JPH10321376A - 有機エレクトロルミネセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネセンス素子

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JPH10321376A
JPH10321376A JP9258929A JP25892997A JPH10321376A JP H10321376 A JPH10321376 A JP H10321376A JP 9258929 A JP9258929 A JP 9258929A JP 25892997 A JP25892997 A JP 25892997A JP H10321376 A JPH10321376 A JP H10321376A
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thickness
injection layer
transport layer
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Hideaki Ueda
秀昭 植田
Keiichi Furukawa
慶一 古川
Yoshihisa Terasaka
佳久 寺阪
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Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光開始電圧が低く、発光強度が大きく、繰
り返し使用時での安定性に優れた有機エレクトロルミネ
ッセンス素子を提供すること。 【解決手段】 少なくとも陽極、正孔注入層、正孔輸送
層、発光層、および陰極を設けた有機エレクトロルミネ
センス素子において、陽極のイオン化ポテンシャルが
5.18〜5.35eVであり、正孔注入層のイオン化
ポテンシャルが4.90〜5.18eVであり、正孔輸
送層のイオン化ポテンシャルが5.20〜5.70eV
であることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス素
子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機エレクトロル
ミネセンス素子に関する。
【0002】
【従来の技術】有機エレクトロルミネセンス素子は、電
気信号に応じて発光しかつ発光物質として有機化合物を
用いて構成された素子である。
【0003】有機エレクトロルミネセンス素子は、基本
的には有機発光層および該層をはさんだ一対の対向電極
より構成されている。発光は電極の一方から電子が注入
され、もう一方の電極から正孔が注入されることによ
り、発光層中の発光体がより高いエネルギー準位に励起
され、励起された発光体が元の基底状態に戻る際に、そ
の余分なエネルギーを光として放出する現象である。
【0004】そして、発光効率を上げるために、上記基
本的構成に加え、正孔を注入する電極にはさらに正孔注
入層を設けたり、電子を注入する電極には電子輸送層を
設けたりする構成が取られている。
【0005】有機エレクトロルミネセンス素子の例とし
ては、発光体として単結晶アントラセンなどが用いられ
たものが、米国特許第3530325号明細書に記載さ
れている。
【0006】また、特開昭59−194393号公報に
は正孔注入層と有機発光体層を組み合わせたものが提案
されている。
【0007】特開昭63−295695号公報には有機
質正孔注入輸送層、有機質電子注入輸送層を組み合わせ
たものが提案されている。
【0008】これら積層構造の電界発光素子は、有機蛍
光体と電荷輸送性の有機物(電荷輸送材)及び電極を積
層した構造となっており、それぞれの電極より注入され
た正孔と電子が電荷輸送材中を移動して、それらが再結
合することによって発光する。有機蛍光体としては、8
−キノリノールアルミニウム錯体やクマリン化合物など
蛍光を発する有機色素などが用いられている。また、電
荷輸送材としては、例えばN,N’−ジ(m−トリル)
N,N’−ジフェニルベンジジンや、1,1−ビス
[N,N−ジ(p−トリル)アミノフェニル]シクロヘ
キサンといったジアミノ化合物や、4−(N,N−ジフ
ェニル)アミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニル
ヒドラゾン化合物等があげられる。さらに、銅フタロシ
アニンのようなポルフィリン化合物も提案されている。
【0009】しかしながら、有機エレクトロルミネセン
ス装置は、高い発光特性を有しているが、発光時の安定
性や保存安定性の点で充分ではなく、実用化には至って
いない。素子の発光時の安定性、保存安定性における問
題点の一つとして、電荷輸送材の安定性が指摘されてい
る。電界発光素子の有機物で形成される層は百〜数百ナ
ノメーターと非常に薄く、単位厚さ当りに加えられる電
圧は非常に高い。また、発光や通電による発熱もあり、
従って電荷輸送材には電気的、熱的あるいは化学的な安
定性が要求される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところ
は、発光強度が大きく、繰り返し使用しても安定した性
能を発揮する有機エレクトロルミネセンス素子を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも陽
極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層および陰極を設け
た有機エレクトロルミネセンス素子において、陽極のイ
オン化ポテンシャルが5.18〜5.35eVであり、
正孔注入層のイオン化ポテンシャルが4.80〜5.1
8eVであり、正孔輸送層のイオン化ポテンシャルが
5.20〜5.70eVであることを特徴とする有機エ
レクトロルミネセンス素子に関する。
【0012】本発明の有機エレクトロルミネセンス素子
は図1に示したごとく陽極(1)と陰極(5)の両電極
間に少なくとも正孔注入層(2)と正孔輸送層(3)お
よび有機発光層(4)から構成されている。
【0013】有機エレクトロルミネセンス装置の陽極
(1)として使用される導電性物質としてはイオン化ポ
テンシャルが5.18〜5.35eV、好ましくは5.
20〜5.35eVのものが使用されるが、酸化錫、酸
化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化ジルコ
ニウムなどの導電性金属化合物の酸化度合いやドーピン
グの量を調整することによって得られる。陽極は酸素プ
ラズマ等の手段によってイオン化ポテンシャルを5.1
8〜5.35に調整してもよい。
【0014】陰極(5)を形成する金属としては銀、ア
ルミニウムや、4eVよりも小さい仕事関数を持つもの
例えば、マグネシウム、カルシウム、チタニウム、イッ
トリウム、リチウム、ガドリニウム、イッテルビウム、
ルテニウム、マンガンおよびそれらの合金が使用可能で
ある。マグネシウムと銀との合金、アルミニウムが好ま
しい。
【0015】陽極や陰極の電気抵抗は低いほど電流損失
や発熱の点で望ましいが具体的には100Ω・cm(体
積抵抗値)以下が望ましい。
【0016】有機エレクトロルミネセンス素子において
は、発光が見られるように、少なくとも陽極(1)ある
いは陰極(5)は透明電極にする必要がある。この際、
陰極を透明電極とすると透明電極が酸化劣化しやすく透
明性が損なわれやすいので、陽極を透明電極にすること
が好ましい。
【0017】透明電極を形成する場合、透明基板上に、
上記したような導電性物質を用い、蒸着、スパッタリン
グ等の手段やゾルゲル法あるいは樹脂等に分散させて塗
布する等の手段を用いて所望の透光性と導電性が確保さ
れるように形成すればよい。
【0018】透明基板としては、適度の強度を有し、有
機エレクトロルミネセンス装置作製時、蒸着等による熱
に悪影響を受けず、透明なものであれば特に限定されな
いが、係るものを例示すると、ガラス基板、透明な樹
脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエーテ
ルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン等を使用する
ことも可能である。ガラス基板上に透明電極が形成され
たものとしてはITO、NESA等の市販品が知られて
いるがこれらを使用してもよい。
【0019】陽極(1)上には正孔注入層(2)が形成
される。正孔注入層(2)はイオン化ポテンシャルが
4.80〜5.18eV、好ましくは4.80〜5.1
5eVを有するように形成される。好ましくは、正孔注
入層(2)のイオン化ポテンシャルは陽極(1)のそれ
より低いイオン化ポテンシャル、好ましくは0.05〜
0.40eV低い、より好ましくは0.08〜0.45
eV低いイオン化ポテンシャルを有するように形成す
る。
【0020】正孔注入層用の化合物は、正孔輸送性の化
合物であり、上記の関係を付与できる化合物であれば、
特に限定的ではないが、スチリル化合物、より具体的に
は、例えば以下のものが好ましい。それらの化合物は2
種以上を混合して用いてもよい。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】
【化3】
【0024】
【化4】
【0025】
【化5】
【0026】
【化6】
【0027】
【化7】
【0028】
【化8】
【0029】
【化9】
【0030】
【化10】
【0031】
【化11】
【0032】
【化12】
【0033】正孔注入層(2)は、前記した化合物を蒸
着して形成してもよいし、該化合物を溶解した溶液や適
当な樹脂とともに溶解した液をディップコートやスピン
コートして形成してもよい。
【0034】正孔注入層を蒸着法で形成する場合、その
厚さは、通常0.1〜30nmであり、塗布法で形成す
る場合は、1〜50nm程度に形成すればよい。
【0035】形成する膜厚が厚いほど発光させるための
印加電圧を高くする必要があり発光効率が悪く有機エレ
クトロルミネセンス素子の劣化を招きやすい。また膜厚
が薄くなると発光効率はよくなるがブレイクダウンしや
すくなり有機エレクトロルミネセンス素子の寿命が短く
なる。
【0036】次は、正孔注入層(2)の上に正孔輸送層
(3)を形成する。正孔輸送層はイオン化ポテンシャル
が5.20〜5.70eV、好ましくは5.20〜5.
68eVを有するように形成される。好ましくは、正孔
輸送層(3)のイオン化ポテンシャルは正孔注入層
(2)のそれより高いイオン化ポテンシャル、好ましく
は0.05〜0.70eV高い、より好ましくは0.08
〜0.67eV高いイオン化ポテンシャルを有するよう
に形成する。
【0037】正孔輸送層用の化合物としては、正孔輸送
性の化合物であり、上記の関係を付与することのできる
化合物であれば、特に限定的ではないが、アリールアミ
ノ化合物、より具体的には、例えば以下のものが挙げら
れる。これらの化合物は2種以上を混合して用いてもよ
い。
【0038】
【化13】
【0039】
【化14】
【0040】
【化15】
【0041】
【化16】
【0042】
【化17】
【0043】
【化18】
【0044】
【化19】
【0045】
【化20】
【0046】正孔輸送層(3)は、前記した化合物を蒸
着して形成してもよいし、該化合物を溶解した溶液や適
当な樹脂とともに溶解した液をディップコートやスピン
コートして形成してもよい。
【0047】正孔輸送層を蒸着法で形成する場合、その
厚さは、通常30〜100nmであり、塗布法で形成す
る場合は、50〜200nm程度に形成すればよい。形
成する膜厚が厚いほど発光させるための印加電圧を高く
する必要があり発光効率が悪く有機エレクトロルミネセ
ンス素子の劣化を招きやすい。また膜厚が薄くなると発
光効率はよくなるがブレイクダウンしやすくなり有機エ
レクトロルミネセンス素子の寿命が短くなる。
【0048】正孔輸送層(3)の上に有機発光層(4)
を形成する。有機発光層(4)に用いられる有機発光体
としては、公知のものを使用可能で、例えばエピドリジ
ン、2,5−ビス[5,7−ジ−t−ペンチル−2−ベ
ンゾオキサゾリル]チオフェン、2,2’−(1,4−
フェニレンジビニレン)ビスベンゾチアゾール、2,
2’−(4,4’−ビフェニレン)ビスベンゾチアゾー
ル、5−メチル−2−{2−[4−(5−メチル−2−
ベンゾオキサゾリル)フェニル]ビニル}ベンゾオキサ
ゾール、2,5−ビス(5−メチル−2−ベンゾオキサ
ゾリル)チオフェン、アントラセン、ナフタレン、フェ
ナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、ペリノン、
1,4−ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジ
エン、クマリン、アクリジン、スチルベン、2−(4−
ビフェニル)−6−フェニルベンゾオキサゾール、アル
ミニウムトリスオキシン、マグネシウムビスオキシン、
ビス(ベンゾ−8−キノリノール)亜鉛、ビス(2−メ
チル−8−キノリノール)アルミニウムオキサイド、イ
ンジウムトリスオキシン、アルミニウムトリス(5−メ
チルオキシン)、リチウムオキシン、ガリウムトリスオ
キシン、カルシウムビス(5−クロロオキシン)、ポリ
亜鉛−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリノリル)メタ
ン、ジリチウムエピンドリジオン、亜鉛ビスオキシン、
1,2−フタロペリノン、1,2−ナフタロペリノンな
どを挙げることができる。
【0049】また、一般的な螢光染料、例えば螢光クマ
リン染料、螢光ペリレン染料、螢光ピラン染料、螢光チ
オピラン染料、螢光ポリメチン染料、螢光メシアニン染
料、螢光イミダゾール染料等も、使用できる。このう
ち、特に、好ましいものとしては、キレート化オキシノ
イド化合物が挙げられる。
【0050】有機発光層は上記した発光物質の単層構成
でもよいし、発光の色、発光の強度等の特性を調整する
ために、多層構成としてもよい。また、2種以上の発光
物質を混合したり発光層にドープしてもよい。
【0051】蒸着法で形成する場合、その厚さは、通常
1〜200nmであり、塗布法で形成する場合は、5〜
500nm程度に形成すればよい。
【0052】形成する膜厚が厚いほど発光させるための
印加電圧を高くする必要があり発光効率が悪く有機エレ
クトロルミネセンス素子の劣化を招きやすい。また膜厚
が薄くなると発光効率はよくなるがブレイクダウンしや
すくなり有機エレクトロルミネセンス素子の寿命が短く
なる。
【0053】上記有機発光層(4)上に上記した陰極を
形成する。以上、陽極(1)上に、正孔注入層(2)、
正孔輸送層(3)、有機発光層(4)および陰極(5)
を順次形成したが、陰極(5)上に各層を順次形成して
もよい。
【0054】本発明においては、有機発光層(4)と陰極
(5)の間に図2に示したごとく、電子注入層(7)を形成
してもよい。電子注入層は、電子輸送材料と金属との混
合物層または金属フッ化物層として形成されることが好
ましい。係る電子注入層を形成することにより、さらに
発光素子の発光輝度を上げることができ、駆動電圧を低
くすることで、長寿命化できる等の効果がある。
【0055】電子輸送材料と金属との混合物層に用いら
れる電子輸送材料としては、例えば2−(4−ビフェニ
ルイル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,
3,4−オキサジアゾール、2−(1−ナフチル)−5
−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサ
ジアゾール、1,4−ビス{2−[5−(4−tert−ブ
チルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾリル]}ベ
ンゼン、1,3−ビス{2−[5−(4−tert−ブチル
フェニル)−1,3,4−オキサジアゾリル]}ベンゼ
ン、4,4’−ビス{2−[5−(4−tert−ブチルフ
ェニル)−1,3,4−オキサジアゾリル]}ビフェニ
ル、2−(4−ビフェニルイル)−5−(4−tert−ブ
チルフェニル)−1,3,4−チオジアゾール、2−
(1−ナフチル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)
−1,3,4−チオジアゾール、1,4−ビス{2−
[5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−チ
オジアゾリル]}ベンゼン、1,3−ビス{2−[5−
(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−チオジア
ゾリル]}ベンゼン、4,4’−ビス{2−[5−(4
−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−チオジアゾリ
ル]}ビフェニル、3−(4−ビフェニルイル)−4−
フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,
2,4−トリアゾール、3−(1−ナフチル)−4−フ
ェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,
4−トリアゾール、1,4−ビス{3−[4−フェニル
−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−ト
リアゾリル]}ベンゼン、1,3−ビス{3−[4−フ
ェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,
4−オキサジアゾリル]}ベンゼン、4,4’−ビス
{2−[4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニ
ル)−1,3,4−オキサジアゾリル]}ビフェニル、
1,3,5−トリス{2−[5−(4−tert−ブチルフ
ェニル)−1,3,4−オキサジアゾリル]}ベンゼン
などを挙げることができる。これらのものは、2種以上
を混合して使用してもよい。
【0056】その他にも、前記した有機発光体物質が電
子輸送機能を有する場合は、該有機発光体物質を電子注
入層の電子輸送材料として用いてもよい。その際、有機
発光物質に用いた材料と同じ物質を用いることが好まし
い。係る材料としてはアルミニウムトリスオキシン、フ
ェニルベンゾオキサゾールZn錯体、フェニルベンゾチ
アゾールZn錯体等が使用でき、中でもアルミニウムト
リスオキシンが好ましい。
【0057】上記電子輸送材料と共に用いられる金属と
しては、仕事関数が4eVよりも小さな金属が良好であ
る。かかる金属としては、リチウム、マグネシウム、カ
ルシウム、チタニウム、イットリウム、ガドリウム、イ
ッテルビウム、ルテニウム、マンガンおよびそれらの合
金が用いられる。これらの中でも、リチウム、マグネシ
ウムが好ましい。
【0058】上記した電子輸送材料と金属との好ましい
組み合わせは、アルミニウムトリスオキシンとリチウム
又はマグネシウムである。
【0059】電子輸送材料と金属との混合比は1:0.
05〜1:2、好ましくは1:0.5〜1:1.2であ
る。電子注入層を金属フッ化物で形成する場合、該金属
フッ化物としてはLiF.MgF2、CaF2等が使用で
き、中でもLiF.MgF2、CaF2を使用することが
好ましい。
【0060】電子注入層は、上記化合物あるいは混合物
を蒸着または共蒸着し、厚さ0.1〜30nm程度に形
成される。
【0061】図3〜図5に、別の構成の有機エレクトロ
ルミネセンス素子を示した。図3において、(1)は陽
極であり、その上に、正孔注入層(2)と正孔輸送層
(3)、有機発光層(4)および電子輸送層(6)、陰
極(5)が順次積層された構成をとっており、電子輸送
層(6)が設けられている点が、図1の構成と異なり、
該陽極のイオン化ポテンシャル、正孔注入層のイオン化
ポテンシャル、正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは図
1で述べた関係を有する。
【0062】図4においては、(1)は陽極であり、そ
の上に、正孔注入層(2)と正孔輸送層(3)、有機発
光層(4)および電子輸送層(6)と電子注入層
(7)、陰極(5)が順次積層された構成をとってお
り、電子輸送層(6)および電子注入層(7)が設けら
れている点が、図1の構成と異なり、該陽極のイオン化
ポテンシャル、正孔注入層のイオン化ポテンシャル、正
孔輸送層のイオン化ポテンシャルは図1で述べた関係を
有する。
【0063】図5においては、(1)は陽極であり、そ
の上に、正孔注入層(2)と正孔輸送層(3)、有機発
光層(4)、陰極(5)および封止層(8)が順次積層
された構成をとっており、封止層(8)が設けられてい
る点が、図1の構成と異なるのみで、該陽極のイオン化
ポテンシャル、正孔注入層のイオン化ポテンシャル、正
孔輸送層のイオン化ポテンシャルは図1で述べた関係を
有する。
【0064】図3または図4に示したごとく、電子輸送
層(6)を形成する場合、先に電子注入層で説明した、
電子輸送材料と同様のものを使用することができる。電
子輸送層を形成する場合は、電子輸送材料を蒸着または
共蒸着して、厚さ30〜100nm程度に形成される。
また、図4に示した電子注入層は、図2で示した電子注
入層と同様に形成すればよい。
【0065】また図5に示したごとく封止層(8)を形
成する場合、酸化珪素、酸化亜鉛、フッ化マグネシウ
ム、酸化マグネシウム等の化合物を用い、真空蒸着法に
よって薄膜を形成することにより、厚さ5〜1000n
m程度に形成される。
【0066】陽極(1)と陰極(5)の1組の透明電極
は、各電極にニクロム線、金線、銅線、白金線等の適当
なリード線(9)を接続し、両電極に適当な電圧(V
s)を印加することにより有機エレクトロルミネセンス
素子の有機発光層(4)が発光する。
【0067】本発明は、正孔注入層のイオン化ポテンシ
ャルが陽極のイオン化ポテンシャルよりも小さいため正
孔の注入が容易であり、正孔注入層と正孔輸送層の正孔
移動は共に正孔輸送材でもあることから容易に起こり、
発光層に達することができる。また、主な耐電圧性や劣
化しやすい部位は正孔輸送層及び発光層と考えられると
ころ、正孔輸送層はイオン化ポテンシャルの大きな材料
を使用することができるため、発光の開始電圧が低く、
発光効率が良好で寿命の長い安定した素子特性を得るこ
とができる。
【0068】本発明の有機エレクトロルミネセンス素子
は、各種の表示装置、あるいはディスプレイ装置等に適
用可能である。以下に実施例を記載し本発明を説明す
る。なお、本発明の有機エレクトロルミネセンス素子は
発光効率、発光輝度の向上と長寿命化を達成するもので
あり、下記実施例は使用される発光物質、発光補助材
料、電荷輸送材料、増感剤、樹脂、電極材料等および素
子作製方法に限定する意図のものではない。
【0069】実施例1 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを5重量%含
有した酸化インジウム(日亜化学社製)を用い、反応槽
内の真空度を2×10-5Torrにした後、この反応槽
内に酸素ガスを導入してその圧力を3×10-4Torr
に調整し、電子銃電流値29mAで上気の蒸着装置に電
子銃を照射させるとともに、300mAのイオンアシス
ト電流を印加し、蒸着速度20Å/分で成膜を行った。
20分間成膜することで酸素濃度が55.2atomic%に
なった膜厚が400ÅのITO膜を形成した。ITO膜
のイオン化ポテンシャルは5.20eVであった。
【0070】次に正孔注入層として化合物(2)を1×
10-5Torrの雰囲気下で真空蒸着し厚さ10nmの
薄膜を形成した。正孔注入層のイオン化ポテンシャルは
5.12eVであった。
【0071】次に、正孔注入層の上に、正孔輸送層とし
て化合物(63)を蒸着し、厚さ50nmの薄膜を形成
した。正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは5.20e
Vであった。
【0072】その上に有機発光層として、アルミニウム
トリスオキシンを蒸着し、60nmの厚さになるように
薄膜を形成した。
【0073】次に、陰極として10:1の原子比のMg
およびAgを蒸着し、200nmの厚さになるように薄
膜を形成した。このようにして、有機エレクトロルミネ
センス装置を作製した。
【0074】なお、イオン化ポテンシャルは大気雰囲気
型紫外線光電子分析装置(AC−1;理研計器社製)に
より測定した。
【0075】実施例2〜4 実施例1において、正孔注入層として化合物(2)を使
用する代わりに、化合物(4)(正孔注入層のイオン化
ポテンシャルは5.10eVであった)、(7)(正孔
注入層のイオン化ポテンシャルは5.08eVであっ
た)、(11)(正孔注入層のイオン化ポテンシャルは
4.88eVであった)に代えること以外は実施例1と
全く同様にして有機エレクトロルミネセンス素子を作製
した。
【0076】実施例5 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを5重量%含
有した酸化インジウム(日亜化学社製)を用い、反応槽
内の真空度を2×10-5Torrにした後、この反応槽
内に酸素ガスを導入してその圧力を5×10-3Torr
に調整し、電子銃電流値29mAで上記の蒸着装置に電
子銃を照射させるとともに、300mAのイオンアシス
ト電流を印加し、蒸着速度20Å/分で成膜を行った。
20分間成膜することで酸素濃度が57.5atomic%に
なった膜厚が400ÅのITO膜を形成した。ITO膜
のイオン化ポテンシャルは5.25eVであった。
【0077】次に正孔注入層として化合物(19)を1
×10-5Torrの雰囲気下で真空蒸着し厚さ10nm
の薄膜を形成した。正孔注入層のイオン化ポテンシャル
は4.95eVであった。
【0078】次に、正孔注入層の上に、正孔輸送層とし
て化合物(66)を蒸着し、厚さ50nmの薄膜を形成
した。正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは5.25e
Vであった。
【0079】その上に有機発光層として、アルミニウム
トリスオキシンを蒸着し20nmの厚さになるように薄
膜を形成した。
【0080】次に、電子輸送層として下記のオキサジア
ゾール化合物(A)を蒸着し40nmの厚さになるよう
に薄膜を形成した。
【0081】
【化21】
【0082】次に、陰極として10:1の原子比のMg
およびAgを蒸着により200nmの厚さになるように
薄膜を形成した。このようにして、有機エレクトロルミ
ネセンス装置を作製した。
【0083】なお、イオン化ポテンシャルは大気雰囲気
型紫外線光電子分析装置(AC−1;理研計器社製)に
より測定した。
【0084】実施例6〜8 実施例5において、正孔注入層として化合物(19)を
使用する代わりに、化合物(22)(正孔注入層のイオ
ン化ポテンシャルは4.80eVであった)、(29)
(正孔注入層のイオン化ポテンシャルは5.05eVで
あった)、(31)(正孔注入層のイオン化ポテンシャ
ルは4.90eVであった)に代えること以外は実施例
5と全く同様にして有機エレクトロルミネセンス素子を
作製した。
【0085】実施例9 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを8重量%含
有した酸化インジウムを使用し、スパッタリングガスに
アルゴン、反応性ガスに酸素(流量比、アルゴン:酸素
=10:0.1)を用いて5×10-3Torrの雰囲気
下で反応性スパッタリング法により厚さ100nmの透
明導電の陽極を形成した。
【0086】その後続いて大気に晒すことなくチャンバ
ー内を1.0×10-5Torr以下の真空度まで減圧した後、チ
ャンバー内に0.2TorrになるまでO2ガスを導入し、
0.2W/cm2 の条件で30分間高周波電圧を印加
し、ITO基板のプラズマ洗浄を行った。ITO基板の
イオン化ポテンシャルは5.28であった。
【0087】こうして得られたITO基板を成膜装置内
のホルダーにセットし、1.0×10-5Torr以下 の真
空度まで減圧し、正孔注入層として化合物(37)を真
空蒸着し厚さ10nmの薄膜を形成した。正孔注入層の
イオン化ポテンシャルは5.10eVであった。
【0088】次に、正孔注入層の上に、正孔輸送層とし
て化合物(76)を蒸着し、厚さ50nmの薄膜を形成
した。正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは5.30e
Vであった。
【0089】その上に有機発光層として、アルミニウム
トリスオキシンを蒸着により60nmの厚さになるよう
に薄膜を形成した。
【0090】次に、陰極として10:1の原子比のMg
およびAgを蒸着により200nmの厚さになるように
薄膜を形成した。このようにして、有機エレクトロルミ
ネセンス素子を作製した。
【0091】実施例10 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを8重量%含
有した酸化インジウムを使用し、スパッタリングガスに
アルゴン、反応性ガスに酸素(流量比、アルゴン:酸素
=10:0.1)を用いて5×10-3Torrの雰囲気
下で反応性スパッタリング法により厚さ100nmの透
明導電の陽極を形成した。
【0092】その後続いて大気に晒すことなくチャンバ
ー内を1.0×10-5Torr以下の真空度まで減圧した
後、チャンバー内に1TorrになるまでO2ガスを導入
し、0.2W/cm2 の条件で60分間高周波電圧を印
加し、ITO基板のプラズマ洗浄を行った。ITO基板
のイオン化ポテンシャルは5.35であった。
【0093】こうして得られたITO基板を成膜装置内
のホルダーにセットし、1.0×10-5Torr以下の真空
度まで減圧し、正孔注入層として化合物(44)を真空
蒸着し厚さ20nmの薄膜を形成した。正孔注入層のイ
オン化ポテンシャルは5.01eVであった。
【0094】次に、正孔注入層の上に、正孔輸送層とし
て化合物(82)を蒸着し、厚さ40nmの薄膜を形成
した。正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは5.68e
Vであった。
【0095】その上に有機発光層として、アルミニウム
トリスオキシンを蒸着により60nmの厚さになるよう
に薄膜を形成した。
【0096】次に、陰極として10:1の原子比のMg
およびAgを蒸着により200nmの厚さになるように
薄膜を形成した。このようにして、電界発光素子を作製
した。
【0097】実施例11 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを8重量%含
有した酸化インジウムを使用し、スパッタリングガスに
アルゴン、反応性ガスに酸素(流量比、アルゴン:酸素
=10:0.1)を用いて4×10-2Torrの雰囲気
下で反応性スパッタリング法により厚さ100nmの透
明導電の陽極を形成した。
【0098】その後続いて大気に晒すことなくチャンバ
ー内を1.0×10-5Torr以下の真空度まで減圧した後、チ
ャンバー内に0.2TorrになるまでO2ガスを導入し、
0.2W/cm2 の条件で30分間高周波電圧を印加
し、ITO基板のプラズマ洗浄を行った。ITO基板の
イオン化ポテンシャルは5.30であった。
【0099】こうして得られたITO基板を成膜装置内
のホルダーにセットし、1.0×10-5Torr以下の真空
度まで減圧し、正孔注入層として化合物(50)を真空
蒸着し厚さ10nmの薄膜を形成した。正孔注入層のイ
オン化ポテンシャルは5.12eVであった。
【0100】次に、正孔注入層の上に、正孔輸送層とし
て化合物(88)を蒸着し、厚さ50nmの薄膜を形成
した。正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは5.63e
Vであった。
【0101】その上に有機発光層として、アルミニウム
トリスオキシンを蒸着し60nmの厚さになるように薄
膜を形成した。
【0102】次に、陰極として10:1の原子比のMg
およびAgを蒸着し200nmの厚さになるように薄膜
を形成した。このようにして、有機エレクトロルミネセ
ンス素子を作製した。
【0103】実施例12 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを8重量%含
有した酸化インジウムを使用し、スパッタリングガスに
アルゴン、反応性ガスに酸素(流量比、アルゴン:酸素
=10:0.1)を用いて5×10-3Torrの雰囲気
下で反応性スパッタリング法により厚さ100nmの透
明導電の陽極を形成した。
【0104】その後続いて大気に晒すことなくチャンバ
ー内を1.0×10-5Torr以下の真空度まで減圧した
後、チャンバー内に0.2TorrになるまでO2ガスを導
入し、0.2W/cm2 の条件で30分間高周波電圧を
印加し、ITO基板のプラズマ洗浄を行った。ITO基
板のイオン化ポテンシャルは5.28であった。
【0105】こうして得られたITO基板を成膜装置内
のホルダーにセットし、1.0×10-5Torr以下の真空
度まで減圧し、正孔注入層として化合物(54)を真空
蒸着し厚さ10nmの薄膜を形成した。正孔注入層のイ
オン化ポテンシャルは5.15eVであった。
【0106】次に、正孔注入層の上に、正孔輸送層とし
て化合物(86)を蒸着し、厚さ50nmの薄膜を形成
した。正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは5.32e
Vであった。
【0107】その上に有機発光層として、アルミニウム
トリスオキシンを蒸着により60nmの厚さになるよう
に薄膜を形成した。
【0108】次に、陰極として10:1の原子比のMg
およびAgを蒸着により200nmの厚さになるように
薄膜を形成した。このようにして、有機エレクトロルミ
ネセンス素子を作製した。
【0109】実施例13 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを5重量%含
有した酸化インジウム(日亜化学社製)を用い、反応槽内
の真空度を2×10-5Torrにした後、この反応槽内
に酸素ガスを導入してその圧力を3×10-4Torrに
調整し、電子銃電流値29mAで上記の蒸留装置に電子
銃を照射させるとともに、300mAのイオンアシスト
電流を印加し、蒸着速度20Å/分で成膜を行った。2
0分間成膜することで酸素濃度が55.2atomic%にな
った膜厚が400ÅのITO膜を形成した。ITO膜の
イオン化ポテンシャルは5.20eVであった。
【0110】次に正孔注入層として化合物(2)を1×1
-5Torrの雰囲気下で真空蒸着し、厚さ10nmの
薄膜を形成した。正孔注入層のイオン化ポテンシャルは
5.12eVであった。
【0111】次に、正孔注入層の上に、正孔輸送層とし
て化合物(63)を蒸着し、厚さ50nmの薄膜を形成し
た。正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは5.20eV
であった。
【0112】その上に有機発光層として、アルミニウム
トリスオキシンを蒸着し、60nmの厚さになるように
薄膜を形成した。次に、電子注入層としてアルミニウム
トリスオキシンとリチウムを体積比1:1で共蒸着し、
20nmの厚さとなるように薄膜を形成した。次に、陰
極としてAlを蒸着し200nmの厚さになるように薄
膜を形成した。このようにして、有機エレクトロルミネ
センス装置を作製した。
【0113】実施例14 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを5重量%含
有した酸化インジウム(日亜化学社製)を用い、反応槽内
の真空度を2×10-5Torrにした後、この反応槽内
に酸素ガスを導入してその圧力を5×10-3Torrに
調整し、電子銃電流値29mAで上記の蒸留装置に電子
を照射させるとともに、300mAのイオンアシスト電
流を印加し、蒸着速度20Å/分で成膜を行った。20
分間成膜することで酸素濃度が57.5atomic%になっ
た膜厚が400ÅのITO膜を形成した。ITO膜のイ
オン化ポテンシャルは5.25eVであった。
【0114】次に正孔注入層として化合物(19)を1×
10-5Torrの雰囲気下で真空蒸着し、厚さ10nm
の薄膜を形成した。正孔注入層のイオン化ポテンシャル
は4.95eVであった。次に、正孔注入層の上に、正
孔輸送層として化合物(66)を蒸着し、厚さ50nmの
薄膜を形成した。正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは
5.25eVであった。
【0115】その上に有機発光層として、アルミニウム
トリスオキシンを蒸着し、60nmの厚さになるように
薄膜を形成した。次に、電子注入層としてフッ化リチウ
ムを蒸着し、水晶発振式膜厚計でモニタしながら0.4
nmの厚さになるように薄膜を形成した。次に、陰極と
してAlを蒸着し200nmの厚さになるように薄膜を
形成した。このようにして、有機エレクトロルミネセン
ス装置を作製した。
【0116】実施例15 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを8重量%含
有した酸化インジウムをスパッタリングガスにアルゴ
ン、反応性ガスに酸素(流量比、アルゴン:酸素=1
0:0.1)を用いて5×10-3Torrの雰囲気下で
反応性スパッタリング法により厚さ100nmの透明導
電の陽極を作成した。
【0117】その後続いて大気に晒すことなくチャンバ
ー内を1.0×10-5Torr以下の真空度まで減圧し
た後、チャンバー内に1TorrになるまでO2ガスを
導入し、0.2W/cm2の条件で60分間高周波電圧
を印加し、ITO基板のプラズマ洗浄を行った。ITO
基板のイオン化ポテンシャルは5.35であった。次に
正孔注入層として化合物(50)を1×10-5Torrの
雰囲気下で真空蒸着し、厚さ10nmの薄膜を形成し
た。正孔注入層のイオン化ポテンシャルは5.12eV
であった。
【0118】次に、正孔注入層の上に、正孔輸送層とし
て化合物(66)を蒸着し、厚さ50nmの薄膜を形成し
た。正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは5.25eV
であった。その上に有機発光層として、アルミニウムト
リスオキシンを蒸着し、60nmの厚さになるように薄
膜を形成した。次に、電子注入層としてフッ化マグネシ
ウムを蒸着し、0.5nmの厚さになるように薄膜を形
成した。次に、陰極としてAlを蒸着し、200nmの
厚さになるように薄膜を形成した。このようにして、有
機エレクトロルミネセンス装置を作製した。
【0119】実施例16 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを8重量%含
有した酸化インジウムをスパッタリングガスにアルゴ
ン、反応性ガスに酸素(流量比、アルゴン:酸素=1
0:0.1)を用いて4×10-2Torrの雰囲気下で
反応性スパッタリング法により厚さ100nmの透明導
電の陽極を形成した。
【0120】その後続いて大気に晒すことなくチャンバ
ー内を1.0×10-5Torr以下の真空度まで減圧し
た後、チャンバー内に0.2TorrになるまでO2
スを導入し、0.2W/cm2の条件で30分間高周波
電圧を印加し、ITO基板のプラズマ洗浄を行った。I
TO基板のイオン化ポテンシャルは5.30であった。
こうして得られたITO基板を成膜装置内のホルダーに
セットし、1.0×10-5Torr以下の真空度まで減
圧し、正孔注入層として化合物(50)を真空蒸着し、厚
さ10nmの薄膜を形成した。正孔注入層のイオン化ポ
テンシャル5.12eVであった。
【0121】次に、正孔注入層の上に、正孔輸送層とし
て化合物(88)を蒸着し、厚さ50nmの薄膜を形成し
た。正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは5.63eV
であった。その上に有機発光層として、アルミニウムト
リスオキシンを蒸着し、60nmの厚さになるように薄
膜を形成した。次に、電子注入層としてアルミニウムト
リスオキシンとマグネシウムを体積比1:1で共蒸着
し、10nmの厚さとなるように薄膜を形成した。次に
陰極としてAlを蒸着し、200nmの厚さになるよう
に薄膜を形成した。このようにして、有機エレクトロル
ミネセンス装置を作製した。
【0122】比較例1 市販のインジウムスズ酸化物被覆ガラスの基板(ジオマ
テック社製)を蒸留水、アセトンでそれぞれ20分間超
音波洗浄した。イオン化ポテンシャルは4.75eVで
あった。
【0123】その基板上に正孔注入層として、N,
N’,N”−トリフェニル−N,N’,N”−トリス
(3−メチルフェニル)−1,3,5−トリ(4−アミ
ノフェニル)ベンゼンを蒸着し厚さ10nmの薄膜を形
成した。正孔注入層のイオン化ポテンシャルは5.10
であった。
【0124】その上に正孔輸送層としてN,N’−ジフ
ェニル−N,N’−ビス(3,4−ジメチルフェニル)
−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミンを蒸着
し、厚さ60nmの薄膜を形成した。イオン化ポテンシ
ャルは5.20eVであった。
【0125】その上に有機発光層として、アルミニウム
トリスオキシンを蒸着により60nmの厚さになるよう
に薄膜を形成した。
【0126】次に、陰極として10:1の原子比のMg
およびAgを蒸着により200nmの厚さになるように
薄膜を形成した。このようにして、有機エレクトロルミ
ネセンス素子を作製した。
【0127】比較例2 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを8重量%含
有した酸化インジウムを使用し、スパッタリングガスに
アルゴン、反応性ガスに酸素(流量比、アルゴン:酸素
=10:0.1)を用いて5×10-3Torrの雰囲気
下で反応性スパッタリング法により厚さ100nmの透
明導電の陽極を形成した。イオン化ポテンシャルは5.
15eVであった。
【0128】正孔輸送層として、N,N’−ジフェニル
−N,N’−ビス(1−ナフチル)−1,1’−ジフェ
ニル−4,4’−ジアミンを蒸着し、厚さ60nmの薄
膜を形成した。正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは
5.25eVであった。
【0129】次に、有機発光層としてアルミニウムトリ
スオキシンを蒸着し20nmの厚さになるように薄膜を
形成した。
【0130】次に、電子輸送層としてオキサジアゾール
化合物(A)を蒸着し40nmの厚さになるように薄膜
を形成した。
【0131】次に、陰極としてマグネシウムを蒸着によ
り200nmの厚さになるように薄膜を形成した。この
ようにして、有機エレクトロルミネセンス素子を作製し
た。
【0132】比較例3 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを5重量%含
有した酸化インジウム(日亜化学社製)を用い、反応槽
内の真空度を2×10-5Torrにした後、この反応槽
内に酸素ガスを導入してその圧力を8×10-5Torr
に調整し、電子銃電流値29mAで上気の蒸着装置に電
子銃を照射させるとともに、300mAのイオンアシス
ト電流を印加し、蒸着速度20Å/分で成膜を行った。
20分間成膜することで酸素濃度が55.2atomic%に
なった膜厚が400ÅのITO膜を形成した。ITO膜
のイオン化ポテンシャルは5.18eVであった。
【0133】次に正孔注入層としてN,N’−ジフェニ
ル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’
−ジフェニル−4,4’−ジアミンを1×10-5Tor
rの雰囲気下で真空蒸着法により厚さ10nmの薄膜を
形成した。正孔注入層のイオン化ポテンシャルは、5.
30eVであった。
【0134】次に、正孔注入層の上に、正孔輸送層とし
てN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフチ
ル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミンを蒸
着し、厚さ50nmの薄膜を形成した。正孔輸送層のイ
オン化ポテンシャルは、5.25eVであった。
【0135】その上に有機発光層として、アルミニウム
トリスオキシンを蒸着し60nmの厚さになるように薄
膜を形成した。
【0136】次に、陰極としてマグネシウムを蒸着し2
00nmの厚さになるように薄膜を形成した。このよう
にして、有機エレクトロルミネセンス装置を作製した。
【0137】比較例4 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを8重量%含
有した酸化インジウムをスパッタリングガスにアルゴ
ン、反応性ガスに酸素(流量比、アルゴン:酸素=1
0:0.1)を用いて5×10-3Torrの雰囲気下で
反応性スパッタリング法により厚さ100nmの透明導
電の陽極を形成した。
【0138】その後続いて大気に晒すことなくチャンバ
ー内を1.0×10-5Torr以下の真空度まで減圧し
た後、チャンバー内に1TorrになるまでO2ガスを
導入し、0.2W/cm2の条件で30分間高周波電圧
を印加し、ITO基板のプラズマ洗浄を行った。ITO
基板のイオン化ポテンシャルは5.37であった。
【0139】こうして得られたITO基板を成膜装置内
のホルダーにセットし、1.0×10-5Torr以下の
真空度まで減圧し、正孔注入層として化合物(54)を
真空蒸着法し、厚さ10nmの薄膜を形成した。正孔注
入層のイオン化ポテンシャルは5.15eVであった。
【0140】次に、正孔注入層の上に、正孔輸送層とし
て化合物(86)を蒸着し、厚さ50nmの薄膜を形成
した。正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは5.32e
Vであった。
【0141】その上に有機発光層として、アルミニウム
トリスオキシンを蒸着により60nmの厚さになるよう
に薄膜を形成した。
【0142】次に、陰極として10:1の原子比のMg
およびAgを蒸着し、200nmの厚さになるように薄
膜を形成した。このようにして、有機エレクトロルミネ
センス装置を作製した。
【0143】比較例5 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを5重量%含
有した酸化インジウム(日亜化学社製)を用い、反応槽内
の真空度を2×10-5Torrにした後、この反応槽内
に酸素ガスを導入してその圧力を3×10-4Torrに
調整し、電子銃電流値29mAで上記の蒸着装置に電子
銃を照射させるとともに、300mAのイオンアシスト
電流を印加し、蒸着速度20Å/分で成膜を行った。2
0分間成膜することで酸素濃度が55.2atomic
%になった膜厚が400ÅのITO膜を形成した。IT
O膜のイオン化ポテンシャルは5.20eVであった。
【0144】次に正孔注入層として化合物(B)を1×1
-5Torrの雰囲気下で真空蒸着法し、厚さ10nm
の薄膜を形成した。正孔注入層のイオン化ポテンシャル
は4.76eVであった。
【0145】
【化22】
【0146】次に、正孔注入層の上に、正孔輸送層とし
て化合物(63)を蒸着し、厚さ50nmの薄膜を形成し
た。正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは5.20eV
であった。
【0147】その上に有機発光層として、アルミニウム
トリスオキシンを蒸着により60nmの厚さになるよう
に薄膜を形成した。
【0148】次に、陰極として10:1の原子比のMg
およびAgを蒸着し、200nmの厚さになるように薄
膜を形成した。このようにして、有機エレクトロルミネ
センス装置を作製した。
【0149】比較例6 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを5重量%含
有した酸化インジウム(日亜化学社製)を用い、反応槽内
の真空度を2×10-5Torrにした後、この反応槽内
に酸素ガスを導入してその圧力を3×10-4Torrに
調整し、電子銃電流値29mAで上記の蒸着装置に電子
銃を照射させるとともに、300mAのイオンアシスト
電流を印加し、蒸着速度20Å/分で成膜を行った。2
0分間成膜することで酸素濃度が55.2atomic
%になった膜厚が400ÅのITO膜を形成した。IT
O膜のイオン化ポテンシャルは5.20eVであった。
【0150】次に正孔注入層として化合物(2)を1×1
-5Torrの雰囲気下で真空蒸着法により厚さ10n
mの薄膜を形成した。正孔注入層のイオン化ポテンシャ
ルは5.12eVであった。
【0151】次に、正孔注入層の上に、正孔輸送層とし
て化合物(54)を蒸着し、厚さ50nmの薄膜を形成し
た。正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは5.15eV
であった。
【0152】その上に有機発光層として、アルミニウム
トリスオキシンを蒸着により60nmの厚さになるよう
に薄膜を形成した。
【0153】次に、陰極として10:1の原子比のMg
およびAgを蒸着により200nmの厚さになるように
薄膜を形成した。このようにして、有機エレクトロルミ
ネセンス装置を作製した。
【0154】比較例7 ガラスの基板上に、ターゲットに酸化スズを5重量%含
有した酸化インジウム(日亜化学社製)を用い、反応槽内
の真空度を2×10-5Torrにした後、この反応槽内
に酸素ガスを導入してその圧力を3×10-4Torrに
調整し、電子銃電流値29mAで上記の蒸着装置に電子
銃を照射させるとともに、300mAのイオンアシスト
電流を印加し、蒸着速度20Å/分で成膜を行った。2
0分間成膜することで酸素濃度が55.2atomic
%になった膜厚が400ÅのITO膜を形成した。IT
O膜のイオン化ポテンシャルは5.20eVであった。
【0155】次に正孔注入層として化合物(2)を1×1
-5Torrの雰囲気下で真空蒸着法し、厚さ10nm
の薄膜を形成した。正孔注入層のイオン化ポテンシャル
は5.12eVであった。
【0156】次に、正孔注入層の上に、正孔輸送層とし
て化合物(C)を蒸着し、厚さ50nmの薄膜を形成し
た。正孔輸送層のイオン化ポテンシャルは5.72eV
であった。
【0157】
【化23】
【0158】その上に有機発光層として、アルミニウム
トリスオシンを蒸着し、60nmの厚さになるように薄
膜を形成した。次に、陰極として10:1の原子比のM
gおよびAgを蒸着により200nmの厚さになるよう
に薄膜を形成した。このようにして、有機エレクトロル
ミネセンス装置を作製した。
【0159】評価 各層のイオン化ポテンシャルは、大気雰囲気型紫外線光
電子分析装置(AC−1;理研計器社製)により測定し
た。実施例1〜16および比較例1〜3で得られた有機
エレクトロルミネセンス素子を、そのガラス電極を陽極
として、直流電圧を除々に印加した時に発光を開始する
電圧(V)および、10Vの直流電圧をかけた時の発光
輝度(cd/m2)を測定した。
【0160】また、初期輝度300cd/m2で10時
間作動させた時の初期出力の低下率(%)(10時間後
の出力(mW/cm2 )/初期出力(mW/cm2 )×
100)を求めた。測定結果を表1にまとめて示す。
【0161】
【表1】
【0162】表1からわかるように、本発明の有機エレ
クトロルミネセンス素子は低電位で発光を開始し、良好
な発光輝度を示した。また、本発明の有機エレクトロル
ミネセンス素子は出力低下が少なく、寿命の長い安定な
発光を観測することができた。
【0163】
【発明の効果】有機エレクトロルミネセンス素子におい
て、陽極のイオン化ポテンシャルが5.18〜5.35
eVであり、正孔注入層のイオン化ポテンシャルが4.
90〜5.18eVであり、正孔輸送層のイオン化ポテ
ンシャルが5.20〜5.70eVに調整すると発光強
度が大きく発光開始電圧が低い耐久性に優れた有機エレ
クトロルミネセンス素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の有機エレクトロルミネセンス素子の
一構成例の概略断面図。
【図2】 本発明の有機エレクトロルミネセンス素子の
一構成例の概略断面図。
【図3】 本発明の有機エレクトロルミネセンス素子の
一構成例の概略断面図。
【図4】 本発明の有機エレクトロルミネセンス素子の
一構成例の概略断面図。
【図5】 本発明の有機エレクトロルミネセンス素子の
一構成例の概略断面図。
【符号の説明】
1:陽極 2:正孔注入層 3:正孔輸送層 4:有機発光層 6:電子輸送層 5:陰極 7:電子注入層 8:封止層 9:リード線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも陽極、正孔注入層、正孔輸送
    層、発光層および陰極を設けた有機エレクトロルミネセ
    ンス素子において、陽極のイオン化ポテンシャルが5.
    18〜5.35eVであり、正孔注入層のイオン化ポテ
    ンシャルが4.80〜5.18eVであり、正孔輸送層
    のイオン化ポテンシャルが5.20〜5.70eVであ
    ることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス素子。
  2. 【請求項2】 少なくとも陽極、正孔注入層、正孔輸送
    層、発光層、電子注入層および陰極を設けた有機エレク
    トロルミネセンス素子において、陽極のイオン化ポテン
    シャルが5.18〜5.35eVであり、正孔注入層の
    イオン化ポテンシャルが4.80〜5.18eVであ
    り、正孔輸送層のイオン化ポテンシャルが5.20〜
    5.70eVであることを特徴とする有機エレクトロル
    ミネセンス素子。
  3. 【請求項3】 電子注入層が電子輸送材料と金属との混
    合物であることを特徴とする請求項2記載の有機エレク
    トロルミネセンス素子。
  4. 【請求項4】 電子注入層が金属フッ化物層であること
    を特徴とする請求項2記載の有機エレクトロルミネセン
    ス素子。
  5. 【請求項5】 正孔注入層がスチリル化合物からなり、
    正孔輸送層がアリールアミノ化合物からなること特徴と
    する請求項1〜請求項4いずれかに記載の有機エレクト
    ロルミネセンス素子。
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