JP4913285B2 - 放熱フィンおよびヒートシンク - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発熱部品の冷却および冷却装置に用いられる放熱フィン、特に、機器内への取り込み時、または、輸送時の外力によって容易に変形しない放熱フィンに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エレクトロニクス機器は、マイクロプロセッサ等の高出力、高集積の部品を内蔵している。マイクロプロセッサは、集積度が極めて高くなり、高速で情報の演算、制御等の処理を行うので、多量の熱を放出する。高出力かつ高集積の部品であるチップ等を冷却するために、各種の冷却システムが提案されてきた。その代表的な冷却システムの1つとして、例えば、半導体チップ等の被冷却部品にヒートパイプを取り付け、先ず、ヒートパイプによって所定の位置に半導体チップ等の熱を移動し、更に、ヒートパイプの端部を薄板状の放熱部材と熱的に接続させ、放熱部材に被冷却部品の熱を拡散させて、半導体チップ等の被冷却部品を冷却する冷却装置がある。ヒートパイプを使用すると、被冷却部品から離れた場所に多量の熱を移動することができる。
【0003】
図6は、従来の放熱フィンの例を示す図である。図6(a)は平板状の放熱フィンを示す図である。図6(a)に示すように、放熱フィン50は、平らな薄板状の放熱部材53からなっており、その中央部にヒートパイプが挿入される孔部56を備えている。通常、上述した放熱フィンが複数枚組み合わされて使用される。図6(b)はコの字状の放熱フィンである。図6(b)に示すように、放熱フィン51は、正面部53、および、正面部の両側に彎曲して設けられた側面部52からなっており、その中央部にヒートパイプが挿入される孔部56を備えている。通常、上述した放熱フィンが複数枚組み合わされて使用される。
【0004】
図7は、放熱フィンがヒートパイプの端部に取り付けられた状態を示す図である。図7に示すように、平らな薄板状の放熱部材からなる放熱フィン50が概ね並行に複数枚組み合わされてヒートパイプ57の一方の端部に固定される。図8は、コの字状の放熱フィンを並列に組合わせた状態を説明する図である。図8(a)は、部分斜視図である。図8(b)は、断面の形状を示す図である。複数枚の放熱フィン間のピッチを安定化するために、図8に示すように、端部を折り曲げたコの字状の放熱フィンが用いられる。即ち、コの字状放熱フィンの折り曲げられた側面部52の先端部が他の放熱フィンの側面部の下端部に接触して、放熱フィン間の間隔を維持する。
【0005】
図9は、ヒートパイプ等の熱導管の端部に固定された放熱フィンを示す図である。図9(a)は、コの字状放熱フィンを固定した図であり、図9(b)は、平板状放熱フィンを固定した図である。図9(b)に示すように、放熱フィン50の孔部56に固定されたヒートパイプ57を使用して放熱を行うと、ヒートパイプによって移動された熱によって放熱フィン50そのものが反ったり、放熱フィンをヒートパイプに固定する際の機械的応力によって、放熱フィンが傾斜し、放熱フィンと放熱フィンとの間の間隔を均一に保つことが困難である。
【0006】
更に、放熱フィン間のピッチを安定させるために、コの字状放熱フィンを用いると、図9(a)に示すように、放熱フィン51と隣接する他の放熱フィンとの接触部分がコの字状放熱フィンの彎曲部58であり、本質的に不安定である。即ち、放熱フィンに加わる力によって、放熱フィンの側面部52の先端部が隣接する他の放熱フィンの彎曲部58の外表面に沿って外側に押出されて、外側に変形する。
【0007】
放熱フィンが固定されるヒートパイプについて説明する。ヒートパイプには、その形状において、丸パイプ形状のヒートパイプ、平面形状等のヒートパイプがある。冷却の対象となるCPU等の電子機器の被冷却部品の筐体内の配置、被冷却部品の形状によって、丸パイプ形状のヒートパイプ、平面形状のヒートパイプが適宜用いられる。
【0008】
ヒートパイプの内部には作動流体の流路となる空間が設けられ、その空間に収容された作動流体が、蒸発、凝縮等の相変化や移動をすることによって、熱の移動が行われる。
【0009】
密封された空洞部を備え、その空洞部に収容された作動流体の相変態と移動により熱の移動が行われるヒートパイプの詳細は次の通りである。
ヒートパイプの吸熱側において、ヒートパイプを構成する容器の材質中を熱伝導して伝わってきた被冷却部品が発する熱により、作動流体が蒸発し、その蒸気がヒートパイプの放熱側に移動する。放熱側においては、作動流体の蒸気は冷却され再び液相状態に戻る。このように液相状態に戻った作動流体は再び吸熱側に移動(還流)する。このような作動流体の相変態や移動によって熱の移動が行われる。放熱フィンは、上述したヒートパイプの放熱側に固定される。
【0010】
【発明が解決しょうとする課題】
しかしながら、従来の放熱フィンには下記の問題点がある。
即ち、上述したように、平板状の放熱フィンを使用すると、放熱フィンそのものは単純な形状であり製造コストは安いが、ヒートパイプによって移動された熱によって放熱フィン50そのものが反ったり、放熱フィンをヒートパイプに固定する際の機械的応力によって、放熱フィンが傾斜し、放熱フィンと放熱フィンとの間の間隔を均一に保つことが困難である。更に、コの字状放熱フィンを用いると、放熱フィンと隣接する他の放熱フィンとの接触部分がコの字状放熱フィンの彎曲部であり、放熱フィンに加わる力によって、放熱フィンの側面部の先端部が隣接する他の放熱フィンの彎曲部の外表面に沿って外側に押出されて、外側に変形する。
【0011】
更に、放熱フィンを、本体機器に組み込むときや輸送時に外力によって容易に放熱フィンが変形し、放熱フィンの製造上の歩留が悪いという問題点がある。更に、熱導管が一本の場合には、熱導管との結合部でのみ放熱フィンが固定されているので、熱導管の軸に対する回転防止の保持力が弱く、回転してしまって、フィンの並びが乱れる等の不具合が発生する。更に、放熱フィンは高い熱伝導性が要求されるので、アルミニウム材、または、銅材が使用されるけれども、これらの金属材はいずれも剛性が低く、一度に複数枚のフィンを熱導管に固定すると、その機械的応力によって、放熱フィンの相対的な位置関係を一定に保つことが困難であるという問題点がある。
【0012】
従って、この発明の目的は、捩り等の外力によって容易に変形することがなく、フィン間の間隔を一定に保つことができ、放熱効果(均熱化)に優れた放熱フィンおよびヒートシンクを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上述した従来の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、側面部および正面部からなるコの字状放熱フィンの側面部に、突起部、および、突起部の中心線上に設けられた、突起部に対応するサイズ・形状を有する切り欠き部を備え、1つの放熱フィンの突起部を他の放熱フィンの切り欠き部に嵌合させて複数枚の放熱フィンを並列配置すると、複数枚の放熱フィンの側面部が相互に固定され、実質的に1枚板状になるので、放熱フィンに加わる力によって、放熱フィンの側面部の先端部が隣接する他の放熱フィンの彎曲部の外表面に沿って外側に押出されて、外側に変形することがない。従って、捩れ等の外力が加わっても容易に変形することなく、上述したように、側面部が実質的に1枚板と同様になるので、放熱効果(均熱化)が向上することを知見した。
【0018】
この発明の放熱フィン部の第1の態様は、少なくとも1つの方形状の角形突起部、および、前記角形突起部の中心線上に設けられた、前記角形突起部に対応するサイズ・形状を有する角形切り欠き部を備えた少なくとも1つの側面部と、前記側面部と接続され、棒状伝熱部材取付用の孔部が設けられた正面部とからなる放熱フィンの前記角形突起部が、他の1つの放熱フィンの前記角形切り欠き部に嵌合されて、一体的な側面部を形成するように、前記放熱フィンが複数個並列配置され、前記一体的な側面部は、1つの放熱フィンにおける側面部と前記他の1つの放熱フィンにおける側面部とが並列配置されることにより1枚板状の面を形成し、前記角形突起部における一組の側面同士が略平行に設けられ、前記角形突起部が、前記他の1つの放熱フィンに設けられた前記角形切り欠き部の開口から挿入可能であって、かつ前記角形突起部が当該突起部の根元まで挿入可能であり、前記側面部の延出方向長さは、前記角形突起部の先端から前記角形切り欠き部の先端までの長さとほぼ等しいことを特徴とする放熱フィン部である。
【0019】
この発明の放熱フィン部の第2の態様は、前記放熱フィンのそれぞれは、1つの前記側面部および前記正面部からなるL字形の放熱フィンであり、前記複数個並列配置された放熱フィンは、相互に並行に配置された正面部および一体的な側面部からなっている、放熱フィン部である。
【0020】
この発明の放熱フィン部の第3の態様は、前記放熱フィンのそれぞれは、2つの前記側面部および前記正面部からなるコの字形の放熱フィンであり、前記複数個並列配置された放熱フィンは、相互に並行に配置された正面部、および、2つの一体的な側面部からなっている、放熱フィン部である。
【0022】
この発明のヒートシンクの第1の態様は、少なくとも1つの方形状の角形突起部、および、前記角形突起部の中心線上に設けられた、前記角形突起部に対応するサイズ・形状を有する角形切り欠き部を備えた少なくとも1つの側面部、および、前記側面部と接続され、ヒートパイプ取付用孔部が設けられた正面部からなる放熱フィンの前記角形突起部が、他の1つの放熱フィンの前記角形切り欠き部に嵌合されて、一体的な側面部を形成するように、前記放熱フィンが複数個並列配置され放熱フィンと、前記放熱フィンを貫通するヒートパイプとを備え、前記一体的な側面部は、1つの放熱フィンにおける側面部と前記他の1つの放熱フィンにおける側面部とが並列配置されることにより1枚板状の面を形成し、前記放熱フィンのそれぞれが、2つの前記側面部および前記正面部からなるコの字形の放熱フィンであり、前記角形突起部における一組の側面同士が略平行に設けられ、前記角形突起部が、前記他の1つの放熱フィンに設けられた前記角形切り欠き部の開口から挿入可能であって、かつ前記角形突起部が当該突起部の根元まで挿入可能であり、前記側面部の延出方向長さは、前記角形突起部の先端から前記角形切り欠き部の先端までの長さとほぼ等しいことを特徴とするヒートシンクである。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の放熱フィン、および、ヒートシンクについて図面を参照しながら詳細に説明する。
この発明の放熱フィンの第1の態様は、少なくとも1つの突起部、および、前記突起部の中心線上に設けられた、前記突起部に対応するサイズ・形状を有する切り欠き部を備えた少なくとも1つの側面部と、前記側面部と接続される正面部とからなる放熱フィンである。
【0024】
この発明の放熱フィンにおいて、上述した放熱フィンは、1つの側面部および正面部からなるL字形の放熱フィンであってもよい。更に、上述した放熱フィンは、2つの側面部および正面部からなるコの字形の放熱フィンであってもよい。更に、この発明の放熱フィンにおいて、上述した放熱フィンの正面部に、更に、ヒートパイプ用の孔部を備えていてもよい。
【0025】
図1は、この発明の放熱フィンの1つの態様を示す図である。図1に示すこの発明の放熱フィンは、コの字状放熱フィン1であり、正面部3および正面部の両端に位置する2つの側面部2からなっている。側面部のそれぞれには、突起部4および切り欠き部5が設けられており、突起部は、対応する切り欠き部と同一サイズ・形状を有している。突起部および対応する切り欠き部は、1個でもよく、複数個でもよい。更に、正面部3の中央部(中央部に限定されない)には、ヒートパイプがその中に挿入され、固定される孔部6が設けられている。
【0026】
このような本発明の放熱フィンを複数個並列配置する場合には、例えば、上下に配置された隣接する2枚の放熱フィン1を並列配置する場合には、図1に矢印で示すように、側面部のそれぞれに設けられた1つの放熱フィン(下側)の突起部4が、他の放熱フィン(上側)の対応する切り欠き部5に嵌合され、固定される。
【0027】
図3は、この発明のコの字状の複数個の放熱フィンを並列に組合わせた状態を説明する図である。図3(a)は、この発明の放熱フィンの拡大部分斜視図である。図3(b)は、断面の形状を示す図である。図3(a)に示す態様においては、複数枚のコの字状の放熱フィンが並列に配置されている。下側に位置する放熱フィンの側面部2に設けられた突起部4が、隣接して上側に位置する別の放熱フィンの側面部に設けられた切り欠き部5に嵌合され、別の放熱フィンの側面部2に設けられた突起部4が更に別の放熱フィンの側面部2に設けられた切り欠き部5に嵌合され、このように、並列配置された複数枚の放熱フィンが固定される。
【0028】
なお、図3(a)に示すように、側面部2には、外側に突出した突起部4の中心線上に、突起部に対応するサイズ・形状の切り欠き部が設けられている。上述したように、並列配置された複数枚の放熱フィンが固定されると、並列配置された側面部2は、実質的に1枚板状の面を形成する。更に、上述したように突起部と切り欠き部が嵌合しているので、図3(a)に示すX軸方向だけでなく、Y軸方向の外力を受けても、フィン単体が孤立しているのではなく、複数枚のフィンが並列に固定されて1枚板状の面を形成しているので、変形、乱れ、回転などの不具合が発生しない。
【0029】
図3(b)に、並列配置され固定された複数枚の放熱フィンを側方から見た状態を示す。従来のコの字状放熱フィンの場合は、上述したように、放熱フィンと隣接する他の放熱フィンとの接触部分がコの字状放熱フィンの彎曲部であり、放熱フィンに加わる力によって、放熱フィンの側面部の先端部が隣接する他の放熱フィンの彎曲部の外表面に沿って外側に押出されて、外側に変形していたが、この発明の場合には、一つの側面部の突起部と他の側面部の切り欠き部が嵌合され固定されるので、側面部は正面部と概ね垂直方向に積み重ねられ固定された状態である。従って、薄板状の放熱フィンではあるけれども、並列配置された放熱フィン部は、極めて強固な構造になっている。
【0030】
上述したように、この発明の放熱フィン部は、少なくとも1つの突起部、および、突起部の中心線上に設けられた、突起部に対応するサイズ・形状を有する切り欠き部を備えた少なくとも1つの側面部と、側面部と接続される正面部とからなる放熱フィンの突起部が、他の1つの放熱フィンの切り欠き部に嵌合されて、一体的な側面部を形成するように、放熱フィンが複数個並列配置された放熱フィン部である。更に、この発明の放熱フィン部においては、放熱フィンのそれぞれは、1つの側面部および正面部からなるL字形の放熱フィンであり、複数個並列配置された放熱フィンは、相互に並行に配置された正面部および一体的な側面部からなっている放熱フィン部である。
【0031】
更に、この発明の放熱フィン部において、放熱フィンのそれぞれは、2つの側面部および正面部からなるコの字形の放熱フィンであり、複数個並列配置された放熱フィンは、相互に並行に配置された正面部、および、2つの一体的な側面部からなっている放熱フィン部である。更に、この発明の放熱フィン部は、放熱フィンの正面部に、更に、ヒートパイプ用の孔部を備えている。
【0032】
次にこの発明のヒートシンクについて説明する。
図2は、この発明のヒートシンクの1つの態様を示す図である。
この発明のヒートシンクは、少なくとも1つの突起部、および、突起部の中心線上に設けられた、突起部に対応するサイズ・形状を有する切り欠き部を備えた少なくとも1つの側面部、および、側面部と接続される正面部からなる放熱フィンの突起部が、他の1つの放熱フィンの前記切り欠き部に嵌合されて、一体的な側面部を形成するように、放熱フィンが複数個並列配置された放熱フィン部と、放熱フィン部を貫通するヒートパイプとを備えたヒートシンクである。
【0033】
図2に示すように、各放熱フィンはコの字状放熱フィンからなっており、各放熱フィンの側面部2には、2個の突起部4と2個の切り欠き部5とが設けられている。各切り欠き部5は、対応する突起部4の中心線上に設けられ、突起部に対応するサイズ・形状を有している。このような形状の放熱フィンが複数個並列配置され、左側に位置する放熱フィンの側面部2に設けられた2個の突起部4のそれぞれが、隣接して右側に位置する別の放熱フィンの側面部に設けられた2個の切り欠き部5に嵌合され、別の放熱フィンの側面部2に設けられた2個の突起部4のそれぞれが更に別の放熱フィンの側面部2に設けられた2個の切り欠き部5に嵌合され、このように、並列配置された複数枚の放熱フィンが固定されて、放熱フィン部を形成している。
【0034】
上述したように、並列配置された複数枚の放熱フィンがそれぞれ2個の突起部および2個の切り欠き部によって固定されると、並列配置された側面部2は、実質的に1枚板状の面を形成する。このように形成された実質的に1枚板状の側面部を被冷却部品との接触面として利用することも可能である。
【0035】
更に、各放熱フィンの正面部の所定の位置(例えば、中央)に孔部が設けられ、ヒートパイプ7の端部が孔部に挿入され、熱的に接続されて固定されて、ヒートシンクが形成される。所定の位置に配置された被冷却部品と一方の端部が熱的に接続されたヒートパイプによって熱が移動され、ヒートパイプの他端部に移動した熱は、他端部に固定された放熱フィン部によって、大気中または所定の位置に放熱される。この態様の放熱フィン部は、上述したと同様に、複数枚の放熱フィンが並列に固定されて、側面部がそれぞれ1枚板状の面を形成しているので、変形、乱れ、回転が生じることなく、薄板状の放熱フィンが並列配置された放熱フィン部は、極めて強固な構造になっている。
【0036】
図4は、この発明の別の態様の放熱フィンを示す図である。
図4に示すように、この態様の放熱フィンは、2個の突起部14、および、突起部の中心線上に設けられた、突起部に対応するサイズ・形状を有する切り欠き部15を備えた2個の側面部12と、側面部と接続される正面部13とからなっている。更に、この態様の放熱フィンにおいては、上述した側面部がその中央部において2つに分割され(12、12')、2つの側面部の中間部に、外側に突き出た突出部18を備えている。突出部は別の部品、施設等との接続固定のために使用される。正面部には、ヒートパイプに固定するための孔部が設けられている。
【0037】
図5は、図4に示す態様の放熱フィンによって形成したヒートシンクを示す図である。図5に示すように、図4に示す放熱フィンの分離された側面部のそれぞれの突起部14が、隣接する別の放熱フィンの分離された側面部の対応する切り欠き部に嵌合されて、並列配置された複数枚の放熱フィンが固定されて放熱フィン部を形成する。このように並列配置された複数枚の放熱フィンがそれぞれ2個の突起部および2個の切り欠き部によって固定されると、並列配置された分離された側面部12、12'は、それぞれ実質的に1枚板状の面を形成する。更に、分離された平面部の中間部には外側に突出した突出部が形成され、別の部品、施設等との接続固定のために使用され、用途が多様化する。
【0038】
更に、各放熱フィンの正面部の所定の位置(例えば、中央)に孔部16が設けられ、ヒートパイプ17の端部が孔部に挿入され、熱的に接続されて固定されて、ヒートシンクが形成される。この態様の放熱フィン部は、上述したと同様に、複数枚の放熱フィンが並列に固定されて、分離された側面部がそれぞれ1枚板状の面を形成しているので、変形、乱れ、回転が生じることなく、薄板状の放熱フィンが並列配置された放熱フィン部は、極めて強固な構造になっている。更に、突出部が形成されているので、別の部品、施設等との接続固定のために使用され、ヒートシンクの用途が多様化する
【0039】
上述した本発明の放熱フィン、ヒートシンクにおいては、突起部と切り欠き部を嵌合させるので、ヒートパイプと複数枚の放熱フィンを固定する際に、あらかじめ複数枚の放熱フィンを組み立てておくことが可能になる。従って、放熱フィン間のピッチや並びが容易に保持されるとともに、外力に対する抵抗力(例えば、対ねじり)が増し、ヒートパイプに固定する際に外力によって変形や乱れが発生しない。また、図示しないが、各放熱フィンに複数の孔部を設け、前記各孔部に複数のヒートパイプを挿入固定すると、熱伝導効率が高まり、なお良い。
【0040】
【実施例】
この発明の放熱フィン、および、ヒートシンクを実施例によって更に詳細に説明する。
図1に示すような、厚さ0.3mmのアルミニウム製の薄板の両端部のそれぞれをL字状に折り曲げて、側面部および正面部からなるコの字状放熱フィンを調製した。正面部は幅20.0mm、長さ56.3mmであり、側面部の高さは2mmであった。側面部には、幅2mm、高さ1mmの突起部、および、突起部に対応するサイズ・形状の切り欠き部を形成した。各放熱フィンの中央部には、ヒートパイプを固定するための孔部を設けた。
このように調製された放熱フィンをピッチ2.3mmで複数並列配置し、側面部の突起部を隣接する放熱フィンの切り欠き部に嵌合して、突起部、切り欠き部の数が異なる図2に示すと実質的に同一の放熱フィン部を形成した。次いで、こののように形成した放熱フィン部の孔部にヒートパイプを挿入固定させて、ヒートシンクを作製した。放熱フィンを1枚づつヒートパイプに挿入固定し、複数並列配置させたヒートシンクを作製しても良い。
【0041】
このように形成した放熱フィン部は、捩りに対しても変形しない強固な構造であった。更に、このように作製されたヒートシンクのヒートパイプの一方の端部を、(図示しない)15Wの熱を入力したCPUブロックに接続して、CPUブロックを冷却した。このときのCPUブロックの温度、放熱フィンの温度を測定した。
その結果、本発明のヒートシンクによると、ヒートパイプの一方の端部に接続された被冷却部品のCPUブロックの温度は90℃であった。放熱フィンの側面部の温度は40℃であった。従って、この発明のヒートシンクは、捩れ等によっても変形せず、放熱効率において優れていることがわかる。
【0042】
上述したように、この発明によると、コの字状、または、L字状の放熱フィンの側面部に設けた、突起部と切り欠き部が同一平面上において嵌合されることにより、安定した間隔で複数の放熱フィンを並列に配置して固定することが可能となる。
更に、放熱フィンの側面部に設けた、突起部と切り欠き部の嵌合により、放熱フィンの重ね合わせ方向およびその垂直方向の外力に対する抵抗力が増加する。
更に、あらかじめ複数枚の放熱フィンを組立てておくことができるので、一度に複数枚の放熱フィンをヒートパイプに固定することが可能になり、生産性が向上すると共に変形やフィンの並びの乱れを防止することができる。
更に、接触面積が増大するため、放熱特性が向上する。
【0043】
上述したように、この発明によると、角形突起部を有する複数の側面部が並列に固定されて1枚板状の面を形成しているので、変形、乱れ、回転などの不具合が生じることはなく、薄板状の放熱フィンが並列配置された放熱フィン部は、極めて強固な構造になっている。したがって、捩り等の外力によって容易に変形することがなく、フィン間の間隔を一定に保つことができ、放熱効果(均熱化)に優れた放熱フィン部およびヒートシンクを提供することができ、産業上利用価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の放熱フィンの1つの態様を示す図である。
【図2】図2は、この発明のヒートシンクの1つの態様を示す図である。
【図3】図3は、この発明のコの字状の複数個の放熱フィンを並列に組合わせた状態を説明する図である。
【図4】図4は、この発明の別の態様の放熱フィンを示す図である。
【図5】図5は、図4に示す態様の放熱フィンによって形成したヒートシンクを示す図である。
【図6】図6は、従来の放熱フィンの例を示す図である。
【図7】図7は、放熱フィンがヒートパイプの端部に取り付けられた状態を示す図である。
【図8】図8は、コの字状の放熱フィンを並列に組合わせた状態を説明する図である。
【図9】図9は、ヒートパイプ等の熱導管の端部に固定された放熱フィンを示す図である。
【符号の説明】
1.放熱フィン
2.側面部
3.正面部
4.突起部
5.切り欠き部
6.孔部
7.ヒートパイプ
10.放熱フィン
12.側面部
13.正面部
14.突起部
15.切り欠き部
16.孔部
17.ヒートパイプ
18.突出部
50.放熱フィン
51.放熱フィン
52.側面部
53.正面部
56.孔部
57.ヒートパイプ
Claims (2)
- 少なくとも1つの方形状の角形突起部、および、前記角形突起部の中心線上に設けられた、前記角形突起部に対応するサイズ・形状を有する角形切り欠き部を備えた少なくとも1つの側面部と、前記側面部と接続され、棒状伝熱部材取付用の孔部が設けられた正面部とからなる放熱フィンの前記角形突起部が、他の1つの放熱フィンの前記角形切り欠き部に嵌合して固定されて、一体的な側面部を形成するように、前記放熱フィンが複数個並列配置され、
前記一体的な側面部は、1つの放熱フィンにおける側面部と前記他の1つの放熱フィンにおける側面部とが並列配置されることにより1枚板状の面を形成し、
前記角形突起部における一組の側面同士が略平行に設けられ、
前記角形突起部が、前記他の1つの放熱フィンに設けられた前記角形切り欠き部の開口から挿入可能であって、かつ前記角形突起部が当該突起部の根元まで挿入可能であり、
前記側面部の延出方向長さは、前記角形突起部の先端から前記角形切り欠き部の先端までの長さとほぼ等しいことを特徴とする放熱フィン部。 - 少なくとも1つの方形状の角形突起部、および、前記角形突起部の中心線上に設けられた、前記角形突起部に対応するサイズ・形状を有する角形切り欠き部を備えた少なくとも1つの側面部、および、前記側面部と接続され、ヒートパイプ取付用孔部が設けられた正面部からなる放熱フィンの前記角形突起部が、他の1つの放熱フィンの前記角形切り欠き部に嵌合して固定されて、一体的な側面部を形成するように、前記放熱フィンが複数個並列配置された放熱フィン部と、
前記放熱フィンを貫通するヒートパイプとを備え、
前記一体的な側面部は、1つの放熱フィンにおける側面部と前記他の1つの放熱フィンにおける側面部とが並列配置されることにより1枚板状の面を形成し、
前記角形突起部における一組の側面同士が略平行に設けられ、
前記角形突起部が、前記他の1つの放熱フィンに設けられた前記角形切り欠き部の開口から挿入可能であって、かつ前記角形突起部が当該突起部の根元まで挿入可能であり、
前記側面部の延出方向長さは、前記角形突起部の先端から前記角形切り欠き部の先端までの長さとほぼ等しいことを特徴とするヒートシンク。
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