を往復作動するのである。これ
により、各フィルム押圧部材10の押圧先端11は、保
護フィルム220の端縁部にて、図3中の矢印で示した
ように往復動することになり、これによって、各保護フ
ィルム220の端縁には、図2に示したような浮き上が
り部分230が形成されるのである。
【0048】浮き上がり部分230が形成された材料基
板200は、各下方クランプ22及び上方クランプ23
による挟持が解かれて搬送路20によって次の保護フィ
ルム剥離部100bに送られることになる。本実施形態
の保護フィルム剥離部100bは、図7及び図8に示し
たように、保護フィルム220の浮き上がり部分230
に圧縮空気を吹き付けてこの保護フィルム220を剥離
させるようにしたもので、そのための圧縮空気吹き付け
装置30を有しているものである。
【0049】保護フィルム剥離部100bは、図7の図
示右側に位置する上下のピンチローラ32によって、材
料基板200を挟持しながら搬送路20上を図示左方に
向けて搬送するようにしたものであり、材料基板200
のパスラインP.L.の上下に、材料基板200の両面
にある保護フィルム220に圧縮空気を吹き付けるため
のノズル31をそれぞれ有しているものである。このノ
ズル31によって圧縮空気が浮き上がり部分230内に
強制的に吹き付けられれば、各保護フィルム220はパ
スラインP.L.とは反対側に(上方の保護フィルム2
20は上方に、下方の保護フィルム220は下方に)そ
れぞれ剥離され始める。
【0050】上側の保護フィルム220は、図7に示し
たピンチローラ32に対向するフィルムピンチローラと
ピンチローラ32との共働によって図示上側の上側フィ
ルム収納部34内に強制的に送り込まれ、下側の保護フ
ィルム220は、下方のピンチローラ32の近傍に配置
した案内板33に沿って下側へ送られ、図示しない収納
箱に収納される。この図7及び図8に示した実施形態の
保護フィルム剥離部100bでは、剥離した上側の保護
フィルム220を上述した上側フィルム収納部34内に
無理矢理押し込んで、この上側フィルム収納部34内に
一定量になった多数の保護フィルム220を押出シリン
ダ35によって下側の収納箱に押し出すようにしてい
る。この上側フィルム収納部34の上端に収納ホッパを
取付けておいて、大量の保護フィルム220をこの収納
ホッパ内に貯めておくようにしてもよいものである。
【0051】以上のようにして、各保護フィルム220
が剥離された材料基板200は、搬送路20によって前
方に搬出されるのであり、当該保護フィルム剥離装置1
00は、各材料基板200を次の加工工程に備えたもの
とするのである。
【0052】
【発明の効果】以上、詳述した通り、まず請求項1に係
る発明においては、上記実施形態にて例示した如く、
「プリント配線板を製造するための材料基板200の表
面に貼付してある保護フィルム220にその剥離のため
の浮き上がり部分230を形成する方法であって、軸芯
に対して直交する面と側面とによって形成した断面直角
の押圧先端11を有した円柱状のフィルム押圧部材10
を、材料基板200の搬送方向に対してほぼ直交させる
とともに、材料基板200のパスラインP.L.に対し
て15°〜60°の範囲で傾斜させた状態で、支持台1
2に回転自在に軸支するとともに、このフィルム押圧部
材10と材料基板200とを、保護フィルム220の端
縁上をフィルム押圧部材10の押圧先端によって押圧し
ながら、相対的に移動させること」にその構成上の特徴
があり、これにより、ドライフィルムに全くキズを付け
ないで、その表面に密着している保護フィルムの微小部
分に、剥離のための「きっかけ」、つまり浮き上がり部
分を形成することができて、その後の保護フィルムの剥
離を確実に行えるようにすることのできる浮き上がり部
分形成方法を提供することすることができ、請求項2に
係る発明は、上記請求項1の浮き上がり部分形成方法を
具体的に実施することができるのである。
【0053】また、請求項3に係る保護フィルム剥離方
法では、「プリント配線板を製造するための材料基板2
00の表面に貼付してある保護フィルム220を、次の
各工程を経て剥離する方法。 (1)軸芯に対して直交する面と側面とによって形成し
た断面直角の押圧先端11を有した円柱状のフィルム押
圧部材10を、材料基板200の搬送方向に対してほぼ
直交させるとともに、材料基板200のパスラインP.
L.に対して15°〜60°の範囲で傾斜させた状態
で、支持台12に回転自在に軸支して、このフィルム押
圧部材10と材料基板200とを相対的に移動させて、
保護フィルム220の端縁に浮き上がり部分230を形
成する工程; (2)保護フィルム220の少なくとも浮き上がり部分
230に、圧縮空気を吹き付けながら、材料基板200
を相対移動させる」ことにその構成上の特徴があり、こ
れにより、ドライフィルムに全くキズを付けないで、そ
の表面に密着している保護フィルムの微小部分に剥離の
ための「きっかけ」、つまり浮き上がり部分を形成する
ことができて、その後の保護フィルムの剥離をも確実に
行うことのできる剥離方法を提供することができ、この
ような保護フィルム剥離方法を、請求項4に係る保護フ
ィルム剥離装置100が具体的かつ効果的に実施するこ
とができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浮き上がり部分形成装置を示す概略正
面図である。
【図2】同浮き上がり部分形成装置を構成しているフィ
ルム押圧部材の押圧先端における状態を示す部分拡大断
面図である。
【図3】同浮き上がり部分形成装置によって形成された
浮き上がり部分を示す材料基板の部分拡大平面図であ
る。
【図4】本発明に係る保護フィルム剥離装置の側面図で
ある。
【図5】同保護フィルム剥離装置を構成している浮き上
がり部分形成装置の、図6中の1−1線に沿ってみた部
分拡大側面図である。
【図6】同浮き上がり部分形成装置の部分正面図であ
る。
【図7】保護フィルム剥離装置を構成している保護フィ
ルム剥離部の部分拡大側面図である。
【図8】同保護フィルム剥離部の部分背面図である。
【図9】従来の技術を示す概略側面図である。
【図10】従来の他の技術を示す概略側面図である。
【図11】従来のさらに他の技術を示す概略側面図であ
る。
【図12】従来の別の技術を示す概略側面図である。
【符号の説明】
100 保護フィルム剥離装置 100a 浮き上がり部分形成装置 100b 保護フィルム剥離部 10 フィルム押圧部材 11 押圧先端 12 支持台 13 ベアリング 14 支持梁 15 往復動装置 20 搬送路 21 ストッパ 22 下方クランプ 23 上方クランプ 24 銅薄センサ 30 圧縮空気吹き付け装置 31 ノズル 32 ピンチローラ 33 案内板 34 上側フィルム収納部 200 材料基板 210 基板 211 銅箔 220 保護フィルム 230 浮き上がり部分

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント配線板を製造するための材料基
    板の表面に貼付してある保護フィルムにその剥離のため
    の浮き上がり部分を形成する方法であって、 軸芯に対して直交する面と側面とによって形成した断面
    直角の押圧先端を有した円柱状のフィルム押圧部材を、
    前記材料基板の搬送方向に対してほぼ直交させるととも
    に、前記材料基板のパスラインに対して15°〜60°
    の範囲で傾斜させた状態で、支持台に回転自在に軸支す
    るとともに、 このフィルム押圧部材と前記材料基板とを、前記保護フ
    ィルムの端縁上を前記フィルム押圧部材の押圧先端によ
    って押圧しながら、相対的に移動させることにより、前
    記保護フィルムの前記押圧先端によって押圧された部分
    の周辺にその剥離のための浮き上がり部分を形成する方
    法。
  2. 【請求項2】 プリント配線板を製造するための材料基
    板の表面に貼付してある保護フィルムにその剥離のため
    の浮き上がり部分を形成する装置であって、 前記材料基板の搬送路と、この搬送路近傍に配置されて
    前記材料基板の表面の前記保護フィルムの端縁表面上を
    押圧するフィルム押圧部材とを備えて、 このフィルム押圧部材を、軸芯に対して直交する面と側
    面とによって形成した断面直角の押圧先端を有した円柱
    状のものとするとともに、 前記フィルム押圧部材を支持台に回転自在に軸支して、
    このフィルム押圧部材を、前記材料基板の搬送方向に対
    してほぼ直交させるとともに、前記材料基板のパスライ
    ンに対して15°〜60°の範囲で傾斜させて、 前記フィルム押圧部材と前記材料基板とを、前記保護フ
    ィルムの端縁上を前記フィルム押圧部材の押圧先端が押
    圧するようにしながら、相対的に移動させることによ
    り、前記保護フィルムの前記押圧先端によって押圧され
    た部分の周辺にその剥離のための浮き上がり部分を形成
    するようにしたことを特徴とする材料基板における保護
    フィルムの浮き上がり部分の形成装置。
  3. 【請求項3】 プリント配線板を製造するための材料基
    板の表面に貼付してある保護フィルムを、次の各工程を
    経て剥離する方法。 (1)軸芯に対して直交する面と側面とによって形成し
    た断面直角の押圧先端を有した円柱状のフィルム押圧部
    材を、前記材料基板の搬送方向に対してほぼ直交させる
    とともに、前記材料基板のパスラインに対して15°〜
    60°の範囲で傾斜させた状態で、支持台に回転自在に
    軸支して、このフィルム押圧部材と前記材料基板とを相
    対的に移動させて、前記保護フィルムの端縁に浮き上が
    り部分を形成する工程; (2)前記保護フィルムの少なくとも浮き上がり部分
    に、圧縮空気を吹き付けながら、前記材料基板を相対移
    動させることにより、前記保護フィルムを材料基板から
    剥離する工程。
  4. 【請求項4】 プリント配線板を製造するための材料基
    板の表面に貼付してある保護フィルムを剥離する装置で
    あって、 前記材料基板の搬送路と、この搬送路近傍に配置されて
    前記材料基板の表面の前記保護フィルムの端縁表面上を
    押圧するフィルム押圧部材と、圧縮空気吹き付け装置と
    を備えて、 軸芯に対して直交する面と側面とによって形成した断面
    直角の押圧先端を有した円柱状のものとしたフィルム押
    圧部材を、前記搬送路の近傍に配置した支持台に回転自
    在に軸支し、前記材料基板の搬送方向に対してほぼ直交
    させ、さらに前記材料基板のパスラインに対して15°
    〜60°の範囲で傾斜させるとともに、 前記圧縮空気吹き付け装置からの圧縮空気を、前記保護
    フィルムに形成した浮き上がり部分に対して吹き付ける
    ようにしたことを特徴とする材料基板における保護フィ
    ルムの剥離装置。
JP13238897A 1997-05-22 1997-05-22 保護フィルムの浮き上がり部分形成方法と形成装置、及び保護フィルムの剥離方法と剥離装置 Pending JPH10324454A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006027184A (ja) * 2004-07-20 2006-02-02 Nisshinbo Ind Inc ラミネート装置におけるワーク剥離方法とその機構
JP2006121035A (ja) * 2004-09-27 2006-05-11 Ngk Spark Plug Co Ltd フィルム剥離装置、配線基板の製造方法
US7481901B2 (en) 2004-12-03 2009-01-27 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Method and apparatus for producing a wiring board, including film-peeling
WO2010061885A1 (ja) * 2008-11-28 2010-06-03 シャープ株式会社 フィルム剥離装置および剥離方法
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