JPH10321642A - 化合物半導体装置の製造方法及び化合物半導体装置 - Google Patents

化合物半導体装置の製造方法及び化合物半導体装置

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JPH10321642A
JPH10321642A JP12854897A JP12854897A JPH10321642A JP H10321642 A JPH10321642 A JP H10321642A JP 12854897 A JP12854897 A JP 12854897A JP 12854897 A JP12854897 A JP 12854897A JP H10321642 A JPH10321642 A JP H10321642A
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JP
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layer
emitter
gaas
forming
film
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JP12854897A
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English (en)
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Tetsuo Asano
哲郎 浅野
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 HBTの製造方法及びHBTの改善に関す
る。 【解決手段】 ダミーエミッタ19Aをマスクにしてキャ
ップ層18、エミッタ層とをエッチングしてダミーエミッ
タ19Aの形成領域以外の領域のキャップ層18を除去し、
エミッタ層17を一定膜厚だけ残存させて除去したのちに
側壁保護膜SWを形成し、これとダミーエミッタ19Aをマ
スクとしてエミッタ層17の残部をエッチングしてエミッ
タ層17の一部をエミッタレッジ17Aとし、レジスト膜PR
を形成したのちにこれをエッチバックしてダミーエミッ
タ19A及び側壁保護膜SWを露出させ、レジスト膜PRをマ
スクにしてダミーエミッタ19A及び側壁保護膜SWをウエ
ットエッチングで除去させてキャップ層18を露出させ、
全面に第1の金属膜を蒸着させたのちにレジスト膜PRを
剥離することでキャップ層18表面に第1の金属膜を選択
的に形成して、エミッタ電極19を形成すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化合物半導体装置の
製造方法及び化合物半導体装置に関し、さらに詳しくい
えば、HBT(Heterojunction bipolar transistor )
の製造方法及びHBTの改善に関する。
【0002】
【従来の技術】以下で、従来のHBT及びその製造方法
について図面を参照しながら説明する。図30は、従来
のHBTの構造を説明する断面図であり、図31〜図4
0は従来のHBTの製造方法を説明する断面図である。
最初に、従来のHBTの構造について図30を参照しな
がら説明する。
【0003】このHBTは、図30に示すように、Ga
As基板1と、GaAs基板1上に形成され、n+−G
aAs層からなるサブコレクタ層2と、該サブコレクタ
層2の一部にメサ型に形成され、n-−GaAs層から
なるコレクタ層4と、該コレクタ層4上に形成されたp
+−GaAsからなるベース層5と、ベース層5を取り
囲む様にしてサブコレクタ層2上に形成されたAuGe
/Niからなるコレクタ電極3と、ベース層5上に形成
されたn−Al0.25 Ga0.75Asなどからなるエミッ
タ層7と、その上に形成され、n−InGaAs等から
なるキャップ層8と、キャップ層8の上に形成されたP
t/Ti/Pt/Auからなるエミッタ電極9と、シリ
コン窒化膜からなり、上記のエミッタ電極9,キャップ
層8,エミッタ層7の側壁に形成された側壁保護膜SW
と、側壁保護膜SWの周囲のベース層5上に形成された
Pt/Ti/Pt/Auからなるベース電極6を有す
る。
【0004】上記装置において、エミッタ層7の一部は
ベース電極6方向に突出しており、これをエミッタレッ
ジ7Aという。これはキャリアの表面再結合を防止する
為にエミッタ層7の一部をディプリート化させることで
形成されるものである。また、キャップ層8とエミッタ
層7はメサ型状をなすようにベース層5上に形成されて
いるが、以下でこれらをエミッタメサと称する。
【0005】上記のHBTによれば、電子はエミッタ電
極9からキャップ層8,エミッタ層7,ベース層5、コ
レクタ層4を介してサブコレクタ層2へ移動することに
なる。上記のHBTの製造方法について以下で図31〜
図40を参照しながら説明する。なお、図31〜図36
においては、上述のGaAs基板1とサブコレクタ層2
とは説明の都合上図示していない。
【0006】まず、GaAs基板1上にサブコレクタ層
2,コレクタ層4,ベース層5,エミッタ層7,キャッ
プ層8を順次形成した後に、図31に示すように、キャ
ップ層8上にPt/Ti/Pt/Auを蒸着させ、これ
をパターニングしてエミッタ電極9を形成した後に、こ
れをマスクにして異方性ドライエッチングにより、キャ
ップ層8とエミッタ層7をエッチングして、エミッタ電
極9直下のキャップ層8とエミッタ層7などがメサ形状
をなすように除去する。このときエミッタ層7は完全に
除去しない。後にエミッタレッジ7Aを形成するためで
ある。
【0007】次いで、図32に示すように全面にシリコ
ン酸化膜10を形成し、図33に示すようにこれを異方
性エッチすることによりキャップ層8とエミッタ層7の
側部に側壁保護膜SWを形成する。このとき側壁保護膜
SWは、完全に除去されずに薄くなったエミッタ層7上
の一部を被覆するように形成されている。次に、図34
に示すように側壁保護膜SW及びエミッタ電極9をマス
クにしてエミッタ層7をドライエッチングして除去し、
ベース層5を露出させる。このとき、側壁保護膜SW直
下のエミッタ層7Aは残存し、これがエミッタレッジ7
Aとなる。ここまでの工程でベース層5上にエミッタメ
サが形成される。
【0008】次いで、図35に示すように、Pt/Ti
/Pt/Au10Aを全面に蒸着で形成した後に、斜め
方向からイオンミリングして側壁保護膜SWに付着した
Pt/Ti/Pt/Auを除去する。すると、図36に
示すようにエミッタ電極9上のPt/Ti/Pt/Au
10Bと、ベース領域5上のPt/Ti/Pt/Au6
Aとが分離する。
【0009】次に、図37に示すように、全面にポリイ
ミドPIを形成したのちにこれをパターニングして、の
ちにベース電極を形成する領域とエミッタ電極9等の形
成領域を被覆するように選択的に形成する。次いで、図
38に示すように、このポリイミドPIをマスクにして
ベース領域5上のPt/Ti/Pt/Auをエッチング
・除去して、ベース電極6を形成する。
【0010】その後、図39に示すようにポリイミドP
Iをマスクにしてベース層5,コレクタ層4をウエット
エッチングしてサブコレクタ層2を露出させ、ベース層
5,コレクタ層4などがメサ形状をなすように形成す
る。次いで、図40に示すように全面にAuGe/Ni
を蒸着し、サブコレクタ層2上にAuGe/Niから
なるコレクタ電極3を形成する。
【0011】その後、ウエットエッチングでポリイミド
PIを除去することによって、図30に示すようなHB
Tが完成することになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のHBTの製造方法によれば、 (1) ドライエッチングによりエミッタメサを形成し
ている為、ベース層の表面などにエッチングの際のダメ
ージが生じ、表面が荒れて素子の特性が劣化する。
【0013】(2) ダメージを避ける為にエミッタメ
サを形成する工程でウエットエッチングを選択すると、
金属をマスクにしてウエットエッチングすることになる
が、金属をマスクにしてウエットエッチングすると、エ
ッチングが不安定になり、エミッタメサの断面形状が不
安定になることで場所によって素子のサイズがばらつ
き、素子の特性がばらついてしまう(これをガルバニッ
ク効果と称する)。
【0014】(3) 図35で説明した工程のように、
ベース−エミッタ間のPt/Ti/Pt/Auを分離す
る為に、斜めからイオンミリングする工程が必要にな
り、工程数が増大する等といった問題が生じる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の欠点
に鑑み成されたもので、n+−GaAs層からなるサブ
コレクタ層,前記サブコレクタ層よりも不純物濃度の低
いn-−GaAs層からなるコレクタ層,p+−GaAs
からなるベース層,n−AlGaAsからなるエミッタ
層及びn+−InGaAs等からなるキャップ層を、G
aAs基板上に順次形成し、のちにエミッタ電極を形成
する領域の前記キャップ層上に、第1の絶縁膜からなる
ダミーエミッタを選択形成する工程と、前記ダミーエミ
ッタをマスクにして前記キャップ層と、前記エミッタ層
とをウエットエッチングして、前記ダミーエミッタの形
成領域以外の領域の前記キャップ層の全部を除去し、同
時に前記エミッタ層を一定膜厚だけ残存させて除去する
工程と、全面に第2の絶縁膜を形成し、前記第2の絶縁
膜を異方性エッチして前記ダミーエミッタの側部と、前
記キャップ層及び前記エミッタ層の側部を被覆する側壁
保護膜を形成する工程と、前記側壁保護膜及び前記ダミ
ーエミッタをマスクとし、前記エミッタ層の残部をエッ
チングして前記ベース領域を露出させ、前記側壁保護膜
の形成領域で残存する前記エミッタ層の一部をエミッタ
レッジとする工程と、全面にフォトレジストを塗布して
レジスト膜を形成したのちにこれをエッチバックして前
記ダミーエミッタ及び側壁保護膜の上部を露出させる工
程と、前記レジスト膜をマスクにして前記ダミーエミッ
タ及び側壁保護膜をエッチング除去し、前記キャップ層
表面を露出させる工程と、全面に第1の金属膜を蒸着さ
せたのちに前記レジスト膜を剥離することで前記キャッ
プ層表面に前記第1の金属膜を選択的に形成して、エミ
ッタ電極を形成する工程と、全面に前記第1の金属膜を
蒸着させ、のちにベース電極となる第1の金属膜を前記
ベース層上に形成する工程と、前記エミッタ電極の形成
領域及びのちにベース電極となるべき領域を第3の絶縁
膜で被覆し、該第3の絶縁膜をマスクにして前記ベース
層上の前記第1の金属膜をエッチング・除去してベース
電極を形成する工程と、前記第3の絶縁膜をマスクにし
て前記ベース層及び前記コレクタ領域を選択的にエッチ
ング・除去して前記サブコレクタ層を露出させた後に、
前記第3の絶縁膜をマスクにして第2の金属膜を前記サ
ブコレクタ層上に蒸着させて、コレクタ電極を形成する
工程とを有することを特徴とする化合物半導体装置の製
造方法や、GaAs基板と、前記GaAs基板上に形成
されたn+−GaAs層からなるサブコレクタ層と、該
サブコレクタ層上の一部領域にメサ型に形成され、n-
−GaAs層からなるコレクタ層と、該コレクタ層上に
形成されたp+−GaAsからなるベース層と、前記ベ
ース層を取り囲む様にして前記サブコレクタ層上に形成
されたAuGe/Niからなるコレクタ電極と、前記ベ
ース層上の一部領域にメサ型に形成されたn−GaAs
からなるエミッタレッジ層と、前記エミッタレッジ層上
に形成されたn−GaInPからなるエミッタ層と、前
記エミッタ層上に形成され、キャップ層を構成するn+
−GaAs層と、前記GaAs層上に形成されたn+−
GaAs→n+−InGaAs層からなり、前記キャッ
プ層を構成するバッファ層と、前記バッファ層上に形成
され、前記キャップ層を構成するn+−InGaAs層
と、前記n+−InGaAs層上に形成され、Pt/T
i/Pt/Auからなるエミッタ電極と、前記キャップ
層及び前記エミッタ層の側壁に形成された側壁保護膜
と、前記側壁保護膜の周囲のベース層上に形成されたP
t/Ti/Pt/Auからなるベース電極を有すること
を特徴とする化合物半導体装置や、GaAs基板上に、
n+−GaAs層からなるサブコレクタ層,前記サブコ
レクタ層よりも不純物濃度の低いn-−GaAs層から
なるコレクタ層,p+−GaAsからなるベース層を順
次形成する工程と、前記ベース層上にエミッタ層を構成
するn−AlGaAs層を形成し、その上層に前記キャ
ップ層を構成するn+−GaAs層を形成し、前記n+−
GaAs層上に、n+−InGaAs等より構成される
キャップ層を形成する工程と、のちにエミッタ電極を形
成する領域の前記キャップ層上に、第1の絶縁膜からな
るダミーエミッタを選択的に形成する工程と、前記ダミ
ーエミッタをマスクにして、前記キャップ層を硫酸又は
燐酸系のエッチャントを用いてエッチングし、一定膜厚
残して除去する工程と、前記一定膜厚残存したキャップ
層を、前記ダミーエミッタをマスクにしてクエン酸系の
エッチャントを用いて、前記エミッタ層のn−AlGa
As層が露出してエッチングの進行が停止するまでウエ
ットエッチングする工程と、前記ダミーエミッタをマス
クにして前記n−AlGaAs層をエッチングしてエミ
ッタ層及びキャップ層からなるエミッタメサを形成する
工程とを有することを特徴とする化合物半導体装置の製
造方法や、GaAs基板に、素子形成領域以外の領域に
テストパターン用の領域を用意する工程と、n+−Ga
As層からなるサブコレクタ層,前記サブコレクタ層よ
りも不純物濃度の低いn-−GaAs層からなるコレク
タ層,p+−GaAsからなるベース層,n−AlGa
Asからなるエミッタ層及びn−InGaAs等からな
るキャップ層を、GaAs基板上に順次形成し、素子形
成領域の、のちにエミッタ電極を形成する領域の前記キ
ャップ層上に、絶縁膜からなるダミーエミッタを選択形
成する工程と、前記ダミーエミッタの一部をエッチング
・除去して前記キャップ層を露出した後に、前記エミッ
タ電極を形成する領域以外の前記エミッタ層のテストパ
ターン用領域に第1,第2の試験用電極を形成する工程
と、前記第1、第2の試験用電極にプローブ等の金属針
を当接し、前記エミッタ電極となる領域の前記エミッタ
層の諸特性を検知して前記エミッタ層をウエットエッチ
ングする工程と、全面に第2の絶縁膜を形成し、前記第
2の絶縁膜を異方性エッチして前記ダミーエミッタの側
部と、前記キャップ層及び前記エミッタ層の側部を被覆
する側壁保護膜を形成する工程と、前記側壁保護膜及び
前記ダミーエミッタをマスクとし、前記エミッタ層の残
部をエッチングして前記ベース領域を露出させ、前記側
壁保護膜の形成領域で残存する前記エミッタ層の一部を
エミッタレッジとする工程とを具備することを特徴とす
る化合物半導体装置の製造方法により、上記課題を解決
するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
(1)第1の実施形態 以下で、本発明の実施形態に係るHBT(Heterojuncti
on bipolar transistor)及びその製造方法について図
面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態
に係るHBTの構造を説明する断面図であり、図2〜図
14は本発明の実施形態に係るHBTの製造方法を説明
する断面図である。
【0017】最初に、本発明の実施形態に係るHBTの
構造について図1を参照しながら説明する。このHBT
は、図1に示すように、GaAs基板11と、GaAs
基板11上に形成されたn+−GaAs層からなる膜厚
10000オングストローム程度のサブコレクタ層12
と、該サブコレクタ層12の一部領域上にメサ型に形成
され、n-−GaAs層からなる膜厚5000オングス
トロームのコレクタ層14と、該コレクタ層14上に形
成されたp+−GaAsからなる膜厚1000オングス
トローム程度のベース層15と、サブコレクタ層12上
のベース層15を取り囲む様にして形成されたAuGe
/Niからなるコレクタ電極13と、ベース層15上に
形成され、n−Al0.25Ga0.75Asからなる膜厚13
00オングストローム程度のエミッタ層17と、n-−
InGaAsからなる膜厚4000オングストローム程
度のキャップ層18と、Pt/Ti/Pt/Auからな
るエミッタ電極19と、シリコン窒化膜からなり、上記
のエミッタ電極19,キャップ層18,エミッタ層17
の側壁に形成された側壁保護膜SWと、側壁保護膜SW
の周囲のベース層15上に形成されたPt/Ti/Pt
/Auからなるベース電極16を有する。
【0018】上記装置において、エミッタ層17の一部
はベース電極16方向に200〜500オングストロー
ム程度に突出しており、これをエミッタレッジ17Aと
いう。これはキャリアの表面再結合を防止する為にエミ
ッタ層17の一部を突出させることでこの部分だけをデ
ィプリートさせているものである。また、メサ状にベー
ス層15から突出したキャップ層18,エミッタ層17
を以下でエミッタメサと称する。
【0019】上記のHBTの製造方法について以下で説
明する。なお、図2〜図12においては、GaAs基板
11とサブコレクタ層12とは説明の都合上図示してい
ない。まず、GaAs基板11上に順次サブコレクタ層
12,コレクタ層14,ベース層15,エミッタ層1
7,キャップ層18を形成した後に、シリコン窒化膜を
全面に8000オングストローム程度に積層し、RIE
(Reactive Ion Etching)でパターニングしてエミッタ
電極を後に形成する領域に残存させる(以下でこのシリ
コン窒化膜をダミーエミッタ19Aと称する)。
【0020】次に、図2に示すように、ダミーエミッタ
19Aをマスクにして硫酸系のエッチャントを用いて、
キャップ層18とエミッタ層17をウエットエッチング
・除去してメサ形状をなすようにする。このときエミッ
タ層17を完全に除去させてベース層15を露出させる
ようにはせず、一定膜厚(200〜500オングストロ
ーム程度が好ましい)だけ残存させる。後にエミッタレ
ッジ17Aを形成するためである。
【0021】次いで、図3に示すように全面にシリコン
窒化膜19Bを1500オングストローム程度形成した
後に、異方性エッチングでエッチチングすることにより
図4に示すような側壁保護膜SWを形成する。このとき
側壁保護膜SWは、完全に除去されていないで薄くなっ
たエミッタ層17上を被覆するように形成されている。
【0022】次に、図5に示すように側壁保護膜SW及
びダミーエミッタ19Aをマスクにしてエミッタ層17
をウエットエッチングしてこれを除去し、ベース層15
を露出させる。このとき、側壁保護膜SW直下のエミッ
タ層17Aは残存して横方向に突出し、これがエミッタ
レッジ17Aとなる。この段階でエミッタメサが形成さ
れる。
【0023】次いで、図6に示すように、全面にフォト
レジストを塗布してレジスト膜PRを形成した後に、レ
ジスト膜PRを異方性エッチしてダミーエミッタ19
A,側壁保護膜SWなどのシリコン窒化膜を頭出しした
後に、ウエットエッチングでこれらのシリコン窒化膜を
除去し、図7に示すようにキャップ層18を露出させ
る。このとき図7に示すようにレジスト膜PRにはダミ
ーエミッタ19A分の段差DSが形成されることにな
る。
【0024】次に、全面にPt/Ti/Pt/Auを5
000オングストローム程度蒸着する。すると、図8に
示すようにキャップ層18上にPt/Ti/Pt/Au
が蒸着され、残余のPt/Ti/Pt/Auはレジスト
膜PR上に蒸着されることになる。このとき、段差DS
があるため、レジストPR上のPt/Ti/Pt/Au
はキャップ層18上のそれと分離されている。
【0025】次いで、剥離剤を用いてレジスト膜PRを
剥離する。すると、レジスト膜PR上に蒸着されていた
Pt/Ti/Pt/Auも同時に除去されることになる
ので、結果として図9に示すようにキャップ層18上に
のみPt/Ti/Pt/Auが残存することになる(リ
フトオフ)。かくしてエミッタ電極19が形成されるこ
とになる。
【0026】その後、全面に再びPt/Ti/Pt/A
uを蒸着させる。すると、図10に示すように、エミッ
タ電極19上にPt/Ti/Pt/Au19Aが蒸着さ
れ、同時にベース層15上にPt/Ti/Pt/Au1
6Aが蒸着される。このPt/Ti/Pt/Au16A
はのちにベース電極となるものである。このとき、エミ
ッタメサの段差分があるため、Pt/Ti/Pt/Au
16AとPt/Ti/Pt/Au19Aとは蒸着の段階
ですでに分離されている。このため従来のようにこれら
を分離させるための斜めからのイオンミリング工程は不
要になる。
【0027】次に、図11に示すように、全面にポリイ
ミドPIを形成したのちにこれをパターニングして、後
にベース電極を形成する領域とエミッタ電極19等の形
成領域とを被覆するように選択形成する。次いで、図1
2に示すように、このポリイミドPIをマスクにしてベ
ース領域15上のPt/Ti/Pt/Au16Aをドラ
イエッチングでエッチング・除去して、ベース電極16
を形成する。
【0028】その後、図13に示すようにポリイミドP
Iをマスクにしてベース層15,コレクタ層14をウエ
ットエッチングしてサブコレクタ層12を露出させ、ベ
ース層15,コレクタ層14などがメサ形状をなすよう
にする。次いで、図14に示すように全面にAuGe/
Niを蒸着で形成する。すると、サブコレクタ層12上
にAuGe/Ni13Aが、ポリイミド上にAuGe/
Ni13Bがそれぞれ蒸着される。
【0029】その後、ウエットエッチングでポリイミド
PIを除去することによって、ポリイミドPI上のAu
Ge/Ni13Bが同時に除去される。その後、サブコ
レクタ12上のAuGe/Ni13Aをパターニングし
てコレクタ電極13を形成することにより、図1に示す
ようなHBTが完成する。以上説明したように、本実施
形態に係るHBTの製造方法によれば、エミッタメサを
形成する際にウエットエッチングで行っているので、ベ
ース層表面などにダメージが入ることを抑止できる。
【0030】又、キャップ層18に開口を有するレジス
ト膜PRを形成してPt/Ti/Pt/Auを蒸着して
リフトオフでエミッタ電極19をキャップ層18上に選
択形成している。この時点で既にエミッタメサが形成さ
れており、その後Pt/Ti/Pt/Auを全面蒸着し
てベース電極を形成する際にも、このエミッタメサによ
ってエミッタ電極となるPt/Ti/Pt/Auと、ベ
ース電極となるPt/Ti/Pt/Auとは分離される
ので、従来の製造方法のように斜め方向からのイオンミ
リングによってこれらを分離する工程が不要になる。
【0031】さらに、ダミーエミッタ19Aをマスクと
して用いてエミッタメサを形成するウエットエッチング
をしているので、エミッタメサ形成の際に金属をマスク
にしてウエットエッチングする際に生じていたガルバニ
ック効果が生じないので、エミッタメサの断面形状の不
安定、それに伴う素子サイズのばらつき、素子特性のば
らつきなどを極力抑止することが可能になる。
【0032】さらに、ダミーエミッタ19Aを用いてキ
ャップ層18の全部と、エミッタ層17の一部をエッチ
ングしたのちにシリコン窒化膜からなる側壁保護膜SW
をこれらの側壁に形成し、これをマスクにしてエミッタ
層17の残部をエッチングしてエミッタレッジを形成し
ており、エミッタレッジの形成が比較的容易になる。な
お、本実施形態ではダミーエミッタ19A、側壁保護膜
SWの材料としてともにシリコン窒化膜を用いている
が、本発明はこれに限らず、例えばシリコン酸化膜を用
いても良い。また、電極の材料等も本実施形態に示した
ものに限られるものではない。
【0033】(2)第2の実施形態 上記の第1の実施形態において、特にエミッタ層の構
造、エミッタメサ形成の際のエッチングについてはさほ
ど詳細には述べていなかった。実際にエミッタ層は、G
aAsとの格子整合性が良好なn−AlGaAsを用い
る場合が多い。しかしエミッタレッジの膜厚は凡そ20
0〜500オングストローム程度が要求されるため、か
かる膜厚分だけ側壁保護膜形成前のエッチングで残存す
るようにエッチングを制御する必要がある。
【0034】第1の実施形態のようにウエットエッチン
グを用いる時、AlGaAsからなるエミッタ層がこの
ような膜厚分だけ残存するように制御するには、通常は
エッチングレート、エッチング時間で制御していたが、
かかる条件だけによる制御でこのように200〜500
オングストローム程度だけ残存するようなエッチングを
することは極めて困難であるという事情があった。
【0035】本実施形態はかかる事情を改善すべく考案
されたものである。以下で本発明の第2の実施形態に係
るHBTの構造及びその製造方法について説明する。図
15は本実施形態に係るHBTの構造を説明する断面図
であり、図16〜図19は本実施形態に係るHBTの製
造方法を説明する断面図である。なお、第1の実施形態
と共通する事項については簡単のため説明を省略する。
【0036】最初に本実施形態に係るHBTの構造につ
いて図15を参照しながら説明する。このHBTは、図
15に示すようにGaAs基板21と、GaAs基板2
1上に形成され、n+−GaAs層からなる膜厚100
00オングストロームのサブコレクタ層22と、該サブ
コレクタ層22上の一部領域にメサ型に形成され、n-
−GaAs層からなる膜厚5000オングストロームの
コレクタ層24と、該コレクタ層24上に形成されたp
+−GaAsからなる膜厚1000オングストロームの
ベース層25と、ベース層25を取り囲む様にしてサブ
コレクタ層22上に形成されたAuGe/Niからなる
コレクタ電極23と、ベース層25上の一部領域にメサ
型に形成されたn−GaAsからなる膜厚300オング
ストロームのエミッタレッジ層27と、エミッタレッジ
層27上に形成されたn−Ga0.51In0.49Pからなる
膜厚500オングストロームのエミッタ層28と、エミ
ッタ層28上に形成された膜厚3500オングストロー
ム程度のGaAs層29Aと、GaAs層29A上に形
成され、GaAs→In0.5Ga0.5As層からなる膜厚
500オングストロームのバッファ層29Bと、バッフ
ァ層29B上に形成された膜厚500オングストローム
のInGaAs層29Cと、Pt/Ti/Pt/Auか
らなるエミッタ電極30とを有する。
【0037】上記のGaAs層29A,バッファ層29
B及びInGaAs層29Cは当該HBTのキャップ層
29を構成する。更に、このHBTは、シリコン窒化膜
からなり、上記のエミッタ電極30,キャップ層29,
エミッタ層28側壁に形成された側壁保護膜SWと、側
壁保護膜SWの周囲のベース層25上に形成されたPt
/Ti/Pt/Auからなるベース電極26を有する。
【0038】上記装置において、エミッタレッジ層27
の大部分であるエミッタ層28とオーバーラップする領
域は能動領域として機能するが、一部はエミッタ層28
からはみだしており、この部分はディプリート化してい
る。この部分をエミッタレッジ27Aという。これはキ
ャリアの表面再結合を防止する為にエミッタ層17の一
部を横方向(キャリアの走行方向と垂直な方向)に突出
させることでこれを空乏層化させることで形成される層
である。
【0039】このように、本実施形態に係るHBTはG
aAs/GaInPなるヘテロエミッタ構造をとってい
る。通常はGaAsとの格子整合が良好なAlGaAs
がエミッタ材料として多く用いられているが、GaIn
Pもバンドギャップがベースを構成するGaAsよりも
大きいというエミッタ材料としての条件を満たし、エミ
ッタ材料として用いることができることが知られてい
る。
【0040】この事実を利用して、本実施形態ではGa
As/GaInPなるヘテロエミッタ構造をとることに
より、製造工程においてエミッタメサ形成の際に、エミ
ッタレッジを容易に形成することが可能になる。その詳
細については以下の製造方法で説明する。以下で本実施
形態に係るHBTの製造におけるエミッタメサの形成方
法について図16〜図19を参照しながら説明する。
【0041】最初に、GaAs基板21上にサブコレク
タ層22,コレクタ層24,ベース層25,GaAsか
らなるエミッタレッジ層27,GaInPからなるエミ
ッタ層28,GaAs層29A,バッファ層29B及び
InGaAs層29Cを順次全面に形成した後に、全面
にシリコン窒化膜を積層し、のちにエミッタ電極を形成
する領域に残存するようにパターニングし、シリコン窒
化膜からなるダミーエミッタ30Aを形成する。
【0042】次に、図16に示すようにダミーエミッタ
30Aをマスクにして硫酸系のエッチャントを用いてI
nGaAs層29C,バッファ層29B,GaAs層2
9Aまでをエッチングする。次いで塩酸系のエッチャン
トを用いて、露出したGaInPからなるエミッタ層2
8をウエットエッチングする。
【0043】その際に、エミッタ層28はGaInPか
らなり、下地のエミッタレッジ層27はGaAsからな
り、塩酸系のエッチャントでエミッタ層28をエッチン
グすると、GaAsのエミッタレッジ層27が現れた時
点でエッチングが止まり、選択エッチングができる。こ
のため、多少エッチング時間が超過してもエミッタレッ
ジ層27はエッチングされない。
【0044】次いで、図17に示すように全面にシリコ
ン窒化膜30Bを8000オングストローム程度形成
し、全面異方性エッチすることによって図18に示すよ
うにキャップ層29,エミッタ層28の側壁にシリコン
窒化膜からなる側壁保護膜SW1を形成する。次いで、
ダミーエミッタ30Aと側壁保護膜SW1とをマスクに
してエミッタレッジ層27を硫酸系のエッチャントでエ
ッチング・除去してエミッタレッジ層27の端部にエミ
ッタレッジ27Aを形成する。
【0045】その後は、第1の実施形態で説明した図6
以降の工程を経ることにより、図15に示すような構造
のHBTが完成することになる。このようにして、エミ
ッタ層28とエミッタレッジ層27の組成を意図的に変
えて(GaAs/GaInP)、選択性のあるエッチャ
ントでエミッタ層28のみを選択エッチングしたのち
に、側壁保護膜SW1を形成してこれをマスクにし、エ
ミッタレッジ層をエッチングしているので、予め本実施
形態のようにエミッタレッジ層27の膜厚を200〜5
00オングストローム程度にしておけば、従来のように
エッチング制御を厳しく行わなくとも確実に所望のエミ
ッタレッジを確保することが可能になる。
【0046】(3)第3の実施形態 上述の第1の実施形態の構造,製造方法においてはキャ
ップ層としてInGaAs,GaAsなどを用い、エミ
ッタ層としてAlGaAsを用い、ベース層としてGa
Asを用いている。エミッタ層においてエミッタレッジ
を形成する都合上、第2の実施形態ではエミッタ層にG
aAs/GaInPを用いたヘテロエミッタ構造をとっ
たが、一般的にはAlGaAsのみでエミッタを構成す
るのが主流である。
【0047】このようにAlGaAsでエミッタ層を構
成する構造を採る場合、特にエミッタメサ形成の際にウ
エットエッチングを用いる際に、エッチング制御を容易
にするため選択エッチングをすることが好ましいが、ク
エン酸系のエッチャントを用いることで、GaAsとA
lGaAsとの選択エッチングを行うことができること
が知られている(電子情報通信学会「信学技報(199
3−10)」P.23〜P.27等)。
【0048】すなわち、クエン酸系のエッチャントでA
lGaAsの上層にGaAsが形成されたものをエッチ
ングすると、上層のGaAsはエッチングされるが、A
lGaAsはエッチングされないので、ここでエッチン
グが停止する。従って多少GaAsをオーバーエッチし
ても問題なく、エッチングの制御を厳しくしなくとも済
むという利点があり、また、エッチングの際の断面形状
が、結晶面に沿った良好な順メサ形状でエッチングされ
ることもわかっているので、この性質を利用して良好な
断面形状を有するエミッタメサを形成すべく、クエン酸
をエッチャントとするエッチングでエミッタメサを形成
するという試みもなされてきている。
【0049】しかし、従来提案された方法では、最初か
らクエン酸を用いてInGaAsやGaAsからなるキ
ャップ層をエッチングし、しかる後にAlGaAsから
なるエミッタ層を硫酸などのエッチャントでエッチング
していた。クエン酸でのエッチングは、断面形状が順メ
サにはなるもののその断面形状はさほど安定な形状が得
られない。特に多数素子を形成する為に複数のエミッタ
メサを形成しようという場合には、その形状が素子ごと
にばらついてしまい、エミッタ−ベース間の距離なども
ばらついてしまうことよりその後形成される複数の素子
特性にばらつきが生じてしまうという事情があった。
【0050】本実施形態に係るHBTの製造方法はかか
る事情を改善すべく考案されたものである。以下で本発
明の第3の実施形態に係るHBTの製造方法について図
面を参照しながら説明する。図20〜図24は本実施形
態に係るHBTの製造方法を説明する断面図である。
又、第1,第2の実施形態と共通する事項については簡
単のため説明を省略する。
【0051】本実施形態に係るHBTのエミッタメサの
形成方法について図20〜図24を参照しながら説明す
る。まず、GaAs基板(不図示)上に膜厚10000
オングストロームのn+−GaAsからなるサブコレク
タ層(不図示),膜厚5000オングストロームのn-
−GaAsからなるコレクタ層31,膜厚1000オン
グストロームのp+−GaAsからなるベース層32,
膜厚300オングストロームのn-−AlGaAsから
なるエミッタレッジ層33,膜厚500オングストロー
ムのAlGaAs→GaAsからなるエミッタ層34,
膜厚3500オングストロームのn+−GaAsからな
るGaAs層35A,膜厚500オングストロームのG
aAs→In0.5Ga0.5Asからなるバッファ層35
B,膜厚500オングストロームのInGaAs層35
Cを順次形成する。このうちGaAs層35A,バッフ
ァ層35B,InGaAs層35Cは後にHBTのキャ
ップ層を構成する層である。
【0052】その後、全面に8000オングストローム
程度のシリコン窒化膜を積層し、のちにエミッタ電極を
形成する領域に残存するようにパターニングし、図20
に示すようにシリコン窒化膜からなるダミーエミッタ3
6を形成する。次に、図21に示すようにこのダミーエ
ミッタ36をマスクにして硫酸系(若しくは燐酸系)の
エッチャントでInGaAs層35C,バッファ層35
B,GaAs層35Aをエッチング・除去する。このと
き、GaAs層35Aは図21に示すように完全にエッ
チングせず、約1000オングストローム程度残存する
ようにする。
【0053】次いで、洗浄後引き続いてクエン酸系のエ
ッチャントを用いてエッチングを続ける。このとき、上
述のようにクエン酸はGaAs層35Aやエミッタ層3
4のGaAsの部分はエッチングするものの、AlGa
Asはエッチングしないので、図22に示すようにエミ
ッタ層34のAlGaAsが現れた時点でエッチングが
停止し、かつこの際のエッチングによる断面形状は、図
22に示すように順メサ形状になる。
【0054】次に、エッチングが停止したのちに洗浄
し、図23に示すように引き続いて再び硫酸系(若しく
は燐酸系)のエッチャントでエッチングを続け、エミッ
タレッジ層33まで除去してベース層32を露出させ
る。その後、全面にエミッタメサの側壁保護用のシリコ
ン窒化膜を形成し、異方性エッチすることで側壁保護膜
37を形成する。これをマスクにしてエッチングするこ
とで図24に示すようにエミッタレッジ層33の端部に
エミッタレッジ33Aが形成される。
【0055】その後、第1の実施形態で説明した図6以
降の工程を経ることによって、HBTが完成する。以上
説明したように、本実施形態の方法によれば、最初に断
面形状が安定に現れる硫酸系のエッチャントでキャップ
層を構成するGaAs層35Aの途中までをエッチング
し、その後クエン酸をエッチャントとしてそれ以降のエ
ッチングをしており、エミッタ層34の表面でAlGa
Asが現れた時点で一旦エッチングがストップし、しか
もこの際には結晶方向に沿った順メサ形状のエッチング
がされている。
【0056】仮に複数の素子を形成する為複数のエミッ
タメサを形成したような場合においても、エミッタ層3
4中でAlGaAsの表面はどの場所においても同じよ
うに現れるので、エッチングがストップした段階で基板
面全面にエミッタ層34のAlGaAsの表面が均一に
現れ、ここまでの工程で各場所における断面形状のばら
つきはほとんどなく横一線に揃うことになる。
【0057】その後、再び断面形状が安定になるエッチ
ャントである硫酸系のエッチャントを用いてエミッタ層
34以降のエッチングをすることにより、断面形状にお
いて逆メサ形状が多く現れ、かつ断面形状が安定で場所
によるばらつきもないエミッタメサを得ることが可能に
なる。なお、本実施形態ではダミーエミッタや側壁保護
膜の材料としてシリコン窒化膜を用いているが、本発明
はこれに限らず、例えばシリコン酸化膜を用いてもよ
い。また、電極の材料等も本実施形態に示したものに限
られるものではない。
【0058】(4)第4の実施形態 上述の第1の実施形態において、エミッタレッジを含め
てエミッタメサを形成する際のエッチングにおいては、
単にエッチングレートの管理とエッチングの段差測定に
よって行っており、実際にエミッタレッジの部分でディ
プリートしたか否かについては判断できず、経験的な判
断に委ねられていた。
【0059】従って、判断を誤ると実際に素子を作製し
た後に、所定の領域がディプリートしないような場合も
あったが、何らその状態をモニターする手段がなかった
ため、素子が完成した後に素子特性を試験する段階まで
はこれを確認することができず、不合理であるという事
情があった。本実施形態に係る製造方法は、かかる事情
を考慮して考案されたものである。
【0060】以下で本発明の第4の実施形態に係るHB
Tの製造方法について図面を参照しながら説明する。図
25〜図29は本実施形態に係るHBTの製造方法を説
明する断面図である。なお、第1〜第3の実施形態と共
通する事項については重複を避ける為説明を省略する。
本実施形態は、第1の実施形態に係るHBTの製造方法
の工程と平行して行われる。
【0061】すなわち、最初に、GaAs基板上の素子
として用いない領域の一部に、以下で説明するテストパ
ターン用の領域を設けておく。次いで、図25に示すよ
うにシリコン窒化膜42A,42Bをテストパターン用
の領域に一定間隔離間するように形成し、図2で説明す
る以前の工程すなわちシリコン窒化膜からダミーエミッ
タ19Aを形成するパターニング工程において、同時に
テストパターン用の領域の、エミッタ層に相当する層4
1上に、図26に示すように円筒状の形状を有するシリ
コン窒化膜42C,42Dをパターニングにより形成す
る。
【0062】その後、素子を形成すべき領域をレジスト
膜などで全部被覆し、テストパターンの領域のキャップ
層となる領域にオーバーラップさせてPt/Ti/Pt
/Auを蒸着リフト工程でシリコン窒化膜42C,42
Dのそれぞれの内側の部分を除去してキャップ層を露出
し、内部にPt/Ti/Pt/Auを蒸着させ、Pt/
Ti/Pt/Auからなる試験用電極端子43A,43
Bを形成する。この径は約100μm程度にしておく。
後に試験用のプローブが立つように通常の素子よりは大
きめにこの径をとってある。
【0063】その後、図2に示す工程、すなわちエミッ
タメサ形成の際のエッチング工程中において、何度かエ
ッチングを中断して試験用電極端子43A,43B間に
試験用のプローブP1,P2を立て、測定装置44によ
って電流(I),電圧(V)を測定し、I−V特性を調
べる。素子形成領域のエミッタ層と、テストパターン用
の領域のエミッタ層に相当する層41はともにエッチン
グにより薄くなるが、この薄膜化が十分でなくディプリ
ートする前には図29の(a)に示すようなI−V特性
を得る。エッチングが進行して完全にディプリート化す
ると図29の(b)に示すようなI−V特性が得られ
る。この図29(b)に示すようなI−V特性が得られ
るまで、実際の状態をモニターしつつエッチングを続け
る。
【0064】このテストパターンの領域においてエミッ
タ層に相当する領域が完全にディプリート化することに
より、他の素子形成領域に形成されたHBTの領域にお
いてもエミッタレッジに相当する領域がディプリート化
されていることになるので、エミッタレッジが完全にデ
ィプリート化されたかどうかを素子完成以前に知ること
ができるので、確実にディプリート化されたエミッタレ
ッジを作製することができ、合理的である。
【0065】なお、本実施形態ではダミーエミッタや側
壁保護膜の材料としてシリコン窒化膜を用いているが、
本発明はこれに限らず、例えばシリコン酸化膜を用いて
もよい。また、電極の材料等も本実施形態に示したもの
に限られるものではない。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る化合
物半導体装置の製造方法によれば、エミッタメサを形成
する際にウエットエッチングで行っているので、ベース
層表面などにダメージが入ることを抑止できる。又、キ
ャップ層に開口を有するレジスト膜を形成して第1の金
属膜を蒸着してリフトオフでエミッタ電極をキャップ層
上に選択形成している。この時点で既にエミッタメサが
形成されており、その後第1の金属膜を全面蒸着してベ
ース電極を形成する際にも、このエミッタメサによって
エミッタ電極となる第1の金属膜と、ベース電極となる
第1の金属膜とは分離されるので、従来の製造方法のよ
うに斜め方向からのイオンミリングによってこれらを分
離する工程が不要になる。
【0067】さらに、ダミーエミッタをマスクとして用
いてエミッタメサを形成するウエットエッチングをして
いるので、エミッタメサ形成の際に金属をマスクにして
ウエットエッチングする際に生じていたガルバニック効
果が生じないので、エミッタメサの断面形状の不安定、
それに伴う素子サイズのばらつき、素子特性のばらつき
などを極力抑止することが可能になる。
【0068】さらに、ダミーエミッタを用いてキャップ
層の全部と、エミッタ層の一部をエッチングしたのちに
シリコン窒化膜からなる側壁保護膜をこれらの側壁に形
成し、これをマスクにしてエミッタ層の残部をエッチン
グしてエミッタレッジを形成しているので、エミッタレ
ッジの形成が比較的容易になる。なお、本発明に係る化
合物半導体装置によれば、GaAs/GaInPなるヘ
テロエミッタ構造をとっているので、エミッタメサ形成
の際に、エミッタレッジを容易に形成することが可能に
なる。
【0069】すなわち、製造工程においては、エミッタ
層とエミッタレッジ層の組成を意図的に変えて(GaA
s/GaInP)、選択性のあるエッチャント(例えば
硫酸)でエミッタ層のみを選択エッチングしたのちに、
側壁保護膜を形成してこれをマスクにし、エミッタレッ
ジ層をエッチングしているので、予め本実施形態のよう
にエミッタレッジ層の膜厚を200〜500オングスト
ローム程度にしておけば、従来のようにエッチング制御
を厳しく行わなくとも確実に所望のエミッタレッジを確
保することが可能になる。
【0070】また、本発明に係る別の化合物半導体装置
の製造方法によれば、最初に断面形状が安定に現れる硫
酸系のエッチャントでキャップ層を構成するGaAs層
の途中までをエッチングし、その後クエン酸をエッチャ
ントとしてそれ以降のエッチングをしており、エミッタ
層の表面でAlGaAsが現れた時点で一旦エッチング
がストップし、しかもこの際には結晶方向に沿った順メ
サ形状のエッチングがされている。
【0071】仮に複数の素子を形成する為複数のエミッ
タメサを形成したような場合においても、エミッタ層中
でAlGaAs表面が現れる時点はどの場所においても
同じように現れるので、エッチングがストップした段階
で基板面全面にエミッタ層のAlGaAsの表面が均一
に現れ、ここまでの工程で各場所における断面形状のば
らつきはほとんどなく横一線に揃うことになる。
【0072】その後、再び断面形状が安定になるエッチ
ャントである硫酸系のエッチャントを用いてエミッタ層
以降のエッチングをすることにより、断面形状において
逆メサ形状が多く現れ、かつ断面形状が安定で場所によ
るばらつきもないエミッタメサを得ることが可能にな
る。さらに、本発明に係る別の化合物半導体装置の製造
方法によれば、GaAs基板に、素子形成領域以外の領
域にテストパターン用の領域を用意し、ダミーエミッタ
をマスクにしてキャップ層をエッチング・除去してエミ
ッタ層を露出した後に、エミッタ層のテストパターン用
の領域に、第1,第2の試験用電極を離間して形成し、
素子形成領域のエミッタ層をウエットエッチングによっ
て薄膜化してエミッタ層の一部をディプリート化する際
に、同時にテストパターン用の領域のエミッタ層をエッ
チングによって薄膜化し、テストパターン用の領域の第
1,第2の試験用電極間にあるエミッタ層が実際にディ
プリート化しているかをモニターしながらエッチングを
し、第1,第2の試験用電極間のエミッタ層が完全にデ
ィプリート化した段階でテストパターン用の領域及び素
子形成領域におけるエミッタ層のエッチングを終了させ
ているので、テストパターン用の領域における第1,第
2の試験用電極間のエミッタ層が完全にディプリート化
した段階で素子形成領域のエミッタ層の一部もディプリ
ート化していることになる。
【0073】これにより、エミッタレッジが完全にディ
プリート化されたかどうかを素子完成以前に知ることが
できるので、確実にディプリート化されたエミッタレッ
ジを作製することができ、合理的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る化合物半導体装
置の構造を説明する断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る化合物半導体装
置の製造方法を説明する第1の断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る化合物半導体装
置の製造方法を説明する第2の断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る化合物半導体装
置の製造方法を説明する第3の断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る化合物半導体装
置の製造方法を説明する第4の断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る化合物半導体装
置の製造方法を説明する第5の断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る化合物半導体装
置の製造方法を説明する第6の断面図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る化合物半導体装
置の製造方法を説明する第7の断面図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る化合物半導体装
置の製造方法を説明する第8の断面図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第9の断面図である。
【図11】本発明の第1の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第10の断面図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第11の断面図である。
【図13】本発明の第1の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第12の断面図である。
【図14】本発明の第1の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第13の断面図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る化合物半導体
装置を説明する断面図である。
【図16】本発明の第2の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第1の断面図である。
【図17】本発明の第2の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第2の断面図である。
【図18】本発明の第2の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第3の断面図である。
【図19】本発明の第2の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第4の断面図である。
【図20】本発明の第3の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第1の断面図である。
【図21】本発明の第3の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第2の断面図である。
【図22】本発明の第3の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第3の断面図である。
【図23】本発明の第3の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第4の断面図である。
【図24】本発明の第3の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第5の断面図である。
【図25】本発明の第4の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第1の断面図である。
【図26】本発明の第4の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第2の断面図である。
【図27】本発明の第4の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第3の断面図である。
【図28】本発明の第4の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する第4の断面図である。
【図29】本発明の第4の実施形態に係る化合物半導体
装置の製造方法を説明する図である。
【図30】従来の化合物半導体装置の構造を説明する断
面図である。
【図31】従来の化合物半導体装置の製造方法を説明す
る第1の断面図である。
【図32】従来の化合物半導体装置の製造方法を説明す
る第2の断面図である。
【図33】従来の化合物半導体装置の製造方法を説明す
る第3の断面図である。
【図34】従来の化合物半導体装置の製造方法を説明す
る第4の断面図である。
【図35】従来の化合物半導体装置の製造方法を説明す
る第5の断面図である。
【図36】従来の化合物半導体装置の製造方法を説明す
る第6の断面図である。
【図37】従来の化合物半導体装置の製造方法を説明す
る第7の断面図である。
【図38】従来の化合物半導体装置の製造方法を説明す
る第8の断面図である。
【図39】従来の化合物半導体装置の製造方法を説明す
る第9の断面図である。
【図40】従来の化合物半導体装置の製造方法を説明す
る第10の断面図である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n+−GaAs層からなるサブコレクタ
    層,前記サブコレクタ層よりも不純物濃度の低いn-−
    GaAs層からなるコレクタ層,p+−GaAsからな
    るベース層,n−AlGaAsからなるエミッタ層及び
    n+−InGaAs等からなるキャップ層を、GaAs
    基板上に順次形成し、のちにエミッタ電極を形成する領
    域の前記キャップ層上に、第1の絶縁膜からなるダミー
    エミッタを選択形成する工程と、 前記ダミーエミッタをマスクにして前記キャップ層と、
    前記エミッタ層とをウエットエッチングして、前記ダミ
    ーエミッタの形成領域以外の領域の前記キャップ層の全
    部を除去し、同時に前記エミッタ層を一定膜厚だけ残存
    させて除去する工程と、 全面に第2の絶縁膜を形成し、前記第2の絶縁膜を異方
    性エッチして前記ダミーエミッタの側部と、前記キャッ
    プ層及び前記エミッタ層の側部を被覆する側壁保護膜を
    形成する工程と、 前記側壁保護膜及び前記ダミーエミッタをマスクとし、
    前記エミッタ層の残部をエッチングして前記ベース領域
    を露出させ、前記側壁保護膜の形成領域で残存する前記
    エミッタ層の一部をエミッタレッジとする工程と、 全面にフォトレジストを塗布してレジスト膜を形成した
    のちにこれをエッチバックして前記ダミーエミッタ及び
    側壁保護膜の上部を露出させる工程と、 前記レジスト膜をマスクにして前記ダミーエミッタ及び
    側壁保護膜をエッチング除去し、前記キャップ層表面を
    露出させる工程と、 全面に第1の金属膜を蒸着させたのちに前記レジスト膜
    を剥離することで前記キャップ層表面に前記第1の金属
    膜を選択的に形成して、エミッタ電極を形成する工程
    と、 全面に前記第1の金属膜を蒸着させ、のちにベース電極
    となる第1の金属膜を前記ベース層上に形成する工程
    と、 前記エミッタ電極の形成領域及びのちにベース電極とな
    るべき領域を第3の絶縁膜で被覆し、該第3の絶縁膜を
    マスクにして前記ベース層上の前記第1の金属膜をエッ
    チング・除去してベース電極を形成する工程と、 前記第3の絶縁膜をマスクにして前記ベース層及び前記
    コレクタ領域を選択的にエッチング・除去して前記サブ
    コレクタ層を露出させた後に、前記第3の絶縁膜をマス
    クにして第2の金属膜を前記サブコレクタ層上に蒸着さ
    せて、コレクタ電極を形成する工程とを有することを特
    徴とする化合物半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の絶縁膜はシリコン窒
    化膜又はシリコン酸化膜からなることを特徴とする請求
    項1記載の化合物半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の金属膜はPt/Ti/Pt/
    Auであって、前記第2の金属膜はAuGe/Niから
    なることを特徴とする請求項1記載の化合物半導体装置
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 GaAs基板と、前記GaAs基板上に
    形成されたn+−GaAs層からなるサブコレクタ層
    と、 該サブコレクタ層上の一部領域にメサ型に形成され、n
    -−GaAs層からなるコレクタ層と、 該コレクタ層上に形成されたp+−GaAsからなるベ
    ース層と、 前記ベース層を取り囲む様にして前記サブコレクタ層上
    に形成されたAuGe/Niからなるコレクタ電極と、 前記ベース層上の一部領域にメサ型に形成されたn−G
    aAsからなるエミッタレッジ層と、 前記エミッタレッジ層上に形成されたn−GaInPか
    らなるエミッタ層と、 前記エミッタ層上に形成され、キャップ層を構成するn
    +−GaAs層と、 前記GaAs層上に形成されたn+−GaAs→n+−I
    nGaAs層からなり、前記キャップ層を構成するバッ
    ファ層と、 前記バッファ層上に形成され、前記キャップ層を構成す
    るn+−InGaAs層と、 前記n+−InGaAs層上に形成され、Pt/Ti/
    Pt/Auからなるエミッタ電極と、 前記キャップ層及び前記エミッタ層の側壁に形成された
    側壁保護膜と、 前記側壁保護膜の周囲のベース層上に形成されたPt/
    Ti/Pt/Auからなるベース電極を有することを特
    徴とする化合物半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記側壁保護膜はシリコン窒化膜又はシ
    リコン酸化膜からなることを特徴とする請求項4記載の
    化合物半導体装置。
  6. 【請求項6】 GaAs基板上に、n+−GaAs層か
    らなるサブコレクタ層,前記サブコレクタ層よりも不純
    物濃度の低いn-−GaAs層からなるコレクタ層,p+
    −GaAsからなるベース層を順次形成する工程と、 前記ベース層上にエミッタ層を構成するn−AlGaA
    s層を形成し、その上層に前記キャップ層を構成するn
    +−GaAs層を形成し、前記n+−GaAs層上に、n
    +−InGaAs等より構成されるキャップ層を形成す
    る工程と、 のちにエミッタ電極を形成する領域の前記キャップ層上
    に、第1の絶縁膜からなるダミーエミッタを選択的に形
    成する工程と、 前記ダミーエミッタをマスクにして、前記キャップ層を
    硫酸又は燐酸系のエッチャントを用いてエッチングし、
    一定膜厚残して除去する工程と、 前記一定膜厚残存したキャップ層を、前記ダミーエミッ
    タをマスクにしてクエン酸系のエッチャントを用いて、
    前記エミッタ層のn−AlGaAs層が露出してエッチ
    ングの進行が停止するまでウエットエッチングする工程
    と、 前記ダミーエミッタをマスクにして前記n−AlGaA
    s層をエッチングしてエミッタ層及びキャップ層からな
    るエミッタメサを形成する工程とを有することを特徴と
    する化合物半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記エミッタ層は、前記ベース層の上に
    形成されたn−AlGaAs層で構成され、 前記キャップ層は、 前記n−AlGaAs層上に形成されたn+−AlGa
    As→n+−GaAs層と、 前記n+−AlGaAs→n+−GaAs層上に形成され
    たn+−GaAs層と、 前記n+−GaAs層の上に形成されたn+−GaAs→
    InGaAs層と、 前記n+−GaAs→InGaAs層の上に形成された
    n+−InGaAs層から構成されることを特徴とする
    請求項6記載の化合物半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記エミッタ層は約500オングストロ
    ーム程度に形成され、前記n+−AlGaAs→GaA
    s層は300オングストローム程度に形成され、 前記n+−GaAs層は約3500オングストローム程
    度に形成され、前記n+−GaAs→InGaAs層は
    500オングストローム程度に形成され、前記n+−I
    nGaAs層は500オングストローム程度に形成さ
    れ、 かつ前記ダミーエミッタをマスクにして、前記キャップ
    層を硫酸又は燐酸系のエッチャントを用いてエッチング
    し、一定膜厚残して除去する工程においては、1000
    オングストローム程度前記キャップ層の前記n+−Ga
    As層を残して除去することを特徴とする請求項7記載
    の化合物半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の絶縁膜は、シリコン窒化膜又
    はシリコン酸化膜からなることを特徴とする請求項7又
    は請求項8記載の化合物半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 GaAs基板に、素子形成領域以外の
    領域にテストパターン用の領域を用意する工程と、 n+−GaAs層からなるサブコレクタ層,前記サブコ
    レクタ層よりも不純物濃度の低いn-−GaAs層から
    なるコレクタ層,p+−GaAsからなるベース層,n
    −AlGaAsからなるエミッタ層及びn−InGaA
    s等からなるキャップ層を、GaAs基板上に順次形成
    し、素子形成領域の、のちにエミッタ電極を形成する領
    域の前記キャップ層上に、絶縁膜からなるダミーエミッ
    タを選択形成する工程と、 前記ダミーエミッタの一部をエッチング・除去して前記
    キャップ層を露出した後に、前記エミッタ電極を形成す
    る領域以外の前記エミッタ層のテストパターン用領域に
    第1,第2の試験用電極を形成する工程と、 前記第1、第2の試験用電極にプローブ等の金属針を当
    接し、前記エミッタ電極となる領域の前記エミッタ層の
    諸特性を検知しながら前記エミッタ層をウエットエッチ
    ングする工程と、 全面に第2の絶縁膜を形成し、前記第2の絶縁膜を異方
    性エッチして前記ダミーエミッタの側部と、前記キャッ
    プ層及び前記エミッタ層の側部を被覆する側壁保護膜を
    形成する工程と、 前記側壁保護膜及び前記ダミーエミッタをマスクとし、
    前記エミッタ層の残部をエッチングして前記ベース領域
    を露出させ、前記側壁保護膜の形成領域で残存する前記
    エミッタ層の一部をエミッタレッジとする工程とを、具
    備することを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記諸特性は前記第1,第2の試験用
    電極間における電圧及び電流を測定することにより、前
    記エミッタ層が実際にディプリート化しているかを判断
    することを特徴とする請求項10記載の化合物半導体装
    置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE10225525A1 (de) * 2002-06-10 2003-12-18 United Monolithic Semiconduct Verfahren zur Herstellung eines Hetero-Bipolar-Transistors und Hetero-Bipolar-Transistor
CN111883429A (zh) * 2020-08-06 2020-11-03 厦门市三安集成电路有限公司 GaAs HBT器件的平台制作方法及GaAs HBT器件

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