JPH1032101A - 電力用抵抗器 - Google Patents
電力用抵抗器Info
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- JPH1032101A JPH1032101A JP18644296A JP18644296A JPH1032101A JP H1032101 A JPH1032101 A JP H1032101A JP 18644296 A JP18644296 A JP 18644296A JP 18644296 A JP18644296 A JP 18644296A JP H1032101 A JPH1032101 A JP H1032101A
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- Japan
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- power resistor
- resistance element
- space
- extruded product
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 内部蓄熱の進行を抑制することで、寿命低下
の防止と、小型軽量化を図る。 【解決手段】 抵抗素子の収納空間を確保した断面形状
の金属製押出成形品31を所望長さに切断して、これを
収納ケース21となし、この収納ケース21の前記空間
内にリード線23を有した抵抗素子を収納して、リード
線23を収納ケース21の外部に導き出し、その状態で
前記空間内に絶縁性充填材を充填して固化させてなる電
力用抵抗器において、押出成形品の断面形状を、前記空
間内に突出する吸熱フィン32を有した形状に設定し
た。
の防止と、小型軽量化を図る。 【解決手段】 抵抗素子の収納空間を確保した断面形状
の金属製押出成形品31を所望長さに切断して、これを
収納ケース21となし、この収納ケース21の前記空間
内にリード線23を有した抵抗素子を収納して、リード
線23を収納ケース21の外部に導き出し、その状態で
前記空間内に絶縁性充填材を充填して固化させてなる電
力用抵抗器において、押出成形品の断面形状を、前記空
間内に突出する吸熱フィン32を有した形状に設定し
た。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータの制動抵抗
器等に用いられる電力用抵抗器に関する。
器等に用いられる電力用抵抗器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、モータの制動抵抗器等に用いられ
るものとして、種々の形態があるが、そのひとつの形態
として、所定の大きさのケースの内部(収納空間)に抵
抗素子を収納し、その上からケース内に珪粉等の無機質
絶縁性充填材を密に充填し固化させたものがある。
るものとして、種々の形態があるが、そのひとつの形態
として、所定の大きさのケースの内部(収納空間)に抵
抗素子を収納し、その上からケース内に珪粉等の無機質
絶縁性充填材を密に充填し固化させたものがある。
【0003】そして、このケースは、アルミニウム等の
金属材料からなる角型パイプを所定長さに裁断したもの
で、長い方の壁板に形成した適当な切欠などを用いてボ
ルト止めできるようになっている。抵抗素子の両端には
適宜キャップが設けられ、例えば、一端側のキャップに
は、金属パイプ端子を介して耐熱被覆リード線が接続さ
れている。そして、抵抗素子をケースの内部に収容し、
充填材をケース内に封入した状態で、ケースの両端が、
閉止部材を介して耐熱セメントで閉止され、リード線
が、閉止部材及び耐熱セメントを貫通してケースの外部
に引き出されている構造である。
金属材料からなる角型パイプを所定長さに裁断したもの
で、長い方の壁板に形成した適当な切欠などを用いてボ
ルト止めできるようになっている。抵抗素子の両端には
適宜キャップが設けられ、例えば、一端側のキャップに
は、金属パイプ端子を介して耐熱被覆リード線が接続さ
れている。そして、抵抗素子をケースの内部に収容し、
充填材をケース内に封入した状態で、ケースの両端が、
閉止部材を介して耐熱セメントで閉止され、リード線
が、閉止部材及び耐熱セメントを貫通してケースの外部
に引き出されている構造である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
抵抗器の場合、ケースの内面が、起伏のない平坦な面で
構成されているため、抵抗素子の発生した熱がケースに
十分に伝わりにくく、内部蓄熱が進みやすいという問題
がある。特に、大電力用の抵抗器に適用した場合は、抵
抗素子の発熱量が大きくなるため、内部蓄熱が一層進み
やすくなる。そして、内部蓄熱が進むと、抵抗素子が高
温化し、寿命低下につながる。あるいは、内部蓄熱が進
行するに従い、ケースの表面温度が高くなるため、ケー
スを大形化して、表面温度の上昇を抑える必要が生じ
る。
抵抗器の場合、ケースの内面が、起伏のない平坦な面で
構成されているため、抵抗素子の発生した熱がケースに
十分に伝わりにくく、内部蓄熱が進みやすいという問題
がある。特に、大電力用の抵抗器に適用した場合は、抵
抗素子の発熱量が大きくなるため、内部蓄熱が一層進み
やすくなる。そして、内部蓄熱が進むと、抵抗素子が高
温化し、寿命低下につながる。あるいは、内部蓄熱が進
行するに従い、ケースの表面温度が高くなるため、ケー
スを大形化して、表面温度の上昇を抑える必要が生じ
る。
【0005】本発明は、上記事情を考慮し、内部蓄熱の
進行を抑制することで、寿命低下の防止と、小型軽量化
を図ることのできる電力用抵抗器を提供することを目的
とする。
進行を抑制することで、寿命低下の防止と、小型軽量化
を図ることのできる電力用抵抗器を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、抵抗
素子の収納空間を確保した断面形状の金属製の押出成形
品を所望長さに切断して、これを収納ケースとなし、こ
の収納ケースの前記空間内にリード線を有した抵抗素子
を収納して、リード線を収納ケースの外部に導き出し、
その状態で前記空間内に絶縁性充填材を充填して固化さ
せてなる電力用抵抗器において、前記押出成形品の断面
形状を、前記空間内に突出する少なくとも一つの吸熱フ
ィンを有した形状に設定したことを特徴とする。この場
合の吸熱フィンの個数は任意であり、形状や位置も任意
である。この電力用抵抗器では、吸熱フィンが、ケース
内部の熱をケースの外表面に積極的に伝達する。したが
って、内部蓄熱の進行を抑制することができ、内部の高
温化を防止することができる。また、吸熱フィンを利用
して、内部に配置する部品の位置決めや取付けを行うこ
ともできる。
素子の収納空間を確保した断面形状の金属製の押出成形
品を所望長さに切断して、これを収納ケースとなし、こ
の収納ケースの前記空間内にリード線を有した抵抗素子
を収納して、リード線を収納ケースの外部に導き出し、
その状態で前記空間内に絶縁性充填材を充填して固化さ
せてなる電力用抵抗器において、前記押出成形品の断面
形状を、前記空間内に突出する少なくとも一つの吸熱フ
ィンを有した形状に設定したことを特徴とする。この場
合の吸熱フィンの個数は任意であり、形状や位置も任意
である。この電力用抵抗器では、吸熱フィンが、ケース
内部の熱をケースの外表面に積極的に伝達する。したが
って、内部蓄熱の進行を抑制することができ、内部の高
温化を防止することができる。また、吸熱フィンを利用
して、内部に配置する部品の位置決めや取付けを行うこ
ともできる。
【0007】この電力用抵抗器では、開口を利用して、
内部に充填材を充填したり、充填材の揮発を行わせたり
することができる。
内部に充填材を充填したり、充填材の揮発を行わせたり
することができる。
【0008】請求項2の発明は、開口を、取付壁として
の底壁に充填材の充填に必要な最小幅で形成し、開口と
対向する上壁の内面に吸熱フィンを設け、吸熱フィンの
両側に位置させて抵抗素子を配置し、収納ケースの両端
に前記空間の両端を塞ぐ閉止部材を嵌合し、少なくとも
一方の閉止部材に形成した貫通孔より抵抗素子のリード
線を引き出したことを特徴とする。この電力用抵抗器で
は、開口を底壁に最小幅で形成したので、底壁の接地面
積を大きくとることができ、底壁を通しての熱の逃げを
促進することができる。また、吸熱フィンの両側に抵抗
素子を配置したので、抵抗素子の熱を吸熱フィンで効率
良く吸収し、収納ケースの表面に伝達することができ
る。
の底壁に充填材の充填に必要な最小幅で形成し、開口と
対向する上壁の内面に吸熱フィンを設け、吸熱フィンの
両側に位置させて抵抗素子を配置し、収納ケースの両端
に前記空間の両端を塞ぐ閉止部材を嵌合し、少なくとも
一方の閉止部材に形成した貫通孔より抵抗素子のリード
線を引き出したことを特徴とする。この電力用抵抗器で
は、開口を底壁に最小幅で形成したので、底壁の接地面
積を大きくとることができ、底壁を通しての熱の逃げを
促進することができる。また、吸熱フィンの両側に抵抗
素子を配置したので、抵抗素子の熱を吸熱フィンで効率
良く吸収し、収納ケースの表面に伝達することができ
る。
【0009】請求項3の発明は、前記押出成形品の断面
形状を、外面に放熱フィンを有した形状に設定したこと
を特徴とする。この電力用抵抗器では、収納ケースの外
面に放熱フィンがあるので、ケースの外表面に伝達され
た熱を空気中に効率良く発散することができ、全体の放
熱性が向上する。
形状を、外面に放熱フィンを有した形状に設定したこと
を特徴とする。この電力用抵抗器では、収納ケースの外
面に放熱フィンがあるので、ケースの外表面に伝達され
た熱を空気中に効率良く発散することができ、全体の放
熱性が向上する。
【0010】請求項4の発明は、請求項3の放熱フィン
の一部を取付ブラケットとして兼用したことを特徴とす
る。この電力用抵抗器では、取付ブラケットを別に製作
して取り付ける必要がなくなる。また、取付ブラケット
として利用する放熱フィンの接地面を通して熱を逃がす
ことができ、放熱性が高まる。
の一部を取付ブラケットとして兼用したことを特徴とす
る。この電力用抵抗器では、取付ブラケットを別に製作
して取り付ける必要がなくなる。また、取付ブラケット
として利用する放熱フィンの接地面を通して熱を逃がす
ことができ、放熱性が高まる。
【0011】請求項5の発明は、請求項1の押出成形品
の断面形状を、平行な一対のフランジと両フランジ間を
連結するウェブとを有したH字形とし、両フランジ間の
空間を前記抵抗素子の収納空間とすると共に、ウェブを
前記吸熱フィンとしたことを特徴とする。この電力用抵
抗器では、フランジの両端間の開口より抵抗素子を収納
し、同開口より充填材を充填することができる。また、
ウェブの部分を吸熱フィンとしたので、ウェブを通して
内部の熱をフランジの表面に効率的に伝達することがで
きる。
の断面形状を、平行な一対のフランジと両フランジ間を
連結するウェブとを有したH字形とし、両フランジ間の
空間を前記抵抗素子の収納空間とすると共に、ウェブを
前記吸熱フィンとしたことを特徴とする。この電力用抵
抗器では、フランジの両端間の開口より抵抗素子を収納
し、同開口より充填材を充填することができる。また、
ウェブの部分を吸熱フィンとしたので、ウェブを通して
内部の熱をフランジの表面に効率的に伝達することがで
きる。
【0012】請求項6の発明は、請求項5の少なくとも
一方のフランジの外面に放熱フィンを設けたことを特徴
とする。この電力用抵抗器では、フランジに放熱フィン
があるので、フランジの外表面に伝達された熱を空気中
に効率良く発散することができ、全体の放熱性が向上す
る。
一方のフランジの外面に放熱フィンを設けたことを特徴
とする。この電力用抵抗器では、フランジに放熱フィン
があるので、フランジの外表面に伝達された熱を空気中
に効率良く発散することができ、全体の放熱性が向上す
る。
【0013】請求項7の発明は、請求項5または6の両
フランジの端部間の開口を、放熱フィンを有した別の押
出成形品で塞ぎ、該別の押出成形品の放熱フィンの少な
くとも一部を取付ブラケットとして兼用したことを特徴
とする。この電力用抵抗器では、両フランジの端部間の
開口を別の押出成形品で塞ぐので、内部の充填材を隠す
ことができる。
フランジの端部間の開口を、放熱フィンを有した別の押
出成形品で塞ぎ、該別の押出成形品の放熱フィンの少な
くとも一部を取付ブラケットとして兼用したことを特徴
とする。この電力用抵抗器では、両フランジの端部間の
開口を別の押出成形品で塞ぐので、内部の充填材を隠す
ことができる。
【0014】請求項8の発明は、請求項1における押出
成形品を、基板の一方の面に間隔をおいて多数の平行な
リブを突設した形状に成形し、両端のリブと基板とで画
成する空間を前記抵抗素子の収納空間とすると共に、両
端を除くリブを前記吸熱フィンとし、該押出成形品を所
望長さに切断して形成した収納ケースの前記リブ間の通
路に前記抵抗素子を配設したことを特徴とする。この電
力用抵抗器では、基板の一方の面に形成したリブのう
ち、両端を除くリブを全部吸熱フィンとして利用する
上、各リブ間の通路に抵抗素子を配設したので、抵抗素
子から発生する熱を各吸熱フィンにより極めて効率良く
基板に伝達することができる。また、全部のリブを基板
上に多数並べるので、収納ケースを平面的に構成するこ
とができる。
成形品を、基板の一方の面に間隔をおいて多数の平行な
リブを突設した形状に成形し、両端のリブと基板とで画
成する空間を前記抵抗素子の収納空間とすると共に、両
端を除くリブを前記吸熱フィンとし、該押出成形品を所
望長さに切断して形成した収納ケースの前記リブ間の通
路に前記抵抗素子を配設したことを特徴とする。この電
力用抵抗器では、基板の一方の面に形成したリブのう
ち、両端を除くリブを全部吸熱フィンとして利用する
上、各リブ間の通路に抵抗素子を配設したので、抵抗素
子から発生する熱を各吸熱フィンにより極めて効率良く
基板に伝達することができる。また、全部のリブを基板
上に多数並べるので、収納ケースを平面的に構成するこ
とができる。
【0015】請求項9の発明は、請求項8の基板の他方
の面に放熱フィンを突設したことを特徴とする。この電
力抵抗器では、基板の一方の面に形成した吸熱フィンで
内部の熱を吸収し、他方の面に形成した放熱フィンでそ
の熱を空気中に放出することができ、放熱性が向上す
る。
の面に放熱フィンを突設したことを特徴とする。この電
力抵抗器では、基板の一方の面に形成した吸熱フィンで
内部の熱を吸収し、他方の面に形成した放熱フィンでそ
の熱を空気中に放出することができ、放熱性が向上す
る。
【0016】請求項10の発明は、請求項8または9に
おいて、押出成形品を所望長さに切断して形成した収納
ケースの基板の一方の面の長手方向両端より内側に、リ
ブを切除することにより基板の幅方向に延びる凹部を形
成し、該凹部に前記抵抗素子の収納空間の長手方向両端
を閉止する閉止部材をそれぞれ嵌着し、少なくとも一方
の閉止部材に形成した貫通孔より抵抗素子のリード線を
引き出したことを特徴とする。この電力用抵抗器では、
凹部に閉止部材を嵌着したので、収納空間の四方を塞ぐ
ことができ、液状の充填材でも問題なく充填することが
できる。
おいて、押出成形品を所望長さに切断して形成した収納
ケースの基板の一方の面の長手方向両端より内側に、リ
ブを切除することにより基板の幅方向に延びる凹部を形
成し、該凹部に前記抵抗素子の収納空間の長手方向両端
を閉止する閉止部材をそれぞれ嵌着し、少なくとも一方
の閉止部材に形成した貫通孔より抵抗素子のリード線を
引き出したことを特徴とする。この電力用抵抗器では、
凹部に閉止部材を嵌着したので、収納空間の四方を塞ぐ
ことができ、液状の充填材でも問題なく充填することが
できる。
【0017】請求項11の発明は、請求項10における
閉止部材を凹部に嵌着した状態で、凹部内に前記リブ間
の通路を連通する連絡通路を確保し、リブ間の通路と該
連絡通路に、連続した抵抗素子を蛇行して配設したこと
を特徴とする。この電力抵抗器では、連絡通路及びリブ
間の通路に対し、長い抵抗素子を直列に、場所を取らず
に配設することができる。
閉止部材を凹部に嵌着した状態で、凹部内に前記リブ間
の通路を連通する連絡通路を確保し、リブ間の通路と該
連絡通路に、連続した抵抗素子を蛇行して配設したこと
を特徴とする。この電力抵抗器では、連絡通路及びリブ
間の通路に対し、長い抵抗素子を直列に、場所を取らず
に配設することができる。
【0018】請求項12の発明は、抵抗素子の収納空間
を確保した断面形状の金属製押出成形品を所望長さに切
断して、これを収納ケースとなし、この収納ケースの前
記空間内にリード線を有した抵抗素子を収納して、リー
ド線を収納ケースの外部に導き出し、その状態で前記空
間内に絶縁性充填材を充填して固化させてなる電力用抵
抗器において、前記押出成形品の端部の開口の縁部に、
該開口の内方に向かって突出する少なくとも一対の突起
部が形成されており、前記開口を閉じる閉止部材は、前
記突起部との係合により、前記開口からの脱落が阻止さ
れるように構成されている。そして、好ましい実施形態
としては、請求項13に記載されているように、前記閉
止部材を、前記開口の外方側から前記突起部を乗り越え
て圧入する寸法に構成することができる。このように構
成されていることにより、閉止部材の取り付けは極めて
簡素化され、組立性を向上させることができる。
を確保した断面形状の金属製押出成形品を所望長さに切
断して、これを収納ケースとなし、この収納ケースの前
記空間内にリード線を有した抵抗素子を収納して、リー
ド線を収納ケースの外部に導き出し、その状態で前記空
間内に絶縁性充填材を充填して固化させてなる電力用抵
抗器において、前記押出成形品の端部の開口の縁部に、
該開口の内方に向かって突出する少なくとも一対の突起
部が形成されており、前記開口を閉じる閉止部材は、前
記突起部との係合により、前記開口からの脱落が阻止さ
れるように構成されている。そして、好ましい実施形態
としては、請求項13に記載されているように、前記閉
止部材を、前記開口の外方側から前記突起部を乗り越え
て圧入する寸法に構成することができる。このように構
成されていることにより、閉止部材の取り付けは極めて
簡素化され、組立性を向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態を図面
に基づいて説明する。 <第1実施形態>図1は第1実施形態の電力用抵抗器の
外観斜視図、図2はその内部部品の分解斜視図である。
に基づいて説明する。 <第1実施形態>図1は第1実施形態の電力用抵抗器の
外観斜視図、図2はその内部部品の分解斜視図である。
【0020】この電力用抵抗器20は、図1のように押
出成形品31を所定長さに切断して形成した収納ケース
21の内部に、図2の抵抗素子22を収納し、その上か
ら絶縁性充填材(図示略)を充填して固化させたもので
ある。押出成形品31は、底壁31aと左右側壁31b
と上壁31cを有した略矩形断面をなしており、より正
確には、底壁31aの幅方向中央に所定幅(充填材の充
填に必要な最小幅)の開口31eを有した構成である。
そして、内部が抵抗素子の収納空間となっている。ま
た、押出成形品31の上壁31cの内面には、開口31
eに対向するよう断面山形の吸熱フィン32が設けら
れ、上壁31cの外面には、多数の放熱フィン33、3
4が間隔をおいて平行に突設されている。このうち、両
端の放熱フィン33は、側壁31bと同程度の肉厚にな
っている。また、押出成形品31の左右側壁31bの外
面は、表面積を増やすため凹凸面37が形成されてい
る。
出成形品31を所定長さに切断して形成した収納ケース
21の内部に、図2の抵抗素子22を収納し、その上か
ら絶縁性充填材(図示略)を充填して固化させたもので
ある。押出成形品31は、底壁31aと左右側壁31b
と上壁31cを有した略矩形断面をなしており、より正
確には、底壁31aの幅方向中央に所定幅(充填材の充
填に必要な最小幅)の開口31eを有した構成である。
そして、内部が抵抗素子の収納空間となっている。ま
た、押出成形品31の上壁31cの内面には、開口31
eに対向するよう断面山形の吸熱フィン32が設けら
れ、上壁31cの外面には、多数の放熱フィン33、3
4が間隔をおいて平行に突設されている。このうち、両
端の放熱フィン33は、側壁31bと同程度の肉厚にな
っている。また、押出成形品31の左右側壁31bの外
面は、表面積を増やすため凹凸面37が形成されてい
る。
【0021】押出成形品31は、これらを全部含む一定
断面の素材として成形されており、この押出成形品31
の両端を上から下に外に広がるよう斜めに切断すること
で、側面視形状が台形の収納ケース21が構成されてい
る。特に、収納ケース21の壁のうち、斜めの切断によ
って長手方向外方に突出した底壁31aの両端が取付ブ
ラケット35として利用されており、収納ケース21の
長手方向の両端において、開口31eを挟む形で一対の
取付ブラケット35、35が対向している。そして、各
取付ブラケット35に、後からそれぞれ1個のボルト挿
通孔36が形成され、これらボルト挿通孔36にボルト
を通すことで、底壁31aを取付対象面に密着させた状
態で、収納ケース21を取付対象部材に固定できるよう
になっている。
断面の素材として成形されており、この押出成形品31
の両端を上から下に外に広がるよう斜めに切断すること
で、側面視形状が台形の収納ケース21が構成されてい
る。特に、収納ケース21の壁のうち、斜めの切断によ
って長手方向外方に突出した底壁31aの両端が取付ブ
ラケット35として利用されており、収納ケース21の
長手方向の両端において、開口31eを挟む形で一対の
取付ブラケット35、35が対向している。そして、各
取付ブラケット35に、後からそれぞれ1個のボルト挿
通孔36が形成され、これらボルト挿通孔36にボルト
を通すことで、底壁31aを取付対象面に密着させた状
態で、収納ケース21を取付対象部材に固定できるよう
になっている。
【0022】組立に際しては、収納ケース21の内部
に、図2に示すような端部にリード線23を接続した抵
抗素子22を、吸熱フィン32の両側に位置させて収納
し、枕碍子28で位置決め保持する。この場合、開口3
1eと対向する位置に吸熱フィン32があるので、抵抗
素子22の収納の邪魔になりにくいが、位置決めはし易
い。次いで、収納ケース21の両端に、内部空間の両端
を塞ぐための閉止部材25、26を嵌合し、一方の閉止
部材25の貫通孔25aから、ブッシュ24を介してリ
ード線23を引き出す。閉止部材25、26には、収納
ケース21の吸熱フィン32に対応する凹部25bが形
成されており、内部の空間の両端を確実にシールするこ
とができる。
に、図2に示すような端部にリード線23を接続した抵
抗素子22を、吸熱フィン32の両側に位置させて収納
し、枕碍子28で位置決め保持する。この場合、開口3
1eと対向する位置に吸熱フィン32があるので、抵抗
素子22の収納の邪魔になりにくいが、位置決めはし易
い。次いで、収納ケース21の両端に、内部空間の両端
を塞ぐための閉止部材25、26を嵌合し、一方の閉止
部材25の貫通孔25aから、ブッシュ24を介してリ
ード線23を引き出す。閉止部材25、26には、収納
ケース21の吸熱フィン32に対応する凹部25bが形
成されており、内部の空間の両端を確実にシールするこ
とができる。
【0023】次に、閉止部材25、26及び抵抗素子2
2をセットした上で、図1と逆向きに底壁31a側を上
に向け、その状態で開口31eより、抵抗素子22を収
納した空間内に絶縁性充填材(例えば、無機フィラ入り
耐熱シリコンセメント等の耐熱セメント)を充填する。
そして、この充填材の固化を待つことにより電力用抵抗
器20を得る。この場合、充填材の充填に際して開口3
1eを利用できるので、作業が容易にできる上、全体に
均等に充填材を充填することができる利点がある。ま
た、充填材の一部の物質を揮発させる必要がある場合に
は、その開口31eを用いて能率良く揮発させることが
できるので、生産性が良い上、充填材の選択の幅が広が
る。
2をセットした上で、図1と逆向きに底壁31a側を上
に向け、その状態で開口31eより、抵抗素子22を収
納した空間内に絶縁性充填材(例えば、無機フィラ入り
耐熱シリコンセメント等の耐熱セメント)を充填する。
そして、この充填材の固化を待つことにより電力用抵抗
器20を得る。この場合、充填材の充填に際して開口3
1eを利用できるので、作業が容易にできる上、全体に
均等に充填材を充填することができる利点がある。ま
た、充填材の一部の物質を揮発させる必要がある場合に
は、その開口31eを用いて能率良く揮発させることが
できるので、生産性が良い上、充填材の選択の幅が広が
る。
【0024】この電力用抵抗器20を用いる場合は、底
壁31aを取付対象面に密着させた状態で、取付ブラケ
ット35のボルト挿通孔36にボルトを通して固定す
る。固定状態では、開口31eが塞がれるので、充填材
の劣化防止に役立つ。また、開口31eの幅は必要最小
寸法に設定されているので、底壁31aの接地面積が極
力大きくなる。使用に伴い抵抗素子22が発熱するが、
両方の抵抗素子22に挟まれた吸熱フィン32が収納ケ
ース21の内部の熱をケース21の外表面に積極的に伝
達し、その熱を、ケース21の表面及び放熱フィン3
3、34が積極的に空気中に放散する。また、底壁31
aの接地面を通して、ケース21の熱を取付対象部材に
逃がす。特に、上壁31cには、内面に吸熱フィン3
2、外面に放熱フィン33、34があるので、吸熱と放
熱を効率良く行う。したがって、収納ケース21の内部
蓄熱の進行を抑制することができ、内部の高温化を防止
することができる。そして、結果的に収納ケース21の
表面温度の上昇を抑えることができて、収納ケース21
の小型軽量化が可能になる。
壁31aを取付対象面に密着させた状態で、取付ブラケ
ット35のボルト挿通孔36にボルトを通して固定す
る。固定状態では、開口31eが塞がれるので、充填材
の劣化防止に役立つ。また、開口31eの幅は必要最小
寸法に設定されているので、底壁31aの接地面積が極
力大きくなる。使用に伴い抵抗素子22が発熱するが、
両方の抵抗素子22に挟まれた吸熱フィン32が収納ケ
ース21の内部の熱をケース21の外表面に積極的に伝
達し、その熱を、ケース21の表面及び放熱フィン3
3、34が積極的に空気中に放散する。また、底壁31
aの接地面を通して、ケース21の熱を取付対象部材に
逃がす。特に、上壁31cには、内面に吸熱フィン3
2、外面に放熱フィン33、34があるので、吸熱と放
熱を効率良く行う。したがって、収納ケース21の内部
蓄熱の進行を抑制することができ、内部の高温化を防止
することができる。そして、結果的に収納ケース21の
表面温度の上昇を抑えることができて、収納ケース21
の小型軽量化が可能になる。
【0025】また、この電力用抵抗器20の場合は、所
定断面に成形した押出成形品31を所望長さに切断する
ことで、吸熱フィン32や放熱フィン33、34を有し
た収納ケース21を得ているので、多種サイズの抵抗器
を共通素材を用いて安価に製造することができる。ま
た、この電力用抵抗器20では、吸熱フィン32が抵抗
素子22の収納空間内に突出している上、収納ケース2
1が小型化されるので、ケース21の内部に充填する絶
縁性充填材の減量化が可能である。また、充填材として
粉状のものを用いた場合は、取付け姿勢等による充填材
の流動が問題になることがあるが、吸熱フィン32が内
部に存在することで、充填材の無用の流動を防止するこ
とができるので、その心配がなくなり、性能の安定化が
図れる。また、吸熱フィン32を利用及び加工して絶縁
用基板やサーモスタット等の部品の位置決めや取付けを
行うことができるので、組付け性の向上が図れる。ま
た、押出成形品31の両端を斜めに切断することで、収
納ケース21の両端に取付ブラケット35を形成したの
で、取付ブラケットを別に製作して固定する必要がな
く、製作容易である。もちろん、端部の取付ブラケット
は別に製作して取付けてもよい。
定断面に成形した押出成形品31を所望長さに切断する
ことで、吸熱フィン32や放熱フィン33、34を有し
た収納ケース21を得ているので、多種サイズの抵抗器
を共通素材を用いて安価に製造することができる。ま
た、この電力用抵抗器20では、吸熱フィン32が抵抗
素子22の収納空間内に突出している上、収納ケース2
1が小型化されるので、ケース21の内部に充填する絶
縁性充填材の減量化が可能である。また、充填材として
粉状のものを用いた場合は、取付け姿勢等による充填材
の流動が問題になることがあるが、吸熱フィン32が内
部に存在することで、充填材の無用の流動を防止するこ
とができるので、その心配がなくなり、性能の安定化が
図れる。また、吸熱フィン32を利用及び加工して絶縁
用基板やサーモスタット等の部品の位置決めや取付けを
行うことができるので、組付け性の向上が図れる。ま
た、押出成形品31の両端を斜めに切断することで、収
納ケース21の両端に取付ブラケット35を形成したの
で、取付ブラケットを別に製作して固定する必要がな
く、製作容易である。もちろん、端部の取付ブラケット
は別に製作して取付けてもよい。
【0026】<第2実施形態>図3は第2実施形態の電
力用抵抗器20Bの一部を示す。この電力用抵抗器20
Bでは、収納ケース21Bの取付ブラケット35にボル
ト挿通孔を設けず、取付ブラケット35を、開口31e
を跨ぐ長さの座金42を用いてボルト41で止めるよう
にしている。その他の構成は第1実施形態と同様であ
る。
力用抵抗器20Bの一部を示す。この電力用抵抗器20
Bでは、収納ケース21Bの取付ブラケット35にボル
ト挿通孔を設けず、取付ブラケット35を、開口31e
を跨ぐ長さの座金42を用いてボルト41で止めるよう
にしている。その他の構成は第1実施形態と同様であ
る。
【0027】<第3実施形態>図4は第3実施形態の電
力用抵抗器20Cの一部を示す。この電力用抵抗器20
Cの収納ケース21Cでは、第2実施形態の取付ブラケ
ット35の開口31eの両側縁部に、上方に直角に曲が
った起立壁31dを設けている。これらの起立壁31d
は、押出成形品31Cの段階で形成されている。その他
の構成は第2実施形態と同様である。これらの起立壁3
1dがある場合は、開口31eがあるにも拘らず、底壁
31aの剛性が高まる。したがって、取付ブラケット3
5、35の剛性が強化され、固定力の増強が図れる。ま
た、起立壁31dが抵抗素子の収納空間内に突き出た形
になるので、吸熱フィンの役目も果たす。
力用抵抗器20Cの一部を示す。この電力用抵抗器20
Cの収納ケース21Cでは、第2実施形態の取付ブラケ
ット35の開口31eの両側縁部に、上方に直角に曲が
った起立壁31dを設けている。これらの起立壁31d
は、押出成形品31Cの段階で形成されている。その他
の構成は第2実施形態と同様である。これらの起立壁3
1dがある場合は、開口31eがあるにも拘らず、底壁
31aの剛性が高まる。したがって、取付ブラケット3
5、35の剛性が強化され、固定力の増強が図れる。ま
た、起立壁31dが抵抗素子の収納空間内に突き出た形
になるので、吸熱フィンの役目も果たす。
【0028】<第4実施形態>図5は第4実施形態の電
力用抵抗器20Dの外観斜視図である。この電力用抵抗
器20Dでは、押出成形品31Dの左右側壁31bの外
側に、底壁31aと同一面上に位置する放熱フィン31
fをそれぞれ突設している。つまり、各側壁31bの下
方断面が逆T字形になっている。そして、収納ケース2
1Dは、両端を垂直に切断した形に形成し、左右に張り
出した放熱フィン31fにボルト挿通孔36を穿設する
ことにより、これら放熱フィン31fを取付ブラケット
として兼用している。この電力用抵抗器20Dでは、長
手方向に連続的の延びる放熱フィン31fを取付ブラケ
ットとして兼用するので、取付ブラケットを別に製作し
て取り付ける必要がないのは勿論のこと、固定ボルトの
本数を簡単に増やせる。また、取付ブラケットとして利
用する放熱フィン31fの接地面を通して熱を逃がすこ
とができるので、放熱効果が一層高まる。他の構成は第
1実施形態と同様である。
力用抵抗器20Dの外観斜視図である。この電力用抵抗
器20Dでは、押出成形品31Dの左右側壁31bの外
側に、底壁31aと同一面上に位置する放熱フィン31
fをそれぞれ突設している。つまり、各側壁31bの下
方断面が逆T字形になっている。そして、収納ケース2
1Dは、両端を垂直に切断した形に形成し、左右に張り
出した放熱フィン31fにボルト挿通孔36を穿設する
ことにより、これら放熱フィン31fを取付ブラケット
として兼用している。この電力用抵抗器20Dでは、長
手方向に連続的の延びる放熱フィン31fを取付ブラケ
ットとして兼用するので、取付ブラケットを別に製作し
て取り付ける必要がないのは勿論のこと、固定ボルトの
本数を簡単に増やせる。また、取付ブラケットとして利
用する放熱フィン31fの接地面を通して熱を逃がすこ
とができるので、放熱効果が一層高まる。他の構成は第
1実施形態と同様である。
【0029】<第5実施形態>図6は第5実施形態の電
力用抵抗器60の外観斜視図である。この電力用抵抗器
60は、一見すると、図5の第4実施形態の電力用抵抗
器20Dの側壁31bと放熱フィン33、31fを中央
部分より切り離して製作し、後で結合したような形をな
している。したがって、対応する部分には同一符号を付
してある。
力用抵抗器60の外観斜視図である。この電力用抵抗器
60は、一見すると、図5の第4実施形態の電力用抵抗
器20Dの側壁31bと放熱フィン33、31fを中央
部分より切り離して製作し、後で結合したような形をな
している。したがって、対応する部分には同一符号を付
してある。
【0030】この場合の押出成形品は2種類用意されて
いる。中央の本体部に相当する第1押出成形品61と、
その左右に取り付く側板状の第2押出成形品である。左
右の側板状の押出成形品62は勝手違いであるから、同
一押出成形品62の向きを反対にすることで対応してい
る。収納ケース71は、これら押出成形品61、62を
所定長さに切断して組み合わせることで構成されてい
る。
いる。中央の本体部に相当する第1押出成形品61と、
その左右に取り付く側板状の第2押出成形品である。左
右の側板状の押出成形品62は勝手違いであるから、同
一押出成形品62の向きを反対にすることで対応してい
る。収納ケース71は、これら押出成形品61、62を
所定長さに切断して組み合わせることで構成されてい
る。
【0031】中央の押出成形品61は、平行な一対のフ
ランジに相当する底壁31a及び上壁31cと、両フラ
ンジ間を連結するウェブ64とを有した断面H字形に成
形されている。そして、底壁31aと上壁31c間の空
間が抵抗素子の収納空間とされると共に、ウェブ64
が、前述の吸熱フィンに相当するものとされている。底
壁31aと上壁31cの内面及びウェブ64の両面に
は、微小高さの凸部65bが形成されている。また、フ
ランジに相当する底壁31aと上壁31cの端部間は開
口しており、それら端部外面には係合フック66が形成
されている。また、上壁31cの外面に多数の放熱フィ
ン34が形成されている。
ランジに相当する底壁31a及び上壁31cと、両フラ
ンジ間を連結するウェブ64とを有した断面H字形に成
形されている。そして、底壁31aと上壁31c間の空
間が抵抗素子の収納空間とされると共に、ウェブ64
が、前述の吸熱フィンに相当するものとされている。底
壁31aと上壁31cの内面及びウェブ64の両面に
は、微小高さの凸部65bが形成されている。また、フ
ランジに相当する底壁31aと上壁31cの端部間は開
口しており、それら端部外面には係合フック66が形成
されている。また、上壁31cの外面に多数の放熱フィ
ン34が形成されている。
【0031】一方、左右側面に取り付ける側板状の押出
成形品62は、中央の押出成形品61の底壁31aと上
壁31cの端部間の開口を塞ぐものであり、図5の電力
用抵抗器20Dの側壁31bと、放熱フィン33、31
fとに相当する部分(同符号)を有した断面形状に成形
されている。そして、収納ケース71に構成した段階
で、放熱フィン31fが取付ブラケットとして兼用され
ている。また、内面側には、中央の押出成形品61の係
合フック66に結合する係合フック67が形成されてい
る。
成形品62は、中央の押出成形品61の底壁31aと上
壁31cの端部間の開口を塞ぐものであり、図5の電力
用抵抗器20Dの側壁31bと、放熱フィン33、31
fとに相当する部分(同符号)を有した断面形状に成形
されている。そして、収納ケース71に構成した段階
で、放熱フィン31fが取付ブラケットとして兼用され
ている。また、内面側には、中央の押出成形品61の係
合フック66に結合する係合フック67が形成されてい
る。
【0032】組立に際しては、収納ケース71に構成し
た段階で、中央の押出成形品61の側面の開口から、抵
抗素子を底壁31aと上壁31c間の空間に収納し、閉
止部材68を同空間の両端部に嵌合させて、リード線2
3を閉止部材68の貫通孔より引き出し、その状態で内
部に充填材69を充填する。そして、充填材が固化した
ら(固化を待つ必要がないものはその限りでない)、左
右の側板に相当する押出成形品62を長手方向からスラ
イドさせながら、係合フック66、67同士を係合さ
せ、中央の押出成形品61と左右の押出成形品62を結
合する。この状態では側面の開口が塞がれるので、充填
材が隠される。
た段階で、中央の押出成形品61の側面の開口から、抵
抗素子を底壁31aと上壁31c間の空間に収納し、閉
止部材68を同空間の両端部に嵌合させて、リード線2
3を閉止部材68の貫通孔より引き出し、その状態で内
部に充填材69を充填する。そして、充填材が固化した
ら(固化を待つ必要がないものはその限りでない)、左
右の側板に相当する押出成形品62を長手方向からスラ
イドさせながら、係合フック66、67同士を係合さ
せ、中央の押出成形品61と左右の押出成形品62を結
合する。この状態では側面の開口が塞がれるので、充填
材が隠される。
【0033】この電力用抵抗器60では、ウェブ64が
吸熱フィンとして働くので、ウェブ64を通して内部の
熱が上壁31cや底壁31aに効率的に伝達され、その
熱が収納ケース71の外面及び放熱フィン33、34、
31fを介して空気中に放散される。したがって、内部
蓄熱の進行を抑制することができる。
吸熱フィンとして働くので、ウェブ64を通して内部の
熱が上壁31cや底壁31aに効率的に伝達され、その
熱が収納ケース71の外面及び放熱フィン33、34、
31fを介して空気中に放散される。したがって、内部
蓄熱の進行を抑制することができる。
【0034】なお、左右の側板状の押出成形品62を省
略し、中央の押出成形品61の側面を開放したままで使
用することもできる。
略し、中央の押出成形品61の側面を開放したままで使
用することもできる。
【0035】<第6実施形態>図7、図8は第6実施形
態の電力用抵抗器80の分解斜視図である。図7は取付
け時の内面側、図8は取付け時の外面側を斜め上から見
て示す。ここでは、図7において上側の面を基板の内
面、下側の面を基板の外面という。この電力用抵抗器8
0では、収納ケース81を構成する押出成形品91を、
所定肉厚の基板92の表裏面に間隔をおいて多数の平行
なリブ93、94、95を突設した形状に成形してい
る。
態の電力用抵抗器80の分解斜視図である。図7は取付
け時の内面側、図8は取付け時の外面側を斜め上から見
て示す。ここでは、図7において上側の面を基板の内
面、下側の面を基板の外面という。この電力用抵抗器8
0では、収納ケース81を構成する押出成形品91を、
所定肉厚の基板92の表裏面に間隔をおいて多数の平行
なリブ93、94、95を突設した形状に成形してい
る。
【0036】この場合、図7に上面として示す内面のリ
ブ93、94のうち、両端のリブ93と基板92とで画
成する空間を抵抗素子の収納空間とすると共に、両端を
除くリブ94を前述の各実施形態における吸熱フィンに
相当するものとしている。また、図7の下面側のリブ9
4は放熱フィンとして設けられている。
ブ93、94のうち、両端のリブ93と基板92とで画
成する空間を抵抗素子の収納空間とすると共に、両端を
除くリブ94を前述の各実施形態における吸熱フィンに
相当するものとしている。また、図7の下面側のリブ9
4は放熱フィンとして設けられている。
【0037】収納ケース81は、押出成形品91の両端
を垂直に切断することで形成されている。図7に示すよ
うに、基板92の内面には、収納ケース81の長手方向
両端より内側に位置させて、リブ93、94を切除する
ことにより、基板92の幅方向に延びる一定幅の凹部8
5が形成されている。この凹部85には、抵抗素子の収
納空間の長手方向両端を閉止する閉止部材87、88が
それぞれ嵌着されている。閉止部材87、88は帯板を
曲げ加工したもので、長板部87aと左右の短板部87
bとからなる略コ字形をなし、短板部87bの先端に係
合爪87cを有している。
を垂直に切断することで形成されている。図7に示すよ
うに、基板92の内面には、収納ケース81の長手方向
両端より内側に位置させて、リブ93、94を切除する
ことにより、基板92の幅方向に延びる一定幅の凹部8
5が形成されている。この凹部85には、抵抗素子の収
納空間の長手方向両端を閉止する閉止部材87、88が
それぞれ嵌着されている。閉止部材87、88は帯板を
曲げ加工したもので、長板部87aと左右の短板部87
bとからなる略コ字形をなし、短板部87bの先端に係
合爪87cを有している。
【0038】閉止部材87、88は、短板部87bを凹
部85の両端面に位置させ、長板部87aを凹部85の
2側面のうち外側の側面に位置させた状態で、凹部85
内に嵌着されており、各係合爪87cを、凹部85にて
カットされた両端のリブ93の端縁に係合させること
で、収納ケース81に固定されている。そして、この状
態で、閉止部材87、88は、短板部87bと長板部8
7aとで凹部85を3方向から塞ぎ、これにより凹部8
5内に、リブ93、94間の通路を相互に連通する連絡
通路を確保している。
部85の両端面に位置させ、長板部87aを凹部85の
2側面のうち外側の側面に位置させた状態で、凹部85
内に嵌着されており、各係合爪87cを、凹部85にて
カットされた両端のリブ93の端縁に係合させること
で、収納ケース81に固定されている。そして、この状
態で、閉止部材87、88は、短板部87bと長板部8
7aとで凹部85を3方向から塞ぎ、これにより凹部8
5内に、リブ93、94間の通路を相互に連通する連絡
通路を確保している。
【0039】組立に際しては、リブ93、94間の通路
と連絡通路に、連続した形で抵抗素子22を蛇行して配
設し、抵抗素子22の端部のリード線23を、ブッシュ
89を介して一方の閉止部材88の貫通孔88aより外
部に引き出す。その際、コ字形の枕碍子83を用いて抵
抗素子22を位置決め保持する。そして、両端のリブ9
3と基板92と両閉止部材87、88とで囲まれた空間
内に充填材を充填し、固化を待つことで電力用抵抗器8
0を完成する。
と連絡通路に、連続した形で抵抗素子22を蛇行して配
設し、抵抗素子22の端部のリード線23を、ブッシュ
89を介して一方の閉止部材88の貫通孔88aより外
部に引き出す。その際、コ字形の枕碍子83を用いて抵
抗素子22を位置決め保持する。そして、両端のリブ9
3と基板92と両閉止部材87、88とで囲まれた空間
内に充填材を充填し、固化を待つことで電力用抵抗器8
0を完成する。
【0040】この電力用抵抗器80の取付けに当たって
は、図8に示すように、予め収納ケース81の基板92
の端面に形成しておいたネジ孔101に、各種形状のブ
ラケット110、112をネジ114で止めて、これら
ブラケット110、112を用いて固定したり、収納ケ
ース81に形成した貫通孔102に直接ビス120を貫
通させて固定したりすることができる。121はカラー
である。
は、図8に示すように、予め収納ケース81の基板92
の端面に形成しておいたネジ孔101に、各種形状のブ
ラケット110、112をネジ114で止めて、これら
ブラケット110、112を用いて固定したり、収納ケ
ース81に形成した貫通孔102に直接ビス120を貫
通させて固定したりすることができる。121はカラー
である。
【0041】この電力用抵抗器80では、押出成形品9
1の基板92の内面に形成した多数のリブ93、94の
うち、両端を除くリブ94を全部吸熱フィンとして利用
する上、各リブ93、94間の通路に抵抗素子22を配
設しているので、抵抗素子22から発生する熱を、吸熱
フィンで極めて効率良く基板91や放熱フィン(裏面の
リブ95)側に伝達することができる。したがって、内
部蓄熱を極力抑制することができ、内部の高温化を防ぐ
ことができる。特に、収納ケース81が薄型であるか
ら、良好な放熱性能をもちながらコンパクト化を実現で
きる。また、閉止部材87、88でリブ間通路を相互に
連通する連絡通路を確保するので、抵抗素子22を連続
したまま蛇行して配設することができ、長い抵抗素子を
直列に場所を取らずに配索することもできる。
1の基板92の内面に形成した多数のリブ93、94の
うち、両端を除くリブ94を全部吸熱フィンとして利用
する上、各リブ93、94間の通路に抵抗素子22を配
設しているので、抵抗素子22から発生する熱を、吸熱
フィンで極めて効率良く基板91や放熱フィン(裏面の
リブ95)側に伝達することができる。したがって、内
部蓄熱を極力抑制することができ、内部の高温化を防ぐ
ことができる。特に、収納ケース81が薄型であるか
ら、良好な放熱性能をもちながらコンパクト化を実現で
きる。また、閉止部材87、88でリブ間通路を相互に
連通する連絡通路を確保するので、抵抗素子22を連続
したまま蛇行して配設することができ、長い抵抗素子を
直列に場所を取らずに配索することもできる。
【0042】また、本発明においては、閉止部材25
(26の場合も同様)の装着形態は、収納ケースの裏面
側(図1における下側)にスリットを形成して差し込む
ような構成をとることもできるが、図5に示すように、
押出成形品の端部の開口31eの縁部に、この開口31e
の内方に向かって対向する位置に突出する突起部40が
形成されている。この開口31eを閉じる閉止部材25
は、前記突起部40との係合により、開口31eからの
脱落が阻止される。そして、この閉止部材25が、開口
31eの外方側から突起部40を乗り越えて圧入するの
に適した適宜寸法に構成されている。したがって、この
閉止部材25を収納ケースに組み込む時に、開口外側か
ら押し込むような操作だけで済むので、この閉止部材2
5の取り付けは、極めて簡単であり、電力用抵抗器の組
立性が向上する。なお、突起部40は、例えば、開口の
縁部の一部を適宜曲げるなどして形成することができ
る。
(26の場合も同様)の装着形態は、収納ケースの裏面
側(図1における下側)にスリットを形成して差し込む
ような構成をとることもできるが、図5に示すように、
押出成形品の端部の開口31eの縁部に、この開口31e
の内方に向かって対向する位置に突出する突起部40が
形成されている。この開口31eを閉じる閉止部材25
は、前記突起部40との係合により、開口31eからの
脱落が阻止される。そして、この閉止部材25が、開口
31eの外方側から突起部40を乗り越えて圧入するの
に適した適宜寸法に構成されている。したがって、この
閉止部材25を収納ケースに組み込む時に、開口外側か
ら押し込むような操作だけで済むので、この閉止部材2
5の取り付けは、極めて簡単であり、電力用抵抗器の組
立性が向上する。なお、突起部40は、例えば、開口の
縁部の一部を適宜曲げるなどして形成することができ
る。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、発明によれば、抵
抗素子の収納ケースの内面に吸熱フィンを設けたので、
吸熱フィンによって、ケース内部の熱をケースの外表面
に積極的に伝達することができる。したがって、電力用
抵抗器の内部蓄熱の進行を抑制することができ、内部の
高温化を防止して、抵抗素子の長寿命化を図ることがで
きる。また、蓄熱抑制による内部温度の低下により、結
果的にケースの表面温度の上昇を抑えることができ、ケ
ースの小型軽量化を図ることが可能になる。また、吸熱
フィンが抵抗素子の収納空間内に突出して空間容積が小
さくなっていること、及びケース全体が小形化されるこ
とにより、ケース内部に充填する絶縁性充填材の減量化
が可能となる。したがって、ケースの小型化と相俟って
それだけコストの低減が図れる。
抗素子の収納ケースの内面に吸熱フィンを設けたので、
吸熱フィンによって、ケース内部の熱をケースの外表面
に積極的に伝達することができる。したがって、電力用
抵抗器の内部蓄熱の進行を抑制することができ、内部の
高温化を防止して、抵抗素子の長寿命化を図ることがで
きる。また、蓄熱抑制による内部温度の低下により、結
果的にケースの表面温度の上昇を抑えることができ、ケ
ースの小型軽量化を図ることが可能になる。また、吸熱
フィンが抵抗素子の収納空間内に突出して空間容積が小
さくなっていること、及びケース全体が小形化されるこ
とにより、ケース内部に充填する絶縁性充填材の減量化
が可能となる。したがって、ケースの小型化と相俟って
それだけコストの低減が図れる。
【0044】さらに、吸熱フィンの存在により、例えば
粉状の充填材を充填した場合の無用の流動を防止するこ
とができ、内部に空洞が発生するのを阻止できる。よっ
て、空洞発生による熱伝導性の低下等の問題も発生しに
くくなり、性能の安定化に寄与することができる。ま
た、吸熱フィンを利用することで、内部に配置する絶縁
用基板やサーモスタット等の安全部品の位置決めや取付
けを行うことができるので、組立性の向上を図ることが
できる。また、所定断面に成形した押出成形品を所望長
さに切断するだけで、吸熱フィンを有した収納ケースを
得ることができるので、長さ方向のサイズの違いに対し
て柔軟に対応することができ、多種サイズの抵抗器を共
通素材を用いて安価に製造することができる。
粉状の充填材を充填した場合の無用の流動を防止するこ
とができ、内部に空洞が発生するのを阻止できる。よっ
て、空洞発生による熱伝導性の低下等の問題も発生しに
くくなり、性能の安定化に寄与することができる。ま
た、吸熱フィンを利用することで、内部に配置する絶縁
用基板やサーモスタット等の安全部品の位置決めや取付
けを行うことができるので、組立性の向上を図ることが
できる。また、所定断面に成形した押出成形品を所望長
さに切断するだけで、吸熱フィンを有した収納ケースを
得ることができるので、長さ方向のサイズの違いに対し
て柔軟に対応することができ、多種サイズの抵抗器を共
通素材を用いて安価に製造することができる。
【0045】また、本発明によれば、前記開口が収納ケ
ースの底壁に最小幅で存在するので、底壁の接地面積を
極力大きくとることができ、底壁を通しての熱の逃げを
促進することができる。また、取付状態で、底壁に設け
た開口を塞ぐことができるので、内部の充填材を隠すこ
とができ、充填材の劣化防止が図れる。さらに、開口と
対向する上壁の内面に吸熱フィンを配置し、その吸熱フ
ィンの両側に抵抗素子を配置したので、抵抗素子を配置
する際に、吸熱フィンが邪魔になりにくい上、抵抗素子
の熱を吸熱フィンで効率良く吸収し、ケースの外表面に
伝達することができる。さらに、収納ケースの両端に閉
止部材を嵌着し、閉止部材の貫通孔よりリード線を外部
に引き出すので、リード線の保持が安定すると共に、リ
ード線が邪魔にならない。
ースの底壁に最小幅で存在するので、底壁の接地面積を
極力大きくとることができ、底壁を通しての熱の逃げを
促進することができる。また、取付状態で、底壁に設け
た開口を塞ぐことができるので、内部の充填材を隠すこ
とができ、充填材の劣化防止が図れる。さらに、開口と
対向する上壁の内面に吸熱フィンを配置し、その吸熱フ
ィンの両側に抵抗素子を配置したので、抵抗素子を配置
する際に、吸熱フィンが邪魔になりにくい上、抵抗素子
の熱を吸熱フィンで効率良く吸収し、ケースの外表面に
伝達することができる。さらに、収納ケースの両端に閉
止部材を嵌着し、閉止部材の貫通孔よりリード線を外部
に引き出すので、リード線の保持が安定すると共に、リ
ード線が邪魔にならない。
【0046】また、本発明によれば、収納ケースの外面
に放熱フィンがあるので、放熱性が向上し、内部蓄熱の
進行を一層抑制することができる。また、本発明のよう
に、放熱フィンの一部を取付ブラケットとして利用すれ
ば、取付ブラケットを別に製作して取付ける必要がない
上、取付ブラケットとして利用する放熱フィンの接地面
を通して熱を逃がすことができるので、放熱効果を一層
高めることができる。
に放熱フィンがあるので、放熱性が向上し、内部蓄熱の
進行を一層抑制することができる。また、本発明のよう
に、放熱フィンの一部を取付ブラケットとして利用すれ
ば、取付ブラケットを別に製作して取付ける必要がない
上、取付ブラケットとして利用する放熱フィンの接地面
を通して熱を逃がすことができるので、放熱効果を一層
高めることができる。
【0047】本発明によれば、押出成形品の断面形状を
一対のフランジとウェブを有するH字形にしたので、フ
ランジの両端間の開口より、フランジ間に確保した収納
空間内に抵抗素子を収納し、充填材を充填することがで
きる。また、開口を利用して充填材を効率的に揮発させ
ることができるので、一部の物質を揮発させて固化する
タイプの充填材を使用することができる。さらに、ウェ
ブの部分を吸熱フィンとしたので、ウェブを通して内部
の熱をフランジの表面に効率的に伝達することができ、
内部蓄熱の進行を抑制することができる。また、本発明
のようにフランジに放熱フィンを設ければ、フランジの
放熱性がより向上し、内部蓄熱の進行を一層抑制するこ
とができる。また、本発明のように、両フランジの端部
間の開口を別の押出成形品で塞ぐようにすれば、充填材
を隠すことができ、充填材の劣化防止が図れる。
一対のフランジとウェブを有するH字形にしたので、フ
ランジの両端間の開口より、フランジ間に確保した収納
空間内に抵抗素子を収納し、充填材を充填することがで
きる。また、開口を利用して充填材を効率的に揮発させ
ることができるので、一部の物質を揮発させて固化する
タイプの充填材を使用することができる。さらに、ウェ
ブの部分を吸熱フィンとしたので、ウェブを通して内部
の熱をフランジの表面に効率的に伝達することができ、
内部蓄熱の進行を抑制することができる。また、本発明
のようにフランジに放熱フィンを設ければ、フランジの
放熱性がより向上し、内部蓄熱の進行を一層抑制するこ
とができる。また、本発明のように、両フランジの端部
間の開口を別の押出成形品で塞ぐようにすれば、充填材
を隠すことができ、充填材の劣化防止が図れる。
【0048】また、本発明によれば、収納ケースの基板
の一方の面に形成したリブのうち、両端を除くリブを全
部吸熱フィンとして利用する上、各リブ間の通路に抵抗
素子を配設したので、抵抗素子から発生する熱を吸熱フ
ィンを介して極めて効率良く基板に伝達することがで
き、内部蓄熱を極力抑制することができる。また、押出
成形品の形状を、リブを基板上に多数並べただけの形状
にしているから、収納ケースを平面的に構成することが
でき、薄型の抵抗器を作ることができる。
の一方の面に形成したリブのうち、両端を除くリブを全
部吸熱フィンとして利用する上、各リブ間の通路に抵抗
素子を配設したので、抵抗素子から発生する熱を吸熱フ
ィンを介して極めて効率良く基板に伝達することがで
き、内部蓄熱を極力抑制することができる。また、押出
成形品の形状を、リブを基板上に多数並べただけの形状
にしているから、収納ケースを平面的に構成することが
でき、薄型の抵抗器を作ることができる。
【0049】また、本発明のように、基板の反対面に放
熱フィンを形成すれば、吸熱フィンで吸収した熱を、放
熱フィンで空気中に放出することができるので、極めて
効率良く抵抗素子の蓄熱防止を図ることができる。ま
た、本発明によれば、リブを切除して形成した凹部に、
抵抗素子の収納空間の両端を閉止する閉止部材を嵌着し
たので、収納空間の四方を塞ぐことができ、液状の充填
材でも問題なく充填することができる。また、閉止部材
の貫通孔よりリード線を引き出すので、リード線を確実
に保持できると共に、リード線が邪魔にならない。さら
に、本発明によれば、凹部上にリブ間の通路を連通する
連絡通路を確保し、連絡通路を利用しながら抵抗素子を
蛇行して配設するので、長い抵抗素子を直列状態で、場
所を取らずに配設することができる。
熱フィンを形成すれば、吸熱フィンで吸収した熱を、放
熱フィンで空気中に放出することができるので、極めて
効率良く抵抗素子の蓄熱防止を図ることができる。ま
た、本発明によれば、リブを切除して形成した凹部に、
抵抗素子の収納空間の両端を閉止する閉止部材を嵌着し
たので、収納空間の四方を塞ぐことができ、液状の充填
材でも問題なく充填することができる。また、閉止部材
の貫通孔よりリード線を引き出すので、リード線を確実
に保持できると共に、リード線が邪魔にならない。さら
に、本発明によれば、凹部上にリブ間の通路を連通する
連絡通路を確保し、連絡通路を利用しながら抵抗素子を
蛇行して配設するので、長い抵抗素子を直列状態で、場
所を取らずに配設することができる。
【0050】また、本発明によれば、押出成形品の端部
の開口の縁部に、該開口の内方に向かって突出する少な
くとも一対の突起部が形成され、この開口を閉じる閉止
部材が、前記突起部との係合により、前記開口からの脱
落が阻止されるように構成され、特に、この閉止部材
が、開口の外方側から突起部を乗り越えて圧入する寸法
に構成されていることにより、この閉止部材を収納ケー
スに組み込む時に、開口外側から押し込むような操作だ
けで済むので、閉止部材の取り付けは極めて簡素化さ
れ、電力用抵抗器の組立性を向上させることができる。
の開口の縁部に、該開口の内方に向かって突出する少な
くとも一対の突起部が形成され、この開口を閉じる閉止
部材が、前記突起部との係合により、前記開口からの脱
落が阻止されるように構成され、特に、この閉止部材
が、開口の外方側から突起部を乗り越えて圧入する寸法
に構成されていることにより、この閉止部材を収納ケー
スに組み込む時に、開口外側から押し込むような操作だ
けで済むので、閉止部材の取り付けは極めて簡素化さ
れ、電力用抵抗器の組立性を向上させることができる。
【図1】本発明の第1実施形態の電力用抵抗器の外観斜
視図である。
視図である。
【図2】同第1実施形態の電力用抵抗器の内部に収納す
る抵抗素子と閉止部材との関係を示す斜視図である。
る抵抗素子と閉止部材との関係を示す斜視図である。
【図3】本発明の第2実施形態の電力用抵抗器の部分斜
視図である。
視図である。
【図4】本発明の第3実施形態の電力用抵抗器の部分斜
視図である。
視図である。
【図5】本発明の第4実施形態の電力用抵抗器の外観斜
視図である。
視図である。
【図6】本発明の第5実施形態の電力用抵抗器の外観斜
視図である。
視図である。
【図7】本発明の第6実施形態の電力用抵抗器の分解斜
視図である。
視図である。
【図8】本発明の第6実施形態の電力用抵抗器の取付方
法の説明図で、図7と反対側の面を示す斜視図である。
法の説明図で、図7と反対側の面を示す斜視図である。
20,20B,20C,20D,60,80 電力用抵
抗器 21,21B,21C,21D,71,81 収納ケー
ス 22 抵抗素子 23 リード線 25,87,88 閉止部材 25a,88a 貫通孔 31,31C,31D 押出成形品 31a 底壁(フランジ) 31c 上壁(フランジ) 31e 開口 31f 放熱フィン(取付ブラケット) 32 吸熱フィン 35 取付ブラケット 33,34 放熱フィン 40 突起部 61 第1押出成形品(押出成形品) 62 第2押出成形品(別の押出成形品) 64 ウェブ(吸熱フィン) 69 充填材 85 凹部 91 押出成形品 92 基板 93 リブ 94 リブ(吸熱フィン) 95 リブ(放熱フィン)
抗器 21,21B,21C,21D,71,81 収納ケー
ス 22 抵抗素子 23 リード線 25,87,88 閉止部材 25a,88a 貫通孔 31,31C,31D 押出成形品 31a 底壁(フランジ) 31c 上壁(フランジ) 31e 開口 31f 放熱フィン(取付ブラケット) 32 吸熱フィン 35 取付ブラケット 33,34 放熱フィン 40 突起部 61 第1押出成形品(押出成形品) 62 第2押出成形品(別の押出成形品) 64 ウェブ(吸熱フィン) 69 充填材 85 凹部 91 押出成形品 92 基板 93 リブ 94 リブ(吸熱フィン) 95 リブ(放熱フィン)
Claims (13)
- 【請求項1】 抵抗素子の収納空間を確保した断面形状
の金属製押出成形品を所望長さに切断して、これを収納
ケースとなし、この収納ケースの前記空間内にリード線
を有した抵抗素子を収納して、リード線を収納ケースの
外部に導き出し、その状態で前記空間内に絶縁性充填材
を充填して固化させてなる電力用抵抗器において、 前記押出成形品の断面形状を、前記空間内に突出する少
なくとも一つの吸熱フィンを有した形状に設定したこと
を特徴とする電力用抵抗器。 - 【請求項2】 前記押出成形品の断面側の開口を、取付
壁としての底壁に充填材の充填に必要な最小幅で形成
し、前記開口と対向する上壁の内面に前記吸熱フィンを
設け、該吸熱フィンの両側に位置させて抵抗素子を配置
し、前記収納ケースの両端に前記空間の両端を塞ぐ閉止
部材を嵌合し、少なくとも一方の閉止部材に形成した貫
通孔より前記抵抗素子のリード線を引き出したことを特
徴とする請求項1記載の電力用抵抗器。 - 【請求項3】 前記押出成形品の断面形状を、外面に放
熱フィンを有した形状に設定したことを特徴とする請求
項1又は2記載の電力用抵抗器。 - 【請求項4】 前記放熱フィンの一部を取付ブラケット
として兼用したことを特徴とする請求項3記載の電力用
抵抗器。 - 【請求項5】 前記押出成形品の断面形状を、平行な一
対のフランジと両フランジ間を連結するウェブとを有し
たH字形とし、両フランジ間の空間を前記抵抗素子の収
納空間とすると共に、ウェブを前記吸熱フィンとしたこ
とを特徴とする請求項1記載の電力用抵抗器。 - 【請求項6】 少なくとも一方の前記フランジの外面に
放熱フィンを設けたことを特徴とする請求項5記載の電
力用抵抗器。 - 【請求項7】 前記両フランジの端部間の開口を、放熱
フィンを有した別の押出成形品で塞ぎ、該別の押出成形
品の放熱フィンの少なくとも一部を取付ブラケットとし
て兼用したことを特徴とする請求項5または6記載の電
力用抵抗器。 - 【請求項8】 前記押出成形品を、基板の一方の面に間
隔をおいて多数の平行なリブを突設した形状に成形し、
両端のリブと基板とで画成する空間を前記抵抗素子の収
納空間とすると共に、両端を除くリブを前記吸熱フィン
とし、該押出成形品を所望長さに切断して形成した収納
ケースの前記リブ間の通路に前記抵抗素子を配設したこ
とを特徴とする請求項1記載の電力用抵抗器。 - 【請求項9】 前記押出成形品の基板の他方の面に放熱
フィンを突設したことを特徴とする請求項8記載の電力
用抵抗器。 - 【請求項10】 前記押出成形品を所望長さに切断して
形成した収納ケースの基板の一方の面の長手方向両端よ
り内側に、リブを切除することにより基板の幅方向に延
びる凹部を形成し、該凹部に前記抵抗素子の収納空間の
長手方向両端を閉止する閉止部材をそれぞれ嵌着し、少
なくとも一方の閉止部材に形成した貫通孔より抵抗素子
のリード線を引き出したことを特徴とする請求項8また
は9記載の電力用抵抗器。 - 【請求項11】 前記閉止部材を凹部に嵌着した状態
で、凹部内に前記リブ間の通路を連通する連絡通路を確
保し、リブ間の通路と該連絡通路に、連続した抵抗素子
を蛇行して配設したことを特徴とする請求項10記載の
電力用抵抗器。 - 【請求項12】 抵抗素子の収納空間を確保した断面形
状の金属製押出成形品を所望長さに切断して、これを収
納ケースとなし、この収納ケースの前記空間内にリード
線を有した抵抗素子を収納して、リード線を収納ケース
の外部に導き出し、その状態で前記空間内に絶縁性充填
材を充填して固化させてなる電力用抵抗器において、 前記押出成形品の端部の開口の縁部に、該開口の内方に
向かって突出する少なくとも一対の突起部が形成されて
おり、前記開口を閉じる閉止部材は、前記突起部との係
合により、前記開口からの脱落が阻止されるように構成
されたことを特徴とする電力用抵抗器。 - 【請求項13】 前記閉止部材は、前記開口の外方側か
ら前記突起部を乗り越えて圧入する寸法に構成されたこ
とを特徴とする請求項12記載の電力用抵抗器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18644296A JPH1032101A (ja) | 1996-07-16 | 1996-07-16 | 電力用抵抗器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18644296A JPH1032101A (ja) | 1996-07-16 | 1996-07-16 | 電力用抵抗器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1032101A true JPH1032101A (ja) | 1998-02-03 |
Family
ID=16188528
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18644296A Pending JPH1032101A (ja) | 1996-07-16 | 1996-07-16 | 電力用抵抗器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1032101A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1376622A2 (de) * | 2002-05-22 | 2004-01-02 | Lenze Drive Systems GmbH | Kühlkörper für einen Frequenzumrichter |
KR100479087B1 (ko) * | 2002-11-28 | 2005-03-28 | 엘지전자 주식회사 | 세탁기의 제동저항 어셈블리 |
JP2005243781A (ja) * | 2004-02-25 | 2005-09-08 | Denso Corp | 車載用抵抗器 |
JP2005260021A (ja) * | 2004-03-12 | 2005-09-22 | Micron Electric Co Ltd | 電力用抵抗器の外筐の製造方法 |
WO2006011177A1 (en) * | 2004-07-27 | 2006-02-02 | Gianus S.P.A. | Resistor with ptc thermistor hermetically sealed in a heat-sink and process for assembling such a resistor |
WO2008114608A1 (ja) * | 2007-03-19 | 2008-09-25 | Kito Corporation | 巻上機 |
JP2008235483A (ja) * | 2007-03-19 | 2008-10-02 | Kito Corp | 抵抗器、該抵抗器を回生制動用抵抗器として用いた巻上機 |
KR200454290Y1 (ko) | 2009-10-07 | 2011-06-27 | 임규열 | 제동저항기 |
KR102492761B1 (ko) * | 2021-08-18 | 2023-01-27 | 서울과학기술대학교 산학협력단 | 고전력 알루미늄 하우징 저항 |
CN117153508A (zh) * | 2023-10-18 | 2023-12-01 | 深圳市正阳兴电子科技有限公司 | 一种格栅式大功率金属电阻器 |
-
1996
- 1996-07-16 JP JP18644296A patent/JPH1032101A/ja active Pending
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1376622A3 (de) * | 2002-05-22 | 2006-02-22 | Lenze Drive Systems GmbH | Kühlkörper für einen Frequenzumrichter |
EP1376622A2 (de) * | 2002-05-22 | 2004-01-02 | Lenze Drive Systems GmbH | Kühlkörper für einen Frequenzumrichter |
KR100479087B1 (ko) * | 2002-11-28 | 2005-03-28 | 엘지전자 주식회사 | 세탁기의 제동저항 어셈블리 |
JP2005243781A (ja) * | 2004-02-25 | 2005-09-08 | Denso Corp | 車載用抵抗器 |
JP4615228B2 (ja) * | 2004-02-25 | 2011-01-19 | 株式会社デンソー | 車載用抵抗器 |
JP2005260021A (ja) * | 2004-03-12 | 2005-09-22 | Micron Electric Co Ltd | 電力用抵抗器の外筐の製造方法 |
JP4733357B2 (ja) * | 2004-03-12 | 2011-07-27 | ミクロン電気株式会社 | 電力用抵抗器の外筐の製造方法 |
US7535335B2 (en) | 2004-07-27 | 2009-05-19 | Gianus S.P.A. | Anti-condensate resistance with PTC thermistor and process for assembling such resistance |
WO2006011177A1 (en) * | 2004-07-27 | 2006-02-02 | Gianus S.P.A. | Resistor with ptc thermistor hermetically sealed in a heat-sink and process for assembling such a resistor |
WO2008126518A1 (ja) * | 2007-03-19 | 2008-10-23 | Kito Corporation | 抵抗器、該抵抗器を回生制動用抵抗器として用いた巻上機 |
JP2008235483A (ja) * | 2007-03-19 | 2008-10-02 | Kito Corp | 抵抗器、該抵抗器を回生制動用抵抗器として用いた巻上機 |
US7907045B2 (en) | 2007-03-19 | 2011-03-15 | Kito Corporation | Hoisting machine |
WO2008114608A1 (ja) * | 2007-03-19 | 2008-09-25 | Kito Corporation | 巻上機 |
EP2700606A1 (en) | 2007-03-19 | 2014-02-26 | Kito Corporation | Hoisting machine |
KR200454290Y1 (ko) | 2009-10-07 | 2011-06-27 | 임규열 | 제동저항기 |
KR102492761B1 (ko) * | 2021-08-18 | 2023-01-27 | 서울과학기술대학교 산학협력단 | 고전력 알루미늄 하우징 저항 |
CN117153508A (zh) * | 2023-10-18 | 2023-12-01 | 深圳市正阳兴电子科技有限公司 | 一种格栅式大功率金属电阻器 |
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