JPH10324369A - カップ状容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】筒状胴部上端縁より外方へフランジを延設した
容器体と、フランジ上面に周縁部下面を剥離可能に固着
させた蓋板とからなるカップ状容器であって、開蓋時に
内容物等の飛散がなく、しかも、従来のこの種容器と比
較して大きな構造上の変化がなくて製造上の煩雑さを伴
わず、安価に形成できるカップ状容器を提案する。 【解決手段】容器体胴部２を弾性を有する横長楕円状に
形成するとともに、胴部周壁2a左右両側に一対の押圧用
突部６を形成し、各突部外面を両側から押圧した際に、
蓋体５が伸張して胴部２が円筒状に弾性変形する如く構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はカップ状容器に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】シート状の剥離蓋を有するカップ状容器
として、筒状胴部上端縁より外方へフランジを延設し、
該フランジ上面に周縁部を剥離可能に固着させて容器体
上端開口を閉塞するシート状の蓋板を設けてなるものが
知られている。これらは、例えばゼリー，ヨーグルト等
の食品を収納し、使用の際には、例えば、蓋板周縁部の
一部に一体に突設した把手を持って蓋板を容器体から剥
離し、内容物を食する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の容器は、蓋
板を剥がす際に、内容物の一部或いは、内容物の種類に
よっては内容物上方に若干存在する水分の一部が外部へ
勢いよく飛びだす不都合を生じる場合がある。本発明は
この様な点に鑑み、開蓋時に内容物等の飛散がなく、し
かも、従来のこの種容器と比較して大きな構造上の変化
のない優れた容器を提案するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決するため鋭意研究した結果、理由は不明であるが、
閉蓋状態のまま内部容積を増加する如く容器体胴部を変
形させ、しかる後その状態で開蓋すると、上記した内容
物の飛散のない開蓋を行えることを見い出し、本発明に
至った。

【０００５】そこで、本発明容器は、上端開口の有底筒
状胴部２上端縁より外方へフランジ３を延設してなる合
成樹脂製の容器体４と、上記フランジ３上面に周縁部下
面を剥離可能に固着させるとともに、容器体上端開口を
閉塞するシート状の蓋板５を設けてなるカップ状容器に
於いて、上記容器体４の胴部２を弾性を有する横長楕円
筒状に形成するとともに、胴部周壁2a左右両側前後方向
中央部上端より下方へ延びる部分を外方へ円弧状に湾曲
突出させて左右一対の押圧用突部６を形成し、各押圧用
突部６外面を両側から押圧した際に、蓋板５が伸張して
胴部２が円筒状に弾性変形する如く構成したことを特徴
とするカップ状容器として構成した。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例の形態を図
面を参照して説明する。図面に示す如く、本発明容器１
は、上端開口の有底筒状胴部２上端縁より外方へフラン
ジ３を延設してなる合成樹脂製の容器体４と、上記フラ
ンジ３上面に周縁部を剥離可能に固着させるとともに、
容器体上端開口を閉塞するシート状の蓋板５を設けてな
るカップ状容器の改良に係わるものである。

【０００７】本発明容器は、上記したこの種容器に於い
て、上記容器体４の胴部２を弾性を有する横長楕円筒状
に形成するとともに、胴部周壁2a左右両側前後方向中央
部上端より下方へ延びる部分を外方へ円弧状に湾曲突出
させて左右一対の押圧用突部６を形成し、各押圧用突部
６外面を両側から押圧した際に、蓋板５が伸張して胴部
２が円筒状に弾性変形する如く構成している。

【０００８】上記押圧用突部６は、容器体胴部２を円筒
状に弾性変形させるための押圧部分を明確にするために
設けたものであり、また、比較的容易に楕円筒状胴部を
円筒状胴部に弾性変形させることができるために設けた
ものである。各突部１外面を押圧すると、各突部はその
曲率半径を拡げる如く弾性変形が可能で、その結果、胴
部周壁2aが円筒状に変形する際の緩衝部分となり、比較
的容易に円筒状に変形させることができる如く構成して
いる。本実施例では、胴部周壁2aの左右上端部より上下
方向中央部に至る部分を、外方へ湾曲突出させて形成し
ている。

【０００９】また、蓋板５は、合成樹脂の単独シート或
いは積層シート，或いは金属薄膜層を備えた合成樹脂の
積層シート等で形成され、伸張性に優れた材質を選択し
て使用する。また、その周縁下部をヒートシール等の従
来のこの種容器に於ける固着方法により剥離可能に固着
させて胴部上端開口を閉塞させる如く装着する。

【００１０】蓋板５は、その周縁部より一体に把手７を
突設している。この把手７は、図面に示す実施例の如
く、周縁前部より突設させたものであっても良く、ま
た、周縁部前後より各々突設したものであっても、或い
は、周縁部全体を容器体のフランジ３外周縁より突出さ
せてフランジ状に設けたものであっても良い。

【００１１】上記した如き本件考案容器１は、各押圧用
突部６外面を両側から押圧して、図２に２点鎖線で示す
如く、胴部２を円筒状に弾性変形させる。この際、蓋板
５は胴部２の変形に伴って面積を拡げる如く伸張すると
ともに、胴部内容積が増大する。次いで、把手７を掴ん
で後方へ引き上げれば、蓋板５が剥離して除去される。
この開蓋の際、内容物が飛散しない。

【００１２】

【発明の効果】以上説明した如く本発明容器は、既述構
成としたことにより、特に、容器体４の胴部２を弾性を
有する横長楕円筒状に形成するとともに、胴部周壁2a左
右両側前後方向中央部上端より下方へ延びる部分を外方
へ円弧状に湾曲突出させて左右一対の押圧用突部６を形
成し、各押圧用突部６外面を両側から押圧した際に、蓋
板５が伸張して胴部２が円筒状に弾性変形する如く構成
したので、円筒状に変形した胴部内はその容積が増大
し、理由は不明であるが、この状態での開蓋時には内容
物の飛散等の不都合を生じない。また、構造も極めて単
純であり、製造上の煩雑さを伴わず、安価に製造できる
利点も兼ね備えている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す斜視図である。

【図２】同実施例の平面図である。

【符号の説明】

２…容器体胴部，2a…胴部周壁，３…フランジ，４…容
器体，５…蓋板，６…押圧用突部，７…把手

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上端開口の有底筒状胴部２上端縁より外
   方へフランジ３を延設してなる合成樹脂製の容器体４
   と、上記フランジ３上面に周縁部下面を剥離可能に固着
   させるとともに、容器体上端開口を閉塞するシート状の
   蓋板５を設けてなるカップ状容器に於いて、上記容器体
   ４の胴部２を弾性を有する横長楕円筒状に形成するとと
   もに、胴部周壁2a左右両側前後方向中央部上端より下方
   へ延びる部分を外方へ円弧状に湾曲突出させて左右一対
   の押圧用突部６を形成し、各押圧用突部６外面を両側か
   ら押圧した際に、蓋板５が伸張して胴部２が円筒状に弾
   性変形する如く構成したことを特徴とするカップ状容
   器。