JP2007005680A - 有機el素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】
発光量子効率を維持しつつ、駆動電圧を低減することができる。
【解決手段】
本発明に係る有機EL表示装置は、陽極2と、陰極5と、陽極2および陰極5の間に配置された有機発光層7cと、陽極2と有機発光層7cとの間に設けられ、陽極2上に配置された正孔注入層7aと、陽極2と有機発光層7cとの間に、正孔注入層7aに接して配置された正孔輸送層7bとを基板上に備え、正孔注入層7aのイオン化ポテンシャルエネルギー(Ip)を、正孔輸送層7bのIp以上とする。また、好ましくは、正孔注入層7aのIpと、正孔輸送層7bのIpとの差を0.56×10−19J(0.35eV)以下とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、有機EL素子に関し、特に、陽極と有機発光層の間に、正孔注入層と正孔輸送層を備えた有機EL素子に関する。
近年、FPD(Flat Panel Display)として有機EL(Electro Luminescence)表示装置が注目されている。有機EL表示装置は自発光表示素子であり、液晶表示装置と比較して視野角が広く、バックライトが不要なため薄型化が可能である。また、応答速度も速く、有機物が有する発光性の多様性から、次世代の表示装置として期待されている。
有機EL表示装置は、画素となる有機EL素子を複数配置した有機EL表示素子を備えている。たとえば、パッシブ型の有機EL素子は、ストライプ状に配列された陽極配線と、当該陽極配線に交差するようにストライプ状に配列された陰極配線との交差部の間に有機発光層を含む有機化合物層が挟持された構造となっている。この一つの交差部に、発光素子としての画素が形成されている。有機EL素子は、このような画素がマトリックス状に配列されることにより構成されている。有機化合物層は、例えば、陽極から陰極へ向けて、正孔(ホール)注入層(HTL:Hole Injecting Layer)、正孔輸送層(HTL:Hole
Transporting Layer)、有機発光層(ELL:Electro Luminescence
Layer)、電子(キャリア)輸送層(ETL:Electro Transporting Layer)が積層されてなる(例えば、特許文献1)。なお、これとは異なる構成を有する場合もある。
陽極と陰極の間に電圧を印加すると、陽極からは正孔が正孔(ホール)注入層や正孔輸送層を介して有機発光層に注入され、陰極からは電子が電子輸送層などを介して有機発光層に注入されて、正孔と電子とが有機発光層で再結合し、その際に生じるエネルギーにより有機発光層に含まれる有機発光性化合物の分子が励起され、励起子が生成される。このようにして、励起子が基底状態に失活する過程で発光現象が生じる。
ここで、有機EL素子を実用化するに際し、駆動電圧の低減化や発光量子効率の上昇が重要な課題となっている。この課題解決には、陽極から正孔を効率よく引き出して有機発光層側に注入し、陰極から電子を効率よく引き出して有機発光層側に注入し、正孔および電子を有機発光層まで損失なく効率よく輸送することが、求められている。
従来、たとえば、陽極から有機発光層に向けて、イオン化ポテンシャルエネルギーを段階的に大きくし、陰極から有機発光層に向けて、電子親和力を段階的に小さくすることにより、正孔および電子を有機発光層まで効率よく輸送する有機EL素子の積層構造が提案されていた。
図4は、従来の有機EL素子の積層体における各層のエネルギー状態を示す概念図である。
図4に示されるように、有機EL素子は、基板(不図示)上に形成された陽極上に、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層および陰極が順次積層されて構成されている。例示として、陽極の材料にはITO(Indium Tin Oxide)、陰極の材料にはリチウムLiを使用している。
図4に示されるように、イオン化ポテンシャルエネルギー(Ip)は、陽極であるITO電極から有機発光層へ向けて、陽極のIp=8.01×10−19J=5.0eV(但し、1eV=1.60217733×10−19J)、正孔注入層のIp=8.17×10−19J=5.1eV、正孔輸送層のIp=8.65×10−19J=5.4eV、有機発光層のIp=9.29×10−19J=5.8eVとし、順次段階的に大きくなるように設定されている。また、電子親和力(Ea)は、陰極であるLi電極から有機発光層へ向けて、順次小さくなるように設定されている。各層の材料には、各Ipに対応した材料が選択されている。なお、このような構成にする考え方の詳細については、例えば非特許文献1に紹介されている。
この構成は、正孔がイオン化ポテンシャルエネルギーの低い層から高い層に向けて移動するという正孔の移動特性や、電子が電子親和力の高い層から低い層に向けて移動するという電子の移動特性を利用したものであって、効率的に正孔や電子を陽極や陰極から有機発光層に注入することを狙ったものである。
特開2003−142264号公報 時任 静士、安達 千波矢、村田 英幸、「有機ELデジスプレイ」、第1版、日本、株式会社オーム社、平成16年8月20日発行、27頁−30頁
従来から、このような構成を採用することにより、駆動電圧の低減化や発光量子効率の上昇が実現されていたものの、有機EL表示装置の長寿命化のため、発光量子効率を維持しつつ、駆動電圧の更なる低減化を図る必要があった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、発光量子効率を維持しつつ、駆動電圧を低減することができる有機EL素子を提供することを目的とする。
本発明に係る有機EL表示装置は、陽極と、陰極と、陽極および陰極の間に配置された有機発光層と、陽極と有機発光層との間に配置された正孔注入層と、正孔注入層と有機発光層との間に、正孔注入層に接して配置された正孔輸送層とを備え、正孔注入層のイオン化ポテンシャルエネルギーは、正孔輸送層のイオン化ポテンシャルエネルギー以上とするものである。
このような構成にしたことにより、発光量子効率を維持しつつ、駆動電圧を低減することができる。
また、正孔注入層のイオン化ポテンシャルエネルギーと、正孔輸送層のイオン化ポテンシャルエネルギーとの差を0.56×10−19ジュール以下とするものである。
このような構成にしたことにより、発光量子効率を維持しつつ、駆動電圧を更に安定して低減することができる。
本発明によれば、発光量子効率を維持しつつ、駆動電圧を低減することができる。
本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置について、図に基づいて説明する。
図1は、有機EL表示装置の構成を示す図であって、図1(a)は電極が形成される側から基板を観察した状況を示す模式図であり、図1(b)は図1(a)のX−Xにおける断面図である。なお、図1(a)では封止基板8および捕水剤10を省略している。
図1(a)および図1(b)に示されるように、有機EL素子基板100は、基板1上に陽極配線2、陰極配線5、有機化合物層7、絶縁膜4、陰極隔壁6等が形成されて構成されている。
基板1上に陽極配線2がストライプ状に形成される。基板1には例えばガラス基板が用いられる。陽極配線2の材料には、例えばITO(Indium Tin Oxide)が用いられる。
図1(a)および図1(b)に示されるように、陽極配線2上に積層して、開口部3を有する絶縁膜4が形成される。開口部3は、陽極配線2と陰極配線5との交差部に設けられる。
図1(a)および図1(b)に示されるように、有機化合物層7は陽極配線2上に積層して形成される。なお、有機化合物層7の構成については、図2および図3を用いて、後で詳述する。
図1(b)に示されるように、陰極配線5は、有機発光層7上に形成される。
また、図1(a)および図1(b)に示されるように、陰極隔壁6が、陽極配線2と直交するように、絶縁膜4上に形成されている。陰極隔壁6が有機発光層7や陰極配線5を分離することにより、陰極隔壁6間に有機発光層7が形成され、ストライプ状にされた陰極配線5が形成される。陰極配線5の材料には、通常はアルミニウムAlまたはアルミニウム合金が用いられる。なお、AlやAl合金の他に、Li等のアルカリ金属、Ag、Ca、Mg、Y、Inやこれらを含む合金を、陰極配線5の材料に用いてもよい。陽極配線2と陰極配線5の交差部では、陽極配線2は陽極として、陰極配線5は陰極として機能する。
図1(a)および図1(b)に示されるように、陰極隔壁6は、陰極配線5と平行に配設される。図1(b)に示されるように、陰極隔壁6の断面形状は逆テーパ形状となっており、陰極隔壁6を逆テーパ形状にすることにより、陰極隔壁6の側壁およびの立ち上がり部分が影となり、製造工程において、複数の陰極配線5を空間的に分離することができる。
図1(b)に示されるように、有機EL素子基板100の表面、すなわち基板1の有機化合物層7等が配置された面上には、封止基板8が対向するように配置され、基板1上の有機発光層7等が外気と遮断されるように封止されている。図1(b)に示されるように、封止基板8の基板1との対向側の中央部には、凹部8aが形成されている。
また、図1(b)に示されるように、封止基板8と基板1とは、封止基板8の外周に塗布されたシール材9により貼り合わされる。基板1上の有機発光層7等は、両基板1、8およびシール材9によって封止されることで、空気中の水分にさらされないように保たれる。
また、基板1と封止基板8との間の封止空間には、酸素や窒素等の支燃性ガスが封入されている。
次に、有機化合物層7の構造について、詳細に説明する。
図2は、有機化合物層7を含む有機EL素子の構成を模式的に示す断面図である。
図2に示されるように、基板1上に、陽極2、正孔注入層7a、正孔輸送層7b、有機発光層7c、電子輸送層7dおよび陰極5が、順次積層されて形成されている。なお、陽極2、正孔注入層7a、正孔輸送層7b、有機発光層7c、電子輸送層7dおよび陰極5で、有機EL素子を構成するものとする。更に、電子輸送層7dと陰極5の間に、電子注入層を設けてもよい。
正孔注入層7aは、陽極2と有機発光層7との間に形成されており、陽極2から有機発光層7cへの正孔注入効率を高めるために設けられている。正孔輸送層7bは、正孔注入層7aと有機発光層7cとの間に、正孔注入層7aに接して積層して形成されており、正孔を円滑に有機発光層7cに移動させるためと、有機発光層7cに入った電子が陽極2側に移動してくるのを阻止するために設けられている。有機発光層7cは、陽極2から注入された正孔と陰極5から注入された電子とを再結合させて励起子を生成し、この励起子を基底状態に失活させることにより発光現象を生じさせるために設けられている。電子輸送層7dは、有機発光層7cと陰極5との間に形成されており、電子を円滑に有機発光層7cに移動させるためと、有機発光層7cに入った正孔が電子輸送層7dに移動してくるのを阻止するために設けられる。なお、図示しない電子注入層は、陰極5からの有機発光層7cへの電子注入効率を高めるために設けられる。
次に、本発明の実施の形態に係る有機EL素子の積層体のエネルギー準位について、図に基づいて説明する。図3は、本発明に係る有機EL素子の積層体における各層のエネルギー状態の一例を示す概念図である。
図4に示されるように、従来の有機EL素子の積層体のイオン化ポテンシャルエネルギー(Ip)は、陽極から有機発光層へ向けて、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層と順次段階的に大きくなるように設定されているのに対し、本発明実施の形態に係る有機EL素子では、図3に示されるように、正孔注入層7aのイオン化ポテンシャルエネルギー(Ip)は、正孔輸送層7bのIp以上である点で相違する。
このように、正孔注入層のイオン化ポテンシャルエネルギーを、正孔輸送層のイオン化ポテンシャルエネルギー以上にすることにより、発光量子効率を維持しつつ、駆動電圧を低減することができる。
また、さらに、好ましくは、正孔注入層のイオン化ポテンシャルエネルギーと、正孔輸送層のイオン化ポテンシャルエネルギーとの差を0.56×10−19ジュール(J)以下、すなわち0.35eV以下とする。
このように、正孔注入層のイオン化ポテンシャルエネルギーと、正孔輸送層のイオン化ポテンシャルエネルギーとの差を一定範囲内とすることにより、発光量子効率を維持しつつ、更に安定して駆動電圧を低減することができる。
なお、正孔注入層のイオン化ポテンシャルエネルギーと、正孔輸送層のイオン化ポテンシャルエネルギーとの差を0.56×10−19ジュール(J)以下、すなわち0.35eV以下としたのは、正孔注入層のイオン化ポテンシャルエネルギーを、正孔輸送層のイオン化ポテンシャルエネルギーに対して0.56×10−19Jよりも大きくしてしまうと、正孔が有機発光層7cへ移動しにくくなり、同じ輝度を得るのに駆動電圧が大きくする必要が生じてしまうためである。
図3に示されるように、イオン化ポテンシャルエネルギー(Ip)は、陽極2から有機発光層7cへ向けて、陽極2のIp=8.01×10−19J=5.0eV、正孔注入層7aのIp=8.81×10−19J=5.5eV、正孔輸送層7bのIp=8.49×10−19J=5.3eV、有機発光層7dのIp=9.29×10−19J=5.8eVと設定されている。この例示においては、正孔注入層7aのIpは、正孔輸送層7bのIpよりも=0.32×10−19J=0.2eVだけ大きく設定している。
以下、本発明の実施例および比較例について説明する。
実施例1.
板厚130nmのガラス基板上にITOを用いて陽極2を形成し、陽極2が形成されたガラス基板を、真空蒸着機の基板ホルダーに固定して、真空度1×10−6Torrまで減圧した。そして、イオン化ポテンシャルエネルギー(Ip)=8.81×10−19J=5.5eVの化学式(1)の有機化合物(α−NPD)を、蒸着速度0.2nm/秒で40nmの膜厚となるように、陽極2上に蒸着し、この層を正孔注入層7aとした。
Figure 2007005680
次に、Ip=8.65×10−19J=5.4eVの化学式(2)の有機化合物を、蒸着速度0.2nm/秒で40nmの膜厚となるように、正孔注入層7a上に蒸着し、この層を正孔輸送層7bとした。
Figure 2007005680
次に、Ip=9.29×10−19J=5.8eVの化学式(3)の有機化合物(Alq3)を、蒸着速度0.2nm/秒で50nmの膜厚となるように、正孔輸送層7b上に蒸着し、この層を有機発光層7cとした。
Figure 2007005680
次に、フッ化リチウムを、蒸着速度0.05nm/秒で0.5nmの膜厚となるように、有機発光層7c上に蒸着し、この層を電子注入層7dとした。次に、アルミニウムを、蒸着速度0.5nm/秒で100nmの膜厚となるように、電子注入層上に蒸着し、この層を陰極5とした。
このようにして積層形成された有機EL素子の陽極2および陰極5の間に駆動電圧を印加して輝度を測定したところ、300cd/mを得るのに、駆動電圧4.1V、電流効率5.0cd/Aであった。
実施例2.
板厚130nmのガラス基板上にITOを用いて陽極2を形成し、陽極2が形成されたガラス基板を、真空蒸着機の基板ホルダーに固定して、真空度1×10−6Torrまで減圧した。そして、Ip=9.07×10−19J=5.66eVの化学式(4)の有機化合物を、蒸着速度0.2nm/秒で40nmの膜厚となるように、陽極2上に蒸着し、この層を正孔注入層7aとした。
Figure 2007005680
次に、Ip=8.52×10−19J=5.32eVの化学式(5)の有機化合物を、蒸着速度0.2nm/秒で40nmの膜厚となるように、正孔注入層7a上に蒸着し、この層を正孔輸送層7bとした。
Figure 2007005680
次に、Ip=9.29×10−19J=5.8eVの化学式(3)の有機化合物(Alq3)を、蒸着速度0.2nm/秒で50nmの膜厚となるように、正孔輸送層7b上に蒸着し、この層を有機発光層7cとした。
次に、フッ化リチウムを、蒸着速度0.05nm/秒で0.5nmの膜厚となるように、有機発光層7c上に蒸着し、この層を電子注入層とした。次に、アルミニウムを、蒸着速度0.5nm/秒で100nmの膜厚となるように、電子注入層上に蒸着し、この層を陰極5とした。
このようにして積層形成された有機EL素子の陽極2および陰極5の間に駆動電圧を印加して輝度を測定したところ、300cd/Aを得るのに、駆動電圧4.2V、電流効率4.8cd/Aであった。
従来例.
板厚130nmのガラス基板上にITOを用いて陽極2を形成し、陽極2が形成されたガラス基板を、真空蒸着機の基板ホルダーに固定して、真空度1×10−6Torrまで減圧した。そして、Ip=8.38×10−19J=5.23eVの化学式(6)の有機化合物を、蒸着速度0.2nm/秒で40nmの膜厚となるように、陽極2上に蒸着し、この層を正孔注入層7aとした。
Figure 2007005680
次に、Ip=9.04×10−19J=5.46eVの化学式(7)の有機化合物を、蒸着速度0.2nm/秒で40nmの膜厚となるように、正孔注入層7a上に蒸着し、この層を正孔輸送層7bとした。
Figure 2007005680
次に、Ip=9.29×10−19J=5.8eVの化学式(3)の有機化合物(Alq3)を、蒸着速度0.2nm/秒で50nmの膜厚となるように、正孔輸送層7b上に蒸着し、この層を有機発光層7cとした。次に、フッ化リチウムを、蒸着速度0.05nm/秒で0.5nmの膜厚となるように、有機発光層7c上に蒸着し、この層を電子注入層とした。次に、アルミニウムを、蒸着速度0.5nm/秒で100nmの膜厚となるように、電子注入層上に蒸着し、この層を陰極5とした。
このようにして積層形成された有機EL素子の陽極2および陰極5の間に駆動電圧を印加して輝度を測定したところ、300cd/Aを得るのに、駆動電圧5.8V、電流効率4.5cd/Aであった。
実施例1および実施例2と、従来例とを比較すると、同じ輝度300cd/mを得るのに、実施例1および実施例2では従来例と比較して、1.6〜1.7Vの駆動電圧の低減を実現することができた。また、同じ300cd/mを得るのに、実施例1および実施例2では従来例と比較して、0.3〜0.5cd/Aの電流効率の上昇を実現することができた。
以上のように、正孔注入層のイオン化ポテンシャルエネルギーを、正孔輸送層のイオン化ポテンシャルエネルギー以上にすることにより、発光量子効率を維持しつつ、駆動電圧を低減することができる。
また、さらに、好ましくは、正孔注入層のイオン化ポテンシャルエネルギーと、正孔輸送層のイオン化ポテンシャルエネルギーとの差を0.56×10−19ジュール(J)以下、すなわち0.35eV以下とすることにより、発光量子効率を維持しつつ、更に安定して駆動電圧を低減することができる。
以上の説明は、本発明を実施の形態を説明するものであり、本発明が以上の実施の形態に限定されるものではない。また、当業者であれば、以上の実施の形態の各要素を、本発明の範囲において、容易に変更、追加、変換することが可能である。
上記発明の実施態様では、パッシブ型有機EL装置として説明したが、アクティブ型有機EL表示装置にも本発明を適用できる。
有機EL表示素子の構成を示す図であって、図1(a)は電極が形成される側から基板を観察した状況を示す模式図であり、図1(b)は図1(a)のX−Xにおける断面図である。 有機化合物層を含む有機EL素子の構成を模式的に示す断面図である。 本発明に係る有機EL素子の積層体における各層のエネルギー状態を示す概念図である。 従来の有機EL素子の積層体における各層のエネルギー状態を示す概念図である。
符号の説明
1 基板
2 陽極配線(陽極)
3 開口部
4 絶縁膜
5 陰極配線(陰極)
6 陰極隔壁
7 有機化合物層
7a 正孔注入層
7b 正孔輸送層
7c 有機発光層
7d 電子輸送層
8 封止基板
9 シール材
10 捕水剤
100 有機EL素子基板
100a 表示領域

Claims (2)

  1. 陽極と、陰極と、上記陽極および上記陰極の間に配置された有機発光層と、上記陽極と上記有機発光層との間に配置された正孔注入層と、上記正孔注入層と上記有機発光層との間に、上記正孔注入層に接して配置された正孔輸送層とを備え、
    上記正孔注入層のイオン化ポテンシャルエネルギーは、上記正孔輸送層のイオン化ポテンシャルエネルギー以上である、有機EL素子。
  2. 上記正孔注入層のイオン化ポテンシャルエネルギーと、上記正孔輸送層のイオン化ポテンシャルエネルギーとの差が0.56×10−19ジュール以下である、請求項1に記載の有機EL素子。
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